IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニック株式会社の特許一覧 ▶ 三洋電機株式会社の特許一覧 ▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-電池モジュール 図1
  • 特許-電池モジュール 図2
  • 特許-電池モジュール 図3
  • 特許-電池モジュール 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/503 20210101AFI20220817BHJP
   H01M 50/209 20210101ALI20220817BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20220817BHJP
   H01M 50/557 20210101ALI20220817BHJP
   H01M 50/516 20210101ALN20220817BHJP
【FI】
H01M50/503
H01M50/209
H01M50/505
H01M50/557
H01M50/516
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020051968
(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公開番号】P2021150261
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2021-05-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【弁理士】
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】上垣 俊祐
(72)【発明者】
【氏名】川崎 竜也
(72)【発明者】
【氏名】脇元 亮一
(72)【発明者】
【氏名】山田 展弘
(72)【発明者】
【氏名】山下 勇司
(72)【発明者】
【氏名】永井 裕喜
【審査官】上野 文城
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-175618(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2007-0067783(KR,A)
【文献】特開2010-108681(JP,A)
【文献】特開2019-133857(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0311863(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/502 - 526
H01M 50/552 - 56
H01M 50/209
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力端子を有する電池が複数配列された電池積層体と、
各電池の前記出力端子に接合されて複数の前記電池を電気的に接続するバスバーと、を備え、
前記出力端子は、前記バスバーと対向する表面にプローブ痕を有し、
前記バスバーは、前記プローブ痕と対向して前記プローブ痕の全体と重なる1つの凹部を有する、
電池モジュール。
【請求項2】
出力端子を有する電池が複数配列された電池積層体と、
各電池の前記出力端子に接合されて複数の前記電池を電気的に接続するバスバーと、を備え、
前記出力端子は、前記バスバーと対向する表面にプローブ痕を有し、
前記バスバーは、前記プローブ痕と対向してそれぞれが前記プローブ痕の異なる一部分と重なる複数の凹部を有する、
池モジュール。
【請求項3】
前記プローブ痕は、前記出力端子の前記バスバーが接合される接合面よりも前記バスバー側に突出する凸部を有し、
前記凸部の高さは、50μm以上200μm以下である、
請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
出力端子を有する電池が複数配列された電池積層体と、
各電池の前記出力端子に接合されて複数の前記電池を電気的に接続するバスバーと、を備え、
前記出力端子は、前記バスバーとの接合面と、前記接合面よりも前記バスバーから離間する方向に凹む凹部と、前記凹部内に配置されるプローブ痕と、を有する、
電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば車両用等の高い出力電圧が要求される電源として、複数個の二次電池が電気的に接続された電池モジュールが知られている。電池モジュールにおいて、隣り合う電池はバスバーを介して電気的に接続されていた。また、二次電池の製造工程では、例えば特許文献1に開示されるように、プローブを二次電池の出力端子に接触させて二次電池の充放電や検査を実施していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-319334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
充放電や検査を正確、安全に実施するためには、出力端子とプローブとの間の接触抵抗を低減することが望ましい。この接触抵抗を低減する方法としては、出力端子にプローブを強い力で押し付けることで、出力端子にプローブを食い込ませて端子表面の酸化被膜の抵抗を除去したり接触面積を上げたりすることが知られている。しかしながら、プローブを出力端子に押し付けると、出力端子にプローブ痕がついてしまうことがあった。出力端子についプローブ痕は、出力端子とバスバーとの接続信頼性を低下させる原因となり得る。
【0005】
本開示はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的の1つは、電池の出力端子とバスバーとの接続信頼性を高める技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある態様は、電池モジュールである。この電池モジュールは、出力端子を有する電池が複数配列された電池積層体と、各電池の出力端子に接合されて複数の電池を電気的に接続するバスバーと、を備える。出力端子は、バスバーと対向する表面にプローブ痕を有し、バスバーは、プローブ痕と対向する凹部を有する。
【0007】
本開示の他の態様もまた、電池モジュールである。この電池モジュールは、出力端子を有する電池が複数配列された電池積層体と、各電池の出力端子に接合されて複数の電池を電気的に接続するバスバーと、を備える。出力端子は、バスバーとの接合面と、接合面よりもバスバーから離間する方向に凹む凹部と、凹部内に配置されるプローブ痕と、を有する。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、電池の出力端子とバスバーとの接続信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る電池モジュールの一部分の斜視図である。
図2】実施の形態1に係る電池モジュールが備える出力端子およびバスバーの一部分の断面図である。
図3】変形例1に係る電池モジュールが備える出力端子およびバスバーの一部分の断面図である。
図4】実施の形態2に係る電池モジュールが備える出力端子およびバスバーの一部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、本開示を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも本開示の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図に示す各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。また、本明細書または請求項中に「第1」、「第2」等の用語が用いられる場合には、特に言及がない限りこの用語はいかなる順序や重要度を表すものでもなく、ある構成と他の構成とを区別するためのものである。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0012】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る電池モジュールの一部分の斜視図である。電池モジュール1は、電池積層体2と、バスバー4と、を備える。電池積層体2は、配列された複数の電池6を有する。各電池6は、例えば、リチウム一次電池、リチウムイオン電池、ニッケル-水素電池、ニッケル-カドミウム電池等の、一次電池や充電可能な二次電池である。各電池6は、いわゆる角形電池であり、扁平な直方体形状の外装缶8を有する。外装缶8の一面には略長方形状の開口が設けられ、この開口を介して外装缶8に電極体や電解液等が収容される。外装缶8の開口には、開口を塞ぐ略長方形状の封口板10が嵌め合わされる。
【0013】
封口板10には、一対の出力端子12が配置される。具体的には、長手方向の一端寄りに正極端子12aが配置され、他端寄りに負極端子12bが配置される。以下では、一対の出力端子12の極性を区別する必要がない場合、正極端子12aと負極端子12bとをまとめて出力端子12と称する。
【0014】
外装缶8、封口板10および出力端子12は導電体であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属で構成される。外装缶8と封口板10とは、例えばレーザー溶接により接合される。各出力端子12は、封口板10に形成された貫通孔に挿通される。各出力端子12と各貫通孔との間には、絶縁性のシール部材が介在する。外装缶8は、シュリンクチューブ等の図示しない絶縁フィルムで被覆されてもよい。また、外装缶8および封口板10は、絶縁性の樹脂で構成されてもよい。
【0015】
各電池6は、封口板10に弁部14を有する。弁部14は、封口板10における一対の出力端子12の間に配置される。弁部14は、安全弁とも呼ばれ、電池6の内圧が所定値以上に上昇した際に開弁して、電池6の内部のガスを放出できるように構成される。弁部14は、例えば、封口板10の一部に設けられる他部よりも厚さが薄い薄肉部と、この薄肉部の表面に形成される線状の溝とで構成される。この構成では、電池6の内圧が上昇すると、溝を起点に薄肉部が裂けることで弁部14が開弁する。
【0016】
複数の電池6は、隣り合う電池6の主表面どうしが対向するようにして所定の間隔で配列される。本実施の形態では、電池6は水平方向に配列されている。以下では適宜、電池6が配列される方向を第1方向Xとし、第1方向Xと交わる水平方向を第2方向Yとし、第1方向Xおよび第2方向Yと交わる鉛直方向を第3方向Zとする。本実施の形態では、第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zは互いに直交する。
【0017】
各電池6は、出力端子12が同じ方向を向くように配置される。本実施の形態の各電池6は、出力端子12が鉛直方向上方を向くように配置される。また、各電池6は、隣接する電池6を直列に接続する場合、一方の電池6の正極端子11aと他方の電池6の負極端子12bとが隣り合うように配列される。また、隣接する電池6を並列に接続する場合、一方の電池6の正極端子12aと他方の電池6の正極端子12aとが隣り合うように配列される。
【0018】
隣接する2つの電池6の間には、図示しないセパレータが配置される。これにより、当該2つの電池6間が電気的に絶縁される。セパレータは、絶縁スペーサとも呼ばれ、例えば絶縁性を有する樹脂シートからなる。セパレータを構成する樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ノリル(登録商標)樹脂(変性PPE)等の樹脂が例示される。
【0019】
複数の電池6は、図示しない一対のエンドプレートで第1方向Xに挟まれる。一対のエンドプレートは、第1方向Xの両端に位置する電池6とセパレータを介して隣り合う。各エンドプレートは、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属で構成される金属板である。また、複数の電池6は、図示しない一対の拘束部材によって第1方向Xに拘束される。一対の拘束部材は、バインドバーとも呼ばれ、第1方向Xに長い長尺状の部材である。一対の拘束部材は、例えば第2方向Yに配列される。各拘束部材は、例えば鉄やステンレス鋼等の金属で構成される。
【0020】
複数の電池6は、複数のセパレータと交互に配列された状態で、一対のエンドプレートで第1方向Xに挟まれる。一対の拘束部材は、複数の電池6、複数のセパレータおよび一対のエンドプレートを第2方向Yに挟むように配置され、各拘束部材の両端が一対のエンドプレートに固定される。例えば、拘束部材は第1方向Xの両端に、エンドプレートの主表面と重なる折曲部を有し、この折曲部がエンドプレートにねじ止め等により固定される。セパレータ、エンドプレートおよび拘束部材は公知の構造を有するため、図示および詳細な説明を省略する。
【0021】
隣り合う電池6の出力端子12どうしは、バスバー4によって電気的に接続される。バスバー4は、おおよそ帯状の金属部材である。バスバー4の一方の端部は、隣接する2つの電池6のうち一方の電池6の正極端子12aに接続され、他方の端部は他方の電池6の負極端子12bに接続される。なお、バスバー4は、隣接する複数個の電池6における同極性の出力端子12どうしを並列接続して電池ブロックを形成し、さらに電池ブロックどうしを直列接続してもよい。
【0022】
電池積層体2の上面には、図示しないダクトプレートが載置される。ダクトプレートは、各電池6の弁部14が連通されるガスダクトを有する。各電池6から噴出するガスは、ガスダクトに流れ込む。また、ダクトプレートは、各電池6の出力端子12と重なる位置に開口を有し、各開口にバスバー4が載置される。複数のバスバー4は、ダクトプレートによって支持される。したがって、ダクトプレートは、いわゆるバスバープレートとしても機能する。また、ダクトプレートには、電圧検出線が載置される。
【0023】
図2は、実施の形態1に係る電池モジュール1が備える出力端子12およびバスバー4の一部分の断面図である。出力端子12は、バスバー4と対向する表面に接合面16と、プローブ痕18と、を有する。接合面16は、出力端子12においてバスバー4が接合される面である。バスバー4は、接合面16に当接した状態で、例えばレーザー溶接によって出力端子12に接合される。具体的には、接合面16とバスバー4とが重なる位置にレーザー光Lが照射されることで、バスバー4が接合面16に接合される。なお、出力端子12とバスバー4とは超音波溶接やアーク溶接等によって接合されてもよい。
【0024】
出力端子12とバスバー4とは、それぞれ単一の金属材料で構成されてもよいし、クラッド材で構成されてもよい。また、出力端子12とバスバー4とは、同種の金属であってもよいし異種の金属であってもよい。
【0025】
プローブ痕18は、電池6の充放電や検査を行う装置のプローブが出力端子12に押し付けられたことで形成される凹凸である。プローブ痕18の形状は特に限定されず、円錐状、多角錐形状、球状、平坦状、クラウン状等である。プローブ痕18は、接合面16よりもバスバー4側に突出する複数の凸部20を有する。凸部20の高さは、50μm以上200μm以下である。凸部20の高さは、出力端子12とバスバー4との積層方向における、接合面16から凸部20の頂点までの距離である。
【0026】
バスバー4は、プローブ痕18と対向する凹部22を有する。出力端子12とバスバー4との積層方向から見て、凹部22は、プローブ痕18と重なるように配置される。凹部22の深さは、凸部20の高さ以上である。凹部22の深さは、出力端子12とバスバー4との積層方向における、接合面16に当接する面から凹部22の底面までの距離である。本実施の形態のバスバー4は、プローブ痕18の全体と重なる1つの凹部22を有する。
【0027】
バスバー4を出力端子12の接合面16に搭載すると、プローブ痕18の凸部20が凹部22内に収まる。理想的には、全ての凸部20が凹部22内に収まる。これにより、凸部20とバスバー4とが干渉してバスバー4が接合面16から浮き上がることを抑制できる。この結果、接合面16とバスバー4とを密着させられるため、出力端子12とバスバー4とをより確実に接合することができる。
【0028】
以上説明したように、本実施の形態に係る電池モジュール1は、出力端子12を有する電池6が複数配列された電池積層体2と、各電池6の出力端子12に接合されて複数の電池6を電気的に接続するバスバー4と、を備える。出力端子12は、バスバー4と対向する表面にプローブ痕18を有し、バスバー4は、プローブ痕18と対向する凹部22を有する。バスバー4に凹部22を設けることで、出力端子12にバスバー4を載置した際に、プローブ痕18がバスバー4と干渉することを抑制できる。
【0029】
これにより、出力端子12とバスバー4との接続信頼性を高めることができる。よって、電池モジュール1の安全性を高めることができる。また、出力端子12にプローブを当てる位置が変更された場合であっても、プローブ痕18の位置に合わせてバスバー4における凹部22の位置を変更するだけで、プローブ痕18とバスバー4との干渉を簡単に抑制することができる。
【0030】
また、本実施の形態のバスバー4は、プローブ痕18の全体と重なる1つの凹部22を有する。これにより、凹部22を複数設ける場合に比べてバスバー4の形状を簡略化できる。また、凹部22を設けることによるバスバー4の製造工程の複雑化やコストの上昇を抑制できる。
【0031】
実施の形態1に係る電池モジュール1には、以下の変形例1を挙げることができる。図3は、変形例1に係る電池モジュール1が備える出力端子12およびバスバー4の一部分の断面図である。
【0032】
本変形例に係るバスバー4は、複数の凹部22を有する。複数の凹部22は、それぞれがプローブ痕18の異なる一部分と重なる。各凹部22には、1つまたは複数の凸部20が収容される。このような構成によっても、出力端子12にバスバー4を載置した際に、プローブ痕18がバスバー4と干渉することを抑制できる。よって、出力端子12とバスバー4との接続信頼性を高めることができる。
【0033】
また、プローブ痕18の全体を覆う1つの凹部22を設ける場合に比べて、バスバー4の肉厚部分を増やすことができるため、バスバー4の強度を高めることができる。なお、バスバー4において複数の凹部22が配列された領域にもレーザー光Lを照射してもよい。この場合、バスバー4における隣り合う凹部22の間の領域も、出力端子12に接合される。よって、当該領域も接合面16となる。これにより、出力端子12とバスバー4との間の電気抵抗を低減できる。
【0034】
(実施の形態2)
実施の形態2は、バスバー4および出力端子12の構造を除き、実施の形態1と共通の構成を有する。以下、本実施の形態について実施の形態1と異なる構成を中心に説明し、共通する構成については簡単に説明するか、あるいは説明を省略する。図4は、実施の形態2に係る電池モジュール1が備える出力端子12およびバスバー4の一部分の断面図である。
【0035】
本実施の形態に係る電池モジュール1は、出力端子12を有する電池6が複数配列された電池積層体2と、各電池6の出力端子12に接合されて複数の電池6を電気的に接続するバスバー4と、を備える。
【0036】
本実施の形態の出力端子12は、接合面16と、凹部22と、プローブ痕18と、を有する。接合面16は、バスバー4が接合される面である。凹部22は、接合面16よりもバスバー4から離間する方向に凹む。プローブ痕18は、凹部22内に配置される。プローブ痕18は、凹部22の底面からバスバー4側に突出する複数の凸部20を有する。凸部20の高さは、50μm以上200μm以下である。凹部22の深さは、凸部20の高さ以上である。凹部22の深さは、出力端子12とバスバー4との積層方向における、接合面16から凹部22の底面までの距離である。凸部20の高さは、当該積層方向における凹部22の底面から凸部20の頂点までの距離である。
【0037】
このように、出力端子12においてプローブ痕18が形成される領域に凹部22を設けることによっても、出力端子12にバスバー4を載置した際に、プローブ痕18がバスバー4と干渉することを抑制できる。これにより、出力端子12とバスバー4との接続信頼性を高めることができる。
【0038】
以上、本開示の実施の形態について詳細に説明した。前述した実施の形態は、本開示を実施するにあたっての具体例を示したものにすぎない。実施の形態の内容は、本開示の技術的範囲を限定するものではなく、請求の範囲に規定された本開示の思想を逸脱しない範囲において、構成要素の変更、追加、削除等の多くの設計変更が可能である。設計変更が加えられた新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形それぞれの効果をあわせもつ。前述の実施の形態では、このような設計変更が可能な内容に関して、「本実施の形態の」、「本実施の形態では」等の表記を付して強調しているが、そのような表記のない内容でも設計変更が許容される。以上の構成要素の任意の組み合わせも、本開示の態様として有効である。図面の断面に付したハッチングは、ハッチングを付した対象の材質を限定するものではない。
【0039】
電池モジュール1が備える電池6の数は特に限定されない。複数の電池6の拘束構造等を含む、電池積層体2の各部の構造は特に限定されない。電池6は、円筒状等であってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 電池モジュール、 2 電池積層体、 4 バスバー、 6 電池、 12 出力端子、 16 接合面、 18 プローブ痕、 20 凸部、 22 凹部。
図1
図2
図3
図4