(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220817BHJP
【FI】
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2018225696
(22)【出願日】2018-11-30
【審査請求日】2021-06-11
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】110000992
【氏名又は名称】弁理士法人ネクスト
(72)【発明者】
【氏名】平 勇輝
【審査官】島田 英昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-176470(JP,A)
【文献】特開2014-018241(JP,A)
【文献】特開2018-029690(JP,A)
【文献】特開2014-028127(JP,A)
【文献】特開2018-051197(JP,A)
【文献】特開2017-35476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者が操作可能な操作手段と、
図柄の変動開始に伴って、複数の候補の内から選択された変動演出パターンに従って演出を実行するとともに、前記変動演出パターンに従った演出の実行中の所定期間内に前記操作手段
が繰り返し操作されたことに応じてボタン演出を実行する演出手段と、を備えており、
前記操作手段を手動で操作する手動操作モード、または、前記操作手段が自動で
繰り返し操作される自動操作モードに切替え可能な遊技機であって、
選択候補となる複数の前記変動演出パターン毎に前記自動操作モードにおいて前記操作手段が自動で繰り返し操作されるときの操作間隔を示す連打速度が予め対応付けられ、且つ大当たりの期待度が高い前記変動演出パターン程、速い連打速度が対応付けられており、
前記自動操作モードに切替えられているときは、
前記所定期間において実行対象に選択されている前記変動演出パターンに対応する連打速度で前記操作手段の自動操作が繰り返し行われるとともに、連打速度に応じてボタン演出を実行することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技者が操作可能な操作手段と、
遊技を制御する制御手段と、
図柄の変動開始に伴って、複数の候補の内から選択された変動演出パターンに従って演出を実行するとともに、前記変動演出パターンに従った演出の実行中の所定期間内に前記操作手段
が繰り返し操作されたこと、または、前記所定期間内に前記操作手段が
繰り返し操作されたものと前記制御手段により見做された
ことに応じてボタン演出を実行する演出手段と、を備えており、
前記操作手段を手動で操作する手動操作モード、または、前記操作手段が操作されない場合でも所定の条件が成立すると前記操作手段が
繰り返し操作されたものと前記制御手段により見做される見做し操作モードに切替え可能な遊技機であって、
選択候補となる複数の前記変動演出パターン毎に前記見做し操作モードにおいて繰り返し操作されたと見做される操作間隔を示す連打速度が予め対応付けられ、且つ大当たりの
期待度が高い前記変動演出パターン程、速い連打速度が対応付けられており、
前記見做し操作モードに切替えられているとき
は、前記所定期間において実行対象に選択されている前記変動演出パターンに対応する連打速度で前記操作手段の操作が繰り返し行われたと見做されるとともに、連打速度に応じてボタン演出を実行することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、演出ボタンが自動的に押下されるように設定することができるパチンコ遊技機が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述した従来のパチンコ遊技機は、演出ボタンが自動的に押下されるタイミングが常に同じであり、かつ、同じボタン演出が行われるため、遊技の興趣が低いという問題を有する。
【0005】
そこで、本発明は、上記の問題を解決するために創出されたものであって、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため、本発明の遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段と、図柄の変動開始に伴って、複数の候補の内から選択された変動演出パターンに従って演出を実行するとともに、前記変動演出パターンに従った演出の実行中の所定期間内に前記操作手段が繰り返し操作されたことに応じてボタン演出を実行する演出手段と、を備えており、前記操作手段を手動で操作する手動操作モード、または、前記操作手段が自動で繰り返し操作される自動操作モードに切替え可能な遊技機であって、選択候補となる複数の前記変動演出パターン毎に前記自動操作モードにおいて前記操作手段が自動で繰り返し操作されるときの操作間隔を示す連打速度が予め対応付けられ、且つ大当たりの期待度が高い前記変動演出パターン程、速い連打速度が対応付けられており、前記自動操作モードに切替えられているときは、前記所定期間において実行対象に選択されている前記変動演出パターンに対応する連打速度で前記操作手段の自動操作が繰り返し行われるとともに、連打速度に応じてボタン演出を実行することを特徴とする。
【0007】
演出手段は、自動操作モードに切替えられているときは、実行対象に選択されている変動演出パターンに対応する連打速度で操作手段の自動操作がされ、連打速度に応じて演出を実行する。
したがって、演出ボタンが自動的に押下される速度が常に同じであり、かつ、同じボタン演出が行われる従来の遊技機よりも興趣を高めることができる。
【0008】
また、本発明の遊技機は、遊技者が操作可能な操作手段と、遊技を制御する制御手段と、図柄の変動開始に伴って、複数の候補の内から選択された変動演出パターンに従って演出を実行するとともに、前記変動演出パターンに従った演出の実行中の所定期間内に前記操作手段が繰り返し操作されたこと、または、前記所定期間内に前記操作手段が繰り返し操作されたものと前記制御手段により見做されたことに応じてボタン演出を実行する演出手段と、を備えており、前記操作手段を手動で操作する手動操作モード、または、前記操作手段が操作されない場合でも所定の条件が成立すると前記操作手段が繰り返し操作され
たものと前記制御手段により見做される見做し操作モードに切替え可能な遊技機であって、選択候補となる複数の前記変動演出パターン毎に前記見做し操作モードにおいて繰り返し操作されたと見做される操作間隔を示す連打速度が予め対応付けられ、且つ大当たりの期待度が高い前記変動演出パターン程、速い連打速度が対応付けられており、前記見做し操作モードに切替えられているときは、前記所定期間において実行対象に選択されている前記変動演出パターンに対応する連打速度で前記操作手段の操作が繰り返し行われたと見做されるとともに、連打速度に応じてボタン演出を実行することを特徴とする。
【0009】
演出手段は、操作手段が所定の操作パターンにて操作されたものと制御手段により見做される見做し操作モードに切替えられているときは、実行対象に選択されている変動演出パターンに対応する連打速度で操作手段の操作がされたと見做され、連打速度に応じて演出を実行する。
したがって、演出ボタンが自動的に押下される速度が常に同じであり、かつ、同じボタン演出が行われる従来の遊技機よりも興趣を高めることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明を実施すれば、遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
【
図2】
図1に示すパチンコ遊技機に設けられた表示器類を拡大して示す説明図である。
【
図3】
図1に示すパチンコ遊技機に設けられた主制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【
図4】
図1に示すパチンコ遊技機に設けられたサブ制御基板および周辺機器の電気的構成をブロックで示す説明図である。
【
図5】操作パターンテーブルの構成を示す説明図である。
【
図6】自動操作タイミングを示すタイミングチャートである。
【
図7】ボタン演出処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】ボタン演出の説明図であり、(a)は演出ボタンの操作を促す画像が表示された状態を示し、(b)はボタン演出画像が表示された状態を示す。
【
図9】第2実施形態における操作パターンテーブルの構成を示す説明図である。
【
図10】ボタン演出の説明図であり、(a)は演出ボタンの連打を促す画像が表示された状態を示し、(b)はボタン演出画像が表示された状態を示す。
【
図11】第3実施形態における操作パターンテーブルの構成を示す説明図である。
【
図12】第3実施形態におけるボタン演出処理2の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の各実施形態では、本発明の遊技機としてパチンコ遊技機を例に挙げて説明する。
〈第1実施形態〉
本発明の第1実施形態のパチンコ遊技機について図を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、パチンコ遊技機の各部の方向を説明する場合は、そのパチンコ遊技機と対向して遊技を行う遊技者から見た方向を基準とする。具体的には、パチンコ遊技機の各部の左右方向および上下方向は、遊技者から見た左右方向および上下方向とする。また、遊技者に近づく方向を前方とし、遊技者から遠ざかる方向を後方とする。
【0013】
[パチンコ遊技機の主要構成]
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技機枠16を備える。遊技機枠16は、前方側から順に、前面枠18、内枠(図示せず)、外枠(図示せず)によって構成される。前面枠18は、ハンドル4と、打球供給皿(上皿ともいう)24と、余剰球受皿(下皿ともいう)25と、演出ボタン9と、演出レバー6と、スピーカ8,8と、左サイドランプ23aと、右サイドランプ23bとを備えている。
【0014】
ハンドル4は、前面枠18のうち右下、つまり、パチンコ遊技機1と対向して遊技を行う遊技者が右手で握ることができる位置に設けられている。ハンドル4は、タッチスイッチ92(
図3)と、発射レバー4aと、発射停止ボタン4bとを備えている。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4に触れたことを示す信号を出力するものであり、ハンドル4を握った遊技者の右手が触れる部分に配置されている。発射レバー4aは、遊技球の発射強度を調整するためのものであり、ハンドル4に回動可能に設けられている。発射停止ボタン4bは、遊技球が発射されているときに遊技球の発射を停止するためのものであり、ハンドル4を握った右手の親指により操作可能な位置に設けられている。打球供給皿24は、前面枠18のうち中央下側に設けられている。打球供給皿24は、発射装置90(
図3)に供給する遊技球を貯留するためのものである。打球供給皿24は、貸球払出装置80(
図3)および賞球払出装置400(
図3)から払出された遊技球を貯留する。余剰球受皿25は、前面枠18のうち打球供給皿24の下方に設けられている。余剰球受皿25は、打球供給皿24の貯留可能数を超えた遊技球を貯留する。
【0015】
演出ボタン9は、前面枠18のうち打球供給皿24の上方を覆う部分に設けられている。換言すると、演出ボタン9は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向する遊技者が右手または左手で押圧操作可能な位置に設けられている。本実施形態では、演出ボタン9はプッシュオン式のボタンスイッチである。演出ボタン9には、演出ボタンランプ9c(
図4)と、演出ボタン振動モータ9b(
図4)とが内蔵されている。演出ボタンランプ9cは、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9が押圧操作されたときに点灯または点滅する。演出ボタン9の表面は透光性材料によって形成されており、演出ボタンランプ9cが発した光を遊技者が視認できるように工夫されている。演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させるものであり、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。本実施形態では、演出ボタンランプ9cはLEDである。
【0016】
演出ボタン9には、押圧操作された演出ボタン9を押圧操作前の位置に復帰させるためのバネなどの弾性部材(図示せず)が内蔵されており、演出ボタン9は、押圧操作状態が解除されると、上記弾性部材の復元力によって押圧操作前の状態に復帰する。遊技者が、演出ボタン9の押圧操作が有効な期間に演出ボタン9を押圧操作すると、特定の演出が実行される。以下、演出ボタン9の操作を契機として行われる特定の演出のことをボタン演出という。
パチンコ遊技機1は、演出ボタン9を手動で操作する手動操作モード、または、演出ボタン9が自動で操作される自動操作モードに切替え可能に構成されている。本実施形態では、パチンコ遊技機1は、初期設定では、手動操作モードに設定されており、演出ボタン9を押圧操作した状態を一定時間継続すると自動操作モードに切り替わる。また、自動操作モードに切り替わっているときに、演出ボタン9を押圧操作すると、自動操作モードが解除され、手動操作モードに切り替わる。
【0017】
前面枠18のうち余剰球受皿25の左方、つまり、前面枠18のうち下側の左端寄りには、演出レバー6が設けられている。換言すると、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられている。つまり、演出レバー6は、前面枠18のうち、パチンコ遊技機1と対向した遊技者が左手で操作可能な位置に設けられており、演出ボタン9は、前面枠18のうち、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で押圧操作可能な位置に設けられている。
演出レバー6は、左手で掴むことができる棒状に形成されており、右回転または左回転の回転操作の他、後方への押し込み操作が可能である。
【0018】
また、演出レバー6には、演出レバー振動モータ6d(
図4)が設けられている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させるものであり、演出レバー6の操作が有効な期間において所定のタイミングで振動する。遊技者が、演出レバー6の操作が有効な期間に演出レバー6を操作すると、特定の演出が実行される。以下、演出レバー6の操作を契機として行われる特定の演出のことをレバー演出という。また、遊技者が、演出レバー6および演出ボタン9の操作が有効な期間に、演出レバー6を操作している状態で、かつ、演出ボタン9が押圧操作されたことを契機として実行される特定の演出のことをレバー・ボタン演出という。
【0019】
上述したように、パチンコ遊技機1は、遊技者が右手で操作するハンドル4と、右手または左手で操作する演出ボタン9と、主として左手で操作する演出レバー6とを備えており、遊技者が手持ち無沙汰にならないように工夫されている。さらに、パチンコ遊技機1は、遊技者が左手で演出レバー6を操作している状態で、右手で演出ボタン9を押圧操作したときに限ってレバー・ボタン演出が実行されるという、従来のパチンコ遊技機には存在しない新鮮味のある遊技を行うことができるため、遊技の興趣を向上させることができる。なお、演出ボタン9が本発明の操作手段の一例である。
【0020】
前面枠18のうち、左側には左サイドランプ23aが設けられており、右側には右サイドランプ23bが設けられている。左サイドランプ23aおよび右サイドランプ23bが設けられている部分の前面枠18は透光性を有し、その透光性を有する部分の内側には複数のLEDが配置されている。各LEDは、それぞれ複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。スピーカ8は、前面枠18のうち上部の左右の隅部にそれぞれ設けられており、音楽、効果音および報知音などの音を演出内容に応じて出力する。
【0021】
また、パチンコ遊技機1は、遊技盤2と、ガラス板5と、演出表示装置7とを備える。遊技盤2は、パチンコ遊技機1の略中央、つまり、遊技者の顔と略正対する位置に配置されている。演出表示装置7は、遊技盤2の後側に配置されており、その画面が遊技盤2の略中央から露出している。遊技盤2は、固定入賞装置10と、第1大入賞装置30と、第2大入賞装置33と、ゲート12と、普通可変入賞装置(電チューともいう)20と、一般入賞口13と、表示器類50と、センター装飾体14と、レール部材17とを備える。
【0022】
遊技盤2の盤面には、遊技球が流下(転動)する遊技領域3が形成されている。遊技領域3は、演出表示装置7の画面の左方に形成された左遊技領域3Aと、演出表示装置7の画面の右方に形成された右遊技領域3Bとを有する。遊技盤2の盤面には、遊技球の流下方向を変化させるための複数の遊技釘(図示せず)が打ち込まれている。遊技盤2の盤面の前方は、透明のガラス板5によって覆われている。また、
図1には示さないが、遊技盤2の複数箇所には、LEDが設けられている。それら各LEDを総称して盤ランプ(
図4において符号2aで示す)という。盤ランプ2aを構成する各LEDは、複数色を発光可能であり、演出内容に応じて点灯または点滅し、さらに発光色を変化させる。つまり、パチンコ遊技機1は、遊技制御中に演出内容に応じて左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aを点灯または点滅させ、各スピーカ8から音を出力する。
【0023】
固定入賞装置10は、遊技盤2のうち下側の略中央に配置されている。固定入賞装置10は、遊技球が1個ずつ入賞可能な第1始動口11を有する。第1始動口11は常時開口しており、遊技球が第1始動口11に入賞する確率は略変動しない。ゲート12は、右遊技領域3Bに配置されており、右遊技領域3Bを流下する遊技球が通過可能に構成されている。普通可変入賞装置20は、右遊技領域3Bのうちゲート12の下方に配置されている。普通可変入賞装置20は、可動部材21を備える。可動部材21は、基端を回動軸にして回動可能に構成されており、可動部材21が開閉動作することにより、第2始動口22が開閉する。可動部材21が開作動すると、第2始動口22が開口され、遊技球が第2始動口22に1個ずつ入賞し易い状態になる。また、可動部材21が閉作動すると、第2始動口22が閉口され、遊技球が第2始動口22に入賞することができない状態になる。
【0024】
第1大入賞装置30は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の右方に配置されており、第2大入賞装置33は、第1大入賞装置30の上側に配置されている。第1大入賞装置30は、第1大入賞口32を開閉する第1開閉部材31を備えており、第2大入賞装置33は、第2大入賞口35を開閉する第2開閉部材34を備える。第1大入賞口32および第2大入賞口35は、それぞれ同時に複数の遊技球が入賞可能な大きさに形成されている。本実施形態では、第1開閉部材31および第2開閉部材34は、それぞれ左右方向に長い板状に形成されており、左右の下端を回動軸にして回動可能に構成されている。以下、第1大入賞口32および第2大入賞口35に共通の事項を説明する場合は、単に大入賞口という。
第2大入賞装置33の内部には、第2大入賞口35に入賞した遊技球が通過可能な領域である特定領域(図示せず)および非特定領域(図示せず)が形成されている。また、第2大入賞装置33の内部には、第2大入賞口35に入賞した遊技球を特定領域または非特定領域に振り分ける振分部材(図示せず)と、この振分部材を駆動する振分部材ソレノイド35d(
図3)とが設けられている。
【0025】
表示器類50は、遊技盤2のうち遊技領域3の外側であって第1大入賞装置30の下方に設けられている。
図2に示すように、表示器類50は、第1特別図柄(第1特図ともいう)を変動表示する第1特別図柄表示器51と、第2特別図柄(第2特図ともいう)を変動表示する第2特別図柄表示器52と、普通図柄(普図ともいう)を変動表示する普通図柄表示器53とを備える。さらに、表示器類50は、第1特別図柄表示器51の作動保留の記憶数を表示する第1特図保留表示器51aと、第2特別図柄表示器52の作動保留の記憶数を表示する第2特図保留表示器52aと、普通図柄表示器53の作動保留の記憶数を表示する普図保留表示器53aとを備える。以下、第1特別図柄および第2特別図柄に共通の事項を説明する場合は、単に特別図柄という。
【0026】
本実施形態では、第1特別図柄表示器51および第2特別図柄表示器52は、それぞれ4個のLEDから構成されている。点灯したLED(■)および消灯したLED(□)がそれぞれ特別図柄を表しており、LEDの点灯箇所が所定方向(たとえば、左から右)へ流れる状態が特別図柄の変動表示を表している。
また、本実施形態では、普通図柄表示器53は、2個のLEDから構成されている。点灯したLED(■)および消灯したLED(□)が普通図柄を表しており、各LEDが点灯または消灯を繰り返す状態が普通図柄の変動表示を表している。また、遊技球がゲート12を通過すると普通図柄の抽選が実行され、普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示する。そして、普通図柄表示器53は、普通図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄を確定表示する。普通図柄表示器53が確定表示した普通図柄が、当たりを示す普通図柄(当たり普通図柄)であった場合は、普通可変入賞装置20が作動して可動部材21が開閉し、第2始動口22が開閉する。ここで、確定表示とは、普通図柄が点灯および消灯を繰り返すことなく、完全に点灯または消灯した表示状態のことである。
【0027】
遊技球が第1始動口11に入賞すると、大当たりかハズレかの抽選(以下、大当たり抽選という)が実行され、第1特別図柄表示器51が第1特別図柄を変動表示する。そして、第1特別図柄表示器51は、第1特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり抽選の結果に対応する第1特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第1特別図柄が、大当たりを示す図柄であった場合は、大当たりが発生し、第1大入賞装置30が作動して第1開閉部材31が開閉し、第1大入賞口32が開閉する。また、遊技球が第2始動口22に入賞すると大当たり抽選が実行され、第2特別図柄表示器52が第2特別図柄を変動表示する。そして、第2特別図柄表示器52は、第2特別図柄の変動表示を開始してから所定時間経過後に、大当たり抽選の結果に対応する第2特別図柄を確定表示する。ここで、確定表示された第2特別図柄が、大当たりを示す図柄であった場合は、大当たりが発生し、第2大入賞装置33が作動して第2開閉部材34が開閉し、第2大入賞口35が開閉する。ここで、確定表示とは、特別図柄が点灯および消灯を繰り返すことなく、完全に点灯または消灯した表示状態のことである。
以下、大入賞口が開口してから閉口するまでに要する期間を大入賞口の開口期間といい、大入賞口が開口してから次回開口するまでの期間をラウンドという。また、最初のラウンドから最終ラウンドが終了するまでの遊技を大当たり遊技という。大当たり抽選において大当たりが抽選された場合は、大当たりの種類が抽選される。大当たりの種類には、開閉する大入賞口(第1大入賞口32および第2大入賞口35の一方または両方)、大入賞口の開口期間、実行可能な最大ラウンド数などが決められている。
【0028】
パチンコ遊技機1には、大当たり抽選において大当たりが抽選される確率(以下、大当たり確率という)として、通常の確率(以下、通常確率という)と、通常の確率よりも高い確率(以下、高確率という)とが設定されている。以下、大当たり確率が通常確率の遊技状態を通常遊技状態といい、大当たり確率が高確率の遊技状態を確変遊技状態という。パチンコ遊技機1では、大当たり遊技中に第2大入賞口35に入賞した遊技球が、前述した特定領域を通過すると、大当たり遊技が終了した後の遊技状態が、確変遊技状態に移行する。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機1は、いわゆるV確機と呼ばれる機種である。
【0029】
一般入賞口13は、遊技盤2のうち固定入賞装置10の左方に配置されている。レール部材17は、遊技盤2の周囲に沿って配置されている。レール部材17は、発射装置90(
図3)によって発射された遊技球を遊技領域3に案内する。遊技盤2の下部中央には、どこにも入賞しなかった遊技球を排出するためのアウト口19が開口している。センター装飾体14は、遊技盤2のうち上部に配置されている。センター装飾体14は透光性を有し、その内側には、演出内容に応じて点灯・点滅する複数のLEDが設けられている。
また、パチンコ遊技機1は、可動体15を備える。可動体15は、センター装飾体14の後方に配置されている。可動体15は、いわゆるギミックの一例である。
図1は、可動体15がセンター装飾体14に略隠れた状態を示す。可動体15は、演出内容に応じて所定のタイミングで下方に降下し、遊技者から視認可能な状態に変位する。
【0030】
演出表示装置7は、演出画像、ボタン演出を示すボタン演出画像、メッセージ画像、デモンストレーション画像などの動画像および静止画像を表示する。遊技者は、それらの画像をパチンコ遊技機1の前方から見ながら遊技を行う。演出表示装置7は、演出画像として、演出図柄を特別図柄の変動表示と同期して変動表示する。本実施形態では、演出図柄は、1~9の算用数字を表した図柄である。なお,演出図柄には、アルファベットや特別なキャラクタなど、数字以外を表した図柄を含めてもよいし、数字以外を表した図柄と組み合わせてもよい。本実施形態では、演出表示装置7が演出図柄を表示する領域として、左から順に、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域、右演出図柄表示領域が設定されている。左演出図柄表示領域では左演出図柄9Lが、中演出図柄表示領域では中演出図柄9Cが、右演出図柄表示領域では右演出図柄9Rがそれぞれ変動表示される。以下、左演出図柄表示領域、中演出図柄表示領域および右演出図柄表示領域に共通の事項を説明する場合は単に演出図柄表示領域という。
【0031】
本実施形態では、各演出図柄の主な変動態様は、演出図柄により表される数字が昇順となるように画面の上から下に移動する変動態様、つまり、縦方向にスクロールする変動態様である。なお、画面の左右の一方から他方へ移動する横スクロール方式、同じ表示位置にて変動する方式などを用いることもできる。また、演出表示装置7は、演出画像として各演出図柄の背景に背景画像を表示する。たとえば、背景画像は、テレビドラマや映画などをアニメ化した動画像あるいは実写動画像、さらには、アニメーションなどである。本実施形態では、演出表示装置7は、液晶表示装置である。なお、演出表示装置7として、有機EL表示装置、ドットマトリクスLEDを使った表示装置などを用いることもできる。
演出表示装置7は、各演出図柄を特別図柄の変動表示と同期して変動表示し、特別図柄が確定表示されると同時に各演出図柄を確定表示する。ここで、確定表示とは、演出図柄が上下に揺れたり、再変動したりすることなく、完全に停止した表示状態のことである。
【0032】
以下、大当たり抽選の結果が大当たりであったことを表す左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9Rの組み合わせを大当たり図柄といい、大当たり抽選の結果がハズレであったことを表す左演出図柄9L、中演出図柄9Cおよび右演出図柄9Rの組み合わせをハズレ図柄という。本実施形態では、大当たり図柄は、各演出図柄表示領域に確定表示された各演出図柄が同じ数字を表す演出図柄で揃った状態、いわゆる、ぞろ目の状態である。たとえば、
図1に示すように、各演出図柄表示領域に確定表示された各演出図柄がそれぞれ「7」を示す演出図柄で揃った状態である。また、ハズレ演出図柄は、各演出図柄表示領域に確定表示された各演出図柄が表す数字が1つ以上異なる状態、つまり、ぞろ目ではない状態の図柄である。たとえば、確定表示された左演出図柄9Lが「7」、中演出図柄9Cが「6」、右演出図柄9Rが「7」の状態である。
以下、演出表示装置7が特別図柄と同期して表示する演出図柄および背景画像から成る画像を変動演出パターンという。
【0033】
[パチンコ遊技機の主な電気的構成]
次に、パチンコ遊技機1の主な電気的構成について
図3および
図4を参照しつつ説明する。
パチンコ遊技機1は、主制御基板60(
図3)と、払出制御基板73(
図3)と、サブ制御基板100(
図4)と、画像制御基板200(
図4)とを備えている。
【0034】
図3に示すように、主制御基板60には、遊技制御用ワンチップマイコン(以下、遊技制御用マイコンという)61が実装されている。遊技制御用マイコン61は、CPU62と、ROM63と、RAM64と、入出力回路65とを備えている。CPU62は、入賞の検出、特別図柄に基づく大当たり抽選、普通図柄に基づく当たり抽選、各種乱数の更新などを実行する。ROM63には、CPU62が実行するコンピュータプログラム、大当たり判定テーブル(図示せず)、大当たり種別判定テーブル(図示せず)、当たり判定テーブル(図示せず)などの各種のテーブルが記憶されている。遊技制御用マイコン61は、大当たり抽選に使用する大当たり乱数など、各種の抽選に使用する乱数を発生する。大当たり判定テーブルには、大当たり乱数が遊技状態(通常遊技状態および確変遊技状態)と対応付けて記憶されている。当たりテーブルには、当たり乱数が遊技状態(通常遊技状態および確変遊技状態)と対応付けて記憶されている。
【0035】
RAM64は、CPU62がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリなどとして使用される。また、RAM64には、第1特図保留記憶部64aと、第2特図保留記憶部64bと、普図保留記憶部64cとが設けられている。第1特図保留記憶部64aは、遊技球が第1始動口11(
図1)に入賞したことに起因してCPU62が取得した大当たり乱数などが記憶される。第1特別図柄表示器51(
図2)が第1特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第1始動口11(
図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第1特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第1特図保留記憶部64a(
図3)に記憶される。第1特別図柄の保留された変動表示は、現在行われている第1特別図柄の変動表示が終了した次に行われる。本実施形態では、第1特図保留記憶部64aは、計4つの保留を行うための記憶領域を有し、第1特別図柄の作動保留の記憶数は最大4個である。CPU62は、第1特別図柄に基づく大当たり抽選を行うタイミングになると、第1特図保留記憶部64aに記憶されている大当たり乱数と同じ大当たり乱数が大当たり判定テーブルに記憶されているか否かの大当たり判定を実行し、記憶されている場合は大当たりと判定する。
【0036】
第2特図保留記憶部64bは、遊技球が第2始動口22(
図1)に入賞したことに起因してCPU62が取得した大当たり乱数などが記憶される。第2特別図柄表示器52(
図2)が第2特別図柄を変動表示しているときに遊技球が第2始動口22(
図1)に入賞したときは、その入賞に起因する第2特別図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その入賞に起因して取得された大当たり乱数などは第2特図保留記憶部64b(
図3)に記憶される。第2特別図柄の保留された変動表示は、現在行われている第2特別図柄の変動表示が終了した次に行われる。本実施形態では、第2特図保留記憶部64bは、計4つの保留を行うための記憶領域を有し、第2特別図柄の作動保留の記憶数は最大4個である。CPU62は、第2特別図柄に基づく大当たり抽選を行うタイミングになると、第2特図保留記憶部64bに記憶されている大当たり乱数と同じ大当たり乱数が大当たり判定テーブルに記憶されているか否かの大当たり判定を実行し、記憶されている場合は大当たりと判定する。
【0037】
普図保留記憶部64cは、遊技球がゲート12(
図1)を通過したことに起因してCPU62が取得した普通当たり乱数(普通図柄が当たりか否かを抽選するための乱数)が記憶される。普通図柄表示器53が普通図柄を変動表示しているときに遊技球がゲート12を通過したときは、その通過に起因する普通図柄の変動表示は一旦保留(作動保留)され、その通過に起因して取得された普通当たり乱数は普図保留記憶部64cに記憶される。普通図柄の保留された変動表示は、現在行われている普通図柄の変動表示が終了した次に行われる。本実施形態では、普図保留記憶部64cは、計4つの保留を行うための記憶領域を有し、普通図柄の作動保留の記憶数は最大4個である。CPU62は、普通図柄に基づく当たり抽選を行うタイミングになると、普図保留記憶部64cに記憶されている当り乱数と同じ当り乱数が当たり判定テーブルに記憶されているか否かの当り判定を実行し、記憶されている場合は当たりと判定する。
【0038】
また、主制御基板60には、RAMクリアスイッチ66が搭載されている。パチンコ遊技機1は、RAMクリアスイッチ66が押下された状態で起動すると、RAM64およびサブ制御基板100のRAM120(
図4)を初期化する。また、主制御基板60には、表示器類50が電気的に接続されている。さらに、主制御基板60には、中継基板74を介して第1始動口センサ11aと、第2始動口センサ22aと、ゲートセンサ12aと、第1大入賞口センサ32aと、第2大入賞口センサ35aと、特定領域センサ35bと、非特定領域センサ35cと、一般入賞口センサ13aと、電チューソレノイド20aと、第1大入賞口ソレノイド30aと、第2大入賞口ソレノイド33aと、振分部材ソレノイド35dとが電気的に接続されている。
【0039】
第1始動口センサ11aは、第1始動口11(
図1)の直下に設けられており、遊技球が第1始動口11に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2始動口センサ22aは、第2始動口22(
図1)の直下に設けられており、遊技球が第2始動口22に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。ゲートセンサ12aは、ゲート12(
図1)のうち遊技球の通過領域に設けられており、遊技球がゲート12を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第1大入賞口センサ32aは、第1大入賞口32(
図1)の直下に設けられており、遊技球が第1大入賞口32に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35(
図1)の直下に設けられており、遊技球が第2大入賞口35に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。特定領域センサ35bは、第2大入賞口35(
図1)の内部の特定領域内に設けられており、遊技球が特定領域を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。非特定領域センサ35cは、第2大入賞口35(
図1)の内部の非特定領域に設けられており、遊技球が非特定領域を通過したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。一般入賞口センサ13aは、一般入賞口13(
図1)の直下に設けられており、遊技球が一般入賞口13に入賞したことを示す信号を主制御基板60へ出力する。
【0040】
電チューソレノイド20aは、普通可変入賞装置20の可動部材21(
図1)を開閉駆動する。第1大入賞口ソレノイド30aは、第1大入賞装置30の第1開閉部材31(
図1)を開閉駆動する。第2大入賞口ソレノイド33aは、第2大入賞装置33の第2開閉部材34(
図1)を開閉駆動する。振分部材ソレノイド35dは、第2大入賞装置33の内部に設けられた振分部材を駆動する。
また、主制御基板60には、払出制御基板73を介して貸球払出装置80と、カードユニット76と、賞球払出装置400とが電気的に接続されている。カードユニット76は、パチンコ遊技機1に隣接して設けられており、プリペイドカードに対して残高の読取りや書き込みなどを行う。貸球払出装置80は、球貸モータ81と、球貸センサ82とを備えている。球貸モータ81は、貸球としての遊技球を払出す部材を駆動し、球貸センサ82は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、貸球払出装置80が払出した貸球数を計数する。カードユニット76に挿入されたプリペイドカードに、払出可能な最小残高以上の残高が記録されているときに、球貸ボタン(図示せず)が操作されると、貸球払出装置80が作動し、最小単位個数の貸球が打球供給皿24(
図1)に払出される。
【0041】
賞球払出装置400は、賞球モータ401と、賞球センサ402とを備えている。賞球モータ401は、賞球としての遊技球を払出す部材を駆動し、賞球センサ402は、その部材によって遊技球が払出されたことを示す信号を払出制御基板73を介して主制御基板60へ出力する。遊技制御用マイコン61は、払出制御基板73から出力される信号に基づいて、賞球払出装置400が払出した賞球数を計数する。
また、主制御基板60には、発射制御回路75を介して発射装置90が電気的に接続されている。発射装置90は、発射モータ91と、タッチスイッチ92と、発射ボリューム93とを備えている。発射モータ91は、遊技球を打撃して発射する打撃槌(図示せず)を駆動する。タッチスイッチ92は、遊技者がハンドル4を握ったことに対応する信号を出力する。発射ボリューム93は、発射レバー4a(
図1)の回転量に応じて、上記打撃槌が遊技球を打撃する強度を調節する。
【0042】
また、パチンコ遊技機1は、電源基板70を備えている。電源基板70は、主制御基板60および払出制御基板73に電力を供給する。また、電源基板70は、払出制御基板73に電気的に接続された各装置に対して、払出制御基板73を介して電力を供給する。また、電源基板70は、中継基板74に電気的に接続された各センサおよびソレノイドに対して、主制御基板60から中継基板74を介して電力を供給する。また、電源基板70は、主制御基板60に電気的に接続された表示器類50に対して、主制御基板60を介して電力を供給する。
電源基板70には、バックアップ電源回路71が設けられている。バックアップ電源回路71は、パチンコ遊技機1に対して外部から電力が供給されていない場合に、主制御基板60のRAM64などに対して情報の保持に必要な電力を供給する。電源基板70には、電源基板70へ電力を供給する主電源をオンオフするための電源スイッチ72が電気的に接続されている。
【0043】
主制御基板60は、サブ制御基板100(
図4)に対して各種コマンドを送信する。主制御基板60は、コマンドをサブ制御基板100へ送信することはできるが、サブ制御基板100は、主制御基板60へコマンドを送信することができない。つまり、主制御基板60とサブ制御基板100との通信は、主制御基板60からサブ制御基板100へ送信することのみが可能な単方向通信となっている。
【0044】
図4に示すように、サブ制御基板100には、演出制御用ワンチップマイコン(以下、演出制御用マイコンという)101が実装されている。演出制御用マイコン101は、CPU102と、ROM110と、RAM120と、入出力回路103とを備えている。CPU102は、遊技に伴って演出を制御する。また、CPU102は、演出ボタン9に対する操作モードを、手動操作モードおよび自動操作モード間で切替える。ROM110には、CPU102が演出を制御するためのコンピュータプログラム、CPU102が演出ボタン9の操作モードを手動操作モードおよび自動操作モード間で切替えるためのコンピュータプログラム、複数種類の変動演出パターンが設定された変動演出パターンテーブル(図示せず)、後述する操作パターンテーブルTa1(
図5)などの各種のテーブルが記憶されている。RAM120は、CPU102がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。入出力回路103は、サブ制御基板100に接続された各基板などとの間でデータの送信または受信を行う。
【0045】
画像制御基板200には、画像制御用CPU202と、VDP201(Video Display Processor)と、制御用ROM203と、制御用RAM204と、CGROM(Character Generator Read Only Memory)205と、VRAM(Video Random Access Memory)206とが実装されている。画像制御用CPU202は、変動演出パターン、ボタン演出画像などの演出画像を表示するよう演出表示装置7を制御する。制御用ROM203には、画像制御用CPU202が演出表示装置7を制御するためのコンピュータプログラムが記憶されている。制御用RAM204は、画像制御用CPU202がコンピュータプログラムを実行するときのワークメモリとして使用される。CGROM205には、演出表示装置7が変動演出パターン、ボタン演出画像などの演出画像を表示するための画像データが記憶されている。VDP201は、画像制御用CPU202によって作成されるディスプレイリストに従って、CGROM205から画像データを読み出し、その読出した画像データをVRAM206内の展開領域に展開する。そして、VDP201は、VRAM206内に展開した画像データを合成し、その合成した画像データをVRAM206内のフレームバッファに記憶する。そして、VDP201は、VRAM206内のフレームバッファに記憶した画像データをRGB信号に変換して演出表示装置7に出力する。これにより、演出表示装置7は、変動演出パターン、ボタン演出画像などの演出画像を表示する。
【0046】
サブ制御基板100には、ランプ制御基板79を介して左サイドランプ23a、右サイドランプ23bおよび盤ランプ2aが電気的に接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて各ランプの発光パターンを決める発光パターンデータを作成し、その発光パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、ランプ制御基板79は、受信した発光パターンデータに従って各ランプの発光制御を行う。
ランプ制御基板79には、中継基板77を介して可動体15が電気的に接続されている。可動体15は、可動体15を動作させるための装置(図示せず)が接続されており、その装置には、その装置を駆動するための可動体モータ(図示せず)が接続されている。演出制御用マイコン101は、ROM110に記憶されているデータを用いて可動体15の動作パターンを決める動作パターンデータを作成し、その動作パターンデータをランプ制御基板79に送信する。そして、動作パターンデータを受信したランプ制御基板79は、その動作パターンに従って中継基板77を介して上記可動体モータを駆動し、可動体15の動作制御を行う。
【0047】
サブ制御基板100には、音声制御基板78を介して各スピーカ8が電気的に接続されている。音声制御基板78には、音声制御用CPU(図示せず)と、音声データROM(図示せず)と、音声合成回路(図示せず)と、アンプ(図示せず)とが搭載されている。音声データROMには、各スピーカ8が音楽や効果音などの音を出力するための音声データが記憶されている。音声制御用CPUは、主制御基板60から受信したコマンドに基づいて音声データROMから音声データを読出し、その読出した音声データを音声合成回路に出力する。音声合成回路は、入力した音声データを合成するとともに、その合成した合成音声データをアナログの音声信号に変換してアンプに出力する。アンプは、入力した音声信号を増幅して各スピーカ8に出力する。そして、各スピーカ8は、入力した音声信号により示される音を出力する。
【0048】
また、サブ制御基板100には、演出ボタン検出スイッチ9aと、演出レバー押込検出スイッチ6aと、演出レバー回転検出スイッチ6bと、演出レバー振動モータ6cと、演出ボタン振動モータ9bと、演出ボタンソレノイド9dとが電気的に接続されている。演出ボタン検出スイッチ9aは、演出ボタン9が押圧操作されたことを示す押圧信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出ボタン検出スイッチ9aから入力した信号に基づいて、ボタン演出を実行する。つまり、演出ボタン検出スイッチ9aオンしたタイミングが、ボタン演出を実行する契機となる。
演出ボタンソレノイド9dは、演出ボタン9の操作モードが自動操作モードに切替えられているときに、演出ボタン9の自動操作タイミングになると作動し、演出ボタン9を押下させ、演出ボタン検出スイッチ9aをオンさせる。演出ボタン9の自動操作タイミングは、後述する操作パターンテーブルTa1により決定する。
【0049】
演出レバー押込検出スイッチ6aは、演出レバー6が押込操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出レバー押込検出スイッチ6aから入力した信号に基づいて、演出レバー6が押込操作されたときに行うレバー演出を実行する。演出レバー回転検出スイッチ6bは、演出レバー6が回転操作されたことを示す信号をサブ制御基板100に出力する。演出制御用マイコン101は、演出レバー回転検出スイッチ6bから入力した信号に基づいて、演出レバー6が回転操作されたときに行うレバー演出を実行する。
【0050】
演出ボタン振動モータ9bは、演出ボタン9を振動させる部材であり、演出ボタン9の内部に収容されている。演出レバー振動モータ6dは、演出レバー6を振動させる部材であり、演出レバー6と接する部位または演出レバー6の内部に設けられている。ROM110には、演出ボタン振動モータ9bの動作態様を決める動作パターンデータと、演出レバー振動モータ6dの動作態様を決める動作パターンデータとが記憶されている。演出制御用マイコン101は、演出ボタン9を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出ボタン振動モータ9bを駆動制御する。また、演出制御用マイコン101は、演出レバー6を振動させる演出タイミングになったときに、ROM110から動作パターンデータを読出し、その読出した動作パターンデータに基づいて演出レバー振動モータ6dを駆動制御する。
【0051】
[操作パターンテーブル]
ROM110(
図4)に格納されている操作パターンテーブルTa1について
図5を参照しつつ説明する。
操作パターンテーブルTa1は、演出ボタン9の操作モードが自動操作モードに切替えられているときに、CPU102が、演出ボタン9の自動操作タイミングと、ボタン演出と、大当たり予告とを抽選により決定する際に参照するテーブルである。演出ボタン9の操作モードは、手動で操作する手動操作モードと、自動で操作される自動操作モードとに切替えることができる。本実施形態では、パチンコ遊技機1が起動したときの初期設定では、手動操作モードに設定されている。また、パチンコ遊技機1が起動しているときに演出ボタン9を長押し(たとえば、2秒以上押圧操作)すると、手動操作モードから自動操作モードに切替わる。また、自動操作モードに切替わっているときに再度演出ボタン9を長押しすると、手動操作モードに切替わる。演出表示装置7の画面には、切替わった操作モードが表示される。なお、操作モードを切替えるためのスイッチをパチンコ遊技機1の所定箇所に設けることもできる。
【0052】
操作パターンテーブルTa1は、変動演出パターンと、自動操作タイミングと、ボタン演出と、大当たり予告とを対応付けて構成されている。変動演出パターンには、SPリーチA~SPリーチEが設定されている。SPはスーパーの略である。自動操作タイミングには、有効期間開始から1秒経過時と、3秒経過時と、5秒経過時と、7秒経過時と、9秒経過時とが設定されている。ここで、有効期間とは、手動操作モードのときに演出ボタン9を押圧操作することにより、ボタン演出を実行させることができる期間のことである。有効期間は、変動演出パターンの変動期間内に設定されている。
【0053】
本実施形態では、有効期間は10秒に設定されている。つまり、手動操作モードにおいて、演出ボタン9の押圧操作によるボタン演出が可能になってから10秒以内に演出ボタン9が押圧操作されなかった場合は、ボタン演出が実行されない。自動操作モードでは、遊技者の意思に関係無く、演出ボタン9が自動的に押圧操作されるが、見かけ上の有効期間として10秒が設定されている。自動操作タイミングは、演出ボタンソレノイド9d(
図4)を作動させて演出ボタン9を自動操作するタイミングである。ボタン演出には、ボタン演出Q1~Q5が設定されている。大当たり予告には、大当たり予告Y1~Y5が設定されている。
【0054】
CPU102は、CPU62(
図3)による大当たり抽選の結果に応じて変動演出パターンを決定する。本実施形態では、抽選により決定された変動演出パターンがSPリーチA~Eの場合に演出ボタン9が自動操作され、ボタン演出Q1~Q5および大当たり予告Y1~Y5を実行する。抽選により決定された変動演出パターンがSPリーチAであった場合は、有効期間の開始から1秒経過時に演出ボタン9を自動操作し、ボタン演出Q1および大当たり予告Y1を実行する。また、変動演出パターンがSPリーチBであった場合は、有効期間の開始から3秒経過時に演出ボタン9を自動操作し、ボタン演出Q2および大当たり予告Y2を実行する。また、変動演出パターンがSPリーチCであった場合は、有効期間の開始から5秒経過時に演出ボタン9を自動操作し、ボタン演出Q3および大当たり予告Y3を実行する。また、変動演出パターンがSPリーチDであった場合は、有効期間の開始から7秒経過時に演出ボタン9を自動操作し、ボタン演出Q4および大当たり予告Y4を実行する。また、変動演出パターンがSPリーチEであった場合は、有効期間の開始から9秒経過時に演出ボタン9を自動操作し、ボタン演出Q5および大当たり予告Y5を実行する。
【0055】
大当たりの発生に対する期待度は、自動操作タイミング毎に異なる期待度が設定されている。ここで、大当たりの発生に対する期待度とは、ある変動演出パターンが表示された際に、大当たり演出図柄が確定表示され、大当たりが発生する確率を意味する。たとえば、演出表示装置7がSPリーチEを表示したときに大当たりが発生する確率が90%である場合は、SPリーチEの大当たり発生に対する期待度は90%である。なお、期待度は信頼度ともいう。各自動操作タイミングの期待度は、1秒経過時が30%であり、3秒経過時が40%、5秒経過時が70%、7秒経過時が80%、9秒経過時が90%である。つまり、自動操作タイミングが遅いほど期待度が高くなっている。換言すると、演出ボタン9が有効期間の終了時間に近いタイミングで自動操作されるほど、期待度が高くなっている。このため、遊技者は、演出ボタン9が有効期間の終了直前に自動操作されないか、スリルを味わうことができる。
【0056】
また、ボタン演出Q1~Q5は、それぞれ異なる演出内容であり、大当たりの発生に対する期待度は、ボタン演出Q1が30%であり、ボタン演出Q2が40%、ボタン演出Q3が70%、ボタン演出Q4が80%、ボタン演出Q5が90%である。また、大当たり予告Y1~Y5は、それぞれ異なる予告内容であり、大当たりの発生に対する期待度は、大当たり予告Y1が30%であり、大当たり予告Y2が40%、大当たり予告Y3が70%、大当たり予告Y4が80%、大当たり予告Y5が90%である。
なお、ボタン演出Q1~Q5が本発明の異なる演出の一例である。また、大当たり予告Y1~Y5のうち、期待度が相対的に低い大当たり予告が本発明の第1の示唆演出の一例であり、期待度が相対的に高い大当たり予告が本発明の第2の示唆演出の一例である。
【0057】
[遊技の流れ]
遊技の流れについて
図6を参照しつつ説明する。CPU102は、主制御基板60から変動開始コマンドを受信すると、抽選により、変動演出パターン選択テーブル(図示せず)から変動演出パターンを選択し、演出表示装置7の各演出図柄表示領域(
図1)において演出図柄の変動を開始する(t0)。ここでは、変動演出パターンとしてSPリーチA~Eのいずれかを選択したものとする。演出図柄の変動開始から時間t1が経過したときに、各演出図柄がリーチの状態になる。続いて、リーチ特有の演出が実行され、時間t2になると、演出ボタン9の押圧操作の有効期間VPが開始される。有効期間VPが開始されると、たとえば、
図8(a)に示すように、演出ボタン9を表す演出ボタン画像E1、「押せ!」という演出ボタン9の押圧操作を促す画像E5、有効期間VPの経過時間を表す有効期間画像E6などを演出表示装置7に表示する。図示の例では、演出図柄の変動パターンを縮小した画像K1が画面の片隅に表示されている。なお、自動操作モードのときは、演出ボタン9の押圧操作を促す画像E5を表示しないようにしても良い。
【0058】
たとえば、変動演出パターンがSPリーチEであった場合は、有効期間VPの開始から9秒経過したときに演出ボタン9が自動操作され、ボタン演出Q5が実行される。
図8(b)に示す例では、ボタン演出として「GR」を表すボタン演出画像H1が表示されている。そして、時間t3にて有効期間VPが終了し、時間t4において大当たり予告Y5が実行される。たとえば、大当たり予告Y5は、大当たりの発生を示唆するような画像(たとえば、「激アツ!!」というメッセージ画像)を演出表示装置7に表示する内容である。そして、時間t5にて演出図柄の変動が停止し、大当たり図柄またはハズレ図柄が確定表示される。
【0059】
[ボタン演出処理]
CPU102が実行するボタン演出処理について、その流れを示す
図7のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0060】
CPU102は、ボタン演出を開始するタイミングであるか否かを判定する(ステップ(以下、Sと略す)1)。ボタン演出を開始するタイミングは、演出表示装置7が変動演出パターンを表示している期間の中に設定されている。ここで、CPU102は、ボタン演出を開始するタイミングであると判定すると(S1:Yes)、演出ボタン9の操作モードが自動操作モードか否かを判定する(S2)。ここで、CPU102は、自動操作モードであると判定した場合は(S2:Yes)、RAM120(
図4)に記憶されている変動演出パターンを参照する(S3)。変動演出パターンは、このボタン演出処理を実行する前の、変動演出パターンを抽選により決定する処理(図示せず)において決定され、RAM120に記憶されている。続いて、CPU102は、操作パターンテーブルTa1(
図5)を参照し(S4)、S3において参照した変動演出パターンと対応付けられている自動操作タイミングを選択する(S5)。たとえば、参照した変動演出パターンがSPリーチEであった場合は、SPリーチEと対応付けられている9秒経過時を選択する。
【0061】
続いて、CPU102は、有効期間の計測を開始し、演出ボタン9の操作を促す画像E5(
図8(a))などを演出表示装置7(
図1)に表示する(S6)。続いて、CPU102は、演出ボタン9を自動操作するタイミングであるか否かを判定し(S7)、S5において選択した自動操作タイミングになるまで待機する。たとえば、S5において選択した自動操作タイミングが9秒経過時であった場合は、S6において計測を開始した有効期間が9秒になるまで待機する。そして、CPU102は、演出ボタン9を自動操作するタイミングであると判定すると(S7:Yes)、演出ボタン9を自動操作するための操作命令を演出ボタンソレノイド9d(
図4)へ出力する(S8)。これにより、演出ボタンソレノイド9dが作動し、演出ボタン9が自動的に押圧操作される。続いて、CPU102は、演出ボタン検出スイッチ9a(
図4)がオンしたか否かを判定し(S9)、オンするまで待機する。そして、CPU102は、演出ボタン検出スイッチ9aがオンしたと判定すると(S9:Yes)、ボタン演出を実行し(S10)、次の処理へ移行する。
【0062】
また、CPU102は、S2において、自動操作モードではないと判定した場合は(S2:No)、有効期間の計測を開始し、演出ボタン9の操作を促す画像E5(
図8(a))などを演出表示装置7(
図1)に表示する(S11)。続いて、CPU102は、演出ボタン検出スイッチ9a(
図4)がオンしたか否かを判定し(S12)、オンしていないと判定した場合は(S12:No)、S11において計測を開始した有効期間が経過したか否かを判定する(S13)。ここで、CPU102は、有効期間が経過していないと判定した場合は(S13:No)、演出ボタン検出スイッチ9aがオンしたか否かを判定する(S12)。そして、CPU102は、有効期間内に演出ボタン検出スイッチ9aがオンしたと判定すると(S12:Yes)、ボタン演出を実行し(S14)、次の処理へ移行する。なお、自動操作モードのときと手動操作モードのときとで、ボタン演出の内容を変更することもできる。また、CPU102は、S1において、ボタン演出を開始するタイミングではないと判定した場合(S1:No)、または、S13において、有効期間が経過したと判定した場合は(S13:Yes)、このボタン演出処理を終了し、次の処理へ移行する。次の処理では、大当たり予告などを実行する。
なお、ボタン演出が本発明の所定の演出の一例である。また、CPU102が実行するS10およびS14が本発明の演出手段の一例である。また、自動操作タイミングが本発明の所定の操作パターンの一例である。また、CPU102が実行するS5が本発明の操作パターン決定手段の一例である。
【0063】
[第1実施形態の効果]
(1)上述した第1実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、演出ボタン9の操作モードが自動操作モードに切替えられているときは、CPU102により決定された自動操作タイミングに応じて異なるボタン演出および大当たり予告を実行することができる。
したがって、演出ボタンが自動的に押下されるタイミングが常に同じであり、かつ、同じボタン演出が行われる従来の遊技機よりも興趣を高めることができる。
【0064】
(2)しかも、上述した第1実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、演出ボタン9が自動操作されるタイミングに応じて、大当たりの発生に対する期待度が異なるため、遊技者は、期待度の高いタイミングで演出ボタン9が自動操作されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
(3)さらに、演出ボタン9が自動操作されるタイミングが有効期間の終了時間に近いほど、大当たりの発生に対する期待度が相対的に高い大当たり予告が相対的に高い確率で実行されるため、遊技者は、演出ボタン9が有効期間の終了時間近くで自動操作されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【0065】
〈第2実施形態〉
次に、本発明の第2実施形態に係るパチンコ遊技機について
図9および
図10を参照しつつ説明する。
図9は、操作パターンテーブルの構成を示す説明図である。
図10は、ボタン演出の説明図であり、(a)は演出ボタンの連打を促す画像が表示された状態を示し、(b)はボタン演出画像が表示された状態を示す。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、自動操作モードにおけるボタン演出以外は、第1実施形態と同じ構成および機能であるため、以下では、同じ構成および機能については説明を省略し、同じ符号を用いる。
【0066】
本実施形態のパチンコ遊技機1は、自動操作モードにおいて演出ボタン9を自動的に連打(繰り返し操作)し、その自動連打速度(繰り返し操作速度)に応じて演出内容および期待度が異なることを特徴とする。連打とは、演出ボタン9を有効期間内に複数回押圧操作することである。また、自動連打速度とは、自動操作モードにおいて、演出ボタン9が有効期間内に自動的に連打される回数のことである。
図9に示すように、操作パターンテーブルTa2は、変動演出パターンと、自動連打速度と、ボタン演出と、大当たり予告とを対応付けて構成されている。SPリーチAには、自動連打速度として2回/秒が、SPリーチBには、3回/秒が、SPリーチCには、5回/秒が、SPリーチDには、7回/秒が、SPリーチEには、10回/秒がそれぞれ対応付けられている。大当たりの発生に対する期待度は、10回/秒が90%と最も高く、以下、順に、7回/秒が80%、5回/秒が70%、3回/秒が40%、2回/秒が30%になっている。つまり、演出ボタン9の自動連打速度が速いほど期待度が高くなっている。
【0067】
ボタン演出を開始するタイミングになると、
図10(a)に示すように、演出表示装置7には、演出ボタン9を表す演出ボタン画像E1、「連打」という演出ボタン9の連打を促す画像E2、連打回数を表す連打回数表示画像Gなどを表示する。なお、自動操作モードのときは、連打を促す画像E2は表示しなくても良い。
CPU102は、自動操作モードにおいてボタン演出を開始するタイミングになると、RAM120に記憶されている変動演出パターンを参照する。続いて、CPU102は、操作パターンテーブルTa2(
図9)を参照し、参照した変動演出パターンと対応付けられている自動連打速度を選択する。たとえば、参照した変動演出パターンがSPリーチEであった場合は、SPリーチEと対応付けられている10回/秒を選択する。そして、CPU102は、演出ボタン9を自動連打するタイミングになると、演出ボタンソレノイド9d(
図4)へ操作命令を出力し、演出ボタン9を連打する。
【0068】
図10(b)に示すように、連打回数表示画像Gは、表示領域G1~G10の計10個の表示領域を有し、演出ボタン9の1回目の押圧操作により表示領域G1の表示色が変化し、2回目の押圧操作により表示領域G2の表示色が変化するというように、演出ボタン9の連打回数に応じて、表示色が変化する表示領域の数が1つずつ増加する。遊技者には、演出ボタン9が連打される毎に、表示色が変化する領域が矢印F1で示す方向に増加するように見える。たとえば、自動連打速度として10回/秒が選択された場合は、最終的に表示領域G1~G10の総ての表示色が変化する。
図10(b)においてハッチングが施されている表示領域は、表示色が変化した表示領域を示しており、図示の例では、表示領域G1~G3の表示色が変化している。つまり、自動連打速度が3回/秒であったことを示している。
そして、CPU102は、演出ボタン9の自動連打が終了すると、各自動連打速度と対応付けられているボタン演出Q1~Q5を実行し、その後、大当たり予告Y1~Y5を実行する。
【0069】
[第2実施形態の効果]
(1)上述した第2実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、演出ボタン9が自動的に連打されるときの自動連打速度に応じて異なるボタン演出および大当たり予告を実行することができる。
したがって、演出ボタンが自動連打速度が常に同じであり、かつ、同じボタン演出が行われる従来の遊技機よりも興趣を高めることができる。
【0070】
(2)しかも、上述した第2実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、演出ボタン9の自動連打速度が速いほど、大当たりの発生に対する期待度が高くなるため、遊技者は、速い自動連打速度で演出ボタン9が自動連打されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【0071】
〈第3実施形態〉
次に、本発明の第3実施形態に係るパチンコ遊技機について
図11および
図12を参照しつつ説明する。
図11は、操作パターンテーブルの構成を示す説明図であり、
図12は、ボタン演出処理2の流れを示すフローチャートである。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、見做し操作モードにおけるボタン演出以外は、第1実施形態と同じ構成および機能であるため、以下では、同じ構成および機能については説明を省略し、同じ符号を用いる。
本実施形態のパチンコ遊技機1は、見做し操作モードにおいて演出ボタン9が操作されたものと見做すタイミング(以下、見做し操作タイミングという)になると、演出ボタン9が操作されたものとCPU102により見做され、その見做されたタイミングに応じて演出内容および期待度が異なることを特徴とする。
【0072】
[操作パターンテーブル]
図11に示す操作パターンテーブルTa3は、演出ボタン9の操作モードが見做し操作モードに切替えられているときに、CPU102が、演出ボタン9の見做し操作タイミングと、ボタン演出と、大当たり予告とを抽選により決定する際に参照するテーブルである。操作パターンテーブルTa3は、変動演出パターンと、見做し操作タイミングと、ボタン演出と、大当たり予告とを対応付けて構成されている。操作パターンテーブルTa1には、演出表示装置7が表示する変動演出パターンのうち、SPリーチA~SPリーチEが設定されている。
【0073】
見做し操作モードでは、遊技者の意思に関係無く演出ボタン9が自動的に操作されることは無いが、見かけ上の有効期間として10秒が設定されている。見做し操作タイミングは、CPU102が、演出ボタン9が操作されたものとコンピュータプログラムの処理上で見做すタイミングであり、本実施形態では、操作パターンテーブルTa3には、有効期間の開始から1秒経過時と、3秒経過時と、5秒経過時と、7秒経過時と、9秒経過時との計5つの見做し操作タイミングが設定されている。演出ボタン9が有効期間の9秒経過時に見做し操作されたとCPU102により判定された場合は、期待度が90%であり最も高い。以下、順に、期待度は、7秒経過時が80%、5秒経過時が70%、3秒経過時が40%、1秒経過時が30%である。
つまり、演出ボタン9が有効期間の10秒が終了する直前に、見做し操作されたとCPU102により判定された場合が、期待度が最も高くなるように設定されている。このため、遊技者は、演出ボタン9が有効期間の終了直前に見做し操作されたとCPU102により判定されないか、スリルを味わうことができる。また、実際には、演出ボタン9が操作されたと見做されると直ぐにボタン演出が実行されるため、遊技者は、演出ボタン9が有効期間の終了直前にボタン演出が実行されないかスリルを味わうことができる。
【0074】
本実施形態では、第1実施形態と同じように演出ボタン9を所定時間長押しすると、操作モードが切替わる。また、操作モードを切替えるスイッチをパチンコ遊技機1の所定箇所に設けることもできる。
また、演出ボタン9が見做し操作されたとCPU102により判定された場合に、演出ボタン9は自動的に操作されないが、演出ボタンランプ9c(
図4)を点灯させることにより、CPU102による見做し操作の判定タイミングが視覚的に分かるようにしても良い。また、手動操作モードのときに演出ボタン9を押圧操作した際に各スピーカ8から出力される効果音が、演出ボタン9が見做し操作されたとCPU102により判定されたときに出力されるようにすることもできる。また、演出ボタン9が見做し操作されたとCPU102により判定された場合に、演出ボタン9は自動的に操作されないが、演出ボタン9が押圧操作される様子を表す動画像を演出表示装置7に表示することもできる。
【0075】
[ボタン演出処理2]
CPU102が実行するボタン演出処理2について、その流れを示す
図12のフローチャートを参照しつつ説明する。
CPU102は、ボタン演出を開始するタイミングであるか否かを判定する(S20)。ボタン演出を開始するタイミングは、演出表示装置7が変動演出パターンを表示している期間の中に設定されている。ここで、CPU102は、ボタン演出を開始するタイミングであると判定すると(S20:Yes)、演出ボタン9の操作モードが見做し操作モードか否かを判定する(S21)。ここで、CPU102は、見做し操作モードであると判定した場合は(S21:Yes)、RAM120(
図4)に記憶されている変動演出パターンを参照する(S22)。変動演出パターンは、このボタン演出処理を実行する前の、変動演出パターンを抽選により決定する処理(図示せず)において決定され、RAM120に記憶されている。続いて、CPU102は、操作パターンテーブルTa3(
図11)を参照し(S23)、S22において取得した変動演出パターンと対応付けられている見做し操作タイミングを選択する(S24)。たとえば、取得した変動演出パターンがSPリーチEであった場合は、SPリーチEと対応付けられている9秒経過時を選択する。
【0076】
続いて、CPU102は、有効期間の計測を開始し、演出ボタンの操作を促す画像などを演出表示装置7(
図1)に表示する(S25)。たとえば、
図8(a)に示すように、演出ボタン9を表す演出ボタン画像E1、「押せ!」という演出ボタン9の押圧操作を促す画像E5、有効期間の経過時間を表す有効期間画像E6などを演出表示装置7に表示する。図示の例では、演出図柄の変動パターンを縮小した画像K1が画面の片隅に表示されている。なお、見做し操作モードのときは、演出ボタン9の押圧操作を促す画像E5を表示しないようにしても良い。
続いて、CPU102は、演出ボタン9の見做し操作タイミングであるか否かを判定し(S26)、S24において選択した見做し操作タイミングになるまで待機する。たとえば、S24において選択した見做し操作タイミングが9秒経過時であった場合は、S25において計測を開始した有効期間が9秒になるまで待機する。そして、CPU102は、演出ボタン9の見做し操作タイミングであると判定すると(S26:Yes)、ボタン演出を実行し(S27)、次の処理へ移行する。
図8(b)に示す例では、ボタン演出として「GR」を表すボタン演出画像H1が表示されている。次の処理では、大当たり予告Y1~Y5のうち、操作パターンテーブルTa3において見做し操作タイミングと対応付けられている大当たり予告を実行する。
【0077】
また、CPU102は、S21において、見做し操作モードではないと判定した場合は(S21:No)、有効期間の計測を開始し、演出ボタンの操作を促す画像などを演出表示装置7に表示する(S28)。続いて、CPU102は、演出ボタン検出スイッチ9a(
図4)がオンしたか否かを判定し(S29)、オンしていないと判定した場合は(S29:No)、S28において計測を開始した有効期間が経過したか否かを判定する(S30)。ここで、CPU102は、有効期間が経過していないと判定した場合は(S30:No)、演出ボタン検出スイッチ9aがオンしたか否かを判定する(S29)。そして、CPU102は、有効期間内に演出ボタン検出スイッチ9aがオンしたと判定すると(S29:Yes)、ボタン演出を実行し(S31)、次の処理へ移行する。
図8(b)に示す例では、ボタン演出として「GR」を表すボタン演出画像H1が表示されている。なお、見做し操作モードのときと手動操作モードのときとで、ボタン演出の内容を変更することもできる。また、CPU102は、S20において、ボタン演出を開始するタイミングではないと判定した場合(S20:No)、または、S30において、有効期間が経過したと判定した場合は(S30:Yes)、このボタン演出処理2を終了し、次の処理へ移行する。なお、CPU102が本発明の制御手段の一例である。
【0078】
[第3実施形態の効果]
(1)上述した第3実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、演出ボタン9の操作モードが見做し操作モードに切替えられているときは、CPU102により決定された見做し操作タイミングに応じて異なるボタン演出および大当たり予告を実行することができる。
したがって、演出ボタンが操作されたと見做されるタイミングが常に同じであり、かつ、同じボタン演出が行われるパチンコ遊技機よりも興趣を高めることができる。
【0079】
(2)しかも、上述した第3実施形態のパチンコ遊技機1を実施すれば、演出ボタン9が操作されたと見做し操作されるタイミングに応じて、大当たりの発生に対する期待度が異なるため、遊技者は、期待度の高いタイミングで演出ボタン9が操作されたと見做されるか否か、つまり、期待度の高いタイミングでボタン演出が実行されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
(3)さらに、演出ボタン9が操作されたと見做されるタイミングが有効期間の終了時間に近いほど、大当たりの発生に対する期待度が相対的に高い第2の示唆演出が相対的に高い確率で実行されるため、遊技者は、演出ボタン9が有効期間の終了時間近くで操作されたと見做されるか否か、つまり、ボタン演出が有効期間の終了時間近くで実行されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【0080】
〈他の実施形態〉
(1)第1実施形態において、演出ボタン9の自動操作タイミングが、有効期間の開始時間に近いほど、大当たりの発生に対する期待度が高くなるように構成することもできる。この構成を実施すれば、遊技者は、演出ボタン9が有効期間の開始時間近くで自動操作されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
(2)第1実施形態において、演出ボタン9の自動操作タイミングを有効期間内に複数回設定することもできる。この場合、各自動操作タイミング間の時間の長さに応じて期待度が異なるように設定することもできる。また、有効期間をカウントダウンする動画と、演出ボタン9が自動操作された時間を表す画像とを演出表示装置7に表示することもできる。この構成を実施すれば、遊技者は、有効期間のどのタイミングで演出ボタン9が自動操作されたのかを知ることができる。
【0081】
(3)第2実施形態において、各変動演出パターンに対応する自動連打の回数がそれぞれ同一であるが、自動連打速度の加速度がそれぞれ異なるように設定することもできる。この場合、自動連打速度の加速度が速いほど期待度が高くなるように設定することもできる。また、演出ボタン9の自動連打速度を表す画像を演出表示装置7に表示することもできる。この構成を実施すれば、遊技者は、演出ボタン9の自動連打速度を視覚的に知ることができる。
(4)第2実施形態において、演出ボタン9の自動連打の開始タイミングが、有効期間の開始時間または終了時間に近いほど、大当たりの発生に対する期待度が高くなるように構成することもできる。この構成を実施すれば、遊技者は、演出ボタン9の自動連打が有効期間の開始時間または終了時間近くで開始されるか否か、スリルのある遊技を楽しむことができる。
【0082】
(5)第3実施形態において、有効期間をカウントダウンする動画と、演出ボタン9が操作されたものとCPU102が見做した時間を表す画像とを演出表示装置7に表示することもできる。この構成を実施すれば、遊技者は、演出ボタン9が操作されたとCPU102により見做されたタイミングが有効期間のどのタイミングであったのかを知ることができる。
【0083】
(6)演出レバー6を手動で操作する手動操作モードと、演出レバー6を自動で操作する自動操作モードとに切替えることができるように構成することもできる。また、自動操作モードに切替えられているときは、演出レバー6が自動的に押込操作されたり、自動的に回転操作されたりするように構成することができる。
(7)また、演出ボタン9および演出レバー6の両方を手動で操作する手動操作モードと、演出ボタン9および演出レバー6の両方を自動で操作する自動操作モードとに切替えることができるように構成することもできる。
(8)さらに、演出ボタン9および演出レバー6の一方を手動で操作する手動操作モードと、演出ボタン9および演出レバー6の他方を自動で操作する自動操作モードとに切替えることができるように構成することもできる。
【0084】
(9)自動操作モードに切替えられているときにおいて、有効期間内に演出ボタン9が手動で操作されたことをCPU102が検出したときに、自動操作モードから手動操作モードに切替わるように構成することもできる。
(10)見做し操作モードに切替えられているときにおいて、有効期間内に演出ボタン9が手動で操作されたことをCPU102が検出したときに、見做し操作モードから手動操作モードに切替わるように構成することもできる。
【0085】
(11)自動操作モードに切替えると、演出ボタン9の単発操作を自動的に行う他、演出ボタン9の連打を要求する場面において演出ボタン9を自動的に連打するように構成することもできる。この場合、演出ボタン9の単発操作を自動的に行うときに参照する操作パターンテーブルTa1と、演出ボタン9を自動的に連打するときに参照する操作パターンテーブルTa3とを設け、演出ボタン9を自動で単発操作するか連打するかによって演出内容および期待度が異なるように構成することもできる。
(12)手動操作モードと、自動操作モードと、見做し操作モードとを切替え可能に構成することもできる。この場合、各操作モードに対応する操作パターンテーブルTa1~Ta3を設け、演出ボタン9の操作態様に対応する操作パターンテーブルを参照し、操作態様により演出および期待度が異なるように構成することもできる。
【0086】
(13)遊技中の所定期間内に操作手段(たとえば、演出ボタン9または演出レバー6など)が操作されたときに所定の演出を実行する演出手段と、操作手段を振動させる振動手段(たとえば、演出ボタン振動モータ9bまたは演出レバー振動モータ6cなど)と、を備えており、手動操作モードから自動操作モードに切替えられた時間を切替え時間とした場合に、上記所定期間の開始時間から、上記切替え時間までの経過時間、または、上記切替え時間から上記所定期間の終了時間までの残り時間に応じて、上記振動手段の振動数を変更する振動数変更手段と、を備えるように構成することもできる。
また、上記振動数変更手段が、上記経過時間が長いほど、または、上記残り時間が短いほど上記振動手段の振動数を増加させるように構成することもできる。
たとえば、上記残り時間と振動数とが対応付けられており、残り時間が短いほど、振動数が増加するように設定された振動数テーブルを用いる。そして、CPU102が、操作手段が操作されたときの残り時間に対応付けられた振動数を上記振動数テーブルから選択し、その選択した振動数にて上記振動手段を振動させる。この構成を備えたパチンコ遊技機を実施すれば、手動操作モードから自動操作モードに切替えられた時間が遅いほど、操作手段の振動数が増加するため、興趣を高めることができる。この構成を備えたパチンコ遊技機では、残り時間に対応付けられた振動数を上記振動数テーブルから選択し、その選択した振動数にて上記振動手段を振動させるためにCPU102が実行する処理が上記振動数変更手段として機能する。
【符号の説明】
【0087】
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
7 演出表示装置
9 演出ボタン
9d 演出ボタンソレノイド
102 CPU
Ta1 操作パターンテーブル