(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】浴槽洗浄装置
(51)【国際特許分類】
A47K 3/00 20060101AFI20220817BHJP
B08B 9/093 20060101ALI20220817BHJP
B08B 3/02 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
A47K3/00 Q
B08B9/093
B08B3/02 F
(21)【出願番号】P 2018204792
(22)【出願日】2018-10-31
【審査請求日】2021-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 啓太
(72)【発明者】
【氏名】原島 立成
(72)【発明者】
【氏名】大江 俊春
(72)【発明者】
【氏名】中島 平裕
(72)【発明者】
【氏名】関 大輝
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-228095(JP,A)
【文献】特開平04-269935(JP,A)
【文献】特開2008-082777(JP,A)
【文献】実開昭61-159093(JP,U)
【文献】実開昭59-082593(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/00
B08B 9/093
B08B 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗剤を貯留する洗剤タンクと、
前記洗剤タンクから供給される洗剤と、給水源から供給される水とを混合して洗剤水を生成する洗剤混合タンクと、
浴槽に前記洗剤水または前記水を噴射する洗浄ノズルと、
前記洗剤混合タンク内を洗浄するタンク洗浄手段と、
を備え、
前記タンク洗浄手段は、前記洗剤混合タンク内の側壁面に前記水を散布する消泡手段を備えている浴槽洗浄装置。
【請求項2】
前記消泡手段は、前記洗剤混合タンク内に供給された水を鉛直方向に交差する方向に広げて前記洗剤混合タンク内の前記側壁面に散布する請求項1記載の浴槽洗浄装置。
【請求項3】
前記タンク洗浄手段は、前記消泡手段として、前記洗剤混合タンクの洗浄時に鉛直方向に供給された水を衝突させる受け部を有し、前記受け部に衝突した水が鉛直方向に交差する方向に広がることで前記洗剤混合タンク内の前記側壁面に向かって水が散布される請求項2記載の浴槽洗浄装置。
【請求項4】
前記タンク洗浄手段による前記洗剤混合タンク内の洗浄の際の前記洗剤混合タンク内への水の吐水範囲が、前記洗剤水を生成する際の前記洗剤混合タンク内への水の吐水範囲よりも広くなるように、前記消泡手段が構成されている請求項1~3のいずれか1つに記載の浴槽洗浄装置。
【請求項5】
前記タンク洗浄手段は、前記洗剤水を生成するための水を供給する第1の給水部とは別に設けられた第2の給水部を備え、前記第2の給水部から供給される水により前記洗剤混合タンク内を洗浄する請求項4記載の浴槽洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の自動浴槽洗浄は、洗浄力の点から、十分に汚れを落とすためには入浴当日の洗浄が推奨される。このため、いつでも手軽に洗い立ての浴槽に浸かれるような自動浴槽洗浄が求められている。しかし、このようなニーズを実現するためには、翌日の頑固な汚れを落とすための洗浄力の向上が必要である。
【0003】
また、従来の自動浴槽洗浄技術においては、水道の圧力をそのまま利用する水道直圧が用いられてきた。このため、自動浴槽洗浄技術を普及させるためには、このような水圧の制約を回避する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5874220号公報
【文献】特開平4-269935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、洗剤を水で希釈して洗剤水を生成する洗剤混合部として、ベンチュリ式の洗剤混合部が知られている(例えば、特許文献1)。このベンチュリ式の洗剤混合部では、湯水が洗剤混合部を通過する際に生じる負圧によって洗剤と湯水とを混合して洗剤水を生成している。すなわち、洗剤混合部で混合される洗剤の量は、洗剤混合部を通過する湯水の流速や流量に依存する。このため、洗剤水が所定の濃度となるように調整することは難しく、また通過する湯水の流量の変動により所定の濃度で安定させることは困難である。
【0006】
これに対して、浴槽洗浄装置において、洗剤を水で希釈した洗剤希釈水を生成するために、タンク式の洗剤混合部(洗剤混合タンク)を設けることが知られている(例えば、特許文献2)。このような浴槽洗浄装置では、洗剤混合タンクを設けることにより、タンク内で洗剤と水とを混合し洗剤水を生成することができるため、洗剤水の濃度調整を容易に行うことができる。
【0007】
しかしながら、洗剤混合タンクを設けた場合、洗剤が洗剤混合タンク内に残っていると、その残った洗剤が栄養素となり菌が繁殖してしまう。このため、注水によって残留する洗剤をできる限り除去することが求められる。
【0008】
しかし、洗剤混合タンク内に洗剤が泡として存在する場合、洗剤混合タンク内に給水源からただ注水を行うだけでは、泡は水面と連動して上下に動くだけで消泡できないため、泡は洗剤混合タンク内に残ってしまう。その結果、洗剤混合タンクが菌で汚染され、その汚染された洗剤混合タンク内で生成された洗浄水を浴槽内に噴射することになり、目的とする洗浄効果が得られないという課題がある。
【0009】
本発明は上記課題に鑑み、洗剤混合タンク内を清潔に保つことができ、さらに洗剤混合タンク内の泡を消泡することができる浴槽洗浄装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の発明の浴槽洗浄装置は、洗剤を貯留する洗剤タンクと、前記洗剤タンクから供給される洗剤と、給水源から供給される水とを混合して洗剤水を生成する洗剤混合タンクと、浴槽に前記洗剤水または前記水を噴射する洗浄ノズルと、前記洗剤混合タンク内を洗浄するタンク洗浄手段と、を備えている。前記タンク洗浄手段は、前記洗剤混合タンク内の側壁面に前記水を散布する消泡手段を備えている。
第1の発明によれば、洗剤混合タンクの側壁面に残った洗剤水や洗剤を、給水源から供給される流水によって洗い流すことができ、洗剤混合タンク内を清潔に保つことができる。また、表面張力により側壁面側に引き寄せられて滞留しやすい泡も水流で消泡することができる。このため、洗剤混合タンク内の洗剤残りによる菌の増殖を防止することができ、その結果、汚染された液体(洗剤水または水)を浴槽内に噴射することを防止することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記消泡手段は、前記洗剤混合タンク内に供給された水を鉛直方向に交差する方向に広げて前記洗剤混合タンク内の前記側壁面に散布することを特徴とする。
第2の発明によれば、水を鉛直方向に交差する方向に広げることで、洗剤混合タンク内の側壁面に対して偏り無く水を散布することができる。このような構成は、洗剤混合タンク内を洗浄するための水の使用量を抑えながらも洗剤混合タンク内の側壁面の均一な洗浄を可能にし、洗い残しエリアを小さくする。
第3の発明は、第2の発明において、前記タンク洗浄手段は、前記消泡手段として、前記洗剤混合タンクの洗浄時に鉛直方向に供給された水を衝突させる受け部を有し、前記受け部に衝突した水が鉛直方向に交差する方向に広がることで前記洗剤混合タンク内の前記側壁面に向かって水が散布されることを特徴とする。
第3の発明によれば、鉛直方向に供給された水を衝突させる受け部といった簡易な構成で水を鉛直方向に交差する方向に広げることができる。
第4の発明は、第1~第3の発明のいずれか1つにおいて、前記タンク洗浄手段による前記洗剤混合タンク内の洗浄の際の前記洗剤混合タンク内への水の吐水範囲が、前記洗剤水を生成する際の前記洗剤混合タンク内への水の吐水範囲よりも広くなるように、前記消泡手段が構成されていることを特徴とする。
第4の発明によれば、洗剤水の生成時には、吐水範囲が比較的狭い範囲となるように水を洗剤混合タンク内に供給することで洗剤水生成時に洗剤と水とを攪拌させることができ、洗剤水の洗剤濃度のばらつきを抑制することができる。一方で、洗剤混合タンク内の洗浄時には、吐水範囲が比較的広い範囲となるように水を供給することで、洗剤混合タンク内の全ての側壁面に万遍なく水を吐水することができ、洗剤混合タンク内の洗い残しを防ぐことができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記タンク洗浄手段は、前記洗剤水を生成するための水を供給する第1の給水部とは別に設けられた第2の給水部を備え、前記第2の給水部から供給される水により前記洗剤混合タンク内を洗浄することを特徴とする。
第5の発明によれば、洗剤水を生成するための水を供給する第1の給水部とは別に第2の給水部を設けるという簡易な構成により、上記吐水範囲を異ならせることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の浴槽洗浄装置によれば、洗剤混合タンク内を清潔に保つことができ、さらに洗剤混合タンク内の泡を消泡することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態の浴槽洗浄装置のシステム図である。
【
図5】実施形態の洗剤混合タンクの内部の上面図である。
【
図6】実施形態の洗剤混合タンク内への水の供給を模式的に表す断面図である。
【
図7】実施形態の洗剤混合タンク内への水の供給を模式的に表す断面図である。
【
図8】実施形態の洗剤混合タンク内への洗剤の供給を模式的に表す断面図である。
【
図9】実施形態の洗剤混合タンク内の洗剤水の水位変化を模式的に表す断面図である。
【
図10】実施形態の洗剤混合タンク内の洗剤水の水位変化を模式的に表す断面図である。
【
図11】実施形態の洗剤混合タンクにおけるタンク洗浄手段の他の例の断面図である。
【
図12】実施形態の洗剤混合タンクにおけるタンク洗浄手段のさらに他の例の断面図である。
【
図14】実施形態の洗剤混合タンクにおけるタンク洗浄手段のさらに他の例の断面図である。
【
図16】実施形態の洗剤混合タンクにおけるタンク洗浄手段のさらに他の例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態の1つについて説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、実施形態の浴槽洗浄装置200のシステム図である。
【0015】
実施形態の浴槽洗浄装置200は、洗剤タンク13と、洗剤混合タンク30と、洗浄ノズル25と、制御部20とを有する。浴槽洗浄装置200は、浴槽100に設置される。
【0016】
洗剤タンク13は、例えば浴槽100のリムの上面に設けられた洗剤投入口11と接続されており、洗剤投入口11から投入された液体の洗剤を貯留する。洗剤タンク13内には、例えばフロートスイッチなどの水位検知手段12が設けられる。
【0017】
洗剤混合タンク30は、洗剤タンク13及び給水源WSの下流に設けられる。洗剤混合タンク30は、洗剤タンク13から供給される洗剤と、給水源WSから供給される水とを混合して洗剤水を生成する。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。つまり、給水源WSは、例えば、給湯器であってもよい。洗浄ノズル25から洗剤水を噴射する際には洗剤混合タンク30は洗剤水を貯留し、洗浄ノズル25から水を噴射する際には洗剤混合タンク30は水を貯留する。
【0018】
洗剤流路15が、洗剤タンク13と洗剤混合タンク30とを接続している。洗剤流路15の途中には、例えば、第1の開閉弁14と、流量調整部16と、ポンプ17とが設けられている。
【0019】
第1の開閉弁14は、例えば電磁弁であり、制御部20の制御に基づいて洗剤流路15を開閉する。流量調整部16は、例えば、第1の開閉弁14の下流に設けられる。流量調整部16は、例えば、オリフィスである。流量調整部16は、洗剤流路15を流れる洗剤の流量を調整する。流量調整部16は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0020】
ポンプ17は、例えば、第1の開閉弁14及び流量調整部16の下流に設けられる。第1の開閉弁14が開かれ、ポンプ17が駆動されると、洗剤タンク13内の洗剤が洗剤流路15を流れて洗剤混合タンク30内に供給される。
【0021】
給水流路24が、給水源WSと洗剤混合タンク30とを接続している。給水流路24の途中には、例えば、第2の開閉弁22と、流量調整部23とが設けられている。
【0022】
第2の開閉弁22は、例えば電磁弁であり、制御部20の制御に基づいて給水流路24を開閉する。第2の開閉弁22は、洗剤混合タンク30への水の供給を制御する。第2の開閉弁22を開くことで、水が給水源WSから洗剤混合タンク30に供給される。第2の開閉弁22を閉じることで、給水源WSから洗剤混合タンク30への水の供給が停止される。
【0023】
流量調整部23は、例えば、第2の開閉弁22の下流に設けられる。流量調整部23は、例えば定流量弁であり、給水流路24を流れる水の流量を調整する。
【0024】
浴槽100の底面101には、排水口102および洗浄ノズル25が設けられている。洗浄ノズル25は、浴槽100の内壁面に向けて、液体(洗剤水または水)を噴射する。例えば、洗浄ノズル25は、モータ26によって水平方向に回転可能となっている。
【0025】
洗浄流路21が、洗剤混合タンク30と洗浄ノズル25とを接続している。洗浄流路21の途中には、例えば、ポンプ18と、逆流防止部19とが設けられている。
【0026】
ポンプ18は、洗剤混合タンク30の下流に設けられ、洗剤混合タンク30内の液体(洗剤水または水)を吸い込み、洗浄流路21に吐出する。洗浄流路21に吐出された液体は、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射される。
【0027】
逆流防止部19は、例えばポンプ18の下流に設けられる。逆流防止部19は、浴槽100に貯留された浴槽水や、浴槽100内に噴射された液体(洗剤水または水)の、洗浄ノズル25および洗浄流路21を通じた洗剤混合タンク30への逆流を阻止する。逆流防止部19は、例えば、逆止弁または電磁弁である。複数の逆止弁、複数の電磁弁、または逆止弁と電磁弁の組み合わせから逆流防止部19が構成されてもよい。
【0028】
制御部20は、第1の開閉弁14、第2の開閉弁22、ポンプ17、およびポンプ18と電気的に接続され、それらを制御する。また、制御部20は、洗剤混合タンク30内に設けられた後述する水位検知手段60の検知結果(検知信号)の入力を受ける。この検知結果(検知信号)に基づいて、制御部20は、第1の開閉弁14、第2の開閉弁22、ポンプ17、およびポンプ18を制御することができる。制御部20は、第1の開閉弁14、第2の開閉弁22、ポンプ17、およびポンプ18を制御することで、洗浄ノズル25からの液体(洗剤水または水)の噴射と、洗剤混合タンク30への洗剤及び水の供給を制御する。
【0029】
次に、洗剤混合タンク30について説明する。
【0030】
図2は、洗剤混合タンク30の上側から見た斜視図である。
図3は、洗剤混合タンク30の下側から見た斜視図である。
図4は、洗剤混合タンク30の断面図である。
図5は、洗剤混合タンク30の内部の上面図である。
【0031】
洗剤混合タンク30は、ケース31と蓋32とを有する。
図2および
図4に示すように、蓋32には、洗剤流路15と接続される洗剤供給部34と、給水流路24と接続される給水部35とが設けられている。ケース31の底部には、
図2および
図3に示すように、洗浄流路21と接続される液体流出部36が設けられている。
【0032】
図4に示すように、洗剤混合タンク30は、第1の空間40と第2の空間50とを有する。第1の空間40は、第2の空間50の上方に位置する。第1の空間40は、洗剤供給部34と第2の空間50との間、および給水部35と第2の空間50との間に位置する。第2の空間50は、第1の空間40の下方に位置し、第1の空間40に連続している。
【0033】
洗剤混合タンク30の高さ方向(または深さ方向)をZ方向とする。Z方向は、洗剤混合タンク30が設置された状態における鉛直方向に対応する。Z方向に直交し、且つ互いに直交する2方向をX方向およびY方向とする。
【0034】
第1の空間40は、水平な底部41を有する。第2の空間50は、底部52と、側壁53と、傾斜面51とを有する。第1の空間40の底部41と、第2の空間50の傾斜面51との間には段差が形成され、第2の空間50の傾斜面51は、側壁53を介して、第1の空間40の底部41と連続している。
【0035】
1対の傾斜面51が第2の空間50の底部52をX方向に挟んで位置する。それぞれの傾斜面51は、ケース31のX方向の両端から底部52に向かって下方傾斜している。すなわち、傾斜面51は、第2の空間50内において底部52よりも高い位置から底部52に向かって下方傾斜している。
【0036】
第1の空間40の水平断面積の最大値は、第2の空間50の水平断面積の最大値よりも大きい。第2の空間50の全体の容積は、第1の空間40の全体の容積よりも小さい。
【0037】
液体流出部36は、第2の空間50の底部52に直接通じている。したがって、洗剤混合タンク30内に供給された液体はすべて第2の空間50の底部52を介して洗浄流路21に流出する。
【0038】
洗剤混合タンク30内には、洗剤混合タンク30内の液体の水位を検知する水位検知手段60が設けられている。水位検知手段60は、例えば磁石を内蔵したフロート62と、ステム61内に設けられたリードスイッチとの組み合わせにより水位を検知する。洗剤混合タンク30内の水位の変化に伴ってフロート62がステム61に沿って上下動してフロート62の位置が変化することで、洗剤混合タンク30内の水位が検知される。
【0039】
ステム61は、フロート62を貫通して、第2の空間50の底部52からZ方向に沿って上方に延びている。ステム61の上端は蓋32に支持され、下端は第2の空間50の底部52に支持されている。ステム61の上端部にはストッパ63が設けられている。ストッパ63は第1の空間40に位置する。
【0040】
フロート62は、第2の空間50の底部52と、第1の空間40に位置するストッパ63との間を、ステム61に沿って上下動することができる。このフロート62の上下動によって、第2の空間50のみに貯留された状態の液体の水位、および第2の空間50を満たしその上の第1の空間40にも貯留された液体の水位を検知することができる。
【0041】
ケース31の側壁にはオーバーフロー流路33が設けられている。オーバーフロー流路33は第1の空間40に通じている。給水部35は、オーバーフロー流路33の上端から所定距離(例えば25mm)以上離れた上方に位置する。
【0042】
第1の空間40に受け部71が設けられている。
図5に示すように、受け部71は例えば矩形の板状に形成され、水位検知手段60のステム61またはストッパ63によって保持されている。受け部71の外縁と、ケース31内の側壁面との間には隙間が形成されている。
【0043】
図4に示すように、受け部71は第1の空間40の上部で水平に広がっている。給水部35と受け部71との間の距離、および洗剤供給部34と受け部71との間の距離は、受け部71と底部52との間の距離よりも長い。
【0044】
給水部35は受け部71の真上に位置し、給水部35の開口は受け部71に対向している。洗剤供給部34は受け部71の真上に位置し、洗剤供給部34の開口は受け部71に対向している。
【0045】
給水部35および受け部71は、洗剤混合タンク30内を水で洗浄するタンク洗浄手段として機能する。この例では、給水部35は、洗剤水を生成するための水を洗剤混合タンク30内に供給する供給部と、洗剤混合タンク30内を洗浄する水を洗剤混合タンク30内に供給する供給部とを兼ねる。また、受け部71は、洗剤混合タンク30内の側壁面に水を散布する消泡手段として機能する。
【0046】
本実施形態の浴槽洗浄装置200は、例えば、予備洗浄、本洗浄、すすぎの3つの動作モードを実行可能である。
【0047】
まず、
図6(a)~
図7を参照して、予備洗浄について説明する。
【0048】
図6(a)は、空の状態の洗剤混合タンク30内に水Wの給水が開始された状態を表す。第2の開閉弁22を開くことで、給水源WSから給水流路24を通じて洗剤混合タンク30内に水Wの給水が開始される。
【0049】
給水部35から下方に(鉛直方向に)供給された水Wは、受け部71に衝突して、受け部71の上面を面方向に放射状に広がり、受け部71の外縁から下方に落下する。
【0050】
そして、洗剤混合タンク30内に水Wが貯留されていき、その水Wの水位の上昇に伴ってフロート62が上昇する。
図6(b)に示すように、予め設定された第1の水位L1に対応するフロート62の上端位置(第1位置)が検知されると、第2の開閉弁22が閉じられ、洗剤混合タンク30内への給水が一旦停止される。
【0051】
そして、ポンプ18が駆動され、洗剤混合タンク30内に貯留された水Wは、液体流出部36および洗浄流路21を流れて、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射する。浴槽100の例えば内壁面が、洗浄ノズル25から噴射する水によって洗浄される(予備洗浄)。この洗浄ノズル25からの水の噴射に伴って、洗剤混合タンク30内の水Wの水位が第1の水位L1から低下していく。
【0052】
この水位低下によりフロート62の上端位置の検知状態が解除される。この検知解除から、設定秒数経過後に、再び第2の開閉弁22が開かれ、
図7に示すように、洗剤混合タンク30内への水の供給が再開される。水を洗剤混合タンク30内へ供給しつつ、洗浄ノズル25からの水の噴射も続けられる。例えば、洗剤混合タンク30内への給水量が洗浄ノズル25からの水の噴射量よりも多くなるように制御されつつ、浴槽100に対する予備洗浄が続けられる。
【0053】
そして、第1の水位L1に対応するフロート62の上端位置が検知されると、第2の開閉弁22が閉じられ、洗剤混合タンク30内への給水が一旦停止される。この後、水位低下によりフロート62の上端位置の検知状態が解除されると、再び第2の開閉弁22が開かれ、洗剤混合タンク30内への水の供給が再開される。このような制御が、所定量の水を浴槽100内に噴射するまで繰り返される。
【0054】
所定量の水による予備洗浄が終了し、フロート62の下端位置が検知されると、その検知から設定秒数経過後にポンプ18が停止され、洗剤混合タンク30内を空にする。
【0055】
この予備洗浄の後、洗剤水を使った本洗浄が実行される。
図8(a)~
図10を参照して、本洗浄について説明する。
【0056】
図8(a)は、空の状態の洗剤混合タンク30内に洗剤Cの供給が開始された状態を表す。第1の開閉弁14を開き、且つポンプ17を駆動させることで、洗剤タンク13から洗剤流路15を通じて洗剤混合タンク30内に洗剤Cの供給が開始される。
【0057】
洗剤供給部34から下方に(鉛直方向に)供給された洗剤Cは、受け部71に衝突して、受け部71の上面を面方向に放射状に広がり、受け部71の縁から下方に落下する。
【0058】
洗剤混合タンク30内に洗剤Cが貯留されていき、その洗剤Cの水位の上昇に伴ってフロート62が上昇する。洗剤Cは、第2の空間50内のみに貯留し、第1の空間40には貯留されないようにする。したがって、
図8(b)に示すように、予め設定された第2の水位L2に対応するフロート62の下端位置(第2位置)が検知されると、第1の開閉弁14が閉じられ、且つポンプ17が停止され、洗剤混合タンク30内への洗剤Cの供給が停止される。洗剤Cは、第2の空間50内における所定の水位L2に貯留される。
【0059】
この後、第2の開閉弁22を開くことで、
図9(a)に示すように、洗剤混合タンク30内に水Wの給水が開始される。洗剤混合タンク30内で水Wと洗剤Cとが混合され、
図9(b)に示すように、洗剤水CWが生成される。一定量の洗剤Cに対して水Wの供給が続けられ、洗剤混合タンク30内における洗剤水CWの水位が上昇していく。
【0060】
洗剤水CWの水位上昇に伴ってフロート62が上昇する。そして、第1の水位L1に対応するフロート62の上端位置が検知されると、第2の開閉弁22が閉じられ、洗剤混合タンク30内への水Wの供給が停止される。洗剤混合タンク30内に、所定量の洗剤水CWが貯留される。
【0061】
この後、ポンプ18が駆動され、洗剤混合タンク30内に貯留された洗剤水CWは、液体流出部36および洗浄流路21を流れて、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射する。浴槽100の例えば内壁面が、洗浄ノズル25から噴射する洗剤水によって洗浄される(本洗浄)。
【0062】
この洗浄ノズル25からの洗剤水の噴射に伴って、
図10に示すように、洗剤混合タンク30内の洗剤水CWの水位が第1の水位L1から低下していく。本洗浄開始から例えば所定時間後に、一旦洗浄ノズル25からの洗剤水CWの噴射を停止する。この噴射が停止している間に、浴槽100の内壁面に洗剤水を広げ、また汚れに洗剤水を浸透させることができる。時間制御ではなく、水位検知手段60による水位検知によって洗剤水の噴射停止タイミングを決定してもよい。
【0063】
そして、再び洗浄ノズル25からの洗剤水の噴射を開始する。そのまま、洗剤混合タンク30内に残っている洗剤水を使い切ってもよいし、再び噴射を一旦停止して、洗剤水を浴槽100の内壁面や汚れに浸透させる時間を確保してもよい。第1の水位L1まで貯留された所定量の洗剤水を、噴射と噴射停止とを複数回繰り返しながら使い切って本洗浄を行うことができる。または、上記所定量の洗剤水を、噴射を一旦停止することなく連続して噴射し続けて使い切ってもよい。
【0064】
所定量の洗剤水による本洗浄が終了し、フロート62の下端位置が検知されると、その検知から設定秒数経過後にポンプ18が停止され、洗剤混合タンク30内を空にする。
【0065】
この本洗浄の後、上記予備洗浄と同じ制御により、洗浄ノズル25から水が浴槽100内に噴射され、すすぎモードが実行される。このすすぎモードにより、浴槽100内に噴射された洗剤水が汚れとともに水によって洗い流される。
なお、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射された洗剤水を洗剤混合タンク30内に回収し、その回収した洗剤水を洗浄ノズル25から浴槽100内に再噴射するような構成であってもよい。
【0066】
浴槽洗浄装置200は、さらにタンク洗浄モードを実行可能である。タンク洗浄モードでは、洗剤混合タンク30内に残った洗剤水や洗剤が水によって洗い流される。さらに、タンク洗浄モードでは、洗剤混合タンク30内の泡を消すこともできる。
【0067】
例えば、本洗浄の後のすすぎモードにおける洗剤混合タンク30内に水を供給するフェーズが、タンク洗浄モードを兼ねることができる。または、洗剤水を使った本洗浄の後に、すすぎモードとは別に、タンク洗浄モードを実行してもよい。
【0068】
タンク洗浄モードにおいては、
図6(a)に示すように、給水部35から下方に(鉛直方向に)供給された水Wが、受け部71に衝突して、鉛直方向に交差する方向に広がる。例えば、水Wは受け部71の上面を面方向(水平方向)に放射状に広がる。受け部71の上面を受け部71の外縁まで流れてきた水Wは、洗剤混合タンク30内の側壁面に向かって散布される。鉛直方向に交差する方向とは、水平方向、水平方向に対して傾斜した方向を含む。なお、水Wは360°のすべての方向に広がることに限らない。
【0069】
したがって、洗剤混合タンク30の側壁面に残った洗剤水や洗剤を、給水源から供給される流水によって洗い流すことができ、洗剤混合タンク30内を清潔に保つことができる。
【0070】
また、
図5に模式的に示すように泡90は表面張力により側壁面側に引き寄せられて滞留しやすい。その泡90も、受け部71から洗剤混合タンク30内の側壁面に向かって散布された水で洗い流して消泡することができる。このため、洗剤混合タンク30内の洗剤残りによる菌の増殖を防止することができ、その結果、汚染された液体(洗剤水または水)を浴槽100内に噴射することを防止することができる。
【0071】
タンク洗浄モードにおいて水を鉛直方向に交差する方向に(例えば放射状に)広げることで、洗剤混合タンク30内の側壁面に対して偏り無く水を散布することができる。このような構成は、洗剤混合タンク30内を洗浄するための水の使用量を抑えながらも洗剤混合タンク30内の側壁面の均一な洗浄を可能にし、洗い残しエリアを小さくする。また、板状の受け部71といった簡易な構成で水を放射状に広げることができる。
【0072】
図11は、実施形態の洗剤混合タンク30におけるタンク洗浄手段の他の例の断面図である。
【0073】
図11に示す例では、タンク洗浄手段は、受け部71と、第2の給水部37とを有する。第2の給水部37は、洗剤水を生成するための水を洗剤混合タンク30内に供給する第1の供給部35とは別に設けられている。第2の給水部37は、例えば
図1に示す給水流路24に接続されている。第2の給水部37は受け部71の真上に位置し、第2の給水部37の開口は受け部71に対向している。
【0074】
タンク洗浄モードにおいては、第2の給水部37から下方に(鉛直方向に)供給された水Wが、受け部71に衝突して、受け部71の上面を面方向に放射状に広がる。受け部71の上面を受け部71の外縁まで流れてきた水Wは、洗剤混合タンク30内の側壁面に向かって散布される。したがって、洗剤混合タンク30の側壁面に残った洗剤水や洗剤を、給水源から供給される流水によって洗い流すことができ、また、表面張力により側壁面側に引き寄せられて滞留しやすい泡も水流で消泡することができる。
【0075】
予備洗浄、本洗浄、およびすすぎのとき、水は第1の給水部35から洗剤混合タンク30内に供給される。第1の給水部35は受け部71の真上に位置せず、第1の給水部35の開口は受け部71に向けられていない。したがって、水は、第1の給水部35から、受け部71を経由せずに、洗剤混合タンク30内に供給される。
【0076】
本洗浄のとき、洗剤は洗剤供給部34から洗剤混合タンク30内に供給される。洗剤供給部34は受け部71の真上に位置せず、洗剤供給部34の開口は受け部71に向けられていない。したがって、洗剤は、洗剤供給部34から、受け部71を経由せずに、洗剤混合タンク30内に供給される。
【0077】
第1の給水部35の開口からそのまま下方に水が落下する。したがって、洗剤水を生成する際における第1の給水部35から洗剤混合タンク30内への水の吐水範囲(吐水された水の水平断面積)は、第1の給水部35の開口の面積とほぼ同じである。
【0078】
これに対して、洗剤混合タンク30内の洗浄の際における受け部71によって広げられた水の吐水範囲(水の水平断面積)は、洗剤水を生成する際における洗剤混合タンク30内への水の吐水範囲よりも広く、受け部71の上面の面積以上となる。受け部71によって広げられた水の吐水範囲の外縁位置は、第1の給水部35から吐水された水の吐水範囲の外縁位置よりも、洗剤混合タンク30内の側壁面の近くに位置する。
【0079】
このような吐水範囲の違いは、洗剤水の生成に適した吐水形態と、洗剤混合タンク30の洗浄に適した吐水形態とを実現し、洗剤水の生成を妨げることなく、洗剤混合タンク30内を洗浄することを可能にする。
【0080】
すなわち、洗剤水の生成時には、吐水範囲が比較的狭い範囲となるように水を洗剤混合タンク30内に供給することで洗剤水生成時に洗剤と水とを攪拌させることができ、洗剤水の洗剤濃度のばらつきを抑制することができる。一方で、洗剤混合タンク30内の洗浄時には、吐水範囲が比較的広い範囲となるように水を供給することで、洗剤混合タンク30内の全ての側壁面に万遍なく水を吐水することができ、洗剤混合タンク30内の洗い残しを防ぐことができる。
【0081】
洗剤水を生成するための水を供給する第1の給水部35とは別に第2の給水部37を設けるという簡易な構成により、上記吐水形態を異ならせることができる。
【0082】
図12は、実施形態の洗剤混合タンク30におけるタンク洗浄手段のさらに他の例の断面図である。
図13は、
図12に示す洗剤混合タンク30の内部の上面図である。
【0083】
この例では、タンク洗浄手段72が、洗剤混合タンク30内に設けられている。なお、洗剤水の生成の際の洗剤および水、また、予備洗浄やすすぎの際の水も、タンク洗浄手段72を介して、洗剤混合タンク30内に供給される。
【0084】
タンク洗浄手段72は、例えば水位検知手段60のステム61またはストッパ63によって保持されている。タンク洗浄手段72は例えば矩形板状の受け部72cを有する。受け部72cは第1の空間40の上部で水平に広がっている。
【0085】
図13に示すように、受け部72cの外縁の近傍には、その外縁に沿って複数の貫通孔72aが形成されている。それぞれの貫通孔72aの中心軸は鉛直方向に対して傾いており、貫通孔72aの下端の開口は洗剤混合タンク30内の側壁面に向けられている。給水部35は、受け部72cの上方に形成されたタンク洗浄手段72の内部空間に通じている。タンク洗浄手段72の内部空間に水を一時的に貯留することが可能となっている。
【0086】
受け部72cには1つの貫通孔72bが形成されている。貫通孔72bの下端の開口は鉛直下方に向けられている。貫通孔72bは、タンク洗浄手段72の内部空間にはつながっていない。貫通孔72bには洗剤供給部34が通じている。したがって、洗剤は、洗剤供給部34および貫通孔72bを通じて、洗剤混合タンク30内に供給される。
【0087】
タンク洗浄モードにおいて、水は、給水部35から、タンク洗浄手段72の内部空間に向けて下方に(鉛直方向に)供給され、受け部72cに衝突して鉛直方向に交差する方向(例えば水平方向)に広がる。タンク洗浄手段72の内部空間に広がった水は、複数の貫通孔72aから放射状に洗剤混合タンク30内の側壁面に向かって散布される。
【0088】
したがって、洗剤混合タンク30の側壁面に残った洗剤水や洗剤を、給水源から供給される流水によって洗い流すことができ、洗剤混合タンク30内を清潔に保つことができる。また、表面張力により側壁面側に引き寄せられて滞留しやすい泡も水流で消泡することができる。
【0089】
図14は、実施形態の洗剤混合タンク30におけるタンク洗浄手段のさらに他の例の断面図である。
図15は、
図14に示す洗剤混合タンク30の内部の上面図である。
【0090】
この例では、タンク洗浄手段兼消泡手段として噴水部73が、洗剤混合タンク30内に設けられている。さらに、蓋32の裏面(洗剤混合タンク30の天井面)が、噴水部73から鉛直方向の上方に供給された水が衝突する受け部32aとして機能する。
【0091】
噴水部73は鉛直方向に延びたパイプ状に形成され、噴水部73の上端は第1の空間40の上部に位置する。噴水部73の下端は、洗剤混合タンク30の例えば傾斜面51を貫通し、給水流路24に接続されている。
【0092】
タンク洗浄モードにおいて、水は、噴水部73内を上昇して、その上端開口から噴出して受け部32aに衝突し、鉛直方向に交差する方向(例えば水平方向)に放射状に広がって洗剤混合タンク30内に供給される。受け部32aの面上を放射状に広がった水は、洗剤混合タンク30内の側壁面に向かって散布される。
【0093】
したがって、洗剤混合タンク30の側壁面に残った洗剤水や洗剤を、給水源から供給される流水によって洗い流すことができ、洗剤混合タンク30内を清潔に保つことができる。また、表面張力により側壁面側に引き寄せられて滞留しやすい泡も水流で消泡することができる。
【0094】
予備洗浄、本洗浄、およびすすぎのときも、水は噴水部73の上端開口から洗剤混合タンク30内に供給される。
【0095】
なお、洗剤混合タンク30の天井面(受け部32a)とは別に、噴水部73から噴出した水を衝突させる受け部を、噴水部73の上方に設けてもよい。または、噴水部73がその上端に受け部を有し、噴水部73の側面に、上端の受け部に衝突した水を洗剤混合タンク30内に噴出する孔を設けてもよい。
【0096】
また、前述した各実施形態において、洗剤混合タンク30内の側壁面全体に水を散布するためには、水平な受け部に対して垂直に、且つ水の衝突位置が洗剤混合タンク30の水平方向の中央となるように、水を受け部に衝突させることが好ましい。
【0097】
図16は、実施形態の洗剤混合タンク30におけるタンク洗浄手段のさらに他の例の断面図である。
【0098】
この例では、タンク洗浄手段兼消泡手段としてミスト噴霧部75が、洗剤混合タンク30内に設けられている。
【0099】
ミスト噴霧部75は、その噴霧口を洗剤混合タンク30内に向けて、蓋32に保持されている。
図1に示す給水流路24は途中で2つの流路に分岐して、一方の流路は第1の給水部35に接続され、他方の流路は第2の給水部76を介してミスト噴霧部75に接続されている。
【0100】
タンク洗浄モードにおいて、微細ミストがミスト噴霧部75から鉛直方向に交差する方向に放射状に広がって、洗剤混合タンク30内の側壁面に向かって散布される。
【0101】
したがって、洗剤混合タンク30の側壁面に残った洗剤水や洗剤を、給水源から供給される流水によって洗い流すことができ、洗剤混合タンク30内を清潔に保つことができる。また、表面張力により側壁面側に引き寄せられて滞留しやすい泡も水流で消泡することができる。
【0102】
第1の給水部35とミスト噴霧部75から同時に洗剤混合タンク30内に水を供給してもよい。または、タンク洗浄モードのときにはミスト噴霧部75だけを通じて洗剤混合タンク30内に水を供給し、予備洗浄、本洗浄、およびすすぎのときには第1の給水部35だけを通じて洗剤混合タンク30内に水を供給してもよい。
【0103】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0104】
100…浴槽、200…浴槽洗浄装置、13…洗剤タンク、14…第1の開閉弁、15…洗剤流路、19…逆流防止部、20…制御部、21…洗浄流路、22…第2の開閉弁、24…給水流路、25…洗浄ノズル、30…洗剤混合タンク、40…第1の空間、50…第2の空間、51…傾斜面、60…水位検知手段、62…フロート、71…受け部、72…タンク洗浄手段、72c…受け部、73…噴水部、75…ミスト噴霧部、WS…給水源