(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】車両用シート
(51)【国際特許分類】
B60N 2/64 20060101AFI20220817BHJP
【FI】
B60N2/64
(21)【出願番号】P 2018080687
(22)【出願日】2018-04-19
【審査請求日】2021-02-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004640
【氏名又は名称】日本発條株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】能登 祐二
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-247667(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0156164(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、
前記シートクッションのシート後方側の端部に該シートクッションに対してシート前後方向に傾動可能に設けられ、乗員の背部を支持するシートバックと、
前記シートバックの背面に沿って設けられた板状の背面ボードと、
前記背面ボードの端部と近接して設けられ、前記シートバックの前記シートクッションに対する角度が前記乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態でそのシート後方側の面が前記背面ボードのシート後方側の面と面一又は前記背面ボードのシート後方側の面よりもシート後方側に位置している背面ボード端部近接部と、
を備え
、
前記シートバックは、前記シートバックの骨格の一部を構成する板状の背面パネルを含んで構成され、
前記背面ボードは、前記背面パネルにおける前記乗員とは反対側の面に沿って配置され、
前記背面ボード端部近接部は、前記背面パネルに形成されかつ前記背面ボード側へ向けて突出する凸ビードとされており、
前記背面パネルは、前記背面ボードと当該背面ボードの厚み方向に対向して配置される背面ボード対向部を備えており、
前記凸ビードは、前記背面ボードを囲むように設けられており、
前記背面パネルの一部である前記凸ビード及び前記背面ボードが表皮材によって覆われている車両用シート。
【請求項2】
前記
背面ボード対向部には、
前記背面ボード側又は
前記背面ボードとは反対側へ向けて突出する補強ビードが形成されている請求項
1記載の車両用シート。
【請求項3】
前記補強ビードの突出方向の先端面は、前記背面ボードが当接する当接面とされており、
前記補強ビードは、前記背面ボード対向部のシート左右方向の両側部分よりもシート左右方向の中央部に形成されており、
前記背面ボードが前記当接面に当接した状態では、前記背面ボードのシート左右方向の両側部分が、前記背面パネルの前記背面ボード対向部のシート左右方向の両側部分と離間している請求項2に記載の車両用シート。
【請求項4】
前記凸ビードは、前記シートバックの前記シートクッションに対する角度が乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態において、前記背面ボードのシート上側の端部、シート右側の端部及びシート左側の端部と近接して設けられている請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の車両用シート。
【請求項5】
前記シートバックは、前記シートバックの骨格の一部を構成する左右一対のサイドフレームと、左右一対の前記サイドフレーム間に架け渡された状態でシート左右方向の端部が左右一対の前記サイドフレームに接合された前記背面パネルと、を含んで構成され、
左右一対の前記サイドフレームと前記背面パネルの前記背面ボード対向部の左右方向の両側部分とが重なっている請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の車両用シート。
【請求項6】
前記凸ビードは、前記サイドフレームよりもシート幅方向外側に配置されている請求項5に記載の車両用シート。
【請求項7】
前記凸ビードにおいて前記背面ボードの端部側を形成する内壁部が、前記背面ボード対向部の厚み方向に対して傾斜している請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の車両用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、樹脂材料を用いて板状に形成された樹脂ボードが開示されている。この樹脂ボードは、断面凹凸状のコアシートを2枚のカバーシートで挟み込むことにより構成された三層構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような板状の部材を車両用シートのシートバックの背面ボードとして用いる場合、車両の乗員がシートバックに接触した際に、背面ボードの端部付近において乗員との接触圧力が高まることを抑制できることが望ましい。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、背面ボードの端部付近において乗員との接触圧力が高まることを抑制できる車両用シートを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様の車両用シートは、乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、前記シートクッションのシート後方側の端部に該シートクッションに対してシート前後方向に傾動可能に設けられ、乗員の背部を支持するシートバックと、前記シートバックの背面に沿って設けられた板状の背面ボードと、前記背面ボードの端部と近接して設けられ、前記シートバックの前記シートクッションに対する角度が前記乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態でそのシート後方側の面が前記背面ボードのシート後方側の面と面一又は前記背面ボードのシート後方側の面よりもシート後方側に位置している背面ボード端部近接部と、を備えている。
【0007】
第1の態様の車両用シートによれば、乗員の臀部及び大腿部がシートクッションに支持され、乗員の背部がシートバックに支持される。ここで、シートバックの背面には、板状の背面ボードが設けられている。また、背面ボード端部近接部が、背面ボードの端部と近接して設けられている。そして、シートバックのシートクッションに対する角度が乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態で、背面ボード端部近接部のシート後方側の面が、背面ボードのシート後方側の面と面一又は背面ボードのシート後方側の面よりもシート後方側に位置している。これにより、車両用シートのシート後方側の乗員がシートバックに接触した際に、背面ボードの端部付近において乗員との接触圧力が高まることを抑制できる。また、シートバックにおいて乗員を支持する側とは反対側がシート上方側へ向けられた状態で、すなわち、シートバックがシートクッションに対して前傾された状態で、車両用シートのシート後方側又は側方側の乗員がシートバックに接触した際についても同様に、背面ボードの端部付近において乗員との接触圧力が高まることを抑制できる。
【0008】
第2の態様の車両用シートは、第1の態様の車両用シートにおいて、前記シートバックは、前記シートクッションの骨格の一部を構成する板状の背面パネルを含んで構成され、前記背面ボードは、前記背面パネルにおける前記乗員とは反対側の面に沿って配置され、前記背面ボード端部近接部は、前記背面パネルに形成されかつ前記背面ボード側へ向けて突出する凸ビードとされている。
【0009】
第2の態様の車両用シートによれば、背面パネルに凸ビードを形成することで、背面ボードの端部付近において乗員との接触圧力が高まることを抑制できる。
【0010】
第3の態様の車両用シートは、第2の態様の車両用シートにおいて、前記背面パネルにおいて前記背面ボードと対向する部分には、背面パネル側又は背面パネルとは反対側へ向けて突出する補強ビードが形成されている。
【0011】
第3の態様の車両用シートによれば、背面パネルに補強ビードが形成されていることにより、当該背面パネルにおいて背面ボードと対向している部分の曲げに対する強度を向上させることができる。これにより、背面パネルに背面ボードを介して入力される荷重に対する耐力を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る車両用シートは、背面ボードの端部付近において乗員との接触圧力が高まることを抑制できる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態の車両用シートを示す斜視図であり、シートバックのシートクッションに対する角度が、乗員が着座可能な角度に調節された状態を示している。
【
図2】第1実施形態の車両用シートを示す斜視図であり、シートバックのシートクッションに対する角度が、シートバックの背面に荷物等を載置することが可能な角度に調節された状態を示している。
【
図3】
図1に示された3-3線に沿って切断したシートバックの断面を示す断面図である。
【
図4】第2実施形態の車両用シートを示す平面図であり、シートバックのシートクッションに対する角度が、シートバックの背面に荷物等を載置することが可能な角度に調節された状態を示している。
【
図5】
図1に示された5-5線に沿って切断したシートバックの断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
図1~
図3を用いて、本発明の第1実施形態に係る車両用シートについて説明する。なお、以下の説明において前後左右上下の方向を示して説明するときは、車両用シートに着座した乗員から見た前後左右上下の方向を示すものとし、また各図に適宜示す矢印FRは前方向、矢印UPは上方向、矢印RHは右方向、矢印LHは左方向をそれぞれ示すものとする。また、左右の方向は、シート幅方向と一致している。
【0015】
図1に示されるように、本実施形態の車両用シート10は、乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッション12と、乗員の背部を支持するシートバック14と、を備えている。
【0016】
シートクッション12は、表皮材16に覆われたシートクッションパッド18がシートクッションフレームに取付けられること等によって形成されている。
【0017】
図1及び
図2に示されるように、シートクッション12の後端部には、シートバック14が取付けられている。このシートバック14は、図示しないリクライニング機構によってシートクッション12に対して前後方向に傾けることが可能となっている。なお、
図1では、シートバック14のシートクッション12に対する角度が、乗員が着座可能な角度に調節された状態を示している。また、
図2では、シートバック14のシートクッション12に対する角度が、シートバック14の背面に荷物等を載置することが可能な角度に調節された状態を示している。
【0018】
次に、シートバック14の細部の構成について説明する。
【0019】
図3に示されるように、シートバック14は、当該シートバック14のシートバックフレームの一部を構成する図示しない左右一対のサイドフレームと、シートバックフレームの他の一部を構成すると共に左右一対のサイドフレーム間に架け渡された状態で左右方向の端部が左右一対のサイドフレームに接合された背面パネル20と、を備えている。また、シートバック14は、シートバック14の背面に沿って設けられた板状の背面ボード22を備えている。さらに、シートバック14は、シートバックフレームに取付けられたシートバックパッド24と、シートバックパッド24等を覆う表皮材26と、を備えている。
【0020】
背面パネル20は、鋼板材にプレス加工等が施されること等によって形成されている。背面パネル20の左右方向の中央部は、後述する背面ボード22と対向して配置される背面ボード対向部28とされている。また、背面パネル20には、後述する背面ボード22側へ向けて突出する背面ボード端部近接部としての凸ビード30が形成されている。この凸ビード30は、背面ボード対向部28に沿って配置された背面ボード22の端部22Aと近接してかつ背面ボード22を囲むように設けられている。なお、この凸ビード30は、連続して形成されている必要はなく、複数個所に分けて点在するように設けられていてもよい。
【0021】
凸ビード30について詳述すると、この凸ビード30は、当該凸ビード30の長手方向と直交する方向に沿って切断した断面視で略U字状断面に形成されている。ここで、凸ビード30の突出方向の先端側を頂壁部30Aと呼び、凸ビード30において背面ボード22の端部22A側を内壁部30Bと呼び、凸ビード30において背面ボード22とは反対側を外壁部30Cと呼ぶ。そして、本実施形態では、内壁部30B及び外壁部30Cが背面ボード対向部28の厚み方向に対して傾斜している。また、シートバック14のシートクッション12に対する角度が乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態(
図1に示された状態)において、頂壁部30Aのシート後方側の面30Dが背面ボード22のシート後方側の面22Bと略面一となっている。
【0022】
背面ボード22は、ポリプロピレン等を用いて矩形板状に形成されている。この背面ボード22は、背面パネル20の背面ボード対向部28における乗員とは反対側の面に沿って配置されている。なお、背面ボード22は、接着剤や両面テープ等を用いて背面ボード対向部28に接合されていてもよいし、接合されていなくてもよい。
【0023】
シートバックパッド24は、シート後方側が開放された形状に形成されており、乗員の背部からの荷重が入力されるメイン部32と、メイン部32の左右方向の端部から乗員とは反対側へ向けて延びるサイド部34と、を備えている。また、シートバックパッド24は、サイド部34におけるメイン部32とは反対側の端部から、背面パネル20の凸ビード30側へ向けて延びる係止部36を備えている。この係止部36におけるサイド部34とは反対側の端部は、凸ビード30の外壁部30Cと近接して配置されている。
【0024】
表皮材26は、合成皮革やビニール等を用いて袋状に形成されている。本実施形態では、表皮材26が取付けられることで、シートバックパッド24、背面パネル20の一部(凸ビード30)及び背面ボード22が表皮材26によって覆われるようになっている。
【0025】
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0026】
図1に示されるように、以上説明した本実施形態の車両用シート10に乗員が着座すると、乗員の臀部及び大腿部がシートクッション12によって支持され、乗員の背部がシートバック14によって支持される。
【0027】
ここで、本実施形態では、シートバック14の背面には、板状の背面ボード22が設けられている。また、背面パネル20の凸ビード30が、背面ボード22の端部22Aと近接して設けられている。そして、
図1及び
図3に示されるように、シートバック14のシートクッション12に対する角度が乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態(
図1に示された状態)において、凸ビード30の頂壁部30Aのシート後方側の面30Dが背面ボード22のシート後方側の面22Bと略面一となっている。これにより、車両用シート10のシート後方側の乗員の頭部が、車両の前面衝突時等にシートバック14に接触した際に、当該乗員の頭部が背面ボード22の端部22Aに表皮材26を介して接触することが抑制される。これにより、乗員の頭部との接触圧力が背面ボード22の端部22A付近において高まることを抑制できる。また、シートバック14のシートクッション12に対する角度が、シートバック14の背面に荷物等を載置することが可能な角度に調節された状態(
図2に示された状態)で、車両用シート10のシート後方側又は側方側の乗員の頭部が、車両の前面衝突時や側面衝突時等にシートバック14に接触した際についても同様に、当該乗員の頭部が背面ボード22の端部22Aに表皮材26を介して接触することが抑制される。これにより、乗員の頭部との接触圧力が背面ボード22の端部22A付近において高まることを抑制できる。また、本実施形態では、背面ボード22の端部22Aを湾曲させる処理が不要となり、背面ボード22の製造コストを削減することができる。
【0028】
また、凸ビード30の頂壁部30Aのシート後方側の面30Dが背面ボード22のシート後方側の面22Bと略面一となっていることにより、シートバック14の背面のより一層のフラット化を図ることができる。これにより、シートバック14の背面の外観を向上させることができる。
【0029】
(第2実施形態)
次に、
図4及び
図5を用いて、本発明の第2実施形態に係る車両用シート38について説明する。なお、第2実施形態に係る車両用シート38において前述の第1実施形態に係る車両用シート10の各部材及び部分と対応する部材等には、車両用シート10の各部材等と同一の符号を付してその説明を省略することがある。
【0030】
図4に示されるように、本実施形態の車両用シート38では、背面パネル20の凸ビード30が、矩形状の背面ボード22の3辺を囲むように設けられている。すなわち、凸ビード30は、シートバック14のシートクッション12に対する角度が乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態(
図1に示された状態)において背面ボード22の上側の端部22A、右側の端部22A及び左側の端部22Aと近接して設けられている。
【0031】
また、
図5に示されるように、背面パネル20の背面ボード対向部28には、背面ボード22側へ向けて突出する複数の補強ビード40が形成されている。この複数の補強ビード40は、シートバック14のシートクッション12に対する角度が、シートバック14の背面に荷物等を載置することが可能な角度に調節された状態(
図4に示された状態)において前後方向に沿って形成されている。また、複数の補強ビード40は、背面ボード対向部28の左右方向の両側部分28Aよりも左右方向の中央部において左右方向に間隔をあけて配置されている。
【0032】
また、補強ビード40の突出方向の先端面は、背面ボード22が当接する当接面40Aとされている。そして、背面ボード22が当接面40Aに当接した状態では、背面ボード22の左右方向の両側部分22Cが、背面パネル20の背面ボード対向部28の左右方向の両側部分28Aと離間している。
【0033】
また、本実施形態では、シートバック14のシートクッション12に対する角度が乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態(
図1に示された状態)において、凸ビード30の頂壁部30Aのシート後方側の面30Dが背面ボード22のシート後方側の面22Bよりも後方側に位置している。なお、
図5においては、シートバック14のサイドフレームを符号42で示している。
【0034】
以上説明した本実施形態では、シートバック14のシートクッション12に対する角度が乗員の背部を支持可能な角度に調節されている状態(
図1に示された状態)において、凸ビード30の頂壁部30Aのシート後方側の面30Dが背面ボード22のシート後方側の面22Bよりも後方側に位置している。これにより、車両用シート38のシート後方側の乗員の頭部Pが、車両の前面衝突時等にシートバック14に接触した際に、当該乗員の頭部Pが背面ボード22の端部22Aに接触することが抑制される。これにより、乗員の頭部Pとの接触圧力が背面ボード22の端部22A付近において高まることを抑制できる。
【0035】
また、本実施形態では、背面ボード22の左右方向の両側部分22Cが、背面パネル20の背面ボード対向部28の左右方向の両側部分28Aと離間している。これにより、乗員の頭部Pが背面ボード22の左右方向の両側部分22Cを押圧した際に、当側部分22Cを撓ませ易くすることができる。これにより、乗員の頭部Pとの接触圧力が背面ボード22の端部22A付近において高まることをより一層抑制できる。
【0036】
さらに、本実施形態では、背面パネル20の背面ボード対向部28に複数の補強ビード40が形成されている。これにより、背面ボード対向部28の曲げに対する強度を向上させることができる。その結果、背面ボード対向部28に背面ボード22を介して入力される荷重に対する耐力を向上させることができる。
【0037】
なお、本実施形態では、背面ボード22側へ向けて突出する複数の補強ビード40を設けたが、この複数の補強ビード40に代えて背面ボード22とは反対側へ向けて突出する複数の補強ビードを設けてもよい。
【0038】
また、第1実施形態に係る車両用シート10及び第2実施形態に係る車両用シート38では、背面パネル20に凸ビード30を形成することにより、乗員の頭部との接触圧力が背面ボード22の端部22A付近において高まることを抑制した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、サイドフレーム42(
図5参照)の一部等を背面パネル20の凸ビード30と同様に機能させてもよい。背面パネル20の凸ビード30と同様に機能する別部材を設けてもよい。
【0039】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートバック
20 背面パネル
22 背面ボード
30 凸ビード(背面ボード端部近接部)
38 車両用シート
40 補強ビード