(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】プラグインコネクタ及び接続構造
(51)【国際特許分類】
H01R 4/62 20060101AFI20220817BHJP
H01R 13/187 20060101ALI20220817BHJP
H01R 13/10 20060101ALI20220817BHJP
H01R 13/03 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
H01R4/62 A
H01R13/187 A
H01R13/10 A
H01R13/03 A
(21)【出願番号】P 2019023509
(22)【出願日】2019-02-13
【審査請求日】2020-06-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000117010
【氏名又は名称】古河電工パワーシステムズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591086843
【氏名又は名称】古河電工産業電線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】山田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】船水 大輔
(72)【発明者】
【氏名】筋間 裕司
【審査官】藤島 孝太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-069304(JP,A)
【文献】特開平11-214059(JP,A)
【文献】実開昭60-084073(JP,U)
【文献】特開2017-143645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/62
13/03
13/10 -13/11
13/187
13/197
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本のケーブル又は電線を接続するプラグインコネクタにおいて、
一方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、ピンを備えるピン部と、を有するプラグと、
他方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、前記ピンを挿入可能な差込口を備える差込部と、を有するソケットと、
を備え、
前記ピンと前記差込部との相互の対向面の間にバンドコンタクトが設けられており、
前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記筒状部と、前記一方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記ソケットの前記筒状部と、前記他方のケーブル又は電線の導体とは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記ピン部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記プラグの前記筒状部と前記一方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さ
く、
互いに接触する前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは、表面に銀めっきが施されており、銀同士の接触になることを特徴とするプラグインコネクタ。
【請求項2】
前記ソケットの前記筒状部と前記差込部とが一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラグインコネクタ。
【請求項3】
2本のケーブル又は電線を接続するプラグインコネクタにおいて、
一方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、ピンを備えるピン部と、を有するプラグと、
他方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、前記ピンを挿入可能な差込口を備える差込部と、を有するソケットと、
を備え、
前記ピンと前記差込部との相互の対向面の間にバンドコンタクトが設けられており、
前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記筒状部と、前記一方のケーブル又は電線の導体とは銅又は銅合金製であり、
前記ソケットの前記筒状部と、前記他方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記ソケットの前記差込部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記ソケットの前記筒状部と前記他方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さ
く、
互いに接触する前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは、表面に銀めっきが施されており、銀同士の接触になることを特徴とするプラグインコネクタ。
【請求項4】
前記プラグの前記筒状部と前記ピン部とが一体的に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のプラグインコネクタ。
【請求項5】
2本のケーブル又は電線を接続するプラグインコネクタにおいて、
一方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、ピンを備えるピン部と、を有するプラグと、
他方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、前記ピンを挿入可能な差込口を備える差込部と、を有するソケットと、
を備え、
前記ピンと前記差込部との相互の対向面の間にバンドコンタクトが設けられており、
前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記筒状部と、前記一方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記ソケットの前記筒状部と、前記他方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記プラグの前記ピン部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記プラグの前記筒状部と前記一方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さく、
前記ソケットの前記差込部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記ソケットの前記筒状部と前記他方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さ
く、
互いに接触する前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは、表面に銀めっきが施されており、銀同士の接触になることを特徴とするプラグインコネクタ。
【請求項6】
前記プラグの前記筒状部と前記ピン部とが圧縮により接続されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプラグインコネクタ。
【請求項7】
前記ソケットの前記筒状部と前記差込部とが圧縮により接続されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプラグインコネクタ。
【請求項8】
2本のケーブル又は電線が前記プラグの前記筒状部と前記ソケットの前記筒状部とにそれぞれ取り付けられた請求項1から請求項
7のいずれか一項に記載のプラグインコネクタと、
前記プラグインコネクタを被覆する絶縁層と、
前記絶縁層を被覆する保護層と、
を備えることを特徴とする接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2本のケーブルや電線を接続するプラグインコネクタ及び接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
屋内外やタワー、鉄塔等の配線に用いられるケーブルや電線(以下、ケーブル等という。)の接続は、直線スリーブなどを用いて、現場で接続作業が行われる。
しかし、現場での接続作業は労力を伴い、もっと容易に接続のできる方法が望まれていた。
【0003】
それを実現する方法として、一方のケーブル等を保持するプラグと、他方のケーブル等を保持するソケットとを備え、プラグのピンをソケットの差込口に挿入するだけで、ケーブル等同士の接続が容易にできるプラグインコネクタが用いられることがある。
このプラグインコネクタにおいては、ピン-差込口間の良好な導電性を得るために、差込口内には、厚さ方向に弾性的に収縮するバンドコンタクト(バンド型接触子などとも呼ばれる。例えば特許文献1参照)を配することが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、最近は、ケーブル等の軽量化等を目的として、ケーブル等の導体材料を、従来の銅や銅合金からアルミニウムやアルミニウム合金へ転換することが図られつつある。また、これと同様に、プラグインコネクタのプラグとソケットの形成材料もアルミニウムやアルミニウム合金への転換が検討されている。
そのため、銅や銅合金製のプラグインコネクタにケーブル等のアルミニウムやアルミニウム合金製の導体が接続されたり、あるいはアルミニウムやアルミニウム合金製のプラグインコネクタにケーブル等の銅や銅合金製の導体が接続されたりと、異種金属が接触する場面が増えてくることが想定される。
【0006】
例えば、アルミニウムやアルミニウム合金製のプラグインコネクタにケーブル等の銅や銅合金製の導体を接続する場合や、銅や銅合金製のプラグインコネクタにケーブル等のアルミニウムやアルミニウム合金製の導体を接続する場合、銅や銅合金とアルミニウムやアルミニウム合金との間で異種金属の接触が生じる。
よく知られているように、異種金属が接触すると異種金属接触腐食が生じるおそれがある。すなわち、結露等によりその接触箇所に水分が介在する状態になると、その部分で局部電池が形成され、アルミニウムが陽イオンとして溶出し、最終的にはプラグインコネクタが損傷したり、接触抵抗の増大によりプラグインコネクタを流れる電流の量が低下してしまったり、発熱に至るおそれがある。
【0007】
また、
図5に示すように、プラグインコネクタでは、プラグやソケットにケーブル等の導体が確実に取り付けられて保持されるようにするために、ケーブル等200の導体201がプラグインコネクタ100のプラグ101やソケット102に深く挿入される。
例えば、プラグ101やソケット102と導体201の一方が銅や銅合金製であり他方がアルミニウムやアルミニウム合金製である場合、導体201が深く挿入されて接続されると、プラグ101やソケット102とケーブル等200の導体201との接触面積、すなわち異種金属同士の接触面積が大きくなり、その分、前述した異種金属接触腐食が生じやすくなる。
【0008】
一方、上記のようにプラグインコネクタ100をアルミニウムやアルミニウム合金で形成し、バンドコンタクト103もアルミニウムやアルミニウム合金で形成すると、アルミニウム等にはバネ性がないため、バンドコンタクト103がプラグ101のピン101Aやソケット102の差込口102A内の壁面102Bに押し付けられるように接触する状態を形成しにくくなり、バンドコンタクト103を介したプラグ101とソケット102との電気的な接続を維持しづらくなる。
そのため、バンドコンタクトは導電性を有するだけでなくバネ性を有するものであることが必要である。
【0009】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、バンドコンタクトがバネ性を有し、かつ、異種金属同士が接触する面積をできるだけ小さくすることが可能なプラグインコネクタ及び接続構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の発明は、
2本のケーブル又は電線を接続するプラグインコネクタにおいて、
一方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、ピンを備えるピン部と、を有するプラグと、
他方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、前記ピンを挿入可能な差込口を備える差込部と、を有するソケットと、
を備え、
前記ピンと前記差込部との相互の対向面の間にバンドコンタクトが設けられており、
前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記筒状部と、前記一方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記ソケットの前記筒状部と、前記他方のケーブル又は電線の導体とは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記ピン部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記プラグの前記筒状部と前記一方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さく、
互いに接触する前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは、表面に銀めっきが施されており、銀同士の接触になることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラグインコネクタにおいて、前記ソケットの前記筒状部と前記差込部とが一体的に形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
2本のケーブル又は電線を接続するプラグインコネクタにおいて、
一方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、ピンを備えるピン部と、を有するプラグと、
他方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、前記ピンを挿入可能な差込口を備える差込部と、を有するソケットと、
を備え、
前記ピンと前記差込部との相互の対向面の間にバンドコンタクトが設けられており、
前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記筒状部と、前記一方のケーブル又は電線の導体とは銅又は銅合金製であり、
前記ソケットの前記筒状部と、前記他方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記ソケットの前記差込部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記ソケットの前記筒状部と前記他方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さく、
互いに接触する前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは、表面に銀めっきが施されており、銀同士の接触になることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のプラグインコネクタにおいて、前記プラグの前記筒状部と前記ピン部とが一体的に形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
2本のケーブル又は電線を接続するプラグインコネクタにおいて、
一方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、ピンを備えるピン部と、を有するプラグと、
他方のケーブル又は電線の導体を保持する筒状部と、前記ピンを挿入可能な差込口を備える差込部と、を有するソケットと、
を備え、
前記ピンと前記差込部との相互の対向面の間にバンドコンタクトが設けられており、
前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは銅又は銅合金製であり、
前記プラグの前記筒状部と、前記一方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記ソケットの前記筒状部と、前記他方のケーブル又は電線の導体とはアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記プラグの前記ピン部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記プラグの前記筒状部と前記一方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さく、
前記ソケットの前記差込部と前記筒状部との異種金属接続部分の接触面積は、前記ソケットの前記筒状部と前記他方のケーブル又は電線の導体との間の接触面積よりも小さく、
互いに接触する前記プラグの前記ピン部と、前記ソケットの前記差込部と、前記バンドコンタクトとは、表面に銀めっきが施されており、銀同士の接触になることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のプラグインコネクタにおいて、前記プラグの前記筒状部と前記ピン部とが圧縮により接続されていることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプラグインコネクタにおいて、前記ソケットの前記筒状部と前記差込部とが圧縮により接続されていることを特徴とする。
【0017】
請求項8に記載の発明は、接続構造において、
2本のケーブル又は電線が前記プラグの前記筒状部と前記ソケットの前記筒状部とにそれぞれ取り付けられた請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプラグインコネクタと、
前記プラグインコネクタを被覆する絶縁層と、
前記絶縁層を被覆する保護層と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、プラグインコネクタや接続構造において、バンドコンタクトがバネ性を有し、かつ、異種金属同士が接触する面積をできるだけ小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係るプラグインコネクタの分解断面図である。
【
図2】プラグインコネクタを用いた接続構造を表す断面図である。
【
図3】プラグインコネクタのプラグの筒状部とピン部とを一体的に形成した変形例を表す断面図である。
【
図4】プラグインコネクタのソケットの筒状部と差込部とを一体的に形成した変形例を表す断面図である。
【
図5】プラグとソケットにそれぞれケーブル等の導体が取り付けられたプラグインコネクタの構成例の分解断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明に係るケーブルや電線の接続に適したプラグインコネクタ及び接続構造の実施形態について詳細に説明する。
ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下、プラグインコネクタにケーブルを接続する場合について説明するが、プラグインコネクタに電線を接続する場合も同様に説明される。
【0021】
[プラグインコネクタの構成]
以下、まず、本実施形態に係るプラグインコネクタの構成について説明する。プラグインコネクタを構成する各部材の材質等については、後で説明する。
【0022】
図1は、本実施形態に係るプラグインコネクタ10の分解断面図であり、
図2は、プラグインコネクタ10を用いた接続構造50を表す、ケーブルの中心線(以下、単に中心線という。)に沿った断面図である。
なお、ケーブル70(
図2参照)は、絶縁層72で導体71の外周が被覆されて形成されている。導体71は、複数の素線が撚り合わされて構成されている。
そして、ケーブル70の接続端部では絶縁層72が除去され、導体71の外周が露出している。
【0023】
図1や
図2に示すように、本実施形態では、プラグインコネクタ10は、一方のケーブル70の導体71を保持する筒状部21とピン22Aを備えるピン部22とを有するプラグ20と、他方のケーブル70の導体71を保持する筒状部31とプラグ20のピン22Aを挿入可能な差込口32Aを備える差込部32とを有するソケット30と、を備えている。
そして、ピン22Aと差込部32との相互の対向面の間にバンドコンタクト40が設けられている。
【0024】
[プラグ]
プラグ20の筒状部21は略円柱体であって、中心線方向の一端部(図中の左端部)にはケーブル70の導体71が挿入される開口部21Aが形成されている。
開口部21Aは、筒状部21における中心線方向の他端部(図中の右端部)近傍まで形成されている。また、開口部21Aは、内径が均一な有底の円形穴であり、この開口部21Aの内径は、ケーブル70の導体71を挿入することができる大きさに設定されている。
【0025】
そして、筒状部21に対してケーブル70の導体71を取り付ける際には、筒状部21に導体71を挿入した状態で、筒状部21における開口部21Aの形成範囲に対応する外周部分を圧縮する、いわゆる圧縮接続が行われる。
そのため、開口部21Aの深さ、筒状部21の長さ、筒状部21の開口部21Aの形成範囲の肉厚等は、圧縮接続に適した寸法に設定されている。なお、筒状部21は、圧縮接続に適した構造に限らず、圧着接続可能な構造としてもよい。
【0026】
また、プラグ20の筒状部21の中心線方向の他端部の端面には、上記の開口部21Aに対向する方向に凹部21Bが形成されている。
一方、プラグ20のピン部22は略円柱体であり、中心線方向の一端部には凸部22Bが形成されている。プラグ20は、本体部分と凸部22Bと後述するピン22Aとが一体的に形成されている。
【0027】
そして、筒状部21の凹部21Bにピン部22の凸部22Bを挿入した状態で、筒状部21における凹部21Bの形成範囲に対応する外周部分が六角圧縮等により圧縮されることで、プラグ20の筒状部21とピン部22とが接続されている。
本実施形態では、このようにして筒状部21とピン部22とを接続することで、筒状部21とピン部22とが中心線に沿って並ぶようにプラグ20が形成される。
凹部21Bの深さや、筒状部21の凹部21Bの形成範囲の肉厚等は、筒状部21とピン部22とを適切に圧縮接続することができる寸法に設定されている。
【0028】
なお、本実施形態では、筒状部21の凹部21Bとピン部22の凸部22Bとをより確実に接続させるために、筒状部21の凹部21Bの内周面又はピン部22の凸部22Bの外周面にネジ山状の凹凸が形成されている。
このように構成することで、圧縮接続された際にネジ山状の凹凸が相手に多少食い込むことで、筒状部21の凹部21Bとピン部22の凸部22Bとの間の抜け方向の摩擦抵抗が大きくなり、ピン部22の凸部22Bが筒状部21の凹部21Bから抜けないようになっている。
【0029】
プラグ20のピン部22の中心線方向の他端部には、ピン22Aが中心線方向に沿って突設されている。
ピン22Aは、ほぼ全長に渡って外径が均一な丸棒状の突起であり、その先端面は平滑で先端面の外周はアール(丸み)が形成されている。
【0030】
なお、プラグ20のピン部22の中心線方向の他端部(ピン22Aの根元の部分)の外周にはフランジ22Cが形成されており、プラグ20のピン部22の外周には、当該フランジ22Cを抜け止めとする袋ナット23が嵌め込まれている。
袋ナット23は、袋側の閉塞端部に、筒状部21やピン部22を挿通させることができるように貫通孔が形成されている。そして、この貫通孔の内径はピン部22のフランジ22Cの外径よりも小さく設定されており、袋ナット23がピン22A側に抜け落ちないようになっている。
また、ピン部22の外周には、抜け止めとしての止めネジ22Dが取り付けられており、袋ナット23がピン部22や筒状部21の一端部側からも抜け落ちないようになっている。また、袋ナット23の外周面にはローレット加工が施され、手動で締結することができるようになっている。
【0031】
[ソケット]
ソケット30の筒状部31は略円柱体であって、中心線方向の一端部(図中の右端部)にはケーブル70の導体71が挿入される開口部31Aが形成されている。
開口部31Aは、筒状部31における中心線方向の他端部(図中の左端部)近傍まで形成されている。また、開口部31Aは、内径が均一な有底の円形穴であり、この開口部31Aの内径は、ケーブル70の導体71を挿入することができる大きさに設定されている。
【0032】
そして、筒状部31に対してケーブル70の導体71を取り付ける際には、筒状部31に導体71を挿入した状態で、筒状部31における開口部31Aの形成範囲に対応する外周部分が圧縮する、いわゆる圧縮接続が行われる。
そのため、開口部31Aの深さ、筒状部31の長さ、筒状部31の開口部31Aの形成範囲の肉厚等は、圧縮接続に適した寸法に設定されている。なお、筒状部31は、圧縮接続に適した構造に限らず、圧着接続可能な構造としてもよい。
【0033】
また、ソケット30の筒状部31の中心線方向の他端部の端面には、上記の開口部31Aに対向する方向に凹部31Bが形成されている。
一方、ソケット30の差込部32は略円柱体であり、中心線方向の一端部には凸部32Bが形成されている。ソケット30は、本体部分と凸部32Bとが一体的に形成されている。
【0034】
そして、筒状部31の凹部31Bに差込部32の凸部32Bを挿入した状態で、筒状部31における凹部31Bの形成範囲に対応する外周部分が六角圧縮等により圧縮されることで、ソケット30の筒状部31と差込部32とが接続されている。
本実施形態では、このようにして筒状部31と差込部32とを接続することで、筒状部31と差込部32とが中心線に沿って並ぶようにソケット30が形成される。
凹部31Bの深さや、筒状部31の凹部31Bの形成範囲の肉厚等は、筒状部31と差込部32とを適切に圧縮接続することができる寸法に設定されている。
【0035】
なお、本実施形態では、筒状部31の凹部31Bと差込部32の凸部32Bとをより確実に接続させるために、筒状部31の凹部31Bの内周面又は差込部32の凸部32Bの外周面にネジ山状の凹凸が形成されている。
このように構成することで、圧縮接続された際にネジ山状の凹凸が相手に多少食い込むことで、筒状部31の凹部31Bと差込部32の凸部32Bとの間の抜け方向の摩擦抵抗が大きくなり、差込部32の凸部32Bが筒状部31の凹部31Bから抜けないようになっている。
【0036】
差込部32の中心線方向の他端部の端面は平滑であり、その中心には、ピン22Aが挿入可能な有底穴からなる差込口32Aが中心線方向に沿って凹設されている。
差込口32Aは、内径が均一な丸穴であり、その途中における内周面上にバンドコンタクト40が格納される格納溝32Cが全周に渡って形成されている。
【0037】
また、差込部32の中心線方向の他端部の外周には、プラグ20に設けられた袋ナット23が螺合するネジ部32Dが形成されている。
ネジ部32Dは、差込部32の他の部分よりも拡径されて形成されている。そして、プラグ20のピン22Aをソケット30の差込口32Aに挿入して、プラグ20の袋ナット23をソケット30のネジ部32Dに螺合させて締結することで、プラグ20とソケット30とを強固に連結することができる。
また、袋ナット23とネジ部32Dのネジ構造が、差込口32A内部への防水、防湿、防塵効果をもたらし、ピン22Aと差込部32の導電性を良好に維持することができるようになっている。
【0038】
[バンドコンタクト]
バンドコンタクト40は、差込部32の差込口32Aにピン22Aを挿入し、差込部32とピン22Aとを一体的に連結した状態において、互いに対向する対向面であるピン22Aの外周面と差込部32の格納溝32Cの内周面との間に配置されるようになっている。
そして、バンドコンタクト40はその状態でピン22Aと差込部32とを良好な導電状態とするようになっている。
【0039】
バンドコンタクト40は、周方向に沿って並んで一体的に連結された複数の弾性構造部から構成されており、各々の弾性構造部は厚さ方向(すなわち径方向)に収縮可能であるため、バンドコンタクト40の各弾性構造部は、その内側がピン22Aの外周面に弾性力をもって接触し、外側が差込部32の格納溝32Cの内周面に弾性力をもって接触する。
そのため、個々の弾性構造部がピン22Aの外周面と差込部32の格納溝32Cの内周面とに密接するため、高い導電性が確保されている。そのため、上記のように複数の弾性構造部が連接することで、ピン22Aと差込部32との良好な導電性が得られるとともに、その弾性により良好な導電性が維持されるようになっている。
【0040】
[材質について]
[プラグのピン部、ソケットの差込部、バンドコンタクト]
本実施形態では、プラグ20のピン部22と、ソケット30の差込部32と、バンドコンタクト40とは、銅又は銅合金製であり、いずれも表面全体に銀めっきが施されている。
このように、本実施形態に係るプラグインコネクタ10では、互いに接触するピン部22と差込部32とバンドコンタクト40とが銅又は銅合金製とされているため、少なくともこれらが接続される部分(プラグインコネクタ10の中心線方向の中央部分)では異種金属の接触が生じないようになっている。
【0041】
なお、上記のように、本実施形態ではピン部22と差込部32とバンドコンタクト40にはそれぞれ銀めっきが施されているため、銀同士の接触になり、その意味でも異種金属の接触は生じない。
また、プラグ20とソケット30とを連結する際にバンドコンタクト40とプラグ20のピン22Aとが擦れて、バンドコンタクト40を構成する銅や銅合金がピン22Aの銀めっきと接触する状態になったとしても、銅と銀とはイオン化傾向が近いため異種金属接触腐食は生じにくい。
【0042】
一方、本実施形態では、バンドコンタクト40が銅又は銅合金製であるため、バンドコンタクト40が適度のバネ性を有するものとなる。
そのため、プラグ20とソケット30とを一体的に連結した状態で、バンドコンタクト40が、ピン部22のピン22Aの外周面や差込部32の格納溝32Cの内周面に押し付けられるように接触する状態を形成することが可能となり、バンドコンタクト40を介してプラグ20とソケット30とを確実に電気的に接続させることが可能となり、その状態を維持することが可能となる。
【0043】
また、本実施形態では、上記のように、バンドコンタクト40の表面に銀めっきによる被覆層が形成されており、これにより、導電性が高められている。
そのため、プラグインコネクタ10に対して、より大きな電流を流すことができるようになっている。
【0044】
[プラグの筒状部、ソケットの筒状部]
一方、本実施形態では、プラグ20の筒状部21やソケット30の筒状部31は、それらの筒状部21、31に取り付けられるケーブル70が銅ケーブル(導体71が銅又は銅合金製のケーブル)である場合は銅又は銅合金製とされる。また、取り付けられるケーブル70がアルミケーブル(導体71がアルミニウム又はアルミニウム合金製のケーブル)である場合はアルミニウム又はアルミニウム合金製とされるようになっている。
すなわち、本実施形態では、プラグ20の筒状部21やソケット30の筒状部31は、取り付けられるケーブル70の導体71を構成する金属(又は合金の主成分の金属)と同じ金属又はその合金で形成されたものが用いられるようになっている。
【0045】
なお、筒状部21、31にアルミケーブルを取り付ける際、ケーブル70の導体71の表面や筒状部21、31(アルミニウム又はアルミニウム合金製)の内周面に酸化被膜が形成されているため、そのまま取り付けると導体71と筒状部21、31との間の導電性が低下する可能性がある。
そのため、本実施形態では、アルミニウムやアルミニウム合金製の部材同士が接触する箇所に、導電性のコンパウンド(すなわち導電性を有する金属微粒子と粘性を有するグリース(グリース全般又はひまし油)を含んだ混合物からなるコンパウンド)を塗布した状態で接続されるようになっている。なお、銅や銅合金製の部材同士を接続する場合は必ずしもコンパウンドを塗布する必要はない。
【0046】
[異種金属の接触について]
前述したように、本実施形態では、プラグ20のピン部22とソケット30の差込部32とバンドコンタクト40とは銅又は銅合金製であるため、これらの接続部分では異種金属の接触は生じない。
また、
図2に示すように、プラグ20の筒状部21やソケット30の筒状部31とそれらに挿入されて取り付けられるケーブル70の導体71との間では接触面積が大きくなるが、本実施形態では、上記のように、筒状部21、31は、ケーブル70の導体71と同じ金属又はその合金で形成されたものが用いられるため、筒状部21、31とケーブル70の導体71との取り付け部分でも異種金属の接触は生じない。
【0047】
そのため、本実施形態では、プラグ20の筒状部21やソケット30の筒状部31のいずれか一方又は両方がアルミニウム又はアルミニウム合金製である場合にのみ、筒状部21、31の凹部21B、31Bと、銅又は銅合金製のピン部22や差込部32の凸部22B、32Bとの間で異種金属の接触が生じる。
しかし、
図2に示すように、それらの接続部分の接触面積は、筒状部21、31とケーブル70の導体71との間の接触面積に比べて格段に小さい。そのため、本実施形態に係るプラグインコネクタ10では、異種金属同士が接触する面積をできるだけ小さくすることが可能となり、異種金属接触腐食を生じにくくすることが可能となる。
【0048】
なお、本実施形態では、アルミニウム又はアルミニウム合金製の部材と銅又は銅合金製の部材とを接続する際には、導電性のコンパウンドをそれらのいずれか一方又は両方に塗布する等して、それらの部材の間に導電性のコンパウンドを介在させ、異種金属接触腐食の発生を防ぐ対策がとられている。なお、以下、導電性のコンパウンドの塗布等については説明を省略する場合がある。
【0049】
[接続構造の構成]
次に、上記のプラグインコネクタ10を用いたケーブル70同士の接続構造50の構成について、
図2に基づいて説明する。
本実施形態では、接続構造50は、2本のケーブル70がプラグインコネクタ10のプラグ20の筒状部21とソケット30の筒状部31とにそれぞれ取り付けられたプラグインコネクタ10と、プラグインコネクタ10を被覆する絶縁層51と、絶縁層51を被覆する保護層52と、を備えて構成されている。
【0050】
プラグインコネクタ10によるケーブル70同士を接続した接続構造50を形成する接続作業を説明して、接続構造50の構成等について説明する。
まず、2本のケーブル70の各先端部の絶縁層72が除去されて露出された導体71が、プラグ20の筒状部21の開口部21Aとソケット30の筒状部31の開口部31Aにそれぞれ挿入される。
【0051】
次いで、プラグ20の筒状部21とソケット30の筒状部31は、個別に外側の複数方向から圧縮され、プラグ20と一方のケーブル70、ソケット30と他方のケーブル70とがそれぞれ圧縮接続される。
ケーブル70がアルミケーブルである場合は、筒状部21、31と導体71との間に導電性のコンパウンドを介在させて圧縮接続することにより、導電性のコンパウンドの金属微粒子が、筒状部21、31の内面やケーブル70の導体71の素線の表面の全体に行き渡ってアルミニウムの酸化被膜を破り、金属微粒子により筒状部21、31と導体71との導電性が良好に維持される。
【0052】
次に、プラグ20のピン22Aの表面に挿入性を良くするために接点潤滑剤を塗布して、ソケット30の差込部32の差込口32A内に挿入する。これにより、ピン22Aの外周面とバンドコンタクト40が圧接し、バンドコンタクト40と差込部32の内周面とが圧接して、ピン22A-差込部32間の良好な導電性が確保される。
そして、プラグ20側の袋ナット23をソケット30のネジ部32Dに対して締結し、プラグ20とソケット30とを分離しないように連結する。
【0053】
そして、一方のケーブル70の絶縁層72の先端部外周から他方のケーブル70の絶縁層72の先端部外周にかけて絶縁テープをラップ巻き等により巻き付けて、プラグインコネクタ10を被覆する絶縁層51を形成する。
この絶縁層51は、一方のケーブル70の導体71の露出部分、連結されたプラグ20及びソケット30の全体、他方のケーブル70の導体71の露出部分の全てを被覆し、外部に対して電気的に絶縁する。
【0054】
そして、絶縁層51の外周に常温収縮チューブを取り付けて、絶縁層51の全体を被覆する保護層52を形成する。これにより、絶縁層51は周囲からケーブル中心側に収縮力を受けて、剥離が生じないよう保護される。
また、絶縁層51を保護層52で被覆することで、絶縁層51の内部に水や湿気、塵等が入り込むことを防止することが可能となる。
【0055】
本実施形態では、以上のようにして、ケーブル70同士を接続した接続構造50が形成される。
なお、絶縁層51や保護層52の端部の外周や袋ナット23とネジ部32Dとの締結の外周等の必要な箇所にテープを巻き付けるなどして、接続構造50の保護を強化したり、絶縁層51や保護層52の内部に水や湿気、塵等が入り込むことを防止すること等が適宜図られる。
【0056】
[効果]
以上のように、本実施形態に係るプラグインコネクタ10によれば、プラグ20のピン部22とソケット30の差込部32とバンドコンタクト40が、銅又は銅合金製であるため、これらの接続部分では異種金属の接触は生じない。
また、プラグ20の筒状部21やソケット30の筒状部31とそれらに挿入されて取り付けられるケーブル70の導体71との間では接触面積が大きくなるが、筒状部21、31は、ケーブル70の導体71と同じ金属又はその合金で形成されたものが用いられるため、筒状部21、31とケーブル70の導体71との取り付け部分(筒状部21、31が導体71を保持する部分)でも異種金属の接触は生じない。
【0057】
そのため、本実施形態に係るプラグインコネクタ10では、アルミケーブルが取り付けられる場合は、プラグ20の筒状部21やソケット30の筒状部31(アルミニウム又はアルミニウム合金製)の凹部21Bや凹部31Bと、銅又は銅合金製のピン部22の凸部22Bや差込部32の凸部32Bとの間で異種金属の接触が生じる。
しかし、それらの接続部分の接触面積は、筒状部21、31とケーブル70の導体71との間の接触面積に比べて格段に小さい。
そのため、本実施形態に係るプラグインコネクタ10では、異種金属同士が接触する面積をできるだけ小さくすることが可能となり、異種金属接触腐食を生じにくくすることが可能となる。
【0058】
また、本実施形態に係るプラグインコネクタ10では、バンドコンタクト40が銅又は銅合金製であるため、バンドコンタクト40が適度のバネ性を有するものとなる。
そのため、プラグ20とソケット30とを一体的に連結した状態で、バンドコンタクト40が、ピン部22のピン22Aの外周面や差込部32の格納溝32Cの内周面に押し付けられるように接触する状態を形成することが可能となり、バンドコンタクト40を介してプラグ20とソケット30とを確実に電気的に接続させることが可能となり、その状態を維持することが可能となる。
【0059】
また、本実施形態に係る接続構造50によれば、2本のケーブル70が上記のようなプラグインコネクタ10のプラグ20の筒状部21とソケット30の筒状部31とにそれぞれ取り付けられたプラグインコネクタ10と、プラグインコネクタ10を被覆する絶縁層51と、絶縁層51を被覆する保護層52と、を備えて構成されている。
そのため、本実施形態に係るプラグインコネクタ10の上記のような有益な効果を全て適切に発揮させることが可能となる。また、プラグインコネクタ10の差込口32Aにピン22Aを挿入するだけで、2本のケーブル70を、良好な導電性を確保しつつ接続することが可能となり、接続作業における作業性の向上を図ることが可能となる。
【0060】
また、接続構造50は、絶縁層51を有するため、プラグインコネクタ10によるケーブル70同士の接続部分を外部に対して効果的に絶縁することが可能となる。
さらに、接続構造50は、保護層52を有するため、絶縁層51の剥離等を効果的に防いで保護することが可能とともに、ケーブル70同士の接続部分に対して、防水や防湿、防塵を図ることが可能となり、内部保護を効果的に行うことが可能となる。
【0061】
[変形例]
なお、上記の実施形態では、プラグインコネクタ10のプラグ20のピン部22は銅又は銅合金製である。そして、プラグ20に銅ケーブルを取り付ける場合、プラグ20の筒状部21も銅又は銅合金製とされる。
そして、このようにプラグ20の筒状部21が銅又は銅合金製である場合には、例えば
図3に示すように、プラグ20の筒状部21とピン部22とを一体的に形成することが可能である。
【0062】
このように構成しても、上記の実施形態に係るプラグインコネクタ10と全く同様の有益な効果を得ることができる。
また、このように構成すると、筒状部21とピン部22が予め一体的に形成されたプラグ20を用いることができるため、その部分を圧縮等により接続する作業が不要になる。
【0063】
また、上記の実施形態では、プラグインコネクタ10のソケット30の差込部32が銅又は銅合金製であるため、ソケット30に銅ケーブルを取り付ける場合、ソケット30の筒状部31も銅又は銅合金製とされる。
そのため、このようにソケット30の筒状部31が銅又は銅合金製である場合には、例えば
図4に示すように、ソケット30の筒状部31と差込部32とを一体的に形成することが可能である。
【0064】
このように構成しても、上記の実施形態に係るプラグインコネクタ10と全く同様の有益な効果を得ることができる。
また、このように構成すると、筒状部31と差込部32が予め一体的に形成されたソケット30を用いることができるため、その部分を圧縮等により接続する作業が不要になる。
【0065】
なお、本発明が上記の実施形態や変形例等に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0066】
10 プラグインコネクタ
20 プラグ
21 筒状部
22 ピン部
22A ピン
30 ソケット
31 筒状部
32 差込部
32A 差込口
40 バンドコンタクト
50 接続構造
51 絶縁層
52 保護層
70 ケーブル(ケーブル又は電線)
71 導体