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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】草刈機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/64 20060101AFI20220817BHJP
   A01D 34/68 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
A01D34/64 M
A01D34/68 L
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018124700
(22)【出願日】2018-06-29
(65)【公開番号】P2020000160
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(73)【特許権者】
【識別番号】599118768
【氏名又は名称】株式会社斎藤農機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】中村 太郎
(72)【発明者】
【氏名】瀧口 純一郎
(72)【発明者】
【氏名】南方 佑輔
(72)【発明者】
【氏名】川口 晃平
(72)【発明者】
【氏名】若林 宗平
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 博紀
(72)【発明者】
【氏名】金子 真之
(72)【発明者】
【氏名】黒見 晃志
(72)【発明者】
【氏名】見前 伸吾
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 潤
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/117190(WO,A1)
【文献】特開2009-038987(JP,A)
【文献】特開2005-137270(JP,A)
【文献】特開2016-067229(JP,A)
【文献】特開2013-078333(JP,A)
【文献】特開2007-053991(JP,A)
【文献】実開昭62-125420(JP,U)
【文献】特開2016-185134(JP,A)
【文献】特開2016-189052(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0215337(US,A1)
【文献】特開2005-137272(JP,A)
【文献】特開2005-151966(JP,A)
【文献】特開2015-167540(JP,A)
【文献】特開2015-167539(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/64
A01D 34/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前車輪と後車輪とで走行自在な機体と、前後方向で前記前車輪と前記後車輪との中間に配置され原動部の駆動力により地面の草を刈り取る刈取部とを備えると共に、
前記刈取部が、縦向き姿勢の駆動軸芯を中心に駆動回転する駆動軸の下端に備えられた回転体と、前記回転体の外周に着脱自在に備えられた複数の刈刃とを備えており、
前後方向で前記前車輪と前記後車輪との中間で、前記機体の縦壁に形成された開口を閉塞する状態で、前記刈刃の回転軌跡の外方を覆うカバーを着脱自在に備え、
前記カバーが、機体外方からの操作で締結および分離自在なネジ体で固定され、
前記カバーには、縦方向に長い長孔が設けられ、前記ネジ体は、前記長孔に挿通するように構成されている草刈機。
【請求項2】
前記前車輪と、前記後車輪とが操向作動自在に構成され、遠隔操作により前記前車輪と前記後車輪との操向を制御する制御装置を備えている請求項1に記載の草刈機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪により地面を走行しつつ刈刃を駆動回転することにより草を刈り取る草刈機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記構成の草刈機として特許文献1には、前車輪と後車輪とで走行可能な機体の下側に刈取装置を備え、この刈取装置に開閉自在に側部カバーを備えた乗用草刈機の技術が記載されている。
【0003】
この特許文献1では、刈取装置が上部カバーと側部カバーとを有し、これらのカバーの内部の中央位置に縦向き姿勢の駆動軸を配置し、この駆動軸の下端に帯板状のステイを設け、このステイの両端に刈刃を取り付けた構成が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-115186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
比較的小型で軽量の草刈機では、刈刃を交換する際に、人為操作により機体の上下を反転させることで刈刃を露出させ、刈刃を固定しているボルトやナット類の締付を解除することで刈刃の分離を行っている。
【0006】
しかしながら、大型の草刈機では、人為操作で機体の上下を反転させることが不能である。このような理由から特許文献1に記載されるように刈取装置の側部カバーを開閉自在に構成し、この側部カバーを開放することで刈刃の交換を容易に行えるようにしている。
【0007】
しかしながら、特許文献1に示される側部カバーのように開閉自在に構成されるものでは、ヒンジ等の支持構造と、側部カバーを閉じ姿勢に固定する構造とを必要とし、閉じ姿勢に維持した際には、カバー内部からの小石や、砂等が外部に飛散する不都合を抑制するために、側部カバーの外周の隙間を小さくすることも求められる。
【0008】
このような理由から、簡単な構造でありながら刈刃の交換を容易に行え、刈取作業時には刈刃等で跳ね飛ばされた小石等の飛散を防止できる草刈機が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の特徴は、前車輪と後車輪とで走行自在な機体と、前後方向で前記前車輪と前記後車輪との中間に配置され原動部の駆動力により地面の草を刈り取る刈取部とを備えると共に、前記刈取部が、縦向き姿勢の駆動軸芯を中心に駆動回転する駆動軸の下端に備えられた回転体と、前記回転体の外周に着脱自在に備えられた複数の刈刃とを備えており、前後方向で前記前車輪と前記後車輪との中間で、前記機体の縦壁に形成された開口を閉塞する状態で、前記刈刃の回転軌跡の外方を覆うカバーを着脱自在に備え、前記カバーが、機体外方からの操作で締結および分離自在なネジ体で固定され、前記カバーには、縦方向に長い長孔が設けられ、前記ネジ体は、前記長孔に挿通するように構成されている点にある。
【0010】
この特徴構成によると、カバーを装着した状態では、刈取作業時に刈刃で跳ね飛ばされた小石等をカバーが受け止め飛散を防止する。また、カバーを分離した状態では刈刃を機体の横外方に露出させ、機体の横外方から刈刃の着脱が可能となる。
従って、簡単な構造でありながら刈刃の交換を容易に行え、刈取作業時には刈刃等で跳ね飛ばされた小石等の飛散を防止できる草刈機が構成された。
【0011】
【0012】
また、機体外方からネジ体を操作してカバーを固定する状態と、カバーの取り外しとが可能となる。この構成では、ヒンジを用いて揺動により開閉するものと比較して部品点数を少なくなり、固定状態ではネジ体の締結力によりカバーの姿勢を安定させることも可能となる。
【0013】
他の構成として、前記前車輪と、前記後車輪とが操向作動自在に構成され、遠隔操作により前記前車輪と前記後車輪との操向を制御する制御装置を備えても良い。
【0014】
これによると、機体から離れた位置においてオペレータが操作することで機体の走行を制御して刈取作業を行える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】草刈機の平面図である。
図2】傾斜地面での草刈機の後面図である。
図3】草刈機の側面図である。
図4】刈刃の支持構造の一部切欠き側面図である。
図5】刈刃の支持構造の横断平面図である。
図6】カバーの支持構造を模式的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1図3に示すように、左右の前車輪1と左右の後車輪2とで走行自在に構成される機体Aに刈刃ハウジングCを備え、この刈刃ハウジングCの内部に刈刃14を収容し、左右の前車輪1と左右の後車輪2と刈刃14とを駆動するエンジン3を備え、このエンジン3の下側に燃料タンク4を備えて作業機としての草刈機が構成されている。この草刈機ではエンジン3を有し、このエンジン3からの駆動力を取り出す機構で原動部が構成されている。
【0017】
図1図3に示すように、図中のFは「前方向」を示し、Bは「後方向」を示し、Rは「右方向」を示し、Lは「左方向」を示し、Uは「上方向」を示し、Dは「下方向」を示している。
【0018】
この草刈機では、下方に開放する椀状の刈刃ハウジングCと、これに収容された複数の刈刃14と、複数の刈刃14を駆動する駆動系とで刈取部の一例である刈取装置が構成されている。エンジン3と燃料タンク4とは、機体Aの前後方向で前車輪1と後車輪2との中間で、機体Aの左右方向での中央より右外方に偏位した位置に配置されている。
【0019】
図1図3に示すように、機体Aは、エンジン3、燃料タンク4、主伝動ケース21、走行伝動ケース22等を覆うように、板金材や樹脂で成るボディ5を有しており、このボディ5の前端部と後端部とにバンパー6を備えている。
【0020】
この草刈機は、左右の前車輪1と左右の後車輪2との操向操作を行い、前進と後進との切換を行い、エンジン3のスロットルの調節等を行う制御装置30と、無線信号による遠隔操作による情報を制御装置30に伝える無線通信ユニット31とを備えている。
【0021】
この草刈機は、河川の堤防や、道路の盛土部分等の傾斜地面(法面)での刈取作業を行えるように構成されたものであり、傾斜地面で機体Aの転倒を防止するため機体Aの左右方向の一方に偏位した位置(この実施形態では右側)で、且つ、機体Aの低い位置にエンジン3と燃料タンク4とを配置している。更に、左右の前車輪1と後車輪2とのうち、右側のものの幅W2より左側の幅W1を広く設定している。
【0022】
この草刈機では、傾斜地面での転倒の防止性能を向上させるために、機体Aの右側面から右外方に補助フレーム7を延出し、この補助フレーム7にバランサ8を取り付けている。尚、補助フレーム7は機体Aに対し分離することが可能である。
【0023】
この構成から傾斜地面で刈取作業を行う場合には、機体Aの右側を、常に傾斜地面の高い側に配置して機体Aを走行させることにより、エンジン3と燃料タンク4とバランサ8とが傾斜地面の高い側に配置され、左側の前車輪1と左側の後車輪2との幅広の接地面から機体Aの転倒を防止する状態での刈取作業を実現する。
【0024】
〔刈刃ハウジング〕
図1図3に示すように、刈刃ハウジングCは、平坦な上壁10の外周部を取り囲む部位に縦向き姿勢の縦壁11を有している。この刈刃ハウジングCの上壁10の中央部を上下方向に貫通し、駆動軸芯Yを中心に回転自在に駆動シャフト12(駆動軸の一例)を配置し、この駆動シャフト12の下端に回転ディスク13(回転体の一例)を備え、この回転ディスク13の外周に複数のプレート状の刈刃14を備えている。
【0025】
この刈刃ハウジングCを構成する上壁10と、縦壁11と、回転ディスク13と、複数の刈刃14とで刈取装置が構成されている。そして、駆動シャフト12が駆動回転することにより駆動軸芯Yを中心に回転ディスク13と複数の刈刃14とが一体的に回転し、地面の草木等が切断される。
【0026】
〔駆動構造〕
ボディ5の内部にはメインフレーム(図示せず)を備えており、このメインフレームにエンジン3と燃料タンク4とが支持されている。機体Aの左右方向での中央において、メインフレームに主伝動ケース21が支持されている。
【0027】
主伝動ケース21を基準にエンジン3と反対側に走行伝動ケース22が配置され、機体Aの前部位置に前部駆動ケース23が配置され、機体Aの後部位置に後部駆動ケース24が配置されている。
【0028】
この草刈機では、エンジン3の駆動力を主伝動ケース21に伝え、この主伝動ケース21からの駆動力を駆動シャフト12から回転ディスク13の刈刃14に伝えることで草木等の刈取作業を可能にする。また、主伝動ケース21からの駆動力を走行伝動ケース22に伝え、更に、前部駆動ケース23から左右の前車輪1に伝え、後部駆動ケース24から左右の後車輪2に伝えることで機体Aの走行を可能にしている。
【0029】
尚、図面には示していないが、エンジン3の駆動力を主伝動ケース21に伝える伝動部に遠心クラッチと、駆動系の全体に制動力を作用させるブレーキとを備えている。主伝動ケース21には、駆動シャフト12に伝える駆動力を断続する作業クラッチ機構と、走行伝動ケース22に伝えられる駆動力の回転方向を正逆に切り換える前後進切換機構とを内蔵している。
【0030】
〔操向操作構造等〕
左右の前車輪1と、左右の後車輪2とは、機体Aに対して操向作動自在に支持されている。そして、左右の前車輪1は、タイロッド等により連係され、前部操向モータ25の駆動力により操向作動自在に構成されている。これと同様に左右の後車輪2は、タイロッドにより連係され、後部操向モータ26の駆動力により操向作動自在に構成されている。
【0031】
この走行操作構造による前後車輪の操向操作と、前述した前後進切換機構による前後進の切換と、作業クラッチ機構による駆動力の断続等は、前述した無線信号により遠隔から操作される。
【0032】
この草刈機では、機体Aから離間した位置のオペレータが遠隔操作端末(図示せず)を操作することにより無線による遠隔制御を実現するものであり、オペレータの操作を補助するため、機体Aの前方を撮影する前部カメラ16と、後部カメラ17とを備えている。
【0033】
図1図3に示すように、ボディ5の内部には、変速制御、操向制御等を実現する制御装置30を備えると共に、無線信号を受信して制御装置30に与える無線通信ユニット31とを備えている。
【0034】
〔制御構成〕
制御装置30は、前部カメラ16で撮影された撮影画像情報と、後部カメラ17で撮影された撮影画像情報とからの情報とが入力する。また、この制御装置30は、前部操向モータ25と、後部操向モータ26と、主伝動ケース21での変速を行う変速制御部と、エンジン3の回転数を制御するスロットル制御部とに御信号を出力する。
【0035】
また、制御装置30は、遠隔操作端末での操作に対応して走行を行うことや、機体Aの各部の制御を実現する。更に、前部カメラ16と後部カメラ17とで撮影した画像情報から、既刈領域と未刈領域との境界を判別し、この境界に沿って自動走行することや、作業対象領域の外部に達した場合には、走行方向を切り換える自動スイッチバック等の制御を実現する。
【0036】
〔刈刃ハウジング〕
図1に示すように、回転ディスク13の外周を等しく4つに分割する位置に刈刃14が配置されている。図4図5に示すように、刈刃14は板状財に刃部を形成し、基端に支持孔14aが形成されている。また、回転ディスク13の外周には、縦向き姿勢の支持筒部34が固設され、この近傍にはナットで構成される固定部35が固設されている。
【0037】
支持筒部34は、上下方向に貫通する滑らかな内周面を有すると共に、径方向に貫通するスリット34aが形成されている。固定部35は、内周に雌ネジ部が形成されている。
支持筒部34に挿入される支持シャフト36は、軸部と、この軸部より大径の頭部を有し、軸部には径方向に貫通する係合孔36aが形成されている。図面には示していないが、支持シャフト36は、刈刃14の支持孔14aに挿通した状態で、この支持シャフトと刈刃14との相対回転を不能にする嵌合構造を有している。
【0038】
このような構成から、刈刃14の支持孔14aに支持シャフト36を挿通することで、これらを相対回転不能にする状態で、支持シャフト36を支持筒部34に対して回転自在に挿通する。更に、支持筒部34の外部からスリット34aを挿通するトーションロッド37の一端を支持シャフト36の係合孔36aに係合する。更に、トーションロッド37の他端を、固定部35に螺合した保持ボルト38で保持する。
【0039】
これにより、トーションロッド37の他端の位置が、保持ボルト38で保持されることにより、トーションロッド37の位置が決まり、支持シャフト36が抜止状態で支持され、その結果して刈刃14が支持される。
【0040】
刈刃14は、回転ディスク13の下面側にも備えられるものであり、このように下側に刈刃14を備える際には、支持シャフト36を、回転ディスク13の下側から支持筒部34に挿入し、前述と同様にトーションロッド37の一方を支持シャフト36の係合孔36aに挿通し、このトーションロッド37の他方を保持ボルト38保持することにより、支持シャフト36の抜止が行われる。
【0041】
このように支持された状態で、刈刃14に草木等が接触して切断が行われる場合には、支持シャフト36と一体的に刈刃14が回転する際にトーションロッド37が弾性変形する。この弾性変形の結果、刈刃14に作用する過剰な衝撃を抑制できるように構成されている。また、この構成において刈刃14を交換する際には、保持ボルト38を取り外し、トーションロッド37を支持シャフト36の係合孔36aから抜き出すことにより、支持シャフト36と一体的に刈刃14の取り外しが可能となる。
【0042】
刈取作業を長時間に亘って行った場合や、点検を行う場合等には、4つの刈刃14の、交換を必要とする。この交換を容易にするため、図3図6に示すように、刈刃ハウジングCの縦壁11のうち、前車輪1と後車輪2の中間で刈刃14の回転軌跡の外方を覆おう位置にカバー40を着脱自在に備えている。
【0043】
カバー40は、機体Aの左右両側部に配置されるものであり、このようにカバー40が配置される位置の縦壁11には、開口部11aが形成されている図6に示すように、縦壁11に一対の固定ナット41を備え、カバー40には縦方向に長い長孔42が形成されている。この固定ナット41は機体Aの構成物に備えても良い。
【0044】
この構成から、固定ボルト43(ネジ体の一例)をワッシャ44に挿通し、更に、固定ボルト43を外面側から長孔42に挿通し、固定ナット41に螺合させ、締め付けによりカバー40が装着される。この装着状態では、開口部11aを閉塞する状態となる。また、このようにカバー40を装着する場合には、長孔42の形成方向に沿ってカバー40の上下方向の位置調節が可能となる。
【0045】
そして、刈刃14を取り換える場合には、保持ボルト38を取り外し、トーションロッド37を支持シャフト36の係合孔36aから抜き出すことにより、支持シャフト36と一体的に刈刃14の取り外しが可能となる。
【0046】
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
【0047】
(a)カバー40を取り付けるためのネジ体として、実施形態では、カバー40の外側からカバー40の長孔42に挿通する固定ボルト43を用いていたが、これに代えて、縦壁11、あるいは、機体Aから外方に向けてボルトを突出し、このボルトをカバー40の長孔42に挿通し、カバー40の外部からボルトにナットを螺合させる構成を用いる。このような構成であっても、カバー40を着脱自在に備えることが可能となる。
【0048】
(b)刈刃14は、支持シャフト36を用いる構成に代えて、例えば、回転ディスク13(回転体)の外周の複数箇所に駆動軸芯Yと平行姿勢となる支軸を設け、支軸を刈刃14の支持孔14aに挿通し、刈刃14が支軸から抜け出す方向への変位を規制するベータピンを支軸に係合させる構成を用いる。この構成では、ボルトを用いない構成でありながら、支軸に対して刈刃14を支持することが可能となり、刈刃14を取り外す際にはベータピンを分離する操作で済む。
【0049】
(c)この作業機では原動部にエンジン3を備えているが、エンジン3に代えて電動モータを備えるものでも良い。このように構成することにより電動モータの駆動力作業を行い、走行を行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、機体の下部に配置した刈刃により刈取作業を行う草刈機に利用できる。
【符号の説明】
【0051】
1 前車輪
2 後車輪
3 エンジン(駆動部)
12 駆動シャフト(駆動軸)
13 回転ディスク(回転体)
14 刈刃
30 制御装置
40 カバー
43 固定ボルト(ネジ体)
A 機体
Y 駆動軸芯
図1
図2
図3
図4
図5
図6