(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
F28D 1/047 20060101AFI20220817BHJP
F28D 1/053 20060101ALI20220817BHJP
F28F 9/02 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
F28D1/047 Z
F28D1/053 A
F28F9/02 301E
(21)【出願番号】P 2018521359
(86)(22)【出願日】2016-08-03
(86)【国際出願番号】 CN2016093023
(87)【国際公開番号】W WO2017071355
(87)【国際公開日】2017-05-04
【審査請求日】2019-07-01
【審判番号】
【審判請求日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】201510711462.9
(32)【優先日】2015-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515258882
【氏名又は名称】ダンフォス・マイクロ・チャンネル・ヒート・エクスチェンジャー・(ジャシン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100153006
【氏名又は名称】小池 勇三
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ジュンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ジン,フアン
【合議体】
【審判長】平城 俊雅
【審判官】槙原 進
【審判官】松下 聡
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第1762808(EP,A1)
【文献】特開2010-169289(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 1/047
F28D 1/053
F28F 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器であって、
前記熱交換器の同じ側面上に配置された第1のマニホールドおよび第2のマニホールドと、
複数の熱交換管とを含み、前記複数の熱交換管は第1の方向に沿って単一の列に配置され、各熱交換管は、
平行な第1の熱交換部分および第2の熱交換部分と、
前記第1の熱交換部分および前記第2の熱交換部分のそれぞれに連結された第1の端部および第2の端部とを有し、前記第1の端部および前記第2の端部が、前記第1のマニホールドおよび前記第2のマニホールドのそれぞれに連結され、前記第1のマニホールドおよび前記第2のマニホールドのそれぞれと流体連通するように、前記第1の端部は湾曲により前記第1の熱交換部分の中心線から外れているとともに、前記第1の熱交換部分および前記第2の熱交換部分の前記第1、第2の端部以外の部分が一列配置されるよう、該部分は前記中心線から外れておらず、かつ前記第2の端部は前記中心線から外れていない、熱交換器
であって、
前記各熱交換管は、前記第1の熱交換部分および前記第2の熱交換部分を連結する連結部分をさらに有し、前記連結部分の少なくとも1つはU字形管であり、または少なくとも1つの熱交換管は全体が一体化されており、前記少なくとも1つの熱交換管の前記連結部分は折り曲げによって形成される、熱交換器。
【請求項2】
前記第1の熱交換部分および前記第2の熱交換部分は
前記第1の方向に配置され、前記第1の方向に垂直な第2の方向に延在し、
前記第1の端部は、前記第1の熱交換部分の前記中心線から、前記第1の方向および前記第2の方向に垂直な第3の方向に外れる、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
各熱交換管は、前記第1の熱交換部分と前記第2の熱交換部分との間に配置された複数の第3の熱交換部分をさらに有し、前記第1の熱交換部分、前記第2の熱交換部分および前記第3の熱交換部分は平行である、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項4】
各熱交換管は、前記第1の熱交換部分と前記第3の熱交換部分と前記第2の熱交換部分との間の隣接した熱交換部分を連結する複数の連結部分をさらに有し、前記連結部分の少なくとも1つは折り曲げによって形成され、またはU字形管である、請求項
3に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記第1の熱交換部分と前記第2の熱交換部分との間に配置されたフィンをさらに含む、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記第1の熱交換部分と前記第3の熱交換部分と前記第2の熱交換部分との間の隣接した熱交換部分の間に配置されたフィンをさらに含む、請求項
3に記載の熱交換器。
【請求項7】
各熱交換管の前記第1の端部は、前記第1の熱交換部分に対して傾斜している、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記第1の端部は、湾曲により前記第1の熱交換部分の前記中心線から、前記第2の方向および前記第3の方向によって画定された面内で外れる、請求項
2に記載の熱交換器。
【請求項9】
各熱交換管の前記第1の端部および前記第1の熱交換部分は、前記第2の方向および前記第3の方向によって画定された面内に位置する、請求項
2に記載の熱交換器。
【請求項10】
各熱交換管の前記第1の端部および前記第1の熱交換部分は、
前記第1の方向に垂直な前記第1の熱交換部分および第2の熱交換部分が延在する第2の方向並びに前記第1の方向および前記第2の方向に垂直な第3の方向によって画定された面内に位置し、
各熱交換管の前記第2の端部および前記第2の熱交換部分は、前記第2の方向および前記第3の方向によって画定された面内に位置する、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記第1の熱交換部分および前記第2の熱交換部分は
前記第1の方向に配置され、前記第1の方向に垂直な第2の方向に延在し、
前記熱交換器の前記同じ側面は、前記第1の方向および前記第2の方向によって画定された面における前記第2の方向の同じ側面である、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項12】
前記第1のマニホールドおよび前記第2のマニホールドはそれぞれ、「D」字の左側の高さ方向の線部と右側の曲線部とからなるD字形断面を備えたマニホールドであり、前記第1のマニホールドおよび前記第2のマニホールドの前記高さ方向の線部は互いに面する、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項13】
前記第1のマニホールドと前記第2のマニホールドとの間に配置された断熱要素をさらに含む、請求項1~
12に記載の熱交換器。
【請求項14】
前記熱交換管のそれぞれは全体が一体化されている、請求項1に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
概してマイクロチャネル熱交換器などの熱交換器は、熱交換器の2側面上に配置された2つのマニホールド、2つのマニホールドの間に連結された扁平管などの熱交換管、および熱交換管の間に配置されたフィンを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の一実施形態の目的は、連結配管を省くためにマニホールドが同じ側面上に配置されるように熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態は、熱交換器の同じ側面上に配置された第1のマニホールドおよび第2のマニホールドと、複数の熱交換管とを含み、各熱交換管は、実質的に平行な第1の熱交換部分および第2の熱交換部分と、第1の熱交換部分および第2の熱交換部分のそれぞれに連結された第1の端部および第2の端部とを有し、第1の端部および第2の端部が、第1のマニホールドおよび第2のマニホールドのそれぞれに連結され、第1のマニホールドおよび第2のマニホールドのそれぞれと流体連通するように、第1の端部は湾曲により第1の熱交換部分の中心線から外れる、熱交換器を提供する。
【0005】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管は、第1の熱交換部分および第2の熱交換部分を連結する連結部分も有し、連結部分の少なくとも1つはU字形管であり、または少なくとも1つの熱交換管は全体が一体化されており、少なくとも1つの熱交換管の連結部分は折り曲げによって形成される。
【0006】
本発明の一実施形態によれば、第2の端部は、湾曲により第2の熱交換部分の中心線から外れ、第1の端部および第2の端部は反対方向に外れる。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、第1の熱交換部分および第2の熱交換部分は第1の方向に配置され、第1の方向に実質的に垂直な第2の方向に延在し、第1の端部は、第1の熱交換部分の中心線から、第1の方向および第2の方向に実質的に垂直な第3の方向に外れる。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、第1の熱交換部分および第2の熱交換部分は第1の方向に配置され、第1の方向に実質的に垂直な第2の方向に延在し、第1の端部は、第1の熱交換部分の中心線から、第1の方向および第2の方向に実質的に垂直な第3の方向に外れ、第2の端部は、第2の熱交換部分の中心線から、第1の方向および第2の方向に実質的に垂直な第3の方向に外れる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部の、第1のマニホールドに連結された部分の延在方向は、第1の熱交換部分の延在方向と実質的に同じである。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部の、第1のマニホールドに連結された部分の延在方向は、第1の熱交換部分の延在方向と実質的に同じであり、各熱交換管の第2の端部の、第2のマニホールドに連結された部分の延在方向は、第2の熱交換部分の延在方向と実質的に同じである。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部の、第1のマニホールドに連結された部分は、実質的に第2の方向に延在する。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部の、第1のマニホールドに連結された部分は、実質的に第2の方向に延在し、各熱交換管の第2の端部の、第2のマニホールドに連結された部分は、実質的に第2の方向に延在する。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管は、第1の熱交換部分と第2の熱交換部分との間に配置された複数の第3の熱交換部分も有し、第1の熱交換部分、第2の熱交換部分および第3の熱交換部分は実質的に平行である。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管は、第1の熱交換部分と第3の熱交換部分と第2の熱交換部分との間の隣接した熱交換部分を連結する複数の連結部分も有し、連結部分の少なくとも1つは折り曲げによって形成され、またはU字形管である。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、熱交換器は、第1の熱交換部分と第2の熱交換部分との間に配置されたフィンをさらに含む。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、熱交換器は、第1の熱交換部分と第3の熱交換部分と第2の熱交換部分との間の隣接した熱交換部分の間に配置されたフィンをさらに含む。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部は、第1の熱交換部分に対して傾斜している。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部は、第1の熱交換部分に対して傾斜し、各熱交換管の第2の端部は、第2の熱交換部分に対して傾斜している。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、第1の端部は、湾曲により第1の熱交換部分の中心線から、第2の方向および第3の方向によって画定された実質的な面内で外れる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、第1の端部は、湾曲により第1の熱交換部分の中心線から、第2の方向および第3の方向によって画定された実質的な面内で外れ、第2の端部は、湾曲により第2の熱交換部分の中心線から、第2の方向および第3の方向によって画定された実質的な面内で外れる。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部および第1の熱交換部分は、第2の方向および第3の方向によって画定された実質的な面内に位置する。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、各熱交換管の第1の端部および第1の熱交換部分は、第2の方向および第3の方向によって画定された実質的な面内に位置し、各熱交換管の第2の端部および第2の熱交換部分は、第2の方向および第3の方向によって画定された実質的な面内に位置する。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、第1の熱交換部分および第2の熱交換部分は第1の方向に配置され、第1の方向に実質的に垂直な第2の方向に延在し、熱交換器の前記同じ側面は、第1の方向および第2の方向によって画定された面における第2の方向の同じ側面である。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、第1の端部および第2の端部は、連結部分の反対側にある。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、第1のマニホールドおよび第2のマニホールドは並んで配置される。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、第1のマニホールドおよび第2のマニホールドはD字形断面を備えたマニホールドであり、互いに面するD字形断面を備えたマニホールドの実質的な平面である。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、熱交換器は、第1のマニホールドと第2のマニホールドとの間に配置された断熱要素をさらに含む。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、熱交換管のそれぞれは全体が一体化されている。
【0029】
本発明の一実施形態による熱交換器において、マニホールドは同じ側面上に配置されるので、連結配管が省かれ、コストが下がる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の第1の実施形態による、熱交換器の熱交換管の概略図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態による、熱交換器の三次元概略図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態による、熱交換器の右からの図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態による、熱交換器の主要図である。
【
図5】本発明の第2の実施形態による、熱交換器の熱交換管の概略図である。
【
図6】本発明の第2の実施形態による、熱交換器の三次元概略図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態による、熱交換器の右からの図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態による、熱交換器の主要図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態による、熱交換器の熱交換管の概略図である。
【
図10】本発明の第3の実施形態による、熱交換器の三次元概略図である。
【
図11】本発明の第3の実施形態による、熱交換器の右からの図である。
【
図12】本発明の第3の実施形態による、熱交換器の主要図である。
【
図13】本発明の第4の実施形態による、熱交換器の熱交換管の概略図である。
【
図14】本発明の第4の実施形態による、熱交換器の三次元概略図である。
【
図15】本発明の第4の実施形態による、熱交換器の右からの図である。
【
図16】本発明の第4の実施形態による、熱交換器の主要図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1、
図5、
図9および
図13は、本発明の実施形態による熱交換管を示し、
図2~
図4、
図6~
図8、
図10~
図12および
図14~
図16は、本発明の実施形態による熱交換器を示し、熱交換器のマニホールドの端部に対する端部キャップは割愛されており、それゆえマニホールドの中に挿入されている熱交換管の端部が見える。
【0032】
図1~
図16に示されたように、本発明の一実施形態によるマイクロチャネル熱交換器などの熱交換器100は、熱交換器100の同じ側面上に配置された第1のマニホールド11および第2のマニホールド12(例えば実質的に平行に、斜めにもしくは並んで配置された第1のマニホールド11および第2のマニホールド12、または長手方向の仕切板を用いて1つの管から形成された第1のマニホールド11および第2のマニホールド12)と、扁平管などの複数の熱交換管20とを含み、各熱交換管20は、実質的に平行な第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22と、第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22のそれぞれに連結された第1の端部24および第2の端部25とを有し、第1の端部24および第2の端部25が、第1のマニホールド11および第2のマニホールド12のそれぞれに連結され、第1のマニホールド11および第2のマニホールド12のそれぞれと流体連通するように、第1の端部24は湾曲により第1の熱交換部分21の中心線(すなわち熱交換部分を形成する管部の軸、軸中心線もしくは長手方向中心線)から外れる。また各熱交換管20は、第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22を連結する連結部分23も有する。少なくとも1つの熱交換管20は全体が一体化されており、少なくとも1つの熱交換管20の連結部分23は折り曲げによって形成されてもよい。任意選択で各熱交換管20は、第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22を連結する連結部分23も有し、連結部分23の少なくとも1つはU字形管であり、例えば単一のU字形管は、溶接により第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22に連結される。本発明の一例によれば、各熱交換管21は全体が一体化される。
【0033】
冷媒は第1のマニホールド11を通って熱交換器に流入し、第2のマニホールド12を通って熱交換器から流出することができる。図に示された実施形態では、第1の端部24および第2の端部25は連結部分23の反対側にある。また熱交換器100は、第1の熱交換部分21と第2の熱交換部分22との間に配置されたフィン30も含む。
図1~
図4に示された実施形態では、第1の端部24は、2回の折り曲げにより第1の熱交換部分21の中心線から外れ、各熱交換管20は2つの熱交換部分を含む。
【0034】
図1~
図16を参照すると、本発明の一部の実施形態によれば、各熱交換管20は、第1の熱交換部分21と第2の熱交換部分22との間に配置された複数の第3の熱交換部分も有し、第1の熱交換部分21、第2の熱交換部分22および第3の熱交換部分は実質的に平行である。また各熱交換管20は、第1の熱交換部分21と第3の熱交換部分と第2の熱交換部分22との間の隣接した熱交換部分を連結する複数の連結部分23も有し、連結部分23の少なくとも1つは折り曲げによって形成され、またはU字形管である。また熱交換器100は、第1の熱交換部分21と第3の熱交換部分と第2の熱交換部分22との間の隣接した熱交換部分の間に配置されたフィン30も含む。複数の連結部分23を形成することにより、各熱交換管20は4つ以上の熱交換部分を含んでもよい。
【0035】
図2~
図4、
図6~
図8および
図10~
図12を参照すると、第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22は、第1の方向D1に配置され、第1の方向D1に実質的に垂直な第2の方向D2に延在し、熱交換器100の前記同じ側面は、第1の方向D1および第2の方向D2によって画定された面における第2の方向D2の同じ側面である。
【0036】
図5~
図12に示されたように、第2の端部25は湾曲により第2の熱交換部分22の中心線(すなわち熱交換部分を形成する管部の軸、軸中心線もしくは長手方向中心線)から外れ、第1の端部24および第2の端部25は反対方向に外れる。
【0037】
図5~
図8に示された実施形態では、第1の端部24および第2の端部25は、2回の折り曲げにより第1の熱交換部分21の中心線および第2の熱交換部分22の中心線のそれぞれから外れ、各熱交換管20は、2つの熱交換部分を含み、複数の連結部分23を形成することにより、各熱交換管20は4つ以上の熱交換部分を含んでもよい。
【0038】
図2~
図4に示されたように、第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22は、第1の方向D1(すなわち第1のマニホールド11および第2のマニホールド12の軸方向)に配置され、第1の方向D1に実質的に垂直な第2の方向D2に延在し、第1の端部24は、第1の熱交換部分21の中心線から、第1の方向D1および第2の方向D2に実質的に垂直な第3の方向D3に外れる。第1のマニホールド11および第2のマニホールド12は第3の方向D3に配置される。例えば第1の端部24は、湾曲により第1の熱交換部分21の中心線から、第2の方向D2および第3の方向D3によって画定された実質的な面内で外れる。本発明の一部の実施形態によれば、各熱交換管20の第1の端部24および第1の熱交換部分21は、第2の方向D2および第3の方向D3によって画定された実質的な面内に位置してもよい。
【0039】
図6~
図8および
図10~
図12に示されたように、第1の熱交換部分21および第2の熱交換部分22は、第1の方向D1(すなわち第1のマニホールド11および第2のマニホールド12の軸方向)に配置され、第1の方向D1に実質的に垂直な第2の方向D2に延在し、第1の端部24は、第1の熱交換部分21の中心線から、第1の方向D1および第2の方向D2に実質的に垂直な第3の方向D3に外れ、第2の端部25は、第2の熱交換部分22の中心線から、第1の方向D1および第2の方向D2に実質的に垂直な第3の方向D3に外れる。例えば第1の端部24は、湾曲により第1の熱交換部分21の中心線から、第2の方向D2および第3の方向D3によって画定された実質的な面内で外れ、第2の端部25は、湾曲により第2の熱交換部分22の中心線から、第2の方向D2および第3の方向D3によって画定された実質的な面内で外れる。本発明の一部の実施形態によれば、各熱交換管20の第1の端部24および第1の熱交換部分21は、第2の方向D2および第3の方向D3によって画定された実質的な面内に位置し、各熱交換管20の第2の端部25および第2の熱交換部分22は、第2の方向D2および第3の方向D3によって画定された実質的な面内に位置する。
【0040】
図1~
図4に示された実施形態では、各熱交換管20の第1の端部24の、第1のマニホールド11に連結された部分241の延在方向は、第1の熱交換部分21の延在方向と実質的に同じである。例えば各熱交換管20の第1の端部24の、第1のマニホールド11に連結された部分241は、実質的に第2の方向D2に延在する。
【0041】
図5~
図8に示された実施形態では、各熱交換管20の第1の端部24の、第1のマニホールド11に連結された部分241の延在方向は、第1の熱交換部分21の延在方向と実質的に同じであり、各熱交換管20の第2の端部25の、第2のマニホールド12に連結された部分251の延在方向は、第2の熱交換部分22の延在方向と実質的に同じである。例えば各熱交換管20の第1の端部24の、第1のマニホールド11に連結された部分241は、実質的に第2の方向D2に延在し、各熱交換管20の第2の端部25の、第2のマニホールド12に連結された部分251は、実質的に第2の方向D2に延在する。
【0042】
図9~
図12を参照すると、各熱交換管20の第1の端部24(例えば第1の端部24の中心線(すなわち端部を形成する管部の軸、軸中心線もしくは長手方向中心線))は、第1の熱交換部分21(例えば第1の熱交換部分21の中心線(すなわち第1の熱交換部分21を形成する管部の軸、軸中心線もしくは長手方向中心線))に対して傾斜している。
図9~
図12に示された実施形態では、第1の端部24および第2の端部25は、第1の熱交換部分21の中心線および第2の熱交換部分22の中心線のそれぞれから1回の折り曲げにより外れ、各熱交換管20は、2つの熱交換部分を含み、複数の連結部分23を形成することにより、各熱交換管20は4つ以上の熱交換部分を含んでもよい。
【0043】
図9~
図12に示された実施形態では、各熱交換管20の第1の端部24は、第1の熱交換部分21に対して傾斜し、各熱交換管20の第2の端部25(例えば第2の端部25の中心線(すなわち端部を形成する管部の軸、軸中心線もしくは長手方向中心線))は、第2の熱交換部分22(例えば第2の熱交換部分22の中心線(すなわち第2の熱交換部分22を形成する管部の軸、軸中心線もしくは長手方向中心線))に対して傾斜している。
【0044】
断熱空間40または断熱要素は、第1のマニホールド11と第2のマニホールド12との間に配置されてもよく、2つのマニホールドの間の熱交換、および熱交換器の熱交換効果に影響を及ぼすはずである熱橋の形成を防止し得る。第1のマニホールド11および第2のマニホールド12は2つの別個のマニホールドであってもよいが、長手方向の仕切板を用いて1つの管から形成された第1のマニホールド11および第2のマニホールド12であることも可能である。長手方向の仕切板は2つの仕切板であってもよく、2つの仕切板は管の管壁と一体化されてもよいが、分離されることも可能である。
【0045】
図14~
図16に示されたように、第1のマニホールド11および第2のマニホールド12は、D字形断面を備えたマニホールドであり、互いに面するD字形断面を備えた2つのマニホールドの実質的な平面である。第1のマニホールド11と第2のマニホールド12との間に隙間が提供される。断熱要素は隙間内に配置されてもよい。
【0046】
本発明の一実施形態による熱交換器は、加熱、換気、および空調、動力車、冷却ならびに輸送に関するする分野に使用されてもよく、マイクロチャネル熱交換器または並流熱交換器、その他であってもよい。本発明の一実施形態による熱交換器は、コストを下げ、マイクロチャネルヒートポンプ蒸発器の風速場の均一性および流出する風の温度の均一性を増し、熱交換領域の利用率を増すことができる。
【0047】
さらに本発明による熱交換器において、仕切板は、異なる回路を形成するようにマニホールド内に配置されてもよい。加えて本発明による熱交換器において、回路の長さは必要に応じて調節されてもよい(熱交換管は何度も折り曲げられる)。熱交換器が蒸発器内に使用される際、上部で生成された凝縮水と下半分の凝縮水との差は大きくなく、熱交換器の風速場はより均一であり、熱交換器の様々な部分から出る風の温度はより均一である。
【0048】
さらに本発明による熱交換器内で、マニホールドは単一側面に配置されるので、連結配管およびマニホールドが節約され、コストが下がる。加えて風圧抵抗が低いように、1列の扁平管が利用されてもよい。