(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】生物活性カーゴの経口送達のためのコリックス毒素由来融合分子
(51)【国際特許分類】
C07K 19/00 20060101AFI20220817BHJP
C07K 14/54 20060101ALI20220817BHJP
C07K 14/28 20060101ALI20220817BHJP
A61K 47/64 20170101ALI20220817BHJP
A61K 38/20 20060101ALI20220817BHJP
A61K 47/65 20170101ALI20220817BHJP
C12P 21/02 20060101ALI20220817BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220817BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20220817BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20220817BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20220817BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20220817BHJP
A61P 21/04 20060101ALI20220817BHJP
A61P 7/06 20060101ALI20220817BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20220817BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220817BHJP
C12N 15/62 20060101ALN20220817BHJP
C12N 15/31 20060101ALN20220817BHJP
C12N 15/24 20060101ALN20220817BHJP
【FI】
C07K19/00 ZNA
C07K14/54
C07K14/28
A61K47/64
A61K38/20
A61K47/65
C12P21/02 C
A61P29/00
A61P1/04
A61P17/06
A61P37/06
A61P37/02
A61P21/04
A61P7/06
A61P3/10
A61P29/00 101
A61P43/00 111
C12N15/62 Z
C12N15/31
C12N15/24
(21)【出願番号】P 2020147344
(22)【出願日】2020-09-02
(62)【分割の表示】P 2017511547の分割
【原出願日】2015-05-07
【審査請求日】2020-10-02
(32)【優先日】2014-05-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521195881
【氏名又は名称】アプライド モレキュラー トランスポート インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ミルスニー,ランダル,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】マウッド,タヒル
【審査官】池上 文緒
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-541523(JP,A)
【文献】特表2014-505064(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0281885(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 19/00
C07K 14/54
A61K 47/64
A61K 38/02
C12N 15/62
C12N 15/54
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターロイキン-10にカップリングした
、ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドを含む融合分子であって、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、非毒性であり、前記インターロイキン-10が、別のインターロイキン-10と二量体を形成することができることを特徴とする融合分子。
【請求項2】
請求項1に記載の融合分子において、前記インターロイキン-10が、配列番号82で示されるアミノ酸配
列と少なくとも
85%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項3】
請求項1に記載の融合分子において、前記インターロイキン-10が、配列番号82で示されるアミノ酸配
列と少なくとも9
0%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項4】
請求項1に記載の融合分子において、前記インターロイキン-10が、配列番号82で示されるアミノ酸配
列と少なくとも9
5%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項5】
請求項1に記載の融合分子において、前記インターロイキン-10が、配列番号82で示されるアミノ酸配
列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項6】
請求項
1に記載の融合分子において、前記インターロイキン-1
0が、配列番号82のアミノ酸残基20乃至178を含むことを特徴とする融合分子。
【請求項7】
請求項
1に記載の融合分子において、前記インターロイキン-1
0が、配列番号82のアミノ酸残基20乃至178からなることを特徴とする融合分子。
【請求項8】
請求項1に記載の融合分子において、前記インターロイキン-10が、ヒトインターロイキン-10であることを特徴とする融合分子。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、配列番号3乃至80の何れかで示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項10】
請求項1乃至8の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、配列番号3で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項11】
請求項1乃至8の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、配列番号3で示されるアミノ酸配列と少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項12】
請求項1乃至8の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、配列番号3で示されるアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなることを特徴とする融合分子。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、前記インターロイキン-10と共有結合的にカップリングしていることを特徴とする融合分子。
【請求項14】
請求項1乃至12の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、前記インターロイキン-10と非共有結合的にカップリングしていることを特徴とする融合分子。
【請求項15】
請求項1乃至12の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、前記インターロイキン-10と直接的にカップリングしていることを特徴とする融合分子。
【請求項16】
請求項1乃至12の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、前記インターロイキン-10とリンカーを介してカップリングしていることを特徴とする融合分子。
【請求項17】
請求項16
に記載の融合分子において、前記リンカーが、配列番号96乃至121の何れかで示されるアミノ酸配列を含むことを特徴とする融合分子。
【請求項18】
請求項16
に記載の融合分子において、前記リンカーが、配列番号97または配列番号98で示されるアミノ酸配列を含むことを特徴とする融合分子。
【請求項19】
請求項1乃至18の何れか一項
に記載の融合分子において、N末端メチオニンをさらに含むことを特徴とする融合分子。
【請求項20】
請求項1乃至18の何れか一項
に記載の融合分子において、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、配列番号3で示されるアミノ酸配列と少なくとも99%の配列同一性を有するアミノ酸配列からなり、前記インターロイキン-10が、配列番号82のアミノ酸残基20乃至178からなり、前記
ドメインII内またはドメインIb内のアミノ酸残基で切断されたコリックスポリペプチドが、前記インターロイキン-10と配列番号98で示されるアミノ酸配列からなるリンカーを介してカップリングしており、前記融合分子が、N末端メチオニンをさらに含むことを特徴とする融合分子。
【請求項21】
請求項1乃至20の何れか一項
に記載の融合分子において、前記融合分子が、インターロイキン-10のための受容体を活性化させる能力を有することを特徴とする融合分子。
【請求項22】
宿主細胞において請求項1乃至21の何れか一項に記載の融合分子を発現させるステップを備える方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法において、前記宿主細胞が、細菌細胞であることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法において、前記細菌細胞が、大腸菌であることを特徴とする方法。
【請求項25】
請求項22乃至24の何れか一項に記載の方法において、前記融合分子を精製し、精製融合分子を生成するステップをさらに備えることを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法において、前記融合分子を精製するステップが、前記融合分子をサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)にかけることを備えることを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項25又は26に記載の方法において、前記精製融合分子が、少なくとも90%の純度を有することを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項1乃至21の何れか一項に記載の融合分子を含む医薬組成物。
【請求項29】
対象における炎症性疾患の治療、予防または防止のための医薬の製造における、請求項28に記載の医薬組成物の使用。
【請求項30】
請求項29に記載の使用において、前記医薬が、経口送達のための経口製剤であることを特徴とする使用。
【請求項31】
請求項29又は30に記載の使用において、前記炎症性疾患が、炎症性腸疾患、乾癬、または細菌性敗血症であることを特徴とする使用。
【請求項32】
請求項31に記載の使用において、前記炎症性疾患が、炎症性腸疾患であり、前記炎症性腸疾患が、クローン病、潰瘍性大腸炎、コラーゲン形成大腸炎、リンパ球性大腸炎、虚血性大腸炎、便流変更性大腸炎、ベーチェット症候群、または非定型的大腸炎であることを特徴とする使用。
【請求項33】
請求項32に記載の使用において、前記炎症性腸疾患が、潰瘍性大腸炎であることを特徴とする使用。
【請求項34】
対象における自己免疫疾患の治療、予防または防止のための医薬の製造における、請求項28に記載の医薬組成物の使用。
【請求項35】
請求項34に記載の使用において、前記医薬が、経口送達のための経口製剤であることを特徴とする使用。
【請求項36】
請求項34又は35に記載の使用において、前記自己免疫性疾患が、全身性エリテマトーデス(SLE)、尋常性天疱瘡、重症筋無力症、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、グレーブス病、シェーグレン病、皮膚筋炎、橋本病、多発性筋炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症(MS)、真性糖尿病、関節リウマチ、または強皮症であることを特徴とする使用。
【請求項37】
請求項36に記載の使用において、前記自己免疫性疾患が、関節リウマチであることを特徴とする使用。
【請求項38】
請求項32に記載の使用において、前記炎症性腸疾患が、クローン病であることを特徴とする使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願
本出願は、その全内容が参照により本明細書に援用される2014年5月7日に出願された米国特許仮出願第61/990,054号の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
生物活性ポリペプチド(アミノ酸残基から構成されるポリマーを意味する;典型的には、タンパク質またはペプチドとしても定義される)の経口送達は、長年にわたって医薬品産業における目標であり続けている。残念なことに、胃腸(GI)管の非常に数多くに物理的、生理学的、および生物学的バリアは、アミノ酸およびジもしくはトリペプチドトランスポーターを通して吸収されるのに充分に分解可能となるまでタンパク質およびペプチドの取り込みを阻害するように、ならびに/または管腔側でのエンドソーム取り込みの後に破壊性のリソソームコンパートメントへとタンパク質およびペプチドを細胞内輸送するように設計されている。このため、例えば小分子で達成可能であるものに類似の方法での腸からのポリペプチド取り込みの実効性は限定的であり、ほとんどのポリペプチドおよびタンパク質において、低い経口バイオアベイラビリティは、継続的に問題となっている。
【0003】
癌、炎症性疾患、免疫性疾患、発育不全障害などの疾患の治療のための種々の生物活性ポリペプチドを評価する臨床研究から、いくつかの有望な結果が得られており、いくつかのDNAベースの治療法が、そのような使用のためのFDA承認を得てはいるが、これらの治療法は、その最適な潜在能にまで実際に到達することは多くの場合できておらず、それは、最適な治療有効用量の送達を阻止する短い生物学的半減期、および/または治療有効用量で見られる有害な副作用および毒性などの固有の制限に起因して、全体としての有効性が不充分または不完全である場合が多いからである。さらに、多くのそのような治療剤は、複数の投与レジメンを必要としており、このことによって、静脈内注射、または頻繁な皮下注射による連続的な投与が必要となり、これらは、患者および治療奉仕者にとって負担である。
【0004】
有望な生物活性ポリペプチドの評価に向けた将来的な臨床研究は、新しい方法、および/またはそのようなポリペプチドをヒト対象に経口投与するために用いられ得る医薬組成物から恩恵を受けることができるであろう。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、新規な非天然融合分子、および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、経口送達のために製剤され、例えば、炎症性疾患および/または自己免疫性疾患および/または癌の治療のための改善された有効な治療法を提供するように設計された医薬組成物に関する。
【0006】
本開示は、生物活性カーゴとカップリングされた修飾コリックス毒素を含んでいる融合分子を含む医薬組成物の経口送達が、中でも、以下の利点を提供するという発明者らによる独特の見識に一部基づいている:a)修飾コリックス毒素が、リンカーを用いずに、または非開裂性リンカーを用いて生物活性カーゴとカップリングされる実施形態では、その(1もしくは複数の)受容体による、例えば生物活性カーゴの受容体も発現する免疫細胞の表面での修飾コリックス毒素のアンカー効果が、ターゲット細胞表面での生物活性カーゴのより高い露出を可能とし、コリックス受容体および生物活性カーゴ受容体の両方と結合することによる相乗効果を提供することができること;b)修飾コリックス毒素が、上皮細胞の側底膜に存在する酵素、または対象の血漿中に存在する酵素によって開裂可能であるリンカーを用いて生物活性カーゴとカップリングされる実施形態では、そのような開裂が、上皮膜を通してのトランスサイトーシスの直後に、融合分子の残りの部分からの生物活性カーゴの放出を可能とすること、c)生物活性カーゴの粘膜下GI腔(submucosal-GI space)および肝門脈系への直接送達により、カーゴが非経口経路によって投与された場合に見られる全身毒性を低減可能であり、さらには非経口またはGI経路を介してのターゲティングが困難であった粘膜下の生物学的ターゲットへの到達が可能となること;d)GI上皮を通して輸送された後、本開示の融合分子が、血清中での長期間の半減期を示すこと、すなわち、融合分子の生物活性カーゴが、その非融合状態である生物活性カーゴと比較して長期間の血清中半減期を示すこと;e)融合分子の経口投与により、対象の血漿中で見られるよりも高い有効濃度の生物活性カーゴを対象の肝臓へ送達することができること;ならびにf)対象の皮膚に刺す針を用いることなく、対象へ生物活性カーゴを送達可能であり、従って、患者/治療奉仕者の利便性およびコンプライアンスを向上させることに加えて、それに付随する痛みまたは考え得る合併症を回避することで、そのような対象のクオリティオブライフを改善すること。
【0007】
従って、1つの態様では、本開示は、非天然融合分子、および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、経口送達のために製剤された医薬組成物に関し、ここで、融合分子は、対象へ送達されるべき生物活性カーゴとカップリングされた修飾コリックス毒素を含み、ここで、このコリックス毒素は、無毒性である。
【0008】
1つの態様では、本開示は、非天然融合分子、および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、経口送達のために製剤された医薬組成物に関し、ここで、融合分子は、対象へ送達されるべき生物活性カーゴとカップリングされた修飾コリックス毒素を含み、ここで、このコリックス毒素は、無毒性であり、およびここで、融合分子は、生物活性カーゴに対する受容体を活性化する能力、または触媒活性物質の触媒プロセスを可能とする能力を有する。
【0009】
様々な実施形態では、医薬組成物の融合分子は、コリックス毒素ドメインII内のアミノ酸残基で切断された修飾コリックス毒素を含む。様々な実施形態では、融合分子は、例えば、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、または配列番号41に示されるアミノ酸配列を有する切断型コリックス毒素を含む。
【0010】
様々な実施形態では、医薬組成物の融合分子は、コリックス毒素ドメインIb内のアミノ酸残基で切断された修飾コリックス毒素を含む。様々な実施形態では、融合分子は、例えば、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号:48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、または配列番号80に示されるアミノ酸配列を有する切断型コリックス毒素を含む。
【0011】
様々な実施形態では、医薬組成物の融合分子は、ドメインIIIが切断されたか、または変異された修飾コリックス毒素を含む。様々な実施形態では、融合分子は、配列番号81に示されるアミノ酸配列を有する変異型コリックス毒素を含み、ここで、配列番号1のアミノ酸残基E581が欠失されている(本明細書にて、「コリックスΔE581」と称される)。
【0012】
様々な実施形態では、医薬組成物の融合分子は、ドメインIaが変異された修飾コリックス毒素を含む。
【0013】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、例えば、高分子、小分子、ペプチド、ポリペプチド、核酸、mRNA、miRNA、shRNA、siRNA、アンチセンス分子、抗体、DNA、プラスミド、ワクチン、ポリマーナノ粒子、または触媒活性物質から選択される。
【0014】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、ヒアルロニダーゼ、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、またはPGE‐アデノシンデアミナーゼから選択される酵素である。
【0015】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、例えば、インターロイキン‐10、インターロイキン‐19、インターロイキン‐20、インターロイキン‐22、インターロイキン‐24、またはインターロイキン‐26から選択される、GI管における炎症の修飾因子であるポリペプチドである。様々な実施形態では、生物活性ポリペプチドは、配列番号82に示されるアミノ酸配列を有するインターロイキン‐10である。様々な実施形態では、生物活性ポリペプチドは、配列番号83に示されるアミノ酸配列を有するインターロイキン‐19である。様々な実施形態では、生物活性ポリペプチドは、配列番号84に示されるアミノ酸配列を有するインターロイキン‐20である。様々な実施形態では、生物活性ポリペプチドは、配列番号85に示されるアミノ酸配列を有するインターロイキン‐22である。様々な実施形態では、生物活性ポリペプチドは、配列番号86に示されるアミノ酸配列を有するインターロイキン‐24である。様々な実施形態では、生物活性ポリペプチドは、配列番号87に示されるアミノ酸配列を有するインターロイキン‐26である。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、小分子であるGI管における炎症の修飾因子である。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、アンチセンスまたはsiRNA分子であるGI管における炎症の修飾因子である。
【0016】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、抗体もしくはその断片であるTNFSF阻害剤、または抗体もしくはその断片を含む人工コンストラクト、または抗体もしくはその断片のその抗原への結合を模倣するように設計された人工コンストラクトである。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、可溶性TNFSF受容体融合タンパク質であるTNFSF阻害剤である。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、小分子であるTNFSF阻害剤である。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、アンチセンスまたはsiRNA分子であるTNFSF阻害剤である。
【0017】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号88に示される重鎖可変領域アミノ酸配列、および配列番号89に示される軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む抗体である。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号90に示される重鎖可変領域アミノ酸配列、および配列番号91に示される軽鎖可変領域アミノ酸配列を含む抗体である。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号92に示されるアミノ酸配列を含む可溶性TNFSF受容体融合タンパク質二量体である。
【0018】
1つの態様では、本開示は、新規な非天然融合分子および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、経口送達のために製剤され、1型糖尿病および2型糖尿病を例とする代謝障害の治療のための改善された有効な治療法を提供するように設計された医薬組成物に関する。生物活性ポリペプチド(アミノ酸残基から構成されるポリマーを意味する;典型的には、タンパク質またはペプチドとしても定義される)の経口送達は、長年にわたって医薬品産業における目標であり続けている。残念なことに、胃腸(GI)管の非常に数多くに物理的、生理学的、および生物学的バリアは、アミノ酸およびジもしくはトリペプチドトランスポーターを通して吸収されるのに充分に分解可能となるまでタンパク質およびペプチドの取り込みを阻害するように、ならびに/または管腔側でのエンドソーム取り込みの後に破壊性のリソソームコンパートメントへとタンパク質およびペプチドを細胞内輸送するように設計されている。このため、例えば小分子で達成可能であるものに類似の方法での腸からのポリペプチド取り込みの実効性は限定的であり、ほとんどのポリペプチドおよびタンパク質において、低い経口バイオアベイラビリティは、継続的に問題となっている。
【0019】
様々な実施形態では、本開示は、非天然融合分子および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、経口送達のために製剤された医薬組成物に関し、ここで、融合分子は、対象へ送達されるべき血糖降下剤とカップリングされた修飾コリックス毒素を含む。
【0020】
様々な実施形態では、本開示は、血糖降下剤とカップリングされた修飾コリックス毒素を含んでいる融合分子を含む医薬組成物の経口送達が、中でも、以下の利点を提供し得るということに一部基づいている:a)修飾コリックス毒素がリンカーを用いずに血糖降下剤とカップリングされる実施形態では、その(1もしくは複数の)受容体による、血糖降下剤の受容体も発現する細胞の表面での修飾コリックス毒素のアンカー効果が、ターゲット細胞表面での血糖降下剤のより高い露出を可能とすること;b)修飾コリックス毒素が、上皮細胞の側底膜に存在する酵素、または対象の血漿中に存在する酵素によって開裂可能であるリンカーを用いて血糖降下剤とカップリングされる実施形態では、そのような開裂が、上皮膜を通してのトランスサイトーシスの直後に、融合分子の残りの部分からの血糖降下剤の放出を可能とすること、c)血糖降下剤の粘膜下GI腔および肝門脈系への直接送達により、血糖降下剤が非経口経路によって投与された場合に見られる全身毒性を低減可能であり、さらには非経口またはGI経路を介してのターゲティングが困難であった粘膜下の生物学的ターゲットへの到達が可能となること;d)血糖降下剤の粘膜下GI腔および肝門脈系への直接送達により、インスリン注射の頻度の低減を含む投与レジメンの改善を提供可能であること;ならびにe)対象の皮膚に刺す針を用いることなく、対象へ血糖降下剤を送達可能であり、従って、それに付随する痛みまたは考え得る合併症を回避することで、そのような対象のクオリティオブライフが改善されること。
【0021】
様々な実施形態では、血糖降下剤は、例えば、高分子、小分子、ペプチド、ポリペプチド、核酸、mRNA、miRNA、shRNA、siRNA、アンチセンス分子、抗体、DNA、プラスミド、ワクチン、ポリマーナノ粒子、または触媒活性物質から選択される。様々な実施形態では、血糖降下剤は、インクレチン、またはインクレチンミメティックである。様々な実施形態では、血糖降下剤は、GLP‐1である。様々な実施形態では、血糖降下剤は、GLP‐1アゴニストである。様々な実施形態では、血糖降下剤は、エキセンディンである。様々な実施形態では、血糖降下剤は、グルコース抑制タンパク質受容体(glucose inhibitory protein receptor)(GIPR)アゴニストである。
【0022】
様々な実施形態では、血糖降下剤は、ペプチドであるGLP‐1アゴニストである。様々な実施形態では、血糖降下剤は、小分子であるGLP‐1アゴニストである。様々な実施形態では、血糖降下剤は、アンチセンスまたはsiRNA分子であるGLP‐1アゴニストである。様々な実施形態では、血糖降下剤は、抗体もしくはその断片、または抗体もしくはその断片を含む人工コンストラクト、または抗体もしくはその断片のその抗原への結合を模倣するように設計された人工コンストラクトであるGLP‐1アゴニストである。
【0023】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号93に示されるアミノ酸配列を含むGLP‐1アゴニストペプチドである血糖降下剤である。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号94に示されるアミノ酸配列を含むGLP‐1アゴニストペプチドである血糖降下剤である。
【0024】
1つの態様では、本開示は、新規な非天然融合分子および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、経口送達のために製剤され、発育不全障害および類似の障害の治療のための改善された有効な治療法を提供するように設計された医薬組成物に関する。
【0025】
様々な実施形態では、本開示は、非天然融合分子および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、経口送達のために製剤された医薬組成物に関し、ここで、融合分子は、対象に送達されるべき成長ホルモン(GH)とカップリングされた修飾コリックス毒素を含む。
【0026】
様々な実施形態では、本開示は、成長ホルモンとカップリングされた修飾コリックス毒素を含んでいる融合分子を含む医薬組成物の経口送達が、中でも、以下の利点を提供するという発明者らによる独特の見識に一部基づいている:a)修飾コリックス毒素が、上皮細胞の側底膜に存在する酵素、または対象の血漿中に存在する酵素によって開裂可能であるリンカーを用いて成長ホルモンとカップリングされる実施形態では、そのような開裂が、上皮膜を通してのトランスサイトーシスの直後に、融合分子の残りの部分からの成長ホルモンの放出を可能とすること;b)成長ホルモンの粘膜下GI腔および肝門脈系への直接送達により、成長ホルモンが非経口経路によって投与された場合に見られる全身毒性を低減可能であり、さらには非経口またはGI経路を介してのターゲティングが困難であった粘膜下の生物学的ターゲットへの到達が可能となること(例:皮下(sc)注射を介する全身送達と比較して、より効率的にIGF‐1が誘導される);c)成長ホルモンの粘膜下GI腔および肝門脈系への直接送達により、投与レジメンの改善を提供可能であること;d)経口送達によって、成長している小児に見られる血清レベルとより一致している成長ホルモンの肝臓に対する短いパルスが得られ、このパルスプロファイルは、sc注射によっては得られないこと;ならびにe)対象の皮膚に刺す針を用いることなく、対象へ成長ホルモンを送達可能であり、従って、患者/治療奉仕者の利便性およびコンプライアンスを向上させることに加えて、それに付随する痛みまたは考え得る合併症を回避することで、そのような対象のクオリティオブライフを改善すること。
【0027】
様々な実施形態では、成長ホルモンは、例えば、高分子、小分子、ペプチド、ポリペプチド、核酸、mRNA、miRNA、shRNA、siRNA、アンチセンス分子、抗体、DNA、プラスミド、ワクチン、ポリマーナノ粒子、または触媒活性物質から選択される。様々な実施形態では、成長ホルモンは、ヒト成長ホルモン(またはそのバリアント)、成長ホルモン2、または成長ホルモン放出ホルモンである。様々な実施形態では、成長ホルモンは、配列番号95に示されるアミノ酸配列を含むヒト成長ホルモン(ソマトトロピン)である。
【0028】
様々な実施形態では、融合分子は、生物活性カーゴと直接カップリングされた修飾コリックス毒素を含む。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、コリックス毒素のC末端と直接カップリングされている。
【0029】
様々な実施形態では、融合分子は、生物活性カーゴと化学的にカップリングされた修飾コリックス毒素を含む。
【0030】
様々な実施形態では、融合分子は、非開裂性リンカーによって生物活性カーゴとカップリングされたコリックス毒素を含む。様々な実施形態では、非開裂性リンカーは、例えば、配列番号96、配列番号97、配列番号98、または配列番号99のアミノ酸配列を含む。
【0031】
様々な実施形態では、融合分子は、開裂性リンカーによって生物活性カーゴとカップリングされたコリックス毒素を含む。様々な実施形態では、リンカーは、対象の極性化上皮細胞の側底膜に存在する酵素によって開裂可能である。様々な実施形態では、リンカーは、前記対象の血漿中に存在する酵素によって開裂可能である。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、例えば、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号107、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、または配列番号120のアミノ酸配列を含む。
【0032】
様々な実施形態では、融合分子は、開裂性リンカーによって生物活性カーゴとカップリングされたコリックス毒素を含み、ここで、開裂性リンカーは、タバコエッチウィルス(tobacco etch virus)(TEV)プロテアーゼの基質であることが知られているアミノ酸配列を含む。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、例えば、配列番号121のアミノ酸配列を含む。
【0033】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号122に示されるアミノ酸配列を含む(これは、コリックス415-TEV-IL‐10)。
【0034】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号123に示されるアミノ酸配列を含む(これは、コリックス415-(G4S)3-IL‐10)。
【0035】
別の態様では、本開示は、対象における炎症性疾患を治療する方法を提供し、本開示の医薬組成物を対象に経口投与することを含む。様々な実施形態では、炎症性疾患は、炎症性腸疾患、乾癬、または細菌性敗血症から選択される。様々な実施形態では、炎症性腸疾患は、クローン病、潰瘍性大腸炎、コラーゲン形成大腸炎、リンパ球性大腸炎、虚血性大腸炎、便流変更性大腸炎、ベーチェット症候群、または非定型的大腸炎である。
【0036】
別の態様では、本開示は、対象における自己免疫性疾患を治療する方法を提供し、本開示の医薬組成物を、対象に経口投与することを含む。様々な実施形態では、自己免疫性疾患は、全身性エリテマトーデス(SLE)、尋常性天疱瘡、重症筋無力症、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、グレーブス病、シェーグレン病、皮膚筋炎、橋本病、多発性筋炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症(MS)、真性糖尿病、関節リウマチ、または強皮症である。
【0037】
別の態様では、本開示は、対象における癌を治療する方法を提供し、本開示の医薬組成物を対象に経口投与することを含む。様々な実施形態では、治療されるべき癌としては、これらに限定されないが、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、膀胱、腎臓 卵巣、頚部、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫、ならびにリツキシマブ抵抗性NHL、および白血病が挙げられる。
【0038】
別の態様では、本開示は、代謝障害を有する対象を治療する方法を提供し、前記方法は、前記障害を治療するのに充分な量で本開示の融合分子を経口投与することを含み、ここで、前記代謝障害は、糖尿病、肥満症、肥満症に起因する糖尿病、高血糖症、脂質代謝異常、高トリグリセリド血症、内臓脂肪症候群、インスリン抵抗性、耐糖能障害(IGT)、糖尿病性脂質代謝異常、または高脂血症である。
【0039】
別の態様では、本開示は、脂肪性肝疾患(例:非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD);非アルコール性脂肪性肝炎(NASH))、胃腸疾患、または神経変性疾患を有する対象を治療する方法を提供し、前記方法は、前記疾患を治療するのに充分な量で本開示の融合分子を経口投与することを含む。
【0040】
別の態様では、本開示は、GH不全成長障害を有する対象を治療する方法を提供し、前記方法は、前記障害を治療するのに充分な量で本開示の融合分子を経口投与することを含み、ここで、前記障害は、成長ホルモン欠乏症(GHD)、ターナー症候群(TS)、ヌーナン症候群、プラダー・ウィリ症候群、低身長ホメオボックス含有遺伝子(SHOX)欠損症(short stature homeobox-containing gene (SHOX) deficiency)、慢性腎不全、および特発性低身長短腸症候群、稀な下垂体腫瘍またはその治療に起因するGH欠乏症、ならびにHIV/AIDSに伴う筋消耗性疾患である。
【0041】
別の態様では、本開示は、炎症性疾患の治療、予防、および/または防止を、それを必要とする対象において行うための医薬の作製における本発明の非天然融合分子の使用に関する。
【0042】
別の態様では、本開示は、自己免疫性疾患の治療、予防、および/または防止を、それを必要とする対象において行うための医薬の作製における本発明の非天然融合分子の使用に関する。
【0043】
別の態様では、本開示は、癌の治療、予防、および/または防止を、それを必要とする対象において行うための医薬の作製における本発明の非天然融合分子の使用に関する。
【0044】
別の態様では、本開示は、代謝障害の治療、予防、および/または防止を、それを必要とする対象において行うための医薬の作製における本発明の非天然融合分子の使用に関する。
【0045】
別の態様では、本開示は、脂肪性肝疾患の治療、予防、および/または防止を、それを必要とする対象において行うための医薬の作製における本発明の非天然融合分子の使用に関する。
【0046】
別の態様では、本開示は、GH不全成長障害の治療、予防、および/または防止を、それを必要とする対象において行うための医薬の作製における本発明の非天然融合分子の使用に関する。
【0047】
他の態様では、本開示は、本開示の非天然修飾コリックス毒素-生物活性カーゴ融合分子をコードするポリヌクレオチド;本開示の非天然修飾コリックス毒素-生物活性カーゴ融合分子をコードするポリヌクレオチドを含むベクターであって、所望に応じて、そのベクターで形質転換された宿主細胞によって認識される制御配列と操作可能に連結されてよい、ベクター;本開示の非天然修飾コリックス毒素-生物活性カーゴ融合分子をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを含む宿主細胞;本開示の非天然修飾コリックス毒素-生物活性カーゴ融合分子をコードするポリヌクレオチドを含むベクターを含む宿主細胞を、ポリヌクレオチドが発現されるように培養すること、および所望に応じて行われてよい宿主細胞培地から非天然修飾コリックス毒素-生物活性カーゴ融合分子を回収することを含む、本開示の非天然修飾コリックス毒素-生物活性カーゴ融合分子を作製するためのプロセスを提供する。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
非天然融合分子、および1つ以上の薬理学的に許容されるキャリアを含み、対象への経口送達のために製剤され、ここで、前記融合分子は、生物活性カーゴとカップリングされた修飾コリックス毒素を含み、ここで、前記コリックス毒素は、コリックス毒素ドメインIb内のアミノ酸残基で切断されており、およびここで、前記融合分子は、前記生物活性カーゴに対する受容体を活性化する能力、または触媒活性物質の触媒プロセスを可能とする能力を有する医薬組成物。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】
図1は、本明細書にて評価される2つの代表的なコリックス毒素-IL‐10融合分子の遺伝子的構造を示す。ヒトIL‐10単量体配列のN末端が、安定な非開裂性リンカー配列((G
4S)
3)またはタバコエッチウィルス(TEV)プロテアーゼに対する既知の基質であるリンカー配列を用いて、修飾コリックス毒素(コリックス
415)のC末端と遺伝子的に結合された。各コンストラクトは、N末端メチオニン(M)も含有する。
【
図2】
図2は、IL‐10の二量体化によって推進されるリフォールディング後の代表的な「二量体コリックス毒素-IL‐10」融合分子のリボン図である。コリックス毒素の最初の415のアミノ酸(配列番号1)が、16アミノ酸リンカー(図示せず)を介して接続されて、ヒトIL‐10配列と接続される。IL‐10の二量体化が、図示した紫色コリックス
415/青色hIL‐10および橙色コリックス
415/緑色の構造をもたらすものと想定される。
【
図3】
図3は、封入体(inclusion bodies)からの誘導および発現後のコリックス
415-TEV-IL‐10(「C」として示される)およびコリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10(「N」として示される)のクーマシー染色後SDS PAGEである。発現された融合分子は、それぞれ、算出分子量の66380.78および65958.25ダルトンと同等である約66kDaの予測された分子サイズを示す。SeeBlue(登録商標)Plus2染色済みMW標準を示す。
【
図4】
図4は、本開示の代表的なコリックス毒素-IL‐10融合分子を2種類の濃度で用いて処理したマウスマクロファージ由来J774.2細胞株を用いたフローサイトメトリーアッセイの結果を示す棒グラフである。増殖%は、処理の48時間後に測定した。値は、n=4 ±標準偏差を表す。データから、「二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10」融合分子が、生物活性IL‐10を示すことが分かる。
【
図5】
図5は、二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子を、Caco‐2細胞単層のバリア性に対する影響について生体外で試験したアッセイの結果を示す線グラフである。フルオレセイン標識70kDaデキストランおよび様々な濃度の二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子を、これらの単層の頂端膜側に添加し、150μL体積分を補充しながら回収することにより、側底コンパートメントで検出される蛍光の累積量を経時でモニタリングした。累積側底デキストランレベル(pmol)を、時間に対してプロットしている。各線グラフは、0、15、30、45、60、90、120、180、および240分で測定された側底蛍光値の平均(n=4)を表す。
【
図6】
図6は、二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子を、Caco‐2細胞単層のバリア性に対する影響について生体外で試験したアッセイの結果を示す線グラフである。フルオレセイン標識70kDaデキストランおよび様々な濃度の二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子を、これらの単層の頂端膜側に添加し、側底コンパートメントで検出される蛍光の累積量を経時でモニタリングした。
【
図7】
図7Aおよび7Bは、二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子が、Caco‐2細胞単層を通って移動する能力を評価するELISAアッセイの結果を示す線グラフである。凡例に示す種々の濃度で頂端側に添加した後に側底コンパートメントに到達する二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子の経時での累積量。各線グラフは、0、15、30、45、60、90、120、180、および240分で測定された側底IL‐10レベルの平均(n=4)を表す。経時で輸送された累積IL‐10を、6Aは8000fmol IL‐10まで拡大した範囲、6Bは1000fmol IL‐10の範囲にわたってグラフ化した。
【発明を実施するための形態】
【0049】
特に本明細書で定めのない限り、本開示に関連して用いられる科学的および技術的用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈から必要とされる場合でない限り、単数形の用語は、複数を含むものとし、複数形の用語は、単数を含むものとする。一般的に、本明細書で述べる細胞および組織培養、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝学、ならびにタンパク質および核酸の化学、ならびにハイブリダイゼーションに関連して用いられる専門用語、ならびにそれらの技術は、本技術分野にて一般的に用いられ、公知のものである。本開示の方法および技術は、一般的には、特に断りのない限り、本技術分野にて公知の従来の方法に従って、ならびに本明細書全体にわたって引用され、考察される様々な一般的およびより専門的な参考文献に記載のように実施される。例えば、参照により本明細書に援用されるSambrook et al. Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989)およびAusubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates (1992)およびHarlow and Lane Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1990)を参照されたい。酵素反応および精製技術は、本技術分野にて一般的に達成されるように、または本明細書で述べるように、製造元の仕様に従って実施される。本明細書で述べる分析化学、合成有機化学、ならびに医薬品および製薬化学に関連して用いられる専門用語、ならびにこれらの実験手順および技術は、本技術分野にて一般的に用いられ、公知のものである。化学合成、化学分析、医薬品の作製、製剤、および送達、ならびに患者の治療には、標準的な技術が用いられる。
【0050】
定義
「ポリペプチド」、「ペプチド」、および「タンパク質」の用語は、アミノ酸残基のポリマーを意味するために、本明細書にて交換可能に用いられる。様々な実施形態では、「ペプチド」、「ポリペプチド」、および「タンパク質」は、アルファ炭素がペプチド結合を介して連結されたアミノ酸鎖である。従って、鎖の一方の端部にある末端アミノ酸(アミノ末端)は、遊離アミノ基を有し、鎖の他方の端部にある末端アミノ酸(カルボキシ末端)は、遊離のカルボキシル基を有する。本明細書で用いられる場合、「アミノ末端」(N末端と略される)の用語は、ペプチドのアミノ末端にあるアミノ酸上の遊離α‐アミノ基、またはペプチド内のその他のいずれかの位置にあるアミノ酸のα‐アミノ基(ペプチド結合に関与している場合はイミノ基)を意味する。同様に、「カルボキシ末端」の用語は、ペプチドのカルボキシ末端上の遊離カルボキシル基、またはペプチド内のその他のいずれかの位置にあるアミノ酸のカルボキシル基を意味する。ペプチドはまた、本質的にいずれのポリアミノ酸をも含み、これらに限定されないが、アミド結合ではなくエーテルによって結合されたアミノ酸などのペプチドミメティックが挙げられる。
【0051】
本開示のポリペプチドは、いかなる方法で、ならびに(1)タンパク質分解に対する感受性を低減するため、(2)酸化に対する感受性を低減するため、(3)タンパク質複合体を形成するための結合親和性を変化させるため、(4)結合親和性を変化させるため、および(5)その他の物理化学的もしくは機能的特性を付与または修飾するためを例とするいかなる理由で修飾されたポリペプチドをも含む。例えば、単一または複数のアミノ酸置換(例:保存的アミノ酸置換)が、天然配列に行われてよい(例:分子間接触を形成する(1もしくは複数の)ドメインの外側にあるポリペプチドの部分において)。「保存的アミノ酸置換」とは、機能的に類似するアミノ酸による、ポリペプチド中のアミノ酸の置換を意味する。以下の6つのグループの各々が、互いに対して保存的置換であるアミノ酸を含有する。
1)アラニン(A)、セリン(S),およびスレオニン(T)
2)アスパラギン酸(D)およびグルタミン酸(E)
3)アスパラギン(N)およびグルタミン(Q)
4)アルギニン(R)およびリジン(K)
5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、およびバリン(V)
6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、およびトリプトファン(W)
【0052】
「非保存的アミノ酸置換」とは、これらのクラスのうちの1つのメンバーと、別のクラスからのメンバーとの置換を意味する。そのような変更を行う場合、様々な実施形態によると、アミノ酸の疎水性親水性指標が考慮されてよい。各々のアミノ酸には、その疎水性および荷電特性に基づいて疎水性親水性指標が割り当てられている。それらは、イソロイシン(+4.5);バリン(+4.2);ロイシン(+3.8);フェニルアラニン(+2.8);システイン/シスチン(+2.5);メチオニン(+1.9);アラニン(+1.8);グリシン(-0.4);スレオニン(-0.7);セリン(-0.8);トリプトファン(-0.9);チロシン(-1.3);プロリン(-1.6);ヒスチジン(-3.2);グルタメート(-3.5);グルタミン(-3.5);アスパルテート(-3.5);アスパラギン(-3.5);リジン(-3.9);およびアルギニン(-4.5)である。
【0053】
タンパク質に相互に作用する生物学的機能を付与する場合における疎水性親水性アミノ酸指標の重要性は、本技術分野にて理解される(例えば、Kyte et al., 1982, J. Mol. Biol. 157:105-131参照)。特定のアミノ酸が、類似の疎水性親水性指標またはスコアを有する他のアミノ酸に対して置換され、それでも、類似の生物活性を維持し得ることは知られている。疎水性親水性指標に基づいた変更を行う場合、様々な実施形態では、疎水性親水性指標が±2以内であるアミノ酸の置換が含まれる。様々な実施形態では、±1以内の置換が含まれ、様々な実施形態では、±0.5以内の置換が含まれる。
【0054】
また、類似アミノ酸の置換は、特に、それによって作製される生物学的機能性タンパク質またはペプチドが、本明細書で開示されるように、免疫学的実施形態での使用を意図するものである場合に、親水性に基づいて効果的に行うことが可能であることも理解される。様々な実施形態では、その隣接するアミノ酸の親水性によって決定されるタンパク質の最大局所的平均親水性は、その免疫原性および抗原性、すなわち、タンパク質の生物学的特性と相関している。
【0055】
以下の親水性値が、これらのアミノ酸残基に割り当てられている:アルギニン(+3.0);リジン(+3.0);アスパルテート(+3.0.+-.1);グルタメート(+3.0.+-.1);セリン(+0.3);アスパラギン(+0.2);グルタミン(+0.2);グリシン(0);スレオニン(-0.4);プロリン(-0.5.+-.1);アラニン(-0.5);ヒスチジン(-0.5);システイン(-1.0);メチオニン(-1.3);バリン(-1.5);ロイシン(-1.8);イソロイシン(-1.8);チロシン(-2.3);フェニルアラニン(-2.5)、およびトリプトファン(-3.4)。類似の親水性値に基づいて変更を行う場合、様々な実施形態では、親水性値が±2以内であるアミノ酸の置換が含まれ、様々な実施形態では、±1以内の置換が含まれ、様々な実施形態では、±0.5以内の置換が含まれる。
【0056】
代表的なアミノ酸置換を表1に示す。
【0057】
【0058】
当業者であれば、公知の技術を用いて、本明細書で示されるポリペプチドの適切なバリアントを決定することができる。様々な実施形態では、当業者であれば、活性にとって重要ではないと考えられている領域をターゲットとすることによって、活性を破壊することなく変更することのできる分子の適切な領域を識別することができる。他の実施形態では、当業者であれば、類似のポリペプチド間で保存されるそれらの分子の残基および部分を識別することができる。さらなる実施形態では、生物活性または構造にとって重要であり得る領域であっても、生物活性を破壊することなく、またはポリペプチド構造に有害な影響を与えることなく、保存的アミノ酸置換が施され得る。
【0059】
加えて、当業者であれば、類似のポリペプチド中において活性または構造にとって重要である残基を識別する構造‐機能研究を調査することができる。そのような比較を考慮すると、当業者であれば、類似のポリペプチドにおける活性または構造にとって重要であるアミノ酸残基に相当するポリペプチド中のアミノ酸残基の重要性を予測することができる。当業者であれば、そのような予測された重要なアミノ酸残基に対して、化学的に類似するアミノ酸置換を選択することができる。
【0060】
また、当業者であれば、三次元構造およびアミノ酸配列を、類似のポリペプチドにおけるその構造に関連して分析することもできる。そのような情報を考慮すると、当業者であれば、その三次元構造に関して、ポリペプチドのアミノ酸残基のアラインメントを予測することができる。様々な実施形態では、当業者であれば、ポリペプチドの表面にあることが予測されるアミノ酸残基に対して本質的な変更を行わないことを選択することができ、それは、そのような残基が、他の分子との重要な相互作用に関与し得るからである。さらに、当業者であれば、各々の所望されるアミノ酸残基において単一のアミノ酸置換を含有する試験バリアントを作製することができる。このバリアントは、続いて、当業者に公知の活性アッセイを用いてスクリーニングすることができる。そのようなバリアントを用いて、適切なバリアントに関する情報を収集することが可能である。例えば、特定のアミノ酸残基に対する変更が、活性の破壊、活性の望ましくない低下、または適切ではない活性という結果をもたらすことが見出された場合、そのような変更を有するバリアントを避けることができる。言い換えると、そのような通常の手順の実験から収集された情報に基づいて、当業者であれば、単独で、または他の変異と組み合わせて、それ以上の置換が回避されるべきであるアミノ酸を容易に決定することができる。
【0061】
本明細書で用いられる場合、「ポリペプチド断片」および「切断型ポリペプチド」の用語は、対応する完全長タンパク質と比較して、アミノ末端および/またはカルボキシ末端欠失を有するポリペプチドを意味する。様々な実施形態では、断片は、例えば、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも350、少なくとも400、少なくとも450、少なくとも500、少なくとも600、少なくとも700、少なくとも800、少なくとも900、または少なくとも1000アミノ酸の長さであってよい。様々な実施形態では、断片は、例えば、最大で1000、最大で900、最大で800、最大で700、最大で600、最大で500、最大で450、最大で400、最大で350、最大で300、最大で250、最大で200、最大で150、最大で100、最大で50、最大で25、最大で10、または最大で5アミノ酸の長さであってもよい。断片はさらに、その一方または両方の端部に、1つ以上の追加のアミノ酸を含んでよく、例えば、異なる天然タンパク質からのアミノ酸の配列(例:Fcまたはロイシンジッパードメイン)、または人工アミノ酸配列(例:人工リンカー配列)である。
【0062】
本明細書で用いられる場合、「ポリペプチドバリアント」および「ポリペプチド変異体」の用語は、別のポリペプチド配列と比較して、アミノ酸配列に対して1つ以上のアミノ酸残基の挿入、欠失、および/または置換が行われているアミノ酸配列を含むポリペプチドを意味する。様々な実施形態では、挿入、欠失、または置換されるべきアミノ酸残基の数は、例えば、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも125、少なくとも150、少なくとも175、少なくとも200、少なくとも225、少なくとも250、少なくとも275、少なくとも300、少なくとも350、少なくとも400、少なくとも450、少なくとも500アミノ酸の長さであってよい。本開示のバリアントは、融合タンパク質を含む。
【0063】
ポリペプチドの「誘導体」は、例えばポリエチレングリコール、アルブミン(例:ヒト血清アルブミン)などの別の化学部分との結合、リン酸化、およびグリコシル化を例とする化学的な修飾が行われたポリペプチドである。
【0064】
「%配列同一性」の用語は、本明細書において、「%同一性」の用語と交換可能に用いられ、配列アラインメントプログラムを用いてアラインメントされた場合の、2つ以上のペプチド配列間のアミノ酸配列同一性のレベル、または2つ以上のヌクレオチド配列間のヌクレオチド配列同一性のレベルを意味する。例えば、本明細書で用いられる場合、80%同一性は、定められたアルゴリズムによって特定された80%配列同一性と同じことを意味し、ある配列が、別の長さの別の配列に対して少なくとも80%同一であることを意味する。様々な実施形態では、%同一性は、例えば、ある配列に対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%もしくはそれ以上の配列同一性から選択される。様々な実施形態では、%同一性は、例えば、約60%から約70%、約70%から約80%、約80%から約85%、約85%から約90%、約90%から約95%、または約95%から約99%の範囲である。
【0065】
「%配列相同性」の用語は、本明細書において、「%相同性」の用語と交換可能に用いられ、配列アラインメントプログラムを用いてアラインメントされた場合の、2つ以上のペプチド配列間のアミノ酸配列相同性のレベル、または2つ以上のヌクレオチド配列間のヌクレオチド配列相同性のレベルを意味する。例えば、本明細書で用いられる場合、80%相同性は、定められたアルゴリズムによって特定された80%配列相同性と同じことを意味し、従って、ある配列の相同体は、そのある配列の長さ全体にわたって80%を超える配列相同性を有する。様々な実施形態では、%相同性は、例えば、ある配列に対して、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%もしくはそれ以上の配列相同性から選択される。様々な実施形態では、%相同性は、例えば、約60%から約70%、約70%から約80%、約80%から約85%、約85%から約90%、約90%から約95%、または約95%から約99%の範囲である。
【0066】
2つの配列間の同一性を特定するために用いられてよい代表的なコンピュータープログラムとしては、これらに限定されないが、NCBIウェブサイトにおいてインターネット上で公開されているBLASTプログラムのスイート、例えば、BLASTN、BLASTXおよびTBLASTX、BLASTPおよびTBLASTNが挙げられる。Altschul et al., 1990, J. Mol. Biol. 215:403-10(公開されているデフォルト設定、すなわち、w=4、t=17を特に参照)およびAltschul et al., 1997, Nucleic Acids Res., 25:3389-3402も参照されたい。配列検索は、典型的には、あるアミノ酸配列を、GenBankタンパク質配列およびその他の公開データベースのアミノ酸配列と比較して評価する場合は、BLASTPプログラムを用いて行われる。BLASTXプログラムは、GenBankタンパク質配列およびその他の公開データベースのアミノ酸配列に対してすべてのリーディングフレームにおいて翻訳された核酸配列を検索する場合に好ましい。BLASTPおよびBLASTXはいずれも、オープンギャップペナルティ11.0および伸長ギャップペナルティ(extended gap penalty)1.0のデフォルトパラメータを用いて作動され、BLOSUM‐62マトリックスを用いる。上記文献を参照されたい。
【0067】
パーセント配列同一性の算出に加えて、BLASTアリゴリズムは、2つの配列間の類似性の統計分析も行う(例えば、Karlin & Altschul, Proc. Nat'l. Acad. Sci. USA, 90:5873-5787 (1993)参照)。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性の1つの尺度は、最小総和確率(smallest sum probability)(P(N))であり、これは、2つのヌクレオチドまたはアミノ酸配列間の一致が偶然発生する確率を示すものである。例えば、試験核酸を参照核酸と比較した場合の最小総和確率が、例えば、0.1以下、0.01以下、または0.001以下である場合、核酸は参照配列に類似していると見なされる。
【0068】
「ポリヌクレオチド」は、ヌクレオチド単位から構成されるポリマーを意味する。ポリヌクレオチドは、デオキシリボ核酸(「DNA」)およびリボ核酸(「RNA」)などの天然の核酸、ならびに核酸類似体を含む。核酸類似体は、非天然塩基、天然のリン酸ジエステル結合以外で他のヌクレオチドとの連結に関与するヌクレオチドを含む核酸類似体、またはリン酸ジエステル結合以外の連結を通して結合された塩基を含む核酸類似体を含む。従って、ヌクレオチド類似体としては、これらに限定されないが、例えば、チオリン酸、ジチオリン酸、リン酸トリエステル、ホスホロアミド酸、ボラノリン酸、メチルホスホン酸、キラルメチルメチルホスホン酸、2‐O‐メチルリボヌクレオチド、ペプチド‐核酸(PNA)などが挙げられる。そのようなポリヌクレオチドは、例えば自動DNA合成装置を用いて合成することができる。「核酸」の用語は、典型的には、長鎖ポリヌクレオチドを意味する。「オリゴヌクレオチド」の用語は、典型的には、短鎖ポリヌクレオチドを意味し、一般的には、約50ヌクレオチド以下である。ヌクレオチド配列がDNA配列(すなわち、A、T、G、C)によって表される場合、これは、「T」を「U」で置き換えたRNA配列(すなわち、A、U、G、C)も含むことは理解される。
【0069】
本明細書でのポリヌクレオチド配列の記述には、従来の表記が用いられ:一本鎖ポリヌクレオチド配列の左側末端が、5’末端であり;二本鎖ポリヌクレオチド配列の左側方向が、5’方向と称される。新生RNA転写物へのヌクレオチドの5’から3’付加の方向は、転写方向と称される。mRNAと同じ配列を有するDNA鎖は、「コード鎖」と称され;そのDNAから転写されたmRNAと同じ配列を有するDNA鎖上にあって、5’末端からRNA転写物の5’末端までに位置する配列は、「上流配列」と称され;RNAと同じ配列を有するDNA鎖上にあって、3’末端からコードRNA転写物の3’末端までに存在する配列は、「下流配列」と称される。
【0070】
「相補的」は、2つのポリヌクレオチドの相互作用する表面の位相的適合性またはそれらが一緒に対を成すことを意味する。従って、このような2つの分子は、相補的であると記載することができ、さらには、接触表面特性は、互いに相補的である。第一のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が、第二のポリヌクレオチドのポリヌクレオチド結合パートナーのヌクレオチド配列と実質的に同一である場合、または第一のポリヌクレオチドが、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で第二のポリヌクレオチドとハイブリダイズすることができる場合、第一のポリヌクレオチドは、第二のポリヌクレオチドに対して相補的である。
【0071】
「特異的にハイブリダイズする」または「特異的ハイブリダイゼーション」または「選択的にハイブリダイズする」とは、特定のヌクレオチド配列に対して、その配列が複雑な(例:全細胞)DNAまたはRNA混合物中に存在する場合に、ストリンジェントな条件下で核酸分子を優先的に結合、二本鎖化、またはハイブリダイズすることを意味する。「ストリンジェントな条件」の用語は、プローブが、そのターゲット配列に対して優先的にハイブリダイズし、その他の配列に対しては、より少ない度合いでハイブリダイズするか、またはまったくハイブリダイズしない条件を意味する。サザンおよびノーザンハイブリダイゼーションなどの核酸ハイブリダイゼーション実験の状況における「ストリンジェントなハイブリダイゼーション」および「ストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄条件」は、配列に依存し、異なる環境パラメータ下では異なる。核酸のハイブリダイゼーションに関する詳細なガイドは、Tijssen, 1993, Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology--Hybridization with Nucleic Acid Probes, part I, chapter 2, "Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assays", Elsevier, N.Y.;Sambrook et al., 2001, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, 3.sup.rd ed., NY;およびAusubel et al., eds., Current Edition, Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates and Wiley Interscience, NYに見出すことができる。
【0072】
一般的に、高ストリンジェントなハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、定められたイオン強度およびpHでの特定の配列に対する熱融解点(Tm)よりも約5℃低くなるように選択される。Tmは、ターゲット配列の50%が完全一致プローブとハイブリダイズする温度(定められたイオン強度およびpH下)である。非常にストリンジェントな条件は、特定のプローブに対するTmと等しくなるように選択される。サザンまたはノーザンブロットにおけるフィルター上での約100超の相補的残基を有する相補的核酸のハイブリダイゼーションに対するストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例は、42℃での1mgのヘパリンを含む50%ホルマリンであり、ハイブリダイゼーションは、一晩行われる。高ストリンジェントな洗浄条件の例は、72℃で約15分間の0.15M NaClである。ストリンジェントな洗浄条件の例は、65℃で15分間の0.2×SSC洗浄である。SSCバッファーの説明については、Sambrook et al.を参照されたい。高ストリンジェンシー洗浄は、バックグラウンドプローブシグナルを除去するための低ストリンジェンシー洗浄の後に行われてよい。例えば約100ヌクレオチド超の二重鎖に対する代表的な中ストリンジェンシー洗浄は、45℃で15分間の1×SSCである。例えば約100ヌクレオチド超の二重鎖に対する代表的な低ストリンジェンシー洗浄は、40℃で15分間の4~6×SSCである。一般的に、特定のハイブリダイゼーションアッセイにおいて、非関連プローブで見られるよりも2×(もしくはそれ以上)大きいシグナル対ノイズ比が、特異的ハイブリダイゼーションの検出の指標である。
【0073】
「プライマー」は、指定されたポリヌクレオチドテンプレートと特異的にハイブリダイズして、相補的ポリヌクレオチドの合成の開始点を与えることができるポリヌクレオチドを意味する。そのような合成は、ポリヌクレオチドプライマーが、合成を誘導する条件下に置かれた場合に、すなわち、ヌクレオチド、相補的ポリヌクレオチドテンプレート、およびDNAポリメラーゼなどの重合のための剤の存在下で発生する。プライマーは、典型的には、一本鎖であるが、二本鎖であってもよい。プライマーは、典型的には、デオキシリボ核酸であるが、広範な様々な合成および天然のプライマーが、多くの用途において有用である。プライマーは、それがハイブリダイズして合成の開始部位として働くように設計されたテンプレートに対して相補的であるが、テンプレートの正確な配列を反映している必要はない。そのような場合、テンプレートに対するプライマーの特異的ハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに依存する。プライマーは、例えば、発色性、放射性、または蛍光性部分で標識されて、検出可能部分として用いられてよい。
【0074】
「プローブ」は、ポリヌクレオチドに関して用いられる場合、別のポリヌクレオチドの指定された配列と特異的にハイブリダイズすることができるポリヌクレオチドを意味する。プローブは、ターゲット相補的ポリヌクレオチドと特異的にハイブリダイズするが、テンプレートの正確な相補的配列を反映している必要はない。そのような場合、ターゲットに対するプローブの特異的ハイブリダイゼーションは、ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーに依存する。プローブは、例えば、発色性、放射性、または蛍光性部分で標識されて、検出可能部分として用いられてよい。プローブが相補的ポリヌクレオチドの合成の開始点を与える場合では、プローブは、プライマーでもあってよい。
【0075】
「ベクター」は、それと連結された別の核酸を細胞中へ導入するために用いることができるポリヌクレオチドである。ベクターの1つのタイプは、「プラスミド」であり、これは、追加の核酸セグメントを連結することができる直鎖状または環状の二本鎖DNA分子を意味する。別のタイプのベクターは、ウィルスベクターであり(例:複製欠損レトロウィルス、アデノウィルス、およびアデノ随伴ウィルス)、この場合、追加のDNAセグメントを、ウィルスゲノム中に導入することができる。特定のベクターは、それが導入された宿主細胞中で自律増殖することができる(例:細菌複製起点を含む細菌ベクター、およびエピソーム哺乳類ベクター)。他のベクター(例:非エピソーム哺乳類ベクター)は、宿主細胞中への導入後、宿主細胞のゲノム中に組み込まれ、それによって、宿主ゲノムと共に複製される。「発現ベクター」は、選択されたポリヌクレオチドの発現を指向することができるベクターのタイプである。
【0076】
「制御配列」は、それが操作可能に連結された核酸の発現に影響を与える(例:発現のレベル、タイミング、または位置)核酸である。制御配列は、例えば、制御を受ける核酸に対して直接その影響を及ぼしてよく、または1つ以上の他の分子(例:制御配列および/または核酸に結合したポリペプチド)の作用を通してであってもよい。制御配列の例としては、プロモーター、エンハンサー、およびその他の発現制御要素(例:ポリアデニル化シグナル)が挙げられる。制御配列のさらなる例は、例えば、Goeddel, 1990, Gene Expression Technology: Methods in Enzymology 185, Academic Press, San Diego, Calif.およびBaron et al., 1995, Nucleic Acids Res. 23:3605-06に記載されている。ヌクレオチド配列は、制御配列がそのヌクレオチド配列の発現に影響を与える場合(例:発現のレベル、タイミング、または位置)、制御配列と「操作可能に連結」されている。
【0077】
「宿主細胞」は、本開示のポリヌクレオチドの発現に用いることができる細胞である。宿主細胞は、原核生物、例えば大腸菌であってよく、またはそれは、真核生物、例えば単細胞真核生物(例:イーストまたはその他の真菌)、植物細胞(例:タバコまたはトマト植物細胞)、動物細胞(例:ヒト細胞、サル細胞、ハムスター細胞、ラット細胞、マウス細胞、または昆虫細胞)、またはハイブリドーマであってよい。典型的には、宿主細胞は、後に宿主細胞中で発現することができるポリペプチドコード核酸によって形質転換またはトランスフェクトすることができる培養細胞である。「組換え宿主細胞」の語句は、発現されることになる核酸によって形質転換またはトランスフェクトされた宿主細胞を示すために用いられてよい。宿主細胞はまた、核酸を含んでいるが、制御配列が、それが核酸と操作可能に連結されるように宿主細胞中へ導入されない限り、所望されるレベルでそれを発現しない細胞であってもよい。宿主細胞の用語は、特定の対象細胞だけでなく、そのような細胞の後代または潜在的後代も意味することは理解される。例えば変異または環境の影響に起因して、特定の修飾が後に続く世代に発生し得ることから、そのような後代は、実際には親細胞と同一ではない可能性があるが、それでも、本明細書で用いられる場合、その用語の範囲内に含まれる。
【0078】
「単離された分子」(ここで、分子とは、例えば、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドである)の用語は、その起源または誘導源のために、(1)その自然の状態においてそれに随伴する天然付随成分を伴わない分子、(2)同じ種からのその他の分子を実質的に含まない分子、(3)異なる種からの細胞によって発現された分子、または(4)自然に存在しない分子である。従って、化学合成された分子、またはそれが天然に由来する細胞とは異なる細胞系で発現された分子は、その天然付随成分から「単離」されることになる。分子はまた、本技術分野にて公知の精製技術を用いた単離によって、天然付随成分を実質的に含まない状態とされてもよい。分子の純度または均一性は、本技術分野にて公知のいくつかの手段によって分析されてよい。例えば、ポリペプチドサンプルの純度は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用い、そのゲルを染色して、本技術分野にて公知の技術を用いてポリペプチドを可視化することによって分析されてよい。特定の目的の場合、HPLC、または精製のための本技術分野にて公知のその他の手段を用いることにより、より高い分解能が提供されてよい。
【0079】
タンパク質またはポリペプチドは、サンプルの少なくとも約60%から75%がポリペプチドの単一種を示す場合、「実質的に純粋」、「実質的に均一」、または「実質的に精製された状態」である。ポリペプチドまたはタンパク質は、単量体または多量体であってよい。実質的に純粋なポリペプチドまたはタンパク質は、典型的には、タンパク質サンプルの約50重量/重量%、60重量/重量%、70重量/重量%、80重量/重量%、または90重量/重量%を、より通常の場合は、約95%を構成し、例えば、99%を超えて純粋である。タンパク質の純度または均一性は、本技術分野にて公知のいくつかの手段によって示されてよく、タンパク質サンプルのポリアクリルアミドゲル電気泳動、およびそれに続く本技術分野にて公知の染料を用いたゲルの染色による単一ポリペプチドバンドの可視化などである。特定の目的の場合、HPLC、または精製のための本技術分野にて公知のその他の手段を用いることにより、より高い分解能が提供されてよい。
【0080】
「リンカー」は、共有結合、またはイオン、ファンデルワールス、もしくは水素結合を介して2つの他の分子を繋ぐ分子を意味し、例えば、5’末端で1つの相補的配列と、3’末端で別の相補的配列とハイブリダイズし、それによって、2つの非相補的配列を繋ぐ核酸分子である。「開裂性リンカー」は、分解またはそうでなければ切断されることで、その開裂性リンカーによって接続されている2つの成分を分離することのできるリンカーを意味する。開裂性リンカーは、一般的に、酵素によって、典型的には、ペプチダーゼ、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、リパーゼなどによって開裂される。開裂性リンカーはまた、例えば、特定の酵素活性、温度、pH、塩濃度などの変化などの環境要因によっても、極性化上皮膜を通しての融合分子のトランスサイトーシスに続いて環境にそのような変化が存在する場合、開裂され得る。
【0081】
「医薬組成物」は、動物における医薬用途に適する組成物を意味する。医薬組成物は、薬理学的有効量の活性剤および薬理学的に許容されるキャリアを含む。「薬理学的有効量」は、意図する薬理学的結果を発生させるのに有効である剤の量を意味する。
【0082】
「薬理学的に許容されるキャリア」は、標準的な医薬キャリア、媒体、バッファー、および賦形剤のいずれをも意味し、リン酸緩衝生理食塩水溶液、デキストロースの5%水溶液、および油/水または水/油型エマルジョンなどのエマルジョン、ならびに様々な種類の湿潤剤および/または補助剤などである。適切な医薬キャリアおよび製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences, 21st Ed. 2005, Mack Publishing Co, Eastonに記載されている。「薬理学的に許容される塩」は、医薬用途のための配合物に製剤することができる塩であり、例えば、金属塩(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなど)、およびアンモニアまたは有機アミンの塩が挙げられる。
【0083】
「治療する」、「治療している」、および「治療」の用語は、生物学的障害および/もしくはそれに付随する症状のうちの少なくとも1つを軽減または抑制する方法を意味する。本明細書で用いられる場合、疾患、障害、または病状を「軽減」することは、疾患、障害、もしくは病状の症状の重篤度および/または発症頻度を低減することを意味する。さらに、本明細書にて「治療」に言及する場合、治癒的、緩和的、および予防的治療への言及を含む。
【0084】
修飾コリックス毒素ポリペプチド
本明細書で用いられる場合、成熟コリックス毒素(Jorgensen, R. et al., J Biol Chem 283(16):10671-10678 (2008))は、70.7kD、634残基のタンパク質であり、その配列は、配列番号1に示される:
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDK
GESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGE
DSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPS
VSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYET
VAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDD
LSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQV
LTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESR
SGRSYLPENRAVITPQGVTNWTYQELEATHQALTREGYVFVGYHGTNHVAAQTIVNRI
APVPRGNNTENEEKWGGLYVATHAEVAHGYARIKEGTGEYGLPTRAERDARGVMLRV
YIPRASLERFYRTNTPLENAEEHITQVIGHSLPLRNEAFTGPESAGGEDETVIGWDMAIH
AVAIPSTIPGNAYEELAIDEEAVAKEQSISTKPPYKERKDELK(配列番号1)
【0085】
様々な実施形態では、コリックス毒素は、配列番号1の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を有する。
【0086】
成熟コリックス毒素をコードする代表的な核酸は、配列番号2に示される:
ATGGTCGAAGAAGCTTTAAACATCTTTGATGAATGCCGTTCGCCATGTTCGTTGACCCCGGA
ACCGGGTAAGCCGATTCAATCAAAACTGTCTATCCCTAGTGATGTTGTTCTGGATGAAGGTG
TTCTGTATTACTCGATGACGATTAATGATGAGCAGAATGATATTAAGGATGAGGACAAAGGC
GAGTCCATTATCACTATTGGTGAATTTGCCACAGTACGCGCGACTAGACATTATGTTAATCAA
GATGCGCCTTTTGGTGTCATCCATTTAGATATTACGACAGAAAATGGTACAAAAACGTACTCT
TATAACCGCAAAGAGGGTGAATTTGCAATCAATTGGTTAGTGCCTATTGGTGAAGATTCTCCT
GCAAGCATCAAAATCTCCGTTGATGAGCTCGATCAGCAACGCAATATCATCGAGGTGCCTAA
ACTGTATAGTATTGATCTCGATAACCAAACGTTAGAGCAGTGGAAAACCCAAGGTAATGTTTC
TTTTTCGGTAACGCGTCCTGAACATAATATCGCTATCTCTTGGCCAAGCGTGAGTTACAAAG
CAGCGCAGAAAGAGGGTTCACGCCATAAGCGTTGGGCTCATTGGCATACAGGCTTAGCACT
GTGTTGGCTTGTGCCAATGGATGCTATCTATAACTATATCACCCAGCAAAATTGTACTTTAGG
GGATAATTGGTTTGGTGGCTCTTATGAGACTGTTGCAGGCACTCCGAAGGTGATTACGGTTA
AGCAAGGGATTGAACAAAAGCCAGTTGAGCAGCGCATCCATTTCTCCAAGGGGAATGCGAT
GAGCGCACTTGCTGCTCATCGCGTCTGTGGTGTGCCATTAGAAACTTTGGCGCGCAGTCGC
AAACCTCGTGATCTGACGGATGATTTATCATGTGCCTATCAAGCGCAGAATATCGTGAGTTTA
TTTGTCGCGACGCGTATCCTGTTCTCTCATCTGGATAGCGTATTTACTCTGAATCTTGACGAA
CAAGAACCAGAGGTGGCTGAACGTCTAAGTGATCTTCGCCGTATCAATGAAAATAACCCGG
GCATGGTTACACAGGTTTTAACCGTTGCTCGTCAGATCTATAACGATTATGTCACTCACCATC
CGGGCTTAACTCCTGAGCAAACCAGTGCGGGTGCACAAGCTGCCGATATCCTCTCTTTATTT
TGCCCAGATGCTGATAAGTCTTGTGTGGCTTCAAACAACGATCAAGCCAATATCAACATCGA
GTCTCGTTCTGGCCGTTCATATTTGCCTGAAAACCGTGCGGTAATCACCCCTCAAGGCGTCA
CAAATTGGACTTACCAGGAACTCGAAGCAACACATCAAGCTCTGACTCGTGAGGGTTATGTG
TTCGTGGGTTACCATGGTACGAATCATGTCGCTGCGCAAACCATCGTGAATCGCATTGCCCC
TGTTCCGCGCGGCAACAACACTGAAAACGAGGAAAAGTGGGGCGGGTTATATGTTGCAACT
CACGCTGAAGTTGCCCATGGTTATGCTCGCATCAAAGAAGGGACAGGGGAGTATGGCCTTC
CGACCCGTGCTGAGCGCGACGCTCGTGGGGTAATGCTGCGCGTGTATATCCCTCGTGCTTC
ATTAGAACGTTTTTATCGCACGAATACACCTTTGGAAAATGCTGAGGAGCATATCACGCAAGT
GATTGGTCATTCTTTGCCATTACGCAATGAAGCATTTACTGGTCCAGAAAGTGCGGGCGGGG
AAGACGAAACTGTCATTGGCTGGGATATGGCGATTCATGCAGTTGCGATCCCTTCGACTATC
CCAGGGAACGCTTACGAAGAATTGGCGATTGATGAGGAGGCTGTTGCAAAAGAGCAATCGA
TTAGCACAAAACCACCTTATAAAGAGCGCAAAGATGAACTTAAG(配列番号2)
【0087】
様々な実施形態では、コリックス毒素は、配列番号2の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有する核酸配列を含有する。
【0088】
様々な実施形態では、融合分子の作製に用いられる修飾コリックス毒素は、切断型コリックス毒素であり、ここで、融合分子は、生物活性カーゴに対する受容体を活性化する能力を有する。本明細書で述べるように、切断型コリックス毒素は、切断型コリックス毒素を含むアミノ酸残基を参照することによって識別され、例えば、配列番号1のアミノ酸残基1~386から成る切断型コリックス毒素は、コリックス386として識別されることになる。
【0089】
様々な実施形態では、融合分子の作製に用いられる修飾コリックス毒素は、変異型コリックス毒素である。本明細書で述べるように、変異がアミノ酸残基の欠失を含む変異型コリックス毒素は、欠失されたアミノ酸残基を参照することによって識別され、例えば、配列番号1のアミノ酸E581が欠失された変異型コリックス毒素は、「コリックスΔE581」として識別されることになる。変異がアミノ酸残基の置換を含む変異型コリックス毒素は、具体的アミノ酸残基における特定のアミノ酸置換を参照することによって識別される。従って、例えば、「S30A」の用語は、配列番号1の30番目の位置にある「S」(セリン、標準的な1文字表記)残基が、「A」(アラニン、標準的な1文字表記)で置換されたことを示しており、その残基が切断型コリックス毒素に現れる場合であっても、この修飾毒素は、「コリックスS30A」として識別されることになる。
【0090】
コリックス毒素ドメインIa(配列番号1のアミノ酸1~265)は、細胞表面受容体のためのリガンドとして機能し、融合分子の細胞との結合を媒介する「受容体結合ドメイン」であり、例えば、ドメインIaは、上皮細胞の頂端膜上に存在する細胞表面受容体と、融合分子のエンドサイト―シスを可能とするのに充分な親和性で結合する。ドメイン1aは、上皮細胞の頂端膜上に存在することが当業者に公知であるいかなる受容体とも、制限なく結合することができる。例えば、受容体結合ドメインは、α2‐MRと結合することができる。融合分子の細胞との結合を媒介する能力を実質的に除去しない限りにおいて、保存的または非保存的置換が、ドメインIaのアミノ酸配列に行われてよい。様々な実施形態では、融合分子は、変異されたドメインIaを含んでいるコリックス毒素を含む。
【0091】
様々な実施形態では、ドメインIaは、抗原提示細胞(APC)受容体結合ドメインを含む。様々な実施形態では、APC受容体結合ドメインは、コリックスドメインIaの、またはAPC上の細胞表面受容体と結合するのに充分であるコリックスドメインIaの一部分の細胞認識ドメインである。
【0092】
様々な実施形態では、APC受容体結合ドメインは、樹状細胞またはその他のAPC上に存在するとして識別される受容体と結合する。APC上にある細胞表面受容体の例としては、これらに限定されないが、DEC‐205(CD205)、CD207、CD209、CD11a、CD11b、CD11c、CD36、CD14、CD50、CD54、CD58、CD68、CD80、CD83、CD86、CD102、CD3、CD14、CD19、Clec9a、CMFR‐44、デクチン‐1、デクチン‐2、FLT3、HLA‐DR、LOX‐1、MHC II、BDCA‐1、DC‐SIGN、Toll様受容体(TLR)‐2、‐3、‐4、および‐7、ならびにα2‐マクログロブリン受容体(「α2‐MR」)が挙げられ得る。様々な実施形態では、APC受容体結合ドメインは、α2‐MRである。
【0093】
コリックス毒素ドメインII(配列番号1のアミノ酸266~386)は、
粘膜の頂端膜側に接する管腔から粘膜の側底側へのトランスサイトーシスを媒介する「トランスサイトーシスドメイン」である。本明細書で言及される場合、「トランスサイトーシス」は、極性化上皮細胞を通しての融合分子の輸送を意味する。そのような輸送により、極性化上皮細胞の側底膜からの生物活性カーゴの放出が可能となる。本開示の融合分子は、ドメインIIの全アミノ酸配列を含んでいる修飾コリックス毒素を含んでよく、またはトランスサイトーシス活性が実質的に除去されない限りにおいて、ドメインIIの一部分を含んでいてもよい。さらに、トランスサイトーシス活性が実質的に除去されない限りにおいて、トランスサイトーシスドメインのアミノ酸配列に対して、保存的または非保存的置換が行われてもよい。トランスサイトーシスドメインがトランスサイトーシス活性を有するかどうかを特定するために当業者によって通常の手順として用いられてよい代表的なアッセイは、本明細書に記載される。本明細書で用いられる場合、トランスサイトーシス活性は、活性が、例えば、ドメインIIの全アミノ酸配列を含む修飾コリックス毒素と比較して、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも99%である限りにおいて、実質的に除去されていない。
【0094】
様々な実施形態では、非天然融合分子は、コリックス毒素ドメインII内のアミノ酸残基で切断された修飾コリックス毒素を含み、ここで、融合分子は、生物活性カーゴに対する受容体を活性化させる能力を有する。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス386(配列番号3)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス385(配列番号4)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス384(配列番号5)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス383(配列番号6)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス382(配列番号7)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス381(配列番号8)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス380(配列番号9)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス379(配列番号10)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス378(配列番号11)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス377(配列番号12)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス376(配列番号13)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス375(配列番号14)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス374(配列番号15)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス373(配列番号16)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス372(配列番号17)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス371(配列番号18)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス370(配列番号19)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス369(配列番号20)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス368(配列番号21)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス367(配列番号22)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス366(配列番号23)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス365(配列番号24)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス364(配列番号25)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス363(配列番号26)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス362(配列番号27)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス361(配列番号28)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス360(配列番号29)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス359(配列番号30)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス358(配列番号31)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス357(配列番号32)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス356(配列番号33)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス355(配列番号34)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス354(配列番号35)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス353(配列番号36)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス352(配列番号37)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス351(配列番号38)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス350(配列番号39)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス349(配列番号40)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス348(配列番号41)である。
【0095】
コリックス毒素ドメインIb(配列番号1のアミノ酸387~425)は、細胞結合、トランスロケーション、ER残留、またはADPリボシル化活性を含むコリックスの公知のいずれの活性に対しても必須ではない。様々な実施形態では、非天然融合分子は、コリックス毒素ドメインIb内のアミノ酸残基で切断された修飾コリックス毒素を含み、ここで、融合分子は、生物活性カーゴに対する受容体を活性化させる能力を有する。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス425(配列番号42)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス424(配列番号43)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス423(配列番号44)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス422(配列番号45)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス421(配列番号46)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス420(配列番号47)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス419(配列番号48)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス418(配列番号49)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス417(配列番号50)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス416(配列番号51)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス415(配列番号52)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス414(配列番号53)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス413(配列番号54)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス412(配列番号55)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス411(配列番号56)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス410(配列番号57)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス409(配列番号58)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス408(配列番号59)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス407(配列番号60)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス406(配列番号61)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス405(配列番号62)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス404(配列番号63)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス403(配列番号64)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス402(配列番号65)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス401(配列番号66)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス400(配列番号67)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス399(配列番号68)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス398(配列番号69)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス397(配列番号70)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス396(配列番号71)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス395(配列番号72)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス394(配列番号73)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス393(配列番号74)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス392(配列番号75)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス391(配列番号76)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス390(配列番号77)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス389(配列番号78)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス388(配列番号79)である。1つの実施形態では、切断型コリックス毒素は、コリックス387(配列番号80)である。
【0096】
コリックス毒素ドメインIII(配列番号1のアミノ酸426~634)は、細胞傷害性を担っており、小胞体残留配列を含む。ドメインIIIは、タンパク質合成を不活性化する伸長因子2(「EF2」)のADPリボシル化を媒介する。「内在性ADPリボシル化活性を持たない」コリックス、または「解毒されたコリックス」は、コリックスドメインIIIを含まないか、またはその分子を解毒するような方法でドメインIII内が修飾された本明細書で述べるいかなるコリックス(修飾バリアントを含む)をも意味する。例えば、配列番号1の581番目の位置にあるアミノ酸におけるグルタミン酸(Glu)残基の欠失が、この分子を解毒する。この解毒されたコリックスは、「コリックスΔE581」と称される。様々な実施形態では、ER残留シグナル以外のコリックスドメインIIIの部分は、別のアミノ酸配列によって置き換えられてよい。このアミノ酸配列自体は、非免疫原性、僅かに免疫原性、または高い免疫原性であってよい。高い免疫原性のER残留ドメインが、液性免疫応答を引き起こす場合の使用において好ましい。例えば、コリックスドメインIII自体は、高い免疫原性であり、強い液性免疫応答が所望される場合の融合分子に用いられてよい。
【0097】
本明細書で用いられる場合、「解毒されたコリックス配列」は、完全長配列、または完全長配列の(1もしくは複数の)部分であってよい。一般的に、解毒されたコリックス配列は、解毒されたコリックスの特定の生物活性を持つ1つ以上のドメイン、またはドメインの部分を有し、細胞認識ドメイン、トランスロケーションドメイン、または小胞体残留ドメインなどである。例えば、解毒されたコリックス配列は、ドメインIIおよび解毒されたドメインIIIのみを含んでよい。別の例では、解毒されたコリックス配列は、ドメインIa、ドメインII、および解毒されたドメインIIIのみを含んでよい。別の例では、解毒されたコリックス配列は、ドメインIa、Ib、II、および解毒されたIIIのすべてを含んでよい。従って、解毒されたコリックス配列は、自然コリックスの連続配列であってよく、またはそれは、ADPリボシル化活性を持たない自然コリックスの非連続サブ配列から構成されていてもよい。本開示の1つの実施形態では、非天然融合分子は、配列番号81に示されるアミノ酸配列を有する、本明細書にてコリックス毒素ΔE581と称される変異型の修飾コリックス毒素を含む。
【0098】
生物活性カーゴ
修飾コリックス毒素ポリペプチドに加えて、本開示の融合分子は、さらに、対象へ送達するための生物活性カーゴを含む。本明細書で用いられる場合、「生物活性カーゴ」としては、これらに限定されないが;高分子、小分子、ペプチド、ポリペプチド、核酸、mRNA、miRNA、shRNA、siRNA、アンチセンス分子、抗体、DNA、プラスミド、ワクチン、ポリマーナノ粒子、または触媒活性物質が挙げられる。
【0099】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、対象の血流中に導入された場合に望ましい生物活性を実行することができる高分子である。例えば、生物活性カーゴは、受容体結合活性、酵素活性、メッセンジャー活性(すなわち、ホルモン、サイトカイン、神経伝達物質、またはその他のシグナル伝達分子として作用する)、発光もしくはその他の検出可能活性、もしくは制御活性、またはこれらのいずれかの組み合わせを有し得る。特定の診断実施形態では、生物活性カーゴは、インジウムおよびテクネチウムが挙げられるがこれらに限定されない薬理学的に許容されるガンマ放射性部分、磁性粒子、空気またはバリウムなどの放射線不透過性物質、および蛍光性化合物と結合されていてよいか、またはそれ自体であってよい。
【0100】
様々な実施形態では、融合分子の生物活性カーゴは、対象の血液以外の対象の生物学的コンパートメントでその効果を発揮することができる。例えば、様々な実施形態では、生物活性カーゴは、リンパ系でその効果を発揮することができる。他の実施形態では、生物活性カーゴは、器官または組織、例えば、対象の肝臓、心臓、肺、膵臓、腎臓、脳、骨髄などでその効果を発揮することができる。そのような実施形態では、生物活性カーゴは、血液、リンパ液、もしくはその他の生体液中に検出可能な濃度で存在しても、または存在しなくてもよく、しかしそれでも、生物学的効果を発揮するのに充分な濃度で、作用部位に蓄積されてよい。
【0101】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、2つ以上のポリペプチドサブユニットを含むタンパク質である。例えば、タンパク質は、二量体、三量体、またはそれより多い多量体であってよい。様々な実施形態では、タンパク質の2つ以上のサブユニットは、例えばジスルフィド結合などの共有結合で接続されていてよい。他の実施形態では、タンパク質のサブユニットは、非共有結合の相互作用によって互いに保持されていてよい。当業者であれば、そのようなタンパク質を通常の手順で識別し、例えばイムノアッセイを用いて、サブユニットが適切に会合されているかどうかを特定することができる。
【0102】
様々な実施形態では、送達されるべき生物活性カーゴは、例えば、サイトカインおよびサイトカイン受容体から選択され、インターロイキン‐1(IL‐1)、IL‐2、IL‐3、IL‐4、IL‐5、IL‐6、IL‐7、IL‐8、IL‐9、IL‐10、IL‐11、IL‐12、IL‐13、IL‐14、IL‐15、IL‐16、IL‐17、IL‐18、IL‐19、IL‐20、IL‐21、IL‐22、IL‐23、IL‐24、IL‐25、IL‐26、IL‐27、IL‐28、IL‐29、IL‐30、リンホカイン抑制因子、マクロファージコロニー刺激因子、血小板由来成長因子、幹細胞因子、腫瘍成長因子‐β、腫瘍壊死因子、リンホトキシン、Fas、顆粒球コロニー刺激因子、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、インターフェロン‐α、インターフェロン‐β、インターフェロン‐γ、エリスロポエチン、アンジオゲニン、肝細胞成長因子、線維芽細胞成長因子、ケラチノサイト成長因子、神経成長因子、腫瘍成長因子‐α、トロンボポエチン、甲状腺刺激因子、甲状腺放出ホルモン、ニューロトロフィン、上皮成長因子、VEGF、繊毛様神経栄養因子、LDL、ソマトメジン、インスリン成長因子、インスリン様成長因子IおよびIIなどの成長因子ならびにタンパク質ホルモン、ENA‐78、ELC、GRO‐α、GRO‐β、GRO‐γ、HRG、LEF、IP‐10、MCP‐1、MCP‐2、MCP‐3、MCP‐4、MIP‐1‐α、MIP‐1‐β、MG、MDC、NT‐3、NT‐4、SCF、LIF、レプチン、RANTES、リンホタクチン、エオタキシン‐1、エオタキシン‐2、TARC、TECK、WAP‐1、WAP‐2、GCP‐1、GCP‐2などのケモカイン;α‐ケモカイン受容体、例えばCXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4、CXCR5、CXCR6、CXCR7;およびβ‐ケモカイン受容体、例えば、CCR1、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7などである。
【0103】
本開示に従って送達することのできる生物活性カーゴのその他の例としては、これらに限定されないが、抗悪性腫瘍化合物、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプゾトシン(strepzotocin)を例とするニトロソ尿素;プロカルバジン、ダカルバジンを例とするメチルヒドラジン;糖質コルチコイド、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、テトラヒドロデスオキシカリコステロン(tetrahydrodesoxycaricosterone)を例とするステロイドホルモンなど;免疫活性化合物、ピリメタミン、トリメトプテリン(trimethopterin)、ペニシラミン、シクロスポリン、アザチオプリンを例とする免疫抑制剤;およびレバミソール、ジエチルジチオカルバメート、エンケファリン、エンドルフィンを例とする免疫賦活剤など;抗菌化合物、β‐ラクタム、ペニシリン、セファロスポリン、カルバペニムス(carbapenims)およびモノバクタム、β‐ラクタマーゼ阻害剤、アミノ配糖体、マクロライド、テトラサイクリン(tetracyclins)、スペクチノマイシンを例とする抗生物質;抗マラリア剤、抗アメーバ剤;抗原虫剤;アンホテリシンβを例とする抗真菌剤、アシクロビル、イドクスウリジン、リバビリン、トリフルリジン、ビダルビン(vidarbine)、ガンシクロビル(gancyclovir)を例とする抗ウィルス剤;抗寄生虫剤;駆虫剤(antihalmintics)など;放射性医薬品;胃腸薬:血液系作用化合物;免疫グロブリン;血友病因子、第IX因子複合体を例とする血液凝固タンパク質;ジクマロール、ヘパリンNaを例とする抗凝固剤;トラネキサム酸を例とするフィブロリシン阻害剤(fibrolysin inhibitors);心血管治療薬;末梢性抗アドレナリン薬;メチルドパ、メチルドパHClを例とする中枢作用性降圧薬;ジアゾキシド、ヒドララジンHClを例とする降圧性直接血管拡張剤;レニン・アンジオテンシンに影響を与える薬物;フェントラミンを例とする抹消血管拡張剤;抗狭心症薬;強心配糖体;アムリノン、ミルリノン、エノキシモン、フェノキシモン(fenoximone)、イマゾダン(imazodan)、スルマゾールを例とする強心性血管拡張剤;抗リズム障害剤(antidysrhythmics);カルシウム流入遮断剤;ラニチジン、ボセンタン、レズリンを例とする血中脂質に影響を与える薬物;呼吸系薬物;アルブテロール、ビトルテロールメシレート、ドブタミンHCl、ドパミンHCl、エフェドリンSo、エピネフリン、フェンフルラミンHCl、イソプロテレノールHCl、メトキサミンHCl、ノルエピネフリン酒石酸水素塩、フェニレフリンHCl、リトドリンHClを例とする交感神経刺激薬;アセチルコリンClを例とするコリン作用薬;エドロホニウムClを例とする抗コリンエステラーゼ薬;コリンエステラーゼ再賦活薬;アセブトロールHCl、アテノロール、エスモロールHCl、ラベタロールHCl、メトプロロール、ナドロール、フェントラミンメシレート、プロプラノロールHClを例とするアドレナリン作動性遮断薬;臭化メチルアニソトロピン、アトロピンSO4、クリニジウムBr(clinidium Br)、グリコピロレート、イプラトロピウムBr、スコポラミンHBrを例とする抗ムスカリン薬;神経筋遮断薬;アトラクリウムベシレート、ヘキサフルオレニウムBr(hexafluorenium Br)、ヨウ化メトクリン、スクシニルコリンCl、ツボクラリンCl,ベクロニウムBrを例とする脱分極性薬(depolarizing drugs);バクロフェンを例とする中枢作用性筋弛緩剤;アセチルコリン、アデノシン、アデノシン三リン酸を例とする神経伝達物質および神経伝達作用薬;興奮性アミノ酸、GABA、グリシンを例とするアミノ酸神経伝達物質;ドパミン、エピネフリン、ヒスタミン、ノルエピネフリン、オクトパミン、セロトニン、チラミンを例とする生体アミン神経伝達物質;神経ペプチド、一酸化窒素、K+チャネル毒素;アマルチジンHCl(amaltidine HCl)、ベンズトロピンメシレート、カルビドパを例とする抗パーキンソン病薬;ジクロフェナミド、メタゾラミド、ベンドロフルメチアジド、ポリチアジドを例とする利尿薬;カルボプロスト トロメタミンメシレート、メチセルジドマレエートを例とする抗片頭痛薬が挙げられる。
【0104】
本開示に従って送達することのできる生物活性カーゴのさらにその他の例としては、これらに限定されないが、絨毛性ゴナドトロピン、コシントロピン、メノトロピン、ソマトトロピン、イオルチコトロピン(iorticotropin)、プロチレリン、チロトロピン、バソプレッシン、リプレッシンを例とする下垂体ホルモン;ベクロメタゾンジプロピオネート、ベタメタゾン、デキサルネタゾン(dexarnethasone)、トリアムシノロンを例とする副腎性ホルモン;グルカゴン、インスリンを例とする膵臓ホルモン;ジヒドロキステロール(dihydrochysterol)を例とする副甲状腺ホルモン;カルシトニンエチドロネート二ナトリウム、レボチロキシンNa、リオチロニンNa、リオトリックス、チログロブリン、テリパラチドアセテートを例とする甲状腺ホルモン;抗甲状腺薬;エストロゲンホルモン;プロゲスチンおよびアンタゴニスト;ホルモン性避妊薬;精巣ホルモン;コレシストキニン、エンテログリカン(enteroglycan)、ガラニン、胃抑制ポリペプチド、上皮成長因子‐ウロガストロン、胃抑制ポリペプチド、ガストリン放出ペプチド、ガストリン、ペンタガストリン、テトラガストリン、モチリン、ペプチドYY、セクレチン、血管作用性小腸ペプチド、またはシンカリドを例とする胃腸ホルモンなどのホルモンが挙げられる。
【0105】
本開示に従って送達することのできる生物活性カーゴのさらにその他の例としては、これらに限定されないが、ヒアルロニダーゼ、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲン活性化因子、ウロキナーゼ、PGE‐アデノシンデアミナーゼなどの酵素;ドロペリドール、エトミデート、フェタニルシトレート(fetanyl citrate)/ドロペリドール、ヘキソバルビタール、ケタミンHCl、メトヘキシタールNa、チアミラールNa、チオペンタールNaなどの静脈麻酔薬;カルバマゼピン、クロナゼパム、ジバルプロエクスNa、エトスクシミド、メフェニロイン(mephenyloin)、パラメタジオン、フェニロイン(phenyloin)、プリミドンを例とする抗てんかん薬が挙げられる。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、ヒアルロニダーゼ、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲン活性化因子、ウロキナーゼ、PGE‐アデノシンデアミナーゼから選択される酵素である。
【0106】
本開示に従って送達することのできる生物活性カーゴのなおその他の例としては、これらに限定されないが、白血病、リンパ腫、癌腫、肉腫、骨髄腫などを含む様々な種類のヒトの癌に対して有効である化学療法剤または抗腫瘍剤などの化学療法薬が挙げられ、例えば、ドキソルビシン、マイトマイシン、シスプラチン、ダウノルビシン、ブレオマイシン、アクチノマイシンD、およびネオカルチノスタチンなどである。
【0107】
炎症の修飾因子(インターロイキン‐10および関連するサイトカイン)
インターロイキン‐10(IL‐10)は、多くの細胞集団によって産生される重要な免疫調節性サイトカインであり、その主たる生物学的機能は、炎症応答の制限および停止、ならびにT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、抗原提示細胞、マスト細胞、および顆粒球などのいくつかの免疫細胞の分化ならびに増殖の制御であると思われる。より最近データから、IL‐10は、炎症が限定的である感染性および非感染性粒子の除去を助ける免疫賦活性も媒介することが示唆されている;Asadullah et al., Pharmacol Rev, 55:241-269, 2003。さらに、数多くの研究から、炎症性、悪性、および自己免疫性疾患においてIL‐10が大きな影響を及ぼすことが示唆されており、IL‐10の過剰発現が、黒色腫、基底細胞癌および扁平上皮癌、ならびにいくつかのリンパ腫などの特定の腫瘍で見出された;同著。IL‐10と構造的に関連する5種類の新しいヒト分子、IL‐19(Gallagher et al., Genes Immun., 1:442-450, 2000)、IL‐20(Blumberg et al., Cell, 104:9-19, 2001)、IL‐22(Dumoutier et al., Genes Immun., 1:488-494, 2000)、IL‐24(Jiang et al., Oncogene, 11:2477-2486, 1995)、およびIL‐26(Knappe et al., J. Virol., 74:3881-3887, 2000)が発見されており、データから、免疫細胞が、新しいIL‐10ファミリーメンバーの主要源であることが示唆される;Wolk et al., J. Immunol., 168:5397-5402, 2002。
【0108】
実験モデルでのいくつかの炎症性疾患過程において、IL‐10の送達からある程度の有望な結果は得られたが、炎症性および/または免疫性障害の治療のための治療剤としてのIL‐10を評価するいくつかの臨床試験では、多くのデータが相反しており、依然としてあまり期待に沿うものではない;Asadullah et al., Pharmacol Rev, 55:241-269, 2003。全体として、データから、IL‐10は、安全であり、一般的に良好な耐容性を有するが、標準的な用量で全身投与した後の腸管でのIL‐10の最終的な局所濃度が低過ぎるため、不充分な効果しか得られない。同著。残念ながら、副作用(例:貧血、頭痛)のために、用量を充分に増加することは制限され、クローン病を例とするいくつかの適応症では、全身投与されるIL‐10の用量を高めることは、有用ではなく、むしろ有害となり得ることが懸念される;Herfarth et al, Gut, 50(2): 146-147, 2002。
【0109】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、例えばインターロイキン‐10、インターロイキン‐19、インターロイキン‐20、インターロイキン‐22、インターロイキン‐24、またはインターロイキン‐26から選択されるGI管における炎症の修飾因子であることが特定されているポリペプチドである。
【0110】
インターロイキン‐10(IL‐10)は、2型ヘルパーT細胞の産物として最初に識別され、後に、B細胞およびマクロファージを含むその他の細胞型によって産生されることが示された(Moore et al., Annu Rev Immunol, 19:683-765, 2001)。それはまた、γ‐インターフェロン、IL‐2、および腫瘍壊死因子‐α(TNF‐α)など、1型ヘルパーT細胞から産生されるいくつかのサイトカインの合成も阻害する(Fiorentino et al., J Immunol, 146:3444-3451, 1991)。細胞媒介免疫応答修飾因子を阻害し、抗原提示細胞依存性T細胞応答を抑制するIL‐10の能力は、IL‐10が免疫抑制性を有することを示している。このサイトカインはまた、IL‐1、IL‐6、IL‐8、顆粒球‐マクロファージコロニー刺激因子(GM‐CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G‐CSF)、およびTNF‐αなど、単球/マクロファージのその他のサイトカインの産生も阻害する。
【0111】
IL‐10タンパク質は、機能性二量体を形成し、それは、その2つの単量体サブユニットを接続している非共有結合相互作用の分断によって生物学的に不活性となる。N末端は、IL‐10受容体活性化に直接関与していないと思われる。従って、本開示の1つの態様では、融合分子は、IL‐10タンパク質のN末端を通しての、開裂性リンカーを用いた修飾コリックス毒素のC末端との結合を介して構築される。そのような構築により、IL‐10相互作用の結果として、溶液二量体(solution dimer)が得られ得る。
【0112】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号82:
MHSSALLCCLVLLTGVRASPGQGTQSENSCTHFPGNLPNMLRDLRDAFSRVKTFFQM
KDQLDNLLLKESLLEDFKGYLGCQALSEMIQFYLEEVMPQAENQDPDIKAHVNSLGENL
KTLRLRLRRCHRFLPCENKSKAVEQVKNAFNKLQEKGIYKAMSEFDIFINYIEAYMTMKI
RN(配列番号82)
に示されるアミノ酸配列を有するヒトインターロイキン‐10、またはその断片もしくはバリアントである。
【0113】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号82の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0114】
IL‐19は、IL‐10サイトカインサブファミリーに属するサイトカインである。このサイトカインは、単球中で優先的に発現されることが見出されている。これは、IL‐20受容体複合体と結合して、シグナル伝達性転写因子3(STAT3)の活性化を誘導することができる(Yamamoto-Furusho JK, et al. Hum Immunol, 72(11):1029-32, 2011)。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号83:
MKLQCVSLWLLGTILILCSVDNHGLRRCLISTDMHHIEESFQEIKRAIQAKDTFPNVTILST
LETLQIIKPLDVCCVTKNLLAFYVDRVFKDHQEPNPKILRKISSIANSFLYMQKTLRQCQE
QRQCHCRQEATNATRVI HDNYDQLEVHAAAIKSLGELDVFLAWINKNHEVMSSA
(配列番号83)
に示されるアミノ酸配列を有するヒトインターロイキン‐19、またはその断片もしくはバリアントである。
【0115】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号83の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0116】
IL‐20は、インターロイキン10(IL‐10)と構造的に関連するサイトカインである。このサイトカインは、ケラチノサイトにおいて、シグナル伝達性転写因子3(STAT3)を通してそのシグナルを伝達することが示されている。このサイトカインに対する特異的受容体は、皮膚で発現され、乾癬皮膚で劇的に上方制御されることが見出されており、このことは、表皮機能および乾癬におけるこのタンパク質の役割を示唆している(Yamamoto-Furusho JK, et al. Immunol Lett, 149(1-2):50-3 2013)。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号84:
MKASSLAFSLLSAAFYLLWTPSTGLKTLNLGSCVIATNLQEIRNGFSEIRGSVQAKDGNI
DIRILRRTESLQDTKPANRCCLLRHLLRLYLDRVFKNYQTPDHYTLRKISSLANSFLTIKK
DLRLCHAHMTCHCGEEAMK KYSQILSHFEKLEPQAAVVKALGELDILLQWMEETE
(配列番号84)
に示されるアミノ酸配列を有するヒトインターロイキン‐20、またはその断片もしくはバリアントである。
【0117】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号84の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0118】
IL‐22は、インターロイキン10(IL‐10)と構造的に関連するサイトカインである。IL‐22分泌CD4(+)T(Th22)細胞およびIL‐22は、自己免疫性疾患の病態形成に関与しており、NMOおよびMSの病態形成において重要な役割を果たし得る(Xu et al., J Neuroimmunol., Aug 15;261(1-2):87-91, 2013)。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号85:
MAALQKSVSSFLMGTLATSCLLLLALLVQGGAAAPISSHCRLDKSNFQQPYITNRTFML
AKEASLADNNTDVRLIGEKLFHGVSMSERCYLMKQVLNFTLEEVLFPQSDRFQPYMQE
VVPFLARLSNRLSTCHIEGDDLHIQRNVQKLKDTVKKLGESGEIKAIGELDLLFMSLRNA
CI(配列番号85)
に示されるアミノ酸配列を有するヒトインターロイキン‐22、またはその断片もしくはバリアントである。
【0119】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号85の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0120】
IL‐24は、インターロイキン10(IL‐10)と構造的に関連するサイトカインであり、様々な癌細胞において選択的にアポトーシスを誘導することができる。この遺伝子の過剰発現は、いくつかのGADDファミリー遺伝子の発現の上昇に繋がり、このことが、アポトーシスの誘導と相関している。ママイトジェン活性化プロテインキナーゼ14(MAPK7/P38)のリン酸化、および熱ショック27kDaタンパク質1(HSPB2/HSP27)が、黒色腫細胞ではこの遺伝子によって誘導されるが、正常不死メラノサイトでは誘導されないことが見出されている(Lin BW, et al., J Korean Med Sci, 28(6):833-9, 2013)。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号86:
MNFQQRLQSLWTLASRPFCPPLLATASQMQMVVLPCLGFTLLLWSQVSGAQGQEFHF
GPCQVKGVVPQKLWEAFWAVKDTMQAQDNITSARLLQQEVLQNVSDAESCYLVHTLL
EFYLKTVFKNYHNRTVEVRTLKSFSTLANNFVLIVSQLQPSQENEMFSIRDSAHRRFLLF
RRAFKQLDVEAALTKALGEVDILLTWMQKFYKL(配列番号86)
に示されるアミノ酸配列を有するヒトインターロイキン‐24、またはその断片もしくはバリアントである。
【0121】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号86の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0122】
IL‐26は、特異的にヘルペスウイルスサイミリ形質転換T細胞中での過剰発現によって識別された。このコードされたタンパク質は、サイトカインのIL‐10ファミリーのメンバーである。これは、分泌タンパク質であり、ホモ二量体として機能することができる。このタンパク質は、ヘルペスウイルスサイミリによる感染後に形質転換されたT細胞の表現型に寄与すると考えられる(Corvaisier M, et al. PLoS Biol, 10(9):e1001395, 2012)。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号87:
MLVNFILRCGLLLVTLSLAIAKHKQSSFTKSCYPRGTLSQAVDALYIKAAWLKATIPEDRI
KNIRLLKKKTKKQFMKNCQFQEQLLSFFMEDVFGQLQLQGCKKIRFVEDFHSLRQKLS
HCISCASSAREMKSITRMKRIFYRIGNKGIYKAISELDILLSWIKKLLESSQ
(配列番号87)
に示されるアミノ酸配列を有するヒトインターロイキン‐26、またはその断片もしくはバリアントである。
【0123】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号87の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0124】
重要なことには、開裂性リンカーを持たない非天然融合分子は、例えばIL‐10に対する受容体も発現する(しかし、非常により少ない量で)免疫細胞の表面での修飾コリックス毒素の(1もしくは複数の)その受容体によるアンカー効果によって、ターゲット細胞の表面でのIL‐10のより高い露出を可能とすることができ、コリックスのその受容体との結合およびIL‐10のIL‐10Rとの結合を介する相乗効果を得ることができるという点で有利であり得る。
【0125】
腫瘍壊死因子スーパーファミリー
腫瘍壊死因子は、対応する受容体のスーパーファミリー(以降「TNFSFR」)と相互作用する増殖能の高いサイトカインのスーパーファミリー(以降「TNFSF」)である。約25年前に腫瘍壊死因子‐アルファ(「TNF‐α」)が発見されて以来、TNFSFは、30を超える受容体を通してシグナル伝達する20を超えるメンバーから成る関連するタンパク質の大きいファミリーとなった(例えば、“Therapeutic Targets of the TNF Superfamily”, edited by Iqbal S. Grewal, Landes Bioscience/Springer Science+Business Media, LLC dual imprint / Springer series: Advances in Experimental Medicine and Biology, 2009を参照)。TNFSFのメンバーは、広く組織中に分布しており、TNFSFリガンド‐受容体相互作用は、活性化、増殖、分化、およびアポトーシスを含む造血から多面細胞応答(pleiotropic cellular responses)までの数多くの生物学的プロセスに関与している。TNFSFリガンド‐受容体相互作用は、腫瘍発生、移植片拒絶、敗血症性ショック、ウィルス複製、骨吸収、および自己免疫とも関連付けられている。特定の応答は、シグナル伝達する受容体、細胞型、および細胞が同時に受けるシグナルに依存する。
【0126】
TNFSFメンバーの多くが腫瘍細胞で発現されることから、これらの分子をターゲットとする抗体ベースの治療法が開発中であり、いくつかについては、現在臨床試験が行われている(例:肉腫および黒色腫の治療においてヒトに使用するためのTNF‐α)(Eggermont et al., Lancet Oncol, 4:429-437, 2003;Lans et al., Clin Cancer Res, 7:784-790, 2001)。加えて、これらの分子の多くは、抗体薬物複合体(例:CD30およびCD70)のターゲットとして、または放射免疫療法用(例:BLyS受容体 TACIおよびBR3)としても開発が行われつつある(Buchsbaum et al., J Nucl Med, 44:434-436, 2003)。
【0127】
同様に、いくつかのTNFSFメンバーは、病原体に対する防御、炎症応答、および自己免疫性などの自然および適応免疫応答の両方に関連付けられていることから、自己免疫性およびその他の炎症性疾患の治療のためにTNFSF受容体およびリガンドの多くをターゲットとする手法が開発されつつある。実際、ヒト化/ヒトモノクローナル抗体(例:インフリキシマブ(REMICADE(登録商標))またはアダリムマブ(HUMIRA(登録商標)))またはIgGおよび可溶性TNFSF受容体の組み換え融合タンパク質(例:エタネルセプト(ENBREL(登録商標)))を含むいくつかの生物学的TNF遮断治療剤(以降「TNF阻害剤」)が開発され、現在、クローン病および関節リウマチに伴う炎症を抑制するためにヒトに用いられている(Mitoma et al., Arthritis Rheum, 58:1248-1257, 2008;Shealy et al., Handb Exp Pharmacol, 181:101-129, 2008)。従って、そのような剤を、腸管粘膜および肺粘膜を含むがこれらに限定されない部位に局所的に送達することができれば、有効性および安全性におけるさらなる有益性が得られることになる。
【0128】
これらの様々なTNF阻害剤は、ヒトでの治療用として承認され、ヒト患者において良好に用いられているが、これらのTNF阻害剤に伴ういくつかの毒性は依然として存在しており、例えば、肝毒性、血栓塞栓性合併症、ならびに結核およびリンパ腫の発症リスクの上昇である(Gardam et al., Lancet Infect Dis, 3:148-155, 2003)。さらに、疾患の進行の停止には有効であるが、これらの剤は、非常に高価であり、一般的には静脈内もしくは皮下投与され、疾患を治癒するものではない。TNFSFメンバーのシグナル伝達の継続的な研究が、組織特異的介入の手法を開発するためには必要であり、これは、副作用のより少ないターゲット療法を可能とし得るものである。
【0129】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、単離された抗体または抗体断片であるTNF阻害剤である。本発明のコンストラクトおよび方法に有用である単離された抗体および抗体断片としては、限定されないが、モノクローナルAb(mAb)、ポリクローナルAb、Ab断片(例:Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、Fcなど)、キメラAb、ミニAbもしくはドメインAb(dAb)、二重特異性Ab、二特異性Ab、ヘテロ接合体Ab、一本鎖Ab(SCA)、一本鎖可変領域断片(ScFv)、1つのAb部分もしくは複数のAb部分を含む融合タンパク質、ヒト化Ab、完全ヒトAb、および必要とされる特異性の抗原認識部位を含む免疫グロブリン(Ig)分子のその他のいずれかの修飾された構成が挙げられる。
【0130】
抗TNF‐α抗体. FDA承認抗TNF‐α抗体、アダリムマブ(Abbvie HUMIRA(登録商標);DrugBank DB 00051)が、ヒトでの治療に用いられている。本発明の様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号88:
EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFDDYAMHWVRQAPGK
GLEWVSAITWNSGHIDYADSVERGFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAE
DTAVYYCAKVSYLSTASSLDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPS
SKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSS
GLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
(配列番号88)
に示される重鎖可変領域配列、および配列番号89:
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNYLAWYQQKPGKAPKLLIYAA
STLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDVATYYCQRYNRAPYTFGQG
TKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNAL
QSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVT
KSFNRGEC(配列番号89)
に示される軽鎖可変領域配列を含むヒト抗体もしくは抗原結合断片、またはその抗原結合もしくは免疫学的機能性免疫グロブリン断片である。
【0131】
様々な実施形態では、本発明は、重鎖および軽鎖を含む抗体を提供し、ここで、重鎖は、重鎖可変領域を含み、およびここで重鎖可変領域は、配列番号88に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の同一性を有する配列を含み;ならびにここで、軽鎖は、軽鎖可変領域を含み、およびここで軽鎖可変領域は、配列番号89のいずれに示されるアミノ酸配列に対しても、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の同一性を有する配列を含み;ここで、抗体は、ヒトTNF‐αと特異的に結合する。
【0132】
FDA承認抗TNF‐α抗体、インフリキシマブ(Centocor REMICADE(登録商標);DrugBank DB 00065)が、ヒトの治療に用いられている。本発明の様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号90:
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYAMHWVRQA
PGKGLEWVAIISFDGSNKSSADSVKGRFTUSRRNSKNALFLQM
NSLRAEDTAVFYCARDRGVSAGGNYYYYGMDVWGQGTTVTVSS
(配列番号90)
に示される重鎖可変領域配列、および配列番号91:
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQA
PRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTRFTLTISSLEPEDFAVYYC
QQRSNWPPFTFGPGTKVDIL(配列番号91)
に示される軽鎖可変領域配列を含むヒト抗体もしくは抗原結合断片、またはその抗原結合もしくは免疫学的機能性免疫グロブリン断片である。
【0133】
様々な実施形態では、本発明は、重鎖および軽鎖を含む抗体を提供し、ここで、重鎖は、重鎖可変領域を含み、およびここで重鎖可変領域は、配列番号90に示されるアミノ酸配列に対して、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の同一性を有する配列を含み;ならびにここで、軽鎖は、軽鎖可変領域を含み、およびここで軽鎖可変領域は、配列番号91のいずれに示されるアミノ酸配列に対しても、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の同一性を有する配列を含み;ここで、抗体は、ヒトTNF‐αと特異的に結合する。
【0134】
いくつかの他のTNFSFリガンドまたはTNFSFRに対する抗体が、文献に報告され、様々な炎症性疾患、自己免疫性疾患、および癌の治療または予防における治療薬候補として評価されている。指定のTNFSFポリペプチドまたはTNFSFRに対する抗体のヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、公開データベースから容易に入手可能である。そのような抗体、さらには追加のTNF阻害剤の包括的なレビューは、そのようなTNF阻害剤を教示する目的でその全内容が参照により本明細書に援用される“Therapeutic Targets of the TNF Superfamily”, edited by Iqbal S. Grewal, Landes Bioscience/Springer Science+Business Media, LLC dual imprint / Springer series: Advances in Experimental Medicine and Biology, 2009に提供される。
【0135】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、可溶性受容体または可溶性コリガンドを含むTNFSF阻害剤である。「可溶性受容体」、「可溶性サイトカイン受容体」(SCR)、および「イムノアドヘシン」の用語は、交換可能に用いられ、TNFSFメンバーの受容体を例とする受容体の細胞外ドメイン、およびIg配列を含む可溶性キメラ分子を意味し、これは、受容体の結合特異性を維持し、TNFSFメンバーと結合することができる。様々な実施形態では、TNFSFSCRは、TNFSFメンバーと結合することができるTNFSFメンバー細胞外ドメインからのTNFSFRアミノ酸配列(またはその一部分)(ある実施形態では、TNFSFRの結合特異性を実質的に維持するアミノ酸配列)およびIg配列の融合物を含む。2つの別個の種類のTNFSFR:I型 TNFSFR(TNFSFR I)およびII型 TNFSFR(TNFSFR II)が存在することが知られている。様々な実施形態では、TNFSF受容体は、ヒトTNFSF受容体配列であり、融合物は、Ig定常ドメイン配列との融合物である。他の実施形態では、Ig定常ドメイン配列は、Ig重鎖定常ドメイン配列である。他の実施形態では、2つのTNF受容体‐Ig重鎖融合物の会合(例:(1もしくは複数の)ジスルフィド結合による共有結合を介して)の結果として、ホモ二量体Ig様構造が得られる。
【0136】
本発明において有用である市販の可溶性受容体の例は、ENBREL(登録商標)(エタネルセプト)である。ENBREL(登録商標)は、ヒトIgG1のFc部分と連結されたヒト75キロダルトン(p75)腫瘍壊死因子受容体(TNFR)の細胞外リガンド結合部分から成っている組換えヒトTNFR‐p75‐Fc二量体融合タンパク質から成る。エタネルセプトのFc成分は、CH2ドメイン、CH3ドメイン、およびヒンジ領域を含有するが、IgG1のCH1ドメインは含有しない。エタネルセプトは、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)哺乳類細胞発現系における組換えDNA技術によって作製される。それは、934のアミノ酸から成る。この産物は、ヒトTNFR‐p75の可溶性部分のDNAをIgGのFc部分と共にコードすることによって作製される。本発明の様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号92:
LPAQVAFTPYAPEPGSTCRLREYYDQTAQMCCSKCSPGQHAKVFCTKTS
DTVCDSCEDSTYTQLWNWVPECLSCGSRCSSDQVETQACTREQNRICTCRPG
WYCALSKQEGCRLCAPLRKCRPGFGVARPGTETSDVVCKPCAPGTFSNTTSS
TDICRPHQICNVVAIPGNASMDAVCTSTSPTRSMAPGAVHLPQPVSTRSQ
HTQPTPEPSTAPSTSFLLPMGPSPPAEGSTGDEPKSCDKTHTCPPCPAPE
LLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGV
EVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEK
TISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQP
ENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQK
SLSLSPGK(配列番号92)
に示される配列を含む二量体融合タンパク質、またはその断片もしくはバリアントであるTNF阻害剤である。
【0137】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号92の配列に対する少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の同一性の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0138】
TNF阻害剤が誘導され、本発明のコンストラクトおよび方法における生物活性カーゴとして用いられる適切なTNFSFリガンドおよびTNFSFRの説明のためであるが限定するものではないリストを表2に示す。
【0139】
【0140】
血糖降下剤
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、血糖降下剤である。様々な実施形態では、血糖降下剤は、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約150、約200、約250、約300、約400、約500、約600、約700、約800、約900、または約1000のアミノ酸を含むペプチドである。
【0141】
本開示の融合分子における血糖降下剤として用いられるべき、または血糖降下剤として用いられることが考慮される血糖降下剤が誘導され得る適切な糖代謝関連タンパク質の説明のためであるが限定するものではないリストを表3に示す。
【0142】
【0143】
グルカゴン前駆体プレプログルカゴンの組織特異的翻訳後プロセッシングによって腸管L細胞で合成されるプログルカゴンインクレチンファミリーのメンバーであるグルカン様ペプチド1(GLP‐1)は、食欲および満腹の制御と関連付けられる強力な血糖降下剤である。GLP‐1は、GLP‐1受容体(GLP‐1R)を通して作用し、それは、脳、膵臓、腸、肺、胃、および腎臓を含む組織中に広く分布されている。GLP‐1の効果は、周囲のグルコース濃度に応じて、インスリン分泌性およびインスリン様の両方であると考えられる。膵臓からのインスリン分泌の増加、アルファ細胞およびベータ細胞の両方におけるインスリン感受性の増加、ならびに膵臓からのグルカゴン分泌の減少を行うその能力のために、GLP‐1およびその類似体は、糖尿病のための治療戦略として非常に関心を集めてきた。
【0144】
いくつかの臨床試験により、進行中のインスリン療法と合わせてGLP‐1アゴニストを添加する研究が行われ、いくつかのGLP‐1アゴニストが、T2Dの治療用として承認されており、例えば、エキセナチド(商品名Byetta(登録商標)、アミリン(Amylin)/アストラゼネカ(Astrazeneca));リラグルチド(商品名Victoza(登録商標)、ノボノルディスク社(Novo Nordisk A/S));リキシセナチド(商品名Lyxumia(登録商標)、サノフィ(Sanofi));アルビグルチド(商品名Tanzeum(登録商標)、グラクソスミスクライン(GlaxoSmithKline));デュラグルチド(商品名Trulicity(登録商標)、エリリリー(Eli Lilly))が挙げられる。有効性が証明された一方で、GLP‐1アゴニストの臨床使用に伴う主たる欠点は、生物学的半減期が短いことであり、このため、静脈内、または頻繁な皮下注射による連続的な投与が必要となり、現在までに承認されているGLP‐1薬物はすべて、1日2回または週1回のペースで皮下投与される。さらに、これらのGLP‐1アゴニストの使用に伴う安全性の懸念も存在し、すなわち、膵臓炎および膵臓腫瘍、低血糖、ならびに腎機能障害である。報告されているその他の副作用としては、胃腸障害が挙げられ、消化不良、食欲不振、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、眩暈、頭痛、および緊張不安感(feeling jittery)などである。このため、より長時間持続する天然GLP‐1の類似体の作製、ならびにT2D患者に対する注射頻度を減少させるための持続放出およびその他の関連技術の開発に向けた幅広い研究が続けられている。
【0145】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号93:
HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPS(配列番号93)
に示されるアミノ酸配列を有するGLP‐1アゴニスト、またはその断片もしくはバリアントである。
【0146】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号93の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0147】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号94:
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEEFIIAWLVKGRG(配列番号94)
に示されるアミノ酸配列を有するGLP‐1アゴニスト、またはその断片もしくはバリアントである。
【0148】
様々な実施形態では、生物活性カーゴは、配列番号94の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を含有する。
【0149】
ヒト成長ホルモン
成長ホルモン(GH)(ソマトロピンまたはソマトトロピンとしても知られる)は、人体における支配的なホルモンであり、内分泌系によって合成、分泌される。このホルモンは、身体の様々な器官にある細胞の成長および複製といった必須機能を制御する。GHの必須機能のいくつかとしては、筋肉成長の制御、骨のミネラル化および強度の向上、脂肪沈着の低減、ならびに良好なエネルギーレベルの維持が挙げられる。成長ホルモンの産生および分泌は、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)によって制御され、それは、視床下部によって分泌される。GHRHは、下垂体を刺激してGHを産生させ、それは、血流中に直接放出される。続いてGHは、肝臓を刺激してインスリン様成長因子(IGF‐1)を産生し、これが、コンドロサイト(軟骨細胞)の増殖を刺激し、筋芽細胞の分化を促進し、およびタンパク質合成を高め、次にこのことが、他の筋肉および組織細胞の成長を補助する。
【0150】
米国では、合成によって作製されたヒト成長ホルモン(HGH)が、成長ホルモン欠乏症(GHD)に起因する低身長、ターナー症候群(TS)、ヌーナン症候群、プラダー・ウィリ症候群、低身長ホメオボックス含有遺伝子(SHOX)欠損症、慢性腎不全、特発性低身長、および小児の胎内発育遅延を治療するために、小児集団に用いられてきた。成人では、HGHは、短腸症候群、重篤な腸疾患または小腸の大部分の外科切除に起因して栄養が適切に吸収されない状態、稀な下垂体腫瘍またはその治療に起因するGH欠乏症、およびHIV/AIDSに伴う筋消耗性疾患の治療に用いられてきた。
【0151】
成長ホルモン欠乏症(GHD)は、脳の基部に位置していくつかのホルモンの産生を担っている小さな腺である下垂体前葉からの成長ホルモン(GH)の不適切な分泌を特徴とする異なる病態の群を含む稀な障害である。GHDは、単独で、またはその他の下垂体ホルモン欠乏症と組み合わせて発生し得る。GHDは、出生時から存在する場合もあり(先天性)、または外傷、浸潤、腫瘍、または放射性療法の結果として後天的に獲得される場合もある。原因が未知である第三のカテゴリーも存在する(特発性)。小児期発症GHDは、先天性、後天性、または特発性の3つすべてがあり得る。それは、小児の暦年に対して不充分である四肢の骨の伸長の遅延に反映される発育遅延、低身長、成熟遅延をもたらす。成人発症GHDは、下垂体腫瘍または脳の外傷から獲得される場合が最も多いが、特発性もあり得る。それは、エネルギーレベルの低下、身体組成の変化、骨粗鬆症(骨のミネラル密度の減少)、筋力低下、LDLまたはコレステロールレベルの上昇などの脂質異常、インスリン抵抗性、および心機能障害を含む数多くの不定の症状を特徴とする。成人GHDは、毎年10万人に1人が発症すると推計されているが、小児期発症GHD患者を考慮すると、その発症率は、10万人の集団あたりおよそ2人のケースである。そのケースの約15~20%は、小児GHDの成人への移行を表している(Stochholm K et al., Eur J Endocrinol., 155:61-71, 2006)。
【0152】
ターナー(またはウルリッヒ‐ターナー)症候群(TS)は、全X染色体が存在しないこと、またはその染色体内の欠失を特徴とし、女性の発育に影響を与える染色体異常である。ターナー症候群の最も一般的な特徴は低身長であり、それは5歳頃までに明らかとなる。この病状は、全世界で2500人の新生女児に約1人の割合で発生するが、出産日まで生存しない妊娠(流産および死産)の中ではこれよりも非常に多く発生している。染色体の病状であることから、ターナー症候群を完治する方法は存在しない。
【0153】
組換えDNA由来ヒト成長ホルモンは、特にGHDおよびTSの治療のために承認された唯一の薬物である。2005年時点で米国で入手可能である様々な組換えヒト成長ホルモン(注射用のソマトロピン[rDNA由来]とも称される)(およびその製造業者)としては、NUTROPIN(登録商標)(ジーンテック(Genentech))、HUMATROPE(登録商標)(リリー(Lilly))、GENOTROPIN(登録商標)(ファイザー(Pfizer))、NORDITROPIN(登録商標)(ノボ(Novo))、およびSAIZEN(登録商標)(メルクセロノ(Merck Serono))が含まれた。2006年、米国食品医薬品局(FDA)は、OMNITROPE(登録商標)(サンドス(Sandoz))と称するrHGHのバージョンを承認した。徐放型のヒト成長ホルモン、NUTROPIN DEPOT(登録商標)(ジーンテック/アルケルメス(Alkermes))が、1999年にFDAによって承認され、注射回数を減少させることができたが(毎日ではなく、2または4週間に1回)、2004年、経済的理由により、ジーンテック/アルケルメスによるこの製品の生産は中止となった。承認されたさらなる組換えHGH品としては、短腸症候群用のSEROSTIM(登録商標)(EMDセロノ)、TEV‐TROPIN(登録商標)(テバ(Teva))、およびZORBITIVE(登録商標)(メルクセロノ)が挙げられる。
【0154】
GHDなどの成長障害の管理のための最も効果的で自然であり、信頼性の高い治療オプションであることが証明されたものの、これらの注射用rHGHは、いくつかの著しい欠点を有しており、それらとしては、例えば、1)長期間にわたる使用および高用量に伴う、重篤で不可逆的な合併症であり、例えば、糖尿病、心血管障害、および結腸癌発症の可能性が挙げられる。その他の一般的な副作用としては:関節痛、全身性浮腫、重篤頭痛、低血糖、手首痛(手根管症候群)、アテローム動脈硬化症を発症する可能性を高める血中のLDLレベルの上昇などが挙げられる。2)HGH注射は、店頭で購入できないが、しかしながら、FDAの柔軟性のない基準のために、ブラックマーケットがはびこっている。医師の処方箋なしにHGH注射液を購入することは、法律違反と見なされ、懲役および罰金によって法の下に罰せられる。そして3)治療のコストが膨大である。製薬会社によって異なるが、HGH注射による1ヶ月間の治療のコストは、典型的には、800ドルから3000ドルの間の範囲である。4つ目としては、rHGHを用いる従来の方法は、典型的には、HGHが皮下注射を介して投与される複数回投与レジメンを含む。そのような方法に伴う不便さ、痛み、および社会的烙印は、著しいものとなり得る。成長ホルモン欠乏症(GHD),ターナー症候群(TS)、および関連する障害に起因する低身長をこのような侵襲性の高い反復療法によって治療するために小児集団を管理することは、特に困難であり得る。
【0155】
完全長ヒトHGHは、191のアミノ酸から成る。分子生物学的技術を用いて作製されるHGHは、天然HGHと同一のアミノ酸配列を有していてよい。別の選択肢として、用いられるHGHは、自然ホルモンに対してアミノ酸配列に1つ以上の変異を含むHGH類似体であってもよい。これらのアミノ酸変異は、生物活性の向上、またはその他のいくつかの生物学的もしくはロジスティックな利点を提供し得る。様々な実施形態では、組換えHGHは、Genbank受託番号P01241に示されるアミノ酸配列を含む。HGHアミノ酸配列(P01241の26aaシグナル配列を除く)を、配列番号95に示す:
FPTIPLSRLFDNAMLRAHRLHQLAFDTYQEFEEAYIPKEQKYSFLQNPQTSLCFS
ESIPTPSNREETQQKSNLELLRISLLLIQSWLEPVQFLRSVFANSLVYGASDSNV
YDLLKDLEEGIQTLMGRLEDGSPRTGQIFKQTYSKFDTNSHNDDALLKNYGLL
YCFRKDMDKVETFLRIVQCRSVEGSCGF(配列番号95)
【0156】
本開示のHGHは、配列番号95の配列を有するいずれの源からのHGHも意味し、いずれの源から、または固相合成を用いることを例とする化学合成から得られた単離、精製、および/または組換えHGHも含む。また、自然HGHの保存的アミノ酸置換も本発明に含まれる。例えば、タンパク質またはペプチドの一次配列を変化させるが、通常はその機能は変化させない保存的なアミノ酸の変更が行われてよい。保存的アミノ酸置換は、典型的には、以下の群の中での置換を含む:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸;アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオニン;リジン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシン。様々な実施形態では、HGHは、配列番号95の配列との、例えば少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または少なくとも約99%の観察された相同性を共有するアミノ酸配列を有する。
【0157】
様々な実施形態では、本開示の融合分子での使用が考慮されるHGHは、本技術分野にて幅広く報告されてきたヒト成長ホルモンバリアントおよび変異体を含む(例えば、そのような成長ホルモンのバリアントおよび変異体を提供する特定の目的のために各々その全内容が参照により本明細書に援用される米国特許第8,637,646号(Wells et al.)およびそこに引用されている参考文献、ならびに米国特許出願第20110130331号(Guyon et al.)参照)。
【0158】
様々な実施形態では、本開示の融合分子での使用が考慮されるHGHは、例えば、NUTROPIN(登録商標)(ジーンテック)、HUMATROPE(登録商標)(リリー)、GENOTROPIN(登録商標)(ファイザー)、NORDITROPIN(登録商標)(ノボ)、SAIZEN(登録商標)(メルクセロノ)、OMNITROPE(登録商標)(サンドス)、SEROSTIM(登録商標)(EMDセロノ)、TEV‐TROPIN(登録商標)(テバ)、およびZORBITIVE(登録商標)(メルクセロノ)が挙げられる。
【0159】
本開示の融合分子における成長ホルモンとして用いられるべき、または成長ホルモンとして用いられることが考慮される成長ホルモンが誘導され得る適切な成長ホルモンタンパク質の説明のためであるが限定するものではないリストを表4に示す。
【0160】
【0161】
生物活性カーゴの結合のための挿入部位
融合分子の生物活性カーゴは、当業者に公知の限定されないいずれの方法によって融合分子の残りの部分と結合されてもよい。生物活性カーゴは、修飾コリックス毒素の細胞結合またはトランスサイトーシス活性を阻害することのない融合分子のいずれの部分に導入されてもよい。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、修飾コリックス毒素のN末端またはC末端に直接カップリングされる。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、修飾コリックス毒素のアミノ酸の側鎖と接続されてよい。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、非開裂性ペプチドリンカーによって修飾コリックス毒素とカップリングされる。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、開裂性リンカーによって修飾コリックス毒素とカップリングされ、それによって、(1もしくは複数の)開裂性リンカーでの開裂により、融合分子の残りの部分から生物活性カーゴが分離される。様々な実施形態では、生物活性カーゴは、開裂性リンカーの開裂後もポリペプチドに結合した状態が維持される短鎖リーダーペプチドも含んでよいポリペプチドである。例えば、生物活性カーゴは、1アミノ酸超、5アミノ酸超、10アミノ酸超、15アミノ酸超、20アミノ酸超、25アミノ酸超、30アミノ酸超、50アミノ酸超、または100アミノ酸超の短鎖リーダーペプチドを含んでよい。ある場合では、生物活性カーゴは、100アミノ酸未満、50アミノ酸未満、30アミノ酸未満、25アミノ酸未満、20アミノ酸未満、15アミノ酸未満、10アミノ酸未満、または5アミノ酸未満の短鎖リーダーペプチドを含んでよい。ある場合では、生物活性カーゴは、1~100アミノ酸、5~10アミノ酸、10から50アミノ酸、または20から80アミノ酸の短鎖リーダーペプチドを含んでよい。自然のコリックス毒素では、ドメインIbループは、アミノ酸387から425までにわたり、構造的には、395番目および402番目の位置にある2つのシステイン間のジスルフィド結合を特徴とする。コリックス毒素のこのドメインIb部分は、細胞結合、トランスロケーション、ER残留、またはADPリボシル化活性を含むコリックス毒素の公知のいずれの活性に対しても必須ではない。従って、ドメインIbは、完全に欠失されてよく、または生物活性カーゴを含有するように修飾されてもよい。従って、様々な実施形態では、生物活性カーゴは、コリックス毒素ドメインIbに挿入されてよい。所望される場合、生物活性カーゴは、395番目および402番目の位置にある架橋されていないシステイン間のコリックス毒素ドメインIbに挿入されてよい。これは、これらのシステイン間のジスルフィド結合を還元すること、一方もしくは両方のシステインをIbドメインから完全に欠失させること、一方もしくは両方のシステインを、セリンを例とする他の残基へ変異させること、またはその他の類似の技術によって達成することができる。別の選択肢として、生物活性カーゴは、395番目および402番目の位置にあるシステイン間のドメインIbループに挿入されてもよい。そのような実施形態では、これらのシステイン間のジスルフィド結合を用いて、生物活性カーゴドメインを拘束することができる。
【0162】
生物活性カーゴが融合分子の別の部分と一緒に融合タンパク質として発現される実施形態では、生物活性カーゴは、当業者に公知の限定されないいずれの方法によって融合分子中に挿入されてもよい。例えば、生物活性カーゴに対応するアミノ酸が、自然アミノ酸配列の欠失を伴って、または伴わずに、融合分子中に直接挿入されてよい。様々な実施形態では、コリックス毒素のIbドメインのすべて、または一部分が欠失されて、生物活性カーゴで置き換えられてよい。様々な実施形態では、Ibループのシステイン残基が、生物活性カーゴが非拘束状態で維持されるように欠失される。他の実施形態では、Ibループのシステイン残基がジスルフィド結合で連結されて、生物活性カーゴを拘束する。
【0163】
生物活性カーゴが融合分子の残りの部分と一緒に融合タンパク質として発現されない実施形態では、生物活性カーゴは、当業者に公知の限定されない適切ないずれの方法によって融合分子の残りの部分と接続されてもよい。より具体的には、受容体結合ドメインを分子の残りの部分と接続するための上述した代表的な方法は、生物活性カーゴの分子の残りの部分との接続に同等に適用可能である。
【0164】
融合タンパク質の作製
様々な実施形態では、非天然融合分子は、組換えDNA法を用いて合成される。一般的には、これは、融合分子をコードするDNA配列の作製、特定のプロモーターの支配下の発現カセット中へのこのDNAの配置、ホスト中での分子の発現、発現された分子の単離、および必要に応じて、分子の再生を含む。
【0165】
本明細書で述べる融合分子(例:コリックス415-IL‐10)をコードするDNAは、例えば、適切な配列のクローニングおよび制限処理、またはNarang et al. (1979) Meth. Enzymol. 68: 90-99のリン酸トリエステル法;Brown et al. (1979) Meth. Enzymol. 68: 109-151のリン酸ジエステル法;Beaucage et al. (1981) Tetra. Lett., 22: 1859-1862)のジエチルホスホラミダイト法;米国特許第4,458,066号の固体支持法(solid support method)などの方法による直接化学合成を含む適切ないかなる方法によって作製されてもよい。
【0166】
化学合成では、一本鎖オリゴヌクレオチドが作製される。これは、相補配列によるハイブリダイゼーションによって、またはこの一本鎖をテンプレートとして用いたDNAポリメラーゼによる重合によって二本鎖DNAに変換することができる。当業者であれば、DNAの化学合成は、約100塩基の配列に限定されるが、短い配列のライゲーションによってより長い配列を得ることができることは認識される。
【0167】
別の選択肢として、サブ配列がクローニングされ、適切なサブ配列が、適切な制限酵素を用いて開裂されてもよい。次に、これらの断片のライゲーションによって、所望されるDNA配列を作製することができる。
【0168】
様々な実施形態では、本開示の融合分子をコードするDNAは、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)などのDNA増幅法を用いてクローニングされてよい。従って、例えば、IL‐10のための遺伝子は、例えばNdeIのための制限部位を含有するセンスプライマー、およびHind IIIのための制限部位を含有するアンチセンスプライマーを用いてPCR増幅される。これによって、成熟IL‐10配列をコードし、末端制限部位を有する核酸を作製することができる。「相補的」制限部位を有する修飾コリックス毒素を同様にクローニングし、次に、IL‐10および/またはIL‐10に結合したリンカーにライゲーションすることができる。核酸配列のライゲーションおよびベクターへの挿入により、修飾コリックス毒素に繋げられたIL‐10をコードするベクターが作製される。
【0169】
非開裂性リンカー
様々な実施形態では、修飾コリックス毒素および生物活性カーゴは、1つ以上のアミノ酸(例:25アミノ酸まで)から成るペプチドスペーサーによって分離されていてよい。一般的に、スペーサーは、タンパク質を繋げること、またはそれらの間の何らかの最小距離もしくはその他の空間的関係を保持することを除いては、特異的な生物活性を有しない。しかし、様々な実施形態では、スペーサーの成分アミノ酸は、フォールディング、正味の電荷、または疎水性などの分子のある特性に影響を与えるように選択されてよい。
【0170】
様々な実施形態では、リンカーは、コリックス毒素および生物活性カーゴの両方に対して共有結合を形成することができる。適切なリンカーは、当業者に公知であり、これらに限定されないが、直鎖状もしくは分岐鎖状炭素リンカー、ヘテロ環式炭素リンカー、またはペプチドリンカーが挙げられる。様々な実施形態では、(1もしくは複数の)リンカーは、コリックス毒素および/または生物活性カーゴの成分アミノ酸と、その側鎖基を通して(例:システインへのジスルフィド結合を通して)繋げられてよい。様々な実施形態では、リンカーは、コリックス毒素および/または生物活性カーゴの末端アミノ酸のアルファ炭素アミノ基および/またはカルボキシル基に繋げられる。
【0171】
コリックス毒素上の基と反応性である1つの官能基および生物活性カーゴと反応性である別の基を有する二官能リンカーを用いて、所望される複合体が形成されてよい。別の選択肢として、誘導体化は、ターゲット部分の化学処理を含んでよい。例えば、抗体または抗体断片などのポリペプチド上に遊離スルフヒドリル基を生成させる手順が知られている(米国特許第4,659,839号参照)。
【0172】
放射性核種金属キレート、毒素、および薬物を含む様々な化合物を抗体などのタンパク質に結合させるための多くの手順およびリンカー分子が知られている。例えば、欧州特許出願第188,256号;米国特許第4,671,958号、同第4,659,839号、同第4,414,148号、同第4,699,784号;同第4,680,338号;同第4,569,789号;および同第4,589,071号;ならびにBorlinghaus et al. (1987) Cancer Res. 47: 4071-4075を参照されたい。
【0173】
様々な実施形態では、対象に送達されるべき生物活性カーゴは、例えばアミノ酸配列GGGGS(配列番号96)、GGGGSGGGGS(配列番号97)、GGGGSGGGGSGGGGS(配列番号98)、またはGGGGSGGG(配列番号99)を含む1つ以上の非開裂性ペプチドリンカーを用いて修飾コリックス毒素とカップリングされ、ここで、修飾コリックス毒素は、マクロファージ、抗原提示細胞、および樹状細胞などの免疫系の細胞を含むがこれらに限定されない特定の細胞に、前記生物活性カーゴをターゲティングする。
【0174】
開裂性リンカー
様々な実施形態では、対象に送達されるべき生物活性カーゴは、1つ以上の開裂性リンカーを用いて修飾コリックス毒素とカップリングされる。融合分子に存在する開裂性リンカーの数は、少なくとも部分的に、修飾コリックス毒素に対する生物活性カーゴの位置、および生物活性カーゴの性質に依存する。生物活性カーゴが、単一リンカーでの開裂によって融合分子の残りの部分から分離可能である場合、融合分子は、単一開裂性リンカーを含んでよい。さらに、生物活性カーゴが、例えば、二量体またはその他の多量体である場合、生物活性カーゴの各サブユニットは、融合分子の残りの部分から、および/または生物活性カーゴの他のサブユニットから、開裂性リンカーの開裂によって分離可能である。
【0175】
様々な実施形態では、開裂性リンカーは、上皮細胞の側底膜またはその近傍に存在する開裂酵素によって開裂可能である。そのような酵素によって開裂されるように開裂性リンカーを選択することにより、生物活性カーゴは、粘膜を通してのトランスサイトーシス、および上皮細胞から膜の側底側の細胞マトリックス中に放出された後に、融合分子の残りの部分から遊離可能である。さらに、上皮細胞の内部に存在する開裂酵素を用いることも可能であり、それによって、開裂性リンカーは、融合分子および生物活性カーゴがその細胞の側底膜から放出される結果となる極性化上皮細胞中の輸送経路に融合分子が入る前に開裂酵素が融合分子を開裂しない限りにおいて、側底膜からの融合分子の放出の前に開裂される。
【0176】
様々な実施形態では、極性化上皮細胞の側底膜に存在する酵素は、例えば、カテプシンGI、キモトリプシンI、エラスターゼI、サブチリシンAI、サブチリシンAII、トロンビンI、またはウロキナーゼIから選択される。表5は、これらの酵素を、特定のペプチダーゼによって認識され、開裂されるアミノ酸配列と共に示す。
【0177】
【0178】
様々な実施形態では、開裂性リンカーは、送達コンストラクトの残りの部分よりも高い開裂の傾向を示す。当業者であれば分かるように、多くのペプチドおよびポリペプチド配列は、ペプチダーゼおよびプロテアーゼによって開裂可能である。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、送達コンストラクトの投与の過程で、送達コンストラクトに存在する他のアミノ酸配列に対して優先的に開裂されるように選択される。様々な実施形態では、受容体結合ドメインは、送達コンストラクトの対象の血流への送達後、実質的に(例:約99%、約95%、約90%、約85%、約80%、または約75%)無傷である。様々な実施形態では、トランスロケーションドメインは、送達コンストラクトの対象の血流への送達後、実質的に(例:約99%、約95%、約90%、約85%、約80%、または約75%)無傷である。様々な実施形態では、高分子は、送達コンストラクトの対象の血流への送達後、実質的に(例:約99%、約95%、約90%、約85%、約80%、または約75%)無傷である。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、送達コンストラクトの対象の血流への送達後、実質的に(例:約99%、約95%、約90%、約85%、約80%、または約75%)開裂される。
【0179】
他の実施形態では、開裂性リンカーは、対象の血漿中に見出される開裂酵素によって開裂される。開裂性リンカーの開裂には、対象の血漿中存在することが当業者によって公知であるいずれの開裂酵素が用いられてもよい。開裂性リンカーの開裂のためのそのような酵素の使用は、極性化上皮細胞の側底膜近傍で見出される開裂酵素の使用よりは好ましくなく、それは、側底膜近傍の方が効率的な開裂が行われるものと考えられるからである。しかし、血漿酵素によって媒介される開裂が、充分な割合の送達コンストラクトを開裂して有害作用を回避することを可能とするのに充分に効率的であると当業者が判断する場合は、そのような血漿開裂酵素が、送達コンストラクトの開裂に用いられてよい。従って、様々な実施形態では、開裂性リンカーは、カスパーゼ1、カスパーゼ3、プロタンパク質転換酵素1、プロタンパク質転換酵素2、プロタンパク質転換酵素4、プロタンパク質転換酵素4 PACE4、プロリルオリゴペプチダーゼ、エンドセリン開裂酵素、ジペプチジルペプチダーゼIV、シグナルペプチダーゼ、ネプリライシン、レニン、およびエステラーゼから成る群より選択される酵素によって開裂されてよい(例えば、その全内容が参照により本明細書に援用される米国特許第6,673,574号参照)。表6は、これらの酵素を、特定のペプチダーゼによって認識される(1もしくは複数の)アミノ酸配列と共に示す。ペプチダーゼは、星印で識別されるアミノ酸のN末端側で、これらの配列を含むペプチドを開裂する。
【0180】
【0181】
従って、様々な実施形態では、開裂性リンカーは、上皮細胞の側底膜に存在する酵素によって開裂可能であることが当業者に公知であるいずれの開裂性リンカーであってもよい。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、ペプチドを含む。他の実施形態では、開裂性リンカーは、RNAまたはDNAなどの核酸を含む。さらの他の実施形態では、開裂性リンカーは、ジッサカリドまたはトリサッカリドなどの炭水化物を含む。
【0182】
別の選択肢として、様々な実施形態では、開裂性リンカーは、送達コンストラクトが投与される対象の血漿中に存在する酵素によって開裂可能であることが当業者に公知であるいずれの開裂性リンカーであってもよい。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、ペプチドを含む。他の実施形態では、開裂性リンカーは、RNAまたはDNAなどの核酸を含む。さらの他の実施形態では、開裂性リンカーは、ジッサカリドまたはトリサッカリドなどの炭水化物を含む。
【0183】
様々な実施形態では、ペプチダーゼは、側底側(側底とも称される)において、非常により高い(例:頂端側と比較して100%、200%、またはそれよりも高い活性の上昇)活性の上昇を示す。従って、様々な実施形態では、開裂性リンカーは、膜の頂端側よりも膜の側底側において50%高い活性を示す酵素によって開裂可能である。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、膜の頂端側よりも膜の側底側において100%高い活性を示す酵素によって開裂可能である。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、膜の頂端側よりも膜の側底側において200%高い活性を示す酵素によって開裂可能である。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、膜の頂端側よりも膜の側底側において500%高い活性を示す酵素によって開裂可能である。様々な実施形態では、開裂性リンカーは、膜の頂端側よりも膜の側底側において1000%高い活性を示す酵素によって開裂可能である。
【0184】
様々な実施形態では、融合分子は、例えば、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、または配列番号107から選択されるアミノ酸配列を有する開裂性リンカーを含み、極性化上皮細胞の頂端側で示すよりも高い活性を極性化上皮細胞の側底側で示す酵素によって開裂可能であり、および/または極性化上皮細胞の頂端側で示すよりも高い活性を血漿中で示す酵素によって開裂可能である。
【0185】
様々な実施形態では、開裂性リンカーは、融合分子の環境の変化に続いて開裂される開裂性リンカーであってよい。例えば、開裂性リンカーは、pH感受性であり、融合分子が極性化上皮細胞の側底膜から放出された際に受けるpHの変化によって開裂される開裂性リンカーであってよい。例えば、腸管腔は強いアルカリ性である一方で、血漿は本質的に中性である。従って、開裂性リンカーは、アルカリ性から中性pHへのシフトによって開裂される部分であってよい。開裂性リンカーを開裂する融合分子の環境の変化は、融合分子が極性化上皮細胞の側底膜から放出された際に受ける、当業者に公知の限定されないいずれの環境変化であってもよい。
【0186】
様々な実施形態では、開裂性リンカーは、対象の血漿中に見出される開裂酵素によって開裂される。開裂性リンカーの開裂には、対象の血漿中に存在することが当業者に公知であるいずれの開裂酵素が用いられてもよい。従って、様々な実施形態では、開裂性リンカーは、例えば、配列番号108、配列番号109、配列番号110、配列番号111、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号115、配列番号116、配列番号117、配列番号118、配列番号119、または配列番号120から選択される酵素によって開裂されてよい。
【0187】
様々な実施形態では、開裂性リンカーは、タバコエッチウィルス(TEV)プロテアーゼの既知基質であるアミノ酸配列を含有するリンカーである。従って、様々な実施形態では、開裂性リンカーは、例えばGGGGSGGGENLYFQS(配列番号121)に示されるアミノ酸配列を含む。
【0188】
カーゴの修飾コリックス毒素との化学的結合
様々な実施形態では、対象に送達されるべき生物活性カーゴは、修飾コリックス毒素と化学的に結合される。分子を化学的に結合する手段は、当業者に公知である。
【0189】
2つの分子を結合させるための手順は、剤の化学構造に応じて様々である。ポリペプチドは、典型的には、他方のペプチド上、またはこれらの分子をそれに繋げるためのリンカー上にある適切な官能基との反応に利用可能であるカルボン酸(COOH)または遊離アミン(-NH2)基を例とする様々な官能基を含有する。
【0190】
別の選択肢として、抗体および/または生物活性カーゴは、追加の反応性官能基の露出または結合のために誘導体化されてもよい。誘導体化は、イリノイ州ロックフォードのピアースケミカルカンパニー(Pierce Chemical Company)から入手可能であるものなどのいくつかのリンカー分子のうちのいずれの結合を含んでもよい。
【0191】
様々な実施形態では、単離された修飾コリックス毒素は、細菌発酵によって作製され、確立された方法によって精製される。精製された修飾コリックス毒素は、次に、このタンパク質のC末端近傍に位置する遊離スルフヒドリル残基を通しての直接化学カップリングを可能とするために、そのC末端で修飾される。C末端修飾は、タバコエッチウィルス(TEV)からの高選択性プロテアーゼのためのコンセンサス開裂配列を有するシステイン拘束ループ(cysteine-constrained loop)、第二のシステイン、およびヘキサヒスチジン(His6)タグを含む。第二のCysは、最終的にカップリングに用いられるCysとのジスルフィド架橋を形成するために含められる。His6配列をタンパク質に付加することは、精製を簡便化し、TEV開裂配列は、穏和な還元の後に末端Cys残基を選択的に除去するための機構を提供する。ntコリックスコンストラクトの発現および単離後のTEV開裂および0.1mM ジチオテイトール(dithiotheitol)による穏和な還元により、カーゴ結合の一般的機構としてのマレイミドをベースとする反応を介して、生物活性カーゴの直接化学カップリングが可能となる。TEVプロテアーゼ開裂、還元、および遊離スルフヒドリルによるマレイミド反応を通してのカーゴカップリングの後、第二のNi2+カラムクロマトグラフィ工程により、遊離されたC末端配列の除去が達成された。
【0192】
様々な実施形態では、融合分子は、修飾コリックス毒素を用いて共有結合によって修飾された粒子を含み、生物活性カーゴは、粒子に一体化されている。様々な実施形態では、粒子は、約150nm未満、約100nm未満、または約50nm未満の直径であってよい。
【0193】
様々な実施形態では、融合分子は、修飾コリックス毒素と非共有結合によってカップリングされた生物活性カーゴを含む。この融合分子は、例えば、IL‐10受容体の表面要素など、非共有結合によって会合されたIL‐10を、上皮を通して輸送することが可能である(その全内容が参照により本明細書に援用されるJosephson, K., Logsdon, N.J., Walter, M.R., Immunity 15: 35-46, 2001)。
【0194】
医薬組成物および送達方法
本開示の医薬組成物は、ヒト対象への投与のための組成物に関する。医薬組成物は、本明細書で挙げる非天然融合分子を、単独で、または組み合わせて含む。医薬組成物は、非天然融合分子の特性を変化させることができる、例えば、その機能を安定化、調節、および/または活性化することができる追加の分子を含んでよい。組成物は、例えば、固体または液体の形態であってよく、とりわけ、粉末、錠剤、溶液、またはエアロゾルの形態であってよい。本開示の医薬組成物は、所望に応じて、および追加として、薬理学的に許容されるキャリアを含んでよい。「薬理学的に許容されるキャリア」は、無毒性の固体、半固体、または液体の充填剤、希釈剤、カプセル化剤、ならびに標準的な医薬キャリア、媒体、緩衝剤、および賦形剤のいずれをも意味し、リン酸緩衝生理食塩水溶液、5%デキストロース水溶液、ならびに油/水型または水/油型エマルジョンなどのエマルジョン、ならびに様々な種類の湿潤剤および/または補助剤などである。
【0195】
医薬組成物は、一般的に、融合分子に対して意図される即時使用に適するように製剤される。例えば、融合分子が直ちに投与される予定にない場合、融合分子は、保存に適する組成物として製剤されてよい。1つのそのような組成物としては、適切な安定化剤を一緒に含む融合分子の凍結乾燥製剤である。別の選択肢として、融合分子組成物は、1つ以上の適切な安定化剤を含む溶液として、保存用に製剤されてもよい。当業者に公知のそのようないずれの安定化剤も、限定されずに用いられてよい。例えば、凍結乾燥製剤に適する安定化剤としては、これらに限定されないが、糖、塩、界面活性剤、タンパク質、カオトロピック剤、脂質、およびアミノ酸が挙げられる。液体製剤に適する安定化剤としては、これらに限定されないが、糖、塩、界面活性剤、タンパク質、カオトロピック剤、脂質、およびアミノ酸が挙げられる。組成物に用いられてよい具体的な安定化剤としては、これらに限定されないが、トレハロース、血清アルブミン、ホスファチジルコリン、レシチン、およびアルギニンが挙げられる。融合分子の凍結乾燥または液体製剤を安定化させるためのその他の化合物、組成物、および方法は、例えば、米国特許第6,573,237号、同第6,525,102号、同第6,391,296号、同第6,255,284号、同第6,133,229号、同第6,007,791号、同第5,997,856号、および同第5,917,021号に見出すことができる。
【0196】
様々な実施形態では、本開示の医薬組成物は、経口送達用に製剤される。経口送達用に製剤された医薬組成物は、胃腸(GI)上皮を通してのトランスサイトーシスを媒介する修飾コリックス毒素の能力を利用するものである。このような医薬組成物の経口投与は、腸管粘膜を例とする消化粘膜の極性化上皮細胞を通しての融合分子の吸収、およびそれに続く粘膜の側底側での生物活性カーゴの放出をもたらすものと期待される。様々な実施形態では、上皮細胞は、鼻上皮細胞、口上皮細胞、腸上皮細胞、直腸上皮細胞、膣上皮細胞、および肺上皮細胞から成る群より選択される。本開示の医薬組成物は、GI上皮を通しての融合タンパク質の輸送を促進するために、トランスサイトーシス促進剤(transcytosis enhancer)の添加を含んでよい。そのような促進剤は、本技術分野にて公知である。各々についてその全内容が参照により本明細書に援用されるXia et al., (2000) J. Pharmacol. Experiment. Therap., 295:594-600;およびXia et al. (2001) Pharmaceutical Res., 18(2):191-195を参照されたい。
【0197】
GI上皮を通して輸送されると、本開示の融合分子は、血清中において長期間の半減期を示すことが、すなわち、融合分子の生物活性カーゴは、その非融合状態の生物活性カーゴと比較して長期間の血清中半減期を示すことが期待される。このため、本開示の医薬組成物の経口製剤は、GI上皮への輸送および胃での融合分子の保護に適するように作製される。そのような製剤は、キャリアおよび分散剤成分を含んでよく、エアロゾル(経口または経肺送達用)、シロップ、エリキシール、咀嚼錠を含む錠剤、硬質または軟質カプセル、トローチ、ロゼンジ、水性または油性懸濁液、エマルジョン、カシェ剤またはペレット、顆粒、および分散性粉末を含む適切ないかなる形態であってもよい。様々な実施形態では、医薬組成物は、正確な用量の簡便な経口投与に適している固体剤形、例えば錠剤、カプセルなどで用いられる。
【0198】
様々な実施形態では、経口製剤は、融合分子、および胃の中にある間の融合分子を保護することができる1つ以上の化合物を含む。例えば、保護化合物は、融合分子の酸および/または酵素による加水分解を防止することができるべきである。様々な実施形態では、経口製剤は、融合分子、および胃から小腸へのコンストラクトの輸送を促進することができる1つ以上の化合物を含む。様々な実施形態では、融合分子を胃の中での分解から保護することができる1つ以上の化合物は、胃から小腸へのコンストラクトの輸送を促進することもできる。例えば、炭酸水素ナトリウムを含めることは、Mrsny et al., Vaccine 17:1425-1433, 1999に記載されるように、胃内に送達された物質の胃から十二指腸への迅速な移動を促進するのに有用であり得る。融合分子が胃を通過して小腸の極性化上皮膜と接触することができるように組成物を製剤するためのその他の方法としては、これらに限定されないが、DeYoung, Int J Pancreatol, 5 Suppl:31-6, 1989に記載されるような腸溶コーティング技術、ならびに米国特許第6,613,332号、同第6,174,529号、同第6,086,918号、同第5,922,680号、および同第5,807,832号に提供される方法が挙げられ、各文献は、その全内容について参照により本明細書に援用される。
【0199】
経口使用を意図する医薬組成物は、医薬組成物の製造のための当業者に公知のいずれの方法に従って作製されてもよく、そのような組成物は、薬理学的に洗練された味の良い製剤を得る目的で、甘味剤から成る群より選択される1つ以上の剤を含有してよい。例えば、経口送達可能錠剤を作製するためには、融合分子は、少なくとも1つの医薬賦形剤と混合され、公知の方法に従ってこの固体製剤が圧縮されて、胃腸管へ送達するための錠剤が形成される。錠剤組成物は、典型的には、サッカリドもしくはセルロースキャリア、デンプンペーストもしくはメチルセルロースなどのバインダー、充填剤、崩壊剤、または医療製剤の製造に典型的に通常用いられるその他の添加剤を例とする添加剤と共に製剤される。経口送達可能カプセルを作製するためには、DHEAは、少なくとも1つの医薬賦形剤と混合され、この固体製剤が、胃腸管への送達に適するカプセル容器中に入れられる。融合分子を含む組成物は、参照により本明細書に援用されるRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. 1990(マックパブリッシング社(Mack Publishing Co.)ペンシルベニア州、イーストン、18042)のチャプター89に概略的に記載されるように作製されてよい。
【0200】
様々な実施形態では、医薬組成物は、錠剤の製造に適する無毒性の薬理学的に許容される賦形剤との混合物として融合分子を含有する経口送達可能錠剤として製剤される。このような賦形剤は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤、トウモロコシデンプン、ゼラチン、またはアラビアガムを例とする造粒および崩壊剤、ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクを例とする滑沢剤であってよい。錠剤は、未コーティングであってよく、または胃腸管での崩壊および吸収を遅延し、それによってより長時間にわたる持続的な作用を提供するために、公知の技術を用いてコーティングされてもよい。例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートなどの時間遅延剤(time delay material)が、単独で、またはワックスと共に用いられてよい。
【0201】
様々な実施形態では、医薬組成物は、硬質ゼラチンカプセルとして製剤され、この場合、融合分子は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、もしくはカオリンを例とする不活性固体希釈剤と混合され、または軟質ゼラチンカプセルとして製剤され、この場合は、融合分子は、ラッカセイ油、ピーナッツ油、液体パラフィン、もしくはオリーブ油を例とする水性または油性媒体と混合される。
【0202】
様々な実施形態では、水性懸濁液が、水性懸濁液の製造に適する賦形剤との混合物として融合分子を含有してよい。そのような賦形剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、およびアラビアガムを例とする懸濁剤であり;分散剤または湿潤剤は、レシチンを例とする天然リン脂質、もしくはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、もしくはエチレンオキシドと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデシルエチルオキシセタノール、もしくはポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなどのエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、もしくはエチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。水性懸濁液は、p‐ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn‐プロピルを例とする1つ以上の保存剤、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、およびスクロースまたはサッカリンなどの1つ以上の甘味剤も含有してよい。
【0203】
様々な実施形態では、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、もしくはココナッツ油を例とする植物油、または液体パラフィンなどの鉱油に融合分子を懸濁することにより、油性懸濁液が製剤されてよい。油性懸濁液は、蜜蝋、硬質パラフィン、またはセチルアルコールを例とする増粘剤を含有してよい。味の良い経口製剤を得るために、上記で示したような甘味剤および香味剤が添加されてよい。このような組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を添加することによって保存されてよい。
【0204】
様々な実施形態では、医薬組成物は、水中油型エマルジョンの形態であってよい。油相は、植物油、例えばオリーブ油もしくはラッカセイ油、または鉱油、例えばアカシアガムもしくはトラガカントガム、天然リン脂質、例えばダイズレシチン、ならびに脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導されるエステルもしくは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、ならびに同じ部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであってよい。エマルジョンは、甘味および香味剤も含有してよい。
【0205】
医薬組成物が錠剤またはカプセルの形態である様々な実施形態では、錠剤またはカプセルは、生物活性カーゴを胃での酵素作用から保護するために、および対象に吸収されて有効な応答を発生させるための充分な生物活性カーゴが存在することを確保するために、コーティングまたはカプセル化される。そのようなコーティングまたはカプセル化の方法としては、例えば、薬物キャリアとしての疎水性バックボーンおよび親水性側鎖を有するポリマーを含むナノ粒子でのカプセル化、マイクロ粒子でのカプセル化、エマルジョン中のリポソームへの挿入、ならびに他の分子との結合が挙げられる。ナノ粒子の例としては、キトサンおよびCarbopolでコーティングされた粘膜付着性ナノ粒子(Takeuchi et al., Adv. Drug Deliv. Rev. 47(1):39-54, 2001)、ならびにポリ(2‐スルホブチル‐ビニルアルコール)およびポリ(D,L‐乳酸‐コ‐グリコール酸)の荷電ポリエステルの組み合わせを含有するナノ粒子(Jung et al., Eur. J. Pharm. Biopharm. 50(1):147-160, 2000)が挙げられる。
【0206】
生物活性カーゴを層ごとに放出し、それによって胃腸管を移動中に所定の時間枠にわたって生物活性カーゴを放出するカプセル化またはコーティングされた錠剤が用いられてよい。加えて、生物活性カーゴを含む錠剤が、より大きい錠剤中に配置されてもよく、それによって、温度、化学的剤(例:溶媒)、pH、および水分などの環境およびプロセッシング条件から内部錠剤が保護される。外部錠剤およびコーティングは、さらに、胃環境中で生物活性カーゴを保護するようにも働く。
【0207】
様々な実施形態では、医薬組成物は、ポリエステルミクロスフィア、ゼインミクロスフィア、プロテイノイドミクロスフィア、ポリシアノアクリレートミクロスフィア、および脂質に基づく系を用いて、経口送達用に製剤されてよい(例えば、DiBase and Morrel, Oral Delivery of Microencapsulated Proteins, in Protein Delivery: Physical Systems, Sanders and Hendren (eds.), pages 255-288 (Plenum Press 1997)を参照)。
【0208】
表面活性剤または界面活性剤は、粘膜またはライニング(lining)を通してのポリペプチドの吸収を促進する。有用な表面活性剤または界面活性剤としては、脂肪酸およびその塩、胆汁酸塩、リン脂質、またはアルキルサッカリドが挙げられる。脂肪酸およびその塩の例としては、カプリレート(C8)、カプレート(C10)、ラウレート(C12)、およびミリステート(C14)のナトリウム、カリウム、およびリジン塩が挙げられる。胆汁酸塩の例としては、コール酸、ケノデオキシコール酸、グリココール酸、タウロコール酸、グリコケノデオキシコール酸、タウロケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、グリコデオキシコール酸、タウロデオキシコール酸、リトコール酸、およびウルソデオキシコール酸が挙げられる。リン脂質の例としては、リゾホスファチジルコリン、リゾホスファチジルグリセロール、リゾホスファチジルエタノールアミン、リゾホスファチジルイノシトール、およびリゾホスファチジルセリンなどの一本鎖リン脂質;またはジアシルホスファチジルコリン、ジアシルホスファチジルグリセロール、ジアシルホスファチジルエタノールアミン、ジアシルホスファチジルイノシトール、およびジアシルホスファチジルセリンなどの二本鎖リン脂質が挙げられる。アルキルサッカリドの例としては、デシルグルコシドおよびドデシルマルトシドなどのアルキルグルコシドまたはアルキルマルトシドが挙げられる。
【0209】
別の態様では、本開示は、本開示の医薬組成物を経口投与する方法に関する。特定のいかなる理論または作用機構に束縛されるものではないが、融合分子の経口投与の結果、腸粘膜を例とする消化粘膜の極性化上皮細胞を通して融合分子が吸収され、続いて融合分子は開裂され、粘膜の側底で生物活性カーゴが放出されるものと考えられる。従って、生物活性カーゴが、例えばその同族受容体と結合するIL‐10によって媒介される活性などの肝臓での生物活性を発揮する場合、生物活性カーゴは、対象で観察される血漿中濃度に基づいて予測される効果を超える効果を発揮する、すなわち、融合分子の経口投与は、対象の血漿中で観察されるよりも高い有効濃度の送達された生物活性カーゴを対象の肝臓へ送達することができるものと考えられる。
【0210】
別の態様では、本開示は、本開示の医薬組成物を経口投与する方法に関する。そのような方法は、これに限定されないが、患者または治療奉仕者が組成物を経口投与する工程を含んでよい。そのような投与工程は、融合分子、疾患もしくは患者の病状、または個々の患者に応じて、1日あたり1回または2回などの間隔での投与を含んでよい。そのような方法はまた、個々の融合分子の様々な用量での投与も含む。例えば、医薬組成物の初期用量は、血糖レベルの低下などの所望される効果を誘導するためにより高くてよい。その後、続いての用量は、所望される効果が達成されると、減少されてよい。投与プロトコルのこのような変更または改変は、担当医または医療従事者によって行われてよい。
【0211】
このような医薬組成物は、適切な用量で対象に投与されてよい。投与レジメンは、担当医および臨床因子によって決定される。医療技術分野において公知であるように、任意の患者に対する用量は、患者の大きさ、体表面積、年齢、投与される特定の化合物、性別、投与の時間および経路、一般的健康状態、ならびに同時に投与される他の薬物を含む多くの因子に依存する。ある状況における治療有効量は、通常の手順の実験によって容易に決定され、通常の臨床医または医師の技術および判断の範囲内である。当業者にとって、個人に投与される医薬組成物の有効量が、とりわけ、生物活性カーゴの性質に依存することは公知である。変化を観察するのに必要となる治療の長さ、および治療後に応答が発生するまでの間隔は、所望される効果に応じて様々である。特定の量は、当業者に公知の従来の試験によって決定されてよい。
【0212】
生物活性カーゴの量は、特定の活性剤の目的を達成するのに有効である量である。組成物中の量は、典型的には、薬理学的に、生物学的に、治療的に、または化学的に有効な量である。しかし、この量は、組成物がカプセル、錠剤、または液体などの単位剤形で用いられる場合、薬理学的に、生物学的に、治療的に、または化学的に有効な量よりも少なくてよく、それは、単位剤形が、キャリア/生物学的もしくは化学的活性剤組成物を複数含有するか、または分割された薬理学的に、生物学的に、治療的に、または化学的に有効な量を含有する場合があるからである。この場合、総有効量は、合計で薬理学的に、生物学的に、治療的に、または化学的に活性な量の生物活性カーゴを含有する単位の累積として投与されてよい。
【0213】
様々な実施形態では、対象に投与される融合分子の量は、最大で0.001pg、最大で1pg、最大で2pg、最大で3pg、最大で4pg、最大で5pg、最大で10pg、最大で50pg、最大で100pg、最大で1μg、最大で2μg、最大で3μg、最大で4μg、最大で5μg、最大で10μg、最大で50μg、最大で100μg、最大で1mg、最大で2mg、最大で3mg、最大で4mg、最大で5mg、最大で10mg、最大で50mg、最大で100mg、または最大で1gである。
【0214】
様々な実施形態では、対象に投与される融合分子の量は、少なくとも0.001pg、少なくとも1pg、少なくとも2pg、少なくとも3pg、少なくとも4pg、少なくとも5pg、少なくとも10pg、少なくとも50pg、少なくとも100pg、少なくとも1μg、少なくとも2μg、少なくとも3μg、少なくとも4μg、少なくとも5μg、少なくとも10μg、少なくとも50μg、少なくとも100μg、少なくとも1mg、少なくとも2mg、少なくとも3mg、少なくとも4mg、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも50mg、少なくとも100mg、または少なくとも1gである。
【0215】
様々な実施形態では、対象に投与される融合分子の量は、0.001pgから約1g、1pgから10pg、50pgから100pg、1μgから5μg、10μgから20μg、10μgから500mg、10μgから100mg、10μgから1000μg、10μgから250μg、10μgから100μg、10μgから50μg、1mgから5mg、または10mgから100mgである。
【0216】
投与される融合分子を含む組成物の体積は、一般的に、融合分子の濃度および組成物の製剤に依存する。様々な実施形態では、融合分子組成物の単位用量は、0.001μlから1ml、1μlから100μl、50μlから500μl、0.01mlから1ml、1mlから100ml、0.05mlから1mlである。例えば、融合分子組成物の単位用量は、約0.5mlであってよい。
【0217】
ある実施形態では、融合分子組成物の単位用量は、最大で約0.001μl、最大で1μl、最大で10μl、最大で50μl、最大で200μl、最大で0.01ml、最大で0.05ml、最大で0.1ml、最大で0.2ml、最大で0.5ml、または最大で1mlである。
【0218】
いくつかでは、融合分子組成物の単位用量は、少なくとも0.001μl、少なくとも1μl、少なくとも10μl、少なくとも50μl、少なくとも200μl、少なくとも0.01ml、少なくとも0.05ml、少なくとも0.1ml、少なくとも0.2ml、少なくとも0.5ml、または少なくとも1mlである。
【0219】
融合分子組成物は、1から50用量分(例:0.5mlから25ml)、より通常の場合、1から10用量分(例:0.5mlから5ml)を含有する剤形として作製されてよい。
【0220】
本開示の融合分子組成物は、1回投与または複数回投与で投与されてよい。1回の投与に続いて、約1から約6時間、約6から約12時間、約12から約24時間、約1日から約3日間、約1日から約1週間、約1週間から約2週間、約2週間から約1ヶ月間、約4から約8週間、約1から約3か月間、または約1から約6か月間の間隔で1回以上の投与が行われてよい。
【0221】
様々な実施形態では、融合分子を含む医薬組成物は、必須ではないが、症状を寛解させるための有効量で毎日投与されてよい。一般的に、合計1日用量は、1日あたり少なくとも約0.001pg、少なくとも約0.1mg、少なくとも約1mg、少なくとも約10mg、少なくとも約50mg、少なくとも約100mg、少なくとも約150mg、少なくとも約200mg、少なくとも約250mg、少なくとも約300mg、少なくとも約350mg、少なくとも約400mg、少なくとも約450mg、少なくとも約500mg、または1日あたり少なくとも約1000mgの量で投与されてよい。例えば、用量は、4つのカプセルまたは錠剤が各々50mgの融合分子を含有するようにカプセルまたは錠剤として経口投与用に製剤されてよい。経口送達用のカプセルまたは錠剤は、都合良くは、1日あたり200mgまたはそれ以上を例とする全1日経口用量までを含有する。
【0222】
様々な実施形態では、融合分子を含む医薬組成物は、必須ではないが、症状を寛解させるための有効量で毎日投与されてよい。一般的に、合計1日用量は、1日あたり最大で50mg、1日あたり最大で100mg、1日あたり最大で150mg、1日あたり最大で200mg、1日あたり最大で250mg、1日あたり最大で300mg、1日あたり最大で350mg、1日あたり最大で400mg、1日あたり最大で450mg、1日あたり最大で500mg、または1日あたり最大で1000mgの量で投与されてよい。
【0223】
本明細書で用いられる場合、本開示の融合分子および1つ以上のその他の治療剤に関する「共投与」、「共投与される」、および「組み合わせて」の用語は、以下を意味することを意図し、以下を意味し、および以下を含む:本開示の融合分子および(1もしくは複数の)治療剤のそのような組み合わせの、治療を必要とする患者への同時投与であり、この場合、そのような成分は、前記患者に対して実質的に同時に前記成分を放出する単一剤形として一緒に製剤される;本開示の融合分子および(1もしくは複数の)治療剤のそのような組み合わせの、治療を必要とする患者への実質的同時投与であり、この場合、そのような成分は、前記患者によって実質的に同時に服用される別々の剤形として互いに分かれて製剤され、ここで、前記成分は、前記患者に対して実質的に同時に放出される;本開示の融合分子および(1もしくは複数の)治療剤のそのような組み合わせの、治療を必要とする患者への逐次投与であり、この場合、そのような成分は、前記患者によって、各投与間に相当な時間間隔を空けた連続する時間に服用される別々の剤形として互いに分かれて製剤され、ここで、前記成分は、前記患者に対して実質的に異なる時間に放出される;ならびに、本開示の融合分子および(1もしくは複数の)治療剤のそのような組み合わせの、治療を必要とする患者への逐次投与であり、この場合、そのような成分は、前記成分を制御された形で放出する単一剤形として一緒に製剤され、ここで、それらは、前記患者に対して、同じおよび/もしくは異なる時間での同時である、連続的である、ならびに/または重なり合う形で放出され、ここで、各部分は、同じまたは異なる経路で投与されてよい。
【0224】
様々な実施形態では、融合分子を含む医薬組成物は、第二の成分と共投与されてよく、ここで、第二の成分は、GM‐1(モノシアロテトラヘキソシルガングリオシド)受容体と結合することができるホルモン、毒素、または生理活性剤である(Hakomori, Advances in Exp. Medicine and Biology, 174:333-339, 1984)。様々な実施形態では、第二の成分は、SV40ウィルス、ポリオーマウィルス、またはコレラ毒素もしくは緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)からの外毒素A(PE)などの毒素である。
【0225】
本明細書で用いられる場合、「コレラ毒素」または「CT」の用語は、コレラ菌(Vibrio cholerae)の名前を冠した毒性作用物質を意味し、これは、急性の命にかかわる大量の水様性下痢を引き起こし得る。CTは、上皮の頂端膜側で細胞表面GM1ガングリオシド構造と結合するBサブユニットの五量体と共に組織化された単一のAサブユニットから構成されるタンパク質複合体である。CTは、CTXfまたはCTXφと称される溶原性バクテリオファージのバリアントを持つコレラ菌の毒性菌株との遺伝子水平伝播の後、コレラ菌から分泌される。しかし、最近のコレラの大流行から、いくつかの血清型(非O1、非O139)の菌株は、CTを発現せず、他の毒性因子を用いていることが示唆されている。非O1、非O139の環境および臨床データの詳細な分析から、PEとのある程度の類似性を有する新規な推定上の分泌外毒素の存在が示唆された。CTの配列は知られており、報告されている(Mekalanos J. J. et al Nature 306, page 551 (1983))。
【0226】
本明細書で用いられる場合、「緑膿菌からの外毒素A」、「シュードモナス外毒素A」、または「PE」の用語は、緑膿菌によって分泌される極めて活性な単量体タンパク質(分子量66kD)を意味し、これは、真核細胞でのタンパク質合成を阻害する。PEの613残基配列は、本技術分野にて公知であり、例えば米国特許第5,602,095号に記載されている。ドメインIa(アミノ酸1~252)が、細胞結合を媒介する。ドメインII(アミノ酸253~364)は、サイトゾルへのトランスロケーションを担い、ドメインIII(アミノ酸400~613)は、伸長因子2のADPリボシル化を媒介する。ドメインIb(アミノ酸365~399)の機能は、依然として明らかにされていないが、その大部分、アミノ酸365~380を、細胞傷害性を失うことなく欠失させることができることは知られている。Siegall et al., J Biol Chem, 264:14256-61 (1989)を参照されたい。
【0227】
PEの特定の細胞傷害性断片は、本技術分野にて公知であり、断片の分子量によって参照される場合が多く、それは、PE断片の特定の組成を当業者に示すものである。例えば、PE40は、研究され、免疫毒素の毒性部分として用いられた最初の断片であった。この用語は、非特異的結合を担うドメインであるドメインIaであるPEの切断型を示す。例えば、Pai et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA, 88:3358-3362 (1991);およびKondo et al., J. Biol. Chem., 263:9470-9475 (1988)を参照されたい。しかし、非特異的結合の除去は、ドメインIaの特定の残基の変異によっても達成することができる。例えば、米国特許第5,512,658号には、ドメインIaは存在するが、第57、246、247、および249番目の位置にあるドメインIaの塩基性残基が酸性残基(グルタミン酸または「E」)に置き換えられた変異型PEが、大きく低減された非特異的細胞傷害性を示すことが開示されている。このPEの変異体は、「PE4E」と称される場合がある。
【0228】
様々な実施形態では、併用療法は、単離された融合分子組成物および第二の剤の組成物を、同じ医薬組成物または別々の医薬組成物のいずれかで同時に投与することを含む。様々な実施形態では、単離された融合分子組成物および第二の剤の組成物は、逐次に投与され、すなわち、単離された融合分子組成物が、第二の剤の組成物の投与の前または後のいずれかに投与される。
【0229】
様々な実施形態では、単離された融合分子組成物および第二の剤の組成物の投与は、同時であり、すなわち、単離された融合分子組成物および第二の剤の組成物の投与期間が互いに重なり合っている。
【0230】
様々な実施形態では、単離された融合分子組成物および第二の剤の組成物の投与は、同時ではない。例えば、様々な実施形態では、単離された融合分子組成物の投与は、第二の剤の組成物が投与される前に終了される。様々な実施形態では、第二の剤の組成物の投与は、単離された融合分子組成物が投与される前に終了される。様々な実施形態では、本発明の融合分子の投与は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事と共に行われてよく、例えば、食前、食事中、または食後である。
【0231】
ある実施形態では、本発明の融合分子の投与は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食前に行われてよい。様々な実施形態では、本発明の融合分子は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事の12時間超前、11時間超前、10時間超前、9時間超前、8時間超前、7時間超前、6時間超前、5時間超前、4時間超前、3時間超前、2時間超前、1時間超前、50分超前、40分超前、30分超前、20分超前、10分超前、5分超前、または1分超前に投与されてよい。様々な実施形態では、本発明の融合分子は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事の12時間未満前、11時間未満前、10時間未満前、9時間未満前、8時間未満前、7時間未満前、6時間未満前、5時間未満前、4時間未満前、3時間未満前、2時間未満前、1時間未満前、50分未満前、40分未満前、30分未満前、20分未満前、10分未満前、5分未満前、または1分未満前に投与されてよい。様々な実施形態では、本発明の融合分子は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事の約1分から約10分前、約5分から約30分前、約20分から約60分前、約1時間から約3時間前、約2時間から約10時間前、または約5時間から約12時間前に投与されてよい。
【0232】
ある実施形態では、本発明の融合分子の投与は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食後に行われてよい。様々な実施形態では、本発明の融合分子は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事の12時間超後、11時間超後、10時間超後、9時間超後、8時間超後、7時間超後、6時間超後、5時間超後、4時間超後、3時間超後、2時間超後、1時間超後、50分超後、40分超後、30分超後、20分超後、10分超後、5分超後、または1分超後に投与されてよい。ある実施形態では、本発明の融合分子は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事の12時間未満後、11時間未満後、10時間未満後、9時間未満後、8時間未満後、7時間未満後、6時間未満後、5時間未満後、4時間未満後、3時間未満後、2時間未満後、1時間未満後、50分未満後、40分未満後、30分未満後、20分未満後、10分未満後、5分未満後、または1分未満後に投与されてよい。様々な実施形態では、本発明の融合分子は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事の12時間未満前、11時間未満前、10時間未満前、9時間未満前、8時間未満前、7時間未満前、6時間未満前、5時間未満前、4時間未満前、3時間未満前、2時間未満前、1時間未満前、50分未満前、40分未満前、30分未満前、20分未満前、10分未満前、5分未満前、または1分未満前に投与されてよい。様々な実施形態では、本発明の融合分子は、単独であっても、または治療剤との組み合わせであっても、食事の約1分から約10分後、約5分から約30分後、約20分から約60分後、約1時間から約3時間後、約2時間から約10時間後、または約5時間から約12時間後に投与されてよい。
【0233】
使用の方法
別の態様では、経口送達用に製剤された医薬組成物は、特に経口製剤および送達の対象となる特定の種類の疾患または医学的病状の治療に用いられる。そのような種類の疾患または病状としては、例えば、ウィルス性疾患または感染、癌、代謝疾患、肥満症、自己免疫性疾患、炎症性疾患、アレルギー、移植片対宿主病、全身性微生物感染、貧血症、心血管疾患、精神病、遺伝性疾患、神経変性疾患、造血細胞の障害、内分泌系または生殖系の疾患、胃腸疾患が挙げられる。多くの慢性疾患において、本開示の融合分子の経口製剤は、注射剤治療または薬物プロトコルに頼ることなく、在宅での経口投与を介する長期的な患者ケアおよび治療法が可能となることから、特に有用である。
【0234】
本開示の様々な実施形態では、本開示の融合分子を含む医薬組成物は、炎症性疾患の治療および/または予防での使用のために提供される。「炎症性疾患」は、急性または慢性の炎症を伴うすべての疾患を含む。急性炎症は、有害な刺激に対する身体の初期応答であり、血漿および白血球(例えば、顆粒球など)の血液から損傷組織への移動の増加に起因する。いくつかの生化学的イベントが、炎症性応答を広げ、成熟させ、局所血管系、免疫系、および損傷組織中の様々な細胞が関与している。長期間にわたる炎症は、慢性炎症と称され、これは、炎症部位に存在する細胞型の進行的なシフトをもたらし、炎症プロセスから同時に発生する組織の破壊および治癒を特徴とする。炎症性疾患は、例えば、熱傷、化学的刺激物質、凍傷、毒素、病原体による感染、身体的損傷、過敏症に起因する免疫反応、電離放射線、または例えば裂片、ちり、および細片などの異物によって引き起こされ得る。炎症性疾患の例は、本技術分野にて公知である。
【0235】
様々な実施形態では、炎症性疾患は、炎症性腸疾患、乾癬、および細菌性敗血症から成る群より選択される。「炎症性腸疾患」の用語は、本明細書で用いられる場合、例えば、クローン病、潰瘍性大腸炎、コラーゲン形成大腸炎、リンパ球性大腸炎、虚血性大腸炎、便流変更性大腸炎、ベーチェット症候群、および非定型的大腸炎を含む結腸および小腸の炎症性病状の群を意味する。
【0236】
「クローン病」は、本開示によると、Tヘルパー細胞1型(Th1)炎症性腸疾患であり、これは、インターロイキン‐12、腫瘍壊死因子(TNF)、およびインターフェロン‐γの産生の増加を含む免疫応答パターンを有し(Romagnani. Inflamm Bowel Dis 1999; 5:285-94)、ならびにそれに罹患した患者の生活様式に破壊的な影響を与え得る。クローン病の一般的な症状としては、下痢、筋痙攣、腹部痛、発熱、およびさらには直腸出血が挙げられる。クローン病およびそれに伴う合併症の結果として、多くの場合、2回以上であることが多い外科手術が患者に必要となる。クローン病を完治する方法は分かっておらず、長期的な効果的治療オプションは限られている。治療の目標は、炎症の制御、栄養障害の是正、ならびに腹部痛、下痢、および直腸出血のような症状の緩和である。治療は、患者が再発を経験する回数を低下させることによって疾患を制御する手助けとなり得るが、完治する方法は存在しない。治療は、薬物、栄養補助剤、外科手術、またはこれらのオプションの組み合わせを含み得る。治療のために投与されてよい一般的治療剤としては、スルファサラジンを含む抗炎症薬、プレドニゾンを含むコルチゾンまたはステロイド、6‐メルカプトプリンまたはアザチオプリンなどの免疫系抑制剤、および抗生物質が挙げられる。
【0237】
「乾癬」は、本開示によると、皮膚および関節が冒される疾患である。それは、一般的には、皮膚上に現れる赤い鱗状のパッチを引き起こす。乾癬によって引き起こされる鱗状パッチは、乾癬プラークと称され、炎症および過剰な皮膚産生の領域である。皮膚は、これらの部位に急速に蓄積し、銀白色の外観を呈する。プラークは、肘および膝の皮膚に発生することが多いが、頭皮および陰部を含むいずれの領域も冒され得る。乾癬は、免疫の媒介によるものであり、感染性ではないと考えられている。この障害は、小さい局所的なパッチから全身を覆う場合まで重篤度が様々である慢性の再発性病状である。手の爪および足指爪が冒されることが多く(乾癬性爪ジストロフィ(psoriatic nail dystrophy))、単独所見として見られ得る。乾癬はまた、関節の炎症を引き起こす場合もあり、これは、乾癬性関節炎として知られる。乾癬の患者の10から15パーセントは、乾癬性関節炎を有する。
【0238】
「細菌性敗血症」の用語は、本明細書で用いられる場合、血流中における細菌の循環に起因する命にかかわる病状を意味する。敗血症は、炎症性サイトカインの全身での産生をもたらし、それが組織損傷を、最終的には微小循環不全による敗血症性ショックを引き起こす。
【0239】
本開示の別の態様は、自己免疫性疾患の治療、予防、および/または防止のための方法に関し、その方法は、薬理学的に許容されるキャリア中の治療有効量(単独療法として、または併用療法レジメンのいずれかで)の本明細書で述べる融合分子を前記患者に投与することを含む。
【0240】
本開示に関する場合、自己免疫性疾患は、個人自身の組織または共分離物(co-segregate)から発生し、それに対して向けられる疾患もしくは障害、またはその症状発現、またはそれに起因する病状である。様々な実施形態では、自己免疫性疾患は、全身性エリテマトーデス(SLE)、尋常性天疱瘡、重症筋無力症、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、グレーブス病、シェーグレン病、皮膚筋炎、橋本病、多発性筋炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症(MS)、真性糖尿病、関節リウマチ、および強皮症から成る群より選択される。
【0241】
本開示によると、「関節リウマチ」は、身体の免疫系に骨関節を攻撃させることを引き起こす自己免疫性障害である(Muller B et al., Springer Semin Immunopathol., 20:181-96, 1998)。関節リウマチは、慢性の全身炎症性障害であり、多くの組織および器官を冒し得るが、主として滑膜関節を攻撃する。このプロセスは、滑膜細胞の肥大化に続く滑膜の炎症性応答(滑膜炎)、過剰な滑液、および滑膜におけるパンヌスの形成を発生させる。この疾患プロセスの病態は、多くの場合、関節軟骨の破壊および関節の強直をもたらす。関節リウマチはまた、肺、心膜、胸膜、および強膜にびまん性炎症を、さらには、最も一般的には皮膚の下にある皮下組織に結節性病変を発生させる場合もある。
【0242】
本開示の様々な実施形態では、薬理学的に許容されるキャリア中の治療有効量(単独療法として、または併用療法レジメンのいずれかで)の本明細書で述べる融合分子を前記患者に投与することを含む癌の治療、予防、および/または防止に用いるための本開示の融合分子を含む医薬組成物が提供される。治療されるべき癌としては、これらに限定されないが、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病、有毛細胞白血病、急性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、膵臓、結腸、胃腸、前立腺、膀胱、腎臓 卵巣、頚部、乳房、肺、上咽頭の癌腫、悪性黒色腫、ならびにリツキシマブ抵抗性NHL、および白血病が挙げられる。
【0243】
様々な実施形態では、本明細書で述べる融合分子の治療有効量は、1つ以上のその他の治療剤と組み合わせて投与される。そのような治療剤は、炎症性疾患、自己免疫性疾患、または癌などの本明細書で述べる特定の疾患状態に対する標準的な治療として許容され得る。考慮される代表的な治療剤としては、これらに限定されないが、サイトカイン、成長因子、ステロイド、NSAID、DMARD、抗炎症剤、化学療法剤、放射線療法剤、またはその他の活性および補助剤が挙げられる。
【0244】
様々な実施形態では、本開示は、代謝障害を有する対象を治療する方法を提供し、前記方法は、前記障害の治療に充分な量で本開示の融合分子を経口投与することを含み、ここで、前記代謝障害は、糖尿病、肥満症、肥満症に起因する糖尿病、高血糖症、脂質代謝異常、高トリグリセリド血症、内臓脂肪症候群、インスリン抵抗性、耐糖能障害(IGT)、糖尿病性脂質代謝異常、または高脂血症である。
【0245】
別の態様では、本開示は、脂肪性肝疾患(例:非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD);非アルコール性脂肪性肝炎(NASH))、胃腸疾患、または神経変性疾患を有する対象を治療する方法を提供し、前記方法は、前記疾患を治療するのに充分な量で本開示の融合分子を経口投与することを含む。
【0246】
別の態様では、本開示は、GH不全成長障害の治療、予防、および/または防止を、それを必要とする対象において行うための医薬の作製のための本開示の非天然融合分子の使用に関する。
【0247】
別の態様では、本開示は、GH不全成長障害を有する対象を治療する方法を提供し、前記方法は、前記障害を治療するのに充分な量で本開示の融合分子を経口投与することを含み、ここで、前記障害は、成長ホルモン欠乏症(GHD)、ターナー症候群(TS)、ヌーナン症候群、プラダー・ウィリ症候群、低身長ホメオボックス含有遺伝子(SHOX)欠損症、慢性腎不全、および特発性低身長短腸症候群、稀な下垂体腫瘍またはその治療に起因するGH欠乏症、ならびにHIV/AIDSに伴う筋消耗性疾患である。
【0248】
融合分子をコードするポリヌクレオチド
別の態様では、本開示は、非天然融合分子をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを提供する。このようなポリヌクレオチドは、例えば、融合分子の作製に有用である。なお別の態様では、本開示は、修飾コリックス毒素をコードする組換えポリヌクレオチド配列、および生物活性カーゴをコードするポリヌクレオチド配列のためのポリリンカー挿入部位を含む発現系を提供する。ポリリンカー挿入部位は、ポリリンカー挿入が修飾コリックス毒素の受容体結合ドメインまたはトランスサイトーシスドメインを破壊しない限りにおいて、ポリヌクレオチド配列のいずれの部位に存在してもよい。様々な実施形態では、発現系は、開裂性リンカーをコードするポリヌクレオチド配列を含んでよく、それによって、開裂性リンカーでの開裂が、ポリリンカー挿入部位に挿入された核酸によってコードされた生物活性カーゴを、コードされた融合分子の残りの部分から分離する。従って、コードされたコンストラクトの末端にポリリンカー挿入部位が存在する実施形態では、ポリヌクレオチドは、ポリリンカー挿入部位とポリヌクレオチドの残りの部分との間に、開裂性リンカーをコードする1つのヌクレオチド配列を含む。コードされたコンストラクトの末端にポリリンカー挿入部位が存在しない実施形態では、ポリリンカー挿入部位は、各々が開裂性リンカーをコードするヌクレオチド配列と隣接していてよい。
【0249】
本開示の融合分子に有用である修飾コリックス毒素をコードするポリヌクレオチドを作製するために用いられてよい様々な生体外法としては、これらに限定されないが、逆転写、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、転写増幅法(TAS)、自家持続配列複製法(3SR)、およびQPレプリカーゼ増幅法(QB)が挙げられる。組換え核酸の構築に有用であることが当業者に公知であるそのようないずれの技術が用いられてもよい。例えば、タンパク質またはその一部分をコードするポリヌクレオチドは、修飾コリックス毒素のDNA配列、または例えば受容体結合ドメインをコードするヌクレオチドに基づくプライマーを用いたcDNAのポリメラーゼ連鎖反応によって単離されてよい。
【0250】
このようなクローン化および生体外増幅の方法を用いるためのガイドは、例えば、米国特許第4,683,195号;Mullis et al., 1987, Cold Spring Harbor Symp. Quant. Biol. 51:263;およびErlich, ed., 1989, PCR Technology, Stockton Press, NYに記載されている。融合分子またはその一部分をコードするポリヌクレオチドはまた、ストリンジェント、中ストリンジェント、または高ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下、所望されるポリヌクレオチドの配列から選択されるプローブを用いたゲノムまたはcDNAライブラリーのスクリーニングによって単離されてもよい。
【0251】
本開示の融合分子をコードする核酸の構築は、生物活性カーゴをコードする核酸のために挿入部位をコンストラクトに導入することによって容易とすることができる。様々な実施形態では、生物活性カーゴのための挿入部位は、修飾コリックス毒素のドメインIbのシステイン残基をコードするヌクレオチドの間に導入されてよい。他の実施形態では、挿入部位は、コードされる機能性ドメインを挿入が破壊しない限りにおいて、コンストラクトをコードする核酸のいずれの部位に導入されてもよい。様々な実施形態では、挿入部位は、ER残留ドメイン中に存在してよい。
【0252】
さらに、ポリヌクレオチドは、コードされた融合分子のアミノ末端において分泌配列をコードしてもよい。そのようなコンストラクトは、免疫原の単離を簡便化することから、哺乳類細胞中での融合分子の作製に有用である。
【0253】
さらに、本開示のポリヌクレオチドは、融合分子をコードするポリヌクレオチドの誘導体形態も包含する。そのような誘導体は、当業者に公知のいずれの方法によっても、限定されることなく作製されてよい。例えば、誘導体は、1、2、3、5、10、もしくはそれ以上のヌクレオチドの置換、挿入、または欠失を含む融合分子をコードするポリヌクレオチドの部位特異的変異誘発によって作製されてよい。別の選択肢として、誘導体は、ランダム変異誘発によって作製されてもよい。核酸をランダムに変異誘発するための1つの方法は、0.1mM MnCl2および不均衡なヌクレオチド濃度の存在下でのPCR反応で核酸を増幅することを含む。このような条件は、PCR反応に用いられるポリメラーゼの誤った取り込み率を増加させ、増幅された核酸のランダム変異誘発がもたらされる結果となる。
【0254】
従って、様々な実施形態では、本開示は、融合分子をコードするポリヌクレオチドを提供する。融合分子は、修飾コリックス毒素および対象に送達されるべき生物活性カーゴを含み、所望に応じて、非開裂性または開裂性リンカーを含んでよい。開裂性リンカーでの開裂によって、生物活性カーゴを融合分子の残りの部分から分離することができる。開裂性リンカーは、対象の極性化上皮細胞の側底膜に存在する、または対象の血漿中に存在する酵素によって開裂可能である。
【0255】
様々な実施形態では、ポリヌクレオチドは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下にて、本開示のいずれのポリヌクレオチドともハイブリダイズする。さらなる実施形態では、ポリヌクレオチドは、ストリンジェントな条件下にて、本開示のいずれの融合分子をコードする核酸ともハイブリダイズする。
【0256】
さらに別の態様では、本開示は、融合分子を発現するための発現ベクターを提供する。一般的に、発現ベクターは、ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と操作可能に連結された発現制御配列を含む組換えポリヌクレオチド分子である。発現ベクターは、適切なプロモーター、複製配列、選択可能マーカーなどを含めることにより、原核生物または真核生物中で機能して安定な転写およびトランスロケーションまたはmRNAが得られるように容易に適合させることができる。発現ベクターの構築および発現ベクターを含む遺伝子の細胞中での発現の技術は、本技術分野にて公知である。例えば、Sambrook et al., 2001, Molecular Cloning--A Laboratory Manual, 3rd edition, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, N.Y.およびAusubel et al., eds., Current Edition, Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates and Wiley Interscience, NYを参照されたい。
【0257】
発現ベクターでの使用に有用であるプロモーターとしては、これらに限定されないが、メタロチオネインプロモーター、構成的アデノウィルス主要後期プロモーター(constitutive adenovirus major late promoter)、デキサメタゾン誘導性MMTVプロモーター、SV40プロモーター、MRP pol IIIプロモーター、構成的MPSVプロモーター、テトラサイクリン誘導性CMVプロモーター(ヒト前初期CMVプロモーターなど)、および構成的CMVプロモーターが挙げられる。
【0258】
発現ベクターは、融合分子が発現される細胞と適合する発現および複製シグナルを含有するべきである。融合分子の発現に有用である発現ベクターとしては、レトロウィルス、アデノウィルス、およびアデノ関連ウィルスなどのウィルスベクター、プラスミドベクター、コスミドなどが挙げられる。ウィルスおよびプラスミドベクターは、発現ベクターを哺乳類細胞中へトランスフェクトする場合に好ましい。例えば、発現ベクターpcDNA1(インビトロジェン(Invitrogen)、カリフォルニア州、サンディエゴ)は、発現制御配列がCMVプロモーターを含んでおり、そのような細胞中への良好なトランスフェクションおよび発現率を提供する。
【0259】
融合分子の発現のための細胞中への発現ベクターの導入は、当業者に公知のいずれの方法によっても、限定されることなく行われてよい。そのような方法としては、これらに限定されないが、例えば、細胞による溶液からの分子の直接取り込み;例えばリポソームまたはイムノリポソームを用いたリポフェクションによる促進された取り込み;粒子媒介トランスフェクション(particle-mediated transfection)などが挙げられる。例えば、米国特許第5,272,065号;Goeddel et al., eds, 1990, Methods in Enzymology, vol. 185, Academic Press, Inc., CA;Krieger, 1990, Gene Transfer and Expression--A Laboratory Manual, Stockton Press, NY;Sambrook et al., 1989, Molecular Cloning--A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, NY;およびAusubel et al., eds., Current Edition, Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates and Wiley Interscience, NYを参照されたい。
【0260】
発現ベクターは、融合分子の単離を簡便化する精製部分も含有してよい。例えば、6つのヒスチジン残基を例とするポリヒスチジン部分が、タンパク質のアミノ末端に組み込まれてよい。ポリヒスチジン部分により、ニッケル‐キレートクロマトグラフィによる単一工程でのタンパク質の都合の良い単離が可能となる。様々な実施形態では、精製部分は、精製後に、融合分子の残りの部分から開裂されてよい。他の実施形態では、この部分は、融合分子の機能性ドメインの機能に干渉せず、従って、開裂される必要はない。
【0261】
なお別の態様では、本開示は、融合分子またはその一部分を発現するための発現ベクターを含む細胞を提供する。細胞は、タンパク質の精製を容易とするために、融合分子を高濃度で発現するその能力について選択される。様々な実施形態では、細胞は、大腸菌(E.coli)を例とする原核細胞である。例で述べるように、融合分子は、大腸菌で発現された場合、適切にフォールディングされ、適切なジスルフィド結合を含む。
【0262】
他の実施形態では、細胞は、真核細胞である。有用な真核細胞としては、酵母菌および哺乳類細胞が挙げられる。組換えポリペプチドの発現に有用であることが当業者に公知であるいずれの哺乳類細胞も、限定されることなく融合分子の発現に用いられてよい。例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞が、融合分子の発現に用いられてよい。
【0263】
本開示の融合分子は、以下で述べるように、組換えによって作製されてよい。しかし、融合分子はまた、当業者に公知の方法を用いた化学合成によって作製されてもよい。
【0264】
本開示の融合分子の発現および精製のための方法は、以下の例に広く記載される。一般的に、方法は、融合分子をコードする発現ベクターを、ベクターから融合分子を発現させることができる細胞へ導入することに依存する。次に、融合分子は、対象への投与のために精製されてよい。
【0265】
トランスサイトーシス試験
トランスサイトーシスドメインの機能は、上皮膜を透過する融合分子の能力の関数として試験することができる。トランスサイトーシスは最初に細胞と結合することが必要であることから、このようなアッセイは、細胞認識ドメインの機能の評価にも用いることができる。
【0266】
融合分子のトランスサイトーシス活性は、当業者に公知のいずれの方法によっても、限定されることなく試験されてよい。様々な実施形態では、トランスサイトーシス活性は、融合分子の、それが結合した非極性化細胞に進入する能力を評価することによって試験されてよい。いかなる特定の理論または作用機構にも束縛されるものではないが、トランスサイトーシスドメインが極性化上皮細胞を透過することを可能とするものと同じ特性が、トランスサイトーシスドメインを有する分子の非極性化細胞への進入も可能とするものと考えられる。従って、融合分子の細胞へ進入する能力は、例えば、細胞の内部におけるコンストラクトの物理的な存在を検出することによって評価されてよい。例えば、融合分子は、例えば蛍光マーカーで標識され、融合分子が細胞と接触されてよい。次に、細胞は洗浄されて、細胞に進入しなかったいずれの融合分子も除去され、残った標識の量が特定されてよい。このトラクション(traction)で標識を検出することは、融合分子が細胞に進入したことを示す。
【0267】
他の実施形態では、融合分子のトランスサイトーシスの能力は、極性化上皮細胞を透過する融合分子の能力を評価することによって試験されてよい。例えば、融合分子は、例えば蛍光マーカーで標識され、上皮細胞の層の頂端膜と接触されてよい。上皮細胞によって形成された膜の側底側で蛍光が検出されることは、トランスサイトーシスドメインが適切に機能していることを示す。
【0268】
開裂性リンカー開裂試験
開裂性リンカーの機能は、一般的に、開裂アッセイで試験されてよい。開裂性リンカーの試験には、当業者に公知の適切ないずれの開裂アッセイも、限定されることなく用いられてよい。細胞アッセイおよび無細胞アッセイの両方が、開裂性リンカーを開裂する酵素の能力の試験に用いられてよい。
【0269】
開裂性リンカーの開裂を試験するための代表的な無細胞アッセイは、極性化上皮細胞の抽出物を作製すること、および開裂性リンカーを有する標識化融合分子を膜結合型酵素(membrane-associated enzymes)に対応する抽出物の画分と接触させることを含む。そのようなアッセイでは、標識は、送達されるべき生物活性カーゴ、または融合分子の残りの部分のいずれと結合されていてもよい。これらの中でも、酵素は、上述したように、極性化上皮細胞の側底膜近傍で見出される開裂酵素である。開裂の検出は、例えば、融合分子を、例えば抗体と結合させ、未結合分子を洗い流すことによって行われてよい。標識が送達されるべき生物活性カーゴと結合されている場合、抗体と結合された分子上には、標識は、ほとんど、またはまったく観察されないはずである。別の選択肢として、このアッセイで用いられる結合剤は、生物活性カーゴに対して特異的であってよく、コンストラクトの残りの部分が標識化されてよい。いずれの場合でも、開裂を評価することができる。
【0270】
開裂は、集められて膜とされた極性化上皮細胞による開裂を試験する細胞アッセイを用いて試験されてもよい。例えば、標識化された融合分子または開裂性リンカーを含む融合分子の一部分が、例えばCoco‐2細胞などの適切な上皮細胞の単層の頂端側または側底側のいずれかと、リンカーの開裂を可能とする条件下で接触されてよい。開裂の検出は、融合分子またはその一部分と特異的に結合する試薬を用いて標識の存在または非存在を検出することによって行われてよい。例えば、融合分子に対して特異的である抗体が、抗体に結合された融合分子の部分に対して開裂性リンカーの遠位に標識を含む融合分子との結合に用いられてよい。この場合、開裂は、抗体に結合された分子上の標識の存在を検出することによって評価されてよい。開裂が発生していた場合、抗体と結合した分子上に、標識は、ほとんど、またはまったく観察されないはずである。そのような実験を行うことにより、頂端膜よりも側底膜で優先的に開裂を起こす酵素を識別することができ、さらに、そのような酵素が融合分子中の開裂性リンカーを開裂する能力を確認することもできる。
【0271】
さらに、開裂は、米国特許第6,759,207号に記載のように、蛍光レポーターアッセイを用いて試験されてもよい。簡潔に述べると、そのようなアッセイでは、蛍光レポーターは、適切な上皮細胞の単層の側底側に、開裂酵素がレポーターを開裂することができる条件下で接触される。レポーターの開裂によって、蛍光レポーターの構造が変化し、非蛍光構成から蛍光構成へと変化する。観察された蛍光の量が、側底膜に存在する開裂酵素の活性を示す。
【0272】
さらに、開裂は、米国特許第6,592,847号に記載のように、分子内消光分子プローブを用いて試験されてもよい。そのようなプローブは、一般的に、適切な波長の光で励起されるとフォトンを発する蛍光部分、および蛍光部分に近接している場合はそのようなフォトンを吸収する消光部分を含む。プローブの開裂が、消光部分を蛍光部分から分離し、それによって、蛍光が検出可能となり、そのことによって、開裂が発生したことが示される。従って、そのようなプローブを用いることにより、適切な上皮細胞の単層の側底側を、開裂酵素がプローブを開裂することができる条件下でプローブと接触させることで、特定の開裂酵素による開裂を識別し、評価することができる。観察された蛍光の量が、試験された開裂酵素の活性を示す。
【0273】
代表的なコリックス毒素-生物活性カーゴ融合分子
本開示の実施形態は、これらに限定されないが、表7に示す融合分子を含む。
【0274】
【0275】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号80のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号82のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0276】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号70のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号82のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0277】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号42のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号82のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0278】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号114に示されるアミノ酸配列を含む。
【0279】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号115に示されるアミノ酸配列を含む。
【0280】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号52のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号88のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0281】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号52のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号90のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0282】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号52のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号92のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0283】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号52のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号93のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0284】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号52のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号94のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0285】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号52のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号95のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0286】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号80のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号88のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0287】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号80のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号90のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0288】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号80のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号92のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0289】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号80のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号93のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0290】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号80のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号94のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。様々な実施形態では、融合分子は、配列番号80のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号95のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0291】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号70のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号88のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0292】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号70のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号90のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0293】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号70のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号92のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0294】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号70のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号93のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0295】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号70のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号94のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0296】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号70のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号95のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0297】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号42のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号88のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号89のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0298】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号42のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素、ならびに配列番号90のアミノ酸配列を有する重鎖可変部および配列番号91のアミノ酸配列を有する軽鎖可変部を含む抗体である生物活性カーゴを含む。
【0299】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号42のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号92のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0300】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号42のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号93のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0301】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号42のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号94のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0302】
様々な実施形態では、融合分子は、配列番号42のアミノ酸配列を有する修飾コリックス毒素および配列番号95のアミノ酸配列を有する生物活性カーゴを含む。
【0303】
以下の例は、単に本開示を説明するものであり、いかなる形であっても、本開示を限定することを意図するものではない。
【実施例】
【0304】
例1
この例では、修飾コリックス毒素配列、開裂性リンカー配列、および生物活性カーゴを含む単一アミノ酸配列としての非天然融合分子の作製について全般的に記載する。
【0305】
インターロイキン‐10(配列番号82)、インターロイキン‐19(配列番号83)、インターロイキン‐20(配列番号84)、インターロイキン‐22(配列番号85)、インターロイキン‐24(配列番号86)、またはインターロイキン‐26(配列番号87)のポリペプチドを送達するための7つの代表的な融合分子発現ベクターを、以下で全般的に述べるように構築する。まず、ポリペプチド遺伝子をPCRによって増幅し、PCR産物の2つの末端に、制限酵素対のNdeIおよびEcoRI、PstIおよびPstI、AgeIおよびEcoRI、またはPstIおよびEcoRIの部位を組込む。制限酵素消化の後、このPCR産物を、細胞発現のために適切なプラスミド中にクローン化し、これを対応する制限酵素対で消化する。得られるコンストラクトは、配列番号1のアミノ酸1~386をコードするアミノ酸配列を含む修飾コリックス毒素(コリックス386)および対応するポリペプチドを含み、さらには、精製を容易とするために、ポリペプチドのN末端に6‐Hisモチーフでタグ付けされている。最終プラスミドは、制限酵素消化およびDNA配列比較によって確認する。
【0306】
さらに、コリックス
415(配列番号52)、配列番号121に示されるアミノ酸配列を有する開裂性リンカー配列、および配列番号82のアミノ酸残基20~178から成るIL‐10ポリペプチドである生物活性カーゴを含む非天然融合分子(この融合分子は、「コリックス
415-TEV-IL‐10」と称する、
図1参照(配列番号122))、ならびにコリックス
415(配列番号52)、配列番号98に示されるアミノ酸配列を有する非開裂性リンカー配列、および配列番号82のアミノ酸残基20~178から成るIL‐10ポリペプチドである生物活性カーゴを含む非天然融合分子(この融合分子は、「コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10」と称する、
図1参照(配列番号123))も作製した。
【0307】
非開裂性または開裂性リンカーを含む発現ベクターは、適切なアミノ酸配列をコードする配列を導入することで構築する。これを行うために、適切な制限部位および所望されるリンカーのアミノ酸配列に対して相補的である配列をコードするオリゴヌクレオチドを合成し、次に、上記で述べたように作製した発現ベクターの修飾コリックス配列とポリペプチド配列との間にライゲーションする。
【0308】
様々な実施形態では、融合分子は、以下のように発現させる。大腸菌BL21(DE3)pLysSコンピテント細胞(ノバジェン(Novagen)、ウィスコンシン州、マジソン)を、適切なプラスミドの存在下、標準的なヒートショック法を用いて形質転換して融合分子発現細胞を作製し、アンピシリン含有培地上で選択し、単離し、抗生物質を含むルリア・ベルターニ培地(Difco;ベクトンディキンソン(Becton Dickinson)、ニュージャージー州、フランクリン)で成長させ、次に、OD0.6で1mM イソプロピル‐D‐チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加することによってタンパク質発現を誘導する。IPTG誘導の2時間後、5000rpm、10分間の遠心分離によって細胞を回収する。細胞溶解後に封入体を単離し、タンパク質を、100mM Tris‐HCl(pH8.0)、2mM EDTA、6M グアニジンHCl、および65mM ジチオスレイトールを含有する緩衝液中で可溶化させる。可溶化した融合分子を、0.1M Tris、pH=7.4、500mM L‐アルギニン、0.9mM GSSG、2mM EDTAの存在下でリフォールディングさせる。リフォールディングしたタンパク質を、Qセファロースイオン交換およびSuperdex 200ゲルろ過クロマトグラフィ(アメルシャムバイオサイエンス社(Amersham Biosciences, Inc.)、スウェーデン)によって精製する。タンパク質の純度は、SDS‐PAGEおよび分析用HPLC(アジレント社(Agilent, Inc.)、カリフォルニア州、パロアルト)によって評価する。
【0309】
図2は、IL‐10の二量体化によって推進されるリフォールディング後の代表的な融合分子、例えばコリックス
415-TEV-IL‐10のリボン図である。IL‐10の二量体化が、示される紫色コリックス
415/青色hIL‐10および橙色コリックス
415/緑色の構造をもたらすものと想定される。
【0310】
コリックス
415-TEV-IL‐10およびコリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10を評価し、これらの予測された分子サイズに関して、適切なフォールディングを確認した。誘導後、発現されたタンパク質を封入体から回収した。封入体中でのコリックス
415-TEV-IL‐10(ゲル上で「C」と示した)の発現およびコリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10(ゲル上で「N」と示した)の発現の度合いは、約66kDaの見かけ分子量を示し、これは、それぞれ66380.78および65958.25ダルトンの算出質量と同等であった。
図3を参照されたい。TEVリンカー(Cs)および非TEVリンカー(Ns)に対して、封入体取り出し後の上澄培地中にこれらのタンパク質が存在しないことは、キメラ誘導の度合いおよび特異性を実証するものであることが示される。SeeBlue(登録商標)Plus2染色済みMW標準を示す。
【0311】
例2
この例では、生物活性カーゴを無傷の上皮を通して運搬するその能力に関して、融合分子の適切なフォールディングを確認するための生体外法について記載する。
【0312】
J774マウスマクロファージ細胞株を、IL‐10応答性細胞株として用いてよい(O'Farrell AM, et al., EMBO J, 17(4):1006-18, 1998)。IL‐10は、その最適活性のために必要とされる二量体を自然に形成する。大腸菌によって発現されたコリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10を封入体から回収し、ジスルフィドシャッフリング交換バッファー系(disulphide shuffle exchange buffer system)を用いてフォールディングした。得られた物質をイオン交換および分子ふるいクロマトグラフィによって精製し、2つのコリックス
415分子と結合したIL‐10二量体(以降「二量体コリックス
415-IL‐10」融合分子と称する)の予測されたサイズである約130kDaのタンパク質が単離される結果となった。この製剤は、SDS PAGEに基づいて、約85~90%のタンパク質純度を有していた。J774.2細胞株の培養物を、25nMおよび250nMの濃度の二量体コリックス
415-IL‐10融合分子で48時間処理した。未処理の対応する細胞と比較して、二量体コリックス
415-IL‐10融合分子は、生/死細胞のフローサイトメトリーで評価した場合、用量依存的な細胞数の減少を示した(
図4参照)。値は、n=4±標準偏差を表す。
【0313】
別の選択肢として、頂端から側底へのトランスサイトーシスのために用いられる細胞単層の側底コンパートメント(basal compartment)にIL‐10応答性細胞を共培養することも可能である(Rubas W, et al., Pharm Res. 13(1):23-6, 1996)。
【0314】
例3
この例では、二量体コリックス415-(G4S)3-IL‐10融合分子を、Caco‐2細胞単層のバリア特性に対するその効果について生体外で評価した。側底コンパートメントからの培地を含むCaco‐2細胞(ヒト結腸癌由来細胞株)を、数時間にわたって定期的にサンプリングする(Rubas W, et al., J Pharm Sci., 85(2):165-9, 1996)。Caco‐2(ATCC HTB‐37(商標))細胞を、完全培地:10% ウシ胎仔血清、2.5mM グルタミン、100U ペニシリン/ml、および100μg ストレプトマイシン/mlを添加したダルベッコ変法イーグル培地F12(DMEM F12)(ギブコBRL(Gibco BRL)、ニューヨーク州、グランドアイランド)中、5% CO2、37℃で維持する。2から3日ごとにこの培地(指定した完全培地)を細胞に供給し、5から7日ごとに継代培養する。アッセイでは、24または96ウェルプレートに細胞を播種し、コンフルエントまで成長させる。
【0315】
これらの研究に用いた確立されたCaco‐2単層は、チョップスティック型(chopstick)Millicell‐ERS(登録商標)電圧計(ミリポア(Millipore))を用いて測定した場合、約450~600Ω・cm
2(平均579Ω・cm
2)の経上皮電気抵抗(TER)値を有していた。フルオレセイン標識70kDaデキストランおよび種々の濃度(4.7nM、23.6nM、および236nM)の二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子を、これらの単層の頂端膜側に添加し、150μL体積分を補充しながら回収することにより、側底コンパートメントで検出される蛍光の累積量を経時でモニタリングした。
図5および
図6に示されるように、フィルター支持体上にCaco‐2細胞が存在しない場合、デキストランは、頂端から側底コンパートメントへ迅速に移動した。比較すると、Caco‐2単層を通しての70kDaデキストランの輸送の度合いは、非常に低く、種々の二量体コリックス
415-IL‐10融合分子は、Caco‐2単層を通しての70kDaデキストランの輸送の度合いに、何らの用量依存的効果も有することがなく、二量体コリックス
415-IL‐10融合分子に暴露されなかったCaco‐2単層で得られた結果と大きな違いはなかった。二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子は、Caco‐2細胞単層のバリア特性に対して生体外で明らかな影響を与えない。
【0316】
例4
この例では、ELISAアッセイを行って、二量体コリックス415-(G4S)3-IL‐10融合分子がCaco‐2細胞単層を通って移動する能力を評価する。A549(ATCC CCL‐185(商標))、L929(ATCC CRL‐2148(商標))、およびCaco‐2(ATCC HTB‐37(商標))細胞を、完全培地:10% ウシ胎仔血清、2.5mM グルタミン、100U ペニシリン/ml、および100μg ストレプトマイシン/mlを添加したダルベッコ変法イーグル培地F12(DMEM F12)(ギブコBRL、ニューヨーク州、グランドアイランド)中、5% CO2、37℃で維持する。2から3日ごとにこの培地(指定した完全培地)を細胞に供給し、5から7日ごとに継代培養する。アッセイでは、24または96ウェルプレートに細胞を播種し、コンフルエントまで成長させる。
【0317】
Caco‐2細胞を、コラーゲンコーティングした0.4μmポアサイズポリカーボネート膜トランズウェルサポート(transwell supports)(コーニング‐コスター(Corning-Costar)、マサチューセッツ州、ケンブリッジ)上でコンフルエントな単層として成長させ、チョップスティック型Millicell‐ERS(登録商標)電圧計(ミリポア)を用いて測定した場合の>250Ω・cm2の経上皮電気抵抗(TER)が得られた18~25日後に用いる。二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子のこれらの単層を通した頂端から側底への(A→B)輸送を、37℃で4.7nM、23.6nM、および236nMを適用した4時間後に輸送されたタンパク質の量を測定することによって特定する。TER測定値および10kDa蛍光デキストランの度合い(HPLC分子ふるいプロトコルを用いて測定)を用いて、研究の過程での単層バリア特性を評価する。コリックス輸送の度合いは、細胞を用いた細胞傷害性アッセイにおいて、回収した培地の滴定によって特定する。輸送された二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子は、捕捉のために抗IL‐10抗体を、検出のためにコリックスに対するポリクローナル血清を用いた酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)によって測定する。
図7(AおよびB)に示されるように、二量体コリックス
415-(G
4S)
3-IL‐10融合分子は、Caco‐2細胞単層を通って移動している。
【0318】
例5
この例では、開裂性配列を持たない非天然融合分子の作製について記載する。これらの融合分子は、粘膜下/GI腔を特異的にターゲティングし、生物活性カーゴの作用をその腔に限定するように設計されている。
【0319】
コリックス毒素の無毒性変異体、コリックス毒素ΔE581(配列番号81)をコードするプラスミドコンストラクトを作製する。タンパク質発現は、大腸菌DH5α細胞(インビトロジェン、カリフォルニア州、カールスバッド)を用い、適切なプラスミドを用いたヒートショック(42℃で1分間)による形質転換の後に行う。抗生物質含有培地上で選択された形質転換細胞を単離し、ルリア・ベルターニ培地(Difco)で成長させる。タンパク質発現は、1mM イソプロピル‐D‐チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加することによって誘導する。IPTG誘導の2時間後、4℃、5000xgで10分間の遠心分離によって細胞を回収する。細胞溶解後に封入体を単離し、タンパク質を、6M グアニジンHClおよび2mM EDTA(pH8.0)プラス65mM ジチオスレイトールで可溶化させる。リフォールディングおよび精製の後、タンパク質を、Ca2+およびMg2+を含まないPBS(pH7.4)中の約5ml/mlにて、-80℃で保存する。これらの研究に用いるタンパク質はすべて、分子ふるいクロマトグラフィに基づいて、純度>90%であることを確認する。
【0320】
次に、コリックス毒素ΔE581タンパク質を、タンパク質のC末端近傍に位置する遊離スルフヒドリル残基を通しての直接化学カップリングを可能とするために、そのC末端で修飾する。このC末端修飾は、タバコエッチウィルス(TEV)からの高選択性プロテアーゼのためのコンセンサス開裂配列を有するシステイン拘束ループ、第二のシステイン、およびヘキサヒスチジン(His6)タグを含む。第二のCysは、最終的にカップリングに用いられるCysとのジスルフィド架橋を形成するために含める。His6配列をタンパク質に付加することは、精製を簡便化し、TEV開裂配列は、穏和な還元の後に末端Cys残基を選択的に除去するための機構を提供する。ntコリックスコンストラクトの発現および単離後のTEV開裂および0.1mM ジチオテイトールによる穏和な還元により、カーゴ結合の一般的機構としてのマレイミドをベースとする反応を介して、生物活性カーゴの直接化学カップリングが可能となる。TEVプロテアーゼ開裂、還元、および遊離スルフヒドリルによるマレイミド反応を通してのカーゴカップリングの後、第二のNi2+カラムクロマトグラフィ工程により、遊離されたC末端配列の除去を行った。
【0321】
例6
コリックス毒素ΔE581-カーゴの経上皮輸送を、Caco‐2単層を用いて生体外で評価する。Caco‐2細胞(継代数25~35)を、既に報告されているように、コンフルエントな単層まで成長させる;Rubas, W. et al., Pharm Res, 10:113-118 (1993)。簡潔に述べると、細胞を、2mM L‐グルタミン、10% ウシ胎仔血清、および100単位のペニシリン/ストレプトマイシンで高濃度化したDMEM/高成長培地中、5% CO2および湿度90%の雰囲気下、37℃で維持する。細胞を、1:3の分割比で、75cm2 フラスコ中にて毎週継代培養し、予備湿潤およびコラーゲンコーティングしたコーニングコスター(マサチューセッツ州、ケンブリッジ)製の透過性(0.4μmポアサイズ)ポリカーボネート(Transwell(商標))フィルターサポート上に、63000細胞/cm2の密度で播種する。成長培地を、1日おきに交換する。電圧抵抗計(ワールドプレシジョンインスツルメンツ(World Precision Instruments)、フロリダ州、サラソタ)を用いて特定される著しい経上皮電気抵抗(TEER)の取得によって判断される播種の20~26日後のコンフルエントな単層を用いる。
【0322】
頂端(Ap)から側底(Bl)およびBlからAp方向の経上皮輸送フラックス速度を、Caco‐2細胞の極性化単層を用いて生体外で測定して、それぞれ、粘膜から漿膜および漿膜から粘膜のフラックスイベントについて記載する。輸送研究を開始する直前に、各フィルターの経上皮電気抵抗(TEER)を測定し、TEERの読み取りが<200Ω・cm2である単層は研究から除外する。ApおよびBlの培地を、含まれている単層から取り除き、これらの表面を、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で1回洗浄する。次に、一式の単層に、10μg コリックス毒素ΔE581-カーゴおよび10μg TRITC-デキストラン、または10μg BSA-カーゴおよび10μg TRITC-デキストランのAp(供与側)適用を施す。次に、受け側(Bl)コンパートメントには、500μL PBSを与え、この輸送研究のT0を設定する。供与側および受け側の両方のコンパートメントを、37℃で4時間のインキュベーション後にサンプリングし、単層を通して輸送された物質の量、および頂端膜側に残された量をそれぞれ特定する。
【0323】
例7
この例では、そのC末端でIL‐10ポリペプチドと直接融合した配列番号1のアミノ酸1~415をコードする配列を含む修飾コリックス毒素を含む融合分子(「コリックス415-IL‐10融合分子」と称する)の大腸菌での作製および発現について記載する。タンパク質発現は、大腸菌DH5α細胞(インビトロジェン、カリフォルニア州、カールスバッド)を用い、適切なプラスミドを用いたヒートショック(42℃で1分間)による形質転換の後に行う。抗生物質含有培地上で選択された形質転換細胞を単離し、ルリア・ベルターニ培地(Difco)で成長させる。タンパク質発現は、1mM イソプロピル‐D‐チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加することによって誘導する。IPTG誘導の2時間後、4℃、5000xgで10分間の遠心分離によって細胞を回収する。細胞溶解後に封入体を単離し、タンパク質を、6M グアニジンHClおよび2mM EDTA(pH8.0)プラス65mM ジチオスレイトールで可溶化させる。リフォールディングおよび精製の後、タンパク質を、Ca2+およびMg2+を含まないPBS(pH7.4)中の約5ml/mlにて、-80℃で保存する。これらの研究に用いるタンパク質はすべて、分子ふるいクロマトグラフィに基づいて、純度>90%であることを確認した。
【0324】
468/508nmの励起/発光特性を有する赤色蛍光染料を共有結合で一体化されて含有し、アルデヒド表面官能基を有するポリスチレンビーズ(直径10nm)(XPR‐582)を、デュークサイエンティフィック(Duke Scientific)(カリフォルニア州、パロアルト)から入手する。100μlのXPR‐582ビーズ(固形分2%)を、およそ2.5ナノモルのIL‐10またはコリックス415-IL‐10融合分子と、最終体積200μlの中性(pH7.0)リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で混合する。室温で2時間緩やかに振とうした後、PBS中のウシ血清アルブミン(BSA;シグマ(Sigma)、ミズーリ州、セントルイス)の2mg/ml溶液を20μl添加する。次に、製剤を、PBSによる希釈およびミリポア(マサチューセッツ州、ベッドフォード)製の100000分子量カットオフのMicroconフィルター装置を用いた濃縮の3サイクルによって透析する。コーティングビーズの最終製剤は、固形分1%であった。
【0325】
例8
この例では、配列番号52の修飾コリックス毒素配列(コリックス415)、開裂性リンカー配列(配列番号121)または非開裂性リンカー(配列番号98)、およびTNFSF阻害剤である生物活性カーゴを含む非天然単離融合分子を、例1に記載のように作製し、上記の例に記載のように評価して、適切なフォールディング、適切なサイズを確認する。
【0326】
6つの代表的融合分子発現ベクター(各リンカーについて3つ)を作製し、1)配列番号88および89の重鎖可変領域および軽鎖可変領域配列を含む抗体であるTNF阻害剤;2)配列番号90および91の重鎖可変領域および軽鎖可変領域配列を含む抗体であるTNF阻害剤;ならびに3)配列番号92の配列を含むIgGのFc部分を有する可溶性ヒトTNFR‐p75の二量体であるTNFSF阻害剤から選択されるTNFSF阻害剤を、融合分子が上皮細胞を通して頂端から側底へ輸送する能力について試験した。
【0327】
例9
この例では、配列番号52の修飾コリックス毒素配列(コリックス415)、開裂性リンカー配列(配列番号121)または非開裂性リンカー(配列番号98)、および血糖降下剤である生物活性カーゴを含む非天然単離融合分子を、例1に記載のように作製し、上記の例に記載のように評価して、適切なフォールディング、適切なサイズを確認する。
【0328】
4つの代表的融合分子発現ベクター(各リンカーについて2つ)を作製し、1)配列番号93の配列を含むGLP‐1アゴニストおよび2)配列番号94の配列を含むGLP‐1アゴニストから選択される血糖降下剤を、融合分子が上皮細胞を通して頂端から側底へ輸送する能力について試験した。
【0329】
例10
この例では、配列番号52の修飾コリックス毒素配列(コリックス415)、開裂性リンカー配列(配列番号121)または非開裂性リンカー(配列番号98)、およびヒト成長ホルモンである生物活性カーゴを含む非天然単離融合分子を、例1に記載のように作製し、上記の例に記載のように評価して、適切なフォールディング、適切なサイズを確認する。
【0330】
2つの代表的融合分子発現ベクター(各リンカーについて1つ)を作製し、1)配列番号95の配列を含むヒト成長ホルモンを、融合分子が上皮細胞を通して頂端から側底へ輸送する能力について試験した。
【0331】
例11
この例では、例1で作製した融合分子の代表的な生物活性カーゴの組織における組織学的検出について記載する。融合分子の投与後、動物をCO2窒息によって安楽死させ、心臓穿刺によって失血させた。特定の組織(リンパ節、気管、脳、脾臓 肝臓、GI管)を取り出し、PBSで少しリンスしていかなる残留血液をも除去し、OCTで凍結する。セクション(5ミクロン厚)をスライド上に載せる。スライドをアセトン中で10分間固定し、PBSでリンスする。スライドを、3% ペルオキシダーゼと共に5分間インキュベートする。次に、スライドを、タンパク質でさらに5分間ブロックする。反応性生物活性カーゴに対する一次抗体を、1:100の希釈率で30分間スライド上でインキュベートし、続いてPBS洗浄を行う。次に、ビオチン標識二次抗体を、およそ15分間インキュベートし、続いてPBS洗浄を行う。ストレプトアビジンHRP標識を、スライド上で15分間インキュベートし、続いてPBS洗浄を行う。HRPクロマゲン(HRP Chromagen)を5分間適用し、続いて蒸留H2O中で複数回リンスする。最後に、スライドをヘマトキシリンで1分間対比染色し、カバーグラスを掛け、生物活性カーゴの存在を調べる。
【0332】
本開示の融合分子は、対象への高分子の局所的または全身送達において、従来の技術と比較していくつかの利点を提供する。そのような利点の中で最も重要なことは、対象の皮膚に刺す針を用いることなく、対象へ生物活性カーゴを送達することができることである。多くの対象は、一定の用量の高分子を繰り返し必要とする。例えば、糖尿病患者には、血糖濃度を制御するために、1日に複数回のインスリン注射が必要である。そのような対象のクオリティオブライフは、高分子の送達を、注射を行うことなく達成することができれば、それに付随する痛みまたは考え得る合併症を回避することで大きく改善されることになる。
【0333】
加えて、生物活性カーゴと融合分子の残りの部分とのカップリングを、上皮細胞の側底膜に存在する酵素によって開裂されるリンカーを用いて行うことにより、生物活性カーゴの融合分子からの遊離および融合分子の残りの部分からの放出を、上皮膜を通したトランスサイトーシスの直後に発生させることが可能となる。そのような遊離は、生物活性カーゴに対する免疫応答の誘導の可能性を低下させる。また、それによって、生物活性カーゴは、融合分子の残りの部分が存在しない状態でそのターゲットと相互作用することも可能となる。
【0334】
加えて、開裂性リンカーを持たない非天然融合分子も、その(1もしくは複数の)受容体による、例えば生物活性カーゴの受容体も発現する(しかし、非常により少ない量で)免疫細胞の表面での修飾コリックス毒素のアンカー効果が、ターゲット細胞表面での生物活性カーゴのより高い露出を可能とし、コリックスのその受容体との結合、および例えばIL‐10のIL‐10Rとの結合を介する相乗効果を提供することができるという点で有利であり得る。
【0335】
さらに、GI上皮を通して輸送されると、本開示の融合分子は、血清中において長期間の半減期を示し、すなわち、融合分子の生物活性カーゴは、その非融合状態の生物活性カーゴと比較して長期間の血清中半減期を示し、融合分子の経口投与により、対象の血漿中で見られるよりも高い有効濃度の生物活性カーゴを対象の肝臓へ送達することができる。
【0336】
さらに、融合分子の実施形態は、組換え系において構築し、発現することができる。組換え技術により、適切ないずれの生物活性カーゴについても、その導入のために設計される挿入部位を有する融合分子を作製することができる。そのような挿入部位により、当業者であれば、新しい生物活性カーゴの送達のための融合分子を、そのような必要性が生じれば、迅速に、および容易に作製することができる。
【0337】
本明細書で開示され、請求される物品および方法はすべて、本開示に照らして、過度な実験を行うことなく作製および実行することができる。本開示の物品および方法を、実施形態の観点から記載してきたが、当業者であれば、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、その物品および方法に変型例が適用されてよいことは明らかであろう。当業者にとって明らかであるそのような変型例および均等物はすべて、現存するかまたは以降で開発されるものであるかに関わらず、添付の請求項によって定められる本開示の趣旨および範囲に含まれるものと考えられる。本明細書中で言及されるすべての特許、特許出願、および刊行物は、本開示が属する技術分野の当業者のレベルを示す。すべての特許、特許出願、および刊行物は、あらゆる点で、ならびに各個々の刊行物がありとあらゆる点でその全内容について参照により援用されると具体的におよび個別に示されている場合と同じ程度で、その全内容が参照により本明細書に援用される。本明細書に実例として記載される開示事項は、適切には、本明細書で具体的に開示されない(1もしくは複数の)いずれの要素が存在しない状態でも、実践されてよい。従って、例えば、本明細書のいずれの場合でも、「含んでいる」、「本質的に成っている」、および「成っている」の用語のいずれも、他の2つの用語のいずれかと交換されてよい。用いられてきた用語及び表現は、限定ではなく記述の用語として用いられており、そのような用語および表現の使用において、示され、記載される特徴のいずれの均等物およびその一部分をも除外することを意図するものではなく、請求される本開示の範囲内で様々な変更が可能であることは認識される。従って、本開示を、実施形態および所望に応じて存在してよい特徴によって具体的に開示してきたが、本明細書で開示される概念の変更および変型例が当業者によって用いられてよいこと、ならびにそのような変更および変型例が、添付の請求項によって定められる本開示の範囲内に含まれると見なされることは理解されるべきである。
【0338】
配列表フリーテキスト
添付の配列表に挙げるアミノ酸配列は、米国特許法施行規則第1.822条の定めに従い、アミノ酸に対する標準的な3文字表記を用いて示される。
【0339】
配列番号1は、成熟コレラ菌コリックス毒素の634アミノ酸配列である。
配列番号2は、634アミノ酸配列成熟コレラ菌コリックス毒素をコードする核酸配列である。
配列番号3~80は、配列番号1に示される成熟コリックス毒素配列から誘導される様々な切断型コリックス毒素のアミノ酸配列である。
配列番号81は、配列番号1のアミノ酸残基E581が欠失された成熟コリックス毒素のアミノ酸配列である。
配列番号82は、ヒトインターロイキン‐10(IL‐10)のアミノ酸配列である。
配列番号83は、ヒトインターロイキン‐19(IL‐19)のアミノ酸配列である。
配列番号84は、ヒトインターロイキン‐20(IL‐20)のアミノ酸配列である。
配列番号85は、ヒトインターロイキン‐22(IL‐22)のアミノ酸配列である。
配列番号86は、ヒトインターロイキン‐24(IL‐24)のアミノ酸配列である。
配列番号87は、ヒトインターロイキン‐26(IL‐26)のアミノ酸配列である。
配列番号88 - 抗TNFアルファ抗体の重鎖可変領域配列
配列番号89 - 抗TNFアルファ抗体の軽鎖可変領域配列
配列番号90 - 抗TNFアルファ抗体の重鎖可変領域配列
配列番号91 - 抗TNFアルファ抗体の軽鎖可変領域配列
配列番号92 - ヒトTNFR‐p75‐Fc二量体融合タンパク質のアミノ酸配列
配列番号93 - GLP‐1アゴニストペプチドアミノ酸配列(エキセナチド)
配列番号94 - GLP‐1アゴニストペプチドアミノ酸配列(リラグルチド)
配列番号95 - ヒト成長ホルモンのアミノ酸配列(ソマトトロピン)
配列番号96~121は、様々なペプチドリンカーのアミノ酸配列である。
配列番号122は、コリックス415-TEV-IL‐10融合分子のアミノ酸配列である。
配列番号123は、コリックス415-(G4S)3-IL‐10融合分子のアミノ酸配列である。
【0340】
配列表
配列番号1 - 成熟コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGRSYLPENRAVITPQGVTNWTYQELEATHQALTREGYVFVGYHGTNHVAAQTIVNRIAPVPRGNNTENEEKWGGLYVATHAEVAHGYARIKEGTGEYGLPTRAERDARGVMLRVYIPRASLERFYRTNTPLENAEEHITQVIGHSLPLRNEAFTGPESAGGEDETVIGWDMAIHAVAIPSTIPGNAYEELAIDEEAVAKEQSISTKPPYKERKDELK
配列番号2 - 成熟コレラ菌コリックス毒素をコードする核酸配列
ATGGTCGAAGAAGCTTTAAACATCTTTGATGAATGCCGTTCGCCATGTTCGTTGACCCCGGAACCGGGTAAGCCGATTCAATCAAAACTGTCTATCCCTAGTGATGTTGTTCTGGATGAAGGTGTTCTGTATTACTCGATGACGATTAATGATGAGCAGAATGATATTAAGGATGAGGACAAAGGCGAGTCCATTATCACTATTGGTGAATTTGCCACAGTACGCGCGACTAGACATTATGTTAATCAAGATGCGCCTTTTGGTGTCATCCATTTAGATATTACGACAGAAAATGGTACAAAAACGTACTCTTATAACCGCAAAGAGGGTGAATTTGCAATCAATTGGTTAGTGCCTATTGGTGAAGATTCTCCTGCAAGCATCAAAATCTCCGTTGATGAGCTCGATCAGCAACGCAATATCATCGAGGTGCCTAAACTGTATAGTATTGATCTCGATAACCAAACGTTAGAGCAGTGGAAAACCCAAGGTAATGTTTCTTTTTCGGTAACGCGTCCTGAACATAATATCGCTATCTCTTGGCCAAGCGTGAGTTACAAAGCAGCGCAGAAAGAGGGTTCACGCCATAAGCGTTGGGCTCATTGGCATACAGGCTTAGCACTGTGTTGGCTTGTGCCAATGGATGCTATCTATAACTATATCACCCAGCAAAATTGTACTTTAGGGGATAATTGGTTTGGTGGCTCTTATGAGACTGTTGCAGGCACTCCGAAGGTGATTACGGTTAAGCAAGGGATTGAACAAAAGCCAGTTGAGCAGCGCATCCATTTCTCCAAGGGGAATGCGATGAGCGCACTTGCTGCTCATCGCGTCTGTGGTGTGCCATTAGAAACTTTGGCGCGCAGTCGCAAACCTCGTGATCTGACGGATGATTTATCATGTGCCTATCAAGCGCAGAATATCGTGAGTTTATTTGTCGCGACGCGTATCCTGTTCTCTCATCTGGATAGCGTATTTACTCTGAATCTTGACGAACAAGAACCAGAGGTGGCTGAACGTCTAAGTGATCTTCGCCGTATCAATGAAAATAACCCGGGCATGGTTACACAGGTTTTAACCGTTGCTCGTCAGATCTATAACGATTATGTCACTCACCATCCGGGCTTAACTCCTGAGCAAACCAGTGCGGGTGCACAAGCTGCCGATATCCTCTCTTTATTTTGCCCAGATGCTGATAAGTCTTGTGTGGCTTCAAACAACGATCAAGCCAATATCAACATCGAGTCTCGTTCTGGCCGTTCATATTTGCCTGAAAACCGTGCGGTAATCACCCCTCAAGGCGTCACAAATTGGACTTACCAGGAACTCGAAGCAACACATCAAGCTCTGACTCGTGAGGGTTATGTGTTCGTGGGTTACCATGGTACGAATCATGTCGCTGCGCAAACCATCGTGAATCGCATTGCCCCTGTTCCGCGCGGCAACAACACTGAAAACGAGGAAAAGTGGGGCGGGTTATATGTTGCAACTCACGCTGAAGTTGCCCATGGTTATGCTCGCATCAAAGAAGGGACAGGGGAGTATGGCCTTCCGACCCGTGCTGAGCGCGACGCTCGTGGGGTAATGCTGCGCGTGTATATCCCTCGTGCTTCATTAGAACGTTTTTATCGCACGAATACACCTTTGGAAAATGCTGAGGAGCATATCACGCAAGTGATTGGTCATTCTTTGCCATTACGCAATGAAGCATTTACTGGTCCAGAAAGTGCGGGCGGGGAAGACGAAACTGTCATTGGCTGGGATATGGCGATTCATGCAGTTGCGATCCCTTCGACTATCCCAGGGAACGCTTACGAAGAATTGGCGATTGATGAGGAGGCTGTTGCAAAAGAGCAATCGATTAGCACAAAACCACCTTATAAAGAGCGCAAAGATGAACTTAAG
配列番号3 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス386
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQA
配列番号4 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス385
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQ
配列番号5 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス384
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGA
配列番号6 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス383
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAG
配列番号7 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス382
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSA
配列番号8 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス381
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTS
配列番号9 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス380
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQT
配列番号10 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス379
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQ
配列番号11 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス378
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPE
配列番号12 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス377
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTP
配列番号13 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス376
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLT
配列番号14 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス375
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGL
配列番号15 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス374
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPG
配列番号16 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス373
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHP
配列番号17 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス372
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHH
配列番号18 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス371
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTH
配列番号19 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス370
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVT
配列番号20 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス369
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYV
配列番号21 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス368
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDY
配列番号22 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス367
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYND
配列番号23 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス366
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYN
配列番号24 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス365
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIY
配列番号25 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス364
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQI
配列番号26 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス363
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQ
配列番号27 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス362
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVAR
配列番号28 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス361
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVA
配列番号29 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス360
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTV
配列番号30 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス359
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLT
配列番号31 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス358
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVL
配列番号32 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス357
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQV
配列番号33 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス356
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQ
配列番号34 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス355
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVT
配列番号35 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス354
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMV
配列番号36 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス353
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGM
配列番号37 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス352
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPG
配列番号38 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス351
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNP
配列番号39 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス350
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENN
配列番号40 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス349
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINEN
配列番号41 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス348
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINE
配列番号42 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス425
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGRSYLPEN
配列番号43 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス424
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGRSYLPE
配列番号44 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス423
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGRSYLP
配列番号45 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス422
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGRSYL
配列番号46 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス421
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGRSY
配列番号47 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス420
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配列番号48 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス419
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGR
配列番号49 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス418
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSG
配列番号50 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス417
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRS
配列番号51 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス416
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESR
配列番号52 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス415
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIES
配列番号53 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス414
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配列番号54 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス413
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配列番号55 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス412
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANIN
配列番号56 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス411
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配列番号57 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス410
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配列番号58 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス409
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配列番号59 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス408
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配列番号60 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス407
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配列番号61 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス406
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配列番号62 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス405
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配列番号63 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス404
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配列番号64 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス403
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配列番号65 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス402
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配列番号66 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス401
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配列番号67 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス400
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配列番号68 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス399
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配列番号69 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス398
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配列番号70 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス397
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配列番号71 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス396
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配列番号72 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス395
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配列番号73 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス394
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配列番号74 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス393
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配列番号75 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス392
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSL
配列番号76 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス391
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配列番号77 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス390
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADIL
配列番号78 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス389
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADI
配列番号79 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス388
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配列番号80 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックス387
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAA
配列番号81 - 修飾コレラ菌コリックス毒素アミノ酸配列コリックスΔ581
VEDELNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPSDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDEDKGESIITIGEFATVRATRHYVNQDAPFGVIHLDITTENGTKTYSYNRKEGEFAINWLVPIGEDSPASIKISVDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPMDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKVITVKQGIEQKPVEQRIHFSKGNAMSALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLTDDLSCAYQAQNIVSLFVATRILFSHLDSVFTLNLDEQEPEVAERLSDLRRINENNPGMVTQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNNDQANINIESRSGRSYLPENRAVITPQGVTNWTYQELEATHQALTREGYVFVGYHGTNHVAAQTIVNRIAPVPRGNNTENEEKWGGLYVATHAEVAHGYARIKEGTGEYGLPTRAERDARGVMLRVYIPRASLERFYRTNTPLENAEEHITQVIGHSLPLRNEAFTGPESAGGEDTVIGWDMAIHAVAIPSTIPGNAYEELAIDEEAVAKEQSISTKPPYKERKDELK
配列番号82 - ヒトインターロイキン‐10アミノ酸配列
MHSSALLCCLVLLTGVRASPGQGTQSENSCTHFPGNLPNMLRDLRDAFSRVKTFFQMKDQLDNLLLKESLLEDFKGYLGCQALSEMIQFYLEEVMPQAENQDPDIKAHVNSLGENLKTLRLRLRRCHRFLPCENKSKAVEQVKNAFNKLQEKGIYKAMSEFDIFINYIEAYMTMKIRN
配列番号83 - ヒトインターロイキン‐19アミノ酸配列
MKLQCVSLWLLGTILILCSVDNHGLRRCLISTDMHHIEESFQEIKRAIQAKDTFPNVTILSTLETLQIIKPLDVCCVTKNLLAFYVDRVFKDHQEPNPKILRKISSIANSFLYMQKTLRQCQEQRQCHCRQEATNATRVI HDNYDQLEVHAAAIKSLGELDVFLAWINKNHEVMSSA
配列番号84 - ヒトインターロイキン‐20アミノ酸配列
MKASSLAFSLLSAAFYLLWTPSTGLKTLNLGSCVIATNLQEIRNGFSEIRGSVQAKDGNIDIRILRRTESLQDTKPANRCCLLRHLLRLYLDRVFKNYQTPDHYTLRKISSLANSFLTIKKDLRLCHAHMTCHCGEEAMK KYSQILSHFEKLEPQAAVVKALGELDILLQWMEETE
配列番号85 - ヒトインターロイキン‐22アミノ酸配列
MAALQKSVSSFLMGTLATSCLLLLALLVQGGAAAPISSHCRLDKSNFQQPYITNRTFMLAKEASLADNNTDVRLIGEKLFHGVSMSERCYLMKQVLNFTLEEVLFPQSDRFQPYMQEVVPFLARLSNRLSTCHIEGDDLHIQRNVQKLKDTVKKLGESGEIKAIGELDLLFMSLRNACI
配列番号86 - ヒトインターロイキン‐24アミノ酸配列
MNFQQRLQSLWTLASRPFCPPLLATASQMQMVVLPCLGFTLLLWSQVSGAQGQEFHFGPCQVKGVVPQKLWEAFWAVKDTMQAQDNITSARLLQQEVLQNVSDAESCYLVHTLLEFYLKTVFKNYHNRTVEVRTLKSFSTLANNFVLIVSQLQPSQENEMFSIRDSAHRRFLLFRRAFKQLDVEAALTKALGEVDILLTWMQKFYKL
配列番号87 - ヒトインターロイキン‐26アミノ酸配列
MLVNFILRCGLLLVTLSLAIAKHKQSSFTKSCYPRGTLSQAVDALYIKAAWLKATIPEDRIKNIRLLKKKTKKQFMKNCQFQEQLLSFFMEDVFGQLQLQGCKKIRFVEDFHSLRQKLSHCISCASSAREMKSITRMKRIFYRIGNKGIYKAISELDILLSWIKKLLESSQ
配列番号88 - 抗TNFアルファ抗体の重鎖可変領域配列
EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASGFTFDDYAMHWVRQAPGKGLEWVSAITWNSGHIDYADSVERGFTISRDNAKNSLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKVSYLSTASSLDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSC
配列番号89 - 抗TNFアルファ抗体の軽鎖可変領域配列
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQGIRNYLAWYQQKPGKAPKLLIYAASTLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDVATYYCQRYNRAPYTFGQGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
配列番号90 - 抗TNFアルファ抗体の重鎖可変領域配列
QVQLVESGGGVVQPGRSLRLSCAASGFTFSSYAMHWVRQAPGKGLEWVAIISFDGSNKSSADSVKGRFTYSRRNSKNALFLQMNSLRAEDTAVFYCARDRGVSAGGNYYYYGMDVWGQGTTVTVSS
配列番号91 - 抗TNFアルファ抗体の軽鎖可変領域配列
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASNRATGIPARFSGSGSGTRFTLTISSLEPEDFAVYYCQQRSNWPPFTFGPGTKVDIL
配列番号92 - ヒトTNFR‐p75‐Fc二量体融合タンパク質のアミノ酸配列
LPAQVAFTPYAPEPGSTCRLREYYDQTAQMCCSKCSPGQHAKVFCTKTSDTVCDSCEDSTYTQLWNWVPECLSCGSRCSSDQVETQACTREQNRICTCRPGWYCALSKQEGCRLCAPLRKCRPGFGVARPGTETSDVVCKPCAPGTFSNTTSSTDICRPHQICNVVAIPGNASMDAVCTSTSPTRSMAPGAVHLPQPVSTRSQHTQPTPEPSTAPSTSFLLPMGPSPPAEGSTGDEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
配列番号93 - GLP‐1アゴニストペプチドアミノ酸配列(エキセナチド)
HGEGTFTSDLSKQMEEEAVRLFIEWLKNGGPSSGAPPPS
配列番号94 - GLP‐1アゴニストペプチドアミノ酸配列(リラグルチド)
HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEEFIIAWLVKGRG
配列番号95 - ヒト成長ホルモンのアミノ酸配列(ソマトトロピン)
FPTIPLSRLFDNAMLRAHRLHQLAFDTYQEFEEAYIPKEQKYSFLQNPQTSLCFSESIPTPSNREETQQKSNLELLRISLLLIQSWLEPVQFLRSVFANSLVYGASDSNVYDLLKDLEEGIQTLMGRLEDGSPRTGQIFKQTYSKFDTNSHNDDALLKNYGLLYCFRKDMDKVETFLRIVQCRSVEGSCGF
配列番号96 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
GGGGS
配列番号97 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
GGGGSGGGGS
配列番号98 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
GGGGSGGGGSGGGGS
配列番号99 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
GGGGSGGG
配列番号100 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
AAPF
配列番号101 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
GGF
配列番号102 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
AAPV
配列番号103 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
GGL
配列番号104 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
AAL
配列番号105 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
FVR
配列番号106 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
VGR
配列番号107 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
RKPR
配列番号108 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
Y V A D Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号109 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
D Xaa Xaa D Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号110 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
R (Xaa)n R Xaa Xaa=任意のアミノ酸 n=0、2、4、または6
配列番号111 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
K (Xaa)n R Xaa Xaa=任意のアミノ酸 n=0、2、4、または6
配列番号112 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
E R T K R Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号113 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
R V R R Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号114 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
デカノイル-R V R R Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号115 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
P Xaa W V P Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号116 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
W V A Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号117 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
Xaa F Xaa Xaa Xaa=任意のアミノ酸
配列番号118 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
Xaa Y Xaa Xaa Xaa=任意のアミノ酸 n=0、2、4、または6
配列番号119 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
Xaa W Xaa Xaa Xaa=任意のアミノ酸 n=0、2、4、または6
配列番号120 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
(V、A、またはP)-Y-(S、P、またはA)と組み合わせたD R W I P F H L L
配列番号121 - ペプチドリンカーのアミノ酸配列
GGGGSGGGENLYFQS
配列番号122 - コリックス415-TEV-IL‐10融合分子のアミノ酸配列
MVEEALNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPGDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDED KGESIITIGEFATVRATRHYVSQDAPFGVINLDITTENGTKTYSFNRKESEFAINWLVPIGEDSPASIKISIDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPIDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKAITVKQGIEQKPVEQRIHFSKKNAMEALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLPDDLSCAYNAQQIVSLFLATRILFTHIDSIFTLNLDGQEPEVAERLDDLRRINENNPGMVIQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNSDQANINIESGGGGSGGGENLYFQSPGQGTQSENSCTHFPGNLPNMLRDLRDAFSRVKTFFQMKDQLDNLLLKESLLEDFKGYLGCQALSEMIQFYLEEVMPQA ENQDPDIKAHVNSLGENLKTLRLRLRRCHRFLPCENKSKAVEQVKNAFNKLQEKGIYKAMSEFDIFINYIEAYMTMKIRN
配列番号123 - コリックス415-(G4S)3-IL‐10融合分子のアミノ酸配列
MVEEALNIFDECRSPCSLTPEPGKPIQSKLSIPGDVVLDEGVLYYSMTINDEQNDIKDED KGESIITIGEFATVRATRHYVSQDAPFGVINLDITTENGTKTYSFNRKESEFAINWLVPIGEDSPASIKISIDELDQQRNIIEVPKLYSIDLDNQTLEQWKTQGNVSFSVTRPEHNIAISWPSVSYKAAQKEGSRHKRWAHWHTGLALCWLVPIDAIYNYITQQNCTLGDNWFGGSYETVAGTPKAITVKQGIEQKPVEQRIHFSKKNAMEALAAHRVCGVPLETLARSRKPRDLPDDLSCAYNAQQIVSLFLATRILFTHIDSIFTLNLDGQEPEVAERLDDLRRINENNPGMVIQVLTVARQIYNDYVTHHPGLTPEQTSAGAQAADILSLFCPDADKSCVASNSDQANINIESGGGGSGGGGSGGGGSPGQGTQSENSCTHFPGNLPNMLRDLRDAFSRVKTFFQMKDQLDNLLLKESLLEDFKGYLGCQALSEMIQFYLEEVMPQA ENQDPDIKAHVNSLGENLKTLRLRLRRCHRFLPCENKSKAVEQVKNAFNKLQEKGIYKAMSEFDIFINYIEAYMTMKIRN
【配列表】