IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アリネックス, インコーポレイテッドの特許一覧

特許7125349画像誘導後鼻神経アブレーションの方法およびデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】画像誘導後鼻神経アブレーションの方法およびデバイス
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/24 20060101AFI20220817BHJP
   A61B 18/02 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 18/06 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 18/14 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 18/18 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 18/20 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 17/00 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 1/04 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 1/233 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 1/12 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 1/05 20060101ALI20220817BHJP
   A61B 1/018 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
A61B17/24
A61B18/02
A61B18/06
A61B18/14
A61B18/18 100
A61B18/20
A61B17/00 700
A61B1/00 620
A61B1/04 511
A61B1/233
A61B1/12 541
A61B1/00 S
A61B1/00 711
A61B1/05
A61B1/12 523
A61B1/00 715
A61B1/018 513
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018543156
(86)(22)【出願日】2017-02-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-04-25
(86)【国際出願番号】 US2017017741
(87)【国際公開番号】W WO2017139805
(87)【国際公開日】2017-08-17
【審査請求日】2020-02-10
(31)【優先権主張番号】62/294,142
(32)【優先日】2016-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518284846
【氏名又は名称】アリネックス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【弁理士】
【氏名又は名称】徳本 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100180231
【弁理士】
【氏名又は名称】水島 亜希子
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】サアダート, モイガン
(72)【発明者】
【氏名】フォックス, ウィリアム ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】サアダート, ヴァヒド
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0281778(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0164571(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/24
A61B 18/02
A61B 18/06
A61B 18/14
A61B 18/18
A61B 18/20
A61B 17/00
A61B 1/00
A61B 1/04
A61B 1/233
A61B 1/12
A61B 1/05
A61B 1/018
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単一手持ち統合型治療および撮像デバイスであって、前記デバイスは、
近位部分および遠位部分を有する中空の細長いカニューレと、
前記カニューレの前記遠位部分に結合されている治療用要素であって、アブレーション要素を備えている治療用要素と、
前記カニューレに結合され、前記治療用要素の可視化を提供するように構成されている撮像アセンブリと、
前記撮像アセンブリに動作可能に結合され、鼻腔の中への前記カニューレの挿入軸に対して前記撮像アセンブリを関節運動させるように構成されている関節運動領域と
を備え、
前記撮像アセンブリは、前記治療用要素から近位に配置され、かつ前記撮像アセンブリは、前記デバイスが前記鼻腔の中に挿入されている間、前記治療用要素が前記撮像アセンブリを鼻組織から効果的に保護するように、任意の関節運動に先立って、前記治療用要素の外形寸法内に収まるように定寸されている、デバイス。
【請求項2】
前記関節運動領域は、前記カニューレの前記挿入軸に対して前記撮像アセンブリの高さを調節するように、前記撮像アセンブリを垂直に移動させるように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記関節運動領域は、前記カニューレの前記挿入軸に沿って前記撮像アセンブリの軸方向位置を調節するように、前記撮像アセンブリを軸方向に移動させるように構成されている、請求項1および2のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項4】
前記関節運動領域は、前記撮像アセンブリの中心軸に対して前記撮像アセンブリの角度位置を調節するように、前記撮像アセンブリを側方に移動させるように構成されている、請求項1-3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記関節運動領域は、前記カニューレの前記挿入軸の周りに前記撮像アセンブリを回転移動させるように構成されている、請求項1-4のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項6】
前記撮像アセンブリは、検出器および光要素を備えており、前記検出器および前記光要素は、
(i)カプラアタッチメントを介して、前記カニューレの外部表面に結合されている、
(ii)部分的に前記カニューレの管腔内にある、
(iii)互いに対して同軸に配置されている、および、
(iv)互いに対して軸外に配置されている
のうちの1つである、請求項1-5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
前記撮像アセンブリは、
(i)前記カニューレに結合されており、それによって、前記関節運動領域は、前記治療用要素と同時に前記撮像アセンブリを関節運動させるように構成されている、および、
(ii)前記鼻組織との係合を最小限にするように、前記カニューレに対して垂直に積み重ねられている
の少なくとも1つである、請求項1-6のいずれかに記載のデバイス。
【請求項8】
係止機構をさらに備え、前記係止機構は、前記治療用要素に対する所望の視認角度または位置への前記撮像アセンブリの関節運動時、前記治療用要素に対して前記撮像アセンブリの固定位置を維持するように構成されている、請求項1-7のいずれかに記載のデバイス。
【請求項9】
前記デバイスの近位端に配置されている画像ディスプレイをさらに備え、前記画像ディスプレイは、前記画像ディスプレイ上での前記治療用要素の可視化のために、前記撮像アセンブリに動作可能に結合されている、請求項1-8のいずれかに記載のデバイス。
【請求項10】
前記治療用要素は、凍結療法アブレーション要素、無線周波数アブレーション要素、超音波アブレーション要素、レーザアブレーション要素、マイクロ波アブレーション要素、および/または、化学療法アブレーション要素のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1-9のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項11】
前記撮像アセンブリに結合されている温度制御要素をさらに備え、前記温度制御要素は、前記治療用要素の活性化中、前記撮像アセンブリを動作温度範囲内に維持するように構成されている、請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記カニューレの前記近位部分に結合されているハンドルをさらに備え、前記ハンドルは、前記関節運動領域を作動させるように構成されている関節運動アクチュエータを備えている、請求項1-11のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項13】
前記撮像アセンブリは、撮像カニューレの可撓性遠位部分上に配置され、前記撮像カニューレは、前記デバイスのハンドルに結合されている剛体近位部分を備えており、
前記剛体近位部分は、ハンドルアタッチメントベースによって、前記デバイスの前記ハンドルに除去可能に結合され、前記ハンドルアタッチメントベースは、前記ハンドルの先端部に沿った軸方向移動および前記ハンドルの前記先端部の中心軸の周りの回転移動のために構成されており、
前記可撓性遠位部分は、前記治療用要素に対して前記撮像アセンブリの所望の視認角度または位置を得るように成形可能である、請求項1-12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
流体または他の薬剤を前記鼻腔の中に向かわせること、および/または、流体または他の薬剤を前記鼻腔から吸引することを行うように構成されている少なくとも1つのポートをさらに備えており、
前記少なくとも1つのポートは、
(i)前記カニューレの管腔に流動的に結合され、前記カニューレの前記遠位部分上、
または
(ii)前記撮像アセンブリ
のうちの少なくとも1つに配置されている、請求項1-13のいずれか1項に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国仮出願第62/294,142号(2016年2月11日出願)の利益を主張し、上記出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、凍結外科手術プローブと、その使用方法とに関する。より具体的には、本発明は、鼻炎等の状態を処置するために鼻腔の中に前進させられるように構成される、凍結外科手術プローブに関する。
【背景技術】
【0003】
アレルギー性または非アレルギー性慢性鼻炎の主な症状は、それぞれ、粘膜腫脹、感覚神経の過剰反応、ならびに下鼻甲介における分泌細胞数の増加および反応高進によって引き起こされる、くしゃみ、鼻漏、および夜間咳嗽である。特に、静脈洞の膨張また線維症に起因する下鼻甲介の粘膜下組織の再構築から生じる慢性の深刻な鼻閉塞は、生活の質(QOL)に干渉し得る。
【0004】
1つの方略は、慢性鼻炎の外科的処置である。すなわち、下鼻甲介の組織を物理的に排除する。表面上皮層を含む、粘膜組織の除去またはアブレーションは、痂皮形成および感染率の増加等の術後合併症の不利点を有する。電気焼灼術、凍結外科手術、またはレーザを使用する下鼻甲介の表面上皮の焼灼は、短期間のみの鼻呼吸の利点をもたらす。粘膜下透熱療法または凍結外科手術もまた、短期間のみ効果を示す。鼻甲介切除術は、最大効果を鼻閉塞および若干の改善を一部の鼻炎患者に及ぼすと考えられるが、出血、痂皮形成、および鼻乾燥等の深刻な副作用を伴う。
【0005】
翼突管内の副交感神経線維を切断し、鼻粘膜に対する副交感性緊張を減少させることを推奨している、Golding-Woodは、1961年に、分泌過多の処置のために異なるアプローチを導入した。翼突管に対する種々のアプローチが、続いて、開発され、本方法は、1970年に広く採用された。しかしながら、元々の技法は、ドライアイ等のその不可逆的合併症のため、1980年代初頭に廃止された。
【0006】
翼突管は、副交感および交感線維、すなわち、ビディアン神経の両方を翼口蓋神経節につなげる。続いて、翼口蓋神経節内に広がる、これらの自律神経線維は、後鼻神経としての蝶口蓋孔を通して鼻粘膜に到達する。後鼻神経の切除は、ビディアン神経切除術と同様に、鼻粘膜内の副交感および交感神経の両方の切除の効果を有する。加えて、本手技は、鼻粘膜に対する体性求心性神経支配もまた断絶され、鼻粘膜の過敏性および軸索反射を低減させることが予期され得る。蝶口蓋動脈および静脈に続く、後鼻神経は、蝶口蓋孔内に生じ、容易に識別されることができる。さらに、後鼻神経の選択的断絶は、涙腺への分泌促進供給および口蓋への体性感覚供給が無傷であり、翼突管の過貫通が生じないため、ビディアン神経切除術のものと同様に、合併症をもたらさない。
【0007】
最初に、1998年にKikawadaによって開発され、後に、KawamuraおよびKuboによって修正された後鼻神経切除術は、神経束が蝶口蓋孔から選択的に切断または焼灼される、新規代替方法である。孔を通して通過する自律神経および感覚神経線維は、下鼻甲介の中に解剖学的に分岐し、粘膜層の周囲に分布される。したがって、本点における選択的神経切除術は、医師が、理論的には、涙液分泌の阻害等、外科手術合併症を回避することを可能にする。
【0008】
ある場合には、エネルギーを送達し、組織を処置することが有益であり得る。例えば、エネルギーを鼻腔に送達し、後鼻神経をアブレートすることによって、鼻炎を処置することが有益であり得る。しかしながら、直接または間接可視化を伴わずに、エネルギーを正しい場所に送達すことは、困難であり得る。エネルギーを身体内の組織に送達する現在の方法は、エネルギー送達デバイスと、直接または間接可視化のための別個のデバイス(可撓性または剛体内視鏡等)との使用を要求する。そのような可視化デバイスは、高価であり、嵩張り、かつエネルギー送達デバイスと同時に動作させることが困難である。例えば、エネルギー送達デバイスと剛体内視鏡の併用は、医療従事者が両手を使用することを要求し得る、または第2の個人が手技を行うことを要求し得、これは、手技をより時間がかかるものにし、コストがかかり得る。さらに、別個の剛体または可撓性内視鏡および既存の可視化デバイスは、医療従事者が、標的生体構造の中に十分に深くアクセスすることを可能にし得ない。故に、改良された方法およびデバイスが、所望される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
上鼻甲介、中鼻甲介、および下鼻甲介を神経支配する、3つの神経束が存在する。上顎神経(v2)の外側上後鼻枝は、中鼻甲介および上鼻甲介を神経支配する。大口蓋神経枝は、下鼻甲介を神経支配する。これらの神経のアブレーションは、アレルギー性または血管運動神経性鼻炎を伴う患者における鼻漏に寄与する、副交感神経信号の減少または断絶につながる。本発明の目的は、3つの神経枝のうちの1つ以上のものをアブレートし、鼻炎を低減または排除するためのデバイスおよび方法を設計することである。
【0010】
以下は、後鼻神経(PNN)をアブレートする目的を達成する、実施形態の説明である。前述のアブレーションデバイスのいずれかが、単一神経岐または複数の神経岐をアブレートするために使用されることができる。
【0011】
したがって、本発明の目的は、光学画像誘導を使用して、1つ以上の後鼻神経の機能のアブレーションを用いて鼻炎を処置するために構成される、方法および装置を提供することである。
【0012】
本発明の一側面は、遠位端および近位端を伴う、中空の細長い構造と、遠位端の近傍に配置される、アブレーション要素と、アブレーション要素を近位端におけるアブレーション薬剤源に接続するための手段とを含む、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブである。プローブはさらに、画像ディスプレイに接続されるアブレーション要素の近傍に配置される、カメラを含み、それによって、プローブの遠位領域は、ユーザ関節運動区画を備え、アブレーション要素は、以下のアブレーション要素タイプ、すなわち、凍結療法アブレーション、高周波アブレーション、超音波アブレーション、レーザアブレーション、マイクロ波アブレーション、または化学療法アブレーションのうちの1つを備え得る。
【0013】
本発明の別の側面は、遠位端および近位端を伴う、中空の細長い構造と、遠位端の近傍に配置される、アブレーション要素と、アブレーション要素を近位端におけるアブレーション薬剤源に接続するための手段とを含む、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブである。プローブはさらに、画像ディスプレイに接続されるアブレーション要素の近傍に配置される、カメラを含み、それによって、プローブの遠位領域は、ユーザ関節運動区画を備え、カメラは、ユーザ関節運動区画に関連付けられる。
【0014】
本発明の別の側面は、遠位端および近位端を伴う、中空の細長い構造と、遠位端の近傍に配置される、アブレーション要素と、アブレーション要素を近位端におけるアブレーション薬剤源に接続するための手段とを含む、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブである。プローブはさらに、画像ディスプレイに接続されるアブレーション要素の近傍に配置される、カメラを含み、それによって、プローブの遠位領域は、ユーザ関節運動区画を備え、カメラは、関節運動区画に関連付けられ、ユーザによって延長可能および後退可能である。
【0015】
本発明の別の側面は、遠位端および近位端を伴う、中空の細長い構造と、遠位端の近傍に配置される、アブレーション要素と、アブレーション要素を近位端におけるアブレーション薬剤源に接続するための手段とを含む、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブである。プローブはさらに、画像ディスプレイに接続されるアブレーション要素の近傍に配置される、カメラを含み、それによって、プローブの遠位領域は、ユーザ関節運動区画を備え、カメラは、関節運動区画に関連付けられ、遠位撮像のために構成される。
【0016】
本発明の別の側面は、遠位端および近位端を伴う、中空の細長い構造と、遠位端の近傍に配置される、アブレーション要素と、アブレーション要素を近位端におけるアブレーション薬剤源に接続するための手段とを含む、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブである。プローブはさらに、画像ディスプレイに接続されるアブレーション要素の近傍に配置される、カメラを含み、それによって、プローブの遠位領域は、ユーザ関節運動区画を備え、カメラは、関節運動区画に関連付けられ、後退位置にあるとき、遠位撮像のために構成され、延長位置にあるとき、近位撮像のために構成される。
【0017】
本発明の別の側面は、遠位端および近位端を伴う、中空の細長い構造と、遠位端の近傍に配置される、アブレーション要素と、アブレーション要素を近位端におけるアブレーション薬剤源に接続するための手段とを含む、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブである。プローブはさらに、画像ディスプレイに接続されるアブレーション要素の近傍に配置される、カメラアセンブリを含み、それによって、プローブの遠位領域は、ユーザ関節運動区画を備え、カメラアセンブリは、関節運動区画に関連付けられ、遠位撮像のために構成される、カメラと、近位撮像のために構成される、第2のカメラとを備えている。
【0018】
本発明の追加の実施形態は、細長い構造の近位端に関連付けられる、ハンドピースを含む。ハンドピースは、細長い構造の遠位端の近傍に配置される凍結療法アブレーション要素と併用される、凍結剤等のアブレーション薬剤の内部供給源を含み得る。ハンドピースはまた、ユーザ作動スイッチもしくは弁を用いて、制御可能様式においてアブレーション薬剤をアブレーション要素に送達するための手段、またはある他のアブレーション薬剤送達制御手段を含み得る。ハンドピースは、遠位端の関節運動のための手段、または細長い構造の遠位端に関連付けられたカメラを延長もしくは後退させるための手段を含み得る。ハンドピースはさらに、後鼻神経に近接してアブレーション要素を鼻腔側壁に対して圧接するために構成され得る。圧接手段は、捻転または側方力を細長い構造の近位端に印加することを含み得る。ハンドピースは、鼻腔側壁に印加されている圧接力の量のユーザへのインジケーションを含み得る。ハンドピースは、カメラを撮像ディスプレイに接続するための電気接続手段とともに構成され得る。代替として、アブレーション薬剤源は、ハンドピースの外部にあり得、それによって、ハンドピースは、外部アブレーション薬剤源への接続のための手段を含む。
【0019】
本発明の追加の実施形態は、ユーザに、鼻炎の外科手術処置に関連付けられた追加の外科手術ステップを遂行するための手段を提供する。追加の外科手術ステップは、副鼻腔へのアクセス、鼻腔もしくは副鼻腔の拡張、または別の外科手術ステップを含み得る。該追加の外科手術ステップを遂行するための手段は、細長い構造の近位端と遠位端との間の作業チャネルを含み得、それによって、作業チャネルは、外科手術用器具を鼻腔または副鼻腔の中に導入するために構成される。
【0020】
本装置は、アブレーションに先立って、麻酔剤を標的後鼻神経の近傍における組織に送達するために構成され得る。送達手段は、注射器に接続される、側方に展開可能な針を用いた標的後鼻神経に近接する組織の中への麻酔剤の注射を含み得る。麻酔剤はまた、アブレーション要素の表面から局部的に送達され得、アブレーション要素の表面は、繊維構造、親水性コーティング、または局部麻酔剤を送達するためのある他の手段等、吸収性構造を含み得る。麻酔剤は、リドカインを含み得る。
【0021】
本発明の追加の側面は、画像誘導下、後鼻神経のアブレーションによって鼻炎を処置する方法である。本方法は、後鼻神経外科手術用プローブの遠位端を患者の鼻腔の中に挿入するステップであって、後鼻神経外科手術用プローブは、遠位端および近位端を伴う、中空の細長い構造と、遠位端の近傍に配置される、アブレーション要素と、アブレーション要素を近位端におけるアブレーション薬剤源に接続するための手段と、画像ディスプレイに接続されるアブレーション要素の近傍に配置される、カメラとを含み、それによって、プローブの遠位領域は、ユーザ関節運動区画を備え、カメラは、関節運動区画に関連付けられ、遠位または近位撮像のために構成される。本方法はさらに、カメラを用いて、鼻腔側壁のアブレーション標的領域を識別するステップと、外科手術用プローブの遠位端を側方方向に関節運動させるステップと、カメラからの画像を使用して、アブレーション要素を鼻腔側壁の標的領域に対して圧接するステップと、アブレーション薬剤を鼻腔側壁に適用し、後鼻神経機能のアブレーションをもたらすステップとを含む。
【0022】
別の側面では、単一手持ち統合型治療および撮像デバイスが、提供される。本デバイスは、近位部分および遠位部分を有する中空の細長いカニューレと、カニューレの遠位部分に結合される、治療用要素と、カニューレに結合され、治療用要素の可視化を提供するように構成されている撮像アセンブリと、撮像アセンブリに動作可能に結合され、鼻腔の中へのカニューレの挿入軸に対して撮像アセンブリを関節運動させるように構成されている関節運動領域とを含む。
【0023】
本デバイスの多くの実施形態では、関節運動領域は、治療用要素の可視化を補助するために、垂直、軸方向、側方、および/または回転移動させるように、撮像デバイスを関節運動させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、関節運動領域は、ユーザ操作によって、撮像アセンブリを垂直、軸方向、側方、および/または回転移動させるように構成され得る。関節運動領域は、カニューレの挿入軸に対して撮像アセンブリの高さを調節するように、撮像アセンブリを垂直に移動させるように構成され得る。例えば、関節運動領域は、約1mm~約10mmの範囲において、挿入軸に対して撮像アセンブリの高さを調節するように構成され得る。関節運動領域は、カニューレの挿入軸に沿って撮像アセンブリの軸方向位置を調節するように、撮像アセンブリを軸方向に移動させるように構成され得る。例えば、関節運動領域は、約5mm~約60mmの範囲において、軸方向位置を調節するように構成され得る。関節運動領域は、撮像アセンブリの中心軸に対して撮像アセンブリの角度位置を調節するように、撮像アセンブリを側方に移動させるように構成され得る。例えば、関節運動領域は、約0度~約30度の範囲において、撮像アセンブリの中心軸に対して撮像アセンブリの角度位置を調節するように構成され得る。別の実施例として、関節運動領域は、カニューレに対して撮像アセンブリの高さを維持しながら、約0度~約20度の範囲において、撮像アセンブリの中心軸に対して撮像アセンブリの角度位置を調節するように構成され得る。関節運動領域は、カニューレの挿入軸の周りに撮像アセンブリを回転移動させるように構成され得る。例えば、関節運動領域は、カニューレの挿入軸の周りに約0度~約360度、カニューレの挿入軸の周りに約0度~約180度の範囲内、および/またはカニューレの挿入軸から両方向に45度、撮像アセンブリを回転移動させるように構成され得る。
【0024】
本デバイスの多くの実施形態では、撮像アセンブリは、検出器と、光要素とを含み得る。検出器および光要素は、カプラアタッチメントを介して、カニューレの外部表面に結合され得る。検出器および光要素は、部分的に、カニューレの管腔内にあり得る。いくつかの実施形態では、検出器および光要素は、同軸に配置される。いくつかの実施形態では、検出器および光要素は、互いに対して軸外にある。
【0025】
治療用要素に対する撮像アセンブリの配置は、可視化を補助し、本デバイスを使用した侵襲性を限定する。本デバイスのいくつかの実施形態では、撮像アセンブリは、関節運動領域が、治療用要素と同時に、撮像アセンブリを関節運動させるように構成されるように、カニューレに結合される。いくつかの実施形態では、本デバイスは、治療用要素に対する所望の視認角度または位置への撮像アセンブリの関節運動時、治療用要素に対して撮像アセンブリの固定位置を維持するように構成される、係止機構を含み得る。多くの実施形態では、鼻組織との係合を最小限にするように撮像アセンブリを配置することが望ましくあり得る。したがって、撮像アセンブリは、鼻組織との係合を最小限にするように、治療用要素から近位に配置され得る。さらなる実施例として、撮像アセンブリは、鼻組織との係合を最小限にするように、カニューレに対して垂直に積み重ねられ得る。
【0026】
本デバイスの多くの実施形態では、撮像アセンブリは、ディスプレイ上での治療用要素の可視化のために、ディスプレイに動作可能に結合され得る。例えば、本デバイスは、ディスプレイ上での治療用要素の可視化のために、デバイスの近位端に配置され、撮像アセンブリに動作可能に結合される、画像ディスプレイを含み得る。いくつかの実施形態では、本デバイスは、デバイスの近位端に配置され、撮像アセンブリに動作可能に結合されているディスプレイアダプタを含み得る。本デバイスはさらに、ディスプレイ上での治療用要素の可視化のために、ディスプレイアダプタに除去可能に結合されているディスプレイを含み得る。ディスプレイアダプタは、ディスプレイをデバイスの近位端に除去可能に結合するための磁気アダプタを含み得る。
【0027】
多くの実施形態では、本デバイスは、アブレーション治療を提供するために使用され得る。治療用要素は、凍結療法アブレーション要素、高周波アブレーション要素、超音波アブレーション要素、レーザアブレーション要素、マイクロ波アブレーション要素、および/または、化学療法アブレーション要素のうちの少なくとも1つを含み得る。例えば、治療用要素は、収縮構成から拡張構成に拡張可能である凍結療法アブレーション要素であり得る。治療用要素が撮像アセンブリに干渉しないように保つことが望ましくあり得る。故に、本デバイスはさらに、撮像アセンブリに結合されている温度制御要素を含み得る。温度制御要素は、治療用要素の活性化中、撮像アセンブリを動作温度範囲内に維持するように構成され得る。
【0028】
デバイスがユーザによって保持および制御されることが望ましくあり得る。いくつかの実施形態では、本デバイスは、近位部分に結合されているハンドルを含み得る。ハンドルは、関節運動領域を作動させるように構成されている関節運動アクチュエータを含み得る。
【0029】
撮像アセンブリをデバイスの作業カニューレから別個の撮像カニューレ上に配置することが望ましくあり得る。関節運動を可能にするために、撮像アセンブリは、撮像カニューレの可撓性遠位部分上に配置され得、撮像カニューレは、デバイスのハンドルに結合されている剛体近位部分を備えている。いくつかの実施形態では、剛体近位部分は、ハンドルアタッチメントベースによって、デバイスのハンドルに除去可能に結合され、ハンドルアタッチメントベースは、ハンドルの先端部に沿った軸方向移動およびハンドルの先端部の中心軸の周りの回転移動のために構成される。いくつかの実施形態では、可撓性遠位部分は、治療用要素に対して撮像アセンブリの所望の視認角度または位置を得るように成形可能である。
【0030】
本デバイスは、鼻腔から処置の間、鼻腔への材料の送達および/またはそこからの除去を可能にすることが望ましくあり得る。故に、本デバイスは、流体または他の薬剤を鼻腔の中に向かわせ、および/または流体もしくは他の薬剤を鼻腔から吸引するように構成されている少なくとも1つのポートを含み得る。例えば、少なくとも1つのポートは、カニューレの遠位部分上に配置され、カニューレの管腔に流動的に結合され得る。別の実施例として、少なくとも1つのポートは、撮像アセンブリ上に配置され得る。
【0031】
別の側面では、単一手持ち統合型凍結療法治療および撮像デバイスが、提供される。本デバイスは、近位部分および遠位部分を有する中空の細長いカニューレと、カニューレの遠位部分に結合されている凍結療法アブレーション要素であって、収縮構成から拡張構成に拡張可能である凍結療法アブレーション要素と、カニューレに結合され、凍結療法アブレーション要素の可視化を提供するように構成されている撮像アセンブリと、撮像アセンブリに動作可能に結合され、鼻腔の中へのカニューレの挿入軸に対して撮像アセンブリを関節運動させるように構成されている関節運動領域とを含み得る。
【0032】
別の側面では、鼻腔内の組織領域における鼻炎を処置する方法が、提供される。本方法は、統合型治療および撮像プローブの遠位端を患者の鼻腔の中に挿入するステップであって、プローブは、近位端および遠位端を有する中空の細長いカニューレと、カニューレの遠位端に結合されている治療用要素と、カニューレに結合され、治療用要素の可視化を提供する撮像アセンブリとを備えている、ステップとを含む。本方法はさらに、治療用要素の所望の視認角度または位置が得られるまで、カニューレの挿入軸に対して鼻腔の中に撮像アセンブリを関節運動させるステップと、鼻炎を処置するように、治療用要素を用いて、アブレーション治療を鼻腔側壁の組織領域に適用するステップとを含む。
【0033】
本方法の多くの実施形態では、撮像アセンブリは、種々の方向に関節運動され、所望の視認角度または位置を得てもよい。撮像アセンブリを関節運動させるステップは、カニューレの挿入軸に対して撮像アセンブリの高さを調節するように、撮像アセンブリを垂直に移動させるステップと、撮像アセンブリの軸方向位置を調節するように、カニューレの挿入軸に沿って撮像アセンブリを軸方向に移動させるステップと、撮像アセンブリの角度位置を調節するように、撮像アセンブリの中心軸に対して撮像アセンブリを側方に移動させるステップと、またはカニューレの挿入軸の周りに撮像アセンブリを回転させるステップとのうちの1つを含み得る。いくつかの実施形態では、撮像アセンブリを関節運動させるステップは、撮像アセンブリが治療用要素の遠位に位置付けられるように、撮像アセンブリを移動させるステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、治療用要素に対する所望の視認角度または位置への撮像アセンブリの関節運動時、治療用要素に対して撮像アセンブリの位置を係止するステップを含む。
【0034】
多くの実施形態では、本方法はさらに、撮像アセンブリを用いて鼻腔側壁組織領域を識別するステップを含み得る。撮像アセンブリを用いて鼻腔側壁組織領域を識別するステップは、組織領域を撮像アセンブリに動作可能に結合されているディスプレイ上に可視化するステップを含み得る。例えば、ディスプレイは、プローブの近位端に除去可能に結合され得る。
【0035】
本方法の多くの実施形態では、治療用要素もまた、関節運動され得る。例えば、本方法はさらに、治療用要素を鼻腔側壁組織領域に隣接して位置付けるように、プローブの治療用要素を関節運動させるステップを含み得る。これは、改良された治療効果を可能にし得る。
【0036】
後鼻神経をアブレートすることによって、鼻炎を処置することが望ましくあり得る。故に、本方法の多くの実施形態では、アブレーション治療を鼻腔側壁組織領域に適用するステップは、治療用要素を用いて鼻腔側壁の組織領域内の少なくとも1つの後鼻神経をアブレートするステップを含み得る。
【0037】
多くの実施形態では、アブレーション治療を適用するステップは、エネルギーを組織領域に送達するステップを含み得る。例えば、アブレーション治療を適用するステップは、凍結剤エネルギー、無線周波数エネルギー、超音波エネルギー、光エネルギー、マイクロ波エネルギー、または化学エネルギーを送達し、少なくとも1つの後鼻神経をアブレートするステップを含み得る。いくつかの実施形態では、本方法は、鼻腔側壁組織領域に接触して治療用要素を収縮構成から拡張構成に拡張させるステップを含み得る。例えば、拡張させるステップは、組織領域に対して収縮構成から拡張構成に膨張させられるように、凍結剤流体を治療用要素の中に導入するステップを含み得、凍結剤流体を導入するステップは、少なくとも1つの後鼻神経を凍結療法アブレートするように、治療用要素内の凍結剤流体を蒸発させるステップを含む。
【0038】
撮像アセンブリをアブレーションエネルギーから保護するために、撮像アセンブリの温度を制御することが望ましくあり得る。例えば、撮像アセンブリは、少なくとも1つの後鼻神経のアブレーション中、動作温度範囲内に維持され得る。
【0039】
処置の間、鼻腔に材料を送達および/またはそこから除去することが望ましくあり得る。故に、いくつかの実施形態では、プローブは、プローブの遠位端に配置されている少なくとも1つのポートを含む。実施例として、ポートは、カニューレの遠位端に配置され、カニューレ内の管腔に流動的に結合され得る。別の実施例として、ポートは、撮像アセンブリ上に配置され得る。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、少なくとも1つのポートを使用して、流体または他の薬剤を鼻腔の中に提供するステップ、および/または少なくとも1つのポートを使用して、流体または他の薬剤を鼻腔から吸引するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0040】
撮像アセンブリをデバイスの作業カニューレから別個の撮像カニューレ上に配置することが望ましくあり得る。関節運動を可能にするために、撮像アセンブリは、撮像カニューレの可撓性遠位部分上に配置され、撮像カニューレは、デバイスのハンドルに結合されている剛体近位部分を備えている。いくつかの実施形態では、剛体近位部分は、ハンドルアタッチメントベースによって、デバイスのハンドルに除去可能に結合され、本方法はさらに、撮像アセンブリを軸方向に移動させるように、ハンドルの先端部に沿ってハンドルアタッチメントベースを軸方向に移動させるステップ、および/またはカニューレの挿入軸の周りに撮像アセンブリを回転移動させるように、ハンドルの先端部の中心軸の周りにハンドルアタッチメントベースを回転移動させるステップのうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態では、撮像アセンブリを関節運動させるステップは、患者の鼻腔の中への統合型治療および撮像プローブの遠位端の挿入に先立って、テンプレートを使用して、撮像管腔の可撓性遠位部分を成形するステップを含む。
【0041】
前述の概要は、本発明の基本理解を提供するために、本発明のいくつかの実施形態の簡略化された概要を提示する。本概要は、本発明の広範な概略ではない。これは、本発明の重要/必須要素を識別する、または本発明の範囲を定めることを意図するものではない。その唯一の目的は、以下に提示される発明を実施するための形態の前置きとして、本発明のいくつかの実施形態を簡略化された形態で提示することである。
【0042】
本発明の性質および利点のより完全な理解のために、以下の発明を実施するための形態および付随の図面を参照されたい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
単一手持ち統合型治療および撮像デバイスであって、前記デバイスは、
近位部分および遠位部分を有する中空の細長いカニューレと、
前記カニューレの前記遠位部分に結合されている治療用要素と、
前記カニューレに結合され、前記治療用要素の可視化を提供するように構成されている撮像アセンブリと、
前記撮像アセンブリに動作可能に結合され、鼻腔の中への前記カニューレの挿入軸に対して前記撮像アセンブリを関節運動させるように構成されている関節運動領域と
を備えている、デバイス。
(項目2)
前記関節運動領域は、前記カニューレの前記挿入軸に対して前記撮像アセンブリの高さを調節するように、前記撮像アセンブリを垂直に移動させるように構成されている、
項目1に記載のデバイス。
(項目3)
前記関節運動領域は、約1mm~約10mmの範囲において、前記挿入軸に対して前記撮像アセンブリの高さを調節するように構成されている、項目2に記載のデバイス。
(項目4)
前記関節運動領域は、前記カニューレの前記挿入軸に沿って前記撮像アセンブリの軸方向位置を調節するように、前記撮像アセンブリを軸方向に移動させるように構成されている、項目1-3のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目5)
前記関節運動領域は、約5mm~約60mmの範囲において、前記軸方向位置を調節するように構成されている、項目4に記載のデバイス。
(項目6)
前記関節運動領域は、前記撮像アセンブリの中心軸に対して前記撮像アセンブリの角度位置を調節するように、前記撮像アセンブリを側方に移動させるように構成されている、項目1-4のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目7)
前記関節運動領域は、約0度~約30度の範囲において、前記撮像アセンブリの前記中心軸に対して前記撮像アセンブリの角度位置を調節するように構成されている、項目6に記載のデバイス。
(項目8)
前記関節運動領域は、前記カニューレに対して前記撮像アセンブリの高さを維持しながら、約0度~約20度の範囲において、前記撮像アセンブリの前記中心軸に対して前記撮像アセンブリの角度位置を調節するように構成されている、項目6に記載のデバイス。
(項目9)
前記関節運動領域は、前記カニューレの前記挿入軸の周りに前記撮像アセンブリを回転移動させるように構成されている、項目1-8のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目10)
前記関節運動領域は、約0度~約360度の範囲において、前記カニューレの前記挿入軸の周りに前記撮像アセンブリを回転移動させるように構成されている、項目9に記載のデバイス。
(項目11)
前記関節運動領域は、ユーザ操作によって、前記撮像アセンブリを垂直、軸方向、側方、および/または回転移動させるように構成されている、項目1に記載のデバイス。
(項目12)
検出器および光要素を備えている前記撮像アセンブリは、カプラアタッチメントを介して、前記カニューレの外部表面に結合されている、項目1-11のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目13)
検出器および光要素を備えている前記撮像アセンブリは、部分的に前記カニューレの管腔内にある、項目1-11のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目14)
前記撮像アセンブリは、同軸に配置されている検出器および光要素を備えている、項目1-13のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目15)
前記撮像アセンブリは、互いに対して軸外にある検出器および光要素を備えている、項目1-13のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目16)
前記撮像アセンブリは、前記カニューレに結合されており、それによって、前記関節運動領域は、前記治療用要素と同時に前記撮像アセンブリを関節運動させるように構成されている、項目1-15のいずれかに記載のデバイス。
(項目17)
係止機構をさらに備え、前記係止機構は、前記治療用要素に対する所望の視認角度または位置への前記撮像アセンブリの関節運動時、前記治療用要素に対して前記撮像アセンブリの固定位置を維持するように構成されている、項目1-16のいずれかに記載のデバイス。
(項目18)
前記撮像アセンブリは、鼻組織との係合を最小限にするように、前記治療用要素から近位に配置されている、項目1-17のいずれかに記載のデバイス。
(項目19)
前記撮像アセンブリは、前記鼻組織との係合を最小限にするように、前記カニューレに対して垂直に積み重ねられている、項目18に記載のデバイス。
(項目20)
前記デバイスの前記近位端に配置されている画像ディスプレイをさらに備え、前記画像ディスプレイは、ディスプレイ上での前記治療用要素の可視化のために、前記撮像アセンブリに動作可能に結合されている、項目1-19のいずれかに記載のデバイス。
(項目21)
前記デバイスの前記近位端に配置され、前記撮像アセンブリに動作可能に結合されているディスプレイアダプタをさらに備えている、項目1-19のいずれかに記載のデバイス。
(項目22)
ディスプレイ上での前記治療用要素の可視化のために、前記ディスプレイアダプタに除去可能に結合されているディスプレイをさらに備えている、項目21に記載のデバイス。
(項目23)
前記ディスプレイアダプタは、前記ディスプレイを前記デバイスの前記近位端に除去可能に結合するための磁気アダプタを備えている、項目22に記載のデバイス。
(項目24)
前記治療用要素は、凍結療法アブレーション要素、高周波アブレーション要素、超音波アブレーション要素、レーザアブレーション要素、マイクロ波アブレーション要素、および/または、化学療法アブレーション要素のうちの少なくとも1つを備えている、項目1-23のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目25)
前記撮像アセンブリに結合されている温度制御要素をさらに備え、前記温度制御要素は、前記治療用要素の活性化中、前記撮像アセンブリを動作温度範囲内に維持するように構成されている、項目24に記載のデバイス。
(項目26)
前記治療用要素は、収縮構成から拡張構成に拡張可能である凍結療法アブレーション要素を備えている、項目1-25のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目27)
前記カニューレの前記近位部分に結合されているハンドルをさらに備え、前記ハンドルは、前記関節運動領域を作動させるように構成されている関節運動アクチュエータを備えている、項目1-26のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目28)
前記撮像アセンブリは、撮像カニューレの可撓性遠位部分上に配置され、前記撮像カニューレは、前記デバイスのハンドルに結合されている剛体近位部分を備えている、項目1-27のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目29)
前記剛体近位部分は、ハンドルアタッチメントベースによって、前記デバイスの前記ハンドルに除去可能に結合され、前記ハンドルアタッチメントベースは、前記ハンドルの先端部に沿った軸方向移動および前記ハンドルの前記先端部の中心軸の周りの回転移動のために構成されている、項目28に記載のデバイス。
(項目30)
前記可撓性遠位部分は、前記治療用要素に対して前記撮像アセンブリの所望の視認角度または位置を得るように成形可能である、項目28に記載のデバイス。
(項目31)
流体または他の薬剤を前記鼻腔の中に向かわせること、および/または、流体または他の薬剤を前記鼻腔から吸引することを行うように構成されている少なくとも1つのポートをさらに備えている、項目1-30のいずれか1項に記載のデバイス。
(項目32)
前記少なくとも1つのポートは、前記カニューレの前記遠位部分上に配置され、前記カニューレの管腔に流動的に結合されている、項目31に記載のデバイス。
(項目33)
前記少なくとも1つのポートは、前記撮像アセンブリ上に配置されている、項目31に記載のデバイス。
(項目34)
鼻炎の処置のための単一手持ち統合型凍結療法治療および撮像デバイスであって、前記デバイスは、
近位部分および遠位部分を有する中空の細長いカニューレと、
前記カニューレの遠位部分に結合されている凍結療法アブレーション要素であって、前記凍結療法アブレーション要素は、収縮構成から拡張構成に拡張可能である、凍結療法アブレーション要素と、
前記カニューレに結合され、前記凍結療法アブレーション要素の可視化を提供するように構成されている撮像アセンブリと、
前記撮像アセンブリに動作可能に結合され、鼻腔の中への前記カニューレの挿入軸に対して前記撮像アセンブリを関節運動させるように構成されている関節運動領域と
を備えている、デバイス。
(項目35)
鼻腔内の組織領域における鼻炎を処置する方法であって、前記方法は、
統合型治療および撮像プローブの遠位端を患者の鼻腔の中に挿入することであって、前記プローブは、近位端および遠位端を有する中空の細長いカニューレと、前記カニューレの前記遠位端に結合されている治療用要素と、前記カニューレに結合され、前記治療用要素の可視化を提供する撮像アセンブリとを備えている、ことと、
前記治療用要素の所望の視認角度または位置が得られるまで、前記撮像アセンブリを前記鼻腔の中に前記カニューレの挿入軸に対して関節運動させることと、
前記治療用要素を用いて、アブレーション治療を鼻腔側壁の組織領域に適用し、鼻炎を処置することと
を含む、方法。
(項目36)
前記撮像アセンブリを関節運動させることは、
前記カニューレの前記挿入軸に対して前記撮像アセンブリの高さを調節するように、前記撮像アセンブリを垂直に移動させること、
前記撮像アセンブリの軸方向位置を調節するように、前記カニューレの前記挿入軸に沿って前記撮像アセンブリを軸方向に移動させること、
前記撮像アセンブリの角度位置を調節するように、前記撮像アセンブリの中心軸に対して前記撮像アセンブリを側方に移動させること、または、
前記カニューレの前記挿入軸の周りに前記撮像アセンブリを回転させること
のうちの少なくとも1つを含む、項目35に記載の方法。
(項目37)
前記治療用要素に対する前記所望の視認角度または位置への前記撮像アセンブリの関節運動時、前記治療用要素に対して前記撮像アセンブリの位置を係止することをさらに含む、項目35および36のいずれかに記載の方法。
(項目38)
前記撮像アセンブリを用いて前記鼻腔側壁組織領域を識別することをさらに含む、項目35-37のいずれかに記載の方法。
(項目39)
前記撮像アセンブリを用いて前記鼻腔側壁組織領域を識別することは、前記撮像アセンブリに動作可能に結合されているディスプレイ上で前記組織領域を可視化することを含む、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記ディスプレイは、前記プローブの前記近位端に除去可能に結合されている、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記治療用要素を前記鼻腔側壁組織領域に隣接して位置付けるように、前記プローブの前記治療用要素を関節運動させることをさらに含む、項目35-40のいずれかに記載の方法。
(項目42)
アブレーション治療を前記鼻腔側壁組織領域に適用することは、前記治療用要素を用いて前記鼻腔側壁の組織領域内の少なくとも1つの後鼻神経をアブレートすることを含む、項目35-41のいずれかに記載の方法。
(項目43)
アブレーション治療を適用することは、凍結剤エネルギー、無線周波数エネルギー、超音波エネルギー、光エネルギー、マイクロ波エネルギー、または化学エネルギーを送達し、前記少なくとも1つの後鼻神経をアブレートすることを含む、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記撮像アセンブリは、前記少なくとも1つの後鼻神経のアブレーション中、動作温度範囲内に維持される、項目42に記載の方法。
(項目45)
前記鼻腔側壁組織領域に接触して前記治療用要素を収縮構成から拡張構成に拡張させることをさらに含む、項目35-44のいずれかに記載の方法。
(項目46)
拡張させることは、前記治療用要素が前記組織領域に対して前記収縮構成から前記拡張構成に膨張させられるように、凍結剤流体を前記治療用要素の中に導入することを含み、前記凍結剤流体を導入することは、前記少なくとも1つの後鼻神経を凍結療法アブレートするように、前記治療用要素内の凍結剤流体を蒸発させることを含む、項目45に記載の方法。
(項目47)
前記プローブは、前記プローブの前記遠位端に配置されている少なくとも1つのポートを備え、前記方法は、
前記少なくとも1つのポートを使用して、流体または他の薬剤を前記鼻腔の中に提供すること、および/または、
前記少なくとも1つのポートを使用して、流体または他の薬剤を前記鼻腔から吸引することのうちの少なくとも1つをさらに含む、項目35-46のいずれかに記載の方法。
(項目48)
前記ポートは、前記カニューレの前記遠位端に配置され、前記カニューレ内の管腔に流動的に結合されている、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記ポートは、前記撮像アセンブリ上に配置されている、項目47に記載の方法。
(項目50)
前記撮像アセンブリを関節運動させることは、前記撮像アセンブリが前記治療用要素の遠位に位置付けられるように、前記撮像アセンブリを移動させることを含む、項目35-49のいずれかに記載の方法。
(項目51)
前記撮像アセンブリは、撮像カニューレの可撓性遠位部分上に配置され、前記撮像カニューレは、前記デバイスのハンドルに結合されている剛体近位部分を備えている、項目35-50のいずれかに記載の方法。
(項目52)
前記剛体近位部分は、ハンドルアタッチメントベースによって、前記デバイスの前記ハンドルに除去可能に結合されており、前記方法は、
前記撮像アセンブリを軸方向に移動させるように、前記ハンドルの先端部に沿って前記ハンドルアタッチメントベースを軸方向に移動させること、および/または、
前記カニューレの前記挿入軸の周りに前記撮像アセンブリを回転移動させるように、前記ハンドルの前記先端部の中心軸の周りに前記ハンドルアタッチメントベースを平回転行移動させること
のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目51に記載の方法。
(項目53)
前記前記撮像アセンブリを関節運動させることは、前記患者の鼻腔の中への前記統合型治療および撮像プローブの前記遠位端の挿入に先立って、テンプレートを使用して、前記撮像カニューレの前記可撓性遠位部分を成形することを含む、項目51に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用アブレーションプローブの略図である。
図2図2Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの側面図略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、カメラは、後退させられている。図2Bは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの側面図略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、カメラは、延長されている。
図3-1】図3Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの側面図略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、カメラは、後退させられている。図3Bは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの側面図略図であり、関節運動区画は、側方構成にあり、カメラは、後退させられている。
図3-2】図3Cは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの側面図略図であり、関節運動区画は、側方構成にあり、カメラは、延長されている。
図4図4は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの側面図略図であり、カメラの近位のカメラシャフト上に搭載される、sinuplastyバルーンを示す。
図5図5Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、カメラは、後退させられている。図5Bは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、カメラは、延長されている。
図6-1】図6Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、約45度の側方構成にあり、カメラは、後退させられている。図6Bは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、約45度の側方構成にあり、カメラは、延長されている。図6Cは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、約90度の側方構成にあり、カメラは、後退させられている。
図6-2】図6Dは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、約90度の側方構成にあり、カメラは、延長されている。図6Eは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、約120度の側方構成にあり、カメラは、後退させられている。図6Fは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、関節運動区画は、約120度の側方構成にあり、カメラは、延長されている。
図7図7Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、後方視カメラは、後退させられている。図7Bは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、後方視カメラは、その延長の初期段階にある。図7Cは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、後方視カメラは、その完全延長位置にある。図7Dは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、関節運動区画は、約120度の側方構成にあり、後方視カメラは、通常アブレーション構成である、その完全延長位置にある。
図8図8は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、関節運動区画は、軸方向構成にあり、カメラアセンブリが、その延長位置における遠位視カメラおよび近位視カメラを備えている。
図9図9は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、関節運動区画は、約120度の側方構成にあり、カメラは、その延長位置にあり、針が、鼻腔側壁の後鼻神経アブレーション標的領域の中への麻酔剤注射のために側方に展開されている。
図10図10は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、関節運動区画は、90度の側方構成にあり、カメラが、アブレーション要素の遠位端に搭載され、sinuplastyバルーンカテーテルが、作業チャネルの遠位端を越えて延びる。
図11-1】図11A-11Dは、本発明の実施形態による、外科手術用プローブの遠位端における治療用要素の図を示す。
図11-2】図11A-11Dは、本発明の実施形態による、外科手術用プローブの遠位端における治療用要素の図を示す。
図12A図12Aは、本発明の実施形態による、ディスプレイを伴う統合型治療および撮像デバイスの斜視図である。
図12B図12B-Eは、本発明の実施形態による、図12Aの統合型治療および撮像デバイスの遠位端の代替実施形態の斜視図である。
図12C図12B-Eは、本発明の実施形態による、図12Aの統合型治療および撮像デバイスの遠位端の代替実施形態の斜視図である。
図12D図12B-Eは、本発明の実施形態による、図12Aの統合型治療および撮像デバイスの遠位端の代替実施形態の斜視図である。
図12E図12B-Eは、本発明の実施形態による、図12Aの統合型治療および撮像デバイスの遠位端の代替実施形態の斜視図である。
図13図13Aおよび13Bは、本発明の実施形態による、撮像センサおよび光要素の代替配置の簡略化された概略を示す。
図14-1】図14A-14Eは、本発明の実施形態による、統合型治療および撮像デバイスの遠位端の図を示す。
図14-2】図14A-14Eは、本発明の実施形態による、統合型治療および撮像デバイスの遠位端の図を示す。
図14-3】図14A-14Eは、本発明の実施形態による、統合型治療および撮像デバイスの遠位端の図を示す。
図15図15は、本発明の実施形態による、関節運動撮像アタッチメントの斜視図を示す。
図16図16Aおよび16Bは、本発明の実施形態による、非関節運動位置における統合型関節運動撮像アタッチメントを伴う、デバイスの図を示す。
図17図17Aおよび17Bは、本発明の実施形態による、上昇位置における関節運動撮像アタッチメントを伴う、デバイスの図を示す。
図18図18Aおよび18Bは、本発明の実施形態による、上昇かつ下向きに角度付けられた位置における関節運動撮像アタッチメントを伴う、デバイスの図を示す。
図19図19は、本発明の実施形態による、可鍛性遠位部分を伴う、撮像アタッチメントの斜視図を示す。
図20図20Aおよび20Bは、本発明の実施形態による、図19の撮像アタッチメントの可鍛性遠位部分を成形するために使用される、テンプレートの図を示す。
図21A図21Aは、本発明の実施形態による、統合型撮像アタッチメントを伴う、デバイスの斜視図を示す。
図21B図21Bおよび21Cは、本発明の実施形態による、図21Aに対して種々の回転位置における撮像アタッチメントを伴う、デバイスの斜視図を示す。
図21C図21Bおよび21Cは、本発明の実施形態による、図21Aに対して種々の回転位置における撮像アタッチメントを伴う、デバイスの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用アブレーションプローブ1の略図である。図に描写されるように、外科手術用アブレーションプローブ1およびその代替実施形態は、凍結療法アブレーションプローブである。しかしながら、高周波、レーザ、マイクロ波、超音波、および化学療法アブレーションを含む、代替アブレーションおよび治療用モダリティも、本発明の範囲内である。外科手術用アブレーションプローブ1は、ハンドルアセンブリ2と、プローブシャフト3と、カメラアセンブリ6とを備えている。ハンドルアセンブリ2は、ハンドル筐体19と、凍結剤カートリッジレセプタクル18と、凍結剤カートリッジ9と、凍結剤制御トリガ10と、指グリップ17を伴う、遠位区画アクチュエータレバー8と、カメラ管12とを備えている。プローブシャフト3は、近位端15と、遠位端16と、凍結療法アブレーション要素4と、遠位関節運動区画5と、近位区画21と、カメラチャネル22とを備えている。カメラアセンブリ6は、カメラヘッド20と、カメラシャフト11と、カメラハブ13と、カメラ電気ケーブル14とを備え、カメラ視野7は、遠位方向に描写される。プローブシャフト3は、約3mm~5mm直径および約40mm~100mm長さである。凍結療法アブレーション要素4は、プローブシャフト3の遠位端16の近傍に配置され、関節運動区画5に関連付けられる。遠位関節運動区画5は、約8mm~20mm長さであり、遠位端16を備えている。カメラヘッド20は、小型CMOSカメラと、光源とを含み得、カメラシャフト11の遠位端上に搭載される。描写されるように、カメラ視野7は、遠位方向にある。統合型光源を伴うカメラは、Awaibaによって製造され、awaiba.comに詳細に説明されている。カメラシャフト11は、金属またはポリイミド等の好適なプラスチックであり得る、中空可撓性管を備えている。カメラシャフト11は、カメラ筐体20内のカメラおよび光源を、カメラハブ13、およびカメラケーブル14を通して、示されない撮像コンソールに接続する、ワイヤを格納する。カメラアセンブリ6および代替実施形態は、以下にさらに詳細に説明されるであろう。プローブシャフト3はまた、カメラ管12と連続的である、カメラ管腔22を備えている。凍結剤カートリッジ9は、液体またはガス形態であり得る、凍結剤供給源を備えている。凍結剤カートリッジは、凍結剤トリガ10に関連付けられた凍結剤制御弁を通して、凍結療法アブレーション要素4と流体連通する。凍結剤トリガ10が、ユーザによって押下されると、凍結剤は、凍結療法アブレーション要素4に流動する。凍結剤トリガ10が、ユーザによって解放されると、凍結剤流動は、終了する。凍結療法アブレーション要素から排出された凍結剤は、プローブシャフト3の内部および示されないハンドルアセンブリ2内のポートを通して、手術室に通気される。
【0045】
図2Aは、外科手術用プローブ1の側面図略図であり、遠位関節運動区画5は、軸方向構成にあり、カメラヘッド20は、後退させられている。図2Bは、外科手術用プローブ1の側面図略図であり、遠位関節運動区画5は、軸方向構成にあり、カメラヘッド20は、延長されている。カメラアセンブリ6は、カメラヘッド20と、カメラシャフト11と、カメラハブ13と、カメラケーブル14と、示されない撮像ディスプレイへの電気接続のために構成される、同様に示されない電気コネクタとを備えている。カメラシャフト11は、カメラ管12およびプローブシャフト3のカメラ管腔22とスライド可能関係にある。描写されるように、カメラヘッド20は、カメラシャフト11を遠位方向にスライドさせることによって延長され、カメラヘッド20の後退は、カメラシャフト11を近位方向にスライドさせることによって遂行される。
【0046】
図3Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブ1の側面図略図であり、関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、軸方向構成にあり、カメラアセンブリ6は、その最近位位置に後退させられている。図3Bは、外科手術用プローブ1の側面図略図であり、関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素は、側方構成にあり、カメラアセンブリ4は、その最近位位置に後退させられている。図3Cは、外科手術用プローブ1の側面図略図であり、関節運動区画5は、側方構成にあり、カメラアセンブリ4は、その最遠位に延長されている。遠位区画アクチュエータレバー8は、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4の位置を制御する。遠位区画アクチュエータレバー8が、図3Aに描写されるように、その順方向位置にあるとき、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、示されるように、軸方向構成にある。遠位区画アクチュエータレバー8が、近位方向に引動されると、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素は、図3Bおよび3Cに示されるように、側方または非軸方向位置に偏向される。本明細書では、アクチュエータレバー8と例証的に称されるが、他の機構が、ここに描写されるように、偏心して係留されたプルワイヤの使用を含む、遠位関節運動区画を生成するために採用され得ることを理解されたい。関節運動遠位区画5に関連付けられたカメラアセンブリ6の組み合わせは、ユーザに、鼻腔を遠位軸方向および遠位側方方向において内視鏡下で検査する手段を提供し、カメラアセンブリ6の延長部は、描写されるように、ユーザが、副鼻腔を鼻腔から内視鏡下で検査することを可能にする。プローブシャフト3は、捻転堅性であるように構成可能であり、説明されるように、側方操作に加え、回転操作を提供する。これは、カメラヘッド20が、球状弧にわたって照準されることを可能にし、また、ユーザに、捻転力を使用して、凍結療法アブレーション要素を鼻腔側壁に対して圧接するための手段を提供する。
【0047】
図4は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブ1の側面図略図であり、カメラ/バルーンアセンブリ23のカメラヘッド20の近位のカメラシャフト24上に搭載される、sinuplastyバルーン26を示す。ここに描写される実施形態では、後鼻神経アブレーションプローブ1は、前述のように、形態および機能が実質的に同じである。本図に描写される実施形態では、sinuplasty機能性が、膨張バルーンを遠位カメラシャフトに追加することによって追加される。sinuplastyは、副鼻腔排液を促進するための鼻腔の穴の膨張を指す。本実施形態では、カメラ/バルーンアセンブリ23は、前述のような形態および機能を留保する、カメラヘッド20と、示されないバルーン膨張管腔を含む、カメラシャフト24と、示されないCMOSカメラに接続される電気ワイヤとを備えている。カメラハブ25は、バルーン膨張管腔と流体連通する、メス型ルアー継手と、電気ケーブル14と、示されない電気コネクタとを備えている。膨張バルーン26は、血管形成術手技において使用される膨張バルーンに実質的に類似する。外科手術用膨張バルーン設計および製造の当業者は、描写されるような膨張バルーンを組み込むための手段を熟知している。したがって、膨張バルーンのさらなる説明は、必要に値しない。描写されるように、カメラヘッド20は、延長され、バルーン26は、膨張させられている。鼻腔の中へのプローブの挿入の間、カメラヘッド20およびカメラシャフト24は、後退させられ、バルーン26は、収縮され、カメラシャフト管腔28内に常駐する。バルーン26を膨張させるために、注射器が、メス型ルアー継手27に接続され、注射器は、バルーン27を膨張させるために使用される。バルーン27は、完全に膨張させられると、約3~10mm直径となり得、機能長約10mm~20mmを有し得る。カメラは、副鼻腔の穴に位置するために使用され、カメラヘッド20が、副鼻腔の穴を通して挿入され、バルーン26が、穴内の跨架位置に設置され、次いで、穴を拡張させるために膨張させられる。バルーン26は、次いで、収縮され、カメラヘッド20は、副鼻腔から抜去される。
【0048】
図5Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブ1の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、軸方向構成にあり、カメラアセンブリ6は、後退させられている。図5Bは、外科手術用プローブ1の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、軸方向構成にあり、カメラアセンブリ6は、延長されている。カメラ対物レンズ29およびカメラ光源30が、描写されている。また、描写されるのは、側方偏向の側上に配向される、遠位関節運動区画5の壁内の緩衝細隙31である。緩衝細隙31は、内側屈曲半径上のシャフト材料を除去することによって、比較的に短半径を伴って側方偏向を促進する。カメラシャフト管腔22は、遠位関節運動区画5の近傍に示されないコイル状ワイヤ補強を備え、ねじれを防止し得る。
【0049】
図6Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブ1の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、約45度の側方構成にあり、カメラアセンブリ6は、後退させられている。図6Bも、略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、約45度の側方構成にあり、カメラアセンブリ6は、延長されている。図6Cは、外科手術用プローブ1の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、約90度の側方構成にあり、カメラアセンブリ6は、後退させられている。図6Dは、外科手術用プローブ1の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、約90度の側方構成にあり、カメラアセンブリ6は、延長されている。図6Eは、外科手術用プローブ1の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、約120度の側方構成にあり、カメラアセンブリ6は、後退させられている。図6Fは、外科手術用プローブの遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5および凍結療法アブレーション要素4は、約120度の側方構成にあり、カメラアセンブリ6は、延長されている。図6Aから6Fは、遠位関節運動区画5、凍結療法アブレーション要素4、およびカメラアセンブリ6の運動範囲の例証である。
【0050】
図7Aは、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5は、軸方向構成にあり、後方視カメラアセンブリ33は、後退させられている。図7Bは、代替実施形態の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5は、軸方向構成にあり、後方視カメラアセンブリ33は、その延長の初期段階にある。図7Cは、代替実施形態の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5は、軸方向構成にあり、後方視カメラアセンブリ33は、その完全延長位置にある。図7Dは、代替実施形態の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5は、約120度の側方構成にあり、後方視カメラアセンブリ33は、通常アブレーション構成である、その完全延長位置にある。後方視カメラアセンブリ33は、ユーザに、標的後鼻神経に近接した鼻腔側壁に対する凍結療法アブレーション要素4の正しい設置を確認するための手段を提供する。後方視カメラアセンブリ33は、前述のようなカメラヘッド20と、湾曲カメラシャフト32と、示されないが、前述されている、カメラハブ13と、カメラケーブル14とを備えている。湾曲カメラシャフト32は、示されるように、事前に形成された曲線を有する。湾曲カメラシャフトは、ハイポチューブの形態におけるNitinol(登録商標)等の超弾性金属合金を使用して加工され得る。超弾性冶金学の当業者は、示されるように、事前に形成された曲線を生成するための手段を熟知している。したがって、さらなる説明は、必要に値しない。
【0051】
図8は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、遠位関節運動区画5は、軸方向構成にあり、二重カメラアセンブリ34は、カメラ視野7によって図示されるように、その延長位置における遠位視カメラおよび近位視カメラを備えている。二重カメラアセンブリ34は、二重カメラヘッド35と、カメラシャフト11と、示されないが、前述されている、カメラハブ13と、カメラケーブル14とを備えている。二重カメラヘッド35は、前述のような前方視CMOSカメラおよび光源と、第2の後方視CMOSカメラおよび光源とを備えている。
【0052】
図9は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、側方注射針37、側方開窓36、および局部麻酔剤送達表面38とともに構成される、凍結療法アブレーション要素39を備えている。描写されるように、遠位関節運動区画5は、約120度の側方構成にあり、二重カメラアセンブリ34カメラは、その完全延長位置にあり、側方注射針37は、鼻腔側壁の後鼻神経アブレーション標的領域の中への麻酔剤注射のために展開されている。局部麻酔剤送達表面38は、側方針37を通した麻酔剤の注射に先立って、領域を麻痺させるために、局部麻酔剤を標的後鼻神経に近接して鼻腔側壁に適用するために構成される。側方針37は、Nitinol(登録商標)等の超弾性金属から加工され得る、ハイポチューブである。側方針37は、示されない近位注射器と流体連通し、示されない近位針展開機構とともに構成される。外科手術用針プローブの当業者は、説明されるような展開可能な針を生成するための手段を熟知しており、したがって、さらに説明は、必要に値しない。局部麻酔剤送達表面38は、局部麻酔剤を吸収し、接触によって、麻酔剤を鼻腔壁の表面に送達することができる、親水性コーティングまたは発泡体もしくは繊維性吸収可能材料等の麻酔剤搬送手段を備え得る。局部麻酔剤送達表面38は、鼻腔壁を研磨し、局部麻酔剤の有効性を向上させるように構成される、研磨材料から成ってもよい。研磨材料は、結晶リドカインまたは類似麻酔剤材料を含み得る。
【0053】
図10は、後鼻神経機能のアブレーションのために構成される、外科手術用プローブの代替実施形態の遠位端の略図であり、凍結療法アブレーション要素4の遠位端に搭載される、遠位カメラ44と、画像誘導下、外科手術用器具を鼻腔の中に導入するように構成される、作業チャネル41とを備えている。描写されるように、バルーンカテーテル40は、バルーン42とともに、作業41の中に挿入され、カテーテルシャフト43の遠位端は、作業チャネル41の遠位端を越えて延びる。カテーテルシャフトの近位端は、作業チャネル管47を通して作業チャネル41に進入するように描写される。遠位カメラ44は、電気ケーブル45によって示されない画像ディスプレイおよび電気コネクタ46に接続される。描写されるように、遠位関節運動区画5は、90度の側方構成にある。遠位関節運動区画5の運動範囲は、前述と実質的に同一であり、約0~120度である。作業チャネル41は、約3~6フレンチのカテーテルおよびプローブと併用するために構成され得る。
【0054】
上で説明されるように、いくつかのの治療用モダリティは、本発明の範囲内である。凍結剤アブレーション要素を含む、追加の治療用モダリティは、「Apparatus And Methods for Treating Rhinitis」と題された米国特許出願公開第2015/0164571号(本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる)に説明されている。図11A-11Dは、本発明の実施形態による、凍結剤アブレーション要素の1つのそのような代替実施形態の図を示す。特に、図11Aの側面図は、ループ状に形成される、構造または部材83と、非外傷性表面を提示するための弧状縁を有する、細長い構造とを示す。ばね状構造のように形成されるのではなく、構造83は、代わりに、組織表面に対して圧接されると、その構成を維持する、比較的に剛体のワイヤまたは部材から形成され得る。構造83は、ループを通して開放される、ループ状または細長かつループ状の部材等、それを通して開口部を画定する、連続構造を形成し得る。構造83は、凍結剤によって膨張させられると、拡張可能または非拡張可能である、所定の形状を有するように形成され得る、拡張可能構造81内に完全に含有され得る。さらに、拡張可能構造81は、構造83自体によって支持される、またはそこに取り付けられずに、構造83を完全に囲繞するように形成され得る。そのような構造83は、デバイスが、鼻腔の中に、かつそれを通して、鼻甲介組織間に前進させられるにつれて、薄型外形を提示する、構成を提供し得る。しかし、構造83の比較的平坦形状ならびに剛性および完全性のため、構造83は、拡張可能構造81に依拠する必要なく、鼻腔の組織を操作する、移動させる、または別様に切り離すために使用され得る。加えて、薄型外形は、構造83が、望ましくは、例えば、後鼻神経に近接する盲管(前述で組み込まれた米国特許出願公開第2015/0164571号の図1に示される盲管13によって示されるように)の狭窄領域内に位置付けられることを可能にする。拡張可能構造81が、その収縮状態にあるとき、平坦形状を形成し得、膨張させられると、拡張可能構造81は、構造83によって支持されない、またはそこに取り付けられたままである、構成に膨張し得る。構造83は、その長さに沿って中実である部材から形成され得るため、凍結剤は、直接、プローブシャフト145内に画定された遠位開口部を通して拡張可能構造81の中に導入され得る。
【0055】
代替として、構造83は、それ自体が連続またはループ状形状に形成される、中空管状部材から形成され得る。そのような実施形態では、凍結剤は、随意に、中空管状部材を通して導入され、管状部材に沿って画定され得る、1つ以上の開口部を通して拡張可能構造81の内部に分散される。さらに別の代替では、構造83は、ループ状形状ではなく、平坦形状に形成され得る。本構成では、構造は、その凍結剤が、構造を通して、構造に沿って画定された1つ以上の開口部を介して、拡張可能構造81の内部の中に導入され得るように、固体または中空のいずれかであり得る。
【0056】
構造83は、延び、プローブシャフト145に取り付けられたままであり得るが、拡張可能構造81内に延びる、構造83の残りは、拡張可能構造81の任意の部分に取り付けられない、または接続されないままであり得る。故に、拡張可能構造81は、凍結剤によって膨張させられると、構造83は、定位置に調節される、または拡張可能構造81の内部に対してプローブシャフト145を操作することを介して移動させられ、標的位置付けと、拡張可能構造81の外側表面に接触すると、組織領域の冷却とを可能にし得る。例えば、構造83は、下層組織の特定の領域を側方に押圧し、接触組織領域を伸展または尖滅させ、凍結剤処置を促進し得る。構造83が、拡張可能構造81に対して定位置に調節されると、拡張可能構造81は、接触組織領域に対して静的位置に留まり、その中での構造83の限定された再位置付けを可能にし得る。
【0057】
代替として、他の変形例では、構造83は、部分的に構造83の特定の部分において拡張可能構造81の内部に沿って、または構造83の全体に沿って取り付けられてもよい。例えば、構造83は、拡張可能構造81のその全体にわたって取り付けられる、接着される、または別様に結合され得る一方、他の変形例では、構造83の遠位部分は、拡張可能構造81の遠位部分に取り付けられる、接着される、または別様に結合され得る一方、さらに他の変形例では、構造83の一部は、拡張可能構造81は、その側面部分に沿って取り付けられる、接着された、または別様に結合され得る。これらの変形例のいずれかが、随意に、構造83、拡張可能構造81、および処置されるべき下層組織領域間の所望の相互作用および処置に応じて利用され得る。
【0058】
さらに別の代替変形例では、凍結剤を拡張可能構造81の内部の中に導入するための管腔84は、凍結剤がより遠位場所において内部から放出されるように、プローブシャフトの遠位端を越えて延長され得る。示されるように、凍結剤管腔84は、構造83に沿って、例えば、構造83を横断して延びるバーまたは部材85を介して、支持され得る。本特定の変形例は、凍結剤が拡張可能部材81の内部の遠位部分の中に導入されることを可能にし得る。本変形例または凍結剤がプローブシャフトの開口部から放出される変形例のいずれかが、所望に応じて、利用され得る。
【0059】
図11Bは、図11Aの実施形態の側面図を示し、構造83が膨張させられた拡張可能構造81に対して比較的に平坦構成から形成され得る方法を図示する。構造83の構造完全性およびその比較的に平坦外形のため、構造83は、デバイスによって接触されると、組織の標的処置を提供し得る。図11Cは、その遠位先端によって下層組織表面Sに対して縦方向に圧接されるときの膨張させられた拡張可能構造81の側面図を示す。構造83の相対的強度は、拡張可能構造81の残りが、その膨張させられた構成を維持し、潜在的に、他の囲繞組織領域を隔離し得るように、デバイスを組織表面に対して圧接する能力を提供する。図11Dも同様に、構造83が平坦にあるように、構造83がその側面に沿って組織表面Sに対して側方に圧接されるときのデバイスを示す。接触された組織領域は、処置され得る一方、周囲組織の残りは、潜在的に、拡張された構造81によって隔離される。
【0060】
処置エンドエフェクタは、盲管によって画定された組織領域に沿った適用のために設計されるが、同一エンドエフェクタは同様に、鼻腔の他の領域内で使用され得る。例えば、アブレーションが、盲管に沿って行われた後、エンドエフェクタは、次いで、隣接する組織領域、例えば、盲管の直下の領域に移動させられ得、アブレーション処置が、再び、もたらされ得る。加えて、および/または代替として、エンドエフェクタはまた、追加の組織領域、例えば、上鼻甲介、中央鼻甲介、および/または下鼻甲介(任意の1つ、2つ、または3つ全ての領域)の後方側面をさらに処置するために使用され得る。いずれの場合も、盲管がアブレートされると、エンドエフェクタは、エンドエフェクタがさらなる処置のために隣接する組織領域に移動させられる前に、組織領域が部分的または完全に解凍されるまで、定位置に留まり得る。
【0061】
処置が完了されると、または処置自体の間、組織領域は、任意の数の機構を利用して、査定され得る。例えば、組織領域は、アブレーションの間および/または後、撮像機を利用して、視覚的に査定され得る。
【0062】
本明細書に説明されるように、本デバイスは、シャフトに沿って、拡張可能構造81内またはそれに沿って、構造83に沿って等で搭載され、凍結剤の温度だけではなく、また、処置下の組織領域の温度も同様に監視し得る、温度センサ、例えば、サーミスタ、熱電対等とともに利用され得る。
【0063】
加えて、および/または代替として、拡張可能構造81はまた、必要に応じて、デバイスに沿って任意の場所に搭載され得る、任意の数の振動アクチュエータを利用して、構造83を拡張可能構造81の内部および組織領域に対して維持しながら、振動され得る。振動は、直接、組織領域に対して、または、例えば、ゲルの層を通して、印加され、組織との振動接触を促進し得る。
【0064】
加えて、および/または代替として、他の生体適合性薬剤が、凍結剤処置と組み合わせて使用され得る。例えば、一変形例では、麻酔剤が、凍結処置に先立って、またはその間、処置されるべき組織領域に適用され得る。本および説明される他の代替特徴は、図11Aおよび11Bに図示および説明される変形例とだけではなく、本明細書に説明され、前述で組み込まれた米国特許出願公開第2015/0164571号の任意の他の実施形態とも利用され得る。
【0065】
図12Aは、本発明の実施形態による、ディスプレイ1208を伴う、統合型治療および撮像デバイス1200の斜視図であり、図12Bは、図12Aの統合型治療および撮像デバイスの遠位端の斜視図である。デバイス1200は、上で説明されるプローブ1と同様に動作し得るが、患者の鼻腔の中へのデバイス1200の遠位端の挿入の間、視認を容易にするために、ディスプレイ1208を組み込み得る。
【0066】
図12Aを参照すると、ハンドル1202は、ハンドル1202内に格納される凍結剤容器(図示せず)内に含有される凍結剤をカニューレ1216を通して凍結療法アブレーション要素1218に流動させ得る、アクチュエータ1220を含むことが分かる。図12Bから分かるように、凍結療法アブレーション要素1218は、図11A-11Dに関して上で説明される拡張可能構造81および構造83に類似し得る内部構造1222を伴う、膨張可能構造であり得る。カニューレ1216は、デバイス1200の筐体1210内の開口部から延びる。
【0067】
デバイス1200はまた、筐体1210内の開口部から延びる、撮像カニューレ1212を含む。撮像カニューレ1212は、その遠位端に配置される、撮像アセンブリ1214を有し得る。撮像アセンブリ1214は、凍結療法アブレーション要素1218の可視化を提供するように構成される、撮像センサ(図示せず)と、光要素(図示せず)とを含み得る。例えば、撮像アセンブリ1214の撮像センサは、画像情報を検出し、その情報をディスプレイ1208上に表示されるべき信号に変換するためのCMOS撮像センサ、CCD撮像センサ、または任意の他の好適なセンサもしくは複数のセンサであり得る。代替として、撮像アセンブリは、撮像カニューレ1212の内側の管腔内から、デバイス1200上に配置されるカメラ搭載部まで延設され、その時点で、CMOSまたはCCD撮像センサが、ファイバに結合され得る、1つ以上の保護された光ファイバを利用し得る。撮像アセンブリ1214の光要素は、撮像カニューレ1212の遠位端に配置される、1つ以上のLEDを含み得るが、他の好適な光発生要素もまた、使用され得る。代替として、撮像カニューレ1212内に延設される、1つ以上の光ファイバが、光を凍結療法アブレーション要素1218の周囲の作業面積に当てるために使用され得る。そのような光ファイバは、所望に応じて、ハンドル1202の中に統合された1つもしくはそれを上回るLEDもしくは他の光発生要素に結合され得る、または標準的ACMIアダプタポートで終端され、外部光源への接続を可能にし得る。
【0068】
鼻腔内で使用されるために、撮像アセンブリ1214は、少なくとも75度の視野と、少なくとも5mmの視認距離とを有することが好ましくあり得る。さらに、撮像アセンブリ1214は、2.5mm未満の有効直径を有することが好ましくあり得る。
【0069】
図12Cは、可鍛性撮像カニューレ1212Cを伴う、デバイス1200の実施形態を示す。カニューレ1212Cは、アルミニウム、銅、焼鈍鋼鉄、またはいくつかのポリマー等の可鍛性材料から構築され得る。カニューレ1212Cは、原位置で、アブレーション要素1218の所望の視野を促す形状に成形されることができる。初期形状は、1275Aとして示され、例示的結果として生じる形状は、1275Bとして示される。カニューレ1212Cが、所望の形状をとると、可撓性または弾性撮像構成要素が、カニューレ1212Cの中に挿入され、次いで、カニューレの遠位端から退出し、自然に、先験的にカニューレ1212Cによって画定された適切な場所に来るまで、順方向に押動されることができる。図12Dは、カニューレ1212Cが上で説明される形状1275Bに形成された後に可鍛性撮像カニューレ1212Cを通して挿入された、撮像アセンブリ1204Dを示す。撮像アセンブリ1204Dは、ばねコイルもしくはニチノールまたはシリコーンもしくはポリウレタンのようなエラストマ等の弾性材料から構築され得る。アセンブリ1404Dの本変形例のエラストマ性質は、それが、図12Cを参照して説明されるカニューレ1212Cの中に容易に挿入され、可鍛性カニューレ1212Cの遠位端を押し出すことを可能にする。
【0070】
図12Eは、形状記憶撮像アセンブリ1204Eを伴う、デバイス1200の別の実施形態を示す。形状記憶撮像アセンブリ1204Eは、ばね鋼鉄、ニチノール、形状記憶ポリマー、または他の好適な形状記憶材料等の形状記憶を伴う材料から作製される。形状記憶撮像アセンブリ1204Eは、治療用要素1218に対して所望の視認角度および/または位置を可能にする、オリジナル形状を有し得る。形状記憶撮像アセンブリ1204Eは、カニューレ1212Eの中に挿入され、カニューレ1212Eを通して移動しながら、直線形状をとるために十分に弾性であり、カニューレ1212Eから退出するにつれて、そのオリジナル形状をとり得る。オリジナル形状は、任意の好適な形状であり得、必要に応じて、湾曲、ジグザグ、または、くの字形状を有し得る。
【0071】
図13Aおよび13Bは、本発明の実施形態による、撮像センサ1302および光要素1304の代替配置の簡略化された概略を示す。撮像センサ1302および1304のこれらの配置は、撮像アセンブリ1214または本明細書に説明される任意の他の撮像アセンブリ内で採用されることができることを理解されたい。図13Aは、撮像センサ1302Aおよび光要素1304Aの同軸方向配置を示す。例えば、光要素1304Aは、撮像センサ1302Aを囲繞する、LEDのリングであり得る。図13Bは、軸外配置を示し、光要素1304Bは、光を撮像センサ1302Bの軸外に向かわせる。
【0072】
デバイス1200は、デバイスハンドル1202に埋設される、または取り付けられる、関節運動アクチュエータを含み得、これは、本明細書に説明される様式において、撮像アセンブリ1214および/または凍結アブレーション要素1218のいずれかまたは両方を関節運動させ得る。例えば、アクチュエータは、本明細書の図1-9および14-21に関して説明されるように、カニューレ1216または撮像管腔1212の関節運動領域を関節運動させるように構成され得る。
【0073】
上で説明されるように、デバイス1200は、撮像アセンブリ1214に動作可能に結合される、ディスプレイ1208を含み得る。ディスプレイ1208は、所望の分解能でビデオを出力することができる、スマートフォン、タブレット、または他の独立型ディスプレイであり得る。ディスプレイ1208は、デバイス1200と統合され得る、または代替として、デバイス1200から除去可能に結合され得る。例えば、ディスプレイ1208は、必要に応じてユーザによる取り付けおよび取り外しを可能にする任意の好適な接続によって、ディスプレイアダプタ1206に除去可能に結合され得る。例えば、ディスプレイアダプタ1206は、示されるように、ディスプレイ1208上の相補的磁気要素を誘引し、ディスプレイ1208を定位置に保つが、必要に応じて、ユーザがディスプレイ1208を取り外すことを可能にする、1つ以上の磁気要素を含み得る。ディスプレイアダプタ1206はまた、ディスプレイ1208を撮像アセンブリ1204およびその任意の構成要素に接続する、必要な電気接続を含み得る。したがって、ディスプレイアダプタ1206に接続されると、ディスプレイ1208は、信号を撮像アセンブリ1204およびその構成要素から受信し、デバイス1200の使用の間、凍結療法アブレーション要素1218および周囲面積を表示することができる。示されるように、デバイス1200上のディスプレイ1208の設置は、ディスプレイ1208が、デバイス1200の使用の間、医療従事者の視線内により容易に入り得るため、外部ディスプレイを遠隔場所において使用するために好ましくあり得る。このように、医療従事者は、デバイス1200を使用するとき、患者から目を逸らす必要がないであろう。
【0074】
図14A-14Eは、本発明の実施形態による、統合型治療および撮像デバイス1400の遠位端の図を示す。デバイス1400は、上で説明されるように、治療を鼻腔内に提供するために使用され得る。例えば、デバイス1400は、エネルギーを鼻腔内の組織に送達し、後鼻神経をアブレートし、鼻炎を処置するために使用され得る。図14Aから分かるように、デバイス1400は、作業カニューレ1408を介してエネルギーを組織に送達するために、治療用要素1410を有し得る。例えば、治療用要素1410は、前述のように、凍結療法アブレーション要素であり得る。
【0075】
位置付けおよび処置の間、治療用要素1410の可視化を提供するために、撮像アタッチメント1401が、提供され得る。撮像アタッチメント1401は、撮像カニューレ1402を含み得、撮像アセンブリ1404が、撮像カニューレ1402の遠位端に配置される。撮像カニューレ1402および撮像アセンブリ1404は、概して、図12A-12Bに関して上で説明される撮像カニューレ1212および撮像アセンブリ1214に類似し得るが、デバイス1400内の筐体から延びるのではなく、1つ以上のカプラ1406を介して、作業カニューレ1408に外部結合される。カプラ1406は、撮像アタッチメント1401を作業カニューレ1408に結合されたまま保つが、治療用要素1410に対して撮像アタッチメント1401および撮像アセンブリ1404の特定の移動を可能にする、C形状のクリップであり得る。例えば、カプラ1406は、作業カニューレ1408と撮像カニューレ1402との間の相対的移動を可能にするが、ある閾値を上回る相対的摩擦に応じてのみ可能にする、摩擦継手であり得る。例えば、閾値相対的摩擦は、1/2~1ポンドの力であり得る。これは、デバイス1400の通常動作の間、撮像カニューレ1402が作業カニューレ1408に結合されたままであることを可能にするが、依然として、ユーザによる最小限の力の印加に応じて、所望されると、相対的移動を可能にするであろう。カプラ1406は、ポリウレタン、ラテックス、シリコーン、または他の類似材料から作製され得る。
【0076】
図14Aには図示されないが、治療用要素1410の可視化のために撮像アセンブリ1404に動作可能に結合される、デバイス1400は、デバイスの近位端に配置される、ディスプレイを有し得る。代替として、デバイス1400は、撮像カニューレ1402内に配置される配線または光ファイバを介して撮像アセンブリ1404に動作可能に結合される、近位端に配置される、ディスプレイアダプタを有し得る。ディスプレイアダプタは、撮像アセンブリ1404によって検出された画像の可視化を提供するために、任意の好適な外部ディスプレイに接続するように構成され得る。
【0077】
治療用要素1410を最適視認角度または位置から視認するために、撮像アタッチメント1401は、撮像アセンブリ1404に動作可能に結合され、撮像アセンブリ1404を関節運動させるように構成されている関節運動領域1403を含み得る。図14Bに示されるように、撮像アセンブリ1404は、X方向に軸方向に移動し、治療用要素1410からの距離を調節するように構成され得る。本方向における軸方向移動は、約5mm~約60mmの範囲であり得る。撮像アセンブリ1404はまた、Y方向に垂直に移動し、作業カニューレ1408に対して撮像アセンブリ1404の高さを調節するように構成され得る。本方向における垂直移動は、約1mm~約10mmの範囲であり得る。撮像アセンブリ1404はまた、側方に移動し、撮像アセンブリの中心軸1412に対して角度αを調節するように構成され得る。これは、撮像アセンブリが治療用要素1410の所望の視認角度を得ることを可能にし得る。本側方移動は、約0度~約30度の範囲であり得る。加えて、撮像アセンブリ1404は、作業カニューレ1408の挿入軸1414の周りに「R」方向に回転移動するように構成され得る。回転範囲は、挿入軸1414の周りに360度全体、挿入軸1414の周りに0~180度、またはいずれかの方向に(図14Aに示される初期位置から)挿入軸1414の周りに45度回転であり得る。これは、撮像アセンブリ1404が、デバイス1400の使用の間、必要に応じて、治療用要素1410を異なる視点から視認することを可能にし得る。これらの自由度はまた、撮像アセンブリ1404が、治療用要素1410による治療用薬剤の送達の間以外の挿入の間、異なる場所内に位置付けられることを可能にするであろう。
【0078】
凍結療法アブレーション要素(または他のアブレーション要素)等の治療用要素は、極限温度を生成し得るため、撮像アセンブリは、温度制御要素1425(図14Aに図式的に示される)に結合され得る。温度制御要素1425は、温度センサを含み、撮像アセンブリ1404および加熱または冷却要素の温度を検出し得、これは、治療用要素1410の活性化中、検出された温度に応答して、撮像アセンブリを動作温度範囲内に維持するように制御され得る。例えば、デバイス1400が、凍結アブレーション要素を使用する場合、加熱コイル等の加熱要素が、撮像アセンブリを好適な動作温度内に維持するために提供され得る。いくつかの実施形態では、撮像アセンブリ1404の光要素が、加熱要素として作用し、撮像アセンブリを好適な動作温度内に保ち得る。例えば、照明要素として使用される1つ以上のLEDもまた、加熱要素として使用され、撮像アセンブリ1404(画像センサを含む)を好適な動作温度内に保ち得る。
【0079】
図14Aを参照すると、撮像アセンブリ1404は、任意の関節運動に先立って、デフォルト位置にあり得ることが分かる。図14Bでは、撮像アセンブリ1404は、その垂直移動後、上昇位置にあり得る。図14Cでは、撮像アセンブリ1404は、垂直に上昇され、かつ側方に角度付けられ、上方からの治療用要素1410に向いていてもよい。また、図14Dでは、撮像アセンブリ1404は、図14Bにおける位置から回転移動させられる。図14A-14Dに詳細に図示されないが、いくつかの実施形態では、撮像アセンブリの関節運動1404は、デバイスの近位端で終端する、プルワイヤ、スライド、および/またはダイヤルを使用してたらされ得、ユーザは、撮像アセンブリ1404をその手で操作することができる。例えば、撮像アセンブリ1404に結合されるプルワイヤは、撮像カニューレ1402を通して延びてもよく、所望に応じて、関節運動領域1403に撮像アセンブリ1404を軸方向、垂直、側方、および回転移動させるように、レバーまたは他の関節運動アクチュエータを使用して、ユーザによって緊締または弛緩され得る。いくつかの実施形態では、軸方向および回転移動は、直接、ユーザによって手動で生じさせられてもよい一方、側方および垂直移動は、ガイドワイヤに結合されるレバーを用いて作動され得る。
【0080】
図14A-14Dに示されるように、撮像アセンブリ1404は、デバイス1400の遠位端が鼻腔の中に挿入されると、鼻組織との係合を最小限にするように、治療用要素1410の近位に配置され得る。具体的には、撮像アセンブリ1404は、治療用要素1410が撮像アセンブリを鼻組織との係合から効果的に保護するように、治療用要素1410の外形寸法内に収まるように定寸され得る。治療用要素1410は、主に、垂直外形を有するため、撮像アセンブリ1404およびその構成要素を本外形内に垂直に積み重ねることが望ましくあり得る。加えて、いくつかの実施形態では、治療用要素1410の外形内に留まるように撮像アセンブリ1404の関節運動を限定することが望ましくあり得る。
【0081】
図14Eは、本発明の実施形態による、撮像アセンブリ1404および/または作業カニューレ1408上に配置される、1つ以上の洗浄および/または真空ポート1430の略図を示す。図14Eから分かるように、洗浄および/または真空のためのポート1430は、作業カニューレ1408上に埋設されるか、または撮像アセンブリ1404の本体上に埋設されるかのいずれかであり得る。ポート1430は、作業カニューレ1408および/または撮像カニューレ1402内のチャネルに流動的に結合され、流体がそれを通して通過し、作業カニューレ1408の遠位端から退出し、および/または身体外で吸引されることを可能にし得る。図14Eに図式的にのみ示されるが、洗浄ポート1430は、流体を撮像アセンブリ1404に向かわせるように設計され得、真空ポートは、洗浄ポート1430から撮像アセンブリの周囲約180度に位置付けられ、撮像アセンブリ1404に向かって通過する流体を捕捉し得る。洗浄ポート内側管腔直径は、約0.005インチ~0.025インチの範囲であり得る。真空ポート内側管腔直径は、0.005インチ~0.025インチの範囲であり得、撮像要素の外側縁に形付けられてもよい。
【0082】
図14A-14Eでは図示されないが、複数の取り付け点が撮像アタッチメント1401と作業カニューレ1408との間に存在するように、複数のカプラ1406が使用され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態では、カプラ1406は、撮像アセンブリ1404とともに、または独立して、治療用要素1410の関節運動を可能にするように、取り付け点を関節運動領域1403上に提供し得る。
【0083】
撮像アタッチメント(撮像アタッチメント1401等)と前述の特徴を統合する、いくつかの利点が、理解され得る。第1に、撮像アタッチメントと治療用要素の統合は、医療従事者等のユーザが、片手を使用して、可視化を伴って治療手技を行うことを可能にし得る。これは、所与の手技に伴う時間、コスト、および労力を減少させ得、かつ所与の手技に関する難度を低下させ得る。第2に、撮像アタッチメントと治療手技の統合は、撮像が標的領域の詳細な可視化を得るために十分に後方に到達可能となるであろうことを確実にするであろうため、そのような手技の可視化を改良するであろう。これは、多くの場合、関連作業ツールに十分に近接して撮像を可能にしない、剛体または可撓性内視鏡とは対照的である。撮像アタッチメントが、作業デバイスに結合され、操作され、次いで、治療用要素に対して所望の位置に固定されることができるため、治療用要素および標的領域の十分に詳細な撮像を提供するために十分に後方に確実に到達するであろう。
【0084】
図15は、本発明の実施形態による、関節運動撮像アタッチメント1500の斜視図を示す。関節運動撮像アタッチメント1500は、図16A-B、17A-B、および18A-Bを参照して説明されるであろうように、撮像アタッチメント1500を治療用デバイスのハンドルに接続し得る、ハンドルアタッチメントベース1516を含み得る。関節運動撮像アタッチメント1500は、上で説明される撮像カニューレ1402に類似する、撮像カニューレ1502を有し得、上で説明される撮像アセンブリ1404に類似する、撮像アセンブリ1504が、遠位端に配置される。撮像カニューレ1402は、上で説明されるカプラ1406に類似する、1つ以上のカプラ1506を介して、デバイスの作業カニューレに結合され得る。関節運動撮像アタッチメント1500はまた、関節運動領域1403に類似する、関節運動領域1503を有し得る。
【0085】
撮像アセンブリ1504の関節運動を作動させるために、関節運動撮像アタッチメント1500は、矢印1517によって示されるように、前後に移動する、撓曲レバー1518を有し得る。撓曲レバー1518は、撓曲レバーが最初に近位方向に引動されると、撮像アセンブリ1504に取り付けられたプルワイヤが、緊締し、撮像アセンブリ1504を垂直に移動させるように、撮像カニューレ1502内に格納され、撮像アセンブリ1504に結合される、プルワイヤに結合され得る。撓曲レバー1518が、最後の進行部分(例えば、最後の2~3mm)に到達するにつれて、撮像アセンブリ1504は、垂直に移動を停止し得、側方に移動し始め、撮像アセンブリ1504をその中心軸に対して角度付け得る。角度は、撮像アセンブリ1404に関して上で説明される側方移動角度αに類似する、垂直移動を失うことなく、撮像アセンブリ1504の中心軸から約0~約20度の範囲であり得る。したがって、撓曲レバー1518は、撮像アセンブリ1504の垂直および側方移動を可能にし得ることが分かる。撮像アセンブリ1504を所望の視認角度または位置に係止するために、係止機構1520(図15に図式的に示される)が、提供され得る。係止機構1520は、撓曲レバー1518を所望の位置に保つ、任意の好適な機構であり得る。例えば、ユーザが、撓曲レバー1518を所望の位置まで移動させるにつれて、係止機構1520は、自動的に、またはボタンもしくは他の機構の作動に応じて、撮像アセンブリ1504の位置および/または視認角度が、撮像アタッチメント1500が取り付けられるデバイスの治療用要素に対して固定されるように、撓曲レバー1518を所望の位置に保ち得る。
【0086】
撮像アタッチメント1500はまた、撮像アセンブリ1404に対して、上で説明されるように、撮像アセンブリ1504の軸方向および回転移動を可能にし得る。特に、ハンドルアタッチメントベース1516は、図16A-16B、17A-17B、および18A-18Bに示されるように、治療用デバイス1600のハンドル上にスナップ嵌合し得る。ハンドルアタッチメントベース1516とデバイス1600との間の接続は、ベース1516が、上記の撮像アセンブリ1404に関して説明される軸方向および回転移動に類似する、X方向に軸方向に(図16Aに示される)およびデバイス1600のハンドルの遠位先端部の周囲のR方向に回転して(図16Aに示される)移動することを可能にし得る。ハンドルアタッチメントベース1516と撮像アセンブリ1504との間の1対1の回転を確実にするために、アタッチメントベース1516からカプラ1506まで延びる撮像カニューレ1502の部分は、剛体であり得る。このように、軸方向および回転移動は、アタッチメントベース1516を軸方向に移動させ、回転させることによって、ユーザによって手動で行われ得る。軸方向および回転移動の範囲は、撮像アセンブリ1404に関して上で説明されるものと同一であり得る。
【0087】
撮像アセンブリ1504の垂直および側方移動が、ここで、図16A-16B、17A-17B、および18A-18Bを参照して説明されるであろう。図16Aおよび16Bは、本発明の実施形態による、デバイス1600の図を示し、統合型関節運動撮像アタッチメント1500は、非関節運動位置にある。図16Aから分かるように、撮像アセンブリ1504が、関節運動されないとき、撓曲レバー1518は、その最遠位位置にある。撓曲レバー1518の近位(または図17Aに示される方向1700)への引動に応じて、撮像アセンブリ1504は、垂直に関節運動し始める。
【0088】
図17Aおよび17Bは、本発明の実施形態による、デバイス1600の図を示し、関節運動撮像アタッチメント1500は、上昇位置にある。図17A-17Bから分かるように、撓曲レバー1518は、図16A-16Bにおける撓曲レバー1518の位置に対して方向1700に近位に移動させられ、本移動は、関節運動領域1503を屈曲させ、これは、撮像アセンブリ1504を作業カニューレ1608の上方の高さに垂直に移動させる。
【0089】
上で説明されるように、方向1700における撓曲レバー1518のさらなる移動は、以前に得られる垂直移動を失うことなく、撮像アセンブリ1504の中心軸に対してある角度で撮像アセンブリ1504の側方関節運動を生じさせ得る。図18Aおよび18Bは、本発明の実施形態による、デバイス1600の図を示し、関節運動撮像アタッチメント1500は、上昇され、下向きに角度付けられた位置にある。図17A-17Bから分かるように、撓曲レバー1518は、図17A-17Bにおける撓曲レバー1518の位置に対して方向1700に最近位場所に移動させられ、本移動は、関節運動領域1503をさらに屈曲させ、これは、撮像アセンブリ1504を治療用要素1610に向かって下向きに角度付けさせる。
【0090】
図19は、本発明の実施形態による、可鍛性遠位部分1903を伴う、撮像アタッチメント1900の斜視図を示す。撮像アタッチメント1900は、撮像アタッチメント1500に類似し得るが、レバー作動式関節運動領域ではなく、撮像アタッチメントは、撮像アセンブリ1904が配置される、可鍛性遠位部分1903と、ハンドルアタッチメントベース1916に結合される、近位剛体部分1905とを有する。上記の実施形態に説明されるように、撮像アセンブリ1904の位置および/または視認角度を調節するための作動式関節運動ではなく、遠位部分1903の可鍛性が、撮像アセンブリ1904の所望の位置および/または視認角度のために、ユーザによって本部分が成形されることを可能にし得る(形状1903A等)。いくつかの実施形態では、近位剛体部分1905は、硬い鋼鉄、真鍮、アルミニウム、銅管類、または硬質プラスチックから作製され得、可鍛性遠位部分1903は、剛体部分1905と同一材料から作製され得るが、使用に先立ってユーザによって成形されるために十分に可鍛性であるように、完全に焼鈍される、選択的に焼鈍される、薄化される、または別様に処理され得る。代替として、可鍛性遠位部分1903は、ポリマーおよび金属の複合材から作製され得る。可鍛性遠位部分1903は、熱等の追加のエネルギーの有無にかかわらず、ユーザによって手で成形されるように十分に可鍛性であり得る。所望に応じて成形されると、可鍛性遠位部分1903は、半可撓性のままであるが、概して、動作時、その形状を維持し得る。
【0091】
所与の手技のために、可鍛性遠位部分1903の特定の形状を有することが望ましくあり得るため、テンプレートが、可鍛性遠位部分1903を成形するために使用され得る。テンプレートは、依然として、ユーザが、治療用要素に対して撮像アセンブリ1904の視認角度および位置を調節するように、可鍛性遠位部分1903の正確な形状における選択肢を提供することを可能にしながら、数人の医療従事者または他のユーザを横断して一貫性を可能にし得る。図20Aおよび20Bは、本発明の実施形態による、撮像アタッチメント1900の可鍛性遠位部分1903を成形するために使用される、例示的テンプレート2000を示す。テンプレート2000は、可鍛性遠位部分1903が成形のために設置され得る、1つ以上の成形チャネル2003を有し得る。成形チャネル2003は、可鍛性部分1903のための所望のデフォルト形状を得るために設計され得、その形状は、デバイスの治療用要素に対して最適位置および/または角度を提供し得る。ユーザは、次いで、遠位部分を押圧し、成形チャネル2003の輪郭に追従させ、所与の手技のための所望の形状を得てもよい。異なるテンプレートが、異なる手技および/または異なる患者のために生成および使用され得ることを理解されたい。例えば、所与の手技は、最適位置または角度を得るために異なる形状を要求し得、したがって、異なるテンプレートまたは同一テンプレート内の異なる成形チャネル(図20に示されるように)が、可鍛性部分1903を成形するために使用され得る。テンプレート2000等の単一テンプレートは、依然として、医療従事者を横断して均一形状を提供しながら、複数の成形チャネルを有し、生体構造における変動を考慮する。
【0092】
図21Aは、本発明の実施形態による、撮像アタッチメント1900を伴う、デバイス2100の斜視図を示す。デバイス2100は、治療用デバイスであり得、作業カニューレ2108および治療用要素2110が、遠位端に配置され、上で説明されるデバイスに類似する。撮像アタッチメント1500と同様に、撮像アタッチメント1900のハンドルアタッチメントベース1916は、デバイス2100のハンドル上にスナップ嵌合し得、ハンドルアタッチメントベース1916とデバイス2100との間の接続は、ベース1916が、X方向に軸方向に(図21Aに示される)およびデバイス2100のハンドルの遠位先端部の周囲のR方向に回転して(図21Aに示される)移動することを可能にし得る。部分1905の剛性は、ハンドルアタッチメントベース1916と撮像アセンブリ1904との間の1対1の回転を確実にするであろう。このように、軸方向および回転移動は、アタッチメントベース1916を軸方向に移動させ、回転させることによって、ユーザによって手動で行われ得る。軸方向および回転移動の範囲は、撮像アセンブリ1404および撮像アセンブリ1504に関して上で説明されるものと同一であり得る。撮像アタッチメントはまた、上で説明されるカプラに類似するカプラ1906を使用して、カニューレ2108に結合され得る。図21Bおよび21Cは、本発明の実施形態による、図21Aに対して種々の回転位置における撮像アタッチメント1900を伴う、デバイス2100の斜視図を示す。図21A-21Cから分かるように、撮像アセンブリ1904は、元々成形されたように同一位置および視認角度に留まり、単に、カニューレ2108の挿入軸の周りに種々の位置にR方向に回転する。
【0093】
前述の開示される発明の用途は、身体のある処置または領域に限定されず、身体の任意の数の他の処置および面積を含み得る。当業者に明白である、本発明を実施するための前述の方法およびデバイスの修正ならびに本発明の側面の変形例は、本開示の範囲内であることが意図される。さらに、実施例間の側面の種々の組み合わせもまた同様に、本開示の範囲内であると想定され、そのように見なされ得る。
【0094】
他の変形例も、本発明の精神内である。したがって、本発明は、種々の修正および代替構造が可能であるが、そのうちのある例証実施形態が、図面に図示され、詳細に前述された。しかしながら、本発明を開示される具体的形態または複数の形態に限定する意図はなく、対照的に、その意図は、添付の請求項において定義される本発明の精神および範囲内にある、全ての修正、代替構造、および均等物を網羅することであることを理解されたい。
【0095】
本発明を説明する文脈における(特に、以下の請求項の文脈における)、用語「a」、「an」、「the」、および類似指示対象の使用は、本明細書に別様に示されない限り、または文脈によって明示的に矛盾しない限り、単数形および複数形の両方を網羅すると解釈されたい。用語「comprising(備えている)」、「having(有する)」、「including(含む)」、および「containing(含有する)」は、別様に注記されない限り、開放型専門用語(すなわち、意味「including, but not limited to(~を含むが、それらに限定されない)」)として解釈されたい。用語「connected(接続される)」は、部分的または全体的に、何らかのものが介在する場合でも、その中に含有される、そこに取着される、またはともに継合されると解釈されたい。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書に別様に示されない限り、単に、個々に、その範囲内にある各別個の値を指す、簡単な方法としての役割を果たすことを意図し、各別個の値は、本明細書に個々に列挙されるように、明細書に組み込まれる。本明細書に説明される全ての方法は、本明細書に別様に示されない限り、または別様に文脈によって明示的に矛盾しない限り、任意の好適な順序で行なわれることができる。本明細書に提供される、任意および全ての実施例または例示的用語(例えば、「such as(等)」)の使用は、本発明の実施形態の理解をより容易にすることを意図し、別様に請求されない限り、本発明の範囲に限定を課すものではない。明細書中のいずれの用語も、本発明の実践に不可欠ないずれの未請求要素も示すものと解釈されるべきではない。
【0096】
本発明の好ましい実施形態は、本発明を実施するために、本発明者に公知の最良形態を含め、本明細書に説明される。それらの好ましい実施形態の変形例は、前述の説明を熟読することによって、当業者に明白となり得る。本発明者は、当業者が、必要に応じて、そのような変形例を採用することを期待し、本発明者は、本発明が、本明細書に具体的に説明される以外に実践されることも意図する。故に、本発明は、適用法によって許容される限り、本明細書に添付の請求項に列挙される主題の全ての修正および均等物を含む。さらに、全てのその可能性として考えられる変形例における前述の要素の任意の組み合わせが、本明細書に別様に示されない限り、または別様に文脈によって明示的に矛盾しない限り、本発明によって包含される。
【0097】
本明細書に引用される刊行物、特許出願、および特許を含む、全ての参考文献は、各参考文献が、参照することによって組み込まれることが個々に、かつ具体的に示され、本明細書に全体として記載された場合と同様に、参照することによって本明細書に組み込まれる。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図15
図16A
図16B
図17A
図17B
図18A
図18B
図19
図20A
図20B
図21A
図21B
図21C