(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】接続コンタクトの形成方法
(51)【国際特許分類】
H05K 1/18 20060101AFI20220816BHJP
H01R 12/58 20110101ALI20220816BHJP
【FI】
H05K1/18 E
H01R12/58
(21)【出願番号】P 2020561701
(86)(22)【出願日】2019-04-30
(86)【国際出願番号】 EP2019061032
(87)【国際公開番号】W WO2019211271
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2020-12-02
(31)【優先権主張番号】102018110752.8
(32)【優先日】2018-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】597007363
【氏名又は名称】クノル-ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Knorr-Bremse Systeme fuer Nutzfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80, D-80809 Muenchen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カリン ポーリー
(72)【発明者】
【氏名】マルクス デーク
(72)【発明者】
【氏名】ユリアン ゼーンライン
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス アイゼンベルガー
(72)【発明者】
【氏名】マキシミリアン ヴェナー
(72)【発明者】
【氏名】ゲオルク ヴァーグナー
(72)【発明者】
【氏名】ミカイル ジネムリ
【審査官】齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開平2-299290(JP,A)
【文献】登録実用新案第3104494(JP,U)
【文献】特開昭53-64766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K1/00―3/46
H01R12/00―12/91
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のセンサまたはアクチュエータ(50)のための接続コンタクトの形成方法において、
少なくとも1つの電子部品が載置され開口部(115)を備えたプリント配線板(110)を用意するステップ(S110)と、
前記開口部(115)にコンタクトブッシュ(120)を挿入するステップ(S120)と、
前記少なくとも1つの部品と前記プリント配線板(110)とを、さらに前記コンタクトブッシュ(120)と前記プリント配線板(110)とを、1つの工程段階で共通にはんだ付けするステップ(S130)と
を有
し、
前記コンタクトブッシュ(120)が、コンタクトピン(70)を前記コンタクトブッシュ(120)へ挿入しやすくするためのファネルガイド(126)を含み、
前記コンタクトブッシュ(120)が、前記コンタクトブッシュ(120)において前記ファネルガイド(126)とは反対側に、負圧で把持可能な仮のカバー(124)で覆われる貫通開口部(121)を有することを特徴とする、
接続コンタクトの形成方法。
【請求項2】
前記貫通開口部(121)は、前記コンタクトピン(70)が前記コンタクトブッシュ(120)を通って延びることができるように、仮のカバー(124)の除去後にのみ前記貫通開口部(121)を有する、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記共通
にはんだ付け
するステップ(S130)はリフローはんだ付けプロセスである、
請求項1
または2記載の方法。
【請求項4】
前記センサまたは前記アクチュエータ(50)は、
前記コンタクトピン(70)によって電気的に接触接続可能であり、
前記コンタクトブッシュ(120)を挿入するステップ(S120)を実装機により実施し、挿入された前記コンタクトブッシュ(120)は、前記コンタクトピン(70)に対するロック手段(122)を有する、
請求項1
から3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記ロック手段(122)は、プレス嵌めクランプ技術を用いて前記コンタクトピン(70)を保持するように、挿入された前記コンタクトブッシュ(120)内に形成されている、
請求項
4記載の方法。
【請求項6】
前記コンタクトブッシュ(120)を挿入するステップ(S120)を実装機によって、該実装機が前記コンタクトブッシュ(120)を負圧により把持して前記開口部(115)に嵌め込むように実施する、
請求項
4または
5記載の方法。
【請求項7】
前記仮のカバー(124)
は紙から製造されており、
前記共通
にはんだ付け
するステップ(S130)
の後、前記仮のカバー(124)を取り外す、
請求項
6記載の方法。
【請求項8】
前記プリント配線板を用意するステップ(S110)において、前記開口部(115)のところで両面にはんだ手段が形成されているプリント配線板(110)を用意する、
請求項1から
7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
車両におけるセンサまたはアクチュエータ(50)のための接続コンタクトを備えたプリント配線板において、
前記車両の前記センサまたは前記アクチュエータ(50)へのコンタクトピン(70)を収容して電気的接触接続を形成するように構成された、貫通開口部(121)を備えたコンタクトブッシュ(120)と、
前記コンタクトブッシュ(120)と前記プリント配線板(110)の金属化部との間のリフローはんだ付け接続部(130)、および1つまたは複数の部品と前記プリント配線板(110)との間のさらなるリフローはんだ付け接続部と
が設けられて
おり、
前記コンタクトブッシュ(120)が、前記コンタクトピン(70)を前記コンタクトブッシュ(120)へ挿入しやすくするためのファネルガイド(126)を含み、
前記コンタクトブッシュ(120)が、前記コンタクトブッシュ(120)において前記ファネルガイド(126)とは反対側に、負圧で把持可能な仮のカバー(124)で覆われる貫通開口部(121)を有することを特徴とする、
接続コンタクトを備えたプリント配線板。
【請求項10】
前記仮のカバー(124)は、紙材料から製造さ
れており、前記仮のカバー(124)は、負圧を利用した実装機による把持を可能にするように構成されている、
請求項
9記載のプリント配線板。
【請求項11】
車両制御ユニットにおいて、
請求項
9または
10記載のプリント配線板(110)と、
センサまたはアクチュエータ(50)と、
前記プリント配線板(110)と前記センサまたは前記アクチュエータ(50)との間の電気的接続を提供する、少なくとも1つのコンタクトピン(70)と
が設けられていることを特徴とする、
車両制御ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板に接続コンタクトを形成する方法に関し、特に、リフローはんだ付け(再溶融はんだ付け)を用いてプリント配線板上に形成されるコンタクトブッシュを介した、有用車両におけるアクチュエータまたはセンサの接触接続に関する。
【0002】
車両の分野においては、センサ、アクチュエータおよびこれに類するものなど複数の部品が、1つのプリント配線板を介して電気的に接触接続され、この場合、プリント配線板上には相応の評価回路または制御回路のような電子部品が設けられており、これによってたとえばセンサデータが読み出され、もしくはアクチュエータ(たとえば電磁弁)が制御され、または他の機能が提供される。この目的でこれまで一般的であったのは、これらの部品をプリント配線板上に最初にはんだ付けすることであった。その後、プラスチック材料から製造された接触接続用ガイドバーがプリント配線板に取り付けられ、ロック手段が後から選択的なはんだ付けプロセスによりプリント配線板とはんだ付けされ、この場合、ガイドバーは、センサまたはアクチュエータへの対応するコンタクトピンのための挿入用ファネルおよび固定部材を含む。これらの接触接続用バーはプラスチックから製造されているので、それらを別個に/選択的にはんだ付けすることしかできない。
【0003】
このため、センサおよびアクチュエータのための接続コンタクトをプリント配線板上に用意するためには、これまで2つの別個の作業ステップを実施しなければならず、接触接続をもっと簡単かつ効率的に構成するという要求がある。
【0004】
上述の問題点のうちの少なくとも一部は、請求項1記載の方法、請求項8記載のプリント配線板、および請求項10記載の車両制御ユニットによって解決される。従属請求項は、請求項1記載の方法または請求項8記載のプリント配線板の有利な実施形態に係わるものである。
【0005】
本発明は、車両のセンサまたはアクチュエータ(またはこれに類する部品)を電気的に接触接続するために適した、接続コンタクトの形成方法に関する。この方法は以下のステップを含む。すなわち、少なくとも1つの電子部品が載置され(少なくとも1つの)開口部を備えたプリント配線板を用意するステップと、開口部にコンタクトブッシュを挿入するステップと、少なくとも1つの部品とプリント配線板とを、さらにコンタクトブッシュとプリント配線板とを、1つの工程段階で共通にはんだ付けするステップとを含む。アクチュエータをたとえば、可制御弁(たとえば電磁弁)とすることができる。共通のはんだ付けステップは特に、リフローはんだ付けプロセスである。
【0006】
任意選択的に、コンタクトブッシュを挿入するステップは実装機により実施され、挿入されたコンタクトブッシュは、センサまたはアクチュエータを接触接続するためのコンタクトピンに対するロック手段を含む。たとえばロック手段を、プレス嵌め技術を用いて(たとえばプレス嵌めコンタクトを用いて)コンタクトピンを保持するように、挿入されたコンタクトブッシュ内に形成することができる。この目的でたとえば、弾性のフィンガを設けることができ、これによって確実な電気的接触接続がもたらされる。
【0007】
任意選択的に、コンタクトブッシュの挿入が実装機により行われ、この実装機は、負圧を利用してコンタクトブッシュを把持し、開口部内に嵌め込む。たとえばコンタクトブッシュは、コンタクトピンのための貫通開口部を有することができ、この貫通開口部は、コンタクトブッシュを負圧によって把持する目的で、(たとえば紙から製造される)仮のカバーを含む。任意選択的に、共通のはんだ付け後、仮のカバーが取り外される。用語「一時的」は広く解釈されるべきであり、特に、プリント配線板および/または接続ブッシュおよび/またははんだ付け接続部を損傷させることなく機械的に取り外し可能な(たとえば引き抜き可能または打ち抜き可能な)、あらゆるカバーを含むものとする。
【0008】
任意選択的に、プリント配線板を用意するステップにおいて、開口部のところで両面または片面にはんだ手段を有するプリント配線板が用意される。はんだ手段をたとえば、パッドの形態で開口部周囲に形成することができ、このはんだ手段は例示的なリフローはんだ付けプロセス中に溶融する。
【0009】
本発明は、車両におけるセンサまたはアクチュエータのための接続コンタクトを備えたプリント配線板にも関する。このプリント配線板は、車両のセンサまたはアクチュエータへのコンタクトピンを収容して電気的接触接続を形成するように構成された、貫通開口部を備えたコンタクトブッシュを含む。これに加えこのプリント配線板は、コンタクトブッシュとプリント配線板の金属化部との間のリフローはんだ付け接続部、および1つまたは複数の部品とプリント配線板との間のさらなるリフローはんだ付け接続部とを含む。
【0010】
任意選択的にコンタクトブッシュは、特に紙材料から製造される一時的なカバーを備えた貫通開口部を含み、その際にこの仮のカバーは、負圧を利用した実装機による把持を可能にするように構成されている。自明のとおり、コンタクトブッシュを貫通してコンタクトピンを延在させることができるように、貫通開口部は、仮のカバーの取り外し後に初めて、貫通した開口部を有する。
【0011】
本発明は車両制御ユニットにも関し、この車両制御ユニットは、上述のように定義されたプリント配線板と、センサまたはアクチュエータと、プリント配線板とセンサまたはアクチュエータとの間の電気的接続を提供する、少なくとも1つのコンタクトピンとを備えている。
【0012】
車両を、特に有用車両とすることができる。
【0013】
リフローはんだ付けプロセスは、電気的接触接続のための公知の技術である。この場合、最初にはんだ材料がプリント配線板上に、たとえばコンタクトパッドの形態で形成される。これに続き、電子部品および接続ブッシュがプリント配線板上に載置される。これに続くはんだ付けにおいて(たとえば炉内で)加熱が行われ、その際にはんだ材料が溶融し、プリント配線板と表面上に配置された部品との間の、もしくは嵌め込まれた接続ブッシュへの電気的接続が形成される。このようにして、プリント配線板上のすべての部品への、および接続ブッシュへの電気的接続を、1つの工程で形成することができる。はんだ付けプロセス後、プリント配線板を車両において所望のポジションにねじ締結することができ、これと同時にコンタクトピンを接続ブッシュ内へ挿入し、そこにおいてばね座を介して固定することができる。
【0014】
自明のとおり、当業者であれば、リフローはんだ付けプロセスを利用して形成されたはんだ付け接続を、明確に見分けることができる。たとえば、(共通の)リフローはんだ付けプロセスの利用は、リフローはんだ付けプロセスのために形成されることになるはんだパッドの残留物がプリント配線板のところに存在している、ということによって、形成されたプリント配線板において識別可能となる。しかも、慣用のはんだ付け方法のはんだ付けの継ぎ目は、リフローはんだ付けプロセスのはんだ付けの継ぎ目とは異なる。
【0015】
本発明の実施例により一連の利点がもたらされる。たとえば、センサ/アクチュエータのためのコンタクト端子を用意するために、必要とされる作業ステップが最小限に抑えられる。このため、ガイドバーはもはや不要である。その代わりにコンタクトブッシュが用いられ、これをプリント配線板上に形成すべき電子部品と一緒にはんだ付けすることができる。このことは(たとえばリフローはんだ付けによる)共通のはんだ付けプロセスによって行われ、したがってその後、プリント配線板上には、電子部品だけでなくコンタクトブッシュも同様にはんだ付けされた状態となる。これにより、付加的な後続のはんだ付けプロセスが省略される。しかもプリント配線板へのコンタクトブッシュの実装を、実装機を介して自動的に行うことができる。実施例のさらなる利点は、実現可能なプリント配線板のデザインにあり、これによれば、センサ/アクチュエータへのコンタクト端子のためにごく僅かなスペースしか必要とされない(たとえば使用不可領域が僅かなレイアウト)。同様に実施例によって、プラスチックバーを用いた公知の大量生産の解決策に比べ、コストが格段に低減される。
【0016】
種々の実施例に関する以下の詳細な説明および添付の図面から、本発明の実施例の理解が深められるが、それらの実施例は、それらにより本開示が特定の実施形態に限定されると解されるべきではなく、説明および理解のために用いられるにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例による方法に関するフローチャートを示す図である。
【
図2】実施例に従いプリント配線板に形成されたコンタクトブッシュと共に、プリント配線板を例示的に示す図である。
【
図3】コンタクトピンを介してセンサ/アクチュエータへの電気的接触接続を可能にするコンタクトブッシュと共に、プリント配線板を例示的に示す図である。
【0018】
図1には、本発明の実施例による方法に関するフローチャートが示されている。この方法は以下のステップを含む。すなわち、
・少なくとも1つの電子部品が載置され(少なくとも1つの)開口部を備えたプリント配線板を用意するステップS110、
・開口部にコンタクトブッシュを挿入するステップS120、および
・少なくとも1つの部品を、プリント配線板およびコンタクトブッシュと1つの工程段階で共通にはんだ付けするステップS130。
【0019】
図2には、開口部115を備えたプリント配線板110が例示的に示されており、開口部115内にコンタクトブッシュ120が設けられている。コンタクトブッシュ120は、ロック手段122が内部に形成された貫通開口部121を含み、これによってコンタクトピン70が固定され、したがって部品(アクチュエータ、センサ、弁など)への確実な電気的接続が形成される。ロック手段122は、たとえばフレキシブルに構成されたアーム123を有することができ、これらのアーム123は、コンタクトピン70を挿入したときに変形し、予荷重力を介してコンタクトピン70をコンタクトブッシュ120内に保持する。コンタクトブッシュ120はさらにファネルガイド126を含み、これによってコンタクトピン70をコンタクトブッシュ120へ挿入しやすくなる。これに加えコンタクトブッシュ120は、コンタクトブッシュ120においてファネルガイド126とは反対側に、たとえば一時的に貫通開口部121を覆うカバー124を含み、これによってコンタクトブッシュ120を、たとえば真空吸引法を介して把持して、プリント配線板110の開口部115内に自動的に配置させることができる。コンタクトブッシュ120をプリント配線板110上にはんだ付けした後に、カバー124を取り外すことができ、このようにすればコンタクトピン70を、コンタクトブッシュ120を貫通して延在させることができる。
【0020】
コンタクトブッシュ120をプリント配線板110の開口部115内に固定するために、リフローはんだ付けプロセスを用いることができ、これをSMDリフロープロセス(SMD = surface mounted devices; 表面実装部品)と一緒に実施することができ、これによってリフローはんだ付け接続部130が形成される。センサまたはアクチュエータを、コンタクトピン70を介してプリント配線板110上の部品と電気的に接続できるように、リフローはんだ付け接続部130は、たとえば金属を有するコンタクトブッシュ120と、プリント配線板110の金属化部との間の電気的接触接続を形成する。リフローはんだ付けプロセスを実施する目的で、プリント配線板110は両面に相応のはんだ材料を有することができ、このはんだ材料はリフローはんだ付けプロセスにおいて液化し、それによってプリント配線板110とコンタクトブッシュ120との間の、もしくは部品への、リフローはんだ付け接続部130が形成される。たとえばこの目的で、プリント配線板110上において開口部115の周囲に、約5μm厚のすず層を形成することができ、次いでこの層によってその後、コンタクトブッシュ120への電気的はんだ付け接触接続部130が形成される。かくして、コンタクトブッシュ120に対するリフローはんだ付けプロセスは、従来の接触接続法において利用されるような、ガイドバー内でのプリント配線板への付加的なばね接触接続に代わるものである。同様に可能であるのは、自動SMT実装(SMT=surface-mount technology 表面実装技術)において実装機によりコンタクトブッシュ120が開口部115内に嵌め込まれる、ということである。
【0021】
開口部115はたとえば、2~4mmまたは約2.8mmの直径を有することができる。コンタクトブッシュ120内部の貫通開口部121はたとえば、2~3mmまたは約2.5mmの直径を有することができ、さらにコンタクトピン70は、約1~2mmの直径を有することができる。しかも、開口部115の周囲において(プリント配線板110の片面または両面に)コンタクトパッドを形成することができ、これを開口部115の周囲に約5mmの幅で延在させることができ、これは相応のはんだ材料を有する(たとえばすずから製造された5μm厚の層)。
【0022】
図3には、例示的にプリント配線板110が示されており、このプリント配線板110はコンタクトピン70を介して、センサ/アクチュエータ50への電気的接触接続を形成する。プリント配線板110は、有用車両において(たとえば制御ユニットにおいて)アクチュエータまたはセンサ50のポジションに、たとえば固定用ねじ80を用いてねじ固定されている。機械的な固定を、固定用ねじ80ではなくプレス嵌め技術によっても実現することができる。このため、コンタクトピン70がひとりでに滑り落ちてしまうことがない。したがってコンタクトブッシュ120内のロック手段122は、滑り出てしまうのを阻止する必要はないが、特に電気的接触接続を保証しなければならない。このことを、コンタクトフィンガ123の相応のばね力によって達成することができる。プリント配線板110は、
図2または
図3には示されていない電子部品を含む。それらはたとえば、アクチュエータまたはセンサ50の制御を提供し、もしくは評価ユニットを含む。
【0023】
実施例の重要な利点とは、プリント配線板110上に電子部品を固定するために、さらにセンサまたはアクチュエータ50へのコンタクト端子の接触接続を形成するために、ただ1つのはんだ付けプロセスだけしか必要とされない、ということである。しかもブッシュ120を自動的に、たとえば実装機によって嵌め込むことができ、この場合、たとえば真空吸引法を利用することができる。コンタクトブッシュ120はたとえばロック手段122を有することができ、このロック手段122は、センサおよび/またはアクチュエータに対するコンタクトピン70を、プレス嵌め接続/クランプ接続を用いることで保持することができる。
【0024】
明細書、特許請求の範囲および図面に開示されている本発明の特徴は、単独でも任意の組み合わせでも、本発明を実現するために重要なものとなり得る。
【符号の説明】
【0025】
50 アクチュエータ、センサなど
70 コンタクトピン
80 固定用ねじ
110 プリント配線板
115 プリント配線板の開口部
120 接続ブッシュ
121 貫通開口部
122 ロック手段
123 変形可能なフィンガ
124 背面側の仮のカバー
126 ファネルガイド
130 リフローはんだ付け接続部