(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】丁合装置
(51)【国際特許分類】
B65H 39/042 20060101AFI20220817BHJP
【FI】
B65H39/042
(21)【出願番号】P 2021053205
(22)【出願日】2021-03-26
(62)【分割の表示】P 2016067099の分割
【原出願日】2016-03-30
【審査請求日】2021-04-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000109727
【氏名又は名称】株式会社デュプロ
(72)【発明者】
【氏名】両角 俊平
(72)【発明者】
【氏名】西村 嘉泰
(72)【発明者】
【氏名】仲西 聡
【審査官】沖 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-070087(JP,A)
【文献】特開2011-126664(JP,A)
【文献】特開2013-018609(JP,A)
【文献】特開2010-180031(JP,A)
【文献】特開2007-001686(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 39/00-39/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の給紙部から送り出される用紙を重ね合わせて丁合セットを作成する丁合処理を実行する丁合装置であって、
地区を識別する地区識別情報とその地区に対応付けられた要丁合部数との組み合わせを含む地区情報を複数記憶する記憶部と、
前記地区毎に前記要丁合部数の前記丁合セットを作成する制御を行う制御部と、
を備え、
前記記憶部は、複数の前記地区情報を含む地区パターンを複数パターン記憶可能であり、
前記制御部は、複数の前記地区パターンの中から前記丁合処理を実行する前記地区パターンの選択を受け付け、選択された前記地区パターンに含まれる複数の前記地区情報に対応した前記丁合処理を順次実行する
構成であって、
前記地区情報に対応した前記丁合処理の設定として、複数の前記給紙部のうちの用紙の送り出しを行う前記給紙部を選択する使用不使用設定を、前記地区情報毎に設定可能であり、
前記使用不使用設定を行う際に、複数の前記地区パターンを選択し、複数の前記地区パターンで同一の設定を行うことが可能であることを特徴とする丁合装置。
【請求項2】
請求項1の丁合装置において、
用紙を識別するための用紙識別情報の入力を受け付け、
前記地区パターン毎に、前記用紙識別情報で特定される用紙を、前記地区パターンに含まれる前記地区情報に基づいた丁合セットの作成で丁合出来るか否かの入力を受け付けることを特徴とする丁合装置
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、丁合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新聞に挟む広告を配達単位の広告束にまとめるために丁合装置が利用されている。一般に、丁合装置は、積載部に積載された用紙を1枚ずつ送り出す給紙部を複数備え、各給紙部から送り出された用紙を搬送しながら重ねあわせることにより、広告束を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
広告費を抑えるために、最低限の配布枚数で効率のよい広告効果を得ることが望まれており、配達地区の指定が細分化する傾向にある。さらに、その配達地区の中にあっても、新聞の配達総数に広告数が満たないことも多い。そのため、給紙部に積載する広告ごとに、給紙するか否か地区ごとに設定したり、広告数が地区の配達総数に満たない地区に対してその広告が一部の広告束にのみ含まれるよう給紙する設定をしたりするなど、丁合装置に複雑な設定をする必要があった。特に、近年の統廃合により、1つの販売店が扱う地区の数が増加する傾向にあり、したがって、多数の地区に対して上述の複雑な設定をする必要があった。これは、丁合装置のユーザの負担となる。
【0005】
また、新聞の広告を丁合する場合に限らず、例えば製本においても、全地域共通の内容の頁と、地域ごとに異なっている頁が混在しているパンフレットを作成したり、表紙だけが複数種類あって中身は同一のノートを製本したりする場合に、地域ごとに異なる頁や複数種類のノートの表紙等を予めすべて丁合装置の給紙部に積載しておき、所定部数ごとに給紙を行う給紙部を使い分けることがある。この場合も、複雑な設定をする必要があり、丁合装置のユーザの負担となる。
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の丁合装置は、複数の給紙部から送り出される用紙を重ね合わせて丁合セットを作成する丁合処理を実行する丁合装置であって、地区を識別する地区識別情報とその地区に対応付けられた要丁合部数との組み合わせを含む地区情報を複数記憶する記憶部と、前記地区毎に前記要丁合部数の前記丁合セットを作成する制御を行う制御部と、を備え、前記記憶部は、複数の前記地区情報を含む地区パターンを複数パターン記憶可能であり、前記制御部は、複数の前記地区パターンの中から前記丁合処理を実行する前記地区パターンの選択を受け付け、選択された前記地区パターンに含まれる複数の前記地区情報に対応した前記丁合処理を順次実行する構成であって、前記地区情報に対応した前記丁合処理の設定として、複数の前記給紙部のうちの用紙の送り出しを行う前記給紙部を選択する使用不使用設定を、前記地区情報毎に設定可能であり、前記使用不使用設定を行う際に、複数の前記地区パターンを選択し、複数の前記地区パターンで同一の設定を行うことが可能であることを特徴とする丁合装置である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の丁合装置は、複数の給紙部から送り出される用紙を重ね合わせて丁合セットを作成する丁合処理を実行する丁合装置であって、地区を識別する地区識別情報とその地区に対応付けられた要丁合部数との組み合わせを含む地区情報を複数記憶する記憶部と、前記地区毎に前記要丁合部数の前記丁合セットを作成する制御を行う制御部と、を備え、前記記憶部は、複数の前記地区情報を含む地区パターンを複数パターン記憶可能であり、前記制御部は、複数の前記地区パターンの中から前記丁合処理を実行する前記地区パターンの選択を受け付け、選択された前記地区パターンに含まれる複数の前記地区情報に対応した前記丁合処理を順次実行することを特徴とする丁合装置である。
また、本発明の他の態様の丁合装置は、複数の給紙部から送り出される用紙を重ね合わせて丁合セットを作成する丁合処理を実行する丁合装置であって、作成すべき丁合セットの部数である要丁合部数がそれぞれ設定された丁合タスクを記憶する記憶部と、前記丁合タスク毎に前記要丁合部数の前記丁合セットを作成するように制御する制御部と、を備え、前記記憶部は、複数の丁合タスクグループを記憶でき、前記丁合タスクグループはそれぞれ順次実行されるべき複数の前記丁合タスクを含み、前記制御部は、複数の前記丁合タスクグループの中から前記丁合処理を実行する前記丁合タスクグループの選択を受け付け、選択された前記丁合タスクグループに含まれる複数の前記丁合タスクに対応した前記丁合処理を順次実行することを特徴とする丁合装置である。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの負担を低減できる丁合装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態に係る丁合装置を示す斜視図である。
【
図7】地区別使用不使用設定一覧画面を示す図である。
【
図10】地区別使用不使用設定画面を示す図である。
【
図14】制御部の機能構成を示すブロック図である。
【
図16】ログ画面の丁合実績表示欄に表示される丁合実績情報の一例を示す。
【
図17】ログ画面の丁合実績表示欄に表示される丁合実績情報の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0012】
実施の形態に係る丁合装置の概要は以下の通りである。
実施の形態に係る丁合装置は、新聞販売店等において、新聞に挟む広告束を作成するために使用される。丁合装置の設定に関して、給紙するか否か地区ごとに設定するか、一部の広告束にのみ含まれるよう給紙する設定をするか等は、広告主により決まることが多い。言い換えると広告により決まることが多い。そこで、本実施の形態に係る丁合装置では、広告を識別する広告名称(用紙識別情報)と、その広告を給紙する否か、その広告が一部の広告束にのみ含まれるよう給紙するか否か等の給紙部を制御するための情報である給紙制御情報との対応関係を予め記憶する。そして、各給紙部に積載された又は積載されるべき広告の広告名称の入力を受け付け、記憶された対応関係に基づいて給紙制御情報を自動で反映する。そして、反映された給紙制御情報にしたがって給紙する。これにより、予め対応関係を記憶しておけば、丁合の際に複雑な設定をする必要がなくなり、ユーザの負担が軽減される。以下、具体的に説明する。
【0013】
図1は、実施の形態に係る給紙部を備える丁合装置10を示す斜視図である。
図2は、丁合装置10の内部構造を示す模式図である。丁合装置10は、新聞販売店等において、新聞に挟む広告束を作成するために使用される。丁合装置10は、筐体12と、給紙部14A~14Pと、挟み用給紙部16と、搬送機構18と、挟み部20と、排出部22と、積載部24と、メイン操作部50と、制御部70と、を備える。
【0014】
給紙部14A~14Hは、筐体12の左側面に、この順に下側から並んでいる。給紙部14I~14Pは、筐体12の右側面に、この順に上側から並んでいる。以下、給紙部14A~14Pをまとめていうときや、特に区別しないときには単に「給紙部14」とよぶ。
【0015】
給紙部14は、筐体12に取り外し可能に装着されている。具体的には、ユーザによって図示しないロック機構が解除されると、給紙部14と筐体12との係合が解除され、給紙部14を筐体12から取り外すことができる。このような係合方法は公知であるため説明は省略する。
【0016】
各給紙部14はそれぞれ、給紙トレイ26と、用紙有無検知センサ27と、給紙機構28と、サブ操作部52と、を含む。給紙トレイ26には、複数枚の用紙(本実施の形態では広告)が重ねられた状態で積載される。給紙トレイ26は、給紙機構28に近づくにしたがって下がるよう傾斜している。用紙有無検知センサ27は、本実施の形態では反射型光学センサであり、給紙トレイ26に用紙が積載されているか否かを検知する。
【0017】
給紙機構28は、制御部70からの信号に基づいて、給紙トレイ26に積載された用紙を搬送機構18に送り出す。以下では、給紙トレイ26に積載された用紙のうちの最上位の用紙を送り出すことを「給紙」ともいう。給紙機構28は特に、他の給紙部14の給紙機構28から送り出された用紙とメイン搬送機構36(後述)において重なり合うようなタイミングで用紙を送り出す。
【0018】
サブ操作部52には所定の操作ボタンが配置される。
図3は、サブ操作部52を示す拡大図である。サブ操作部52は、使用不使用設定ボタン54と、連段設定ボタン56と、を含む。使用不使用設定ボタン54は、その給紙部14に給紙させる(すなわちその給紙部14を使用する)「単」設定と、その給紙部14から給紙させない(すなわちその給紙部14を使用しない)「停」設定とを切り替える場合に押下される。
【0019】
連段設定ボタン56は、その給紙部14を「連段グループ」に含めるか否かの連段設定を切り替える場合に押下される。ここで、連段グループとは、同じグループに属する給紙部には同じ用紙が積載されていることを前提に、グループに属する給紙部をひとくくりにして制御することを許容する設定である。つまり、連段グループに含まれる複数の給紙部がひとつの給紙部として取り扱われる。具体的には、連段グループに属する複数の給紙部のうちの1つの給紙部が給紙し、その給紙部の用紙が無くなると、同じ連段グループの他の給紙部が給紙する。これにより、給紙部の用紙無しによって丁合装置10が非稼働となる時間が発生するのを抑止できる。
【0020】
また、本実施の形態では、使用不使用設定ボタン54および連段設定ボタン56の両方を実質的に同時に長押しすることにより、その給紙部14で紙無しが検知された場合に丁合処理を停止し、用紙が補充されると丁合処理を再開可能とする「紙無し停止設定」と、その給紙部14で紙無しが検知されても、そのまま又は一旦停止して所定の再開操作がなされると、紙無しが検知された給紙部14以外の給紙部14から給紙して丁合処理を継続する「紙無し非停止設定」と、を切り替えることができる。
【0021】
図1、2に戻り、搬送機構18は、複数のサブ搬送機構34と、メイン搬送機構36と、を含む。複数のサブ搬送機構34は、各給紙部14に対応して設けられ、対応する給紙部14から送り出された用紙をメイン搬送機構36に搬送する。メイン搬送機構36は、筐体12内を上下に延在するよう設けられる。メイン搬送機構36は、各サブ搬送機構34から搬送されてきた用紙を下方へ搬送する。各給紙部14から送り出された用紙は、このメイン搬送機構36において重なり合う。つまり、メイン搬送機構36において丁合セットが形成される。
【0022】
挟み用給紙部16は、給紙部14Aの下方に配置される。挟み用給紙部16は、給紙トレイ30と、給紙機構32と、を含む。給紙トレイ30、給紙機構32はそれぞれ、給紙トレイ26、給紙機構28と同様の構成を有する。給紙トレイ30には、メイン搬送機構36によって搬送されてくる用紙の束を挟むための用紙(以下、「挟み用紙」という)が積載される。給紙機構32は、制御部70からの信号に基づいて、給紙トレイ30に積載された挟み用紙を挟み部20に送り出す。
【0023】
挟み部20は、折り板38と、ストッパ40と、折りナイフ42と、折りローラ44と、を含む。折り板38は、給紙部14Pの下方に設けられる。挟み用給紙部16から送り出された挟み用紙は、折り板38上に搬送され、その先端がストッパ40に突き当たることによって停止する。挟み用紙は特に、その中央が搬送機構18の下方に位置した状態で停止する。メイン搬送機構36を下降してきた用紙の束は、この挟み用紙に突き当たる。このタイミングで折りナイフ42が下降し、挟み用紙の中央が折りローラ44に巻き込まれて2つに折りたたまれるとともに、搬送機構18を下降してきた用紙の束がその間に入り込む。
【0024】
排出部22は、搬送ベルト46と、排出ローラ48と、を含む。搬送ベルト46は、挟み用紙に挟み込まれた用紙の束を排出ローラ48に向けて搬送する。排出ローラ48は、搬送ベルト46によって搬送されてきた用紙の束を積載部24に排出する。
【0025】
筐体12の前面側にはメイン操作部50が設けられている。メイン操作部50はタッチパネル式の表示部を有する。表示部には操作画面が表示され、ユーザはこの操作画面を介して、丁合セットを作成する処理(以下、「丁合処理」とも呼ぶ)に関する情報を入力する。制御部70は、操作画面に対するユーザの入力にしたがって、給紙部14と、挟み用給紙部16と、搬送機構18と、挟み部20と、排出部22と、を制御する。
【0026】
図4~13は、メイン操作部50の表示部に表示される操作画面を示す。これら操作画面を操作することにより、「地区カウンタモード」、「部数指定カウンタモード」、「部数無指定カウンタモード」の3つの動作モードのうちのいずれかの動作モードで当該丁合装置10を動作させて、所望の部数の丁合セットを作成することができる。以下、
図4~13を参照しつつ、3つの動作モードについて説明する。
【0027】
<地区カウンタモード>
地区カウンタモードでは、予め登録された複数の地区のうちの1つの地区の地区名と、その地区に対応付けて登録された作成すべき丁合セットの部数(以下、「要丁合部数」と呼ぶ)とが表示部に表示され、所定のスタート操作を行うと表示されている地区の丁合処理が開始され、要丁合部数だけ丁合セットを作成して停止する。表示部には次の地区の地区名とその要丁合部数とが表示され、スタート操作を行うとその地区の丁合処理が開始され、要丁合部数だけ丁合セットを作成して停止する。登録された地区の分だけ、これが繰り返される。以下、地区カウンタモードで動作させるための操作(A1~A10)について説明する。
【0028】
(A1)地区名、要丁合部数の設定
A11:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A12:地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンからいずれかの地区パターンを選択する。P1~P7の各地区パターンには、後述の手順の通り、それぞれ複数の地区名、要丁合部数を設定できる。ここで、例えば地方では、1つの新聞販売店が複数の新聞社の新聞を配達することがある。そして、同じ配達範囲でも新聞社によって地区分けが異なることがある。このような場合に、P1~P7の地区パターンのそれぞれを新聞社に対応づけて使用することが考えられる。なお、P1~P7の地区パターン名称を変更可能として、新聞社の名前を設定できるようにしてもよい。
【0029】
A13:地区名枠122をタッチして、
図6の地区名登録画面140を表示させる。
A14:地区名登録画面140の地区名欄141に登録する地区名をキーボードを使用して入力し、戻るキ
ーで図5の地区設定画面120に戻る。
A15:A14で
地区名を入力した地区の部数枠123に要丁合部数を入力する。具体的には、部数枠123をタッチするとテンキーが表示されるので、テンキーを介して要丁合部数を入力する。
A16:必要に応じて順番枠124をタッチして、順番を設定する。本実施の形態では、タッチした順に順番が設定される。順番が設定されていない地区は、順番が設定された地区の丁合処理後に、地区番号順に丁合処理が実行される。
A17:設定が必要な地区の数だけA13~A16を繰り返す。
A18:設定が必要な地区パターンの数だけA12~17を繰り返す。
【0030】
(A2)広告名称の登録
A21:
図4のメイン画面100または他の操作画面においてチラシタブ94をタッチして、
図12の広告名称登録画面260を表示させる。
A22:有効地区パターン表示欄261に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから、広告名称を有効とする有効地区パターンを選択する。ここで、上述のように、P1~P7の地区パターンのそれぞれを新聞社に対応づけることが考えられる。広告によっては新聞社を指定するケースがあるところ、指定された新聞社に対応する地区パターンのみ有効としておけば、誤って他の新聞社に広告を入れてしまうミスを抑止できる。
A23:参照地区パターン表示欄262をタッチして、A22で選択された有効地区パターンの中から1つの地区パターンを選択する。
A24:広告名称表示欄263に登録する広告名称をキーボードを使用して入力する。
A25:棚設定表示欄264にタッチして、各地区の使用不使用設定を行う。
A26:必要に応じ、要丁合部数のうちの一部の部数の丁合セットにのみ含まれるよう給紙する部分給紙の設定(すなわち部分給紙設定)を行う。本実施の形態では、部分給紙設定として、半端部数設定または割合設定を設定できる。その場合は、半端部数・割合設定表示枠265をタッチして、
図11の半端部数・割合設定画面240をポップアップ表示させ、A96(後述)の通り設定する。
【0031】
「半端部数設定」は、要丁合部数よりも少ない半端部数を設定された給紙部が、丁合処理の前半または後半に、その半端部数分のみ給紙する設定である。より具体的には、半端部数が設定された給紙部は、丁合指示に基づく丁合処理の開始から作成された丁合セットの部数が半端部数に到達するまで給紙し、それ以降の給紙を行わないか、または要丁合部数に到達するまでの残り部数が半端部数と同じになるまで給紙せず、それ以降に給紙する。
【0032】
「割合設定」は、割合を設定された給紙部が、間引いて給紙する設定である。より具体的には、割合が入力された給紙部は、その給紙部に積載されている用紙が、作成される丁合セットの部数のうちの実質的にその割合分の部数に含まれるよう間引いて給紙する。例えば、割合に1/3が設定された場合は、丁合セットを3部作成するうちに1回だけ給紙するという動作を繰り返す。割合に60%が設定された場合は、丁合セットを5部作成するうちに3回だけ給紙するという動作を繰り返す。
【0033】
後述のA35で広告名称を給紙部に割り当てたとき、A25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数・割合設定の内容が、各地区の設定として自動で反映される。なお、A25、A26は省略(または一部の地区だけ設定)することができる。省略した場合は未設定状態(グレー無地)となる。その場合、A35で広告名称を給紙部に割り当てた後、A8、A9(後述)で使用不使用設定、半端部数・割合設定を設定する。
A27:各有効地区パターンについて、A23~A26を繰り返す。
A28:設定が必要な広告名称の数だけ、A22~A27を繰り返す。
【0034】
(A3)各給紙部への広告名称の割り当て(未割当の給紙部に割り当てる場合)
A31:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A32:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A33:棚設定一覧125をタッチして、
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160を表示させる。
A34:地区別使用不使用設定一覧画面160の広告名称表示欄161において、広告名称を割り当てる給紙部の広告名称表示枠をタッチする。すると、
図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。広告名称割り当て画面180のチラシ一覧181には、A2で設定した広告名称が表示される。
A35:広告名称割り当て画面180においてチラシ一覧181の中から、A34でタッチした給紙部に積載した又はこれから積載する広告の広告名称を選んでタッチする。すると、A34でタッチした給紙部にその広告名称が割り当てられる。なお、A25、A26で設定した使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容も、A34でタッチした給紙部の各地区の設定に自動で反映される。また、A32で選択した地区パターンがA22で設定した有効地区パターンではない場合、タッチしても割り当てできない。
A36:チラシ登録キー182をタッチすると、広告名称割り当て画面180が消えて
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160に戻る。
A37:割り当てが必要な広告名称の数だけ、A34~A36を繰り返す。
A38:割り当てが必要な地区パターンの数だけ、A32~A37を繰り返す。
【0035】
(A4)給紙部に割り当てられた広告名称の削除(解除)
A41:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A42:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A43:棚設定一覧125にタッチして、
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160を表示させる。
A44:地区別使用不使用設定一覧画面160の広告名称表示欄161において、広告名称を削除する給紙部の広告名称表示枠をタッチする。すると、
図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。
A45:解除キー183に長押タッチすると、
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160の広告名称表示欄161から、A44でタッチした広告名称表示枠から広告名称が削除(登録が解除)される。広告名称に紐付いて設定された使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容も削除される。なお、A35の後にA45を行えば、A35で設定した広告名称を削除できる。
A46:チラシ登録キー182をタッチすると、広告名称割り当て画面180が消える。
【0036】
(A5)給紙部への広告名称の追加割り当て
すでに広告名称が割り当てられた給紙部に、さらに広告名称を追加割り当てする場合に実行される。1つの給紙部に2種以上の広告名称を割り当てることで、地区によって使い分けることができる。
A51:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A52:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A53:棚設定一覧125をタッチして、
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160を表示させる。
A54:地区別使用不使用設定一覧画面160の広告名称表示欄161において、広告名称を追加で割り当てる給紙部の広告名称表示枠をタッチする。すると、
図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。
A55:広告名称割り当て画面180において追加キー184をタッチする。
A56:チラシ一覧181の中から、追加割り当てする広告名称をタッチする。すると、A54でタッチした給紙部にその広告名称が追加で割り当てられる。また、
図9の地区選択画面200がポップアップ表示される。
【0037】
A57:地区選択画面200の地区表示欄201のいずれかの地区の表示枠にタッチする。タッチした表示枠の地区以降のすべての地区に、A25、A26で設定した使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容が反映される。すなわち、タッチした表示枠の地区よりも前の地区は、追加する以前から割り当てられていた広告名称を給紙し、タッチした地区以後は、追加した広告名称から給紙する、という設定となる。丁合処理時には、広告名称の切り替わりの際には「広告を載せ替えてください」などの警告が表示される。地区表示欄201の表示枠にタッチすると、地区選択画面200が消えて
図8の広告名称割り当て画面180に戻る。なお、地区選択画面200において複数の地区をタッチ可能とし、タッチした地区にのみ広告名称が追加されるようにしてもよい。この場合、広告の追加を行う地区、行わない地区の選択の自由度が上がる。またこの場合、A25、A26で設定した使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容は、タッチした地区のみに適用される。A35の後に、A55~A57を行えば、A35で広告名称を設定した給紙部に、さらに広告名称が追加される。
A58:A55~A57を繰り返し、A54でタッチした給紙部に対して必要な追加を行う。
A59:チラシ登録キー182をタッチすると、広告名称割り当て画面180が消えて
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160に戻る。
A60:登録したい広告名称の数分だけ、A54~A58を繰り返す。
A61:登録したい地区パターンの数だけ、A52~A60を繰り返す。
【0038】
(A7)給紙部に追加で割り当てられた広告名称の削除
A71:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A72:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A73:棚設定一覧125にタッチして、
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160を表示させる。
A74:地区別使用不使用設定一覧画面160の広告名称表示欄161において、広告名称を削除したい給紙部の広告名称表示枠をタッチする。すると、
図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。
A75:チラシ削除キー185にタッチすると、追加した広告名称が削除される。A55~A57で追加した広告名称が複数ある場合、後から追加した広告名称が削除される。なお、削除される広告名称を選択可能としてもよい。A55~A57の後でA75を行えば、A55~A57で追加した広告名称が削除される。
A76:チラシ登録キー182をタッチすると、広告名称割り当て画面180が消える。
【0039】
(A8)使用不使用設定の変更および連段設定
A81:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A82:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A83:設定したい地区の棚設定枠126にタッチする。すると、
図10の地区別使用不使用設定画面220が表示され、選択した地区の使用不使用設定、半端部数設定、割合設定、広告名称設定が表示される。
A84:棚モード表示欄222の表示枠にタッチして使用不使用設定および連段設定を行う。「停」から1回タッチすると「単」に設定変更される。「単」から1回タッチした場合は、1段上の給紙部(棚)が「単」であれば1段上の給紙部とまとめて連段グループを形成し、1段上の給紙部が「停」であれば「停」に設定変更され、1段上の給紙部がそれよりもさらに上の給紙部と連段グループをすでに形成していた場合はその連段グループに加わる。なお、
図7の地区別使用不使用設定一覧画面160の棚モード表示欄の表示枠をタッチすることにより、同様に設定できる。
図10の地区別使用不使用設定画面220が表示された状態で、
図3に示すサブ操作部52の使用不使用設定ボタン54と、連段設定ボタン56とを操作して、同様に設定できてもよい。
A85:他に設定が必要な地区がある場合は、地区番号表示枠221の矢印にタッチして地区を選択する。すると、選択した地区の使用不使用設定、半端部数設定、割合設定、広告名称設定が表示されるので、A84の設定を行う。
A86:戻るキー223をタッチすると、
図5の地区設定画面120に戻る。
【0040】
なお、A82において複数の地区パターンを選択してから、A83~A85を行うことにより、選択した複数の地区パターンで同一の設定を一度に行えるようにしてもよい。
【0041】
(A9)半端部数設定および割合設定
A91:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A92:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから地区パターンを選択する。
A93:設定したい地区の棚設定枠126にタッチして、
図10の地区別使用不使用設定画面220を表示させる。
A94:地区番号表示枠221の矢印にタッチし、地区を選択する。すると、選択した地区の使用不使用設定、半端部数設定、割合設定、広告名称設定が表示される。
A95:設定対象の給紙部の半端部数・割合表示枠224にタッチする。すると、
図11の半端部数・割合設定画面240がポップアップ表示される。
A96:半端部数・割合設定画面240において、割合241、部数242、前半243、後半244のいずれかをタッチする。割合241をタッチした場合は、割合設定(任意の割合を入力)となる。部数242をタッチした場合は、割合設定(部数で設定)となる。前半243をタッチした場合、半端部数設定(地区の開始から設定部数まで給紙)となる。後半244をタッチした場合、半端部数設定(残数が設定部数に到達してから地区の終了まで給紙)となる。任意の割合の入力は、例えば百分率、小数、分数等の形で入力する。
A97:設定が必要な給紙部の数だけ、A95~A96を繰り返す。
A98:閉じるボタン245にタッチすると半端部数・割合設定画面240が消えて
図5の地区設定画面120に戻る。
【0042】
(A10)丁合処理
A101:
図4のメイン画面100または他の操作画面において地区タブ92をタッチして、
図5の地区設定画面120を表示させる。
A102:地区設定画面120の地区パターン表示欄121に表示されるP1~P7の7つの地区パターンから、丁合を実行する地区パターンを選択する。
A103:メインタブ91をタッチして、
図4のメイン画面100を表示させる。メイン画面100の地区情報表示欄101には、地区設定画面120で選択された地区パターンに含まれる地区のうちの1つの地区とその要丁合部数が表示される。チラシ名欄102には、A3、A5で割り当てた広告名称が表示される。棚モード表示欄103には、A3、A5で割り当てた広告名称に対応して反映された、またはA8、A9で設定あるいは修正された使用不使用設定、連段設定が表示される。半端部数・割合設定表示欄104には、A3、A5で割り当てた広告名称に対応して反映された、またはA8、A9で設定あるいは修正された半端部数設定、割合設定が表示される。表示された地区とは別の地区の丁合を行う場合は、地区選択キー109にタッチして、別の地区を選択する。地区情報表示欄101には、選択された地区の地区情報が表示され、チラシ名欄102、棚モード表示欄103、半端部数・割合設定表示欄104には、上記と同様に選択された地区に設定された情報が表示される。
A104:アウトキー105をタッチすると、地区の要丁合部数がカウンター106に入力される。
【0043】
A105:スタート操作を行うと、カウンター106に表示された要丁合部数、棚モード表示欄103に表示された使用不使用設定、連段設定、半端部数・割合設定表示欄104に表示された半端部数設定、割合設定を含む丁合処理の実行指示が制御部70に送られる。制御部70は、丁合処理の実行指示に含まれる情報にしたがって、各給紙部に給紙させる。すなわち、A2において使用不使用設定、半端部数・割合設定とともに登録された広告名称(用紙識別情報)がA3またはA5で割り当てられた給紙部には、A8またはA9で設定が変更されていない限りは、割り当てられた広告名称に対応して記憶されている(A2において設定した)使用不使用設定、半端部数・割合設定の通りに給紙がなされる。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、使用不使用、連段設定、半端部数、割合の設定または取り消し、広告名称の変更を行うことができる。再度スタート操作を行うと、丁合処理が再開される。なおストップ操作を行うことなく、丁合処理を継続しながら使用不使用設定の変更が可能であってもよい。この場合、変更した瞬間以降は、変更後の設定で動作する。
A106:丁合するたびにカウンター106の上段の残り部数が減算し、残り部数が0になると丁合処理が停止する。つまり、要丁合部数の丁合セットを作成すると、丁合処理が停止する。地区情報表示欄101には、次の地区の地区名と要丁合部数が表示される。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、カウンタリセットキー108をタッチして残り部数を「0」にすることにより、実行中の丁合処理すなわち地区情報表示欄101に表示されている地区の丁合処理を停止(終了)させることができる。地区情報表示欄101には、次の地区の地区名と要丁合部数が表示される。つまり、本実施の形態では、カウンタリセットキー108をタッチして残り部数を「0」にする操作は、丁合処理を中止させる「中止指示」を入力する操作となる。
A107:丁合が必要な地区の数分だけ、A104~A106を繰り返す。表示されている地区が次に丁合したい地区とは異なる場合、その都度、地区選択キー109によって地区を選択すれば、選択した地区の丁合を行うことができる。
【0044】
<部数指定カウンタモード>
部数指定カウンタモードでは、要丁合部数を設定し、スタート操作を行うと丁合処理が開始され、設定された要丁合部数だけ丁合セットを作成して停止する。以下、部数指定カウンタモードで動作させる場合の操作(B1~B4)について説明する。
【0045】
(B1)給紙部への広告名称の割り当て(未割当の給紙部に割り当てる場合)
B11:
図4のメイン画面100または他の操作画面において棚タブ93をタッチして
図13の棚設定画面280を表示させる。
B12:広告名称表示枠281をタッチすると、
図8の広告名称割り当て画面180がポップアップ表示される。チラシ一覧181には、A2で設定した広告名称が表示される。
B13:A35~A37と同様にして広告名称を割り当てる。なお、予めA25、A26で設定した使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容は反映されない。なお、予めA25、A26において各地区に設定した各地区の使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容の中から1つを選択し、選択した地区の設定が反映されるようにしてもよい。
【0046】
なお、A4と同様に広告名称を削除できる。また、A5と同様に同一給紙部に広告名称を追加できる。ただしA25、A26で設定した使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容は反映されない(ある1つの地区に対する設定を選択して反映させてもよい)。また、A7と同様に追加した広告名称を削除できる。
【0047】
(B2)使用不使用設定の変更および連段設定
B21:
図13の棚設定画面280において棚モード表示欄282の表示枠をタッチして使用不使用設定、連段設定を行う。なお、棚モード表示欄282をタッチした場合の動作は、
図10の地区別使用不使用設定画面220の棚モード表示欄222の表示枠をタッチした場合の動作(A84参照)と同様である。
【0048】
(B3)半端部数・割合設定
B31:
図13の棚設定画面280において、設定対象の給紙部の半端部数・割合設定表示枠283にタッチする。すると、
図11の半端部数・割合設定画面240がポップアップ表示される。
B32:A96~A97と同様にして設定する。
B33:閉じるボタン245にタッチすると半端部数・割合設定画面240が消えて棚設定画面280に戻る。
【0049】
(B4)丁合処理
B41:いずれかの操作画面においてメインタブ91をタッチして
図4のメイン画面100を表示させる。チラシ名欄102には、B1で割り当てた広告名称が表示される。棚モード表示欄103には、B2で設定された使用不使用設定、連段設定が表示される。半端部数・割合設定表示欄104には、B3で設定された半端部数設定、割合設定が表示される。
B42:入力キー107をタッチしてテンキー(不図示)を表示させ、カウンター106に要丁合部数を入力する。
B44:スタート操作を行うと、カウンター106に表示された要丁合部数、棚モード表示欄103に表示された使用不使用設定、連段設定、半端部数・割合設定表示欄104に表示された半端部数設定、割合設定を含む丁合処理の実行指示が制御部70に送られる。制御部70は、丁合処理の実行指示に含まれる情報にしたがって、各給紙部に給紙させる。B13において広告名称を割り当てたとき、その広告名称に対応づけて記憶されている各地区の使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容の中から1つを選択し、選択した地区の設定が反映されるようにした場合は、反映された使用不使用設定、割合設定、半端部数設定内容の通りに給紙がなされる。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、使用不使用設定、連段設定、半端部数、割合の設定または取り消し、広告名称の変更を行うことができる。再度スタート操作を行うと、丁合処理が再開される。使用不使用設定の変更は、ストップ操作を行うことなく、動作中に可能であってもよい。
B45:丁合するたびにカウンターが減算し、0になったらストップする。つまり、カウンター106に入力された要丁合部数の丁合セットを作成すると、丁合処理が停止する。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、カウンタリセットキー108をタッチして残り部数を「0」にすることにより、実行中の丁合処理を停止(終了)させることができる。
【0050】
<部数無指定カウンタモード>
部数無指定カウンタモードでは、要丁合部数が設定されていない(すなわち要丁合部数がゼロ)の状態でスタート操作を行うと丁合処理が開始され、所望の丁合セットが作成されたらストップ操作を行い、丁合処理を停止させる。以下、部数無指定カウンタモードで動作させる場合の操作(C1~C4)について説明する。
【0051】
(C1)給紙部への広告名称の割り当て(未割当の給紙部に割り当てる場合)
C11:B1と同様に割り当てる。
【0052】
(C2)使用不使用設定の変更及び連段設定
C21:B2と同様に設定する。
【0053】
(C3)半端部数・割合設定
C31:B3と同様に設定する。
【0054】
(C4)丁合動作
C41:いずれかの操作画面においてメインタブ91タブをタッチして
図4のメイン画面100を表示させる。チラシ名欄102には、C1で割り当てた広告名称が表示される。棚モード表示欄103には、C2で設定された使用不使用設定、連段設定が表示される。半端部数・割合設定表示欄104には、C3で設定された半端部数設定、割合設定が表示される。
C42:カウンター106に数値が入っている場合は、カウンタリセットキー108をタッチしてカウンター106を「0」にする。
C43:スタート操作を行うと、棚モード表示欄103に表示された使用不使用設定、連段設定、半端部数・割合設定表示欄104に表示された半端部数設定、割合設定を含む丁合処理の実行指示が制御部70に送られる。制御部70は、丁合処理の実行指示に含まれる情報にしたがって、各給紙部に給紙させる。なお、丁合処理中にストップ操作を行って丁合処理を停止させ、使用不使用設定、連段設定、半端部数、割合の設定または取り消し、広告名称の変更を行うことができる。再度スタート操作を行うと、丁合処理が再開される。
C44:所望の部数の丁合セットが作成されたら、ストップ操作を行う。
C45:カウンタリセットキー108をタッチしてカウンター106を「0」にする。
【0055】
ユーザの所定の操作により、地区カウンタモードとするか否かを設定できる。地区カウンタモードを使用する設定にすると、地区カウンタモードとなる。地区カウンタモードを使用しない設定にし、カウンター106をゼロとしてスタート操作を行うと、部数無指定カウンタモードとなる。カウンター106にゼロではない数値を設定してスタート操作を行うと、部数指定カウンタモードとなる。地区カウンタモードを使用しないと設定した場合は、
図4に示すメイン画面は、地区情報表示欄101およびアウトキー105を表示しない。
【0056】
図14は、制御部70の機能構成を示すブロック図である。これら各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0057】
制御部70は、入力部71と、給紙制御部72と、搬送制御部73と、挟み制御部74と、排出制御部75と、出力制御部76と、記憶部77を含む。
【0058】
入力部71は、ユーザが入力した情報を、メイン操作部50やサブ操作部52を介して受け付ける。例えば、入力部71は、
図4~13の操作画面に入力・選択入力された情報、すなわち操作画面で設定された情報を受け付ける。具体的には、入力部71は、丁合処理の実行指示、丁合処理の中止指示、半端部数、割合、広告名称の割り当て、の入力を受け付ける。また例えば、入力部71は、
図15で後述するログ画面に入力・選択入力された情報を受け付ける。具体的には、入力部71は、日付の入力を受け付ける。
【0059】
給紙制御部72は、使用不使用設定、連段設定、半端部数・割合設定等にしたがって、給紙部14が用紙を送り出すよう制御する。給紙制御部72は特に、給紙部14から送り出された用紙がメイン搬送機構36において重なり合うようなタイミング用紙を送り出す。
【0060】
搬送制御部73は、サブ搬送機構34およびメイン搬送機構36による用紙の搬送を制御する。挟み制御部74は、挟み用給紙部16と、挟み部20と、を制御する。具体的には、挟み制御部74は、メイン搬送機構36によって搬送される丁合セットが挟み部20に到達する前に、挟み用紙がメイン搬送機構36の下方に位置するよう挟み用給紙部16に給紙させる。また、挟み制御部74は、メイン搬送機構36によって搬送されてきた丁合セットが挟み用紙に突き当たるタイミングで折りナイフ42を下降させる。排出制御部75は、排出部22による丁合セットの排出を制御して、作成された丁合セットを積載部24に積載させる。
【0061】
記憶部77は、予め用意された各種の設定情報や、入力部が受け付けた情報を記憶する。例えば、記憶部77は、
図8の各種広告名称(すなわち
図12を介して入力された広告名称)を記憶する。また例えば、
図9の地区名称(すなわち
図5を介して入力された地区名称広告名称)を記憶する。また例えば、記憶部77は、
図12の各情報項目、すなわち広告名称、有効地区パターン、各地区の使用不使用設定、および各地区の半端部数・割合設定を対応付けて記憶する。
【0062】
また、記憶部77は、同一の給紙設定(使用不使用設定、連段設定、半端部数・割合設定)に基づいて丁合セットを作成する一連の丁合処理ごとに、各給紙部の使用不使用設定、連段設定、給紙部に割り当てられた広告名称および半端部数・割合設定と、作成された丁合セットの部数とに関する情報(以下、「丁合実績情報」と呼ぶ)を記憶する。
【0063】
出力制御部76は、各種画面をメイン操作部50の表示部に表示(出力)させる。例えば、出力制御部76は、
図4~13の各種の操作画面をメイン操作部50の表示部に表示(出力)させる。また例えば、出力制御部76は、丁合実績情報を示すログ画面(
図15で後述)をメイン操作部50の表示部に表示(出力)させる。なお、出力制御部76は、プリンタなどの印刷機器に丁合実績情報を出力して印刷させたり、PC、タブレットなどの端末装置に丁合実績情報を含むファイルを出力してもよい。要するに、出力制御部76は、ユーザが丁合実績情報を認識できる形に出力する。
【0064】
図15は、メイン操作部50の表示部に表示されるログ画面300を示す。ログ画面300は、いずれかの操作画面において丁合ログタブ95をタッチすることにより表示される。丁合実績表示欄301には、本実施の形態では、1日分の丁合実績情報が表示される。日付表示枠302には、丁合実績表示欄301に表示されている丁合実績情報の日付が表示される。
図15では、丁合実績表示欄301には、日付表示枠302に表示されている「2016/3/15」の丁合実績情報が表示される。日付表示枠302をタッチするとカレンダが表示され、丁合実績情報を表示させたい日付を選択できる。日付表示枠302に表示される日付が変更されると、出力制御部76は日付表示枠302に表示される新たな日付の丁合実績情報を記憶部77から抽出して、丁合実績表示欄301に表示する。
【0065】
図16、17は、ログ画面300の丁合実績表示欄301に表示される丁合実績情報の一例を示す。
図16は履歴番号が1~10までの丁合実績情報を示し、
図17は履歴番号が11~19までの丁合実績情報を示す。履歴番号表示欄310には、丁合実績情報を、一日の中で一意に識別する番号である履歴番号が表示される。処理数表示欄311には、作成された丁合セットの部数が表示される。トータルカウンタ表示欄312には、作成された丁合セットの累積部数が表示される。地区パターン表示欄313には、地区カウンタモードで動作させたときに選択された地区パターンが表示される。地区番号表示欄314には、地区カウンタモードで丁合セットを作成した地区の地区番号が表示される。広告名称表示欄315には、丁合セットが作成されたときに各給紙部14に割り当てられていた広告名称(すなわち各給紙部14に積載されていたであろう広告の広告名称)が表示される。使用不使用表示欄316には、丁合セットが作成されたときの使用不使用設定が表示される。
【0066】
ここで、記憶部77は、基本的には、丁合処理の実行指示ごとに丁合実績情報を記憶する。したがって、出力制御部76は、基本的には、丁合処理の実行指示ごとに丁合実績情報を出力する。ただし、丁合処理の途中で給紙に関する追加、変更、削除された場合は、記憶部77はその丁合処理の丁合実績情報を複数に分けて記憶し、出力制御部76もその丁合実績情報を複数に分けて出力する。このとき、出力制御部76は、丁合実績情報を分けて出力する原因をも表示する。
図16、17を参照しつつ、具体的に説明する。
【0067】
(1)丁合処理の実行中に使用不使用設定を変更した場合
丁合処理の実行中に、すなわち地区カウンタモード、部数指定カウンタモードでは残り部数が「0」なる前、部数無指定カウンタモードではカウンタリセットキー108でカウンター106を「0」にリセットする前に、装置を停止し、使用不使用設定を変更できる。変更作業は、
図3に示すサブ操作部52において、使用不使用設定ボタン54を操作することにより行う。あるいはメイン操作部54の表示部に現時点で行っている丁合作業における各給紙部の使用不使用設定状況を表示し、その画面を操作することにより変更が可能であってもよい。この場合、記憶部77は、変更以前と変更以降で丁合実績情報を分けて記憶する。また、丁合処理の実行中の使用不使用設定の変更を、所定部数の丁合が完了した時点で行うように、丁合開始前にあらかじめ設定できるようにしてもよい。また、記憶部77は、予めの設定で使用不使用設定を変更した場合も、同様に変更以前と変更以降で丁合実績を分けて記憶する。
【0068】
図16、17の例では、9段目の給紙部の使用不使用設定が「単」から「停(変更)」に変更されたため、履歴番号3、4の丁合処理実績が分けて表示されている。また、12段目の給紙部の使用不使用設定が「単(割合設定)」から「停」に変更されたため、履歴番号14、15の丁合実績が分けて表示されている。また、15段目の給紙部の使用不使用設定が予め指定された部数の丁合が完了して「単」から「停(変更)」に変更されたため、履歴番号8、9の丁合処理実績が分けて表示されている。このように、使用不使用設定が丁合処理の実行中に変更されたものか、丁合処理の実行中に変更されるように予め設定されていたかに関わらず、分けて表示する。
【0069】
(2)丁合処理の実行中に連段設定を変更した場合
丁合処理の実行中に装置を停止させ、連段設定を変更できる。変更作業は、
図3に示すサブ操作部52において、連段設定ボタン56を操作することにより行う。あるいはメイン操作部54の表示部に現時点での連段設定状況を表示し、その画面を操作することにより変更が可能であってもよい。この場合、記憶部77は、変更以前と変更以降で丁合実績情報を分けて記憶する。
【0070】
図16、17の例では、例えば、2段目の給紙部の使用不使用が「連」から「単(連段解除)」に変更され、1段目の給紙部の使用不使用が「連」から「停」に変更されたため、すなわち1段目、2段目の給紙部の連段設定が解除されたため、履歴番号17、18の丁合実績情報が分けて表示されている。なお、丁合処理の実行中の連段設定の変更が、丁合処理の開始前に予め設定できるようになっていてもよく、その場合も変更前と変更後の丁合実績情報は分けて表示される。
【0071】
(3)紙無し非停止設定がなされている給紙部において紙無しが発生した場合
丁合処理の実行中に、紙なし非停止設定がなされている給紙部において紙無しが検知された場合、その後は紙無しとなった給紙部からは給紙せず(すなわち紙無しが検知された給紙部の使用不使用設定は「停」に変更され)、その他の給紙部からは給紙が継続される。この場合、紙無しが検知される以前と以降で丁合実績情報を分けて記憶する。
【0072】
図16、17の例では、2段目の給紙部で紙無しが検知されて使用不使用設定が自動で「単」から「停(紙無自動)」に変更されたため、履歴番号6、7の丁合実績情報が分けて表示されている。また、6段目の給紙部で紙無しが検知されて使用不使用設定が自動で「単」から「停(紙無自動)」に変更されたため、履歴番号11、12の丁合実績情報が分けて表示されている。紙なし非停止設定は、
図3における使用不使用設定ボタン54および連段設定ボタン56の両方を実質的に同時に長押しすることによって行うが、この作業は丁合処理の実行中に、いったん丁合処理を停止させて行ってもよいし、丁合動作中に行ってもよい。いずれの場合も、停止前後の丁合実績情報は分けて表示される。
【0073】
(4)半端部数設定を行った場合
半端部数設定がなされた給紙部がある場合、記憶部77は、半端部数を設定した給紙部から給紙している間と、給紙していない間とで丁合実績情報を分けて記憶する。
【0074】
図16、17の例では、4段目の給紙部が前半設定の半端部数分の給紙をしたことにより使用不使用設定が自動で「単」から「停(半端設定)」に変更されたため、履歴番号4、5の丁合実績情報が分けて表示されている。また、4段目の給紙部が後半設定の半端部数分の給紙を開始したことにより使用不使用設定が自動で「停」から「単(半端設定)」に変更されたため、履歴番号10、11の丁合実績情報が分けて表示されている。
【0075】
(5)丁合処理の実行中に給紙部に割り当てられる広告名称(すなわち用紙識別情報)が変更された場合
丁合処理の実行中に丁合処理を停止させ、給紙部ごとに割り当てられる広告名称を変更できる。例えば、給紙部に積載されている用紙(広告)を、丁合処理の実行中に別の種類の用紙に載せ替える場合などにこの変更を行う。この場合、記憶部77は、その変更以前と変更以降とで、丁合実績情報を分けて記憶する。
【0076】
図16、17の例では、2段目の給紙部に割り当てられる広告名称が「スーパーL」から「ラーメンQ」に変更されたため、履歴番号1、2の丁合実績情報が分けて表示されている。また、11段目の給紙部に割り当てられる広告名称が未割り当てから「回転寿司R」に変更されたため、履歴番号9、10の丁合実績情報が分けて表示されている。なお丁合処理の実行中の広告名称の変更が、丁合処理の開始前に予め設定できるようになっていてもよく、その場合も変更前と変更後の丁合実績は分けて表示される。
【0077】
(6)地区カウンタモードにおいて、広告名称を1つの地区の1つの給紙部に2種設定した場合
1つの地区の丁合処理の実行中に、積載する広告を変更したい場合、2種の広告名称を割り当て、区切りとなる部数を予め設定する。この場合、区切りとなる部数の丁合が完了すると、装置が停止し、「○段目の広告を△△から××に載せ替えてください」等、用紙(広告)の載せ替えを促すメッセージが表示される。載せ替えが完了し、所定の再開操作がなされると、残りの丁合を行う。この場合、記憶部77は、区切り部数より前と後で丁合実績情報を分けて記憶する。
【0078】
図16、17の例では、14段目の給紙部に割り当てられる広告名が、予め設定された通り、「D電機」から「N不動産」に変更されたため、履歴番号5、6の丁合実績情報が分けて表示されている。
【0079】
(7)動作モードが変更された場合
地区カウンタモードでの丁合開始前か終了後、あるいは地区と地区の間で、地区カウンタモードを使用しない設定とし、部数指定カウンタモードあるいは部数無指定カウンタモードで丁合を行った場合も、記憶部77は、その丁合実績情報は、地区カウンタモードでの丁合実績と分けて記憶する。
【0080】
図16、17の例では、地区カウンタモードでの丁合終了後、部数指定カウンタモードないしは部数無指定カウンタモードで丁合を開始したため、履歴番号15、16の丁合実績情報が分けて表示されている。
【0081】
なお、挟み用給紙部16から給紙される挟み用紙については、2つ折りして、他の給紙部14から送り出された丁合セットを挟み込むという性質上、上記のうち、(1)~(4)は存在しない(設定ができない)。
【0082】
以上説明した本実施の形態に係る丁合装置10によれば、丁合処理の実行指示ごと、かつ、同一の使用不使用設定ごとに分けて丁合実績情報を出力され、さらに、丁合処理の途中で給紙に関する追加、変更、削除等された場合にも、その前後で丁合実績情報を分けて出力される。したがって、特定の用紙がどの丁合セットに含まれるか容易に把握できる。
【0083】
以上、実施の形態に係る丁合装置について説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を示す。
【0084】
(変形例1)
実施の形態では、基本的には、丁合処理の実行指示ごと、かつ、同一の使用不使用設定ごとに分けて丁合実績情報を出力し、さらに、丁合処理の途中で給紙に関する追加、変更、削除等された場合にも、その前後で丁合実績情報を分けて出力する場合について説明したが、これに限られない。出力制御部76は、少なくとも同一の使用不使用設定に基づく一連の丁合処理ごとに丁合実績情報を出力してもよい。少なくとも、同一の使用不使用設定ごとに、それぞれの設定で実際に何部の丁合セットが作成されたかが出力されれば、地区ごとに作成された丁合セットの部数や広告名称等は、メモ書き等で残しておけば確認できる。
【0085】
(変形例2)
本変形例では、丁合装置10の電源を投入したときに、制御部70は各給紙部14の用紙有無検知センサ27の検知結果を取得する。丁合装置10は、電源を投入すると、部数指定カウンタモードとなり、制御部70は、用紙有無検知センサ27の検知結果が「用紙あり」の給紙部には使用不使用設定に「単」を設定し、検知結果が「用紙無し」の給紙部には使用不使用設定に「停」を設定する。以下、電源投入時の用紙有無検知センサ27の検知結果に基づいて給紙部の使用不使用設定を行うことを「自動設定」と呼ぶ。
【0086】
また、制御部70は、一定時間(例えば10秒)ごとに各給紙部14の用紙有無検知センサ27の検知結果を取得する。制御部70は、用紙が積載されて検知結果が「用紙無し」から「用紙あり」に変化すると、使用不使用設定を「停」から「単」に変更し、用紙が取り除かれて検知結果が「用紙あり」から「用紙無し」に変化すると、使用不使用設定を「単」から「停」に変更する。以下、用紙有無検知センサ27の検知結果の変化に基づいて給紙部の使用不使用設定を変更することを「自動変更」と呼ぶ。なお、制御部70は、自動変更が可能な状態のときには、その旨をメイン操作部50の表示部に表示してもよい。
【0087】
メイン操作部50の表示部に表示される操作画面を介して、使用不使用設定、連段設定を行うこともできる。すなわち自動設定された使用不使用設定を変更することもできる。また、半端部数・割合設定を設定してもよい。所定操作で部数無指定カウンタモードに切り替えることもできる。
【0088】
また、所定操作で地区カウンタモードに切り替えることもできる。この場合、予め各地区に対して設定された使用不使用設定が各地区の丁合処理を実行するときに呼び出され、自動設定された使用不使用設定が上書きされる。またこの場合、自動変更も受け付けない。
【0089】
地区カウンタモードの場合でも、すべての給紙部の使用不使用設定がなされていない地区については、自動設定、自動変更を行ってもよい。この場合、その地区に移行したときに自動設定が行われ、自動変更も可能な状態となる。ただし、A5の操作により少なくとも1つの給紙部に広告名称を割り当てたときは、予めA25、A26で設定した使用不使用設定、半端部数・割合設定が上書き反映される。
【0090】
部数指定カウンタモード、部数無指定カウンタモード、地区カウンタモードのいずれの場合でも、手動で使用不使用設定を変更した場合は、その後は自動変更を受け付けないようにしてもよい。手動で設定したにもかかわらず、意図せず変更されるのを防ぐことができる。
【0091】
丁合処理の開始後は、原則、自動変更を受け付けない。ただし、丁合処理の停止中は、所定のユーザ操作により自動変更を可能としてもよい。
【0092】
また電源投入時に、自動設定、自動変更がなされる第1モード、用紙の積載の有無に関係なくすべての給紙部の使用不使用設定が「停」または未設定になる第2モード、前回電源切断時の使用不使用設定となる第3モード、のいずれのモードで動作させるか選択できるようにしてもよい。
【0093】
上述した実施の形態同士の組み合わせや上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。また、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。例えば、請求項に記載の丁合タスクグループは実施の形態に記載の地区パターンに対応し、請求項に記載の丁合タスクは地区パターンに対して設定された複数の地区のそれぞれについての丁合処理またはその丁合処理の設定に対応する。
[態様1]
態様1の丁合装置は、複数の給紙部から送り出される用紙を重ね合わせて丁合セットを作成する丁合処理を実行する丁合装置であって、用紙を識別するための用紙識別情報と、その用紙に応じた給紙制御情報との対応関係を記憶する記憶部と、給紙部に積載されるべき用紙の用紙識別情報の入力を受け付ける入力部と、前記入力部が受け付けた用紙識別情報に対応する給紙制御情報に基づいて、給紙部による給紙を制御する給紙制御部と、を備えることを特徴とする丁合装置である。
[態様2]
態様2の丁合装置は、前記入力部は、用紙識別情報と給紙制御情報との対応関係の入力を受け付け、前記記憶部は、前記入力部が受け付けた対応関係を記憶することを特徴とする態様1に記載の丁合装置である。
[態様3]
態様3の丁合装置は、前記入力部は、少なくとも1つの丁合タスクグループの入力を受け付け、前記少なくとも1つの丁合タスクグループはそれぞれ、作成すべき丁合セットの部数である要丁合部数がそれぞれ設定された、順次実行されるべき複数の丁合タスクを含み、前記給紙制御部は、複数の丁合タスクのそれぞれにおいて、前記入力部が受け付けた給紙部に積載されるべき用紙の用紙識別情報に対応する給紙制御情報に基づいて、給紙部による給紙を制御することを特徴とする態様1または2に記載の丁合装置である。
[態様4]
態様4の丁合装置は、給紙制御情報には、対応する用紙識別情報の用紙を、複数の丁合タスクのそれぞれにおいて給紙部に給紙させるか否かを示す使用不使用設定が含まれ、前記給紙制御部は、複数の丁合タスクのそれぞれにおいて、前記入力部が受け付けた給紙部に積載されるべき用紙の用紙識別情報に対応する使用不使用設定に基づいて、給紙部による給紙を制御することを特徴とする態様3に記載の丁合装置である。
[態様5]
態様5の丁合装置は、要丁合部数のうちの一部の部数の丁合セットにのみ含まれるよう給紙することを部分給紙と呼ぶとき、給紙制御情報には、対応する用紙識別情報の用紙を、複数の丁合タスクのそれぞれにおいて給紙部に部分給紙させるか否かを示す部分給紙設定が含まれ、前記給紙制御部が、前記入力部が受け付けた用紙識別情報に対応する部分給紙設定に基づいて、給紙部による給紙を制御することを特徴とする態様3に記載の丁合装置である。
[態様6]
態様6の丁合装置は、前記入力部は、給紙部に積載されるべき用紙の用紙識別情報に加えて、その用紙識別情報に対して有効となる丁合タスクグループの入力を受け付け、前記給紙制御部は、前記入力部が受け付けた用紙識別情報に対応して有効となる丁合タスクグループについて、その用紙識別情報に対応する給紙制御情報に基づいて、給紙部による給紙を制御することを特徴とする態様3から5のいずれかに記載の丁合装置である。
【符号の説明】
【0094】
10:丁合装置
14:給紙部
70:制御部
71:入力部
76:出力制御部
300:ログ画面