IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーロラ イノベーション インコーポレイティッドの特許一覧

<>
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図1
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図2
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図3
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図4
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図5
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図6
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図7
  • 特許-分離型車両LIDARデータ収集ポッド 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-16
(45)【発行日】2022-08-24
(54)【発明の名称】分離型車両LIDARデータ収集ポッド
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20220817BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20220817BHJP
   G01S 17/89 20200101ALI20220817BHJP
   G01S 17/931 20200101ALI20220817BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/09 F
G01S17/89
G01S17/931
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021523509
(86)(22)【出願日】2019-03-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 US2019024947
(87)【国際公開番号】W WO2020091832
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-02-18
(31)【優先権主張番号】62/755,167
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/271,355
(32)【優先日】2019-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520390450
【氏名又は名称】オーロラ・オペレイションズ・インコーポレイティッド
【氏名又は名称原語表記】AURORA OPERATIONS, INC.
【住所又は居所原語表記】280 North Bernardo Avenue,Mountain View, CA 94043, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】ギスト ザ フォース ネーサニエル
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ クリストファー
【審査官】貞光 大樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/102363(WO,A1)
【文献】特表2016-522886(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 1/16
G01S 17/00 - 17/95
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張型車両データ(Scalable Vehicle Data)収集方法において、
ポッドマウントを用いて環境内の車両に付着した分離型ポッドの複数のセンサーから環境データを受信するステップ-前記複数のセンサーは、少なくとも慣性測定ユニット(IMU)、3次元位置センサー、カメラおよび光検出および測定(LIDAR)ユニットを含み、前記車両は、非自律走行車である-と、
前記分離型ポッドが連結されたCAN(Controller Area Network)バスから車両データを受信するステップと、
前記分離型ポッドに連結されたコンピューティング装置を用いて前記環境データおよび前記車両データを記録するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのそれぞれのインスタンス(Instance)のためのタイムスタンプおよび前記コンピューティング装置によって記録された前記車両データのそれぞれのインスタンスのためのタイムスタンプを決定するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を遠隔サーバーに送信するステップと、を含み、
ここで、前記非自律走行車が自律走行車と同じエリアでデータを収集する、
方法。
【請求項2】
前記ポッドマウントは、3つのレグを有する三脚マウントであり、前記3つのレグのうち、1つ以上の高さは、調節可能である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記3つのレグは、それぞれ吸引カップを用いて前記車両に付着する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記3つのレグは、それぞれ磁石を用いて前記車両に付着する請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記コンピューティング装置のユーザーインターフェースを用いて前記車両上の前記分離型ポッドの位置を調整するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記車両上の前記分離型ポッドの位置を調整するステップは、前記複数のセンサーを用いて車両寸法のセットを測定するステップを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記車両上の前記分離型ポッドの位置を調整するステップは、前記車両の知られた車両寸法の測定値のセットを得るために前記コンピューティング装置の前記ユーザーインターフェースを用いて前記車両を識別するステップを含む請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記車両上の前記分離型ポッドの位置を調整するステップは、前記複数のセンサーから位置決定環境データを受信して前記分離型ポッドの位置を確認するステップを含む請求項5に記載の方法。
【請求項9】
複数の分離型ポッドが複数の非自律走行車に付着し、前記複数の分離型ポッドは、同じ環境で環境データを受信する請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の非自律走行車に付着した複数の分離型ポッドのための前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスを前記遠隔サーバーに送信するステップは、
前記複数の分離型ポッドのための前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスを前記遠隔サーバーに格納するステップと、
前記複数の分離型ポッドのうちのそれぞれの分離型ポッドのための前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を決定するステップと、をさらに含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
それぞれの分離型ポッドのための前記格納された環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を決定するステップは、
前記複数の分離型ポッドのうちのそれぞれの分離型ポッドのための前記格納された環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を外部データソースで決定する請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記車両は、乗用車、トラック、モーターサイクル、電動自転車、トラクタートレーラーおよびバスからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記コンピューティング装置は、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータおよび携帯電話からなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記分離型ポッドは、DC電源およびUSBポートからなる群から選択される前記車両内の電源によって電力の供給を受ける請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記3次元位置センサーは、GPS(Global Positioning System)、GLONASS(Global Navigation Satellite System)、BDS(BeiDou Navigation Satellite System)、Galileoおよびこれらの組み合わせからなる群から選択される請求項1に記載の方法。
【請求項16】
CANバスから車両データを受信するステップは、前記CANバスが前記車両内のOBDII(On Board Diagnostics)ポートとインタフェーシングするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
1つ以上のプロセッサおよび前記1つ以上のプロセッサと作動可能に結合されたメモリを含むシステムにおいて、前記メモリは、命令を格納するが、前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されることにより、前記1つ以上のプロセッサにとって、
ポッドマウントを用いて環境内の車両に付着した分離型ポッドの複数のセンサーから環境データを受信するステップ-前記複数のセンサーは、少なくとも慣性測定ユニット(IMU)、3次元位置センサー、カメラおよび光検出および測定(LIDAR)ユニットを含み、前記車両は、非自律走行車である-と、
前記分離型ポッドが連結されたCAN(Controller Area Network)バスから車両データを受信するステップと、
前記分離型ポッドに連結されたコンピューティング装置を用いて前記環境データおよび前記車両データを記録するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて前記環境データのそれぞれのインスタンスのためのタイムスタンプおよび前記コンピューティング装置によって記録された前記車両データのそれぞれのインスタンスのためのタイムスタンプを決定するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を遠隔サーバーに送信するステップと、を実行させ、
ここで、前記非自律走行車が自律走行車と同じエリアでデータを収集する、
システム。
【請求項18】
命令を含むコンピュータ読み取り可能な格納媒体において、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサにとって、
ポッドマウントを用いて環境内の車両に付着した分離型ポッドの複数のセンサーから環境データを受信するステップ-前記複数のセンサーは、少なくとも慣性測定ユニット(IMU)、3次元位置センサー、カメラおよび光検出および測定(LIDAR)ユニットを含み、前記車両は、非自律走行車である-と、
前記分離型ポッドが連結されたCAN(Controller Area Network)バスから車両データを受信するステップと、
前記分離型ポッドに連結されたコンピューティング装置を用いて前記環境データおよび前記車両データを記録するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのそれぞれのインスタンス(Instance)のためのタイムスタンプおよび前記コンピューティング装置によって記録された前記車両データのそれぞれのインスタンスのためのタイムスタンプを決定するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を遠隔サーバーに送信するステップと、を実行させ、
ここで、前記非自律走行車が自律走行車と同じエリアでデータを収集する、
格納媒体。
【請求項19】
拡張型車両データ(Scalable Vehicle Data)収集方法において、
ポッドマウントを用いて環境内の車両に付着した分離型ポッドの複数のセンサーから環境データを受信するステップ-前記複数のセンサーは、少なくとも慣性測定ユニット(IMU)、3次元位置センサー、カメラおよび光検出および測定(LIDAR)ユニットを含む-と、
前記分離型ポッドが連結されたCAN(Controller Area Network)バスから車両データを受信するステップと、
前記分離型ポッドに連結されたコンピューティング装置を用いて前記環境データおよび前記車両データを記録するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのそれぞれのインスタンス(Instance)のためのタイムスタンプおよび前記コンピューティング装置によって記録された前記車両データのそれぞれのインスタンスのためのタイムスタンプを決定するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を遠隔サーバーに送信するステップと、を含み、
ここで、複数の分離型ポッドが複数の非自律走行車に付着し、前記複数の分離型ポッドは、同じ環境で環境データを受信する、
方法。
【請求項20】
拡張型車両データ(Scalable Vehicle Data)収集方法において、
ポッドマウントを用いて環境内の車両に付着した分離型ポッドの複数のセンサーから環境データを受信するステップ-前記複数のセンサーは、少なくとも慣性測定ユニット(IMU)、3次元位置センサー、カメラおよび光検出および測定(LIDAR)ユニットを含む-と、
前記分離型ポッドが連結されたCAN(Controller Area Network)バスから車両データを受信するステップと、
前記分離型ポッドに連結されたコンピューティング装置を用いて前記環境データおよび前記車両データを記録するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのそれぞれのインスタンス(Instance)のためのタイムスタンプおよび前記コンピューティング装置によって記録された前記車両データのそれぞれのインスタンスのためのタイムスタンプを決定するステップと、
前記コンピューティング装置を用いて、前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を遠隔サーバーに送信するステップと、を含み、
ここで、複数の非自律走行車に付着した複数の分離型ポッドのための前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスを前記遠隔サーバーに送信するステップは、
前記複数の分離型ポッドのための前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスを前記遠隔サーバーに格納するステップと、
前記複数の分離型ポッドのうちのそれぞれの分離型ポッドのための前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび前記車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を決定するステップと、をさらに含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
コンピューティングおよび車両技術が進化し続けるにつれて、自律走行に係る特徴は、より強力で幅広い活用が可能となり、より様々な状況で車両を制御できることになった。自動車の場合、例えば、自動車産業は、一般的に、6レベルの自律走行水準を明示したSAE国際標準J3016を採択してきた。自律走行のない車両は、Level0と明示される。Level1の自律走行を持つ車両は、操向または速度(両方のすべてはない)を制御し、運転者がほとんどの車両の機能を実行するようにする。Level2の自律走行において、車両は、(例えば、高速道路で走行中)限られた状況で操向、速度および制動を制御できるが、運転者は、依然として警戒を維持し、いつでも運転に切り替えることはもちろん、車線変更または回転などの任意の操作を処理する準備ができてなければならない。Level3の自律走行で始めると、車両は、周辺環境モニタリングをはじめほとんどの運転変数を管理できるが、運転者は、依然として警戒を維持し、車両が処理できないシナリオに直面する度に転換を行わなければならない。Level4の自律走行は、運転者入力がなくても運転能力を提供するが、特定のタイプの道路(例えば、高速道路)または特定の地理的領域(例えば、適切にマッピングされたジオフェンス大都市地域(Geofenced Metropolitan Area、地理情報が完全に実装される大都市地域))のような特定の条件にのみそうである。最後に、Level5の自律走行は、車両がすべての条件で運転者入力なしに動作できることを示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
すべての自律走行の関連技術についての根本的な難題は、現在の環境を通じて車両を安全に操縦するために車両の動きを適切に制御する命令を計画し、実行することとともに車両の周辺環境についての情報を収集し、解析することと関連している。したがって、それぞれのこのような側面を改善するように、持続的な努力がなされており、これによって、自律走行車は、漸増する複雑な環境で安全で信頼性のある動作をし、環境で予測されたそして予測されていない相互作用をすべて収容できる能力が増加する。
【課題を解決するための手段】
【0003】
車両の周辺環境だけでなく、車両自体についてのデータを収集し、タイムスタンプ(Time Stamp)するためのセンサースイート(Sensor Suite)およびコンピューティング装置を備える、車両非終続的(Vehicle Agnostic)分離型ポッドを含む方法および装置を可能にする技術が本明細書に記載される。分離型ポッド(本明細書で「ポッド」ともいう)のセンサースイートは、IMU(Inertial Measurement Unit、慣性測定ユニット)、3次元(3D)位置センサー(例えば、GPS(Global Positioning System、汎地球位置決定システム))、1つ以上のカメラ、LIDAR(Light Detection and Ranging、光検出および測定)ユニットなどを含む様々なセンサーを活用して様々な環境データを収集できる。分離型ポッドは、車両からの直接データ収集とともに分離型ポッドに統合されたセンサーによるデータ収集のために車両に連結され得る。例えば、分離型ポッドは、車両の速度データ、制動データ、操向制御データのような様々な車両データについての接近を獲得するために例えば、車両のOBD(On Board Diagnostics、オンボード診断器)ポート(例えば、OBDIIポート)に連結されることによって、車両のCAN(Controller Area Network)バスに連結され得る。追加的または代替的に、分離型ポッドは、車両によって電力の供給を受け得る。例えば、分離型ポッドは、車両内のDCコネクタ(例えば、12ボルト車両レセプタクル)、車両内のUSBポート、または車両の尾灯のような車両内の様々な他の電気的な連結部によって電力の供給を受け得る。いくつかの実装例では、分離型ポッドを様々な車両に取り付けることは、単一の車両を用いて環境データを収集することに比べて様々な車両データの測定値を得られる。
【0004】
分離型ポッドに連結されたコンピューティング装置は、センサースイートによって収集された環境データだけでなく、CAN(Controller Area Network)バスからの車両データを記録し得る。様々な実装例において、コンピューティング装置は、データが分離型ポッド内に統合されたセンサースイートを用いて環境から収集されることによって、および/またはデータが車両から直接収集されることによって(例えば、車両のCANバスから収集された車両データ)、データをタイムスタンプすることができる。追加的または代替的に、センサーは、自分のタイムスタンプを提供し得る(例えば、LIDAR装置は、自分が収集するデータについての自分のタイムスタンプを生成し得る)。多数の実装例において、コンピューティング装置は、環境データ、車両データだけでなく、特定の車両についての知られた情報(例えば、車両の色、品目、モデルなどについての知られた情報は、分離型ポッドを車両に取り付けるとき、ユーザによって供給できる)のような様々な所定のデータセットを該当するタイムスタンプと組み合わせて単一のデータ構造を生成し得る。いくつかのこのような実装例において、これらのデータ構造は、追加の遠隔処理のために遠隔サーバーにアップロード(すなわち、データがクラウドにアップロード)され得る。分離型ポッドのセンサースイートを用いて収集されたデータ(すなわち、環境データ)および/または車両から直接収集されたデータ(すなわち、車両データ)を対応するタイムスタンプで処理することは、リアルタイムで、またはほとんどリアルタイムで行われ得、および/またはデータは、追って格納および処理され得る。いくつかの実装例において、分離型ポッドによって収集されたデータは、他のソースから、例えば、1つ以上の追加的な分離型ポッドから収集された追加のデータとともに組み合わさったり、処理され得る。言い換えれば、同様の位置に分離型ポッドがそれぞれ取り付けられている二台の車両から同時に収集されたデータは、単一のデータセットに組み合わせられ得る。
【0005】
多数の実装例において、分離型ポッドは、車両非終続的である。言い換えれば、分離型ポッドは、多数の車両タイプ(およびいくつかの分離型ポッド構成について、すべての車両タイプ)に取り付けられ得る。例えば、分離型ポッドは、乗用車、トラック、モーターサイクル、スポーツユーティリティー車、バン、電動自転車、トラクタートレーラー、バス、電動スクーターなどに取り付けられ得る。追加的または代替的に、分離型ポッドは、車両タイプ内の様々な車両に取り付けられ得る。例えば、自動車メーカーは、様々なタイプの車両を製造し、分離型ポッドは、メーカーの品目およびモデルに関係なく、多数の車両に取り付けられ得る。分離型ポッドを車両非終続的にすることによって、様々な自動車視野(Perspectives)からより様々なデータセットが収集できる。様々な車両に取り付けられているいくつかの車両非終続的分離型ポッドは、大量のデータを迅速に収集できる。言い換えれば、データ収集は、例えば、新しい位置に移動して一群のレンタルされた車両の分離型ポッドを配置することによって、非常に迅速に測定できる。
【0006】
いくつかの実装例では、複数の分離型ポッドが単一の車両に取り付けられ得る。例えば、2つのポッドがトレーラーを牽引する車両に取り付けられ得る(すなわち、1つの分離型ポッドは、車両に取り付けられ、第2分離型ポッドは、トレーラーに取り付けられ得る)。時々、(例えば、車両が後進するとき)車両とトレーラーは、異なる方向に動き、車両とトレーラー両方からのデータは、追加の分析に有用であり得る。実装例において、車両に付着したポッドおよびトレーラーに付着したポッドは、同時にデータを収集できる。単一の車両に付着した複数のポッドが同じコンピューティング装置に接続され、データを収集および格納できる。追加的または代替的に、単一の車両に付着した複数のポッドは、それぞれ自分のコンピューティング装置とインターフェース連結してデータを収集でき、複数の分離型ポッドからのデータは、コンピューティング装置が様々なタイムスタンプされたデータをクラウドや他の格納媒体にアップロードすると、まとめることができる。
【0007】
分離型ポッドから収集されたセンサーデータを分析するためには、車両上の分離型ポッドの位置を知ることが重要である。多数の実装例において、ポッドを取り付けることは、ポッドの位置を決定することおよび/またはポッドが有効な位置にあるかどうかを決定することを含む。本明細書に使用される有効な位置は、センサーが知られている所定の視野からデータを収集できる位置に分離型ポッド内のセンサーが整列するように、分離型ポッドが車両に取り付けられていることを意味する。いくつかの実装例において、コンピューティング装置のユーザーインターフェースは、分離型ポッドを車両に位置させる間に、ユーザを案内することができる。例えば、要求されるポッドの位置が車両屋根の中央であれば、ユーザーインターフェースは、屋根の中央を探すユーザを案内することができる。多数の実装例において、分離型ポッド内部のセンサースイートは、ユーザがポッドを位置させる間に、データを捕捉し得る。例えば、分離型ポッド内部の1つ以上のセンサーは、車両の測定値を求めることができる。様々な実装例において、ユーザは、車両についての識別情報(例えば、車両の品目、モデル、年式など)を提供し得、車両の測定値は、このような特定の車両のデータ収集のための最適の所定の位置を適切に識別するためにコンピューティング装置に局部的に格納され、および/または遠隔サーバーに接続されたデータベースから決定され得る。追加的または代替的に、車両の測定値は、ユーザが提供する識別情報およびポッド内の1つ以上のセンサーを用いて求めた車両の測定値のすべてから決定され得る。さらに、一応ユーザが分離型ポッドを取り付けると、センサースイートは、追加のデータを捕捉し、ユーザのためのポッドの有効な配置を確認できる。
【0008】
分離型ポッドは、車両の形態に関係なく、分離型ポッド内のセンサースイートが有効な位置に整列できるようにする1つ以上の調節可能なポッドマウント(例えば、三脚スタイルの3つのレグのマウント構成)を用いて車両に付着し得る。言い換えれば、ポッドマウントの1つ以上のレグは、ポッド内のセンサーが様々な形態の車両についてのデータを収集するために位置するように調節できる。例えば、車両Aの屋根は、車両Bの屋根と比べて異なる曲率を有し得る。調節型マウントは、特定の車両の曲率を考慮して三脚マウントの1つ以上のレグを整列することによって、分離型ポッドを車両Aおよび車両Bの両方に整列させ得る。三脚マウントのレグは、吸引カップ、磁石などを含む様々な方式で車両に付着し得る。いくつかの実装例において、ポッドは、車両の上端の中央(例えば、車両屋根の中央、トラック屋根の中央など)に配置できる。他の実装例において、ポッドは、車両の前面に付着(例えば、車両屋根の前面に位置するか、またはモーターサイクルの前面に位置)し得る。いくつかの実装例において、ポッドは、ポッドセンサーの視野を増加させる位置で車両に付着し得る。言い換えれば、分離型ポッドを車両の最高地点に位置させるなどのポッドの位置決定は、センサーの視野を妨害する車両の1つ以上の部分を減少させ、LIDAR装置データ収集のための環境の視野を増やすことができる。
【0009】
いくつかの実装例において、分離型ポッドは、自律走行車で利用可能なセンサーを補完するように自律走行車に取り付けられ得る。このような実装例において、分離型ポッドは、自律走行車で発見されるセンサーの全体の多様性および/または数を収容しないこともある。追加的または代替的に、分離型ポッドが自律走行車に取り付けられ得る。いくつかの実装例において、非自律走行車に取り付けられている分離型ポッドは、遠隔処理され、自律走行車の制御システムのトレーニングに使用できるデータを収集できる。いくつかの実装例において、取り付けられている分離型ポッドを持ついくつかの非自律走行車および/またはいくつかの自律走行車は、同じ地域で走行してデータを同時に収集できる。また、実装例において、様々な複数の非自律走行車は、収集されるデータの多様性を増加させるように同時に使用できる。例えば、分離型ポッドは、いくつかの互いに異なる品目、モデルおよびタイプの車両に取り付けられ得る。
【0010】
自律走行車が同時に過ぎ去るマッピング地域をパスする車両上の分離型ポッドによるデータ収集は、基準マッピングデータを補完するのに有益であり得る。例えば、既知の位置および時間に車両上のポッドから収集されたデータは、自律走行車から収集されたデータの自動ラベリングに使用できる。例えば、いくつかの実装例において、分離型ポッドは、CANで使用可能なデータを含む環境データを車両内のセンサーのスイートを介して収集できる。分離型ポッドを用いて非自律走行車から収集されたこのデータ(非-AVデータ)が自律走行車の時間および位置と相関すると、システムは、非自律走行車に係る自律走行車の収集データを自動にラベルを付けるように活用できる。このようなデータ収集およびラベリングは、非自律走行車によって得られた非自律走行車の外部のセンサーデータに拡張される。例えば、ラベル付きデータは、非自律走行車の分離型ポッドセンサースイートでは、観察可能であるが、自律走行車センサースイートの視野から遮断された環境内のオブジェクトのラベリングを助力するように活用できる。言い換えれば、自律走行車の視野は、非自律走行車に取り付けられている分離型ポッドによって収集されたラベル付きデータを時間および/または物理的に位置した自律走行車にマッピングすることによって、拡張され得る。
【0011】
本明細書に記載された分離型ハードウェアポッドによるデータ収集は、大量のデータを迅速に生成し得る。また、分離型ハードウェアポッドを様々なタイプの車両、様々な分離型ポッドの位置、様々なポッドハードウェアなどに取り付けることによって、より様々なデータが収集できる。これらの収集されたデータは、マシンラーニングモデル(Machine Learning Model)に使用でき、非常に様々なデータは、トレーニングデータについてのマシンラーニングモデルの過適合を減少させ得る。追加的または代替的に、分離型ハードウェアポッドは、必要な車両の特定のオーダーメイドなく、ほぼすべての車両がデータ収集に使用できるようにすることによって、データ収集に係る費用を減少させ得る。
【0012】
前述の説明は、本明細書に開示される様々な実装例として提供されたものである。様々な実装例だけでなく、追加的な実装例は、本明細書でより具体的に記載される。
【0013】
いくつかの実装例では、ポッドマウントを用いて環境内の車両に付着した分離型ポッドの複数のセンサーから環境データを受信するステップを含む拡張型車両データ(Scalable Vehicle Data)収集方法が提供される。複数のセンサーは、慣性計測装置(IMU)、3次元(3D)位置センサー、カメラおよびLIDAR(光検出および測定)装置を含む。方法は、分離型ポッドが連結されたCAN(Controller Area Network)バスから車両データを受信するステップをさらに含む。方法は、分離型ポッドに連結されたコンピューティング装置を用いて組み合わせた環境データおよび車両データを記録するステップをさらに含む。方法は、コンピューティング装置を用いて環境データのそれぞれのインスタンス(Instance)のためのタイムスタンプおよび車両データのそれぞれのインスタンスのためのタイムスタンプを決定するステップをさらに含む。方法は、コンピューティング装置を用いて環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を遠隔サーバーに送信するステップをさらに含む。
【0014】
本明細書で開示された技術のこれらおよび他の実装例は、次の特徴のうち、1つ以上の特徴を含み得る。
【0015】
いくつかの実装例において、ポッドマウントは、3つのレグを有する三脚マウントであり、3つのレグのうち、1つ以上の高さは、調節可能である。これらの実装例のいくつかのバージョンにおいて、3つのレグは、それぞれ吸引カップを用いて車両に付着する。
【0016】
いくつかの実装例において、方法は、コンピューティング装置のユーザーインターフェースを用いて車両上のポッドの位置を調整するステップをさらに含む。これらの実装例のいくつかのバージョンにおいて、車両上の分離型ポッドの位置を調整するステップは、複数のセンサーを用いて車両寸法のセットを測定するステップを含む。これらの実装例のいくつかのバージョンにおいて、車両上の分離型ポッドの位置を調整するステップは、コンピューティング装置のユーザーインターフェースを用いて車両を識別し、車両の知られた車両寸法の測定値のセットを得るステップを含む。これらの実装例のいくつかのバージョンにおいて、車両上の分離型ポッドの位置を調整するステップは、複数のセンサーから位置決定環境データを受信して分離型ポッドの位置を確認するステップを含む。
【0017】
いくつかの実装例において、車両は、非自律走行車である。これらの実装例のいくつかのバージョンにおいて、非自律走行車は、自律走行車と同じ地域でデータを収集する。
【0018】
いくつかの実装例では、複数の分離型ポッドが複数の非自律走行車に付着し、複数の分離型ポッドは、同じ環境で環境データを受信する。
【0019】
いくつかの実装例において、複数の非自律走行車に付着した複数の分離型ポッドのための環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび車両データのタイムスタンプされたインスタンスを遠隔サーバーに送信するステップは、複数の分離型ポッドのための前記環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび車両データのタイムスタンプされたインスタンスを前記遠隔サーバーに格納するステップをさらに含む。これらの実装例のいくつかのバージョンにおいて、方法は、複数の分離型ポッドのうちのそれぞれの分離型ポッドのための環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合(Aggregation)を決定するステップをさらに含む。これらの実装例のいくつかのバージョンにおいて、それぞれの分離型ポッドのための格納された環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を決定するステップは、複数の分離型ポッドのうちのそれぞれの分離型ポッドのための格納された環境データのタイムスタンプされたインスタンスおよび車両データのタイムスタンプされたインスタンスの集合を外部データソースで決定するステップを含む。
【0020】
いくつかの実装例において、車両は、乗用車、トラック、モーターサイクル、電動自転車、トラクタートレーラーおよびバスからなる群から選択される。
【0021】
いくつかの実装例において、コンピューティング装置は、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータおよび携帯電話からなる群から選択される。
【0022】
いくつかの実装例において、分離型ポッドは、DC電源およびUSBポートからなる群から選択される車両内の電源によって電力の供給を受ける。
【0023】
いくつかの実装例において、3次元位置センサーは、GPS(Global Positioning System)、GLONASS(Global Navigation Satellite System)、BDS(BeiDou Navigation Satellite System)およびGalileoからなる群から選択される。
【0024】
いくつかの実装例において、CANバスから車両データを受信するステップは、CANバスが前記車両内のOBDII(On Board Diagnostics)ポートとインタフェーシングするステップを含む。
【0025】
また、いくつかの実装例は、1つ以上のコンピューティング装置の1つ以上のプロセッサ(例えば、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)および/またはテンソル処理装置(TPU))を含む。1つ以上のプロセッサは、関連するメモリに格納された命令を行うように作動でき、命令は、本明細書に記載された方法のうち、任意の方法の実行を引き起こすように構成される。いくつかの実装例は、本明細書に記載された方法のうち、任意の方法を実行するように1つ以上のプロセッサによって実行されることができるコンピュータ命令を格納する1つ以上の非一時的な(Non-Transitory)コンピュータ読み取り可能な格納媒体も含む。
【0026】
本明細書に非常に具体的に記載された前述の概念と追加の概念のすべての組み合わせは、本明細書に開示される主題の一部として見なされることを知るべきである。例えば、本開示の終わりに現れる請求される主題のすべての組み合わせは、本明細書に開示される主題の一部として見なされる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本明細書に開示される実装例が実装できる例示的な環境のブロック図である。
図2】本明細書に開示される実装例による分離型ポッドの例を示すイメージである。
図3】本明細書に開示される実装例による車両に取り付けられている分離型ポッドの例を示すイメージである。
図4】本明細書に開示される実装例による例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図5】本明細書に開示される実装例による車両に取り付けられている分離型ポッドの例示的な測定値を示すイメージである。
図6】本明細書に開示される実装例による車両に取り付けられている分離型ポッドの他の例示的な測定値を示すイメージである。
図7】本明細書に開示される実装例による他の例示的なプロセスを示すフローチャートである。
図8】コンピューティング装置の例示的なアーキテクチャを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1を参照すると、本明細書に開示される実装例が実装できる例示的な環境のブロック図が示される。図1の例示的な環境100は、外部用分離型ポッドハードウェア102および車両客室用分離型ポッドハードウェア116を含む。外部用分離型ポッドハードウェア102は、環境データを収集する様々なセンサーを含み得る。様々な実装例において、ポッドセンサースイート(Pod Sensor Suite)は、LIDAR装置104、広視野カメラ106、狭視野カメラ108、3D位置確認センサー112(GPS、GLONASS(Global Navigation Satellite System)、BDS(BeiDou Navigation Satellite System)、Galileoなどを含む1つ以上のGNSS(Global Navigation Satellite Systems))、IMU114などを含み得る。様々な実装例では、PCB(印刷回路基板110)を活用して外部用分離型ポッドハードウェア102のセンサースイート内部の様々なセンサーの間の連結部を提供し得る。様々な実装例において、外部用分離型ポッドハードウェア102の1つ以上の構成要素は、図2に示されるように、ハードウェアハウジング206内に収容され得る。
【0029】
車両客室用分離型ポッドハードウェア116は、装着型ポッドハードウェアと分離し得る。いくつかの実装例において、車両客室用分離型ポッドハードウェア116は、USBアダプター118、120、コンピューティング装置122、ACアダプター124、12V車両レセプタクル126、OBDIIポート128などを含み得る。コンピューティング装置122は、ラップトップコンピューティング装置、タブレットコンピューティング装置、携帯電話コンピューティング装置などをはじめとする様々な装置を含み得る。
【0030】
車両は、外部用分離型ポッドハードウェア102および/またはコンピューティング装置122に独自に電力を供給し得る。このようないくつかの実装例において、12V車両レセプタクル126は、PCB110に連結され、外部用分離型ポッドハードウェア102に電力を供給し得る。追加的または代替的に、12V車両レセプタクル126は、ACアダプター124に電力を供給し得る。このようないくつかの実装例において、ACアダプター124は、コンピューティング装置122に電力を供給し得る。追加的または代替的に、コンピューティング装置122は、1つ以上のUSBポートを含み得、それぞれのUSBポートは、USBアダプター118、120のような1つ以上のUSBアダプターに連結され得る。
【0031】
1つ以上のカメラ(例えば、106、108)によって収集された環境データは、USBアダプターを介してコンピューティング装置122に送信され得る。追加的または代替的に、1つ以上のカメラは、USBアダプターを用いて電力を受信し得る。また、コンピューティング装置122は、USBアダプターによって作られた連結を活用して1つ以上のカメラに1つ以上の制御信号を送信し得る。また、例えば、広視野カメラ106は、環境データをコンピューティング装置122に送信し、コンピューティング装置122から命令信号を受信し、および/またはUSBアダプター118を活用して電力の供給を受け得る。同様に、狭視野カメラ108は、環境データをコンピューティング装置122に送信し、コンピューティング装置122から命令信号を受信し、USBアダプター120を活用して電力の供給を受け得る。いくつかの実装例では、複数のカメラが1つのUSBアダプターを介してコンピューティング装置112に連結され得る。追加的または代替的に、多数の実装例では、前述の広視野カメラ106および狭視野カメラ108だけでなく、明視野カメラ(Light Field Camera)、熱画像カメラ(Thermal Imaging Camera)などをはじめ様々なカメラのうち、任意のカメラが用いられ得る。多数の実装例において、1つ以上のカメラは、PCB110に直接連結され得る(図示せず)。
【0032】
コンピューティング装置122は、イーサネット(Ethernet)接続を介して外部用分離型ポッドハードウェア102内のPCB110に連結され得る。多数の実装例において、イーサネット接続は、有線接続であり得る。追加的または代替的に、イーサネット接続は、無線連結であり得る。コンピューティング装置122は、イーサネット接続を介して情報をPCB110に送信するだけでなく、外部用分離型ポッドハードウェア102内の様々なセンサーによって収集された環境データを受信し得る。いくつかの実装例において、3D位置確認センサー112は、PCB110に直接統合され得る。他の実装例において、3D位置確認センサー112は、PCB110と分離および連結され得る(図示せず)。
【0033】
PCB110は、3D位置確認センサー112、LIDAR装置104、IMU114、広視野カメラ106(図示せず)、狭視野カメラ108(図示せず)などを含む様々なセンサーに電力(例えば、12V)を供給し得る。多数の実装例において、PCB110は、PPS(Serial Pulse Per Second)接続、イーサネット接続、および/または追加的な接続を介してLIDAR装置104とタイミングを同調させることができる。追加的または代替的に、PCB110およびLIDAR装置104は、イーサネット接続を介してデータを送信および受信し得る。例えば、LIDAR装置104によって収集された環境データは、イーサネット接続を介してPCB110に送信され得る。様々な実装例において、PCB110は、IMU114と情報を送信および受信し得る。多数の実装例において、PCB110は、OBDIIポート128のような車両データポートとインターフェース連結し、様々な当該の車両データを追加的に収集できる。追加的または代替的に、コンピューティング装置122は、OBDIIポート128を含む車両データポートとインターフェース連結し、追加の車両のCANバスから収集される情報のような様々な追加の車両データ(図示せず)を収集できる。多数の実装例による追加の車両データは、車両の速度データ、制動データ、操向制御データなどを含み得る。
【0034】
様々な実装例において、環境データおよび/または車両データには、PCB110、コンピューティング装置122および/または個別センサーによってタイムスタンプ(Time Stamp)が追加され得る(例えば、LIDAR装置は、自体タイムスタンプを生成し得る)。追加的または代替的に、タイムスタンプされた環境データおよび/またはタイムスタンプされた車両データは、知られた通信経路およびハードウェアとともにコンピューティング装置122を用いて組み合わせられ、クラウド(Cloud)にアップロードされることができる。このようないくつかの実装例において、分離型ポッドは、それぞれのタイム区間でデータインスタンス(Instance)を生成することによって、タイムスタンプされた環境データおよびタイムスタンプされた車両データを組み合わせ得る(すなわち、それぞれのデータインスタンスは、特定のタイムスタンプでの環境データ(もし、あれば)だけでなく、同じ特定のタイムスタンプでの車両データ(もし、あれば)を含み得る)。
【0035】
図2は、本明細書に開示される実装例による分離型ポッドのイメージ200を示す。分離型ポッド202は、1つ以上のセンサー204、ハードウェアハウジング206、分離型ポッドマウント208のような様々な構成要素を含む。分離型ポッド202に活用できる1つ以上のセンサー204が図1に示される。
【0036】
様々な実装例において、LIDAR装置は、分離型ポッド202上の最高地点であり得る。ハードウェアハウジング206は、雨、雪、風、高温、低温のような気候要素から分離型ポッド202の様々な部分を保護することができる。ハードウェアハウジングの様々な形態が図2に示されるように、分離型ポッド202および/またはハードウェアハウジング206に活用できる。例えば、ハードウェアハウジング206は、分離型ポッド202の個別の部分だけでなく、異なる形態のハードウェアハウジング206を収容する2つ以上のハウジングユニットを含み得る。
【0037】
様々な実装例において、分離型ポッドマウント208は、分離型ポッド202を車両に付着させ得る。分離型ポッドマウント208は、分離型ポッド202の内部のセンサーが好ましい規定された位置および/または場所(Location)からデータを収集するように調節できる。例えば、分離型ポッドマウント208は、互いに異なる車両の間の互いに異なる曲率を補償するように調節できる。分離型ポッドマウント208は、吸引カップ、磁石、接着剤(例えば、グルー、テープ)などを含む様々な方式で分離型ポッド202を車両に付着させ得る。いくつかの実装例において、分離型ポッドマウント208は、単一のマウントであり得る。様々な実装例によって様々な数のマウントが分離型ポッド202に含まれ得る。例えば、分離型ポッド202は、2つの分離型ポッドマウント208、3つの分離型ポッドマウント208、4つの分離型ポッドマウント208などを含み得る。多数の実装例において、3つの分離型ポッドマウント208は、三脚台形態の構成で配列され得る。
【0038】
図3は、本明細書に開示される実装例による車両に取り付けられている分離型ポッドのイメージを示す。車両およびポッドの組み合わせ300は、所定の好ましい位置に車両302の上部に取り付けられている分離型ポッド202を含む。様々な実装例において、分離型ポッド202は、車両非終続的であり、乗用車、トラック、モーターサイクル、スポーツユーティリティー車、バン、電動自転車、トラクタートレーラー、バス、電動スクーターなどを含む様々な車両302に取り付けられ得る。いくつかの実装例では、分離型ポッド202と連結された構成要素が車両302の内部にあり得る。例えば、(図1に示されるように)車両客室用分離型ポッドハードウェア116は、車両の内部にあり得る。他の例として、車両客室用分離型ポッドハードウェア116は、乗用車、スポーツユーティリティー車、トラック、バスなどの内部にあり得る。このようないくつかの例において、ラップトップコンピュータが分離型ポッドハードウェア116内のコンピューティング装置122として活用でき、ラップトップコンピュータは、車両の内部に備えられ得る。他の実装例において、車両は、密閉された内部(Enclosed Interior)がない場合があり、車両客室用分離型ポッドハードウェアは、車両「内」に追加の方式で備えられ得る。例えば、モーターサイクルは、携帯電話コンピューティング装置を分離型ポッドハードウェア116内のコンピューティング装置122として活用できる。このようないくつかの例において、モーターサイクル運転者は、携帯電話をポケットの中に携帯できる。実装例において、車両客室用分離型ポッドハードウェア116は、外部用分離型ポッドハードウェアと組み合わせられ得る。代替的に、外部用分離型ポッドハードウェア102の様々な部分が車両客室用分離型ポッドハードウェア116の選別された部分と組み合わせられ得る。
【0039】
多数の実装例では、データ収集の密度を増加させるためにいくつかの分離型ポッド202が車両302に取り付けられ得る。例えば、乗用車は、その前面の右側に分離型ポッド202が取り付けられ得、その前面の左側に追加の分離型ポッド202が取り付けられ得る。他の例として、トレーラーを牽引する車両は、車両に取り付けられている分離型ポッド202およびトレーラーに取り付けられている第2分離型ポッド202を備え、例えば、トレーラーが車両とは異なる方向に移動時に追加のデータを捕捉し得る。また他の例として、バスは、乗用車のようなより小さい車両と比べてより大きいサイズのため、単一の分離型ポッド202が見逃す可能性のある追加の環境データを捕捉するように上端に沿って取り付けられている3つの分離型ポッド202を備え得る。例えば、より大きな車両上のポッドの可視線視野(Line of Sight Perspectives)が車両の不規則な形態、ポッドの位置、または他の理由によって制限されたり、甚だしくは、遮断されることもある。車両上の複数のポッドは、互いに異なる視野、位置からデータを収集したり、以前は記録できなかった可視線データを得る能力を提供し得る。いくつかの実装例において、分離型ポッドは、ポッドが取り付けられる車両の車両制御システムに接続されない。言い換えれば、分離型ポッドは、データを収集するが、車両を制御する信号を生成および/または送信しない。
【0040】
図4を参照すると、様々な実装例によって本開示内容の選別された様態を実行するための例示的なプロセス400が開示される。便宜上、フローチャートの動作は、動作を行うシステムを参照して説明される。このシステムは、図1および/または図8に記述された構成要素をはじめ様々なコンピュータ装置の様々な構成要素を含み得る。さらに、プロセス400の動作が特定の手順で示されているが、これは、限定しようとするものではない。1つ以上の動作、要素および/またはステップが手順の変更、省略および/または追加され得る。
【0041】
ブロック402におけるシステムは、分離型ポッドハードウェアを用いて環境データを収集する。多数の実装例において、環境データは、車両の周辺環境について収集された様々な情報を含む。環境データは、IMU、(GPSのような)3D位置センサー、1つ以上のカメラ、LIDAR装置などを含む分離型ポッド内の1つ以上のセンサーによって収集できる。多数の実装例において、環境データは、車両の内部に含まれる1つ以上の追加的なセンサーによって収集できる。例えば、環境データは、車両内の後方バックアップカメラによって収集される情報を含み得る。
【0042】
ブロック404におけるシステムは、様々な追加の車両データを収集することもできる。多数の実装例において、車両データは、例えば、車両内のOBDIIポートに連結され得るCANバスを介して分離型ポッド内部の1つ以上のプロセッサによって収集できる。様々な実装例において、車両データは、車両の速度データ、車両の制動データ、車両の操向制御データなどをはじめとする車両の制御に関する情報を含み得る。
【0043】
ブロック406におけるシステムは、収集された環境データを記録し、および/または収集された車両データがコンピューティング装置を用いて記録され得る。様々な実装例において、(図2に示された)コンピューティング装置112のようなコンピューティング装置は、車両の内部に備えられ得る。例えば、ラップトップコンピュータがコンピューティング装置として活用でき、いくつかの実装例では、乗用車の内部に備えられ得る。代替的または追加的に、データの記録作業は、ハードウェア116に作動可能に連結されるか、ハードウェア116に統合された別の格納装置で起こるか、または遠隔記録のために送信され得る。ブロック408におけるシステムは、収集された環境および/または車両データのインスタンスのためのタイムスタンプを決定する。多数の実装例において、タイムスタンプは、コンピューティング装置を用いてデータに係り得る。他の実装例において、センサー(例えば、LIDAR装置)は、(もし、あれば)コンピューティング装置のタイムスタンプと同調されることができる自分のタイムスタンプを提供し得る。追加的または代替的に、(図1に示されたPCB110のような)分離型ポッドハードウェアの内部のPCBは、(図1に示されたコンピューティング装置122のような)コンピューティング装置と時間同調されることができる。PCBは、分離型ポッド内の1つ以上のセンサーによって収集されるデータのためのタイムスタンプを提供し、関連するタイムスタンプを有する環境データをコンピューティング装置に送信し得る。
【0044】
ブロック410におけるシステムは、タイムスタンプされた環境データおよび/またはタイムスタンプされた車両データを追加的な処理のために遠隔サーバーに送信する。多数の実装例において、追加的な処理は、いくつかの分離型ポッドからタイムスタンプされた環境および/またはタイムスタンプされた車両データを組み合わせ得る。追加的または代替的に、タイムスタンプされた環境データおよび/またはタイムスタンプされた車両データを活用して自律走行車についての制御信号を生成するように活用されるマシンラーニングモデルのようなマシンラーニングモデルのためのトレーニングデータを生成し得る。他の実装例において、追加的な処理は、データを遠隔サーバーに送信する前に(図1に示されたコンピューティング装置122のような)コンピューティング装置で発生し得る。追加的な処理は、リアルタイムまたはほぼリアルタイムで発生し得、および/またはデータは、追って格納および処理され得る。
【0045】
図5は、本明細書に開示される実装例による車両に取り付けられている分離型ポッドの測定値を有する例示的な車両およびポッドの組み合わせ500を示す。図6は、車両に取り付けられている分離型ポッドの測定値を有する他の例示的な車両およびポッドの組み合わせ600を示す。イメージ500、600は、図1ないし図3のうち、1つ以上に記述された分離型ポッドおよび車両と同様の分離型ポッド202および車両302を含む。イメージ500は、車両に取り付けられている分離型ポッドのX-軸およびZ-軸516についての視野を含み、X-軸は、Z-軸に実質的に直角な方向である。イメージ600は、車両に取り付けられている分離型ポッドのX-軸およびY-軸608についての視野を含み、X-軸は、Y-軸に実質的に直角な方向である。多数の実装例において、車両に取り付けられている分離型ポッドの位置だけでなく、車両の寸法は、X-軸、Y-軸およびZ-軸上の測定値によって決定され得る。
【0046】
多数の実装例では、車両の測定値を活用して例えば、ポッドが正確な位置に取り付けられている場合、車両に取り付けられている分離型ポッドの位置を決定し得る。多数の実装例において、分離型ポッドは、多数の位置に取り付けられ得る。例えば、分離型ポッドは、乗用車の前面の中央、前面の左側、前面の右側、中央の中心などを含む乗用車の上端の多数の位置に配置され得る。
【0047】
多数の実装例において、多数の測定値は、車両302に取り付けられている分離型ポッド202の位置だけでなく、車両302の寸法として受け入れられ得る。様々な実装例において、取り付けられている分離型ポッド内の1つ以上のセンサーは、様々な測定値を決定し得る。追加的または代替的に、車両の測定値は、ユーザが分離型ポッドに車両識別情報(すなわち、車両メーカー、車両モデル、車両年式など)を提供することによって知られた車両情報のデータベースから決定され得る。また、人が車両および/または車両に取り付けられている分離型ポッドの測定値を手動で求めることができる。多数の実装例において、車両および/または分離型ポッドの測定値は、分離型ポッド内の1つ以上のセンサーの測定値、データベースから得る様々な車両の知られた車両の測定値および/またはユーザが手動で求めた測定値の組み合わせによって決定され得る。
【0048】
様々な実装例において、取り付けられている分離型ポッドの位置は、図5および図6に示されるように、ポッドの高さ502(Z-軸)、ポッドの位置X504(X-軸)およびポッドの位置Y604(Y-軸)を測定することによって、3次元で決定され得る。追加的または代替的に、車両の測定値は、車両の高さ506(Z-軸)、車両の長さ508(X-軸)および車両の幅602(Y-軸)を測定することによって、3次元で決定され得る。多数の実装例において、前輪の位置は、車軸の高さ510(Z-軸)および前車軸オーバーハング512(X-軸)を測定することによって、決定され得る。同様に、後輪の位置は、車軸の高さ510(Z-軸)および後車軸オーバーハング514(Y-軸)を測定することによって、決定され得る。
【0049】
様々な実装例において、互いに異なるタイプの車両は、様々な測定値セットで測定できる。例えば、トラックについての測定値セットは、電動スクーターについての測定値セットとは異なり得る。追加的または代替的に、複数の分離型ポッドが同じ車両に取り付けられる場合、様々な測定値を求めることができる。
【0050】
図7を参照すると、様々な実装例によって分離型ポッドを車両に位置させ得る例示的なプロセス700が開示される。便宜上、フローチャートの動作は、動作を実行するシステムを参照して説明される。このシステムは、図1および/または図8に記述された構成要素をはじめ様々なコンピュータ装置の様々な構成要素を含み得る。さらに、プロセス700の動作が特定の手順で示されているが、これは、限定しようとするものではない。1つ以上の動作、要素および/またはステップが手順の変更、省略および/または追加され得る。
【0051】
ブロック702におけるシステムは、図2に示されたポッドマウント208と同様の1つ以上のポッドマウントを用いて車両に分離型ポッドを付着する。多数の実装例において、分離型ポッドの位置は、ポッドマウントの水平化能力の範囲内である。言い換えれば、分離型ポッドは、調節可能なポッドマウントが分離型ポッドの内部のセンサーを有効な位置に位置させるように、平らでない表面(例えば、乗用車の湾曲したフード)に取り付けられ得る。多数の実装例において、分離型ポッドマウントは、吸引カップ、磁石、接着剤などを活用して分離型ポッドを車両に付着させ得る。追加的または代替的に、分離型ポッドは、ポッドマウントの水平化能力の範囲内である車両の前面に隣接位置し得る。他の実装例において、分離型ポッドは、ポッドマウントが分離型ポッドのセンサースイートをデータを収集する位置に位置させ得る任意の位置に配置され得る。
【0052】
ブロック704におけるシステムは、ポッドマウントを用いて分離型ポッドの位置を調節する。様々な実装例において、ポッドマウントのレグの高さは、分離型ポッド内のセンサースイートがデータを収集するように調節できる。ポッドマウントのレグの高さを調節することは、ポッドマウントの高さを増加または減少させ得る。追加的または代替的に、ポッドマウントの個々のレグの高さは、複数のポッドマウントを備えた分離型ポッドと独立してそれぞれ調節できる。
【0053】
ブロック706におけるシステムは、分離型ポッド内の1つ以上のセンサーを用いて車両の測定値および/またはポッドの位置測定値を決定する。例えば、(GPSのような)3D位置センサー、カメラなどは、車両寸法の測定値および/または分離型ポッドの位置測定値を集めることができる。
【0054】
ブロック708におけるシステムは、分離型ポッドの現在の位置を決定する。図5および図6を参照して記載されたように、分離型ポッドの位置は、様々な測定値を用いて決定され得る。多数の実装例において、分離型ポッドは、(GPSのような)3D位置センサー、カメラなどと車両の測定値についての知られた情報(例えば、手動測定された車両の測定値、特定の車両についての知られた情報から得る車両の測定値、分離型ポッドの1つ以上のセンサーを用いて求めた車両の測定値など)を活用して車両に取り付けられる分離型ポッドの位置を決定し得る。様々な実装例において、分離型ポッドの決定された位置は、分離型ポッドの実際の位置とは異なり得る。例えば、取り付けられている分離型ポッドの決定された位置は、どの方向にも図10cmほど異なるが、依然として正確な情報を提供し得る。追加的または代替的に、分離型ポッドの決定された位置および分離型ポッドの実際の位置は、様々な実装例によって20cm、15cm、5cm、1cmなどのような追加的な増分ほど異り得る。
【0055】
ブロック710におけるシステムは、分離型ポッドが有効な位置に位置するかどうかを決定する。本明細書に記載されたように、分離型ポッドは、車両上に複数の有効な位置を有し得る。分離型ポッドが有効な位置にあるとシステムが決定する場合、プロセス700は、終了する。追加的または代替的に、分離型ポッドが有効な位置にいない場合には、分離型ポッドは、ブロック702によって1つ以上のポッドマウントを用いて車両に付着し得、分離型ポッドが有効な位置に取り付けられるまでにブロック704、706、708、および710が繰り返され得る。
【0056】
図8は、本明細書に記載された技術の1つ以上の様態を実行するように、選択的に活用できる例示的なコンピューティング装置810のブロック図である。いくつかの実装例において、外部用分離型ポッドハードウェア102、車両客室用分離型ポッドハードウェア116および/または他の構成要素のうち、1つ以上は、例示的なコンピューティング装置810の構成要素のうち、1つ以上を含み得る。
【0057】
コンピューティング装置810は、バスサブシステム812を介して多数の周辺機器と通信する少なくとも1つのプロセッサ814を一般的に含む。これらの周辺機器は、例えば、メモリサブシステム825およびファイル記憶サブシステム826をはじめとする記憶サブシステム824、ユーザーインターフェース出力装置820、ユーザーインターフェース入力装置822およびネットワークインターフェースサブシステム816を含み得る。入力および出力装置は、ユーザとコンピューティング装置810の相互作用を可能にする。ネットワークインターフェースサブシステム816は、外部ネットワークにインターフェースを提供し、他のコンピューティング装置内の該当するインターフェース装置に結合される。
【0058】
ユーザーインターフェース入力装置822は、キーボードと、マウス、トラックボール、タッチパッドまたはグラフィックタブレットのようなポインティング装置と、スキャナと、ディスプレイに統合されたタッチスクリーンと、音響認識システム、マイク、および/または他のタイプの入力装置のような音響入力装置と、を含み得る。一般的に、「入力装置」という用語の使用は、情報をコンピューティング装置810に、または通信ネットワーク上に入力するすべての可能なタイプの装置と方式を含むように意図される。
【0059】
ユーザーインターフェース出力装置820は、ディスプレイサブシステム、プリンター、ファックスマシン、または音響出力装置のような非-視覚的ディスプレイを含み得る。ディスプレイサブシステムは、陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)のようなフラットパネル装置、投射装置、または可視的イメージを作るためのいくつか他の機構を含み得る。ディスプレイサブシステムは、例えば、音響出力装置を介して非-視覚的ディスプレイも提供し得る。一般的に、「出力装置」という用語の使用は、情報をコンピューティング装置810からユーザに、または他の機械またはコンピューティング装置に出力するすべての可能なタイプの装置と方式を含むように意図される。
【0060】
記憶サブシステム824は、本明細書に記載されるモジュールのうち、いくつかまたはすべての機能を提供するプログラミングおよびデータ構造を格納する。例えば、記憶サブシステム824は、図4および図7のプロセスのうち、1つ以上のプロセスの選別された様態を実行するだけでなく、図1に記述された様々な構成要素を実装するロジッグを含み得る。
【0061】
これらのソフトウェアモジュールは、一般的にプロセッサ814単独によってまたはプロセッサ814および他のプロセッサの組み合わせによって行う。記憶サブシステム824内に使用されるメモリ825は、プログラムの実行中に命令およびデータを格納するためのメインランダムアクセスメモリ(RAM)830および固定された命令が格納される読み取り専用メモリ(ROM)832をはじめ多数のメモリを含み得る。ファイル記憶サブシステム826は、プログラムおよびデータファイルのための永続的なストレージ(Persistent Storage)を提供し得、ハードディスクドライブ、関連する分離型媒体を伴ったフロッピーディスクドライブ、CD-ROMドライブ、光学ドライブ、または分離型媒体カートリッジを含み得る。特定の実装例の機能を実装するモジュールは、ファイル記憶サブシステム826によって記憶サブシステム824内に、またはプロセッサ814がアクセスすることができる他の機械内に格納され得る。
【0062】
バスサブシステム812は、コンピューティング装置810の様々な構成要素およびサブシステムが意図した通りに相互に通信させるための機構を提供する。たとえバスサブシステム812が単一のバスとして概略的に示されているが、バスサブシステムの代替の実装例は、複数のバスを用い得る。
【0063】
コンピューティング装置810は、ワークステーション、サーバー、コンピューティングクラスター、ブレードサーバー(Blade Server)、サーバファーム(Server Farm)、または他のデータ処理システムまたはコンピューティング装置を含む様々なタイプであり得る。持続的に変化するコンピュータおよびネットワークの特性によって、図8に記述されたコンピューティング装置810の説明は、いくつかの実装例を説明する特定の例に過ぎない。図8に記述されたコンピューティング装置より多いか、またはより少ない構成要素を有するコンピューティング装置810の多数の他の構成が可能である。
【0064】
本明細書にいくつかの実装例が記載されて示されたが、機能を実行し、および/または結果および/または本明細書に記載された長所のうち、1つ以上の長所を得るための様々な他の手段および/または構造が活用でき、このような変形および/または修正は、それぞれ本明細書に記載された実装例の範囲内であるものと見なされる。より一般的に、本明細書に記載されたすべての媒介変数、寸法、材料および構成は、例示のためのものであり、実際の媒介変数、寸法、材料および/または構成は、特定の用例または教示が用いられる用例によって異なるであろう。当該の分野における通常の知識を有する者であれば、本明細書に記載された特定の実装例についての多数の等価物を日常的な実験のみを通じて認識するか、または確認できるであろう。したがって、前述の実装例は、添付された請求の範囲およびその等価物の範囲内の例示としてのみ提示されたものであり、実装例は、具体的に記載されて請求されたものとは異なって実行できることを理解するべきである。本開示の実装例は、本明細書に記載されたそれぞれの個別の特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法に関するものである。また、これらの特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法が互いに一致しない場合ではないとき、2つ以上のこのような特徴、システム、物品、材料、キットおよび/または方法のすべての組み合わせは、本開示の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8