(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】可変MCS及び可変TTI長を有するフレキシブルフレーム構造を使用する移動通信伝送
(51)【国際特許分類】
H04W 28/18 20090101AFI20220817BHJP
H04W 28/22 20090101ALI20220817BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220817BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20220817BHJP
H04W 76/15 20180101ALI20220817BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
H04W28/18 110
H04W28/22
H04W72/04 131
H04W28/06 110
H04W72/04 136
H04W76/15
H04L27/26 111
(21)【出願番号】P 2019522248
(86)(22)【出願日】2017-12-21
(86)【国際出願番号】 EP2017084220
(87)【国際公開番号】W WO2018115352
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2020-06-18
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】518144182
【氏名又は名称】アイピーコム ゲーエムベーハー ウント コー. カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビエナス、マイク
(72)【発明者】
【氏名】シュミット、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ハンス、マーティン
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Details of two-level DCI schemes for short TTI[online],3GPP TSG-RAN WG1#86b R1-1608634,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86b/Docs/R1-1608634.zip>,2016年10月14日
【文献】Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,On two-level DL control channel design for shorter TTI operation[online],3GPP TSG RAN WG1 #87 R1-1612210,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_87/Docs/R1-1612210.zip>,2016年11月18日
【文献】Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,On two-level DL control channel design and subframe structure for shorter TTI operation[online],3GPP TSG-RAN WG1#86b R1-1609323,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_86b/Docs/R1-1609323.zip>,2016年10月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直交周波数分割多重移動通信システムにおけるデータを伝送するための方法であって、接続の前記データは、変調及び符号化スキーム再構成サイクル長(MCS再構成サイクル長)にわたって再構成可能なMCSを使用して伝送され、前記接続の前記データは、再構成可能な伝送時間間隔長(TTI長)を使用して伝送され、前記接続の前記MCS再構成サイクル長及び前記TTI長は互いに異なり、前記MCS再構成サイクル長及び前記TTI長は前記接続に対して個別に可変である、方法。
【請求項2】
前記データは、データフレーム内で伝送され、前記データフレームは、データフレームブロックを含むフレーム構造を有し、前記データフレームブロックは、
少なくとも1つのフレーム制御フィールドと、
少なくとも1つのフレームサブブロックであり、各サブブロックは、
ユーザデータと、
前記ユーザデータに対する前記MCSに関する情報と、
TTIインジケータと、
ユーザデータ証明情報と、
を含む、フレームサブブロックと
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記データフレーム内で、データは、複数のデータチャネル内で同時に伝送され、第1データチャネル内のデータは第1の変調及び符号化スキームの適応レートで伝送され、第2データチャネル内のデータが前記第1の変調及び符号化スキームと異なる第2の変調及び符号化スキームの適応レートで伝送される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
直交周波数分割多重移動通信デバイスであって、可変変調及び符号化スキーム再構成サイクル長(MCS再構成サイクル長)を用いて基地局により伝送される接続のデータを受信するよう構成され、前記接続の前記データは、さらに、伝送時間間隔長(TTI長)を用いて伝送され、前記MCS再構成サイクル長及び前記TTI長は前記接続に対してそれぞれ個別に可変である、
直交周波数分割多重移動通信デバイス。
【請求項5】
前記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、複数の無線チャネルを介してデータを受信するよう構成され、第1の無線チャネルは、第1のMC
S適応レートに関連し、第2の無線チャネルは、第2のMC
S適応レートに関連する、請求項4に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
【請求項6】
前記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、既知の制御リソースを使用して、リソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対するデータフレーム内の位置を決定するよう構成される、請求項4又は5に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
【請求項7】
前記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、直交周波数分割多重通信システムにおいて動作するよう適応され、前記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、可変TTI長を用いて送信されたデータを受信するよう構成される、請求項4から6のいずれか一項に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
【請求項8】
前記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、同じ無線リソース上で異なるTTI長を有するデータを受信することができる、請求項4から7のいずれか一項に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
【請求項9】
前記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、既知の制御リソースを介して、リソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対するリソース位置情報を受信するよう構成される、請求項4から8のいずれか一項に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局(eNB)及びユーザ機器(UE)の間でのデータの伝送のための移動通信システムにおいて使用するためのフレーム構造に関する。
【背景技術】
【0002】
移動無線通信システムは、無線チャネルへの変更の効果に対処しなければならない。従って、様々な手段が適用される。それらの1つは、一般に、リンク適応又は適応変調及び符号化として知られている。そのような技術を使用して解決されるべき問題は、高データレート及びロバスト伝送の間のトレードオフを見つけることである。低次変調スキーム及び高チャネル符号化レートを用いたロバスト伝送は、悪いチャネル状態に適している。低チャネル符号化レートを用いるより高次の変調スキームは、高データレートをもたらすが、悪いチャネル状態を対処するのに適していない。無線状態が伝送中に変化し得るため、必要ならば、チャネル状態を定期的にモニタし、それに応じて変調及び符号化スキーム(MCS)を適応することが要求される。最近では、適応は固定周期で行われる、すなわち、変更が要求されるか否かに関わらず、基地局は、物理チャネルのすべてのパケットで使用されたMCSを示す。例えば、UMTSでは、これはスロット(0.666ms)内で一度、LTEではサブフレーム(1ms)内で一度行われる。この周期性は、仕様段階中で考慮されるすべての無線状態及び移動シナリオに対して十分である。MCS構成シグナリングに要求される固定オーバーヘッドがあること、及びモバイルデバイスの最高移動速度がこの固定周期によって制限されることは明らかである。
【0003】
さらに、別のメカニズムが、ハイブリッド自動再伝送要求(HARQ)と呼ばれる伝送中に発生し得る伝送エラーに対処するためにHSPA及びLTEにおいて使用される。このために、各パケットは、受信機に誤ったパケットを検出することを可能とする冗長ビットを含む。これらのビットは、一般に、巡回冗長検査(CRC)ビットとして知られる。受信機が、CRCに基づいて受信したパケット内にエラーを検出すると、いわゆるNACK(否定応答)メッセージが送信機に返送されて再伝送を要求する。そうでなければACK(肯定応答)メッセージが返送され、送信機はバッファ内の次のパケットを用いて伝送を継続する。関連するCRCビットを含むデータの伝送の持続時間は、伝送時間間隔(TTI)と呼ばれる。TTI長は、大きく、伝送レイテンシに関連する。より長いTTIは、長いレイテンシをもたらす。LTEにおけるTTI長は1msで、固定されている。このTTI長は、10から20msのユーザプレーンレイテンシをもたらす。UMTSでは、TTI長は、300から400msのユーザプレーンレイテンシをもたらす10及び80msの間で設定可能であり。
【0004】
現在、第5世代の移動通信は、3GPPによって規定されている。新たなシステムの1つの要求は、無線インタフェースのより高い適応性である。超低レイテンシ(例えば1msのユーザプレーンレイテンシ)を要求するサービス、非常に低いデータレート及び/又はバッテリが最大10年持続する必要がある非常に低い移動性を有するサービス(例えばスマートメータ)に対しても効率的に拡張可能であるべきである。超低レイテンシ要求は、はるかにより短いTTI長を必要とする。超長バッテリ寿命要求は、非常に低いデータレート及び非常に低い移動性の場合にシグナリングオーバヘッドを低減する手段を必要とする。
【0005】
一般に、より長いTTIは、より長いレイテンシを犠牲にして、フィードバック手順を構成するためのオーバーヘッド要求を節約し、フィードバックを送信するのに要求されるリソースを節約する。それらは、低コストで電力効率の良い低データレート通信に非常に適している。より短いTTIは、例えば超低レイテンシ通信の場合に、シグナリングオーバヘッドをより犠牲にして、必要に応じてより短いレイテンシを可能とする。より長いMCS再構成サイクルは、高速で変化する無線チャンネルに迅速に適応する能力を犠牲にして、PHYパラメータを構成するためのオーバーヘッドを節約する。それらは、例えば低移動性デバイスに非常に適している。より短いMCS再構成サイクルは、より多くのシグナリングオーバヘッドを犠牲にして、例えば高速列車において、システムが、伝送を高速で変化する無線チャンネルに適応することを可能とする。
【0006】
欧州特許出願公開第2015601号明細書は、移動端末の移動速度、セル内の移動端末の位置、提供されたスループット値、再伝送の平均数のうちの少なくともいずれかに基づいてアップリンク共有チャネル及びダウンリンク共有チャネル又は両方に対する複数のTTI長から1つを選択する方法を説明する。この文書は、可変TTI長の構成に対するシグナリングがどう行われるか、又はリソースグリッドが、異なるTTI長を有する同時伝送パケットの場合にどう構成されるかについて記載していない。
【0007】
国際公開第2016/069378号は、複数のフレーム長を提供するフレーム構造を説明する。それは、MCS再構成の設定可能な長さを記載せず、従って、異なるチャネル状態に対するMCS適応は可能でない。さらに、CRCビットの距離は設定可能でなく、従って、フィードバックサイクルはサービスニーズに合わせて調整可能でない。
【0008】
現在、MCS再構成シグナリングのレートを調整することは可能でない。従って、このシグナリングに要求されるオーバーヘッドは固定される。無線状態が低速で変化する場合に、より長いMCS再構成サイクルを割り当ててオーバーヘッドを低減すること、又はより短いMCS再構成サイクルを割り当てて急速に変化する無線状態により正確に適応できるようにすることは可能でない。
【0009】
さらに、現在のOFDMベースの通信システム(例えばLTE)では、TTI長を現在のレイテンシ要求に調整することは可能でない。従って、第5世代の移動通信システムの幾つかの使用事例(例えば安全関連の車車間通信)の必要に応じてより低いレイテンシが、LTEリソースグリッド/フレーム構造で有効化されることができない。他方、サービスのレイテンシ要求がより長いレイテンシを可能にする場合、HARQメカニズムに対して要求されるシグナリングオーバヘッドは、低減されることができない。
【0010】
WG1 Meeting #86bisからの3GPP文書R1-1608634が、短いTTIに対する2つのレベルダウンリンク制御情報、DCI、スキームを説明する。低速DCIフレームでは、MCS情報を含むDCIがレガシーPDCCH領域において伝送され、他方、高速DCIフレームでは、情報はsPDCCH又はレガシーPDCCH上で伝送される。TTI長は、常に、MCS再構成期間長に同一である。
【0011】
短いTTI動作に関する他の3GPP文書は、R1-11609323(またMeeting #86bisから)及びR1-1612210(Meeting #87)を含む。変調及び符号化スキームの集合は、文書IEEE 802.11-04/945r0のIEEE 802.11規格に関連する提案において説明される。
【発明の概要】
【0012】
一態様において、本発明は、移動通信システムにおけるデータ伝送の方法であって、前記データは、変調及び符号化スキーム、MCS再構成サイクル長にわたって再構成可能なMCSを使用して伝送され、データは、再構成可能な伝送時間間隔、TTI長、MCS再構成サイクル長を使用して伝送され、TTI長は互いに異なる、方法を提供する。
【0013】
さらに、発明は、基地局及び複数のユーザ機器デバイスを備える通信システムであって、システムは、基地局と少なくとも1つのユーザ機器デバイスとの間で複数の同時データチャネルを提供するよう構成され、システムは、個別の変調及び符号化スキームの適応レートを用いて各データチャネルを構成することが可能となる、通信システムを提供する。
【0014】
本発明は、両方のMCS再構成サイクル、すなわち伝送レイテンシに重要な無線チャネル及びTTI長の変化に適応する能力の柔軟な構成を可能とする移動通信システムのためのフレーム構造及び伝送方法を提供する。
【0015】
なおさらなる態様において、本発明は、移動通信デバイスであって、可変変調及び符号化スキーム、MCS適応レートを用いて基地局により伝送されるデータを受信するよう構成され、データは、さらに、伝送時間間隔、TTI長を用いて伝送され、MCS適応レート及びTTI長は結合しない、移動通信デバイスを提供する。
【0016】
柔軟なTTI長は、システムが、無線リンクを、例えば、超低電力消費を有する低いデータレート(スマートメータ)から高データレート(例えば移動対話ゲーム)及び超信頼低レイテンシ接続(例えば安全関連の車車間通信)までの広範なサービス品質(QoS)要求に適応することを可能とする。また、MCS再構成サイクルの可変長は、システムが、無線リンクを、例えば、静的状態(スマートメータ)から高速シナリオ(航空機接続性に対して最大1000km/h)までの広範な無線チャネル状態に適応することを可能とする。
【0017】
この発明の重要な態様は、TTI長及びMCS再構成サイクルの分離である。他方、既知の通信システムは、MCS再構成サイクルをTTIと同一になるよう展開する、すなわち(LTEの場合)各TTIに伝送される一片のPHY構成データがあり、又は(UMTSの場合)TTI長のみが可変であるとともにMCS再構成サイクルは固定される。
【0018】
発明は、移動通信システムが、現在のサービスニーズ及び現在の無線チャネル状態で独立に且つ各接続に対して別個に、無線リンクを構成することを可能とする。従って、フレーム構造は、MCS再構成サイクルの様々な長さ及び様々TTI長を提供するよう設計される。現在のサービスニーズ及び現在の無線チャネル状態に合致する接続設定の前に、両方のパラメータが制御エンティティ(基幹ネットワーク(CN)又は基地局(eNB)内に配置されてよい)により選択される。さらに、制御エンティティは、定期的に、サービスニーズ及び無線チャネル状態を評価していて、何かが変更した場合に長さを再構成する。これは、各接続に対する最適化されたシグナリングオーバヘッドでより広範なQoS、モビリティ状態、及びデータレートを提供可能とする。
【0019】
フレーム構造は、以下の特性を提供する。MCS再構成期間長は、接続設定時に構成され、次のMCS再構成が始まるときに再構成されることができる。これは、システムが、MCS再構成能力を、低オーバーヘッドと急速に変化する無線状態に適応する能力との間の最適なトレードオフに継続的に調整することを可能とするので、有利である。
【0020】
TTI長は、接続設定時に構成され、また次のTTIが始まるときに再構成されることができる。これは、システムが、TTI長を、サービス要求が変更された場合に低オーバーヘッドと低レイテンシとの間の最適なトレードオフに継続的に調整可能とするので、有利である。
【0021】
TTI長及びMCS再構成期間長は、互いから独立に選択されることができる。これは、最適構成が異なる無線チャネル特性及び異なるレイテンシ要求の両方に対して有効化されるので、有益である。
【0022】
同時接続は、異なるMCS再構成サイクル長及び異なるTTI長を使用することができる。これは、システムが、異なる無線チャネル特性及びレイテンシ要求の複数のデバイスに同時にサービスすることを可能とするので、有利である。
【0023】
単一のUEは、同時に異なるTTI長に割り当てられることができる。
【0024】
(基幹ネットワーク又は基地局又はそれらの両方の一部である)制御エンティティは、異なる長さのMCS再構成期間(MRP)を有するリソースを同時に割り当てる、関連する無線チャネル状態に基づいて接続毎にMRP長を選択する、異なるTTI長を有するリソースを同時に割り当てる、関連する伝送遅延/レイテンシのニーズに基づいて接続毎にTTI長を選択する(これは、OFDMベースのシステムに対して新しいが、CDMAベースのUMTSに対しては既知である)、MRP長及びTTI長を互いから独立にある接続に割り当てる、他の接続と独立に各接続に対してMRP長及びTTI長を割り当てる、SIBを介してリソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対してリソース位置を送信する、ことが可能となる。
【0025】
モバイルデバイスは、可変MRP及びTTI長を用いる受信及び伝送に対して、複数のMRPリソースグリッドにおいてリソース割り当てメッセージを検出する、SIBを介してリソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対するリソース位置を受信することを可能にされる。
【0026】
用語「システム情報ブロードキャスト」又はSIBは、一般に、既知の制御リソースを説明するのに使用される。レガシシステムでは、すべてのUEのすべて又はより大きなサブセットに関連する一般構成情報は、SIBを介して基地局によって頻繁に伝送された。しかしながら、関連するUEが、UEによって知られている固定リソース上の情報を受信することができる限り、この発明の一般的な本質は、RA及びFLメッセージのリソース位置がSIB上で移送されることを要求しない。従って、システム情報ブロードキャストは、データ伝送を制御するためのリソース、つまり「制御リソース」と同義語として理解されるべきである。
【0027】
将来の5Gシステムは、一方では、より高速のデバイス(例えば、最大1000km/hの陸上航空機通信)及びより高い信頼性及びより低いレイテンシのサービス(車車間通信に関連する確実性)、他方では、他方で固定デバイス及び超低エネルギ占有モード(例えばバッテリが最大10年の間持続するべきバッテリ駆動スマートメータ)を含む異なる使用事例のより大きな範囲に対して設計されるであろう。例えば、超低エネルギモードでUEをサービングする場合に、現在のフレーム構造が新しいレイテンシ要求をサポートできず、非効率な伝送をもたらすので、これらの新しい使用事例は、はるかにより柔軟な無線インタフェースを要求する。この発明は、問題を解決して、より低いレイテンシ、より広範なUEモビリティ状態(静的から最大1000km/hまで)への柔軟な適応、及びユーザデータレート(低エネルギモードから超高データレートまで)を提供することができる移動通信システムに対してフレキシブルフレーム構造を提供する。
【0028】
発明の利点は、フレーム構造が、より広範なQoS要求(特にレイテンシ及びデータレート)及びUEモビリティ状態の効率的な提供を可能とするとともに、各接続が、フィードバックメカニズムに対する低シグナリングオーバヘッドを要求されるQoS及び変調及び符号化スキーム(MCS)の構成を提供するよう構成されることができることである。
【0029】
発明のフレーム構造は、サービスのレイテンシのニーズに適応される異なるTTI長及び無線チャネル状態に調整される異なるMCS再構成期間を同時に提供する能力を提供する。
【0030】
フレーム構造は、汎用フレームブロック(GFB)に分割される。汎用フレーム制御フィールド(GFCF)は、各GFBの始めに配置される。このフィールドは、リソース割り当て(RA)及びフレームレイアウト(FL)を含む。これらのフィールドのリソース位置は、システム情報ブロードキャストを介して告知され、従って、たとえフレーム期間が1つのGFBから次のGFBに変化してよくても、各UEは、迅速にそれ自体のリソース割り当てを見つける。
【0031】
GFCFの後、それぞれが複数のデータチャネル(DCH)を含む可変数の汎用フレームサブブロック(GFSB)が配置される。各GFSBは、個別の帯域幅、個別の量のMCSフィールド(各DCHの変調及び符号化を無線チャネルの持続性に適応する)及び1又は複数の個別のTTI長(各接続をそのレイテンシ要求に適応する)を用いて設定可能である。これは、各接続に対する最適化されたシグナリングオーバヘッドでより広範なQoS、モビリティ状態、及びデータレートを提供可能とする。
【0032】
eNBは、各UEの無線チャネル持続時間(RCPD)を導出し、同様のRCPDを用いて同じGFBからUEへリソースを割り当てる。従って、GFSBの数は、各UEに対する個別のGFSBへの割り当てより小さく、関連する構成シグナリングは低減される。
【0033】
eNBは、各接続に対して、無線状態又はQoS要求が変更したか否かを定期的にチェックし、必要ならば再構成を実行する(すなわち、FL及びMCSフィールドにおいてシグナリングされる関連するパラメータに対して異なる値を選択する)。従って、MCSを構成し、HARQフィードバックを提供するためのシグナリングオーバヘッドは、常にその最小になる。
【0034】
本発明の実施形態が、ここで、添付図面を参照して、例としてのみ説明される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図3】フレームレイアウトフィールドに含まれる情報を示す。
【
図4】リソース割り当てフィールドに含まれる情報を示す。
【
図7】データを受信するためのメッセージフローチャートを示す。
【
図8】フレーム構造を構成するためのメッセージフローチャートを示す。
【
図9】MCS再構成期間及びTTI長を有する汎用フレームブロックを示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
【0037】
フレーム構造10は、汎用フレームブロック(GFB)12,14に分割される。各ブロックの始めに、汎用フレーム制御フィールド16が配置される。
図1内の例は、このフィールド16が全帯域幅に及んでいることを示す。リソースグリッド内の他の位置も、例えばスペクトルの部分のみ使用することで、可能であり、このフィールドは2又はそれより多くのサブフィールドに分割される。
【0038】
汎用フレームブロック12の残りは、利用可能な周波数スペクトルを通じて分配される設定可能な数の汎用フレームサブブロック18a、18b、18cから成る。各汎用フレームサブブロックは、汎用フレームブロックと同じ持続時間及び個別の設定可能帯域幅を有する。
【0039】
以下において、汎用フレームブロックのコンテンツが、より詳細に説明される。簡単のため、
図2において、2つのモバイルデバイス(UE1及びUE2)に対して1つの汎用フレームサブブロックのみを用いる構成が示される。
【0040】
汎用フレームブロックは、5つの異なる種類の要素、汎用フレーム制御フィールド内に配置されるフレームレイアウト(FL)及びリソース割り当て(RA)、変調及び符号化スキーム(MCS)、巡回冗長検査(CRC)、及び汎用フレームサブブロックの一部であるデータチャネル(DCH)から成る。これらのフィールドのコンテンツは、以下に列挙される。(汎用フレームブロックを構成している)FL及びRAフィールドの汎用フレームブロック長及びリソース位置は、例えばシステム情報を介して、基地局によって半静的に構成される。従って、すべてUEは、FL及びRAフィールドをどこで見つけるべきかについての事前の接続設定を知り、たとえフレーム期間が1つのGFBから次のGFBまで変化し得るとしても、それらはそれ自体のリソース割り当てを迅速に見つけることができる。RA及びFLフィールドの使用される変調及び符号化スキームは、例えば1又は複数のSIBを介して、静的(例えば常にQPSKが使用される)又は半静的に構成される。
【0041】
FL(フレームレイアウト)フィールドは、現在の汎用フレームブロックを構成する。それは、受信側UEに関連するMCSフィールド、すなわちリソース位置(例えば第1サブキャリアのインデックス)及びこのフィールドのサイズ(帯域幅)及び2つのMCSフィールド(
図3に示されるMRP長)間の距離(すなわち、時間を表すグラフ表示内の距離である時間)を見つけてデコードするために、受信機によって要求されるすべての情報を含む。MCSフィールド自体の使用される変調及び符号化スキームは、静的であり、受信機によって予め知られる(例えば、常にQPSKが使用される)、又は例えばSIBを介して半静的に構成される(この実施形態の他の変形例では、MCSフィールド自体の使用される変調及び符号化スキームはFLフィールドの一部である)。この3組の情報(又は、MCSフィールドのMCSが含まれる場合、4組)は、現在構成される汎用フレームサブブロックのそれぞれに含まれる。
図2内の例は、1つの汎用フレームサブブロックのみを示す。従って、1つの3組のみがそこに含まれる。この発明の好ましい変形は、FLフィールド内のMCSフィールドの使用されたMCSをシグナリングすることではない。
図3は、含まれる情報がどのフィールドに関連しているかを例示的に示す。
【0042】
図2に示される例に対するFLフィールドコンテンツの例が、表1に与えられる。
【表1】
【0043】
RAフィールドは、現在の汎用フレームブロックにおける伝送のためにスケジューリングされるUE-IDの各スケジュールされたUEに関連するMCSフィールドへのマッピングテーブルを含む。
図4は、含まれる情報がどのフィールドに関連しているかを例示的に示す。
【0044】
図2に示される例に対するRAフィールドコンテンツの例が、表2に与えられる。
【表2】
【0045】
MCS(変調及び符号化スキーム)フィールドは、以下の情報を含んでよい。
【0046】
次のデータチャネルフィールドに適用される変調及び符号化スキーム。パラメータは、基地局によって、伝送を現在の無線チャネル特性に適応するように構成される。シグナリングパラメータは、受信機によって、データチャネルのデータをデコードするのに使用される。
【0047】
TTI長。このフィールドは、TTIの長さ(
図5参照)、すなわちデータチャネルにCRCビットを加えた長さを示す。
【0048】
(任意選択)一実施形態では、CRCデータ比が含まれる。このパラメータを用いて、伝送の信頼性が調整されることができる。別の実施形態では、この比は、このフィールドに含まれない。CRCデータ比は、静的であり、UEによって知らている場合もあり、又はシステム情報を介して構成される場合もあってよい。
【0049】
図5は、含まれる情報がどのフィールドに関連しているかを例示的に示す。
【0050】
図2に示される例におけるMCSフィールドのコンテンツが、表3に与えられる。
【表3】
【0051】
CRCフィールドは、HARQメカニズムにより、フィードバック情報を導出するために受信したデータの正確性を判定するのに要求される巡回冗長検査ビットを含む。
【0052】
DCH(データチャネル)フィールドは、関連MCSフィールド内に示されるUEのユーザデータ又はより高層のデータを含む。
【0053】
図6は、構成適応性を示すために、
図2のそれよりより複雑な構成における例示的な汎用フレームブロックをさらに示す。
【0054】
図6における汎用フレームブロック#1は、3つの汎用フレームサブブロック(GFSB)に集められる。各GFSBは、異なるMRP長を用いて構成される(
図3参照)。GFSB#2は、非常に短いMRP長を有し、従って、MCSを急速に変化する無線状態に適応することができ、またシグナリングオーバヘッドを増加するより多くのシグナリングデータ(すなわち、より多くのMCSフィールド)を要求する。
【0055】
GFSB#3は、非常に低いシグナリングオーバヘッドをもたらす非常に長いMRP長を有する(すなわち、GFSB毎に1つのMCSフィールドのみがGFSB#2内の4つのMCSフィールドと比較される)。同じGFSB内のDCHリソースが無線チャネルにおける変化に適応する同じ能力を有するという特性により、制御エンティティは、同じGFSBのリソースを、同様のモビリティ状態(又は同様の無線チャネル持続時間)を有するモバイルデバイスに割り当てる。表4及び5は、それぞれ、
図6に示される例示的GFBに対するFL及びRAフィールドのコンテンツを示す。
【表4】
【表5】
【0056】
更に、
図6内の汎用フレームブロック#1は、各UEに対してTTI長を異なるように構成している(
図5参照)。UE4は、非常に短いTTIを用いて構成され、従って、ユーザレイテンシは非常に低い。他方、より低いレイテンシを取得するのに要求される追加フィードバックシグナリングがある。これと対照的に、UE3は、非常に低いオーバーヘッド及びより長いレイテンシを引き起こす非常に長いTTIを用いて構成される。
【0057】
図6において分かるように、フレーム構造は、MRP長及びTTI長の柔軟な構成を提供し、同時にMRP及びTTI長の異なる構成を提供する。
【0058】
上述のGFBを利用する方法が、ここで説明される。
【0059】
まず、UEがデータをどう受信するか説明される。メッセージフローが
図7に示され、以下において説明される。これらの機能が基地局(eNB)において実行されると仮定する。それにもかかわらず、これらの機能は、移動ネットワークの他の要素において完全に又は部分的に実行されることもできる。さらに、「サービス要求」が、UEによって、要求されるレイテンシを含むQoSをeNBに転送する基幹ネットワーク内のエンティティに伝送されると仮定する。UEは、要求されるレイテンシを制御エンティティ(eNB又は基幹ネットワーク内の任意の他のエンティティのいずれか)に直接伝送することも可能である。
【0060】
UEが接続設定を要求するページングメッセージを受信するので、又はユーザ又は移動電話上の任意のアプリケーションが接続を要求するので、UE1はネットワークに接続する必要がある。
【0061】
1.UE1は、サービス要求メッセージをネットワークに伝送し、それ自体のUE-IDへの次のRAフィールドをリッスンする。
【0062】
2.基幹ネットワーク内のエンティティは、サービス要求を受信し、要求されるサービス品質(QoS)を含むリソース要求をeNBに転送する(ステップ2におけるメッセージがeNBによって直接にデコードされない場合においてのみ実行される)。
【0063】
3.eNB(基地局)は、(以下で
図8に関連して説明するように)UE1に対する接続を構成する。
図6内のUE1に関する構成が仮定される。
【0064】
4.eNBは、次の構成、すなわちUE1のUE-IDをRAフィールド(表2参照)内の汎用フレームサブブロック#1及びMCSフィールド#1とともに、表4に係るFLフィールド、表3内のMCS#1に係るGFB#1内のMCSフィールド#1を、GFB#1内のUE1に伝送し、さらに、基地局は、UE1に割り当てられたデータチャネルフィールド内のユーザデータを伝送する。
【0065】
5.UEは、GFB#1のRAフィールドをデコードし、それ自体のUE-ID及びGFSB#1内のMCS#1へのリソース割り当てを見つける。これは、UE1に、関連するMCSフィールドをデコードさせる。UEは、GSFB#1内のMCS#1を読み込み、含まれるパラメータに従ってデータチャネルをデコードする。次に、UEは、CRCビットを使用することにより、データの正確性を検証する。
【0066】
6.データが正しく受信された場合、UEは、「ACK」を基地局に返送し、そうでなければ「NACK」を伝送する。
【0067】
図8に示されるさらなる方法では、eNBは、GFBを構成する。メッセージフローが
図8に示され、以下において説明される。
【0068】
1.基幹ネットワークは、UE、すなわちUE2、UE3、及びUE4のそれぞれからサービス要求を受信する。基幹ネットワークは、サービス品質(QoS)パラメータを、サービス要求、現在のUEコンテキスト、加入者情報を潜在的に考慮する現在のネットワークポリシーから導出する。これらのQoSパラメータは、所望のレイテンシ(例えば最高ユーザプレーンレイテンシ)を含む。この実施形態の他の変形例では、このステップは、eNBにより実行される。
【0069】
2.(ステップ1におけるメッセージがeNBによって直接デコードされない場合にのみ実行される)基幹ネットワークは、無線アクセスネットワーク、例えばサービングeNBに、導出されたQoSパラメータを考慮して無線リソースを設定させる。
【0070】
3.各UEに対して、eNBは、QoSパラメータ内のレイテンシ表示からTTI長を導出する。基幹ネットワークにおいて現在のレイテンシのような追加の情報を考えてよい。eNBは、所望のレイテンシがオーバーヘッドを最小に低減可能とする最長のTTIを選択する。この例では、eNBは、UE2に対して1.5ms、UE3に対して3ms、UE4に対して0.333msのTTI長を選択する(表6及び
図9参照)。
【0071】
4.各UEに対して、eNBは、無線チャネル持続時間、すなわち無線チャネルパラメータ(例えば関連するサブキャリアの減衰)がほとんど変わらない期間を導出し、それにより、選択された変調及び符号化スキームは、この無線チャネル持続時間の満了後に依然として最適である。eNBは、UEから受信する情報、例えば受信したランダムアクセスプリアンブル又は他のアップリンクメッセージ又は信号を使用してよい。この持続時間に基づいて、eNBは、わずかに小さいMRP長を選択する。これは、リソースが最適に使用され、オーバーヘッドが可能な限り低くなることを保証する。この例では、eNBは、表6に従ってMRP値を選択する。MRP及びTTI長の値も
図9に示される。
【0072】
5.eNBは次のGFBを伝送する。
【0073】
6.eNBは、無線チャネル状態並びに得られる及び要求されるレイテンシ値を定期的にモニタし、必要に応じてMRP及びTTI長を適応する。
【表6】
【0074】
以下は、本発明が既知の技術とどう異なるのかをまとめる。
【0075】
発明は、個別の(すなわちUE固有の)無線チャネル持続時間に応じて、単一のセル(単一無線又は周波数リソース)内で異なるMCS適応レートの併用を可能とする。単一のUEが、単一の基地局へのすべてのその接続上の同じ無線チャネル持続時間を有する場合、この態様は、異なるUEに対するセル内の複数のMCS適応レートの使用に制限されることができる。
【0076】
発明は、個別のサービスニーズに応じて、単一のOFDMベースのセル内の異なるTTI長の併用を可能とする。単一のUEが、異なるサービスを同時に、例えばファイルダウンロード及びゲームを提供する場合、異なる同時TTIが異なるUEだけでなく同じUEに適用してよい。
【0077】
特に、発明の有益な態様は以下を含む。
【0078】
移動通信システムは、基地局と複数の移動通信デバイスとの間の複数の同時接続を提供することを可能とした。他方で、各接続は、個々のMCS適応レート(現在の無線チャネル持続期間と一致する)で構成されてよい。
【0079】
移動通信システムは、個々のMCS適応レートを、関連するモバイルデバイスの現在の無線チャネル持続期間に合致するよう選択可能とされてよい。
【0080】
通信システムは、接続されたデバイスの無線状態を定期的にチェックし、必要に応じてMCS適応レートの再構成を実行することを可能とされてよい。
【0081】
さらに、通信システムは、リソース割り当て及びフレームレイアウト構成に使用されるリソースを、予め知られた制御リソースを介してシグナリングすることを可能とされてよい。
【0082】
移動無線リソースを制御するエンティティは、各UEの無線チャネル持続時間を導出し、無線チャネル持続時間に従ってMCS適応レートを構成することを可能とした。
【0083】
移動通信デバイスは、可変のMCS適応レートで送信されたデータを受信することを可能とした(実際に使用されたMCS適応レートは、移動無線リソースを制御するエンティティによって構成されている)。
【0084】
移動通信デバイスは、MCS適応レートでデータを受信することを可能とされてよく、同時に、他の移動通信デバイスは異なるMCS適応レートでデータを受信してよい。
【0085】
さらに、移動通信デバイスは、リソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対するリソース位置を、予め知られた制御リソースを介して受信することを可能とされてよい。
【0086】
OFDMベースの移動通信システムは、基地局と複数の移動通信デバイスとの間で複数の同時接続を提供することを可能とした。他方、各接続は、個別のTTI長で構成されてよい。
【0087】
OFDMベースの移動通信システムは、関連するサービスの現在のQoSニーズに一致するTTI長を選択することを可能とされてよい。
【0088】
さらに、OFDMベースの移動通信システムは、接続のレイテンシ要求を定期的にチェックすることを可能とされ、必要ならばTTI長の再構成を実行する。
【0089】
OFDMベースの移動通信システムは、さらに、リソース割り当て及びフレームレイアウト構成に使用されるリソースを、予め知られた制御リソースを介してシグナリングすることを可能とされてよい。
【0090】
さらに、OFDMベースの移動通信システムは、基地局と異なるTTI長(単一の移動通信デバイスによって提供される異なるサービスのQoSニーズに一致する)を有する単一の移動通信デバイスとの間の複数の接続を提供することを可能とされてよい。
【0091】
OFDMベースの移動無線リソースを制御するエンティティは、各無線接続の要求されるTTI長を導出し、要求されるTTI長に従って各無線接続に対するTTI長を構成することを可能とした。
【0092】
OFDMベースの移動通信デバイスは、可変TTI長で送信されたデータを受信することを可能とした(実際に使用されたTTI長は、移動無線リソースを制御するエンティティによって構成されている)。
【0093】
OFDMベースの移動通信デバイスは、同じ無線リソース上で異なるTTI長でデータを受信することを可能とされてよい。
【0094】
さらに、OFDMベースの移動通信デバイスは、他の移動通信デバイスが異なるTTI長でデータを受信する無線リソース上で、TTI長でデータを受信することを可能とされてよい。
【0095】
OFDMベース移動通信デバイスは、リソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対するリソース位置を、予め知られた制御リソースを介して受信することを可能とされてよい。
【0096】
なおさらなる態様において、発明は、データチャネルの使用される変調及び符号化スキームを構成することを可能とされる通信システムを提供し、データチャネルの変調及び符号化スキームのシグナリングの伝送のために使用される変調及び符号化スキームは、関連するモバイルデバイスに予め知られたリソース上でシグナリングされる。
[項目1]
直交周波数分割多重移動通信システムにおけるデータを伝送するための方法であって、上記データは、変調及び符号化スキーム再構成サイクル長(MCS再構成サイクル長)にわたって再構成可能なMCSを使用して伝送され、上記データは、再構成可能な伝送時間間隔長(TTI長)、上記MCS再構成サイクル長を使用して伝送され、上記TTI長は互いに異なる、方法。
[項目2]
上記データは、データフレーム内で伝送され、上記データフレームは、データフレームブロックを含むフレーム構造を有し、上記データフレームブロックは、
少なくとも1つのフレーム制御フィールドと、
少なくとも1つのフレームサブブロックであり、各サブブロックは、
ユーザデータと、
上記ユーザデータに対する上記MCSに関する情報と、
TTIインジケータと、
ユーザデータ証明情報と、
を含む、フレームサブブロックと
を備える、項目1に記載の方法。
[項目3]
上記データフレームは、さらに、上記MCSに関する情報を含む連続情報フィールド間の区分を示す情報を含む、項目2に記載の方法。
[項目4]
上記データフレーム内で、データは、複数のデータチャネル内で同時に伝送され、第1データチャネル内のデータは第1の変調及び符号化スキームの適応レートで伝送され、第2データチャネル内のデータが上記第1の変調及び符号化スキームと異なる第2の変調及び符号化スキームの適応レートで伝送される、項目2又は3に記載の方法。
[項目5]
基地局及び複数のユーザ機器デバイスを備える直交周波数分割多重移動通信システムであって、上記直交周波数分割多重移動通信システムは、上記基地局と上記複数のユーザ機器デバイスのうちの少なくとも1つのユーザ機器デバイスとの間で複数の同時データチャネルを提供するよう構成され、上記直交周波数分割多重移動通信システムは、個別の変調及び符号化スキームの適応レートを用いて各データチャネルを構成可能である、直交周波数分割多重移動通信システム。
[項目6]
上記直交周波数分割多重移動通信システムは、無線チャネルに関連する上記ユーザ機器デバイスの現在の無線チャネル持続期間に合致するように、個別の変調及び符号化スキームの適応レートの選択を許可可能である、項目5に記載の直交周波数分割多重移動通信システム。
[項目7]
上記直交周波数分割多重移動通信システムは、接続されたユーザ機器デバイスに対する無線チャネル状態を定期的にチェックし、必要に応じて、上記変調及び符号化スキームの適応レートの再構成を実行可能である、項目5又は6に記載の直交周波数分割多重移動通信システム。
[項目8]
上記直交周波数分割多重移動通信システムは、既知の制御リソースを使用して、リソース割り当て及びフレームレイアウト構成に使用されるリソースをシグナリング可能である、項目5から7のいずれか一項に記載の直交周波数分割多重移動通信システム。
[項目9]
直交周波数分割多重移動通信デバイスであって、可変変調及び符号化スキーム適応レート(MCS適応レート)を用いて基地局により伝送されるデータを受信するよう構成され、上記データは、さらに、伝送時間間隔長(TTI長)を用いて伝送され、上記MCS適応レート及び上記TTI長はそれぞれ個別に可変である、直交周波数分割多重移動通信デバイス。
[項目10]
上記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、複数の無線チャネルを介してデータを受信するよう構成され、第1の無線チャネルは、第1のMCS適応レートに関連し、第2の無線チャネルは、第2のMCS適応レートに関連する、項目9に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
[項目11]
上記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、既知の制御リソースを使用して、リソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対するデータフレーム内の位置を決定するよう構成される、項目9又は10に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
[項目12]
上記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、直交周波数分割多重通信システムにおいて動作するよう適応され、上記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、可変TTI長を用いて送信されたデータを受信するよう構成される、項目9から11のいずれか一項に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
[項目13]
上記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、同じ無線リソース上で異なるTTI長を有するデータを受信することができる、項目9から12のいずれか一項に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
[項目14]
上記直交周波数分割多重移動通信デバイスは、既知の制御リソースを介して、リソース割り当てメッセージ及びフレームレイアウト構成メッセージに対するリソース位置情報を受信するよう構成される、項目9から13のいずれか一項に記載の直交周波数分割多重移動通信デバイス。
[項目15]
移動無線リソースを制御するよう構成された直交周波数分割多重移動通信ネットワークエンティティであって、当該エンティティは、複数のユーザ機器デバイスのそれぞれに対して無線チャネル持続時間を導出するよう構成され、上記無線チャネル持続時間に従って変調及び符号化スキームの適応レートを構成するよう構成される、直交周波数分割多重移動通信ネットワークエンティティ。
[項目16]
移動無線リソースを制御するよう構成された直交周波数分割多重移動通信ネットワークエンティティであって、当該エンティティは、複数の無線接続のそれぞれの必要な伝送時間間隔長(TTI長)を導出し、上記必要なTTI長に従って各無線接続に対して上記TTI長を構成するよう構成される、直交周波数分割多重移動通信ネットワークエンティティ。