(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】卓上ベル
(51)【国際特許分類】
G10K 1/07 20060101AFI20220817BHJP
【FI】
G10K1/07
(21)【出願番号】P 2018059101
(22)【出願日】2018-03-27
【審査請求日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】P 2017074086
(32)【優先日】2017-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
【審査官】冨澤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】実公昭35-029807(JP,Y1)
【文献】特開2009-276408(JP,A)
【文献】特開2015-014620(JP,A)
【文献】特開2014-077895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 1/06-1/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベル本体部と、
前記ベル本体部の上部側に容器状の保持部とを
備え、
前記ベル本体部は凸状の底部を有する支持台に直接又は間接的に支持され、
前記ベル本体部は、その内側であって前記支持台に沿って転がり打鈴する転動体を有することを特徴とする卓上ベル。
【請求項2】
前記容器状の保持部は小物を入れたり又は花を生けることができることを特徴とする請求項1記載の卓上ベル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卓上式のベルに関する。
【背景技術】
【0002】
卓上ベルは、ホテルのフロント,レストランのカウンターや食事テーブル等に置いて使用されている。
これらは、人を呼んだりする呼び鈴として利用したり、時間の経過を知らせる等の人の注意をベルの音で促したりするものである。
最近のベルとして、転動体がベル本体に衝突して鳴るものがある。
例えば特許文献1には、転動体が転がり、音が鳴る転動体ベルが開示されている。
転動体ベルを卓上ベルとして利用する場合、振って鳴らしてもよいし、上部を揺すって、ふらふらと揺動させて、鳴らすこともできて便利である。
一方、卓上ベルが載置されるようなホテル等のフロントやレストランのテーブル等の卓上スペースにおいては、もてなしの雰囲気を醸し出す生け花や、記帳のためのペン立て等が置かれている場合が多い。
この点を鑑みて、広さの限られた卓上スペースを有効に活かす卓上ベルが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、卓上スペースを有効に利用できる卓上ベルの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る卓上ベルは、ベル本体部と、容器状の保持部とを備えたことを特徴とする。
ここで、容器状の保持部とは、生け花等の花器の機能やペン立て等の機能を持たせるためのものである。
卓上ベルの上部に容器状の保持部を有する卓上ベルとして、その機能を持たせた。
【0006】
さらに詳しく述べれば、卓上ベルの上部に容器状の空間部を設け、生け花やペン等のものを挿入保持できる空間部なる保持部を設けることで、課題を解決することができる。
【0007】
そのときに例えば、保持部の上部円周上に飛び出したつまみ部が設けてあると、生け花やペンが保持されたままで、簡便につまむことができて、滑り落ちることもなく、音が鳴らしやすい。
【0008】
また、この卓上ベルをそのまま、ドアに取り付けることで、ドアベルとして利用することもできる。
【0009】
つまみ部がない形状であってもよい。
【0010】
複数の空間部からなる保持部を有していてもよい。
本発明において、ベル本体部は凸状の底部を有する支持台に支持されていてもよい。
このようにすると、揺れる卓上ベルとなる。
この場合に、ベル本体部は、内側に吊り下げられた打鈴用鐘又は転がり打鈴する転動体を有するのが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る卓上ベルは、容器状の保持部(空間部)を有しているので、この保持部を利用することで卓上ベルにいろいろな機能を付加できる。
【0012】
本来無機質な感じである卓上ベルに花等を生けることで、潤いが生まれ、華やかさを演出できる。
レストラン等の食事をするテーブルに、雰囲気を壊さずに呼び鈴としてのベル機能をさりげなく付帯でき、便利である。
【0013】
また、なにも保持していなくとも、呼び鈴として、この卓上ベルを置いておいてもデザイン的に違和感がない。
【0014】
加えて、底部が凸部形状とした支持台にし、揺れる構造となっていると、揺れることでも音がなり、そのゆらりゆらりと揺れる態様と、ベルが鳴ることで、癒しの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係る卓上ベル(実施例1)の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図に基づいて本発明に係る卓上ベルの構造例を説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0017】
実施例1を
図1に示す。
図1は断面図であり、正面図を
図4、平面図を
図5、底面図を
図6にそれぞれ示す。
例えば、卓上ベル(1)の上部に容器状の空間部を設け、生け花やペン等のものを挿入保持できる空間部からなる保持部(1-3)を有する。
保持部の上部円周上に飛び出したつまみ部(1-5)を設けてあると、生け花やペンが保持されたままで、簡便につかむことができて、音が鳴らしやすい。
図示を省略したが、上部のベル本体部(1-1)と底面が凸部(1-2)からなる支持台とは、直接もしくは、間接的に連結されている。
【0018】
また、この卓上ベル(1)をそのまま、ドアに取り付けることで、ドアベルとして利用することもできる。
卓上ベル(1)のベル本体部(1-1)を支持する支持台の底面に凸部(1-2)を有した卓上ベルであると、卓上に接しながらも卓上ベル(1)全体を揺らして、鳴らすこともできて便利であるし、そのときの揺れの動きがユーモラスで、楽しみがあって、おもしろい。
加えて、支持台の底面が凸部であるために、ペーパーウエイトとして利用した場合、メモ用紙等を押さえている状態が、ほぼ点接触で押さえる構造になる。
そのため、簡便にメモ用紙を差し込んだり、引き抜いたりすることもできるので、便利である。
さらに、底面が凸部であるために卓上ベル(1)を少し傾斜させるだけの動作だけで押さえている点接触部が移動するために、メモ用紙を同様に挟み込んだり、抜いたりすることが楽にできる。
【0019】
このとき、保持部(1-3)に挿入保持するものによって、卓上ベルの重心位置が変わり、揺れ方が異なり、それぞれに重心位置に応じた周期の揺れ方をする。
特に、生け花に必要な水等の液体を入れた場合、液体自体も揺動して、重心の位置がそのたびに異なることで、不規則でおもしろい揺れ方も期待できる。
この
図1においては、懸垂された錘(1-41)がベル本体部(1-1)に衝突することで、音が鳴るものである。
もちろん、卓上ベルにスリット部やクリップするような保持部を設けて、メモ用紙等を挟み込んで、掲示できる卓上ベルにすることも可能である。
【0020】
つまみ部がない形状であってもよい。
例として、
図2に実施例2を示す。
実施例2は、花(2)を保持部(1-3)に生けた例であり、内部の転動体(1-42)が揺動によって、ベル本体部(1-1)に衝突することで、音が出る転動体ベルとなっている。
【0021】
複数の空間部からなる保持部(1-3)を設けてもよい。
例えば、
図3に実施例3を示し、複数の保持部(1-3)を有し、帯状の下部の底面に凸部(1-2)を有する支持台になっている。
限定された方向での往復運動の揺れ方を望む場合には、この卓上ベルの形態が好ましい。
揺れ方向が限定された往復運動となるので、安定した揺れ方になる。
もちろん保持部の個数に限定はなく、複数のベル本体部(1-1)を備えたものであってもよい。
【0022】
図4は、
図1の実施例1の正面図を表す。
この形態は、上部ベル本体と底部の凸部をつなぐ支柱を追加した形態を示す。
垂直方向を軸とした回転体となっている。
そのため、右側面図,左側面図,背面図ともに正面図と同様に表れる。
図5は、
図4に表された形態の平面図である。
図6は、
図4に表された形態の底面図である。
図7は、
図2の実施例2の正面図である。
この形態は、垂直方向を軸とした回転体である。
そのため、右側面図,左側面図,肺面図ともに正面図と同様に表れる。
図8は、
図7で表された形態の平面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 卓上ベル
1-1 ベル本体部
1-2 凸部
1-3 保持部
1-41 錘
1-42 転動体
2 花