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特許7124224浅深度部への応用のための地下流体管理用のモジュール及びアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】浅深度部への応用のための地下流体管理用のモジュール及びアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   E03F 1/00 20060101AFI20220816BHJP
   E03B 3/03 20060101ALI20220816BHJP
   E03B 3/02 20060101ALI20220816BHJP
   E03B 11/14 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
E03F1/00 Z
E03B3/03 B
E03B3/02 Z
E03B11/14
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021534630
(86)(22)【出願日】2019-12-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(86)【国際出願番号】 US2019066482
(87)【国際公開番号】W WO2020124071
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-01-17
(31)【優先権主張番号】62/780,027
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521259530
【氏名又は名称】ストームトラップ・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】STORMTRAP LLC
【住所又は居所原語表記】1287 Windham Parkway, Romeoville, IL 60446, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ホーケン、ジェイミー
(72)【発明者】
【氏名】ボレシ、リン
(72)【発明者】
【氏名】ローウェル、アーロン
(72)【発明者】
【氏名】マクレディ、カイル
(72)【発明者】
【氏名】フック、ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】カーンクロス、ダグ
(72)【発明者】
【氏名】ヘラティ、トム
(72)【発明者】
【氏名】グロス、ディーン
【審査官】石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-177433(JP,A)
【文献】特開平11-310952(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0037610(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0305512(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0226260(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0149188(US,A1)
【文献】米国特許第01137230(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 1/00-11/00
E03B 3/03
E03B 3/02
E03B 11/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地表面の下の流体の流れを管理するためのモジュール式アセンブリであって、
第1のデッキ上面を有する第1のデッキ部分と、前記第1のデッキ部分の対向する縦方向側面と一体化形成され、且つ、前記第1のデッキ部分の前記対向する縦方向側面からそれぞれの底縁部に下向きに延伸する離隔対向する側壁と、少なくとも1つの開口端とを含む第1のプレキャストコンクリートモジュールであって、前記離隔対向する側壁が、前記第1のデッキ部分から前記それぞれの底縁部に下向きに延伸するにつれて、外向きに且つ互いに離れる方向に傾斜する、第1のプレキャストコンクリートモジュールと、
前記離隔対向する第1の側壁の少なくとも1つから外向きに延伸する少なくとも1つの肩部と、
前記少なくとも1つの肩部によって支持され、前記第1のデッキ上面と同一平面上にあるスラブ上面を含むリンクスラブと
を含む、アセンブリであり、
前記第1のデッキ部分及び前記離隔対向する側壁が、前記第1のモジュールに対する内部流体通路を画定し、
前記内部流体通路が、前記第1のデッキ部分の裏面に隣接する上部と、前記対向する側壁の前記それぞれの底縁部に隣接する下部とを有し、
前記内部流体通路が、前記上部から前記下部に延伸するにつれて広くなるフレア構成を有し、
前記内部流体通路が、縦方向流路を画定する、アセンブリ。
【請求項2】
前記離隔対向する側壁から内向きに延伸する少なくとも1つのシートをさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記離隔対向する側壁の各々が、それを通じる少なくとも1つの横方向開口部を含み、前記少なくとも1つの横方向開口部が、前記内部流体通路と流体連通する横方向流体チャネルを画定し、前記横方向流体チャネルが、アセンブリを通じる横方向流路を画定する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つの横方向開口部が、前記対向する側壁の前記それぞれの底縁部に隣接して位置する、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの横方向開口部が、前記対向する側壁の前記それぞれの底縁部より高く設けられる、請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項6】
第2のデッキ上面を有する第2のデッキ部分と、前記第2のデッキ部分の第1の縦方向側面と一体化形成され、且つ、前記第2のデッキ部分の前記第1の縦方向側面から底縁部に下向きに延伸する第1の側壁とを含む第2のプレキャストコンクリートモジュールと、
前記第2のモジュールの前記第1の側壁から外向きに延伸する少なくとも1つの肩部と
をさらに含む、請求項に記載のアセンブリであって、
前記第2のプレキャストコンクリートモジュールの前記第1の側壁が、前記第1のプレキャストコンクリートモジュールの前記離隔対向する側壁の第1の側壁と横方向に隣接し、
前記リンクスラブ並びに前記第1及び第2のモジュールの前記第1の側壁が、前記第1のモジュールと前記第2のモジュールとの間の外部流体通路を画定し、
前記外部流体通路が、第2の縦方向流路を画定し、
前記外部流体通路が、前記横方向流体チャネル及び前記内部流体通路と流体連通し、
前記リンクスラブが、前記スラブ上面が前記第1及び第2のデッキ上面と同一平面上にある状態で、前記第2のモジュールによって支持される、アセンブリ。
【請求項7】
前記外部流体通路が、前記リンクスラブの裏面に隣接する上部と、前記第1及び第2のモジュールの前記第1の側壁の前記それぞれの底縁部に隣接する下部とを有し、
前記外部流体通路が、前記上部から前記下部に延伸するにつれて狭くなるテーパ構成を有する、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記リンクスラブと一体化形成され、且つ、前記リンクスラブから下向きに延伸する脚部をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項9】
地表面の下の流体の流れを管理するためのモジュール式アセンブリであって、
各々が、デッキ上面を含むデッキ部分と、前記デッキ部分の対向する縦方向側縁部と一体化形成され、且つ、前記デッキ部分の前記対向する縦方向側縁部からそれぞれの底縁部に下向きに延伸する離隔対向する側壁と、少なくとも1つの開口端と、前記離隔対向する側壁から外向きに延伸する少なくとも1つの肩部とを含む多数のプレキャストコンクリートモジュールであって、前記離隔対向する側壁が、前記デッキ部分から前記それぞれの底縁部に下向きに延伸するにつれて、外向きに且つ互いに離れる方向に傾斜する、多数のプレキャストコンクリートモジュールと、
各々が前記少なくとも1つの肩部によって支持される多数のリンクスラブであって、スラブ上面を含む多数のリンクスラブと、
入口と、
出口と
を含む、アセンブリであり、
各モジュールが、内部流体通路を含み、
前記内部流体通路が、縦方向流路を画定し、
前記内部流体通路が、前記デッキ部分の裏面及び前記離隔対向する側壁の内面によって画定され、
前記内部流体通路が、前記デッキ部分の前記裏面に隣接する上部と、前記対向する側壁の前記それぞれの底縁部に隣接する下部とを有し、
前記内部流体通路が、前記上部から前記下部に延伸するにつれて広くなるフレア構成を有し、
前記モジュールのうちの少なくともいくつかのモジュールが、横方向流体通路を含み、前記横方向流体通路が、横方向流路を画定し、前記横方向流体通路が、前記モジュールのうちの前記少なくともいくつかのモジュールの前記対向する側壁を通じて延在する横方向開口部によって画定され、前記横方向流体通路が、前記内部流体通路と流体連通し、
前記多数のモジュールのうちの第1の事前に画定された数のモジュールが、隣り合わせで配列されて、横方向に少なくとも1つの行を形成し、
前記多数のモジュールのうちの第2の事前に画定された数のモジュールが、端と端を接続して配列されて、縦方向に少なくとも1つの列を形成する、アセンブリ。
【請求項10】
前記出口が前記入口より小さい、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記入口が、前記多数のモジュールのうちの少なくとも1つのモジュールの前記デッキ部分に位置する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記出口が、アセンブリによって画定されるフロアに位置する、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項13】
多数の周辺プレキャストコンクリートモジュール及び1つの外壁を含む外周部
をさらに含む、請求項9に記載のアセンブリであって、
各周辺モジュールが、中実外部側壁及び外部開口端を含み、
前記外壁が、各周辺モジュールの前記外部開口端を少なくとも部分的に囲む、アセンブリ。
【請求項14】
前記多数のプレキャストコンクリートモジュールが、中空コア材料及びプレストレスコンクリートで構成される、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項15】
地表面の真下の水の流れを管理するためのモジュール式アセンブリで使用するためのプレキャストコンクリートモジュールを作成するための方法であって、
中心縦軸に沿ってモールドの下方部分によって画定される隔壁を位置決めするステップであって、前記隔壁が、少なくとも2つの側面部分を含み、前記少なくとも2つの側面部分のそれぞれが、前記モジュールの少なくとも1つのシートを形成するため、シート空隙を画定する隔壁ノッチセクションを画定する、隔壁を位置決めするステップと、
少なくとも2つの先端部を含む少なくとも2つの対向するアームを第1の位置まで回転させるステップと、
リッドが前記少なくとも2つの先端部に支持されるようにするステップと、
前記少なくとも2つの対向するアームを前記リッドに当接係合するステップと、
前記隔壁及び前記モールドによって画定される空隙にコンクリートを導入するステップと、
前記コンクリートを硬化させるステップと、
前記少なくとも2つの対向するアームを第2の位置まで回転させるステップと、
形成されたモジュールを前記モールドから分離するステップと
を含む、方法。
【請求項16】
前記少なくとも2つの対向するアームが、前記モジュールの少なくとも1つの肩部を形成するため、少なくとも1つの肩部空隙を画定する少なくとも1つのアームノッチセクションを画定する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも1つのアームノッチセクションが、前記隔壁の少なくとも2つの側面部分によって画定される少なくとも1つの隔壁ノッチセクションと位置合わせされる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも2つの対向するアームが、前記下方部分にヒンジで固定される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも2つの対向するアームを前記リッドに当接係合する前記ステップが、締結デバイスを用いて前記少なくとも2つの対向するアームを前記リッドに当接係合するステップ、及び、多数のラッチを用いて前記少なくとも2つの対向するアームを固定するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも2つの対向するアームを第2の位置まで回転させる前記ステップが、前記締結デバイスを外し、前記少なくとも2つの対向するアームを前記多数のラッチから解放するステップをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2018年12月14日に出願されたJamie Hawken等の「浅深度部への応用のための地下流体管理用のモジュール及びアセンブリ(Module and Assembly for Underground Management of Fluids for Shallow-Depth Applications)」と称する現在係属中の米国仮特許出願第62/780,027号明細書への優先権を主張する。上記で参照される出願の全開示は、明細書及び図面を含めて、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、雨水流出などの地下流体管理に関し、より具体的には、浅深度部への応用における流体の地表下滞留及び貯留のためのプレキャストコンクリートモジュール及び多数のプレキャストコンクリートモジュールで構成されるアセンブリを提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
米国及び世界中の他の多くの先進諸国における商業開発プロジェクトでは、雨水管理に対処する必要がある。水質及び公衆衛生の懸念が高まり続けているように、正しい雨水制御の重要性もまた高まり続けている。一般に、商業土地開発及び都市化により、例えば、所定の場所にある屋根、駐車場、歩道及び車道などの不浸透性表面の数が増し、それにより、流出ボリューム及び流量が大きくなると共に、流出における汚染物質濃度も高くなる。
【0004】
米国環境保護庁(U.S. Environmental Protection Agency)は、雨水を制御するため及び水資源を保護するために、すべての商業建築プロジェクトに対して、ある最善管理措置(「BMP」)を採用することを求めている。そのような措置の1つは、雨水の収集、貯蔵、処置及び放流を行う地表下滞留/貯留浸透及び貯蔵チャンバシステムを含む。
【0005】
水滞留及び貯留システムは、一般に、水を分流又は貯蔵すること、地表面における滞水を防ぐこと、及び、下流の洪水を排除又は低減することによって、所定の現場における雨水流出に対応する。地下水滞留又は貯留システムは、一般に、屋外の貯蔵所、貯水池又は溜池など、建築現場の表面エリアが他のタイプのシステムでは対応できない際に利用される。地下システムは、貯蔵所、貯水池又は溜池と比べて貴重な表面エリアを利用しない。また、蚊の繁殖をもたらすことになる野外の溜り水を回避することによってなど、それらの地下システムが引き起こす公害は、他のシステムより少ない。また、地下システムは、藻類及び雑草成長など、他のいくつかのシステムと通常は関連付けられる美的問題も回避する。従って、水を効果的に管理するための地下システムを持つことは有益である。
【0006】
従来の地下システムの不利点の1つは、公共設備や他の埋設導管などの既存の又は計画された地下設備に対応しなければならないことである。また同時に、地下水滞留又は貯留システムは、地表面から別の場所への水の分流に効果的なものでなければならない。従って、想定できる計画エリアの形態での設計の優れた多用途性及び適応性を有するモジュール式の地下アセンブリを提供することが有利であろう。
【0007】
従来の地下システム、特に、大規模な開発での使用が意図されるシステムの別の不利点は、特定の場所で滞留又は貯留が必要なボリュームの雨水を適切に取り扱えるようにするために、大型ストームチャンバが必要な場合があることである。これにより、一般に、かなりの高さ及び重量を有する巨大な地下システムが必要とされる。そのようなシステムには、大抵は、相当な地下深度が必要とされ、利用可能ではないこと及び/又は掘削にかなりの労働力量を必要とすることがあり得る。それに加えて、そのような大規模なシステムは、製作、輸送及び設置のためにかなりの材料及び労働力を必要とし得る。また、従来のシステムは、システム全体を通じて比較的制限されていない水の流れを提供することはできない。代わりに、システム内部全体を通じて複数の方向に比較的制約のない流れを可能にすることができるシステムを提供することが好ましいことになる。
【0008】
場所や応用に応じて、地下システムは、亀裂、陥没又は他の構造破損が生じる傾向もなく、上からかかる交通荷重及び土圧に耐えられるものでなければならない場合が多い。まさに、所定のシステムを取り囲む土砂の重量に加えて、地表面にかかる予測可能な荷重に事実上対応する地下システムを提供することが有利であろう。そのような所望のシステムは、好ましくは、コスト、流体貯蔵ボリューム及び使用される材料の重量の面や、システムのコンポーネントの出荷、取扱い及び設置の容易性の面で比較的効率的な方法でも構築されるであろう。
【0009】
モジュール式の地下システムについては、StormTrap LLCの米国特許第6,991,402号明細書、米国特許第7,160,058号明細書及び米国特許第7,344,335号明細書(「Burkhartの特許文献」)、並びに、米国特許第D617,867号明細書、米国特許第8,770,890号明細書、米国特許第9,428,880号明細書、米国特許第9,464,400号明細書及び米国特許第9,951,508号明細書(「Mayの特許文献」)において教示されており、これらの特許文献の各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許第6,991,402号明細書
【文献】米国特許第7,160,058号明細書
【文献】米国特許第7,344,335号明細書
【文献】米国特許第D617,867号明細書
【文献】米国特許第8,770,890号明細書
【文献】米国特許第9,428,880号明細書
【文献】米国特許第9,464,400号明細書
【文献】米国特許第9,951,508号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本開示は、モジュールの構成、生産及び使用方法に関し、モジュールは、好ましくは、プレキャストコンクリートを使用して製作され、大抵は、水及び他の流体の流れの管理、滞留及び/又は貯留のための地下流路を提供するシステムを形成するため、縦方向及び横方向に位置合わせされた構成で設置される。本明細書で開示される実施形態は、より浅い設置深度を必要とするコンパクトな高さを有するロープロファイル構成を提供すると同時に、大きさ、高さ及び重量がより大きなコンポーネントを有する伝統的なシステムと同等のボリュームの雨水への適切な対応が可能であることによって、特に、大規模な浅深度部への応用によく適している。このモジュール設計により、現場設置の間に必要な掘削を最小限に抑え、且つ、各モジュールが占める計画エリア又はフットプリントを最小限に抑えながら、内部で大量の水を流すことができる。
【0012】
異なる形態の地下水滞留及び/又は貯留構造が提案されているか又は作成されている。そのような構造は、通常、コンクリートで作られており、大きなスパンを提供しようとするものであるが、それには非常に厚いコンポーネントが必要とされる。従って、その構造は非常に巨大であり、それにより、材料使用が非効率的になり、出荷及び取扱いがより難しくなり、結果的に、コストが高くなる。パイプ、ボックスカルバート及びブリッジカルバートなど、他の地下水運搬構造が様々な材料で作られており、特定の使用のために提案されているか又は構築されている。しかし、そのような他の地下構造は、他の応用のために設計されており、本明細書で開示されるモジュール式システムの必要な特徴及び上記で言及される所望の利点を提供することができない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本明細書では、地表面の真下の流体の流れを管理するためのモジュール式アセンブリが開示される。アセンブリは、一般に、第1のプレキャストコンクリートモジュール、少なくとも1つの肩部及びリンクスラブを含む。第1のモジュールは、第1のプレキャストコンクリートモジュールを含み、第1のプレキャストコンクリートモジュールは、第1のデッキ上面をさらに含む第1のデッキ部分と、離隔対向する側壁と、少なくとも1つの開口端とを含む。対向する側壁は、第1のデッキ部分の対向する縦方向側面と一体化形成することができ、且つ、第1のデッキ部分の対向する縦方向側面から下向きに延伸することができる。離隔対向する側壁は、さらに、第1のデッキ部分からそれぞれの底縁部に下向きに延伸するにつれて、外向きに且つ互いに離れる方向に傾斜することができる。少なくとも1つの肩部は、離隔対向する側壁から外向きに延伸することができる。リンクスラブは、少なくとも1つの肩部によって支持することができ、第1のデッキ上面と同一平面上にあるスラブ上面を含み得る。一実施形態では、第1のデッキ部分及び離隔対向する側壁は、第1のモジュールに対する内部流体通路を画定することができ、内部流体通路は、縦方向流路を画定することができる。内部流体通路は、第1のデッキ部分の裏面に隣接する上部と、対向する側壁のそれぞれの底縁部に隣接する下部とを有し得る。内部流体通路は、上部から下部に延伸するにつれて広くなるフレア構成を有し得る。さらに、離隔対向する側壁の各々は、それを通じる少なくとも1つの横方向開口部を含み得、少なくとも1つの横方向開口部は、横方向流体チャネルを画定することができ、横方向流体チャネルは、内部流体通路と流体連通する横方向流路を画定することができる。
【0014】
他の例示的な実施形態では、アセンブリは、離隔対向する側壁から内向きに延伸する少なくとも1つのシートをさらに含み得る。少なくとも1つの横方向開口部は、対向する側壁のそれぞれの底縁部に隣接して位置し得る。アセンブリは、リンクスラブと一体化形成され、且つ、リンクスラブから下向きに延伸する脚部を含み得る。
【0015】
さらなる別の実施形態では、アセンブリは、第2のプレキャストコンクリートモジュールをさらに含み得る。第2のモジュールは、第2のデッキ上面を有する第2のデッキ部分と、第2のデッキ部分の第1の縦方向側面と一体化形成され、且つ、第2のデッキ部分の第1の縦方向側面から底縁部に下向きに延伸する第1の側壁とを含み得る。第2のモジュールの第1の側壁は、第1のモジュールの離隔対向する側壁の第1の側壁と横方向に隣接することができる。リンクスラブ並びに第1及び第2のモジュールの第1の側壁は、第1のモジュールと第2のモジュールとの間の外部通路を画定することができ、外部通路は、第2の縦方向流路を画定することができる。外部通路は、横方向流体通路及び内部流体通路と流体連通することができる。リンクスラブは、スラブ上面が第1及び第2のデッキ上面と同一平面上にある状態で、第2のモジュールによって支持することができる。外部流体通路は、外形高と、リンクスラブの裏面に隣接する上部と、第1及び第2のモジュールの第1の側壁のそれぞれの底縁部に隣接する下部とを画定することができる。外部流体通路は、上部から下部に延伸するにつれて狭くなるテーパ構成を有し得る。
【0016】
さらに、本明細書では、地表面の真下の水の流れを管理するためのアセンブリが開示される。アセンブリは、一般に、多数のプレキャストコンクリートモジュール、多数のリンクスラブ、入口及び出口を含み得る。多数のプレキャストコンクリートモジュールの各々は、デッキ上面を含むデッキ部分と、デッキ部分の対向する縦方向側縁部と一体化形成され、且つ、デッキ部分の対向する縦方向側縁部からそれぞれの底縁部に下向きに延伸する離隔対向する側壁と、少なくとも1つの開口端と、少なくとも2つの離隔された側壁から外向きに延伸する少なくとも1つの肩部とを含み得る。離隔対向する側壁は、第1のデッキ部分からそれぞれの底縁部に下向きに延伸するにつれて、外向きに且つ互いに離れる方向に傾斜することができる。多数のリンクスラブの各々は、少なくとも1つの肩部によって支持することができ、スラブ上面を含み得る。各モジュールは、内部流体通路を画定することができ、内部流体通路は、縦方向流路を画定することができる。内部流体通路は、デッキ部分の裏面及び離隔対向する側壁の内面によって画定することができる。内部流体通路は、デッキ部分の裏面に隣接する上部と、対向する側壁のそれぞれの底縁部に隣接する下部とを有し得る。内部流体通路は、上部から下部に延伸するにつれて広くなるフレア構成を有し得る。多数のモジュールの少なくともいくつかは、横方向流体通路を含み得、横方向流体通路は、内部流体通路と流体連通する横方向流路を画定することができる。横方向流体通路は、多数のモジュールのうちのいくつかのモジュールの対向する側壁を通じて延在する横方向開口部によって画定することができる。多数のモジュールのうちの第1の事前に画定された数のモジュールは、隣り合わせで配列して、横方向に少なくとも1つの行を形成することができる。多数のモジュールのうちの第2の事前に画定された数のモジュールは、端と端を接続して配列して、縦方向に少なくとも1つの列を形成することができる。
【0017】
例示的な実施形態では、出口は、入口より小さいものであり得る。入口は、多数のモジュールのうちの少なくとも1つのモジュールのデッキ部分に位置し得る。出口は、アセンブリによって画定されるフロアに位置し得る。アセンブリは、外周部をさらに含み得、外周部は、多数の周辺プレキャストコンクリートモジュール及び1つの外壁を含む。各周辺モジュールは、中実外部側壁及び外部開口端を含み得る。外壁は、各周辺モジュールの外部開口端を少なくとも部分的に囲むことができる。
【0018】
さらに、本明細書では、地表面の真下の水の流れを管理するためのモジュール式アセンブリで使用できるようなプレキャストコンクリートモジュールを作成するための方法が開示される。方法は、モールドの下方部分によって画定される中心縦軸に沿って隔壁を位置決めするステップと、少なくとも2つの先端部を含む少なくとも2つの対向するアームを第1の位置まで回転させるステップと、リッドが少なくとも2つの先端部に支持されるようにするステップと、締結デバイスを用いて少なくとも2つの対向するアームをリッドに当接係合するステップと、隔壁及びモールドによって画定される空隙にコンクリートを導入するステップと、コンクリートを硬化させるステップと、締結デバイスを外し、少なくとも2つの対向するアームを第2の位置まで回転させるステップと、形成されたモジュールをモールドから分離するステップとを含み得る。一実施形態では、隔壁は、少なくとも2つの側面部分を含み得、少なくとも2つの側面部分は、モジュールの少なくとも1つのシートを形成するための少なくとも1つのシート空隙を画定する少なくとも1つの隔壁ノッチセクションを画定することができる。別の実施形態では、少なくとも2つの対向するアームは、モジュールの少なくとも1つの肩部を形成するための少なくとも1つの肩部空隙を画定する少なくとも1つのアームノッチセクションを画定することができる。少なくとも1つのアームノッチセクションは、隔壁の少なくとも2つの側面部分によって画定される少なくとも1つの隔壁ノッチセクションと位置合わせすることができる。少なくとも2つの対向するアームは、下方部分にヒンジで固定することができる。さらに、締結デバイスを用いて少なくとも2つの対向するアームをリッドに当接係合するステップは、多数のラッチを用いて少なくとも2つの対向するアームを固定するステップをさらに含み得る。さらに、締結デバイスを外し、少なくとも2つの対向するアームを第2の位置まで回転させるステップは、少なくとも2つの対向するアームを多数のラッチから解放するステップをさらに含み得る。
【0019】
本明細書の一部を形成し、本明細書と併せて読み進めるべき添付の図面では。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留モジュールの斜視図である。
図2図1の流体滞留/貯留モジュールの断面正面立面図である。
図3】リンクスラブなしで示される図1及び2の流体滞留/貯留モジュールの断面正面立面図である。
図4】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの斜視図である。
図5図4の流体滞留/貯留アセンブリの断面正面立面図である。
図6】本発明の一実施形態による別の流体滞留/貯留アセンブリの斜視図である。
図7図6の流体滞留/貯留アセンブリの断面正面立面図である。
図8】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの斜視図である。
図9】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの斜視図である。
図10】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの斜視図である。
図11】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの斜視図である。
図12】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの部分斜視図である。
図13】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの平面図である。
図14】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの平面図である。
図15】本発明の一実施形態による流体滞留/貯留アセンブリの平面図である。
図16】本発明の一実施形態による、積み重ねられた流体滞留/貯留モジュールの断面正面立面図である。
図17図16の一方の流体滞留/貯留モジュールの断面正面立面図である。
図18】本発明の実施形態による流体滞留/貯留モジュールの断面正面立面図である。
図19】本発明の一実施形態による、流体滞留/貯留モジュールの製造のための例示的な機械モールドの正面立面図である。
図20】本発明の一実施形態による、図19の機械モールドの第1の位置における断面正面立面図である。
図21】本発明の一実施形態による、図19及び20の機械モールドの第2の位置における断面正面立面図である。
図22】本発明の一実施形態による、図19~21の機械モールドの第2の位置における断面正面立面図である。
図23図19~22の機械モールドの隔壁の正面立面図である。
図24図19~23の機械モールドの詳細な断面部分正面立面図である。
図25図19~24の機械モールドのリッドの平面図である。
図26図19~25の機械モールドのリッドの側面立面図である。
図27図19~26の機械モールドのリッドの断面正面立面図である。
図28】モジュール付きの図28の機械モールドの第1の位置における断面平面図である。
図29】モジュールなしの図29の機械モールドの第2の位置における平面図である。
図30】モジュールなしの図28及び29の機械モールドの第2の位置における側面立面図である。
図31】本明細書で開示される例示的な実施形態による流体滞留/貯留モジュールの製造のための方法の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
発明の詳細な説明
ここでは、図面を参照して本発明を説明し、図面全体を通じて、同様の参照番号は同様の部品を指す。本発明の特性の例証を明確にするため、図面では、必ずしも要素の比例関係が維持されているとは限らない。当該発明は、実施形態の多くの異なる形態が可能であるが、本開示は、本発明の原理の例示と見なされ、且つ、本発明を示される具体的な実施形態に限定することは意図しないという理解の下で、それらの実施形態を図面に示し、その具体的な詳細を本明細書で説明する。
【0022】
図1~18は、例示的な実施形態による地下流体管理のための代表的なモジュール及びアセンブリを概略的に示す。本明細書で開示される実施形態は、雨水流出などの地下流体収集に使用するための流体滞留/貯留モジュール及び多数のモジュールで構成されるアセンブリ又はシステムを含み得る。図1~18に示される例示的な実施形態によれば、多数のモジュールは、端と端を接続したり、隣り合わせで配列したりして、互いに流体連通する多数の流路(双方向流路を含む)を提供するモジュールのアセンブリを形成することができる。別の実施形態では、多数のモジュール又は多数のモジュールアセンブリは、一連のモジュール又はアセンブリを積層した状態で垂直方向に配列することができる。本明細書で開示される実施形態によるモジュール及びアセンブリは、大ボリュームの雨水を捕捉するために地中に設置できるようなコンパクトな高さを有するロープロファイル構成の提供が可能である。さらに、示されるように、開示されるモジュールは、モジュール式アセンブリの構成で優れた多用途性を提供する。モジュールは、特定の適用及びその境界において求められるような計画エリア又はフットプリントに適するように、カスタマイズされたいかなる配向でも組み立てることができる。モジュール式アセンブリは、公共設備、パイプライン、貯蔵タンク、井戸及び要望通りの他の任意の構成物などの既存の地下障害物に対応するか又は回避するように構成することができる。アセンブリによって収集された雨水は、内部流路を通じて流し、滞留させ、浸透又は出口を通じる放出による放流を制御することができる。また、雨水は、手動で取り出されて現場外エリア(雨水排水管、池又は湿地帯など)に押し出されるまで、一時的に貯留させることもできる。
【0023】
本明細書で開示される例示的な実施形態によれば、モジュールは、好ましくは、任意の所望の深度で地中に位置決めするように、ただし、浅い設置深度が必要であるか又は要求される応用に特によく適するように構成することができる。このモジュール設計により、現場設置の間に必要な掘削を最小限に抑え、且つ、各モジュールが占める計画エリア又はフットプリントを最小限に抑えながら、内部で大量の水を流すことができる。モジュールのアセンブリの最上部は、地表面又は交通表面(例えば、駐車場、空港の滑走路又は空港エプロンなど)を形成するように位置決めすることができる。或いは、モジュールは、地中の1つ又は複数の地層下に位置決めすることができる。いずれの事例でも、モジュールは、土圧、車両荷重及び/又は物体荷重に耐えるのに十分なものである。当該開示から、当業者であれば、例示的なモジュールは、多くの応用に適しており、限定ではなく例として、芝生、公園道路、駐車場、車道、空港、鉄道又は建物フロアエリアの下に位置し得ることが理解されよう。それに従って、モジュールは、依然として水の流れの管理(より具体的には、水滞留又は貯留)が可能である一方で、事実上あらゆる応用のための設計の十分な多用途性及び適応性を与える。
【0024】
本明細書で開示される実施形態によれば、各滞留/貯留モジュールは、コンクリートで作ることができ、好ましくは、一体物の高強度のプレキャストコンクリートで構成することができる。各モジュールは、本明細書で開示される本発明による方法に従って、現場外施設で製作し、完全形成ユニットとして設置現場に輸送することができる。さらに、モジュールは、埋め込み式補強材(鉄筋、既製鋼鉄網又は他の同様の補強材)を用いて形成することができる。補強棒又は網の代わりに、プレテンション若しくはポストテンション鋼より線、又は、金属若しくはプラスチック繊維若しくはリボンなど、他の形態の補強材を使用することができる。或いは、モジュールは、補強プレストレスより線を有するプレキャスト・プレストレスコンクリートである中空コア材料を含み得る。中空コア材料は、その長さに沿って多くの連続空隙を有し、その業界では、その強度が追加されることで知られている。モジュールが交通表面(例えば、駐車場、街路、幹線道路、他の車道若しくは空港交通表面など)又はその真下に位置することになる場合は、モジュール構築は、米運輸交通担当者協会(「AASTHO:American Association of State Transportation and Highway Officials」)規格を満たすことになる。好ましくは、構築は、その業界の公知の荷重規格であるHS20荷重に耐えるのに十分なものである。ただし、他の荷重規格を使用することもできる。
【0025】
図1~3に移ると、本発明の例示的な実施形態による流体滞留/貯留モジュール100は、一般に、第2の側壁120に対向する第1の側壁110と、上部デッキ部分130とを含むものとして示されている。第1の側壁110、第2の側壁120及び上部デッキ部分130は、まとめて結合して、一体化形成ユニットにすることができる。モジュール100は、第1の開口端102及び第2の開口端104を含み得る。各モジュール100は、第1の開口端102と第2の開口端(図示せず)との間の長さMLを画定することができる。図1に最も良く示されるように、側壁110、120は、モジュールの第1の開口端102と第2の開口端との間に延在するそれらの長さに沿って実質的に真っすぐなものであり得る。図2に最も良く示されるように、例示的な実施形態によれば、対向する側壁110、120は、デッキ部分130に対して勾配を付ける又はある角度で設定することができ、その結果、側壁110、120は、デッキ部分130の対向する縦方向側面から下向きに延伸するにつれて、外向きに且つ互いに離れる方向に傾斜する。第1の側壁110は、内面112、外面114、底縁部116を含み得、いくつかの実施形態では、肩部118を含み得る。第2の側壁120は、内面122、外面124、底縁部126を含み得、いくつかの実施形態では、肩部128を含み得る。図1~3に示されるように、肩部118、128は、モジュール100の側壁110、120の外面114、124と結合し、そこから外向きに延伸することができる。デッキ部分130は、裏面132及び上面134を含み得る。
【0026】
図2に示されるように、各モジュールは、高さH、内形寸法ID(すなわち、側壁110の内面112と対向する側壁120の内面122との間の空間)及び外形寸法OD(すなわち、側壁110の外面114と対向する側壁120の外面124との間の距離)をさらに画定することができる。内形寸法ID及び外形寸法ODは、高さHに応じて異なり得、その結果、図2に示されるように、ある内形寸法ID’及び外形寸法OD’は、ある高さH’に対応し、別の内形寸法ID”及び外形寸法OD”は、別の高さH”に対応する。モジュール100の内形寸法ID及び外形寸法ODは、一般に、各側壁110、120に沿った相対位置に比例して増大する(すなわち、一般に、側壁110、120に沿った下方位置では、角度を有する側壁110、120は、ある高さH、H’、H”に対する様々な場所に応じてさらに互いに離れた方向に延伸するため、モジュール100の内形寸法ID及び外形寸法ODは大きくなる)。
【0027】
対向する側壁110、120の内面112、122及びデッキ部分130の裏面132は、デッキ部分130の下方をモジュール100の底部(側壁110、120の底端部又は底縁部)に至るまで延伸する内部流体通路又はチャネル140を画定することができ、それにより、内部流体通路又はチャネル140を通じて、流体を無制約に流すことができる。内部通路140は、モジュール100の開口端102と対向する開口端104との間に延在し得、各開口端102、104では、縦方向開口部が形成される。一実施形態では、図2に示されるように、傾斜した側壁110、120は、上部から底部までその高さHに沿ったフレア構成の内部通路140を提供することができ、内部通路140は、底部に向けて広くなり、その結果、対向する側壁のそれぞれの底縁部に隣接する下部の内形寸法IDは、上部の内形寸法ID(デッキ部分130の裏面132の下方の部分)より大きい。デッキ部分130の裏面132は、内部通路140の上部を画定することができる。図2に示されるように、裏面132は、隆起させて、ハッチ又はドーム形状の断面を有するようにすることができ、平坦な及び/又は高くなった中央セクションまで上向きに延伸する側面に沿った湾曲又は斜角セクションを特徴とする。
【0028】
図3に最も良く示されるように、側壁110、120の対向する内面112、122とそれぞれの外面114、124は、実質的に平行であり得る。図3にさらに示されるように、側壁110、120は、厚さTをさらに画定することができる。一実施形態では、側壁110、120の厚さTは、4~6インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、厚さTは、約4インチ程度であり得る。デッキ部分130は、デッキ幅DWを画定することができる。一実施形態では、デッキ幅DWは、2~5フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、デッキ幅DWは、約3フィート7インチ程度であり得る。デッキ部分130の上面134は、実質的に水平平面であり得る。一実施形態では、デッキ部分130の厚さは、均一であり得る。別の実施形態では、図3に示されるように、デッキ部分130の厚さは、その幅にわたって異なり得、側面に沿って分厚く、中央部分に向けてその厚さは減少する。
【0029】
さらに図3に最も良く示されるように、第1の側壁110は、第1の側壁角θを画定することができ、第2の側壁120は、第2の側壁角度θを画定することができる。一実施形態では、第1の側壁角度θは、15~85度程度であり得る。好ましい実施形態では、第1の側壁角度θは、約66度程度であり得る。別の実施形態では、第2の側壁角度θは、15~85度程度であり得る。好ましい実施形態では、第2の側壁角度θは、約66度程度であり得る。さらなる別の実施形態では、第1の側壁角度θと第2の側壁角度θは、等しくするか又はほぼ同等にすることができる。しかし、第1の側壁角度θと第2の側壁角度θは、異なり得、等しくもほぼ同等でもないことが理解されよう。
【0030】
肩部118、128は、肩部高SH及び肩部幅SWを画定することができる。一実施形態では、肩部高SHは、2インチ~1フィート4インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、肩部高SHは、約9インチ程度であり得る。別の実施形態では、肩部幅SWは、1インチ~1フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、肩部幅SWは、約4インチ程度であり得る。
【0031】
本明細書で説明されるように、滞留/貯留モジュール100は、異なる寸法を有し得、代表的な実施形態に従って多数の異なるサイズで提供することができる。しかし、当業者であれば、本明細書で開示されるそのような例示的な寸法は、本発明のすべての可能な実施形態を包括するものではないことや、当該発明内で限定はしないが代替の形状及び寸法が企図されることが理解されよう。一実施形態では、各モジュール100の長さMLは、10~25フィート又はそれ以上の範囲であり得、好ましくは、約20~23フィート程度の長さであり得る。一実施形態では、高さHは、2~6フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、高さHは、約4フィート程度であり得る。別の実施形態では、高さH’は、1フィート6インチ~4フィート6インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、高さH’は、約3フィート程度であり得る。さらなる別の実施形態では、高さH”は、1~3フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、高さH”は、約2フィート程度であり得る。一実施形態では、内形寸法IDは、5フィート9インチ~9フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、内形寸法IDは、約6フィート9インチ程度であり得る。別の実施形態では、内形寸法ID’は、5フィート3インチ~7フィート6インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、内形寸法ID’は、約5フィート10インチ程度であり得る。さらなる別の実施形態では、内形深度ID”は、4フィート9インチ~6フィート3インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、内形寸法ID”は、約5フィート程度であり得る。一実施形態では、外形寸法ODは、5フィート6インチ~9フィート6インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、外形寸法ODは、約7フィート6インチ程度であり得る。別の実施形態では、外形寸法OD’は、5~8フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、外形寸法OD’は、約6フィート7インチ程度であり得る。さらなる別の実施形態では、外形寸法OD”は、4フィート6インチ~7フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、外形寸法OD”は、約5フィート8インチ程度であり得る。
【0032】
図1及び2にさらに示されるように、モジュール100は、パネル又はリンクスラブ150をさらに含み得る。各リンクスラブ150は、概して直線形状を画定することができ、上面152、裏面又は底面154、対向する側縁部156及び対向する端縁部158を含む。図2に最も良く示されるように、一実施形態では、モジュール100の肩部118、128上に形成され、且つ、モジュール100の肩部118、128によって画定される上向きの面は、リンクスラブ150の底面154を支持するためのシェルフを作成することができる。各リンクスラブ150は、内形幅IW、外形幅OW、スラブ厚ST及びスラブ長SLをさらに画定することができる。一実施形態では、内形幅IWは、3フィート3インチ~6フィート9インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、内形幅IWは、約4フィート5インチ程度であり得る。一実施形態では、外形幅OWは、3~7フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、外形幅OWは、約4フィート10インチ程度であり得る。リンクスラブ150は、上面152と底面154との間で均一の厚さSTを有し得る。リンクスラブ150の厚さSTは、4~8インチであり得、図に示される例示的な実施形態によれば、好ましい厚さは、6インチ程度であり得る。リンクスラブ150の長さSLは、滞留/貯留モジュール100の長さMLの半分程度であり得る。これは、リンクスラブ150がモジュール100と接続して使用される際、横方向に隣接するモジュール100間で画定される空間をカバーするためという理由を含めて、あらゆる対のモジュール100は、縦方向に互いに隣接して配置された大体2つのリンクスラブ150を使用する必要があり得ることを意味する。しかし、リンクスラブ150は、限定はしないが、より長い又はより短い長さSLを有し得ることが理解されよう。
【0033】
モジュールは、行と列を有する様々な配列として説明できるもので配列することができる。図4~15に示されるように、あるアセンブリ400では、モジュール100は、隣り合わせで配列して、横方向に1つの行を形成することもできる。隣接するモジュール100のそれぞれの側壁120、110は、互いに平行に並べて配置することができる。より具体的には、各側壁120、110の底縁部126、116は、互いに実質的に平行であり得る。図5に最も良く示されるように、モジュール100は、横方向に隣接するモジュール100の側壁120の外面124と側壁110の外面114との間に画定された空間(その底縁部126、116又はその近くを含む)が存在するように配列することができる。或いは、モジュール100は、側壁120の底縁部126及びそれに隣接する外面124と側壁110の底縁部116及びそれに隣接する外面114が互いに密着してその間の空間がなくなる(又は最小限の空間になる)ように配列することができる。
【0034】
図5に最も良く示されるように、横方向に隣接するモジュール100の隣接する側壁120、110は、それらのそれぞれの底縁部126、116から上向きに延伸するにつれて、互いに離れるように角度を成すことができる。従って、行を形成するためにモジュール100を隣り合わせで配置することにより、それらのそれぞれのデッキ部分130間の隣接するモジュール100間の空間又は空隙が生じ得る(隣接するモジュール100の側壁120、110の底縁部126、116が互いに密着して配置される事例でさえ)。図5に示されるように、概して三角形の外部通路500(すなわち、隣接するモジュール100の側壁120の外面124と側壁110の外面114との間の空間)を画定するため、横方向に隣接するモジュール100間の空間は、一般に、底部から上部までその高さに沿ってフレア状にする(又は上部から底部の観点からはテーパ状にする)ことができ、それにより、外部通路500を通じて、流体を無制約に流すことができる。外部通路500は、一般に、モジュール100の内部通路140に平行であり、モジュール100の開口端102と対向する開口端104との間に延在し得る。図5に概略的に示されるように、例示的な実施形態による外部通路500は、上部から下部に延伸するにつれて狭くなるようにすることができる。
【0035】
図4~10に示される例示的な実施形態によれば、リンクスラブ150は、横方向に隣接するモジュール100間に配置することができる。図5に示されるように、リンクスラブ150の底面又は裏面154は、外部通路500の上部を画定することができる。リンクスラブ150の側縁部156は、隣接するモジュール100のそれぞれの角度を有する側壁120、110の外面124、114に接して位置決めすることができる。側縁部156は、側壁120、110の角度と一致する角度で斜角を付けることができ、その結果、リンクスラブ150の側縁部156は、角度を有する側壁120、110に密着させて位置決めすることができる。一実施形態では、リンクスラブ150の側縁部156の斜角は、リンクスラブ150の外形幅OWがリンクスラブ150の内形幅IWより大きいときに形成することができる。リンクスラブ150は、概して同じ高さのプラットフォームを形成するために、リンクスラブ150の上面152がモジュール100のデッキ部分130の上面134と同一平面上にあるように、横方向に隣接するモジュール100間で支持することができる。図5に示されるように、上面152に沿ったリンクスラブ150の外形幅OWは、隣接するモジュール100のデッキ部分150の側縁部間の距離と一致し得る。
【0036】
一実施形態では、図6及び7に示されるように、リンクスラブ150は、リンクスラブ150の底面154と一体化形成され、且つ、リンクスラブ150の底面154から下向きに延伸する垂直支持脚部600を有し得る。各脚部600は、一般に、厚さLT及び高さLHを画定することができる。脚部600は、側縁部156から内向きに離隔することができる。図7に最も良く示されるように、垂直支持脚部600は、リンクスラブ150の全幅に沿って実質的に中央に位置し得、それにより、リンクスラブ150は、概してT字形の断面を得ることができる。ある実施形態によれば、隣接するモジュール100間にリンクスラブ150が配置される際、脚部600は、リンクスラブ150に追加の支持を提供するために、角度を有する側壁110、120の下方部分に据えることができる。一実施形態では、脚部高LHは、一般に、モジュール100の高さHと一致し得、その結果、各脚部600は、下方に延伸して、横方向に隣接するモジュール100間の表面(図示せず)又は横方向に隣接するモジュール100に共通の地面(図示せず)につけることができると同時に、概して同じ高さのプラットフォームを形成するために、リンクスラブ150の上面152が隣接するモジュール100のデッキ部分130の上面134と同一平面上にあるようにすることができる。別の実施形態では、脚部厚LTは、3~6インチ程度であり得、図に示される例示的な実施形態によれば、厚さLTは、好ましくは、4インチ程度であり得る。
【0037】
図8~10に示される実施形態によれば、滞留/貯留モジュール100の側壁110、120は、横方向開口部800を画定することができる。一実施形態では、横方向開口部800は、図8に示されるように、側壁110、120の底縁部116、126に隣接して位置し得る。別の実施形態では、横方向開口部800は、図9及び10に示されるように、底縁部116、126より高いいくつかのポイントに位置し得る。しかし、横方向開口部800は、本明細書で論じられる任意の組合せを含めて、側壁110、120上のいかなるポイントにも位置し得ることが理解されよう。図8~10では、横方向開口部800は、概して円形(又は半円形)であり、滞留/貯留モジュール100の開口端102、104の縦方向開口部より概して小さな有効直径を有するものとして示されているが、横方向開口部800は、限定はしないが、代替の形状及びサイズを有し得、さらに、そのような縦方向開口部と実質的に同じサイズであり得ることが理解されよう。
【0038】
横方向開口部800が側壁110、120の底縁部116、126に隣接して位置する一実施形態では、共通の通路は、アセンブリ400を通じる横方向への実質的に妨げられない流体の流れを可能にする横方向流体チャネルを作成することができ、少なくとも1つの内部通路140及び/又は外部通路500は、横方向開口部800を介するという手段を含めて、互いに流体連通する。そのような横方向の流体の流れは、内部通路140及び/又は外部通路500を通じる流体の縦方向の流れに加えて、アセンブリ400を通じて有利な双方向の流体の流れを生み出すことができる。横方向開口部800が底縁部116、126より高いいくつかのポイントに位置する場合は、内部通路140及び/又は外部通路500内の流体は、一般に、横方向の流れが抑制され、その結果、アセンブリ400を通じて横方向に流れるようにするには、流体は、少なくとも横方向開口部800の底縁部まで上昇しなければならない。共通の通路が横方向流体チャネルを作成するような実施形態では、モジュール100の内部通路140内を流れる流体は、流体が一定のボリューム又は流量に達した時点でのみ、横方向開口部800を通過して隣接するモジュール100間の外部通路500に進むことができる。2つの横方向に隣接するモジュール100が、横方向開口部800を有する側壁120、110を含む他の実施形態では、一方のモジュール100の内部通路140内を流れる流体は、そのモジュール100の横方向開口部800を通過して外部通路500に進み、次いで、他方のモジュール100の横方向開口部800を通過してその内部通路140に進むことができる。別の実施形態では、隣接するモジュール100のそれぞれの横方向開口部800は、互いに対して垂直方向にオフセットを設けるか又は階層状にすることができる。そのような対応する横方向開口部800を階層状にすると、アセンブリ400は、通路140、500が事前に画定された一定のボリューム又は流量に達した際にのみ、双方向に流れるようにすることができる。双方向の流れに対するそのような制限は、一定の滞留、貯留及び放出規格を満たす目的で、アセンブリ400を通じる流れの制御及びアセンブリ400内での貯蔵に有利であり得る。
【0039】
一実施形態では、図8及び9に最も良く示されるように、内部通路140を通過する共通の通路を効果的に画定するため、モジュール100の第1の側壁110において画定される第1の横方向開口部800の位置は、一般に、モジュール100の第2の側壁120において画定される第2の横方向開口部800の位置と位置合わせすることができる。別の実施形態では、個々のモジュール100の側壁110、120において画定される横方向開口部800は、モジュール100の長さMLに沿って、互いに対してオフセットを設けることができる。さらなる別の実施形態では、それぞれのモジュール100の横方向開口部800の位置は、一般に、他のモジュール100(すなわち、アセンブリ400を構成する)の横方向開口部800の位置と位置合わせすることができ、アセンブリ400全体にわたって、外部通路500を通過することもできる、共通の通路を効果的に画定する。
【0040】
横方向に隣接するモジュール100の横方向開口部800が一般にアセンブリ400の共通の通路を画定するために位置合わせされる実施形態では、横方向開口部800は、モジュール100間の連続横方向流体チャネルを形成することができる。横方向に隣接するモジュール100の横方向開口部800に対して一般にモジュール100の長さMLに沿って互いに対してオフセットが設けられる別の実施形態では、横方向に隣接するモジュール100の内部通路140間の流体の流れは、横方向開口部800間の外部通路500の長さに沿って導くことができる。
【0041】
別の実施形態では、個々のモジュール100及び集合アセンブリ400の共通の通路の少なくとも1つは、プロジェクト現場を通過する必要がある様々な地下設備に対応させるために使用することができる。そのような地下設備は、限定はしないが、公共設備、埋設導管、パイプライン及び要望通りの他の任意の構成物を含み得る。
【0042】
図11に示されるように、別のアセンブリ1100では、モジュール100は、アレイを含み得、モジュール100は、隣り合わせで配列して横方向に行を形成すると同時に、端と端を接続して縦方向に列を形成することができる。一実施形態では、各列は、端と端を接続して配列された一連のモジュール100を含み得、その結果、ある列の第1のモジュール100の縦方向端部は、同じ列の隣接する第2のモジュール100の縦方向端部に実質的に密着する。アセンブリ1100のモジュール100を縦方向に接続するため、隣接するモジュール100表面間に形成される接合部は、限定はしないが、ビチュマスティックテープ、ラップ、濾布及び同様のもの又はそれらの任意の組合せを含む、密閉剤又はテープで密閉することができる。
【0043】
行は、縦方向に対して横方向又は横断方向に並べることができる。例えば、一連のモジュール100は、アセンブリ1100内において、端と端を接続した構成で配置して、第1の列1110を形成することができる。第1の列1110は、一般に、アセンブリ1100の縦方向に沿って並べることができる。モジュール100の第2の列1120は、第1の列1110に隣接して配置し、モジュール100の列と行のアレイを形成することができる。同様に、モジュール100の追加の列を形成し、アセンブリ1100に含まれる他の列に隣接して配置できることが理解されよう。一実施形態では、モジュール100は、オフセットを設けた又は千鳥状の配向に配置すると同時に、内部通路140及び外部通路500などの流路を画定することができる。例えば、モジュール100は、レンガを積むために使用されるそれらの配向と同様の配向に配置することができる。モジュール100のアセンブリ1100の長さ又は幅は、一般に、無限であり得、モジュール100は、不規則又は非対称形状を有するアセンブリ1100を形成するように場所を定めることができる。
【0044】
図11にさらに示されるように、一実施形態では、アセンブリ1100は、流入口/入口1130及び/又は流出口/出口(図示せず)を含み得る。入口1130は、アセンブリ1100の外部のエリアからアセンブリ1100に流体が入れるようにすることができる(例えば、地表に蓄積した水、又は、地表若しくは他の標高に位置する他の水貯蔵エリアからの水など)。出口は、アセンブリ1100の外に水を導くため、好ましくは、以下の現場外場所、すなわち、水路、水処理工場、別の市営処理施設又は他の水を受け取れる場所のうちの1つ又は複数に水を導くために使用することができる。他の実施形態では、出口は、アセンブリ1100に含まれるモジュール100の側壁110、120に位置し得る。しかし、出口は、例えば、アセンブリ1100のフロア(図示せず)を含む、他の場所に提供できることが理解されよう。多数の出口は、そこから水を放流するために、アセンブリ1100に含まれるモジュール100の側壁110、120の様々な場所及び様々な高度に配置することができる。一実施形態では、アセンブリ1100の出口は、一般に、アセンブリ1100を出る雨水の流れを制限するために、好ましくは、アセンブリの入口1130より概して小さくなるようにサイズ指定することができる。別の実施形態では、水は、有孔材料で構築されたアセンブリ1100のフロアを通じる又は他の手段を通じる(フロアの多数の開口部を通じるなど)浸透又は吸収のプロセスを通じてアセンブリ1100を出ることができる。
【0045】
図11に示されるように、入口1130は、アセンブリ1100に含まれるモジュール100の側壁110、120に位置し得る。しかし、入口1130は、アセンブリ1100に含まれる1つ又は複数のモジュール100のデッキ部分130に位置し得ることが理解されよう。モジュール100の側壁110、120に位置する入口1130は、現場から離れた場所からパイプ(図示せず)又は同様のものを介して雨水を受け取るために好ましい現場要件によって要求されるカスタマイズされた場所及び高度に配置することができる。複数の又は様々な種類の入口1130をアセンブリ1100に提供できることが理解されよう。例えば、好ましい場所が分かっている場合は、入口1130の場所は、モジュール100の形成又は製造の間に事前に形成しておくことができる。好ましい場所が分かっていない場合は、入口1130の場所は、設置の間に適切なツールを使用して形成することができる。
【0046】
図12~15は、本明細書で開示される実施形態による多数の滞留/貯留モジュール100で構成される例示的な流体管理アセンブリ1200、1300、1400、1500を示す。具体的には、図12~15は、ある高さHを有するモジュール100の例示的なアセンブリ1200、1300、1400、1500を示す。一実施形態では、モジュール100の高さHは、約4フィートであり得る。別の実施形態では、モジュール100の高さHは、約3フィートであり得る。さらなる別の実施形態では、モジュール100の高さHは、約2フィートであり得る。しかし、アセンブリ1200、1300、1400、1500のモジュール100のHは、本発明の目的に適したいかなる高さも有し得ることが理解されよう。アセンブリの滞留/貯留モジュール100の数又は配列は限定されないことが理解されよう。
【0047】
図13~15に最も良く示されるように、アセンブリ1300、1400、1500は、モジュール100の外周部1310、1410、1510と、モジュール100の内部配列1320、1420、1520とをさらに含み得る。モジュール100の内部配列1320、1420、1520は、外周部1310、1410、1510の内側に位置し得る。一実施形態では、外周部1310、1410、1510は、各外部開口端(図示せず)の閉塞した縦方向端部及び/又は横方向開口部なしの中実外部側壁(図示せず)を有し得るモジュール100を含み得る。別の実施形態では、モジュール100の各外部開口端の縦方向開口部は、アセンブリ1300、1400、1500の外周に沿って縦方向開口部を少なくとも部分的にカバーすることにより、別個の外壁(図示せず)を持たせることによって、少なくとも部分的に囲むことができる。外周部1310、1410、1510を含むモジュール100のそのような囲まれた及び不透過性の配列により、流体がモジュール100を通じてアセンブリ1310、1410、1510を出る上で制約を課すことができる。但し、もし出口が提供されれば、提供された出口(図示せず)を通じて、流体が出る。別の実施形態では、アセンブリ1300、1400、1500の内部配列1320、1420、1520は、外周部1310、1410、1510によって、少なくとも部分的に囲むことができる。さらに、外周部1310、1410、1510は、部分的なエンクロージャを含み得、その結果、アセンブリ1300、1400、1500のすべてのモジュール100が、対向する縦方向端部の各々の閉塞した縦方向端部及び/又は横方向開口部なしの中実外部側壁を有するとは限らない。
【0048】
図13~15にさらに示されるように、アセンブリ1300、1400、1500は、有効長EL、EL’、EL”及び有効幅EW、EW’、EW”を画定することができる。一実施形態では、図13に示されるように、アセンブリ1300の有効長ELは、190~275フィート程度であり得る。アセンブリ1300の有効幅EWは、35~50フィート程度であり得る。別の実施形態では、図14に示されるように、アセンブリ1400の有効長EL’は、105~135フィート程度であり得る。アセンブリ1400の有効幅EW’は、95~140フィート程度であり得る。さらなる別の実施形態では、図15に示されるように、アセンブリ1500の有効長EL”は、190~275フィート程度であり得る。アセンブリ1500の有効幅EW”は、100~140フィート程度であり得る。図13~15は本明細書に記載される実施形態による例示的なアセンブリを示すが、モジュールのいかなる構成も当該発明の範囲内であることや、そのようなアセンブリの有効長及び有効幅を含む全寸法は相応に変化し得ることを理解するものとする。
【0049】
図15に最も良く示されるように、一実施形態では、アセンブリ1500は、モジュール100の一連のアレイを含み得、モジュール100は、隣り合わせで配列して横方向に行を形成し、端と端を接続して縦方向に列を形成する。一連のアレイの各アレイは、モジュール100によって画定される様々な数の行と列を含み得る。一実施形態では、図15に示されるように、アセンブリ1500は、一般に、モジュール100の第1のアレイ1530及びモジュール100の第2のアレイ1540を含む。第1のアレイ1530は、9つの行及び4つの列で配列されたモジュール100を含み得る。モジュール100の第1のアレイ1530は、本明細書で開示されるような適切な方法でまとめて配列及び結合することができる。図15に示されるように、第1のアレイ1530は、有効長EL”及び有効内形長EIL”を画定することができる。第2のアレイ1540は、2つの行及び9つの列で配列されたモジュール100を含み得る。モジュール100の第2のアレイ1540は、本明細書で開示されるような適切な方法でまとめて配列及び結合することができる。図15に示されるように、第2のアレイ144は、有効幅EW”及び有効内形幅EIW”を画定することができる。一実施形態では、有効内形長EIL”は、125~245フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、有効内形長EIL”は、約184フィート程度であり得る。別の実施形態では、有効内形幅EIW”は、60~90フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、有効内形幅EIW”は、約76フィート程度であり得る。しかし、本発明の目的を達成するために必要であるように、本発明のアセンブリは、任意の数のアレイや、任意の配列のアレイや、モジュール100の行と列の任意の配列を含むアレイを含み得ることが理解されよう。
【0050】
図16~18に示されるように、モジュール100は、少なくとも1つのシート1600をさらに含み得る。各シート1600は、内縁部1602を含み得る。シート1600は、モジュール100の側壁110、120の内面112、122と結合することができ、対向する側壁110、120から内向きに内部通路140内へと延伸することができる。図16~18に示されるように、シート1600の内縁部1602は、側壁110、120の内面112、122上の接続ポイントから下向きに延伸し、シート1600によって形成及び画定される下向きの面で終端することができる。一実施形態では、シート1600によって形成及び画定される下向きの面は、レッジ1604を作成することができる。別の実施形態では、あるモジュール100のレッジ1604は、第2のモジュール100の肩部118、128上に形成される及び第2のモジュール100の肩部118、128によって画定される上向きの面の形状、サイズ及び相対場所と一致し得る。
【0051】
図16に最も良く示されるように、第2のモジュール100の肩部118、128は、第1のモジュール100のレッジ1604を受け止めて嵌合することができ、一般に、レッジ1604を支持することができる。一実施形態では、図16~18に示されるように、シート1600は、側壁110、120の内面112、122に対するプロファイルの厚さSETを画定することができる。プロファイルの厚さSETを画定することにより、シート1600は、下向きに且つ内面112、122から離れる方向に延伸することができ、その結果、第1のモジュール100のシート1600のレッジ1604は、別のモジュール100の肩部118、128に載荷することができる。第1のモジュール100のシート1600が別のモジュール100の肩部118、128に載荷することができると、第1のモジュールのレッジ1604は、肩部118、128によって作成されたシェルフと密接することができる。一実施形態では、側壁110、120の内面112、122に対するシート1600のプロファイルの厚さSETは、内面112、122に沿って下向きに延伸するにつれて、シート1600の長さにわたってテーパ状にするか又は変化させることができる。別の実施形態では、シート1600のプロファイルの厚さSETは、一般に、別のモジュール100の側壁110、120の外面114、124のフレア構成と一致し得る。
【0052】
一実施形態では、第1のモジュール100のレッジ1604が第2のモジュール100の肩部118、128によって受止め支持されると、第1のモジュール100のデッキ部分130の裏面132と、第2のモジュール100のデッキ部分130の上面134とによって、空間1610を提供及び画定することができる。別の実施形態では、図16に示されるように、空間1610は、第1のモジュール100の側壁110、120の内面112、122、第1のモジュール100のシート1600及び/又は第2のモジュール100の側壁110、120の外面114、124の少なくとも一部分によってさらに画定することができる。空間1610は、高さHSを画定することができる。一実施形態では、高さHSは、1~2フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、高さHSは、約1フィート6インチ程度であり得る。一実施形態では、第1のモジュール100の側壁110、120の内面112、122と第2のモジュール100の側壁110、120の外面114、124との間の距離を画定することができ、そのような距離は、6インチ~1フィート6インチ程度であり得る。
【0053】
図16に最も良く示されるように、第1のモジュール100のレッジ1604が第2のモジュール100の肩部118、128の形状、サイズ及び相対場所と一致する実施形態では、第1のモジュール100が第2のモジュール100の上方に位置するように2つのモジュール100を積み重ねることができる。第2のモジュール100の上に第1のモジュール100を積み重ねて、第1のモジュール100のシート1600及びレッジ1604と第2のモジュール100の肩部118、128とを接合することにより、複数のモジュール100の輸送及び保管において輸送及び保管関連の損傷を抑える支援をすることができる。例えば、複数のモジュール100の支持配列及びそれによって作成される空間1610は、モジュール100を積み重ねる間の複数のモジュール100間の摩擦及び相互作用による又は特定の現場への輸送の間及び特定の現場での保管の間の振動によるモジュール100への損傷を防ぐのに有利であり得ることが理解されよう。そのような空間1610は、支持配列で積み重ねた際にモジュール100同士がくっつくか又は挟まって外れなくなるのをさらに防ぐことができ、それにより、モジュール100の積み重ねからの取り出しを容易にすることができる。図16は、一方を他方の上に積み重ねた2つのモジュール100を示しているが、当業者であれば、上側の第1のモジュール100の上方及び/又は下側の第2のモジュール100の下方に追加のモジュール100を積み重ねることができることが理解されよう。
【0054】
図16及び17に示される例示的な実施形態によれば、少なくとも1つのシート1600は、接合ポイントの下方の接続ポイントから又はデッキ部分130の裏面132と内面112、122との間の接続ポイントの下方の接続ポイントから始めて、側壁110、120の内面112、122に沿って下向きに延伸することができる。図18に示される例示的な実施形態によれば、少なくとも1つのシート1600は、接合ポイントから又はデッキ部分130の裏面132と内面112、122との間の接続ポイントから始めて、側壁110、120の内面112、122に沿って下向きに延伸することができる。一実施形態では、シート1600の内縁部1602は、テーパ状にすることができ、その結果、内縁部1602は、モジュール100によって画定される垂直軸に対してある角度で設定することができる。別の実施形態では、内縁部1602は、テーパ状ではなく実質的に垂直に提供され、モジュール100によって画定される垂直軸に平行なものであり得る。図16に示されるように、各シート1600は、内面112、122上の接続ポイントから内面112、122に沿って下向きに延伸することができ、シート長SELは、一実施形態では、6~18インチ又はそれ以上の範囲であり得、好ましい実施形態では、約10~12インチ程度であり得る。
【0055】
本明細書で提示される実施形態によれば、シート1600は、モジュール100の長さMLのすべて又は大部分(例えば、20~25フィート)に沿って縦方向に連続的に延在し得る。別の実施形態では、シート1600は、モジュール100の長さMLのすべて又は大部分に沿って縦方向に断続的に延在し得、その結果、モジュール100の対向する側壁110、120の各々は、シート1600の一連のセクション(図示せず)を含み得る。いくつかの実施形態によれば、シート1600のそのような一連のセクションは、対向する側壁110、120上の一致する又は一致しない場所を有し得る。例えば、一実施形態では、シート1600の一連のセクションは、モジュール100の長さMLに沿った側壁110、120の内面112、122に沿って水平に位置合わせすることができる。別の実施形態では、あるモジュール100のシート1600の一連のセクションは、同じモジュール100の肩部118、128の場所と概して一致し得る。他の実施形態では、あるモジュール100のシート1600の一連のセクションは、別のモジュール100の側壁110、120の対応する肩部118、128の場所と概して一致し得る。モジュール100のシート1600の一連のセクションは、1~6フィート長の範囲であり得る長さを画定することができ、シート1600の隣接するセクションは、6インチ~3フィート又はそれ以上の範囲の距離で互いに離隔することができる。
【0056】
図19~30は、本発明の一実施形態による流体滞留/貯留モジュール100の製造のための機械モールド又はジャケット1900を示す。図19~30に概略的に示される例示的な実施形態によれば、モールド1900は、大多数のモジュールの繰り返される製造における再利用を目的とし得る。一実施形態では、モールド1900は、下方部分1910、第1の対向するアーム1920、第2の対向するアーム1930、リッド1940及び隔壁1950を含み得る。下方部分1910は、第1の縦方向側面1914及び第2の縦方向側面1916によって画定される実質的に水平のベースプラットフォーム1912をさらに含み得る。一実施形態では、第1の対向するアーム1920は、基端部1922及び先端部1924をさらに含み得る。別の実施形態では、第2の対向するアーム1930は、基端部1932及び先端部1934をさらに含み得る。対向するアーム1920、1930は、縦方向側面1914、1916に沿った接続ポイントにヒンジで固定することができる。一実施形態では、対向するアーム1920、1930の基端部1922、1932は、縦方向側面1914、1916に沿った接続ポイントにヒンジで固定することができ、先端部1924、1934は、対向するアーム1920、1930の自由端部を画定することができる。アーム1920、1930は、ベースプラットフォーム1912に対して、図19及び20に最も良く示されるような第1の位置又は閉位置と図21及び22に最も良く示されるような第2の位置又は開位置との間で回転又は枢動するように構成することができる。図20に最も良く示されるように、第1の位置では、アーム1920、1930は、空隙又は空間1990を覆うように延在し、隔壁1950と共に空隙又は空間1990を画定する。同様に、アーム1920、1930が第1の位置にあり、且つ、リッド1940がアーム1920、1930に動作可能に結合されている際は、リッド1940は、図20に示されるように、アーム1920、1930の先端部1924、1934によって画定される空間又は距離に広がり、空隙又は空間1992を覆うように延在し、隔壁1950と共に空隙又は空間1992を画定することができる。
【0057】
別の実施形態では、モールド1900は、第1の端板1960、第2の端板1970及び締結デバイス1980をさらに含み得る。図19に最も良く示されるように、端板1960、1970は、多数のラッチ1962、1972を含み得る。多数のラッチ1962、1972は、端板1960、1970をモールド1900に動作可能に結合するために提供することができる。一実施形態では、多数のラッチ1962、1972は、モールド1900のアーム1920、1930と係合し、アーム1920、1930を第1の位置に固定することができる。一実施形態では、アーム1920、1930を第1の位置に固定するため、多数のラッチ1962、1972は、締結デバイス1980と併せて使用することができる。
【0058】
締結デバイス1980は、対向するアーム1920、1930をリッド1940の外縁部に当接係合し、対向するアーム1920、1930を第1の位置に固定するために提供及び使用することができる。締結デバイス1980は、現在知られているか又は後に開発されるかにかかわらず、本発明の目的に適した引き締めねじ又は同様の締結手段であり得る。図21に示されるように、一実施形態では、アーム1920、1930は、少なくとも1つのプライバー2100の使用を通じて、第2の位置まで回転又は枢動させることができる。
【0059】
図20に最も良く示されるように、隔壁1950は、モールド1900の下方部分1910によって画定される中心軸に沿って位置決めすることができるか又は位置し得る。図20にさらに示されるように、対向するアーム1920、1930は、ノッチセクション2000、2010を画定することができる。ノッチセクション2000、2010は、本明細書で提示される実施形態による、製作されているモジュール(図示せず)の肩部(図示せず)の所望のプロファイルサイズ及び形状と一致するサイズ及び形状の空隙を画定することができる。従って、ノッチセクション2000、2010は、モジュールの肩部を形成するように提供及び構成することができる。別の実施形態では、アーム1920、1930は、モジュールの製作の間のノックアウトに対応するために、それらの長さに沿ったウィンドウ2020をさらに含み得る。
【0060】
図23に最も良く示されるように、隔壁1950は、下部2300、第1の対向する側面部分2310、第2の対向する側面部分2320及び屋根部分2330を含み得る。一実施形態では、側面部分2310、2320の外面は、ノッチセクション2312、2322を画定することができる。ノッチセクション2312、2322は、本明細書で提示される実施形態による、製作されているモジュール(図示せず)のシート(図示せず)及びレッジ(図示せず)の所望のプロファイルサイズ及び形状と一致するサイズ及び形状の空隙を画定することができる。従って、ノッチセクション2312、2322は、モジュールのシート及びレッジを形成するように提供及び構成することができる。別の実施形態では、対向する側面部分2310、2320は、屋根部分2330と動作可能に結合することができ、屋根部分2330から下向き且つ外向きに延伸することができ、それにより、隔壁1950の一般的なフレア構成を画定することができる。また、対向する側面部分2310、2320は、下部2300とも動作可能に結合することができる。一実施形態では、隔壁1950は、モールド1900と動作可能に結合し、モールド1900の下方部分(図示せず)によって画定される中心縦軸に沿って位置決めすることができる。
【0061】
図19~24に示されるように、モールド1900及びそのコンポーネントは、製作されているモジュールの所望のプロファイルサイズ及び形状と一致するサイズ及び形状の空隙を画定するように構成することができる。一実施形態では、隔壁1950及びそのコンポーネントは、モールド1900の下方部分1910、対向するアーム1920、1930及びリッド1940と一致するサイズ及び形状を有し得る。別の実施形態では、図24に最も良く示されるように、対向するアーム1920、1930のノッチセクション2000、2010は、隔壁1950の対向する部分2312、2322のノッチセクション2312、2322と位置合わせすることができる。
【0062】
図25~27に示されるように、リッド1940は、製作されているモジュール(図示せず)のデッキ部分(図示せず)の所望のサイズ及び形状と一致するように構成することができる。図25に最も良く示されるように、リッド1940は、リッド長LIL及びリッド幅LIWを画定することができる。一実施形態では、リッド長LILは、10~25フィート程度であり得る。好ましい実施形態では、リッド長LILは、約20フィート程度であり得る。別の実施形態では、リッド幅LIWは、50~80インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、リッド幅LIWは、約65インチ程度であり得る。図26に最も良く示されるように、リッド1940は、リッド高LIHをさらに画定することができる。一実施形態では、リッド高LIHは、10~22インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、リッド高LIHは、約16.25インチ程度であり得る。図27に最も良く示されるように、リッド1940は、少なくとも1つのガセット2700をさらに含み得る。一実施形態では、各ガセット2700は、リッド1940に結合することができる。別の実施形態では、ガセット2700は、高さが6インチ程度の0.25インチガセットであり得る。
【0063】
図28及び29に示されるように、アーム1920、1930は、モールド1900の全長LMに沿って延在するように構成することができ、その結果、アーム1920、1930は、下方部分1910の長さと一致する長さを有し得る。図29に示されるように、モールド1900の第1の端板1960及び第2の端板1970は、モールド1900の幅WMに沿って延在するように構成することができ、その結果、端板1960、1970は、下方部分1910の幅と一致する幅を有し得る。
【0064】
図30に示されるように、端板1960、1970は、モールド1900の下方部分1910の横方向側面に沿った接続ポイントに固定することができる。各端板1960、1970は、高さEPHを画定することができる。一実施形態では、端板高EPHは、10~70インチ程度であり得る。好ましい実施形態では、端板高EPHは、約55インチ程度であり得る。
【0065】
例示的な実施形態によれば、本発明では、本明細書で提示されるタイプのモールド1900を使用したモジュール100の製造方法又はプロセスも提供することができる。図31は、モールド1900を使用してモジュール100を製造するための方法3100の例を描写する図である。ブロック3110によって示されるように、モールド1900の下方部分1910によって画定される中心縦軸に沿って隔壁1950を提供及び位置決めすることができる。ブロック3120は、モールド1900に隔壁1950を配置した後、モールド1900の対向するアーム1920、1930をどのように第1の位置まで回転又は枢動することができるかを示す。対向するアーム1920、1930のそのような回転は、アーム1920、1930が、空隙又は空間1990を覆うように延在し、隔壁1950の対向する部分2310、2320と共に空隙又は空間1990を画定するまで、それぞれのアーム1920、1930の先端部1924、1934を互いに向けて回転させることによって達成することができる。一実施形態では、アーム1920、1930が第1の位置にある際は、アーム1920、1930は、対向する部分2310、2320に実質的に平行であり得る。ブロック3130によって示されるように、アーム1920、1930が第1の位置まで回転され次第、リッド1940がアーム1920、1930の先端部1924、1934に接触支持されるように、モールド1900の上部一面にリッド1940を提供して据え付けるか又は配置することができる。そのような配置では、アーム1920、1930が第1の位置にある際、リッド1940は、アーム1920、1930の先端部1924、1934によって画定される空間又は距離に広がり得る。リッド1940は、空隙又は空間1992を覆うように延在し、隔壁1950の屋根部分2330と共に空隙又は空間1992を画定することができる。ブロック3140は、モジュール100を製造するためにモールド1900を使用している間、対向するアーム1920、1930をリッド1940の外縁部に当接係合して対向するアーム1920、1930を第1の位置に固定するために、どのように締結デバイス1980を提供及び使用することができるかを示す。一実施形態では、アーム1920、1930を第1の位置に固定するため、締結デバイス1980と併せて、多数のラッチ1962、1972を提供及び使用することができる。ブロック3150は、モールド1900と隔壁1950によって画定される空隙又は空間にどのようにコンクリートを導入することができるかを示す。次いで、ブロック3160によって示されるように、コンクリートを凝結及び硬化させることができる。ブロック3170は、コンクリートを硬化した後、どのように締結デバイス1980を緩めて外すことができるかを示す。締結デバイス1980を緩めて外すことにより、リッド1940を取り外し、対向するアーム1920、1930を第1の位置から第2の位置に下方に回転又は枢動させることができる。一実施形態では、第2の位置まで回転又は枢動できるように、アーム1920、1930から多数のラッチ1962、1972を解放することができる。ブロック3180は、形成されたモジュール100をモールド1900及び隔壁1950からどのように持ち上げられるか又は分離できるかを示す。
【0066】
前述から、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変形形態及び変更形態を実施できることが観察されよう。本明細書で示される特定の装置に関する制限は意図されないか又は推測すべきではないことを理解されたい。当然ながら、そのようなすべての変更形態は特許請求の範囲内に収まるため、そのようなすべての変更形態は、添付の特許請求の範囲によってカバーされることが意図される。
【0067】
さらに、図で描写される論理の流れは、望ましい結果を達成するために、示される特定の順番又は連番を必要としない。他のステップを提供することも、説明されるフローからステップを削除することもでき、説明される実施形態に他のコンポーネントを追加することも、説明される実施形態からコンポーネントを除去することもできる。
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