(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】商品登録装置およびその制御プログラム、ならびにチェックアウトシステム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20220816BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
G07G1/12 321K
G07G1/01 301E
(21)【出願番号】P 2021071739
(22)【出願日】2021-04-21
(62)【分割の表示】P 2020036543の分割
【原出願日】2014-09-29
【審査請求日】2021-05-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】釜本 俊一朗
(72)【発明者】
【氏名】名村 伸也
(72)【発明者】
【氏名】佐野 直人
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 純
(72)【発明者】
【氏名】川口 裕紀
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-86202(JP,A)
【文献】特開2014-119880(JP,A)
【文献】特開2015-41154(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00 - 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済装置とともにチェックアウトシステムを構成する商品登録装置であって、
買上商品の商品コードを取得し、
当該商品コードを含んだ登録商品テーブルを作成する作成部と、
前記作成部により作成された前記
登録商品テーブルに基づいて、前記買上商品の決済のための決済情報を
前記買上商品の合計金額を含んで生成する生成部と、
前記決済装置の指定を受け付けるための第1のボタンと、支払方法の選択へと移行することの指定を受け付けるための第2のボタンとを表した画面を表示デバイスに表示させる表示制御部と、
前記第2のボタンによる指定に応じて、支払方法の選択を経て前記合計金額の決済を前記商品登録装置内で終了させるための決済処理を行う決済部と、
前記決済装置が前記第1のボタンにより指定された場合に、前記生成部により生成された前記決済情報を
指定された前記決済装置へと通知する通知部と、
を具備した商品登録装置。
【請求項2】
前記決済部が行う前記決済処理は、少なくとも決済用カードによる決済を含む、
請求項1に記載の商品登録装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記決済装置が前記決済情報を受け付けているか否かに応じて前記第1のボタンの表示形態を異ならせるか、または前記決済装置が前記決済情報を受け付けていない場合に前記第1のボタンを非表示とする、
請求項1または請求項2に記載の商品登録装置。
【請求項4】
前記決済部で前記決済処理が行われた後に、プリンタを制御してレシートを発行する発行手段、
をさらに備える請求項1-請求項3のいずれか一項に記載の商品登録装置。
【請求項5】
商品登録装置と決済装置とを含んだチェックアウトシステムであって、
前記商品登録装置は、
買上商品の商品コードを取得し、
当該商品コードを含んだ登録商品テーブルを作成する作成部と、
前記作成部により作成された前記
登録商品テーブルに基づいて、前記買上商品の決済のための決済情報を
前記買上商品の合計金額を含んで生成する生成部と、
前記決済装置の指定を受け付けるための第1のボタンと、支払方法の選択へと移行することの指定を受け付けるための第2のボタンとを表した画面を表示デバイスに表示させる表示制御部と、
前記第2のボタンによる指定に応じて、支払方法の選択を経て前記合計金額の決済を前記商品登録装置内で終了させるための決済処理を行う第1の決済部と、
前記決済装置が前記第1のボタンにより指定された場合に、前記生成部により生成された前記決済情報を
指定された前記決済装置へと通知する通知部と、
を具備し、
前記決済装置は、
前記通知部により通知された前記決済情報に基づいて前記決済処理を行う第2の決済部を、
備えることを特徴とするチェックアウトシステム。
【請求項6】
決済装置とともにチェックアウトシステムを構成する商品登録装置を制御するコンピュータを、
買上商品の商品コードを取得し、
当該商品コードを含んだ登録商品テーブルを作成する作成部と、
前記作成部により作成された前記
登録商品テーブルに基づいて、前記買上商品の決済のための決済情報を
前記買上商品の合計金額を含んで生成する生成部と、
前記決済装置の指定を受け付けるための第1のボタンと、支払方法の選択へと移行することの指定を受け付けるための第2のボタンとを表した画面を表示デバイスに表示させる表示制御部と、
前記第2のボタンによる指定に応じて、支払方法の選択を経て前記合計金額の決済を前記商品登録装置内で終了させるための決済処理を行う決済部と、
前記決済装置が前記第1のボタンにより指定された場合に、前記生成部により生成された前記決済情報を
指定された前記決済装置へと通知する通知部と、
して機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品登録装置およびその制御プログラム、ならびにチェックアウトシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットなどにおける買上登録および決済のそれぞれの処理をそれぞれ異なる商品登録装置および決済装置で行うこととし、かつ商品登録装置の操作を従業員が、また決済装置の操作を買物客がそれぞれ行うこととしたセミセルフタイプのチェックアウトシステムが知られている。
【0003】
このようなシステムでは、決済処理のための決済情報を、商品登録装置から空き状態にある決済装置に対して転送するようになっている。このため、決済装置の全てが決済処理を実行中である場合には、決済情報を決済端末へと転送することができず、商品登録装置における買上登録の処理をも滞らせてしまうこととなる。
【0004】
このような事情から、買上登録および決済のための処理を効率的に行えることが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、買上登録および決済のための処理を効率的に行うことができる商品登録装置およびその制御プログラム、ならびにチェックアウトシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の商品登録装置は、決済装置とともにチェックアウトシステムを構成する商品登録装置であって、作成部、生成部、表示制御部、決済部および通知部を含む。作成部は、買上商品の商品コードを取得し、当該商品コードを含んだ登録商品テーブルを作成する。生成部は、作成部により作成された登録商品テーブルに基づいて、買上商品の決済のための決済情報を買上商品の合計金額を含んで生成する。表示制御部は、決済装置の指定を受け付けるための第1のボタンと、支払方法の選択へと移行することの指定を受け付けるための第2のボタンとを表した画面を表示デバイスに表示させる。決済部は、第2のボタンによる指定に応じて、支払方法の選択を経て合計金額の決済を商品登録装置内で終了させるための決済処理を行う。通知部は、前記決済装置が第1のボタンにより指定された場合に、生成部により生成された決済情報を指定された決済装置へと通知する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係るチェックアウトシステムの斜視図。
【
図2】
図1中の商品登録装置および決済装置のブロック図。
【
図3】
図2中の商品登録装置が備えるCPUの制御処理のフローチャート。
【
図4】
図2中の商品登録装置が備えるCPUの制御処理のフローチャート。
【
図9】
図2中の決済装置が備えるCPUの制御処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態の一例について図面を用いて説明する。
【0010】
図1は本実施形態に係るチェックアウトシステム10の斜視図である。
【0011】
チェックアウトシステム10は、少なくとも1台の商品登録装置11と、少なくとも1台の決済装置12とを含む。
図1においては、2台の商品登録装置11と4台の決済装置12とを含んだチェックアウトシステム10を示している。チェックアウトシステム10が、商品登録装置11および決済装置12をそれぞれ何台含むかは任意であり、商品登録装置11と決済装置12との台数の比も任意である。
【0012】
商品登録装置11および決済装置12は、スーパーマーケットなどの店舗のチェックアウトコーナーに設置される。
【0013】
商品登録装置11は、チェッカと呼ばれる役割を担った、上記店舗の従業員21が、その操作者となる。決済装置12は、上記の店舗で販売する商品を購入する買物客22が、その操作者となる。ただし、決済装置12は、従業員により操作される場合もある。
【0014】
商品登録装置11は、
図1においては、作業テーブル31に取り付けられている。作業テーブル31は、矩形の天板を有している。複数の作業テーブル31が、天板の長手方向がほぼ並行するように配置されることにより、買物客22用の通路を形成している。
【0015】
商品登録装置11は、買上登録、決済情報の生成、決済処理、ならびに決済情報の決済装置12への通知の各機能を備える。買上登録は、通路に進入してきた買物客が持参した商品を買上商品として登録する処理である。決済処理は、買上商品の決済のための処理である。決済情報は、決済処理に必要となる情報である。
【0016】
決済装置12は、商品登録装置11から決済情報が通知された場合に、当該決済情報に基づく決済処理を行う。
【0017】
図2は商品登録装置11および決済装置12のブロック図である。
【0018】
商品登録装置11および決済装置12は、いずれもLAN(local area network)13に接続されている。LAN13に代えて、インターネットや無線LANなどの別の通信網を用いることもできる。あるいは商品登録装置11と決済装置12との間でサーバを介して情報を授受する構成としても良い。
【0019】
商品登録装置11は、CPU(central processing unit)11a、ROM(read-only memory)11b、RAM(random-access memory)11c、補助記憶ユニット11d、ドロワ開放ユニット11e、スキャナ11f、タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11i、通信ユニット11jおよび伝送システム11kを含む。
【0020】
CPU11a、ROM11b、RAM11cおよび補助記憶ユニット11dは、伝送システム11kにより接続されてコンピュータを構成する。
【0021】
CPU11aは、上記のコンピュータの中枢部分に相当する。CPU11aは、ROM11bおよびRAM11cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェアおよびアプリケーションプログラムに基づいて、商品登録装置11としての各種の動作を実現するべく各部を制御する。
【0022】
ROM11bは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。ROM11bは、上記のオペレーティングシステムを記憶する。ROM11bは、上記のミドルウェアやアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。またROM11bは、CPU11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
【0023】
RAM11cは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。RAM11cは、CPU11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM11cは、CPU11aが各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0024】
補助記憶ユニット11dは、上記のコンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット11dは、CPU11aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU11aでの処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット11dとしては、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。
【0025】
ROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶されるアプリケーションプログラムには、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。商品登録装置11の譲渡は一般的に、制御プログラムがROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶された状態にて行われる。しかし、商品登録装置11が、制御プログラムがROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶されない状態で譲渡されるとともに、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して制御プログラムが譲渡され、この制御プログラムが上記の別途に譲渡された商品登録装置11の補助記憶ユニット11dに書き込まれても良い。
【0026】
ドロワ開放ユニット11eは、貨幣を収容するためのドロワを自動的に開放する。
【0027】
スキャナ11fは、商品の情報を読み取って、当該商品の商品コードを得る。スキャナ11fとしては、周知の種々のタイプのものをそのまま利用できる。スキャナ11fは、周知の種々のタイプうちの1つのみに対応していても良いし、複数のタイプに対応していても良い。すなわちスキャナ11fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナを含み得る。またスキャナ11fとしては、商品の画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプのものを含み得る。
【0028】
タッチパネル11gは、表示デバイスおよびタッチセンサを含む。表示デバイスは、その表示画面を、GUI画面などの任意の画面とする。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU11aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
【0029】
プリンタ11hは、例えばサーマルプリンタやドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列や画像などを印刷することにより、レシートを発行する。
【0030】
カードリーダライタ11iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、上記のカードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカードなどの決済処理に関わる情報を記録する各種のカードを含み得る。カードリーダライタ11iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
【0031】
通信ユニット11jは、LAN13を介した通信を行う。
【0032】
伝送システム11kは、CPU11a、ROM11b、RAM11c、補助記憶ユニット11d、ドロワ開放ユニット11e、スキャナ11f、タッチパネル11g、プリンタ11h、カードリーダライタ11iおよび通信ユニット11jの間で授受されるデータを伝送する。伝送システム11kは、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものが利用できる。
【0033】
なお、商品登録装置11のハードウェアとしては、例えば既存のPOS端末を利用することが可能である。
【0034】
決済装置12は、CPU12a、ROM12b、RAM12c、補助記憶ユニット12d、自動釣銭機12e、スキャナ12f、タッチパネル12g、プリンタ12h、カードリーダライタ12i、通信ユニット12jおよび伝送システム12kを含む。
【0035】
CPU12a、ROM12b、RAM12cおよび補助記憶ユニット12dは、伝送システム12kにより接続されてコンピュータを構成する。
【0036】
CPU12aは、上記のコンピュータの中枢部分に相当する。CPU12aは、ROM12bおよびRAM12cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェアおよびアプリケーションプログラムに基づいて、決済装置12としての各種の動作を実現するべく各部を制御する。
【0037】
ROM12bは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。ROM12bは、上記のオペレーティングシステムを記憶する。ROM12bは、上記のミドルウェアやアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。またROM12bは、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する場合もある。
【0038】
RAM12cは、上記のコンピュータの主記憶部分に相当する。RAM12cは、CPU12aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。さらにRAM12cは、CPU12aが各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアとして利用される。
【0039】
補助記憶ユニット12dは、上記のコンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶ユニット12dは、CPU12aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU12aでの処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット12dとしては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSDなどを使用できる。
【0040】
ROM12bまたは補助記憶ユニット12dに記憶されるアプリケーションプログラムには、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。決済装置12の譲渡は一般的に、制御プログラムがROM12bまたは補助記憶ユニット12dに記憶された状態にて行われる。しかし、決済装置12が、制御プログラムがROM12bまたは補助記憶ユニット12dに記憶されない状態で譲渡されるとともに、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどのようなリムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介して制御プログラムが譲渡され、この制御プログラムが上記の別途に譲渡された決済装置12の補助記憶ユニット12dに書き込まれても良い。
【0041】
自動釣銭機12eは、投入される硬貨および紙幣を収受する。また自動釣銭機12eは、釣銭としての硬貨および紙幣を排出する。
【0042】
スキャナ12fは、商品の情報を読み取って、当該商品の商品コードを得る。スキャナ12fとしては、周知の種々のタイプのものをそのまま利用できる。スキャナ12fは、周知の種々のタイプうちの1つのみに対応していても良いし、複数のタイプに対応していても良い。すなわちスキャナ12fは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナを含み得る。またスキャナ12fとしては、商品の画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプのものを含み得る。
【0043】
タッチパネル12gは、表示デバイスおよびタッチセンサを含む。表示デバイスは、その画面を、GUI画面などの任意の画面とする。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置されている。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をCPU12aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
【0044】
プリンタ12hは、例えばサーマルプリンタやドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列や画像などを印刷することにより、レシートを発行する。
【0045】
カードリーダライタ12iは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、上記のカードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカードやポイントカードなどの決済処理に関わる情報を記録する各種のカードを含み得る。カードリーダライタ12iは、磁気式、接触式、あるいは非接触式のいずれのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
【0046】
通信ユニット12jは、LAN13を介した通信を行う。
【0047】
伝送システム12kは、CPU12a、ROM12b、RAM12c、補助記憶ユニット12d、自動釣銭機12e、スキャナ12f、タッチパネル12g、プリンタ12h、カードリーダライタ12iおよび通信ユニット12jの間で授受されるデータを伝送する。伝送システム12kは、システムバスなどの各種のバスと、これらのバスと各部とを接続する各種のインタフェース回路とを含む周知のものが利用できる。
【0048】
なお、決済装置12のハードウェアとしては、例えば既存のセルフPOS端末を利用することが可能である。
【0049】
次に、以上のように構成されたチェックアウトシステム10の動作について説明する。
なお、以下に説明する処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。
【0050】
商品登録装置11が、買上商品の登録処理を行うモードで起動されると、CPU11aは、ROM11bまたは補助記憶ユニット11dに記憶された制御プログラムに従った制御処理を開始する。
【0051】
図3および
図4はCPU11aの制御処理のフローチャートである。
【0052】
Act1においてCPU11aは、RAM11c中に設定する登録商品テーブルをクリアする。登録商品テーブルは、買上登録が済んだ商品に関する情報を記述するためのデータテーブルである。
【0053】
Act2においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を登録画面とする。登録画面は、登録商品テーブルの内容などを表し、登録処理の実施状況を従業員21に確認させるものである。
【0054】
【0055】
登録画面SC1は、領域R1,R2を含む。
【0056】
領域R1は、最も新しく買上登録がなされた商品に関する商品名、個数および単価と、その商品を登録した後の買上商品の合計個数および合計金額とを表示するための領域である。領域R2は、登録画面SC1に示された商品よりも前に買上登録がなされた商品に関する商品名、個数、単価および金額のリストを表示するための領域である。
【0057】
なお、登録画面SC1は、買上登録がなされた商品に関する各種の情報を表示している状態を示しているが、Act2における登録画面は商品に関する各種の情報を表さず、予め定められた基本フォームのみを表している。
【0058】
またCPU11aは、タッチパネル11gの画面のうちの登録画面としている領域以外には、従業員21が商品を指定するための商品ボタンや、小計ボタンなどの各種の機能ボタンを表示するが、それらの図示は省略する。
【0059】
図3中のAct3においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面中に表示された小計ボタンがタッチされたか否かを確認する。そしてCPU11aは、小計ボタンがタッチされたことがタッチパネル11gにより検出されていないためにNoと判定したならば、Act4へと進む。
【0060】
Act4においてCPU11aは、買上登録すべき商品の商品コードが取得されたか否かを確認する。そしてCPU11aは、商品コードが取得されていないためにNoと判定したならば、Act3へと戻る。
【0061】
かくしてAct3,Act4においてCPU11aは、小計ボタンがタッチされるか、商品コードが取得されるのを待ち受ける。なおCPU11aは、ここでの待ち受けにおいて、他の操作が行われるなどの他の事象の発生を確認し、その発生事象に応じた処理に移行するようにしても良い。
【0062】
CPU11aは、
図3,4に示した制御処理とは別の周知の処理によって、従業員21による操作に基づいて商品コードを取得する。そしてCPU11aは、商品コードを取得したならば、Act4にてYesと判定し、Act5へと進む。
【0063】
Act5においてCPU11aは、上記の取得した商品コードを含むように、登録商品テーブルを更新する。またこれに応じてCPU11aは、更新後の登録商品テーブルの内容に準じるように登録画面を更新する。そしてCPU11aはこの後に、Act3およびAct4の待ち受け状態に戻る。かくして制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータは作成部として機能する。
【0064】
CPU11aは、小計ボタンがタッチされたならば、Act3にてYesと判定し、
図4中のAct6へと進む。
【0065】
Act6においてCPU11aは、この時点における登録商品テーブルの内容に基づいて、登録商品テーブルに記述された登録商品に関する決済のための決済情報を生成する。決済情報は、登録商品のリストや、買上商品の合計個数および合計金額などの情報を含む。かくして制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータは生成部として機能する。
【0066】
Act7においてCPU11aは、セミセルフモードがオンとなっているか否かを確認する。CPU11aは、
図3,4に示した制御処理とは別の処理によって、従業員21による操作に基づいて、セミセルフモードをオンまたはオフに設定する。そしてセミセルフモードがオフであるためにNoと判定したならばCPU11aは、Act8へと進む。
【0067】
Act8においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を第1の選択画面とする。
【0068】
図6は一例としての第1の選択画面SC2を示す図である。
【0069】
第1の選択画面SC2は、表示エリアAR1,AR2,AR3,AR4,AR5およびボタンB1,B2,B3,B4,B5,B6,B7,B8を含む。
【0070】
CPU11aは、表示エリアAR1には、決済情報に含まれた合計個数および合計金額を表す。CPU11aは、表示エリアAR2~AR5には、4つの決済装置12のそれぞれへの決済情報の転送の可否をそれぞれ表す。なお決済装置12は、決済処理の実行中においては決済情報の転送を受け付けておらず、このような状態にある決済装置12に関連付けられた表示エリアにCPU11aは「転送不可」と表す。つまり、タッチパネル11gの画面の一部領域が第1の選択画面SC2とされるときには、「装置A」という名称の決済装置12のみが、決済処理を実行中である。なお、ボタンB4~B7は、関連付けられている決済装置12が決済情報の転送を受け付けているか否かに応じて表示形態を異ならせるか、関連付けられている決済装置12が決済情報の転送を受け付けていない場合には非表示とするなどしても良い。
【0071】
ボタンB1,B2は、決済情報に含まれた合計金額に対する値引きを適用することを従業員21が指定するためのものである。ボタンB3は、買上商品の代金の支払方法の選択へと移行することを従業員21が指定するためのものである。ボタンB4~B7は、4つの決済装置12のそれぞれへの決済情報の転送を従業員21が指定するためのものである。ボタンB8は、タッチパネル11gの画面の一部領域を登録画面とする状態へと戻ることを従業員21が指定するためのものである。
【0072】
セミセルフモードがオンであるためにAct7にてYesと判定したならばCPU11aは、Act9へと進む。
【0073】
Act9においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を第2の選択画面とする。
【0074】
図7は一例としての第2の選択画面SC3を示す図である。なお、
図7において
図6と同一の要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0075】
第2の選択画面SC3は、表示エリアAR1,AR2,AR3,AR4,AR5およびボタンB1,B2,B4,B5,B6,B7,B8を含む。
【0076】
つまり第2の選択画面SC3は、第1の選択画面SC2からボタンB3を省いた画面である。これにより第2の選択画面SC3は、買上商品の代金の支払方法の選択へと移行することの従業員21による指定を入力することができない画面となっている。
【0077】
CPU11aは、Act8またはAct9においてタッチパネル11gの画面の一部領域を第1または第2の選択画面とした後に、Act10へと進む。
【0078】
Act10においてCPU11aは、買上登録すべき商品の商品コードが取得されたか否かを確認する。そしてCPU11aは、商品コードが取得されていないためにNoと判定したならば、Act11へと進む。
【0079】
Act11においてCPU11aは、決済情報の転送先とする決済装置12が指定されたか否かを確認する。そしてCPU11aは、決済装置12が指定されていないためにNoと判定したならば、Act12へと進む。
【0080】
Act12においてCPU11aは、締め操作が行われたか否かを確認する。そしてCPU11aは、締め操作が行われていないためにNoと判定したならば、Act10へと戻る。
【0081】
かくしてCPU11aはAct10~Act12において、商品コードが取得されるか、決済装置12のいずれかが指定されるか、あるいは締め操作がなされるのを待ち受けている。ただし、締め操作は、例えばボタンB3のタッチである。このため、タッチパネル11gの画面の一部領域を第2の選択画面としている場合は、ボタンB3が存在せず、締め操作が行われることがないために、CPU11aはAct12においては常にNoと判定することになる。つまりCPU11aはAct10~Act12の待ち受け状態においては、セミセルフモードがオンであるならば、商品コードが取得されるか、決済装置12のいずれかが指定されるのを待ち受けることになる。
【0082】
なお図示を省略しているが、この待ち受け状態においてCPU11aは、ボタンB1,B2がタッチされるのも待ち受けている。そしてCPU11aは、例えばボタンB1,B2のいずれかが従業員21によりタッチされ、そのことがタッチパネル11gにより検出されたならば、決済情報に含まれた合計金額をその後の従業員21による指示に応じて変更する。
【0083】
CPU11aは、商品コードを取得したならば、Act10にてYesと判定し、Act13へと進む。
【0084】
Act13においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を登録画面とし、こののちに
図3中のAct5へと進み、以降の処理を前述と同様に繰り返す。
【0085】
CPU11aは、Act10~Act12の待ち受け状態にあるときに、例えば第1または第2の選択画面SC2,SC3のボタンB4~B7のいずれかが従業員21によりタッチされるなどにより決済装置12の指定がなされたならば、Act11にてYesと判定し、Act14へと進む。なおCPU11aは、ボタンB4~B7のうちの決済情報の転送を受け付けていない決済装置12に関連付けられたものがタッチされても、Act11にてYesとは判定しない。かくしてCPU11aは、決済情報の転送を受け付けない決済装置12の指定は受け付けない。なおCPU11aは、決済装置12の全てが、動作の停止状態とされるか、決済情報の転送を受け付けない動作状態とされているならば、Act10~Act12の待ち受け状態において、決済装置12の指定を待ち受けないこととなる。CPU11aは、従業員21による操作に基づいて、キャッシャモードをオンまたはオフに設定し、このキャッシャモードがオンである場合には、全ての決済装置12の指定を受け付けないようにしても良い。
【0086】
Act14においてCPU11aは、Act6にて生成した決済情報を、指定された決済装置12に対して転送する。CPU11aは具体的には、指定された決済装置12を宛先として決済情報をLAN13へと送信するように通信ユニット11jを制御する。これにより、転送情報が決済装置12へと通知されることとなる。かくしてCPU11aは、ボタンB4~B7のうちのいずれかがタッチされたことに応じて決済処理を決済装置12で行うことを決定している。つまり、制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータは決定部として機能する。またCPU11aは、ボタンB4~B7のうちのいずれかがタッチされたことを登録終了の指示として受け付け、これに応じて決済情報を決済装置12へと通知している。つまり、制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータと通信ユニット11jとの協働によって通知部としての機能が実現されている。
【0087】
Act15においてCPU11aは、タッチパネル11gの画面の一部領域を報知画面とする。
【0088】
【0089】
報知画面SC4は、表示エリアAR11,AR12およびボタンB11を含む。
【0090】
CPU11aは、表示エリアAR11には、セミセルフによる決済が選択されたことを従業員21に認識させるための画像を表す。なお、セミセルフによる決済とは、買物客22による操作に応じて決済装置12において決済処理を実行する決済形態である。
【0091】
CPU11aは、表示エリアAR12には、決済情報に示された合計個数および合計金額を表すとともに、そのような内容を含んだ決済情報を4つの決済装置12のいずれに転送したかを表す。
【0092】
ボタンB11は、報知画面SC4を閉じることを従業員21が指示するためのものである。
【0093】
そしてCPU11aは、ボタンB11がタッチされたことに応じて、
図3中のAct1へと戻り、それ以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0094】
CPU11aは、Act10~Act12の待ち受け状態にあるときに、例えばボタンB3が従業員21によりタッチされるなどの締め操作がなされたならば、Act12にてYesと判定し、Act16へと進む。
【0095】
Act16においてCPU11aは、決済処理を実行する。ここでの決済処理は、従業員21が買物客22と対話しながら、Act6で生成した決済情報に示された合計金額を決済するための処理である。ここでの決済処理は例えば、既存の対話型のPOS端末などで行われている処理をそのまま適用できる。かくして制御プログラムに基づいての制御処理をCPU11aが実行することによって、CPU11aを中枢部分とするコンピュータは決済部および第1の決済部として機能する。
【0096】
Act17においてCPU11aは、プリンタ11hを制御し、Act6で生成した決済情報に示された情報や上記の決済処理の結果を表したレシートを発行する。そしてCPU11aはこののちに、
図3中のAct1に戻り、それ以降の処理を前述と同様に行う。
【0097】
一方、決済装置12が起動されると、CPU12aは、ROM12bまたは補助記憶ユニット12dに記憶された制御プログラムに従った制御処理を開始する。
【0098】
図9はCPU12aの制御処理のフローチャートである。
【0099】
Act21においてCPU12aは、タッチパネル12gの画面を待機画面とする。待機画面は、決済処理を行う状況にないことを表すものであり、どのような情報を表すかは任意であって良い。例えば待機画面は、決済処理を行うことができないことを表すメッセージを表すものや、スクリーンセーバーとして広告などを表す任意の画像を表示するものとすることが想定される。
【0100】
Act22においてCPU12aは、決済情報が受信されたか否かを確認する。そしてCPU12aは、決済情報が受信されていないならばNoと判定し、Act22を繰り返す。かくしてCPU12aはAct22において、決済情報が受信されるのを待ち受ける。
【0101】
さて、前述したように商品登録装置11の通信ユニット11jからLAN13へと送出された決済情報の宛先となっている決済装置12に設けられた通信ユニット12jは、当該決済情報を受信し、RAM12cまたは補助記憶ユニット12dに保存する。これに応じてCPU12aは、Act22にてYesと判定し、Act23へと進む。
【0102】
Act23においてCPU12aは、タッチパネル12gの画面を決済画面に変更する。
【0103】
決済画面は、上記の受信された決済情報に基づいての決済を行うための買物客22による操作を受け付けるものである。決済画面は例えば、決済情報に示された合計金額を少なくとも表す。また決済画面は、合計個数や買上商品のリストを含んでも良い。また、複数の決済方法での決済を許容するのならば、決済画面は決済方法を買物客22が選択するためのボタンなどを含む。
【0104】
Act24においてCPU12aは、決済のための買物客22による操作がなされたか否かを確認する。そしてCPU12aは、該当する操作が行われていないためにNoと判定したならば、Act24を繰り返す。かくしてCPU12aはAct24において、決済のための操作がなされるのを待ち受ける。
【0105】
ところで、商品登録装置11を操作する従業員21は、第1または第2の選択画面SC2,SC3のボタンB4~B7のいずれかをタッチして決済情報を決済装置12のいずれかに転送した場合、その転送先の決済装置12で決済を行うべきことを買物客22に対して告知する。この告知を受けた買物客22は、指定された決済装置12へと移動し、前述の決済画面上で決済のための操作を行う。そしてCPU12aは、このようにして決済のための操作が行われ、これがタッチパネル12gにより検出されたならば、Act24にてYesと判定し、Act25へと進む。
【0106】
Act25においてCPU12aは、決済処理を実行する。ここでの決済処理は、買物客22による操作に応じて、RAM12cまたは補助記憶ユニット12dに保存された決済情報に示された合計金額を決済するための処理である。ここでの決済処理は例えば、既存のセルフPOS端末などで行われている処理をそのまま適用できる。かくして制御プログラムに基づいての制御処理をCPU12aが実行することによって、CPU12aを中枢部分とするコンピュータは第2の決済部として機能する。
【0107】
Act26においてCPU12aは、プリンタ12hを制御し、RAM12cまたは補助記憶ユニット12dに保存された決済情報に示された情報や上記の決済処理の結果を表したレシートを発行する。そしてCPU12aはこののちに、Act21に戻り、それ以降の処理を前述と同様に行う。
【0108】
以上のようにチェックアウトシステム10によれば、商品登録装置11での買上商品の登録の完了後、決済処理を商品登録装置11で行うか、決済装置12のいずれかで行うかを従業員21が選択することができる。これにより、従業員21は、決済処理を開始すべきタイミングにおける商品登録装置11での買物客22の待ち人数と決済装置12の混雑状況とを勘案して、商品登録装置11での決済処理と決済装置12での決済処理とを適宜に使い分けることが可能である。例えば、商品登録装置11での買物客22の待ち人数が少ない場合には、従業員21が買物客22と対話しながらの決済処理を適用することによって高度な買物客サービスを提供しつつ、待ち人数が増えた場合には、決済装置12による決済処理を単独、または併用で利用することにより、買物客22の待ち時間を最小限に抑えるような運用が可能となる。
【0109】
またチェックアウトシステム10によれば、セミセルフモードをオンとしておくことにより、決済処理を決済装置12のみで行うように運用することができる。
【0110】
またチェックアウトシステム10によれば、前述したようにCPU11aがAct10~Act12の待ち受け状態において決済装置12の指定を待ち受けないようにすることにより、決済処理を商品登録装置11のみで行うように運用することができる。
【0111】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
【0112】
前記実施形態では、CPU11aは、ボタンB4~B7のいずれかへのタッチを、決済処理を決済装置12で行うことの指定と、登録終了の指定との双方として受け付けている。そして受付期間は、小計ボタンがタッチされてからボタンB3~B7のいずれかへのタッチがなされるまでの期間としている。しかしながら、CPU11aは、ボタンB4~B7のいずれかへのタッチを、決済処理を決済装置12で行うことの指定として受け付けるとともに、別に用意した終了ボタンへのタッチを、登録終了の指定として受け付けることとし、ボタンB4~B7のいずれかへのタッチの後に終了ボタンがタッチされたことに応じて、ボタンB4~B7のうちのタッチされたものに関連付けられた決済装置12へと決済情報を転送しても良い。あるいはCPU11aは、決済処理を決済装置12で行うことの指定のために別に用意したセミセルフボタンへのタッチを、決済処理を決済装置12で行うことの指定として受け付けるとともに、ボタンB4~B7のいずれかへのタッチを、登録終了の指定として受け付けることとし、セミセルフボタンへのタッチの後にボタンB4~B7のいずれかがタッチされたことに応じて、ボタンB4~B7のうちのタッチされたものに関連付けられた決済装置12へと決済情報を転送しても良い。そしてこれらの場合には、決済処理を決済装置12で行うことの指定を受け付ける受付期間は、買上登録の開始後、登録終了の指定がなされるまでの期間、あるいはその期間のうちの一部の期間とすることができる。
【0113】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1] 決済装置とともにチェックアウトシステムを構成する商品登録装置であって、
買上商品の商品コードを取得し、買上商品のリストを作成する作成部と、
登録終了が指示されるまでの登録期間中に前記作成部により作成された前記リストに基づいて、前記買上商品の決済のための決済情報を生成する生成部と、
前記登録期間の開始後の予め定められた受付期間において、前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことを操作者による指示に応じて決定する決定部と、
前記登録終了が指示されたことに応じて、前記決定部により前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことが決定されていない場合に、前記生成部により生成された前記決済情報に基づいて前記決済処理を行う決済部と、
前記登録終了が指示されたことに応じて、前記決定部により前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことが決定されている場合に、前記生成部により生成された前記決済情報を前記決済装置へと通知する通知部と、
を具備したことを特徴とする商品登録装置。
[付記2] 前記決定部は、前記受付期間において前記決済装置を指定するための前記操作者による指定操作を、前記決済処理を前記決済装置で行うことの指定として受け付け、
前記通知部は、前記指定操作を、前記登録終了の指示として受け付ける、ことを特徴とする付記1に記載の商品登録装置。
[付記3] セミセルフモードが設定されているときには、
前記決済部は、前記決定部での判定結果に拘わらずに前記決済処理を行わず、
前記通知部は、前記決定部での判定結果に拘わらずに前記決済情報を前記決済装置へと通知する、
ことを特徴とする付記1または付記2に記載の商品登録装置。
[付記4] 前記決済装置の全てが前記決済情報の通知を受け付けていないとき、あるいはキャッシャモードが設定されているときには、
前記決済部は、前記決定部での判定結果に拘わらずに前記決済処理を行い、
前記通知部は、前記決定部での判定結果に拘わらずに前記決済情報を前記決済装置へと通知しない、
ことを特徴とする付記1-3のいずれか一項に記載の商品登録装置。
[付記5] 少なくとも1つの商品登録装置と少なくとも1つの決済装置とを含んだチェックアウトシステムであって、
前記商品登録装置は、
買上商品の商品コードを取得し、買上商品のリストを作成する作成部と、
登録終了が指示されるまでの登録期間中に前記作成部により作成された前記リストに基づいて、前記買上商品の決済のための決済情報を生成する生成部と、
前記登録期間の開始後の予め定められた受付期間において、前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことを操作者による指示に応じて決定する決定部と、
前記登録終了が指示されたことに応じて、前記決定部により前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことが決定されていない場合に、前記生成部により生成された前記決済情報に基づいて前記決済処理を行う第1の決済部と、
前記登録終了が指示されたことに応じて、前記決定部により前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことが決定されている場合に、前記生成部により生成された前記決済情報を前記決済装置へと通知する通知部と、
を具備し、
前記決済装置は、
前記通知部により通知された前記決済情報に基づいて前記決済処理を行う第2の決済部を、
備えることを特徴とするチェックアウトシステム。
[付記6] 決済装置とともにチェックアウトシステムを構成する商品登録装置を制御するコンピュータを、
買上商品の商品コードを取得し、買上商品のリストを作成する作成部と、
登録終了が指示されるまでの登録期間中に前記作成部により作成された前記リストに基づいて、前記買上商品の決済のための決済情報を生成する生成部と、
前記登録期間の開始後の予め定められた受付期間において、前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことを操作者による指示に応じて決定する決定部と、
前記登録終了が指示されたことに応じて、前記決定部により前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことが決定されていない場合に、前記生成部により生成された前記決済情報に基づいて前記決済処理を行う決済部と、
前記登録終了が指示されたことに応じて、前記決定部により前記決済のための決済処理を前記決済装置で行うことが決定されている場合に、前記生成部により生成された前記決済情報を前記決済装置へと通知する通知部と、
して機能させるための制御プログラム。
【符号の説明】
【0114】
10…チェックアウトシステム、11…商品登録装置、11a…CPU、11b…ROM、11c…RAM、11d…補助記憶ユニット、11e…ドロワ開放ユニット、11f…スキャナ、11g…タッチパネル、11h…プリンタ、11i…カードリーダライタ、11j…通信ユニット、11k…伝送システム、12…決済装置、12a…CPU、12b…ROM、12c…RAM、12d…補助記憶ユニット、12e…自動釣銭機、12f…スキャナ、12g…タッチパネル、12h…プリンタ、12i…カードリーダライタ、12j…通信ユニット、12k…伝送システム。