(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】放射線撮影装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/00 20060101AFI20220817BHJP
【FI】
A61B6/00 300S
A61B6/00 320Z
(21)【出願番号】P 2020030287
(22)【出願日】2020-02-26
(62)【分割の表示】P 2015237102の分割
【原出願日】2015-12-04
【審査請求日】2020-03-27
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】細木 哲
(72)【発明者】
【氏名】儀同 智紀
(72)【発明者】
【氏名】三宅 信之
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2013/015266(JP,A1)
【文献】特開2014-161690(JP,A)
【文献】特開2012-029920(JP,A)
【文献】特開2012-245239(JP,A)
【文献】特開2010-081960(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線量に応じた電荷を蓄積する複数の放射線検出素子が二次元状に配列された検出部と、
放射線源によりパルス照射され被写体を透過した放射線量に応じた電荷の前記放射線検出素子による蓄積及び前記蓄積された電荷の前記放射線検出素子からの読み出しを、前記放射線源による照射と同期したタイミングであって、予め
時間間隔の長さが定められた同期タイミングにより制御して前記被写体の複数のフレーム画像を生成する制御部と、を備える可搬型の放射線撮影装置であって、
前記制御部は、前記被写体を透過した放射線量に応じて所定の放射線検出素子に蓄積された電荷量に基づいて、前記放射線源と前記検出部の前記予め
時間間隔の長さが定められた同期タイミングに生じたずれを調整する放射線撮影装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記放射線量に応じて蓄積された電荷を前記所定の放射線検出素子から読み出し、読み出された電荷量に基づいて、前記放射線源と前記検出部の前記予め
時間間隔の長さが定められた同期タイミングに生じたずれを調整する請求項1に記載の放射線撮影装置。
【請求項3】
前記制御部は、電荷蓄積期間外に、先に読み出した第1の放射線検出素子の電荷量と、その後に読み出した前記第1の放射線検出素子とは異なる第2の放射線検出素子の電荷量の多少により、前記放射線源と前記検出部の前記予め
時間間隔の長さが定められた同期タイミングに生じたずれを調整する請求項1又は2に記載の放射線撮影装置。
【請求項4】
前記制御部は、先に電荷量を読み出した放射線検出素子と同一の放射線検出素子から、電荷蓄積期間外に読み出した電荷量に基づいて、前記放射線源と前記検出部の前記予め
時間間隔の長さが定められた同期タイミングに生じたずれを調整する請求項1又は2に記載の放射線撮影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放射線源から照射され被写体を透過した放射線に応じた電荷を蓄積する放射線検出素子が二次元状に配列され、放射線検出素子内に蓄積された電荷を読み出して画像データを生成する可搬型の放射線撮影装置(FPD:Flat Panel Detector)を用いた放射線撮影システムが知られている。このような放射線撮影システムでは、放射線撮影装置における電荷蓄積期間(以下、蓄積期間と呼ぶ)に放射線源による放射線照射が行われるように、放射線源において放射線が照射されている期間(放射線照射期間と呼ぶ)と放射線撮影装置における蓄積期間との間で同期をとる必要がある。
【0003】
しかしながら、放射線撮影装置と放射線源を制御する放射線制御装置との間の通信を無線通信にした場合、そのリアルタイム性に問題があるため、パルス状の放射線を所定時間間隔で照射(パルス照射)して複数のフレーム画像を取得する動画撮影時に、放射線照射毎に放射線制御装置と放射線撮影装置との間で同期通信を行うのでは同期が取れない場合がある。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1には、撮影指示を行う放射線制御装置としてのコンソールに時間を計時する計時部を設けるとともに、FPDを内蔵した電子カセッテに、コンソールの計時部と同期させた時間を計時する計時部を設けて各々計時させるようにし、コンソールで予め定められた曝射開始時間となった場合に放射線源から放射線を所定時間照射させ、電子カセッテで前記曝射開始時間から前記所定時間経過した後にFPDに蓄積した電荷を読み出して放射線画像を示す画像データを生成する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、可搬型の放射線撮影装置は、患者とベッドとの間等、熱のこもった温度上昇しやすい環境で用いられることが多く、放熱性が十分に確保できない場合がある。一方、放射線制御装置は、動作中でも自装置の発熱量に対して十分に自然放熱しており、発熱の影響は無視できる。そのため、事前に放射線制御装置と放射線撮影装置との間の時計を同期させても、放射線撮影装置側の温度上昇による発振子の動作周波数の変動の影響等により、放射線照射期間と電荷蓄積期間との同期がずれていく場合がある。
また、放射線源から照射される放射線出力にゆらぎが発生した場合も、放射線照射期間と電荷蓄積期間との同期にずれが生じる場合がある。
【0007】
複数のフレーム画像を生成する動画像撮影時に同期がずれ、例えば、蓄積期間終了後の読み出し期間にも放射線が照射されてしまった場合、読み出し期間に照射された放射線に応じた電荷が残ってしまい、次のフレーム画像に画質劣化が生じてしまう。
【0008】
本発明の課題は、放射線源における放射線照射期間と放射線撮影装置における電荷蓄積期間の同期のずれによる画質劣化を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、
放射線量に応じた電荷を蓄積する複数の放射線検出素子が二次元状に配列された検出部と、
放射線源によりパルス照射され被写体を透過した放射線量に応じた電荷の前記放射線検出素子による蓄積及び前記蓄積された電荷の前記放射線検出素子からの読み出しを、前記放射線源による照射と同期したタイミングであって、予め時間間隔の長さが定められた同期タイミングにより制御して前記被写体の複数のフレーム画像を生成する制御部と、を備える可搬型の放射線撮影装置であって、
前記制御部は、前記被写体を透過した放射線量に応じて所定の放射線検出素子に蓄積された電荷量に基づいて、前記放射線源と前記検出部の前記予め時間間隔の長さが定められた同期タイミングに生じたずれを調整する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、放射線源における放射線照射期間と放射線撮影装置における電荷蓄積期間の同期のずれによる画質劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態における放射線撮影システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】放射線制御装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】第1、2の実施形態におけるFPDカセッテの機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】フレーム画像生成のための放射線検出素子の電荷の読み出し終了後、続けてラインL0(Line0)を再読み出ししたときのFPDカセッテの動作、読み出し電荷量、放射線管電圧の例を示す図である。
【
図5】フレーム画像生成のための放射線検出素子の電荷の読み出し終了後、続けてラインL0(Line0)、ラインL1(Line1)を再読み出ししたときFPDカセッテの動作、読み出し電荷量、放射線管電圧の例を示す図である。
【
図6】第3の実施形態におけるFPDカセッテの機能的構成を示すブロック図である。
【
図7】
図6の制御部の時刻の計測及び調整に係る情報の流れを示すブロック図である。
【
図8】
図6の制御部により実行されるクロック調整処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
(放射線撮影システム100の構成)
まず、本発明に係る第1の実施形態の構成について説明する。
図1に、本実施形態における放射線撮影システム100の全体構成例を示す。
放射線撮影システム100は、例えば、移動が困難な患者の放射線撮影のための回診用のシステムであり、放射線制御装置1と、放射線源2と、FPD(Flat Panel Detector
)カセッテ3と、を備えて構成されている。放射線制御装置1は、車輪を有し、移動可能な回診車として構成されている。
【0018】
放射線撮影システム100は、
図1に示すように、手術室、集中治療室や病室Rc等に持ち込まれ、FPDカセッテ3を、例えばベッドBに寝ている被写体HとベッドBとの間もしくは、図示しないベッドBの被写体Hとは反対面に設けられた挿入口に差し込む等した状態で、放射線源2から放射線を照射して、被写体Hの動画撮影を行うシステムである。本実施形態において、動画撮影とは、1回の撮影操作(曝射スイッチ102aの操作)に応じて、被写体Hに対しX線等の放射線をパルス状にして所定時間間隔で繰り返し照射(パルス照射)して動画像を得ることをいう。動画撮影より得られた一連の画像を動画像と呼ぶ。また、動画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。
【0019】
以下、放射線撮影システム100を構成する各装置について説明する。
放射線制御装置1は、入力された放射線照射条件に基づいて放射線源2を制御して放射線を照射させる装置であり、
図2に示すように、制御部101、操作部102、表示部103、記憶部104、駆動部105、無線通信部106、水晶発振子107等を備えて構成されている。
【0020】
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部101のCPUは、操作部102の操作に応じて、記憶
部104に記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、放射線制御装置1の各部の動作を制御する。
【0021】
操作部102は、表示部103の表面を覆うように透明電極を格子状に配置したタッチパネル等を有し、手指やタッチペン等で押下された位置を検出し、その位置情報を操作情報として制御部101に出力する。
また、操作部102は、撮影実施者が放射線の曝射を指示するための曝射スイッチ102aを備える。曝射スイッチ102aは、2段階スイッチとなっている。
【0022】
表示部103は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニタにより構成され、制御部101から入力される表示信号の指示に従って表示を行う。
【0023】
記憶部104は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部104は、制御部101で実行される各種プログラムやプログラムにより処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。
【0024】
駆動部105は、放射線源2の管球駆動を行う回路である。駆動部105と放射線源2とはケーブルを介して接続されている。
無線通信部106は、アンテナ108を備え、FPDカセッテ3等の外部機器と無線通信を行う。
水晶発振子107は、圧電効果により発振する素子であり、その発振数は制御部101のCPUに入力される。制御部101は、水晶発振子107から入力される発振数に基づいて、時刻を計時する。
【0025】
放射線源2は、パルス照射が可能であり、放射線制御装置1の制御に従って、被写体Hに対し放射線(X線)を照射する。
【0026】
FPDカセッテ3は、動画撮影対応の可搬型の放射線撮影装置である。以下、FPDカセッテ3は、シンチレーター等を備え、照射された放射線をシンチレーターで可視光等の他の波長の光に変換して放射線検出素子で画像データを得るいわゆる間接型として説明するが、シンチレーター等を介さずに放射線を放射線検出素子で直接検出する、いわゆる直接型としてもよい。
【0027】
図3は、FPDカセッテ3の等価回路を表すブロック図である。
図3に示すように、FPDカセッテ3には、図示しないセンサー基板上に複数の放射線検出素子7が二次元状(マトリクス状)に配列されている(検出部)。各放射線検出素子7は、照射された放射線の線量に応じた電荷を蓄積するようになっている。各放射線検出素子7には、バイアス線9が接続されており、バイアス線9は結線10に接続されている。そして、結線10はバイアス電源14に接続されており、バイアス電源14からバイアス線9等を介して各放射線検出素子7に逆バイアス電圧が印加されるようになっている。
【0028】
各放射線検出素子7には、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor。以下、TFTという。)8がスイッチ素子として接続されており、TFT8は信号線6に接続されている。また、走査駆動部15では、配線15cを介して電源回路15aから供給されたオン電圧とオフ電圧がゲートドライバー15bで切り替えられて走査線5の各ラインL0~Lxに印加されるようになっている。そして、各TFT8は、走査線5を介してオン電圧が印加されるとオン状態になって、放射線検出素子7内に蓄積された電荷を信号線6に放出させ、また、走査線5を介してオフ電圧が印加されるとオフ状態になって、放射線検出素子7と信号線6との導通を遮断して、放射線検出素子7内で発生した電荷を放射線検出素子7内に蓄積させるようになっている。各放射線検出素子7及びこれに接続されたTFT8は、ピクセル(画素)を構成している。
【0029】
読み出しIC16内には複数の読み出し回路17が設けられており、読み出し回路17にはそれぞれ信号線6が接続されている。そして、画像データの読み出し処理の際には、放射線検出素子7から電荷が放出されると、電荷は信号線6を介して読み出し回路17に流れ込み、増幅回路18では流れ込んだ電荷の量に応じた電圧値が出力される。そして、相関二重サンプリング回路(
図3では「CDS」と記載されている。)19は、増幅回路18から出力された電圧値をアナログ値の画像データとして読み出して下流側に出力する。そして、出力された画像データはアナログマルチプレクサー21を介してA/D変換器20に順次送信され、A/D変換器20でデジタル値の画像データに順次変換され、記憶部23に出力されて順次保存されるようになっている。
【0030】
制御部22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インターフェース等がバスに接続されたコンピューターや、FPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成されている。専用の制御回路で構成されていてもよい。制御部22には、SRAM(Static RAM)やSDRAM(Synchronous DRAM)、NAND型フラッシュメモリー等で構成される記憶部23が接続されており、また、アンテナ29を介して放射線制御装置1等の外部機器と無線方式で通信を行う無線通信部30が接続されている。放射線制御装置1とFPDカセッテ3の通信は無線により行われるため、回診での撮影時に放射線制御装置1とFPDカセッテ3をケーブル等で接続する必要がなく、利便性が良い。
【0031】
また、制御部22には、走査駆動部15や読み出し回路17、記憶部23、バイアス電源14等の各機能部に必要な電力を供給する内蔵電源24等が接続されている。そして、制御部22は、上記のように走査駆動部15や読み出し回路17等の動作を制御して、各放射線検出素子7に放射線量に応じた電荷を蓄積させたり、蓄積された電荷を信号線6に放出させ、放出された電荷を読み出し回路17等で画像データとして読み出したりするようになっている。
【0032】
更に、制御部22には、水晶発振子25が接続されている。水晶発振子25は、圧電効果により発振する素子であり、その発振数は制御部22のCPUに入力される。制御部22は、水晶発振子25から入力される発振数に基づいて、時刻を計時する。
【0033】
なお、FPDカセッテ3は、放射線技師等の撮影実施者が持参してもよいが、FPDカセッテ3は比較的重く、落下すると壊れたり故障したりする可能性があるため、回診車としての放射線制御装置1に設けられたカセッテ用のポケット11に挿入されて搬送できるようになっている。
【0034】
(放射線撮影システム100の動作)
次に、放射線撮影システム100における撮影動作について説明する。
まず、撮影実施者は、撮影準備を行う。例えば、放射線制御装置1において操作部102を介して放射線照射条件を入力(設定)する。放射線照射条件は、例えば、管電流、管電圧、フレームレート(1単位時間(1秒)当たりに撮影するフレーム画像数)、1撮影当たりの総撮影時間もしくは総撮影フレーム画像数、付加フィルター種、1フレーム画像当たりの放射線照射時間等である。また、撮影実施者は、被写体H、放射線源2、FPDカセッテ3のポジショニングを行う。
【0035】
撮影準備が完了すると、撮影実施者は、曝射スイッチ102aの第1段スイッチを押下する。放射線制御装置1の制御部101は、曝射スイッチ102aの第1段スイッチが押下されると、放射線源2を起動させるとともに、無線通信部106によりアンテナ108を介してFPDカセッテ3に起動信号を送信する。FPDカセッテ3の制御部22は、無線通信部30により起動信号を受信すると、走査駆動部15のゲートドライバー15b(
図3参照)から走査線5の各ラインL1~Lxにオン電圧を順次印加させ、放射線検出素子7内に残存する電荷を信号線6に放出させる等して放射線検出素子7内から除去する放射線検出素子7のリセット処理を行う。リセット処理が終了すると、制御部22は、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオフ電圧を印加させて電荷蓄積状態に移行させる。また、それとともに無線通信部30により放射線制御装置1にインターロック解除信号を送信する。
【0036】
曝射スイッチ102aの第2段スイッチが押下されると、放射線制御装置1の制御部101は、無線通信部106によりFPDカセッテ3からのインターロック解除信号が受信されたか否かを判断し、受信していないと判断した場合、インターロック解除信号の受信を待機する。インターロック解除信号を受信すると、制御部101は、設定された放射線照射条件に基づいて、動画撮影の各フレーム画像生成のために放射線源2により放射線を照射する時刻及びFPDカセッテ3による読み出しを開始する時刻を算出し、読み出し開始時刻を無線通信部106によりFPDカセッテ3に送信する。そして、算出した放射線照射時刻に基づいて、制御部101は、駆動部105により放射線源2に設定された放射線照射条件で放射線照射(パルス照射)を行わせる。
【0037】
FPDカセッテ3において、制御部22は、放射線制御装置1から送信された読み出し開始時刻が到来すると、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL0~Lxにオン電圧を順次印加させて前述したようにフレーム画像の画像データの読み出し処理を行う。ラインLxの読み出し処理が終了すると、制御部22は、1ライン分の放射線検出素子7の電荷の再読み出しを行わせ、再読み出しをしたラインの電荷量が所定の閾値以上であるか否かを判断する。なお、再読み出しを行ったライン上の複数ピクセルの電荷量の代表値(例えば、平均値等)を所定の閾値と比較してもよいし、1つのピクセルの電荷量を所定の閾値と比較してもよい。
【0038】
図4(a)に、第1の実施形態の正常時(即ち、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれが発生していない)場合のFPDカセッテ3の動作、読み出し電荷量、放射線管電圧を示す。
図4(b)に、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれ(放射線照射期間の遅れ)が発生している場合のFPDカセッテ3の動作、読み出し電荷量、放射線管電圧を示す。なお、
図4(a)、(b)においては、各ラインL0~Lxの放射線検出素子7の電荷の読み出し終了後、続けてラインL0(Line0)の放射線検出素子7の電荷を再読み出しした例を示している。
【0039】
図4(a)に示すように、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれが発生していない場合、再読み出しされたラインL0の放射線検出素子7の電荷は略0となる。しかし、
図4(b)に示すように、例えば、放射線制御装置1で計測している時刻がFPDカセッテ3で計測している時刻よりも遅れた場合や、放射線源2の放射線出力に揺らぎが生じた場合等により、放射線照射期間の終了が後ろにずれて読み出し期間にかかってしまった場合、その読み出し期間に照射された放射線に対応する電荷が放射線検出素子7に蓄積されてしまうため、ラインL0の放射線検出素子7の電荷を再読み出しすれば、所定の閾値以上の電荷が検出される。
【0040】
再読み出しされたラインの電荷量が所定の閾値以上ではないと判断した場合、制御部22は、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれが発生していないと判断し、撮影シーケンスを継続する。再読み出しされたラインの電荷量が所定の閾値以上であると判断した場合、制御部22は、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれが発生したと判断し、再読み出しされたラインの電荷量に基づいて、同期のずれの調整後、撮影シーケンスを継続する。
【0041】
ここで、
図4(b)においては、放射線照射期間が蓄積期間に対して遅れた場合を例に示しているが、放射線照射期間が蓄積期間に対して早まってしまう場合があり、この場合も、再読み出しされたライン(又はピクセル)の電荷量が所定の値以上となる。ただし、放射線照射期間が蓄積期間に対して早まる傾向にあるか遅くなる傾向にあるかは、放射線制御装置1とFPDカセッテ3の水晶発振子の特性や、放射線源2の放射線出力特性により予めわかっている場合が多い。
【0042】
そこで、例えば、放射線照射期間が蓄積期間に対して遅れる傾向にあることがわかっている場合は、制御部22は、
図4(b)に示すように、次のフレーム画像の生成のための蓄積期間を延長するか、又は次のフレーム画像のための蓄積開始タイミングまでに待ち時間を設けて、放射線照射期間と蓄積期間の同期のずれを調整する。まだ撮影されていない各フレーム画像に対する読み出し開始時刻は、放射線制御装置1から通知された時刻に対し、蓄積時間の延長又は待ち時間の分だけ遅らせる。
また、例えば、放射線照射期間が蓄積期間に対して早まる傾向にあることがわかっている場合は、制御部22は、次のフレーム画像のための蓄積期間を短縮する。まだ撮影されていない各フレーム画像に対する読み出し開始時刻は、放射線制御装置1から通知された時刻に対し、蓄積時間の短縮分だけ早める。
制御部22は、全てのフレーム画像に対する上述の蓄積及び読み出し処理を繰り返し実行し、被写体Hの動画像を構成する複数のフレーム画像を生成する。
【0043】
このように、FPDカセッテ3の制御部22は、放射線制御装置1から送信された読み出し開始時刻が到来すると、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL0~Lxにオン電圧を順次印加させて前述したように画像データの読み出し処理を行う。ラインLxの読み出し処理が終了すると、制御部22は、1ライン分の放射線検出素子7の電荷の再読み出しを行い、再読み出しを行ったラインの電荷量に基づいて、放射線照射期間と蓄積期間の同期がずれているか否かを判断し、同期がずれている場合は、同期のずれの調整を行う。従って、放射線照射期間と蓄積期間の同期のずれによる画質劣化を抑制することが可能となる。
【0044】
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態における放射線撮影システムの構成は、第1の実施形態で説明した放射線撮影システム100と同様であるので説明を援用し、第2の実施形態の動作について説明する。
【0045】
第1の実施形態においては、各フレーム画像の生成のための放射線検出素子7からの電荷の読み出しが終了する毎に、1ライン分の放射線検出素子7の電荷の再読み出しを行い、再読み出しされた1ライン分の放射線検出素子7の電荷量に基づいて、放射線照射期間と蓄積期間の同期のずれの調整を行う場合について説明した。第2の実施形態においては、各フレーム画像の生成のための放射線検出素子7からの電荷の読み出しが終了する毎に、複数ライン分の放射線検出素子7の電荷量の再読み出しを行い、再読み出しされた複数ラインの放射線検出素子7の電荷量に基づいて、同期のずれの調整を行う場合について説明する。なお、FPDカセッテ3において放射線制御装置1から送信された読み出し開始時刻が到来するまでの放射線撮影システム100における動作は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用する。
【0046】
FPDカセッテ3において、放射線制御装置1から送信された読み出し開始時刻が到来すると、制御部22は、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL0~Lxにオン電圧を順次印加させて前述したようにフレーム画像の画像データの読み出し処理を行う。ラインLxの読み出し処理が終了すると、制御部22は、複数ラインの放射線検出素子7から電荷の再読み出しを行い、再読み出しされた各ラインの電荷量が所定の閾値以上であるか否かを判断する。なお、再読み出しを行ったライン上の複数ピクセルの電荷量の代表値(例えば、平均値等)を所定の閾値と比較してもよいし、1つのピクセルの電荷量を所定の閾値と比較してもよい。
【0047】
図5(a)に、第2の実施形態の正常時(即ち、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれが発生していない)場合のFPDカセッテ3の動作、読み出し電荷量、放射線管電圧を示す。
図5(b)に、第2の実施形態の放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれ(放射線照射期間が蓄積時間に対して早まった場合)が発生している場合のFPDカセッテ3の動作、読み出し電荷量、放射線管電圧を示す。なお、
図5(a)、(b)においては、各ラインL0~Lxの読み出し終了後、続けてラインL0、L1(Line0、Line1)の放射線検出素子7から電荷の再読み出しを行った例を示している。
【0048】
図5(a)に示すように、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれが発生していない場合、再読み出しされたラインL0、L1の放射線検出素子7の電荷量は略0となる。しかし、
図5(b)に示すように、例えば、放射線制御装置1で計測している時刻がFPDカセッテ3で計測している時刻よりも早まった場合や、放射線源2の放射線出力に揺らぎが生じた場合等、放射線照射期間の開始が前にずれてしまった場合、次のフレーム画像生成のための蓄積時間の開始時に、すでに放射線検出素子7に電荷が貯まっている。また、
図4(b)に示すように、放射線照射期間が蓄積期間に対して後ろにずれて読み出し期間にかかってしまった場合、その読み出し期間に照射された放射線に対応する電荷が放射線検出素子7に蓄積されてしまう。そのため、複数ライン、例えば、ラインL0、L1の放射線検出素子7から電荷を再読み出しすれば、所定の閾値以上の電荷が検出される。
【0049】
再読み出しされた複数ラインの電荷量が所定の閾値以上ではないと判断した場合、制御部22は、放射線照射期間と蓄積期間の同期ずれが発生していないと判断し、撮影シーケンスを継続する。
再読み出しされた複数ラインの電荷量が所定の閾値以上であると判断した場合、制御部22は、再読み出しされた複数ラインの電荷量に基づいて、放射線照射期間が蓄積期間に対して遅延しているのか早まっているのかを判断し、判断結果に基づいて、放射線照射期間と蓄積期間の同期の調整を行い、調整後、撮影シーケンスを継続する。
【0050】
具体的に、再読み出しされた複数ラインの電荷量のうち、先に読み出したラインより後に読み出したラインの電荷量が多い場合(例えば、
図5(b)に示す場合)、制御部22は、放射線照射期間が蓄積期間に対して早まっていると判断し、次のフレーム画像の生成のための蓄積期間を短縮することにより、放射線照射期間と蓄積期間の同期のずれを調整する。まだ撮影されていない各フレーム画像に対する読み出し開始時刻は、放射線制御装置1から通知された時刻に対し、蓄積時間の短縮分だけ早める。
再読み出しされた複数ラインの電荷量のうち、先に読み出したラインより後に読み出したラインの電荷量が少ない場合、制御部22は、放射線照射期間が蓄積期間に対して遅れていると判断し、次のフレーム画像の生成ための蓄積期間を延長するか、又は次のフレーム画像の生成のための蓄積開始タイミングまでに待ち時間を設けて、放射線照射期間と蓄積期間の同期のずれを調整する。まだ撮影されていない各フレーム画像に対する読み出し開始時刻は、放射線制御装置1から通知された時刻に対し、蓄積時間の延長又は待ち時間の分だけ遅らせる。
制御部22は、全てのフレーム画像に対する蓄積及び読み出し処理を繰り返し実行し、被写体Hの動画像を構成する複数のフレーム画像を生成する。
【0051】
このように、FPDカセッテ3の制御部22は、放射線制御装置1から送信された読み出し開始時刻が到来すると、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL0~Lxにオン電圧を順次印加させてフレーム画像の画像データの読み出し処理を行う。ラインLxの読み出し処理が終了すると、制御部22は、複数ラインの放射線検出素子7の再読み出しを行い、再読み出しされた複数ラインの電荷量に基づいて、放射線照射期間と蓄積期間の同期のずれが発生しているか否かを判断する。同期のずれが発生していると判断した場合、制御部22は、再読み出しされた複数ラインの電荷量に基づいて、放射線照射期間に対して蓄積期間が遅延しているか早まっているかを判断し、判断結果に基づいて、同期のずれの調整を行う。
従って、第2の実施形態においては、フレーム毎に放射線照射期間に対して蓄積期間が遅延しているのか早まっているのかを判断して同期ずれの調整を行うことができるので、同期のずれの方向が一定しないような場合であっても、放射線照射期間と蓄積期間の同期のずれによる画質劣化を抑制することが可能となる。
【0052】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図6は、第3の実施形態におけるFPDカセッテ3Aの等価回路を示すブロック図である。
図6に示すように、第3の実施形態におけるFPDカセッテ3Aは、第1の実施形態で説明したFPDカセッテ3の構成に加え、更に、FPDカセッテ3Aの筐体内部の温度を検出する温度センサー31と、温度センサー31から出力された電圧をデジタルの電圧値に変換して制御部22に出力するA/D変換器32と、を備えている。
【0053】
また、記憶部23には、クロック調整テーブル231が記憶されている。
水晶発振子25の振動の温度に対する周波数特性は25℃を頂点とした上に凸の二次曲線で表され、25℃からの温度の差が大きいほど周波数が低くなる。クロック調整テーブル231は、この水晶発振子25の周波数特性に基づいて、水晶発振子25の動作周波数が最高となる25℃を基準温度として、基準温度との差分温度と、その差分温度のときの1単位時間(例えば、1秒間)に対応する水晶発振子25の発振数とを対応付けたテーブルである。
【0054】
その他のFPDカセッテ3Aの構成は、第1の実施形態で説明したFPDカセッテ3と同様であるので説明を援用する。
【0055】
次に、第3の実施形態の動作について説明する。
図7は、制御部22の時刻の計測及び調整に係る情報の流れを示すブロック図である。
図7に示すように、水晶発振子25の発振数は、制御部22のCPU221内のタイマー222に入力される。タイマー222内のレジスターには、1単位時間(例えば、1秒間)に対応する水晶発振子25の発振数(カウント設定値222a)が設定されており、タイマー222は、設定された発振数をカウントする毎に、クロックをCPUコア223に出力する。CPUコア223は、タイマー222からのクロックに基づいて時刻を計測する。なお、施設導入時には、水晶発振子25の動作周波数が最高となる所定の温度(即ち、25℃)でクロックの校正が行われている。放射線制御装置1の時刻の計測及び校正についても同様である。
【0056】
しかし、FPDカセッテ3Aは、ベッドに寝ている患者とシーツとの間等、熱のこもった温度上昇しやすい環境で用いられることが多く、放熱性が十分に確保できない場合がある。一方、放射線制御装置1は、動作中でも自装置の発熱量に対して十分に自然放熱しており、発熱の影響は無視できる。そのため、事前に放射線制御装置1とFPDカセッテ3Aとの間の時刻を同期させても、FPDカセッテ3Aの温度上昇による水晶発振子25の動作周波数の変動の影響等により、両者の時刻がずれていく場合がある。
【0057】
そこで、第3の実施形態において、制御部22は、撮影の直前に、クロック調整処理(
図8参照)を実行する。例えば、放射線制御装置1において曝射スイッチ102aの第1段スイッチの押下が検出され、アンテナ108を介してFPDカセッテ3Aに起動信号が送信されると(無線通信部30により起動信号を受信すると)、FPDカセッテ3Aの制御部22は、リセット処理を行うとともに、
図8に示すクロック調整処理を実行する。
【0058】
クロック調整処理において、制御部22は、まず、温度センサー31から温度値を取得し、取得した温度が基準温度(ここでは、動作周波数が最高となる所定の温度である25℃)と等しいか否かを判断する(ステップS1)。
温度センサー34から取得した温度が基準温度と等しいと判断した場合(ステップS1;YES)、制御部22は、撮影を実行する(ステップS3)。
温度センサー31から取得した温度が基準温度と等しくないと判断した場合(ステップS1;NO)、制御部22は、クロック調整テーブル231から、取得した温度と基準温度との差分温度に応じた発振数を読み出し、読み出した値でタイマー222のカウント設定値222aを更新することで、タイマー222を調整する(ステップS2)。そして、調整後、撮影を実行する(ステップS3)。
【0059】
ステップS3において、制御部22は、リセット処理の終了を待機し、リセット処理が終了すると、制御部22は、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL1~Lxにオフ電圧を印加させて電荷蓄積状態に移行させる。また、それとともに無線通信部30により放射線制御装置1にインターロック解除信号を送信する。放射線制御装置1からFPDカセッテ3Aによる読み出しを開始する時刻を受信し、読み出し開始時刻が到来すると、制御部22は、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL0~Lxにオン電圧を順次印加させて前述したように画像データの読み出し処理を行う。ラインLxの読み出しが終了すると、制御部22は、次のフレーム画像の生成のために蓄積状態に移行し、放射線源2から照射された放射線に応じた電荷を蓄積し、読み出し開始時刻が到来すると、制御部22は、ゲートドライバー15bから走査線5の各ラインL0~Lxにオン電圧を順次印加させて前述したように画像データの読み出し処理を行う。制御部22は、全てのフレーム画像に対する蓄積及び読み出し処理を繰り返し実行し、被写体の放射線画像を生成する。
【0060】
このように、FPDカセッテ3Aの制御部22は、撮影開始直前に温度センサー34から温度を取得し、取得した温度が基準温度と等しくない場合は、タイマー222のクロック調整し、調整後に撮影に移行する。従って、温度の影響によりクロックがずれることによる放射線照射期間と蓄積期間との同期ずれによる画質劣化を抑制することができる。
【0061】
以上説明したように、放射線撮影システム100におけるFPDカセッテ3の制御部22によれば、複数の放射線検出素子7の少なくとも一部から電荷を読み出して取得された放射線源3により照射された放射線の波形を用いて、放射線源3とFPDカセッテ3の同期タイミングを調整する。例えば、動画像の一のフレーム画像の生成のために複数の放射線検出素子7からの電荷の読み出しを行った後、複数の放射線検出素子7の一部から電荷の再読み出しを行い、再読み出しされた放射線検出素子7の電荷量に基づいて、放射線検出素子7の電荷蓄積期間外に放射線が照射されたか否かを判断し、放射線検出素子7の電荷蓄積期間外に放射線が照射されたと判断した場合は、次のフレーム画像の生成において電荷蓄積期間内に放射線が照射されるように電荷蓄積期間を調整する。従って、放射線源2における放射線照射期間とFPDカセッテ3における電荷蓄積期間の同期のずれによる画質劣化を抑制することができる。
【0062】
例えば、FPDカセッテ3の制御部22は、複数ラインの放射線検出素子7から電荷の再読み出しを行い、再読み出しされたラインの電荷量が所定の値以上であって、先に再読み出しされたラインの電荷量より後から再読み出しされたラインの電荷量が多い場合、電荷蓄積期間に対して放射線照射期間が早まっていると判断し、次のフレーム画像の生成時の電荷蓄積期間を短縮する。従って、電荷蓄積期間に対して放射線照射期間が早まっている場合に、それを検出して次のフレーム画像の生成時の電荷蓄積期間内に放射線が照射されるように調整することができる。
また、FPDカセッテ3の制御部22は、再読み出しされたラインの電荷量が所定の値以上であって、先に再読み出しされたラインの電荷量より後から再読み出しされたラインの電荷量が少ない場合、電荷蓄積期間に対して放射線照射期間が遅れていると判断し、次のフレーム画像の生成時の電荷蓄積期間を延長するか又は電荷蓄積期間開始までに待ち時間を設ける。従って、電荷蓄積期間に対して放射線照射期間が遅れている場合に、それを検出して次のフレーム画像の生成時の電荷蓄積期間内に放射線が照射されるように調整することができる。
【0063】
なお、上記実施形態における記述内容は、本発明の好適な一例であり、これに限定されるものではない。また、放射線撮影システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0064】
100 放射線撮影システム
1 放射線制御装置
101 制御部
102 操作部
102a 曝射スイッチ
103 表示部
104 記憶部
105 駆動部
106 無線通信部
107 水晶発振子
108 アンテナ
2 放射線源
3 FPDカセッテ
5 走査線
6 信号線
7 放射線検出素子
8 TFT
9 バイアス線
10 結線
14 バイアス電源
15 走査駆動部
16 読み出しIC
17 読み出し回路
18 増幅回路
19 相関二重サンプリング回路
20 A/D変換器
21 アナログマルチプレクサー
22 制御部
23 記憶部
24 内蔵電源
25 水晶発振子
29 アンテナ
30 無線通信部