(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】膝関節形成方法及び器械
(51)【国際特許分類】
A61F 2/38 20060101AFI20220817BHJP
A61B 17/56 20060101ALI20220817BHJP
【FI】
A61F2/38
A61B17/56
(21)【出願番号】P 2020520521
(86)(22)【出願日】2018-10-10
(86)【国際出願番号】 US2018055232
(87)【国際公開番号】W WO2019075078
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-06-09
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502427840
【氏名又は名称】ジンマー,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100174942
【氏名又は名称】平方 伸治
(72)【発明者】
【氏名】ティム ヨーコー
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ シー.カペク
(72)【発明者】
【氏名】アマンダ ザルコフスキー
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー エー.バンディーペンボス
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-176658(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/38
A61B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位面と前記近位面の反対側の遠位面とを有する第1仮成分であって、前記遠位面及び前記近位面の一方が、骨の切除面上に配置されるように構成される、第1仮成分と、
前記骨の前記切除面の下方の第1陥凹部の中に配置されるように構成された第2仮成分であって、前記第2仮成分がインプラントのスリーブ成分、コーン成分又はキール成分の少なくとも1つの形状を模倣するように構成される、第2仮成分と、
前記第1陥凹部の下方に連続的に延在する第2陥凹部の中に配置されるように構成されたステム仮組立体であって、前記ステム仮組立体が、前記骨の前記切除面上に前記第1仮成分を位置付けるために生体内で係合可能であるように構成される、ステム仮組立体と、
前記第1仮成分、前記第2仮成分及び前記ステム仮組立体を1つの組立体として一緒に結合するように構成された締結具であって、前記締結具が、前記第1仮成分の隣接部から前記ステム仮組立体にアクセスできるようにする通路を含
み、前記通路を形成する前記締結具の中央部分は第1係合特徴部を備える、締結具と、
を備える膝関節形成術のための仮システムであって、
前記ステム仮組立体は、
近位部分の長手軸線と遠位部分の長手軸線がオフセットしているアダプタで
あって、前記近位部分に第2係合特徴部を含むアダプタと、
前記アダプタの遠位部分に結合されているステム延長体と、
を含み、
前記仮システムは、前記締結具の通路を貫通して前記第2係合特徴部と係合するドライバであって、前記ステム仮組立体を生体内で回転させて切除面上で前記第1仮成分を移動させるドライバ又は複数のドライバを含み、
前記締結具は、少なくとも部分的に、前記第1仮成分の遠位に延びる突出部の中に受け入れられ、前記締結具は、前記アダプタのネジ切り孔の中まで延び、前記ネジ切り孔のネジ切り部と結合するように構成されたネジ切り部を持ち、前記第2仮成分は、前記第1仮成分の遠位方向に延びる前記突出部の周りに配置され、前記アダプタの近位部分は、前記第2仮成分の陥凹部の中に受け入れられ、前記アダプタ及び前記ステム延長体は、前記第1仮成分及び前記第2仮成分の遠位に延び、前記締結具は、前記ネジ切り孔の中で前記アダプタの前記近位部分とネジ結合され、前記第1仮成分の遠位方向に延びる前記突出部は、前記締結具が前記アダプタとネジ式に固定されたとき、前記第2仮成分の陥凹部の一部を形成する第1テーパー内面と境界を接してこれに着座するようにテーパー状であるテーパー外面を持ち、前記アダプタは、前記締結具が前記アダプタとネジ式に固定されたとき前記第2仮成分の前記陥凹部の一部を形成する第2テーパー内面と境界を接しこれに着座するように構成されたテーパー外面を含む
膝関節形成術のための仮システム。
【請求項2】
前記第2仮成分を前記ステム仮組立体に一時的に係合するように構成されたハンドルを更に備え、前記ハンドルと一時的に係合されたとき、前記第2仮成分及び前記ステム仮組立体がそれぞれ前記骨の前記第1陥凹部及び前記第2陥凹部の中へ挿入可能である、請求項1に記載の仮システム。
【請求項3】
前記ドライバ又は複数のドライバは、
前記ステム仮組立体のネジ切り陥凹部の中へ前記締結具をネジ入れるために前記締結具に係合することを行うように構成されている、
請求項1又は2に記載の仮システム。
【請求項4】
前記締結具、前記第1仮成分、前記第2仮成分及び前記ステム仮組立体が、相互に対する各構成成分の位置を維持したまま前記組立体として一緒に前記骨から取り外し可能である、請求項1~3のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項5】
前記ステム仮組立体が、
各々、近位端と遠位端との間に延びる長手軸線を有する複数のアダプタであって、前記複数のアダプタが、オフセットなしの前記長手軸線を持つ少なくとも第1アダプタと、所定量のオフセットの前記長手軸線を持つ少なくとも第2アダプタとを含む、複数のアダプタと、
各々、交換可能に前記複数のアダプタと結合するように構成された複数のステム延長体であって、前記複数のステム延長体が、各々、近位端と遠位端との間に異なる長手寸法を有する、複数のステム延長体と、
を備えるシステムである、請求項1~4のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項6】
前記少なくとも第2アダプタが、2つのアダプタを含み、1つのアダプタが第1量のオフセットを持ち、別のアダプタが、前記第1量のオフセットとは異なる第2量のオフセットを持つ、請求項5に記載の仮システム。
【請求項7】
前記ステム仮組立体が、複数のモノリス一体型組立体を備える1つのサブシステムであり、前記複数のモノリス一体型組立体の各々が、アダプタ部とステム延長部とを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項8】
前記第1仮成分が、ピンを中に受け入れるように構成された細長いスロットを有する大腿骨成分を備え、前記細長いスロットが、前記ピンに対して前記大腿骨成分の近位-遠位移動を許容するように構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項9】
前記第2仮成分が、前記第1陥凹部を生成するために骨を除去するように構成されたブローチを備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項10】
前記第2仮成分及びオフセットブローチの1つ又はそれ以上と結合するように構成された多目的ハンドルを更に備え、前記多目的ハンドルが、カニューレ式シャフトを有し、かつ、前記ハンドルの前記シャフトに沿って移動可能でありかつこれに固定可能であるように構成されるスラップハンマを含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項11】
前記ステム仮組立体に取り付け可能であるように構成されかつ前記スリーブ成分又は前記コーン成分のためのブローチ加工の前に前記骨を予備穿孔するように構成されたドリルガイドを更に備える、請求項1~10のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項12】
遠位ノーズ部分と、傾斜リーマの長手軸線に沿って遠位-近位に測定して漸減直径を有する背面角テーパーを持つ切断部分と、を有する傾斜リーマを更に備える、請求項1~11のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項13】
前記切除面を形成する切除を案内するように構成された脛骨カットガイド組立体を更に備え、前記脛骨カットガイド組立体が、ブームアームと、カラーによって前記ブームに結合された本体と、を有し、前記カラーが、前記骨に対する前記本体の位置を変更することなく前記カラーから前記ブームアームを取り外せるように構成された開口を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の仮システム。
【請求項14】
ステムインプラントであって、当該ステムインプラントが任意の方向に屈曲できるようにするために遠位部分に沿って1つまたは複数のスロットを持つように構成された、ステムインプラントを更に備える、請求項1~13のいずれか1項に記載の仮システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年10月13日に提出された米国仮特許出願第62/572210号(その優先権の利益を本出願によって請求し、その全体が参照により本出願に援用される)の優先権を主張する。
【0002】
本出願の内容は、整形外科器械、システム、方法及び技法に関する。特に、本出願は、修正膝関節形成術に使用できる器械、システム、方法及び技法に関する。
【背景技術】
【0003】
関節形成処置及びプロテーゼは、通常、人体の損傷した骨及び組織を修復及び/又は置換するために利用される。例えば、膝関節形成術は、大腿骨及び/又は脛骨の損傷した又は疾患の関節面を修復することによって自然の膝関節機能を回復するために使用できる。関節を含む骨を露出するために膝関節が切開される。置き換えられる関節面の除去を案内するためにカットガイド及びその他の器械が使用される。プロテーゼは、関節面を再現するために使用される。人工膝関節は、大腿骨の遠位端に埋植される大腿骨成分を含むことができ、大腿骨成分は、健康な自然の膝機能を再現するために、脛骨の近位端に埋植される脛骨支持成分及び脛骨成分と関節形成する。関節の関節形成区画の全てが人工成分で修復される全膝関節置換及び医師が以前埋植された人工膝関節を取り外して新しい人工膝関節と置き換える修正膝関節形成術を含めて、様々なタイプの関節形成術が知られている。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、概略的に、修正膝関節形成術などの膝関節形成術のための外科用器械、システム、方法及び技法に関する。発明者は、特に、仮構成成分、器械設計、システム及びプロセスが、膝手術を単純化し、そのコストを削減しかつ/又はその効率を改良すると、認識している。例えば、本出願は、患者の身体構造により良く合致させるために一緒に結合して生体内で位置調節できる仮システムを開示する。特に、骨陥凹部内にステム仮組立体を位置付けるために生体内で移動できるように構成できるステム仮組立体を開示する。
【0005】
構成成分のコスト及び数を減少するために、ステム仮組立体は、複数のアダプタ及び複数のステム延長体を含むことができるシステムを備えることができる。複数のアダプタの各々は、近位端と遠位端との間に延びる長手軸線を持つことができる。複数のアダプタは、オフセットなしの長手軸線を持つ少なくとも第1アダプタと、所定量のオフセットの長手軸線を持つ少なくとも第2アダプタとを含む。複数のステム延長体の各々は、交換可能に複数のアダプタと結合するように構成できる。複数のステム延長体は、各々、近位端と遠位端との間に異なる長手寸法を持つことができる。
【0006】
時間を節約し、コストを節減し、処置を単純化する別の形態において、生体内で組み立てて、その後取り外せる仮成分のシステムを開示する。特に、生体内で組み立てられた後、組立体は、相互に対する各成分の位置を維持したまま、患者体内から取り外すことができる。これによって、個別の仮成分の位置を文書化する又は詳細に示す必要がないので、仮組立体に基づいて永久的インプラントをより容易にかつ適切な時期に生成できるようにする。各部品が相互に対して相対的に所望の位置にある仮組立体全体を、簡単な基準として維持できる。本出願のこれら及びその他の形態については、今後さらに詳細に論じる。本出願は、膝手術を単純化し、コストを削減し、効率を向上させるその他の様々な発明的概念を含むことが、当業者には分かるはずである。
【0007】
更に本明細書において開示する器具、システム及び方法を例証するために、下記の非限定的実施例を提示する。
【0008】
実施例1において、膝関節形成術のための仮システムを開示する。システムは、近位面と近位面の反対側の遠位面とを有する第1仮成分を含むことができ、遠位面及び近位面の一方は、骨の切除面上に配置されるように構成される。システムは、骨の切除面の下方の第1陥凹部の中に配置されるように構成された第2仮成分を含むことができる。第2仮成分はインプラントのスリーブ成分、コーン成分又はキール成分の少なくとも1つの形状を模倣するように構成される。システムは、第2陥凹部の中に配置されるように構成されたステム仮組立体を含むことができ、ステム仮組立体は、骨の切除面上に第1仮成分を位置付けるために生体内で係合できるように構成される。システムは、第1仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体を1つの組立体として一緒に結合するように構成された締結具を含むことができ、締結具は、第1仮成分の隣接部からステム仮組立体にアクセスできるようにする通路を含む。
【0009】
実施例2において、実施例1のシステムは、任意に、更に第2仮成分をステム仮組立体に一時的に係合するように構成されたハンドルを含むことができる。ハンドルと一時的に係合されると、第2仮成分及びステム仮組立体は、それぞれ骨の第1陥凹部及び第2陥凹部の中へ挿入可能である。
【0010】
実施例3において、実施例1~2のいずれか一方又はその組合せのシステムは、任意に、更に、締結具をステム仮組立体のネジ切り陥凹部の中へネジ入れるために締結具に係合すること及びステム仮組立体を係合するために締結具の通路を貫通すること、の少なくとも1つのために構成されたドライバ又は複数のドライバを含むことができ、ドライバとステム仮組立体との間の係合が、生体内でステム仮組立体を回転して、切除面上で第1仮成分を位置付ける。
【0011】
実施例4において、実施例1~3のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、第1仮成分が、任意に第1テーパーと第2テーパーとを含むことができ、第2仮成分が、第3テーパーと第4テーパーとを含み、ステム仮組立体は第5テーパーを含む。第1テーパーは、第3テーパーと係合するように構成され、第2テーパーは第5テーパーと係合するように構成され、第4テーパーは、締結具が第1仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体を組立体として一緒に結合するとき第5テーパーと係合するように構成される。
【0012】
実施例5において、実施例4のシステムは、第1テーパー及び第5テーパーが、任意に外テーパーを含み、第2テーパー、第3テーパー及び第4テーパーが、内テーパーを含むことができる。
【0013】
実施例6において、実施例1~5のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、締結具、第1仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体が、任意に、相互に対する各成分の位置を維持したまま組立体として一緒に骨から取外し可能である。
【0014】
実施例7において、実施例1~6のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、ステム仮組立体が、任意に、各々近位端と遠位端との間に延びる長手軸線を有する複数のアダプタであって、複数のアダプタがオフセットなしの長手軸線を持つ少なくとも第1アダプタと所定量のオフセットの長手軸線を持つ少なくとも第2アダプタとを含む、複数のアダプタと、各々交換可能に複数のアダプタと結合するように構成された複数のステム延長体であって、複数のステム延長体が、各々近位端と遠位端との間に異なる長手寸法を有する、複数のステム延長体と、を備えるシステムとすることができる。
【0015】
実施例8において、実施例7のシステムは、少なくとも第2アダプタが、任意に、2つのアダプタを備えることができ、1つのアダプタが第1量のオフセットを持ち、別のアダプタが第1量のオフセットと異なる第2量のオフセットを持つ。
【0016】
実施例9において、実施例1~6のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、ステム仮組立体が、任意に、複数のモノリス一体型組立体を備える1つのサブシステムであり、複数のモノリス一体型組立体の各々がアダプタ部とステム延長部とを含む。
【0017】
実施例10において、実施例1~9のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、第1仮成分が、任意に、その中にピンを受け入れるように構成された細長いスロットを有する大腿骨成分を備えることができ、細長いスロットが、ピンに対する大腿骨成分の近位-遠位移動を許容するように構成される。
【0018】
実施例11において、実施例1~10のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、第2仮成分が、任意に、第1陥凹部を生成するために骨を除去するように構成されたブローチを備えることができる。
【0019】
実施例12において、人工膝関節形成術のための脛骨又は大腿骨仮システムを開示する。システムは、近位面と近位面の反対側の遠位面とを有する第1仮成分を含むことができ、近位面又は遠位面の一方は、脛骨又は大腿骨を含む骨の切除面上に配置されるように構成される。システムは、切除面下方の第1陥凹部の中に配置されるように構成された第2仮成分を含むことができ、第2仮成分は、インプラントのスリーブ成分、コーン成分又はキール成分の少なくとも1つの形状を模倣するための仮のものである。システムは、脛骨又は大腿骨の第2陥凹部の中に配置されるように構成されたステム仮組立体を含むことができ、ステム仮組立体は、切除面上で第1仮成分を位置付けし直すために生体内で係合できるように構成される。システムは、第1仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体を1つの組立体として一緒に結合するように構成された締結具を含むことができる。
【0020】
実施例13において、実施例12のシステムは、締結具が、任意に、ステム仮組立体に係合するためにアクセスできるようにする通路を含むことができる。
【0021】
実施例14において、実施例12のシステムは、任意に、更に、ステム仮組立体のネジ切り陥凹部の中へ締結具をネジ入れるために締結具を係合すること及びステム仮組立体に係合するために締結具の通路を貫通すること、の少なくとも1つを行うために構成されたドライバ又は複数のドライバを備えることができ、ドライバとステム仮組立体との間の係合は、ステム仮組立体を生体内で回転する。
【0022】
実施例15において、実施例12~14のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、締結具、第1仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体が、任意に、相互に対する各々の位置を維持したまま組立体として一緒に脛骨から取り外せる。
【0023】
実施例16において、実施例12~15のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、ステム仮組立体が、任意に、各々近位端と遠位端との間に延びる長手軸線を有する複数のアダプタであって、複数のアダプタが、オフセットなしの長手軸線を持つ少なくとも第1アダプタと所定量のオフセットの長手軸線を持つ少なくとも第2アダプタとを含む、複数のアダプタと、各々交換可能に複数のアダプタと結合するように構成された複数のステム延長体であって、複数のステム延長体が、各々近位端と遠位端との間に異なる長手寸法を有する、複数のステム延長体と、を含むシステムを備えることができる。
【0024】
実施例17において、実施例12~15のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、ステム仮組立体が、任意に、複数のモノリス一体型組立体を備える1つのサブシステムとすることができ、複数のモノリス一体型組立体の各々がアダプタ部とステム延長部とを含む。
【0025】
実施例18において、修正膝関節形成術のための方法は、任意に、その中に1つ又は複数の陥凹部を生成するために患者の骨を成形することと、ステム仮組立体を選択することと、1つ又は複数の陥凹部内にステム仮組立体を配置することと、脛骨トレイインプラント又は大腿骨インプラントの一方の形状を模倣するように構成された第1仮成分及びインプラントのスリーブ成分、コーン成分又はキール成分の少なくとも1つの形状を模倣するように構成された第2仮成分の両方とステム仮組立体を生体内で組み立てることと、を含むことができる。
【0026】
実施例19において、実施例18の方法は、任意に、更に、ポスト延長体に被せて挿入するように構成されたハンドルと第2仮成分及びステム仮組立体を一緒に一時的に結合することと、ステム仮組立体及び第2仮成分を一緒に1つ又は複数の陥凹部の中へ挿入することと、含むことができる。
【0027】
実施例20において、実施例18又は19又はその組合せの方法は、更に、任意に、骨の軸線を識別することと、ステム仮組立体のオフセット構成が望ましいか否かを測定することと、含むことができる。
【0028】
実施例21において、実施例18~20のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、ステム仮組立体を選択することが、任意に、アダプタ部とステム延長部とを有するモノリス仮ステムを選択すること、又は、各々近位端と遠位端との間に延びる長手軸線を有する複数のアダプタからアダプタを選択することであって、複数のアダプタが、少なくともオフセットなしの長手軸線を持つ少なくとも第1アダプタと所定量のオフセットの長手軸線を持つ第2アダプタとを含む、選択すること、及び、各々複数のアダプタと結合するように構成された複数のステム延長体からステム延長体を選択することであって、複数のステム延長体が、各々近位端と遠位端との間に異なる長手寸法を有する、選択すること、を含むことができる。
【0029】
実施例22において、実施例18~21のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、脛骨トレイインプラント又は大腿骨インプラントの一方の形状を模倣するように構成された第1仮成分及びインプラントのスリーブ成分又はキール成分の少なくとも一方の形状を模倣するように構成された第2仮成分の両方とステム仮組立体を生体内で組み立てるステップが、任意に、ステム仮組立体のネジ切り陥凹部の中へ締結具をネジ入れるために締結具を係合すること及びネジ切り陥凹部の遠位にステム仮組立体を係合するように締結具の通路にツールを貫通することの一方又は両方を含むことができる。
【0030】
実施例23において、実施例18~22のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、更に、任意に、骨の切除面上の所望の場所に第1仮成分を位置付けるためにステム仮組立体を生体内で係合することを含むことができる。
【0031】
実施例24において、実施例18~23のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、更に、相互に対する各々の位置を維持したまま、少なくとも第1仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体を一緒に骨及び1つ又は複数の陥凹部から取り外すことを含むことができる。
【0032】
実施例25において、実施例24の方法は、任意に、更に、第1仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体の位置に基づきインプラント組立体を構成することを含む。
【0033】
実施例26において、実施例1~17のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、更に、任意に、第2仮成分及びオフセットブローチの1つ又はそれ以上と結合するように構成された多目的ハンドルを備えることができ、多目的ハンドルが、カニューレ式シャフトを有し、ハンドルのシャフトに沿って移動可能でありかつこれに固定可能であるように構成されるスラップハンマを含む。
【0034】
実施例27において、実施例26のシステムは、オフセットブローチが、任意にその第1側面に沿ってのみ切断面を有し、第1面の反対の第2面が、リーマを受け入れてこれと境界を接するように構成され、オフセットブローチが、第2陥凹部に対して第1陥凹部をオフセットするように構成される。
【0035】
実施例28において、実施例18~25のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、更に、任意に、第2仮成分及びオフセットブローチの1つ又はそれ以上に多目的ハンドルを結合することと、多目的ハンドルのスラップハンマの移動を使用して骨からオフセットブローチを引き抜くことと、を含むことができる。
【0036】
実施例29において、実施例28の方法は、オフセットブローチがその第1側面に沿ってのみ切断面を有し、第1側面の反対の第2側面がリーマを受け入れてこれと境界を接するように構成され、オフセットブローチが、1つ又は複数の陥凹部の第1部分を1つ又は複数の陥凹部の第2部分に対してオフセットするように構成される。
【0037】
実施例30において、実施例1~17及び26~27のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、任意に、更に、ステム仮組立体に取付け可能に構成されかつスリーブ成分又はコーン成分のためにブローチ加工する前に骨を予備穿孔するように構成されたドリルガイドを備えることができる。
【0038】
実施例31において、実施例18~25及び28~29のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、その中に1つ又は複数の陥凹部を生成するために患者の骨を成形することが、任意に、ドリルガイドをステム仮組立体に結合することであって、ドリルガイドがドリルを受け入れて骨の中へドリルを案内するように構成された複数の開口を有する、結合することと、骨をブローチ加工することと、を含むことができる。
【0039】
実施例32において、実施例1~17及び26~27及び30のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、任意に、更に、遠位ノーズ部分と、傾斜リーマの長手軸線に沿って遠位-近位に計測して漸減直径を有する背面角テーパーを持つ切断部分とを有する傾斜リーマを備えることができる。
【0040】
実施例33において、実施例18~25、28~29及び31のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、その中に1つ又は複数の陥凹部を生成するために患者の骨を成形することが、任意に、遠位ノーズ部分と傾斜リーマの長手軸線に沿って遠位-近位に計測して漸減直径を有する背面角テーパーを持つ切断部分とを有する傾斜リーマで、骨のリーマ加工を実施することを含むことができる。
【0041】
実施例34において、実施例1~17、26~27、30及び32のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、任意に、更に、切除面を形成する切除を案内するように構成された脛骨ガットガイド組立体を備えることができ、脛骨カットガイド組立体が、ブームアームと、カラーによってブームアームに結合された本体とを有し、カラーが、骨に対する本体の位置を変えることなくカラーからブームアームを取り外せるように構成された開口部を含む。
【0042】
実施例18~25、28~29、31及び33のいずれか1つ又はその任意の組合せの方法は、更に、任意に、切除面を形成するために脛骨カットガイド組立体で骨を切除することであって、切除が、ブームアームで脛骨の近位部分に隣接して脛骨カットガイド組立体の本体を位置付けすることを含む、切除することと、本体を近位部分にピン止めすることと、近位部分にピン止めされた位置から本体を取り外すことなくブームアームを取り外すことと、を含む。
【0043】
実施例36において、実施例1~17、26~27、30、32及び34のいずれか1つ又はその任意の組合せのシステムは、更に、任意に、任意の方向にステムインプラントが屈曲できるようにするために遠位部分に沿って1つ又は複数のスロットを持つように構成されたステムインプラントを備えることができる。
【0044】
実施例37において、組立体は、任意に、ネジ切り部分とヘッド部分とを有する締結具と、孔を持つ成分とを備えることができ、孔は、任意に、締結具のネジ切り部分と結合するように構成された対応するネジ切り部分と、対応するネジ切り部分に隣接して孔内のポケット部分であって、締結具のネジ切り部分が対応するネジ切り部分から外されたとき締結具を受け入れるように構成される、ポケット部分と、ポケット部分に隣接して配置された制限部であって、制限部が、締結具のネジ切り部分が対応するネジ切り部分から外されたとき締結具をポケット内に保持するようにヘッド部分と実質的に等しい又はこれより小さい直径を持つように構成される、制限部と、を備える。
【0045】
実施例38において、実施例37の組立体は、ポケット部分が、任意に、ヘッド部分の直径より大きい直径を持つことができる。
【0046】
実施例39において、実施例37又は38又はその組合せの組立体は、制限部及び締結具のヘッド部分の1つ又はそれ以上が、任意に制限部を越えてヘッド部を挿入し易くするための傾斜面として作用するように構成された面取り面を持つことができる。
【0047】
実施例40において、実施例1~39のいずれか1つ又はその任意の組合せの器具、システム及び方法は、任意に、言及される全ての要素又は選択肢が使用または選択可能であるように構成できる。
【0048】
本発明の器具及びシステムのこれらの及びその他の実施例及び特徴については、下記の発明を実施するための形態において部分的に述べる。本概要は、本発明の内容の非限定的実施例を提示するためのものであり、排他的又は網羅的説明を示すためのものではない。下の説明は、本発明の器具及び方法について更なる情報を示すために含まれる。
【0049】
図面は、必ずしも縮尺通りではなく、同様の参照番号は、図面において同様の成分を指す。末尾に異なる文字を有する同様の参照番号は、同様の成分の異なる例を表すことができる。図面は、概略的に、限定的ではなく例として、本出願において論じる様々な実施例を例証する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】本出願の1つの実施例に従った脛骨などの骨に挿入されたリーマの断面図である。
【
図2】本出願の1つの実施例に従った脛骨サイザー及びカップラと一緒のリーマの斜視図である。
【
図3】本出願の1つの実施例に従った、
図2に示すリーマ及び脛骨サイザーの立面図であるが、オフセットカップラ組立体がリーマに対する脛骨サイザーの位置付けに使用される。
【
図3A】本出願の1つの実施例に従った
図3のリーマ、脛骨サイザー及びオフセットカップラ組立体の斜視図である。
【
図4】本出願の1つの実施例に従った多目的ハンドルの斜視図である。
【
図5】本明細書の1つの実施例に従った、オフセットブローチと結合された
図4の多目的ハンドルの斜視図である。
【
図5A】本出願の1つの実施例に従って、陥凹部を生成するために、多目的ハンドル及びオフセットブローチが、リーマのシャフトに沿って長手方向に脛骨に配置され、脛骨から骨を除去するところを示す。
【
図6A】本出願の1つの実施例に従って、陥凹部を生成するために、多目的ハンドル及びオフセットブローチが、リーマのシャフトに沿って長手方向に脛骨に配置され、脛骨から骨を除去するところを示す。
【
図6B】本出願の1つの実施例に従って、陥凹部を生成するために、多目的ハンドル及びオフセットブローチが、リーマのシャフトに沿って長手方向に脛骨に配置され、脛骨から骨を除去するところを示す。
【
図7A】本出願の1つの実施例に従って、陥凹部を生成するために脛骨から骨を除去するテーパー状切断区分を有する傾斜リーマの斜視図である。
【
図7B】本出願の1つの実施例に従った、陥凹部を生成するために骨に挿入されて脛骨から骨を除去する
図7Aの傾斜リーマの断面図である。
【
図8A】本出願の1つの実施例に従った、陥凹部を生成するために脛骨から骨を除去するカニューレ式リーマを示し、カニューレ式リーマは第1ステム仮組立体に結合されたポストに被せて挿入できる。
【
図8B】本出願の1つの実施例に従った、陥凹部を生成するために脛骨から骨を除去するカニューレ式リーマを示し、カニューレ式リーマは第1ステム仮組立体に結合されたポストに被せて挿入できる。
【
図8C】本出願の1つの実施例に従った、陥凹部を生成するために脛骨から骨を除去するカニューレ式リーマを示し、カニューレ式リーマは第1ステム仮組立体に結合されたポストに被せて挿入できる。
【
図9A】本出願の1つの実施例に従った、陥凹部を生成するために脛骨から骨を除去するために使用できるドリルガイド及びドリルを示す。
【
図9B】本出願の1つの実施例に従った、陥凹部を生成するために脛骨から骨を除去するために使用できるドリルガイド及びドリルを示す。
【
図10A】本出願の1つの実施例に従った、
図5~6Bの多目的ハンドル及びコーンを模倣するように構成された第2仮成分を示す。
【
図10B】本出願の1つの実施例に従った、
図5~6Bの多目的ハンドル及びコーンを模倣するように構成された第2仮成分を示す。
【
図10C】本出願の1つの実施例に従った、
図5~6Bの多目的ハンドル及びコーンを模倣するように構成された第2仮成分を示す。
【
図10D】本出願の1つの実施例に従った、
図5~6Bの多目的ハンドル及びコーンを模倣するように構成された第2仮成分を示す。
【
図10E】本出願の1つの実施例に従った、
図5~6Bの多目的ハンドル及びコーンを模倣するように構成された第2仮成分を示す。
【
図11A】本出願の1つの実施例に従った、第2仮成分、ポスト及び第1ステム仮組立体の組立体に係合する
図10A~10Eの多目的ハンドルの断面図である。
【
図11B】本出願の1つの実施例に従った、第2仮成分、ポスト及び第1ステム仮組立体の組立体に係合する
図10A~10Eの多目的ハンドルの断面図である。
【
図11C】本出願の1つの実施例に従った、近位脛骨の1つ又は複数の陥凹部の中へ第2仮成分、ポスト及び第1ステム仮組立体の組立体を挿入するために使用されるハンドルを示す斜視図である。
【
図11D】本出願の1つの実施例に従った、近位脛骨の1つ又は複数の陥凹部の中へ第2仮成分、ポスト及び第1ステム仮組立体の組立体を挿入するために使用されるハンドルを示す斜視図である。
【
図11E】本出願の1つの実施例に従った、近位脛骨の1つ又は複数の陥凹部の中へ第2仮成分、ポスト及び第1ステム仮組立体の組立体を挿入するために使用されるハンドルを示す斜視図である。
【
図12】本出願の1つの実施例に従った、第2仮成分、ポスト及び第2ステム仮組立体の別の組立体を示す。
【
図13】本出願の1つの実施例に従った、切除平面を設定するための基準として第2仮成分の第1面を使用して骨の端部分を切除する切断具を示す。
【
図14A】本出願の実施例に従った、骨の端部分を除去するために
図13の切断具を案内するためのカットガイドの斜視図である。
【
図14B】本出願の実施例に従った、骨の端部分を除去するために
図13の切断具を案内するためのカットガイドの斜視図である。
【
図14C】本出願の実施例に従った、骨の端部分を除去するために
図13の切断具を案内するためのカットガイドの斜視図である。
【
図15】本出願の実施例に従った、切除面及び陥凹部を持つ脛骨の近位端部分、陥凹部及び脛骨トレイ仮成分の中に位置付けられた第2仮成分、及び第2仮成分と結合するように構成された締結具の斜視図である。
【
図16】本出願の1つの実施例に従ったドライバツールの斜視図である。
【
図17】本出願の1つの実施例に従った、第2仮成分を脛骨トレイ仮成分に結合するために締結具に締結し、それによって仮脛骨組立体の一部を形成するために、
図15の締結具に挿入されこれに係合する
図16のドライバツールを示す。
【
図18】本出願の1つの実施例に従った、脛骨トレイ仮成分及び第2仮成分を締結具と結合したときの
図17の仮脛骨組立体の一部を示す。
【
図19】本出願の1つの実施例に従った、
図17~18に示す仮脛骨組立体の一部を含む仮脛骨組立体全体の断面図であり、仮脛骨組立体全体は、脛骨トレイ仮成分、締結具及び第2仮成分及びステム仮組立体を含む。
【
図20】本出願の1つの実施例に従った、脛骨から取り外されて第1脛骨インプラント組立体の構成に使用される作業スペースに置かれた仮脛骨組立体全体の斜視図である。
【
図21】本出願の1つの実施例に従った、脛骨から取り外されて第2脛骨インプラント組立体の構成に使用される作業スペースに置かれたキールを模倣するように構成された第2仮成分を有する別の仮脛骨組立体の斜視図である。
【
図22A】本出願の1つの実施例に従った、ドライバとステム仮組立体との間の係合を更に示すために、ドライバツール、脛骨トレイ仮成分及び第2仮成分を図示せずに、ステム仮組立体の位置付けのプロセスを示す。
【
図22B】本出願の1つの実施例に従った、ドライバとステム仮組立体との間の係合部を更に示すために、ドライバツール、脛骨トレイ仮成分及び第2仮成分を図示せずに、ステム仮組立体の位置付けのプロセスを示す。
【
図23A】本出願の1つの実施例に従った、
図22A及び22Bのプロセスを平面図で示し、位置決めプロセスが生体内で実施でき、ステム仮組立体の位置決めが脛骨の切除近位面上の脛骨トレイ仮成分の位置決めを変更できることを示す。
【
図23B】本出願の1つの実施例に従った、
図22A及び22Bのプロセスを平面図で示し、位置決めプロセスが生体内で実施でき、ステム仮組立体の位置決めが脛骨の切除近位面上の脛骨トレイ仮成分の位置決めを変更できることを示す。
【
図24】本出願の1つの実施例に従った、ステム仮組立体の様々な構成を所望に応じて構成するために利用できるシステムを示す。
【
図25】本出願の1つの実施例に従った、リーマーが挿入された大腿骨及び大腿骨の遠位端においてカットガイドを位置付けするために使用されるオフセットカップラ組立体の斜視図である。
【
図26】本出願の1つの実施例に従った、大腿骨仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体を含む大腿骨仮組立体を示す。
【
図26A】本出願の1つの実施例に従った、大腿骨仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体を含む大腿骨仮組立体を示す。
【
図27】本出願の1つの実施例に従った、大腿骨の遠位部分に対して大腿骨仮成分の位置を所望通りに近位-遠位調整できるようにする細長いスロットを含む、
図26及び26Aの大腿骨仮成分を示す。
【
図28】本出願の1つの実施例に従った、大腿骨の遠位部分に対して大腿骨仮成分の位置を所望通りに近位-遠位調整できるようにする細長いスロットを含む、
図26及び26Aの大腿骨仮成分を示す。
【
図29】本出願の実施例に従った、ステム仮組立体に使用できるステム延長体の別の構成を示す。
【
図30】本出願の実施例に従った、ステム仮組立体に使用できるステム延長体の別の構成を示す。
【
図31】本出願の実施例に従った、ステム仮組立体に使用できるステム延長体の別の構成を示す。
【
図32】本出願の実施例に従った、ステム仮組立体に使用できるステム延長体の別の構成を示す。
【
図33】本出願の1つの実施例に従った修正膝関節形成方法を示す。
【
図34】本出願の1つの実施例に従った
図33の方法の一部として使用できる方法を示す。
【
図35A】本出願の1つの実施例に従った、ポケットに受け入れられたら構成成分から移動不能になるように締結具を保持するためのポケット及び制限部を有する構成成分と締結具の組立体の断面図である。
【
図35B】本出願の1つの実施例に従った、ポケットに受け入れられたら構成成分から移動不能になるように締結具を保持するためのポケット及び制限部を有する構成成分と締結具の組立体の断面図である。
【
図36A】本出願の1つの実施例に従った、
図35A及び35Bと同様に構成されるが、通路を含む別の組立体の断面図である。
【
図36B】本出願の1つの実施例に従った、
図35A及び35Bと同様に構成されるが、通路を含む別の組立体の断面図である。
【
図37A】本出願の1つの実施例に従った、
図16のドライバツールの代わりに使用できるドライバツールを示す。
【
図37B】本出願の1つの実施例に従った、
図16のドライバツールの代わりに使用できるドライバツールを示す。
【
図38】本出願の1つの実施例に従った、
図24のシステムの代わりに使用できるモノリスステム仮組立体のシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本出願は、仮プロテーゼ、ツール、システム及び方法に関する。
【0052】
上述のように、仮プロテーゼ、器械、システム及び方法は、膝関節手術を単純化し、そのコストを削減し、かつ/又はその効率を向上できる。本明細書において説明する全ての器械、構成成分、システム、方法及び技法は、大腿骨並びに脛骨に使用でき、同様に応用可能である。
【0053】
本明細書において使用する場合、「近位」及び「遠位」は、概ね解剖学的に解釈されるものとする。「近位」は、概ね患者の胴体に向かう方向を意味し、「遠位」は近位の反対方向即ち患者の胴体から離れる方向を意味する。「近位」及び「遠位」の使用は、膝関節を伸ばして患者が立っているものとして解釈されるものとする。「近位」及び「遠位」は「前」及び「後」から区別することを意図する。本明細書において使用する場合、「前」及び「後」は、概ね解剖学的に解釈されるものとする。したがって、「後」は、患者の後部例えば膝の裏を意味する。同様に、「前」は、患者の前部例えば膝の前を意味する。このように、「後」は、「前」の反対方向を意味する。「内側」及び「外側」は、概ね解剖学的に解釈されるものとする。従って、「内側」は「外側」の反対方向を意味する。
【0054】
図1は、脛骨10及びリーマ14の断面図である。
図1には脛骨10の近位部分12のみを示す。リーマ14は、脛骨10の中へ挿入されており、骨を除去してその中に陥凹部16を生成するためにフルート溝又は鋭利縁を持つように構成できる。陥凹部16は、いくつかの事例において、少なくとも部分的に例えば髄内管などの患者の既存の身体構造によって形成できる。いくつかの事例において、陥凹部16を生成し、かつ/又は脛骨10の機械的及び解剖学的軸線に対して仮成分及びインプラント成分を整列するように髄内管を辿るようにリーマを挿入することが望ましい。脛骨10は、修正膝関節形成術の対象である場合がある。この場合、
図1に示すリーマ加工の前に、脛骨10は脛骨インプラント成分が埋植されていて、インプラントは、修正膝形成術の一部として除去される。下で更に論じ、図示するように、近位部分12は、近位部分12に新しいインプラントが配置される前に、修正膝関節形成術の一部として除去する必要のある疾患又はその他の望ましくない骨を持つ可能性がある。
【0055】
図2は、リーマ14、脛骨サイザー18及びカップラ20の斜視図である。カップラ20は、脛骨サイザー18に係合でき、リーマ14を受け入れるように構成できる。このように、脛骨サイザー18は、カップラ20を介してリーマ14に結合できる。
図2の実施形態は、リーマ14に対して脛骨サイザー18にオフセットを与えないようにカップラ20を構成できることを示す。リーマ14は、カップラ20を介して、脛骨10の近位面22上に脛骨サイザー18を位置付けできる。適切なサイズの脛骨サイザー18を選択でき、その結果、ほとんど又は全く張り出しなしに近位面22の望ましい被覆量を得ることができる。脛骨サイザー18が近位面22の上に妥当に位置付けられてリーマ14によって示される脛骨10の機械的及び解剖学的軸線と実質的に整列する場合、脛骨サイザー18がオフセットを持たない組立体が望ましい可能性がある。適切なサイズ及び位置が測定されたら、近位脛骨の望ましいマーキングを行え、脛骨10にリーマ14を残して、脛骨サイザー18及びカップラ20を取り外せる。
【0056】
図3及び
図3Aは、リーマ14、脛骨サイザー18及びオフセットカップラ24の別の組立体を示す。オフセットカップラ24は、遠位部分26及び近位部分28を含むことができる。
【0057】
遠位部分26は、
図2のカップラ20と同様に脛骨サイザー18に係合できる。但し、近位部分28は、遠位部分26に対して移動可能であるようにダイアルとして構成できる。脛骨サイザー18は脛骨10に対して固定されずに、リーマ14の位置が脛骨10に対して固定されるので、遠位部分26に対する近位部分28の移動は、脛骨10の近位面22上での脛骨サイザー18の位置を移動できる。近位部分28は、脛骨サイザー18の所望の位置が得られるまで、遠位部分26に対して回転できる。指標29A、29Bを、それぞれ遠位部分26及び近位部分28上に付けることができる。指標29A、29Bは、リーマ14に対する脛骨サイザー18の位置を指示するために使用できる。
【0058】
図3の実施例から分かるように、近位部分28は、リーマ14を受け入れるように構成された複数の貫通孔30A、30Bを持つことができる。複数の貫通孔30A、30Bは、第1貫通孔30Aと第2貫通孔30Bとを含むことができる。特に、複数の貫通孔30Aと30Bは、平行の長手軸線を持ち、相互に流通できる。貫通孔30A及び30Bは、リーマ14に対してオフセットカップラ24及び脛骨サイザー18に可変的なオフセット度を与えるように構成できる。例えば、第1貫通孔30Aは、リーマ14に対して3mmのオフセットをオフセットカップラ24及び脛骨サイザー18に与えることができ、第2貫通孔30Bは、リーマ14に対して6mmのオフセットをオフセットカップラ24及び脛骨サイザー18に与えることができる。
【0059】
図4~
図6Bは、多目的ハンドル50を示す。ハンドル50は、
図10A~
図11Dの器具、システム及び方法にも利用できる。
図4に示すように、ツール50は、遠位先端52と、ピン54と、カラー56と、シャフト58と、近位端部分60と、スラップハンマ62と、を含むことができる。
【0060】
ハンドル50は、遠位先端52から近位端部分60まで長手軸線Lに沿って延びる。遠位先端52は、シャフト58に接続できる。シャフト58は、近位端部分60に接続できる。実際には、シャフト58は、近位端部分60を形成できる。ピン54は、シャフト58に沿って配置でき、カラー56に接続できる。カラー56は、シャフト58の周りに配置でき、シャフトに対して近位-遠位に(長手軸線Lに沿って)移動可能とすることができる。スラップハンマ62は、近位端部分60に可動的に接続できる。スラップハンマ62は、使用者が握って近位-遠位に(長手軸線L及びシャフト58に沿って)移動できるように構成できる。
【0061】
遠位先端52は、
図5のオフセットブローチ66など他の様々な器具と係合するように構成される突出部などの1つ又は複数の特徴部64(
図4)を持つように構成できる。ピン54は、概ねツール50の長手軸線Lに沿って移動可能(延長及び後退可能)とすることができる。延長位置のとき、ピン54は、
図5のオフセットブローチなど遠位先端52に取り付けられた器具と係合できる。ピン54は、ばね(
図4には図示せず、
図10A~10D及び11Bに示す)又は他の手段によって
図4に示す延長位置へ付勢できる。カラー56は、ピン54に結合でき、所望の場合にはピン54を後退させるための機構として作用できる。
【0062】
図5は、近位部分67において遠位先端52に取り付けられたオフセットブローチ66を示す。オフセットブローチ66の近位部分67は、オフセットブローチ66をロックするような位置にピン54によって係合できる。オフセットブローチ66は、その1つの面70のみに沿って切断面69として構成される遠位部分68を含む。この切断面69は、歯又はその他のタイプの切断縁及び/又は面を持つテーパー状とすることができる。
【0063】
図5Aに示すように、オフセットブローチ66及びハンドル50は、その中にリーマ14を受け入れることができるカニューレ式とすることができる。特に、ハンドル50は、遠位先端52、シャフト58及び/又は近端部分60(
図4)の少なくとも部分がカニューレ式であるように、長手軸線L(
図4)に沿ってカニューレ式とすることができる。オフセットブローチ66は、遠位部分68と近位部分67との間で同様にカニューレ式とすることができる。
図5Aに示すように、このようなカニューレ構造は、ハンドル60及びオフセットブローチ66を近位から遠位へ向かってリーマ14に被せて挿入できるようにする。位置付けられてリーマ14を受け入れると、オフセットブローチ66は遠位となり、骨を除去するために脛骨10の近位端12と制御された動きで接触する。これによって、
図5Aの陥凹部72のような陥凹部を生成できる。
【0064】
図6A及び6Bは、ハンドル50、オフセットブローチ66及びリーマ14の断面図である。リーマ14は、カニューレ式ハンドル50及びオフセットブローチ66の中へ受け入れられる。
図6Bは、
図6Aの位置からシャフト58及び近位端部分60に沿ったスラップハンマ62の移動を示す。スラップハンマ62の移動は、リーマ14の長手軸線と実質的に整列できる長手軸線L(
図4)に沿って概ね近位-遠位の制御された移動とすることができる。スラップハンマ62は、
図6Bに示すようにカラー56の近位のシャフト58の拡大面74に衝突するように構成できる。この衝突作用は、シャフト58に沿って遠位先端52を通じてオフセットブローチ66に近位-遠位の力を与える。この力は、オフセットブローチ66の切断面69を骨に接触させて陥凹部72を生成できる。それに加えて又はその代わりに、スラップハンマ62は、骨からオフセットブローチ66を引き出すために使用されるように構成できる。いくつかの実施例において、オフセットブローチ66は、スラップハンマ62を介した押付けを使用するのではなく近位端部分60を打つためのツールを使用して、ハンドル50を介して、骨の中へ押し付けることができる。いくつかの実施形態において、スラップハンマ62は、スラップハンマ62が近位端部分60及びシャフト58に沿って移動しないようにするために、近位縁部分60に又は拡大面74にロックされるように構成できる。スラップハンマ62は、上述のように移動が望ましいとき解除できる。
【0065】
上述のように、スラップハンマ62はシャフト58及び近位端部分60に結合されるので、スラップハンマ62の移動及びそれによって発生する力は、ハンドル50の長手軸線Lに沿う。ハンドル50及びオフセットブローチ66は、リーマ14を受け入れるためにカニューレ式とすることができるので、ハンドル50の長手軸線Lとリーマ14の長手軸線との間の整列は容易になる。スラップハンマ62からの衝突力は、リーマ14をガイドとして、陥凹部72を生成するために所望の方向(例えば、近位-遠位)に向けることができる。長手軸線の方向に対して接線方向の中心から外れた衝突力は、避けられるか又は最小限に抑えることができ、それによって、骨の準備を保護できる。
【0066】
図7A及び7Bは、オフセットブローチ66(
図5~6B)に加えて又はその代わりに使用できる傾斜リーマ100を示す。
図7Aは、陥凹部72を生成するために脛骨10の近位部分12から骨を除去するために使用できる傾斜リーマ100を示す。傾斜リーマ100は、骨を過剰にリーマ加工するリスクを最小限に抑えるために背面角テーパー部分を持つことができる。
図7Bは、脛骨10の中の傾斜リーマ100の断面図である。
図7B及び7Cに示すように、傾斜リーマ100は、遠位ノーズ部分102と、切断部分104と、近位シャフト部分106とを含むことができる。切断部分104は、第1テーパー区分108と第2テーパー区分110とを含むことができる。
【0067】
遠位ノーズ部分102は、切断部分104まで長手方向に延びることができる。遠位ノーズ部分102は、脛骨10の陥凹部16を基準とするように構成できる。陥凹部16は、脛骨10の髄内管とすることができ、かつ/又はリーマ14によって形成した陥凹部とすることができる。遠位ノーズ部分102は、丸い鈍い尖端114を含むことができる。遠位ノーズ部分102の長手方向の長さは、実施形態によって変動しうる。
【0068】
切断部分104は、遠位ノーズ部分102及び近位シャフト部分106に比較して拡大された直径を持つことができる。第1テーパー区分108は、第2テーパー区分110の遠位に配置でき、遠位ノーズ部分102と接続できる。ノーズ部分104は、丸い鈍い先端114から第1テーパー区分108の始点まで計測して約15mm~約70mmの長さを持つことができる。丸い鈍い先端114は、様々な実施例に応じて、約6mm~約16mmの直径を持つことができ、5mmの半径を持つことができる。
【0069】
第1テーパー区分108は、手術において、先導部分であり、第2テーパー区分110は、後続部分とすることができる。
図7Cに示すように、第1テーパー区分108は、テーパー区分108の面から長手軸線Aまでを計測して約10度~40度の第1テーパー角度α(又は先導角度と呼ばれる)を持つことができる。長手軸線Aに沿った第1テーパー区分108の長さは、約11mm~約24mmとすることができる。第2テーパー区分110は、テーパー区分108の面から長手軸線Aまでを測定して約4度~約16度の角度を持つことができる。長手軸線Aに沿った第2テーパー区分110の長さは、約20mm~約60mmとすることができる。
【0070】
第1テーパー角度αは、長手軸線から測定して第2テーパー区分110の第2テーパー角度βと異なることができる。第2テーパー角度βは、第1テーパー角度αに対して逆方向とすることができる。言い換えると、第2テーパー区分110は、第1テーパー区分108に対してバックテーパーを持つことができる。いくつかの実施形態において、第1テーパー区分108の長手方向の長さは、第2テーパー区分110の長さと異なる。
【0071】
別の実施例において、傾斜リーマ100は、第1テーパー区分108無しで第2テーパー区分110のみを持つように構成できる。第2テーパー区分110は、第1テーパー区分108の近位に配置でき、近位シャフト部分106と接続できる。
図7B及び7Cに示すように、第2テーパー区分110は、いくつかの実施例において領域109によって第1テーパー区分108から分離できる。領域109は、傾斜リーマ100の最大断面直径を持つ領域を含むことができ、実質的に平坦(即ち、
図7Cの長手軸Aに対して平行の面を持つ)とすることができる。この領域109は、いくつかの実施例において、第1テーパー区分108と第2テーパー区分110との間に鋭い移行部(例えばリッジライン)を含むことができる。領域109が平坦である実施例において、領域109は、他の例において、長手軸線A(
図7C)に対して数ミリの長さを持つことができる。領域109は、約16mm~約60mmの直径を持つことができる。
【0072】
第2テーパー区分110は、長手軸線A(
図7C)に沿って領域109から近位シャフト部分106まで遠位-近位方向に計測して漸減直径を持つことができる。逆に、第1テーパー区分108は、ノーズ部分102から領域109まで長手軸線Aに沿って遠位-近位方向に計測して漸増直径を持つことができる。
【0073】
図8A、
図8B及び
図8Cは、仮ステムハウジングのために脛骨又は大腿骨を準備するために及び/又はコーン/スリーブブローチ又は脛骨キールブローチを受け入れるために初期骨を除去するために使用できるカニューレ式リーマ120を示す。
図8Aは、脛骨10の近位部分12から骨を除去して陥凹部72を生成するために使用できるカニューレ式リーマ120を示す。
図8Bおよび
図8Cは、脛骨10の中のカニューレ式リーマ120の断面図である。カニューレ式リーマ120は切断部分122とシャフト部分123とを含むことができる。
図8Bおよび
図8Cは、脛骨10の陥凹部72及び16の中に配置されたステム仮組立体124も示す。ステム仮組立体124は、ポスト延長体126と、アダプタ128と、ステム延長体130と、を含むことができる。別の実施例によれば、ステム仮組立体124は、ポスト延長体126とモノリス仮ステム(のちに示す)とを含むことができる。
【0074】
図8B及び
図8Cに示すように、通路132は、接続部分122及びシャフト部分123によって形成できる。この通路132は、ステム仮組立体124のポスト延長体126を受け入れるように構成できる。ポスト延長体126は、陥凹部72を形成するためにカニューレ式リーマ120の切断部分122を脛骨10の中へ案内するように構成できる。
【0075】
ポスト延長体126は、部分的に陥凹部72内に配置でき、
図8Cに示すように脛骨10上方の位置まで近位方向に延びることができる。ポスト延長体126は、例えば
図8Cに示すようにネジ切り部133によってアダプタ128に取外し可能に結合できる。カニューレ式リーマ120は、陥凹部72の中でアダプタ128の近位部分134に被せて位置付けることもできる。
【0076】
アダプタ128は、陥凹部72の中に位置付けることができ、近位部分134及びポスト延長体126の遠位に配置された遠位部分136を持つことができる。
図8B及び
図8Cは、アダプタ128によって与えられるオフセットOを持つことができるステム仮組立体124を示す。特に、ポスト延長体126及びアダプタ128の近位部分134は、ステム延長体130及びアダプタ128の遠位部分136によって画定される第2長手軸線L2から距離Oだけオフセットする第1長手軸線L1を画定できる。軸線L1と軸線L2との間で計測したときオフセットOは、近位、遠位、内側又は外側など1つ又は複数の方向に可能である。
【0077】
ステム延長体128は、陥凹部16の中に位置付けることができ、例えばネジ切り部137(
図8C)によってアダプタ128の遠位部分136に取外し可能に結合できる。ステム延長体128は、陥凹部16に沿ってアダプタ126の遠位に延びる。
【0078】
図9A及び9Bは、カニューレ式リーマ120(
図8A~8C)に加えて、コーン又はスリーブインプラントのブローチ加工の準備において使用できるドリルガイド140を示す。特に、ドリルガイド140は、スリーブ成分又はコーン成分のブローチ加工前に所望の形状及びエリアに骨を予備穿孔するように構成できる。ドリルガイド140を使用する骨の予備穿孔は、ブローチ加工中に骨が破損するリスクを減少できる。
図9Aは、ステム仮組立体124(
図9B)のポスト延長体126に取り付けられて陥凹部72を生成するために脛骨10の近位部分12から骨を取り除くように1つ又は複数のドリル142の方向を定めるドリルガイド140を示す(この陥凹部は、カニューレ式リーマ120によって生成される陥凹部より大きくすることができ、オフセットブローチ66(
図4~6B)及び/又は傾斜リーマ100(
図7A及び7B)によって生成される陥凹部の近位とすることができる)。ドリルガイド140は、陥凹部72を生成するために周囲又は指定エリアに沿って骨を破砕するために所望の通路に沿って1つ又は複数のドリル142の方向付けるために使用できる。
【0079】
ドリルガイド140は、カップリング144と本体146とを含むことができる。本体146は、1つ又は複数のドリル142を受け入れるように構成された複数の開口148(
図9A)を含むことができる。
図9Bは、ドリルガイド140の断面図であり、2つの開口148を持つ本体146の部分及びカップリング144を示す。カップリング144は、開口を有し、ポスト延長体126を受け入れこれに載るように構成される。カップリング144は、本体146に接続でき、脛骨10上方に本体146を保持できる。
【0080】
図9Bは、脛骨10及び陥凹部72の近位でポスト延長体126に取り付けられたドリルガイド140を示す。
図9Bに示すように、ドリルガイド140は、ステム仮組立体124の前、後、内側及び/又は外側で脛骨10の中へ遠位方向に1つ又は複数のドリル142を方向付けるように構成できる。1つ又は複数のドリル142の先端は、アダプタ128に隣接して但しこれから離間して配置できる。1つ又は複数のドリル142の各々は、1つまたは複数のドリル142の遠位方向の行程を制限して、アダプタ128との接触を回避できるように、拡大直径区分150を備えることができる。
【0081】
図10A~
図10Eは、前に
図4~
図6Bにおいて図示しこれに関連して説明した多目的ハンドル50を示す。したがって、ハンドル50の詳細については論じない。
図10A~
図10Eは、遠位先端52及びピン54を含めて前に論じた特徴部を示す。
図10A~
図10Dは、更に、ピン54を延長位置に配置するように構成された付勢要素152を示す。
図10A~
図10Bは、又、
図5のオフセットブローチ66及び
図10A~
図10Eの第2仮成分154など他の器具と係合するように構成される1つ又は複数の特徴部64(例えば突出部)を示す。
【0082】
【0083】
図10A及び
図10Bに示すように、第2仮成分154は、陥凹部156と、近位面157(
図10A)と、側外面158とを含む。
図10Aに示すように、陥凹部156は、1つ又は複数の特徴部64が通過できるように構成される通路160を含むことができる。第2仮成分154は、更に、長手軸線Lの周りでハンドル50を回転(例えば、1/4回転)したとき1つ又は複数の特徴部64を捕捉するように設計された部分的に近位面157によって形成された1つ又は複数のリップ162を含むことができる。
【0084】
図10C~
図10Dに示すように、1つ又は複数の特徴部64が1つ又は複数のリップ162の下に捕捉されると、ピン54は、遠位方向に第2陥凹部164の中へ延びることができる。このような配列は、ピン54が長手軸線L(
図10A)の周りでの第2仮成分154の回転を抑制するので、第2仮成分154をハンドル50に固定できる。
【0085】
第2仮成分154は、インプラントのスリーブ成分又はコーン成分の少なくとも一方の形状を模倣するように構成できる(例えば、側外面158に沿ってサイズ及び形状を持つ)。特に、第2仮成分154は、インプラントのスリーブ成分の形状およびサイズを模倣するように構成できる(形状及びサイズを持つことができる)。別の実施例を示す
図21は、インプラントのキール成分を模倣するように構成された仮成分を示す。
【0086】
後に論じ図示するように、陥凹部156は、近位面157から遠位面166(
図10A~10C)まで貫通孔を備えることができる。側外面158は、近位面157から遠位面166まで延びることができる。1つの実施例によれば、第2仮成分154は、ブローチとして構成できる。このように、側外面158は、脛骨に少なくとも部分的に陥凹部を生成するために、ハンドル50と使用できる複数の切断縁168(
図10C及び10D)を含むことができる。
【0087】
側外面158及び陥凹部156の部分の1つ又はそれ以上は、1つの実施例によれば、その長手方向の長さに沿ってテーパー状とすることができる。したがって、第2仮成分154の遠位部分の断面積は、近位部分の断面積とは異なり、かつ/又はこれから変化できる。
【0088】
図11Aは、第2仮成分154及びステム仮組立体124と一緒にハンドル50の組立体170を示す。
図11Bは、ハンドル50及びステム仮組立体124の部分を含む組立体170の部分の拡大図である。
【0089】
図11A及び
図11Bは、ハンドル50と係合された第2仮成分154を示す。第2仮成分154は、その中にステム仮組立体124の部分を受け入れるように構成できる。特に、ポスト延長体126及びアダプタ128の部分は、第2仮成分154の陥凹部156の中に配置できる。アダプタ128は、第2仮成分154から遠位方向に延びることができる。ポスト延長体126は、第2仮成分154の近位に延びて、ハンドル50の中に受け入れられる。特に、ハンドル50は、その中にポスト延長体126を受け入れるためにカニューレ式とすることができる。
【0090】
図11Bに示すように、ポスト延長体126は、アダプタ128と固定するようにポスト延長体126がネジ切られたとき第2仮成分154の陥凹部156の一部を形成する第1テーパー内面176と境界を接してこれに着座するように、テーパー状の外面174を持つフレア区分172を持つことができる。更に、アダプタ128は、アダプタ128と固定するようにポスト延長体126がネジ切られたとき第2仮成分154の陥凹部156の一部を形成する第2テーパー内面180と境界を接してこれに着座するように構成されたテーパー外面178を含むことができる。ポスト延長体126、第2仮成分154及びステム仮組立体124の1つ又はそれ以上によって使用されるテーパーは、いくつかの実施例において自己保持式(例えばモールステーパー又はこれに類似するもの)とすることができる。別の実施例によれば、ポスト延長体126、第2仮成分154及びステム仮組立体124の1つ又はそれ以上によって使用されるテーパーは、自己解除式とすることができる。
【0091】
図11C~
図11Eは、
図11A~
図11Bの組立体170を脛骨10に配置する方法184を示す。特に、組立体170は、
図10A~
図11Bを参照して説明するプロセスによって生成される。方法184は、第2仮成分154をハンドル50に結合することを含むことができ、更に、
図11Bを参照して論じたポスト延長体とアダプタとの間のテーパー面及びネジ式接続を介してステム仮組立体124(
図11C及び
図11D)を第2仮成分154に結合することを含むことができる。方法184に従って組立体170を形成するための構成成分の結合は、生体内で又は膝関節外部で行うことができる。
【0092】
図11C~
図11Dに示すように、方法184は、ステム仮組立体124及び第2仮成分154を1つ又は複数の陥凹部(例えば、
図8B及び
図8Cの陥凹部72及び16)の中へ挿入することを含むことができる。これによって、ステム延長体130は、陥凹部16(
図8B及び
図8C)に沿って延びることができ、第2仮成分154は、陥凹部72(
図8B及び
図8C)の中へ挿入できる。ハンドル50は、ステム仮組立体124及び第2仮成分154の挿入を容易にするように構成できる。
【0093】
図12は、前に説明したように、ポスト延長体126と第2仮成分154とステム延長体130とによって構成された第2組立体186を示す。
図12は、更に、その長手方向の長さに沿って実質的にオフセットのない第2アダプタ188を示す。このように、第2アダプタ188は、第2アダプタ188の長さ全体に延びる第2アダプタ188の1つの長手軸線を持つ。
【0094】
図13は、脛骨10の近位面22を含む切除面を生成するための切除において骨の部分を除去するために使用される鋸などの切断器械190を示す。
図13に示すように、第2仮成分154の近位面157は、近位面22の切除高さを設定するために使用できる。特に、脛骨12は、切断器械190の刃を近位面157の上において、近位面157が骨の除去を案内するように、近位面157を使用して実質的に水平に切除できる。
【0095】
図14A~
図14Cは、切断器械190(
図13)に使用できるカットガイド組立体192を示す。カットガイド組立体192は、
図13の切除方法に加えて又はこれに代えて使用できる。
図14Bに示すように、カットガイド組立体192は、第1カラー194と、第1アーム196と、第2カラー198と、第2アーム200と、本体202と、を含むことができる。
【0096】
図14Bに示すように、カットガイド組立体192は、第2仮成分154の近位に組立てできる。第1カラー194は、ポスト延長体126又はリーマ14と結合するように構成できるブームを備えることができる。第1カラー194は、例えばノブ204を回すことによってポスト延長体126又はリーマ14に解除可能にロックできる。第1アーム196は、第1カラー194と接続でき、前方向を含めて第1カラーから突出できる。第2カラー198は、第1アーム196を受け入れるように構成できる。第2カラー198は、第1アーム196の長さに沿って移動可能とすることができ、例えば第2ノブ206を回すことによって第1アームに解除可能にロックできる。
図14Cに示すように、第2カラー198は、その部分に沿って開口部199を持つことができる。開口部199は、骨から本体202を外す必要なく、第1カラー194及び第1アーム196を含むカットガイド組立体192の構成成分の取外し(リーマ14に沿って)を容易にできる。特に、開口部199は、第2ノブ206によって係合されていないときに第1アーム196が貫通できるサイズを持つことができる。したがって、第1アーム196及び第1アーム194は、本体202の位置を骨に対して変えることなく取り外せる。
【0097】
再び
図14Bを見ると、第2アーム200は、第2カラー198に接続でき、概ね本体202に接続するために遠位方向に延びる。本体202は、脛骨10の前部の前及び近位部分12に隣接して配置できる。本体202は、第1カラー194及び第2カラー198を使用して脛骨10に対して位置を調節できる。本体202は、その中に複数のスロット208及びピンホールを持つように構成できる。医師は、近位面22を生成するために骨を除去するために切除を行うとき、切断器械190(
図13)を案内するために複数のスロット208の1つ又はそれ以上を選択できる。いくつかの実施例において、複数のスロット208は、相互に設定された間隔(例えば5mm増分)で配置できる。
【0098】
図15は、脛骨トレイ仮成分212と、締結具214と、第2仮成分154と、ステム仮組立体124(
図11A~
図11E)とを含む組立体210の一部分の拡大図である。
図18は、脛骨トレイ仮成分212が脛骨10の近位面22の上に取り付けられた状態の組立体210を示す。
図18において、締結具214は、脛骨トレイ仮成分212、第2仮成分154(
図15)及びステム仮組立体124(例えば
図11A~
図11E)を一緒に結合するためにステム仮組立体124(例えば、
図11A~
図11E)と係合するようにネジ切ることができる。
【0099】
図15は、第2仮成分154から外された脛骨トレイ仮成分212及び締結具214を示す。脛骨トレイ仮成分は、締結具214を受け入れるように構成された開口216を持つことができ、後で
図19に示すように、第2仮成分154と結合するように構成される遠位に延びる突出部218を持つことができる。
【0100】
図16は、締結具214及びステム仮組立体124(例えば、
図11A~11E)を含めて組立体210(
図15及び18)の各種構成成分と係合するように構成できるドライバ220を示す。ドライバ220は、第1ヘッド部分222と、ハンドル223と、第2ヘッド部224とを含む。
【0101】
ドライバ220の第1ヘッド部分222は、
図17に示すように締結具214をアダプタ128とネジ結合するために、締結具214を回転してアダプタ128とネジ係合するように(例えば
図11A~11E)締結具214を作動するために、締結具214と結合してこれに係合するように構成できる。第2ヘッド部224は、ハンドル223を挟んで第1ヘッド部222の反対に配置され、第1ヘッド部222と異なるサイズを持つことができる。特に、第2ヘッド部224は、
図19を参照して後に説明するように、第1ヘッド部222が係合する部分の遠位のアダプタ128の部分にアクセスするように構成されるように、第1ヘッド部222より小さくすることができる。
【0102】
図19は、前述のように、脛骨トレイ仮成分212と、締結具214と、第2仮成分154と、ステム仮組立体124と、を含むことができる組立体210の断面図である。ステム仮組立体124は、アダプタ128とステム延長体130とを含むことができる。同様の、但し大腿骨用の組立体を
図26及び
図26Aに示す。
【0103】
図19に示すように、締結具214は、開口216を貫通でき、少なくとも部分的に、脛骨トレイ仮成分212の遠位に延びる突出部218の中に受け入れられる。締結具214は、アダプタ128のネジ切り孔225の中まで延びることができ、ネジ切り孔225のネジ切り部と結合するように構成されたネジ切り部を持つことができる。第2仮成分154は、脛骨トレイ仮成分212の遠位方向に延びる突出部218の周りに配置できる。アダプタ128の近位部分134は、第2仮成分154の陥凹部156の中に受け入れられる。アダプタ128及びステム延長体130は、脛骨トレイ仮成分212及び第2仮成分154の遠位に延びることができる。アダプタ128は、
図8B及び
図8Cを参照して説明したように、その長手方向の長さに沿ってオフセットを与えるように構成できる。
【0104】
締結具214は、ネジ切り孔225の中でアダプタ128の近位部分134とネジ結合できる。脛骨トレイ仮成分212の遠位方向に延びる突出部218は、締結具214がアダプタ128とネジ式に固定されたとき、第2仮成分154の陥凹部156の一部を形成する第1テーパー内面176と境界を接してこれに着座するようにテーパー状であるテーパー外面226を持つことができる。更に、アダプタ128は、締結具214がアダプタ128とネジ式に固定されたとき第2仮成分154の陥凹部156の一部を形成する第2テーパー内面180と境界を接しこれに着座するように構成されたテーパー外面178を含むことができる。遠位方向に延びる突出部218、第2仮成分154及びステム仮組立体124の1つ又はそれ以上が利用するテーパーは、いくつかの実施例によれば、自己保持式(例えばモールステーパー又はこれに類似するもの)とすることができる。別の実施例によれば、遠位方向に延びる突出部218、第2仮成分154及びステム仮組立体124の1つ又はそれ以上によって利用されるテーパーは、自己解除式とすることができる。
【0105】
図19に示すように、締結具214は、その中に通路228を含むことができる。通路228は、締結具214の長手方向の長さ全体に延びることができ、貫通孔を備えることができ、近位部分230、中央部分232及び遠位部分234によって形成できる。通路228を形成する締結具214の中央部分232は、第1係合特徴部236を備えることができる。近位部分232は、脛骨支持成分(図示せず)にロックするために第2締結具と結合するために通路228(雌ネジ部を持つことができる)に沿ってネジ切りできる。遠位部分234は、ネジ切り孔225と結合するように構成された雄ネジ部238を含むことができる。
【0106】
第1係合特徴部236は、ドライバ220(
図16)の第1ヘッド部分222が係合するように構成できる。このような係合は、ネジ式接続によって、締結具214をアダプタ128に結合する又はこれから外すために締結具214の回転を容易する。
【0107】
更に、アダプタ128は、ネジ切り孔225の遠位に但しねじ切り孔と流通するアダプタ128内に配置された第2係合特徴部240を含むことができる。第2係合特徴部240は、ドライバ220(
図16)の第2ヘッド部分224が係合するように構成できる。このような係合は、脛骨トレイ仮成分212の位置の変更が望ましい場合に、
図23A及び
図23Bに示すように、脛骨トレイ仮成分212の移動を容易にできる。これによって、脛骨トレイ仮成分212又は
図26Aの大腿骨仮成分268が
図23A及び23Bに示すように脛骨(又は大腿骨仮成分の場合には
図27及び28に示すように大腿骨)の周囲により良く合致できるようにする。ステム仮組立体124とドライバ220との係合を
図22A及び
図22Bに示す。このような係合によって、ステム仮組立体124を生体内で回転でき、この回転を
図22A及び
図22Bに示す。
【0108】
第2係合特徴部240は、シャフト及び第2ヘッド部分224が第2係合特徴部240にアクセスするために締結具214の第1係合特徴部236及びネジ切り孔225を含む通路228を通過するのに充分に小さいサイズを持つことができるので、ドライバ220によってアクセスできる。したがって、脛骨トレイ仮成分212の位置付け及び/又はネジ式接続を介したアダプタ128への締結具214の結合又は取外しを容易にするための係合は、脛骨トレイ仮成分212の近位(即ち
図17に示す位置の1つ)に配置されたドライバ220のほとんどで実行できる。
【0109】
位置付け及び/又はネジ式接続を介したアダプタ128との締結具214の結合又は取外しを容易にするための係合については、
図17~
図23Bを参照する。これは、
図17、
図23A及び
図23Bに示すように脛骨10の切除近位面22の上に配置された脛骨トレイ仮成分212及び1つ又は複数の陥凹部内に配置された第2仮成分154及びステム仮組立体124によって実現できる。大腿骨の場合、大腿骨仮成分268(
図26A)は、生体内で位置付けでき、大腿骨仮成分268は大腿骨の切除遠位面の上に配置され、第2仮成分154及びステム仮組立体124は大腿骨の1つ又は複数の陥凹部の中に配置される。
【0110】
図23A及び
図23Bに示すように、脛骨10の切除近位面22の上の脛骨トレイ仮成分212の位置は、
図22A及び
図22Bに示すようにステム仮組立体124に係合しその位置を回転するためにドライバを作動する220(
図23Aの矢印A2で示す)ことによって、変動できる(
図23Aにおいて矢印A1で示す)。これによって、第2仮成分154及びステム仮組立体124の埋植後に、切除近位面22上でのステム仮組立体124に対する脛骨トレイ仮成分212の位置付けを変更できるようにする。大腿骨上の大腿骨仮成分268(
図26~
図28)の調節のためにドライバ及びステム仮組立体124の使用及び/又は大腿骨上での大腿骨サイジングカットガイド262(
図25)の使用も想定できる。
【0111】
図20は、組立体210の様々な構成成分の所望の相対的位置が得られたら、組立体210を一緒に患者から取り外して、作業面211上に置けることを示す。特に、組立てて生体内で位置を調整した後に、組立体210は、相互に対する各構成成分の位置を維持したまま患者体内から取り出すことができる。これによって、個別の仮成分の位置を文書化する又は詳細に指示する必要がないので、仮組立体に基づいて永久的インプラントをより容易にかつ適時に生成できるようにする。他の部品に対する各部品の所望の相対的位置を持つ仮組立体全体を、容易に参考にするために維持できる。
【0112】
図21は、上述のように組み立てて生体内で位置を調節しその後一緒に取り外して作業面211の上に置ける別の組立体213を示す。
図21の実施例は、キールインプラントの構成を模倣するように設計された第2仮成分215を含む。
【0113】
図24は、ステム仮組立体124又はその他のステム仮組立体を備えるように組立てできる構成成分の組立体250を示す。又は、ステム仮組立体のモノリスバージョン(一体型アダプタ部とステム延長部)のシステムを、
図38に示すように提供できる。
【0114】
図24の実施例に示すように、システム250は、複数のアダプタ252と複数のステム延長体254とを含むことができる。複数のアダプタ252は、第1アダプタ128、第2アダプタ188、及び第3アダプタ256を含むことができる。複数のステム延長体254は、ステム延長体130及び第2ステム延長体258を含むことができる。
【0115】
複数のアダプタ252は、長手方向に可変的なオフセットを与えるために、交換可能に複数のステム延長体254と使用できる。例えば、アダプタ128は、第1量のオフセットO1を与えることができる。第2アダプタ188は、実質的にオフセットを与えない。第3アダプタ256は、第1アダプタ128によって与えられるオフセットO1及び第2アダプタ188によって与えられる無オフセットとは異なる第3オフセット量O3を与えることができる。1つの実施例によれば、第1のオフセット量O1は3mmであり、オフセットO3は6mmである。
【0116】
複数のステム延長体254は、可変的な長手方向の長さを可能にする。例えば、ステム延長体130は、135mmの長手方向の長さを持つことができ、ステム延長体258は、175mmの長手方向の長さを持つことができる。複数のステム延長体254の各々について様々な直径を、システム250の一部として与えることができる。
【0117】
システム250は、全体的構成成分数を減少してそれによって本明細書において例証する仮システムのコスト及び重量を減少するために、脛骨仮成分あるいは大腿骨仮成分を持つキットとして交換可能に使用できる。他の実施例によれば、異なるシステム250が可能であり、例えば、異なるオフセットを持つ更なるアダプタを与えることができる。いくつかの実施例によれば、モジュール式ではなく、
図38に示すように単一構成成分としてステム延長体及びアダプタを持つ一体的ステム仮組立体が可能である。
【0118】
図25は、リーマ14、大腿骨カットガイド262及びオフセットカップラ24と一緒に大腿骨260を示す。オフセットカップラ24は、
図3及び
図3Aを参照して前に説明した構成を持つことができる。
図1~
図24を参照して前に説明した全ての器械、構成成分、システム、方法及び技法は、大腿骨260並びに脛骨10に使用でき、同等に応用できる。
【0119】
図25において、オフセットカップラ24は、リーマ14と結合されており、大腿骨カットガイド262と結合できる。オフセットカップラ24は、大腿骨250の遠位端部分264において大腿骨カットガイド262の位置を所望の通りに調節するために、
図3及び
図3Aに関連して前に説明したように使用できる。大腿骨カットガイド262は、様々な所望の角度で大腿骨250の遠位端部分264の切除を案内するように構成された複数のスロット256を持つ4-in-1カットガイドを備えることができる。
【0120】
図26及び
図26Aは、前に図示し説明したように、大腿骨仮成分268と締結具270(
図26A)と第2仮成分154とステム仮組立体124とを含む組立体266を示す。ステム仮組立体124は、アダプタ128とステム延長体130とを含む。
【0121】
締結具270は、前述の締結具214(
図19)と同様に構成できるが、支持成分を締結具262に結合する必要がないので、異なる長手方向の長さ及び異なる構成の近位端部分を持つことができる。締結具262は、上述のようにステム仮組立体124の位置付けを調節できるようにするためにアダプタ128へのアクセスを与える通路228を含むことができる。
【0122】
図27及び
図28に示すように、いくつかの実施例によれば、大腿骨仮成分268は、細長いスロット272を含むことができる。この細長いスロット272は、その中にピン273を受け入れるように構成できる。細長いスロット272は、
図26及び27に示すように大腿骨260の端部分264において大腿骨仮成分268を近位-遠位調節できるように位置付けできる。特に、ピン273が所定の場所で細長いスロット272の中に受け入れられた状態のとき、大腿骨仮成分268の内側-外側移動及び内部-外部回転を抑制できる。但し、スロット272の形状及び向きによって、大腿骨仮成分268の近位-得遠位位置の調節を可能にできる。大腿骨仮成分268の所望の位置が得られたら、第2ピン(図示せず)を開口274を通過して大腿骨260の中まで貫通できる。これによって、大腿骨仮成分268を所望の位置に保持できる。
【0123】
大腿骨仮成分268は、増強カットを作るための様々なスロットを含むことができ、所望の場合にはボックスカットを実施するためのインサートと結合するように構成された顆間陥凹部を含むことができる。
【0124】
図29~
図32は、ステム回転角度に対して非感受性であるように構成されるステム延長インプラントを示す。これによって、ステム延長インプラントを任意の方向に屈曲できる。これに対して、先行技術の既知のスロット付きステムインプラントは、方向感受性であるように構成されるので、限定された数の方向にしかインプラントを屈曲できない。
【0125】
図29は、1つの実施例に従ったステム延長プインプラント275の遠位部分の別の設計を示す。ステム延長インプラント275は、その長手方向の長さの一部分に沿ってらせん通路276を含むことができる。このような構成は、骨における特定の回転配置に依存しないことを望む場合には、ステム延長インプラント275に付加的可撓性を与えることができる。
【0126】
図30は、ステム延長インプラント278の遠位部分の別の設計を示す。ステム延長インプラント278は、ステム延長インプラント278の長手方向の長さの一部分に沿って相互に離間する複数のギャップ280を含むことができる。複数のキャップ280は、複数のギャップ280の断面積とは異なる断面積を持つ離間する区間282を生成する。このような構成は、骨における特定の回転配置に依存しないことを望む場合には、ステム延長インプラント278に付加的可撓性を与えることができる。
【0127】
図31及び
図32は、ステム延長インプラント284の遠位部分の更に別に設計を示す。ステム延長インプラント284は、その中に複数のスロット286を含むことができる。これらのスロット286は、ステム延長インプラント284の長手方向の長さの一部分に延びることができ、その遠位先端288まで延びることができる。複数のスロット286は、中央区分292と複数の外側区分294とを含む複数の区分290にステム延長インプラント284を分離できる。このような構成は、所望の場合にはステム延長インプラント284に付加的可撓性を与えることができる一方、中央コア(288又は292)との294の接触によって曲げに対する剛性を増大できる。
【0128】
他の実施形態に従って図に示すように3つのスロット286を持つのではなくこれより大きい又は少ないスロットを持つことができる。例えば、3つのスロット286を利用することによって長手軸線Lに対して直角を成す断面において見たとき中央区分292が概ね三角形上を持つのに対して、4つのスロットが利用される場合、中央区分は、概ね正方形を持つことができる。
【0129】
図33は、1つの実施例に従った方法300を示す。方法300は、
図1~32を参照して前に説明したシステム、器械及び構成成分を利用できる。1つの実施形態によれば、方法300は、術前ステップを含むことができる。これには、膝関節を表す画像データを取得するためのコンピュータトモグラフィ(CTスキャン)、X線又は磁気共鳴画像化(MRI)などの医療用画像化法を使用して膝関節を画像化することを含むことができる。画像化データは、いくつかの実施例に従って、コンピュータ画像化方法によって患者の画像スキャンから再構成された対応する身体構造の二次元又は三次元コンピュータ画像に基づいて、術前プラニング段階において取得または収集できる。このような画像化は、除去を必要とする脛骨及び/又は大腿骨の疾患骨又は組織並びに修正の場合に除去を必要とするインプラントを識別するために使用できる。画像化は、脛骨及び大腿骨の機械的又は解剖学的軸線など膝関節の1つ又はそれ以上の軸線を識別するために使用できる。関節のモデルは、術前プランの一部として医師に提示できる。医師は、三次元モデルを検証して、いくつかの実施例において電子的入力によって指示を与えることができる。
【0130】
ステップ304において、関節を露出して、既存の1つ又は複数のインプラントを取り外せる。予備関節査定も実施306できる。その後、方法300の脛骨関節修正段階を、実施できる。医師は、画像データ及び/又は観察及び経験に基づいて、脛骨の機械的軸線を識別308できる。スターター孔も生成できる。脛骨管(例えば、髄内管、骨幹及び/又は骨幹端)は、例えば事前に図示し論じたリーマ14を使用して準備310できる。脛骨のサイズ及び位置の査定312を行える。オフセットステム仮組立体が望まれる場合、この又は別のステム仮組立体を準備して、脛骨の1つ又は複数の陥凹部の中へ挿入314できる。例えば
図5~
図10Eに関連して論じた器械及び/又は技法を使用して、任意の所望の穿孔、ブローチ加工又はリーマ加工を実行316できる。近位脛骨の切除は、例えば
図13~
図14Bの器械及び/又は技法を使用して実行できる318。脛骨トレイ仮成分は、
図15~
図23Bを参照して論じたように取り付けて320、組み立てることができる。関節査定322を実行できる。いくつかの実施例において、脛骨組立体は、
図20及び
図21を参照して論じるようにインプラント組立体を生成するために取り外せる。
【0131】
方法300の大腿骨関節修正段階を、その後実施できる。医師は、画像データ及び/又は観察及び経験に基づいて大腿骨の機械的及び/又は解剖学的軸線を識別324できる。スターター孔も生成できる。大腿骨管(例えば、髄内管、骨幹及び/又は骨幹端)は、例えば事前に図示し論じたリーマ14を使用して準備326できる。大腿骨サイズ及び位置の査定328を行える。オフセットステム仮組立体が望ましい場合、この又はその他のステム仮組立体を準備し、脛骨の1つ又は複数の陥凹部の中へ挿入330できる。例えば
図5~
図10Eを参照して論じた器械及び/又は技法を使用して所望の穿孔、ブローチ加工又はリーマ加工を実行332できる。遠位大腿骨の切除は、例えば
図25~
図28の器械及び/又は技法を使用して実施334できる。大腿骨仮成分は、
図15~
図28を参照して論じるように取付け336でき、組立てできる。
【0132】
方法300は、更に、初期トライアル及び整復338及び大腿骨増強のための切除及びボックス切除の実施340を含むことができる。方法300は、更に、屈曲及び伸長において膝を安定化できる膝蓋の修正342及び最終トライアル段階343を含むこともできる。方法300は、1つまたは複数のインプラントの挿入344で終結できる。
【0133】
図34は、更に
図33の方法300の一部として使用できる別の方法350の細部を示す。方法350は、1つまたは複数の陥凹部を骨の中に生成するために患者の骨を成形すること352を含むことができる。方法350は、アダプタとステム延長体とを備えるステム仮組立体を組み立てて354、1つ又は複数の陥凹部内にステム仮組立体を配置すること356を含むことができる。方法350は、又、脛骨トレイインプラント又は大腿骨インプラントの一方の形状を模倣するように構成された第1仮成分及びインプラントのスリーブ成分又はキール成分の少なくとも一方の形状を模倣するように構成された第2仮成分の両方と一緒にステム仮組立体を生体内で組み立てること358を含むことができる。いくつかの実施例において、この組立ては、複数のアダプタからアダプタを選択することであって、複数のアダプタの各々が、近位端と遠位端との間に延びる長手軸線を有し、複数のアダプタが、オフセットなしの長手軸線を持つ少なくとも第1アダプタと、所定量のオフセットの長手軸線を持つ少なくとも第2アダプタとを含む、選択することと、各々複数のアダプタと結合するように構成された複数のステム延長体からステム延長体を選択することであって、複数のステム延長体が各々近位端と遠位端との間に異なる長手寸法を有する、選択することと、を含むことができる。別の実施例において、この組立ては、締結具をステム仮組立体のネジ切り陥凹部の中へネジ入れて係合具に係合すること及びネジ切り陥凹部の遠位でステム仮組立体に係合するために締結具の通路にツールを貫通させることの1つ又はそれ以上を含むことができる。
【0134】
方法350は、更に、ポスト延長体に被せて挿入するように構成されたハンドルで第2仮成分及びステム仮組立体を一緒に一時的に結合することと、ステム仮組立体及び第2仮成分を一緒に1つ又は複数の陥凹部の中へ挿入することと、を含むことができる。方法350は、1つの実施例によれば、骨の軸線を識別することと、ステム仮組立体のためにオフセット構成が望ましいか否かを測定することと、を含むことができる。方法350は、1つの実施形態によれば、ステム仮組立体を1つ又は複数の陥凹部の中で所望の場所に位置付けし骨の切除面において第1仮成分を位置付けするために、ステム仮組立体を生体内で移動することを含むことができる。方法350は、1つの実施例によれば、少なくとも脛骨トレイ仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体を一緒に、相互に対する各々の位置を維持したまま、骨及び1つ又は複数の陥凹部から取り外すことを含むことができる。更に、方法350は、脛骨トレイ仮成分、第2仮成分及びステム仮組立体の位置に基づいてインプラント組立体を構成することを含むことができる。
【0135】
図35A及び
図35Bは、セットスクリュー402、締結具402及び構成成分404の組立体400を示す。構成成分404は、実用的には、任意の整形外科的器械又は装置を含むことができ、例えばドリルガイド140(
図9A及び9B)、オフセットカップラ24及び
図25の大腿骨カットガイド262など、本明細書において説明する器械及び装置を含むことができる。
【0136】
図35A及び
図35Bの実施例によれば、構成成分は、ネジ切り部分408、ポケット部分410及び制限部412を持つ孔406を含むことができる。締結具402は、ヘッド部分414及びネジ切り部分416を持つセットスクリューを含むことができる。
【0137】
孔406は、ネジ切り部分408がポケット部分410に隣接しこれと流通しかつポケット部分410が制限部412に隣接しこれと流通するように構成できる。制限部412は、いくつかの実施例によれば、孔406に通じる開口部418に又はこれに近接して配置できる。但し、この配列は他の実施例においては異なる。締結具402のネジ切り部分416は、ヘッド部分414と接続できる。
【0138】
図35Aに示すように、締結具402は、ネジ切り部分408がネジ切り部分416と結合しないように構成成分404から外すことができる。ネジ切り部分416とヘッド部分414とを含む締結具402は、周りにある程度の空間420を持ってポケット部分410に収まることができる。特に、ポケット部分410は、その中に締結具402を受け入れて、ポケット部分410の側壁とヘッド部分414及びネジ切り部分416を形成する締結具402の面の部分との間に空間420ができるようにするサイズを持つことができる。この空間420は、例えば開口部418を通過してヘッド部分414の周りでネジ切り部分408、ポケット410及び締結具402へ滅菌溶液がアクセスできるようにする。
【0139】
図35Aは、ポケット部分410がヘッド部分414から一定程度の間隔を持てるようにヘッド部分より大きい直径を持てることを示す。但し、制限部412は、ヘッド部分414と実質的に等しい又は多少これより小さい直径を持つことができる。この場合、制限部412とヘッド部分414との間に締まり嵌めを生じる。
図35Aにおいて、締結具402は、締まり嵌めを通じてポケット部分410の中へ挿入されている。このような挿入は、例えば、構成成分及び/又は締結具に可撓性材料を使用する、挿入のために締結具402に充分な力を加える、締結具と構成成分との間に温度差を加える(膨張及び/又は収縮を生じる)ことによって実施できる。このような挿入を容易にするために、ヘッド部分414は、制限部412の中への締結具402の挿入を容易にするための傾斜面として作用できる面取り面422を含むことができる。それに加えて又はその代わりに、制限部412は、傾斜面として作用できる面取り面424を含むことができる。面取り面424及び422の両方が利用される実施例において、面取り面422は、ポケット部分410の中への締結具402の挿入時に面取り面424と初期に相互作用するような形状及び位置を持つことができる。
【0140】
ポケット部分410の中に捕捉されると、制限部410は、制限部412とヘッド部分414との間の締まり嵌めによって、制限部412を越えて締結具402が孔406の外へ戻れないようにヘッド部分414に対して相対的に構成できる(相対的サイズを持つことができる)。したがって、締結具402は、ポケット部分410の中へ挿入後は取り外し不能であり、制限部410によって保持できる。
【0141】
図35Bは、ネジ切り部分416をネジ切り部分408と係合させるためにヘッド部分414の係合特徴部426において係合され回転された後の締結具402を示す。このようなネジ式係合は、例えば構成成分404の2つの部分を締め付けることができる。
【0142】
図36A及び
図36Bは、
図35A及び
図35Bの組立体400の構成に非常に類似する構成を持つ別の組立体430を示す。したがって、組立体430の特定の特徴部は、
図35A及び35Bを参照して論じる特徴部を含むので、詳細には説明しない。
図36A及び36Bの実施例は、ポケット部分410と流通する通路432A及び432Bが与えられる点で、
図35A及び35Bの実施例と異なる。この通路432A及び432Bは、例えば孔406の長手軸線を実質的に横切って延びる。通路432A及び432Bは、所望の場合に滅菌溶液の通過を容易にする。
【0143】
図37A及び
図37Bは、
図16のドライバ220の代わりに利用できる2つのドライバ450A及び450Bを示す。
図37Aのドライバ450Aは、組立体210など(
図15及び18)の様々な構成成分、具体的には締結具214と係合するように構成できる。したがって、ドライバ450Aは、上述のように第1頭部222とハンドル223とを含むことができる。ドライバ450Aの第1頭部222は、
図17に示すように締結具214をアダプタ128とネジ結合するために締結具214を回転してアダプタ128(
図11A~11B)とネジ係合するように作動するために、締結具214と結合してこれと係合するように構成できる。
図37Aの実施例によれば、第1頭部222は、5mmサイズの六角頭を備えることができる。
【0144】
図37Bのドライバ450Bは、ハンドル223と第2頭部224とを含むことができる。ドライバ450Bは、
図11A~
図11E及び
図22A~
図22Bを参照して前に説明したように、ステム仮組立体124と係合するように構成できる。第2頭部224は、第1頭部222(
図37A)とは異なるサイズを持つことができる。特に、第2頭部224は、
図19に関連して論じたように第1頭部222が係合した部分の遠位のアダプタ128の部分にアクセスするように構成されるように、第1頭部222より小さく(例えば、3mmの六角頭)することができる。
【0145】
図38は、例えばステム仮組立体を含むように組立てできるモノリス構成成分のシステム460を示す。このシステム460は、
図24のモジュール式システム(別個のアダプタ及びステム延長体)の代わりに使用できる。
【0146】
システム460は、
図38に示すようにモノリスバージョンのステム仮組立体(即ち、1つのアダプタ部462A、462B、462C及び1つのステム延長部464A及び464Bを有する単一構成成分を備える)を利用できる。
【0147】
基準面において、システム460は、複数の構成成分466、468、470、472、474及び476を含むことができる。複数の構成成分466、468、470、472、474及び476の各々は、複数のアダプタ部462A、462B、462Cの1つ及び複数のステム延長部464A及び464Bの1つを持つことができる。
【0148】
複数のステム延長部464A及び464Bは、様々な長手方向の長さを与えるように構成できる。例えば、ステム延長部464Aは、長手方向の長さ135mmを持つことができ、ステム延長部464Bは、長手方向の長さ175mmを持つことができる。複数のステム延長部464A及び464Bの各々の様々な直径を、システム460の一部として与えることができる。
【0149】
複数のアダプタ部462B及び462Bは、長手方向において異なる量のオフセットを与えるように構成できる。例えば、アダプタ部462Bは第1量のオフセットO1を与えることができる。アダプタ部462Aは、実質的にオフセットを持たない。第3アダプタ部462Cは、アダプタ部462A及び462Bによって与えられるオフセットO1及び無オフセットと異なる第3オフセット量O3を与えることができる。1つの実施例によれば、第1オフセット量O1は3mmであり、オフセットO3は6mmである。
【0150】
付記
上述の説明は、添付図面を参照しており、図面は説明の一部を形成する。図面は、例示として、本発明を実施できる具体的な実施形態を示す。これらの実施形態を、本明細書において「実施例」とも呼ぶ。これらの実施例は、図示又は説明する要素の他の要素を含むことができる。但し、発明者は、図示し説明する要素のみを含む実施例も想定する。更に、発明者は、特定の実施例(又はその1つまたは複数の形態)に関連して又は本明細書において図示又は説明する他の実施例(又はその1つ又は複数の形態)に関連して図示又は説明する要素の任意の組合せ又は順列を使用する実施例(又はその1つ又は複数の形態)も想定する。
【0151】
本文書において、「単数冠詞(”a”又は”an”)」は、特許文書において一般的であるように、「少なくとも1つ」又は「1つ又は複数」の他の事例又は使用とは関係なく1つ又は複数を含むために使用される。本出願において、「又は(”or”)」は、非排他的に使用され、特に指示されない限り、「A又はB」は、「BではなくA」、「AではなくB」、「A及びB」を含む。本文書において、「including」及び「in which」は、それぞれcomprising及び whereinの平易な英語の同等用語として使用する。又、特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「備える(comprising)」は、制約がなく、請求項において「含む」の前に列記される要素に加えて付加的要素を含むシステム、装置、項目、組成、処方又はプロセスも、請求項の範囲に属すると見なされる。更に、特許請求の範囲において、「第1」、「第2」、「第3」などは、単なるラベルとして使用され、その対象に対して数値的要件を課すものではない。
【0152】
上の説明は、例証的なものであり、限定的なものではない。例えば、上述の実施例(又はその1つ又は複数の形態)は、相互に組み合わせて使用できる。当業者は、上の説明を検証すれば他の実施例を使用できる。要約は、連邦規則集第37巻§1.72(b)に準拠して、本開示の内容を速やかに読み手が確認できるようにするために提示する。要約書は、請求項の範囲または意味を解釈又は限定するために使用されないと言う了解のもとに提出される。また、上述の説明において、様々な特徴は、開示を合理的にするためにグループ化できる。これは、請求されず開示される特徴が任意の請求項にとって必須であることを意図すると解釈されないものとする。本発明の内容は、特定の開示する実施例の全ての特徴に満たない可能性がある。したがって、特許請求の範囲は、実施例又は実施形態として発明を実施する形態に援用され、各請求項は別個の実施例として自立し、これらの実施例は、様々な組合せ又は順列で相互に組み合わせできる。本発明の範囲は、請求項が権限を有する同等物の全範囲と共に、特許請求の範囲を参照して判定されるべきである。