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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】電子装置、情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/65 20200101AFI20220816BHJP
   A61M 15/06 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
A24F40/65
A61M15/06 C
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2021504738
(86)(22)【出願日】2019-03-13
(86)【国際出願番号】 JP2019010418
(87)【国際公開番号】W WO2020183683
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-05-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100198845
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 善喬
(72)【発明者】
【氏名】芹田 和俊
(72)【発明者】
【氏名】千住 雅俊
【審査官】礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-533925(JP,A)
【文献】特開2015-008422(JP,A)
【文献】特開2009-065720(JP,A)
【文献】特開2008-049581(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0142387(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00 - 47/00
A61M 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項24】
前記制御情報は、前記電子装置の出力機能及びエアロゾル生成機能の少なくとも1つを制御するための制御情報である、請求項22又は23に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、吸引するためのエアロゾルを生成する吸引デバイスに関する技術が開発されてきている。例えば引用文献1には、吸引デバイスの吸引履歴等をユーザ端末やサーバで記録しておき、記録した情報を吸引デバイスの使用計画や使用頻度の統制に活用するためのシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開2018/025217号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、最近では、吸引デバイスの普及に伴い多種多様な機能が開発されてきており、これに合わせてユーザの好みも多様化し、気分やシチュエーションに応じて複数の吸引デバイスを使い分けるユーザも増えてきている。この点、吸引デバイスの多種多様な機能を、吸引デバイスを識別するための機器IDを中心に管理する従来の方法では、吸引デバイスが新たに発売されるたびに、当該吸引デバイスが有する全ての機能を当該吸引デバイスの機器IDに対応付けて管理しなければならず、管理の負担が大きい。
【0005】
そこで、本発明では、機能を容易に管理することの可能な電子装置、情報処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る電子装置は、吸引するためのエアロゾルを生成する電子装置であって、エアロゾルを生成するエアロゾル生成部と、エアロゾル生成部によるエアロゾルの生成を制御する制御部と、電子装置の機能を識別するための機能IDを記憶する記憶部と、他の情報処理装置に、機能IDを送信する送信部と、を備える。
【0007】
この態様によれば、電子装置を、機器単位ではなく機能単位で管理することが可能となる。そのため、電子装置の新しい機種が導入された場合でも、機能の組合せを変えるだけで当該新しい機種を容易に管理できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、機能を容易に管理することの可能な電子装置及、情報処理装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るサーバ10の機能構成の一例を示す概略図である。
図3】機能管理テーブルの一例を示す概略図である。
図4】管理情報テーブルの一例を示す概略図である。
図5】吸引エリア管理テーブルの一例を示す概略図である。
図6】本発明の実施形態に係るユーザ端末20の機能構成の一例を示す概略図である。
図7】本発明の実施形態に係る電子装置30の機能構成の一例を示す概略図である。
図8】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の機能登録処理の動作シーケンスの一例を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の管理情報生成処理の動作シーケンスの一例を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の制御処理の動作シーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。(なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。)
【0011】
(1)システム構成
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。図1に示すとおり、情報処理システム1は、サーバ10と、ユーザ端末20と、ユーザ端末20に対応付けられた電子装置30とを含む。電子装置30は、吸引するためのエアロゾルを生成する装置であってよく、例えば「香味吸引具」とも称される。電子装置30は、例えば、電子たばこや加熱式たばこ、従来のたばこ、医療用のネブライザー等を含んでもよい。図1において、ユーザ端末20と電子装置30とを囲む点線は、当該点線に囲まれたユーザ端末20と電子装置30とが互いに対応付けられていることを示す。サーバ10は、複数のユーザ端末20それぞれと、通信ネットワークNを介して通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。また、サーバ10は、電子装置30と、通信ネットワークNを介して通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっていてもよい。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0012】
サーバ10は、通信ネットワークNを介してユーザ端末20及び電子装置30に、電子装置30の機能を管理するための所定のサービスを提供する。ユーザ端末20は、サーバ10が提供する当該所定のサービスを利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末20として、例えばパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等の携帯情報端末、携帯電話機、ゲーム機等が用いられる。ユーザ端末20には、サーバ10が提供する所定のサービスを利用するためのアプリケーションプログラム(アプリ)が記憶される。電子装置30は、例えば電子装置30の機器IDがユーザ端末20に登録されることにより、ユーザ端末20に対応付けられる。また、電子装置30は、近距離無線通信等によって互いに情報を送受信可能にユーザ端末20に接続される。なお、一のユーザ端末20に、複数の電子装置30が接続されてもよい。
【0013】
(2)機能構成
(2-1)サーバ10
図2は、本発明の実施形態に係るサーバ10の機能構成の一例を示す概略図である。図2に示すとおり、サーバ10は、例えば、通信部11と、記憶部12と、処理部13とを有する。
【0014】
通信部11は、サーバ10を通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース回路を有する。通信部11は、通信ネットワークNを介して処理部13から供給されたデータをユーザ端末20及び電子装置30等の情報処理装置に送信する。また、通信部11は、通信ネットワークNを介してユーザ端末20及び電子装置30等の情報処理装置から受信したデータを処理部13に供給する。
【0015】
記憶部12は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。記憶部12は、処理部13による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部12にインストールされてもよい。また、記憶部12は、データとして、図3に示す機能管理テーブル、図4に示す管理情報テーブル、及び図5に示す吸引エリア管理テーブル等を記憶する。
【0016】
図3は、機能管理テーブルの一例を示す概略図である。機能管理テーブルは、例えばユーザID毎に作成される、電子装置30の機能を管理するためのテーブルである。ここで、電子装置30の機能は、特に限定されないが、例えば、出力機能、エアロゾル生成機能、及び位置情報機能を含んでもよい。また、出力機能は、例えば、表示機能、点灯機能、振動機能、及び音声機能等を含んでもよい。
【0017】
図3に示すとおり、機能管理テーブルの一行目には、電子装置30の機能の「機能種別」が、二行目には機能の「詳細」が、三行目には機能を識別するための「機能ID」が、それぞれ示されている。「機能種別」は、電子装置30の機能の種別を示し、具体的には例えば、「エアロゾル生成機能」、「位置情報機能」、及び「出力機能」等を含む。「出力機能」は、例えば更に、「表示機能」、「点灯機能」、「振動機能」、及び「音声機能」等を含む。
【0018】
「エアロゾル生成機能」は、電子装置30によるエアロゾルの生成方式を所定の分類基準で分類した場合に、当該電子装置30が属する属性情報として示される。当該分類基準は、特に限定されないが、例えば、吸引物質の成分、未使用時における吸引物質の相状態、吸引物質を含むエアロゾルの発生方法、及び加熱方法等であってよい。分類基準が「吸引物質の成分」である場合は、エアロゾル生成機能は、例えば、たばこ、及び香料等をそれぞれ含むかによって分類される。分類基準が「未使用時における吸引物質の相状態」である場合は、エアロゾル生成機能は、例えば、固体、液体、気体、これらの中間状態、及びこれらの組合せ等によって分類される。分類基準が「吸引物質を含むエアロゾルの発生方法」である場合は、エアロゾル生成機能は、例えば、燃焼、加熱、及び気化等によって分類される。分類基準が「加熱方法」である場合は、エアロゾル生成機能は、例えば、電気加熱、炭素熱源による加熱、及びIH加熱等によって分類される。図3に示す例では、「T型」は吸引物質の成分としてたばこを含み、ヒータ等でたばこを直接高温で加熱するタイプを示している。また、「E型」は、たばこを使用せず、吸引物質の成分として液体を含み、装置や専用カートリッジ内の当該液体を電気加熱させることにより発生するエアロゾル吸引するタイプを示している。また、「I型」は、例えば、吸引物質の成分としてたばこを含み、当該たばこを直接加熱せず、液体を加熱・霧化してたばこを通過させるタイプである。なお、「エアロゾル生成機能」は、上述した分類基準や他の分類基準を適宜複数組み合わせて作成した分類基準によって表されてもよい。「位置情報機能」は、電子装置30の位置情報の取得方法を示しており、例えば、「GPS」等がこれに含まれる。「表示機能」は、画像等を表示するためのディスプレイの種類を示しており、例えば、液晶ディスプレイを示す「液晶」や、EL(Electroluminescence)を示す「EL」等がこれに含まれる。「点灯機能」は、発光体によって発光する点灯部の種類を示しており、例えば、LED(Light Emitting Diode)を示す「LED」等がこれに含まれる。「振動機能」は、振動を発生させる振動部の種類を示しており、例えば、偏心モータを示す「偏心型」等がこれに含まれる。「音声機能」は、音声を出力するための音声出力部の種類を示しており、例えば、ダイナミック型スピーカを示す「D型」や、コンデンサ型スピーカを示す「C型」等がこれに含まれる。なお、「詳細」が「無し」である場合は、当該「機能種別」に属する機能を有していないことを示す。
【0019】
このような「機能種別」、「詳細」、及び「機能ID」の分類は、例えば、システム管理者が予め設定してもよい。また、いずれの分類にも属しない新しい機能が導入された場合には、システム管理者が当該機能に対応する新たな分類を作成してもよい。
【0020】
機能管理テーブルには、電子装置30やユーザ端末20等から受信した機能IDが登録される。例えば、図3に示すように、機器IDごとに当該機器IDに対応付けられた機能IDを登録してもよい。この場合、「○」は、電子装置30が当該機能IDに対応付けられた機能を有することを示し、「×」は、電子装置30が当該機器IDに対応付けられた機能を有しないことを示す。また、図3とは異なり、機器IDに対応付けずに、ユーザIDに対応付けられた機能IDを全て纏めて登録してもよい。この場合、「○」は、当該ユーザが当該機能IDに対応付けられた機能を有する何らかの電子装置30を保有していることを示し、「×」は、当該ユーザが当該機能IDに対応付けられた機能を有する何らかの電子装置30を保有していないことを示す。
【0021】
図4は、管理情報テーブルの一例を示す概略図である。管理情報テーブルは、エアロゾル生成機能の種類毎の吸引情報や管理情報を管理するためのテーブルである。ここで、吸引情報は、ユーザによる電子装置30を用いたエアロゾルの吸引に関する任意の情報を含み、例えば、吸引回数、吸引場所、吸引強度、エアロゾル源の種類、吸引時刻、使用機種、及び吸引プロファイル等を含んでもよい。また、管理情報は、吸引情報を任意の方法によって加工した情報であって、ユーザの吸引習慣を把握・管理するための情報である。
【0022】
管理情報テーブルは、ユーザを識別せずに複数のユーザから収集した吸引情報を纏めたものであってもよく、この場合、図4に示す管理情報テーブルには、複数のユーザから収集した吸引情報と、当該吸引情報から生成された管理情報とが含まれる。或いは、管理情報テーブルは、ユーザを識別して個々のユーザ毎に収集した吸引情報を当該ユーザ毎に纏めたものであってもよく、この場合、図4に示す管理情報テーブルには、特定のユーザについての吸引情報と、当該吸引情報から生成された管理情報とが含まれる。
【0023】
図4に示すとおり、管理情報テーブルは、例えば、「機能ID」と、「吸引情報」と、「管理情報」とを含む。「機能ID」は、エアロゾル生成機能に係る機能IDを示す情報である。「吸引情報」は、エアロゾル生成機能に係る機能IDに対応付けられた吸引情報である。当該対応付けの態様は特に限定されないが、例えば、当該機能IDに係るエアロゾル生成機能を用いて吸引を行った日時や、吸引エリアの情報等を含んでもよい。ここで、吸引エリアは、例えば、ユーザが吸引を行うことが法規制、条例等で許可されている地域、またはその地域と紐づく地図情報等を含んでもよい。「管理情報」は、吸引情報を任意の方法によって加工した情報であってよい。例えば、「管理情報」は、吸引情報に含まれる日時や吸引エリアの情報等を統計的に処理した結果を示す情報であってよい。例えば、図4に示す例では、管理情報テーブルには、機能ID毎に、「吸引情報」に基づいて生成された「使用頻度」と、「よく使用する時間帯」と、「よく使用する吸引エリア」とが含まれている。ここで、「使用頻度」は、当該機器IDに係るエアロゾル生成機能が使用された頻度を示す情報であって、より具体的には、管理情報テーブルに含まれる「吸引情報」の総時間に対して当該機能IDに係るエアロゾル生成機能が使用された時間が占める割合を示す情報である。また、「よく使用する時間帯」は、当該機能IDに係るエアロゾル生成機能が頻繁に使用される時間帯を示す情報である。具体的には、「よく使用する時間帯」は、ある時間帯における吸引の頻度(所定期間内における吸引回数や吸引時間の割合)が所定の閾値以上である当該時間帯であってよい。また、時間帯毎の吸引の頻度を段階(例えば、5段階)に分けたものを「管理情報」として表示してもよい。また、「よく使用する吸引エリア」は、当該機能IDに係るエアロゾル生成機能が頻繁に使用される吸引エリアを示す情報である。具体的には、「よく使用する吸引エリア」は、ある吸引エリアにおける吸引の頻度(所定期間内における当該吸引エリアでの吸引回数や吸引時間の割合)が所定の閾値以上である当該吸引エリアであってよい。また、吸引エリア毎の吸引の頻度を段階(例えば、5段階)に分けたものを「管理情報」として表示してもよい。このように、エアロゾル生成機能に係る機能ID毎に吸引情報を纏めて管理することで、ユーザがどのエアロゾル生成機能によってどれだけの吸引を行ったかを把握することが可能となる。更に、エアロゾル生成機能に係る機能ID毎に吸引情報に基づいた管理情報を生成することで、ユーザがどのエアロゾル生成機能によってどれだけの吸引を行ったかをより詳細に把握することが可能となる。
【0024】
図5は、吸引エリア管理テーブルの一例を示す概略図である。吸引エリア管理テーブルは、吸引エリア毎に、使用可能なエアロゾル生成機能の種類を管理するためのテーブルである。図5に示すとおり、吸引エリア管理テーブルには、項目として例えば、「吸引エリアID」と、「場所」と、「エアロゾル生成機能」に係る各機能IDとが含まれている。「吸引エリアID」は、吸引エリアを識別するためのIDである。「場所」は、当該吸引エリアの場所を示す情報であり、場所の名称や、住所や、位置情報であってよい。「機能ID」の列の各セルに含まれる「○」は、例えば、当該吸引エリアIDに係る吸引エリアにおいて、当該機能IDに係る種類のエアロゾル生成機能の使用が許可されていることを示している。一方、「機能ID」の列の各セルに含まれる「×」は、当該吸引エリアIDに係る吸引エリアにおいて、当該機能IDに係る種類のエアロゾル生成機能の使用が禁止されていること又は許可されていないことを示している。
【0025】
図5に示す例では、例えば、吸引エリアIDが「E001」の吸引エリアは、機能IDが「FM-t」のエアロゾル生成機能(すなわち、たばこを含む「T型」)、機能IDが「FM-e」のエアロゾル生成機能(すなわち、たばこを含まない「E型」)、及び機能IDが「FM-i」のエアロゾル生成機能(すなわち、液体を加熱・霧化してたばこを通過させる「I型」)のセルのいずれもが「○」である。これは、吸引エリアIDが「E001」の吸引エリアは、たばこを含む「T型」、たばこを含まない「E型」、及び液体を加熱・霧化してたばこを通過させる「I型」のいずれの機能の使用も許可されていることを示している。一方、吸引エリアIDが「E002」の吸引エリアは、機能IDが「FM-t」のエアロゾル生成機能(すなわち、たばこを含む「T型」)のセル、及び機能IDが「FM-i」のエアロゾル生成機能(すなわち、液体を加熱・霧化してたばこを通過させる「I型」)のセルは「×」であり、機能IDが「FM-e」のエアロゾル生成機能(すなわち、たばこを含まない「E型」)のセルは「○」である。これは、吸引エリアIDが「E002」の吸引エリアは、たばこを含まない「E型」の機能の使用は許可されているが、たばこを含む「T型」及び液体を加熱・霧化してたばこを通過させる「I型」の機能の使用は許可されていないか、禁止されていることを示している。
【0026】
処理部13は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部13は、サーバ10の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。処理部13は、サーバ10の各種処理が記憶部12に記憶されているプログラム等に応じて適切な手順で実行されるように、通信部11等の動作を制御する。処理部13は、記憶部12に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部13は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
【0027】
処理部13は、登録部131と、管理情報生成部132と、制御情報生成部133と、送信部134と、受信部135とを有する。登録部131は、電子装置30等に関する各種の情報を記憶部12に記憶する。例えば、登録部131は、電子装置30及び/又はユーザ端末20から受信した機能IDや機器IDを、図3を用いて説明した機能管理テーブルに登録する。管理情報生成部132は、機能IDと吸引情報とに基づいて管理情報を生成する。例えば管理情報生成部132は、ユーザを識別せずに複数のユーザから収集した吸引情報に基づいて管理情報を生成してもよいし、特定のユーザについての吸引情報に基づいて当該ユーザに係る管理情報を生成してもよい。制御情報生成部133は、電子装置30又はユーザ端末20等の位置情報、エアロゾル生成機能を示す情報、及び吸引エリア情報等に基づき、電子装置30を制御するための制御情報を生成する。送信部134は、通信部11を介して各種の情報を他の情報処理装置等に送信する。例えば送信部134は、ユーザID、機器ID、機能ID、位置情報、吸引情報、管理情報、制御情報、及び所定の要求信号等を、ユーザ端末20及び電子装置30等に送信する。受信部135は、通信部11を介して各種の情報を他の情報処理装置等から受信する。例えば受信部135は、ユーザID、機器ID、機能ID、位置情報、吸引情報、管理情報、制御情報、及び所定の要求信号等を、ユーザ端末20及び電子装置30等から受信する。
【0028】
(2-2)ユーザ端末20
図6は、本発明の実施形態に係るユーザ端末20の機能構成の一例を示す概略図である。図6に示すとおり、ユーザ端末20は、例えば、通信部21と、記憶部22と、出力部23と、操作部24と、処理部25とを有する。
【0029】
通信部21は、通信インタフェース回路を備え、ユーザ端末20を通信ネットワークNに接続する。通信部21は、通信ネットワークNを介して処理部25から供給されたデータをサーバ10及び電子装置30等に送信する。また、通信部21は、通信ネットワークNを介してサーバ10及び電子装置30等から受信したデータを処理部25に供給する。
【0030】
記憶部22は、例えば、半導体メモリ装置を備える。記憶部22は、処理部25での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。各種プログラムは、例えばCD-ROM、DVD-ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部22にインストールされてもよい。また、記憶部22は、データとして、ユーザID、ユーザ端末20に対応付けられた電子装置30の機器ID及び/又は機能ID等を記憶してもよい。
【0031】
出力部23は、処理部25で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現される。当該処理結果を映像、および/または、動画像として出力する場合、出力装置は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、当該表示データを表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイ、OELD(Organic Electroluminescence Display)など)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置、スピーカ(音声出力)、プリンターなどを含む。なお、これらの出力装置は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。また、出力部23は、振動を発生可能な偏心モータやリニア共振アクチュエータ等の振動素子であってもよい。
【0032】
操作部24は、ユーザ端末20の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネルやキーボタン等である。ユーザは、操作部24を用いて、文字や数字、記号等を入力することができる。操作部24は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として、処理部25に供給される。
【0033】
処理部25は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。処理部25は、ユーザ端末20の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部25は、ユーザ端末20の各種処理が記憶部22に記憶されているプログラムや操作部24の操作等に基づいて適切な手順で実行されるように、通信部21や出力部23等の動作を制御する。処理部25は、記憶部22に記憶されているプログラム(オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部25は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行することができる。
【0034】
処理部25は、例えば、登録部251と、位置情報取得部252と、ペアリング部253と、送信部254と、受信部255とを有する。登録部251は、電子装置30に関する各種の情報を記憶部22に登録する処理を実行する。例えば、登録部251は、電子装置30の機能IDや、機器IDを登録する。位置情報取得部252は、例えば通信部21を介して人工衛星と通信を行うことにより、ユーザ端末20の位置情報を取得する。ペアリング部253は、ペアリング処理として、例えばユーザ端末20等の他の情報処理装置との間で、例えばBluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)、Wi-Fi(登録商標)、LPWA(Low Power Wide Area)又はNFC(Near Field Communication)等の任意の無線通信規格に準拠した無線通信を行う。例えば、ペアリング部253は、所定のキーを相手方の情報処理装置との間で送受信した上で、当該所定のキーを記憶部22に格納する。以降は、当該キーを含むパケットを送受信することで当該近距離無線通信を実現することができる。送信部254は、通信部21を介して各種の情報を他の情報処理装置等に送信する。例えば送信部254は、ユーザID、機器ID、機能ID、位置情報、吸引情報、管理情報、制御情報、及び所定の要求信号等を、サーバ10及び電子装置30等に送信する。受信部255は、通信部21を介して各種の情報を他の情報処理装置等から受信する。例えば受信部255は、ユーザID、機器ID、機能ID、位置情報、吸引情報、管理情報、制御情報、及び所定の要求信号等を、サーバ10及び電子装置30等から受信する。
【0035】
(2-3)電子装置30
次に、電子装置30の構成について説明する。
【0036】
電子装置30は、第1のタイプとして、たばこを直接高温で加熱するタイプであってもよい。具体的には、電子装置30は、例えば、エアロゾル源及び香味源を含む充填物などの香味発生基材を有する、喫煙物品などのエアロゾル生成基材を加熱することによって、香味を含むエアロゾルを生成するように構成されてもよい。
【0037】
電子装置30は、第2のタイプとして、たばこを使用せず、吸引物質の成分として液体を含み、装置や専用カートリッジ内の当該液体を電気加熱させることにより発生するエアロゾル吸引するタイプであってもよい。
【0038】
電子装置30は、第3のタイプとして、吸引物質の成分としてたばこを含み、当該たばこを直接加熱せず、液体を加熱・霧化してたばこを通過させるタイプであってもよい。
【0039】
図7は、本発明の一実施形態に係る電子装置30の構成例を示す図である。図7に示す例は、上述した第3のタイプに該当する。
【0040】
図7に示すように、電子装置30は、第1の部材31及び第2の部材32を備える。図示されるように、一例として、第1の部材31は、出力部311、バッテリ312、センサ313、記憶部314、通信部315、操作部316、及び処理部317を含んでもよい。一例として、第2の部材32は、リザーバ321、霧化部322、空気取込流路323、エアロゾル流路324及び吸口部325を含んでもよい。第1の部材31内に含まれる構成要素の一部が第2の部材32内に含まれてもよい。第2の部材32内に含まれる構成要素の一部が第1の部材31内に含まれてもよい。第2の部材32は、第1の部材31に対して着脱可能に構成されてもよい。あるいは、第1の部材31及び第2の部材32内に含まれるすべての構成要素が、第1の部材31及び第2の部材32に代えて、同一の筐体内に含まれてもよい。
【0041】
また、図7に示すように、電子装置30は、第3の部材33を備える。第2の部材32と第3の部材33とは、エアロゾルを生成するエアロゾル生成部を構成する。一例として、第3の部材33は、香味源331を含んでもよい。一例として、電子装置30が電子たばこである場合、香味源331は、たばこに含まれる香喫味成分を含んでもよい。第3の部材33は、第2の部材32に対して着脱可能に構成されてもよい。あるいは、第2の部材32及び第3の部材33内に含まれるすべての構成要素が、第2の部材32及び第3の部材33に代えて、同一の筐体内に含まれてもよい。
【0042】
リザーバ321は、エアロゾル源を保持する。例えば、リザーバ321は、繊維状又は多孔質性の素材から構成され、繊維間の隙間や多孔質材料の細孔に液体としてのエアロゾル源を保持する。前述した繊維状又は多孔質性の素材には、例えばコットンやガラス繊維、またはたばこ原料などを用いることができる。リザーバ321は、液体を収容するタンクとして構成されてもよい。エアロゾル源は、例えば、グリセリンやプロピレングリコールといった多価アルコール、水などの液体である。電子装置30がネブライザー等の医療用吸入器である場合、エアロゾル源はまた、患者が吸入するための薬剤を含んでもよい。別の例として、エアロゾル源は、加熱することによって香喫味成分を放出するたばこ原料やたばこ原料由来の抽出物を含んでいてもよい。この場合、第3の部材33が装着されずとも、香味成分を含むエアロゾルが生成される。リザーバ321は、消費されたエアロゾル源を補充することができる構成を有してもよい。あるいは、リザーバ321は、エアロゾル源が消費された際にリザーバ321自体を交換することができるように構成されてもよい。また、エアロゾル源は液体に限られるものではなく、固体でも良い。エアロゾル源が固体の場合のリザーバ321は、例えば繊維状又は多孔質性の素材を用いない空洞の容器であっても良い。
【0043】
霧化部322は、エアロゾル源を霧化してエアロゾルを生成するように構成される。センサ313によって吸引動作が検知されると、霧化部322はエアロゾルを生成する。例えば、ウィック(図示せず)が、リザーバ321と霧化部322とを連結するように設けられてもよい。この場合、ウィックの一部はリザーバ321の内部に通じ、エアロゾル源と接触する。ウィックの他の一部は霧化部322へ延びる。エアロゾル源は、ウィックの毛細管効果によってリザーバ321から霧化部322へと運ばれる。一例として、霧化部322は、バッテリ312に電気的に接続されたヒータを備える。ヒータは、ウィックと接触又は近接するように配置される。吸引動作が検知されると、制御部317aは、霧化部322のヒータを制御し、ウィックを通じて運ばれたエアロゾル源を加熱することによって当該エアロゾル源を霧化する。霧化部322の別の例は、エアロゾル源を超音波振動によって霧化する超音波式霧化器であってもよい。霧化部322には空気取込流路323が接続され、空気取込流路323は電子装置30の外部へ通じている。霧化部322において生成されたエアロゾルは、空気取込流路323を介して取り込まれた空気と混合される。エアロゾルと空気の混合流体は、矢印326で示されるように、エアロゾル流路324へと送り出される。エアロゾル流路324は、霧化部322において生成されたエアロゾルと空気との混合流体を吸口部325まで輸送するための管状構造を有する。
【0044】
香味源331は、エアロゾルに香味を付与するための構成要素である。香味源331は、エアロゾル流路324の途中に配置される。霧化部322によって生成されたエアロゾルと空気との混合流体(以下、混合流体を単にエアロゾルと呼称する場合もあることに留意されたい)は、エアロゾル流路324を通って吸口部325まで流れる。このように、香味源331は、エアロゾルの流れに関して霧化部322よりも下流に設けられている。換言すれば、霧化部322よりも香味源331の方が、エアロゾル流路324の中で吸口部325に近い側に位置する。したがって、霧化部322によって生成されたエアロゾルは、香味源331を通過してから吸口部325へ達する。エアロゾルが香味源331を通過する際、香味源331に含まれる香喫味成分がエアロゾルに付与される。一例として、電子装置30が電子たばこである場合、香味源331は、刻みたばこ、又はたばこ原料を粒状、シート状もしくは粉末状に成形した加工物などの、たばこ由来のものであってもよい。香味源331はまた、たばこ以外の植物(例えばミントやハーブ等)から作られた非たばこ由来のものであってもよい。一例として、香味源331は、メントールなどの香料成分を含有してもよい。香味源331に加えて、リザーバ321も香喫味成分を含んだ物質を有してもよい。例えば、電子装置30は、香味源331にたばこ由来の香味物質を保持し、リザーバ321には非たばこ由来の香味物質を含むように構成されてもよい。
【0045】
吸口部325は、エアロゾル流路324の終端に位置し、エアロゾル流路324を電子装置30の外部に対して開放するように構成される。図示されるように、エアロゾル流路324は、第2の部材32及び第3の部材33にわたって延在する。吸口部325は、第3の部材33に備えられる。
【0046】
ユーザは、吸口部325を咥えて吸引することにより、香味が付与されたエアロゾルを含んだ空気を口腔内へ取り込むことができる。
【0047】
出力部311は、処理部317で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか、または、その組み合わせにより実現され、例えば、表示機能、点灯機能、振動機能、及び音声機能等を有する。当該処理結果を映像、および/または、動画像として出力する場合、出力装置は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、当該表示データを表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力装置は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイ、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなど)、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置、スピーカ(音声出力)、プリンターなどを含む。なお、これらの出力装置は、3Dで表示データを表示可能であってもよい。また、出力部33は、振動を発生可能な偏心モータやリニア共振アクチュエータ等の振動素子であってもよい。
【0048】
バッテリ312は、電力を蓄積し、出力部311、センサ313、記憶部314、霧化部322などの電子装置30の各構成要素に電力を供給する電源である。バッテリ312は、電子装置30の所定のポート(図示せず)を介して外部電源に接続することにより充電することができてもよい。バッテリ312のみを第1の部材31又は電子装置30から取り外すことができてもよく、新しいバッテリ312と交換することができてもよい。また、第1の部材31全体を新しい第1の部材31と交換することによってバッテリ312を新しいバッテリ312と交換することができてもよい。
【0049】
センサ313は、空気取込流路323及び/又はエアロゾル流路324内の圧力の変動を検知する圧力センサ又は流量を検知する流量センサを含んでもよい。センサ313はまた、リザーバ321等の構成要素の重量を検知する重量センサを含んでもよい。センサ313はまた、電子装置30を用いたユーザによるパフの回数を計数するように構成されてもよい。センサ313はまた、霧化部322への通電時間を積算するように構成されてもよい。センサ313はまた、リザーバ321内の液面の高さを検知するように構成されてもよい。センサ313はまた、第1の部材31への第2の部材32の着脱、又は第2の部材32への第3の部材33の着脱を検出するように構成されてもよい。センサ313はまた、バッテリ312のSOC(State of Charge,充電状態)、電流積算値、電圧などを検知するように構成されてもよい。電流積算値は、電流積算法やSOC-OCV(Open Circuit Voltage,開回路電圧)法等によって求められてもよい。センサ313はまた、ユーザが操作可能な操作ボタンなどであってもよい。
【0050】
記憶部314は、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。記憶部314には、上記のようなコンピュータ実行可能命令のほか、電子装置30の制御に必要な設定データ等が格納されてもよい。例えば、記憶部314は、出力部311の制御方法(発光、発声、振動等の態様等)、センサ313により検知された値、霧化部322の加熱履歴等の様々なデータを格納してもよい。記憶部314は、例えば、ユーザID、電子装置30を識別するための機器ID、及び電子装置30の機能を識別するための機能ID等を記憶してもよい。
【0051】
通信部315は、通信インタフェース回路を備え、電子装置30を通信ネットワークNや近距離無線通信ネットワークに接続する。通信部315は、処理部317から供給されたデータを、通信ネットワークNや近距離無線通信ネットワークを介してサーバ10やユーザ端末20等に送信する。また、通信部315は、通信ネットワークNや近距離無線通信ネットワークを介してサーバ10やユーザ端末20から受信したデータを処理部317に供給する。
【0052】
操作部316は、電子装置30の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネルやキーボタン等である。ユーザは、操作部316を用いて、文字や数字、記号等を入力することができる。操作部316は、ユーザにより操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、ユーザの指示として、処理部317に供給される。
【0053】
処理部317は、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとして構成された電子回路モジュールであってもよい。処理部317は、記憶部314に格納されたコンピュータ実行可能命令に従って電子装置30の動作を制御するように構成されてもよい。処理部317は、必要に応じて記憶部314からデータを読み出して電子装置30の制御に利用し、必要に応じてデータを記憶部314に格納する。処理部317は、制御部317a、吸引情報生成部317b、位置情報取得部317c、ペアリング部317d、送信部317e、受信部317fを含んでもよい。
【0054】
制御部317aは、エアロゾル生成部(第2の部材32と第3の部材33)によるエアロゾルの生成を制御する。制御部317aは、電子装置30が有するエアロゾルの生成の方式に応じた方法によって、当該制御を行う。
【0055】
吸引情報生成部317bは、吸引情報を生成する。吸引情報は、例えば、吸引回数、吸引場所、吸引強度、エアロゾル源の種類、吸引時刻、使用機種、及び吸引プロファイル等を含んでもよい。吸引情報生成部317bは、例えば、位置情報取得部317cから供給される位置情報、エアロゾル源の種類に応じた検知信号(後述)、及びセンサ313から供給される吸引に係る検知信号等に基づいて、吸引情報(例えば、吸引回数、吸引場所、吸引強度、吸引時刻、吸引プロファイル等)を生成する。
【0056】
位置情報取得部317cは、例えば通信部315を介して人工衛星と通信を行うことにより、電子装置30の位置情報を取得する。
【0057】
ペアリング部317dは、ペアリング処理として、例えばユーザ端末20等の他の情報処理装置との間で、例えばBluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area
Network)、Wi-Fi(登録商標)、LPWA(Low Power Wide Area)又はNFC(Near Field Communication)等の任意の無線通信規格に準拠した無線通信を行う。例えば、ペアリング部317dは、所定のキーを相手方の情報処理装置との間で送受信した上で、当該所定のキーを記憶部314に格納する。以降は、当該キーを含むパケットを送受信することで当該近距離無線通信を実現することができる。
【0058】
送信部317eは、通信部315を介して各種の情報を他の情報処理装置等に送信する。例えば送信部317eは、ユーザID、機器ID、機能ID、位置情報、吸引情報、管理情報、制御情報、及び所定の要求信号等を、サーバ10及びユーザ端末20等に送信する。
【0059】
受信部317fは、通信部315を介して各種の情報を他の情報処理装置等から受信する。例えば受信部317fは、ユーザID、機器ID、機能ID、位置情報、吸引情報、管理情報、制御情報、及び所定の要求信号等を、サーバ10及びユーザ端末20等から受信する。
【0060】
(3)動作処理
次に、図8~10を用いて、情報処理システム1の動作処理について説明する。
【0061】
(3-1)機能登録処理
図8は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の機能登録処理の動作シーケンスの一例を示す図である。当該処理は、電子装置30の利用に先立って、電子装置30の機能IDをユーザ端末20やサーバ10に登録する処理である。
【0062】
まず、ユーザ端末20の送信部254は、ユーザによる操作部24の操作等に応じて、電子装置30に機器IDを要求する信号を送信する(S10)。このとき、ユーザ端末20の送信部254は、電子装置30に機器IDを併せて要求してもよい。次に、電子装置30の送信部317eは、機能IDを要求する信号への応答として、電子装置30の記憶部314に記憶された電子装置30の機能IDを、ユーザ端末20に送信する(S11)。S10で機器IDも要求されている場合は、電子装置30の送信部317eは、更に電子装置30の機器IDを、ユーザ端末20に送信してもよい。
【0063】
次に、ユーザ端末20の登録部251は、電子装置30から受信した機能IDを記憶部22に格納することにより、機能IDを登録する(S12)。このとき、ユーザ端末20の登録部251は、電子装置30の機器IDも受信している場合は、機能IDに対応付けて当該機器IDも記憶部22に格納することにより、当該機能IDも登録する。次に、ユーザ端末20の送信部254は、ユーザIDと、電子装置30から受信した機能IDと、当該機能IDを登録することを要求する信号とを、サーバ10に送信する(S13)。このとき、ユーザ端末20の送信部254は、サーバ10に、電子装置30の機器IDを併せて送信してもよい。
【0064】
次に、サーバ10の登録部131は、ユーザ端末20から電子装置30の機能IDと、当該機能IDを登録することを要求する信号とを受信すると、受信した機能IDを、例えば図3を用いて説明した機能管理テーブルに登録する(S14)。このとき、サーバ10の登録部131は、機能管理テーブルに機器IDを併せて登録してもよい。以上で事前登録処理が終了する。
【0065】
(3-2)管理情報生成処理
図9は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の管理情報生成処理の動作シーケンスの一例を示す図である。当該処理は、電子装置30を用いてユーザが吸引を行った場合に生成される吸引情報がユーザ端末20を介してサーバ10に送信された後、サーバ10が当該吸引情報に基づいて管理情報を生成する処理である。
【0066】
まず、電子装置30は、ユーザによる電子装置30の操作部34の操作に応じて、吸引処理を実行する(S20)。具体的には、電子装置30の制御部317aは、エアロゾル生成部(第2の部材32及び第3の部材33)によるエアロゾルの生成を制御する。次に、電子装置30の吸引情報生成部317bは、吸引情報を生成する(S21)。このとき、吸引情報生成部317bは、ユーザによる電子装置30の吸引の強度、回数等の吸引に係る任意のパラメータを検知してよい。また、位置情報取得部317cが取得した電子装置30の位置情報を吸引情報に含めてもよい。このようにして、吸引情報生成部317bは、吸引情報として、例えば上述した吸引回数、吸引場所、吸引強度、エアロゾル形成基材の種類、吸引時刻、使用機種、及び吸引プロファイル等を生成する。
【0067】
次に、電子装置30の送信部317eは、生成した吸引情報をユーザ端末20に送信する(S22)。次に、ユーザ端末20の登録部251は、受信した吸引情報を記憶部22に格納することにより、当該吸引情報を登録する(S23)。このとき、登録部251は、当該吸引情報に、ユーザ端末20の位置情報取得部252が取得したユーザ端末20の位置情報を含めてもよい。これにより、電子装置30が位置情報取得機能を有していない場合にも、吸引場所の位置を把握することが可能となる。
【0068】
次に、ユーザ端末20の送信部254は、吸引情報と、当該吸引情報を登録することを要求する信号とを、サーバ10に送信する(S24)。次に、サーバ10の登録部131は、ユーザ端末20から受信した吸引情報を、記憶部12に記憶された管理情報テーブルに登録する(S25)。
【0069】
次に、サーバ10の管理情報生成部132は、機能管理テーブルに記録された機能IDと吸引情報とに基づいて管理情報を生成する(S26)。このとき、管理情報生成部132は、ユーザを識別せずに複数のユーザから収集した吸引情報に基づいて管理情報を生成してもよいし、特定のユーザについての吸引情報に基づいて当該ユーザに係る管理情報を生成してもよい。上述したとおり、「管理情報」は、吸引情報を任意の方法によって加工した情報であってよい。例えば、「管理情報」は、吸引情報に含まれる日時や吸引エリアの情報等を統計的に処理した結果を示す情報であってよい。以上で、管理情報生成処理が終了する。
【0070】
(3-3)電子装置30の制御処理
図10は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の制御処理の動作シーケンスの一例を示す図である。当該処理は、サーバ10が制御情報を生成し、電子装置30が当該制御情報に応じて種々の動作を実行する処理である。
【0071】
まず、電子装置30のペアリング部317d及びユーザ端末20のペアリング部253は、ペアリング処理を実行する(S30)。具体的には、電子装置30のペアリング部317d及びユーザ端末20のペアリング部253は、所定のキーを送受信する。そして、電子装置30のペアリング部317dは、当該所定のキーを電子装置30の記憶部32に格納し、ユーザ端末20のペアリング部253は、当該所定のキーを記憶部32に格納する。
【0072】
次に、ユーザ端末20の送信部254は、サーバ10に制御情報を要求する要求信号を送信する(S32)。ここで、当該要求信号には、電子装置30に関する任意の情報が含まれてもよい。例えば、当該要求信号には、電子装置30の機器ID、及び電子装置30の機能IDのいずれかが含まれていてもよい。電子装置30の機能IDには、上述したエアロゾル生成機能に係る機能IDが含まれてもよい。また、当該要求信号には、電子装置30が取得した位置情報及び/又はユーザ端末20が取得した位置情報が含まれてもよい。
【0073】
次に、サーバ10の制御情報生成部133は、ユーザ端末20から制御情報を要求する要求信号を受信すると、要求信号に含まれる情報に応じた制御情報を生成する(S33)。例えば、要求信号に機器IDが含まれる場合、制御情報生成部133は、機能管理テーブルを参照して当該機器IDに対応付けられた機能IDを抽出し、当該機能IDに係る機能を制御するための制御情報を生成してもよい。また、例えば、要求信号に機能IDが含まれる場合、制御情報生成部133は、機能管理テーブルを参照して当該機能IDに係る機能を制御するための制御情報を生成してもよい。また、例えば、要求信号に電子装置30及び/又はユーザ端末20の位置情報が含まれる場合、制御情報生成部133は、当該位置情報に基づいて吸引エリアを判定した上で、記憶部12に格納された吸引エリア管理テーブルを参照して、判定された吸引エリアにおいて使用可能な機能(例えば、エアロゾル生成機能)を制御するための制御情報を生成してもよい。制御情報に係る制御の態様は、当該機能の制御に関するものであれば特に限定されないが、例えば、当該機能のON/OFFの切替え、当該機能の強度等のパラメータの調整、及び当該機能のモードの切替え等を制御するためのものであってよい。
【0074】
次に、サーバ10の送信部134は、生成された制御情報を、ユーザ端末20に送信する(S34)。次に、ユーザ端末20の出力部23は、サーバ10から受信した制御情報に応じて、制御情報に係る内容を出力するための出力処理を実行する(S35)。当該出力の態様や内容は特に限定されないが、例えば、ユーザ端末20の出力部23は、当該エリアにおいて使用可能なエアロゾル生成機能、ユーザが吸引可能なエリアに居ること等をディスプレイに表示してもよいし、スピーカによって音声出力してもよい。
【0075】
次に、ユーザ端末20の送信部254は、サーバ10から受信した制御情報を電子装置30に送信する(S36)。次に、電子装置30の出力部311は、ユーザ端末20から受信した制御情報に応じて、制御情報に係る内容を出力するための出力処理を実行する(S37)。当該出力の態様や内容は特に限定されないが、例えば、電子装置30は、当該エリアにおいて使用可能なエアロゾル生成機能、ユーザが吸引可能なエリアに居ること等をディスプレイに表示してもよいし、スピーカによって音声出力してもよいし、LED等によって通知内容に応じて予め定められたパターンによって点灯表示してもよい。なお、サーバ10の送信部134は、生成された制御情報を電子装置30に直接送信してもよい。次に、電子装置30の制御部317aは、制御情報を受信すると、当該制御情報に応じた動作を実行する(S38)。例えば、制御部317aは、制御情報に応じて、エアロゾル生成部(第2の部材32及び第3の部材33)によるエアロゾルの生成を制御する。以上で、制御処理が終了する。
【0076】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0077】
1…情報処理システム、10…サーバ、11…通信部、12…記憶部、13…処理部、131…登録部、132…管理情報生成部、133…制御情報生成部、20…ユーザ端末、21…通信部、22…記憶部、23…出力部、24…操作部、25…処理部、251…登録部、252…位置情報取得部、253…ペアリング部、30…電子装置、31…第1の部材、311…出力部、312…バッテリ、313…センサ、314…記憶部、315…通信部、316…操作部、317…処理部、317a…制御部、317b…吸引情報生成部、317c…位置情報取得部、317d…ペアリング部、317e…送信部、317f…受信部、32…第2の部材、321…リザーバ、322…霧化部、323…空気取込流路、324…エアロゾル流路、325…吸口部、33…第3の部材、331…香味源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10