(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-17
(45)【発行日】2022-09-22
(54)【発明の名称】スピーカーボックスにおけるジョイント構造を生産する方法
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20220914BHJP
【FI】
H04R1/02 101F
H04R1/02 101A
(21)【出願番号】P 2018043548
(22)【出願日】2018-01-30
【審査請求日】2021-01-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518082769
【氏名又は名称】加藤 壮
(72)【発明者】
【氏名】加藤 壮
【審査官】渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-116189(JP,A)
【文献】特開平02-047996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00- 1/08
H04R 1/12- 1/14
H04R 1/20- 1/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカーボックスにおける第1の板材と第2の板材を接合するジョイント構造
を生産する方法であって、第1の板材には第2の板材との接合部分に溝
を形成
し、第2の板材
を、少なくともセメントを含む粉体粒体又は流動体を固化
させる事で形成
し、粉体粒体又は流動体
を第1の板材の溝に流入
し、固化
させることで溝を広げる方向に圧力を
かけるジョイント構造
を生産する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
スピーカーボックスにおけるジョイント構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、箱状の木箱1と、前記木箱1の前面開口を覆うように前記木箱1の欠取り部1eに嵌合して取り付けられる樹脂成型品からなる成型前面パネル2とからなるスピーカーボックスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明の解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のスピーカーボックスは、木箱の欠取り部に樹脂成形品を挿入するため、木箱と樹脂成形品との間にわずかなスキ間があり、スピーカーボックスとしての一体性を損ない、結果として発生される音質が低下してしまうという問題があった。
本発明は、スピーカーボックスとしての一体性を向上することで、密閉性を高めるスピーカーボックスにおけるジョイント構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
スピーカーボックスにおける第1の板材と第2の板材を接合するジョイント構造であって、第1の板材には第2の板材との接合部分に溝が形成されており、第2の板材は粉体粒体又は流動体を固化する事で形成され、粉体粒体又は流動体が第1の板材の溝に流入され、固化することで溝を広げる方向に圧力をかけているジョイント構造。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、スピーカーボックスとしての一体性を高めるスピーカーボックスにおけるジョイント構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態に係るスピーカーボックスの斜視図
【
図2】本発明の実施形態に係るスピーカーボックスの断面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る第1の板と第2の板とを接合する手順を説明する図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る第1の板と第2の板とを接合する手順を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
スピーカーボックス1における第1の板材11と第2の板材12を接合するジョイント構造10であって、第1の板材11には第2の板材12との接合部分に溝11aが形成されており、第2の板材12は粉体粒体又は流動体を固化する事で形成され、粉体粒体又は流動体が第1の板材11の溝11aに流入され、固化することで溝を広げる方向に圧力をかけているジョイント構造10。
【0009】
第1の板材11は、溝11aが形成できれば、木材以外の材料も使用でき、接着剤での接着が難しい材料の固定ができる。
【0010】
第2の板材12は、コンクリート、モルタル、ホワイトセメントを混ぜた真砂土、消石灰と真砂土を
【0011】
スピーカーボックス1は四角以外の形状で形成してもよい。
【0012】
図3に示すように、第1の板材11と第2の板材12とは、次の手段で接合される。
第1の板材11に溝11aを形成し、この溝11aに合せて型枠50を設置し(
図3(a)の状態)、固化することで、第2の板材12となる。粉体粒体又は流動体を溝11a内部に圧力がかかるように流しこむ(
図3(b)に示す状態)。固化した後、型枠50をはずす(
図3(c)に示す状態)。
【0013】
また、型枠を外すのが困難な場合には、
図4に示すように、下側に型枠50を設置し、重力を用いて、溝11aに圧力を加える事で(
図4(a)に示す状態)、固化した後、一方向からのみ
【0014】
この形状にする事により、第1の板11と第2の板12の結合部分の密着性を高める事が出来、スピーカーの密封性、ボックスの一体感を強化させる事で、スピーカーユニットのエネルギーの
【0015】
従来の木材同士のジョイント構造では、隙間が生じない様に、溝に合った板材を作成する事は困難であるが、本発明は、確実に溝を埋めることが可能である。
【符合の説明】
1 スピーカーボックス
10 ジョイント構造
11 第1の板材
11a 溝
12 第2の板材
50 型枠