(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】ベッド離床就床検知システム
(51)【国際特許分類】
A61G 12/00 20060101AFI20220817BHJP
A61G 7/043 20060101ALI20220817BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
A61G12/00 Z
A61G7/043
A61B5/00 102A
(21)【出願番号】P 2018224298
(22)【出願日】2018-11-29
【審査請求日】2021-08-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104204
【氏名又は名称】峯岸 武司
(72)【発明者】
【氏名】松岡 直明
(72)【発明者】
【氏名】草薙 卓
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-128574(JP,A)
【文献】特開2017-127491(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 12/00
A61G 7/043
A61B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
就寝者の頭側におけるベッドに設置されてベッドの頭側傾斜を検知する頭側傾斜センサと、就寝者の足側におけるベッドに設置されてベッドの足側傾斜を検知する足側傾斜センサと、前記頭側傾斜センサによって検知されるベッドの頭側傾斜角速度および前記足側傾斜センサによって検知されるベッドの足側傾斜角速度の差分値を演算する演算手段と、前記差分値の大きさが一方の極性において所定の離床検出閾値の大きさを所定の離床判定時間にわたって超えると就寝者がベッドから離床したと判定し、前記差分値の大きさが他方の極性において所定の就床検出閾値の大きさを所定の就床判定時間にわたって超えると就寝者がベッドに就床したと判定する判定手段とを備えるベッド離床就床検知システム。
【請求項2】
前記判定手段は、前記頭側傾斜センサによって検知されるベッドの頭側傾斜角速度の大きさが他方の極性において所定の頭側離床最小角速度の大きさを超え、かつ、前記足側傾斜センサによって検知されるベッドの足側傾斜角速度の大きさが一方の極性において所定の足側離床最小角速度の大きさを超えることを、就寝者がベッドから離床したとの判定を許可する離床判定許可条件とし、前記足側傾斜センサによって検知されるベッドの足側傾斜角速度の大きさが他方の極性において所定の足側就床最小角速度の大きさを超え、かつ、前記頭側傾斜センサによって検知されるベッドの頭側傾斜角速度の大きさが一方の極性において所定の頭側就床最小角速度の大きさを超えることを、就寝者がベッドに就床したとの判定を許可する就床判定許可条件とすることを特徴とする請求項1に記載のベッド離床就床検知システム。
【請求項3】
前記演算手段および前記判定手段はベッドに設置されるコントローラに設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベッド離床就床検知システム。
【請求項4】
前記演算手段および前記判定手段はベッドから離れた情報処理装置に設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベッド離床就床検知システム。
【請求項5】
前記頭側傾斜センサおよび前記足側傾斜センサと前記演算手段との間の通信は無線で行われることを特徴とする請求項4に記載のベッド離床就床検知システム。
【請求項6】
前記頭側傾斜センサおよび前記足側傾斜センサの対はベッドの長手方向における一方の側面または両方の側面に設けられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のベッド離床就床検知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、就寝者のベッドからの離床およびベッドへの就床を検知するベッド離床就床検知システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のベッド離床就床検知システムとしては、例えば、特許文献1に開示された生体データ検出装置がある。この装置では、ベッドのフレームの左右両側または被験者の頭部側フレームの1箇所に歪みゲージが歪み測定手段として配される。生体データ検出装置は、ベッドのフレームの歪みを測定するこの歪み測定手段と、歪み測定手段によって測定された歪みの変動を検出する歪み変動検出手段と、検出された歪みの変動量を検出する変動量検出手段と、検出された歪みの変動量から被験者の生体データを検出する生体データ検出手段とを備える。
【0003】
生体データ検出手段は、被験者のベッドに対する離床・就床を生体データとして検出し、検出した歪みの直流成分が所定値以上となり、かつ、歪み変動の交流成分にプラス成分が発現することによって被験者のベッドへの就床を検出する。反対に直流成分が通常値に戻り、かつ、歪み変動の交流成分にマイナス成分が発現することによって被験者のベッドからの離床を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の生体データ検出装置においては、ベッドに手をついたりしてベッドに荷重をかけながら、ベッドを蹴ったり叩いたり等すると、被験者のベッドに対する離床・就床時と同様な直流成分および交流成分が歪み測定手段に生じることがある。このような場合、従来の生体データ検出装置によっては、被験者のベッドに対する離床・就床を誤検出してしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、就寝者の頭側におけるベッドに設置されてベッドの頭側傾斜を検知する頭側傾斜センサと、就寝者の足側におけるベッドに設置されてベッドの足側傾斜を検知する足側傾斜センサと、頭側傾斜センサによって検知されるベッドの頭側傾斜角速度および足側傾斜センサによって検知されるベッドの足側傾斜角速度の差分値を演算する演算手段と、差分値の大きさが一方の極性において所定の離床検出閾値の大きさを所定の離床判定時間にわたって超えると就寝者がベッドから離床したと判定し、差分値の大きさが他方の極性において所定の就床検出閾値の大きさを所定の就床判定時間にわたって超えると就寝者がベッドに就床したと判定する判定手段とを備えるベッド離床就床検知システムを構成した。
【0007】
本構成によれば、就寝者のベッドからの離床時に頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサにそれぞれ検知されるベッドの頭側傾斜角度および足側傾斜角度とは、それぞれ逆極性になる。また、就寝者のベッドへの就床時に頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサにそれぞれ検知されるベッドの頭側傾斜角度および足側傾斜角度とは、就寝者のベッドからの離床時と異なる逆極性にそれぞれなる。したがって、就寝者のベッドからの離床時に検知されるベッドの頭側傾斜角速度および足側傾斜角速度の差分値の大きさは、一方の極性において頭側傾斜角速度の大きさと足側傾斜角速度の大きさとを加算した大きな値となる。また、就寝者のベッドへの就床時に検知されるベッドの頭側傾斜角速度および足側傾斜角速度の差分値の大きさは、他方の極性において頭側傾斜角速度の大きさと足側傾斜角速度の大きさとを加算した大きな値となる。
【0008】
このため、これら差分値の大きさが所定の離床判定時間および所定の就床判定時間にわたって所定の離床検出閾値および所定の就床検出閾値の各大きさを超えることを検知することで、就寝者のベッドからの離床およびベッドへの就床をSN比(信号対雑音比)良く正確に確実に検出できる。また、ベッドが蹴られたり叩かれたり等して頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサに雑音が検知されても、それらの雑音は頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサにそれぞれ同極性に検知され、頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサで検出される各センサ値の差分が演算手段によって演算されることで、差分値の大きさは、所定の離床判定時間および所定の就床判定時間にわたって所定の離床検出閾値および就床検出閾値の各大きさを超えて検知されることは無い。
【発明の効果】
【0009】
この結果、雑音の影響を受けて就寝者のベッドに対する離床就床を従来のように誤検出することの無いベッド離床就床検知システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1の実施形態によるベッド離床就床検知システムの概略構成図である。
【
図2】第1の実施形態によるベッド離床就床検知システムを構成する頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサ並びにコントローラのベッドへの設置箇所例を示す図である。
【
図3】本発明によるベッド離床就床検知システムにおいて検知対象になる離床就床を説明する図である。
【
図4】第1の実施形態によるベッド離床就床検知システムを構成するコントローラおよびMCUの構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明によるベッド離床就床検知システムにおける離床就床検知の原理を説明する図である。
【
図6】
図5に示す原理の説明に使われる頭側センサ値および足側センサ値の時間変化を示すグラフである。
【
図7】第1の実施形態によるベッド離床就床検知システムで行われる離床就床検知処理における頭側センサ値および足側センサ値の時間変化を示すグラフである。
【
図8】本発明によるベッド離床就床検知システムにおける離床就床検知処理で頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサに生じ得る各雑音の時間変化を示すグラフである。
【
図9】第1の実施形態によるベッド離床就床検知システムで行われる離床就床検知処理で誤検知が起きる頭側センサ値および足側センサ値の時間変化を示すグラフである。
【
図10】
図9に示す誤検知を回避する離床就床検知処理における頭側センサ値および足側センサ値の時間変化を示すグラフである。
【
図11】本発明の第2の実施形態によるベッド離床就床検知システムの概略構成図である。
【
図12】第2の実施形態によるベッド離床就床検知システムを構成する頭側および足側の各センサモジュールのベッドへの設置箇所例を示す図である。
【
図13】第2の実施形態によるベッド離床就床検知システムを構成するセンサモジュールおよびPCの内部構成を示すブロック図である。
【
図14】第2の実施形態によるベッド離床就床検知システムにおける離床就床検知処理で位相差が生じた頭側センサ値波形および足側センサ値波形、並びに、位相が一致させられた頭側センサ値波形および足側センサ値波形を示すグラフである。
【
図15】
図14に示す位相差を解消するために第2の実施形態によるベッド離床就床検知システムで実施される頭側センサ値波形および足側センサ値波形の同期処理を説明するための図である。
【
図16】
図15で説明する同期処理が行われる際に実施される事前処理を説明するフローチャートである。
【
図17】本発明の第3の実施形態によるベッド離床就床検知システムの概略構成図である。
【
図18】第3の実施形態によるベッド離床就床検知システムを構成する頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサのベッドへの設置箇所例を示す図である。
【
図19】第3の実施形態によるベッド離床就床検知システムを構成するコントローラの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明のベッド離床就床検知システムを実施するための形態について、説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aの概略構成図である。
【0013】
ベッド離床就床検知システム1Aは、頭側傾斜センサ2、足側傾斜センサ3、コントローラ4およびPC(パーソナルコンピュータ)5を備えて構成され、ベッド6に設置される。頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ベースの加速度計を使用したBCG(Ballistocardiograms)センサからそれぞれ構成される。BCGセンサは、一般的に、人の心臓の物理的な動きに伴って生じる微少な振動である心弾動の検出に用いられ、本実施形態ではベッド6に人(就寝者)が出入りする際にベッド6に生じる僅かな動きを歪みとして検出する頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3に用いられる。
【0014】
頭側傾斜センサ2は、枕7が置かれる就寝者の頭側におけるベッド6のフレームに設置されて、ベッド6のフレームの頭側傾斜を検知する。足側傾斜センサ3は、就寝者の足側におけるベッド6のフレームに設置されて、ベッド6のフレームの足側傾斜を検知する。本実施形態では、
図2(a)に示すベッド6の側面図、
図2(b)に示すベッド6の正面図のように、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の対はベッド6のフレームの長手方向における一方の側面に設置され、就寝者がベッド6に仰向けに寝た時に就寝者の左側面に設置される。
【0015】
ベッド離床就床検知システム1Aは、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3でそれぞれ検知される検知信号により、
図2(b)に示すベッド6の左側面におけるベッド6への出入りAを、
図3に示す、就寝者8がベッド6上からベッド6外へ離れる就寝者8の離床、または、就寝者8がベッド6外からベッド6上に就く就寝者8の就床として検出する。なお、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3のベッド6への設置箇所はベッド6のフレームに限定されず、ベッド6の傾斜を検知できる箇所、例えば、ベッド6のフレームとマットレスとの間や、ベッド6上のマットレス等でも、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3を固定できる箇所であれば構わない。また、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の設置箇所は、
図2(a),(b)に示すようなベッド6のフレームの長手方向における側面に限定されず、ベッド6のフレームの内部に埋め込んだり、
図2(c)に示すベッド6の側面図、
図2(d)に示すベッド6の正面図のように、ベッド6のフレームの底面に固定されても構わない。
【0016】
コントローラ4は、
図2(a),(b)に示すように、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の間におけるベッド6のフレームの側面、また、
図2(c),(d)に示すようにベッド6のフレームの底面などに設置され、ケーブル9を介して頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3に接続される。コントローラ4は、
図4(a)に示すように、頭側傾斜センサ2に接続されるフィルタ10、足側傾斜センサ3に接続されるフィルタ11、各フィルタ10,11の出力が与えられるMCU(Micro Control Unit)12、およびMCU12の出力を外部へ送信する通信モジュール12とを備える。
【0017】
フィルタ10,11は、頭側傾斜センサ2,足側傾斜センサ3から出力されるベッド6のフレームの頭側傾斜角度信号,足側傾斜角度信号をそれぞれ頭側傾斜角速度信号,足側傾斜角速度信号に変換する回路を備える。また、就寝者8の動きに応じた頭側傾斜角速度信号,足側傾斜角速度信号の変動分を検出して、低い周波数のノイズを除去するHPF(ハイパスフィルタ)を備え、不要な周波数成分を除去する。頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3によって就寝者8の離床就床に加えて就寝者8の心弾動も検出される場合には、心拍数変動を検出する概ね3Hz以下のLPF(ローパスフィルタ)も備えられる。
【0018】
図4(b)は、フィルタ10,11の処理がデジタル処理で行われる場合における、MCU12の機能ブロック図である。頭側傾斜センサ2,足側傾斜センサ3からそれぞれ出力されるベッド6のフレームの頭側傾斜角度信号,足側傾斜角度信号は、MCU12の内部の機能ブロック12a,12bでAD変換されてデジタル値の頭側センサ値,足側センサ値に変換される。その後、機能ブロック12c,12dで、フィルタ10,11と同様な頭側傾斜角速度信号,足側傾斜角速度信号への変換処理およびデジタルフィルタ処理が差分値演算前の前処理として行われる。MCU12で行われる後述する離床就床検知処理における離床判定時間および就床判定時間は、フィルタ10,11におけるフィルタ係数や、機能ブロック12c,12dで行われる前処理における過渡状態の調整により、適宜適切な時間が設定される。
【0019】
フィルタ10,11もしくは機能ブロック12c,12dでフィルタ処理が施された頭側センサ値および足側センサ値は、減算器12でそれらの差分が演算される。減算器12は、頭側傾斜センサ2によって検知されるベッド6の頭側傾斜角速度および足側傾斜センサ3によって検知されるベッド6の足側傾斜角速度の差分値を演算する演算手段を構成する。差分値は機能ブロック12fに与えられ、機能ブロック12fで離床就床検知処理が行われる。以降の説明における頭側センサ値および足側センサ値は、フィルタ10,11もしくは機能ブロック12c,12dでフィルタ処理が行われた後の値を意味する。また、差分値は、これらフィルタ処理が行われた後に、足側センサ値から頭側センサ値が減算された値を意味する。差分値は、頭側センサ値から足側センサ値が減算された値でも構わないが、離床就床判定時における差分値の極性が反転するため、後述する離床就床検出閾値の極性も逆転する。離床就床検知処理で判定された就寝者8の離床就床判定結果は、通信モジュール13によって情報処理装置の一例であるPC5へ送信される。本実施形態では通信モジュール13およびPC5は無線LAN(Local Area Network)等の無線通信機能を有し、通信モジュール13から無線でPC5へ離床就床判定結果が送信される。しかし、コントローラ4およびPC5間の通信方法および無線/有線の形態は本実施形態におけるLANおよび無線に限られることは無い。
【0020】
図5は離床就床検知処理の原理を説明する図である。ベッド6は、就寝者8が上に乗っていないときには
図5(a)に示すように真っ直ぐな平行状態を保っているが、就寝者8がベッド6から離床したりベッド6に就床すると、ベッド6は
図5(b)に示すようにその中央付近を中心に撓る。就寝者8がベッド6から離床するときには、ベッド6は
図5(b)に実線で示す撓った状態から点線で示す真っ直ぐな状態に形状が変化する。したがって、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3は、
図5(b)に一部拡大して実線で示す傾いた傾きから点線で示す傾きの無くなった水平な状態に傾きが変化する。このため、実線で示すように、頭側傾斜センサ2は水平に対する傾きが+θ2変化して水平になり、足側傾斜センサ3は-θ1変化して水平になる。また、就寝者8がベッド6に就床するときには、ベッド6は
図5(b)に点線で示す真っ直ぐな状態から実線で示す撓った状態に形状が変化する。したがって、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3は、
図5(b)に一部拡大して点線で示す水平な状態から実線で示す傾いた傾きに傾きが変化する。このため、点線で示すように、頭側傾斜センサ2は水平に対する傾きが-θ2変化してベッド6の中央側の端部が沈み、足側傾斜センサ3は+θ1変化してベッド6の中央側の端部が沈む。ここで、+極性は時計回りの傾き、-極性は反時計周りの傾きを表わす。
【0021】
図6(a)は、上記の離床就床時における、角速度信号に変換される前の角度信号で表される頭側センサ値および足側センサ値の時間変化を示すグラフである。同グラフの横軸は時間t、縦軸は角度θである。また、同グラフにおいて実線で示す特性線21aは頭側センサ値の変化、点線で示す特性線21bは足側センサ値の変化を表わす。また、
図6(b)は、
図6(a)に示す角度θで表される頭側センサ値および足側センサ値がフィルタ10,11のフィルタ処理または機能ブロック12c,12dの前処理で高周波成分が抽出されて時定数が調整された角速度ωで表される頭側センサ値および足側センサ値の時間変化を示すグラフである。同グラフの横軸は時間t、縦軸は、単位時間当たりの角度変化を示す角速度ωである。また、同グラフにおいて実線で示す特性線21cは頭側センサ値の変化、点線で示す特性線21dは足側センサ値の変化を表わす。
【0022】
図6(a)のグラフに示すように、就寝者8が時刻t1にベッド6から離床すると、上述したように、頭側センサ値は実線で示す特性線21aで表わされるように+θ2、足側センサ値は点線で示す特性線21bで表わされるように-θ1変化する。また、就寝者8が時刻t2にベッド6に就床すると、上述したように、頭側センサ値は実線で示す特性線21aで表わされるように-θ2、足側センサ値は点線で示す特性線21bで表わされるように反対の向きに+θ1変化する。したがって、
図6(b)のグラフに示すように、就寝者8が時刻t1にベッド6から離床すると、角速度ωで表される頭側センサ値は実線で示す特性線21cで表わされるように+側に急峻に立ち上がり、足側センサ値は点線で示す特性線21dで表わされるように-側に急峻に立ち下がる変化をする信号になる。また、就寝者8が時刻t2にベッド6に就床すると、角速度ωで表される頭側センサ値は実線で示す特性線21cで表わされるように-側に急峻に立ち下がり、足側センサ値は点線で示す特性線21dで表わされるように反対の向きの+側に急峻に立ち上がる変化をする信号になる。
【0023】
このため、角速度ωで表される足側センサ値から頭側センサ値を減算した差分値、または、角速度ωで表される頭側センサ値から足側センサ値を減算した差分値の大きさおよび極性に基づいて、就寝者8のベッド6に対する離床就床を判定することが可能になる。MCU12内の機能ブロック12fは判定手段を構成し、角速度ωで表される足側センサ値から頭側センサ値を減算した差分値の大きさおよび極性に基づいて、次述するように就寝者8のベッド6に対する離床就床を判定する。
【0024】
図7は、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aにおいて検知される頭側センサ値および足側センサ値並びに差分値の時間変化を示すグラフである。同グラフの横軸は時間t、縦軸は頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3から出力される角速度信号ωを表わす。また、実線で示す特性線22aは頭側センサ値の変化、点線で示す特性線22bは足側センサ値の変化、一点鎖線で示す特性線22cは足側センサ値から頭側センサ値を減算した差分値を表わす。
【0025】
判定手段を構成する機能ブロック12fは、時刻t1において、足側センサ値から頭側センサ値を減算した差分値の大きさS1が、一方の極性である-極性において所定の離床検出閾値-Saの大きさSaを所定の離床判定時間tw1にわたって超える(S1>Sa)と、就寝者8がベッド6から離床したと判定する。また、機能ブロック12fは、時刻t2において、差分値の大きさS2が他方の極性である+極性において所定の就床検出閾値+Sbの大きさSbを所定の就床判定時間tw2にわたって超える(S2>Sb)と、就寝者8がベッド6に就床したと判定する。
【0026】
このような本実施形態のベッド離床就床検知システム1Aによれば、就寝者8のベッド6からの離床時に頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3にそれぞれ検知されるベッド6の頭側傾斜角度θ2および足側傾斜角度θ1とは、
図5および
図6に示すようにそれぞれ逆極性になる。また、就床時に頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3にそれぞれ検知されるベッド6の頭側傾斜角度-θ2および足側傾斜角度+θ1と、離床時に検知される頭側傾斜角度+θ2および足側傾斜角度-θ1とは、異なる逆極性にそれぞれなる。したがって、
図7に示すように、時刻t1の離床時に機能ブロック12fで検知されるベッド6の頭側傾斜角速度+ω2および足側傾斜角速度-ω1の差分値-S1(=(-ω1)-(+ω2))の大きさS1は、一方の極性である-極性において頭側傾斜角速度+ω2の大きさと足側傾斜角速度-ω1の大きさとを加算した大きな値(=ω1+ω2)となる。また、時刻t2の就床時に検知されるベッド6の頭側傾斜角速度-ω2および足側傾斜角速度+ω1の差分値+S2(=(+ω1)-(-ω2))の大きさS2も、他方の極性である+極性において頭側傾斜角速度-ω2の大きさと足側傾斜角速度+ω1の大きさとを加算した大きな値(=ω1+ω2)となる。
【0027】
このため、これら差分値-S1,+S2の大きさS1およびS2が所定の離床判定時間tw1および所定の就床判定時間tw2にわたって所定の離床検出閾値-Saおよび所定の就床検出閾値+Sbの各大きさSa,Sbを超えることをMCU12内の機能ブロック12fで検知することで、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床をSN比(信号対雑音比)良く正確に確実に検出できる。また、差分値-S1,+S2の大きさS1およびS2が大きく検出されるので、フィルタ10,11や機能ブロック12c,12dにおけるフィルタ構成の規模を縮小化することができ、頭側センサ値および足側センサ値を検知判定するのに長い時間を要しない。このため、就寝者8のベッド6からの離床判定およびベッド6への就床判定を短時間に行える。
【0028】
また、
図8のグラフに示すように、時刻t3,t4においてベッド6が蹴られたり叩かれたり等して振動が外乱として発生し、頭側傾斜センサ2に実線で示す特性線23aの雑音および足側傾斜センサ3に点線で示す特性線23bの雑音が検知されても、それらの雑音は頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3にそれぞれ同極性に検知される。なお、同グラフにおける横軸および縦軸は
図7に示すグラフにおけるものと同様である。したがって、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3で検出される頭側センサ値および足側センサ値の差分値がMCU12内の演算器12eによって演算されることで、差分値の大きさは、一点鎖線で示す特性線23cで表わされるように小さくなり、所定の離床判定時間tw1および所定の就床判定時間tw2にわたって所定の離床検出閾値-Saおよび所定の就床検出閾値+Sbの各大きさSa,Sbを超えて機能ブロック12fで検知されることは無い。この結果、雑音の影響を受けて就寝者8のベッド6に対する離床就床を従来のように誤検出することの無いベッド離床就床検知システム1Aを提供することができる。
【0029】
また、本実施形態のベッド離床就床検知システム1Aにおいては、差分値を演算する演算手段を構成する演算器12eおよび離床就床の判定手段を構成する機能ブロック12fがベッド6に設置されるコントローラ4に設けられる。このような構成によれば、PC5等の情報処理装置に演算手段や判定手段を構成する機能を搭載させる必要なく、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床が正確に確実に検出される。また、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床の判定結果を本実施形態のようにコントローラ4からPC5等の情報処理装置に送信するように構成することで、情報処理装置のある任意の位置において、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床の判定結果を把握することができる。
【0030】
また、本実施形態のベッド離床就床検知システム1Aにおいては、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の対がベッド6の長手方向における左側面に設けられ、ベッド6の長手方向の左側面における就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床が、就寝者8のベッド6に対する出入りA(
図2参照)として正確に確実に検出される。
【0031】
なお、上記の第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aにおいては、差分器12eにおける差分値の演算が、足側センサ値から頭側センサ値が減算される場合について説明したが、頭側センサ値から足側センサ値が減算されるように構成してもよい。この場合、所定の離床検出閾値-Saおよび所定の就床検出閾値+Sbの各極性は逆になり、所定の離床検出閾値は+Sa、所定の就床検出閾値は-Sbになる。そして、機能ブロック12fによる離床検知判定は、差分値の大きさが+極性において所定の就床検出閾値+Saの大きさSaを超える場合に離床が判定される。また、機能ブロック12fによる就床検知判定は、差分値の大きさが-極性において所定の就床検出閾値-Sbの大きさSbを超える場合に就床が判定される。
【0032】
また、上記の第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aにおいては、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の一方が非同期に振動を拾うと、
図9のグラフに示すように、就寝者8のベッド6に対する離床就床を誤検出することがある。なお、同グラフにおける横軸および縦軸も
図7に示すグラフにおけるものと同様であり、また、同グラフにおける各符号は
図7における各符号に相当し、その説明は省略する。
【0033】
すなわち、就寝者8の離床によらずにベッド6の頭側傾斜角速度ω2および足側傾斜角速度ω1の差分値-S1の大きさS1が所定の離床検出閾値-Saの大きさSaを超える場合、例えば、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の内の一方の足側傾斜センサ3が人の足で蹴られたり叩かれたりした場合や、ベッド6のフレームに磁石などで簡易的に設置された足側傾斜センサ3がベッド6から脱落して足側傾斜センサ3に衝撃が加わった場合等において、一方の足側傾斜センサ3が時刻t5において非同期に振動を拾うと、差分値-S1の大きさS1が所定の離床判定時間tw1にわたって所定の離床検出閾値-Saの大きさSaを超えることがある。
【0034】
また、就寝者8の就床によらずにベッド6の頭側傾斜角速度ω2および足側傾斜角速度ω1の差分値+S2の大きさS2が所定の就床検出閾値+Sbの大きさSbを超える場合、例えば、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の内の一方の頭側傾斜センサ2が人の足で蹴られたり叩かれたりした場合や、ベッド6のフレームに磁石などで簡易的に設置された頭側傾斜センサ2がベッド6から脱落して頭側傾斜センサ2に衝撃が加わった場合等において、一方の頭側傾斜センサ2が時刻t6において非同期に振動を拾うと、差分値+S2の大きさS2が所定の就床判定時間tw2にわたって所定の就床検出閾値+Sbの大きさSbを超えることがある。
【0035】
このため、上記の第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aにおいて、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の内の一方が人の足で蹴られたり叩かれたり、ベッド6から脱落して衝撃が加わる可能性のある環境下では、MCU12内の機能ブロック12fは、就寝者8のベッド6に対する離床就床検知判定に離床判定許可条件および就床判定許可条件を導入して、離床就床検知判定を行うことが好ましい。
【0036】
離床判定許可条件は、頭側傾斜センサ2によって検知されるベッド6の頭側傾斜角速度ω2の大きさが他方の極性において所定の頭側離床最小角速度の大きさを超え、かつ、足側傾斜センサ3によって検知されるベッド6の足側傾斜角速度ω1の大きさが一方の極性において所定の足側離床最小角速度の大きさを超えることである。機能ブロック12fは、この離床判定許可条件が成立するとき、就寝者8がベッド6から離床したとの判定を許可する。また、就床判定許可条件は、足側傾斜センサ3によって検知されるベッド6の足側傾斜角速度ω1の大きさが他方の極性において所定の足側就床最小角速度の大きさを超え、かつ、頭側傾斜センサ2によって検知されるベッド6の頭側傾斜角速度ω2の大きさが一方の極性において所定の頭側就床最小角速度の大きさを超えることである。機能ブロック12fは、この就床判定許可条件が成立するとき、就寝者8がベッド6に就床したとの判定を許可する。
【0037】
図10(a)に示すグラフは、時刻t5に足側傾斜センサ3に異常があって足側傾斜センサ3に非同期に衝撃が加わって離床が誤判定される場合と、時刻t7の離床検知に離床判定許可条件を導入して離床の誤判定が防がれる場合とにおける、頭側センサ値および足側センサ値並びに差分値の各時間変化を示す。なお、同グラフにおける横軸および縦軸も
図7に示すグラフにおけるものと同様であり、また、同グラフにおける各符号も
図7における各符号に相当し、その説明は省略する。
【0038】
時刻t5において、足側傾斜センサ3に非同期に衝撃が加わっても、頭側センサ値を表わす特性線22aに変化は無い。しかし、足側センサ値を表わす特性線22bは大きく落ち込み、差分値を表わす特性線22cは、所定の離床判定時間tw1にわたって所定の離床検出閾値-Saの大きさSaを超える大きさを呈し、離床が誤判定される。しかし、上記の離床判定許可条件を離床就床検知判定に導入することで、差分値の大きさが所定の離床判定時間tw1にわたって所定の離床検出閾値-Saの大きさSaを超える大きさを呈する場合においても、時刻t7に示されるように、足側センサ値の大きさが、-極性において所定の足側離床最小角速度に相当する足側離床最小値-Laの大きさLaを超え、かつ、頭側センサ値の大きさが、+極性において所定の頭側離床最小角速度に相当する頭側離床最小値+Lbの大きさLbを超えることが検知される場合に、機能ブロック12fは、就寝者8がベッド6から離床したと判定する。したがって、時刻t5に示すように足側センサ値の大きさが足側離床最小値-Laの大きさLaを時間tw3にわたって超え、就寝者8の離床によらずにベッド6の頭側傾斜角速度ω2および足側傾斜角速度ω1の差分値の大きさが所定の離床検出閾値-Saの大きさSaを超える場合においても、機能ブロック12fは就寝者8のベッド6からの離床を誤検出しなくなる。
【0039】
また、
図10(b)に示すグラフは、時刻t6に頭側傾斜センサ2に異常があって頭側傾斜センサ2に非同期に衝撃が加わって就床が誤判定される場合と、時刻t8の就床検知に就床判定許可条件を導入して就床の誤判定が防がれる場合とにおける、頭側センサ値および足側センサ値並びに差分値の各時間変化を示す。なお、同グラフにおける横軸および縦軸も
図7に示すグラフにおけるものと同様であり、また、同グラフにおける各符号も
図7における各符号に相当し、その説明は省略する。
【0040】
時刻t6において、頭側傾斜センサ2に非同期に衝撃が加わっても、足側センサ値を表わす特性線22bに変化は無い。しかし、頭側センサ値を表わす特性線22aは大きく落ち込み、差分値を表わす特性線22cは、所定の就床判定時間tw2にわたって所定の就床検出閾値+Sbの大きさSbを超える大きさを呈し、就床が誤判定される。しかし、上記の就床判定許可条件を離床就床検知判定に導入することで、差分値の大きさが所定の就床判定時間tw2にわたって所定の就床検出閾値+Sbの大きさSbを超える大きさを呈する場合においても、時刻t8に示されるように、足側センサ値の大きさが、+極性において所定の足側就床最小角速度に相当する足側就床最小値+Ldの大きさLdを超え、かつ、頭側センサ値の大きさが、-極性において所定の頭側就床最小角速度に相当する頭側就床最小値-Lcの大きさLcを超えることが検知される場合に、機能ブロック12fは、就寝者8がベッド6に就床したと判定する。したがって、時刻t6に示すように頭側センサ値の大きさが頭側就床最小値-Lcの大きさLcを時間tw4にわたって超え、就寝者8の就床によらずにベッド6の頭側傾斜角速度ω2および足側傾斜角速度ω1の差分値の大きさが所定の就床判定時間tw2にわたって所定の就床検出閾値+Sbの大きさSbを超える場合においても、機能ブロック12fは就寝者8のベッド6への就床を誤検出しなくなる。
【0041】
図11は、本発明の第2の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Bの概略構成図である。ベッド離床就床検知システム1Bは、ベッド6の頭側および足側に設置される2つのセンサモジュール31およびPC5を備えて構成される。
【0042】
2つのセンサモジュール31の一方は、枕7が置かれる就寝者8の頭側におけるベッド6のフレームに設置されて、ベッド6のフレームの頭側傾斜を検知する。2つのセンサモジュール31の他方は、就寝者8の足側におけるベッド6のフレームに設置されて、ベッド6のフレームの足側傾斜を検知する。本実施形態では、
図12(a)に示すベッド6の側面図、
図12(b)に示すベッド6の正面図のように、センサモジュール31の対はベッド6のフレームの長手方向における一方の側面に設置され、就寝者がベッド6に仰向けに寝た時に就寝者の左側面に設置される。ベッド離床就床検知システム1Bも、センサモジュール31の対でそれぞれ検知される検知信号により、
図12(b)に示すベッド6の左側面におけるベッド6への出入りAを、
図3に示す、就寝者8のベッド6からの離床、または、就寝者8のベッド6への就床として検出する。
【0043】
なお、2つのセンサモジュール31のベッド6への設置箇所はベッド6のフレームに限定されず、ベッド6の傾斜を検知できる箇所、例えば、ベッド6のフレームとマットレスとの間や、ベッド6上のマットレス等でも、センサモジュール31を固定できる箇所であれば構わない。また、2つのセンサモジュール31の設置箇所は、
図12(a),(b)に示すようなベッド6のフレームの長手方向における側面に限定されず、ベッド6のフレームの内部に埋め込んだり、
図2(c),
図2(d)に示すように、ベッド6のフレームの底面に固定されても構わない。
【0044】
図13(a)はセンサモジュール31の内部構成、
図13(b)はPC5内におけるベッド離床就床検知システム1Bの機能ブロック図を表わす。
【0045】
第2の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Bは、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3に相当する傾斜センサ32、コントローラ4内のフィルタ10,11に相当するフィルタ33が各センサモジュール31に備えられる点が、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと異なる。また、センサモジュール31内のMCU34は第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aにおけるコントローラ4内のMCU12とは異なり、頭側センサ値および足側センサ値の差分値を演算する差分器12eの機能、および、差分値に基づいて離床就床検知処理を行う機能ブロック12fの機能を持たない。第2の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Bでは、これら機能はPC5内に構成される。また、無線通信モジュール35はコントローラ4内の通信モジュール13に相当するが、離床就床検知処理結果ではなく、傾斜センサ32で検知されたセンサ値をPC5へ送信する点が、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと異なる。センサモジュール31内のMCU34は、傾斜センサ32で検知されるデータをフィルタ33を介して取得し、無線通信モジュール35によってPC5へ無線送信する制御処理を行う。
【0046】
本実施形態でも無線通信モジュール35およびPC5は無線LAN等の無線通信機能を有し、傾斜センサ32で検知されたセンサ値が無線通信モジュール35から無線でPC5へ送信される。しかし、本実施形態でも、センサモジュール31およびPC5間の通信方法および無線/有線の形態は本実施形態におけるLANおよび無線に限られることは無い。
【0047】
図13(b)は、フィルタ33の処理がデジタル処理で行われる場合におけるPC5内の機能ブロック図である。ベッド6の頭側に設置されるセンサモジュール31から送られるセンサ値はPC5内でベッド6の頭側の傾斜センサ値として認識される。また、ベッド6の足側に設置されるセンサモジュール31から送られるセンサ値はPC5内でベッド6の足側の傾斜センサ値として認識される。頭側の傾斜センサ値および足側の傾斜センサ値は、PC5の内部の機能ブロック5a,5bでAD変換され、機能ブロック5c,5dでフィルタ33と同様なデジタルフィルタ処理が差分値演算前の前処理として行われる。PC5で行われる離床就床検知処理における離床判定時間および就床判定時間は、フィルタ33におけるフィルタ係数や、機能ブロック5c,5dで行われる前処理における過渡状態の調整により、適宜適切な時間が設定される。
【0048】
フィルタ33もしくは機能ブロック5c,5dでフィルタ処理が行われた頭側センサ値および足側センサ値は、機能ブロック5eで同期処理が施される。この同期処理は、ベッド6の頭側に設置されるセンサモジュール31から得られる頭側の傾斜センサ値と、ベッド6の足側に設置されるセンサモジュール31から得られる足側の傾斜センサ値との差分値をとるために、各センサモジュール31における傾斜センサ32どうし間の時刻同期を図る必要があるために行われる。
【0049】
無線通信モジュール35およびPC5間の例えばTCP/IPなどの通信プロトコルによる無線通信では、通信状況によっては再送制御などが行われる。このため、各センサモジュール31から送信された頭側および足側の各傾斜センサ値がPC5に受信されたときに、各傾斜センサ値間に時間のズレが生じる場合がある。各センサモジュール31が正確なタイムスタンプを持っていれば、機能ブロック5eによる同期処理で、バッファメモリに各傾斜センサ値データを蓄えて、タイムスタンプを用いた各センサ値波形の時刻同期処理を行えばよい。しかし、各センサモジュール31がタイムスタンプを持っていない場合、バッファメモリに各傾斜センサ値データを単純に蓄えるだけでは同期をとれない。このような場合、各センサ値波形そのものを用いた簡易的な同期処理が機能ブロック5eによって次のように行われる。
【0050】
図14(a)は、位相ズレが生じている各傾斜センサ値波形を示すグラフ、
図14(b)は、機能ブロック5eによる簡易的な同期処理で位相ズレが解消して、位相が一致した各傾斜センサ値波形を示すグラフである。これら各グラフの横軸は時間t、縦軸は傾斜センサ値を示す角速度信号ωである。また、各グラフに実線で示す特性線24aは、ベッド6の頭側に設置されたセンサモジュール31から得られる頭側の傾斜センサ値波形、点線で示す特性線24bは、ベッド6の足側に設置されたセンサモジュール31から得られる足側の傾斜センサ値波形である。
【0051】
各センサ値波形そのものを用いた簡易的な同期処理は、
図15(a)のグラフに示すように、頭側の傾斜センサ値をある一定サイズのウィンドウ25aで、同時刻における足側の傾斜センサ値をある一定サイズのウィンドウ25bで、バッファメモリに蓄えることで行われる。位相ズレは、それらのウィンドウ25a,25b内で波形の重なりを算出していくことで、簡易的に求められる。なお、
図15の各グラフの横軸および縦軸、並びに各符号は
図14に示すものと同じである。
【0052】
例えば、ウィンドウ25bが初期位置にある
図15(b)のグラフに示すように、ウィンドウ25aとウィンドウ25bにおいて同じ時刻に重なる一対の各波形点毎に、両センサ値の差分値の絶対値を求め、各絶対値の総和、つまり各波形間の斜線で示す面積sを算出する。これら波形間の面積sを、
図15(c),(d)および(e)に示すようにウィンドウ25a内でウィンドウ25bをずらしながら、順次算出していく。
図15(f)は横軸をウィンドウ25bの位置D、縦軸を面積sとするグラフであり、ウィンドウ25bの各位置Dに対して各波形間の斜線で示す面積sがプロットされている。頭側の傾斜センサ値波形と足側の傾斜センサ値波形との位相差は、
図15(b)のグラフに示すウィンドウ25bの初期位置から、面積sが最小のsaになる
図15(d)に示すウィンドウ25bの位置までのウィンドウ25bのズレ量に相当する位相差Fとなる。したがって、この位相差Fの分だけ、バッファメモリに蓄えた足側の傾斜センサ値データを捨てたり、足側または頭側の傾斜センサ値について時間シフト処理をしたりすることで、頭側の傾斜センサ値波形と足側の傾斜センサ値波形との位相が一致する。
【0053】
このような各センサ値波形そのものを用いた簡易的な同期処理は、各センサ値波形を取得する度に行っていると、取得波形に明確な特徴が現れていないノイズフロアのみについても行われるおそれがある。このため、機能ブロック5eによって同期処理が行われる際に、
図16に示すフローチャートのように事前処理が行われる。つまり、頭側および足側の各傾斜センサ値を取得する処理がステップS101で行われた後、両ウィンドウ25a,25b内において、頭側および足側の各傾斜センサ値の絶対値の最大値がそれぞれ所定の頭側離床就床最小値の大きさLb、Lcおよび所定の足側離床就床最小値の大きさLa、Ld以上であるか否かを判別する処理がステップS102で行われる。この判別結果がYesで、頭側および足側の各傾斜センサ値の絶対値の最大値がそれぞれ上記の一定値以上である場合に、機能ブロック5eによって上記の同期処理がステップ103で行われる。一方、ステップS102の判別結果がNoである場合には、取得波形がノイズフロアのみであると判断されて、機能ブロック5eによって上記の同期処理は行われない。
【0054】
PC5内の演算器5fでは、このように位相が一致させられて同期処理が済んだ頭側の傾斜センサ値と足側の傾斜センサ値について、足側の傾斜センサ値から頭側の傾斜センサ値が減算されて、それらの差分値が算出される。減算器5fは、頭側のセンサモジュール31内の傾斜センサ32によって検知されるベッド6の頭側傾斜角速度ω2、および、足側のセンサモジュール31内の傾斜センサ32によって検知されるベッド6の足側傾斜角速度ω1の差分値を演算する演算手段を構成する。差分値は機能ブロック5gに与えられ、機能ブロック5gで第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと同様に離床就床検知処理が行われる。
【0055】
このような第2の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Bによっても、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと同様に、頭側傾斜センサ値と足側傾斜センサ値の差分値-S1,+S2の大きさS1およびS2が所定の離床判定時間tw1および所定の就床判定時間tw2にわたって所定の離床検出閾値-Saおよび所定の就床検出閾値+Sbの各大きさSa,Sbを超えることをPC5内の機能ブロック5gで検知することで、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床をSN比良く正確に確実に検出できる。また、差分値-S1,+S2の大きさS1およびS2が大きく検出されるので、フィルタ33や機能ブロック5c,5dにおけるフィルタ構成の規模を縮小化することができ、頭側センサ値および足側センサ値を検知判定するのに長い時間を要しない。このため、就寝者8のベッド6からの離床判定およびベッド6への就床判定を短時間に行える。
【0056】
また、ベッド6が蹴られたり叩かれたり等して振動が外乱として発生し、頭側の傾斜センサ32および足側の傾斜センサ32に雑音が検知されても、それらの雑音は頭側および足側の各傾斜センサ32にそれぞれ同極性に検知される。したがって、PC5内の演算器5fによって演算される頭側センサ値および足側センサ値の差分値の大きさは小さくなり、所定の離床判定時間tw1および所定の就床判定時間tw2にわたって所定の離床検出閾値-Saおよび所定の就床検出閾値+Sbの各大きさSa,Sbを超えて機能ブロック5gで検知されることは無い。この結果、雑音の影響を受けて就寝者8のベッド6に対する離床就床を従来のように誤検出することの無いベッド離床就床検知システム1Bを提供することができる。
【0057】
また、本実施形態のベッド離床就床検知システム1Bによれば、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床についての機能ブロック12fによる判定結果は、PC5等の情報処理装置のある任意の位置において把握することができる。また、本実施形態のベッド離床就床検知システム1Bにおいても、頭側および足側の各傾斜センサ32の対がベッド6の長手方向における左側面に設けられ、ベッド6の長手方向の左側面における就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床が、就寝者8のベッド6に対する出入りA(
図12参照)として正確に確実に検出される。
【0058】
また、本実施形態のベッド離床就床検知システム1Bにおいても、一対のセンサモジュール31の内の一方が人の足で蹴られたり叩かれたり、ベッド6から脱落して衝撃が加わる可能性のある環境下では、PC5内の機能ブロック5gは、就寝者8のベッド6に対する離床就床検知判定に前述した離床判定許可条件および就床判定許可条件を導入して、離床就床検知判定を行うことが好ましい。
【0059】
また、第2の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Bでは、上記のように、演算手段を構成する演算器5fおよび判定手段を構成する機能ブロック5gがベッド6から離れたPC5内に設けられる。このような構成によれば、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aのようにコントローラ4をベッド6に設置することなく、各センサモジュール31だけを頭側および足側のベッド6に設置することで、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床がPC5において正確に確実に検出される。このため、コントローラ4に接続した頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3をベッド6に設置する際のように、傾斜センサ32の頭側または足側の種類を考慮すること無く、センサモジュール31をベッド6の頭側および足側に設置し、PC5においてセンサモジュール31の設置位置に応じて、傾斜センサ32を頭側傾斜センサおよび足側傾斜センサとして認識することで、傾斜センサ32の設置の自由度が向上すると共に、センサモジュール31の設置箇所を変えたりする構成の変更がし易くなる。
【0060】
また、第2の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Bでは、上記のように、各センサモジュール31内の無線通信モジュール35とPC5との間の通信が無線で行われる。このような構成によれば、ベッド6に設置される各センサモジュール31とPC5との間を接続する配線が不要になるので、センサモジュール31の設置の自由度がさらに向上すると共に、センサモジュール31の設置箇所を変えたりする構成の変更がさらにし易くなる。
【0061】
図17は、本発明の第3の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Cの概略構成図である。
【0062】
ベッド離床就床検知システム1Cは、2対の頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の対、1つのコントローラ41およびPC5を備えて構成される。頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の一方の対は、
図18(a)に示すベッド6の側面図、
図18(b)に示すベッド6の正面図のように、ベッド6のフレームの長手方向における一方の側面に設置され、就寝者8がベッド6に仰向けに寝た時に就寝者8の左側面に設置される。頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の他方の対は、
図17に示すベッド6の斜視図のように、ベッド6のフレームの長手方向における他方の側面に設置され、就寝者8がベッド6に仰向けに寝た時に就寝者8の右側面に設置される。
【0063】
ベッド6のフレームの左側面に設置される頭側傾斜センサ2は、ベッド6の左側面におけるフレームの頭側傾斜を検知する。ベッド6のフレームの左側面に設置される足側傾斜センサ3は、ベッド6の左側面におけるフレームの足側傾斜を検知する。また、ベッド6のフレームの右側面に設置される頭側傾斜センサ2は、ベッド6の右側面におけるフレームの頭側傾斜を検知する。ベッド6のフレームの右側面に設置される足側傾斜センサ3は、ベッド6の右側面におけるフレームの足側傾斜を検知する。
【0064】
ベッド離床就床検知システム1Cは、ベッド6のフレームの左側面に設置される頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3でそれぞれ検知される検知信号により、
図18(b)に示すベッド6の左側面におけるベッド6への出入りAを、
図3に示す、就寝者8のベッド6からの離床、または、就寝者8のベッド6への就床として検出する。また、ベッド6のフレームの右側面に設置される頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3でそれぞれ検知される検知信号により、
図18(b)に示すベッド6の右側面におけるベッド6への出入りBを、就寝者8のベッド6からの離床、または、就寝者8のベッド6への就床として検出する。
【0065】
なお、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の各対のベッド6への設置箇所は、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと同様、ベッド6のフレームに限定されず、ベッド6の傾斜を検知できる箇所、例えば、ベッド6のフレームとマットレスとの間や、ベッド6上のマットレス等でも、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3を固定できる箇所であれば構わない。また、
図18(a),(b)に示すようなベッド6のフレームの長手方向における側面に限定されず、ベッド6のフレームの内部に埋め込んだり、
図18(c),
図18(d)に示すように、ベッド6のフレームの底面に固定されても構わない。
【0066】
コントローラ41は、
図17および
図18に示すようにベッド6のフレームの底面などに設置され、各対の頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3にケーブル9を介して接続される。コントローラ4は、
図19に示すように、ベッド6の左側面および右側面における各頭側傾斜センサ2に接続される2つのフィルタ10、ベッド6の左側面および右側面における各足側傾斜センサ3に接続される2つのフィルタ11、各フィルタ10,11の出力が与えられるMCU42、およびMCU42の出力をPC5へ送信する通信モジュール43とを備える。
【0067】
第3の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Cは、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3、並びにフィルタ10,11の組みが2組み備えられ、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の対がベッド6のフレームの左側面および右側面に設置される点が、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと異なる。また、コントローラ41内のMCU42は、フィルタ10,11の一方の組みから出力されるベッド6の左側面で検知される頭側センサ値および足側センサ値と、フィルタ10,11の他方の組みから出力されるベッド6の右側面で検知される頭側センサ値および足側センサ値とに対して、それぞれ、それらの差分値を演算する演算機能、および演算した差分値に基づいてベッド離床就床検知判定を行う判定機能を備える点が、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aにおけるコントローラ4内のMCU12と異なる。また、コントローラ41内の通信モジュール43はコントローラ4内の通信モジュール13に相当するが、ベッド6の両側面における2つの離床就床検知処理結果をPC5へ送信する点が、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと異なる。
【0068】
また、本実施形態でも通信モジュール43およびPC5は無線LAN等の無線通信機能を有し、通信モジュール43から無線でPC5へ離床就床判定結果が送信される。しかし、本実施形態でも、コントローラ41およびPC5間の通信方法および無線/有線の形態は本実施形態におけるLANおよび無線に限られることは無い。
【0069】
このような第3の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Cにおいても、第1の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Aと同様な離床就床検知処理が行われ、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床をSN比良く正確に確実に検出できる。また、差分値-S1,+S2の大きさS1およびS2が大きく検出されるので、フィルタ10,11や機能ブロック12c,12dにおけるフィルタ構成の規模を縮小化することができ、頭側センサ値および足側センサ値を検知判定するのに長い時間を要しない。このため、就寝者8のベッド6からの離床判定およびベッド6への就床判定を短時間に行える。
【0070】
また、雑音の影響を受けて就寝者8のベッド6に対する離床就床を従来のように誤検出することの無いベッド離床就床検知システム1Cを提供することができる。また、本実施形態のベッド離床就床検知システム1Cにおいては、差分値を演算する演算手段を構成する演算器12eおよび離床就床の判定手段を構成する機能ブロック12fがベッド6に設置されるコントローラ41に設けられる。このような構成によれば、PC5等の情報処理装置に演算手段や判定手段を構成する機能を搭載させる必要なく、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床が正確に確実に検出される。また、就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床についての判定結果を、PC5等の情報処理装置情報処理装置のある任意の位置において把握することができる。
【0071】
また、第3の実施形態によるベッド離床就床検知システム1Cにおいては、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の対がベッド6の長手方向における両方の側面に設けられるので、ベッド6の長手方向の両側面における就寝者8のベッド6からの離床およびベッド6への就床が、就寝者8のベッド6に対する出入りAおよび出入りB(
図18参照)として正確に確実に検出される。また、ベッド6の長手方向における両方の側面に設けられる頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の各対に対して1つのコントローラ41を設けることで、就寝者8のベッド6からの離床判定およびベッド6への就床判定を行える。このため、コントローラ41が1つにまとめられる分、ベッド離床就床検知システム1Cを構成する部品の部品数が抑制されると共に、構成部品のベッド6への設置作業が容易化される。
【0072】
また、本実施形態のベッド離床就床検知システム1Cにおいても、頭側傾斜センサ2および足側傾斜センサ3の各対における一方が人の足で蹴られたり叩かれたり、ベッド6から脱落して衝撃が加わる可能性のある環境下では、コントローラ41内で行われる就寝者8のベッド6に対する離床就床検知判定に前述した離床判定許可条件および就床判定許可条件を導入して、離床就床検知判定を行うことが好ましい。
【符号の説明】
【0073】
1A、1B、1C…ベッド離床就床検知システム
2…頭側傾斜センサ
3…足側傾斜センサ
4、41…コントローラ
5…PC(情報処理装置)
5a、5b、5c、5d、5e、12a、12b、12c、12d…機能ブロック
5f、12e…演算器(演算手段)
5g、12f…機能ブロック(判定手段)
6…ベッド
7…枕
8…就寝者
9…ケーブル
10、11、33…フィルタ
12、34、42…MCU
13、43…通信モジュール
31…センサモジュール
32…傾斜センサ
35…無線通信モジュール