(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-17
(45)【発行日】2022-08-25
(54)【発明の名称】高強度コンクリートブロック及びそれを利用して組積した壁体とその組積方法
(51)【国際特許分類】
E04B 2/02 20060101AFI20220818BHJP
E04B 2/48 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
E04B2/02 270
E04B2/48
(21)【出願番号】P 2021106734
(22)【出願日】2021-06-28
【審査請求日】2021-09-27
(31)【優先権主張番号】202010605902.3
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521263629
【氏名又は名称】温嶺市智営電子科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100195970
【氏名又は名称】本夛 伸介
(72)【発明者】
【氏名】張麗麗
【審査官】沖原 有里奈
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208578236(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110241968(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/02-2/54
E04C 1/00-1/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高強度コンクリートブロックであって、
コンクリート構造のボディと、前記ボディ内に位置する支持枠と、を含み、
前記ボディは、矩形板状のフェイスシェルと、矩形板状の二枚のウェブと、を含み、
前記コンクリートブロックは、左右且つ上下に対称となっており、
前記コンクリートブロックの左右対称面は、前記フェイスシェルの左右両側面に平行して設けられ、
前記コンクリートブロックの上下対称面は、前記フェイスシェルの上下両側面に平行して設けられ、
前記フェイスシェルの内側面は、前記フェイスシェルの外側面に平行して設けられ、
二枚の前記ウェブの前側面は、前記フェイスシェルの内側面に固定され、
二枚の前記ウェブの外側面は、平行し且つそれぞれ前記フェイスシェルの左右両側面に位置合わせて設けられ、
二枚の前記ウェブの上側面は、揃えて設けられ、且つ前記フェイスシェルの上側面に平行して設けられ、
二枚の前記ウェブの下側面は、揃えて設けられ、且つ前記フェイスシェルの下側面に平行して設けられ、
前記フェイスシェルの幅方向と前記ウェブの幅方向は、いずれも前記フェイスシェルの上側面方向に垂直して設けられ、
前記フェイスシェルの幅は、前記ウェブの幅より大きく、前記ウェブの内側面と前記ウェブの上下両側面とは、垂直し且つ斜面構造をなし、
前記ウェブの内側面と、前記ウェブの前側面とは、はさむ角が鋭角であり、
前記ウェブの内側面と、前記ウェブの後側面とは、はさむ角が鈍角であり、
前記ウェブの内側面と、前記フェイスシェルの内側面との接続部に係止溝が形成され、
前記係止溝は、長手方向に前記ウェブの上下両側面に垂直する棒状開き溝構造をなし、
前記係止溝は、震度方向に前記ウェブの外側面に垂直し、
前記フェイスシェルにおける内側面の中間位置には、位置合わせ溝が一つ形成され、
前記位置合わせ溝は、長手方向が前記フェイスシェルの内側面の幅方向に沿って設けられる棒状開き溝構造をなし、
前記位置合わせ溝の溝幅は、前記ウェブの後側面位置の幅の二倍であり、
前記フェイスシェルの上側面と下側面において、長手方向に沿って両端に近接する四等分位置に互いに組み合わせる二組の位置決め機構が設けられ、
前記支持枠は、クローズループ構造であり、
前記支持枠は、互いに平行する二本の直棒状のメイン接続筋と、U字型に曲がった二組の棒状のサブ接続筋と、を含み、
前記メイン接続筋は、前記フェイスシェル内に位置し、
且つそれぞれ前記フェイスシェルの上下両側面に近接且つ平行して設けられ、
二組の前記サブ接続筋は、平行して二枚の前記ウェブ内に位置し、
二組の前記サブ接続筋は、全部で四つの端部が全て二本の前記メイン接続筋の全部で四つの端部と接続され、
前記サブ接続筋の直棒部は、前記メイン接続筋に垂直して設けられる、
ことを特徴とする高強度コンクリートブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートブロックと壁体技術分野に関し、具体的には高強度コンクリートブロック及びそれを利用して組積した壁体とその組積方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートブロックは、ありふれた建築材料であり、通常に2枚の並行するフェイスシェルと、二枚のフェイスシェルの間に固定される3枚のウェブと、ウェブにより分けて形成される二つの注入穴と、を含み、空洞内に鉄筋かごが設けられ、そしてコンクリートモルタルが注入されて強化を遂げる。
【0003】
中国特許出願201811632057.8には、鉄筋穴を有する機械かみあい型コンクリートブロック及びその施工方法に関するものが開示されているが、鉄筋固定用鉄筋穴を設けることにより、鉄筋の安定性を向上させることができるが、施工中に縦向きの鉄筋の先端をコンクリートブロックの鉄筋穴に合わせて鉄筋穴に通す必要があるため、縦向きの鉄筋の最先端から毎層のコンクリートブロックに通さなければならず、効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術における上記問題を解決し、壁体強度を上げ、施工効率を向上させるために、高強度コンクリートブロック及びそれを組積した壁体とその組積方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
高強度コンクリートブロックであって、コンクリート構造のボディと、前記ボディ内に位置する支持枠と、を含み、前記ボディは、矩形板状のフェイスシェルと、矩形板状の二枚のウェブと、を含み、前記コンクリートブロックは、左右且つ上下に対称となっており、前記コンクリートブロックの左右対称面は、前記フェイスシェルの左右両側面に平行して設けられ、前記コンクリートブロックの上下対称面は、前記フェイスシェルの上下両側面に平行して設けられ、前記フェイスシェルの内側面は、前記フェイスシェルの外側面に平行して設けられ、二枚の前記ウェブの前側面は、前記フェイスシェルの内側面に固定され、二枚の前記ウェブの外側面は、平行し且つそれぞれ前記フェイスシェルの左右両側面に位置合わせて設けられ、二枚の前記ウェブの上側面は、揃えて設けられ、且つ前記フェイスシェルの上側面に平行して設けられ、二枚の前記ウェブの下側面は、揃えて設けられ、且つ前記フェイスシェルの下側面に平行して設けられ、前記フェイスシェルの幅方向と前記ウェブの幅方向は、いずれも前記フェイスシェルの上側面方向に垂直して設けられ、前記フェイスシェルの幅は、前記ウェブの幅より大きく、前記ウェブの内側面と前記ウェブの上下両側面とは、垂直し且つ斜面構造をなし、前記ウェブの内側面と、前記ウェブの前側面とは、はさむ角が鋭角であり、前記ウェブの内側面と、前記ウェブの後側面とは、はさむ角が鈍角であり、前記ウェブの内側面と、前記フェイスシェルの内側面との接続部に係止溝が形成され、前記係止溝は、長手方向に前記ウェブの上下両側面に垂直する棒状開き溝構造をなし、前記係止溝は、震度方向に前記ウェブの外側面に垂直し、前記フェイスシェルにおける内側面の中間位置には、位置合わせ溝が一つ形成され、前記位置合わせ溝は、長手方向が前記フェイスシェルの内側面の幅方向に沿って設けられる棒状開き溝構造をなし、前記位置合わせ溝の溝幅は、前記ウェブの後側面位置の幅の二倍であり、前記フェイスシェルの上側面と下側面において、長手方向に沿って両端に近接する四等分位置に互いに組み合わせる二組の位置決め機構が設けられ、前記支持枠は、クローズループ構造であり、前記支持枠は、互いに平行する二本の直棒状のメイン接続筋と、U字型に曲がった二組の棒状のサブ接続筋と、を含み、前記メイン接続筋は、前記フェイスシェル内に位置し、且つそれぞれ前記フェイスシェルの上下両側面に近接且つ平行して設けられ、二組の前記サブ接続筋は、平行して二枚の前記ウェブ内に位置し、二組の前記サブ接続筋は、全部で四つの端部が全て二本の前記メイン接続筋の全部で四つの端部と接続され、前記サブ接続筋の直棒部は、前記メイン接続筋に垂直して設けられる。
【0006】
本発明のコンクリートは、施工するときに、メイン鉄筋の底端をベースに固定した後、ベースの前側と後側からそれぞれコンクリートブロックを取り付け、ウェブの内側面を利用しメイン鉄筋かごを押圧し、メイン鉄筋の復位によりコンクリートブロックが係止溝内に係着され、これでメイン鉄筋かごとコンクリートブロックが速く接続固定される。同じ層のコンクリートブロックは、ウェブと位置合わせ溝との組み合わせにより正確に位置合わせられることができ、隣接する二層のコンクリートブロックが位置決め機構により精確に位置決めされることができるため、コンクリートブロックの構造が巧妙で安定性が向上する。隣接する二層のコンクリートブロックにおけるウエブの間にサブ鉄筋かごが設けられ、且つサブ鉄筋かごがメイン鉄筋かごにラッシングで固定されるため、壁体をさらに強化することができる。メイン鉄筋かごとサブ鉄筋かごとがそれぞれ横縦交差して連通するメイン注入穴とサブ注入穴内に位置するため、壁体における最上部のメイン注入穴とサブ注入穴内にコンクリートモルタルを一体注入すれば全体的の強化構造を形成できる。
【0007】
前記ウェブの外側面には、開き溝状のモルタル溝が形成され、前記モルタル溝は、長手方向が前記ウェブの上下両側面に垂直し、前記モルタル溝の谷底は、前記ウェブの外側面に平行して設けられる。前記モルタル溝によりモルタルの塗布が便利になる。
【0008】
前記位置決め機構は、前記フェイスシェルの上側面に設けられる位置決めブロックと、前記フェイスシェルの下側面に形成され且つ前記位置決めブロックにフィットする位置決め溝と、を含む。
【0009】
前記ウェブは、内側面と外側面とのはさむ角が5°?10°の間にある。
【0010】
前記フェイスシェルと前記ウェブとは、注入形成された一体構造である。したがって強度が向上する。
【0011】
前記高強度コンクリートブロックを採用する壁体であって、ベースと、前記ベースの上方に位置する複数層の本体と、を含み、複数の前記コンクリートブロックは、横向きに積み重ねられて一層の前記本体を形成し、横向きに隣接する前記コンクリートブロックの前記フェイスシェルは、外側面が揃えて設けられ、前記フェイスシェルの上側面は、揃えて設けられ、前記フェイスシェルの下側面は、揃えて設けられ、前記ウェブの外側面は、互いに密接して設けられ、縦向きに対向する前記コンクリートブロックは、位置をずらして配列され、前記ウェブは、二枚の前記フェイスシェルの間に位置し、前記ウェブの後側面に近接する側は、縦向きに対向する前記コンクリートの前記位置合わせ溝内に嵌設され、複数の前記コンクリートブロックは、縦向きに積み重ねられて隣接する二層の前記本体を形成し、縦向きに隣接する前記コンクリートの前記フェイスシェルは、位置をずらして設けられ、且つ前記位置決めブロックと前記位置決め溝との組み合わせにより位置決められ、縦向きに隣接する前記コンクリートブロックの前記フェイスシェルは、外側面が揃えて設けられ、前記本体は、前記ウェブを介して複数の縦向きのメイン注入穴に分けられ、隣接する二層の前記本体における前記ウェブの間隔は、横向きのサブ注入穴を形成し、各前記メイン注入穴内には、一組のメイン鉄筋かごが設けられ、前記メイン鉄筋かごは、縦向きに設けられ且つ前記係止溝内に係着されるメイン鉄筋を含み、前記メイン鉄筋は、底端が前記ベースに固定され、各前記サブ注入穴内には、一組のサブ鉄筋かごが設けられ、前記サブ鉄筋かごは、横向きに設けられる四本のサブ鉄筋を含み、前記メイン鉄筋と前記サブ鉄筋との交差部位は、ラッシング又は溶接で固定され、前記メイン注入穴と前記サブ注入穴内には、コンクリートモルタルが一体注入される。
【0012】
前記ベース内には、鋼構造の骨組みが設けられ、前記メイン鉄筋の底端は、前記骨組みと固定される。
【0013】
前記サブ鉄筋かごには、矩形枠構造の鉄筋リングが複数固定され、前記鉄筋リングの四角は、それぞれ四本の前記サブ鉄筋にラッシング又は溶接で固定される。
【0014】
前記高強度コンクリートを使用する壁体組積方法であって、ステップ1とステップ2とステップ3とステップ4とを含む。
【0015】
前記ステップ1は、前記メイン鉄筋を縦向きに設置し、前記メイン鉄筋の底端を前記ベースの前記骨組みに固定し、四本の前記メイン鉄筋を一組のメイン鉄筋かごに形成させ、複数組のメイン鉄筋かごが横向きに間隔を空けて配列され、骨組みの外側にモールドを取り付け、前記モールドで一体注入して前記ベースを形成した後に前記モールドを取り外す。
【0016】
前記ステップ2は、前記モルタル溝にモルタルを塗布し、前記ベースの前側と後側からそれぞれ前記コンクリートブロックを取り付け、前記コンクリートブロックの取り付け時、前記ウェブの内側面が前記メイン鉄筋かごを押圧することにより前記メイン鉄筋を曲げ、取り付け完了後、前記メイン鉄筋が復位して前記係止溝内に係着される。
【0017】
前記ステップ3は、一層の前記本体を組積した後、前記サブ鉄筋かごを二枚の前記フェイスシェルと前記ウェブとの間に引っ掛けるように前記本体の上方に置き、前記サブ鉄筋かごにおける四本の前記サブ鉄筋が前記鉄筋リングを介してラッシング又は溶接で固定され、前記係止溝内に係着される前記メイン鉄筋と前記サブ鉄筋とをラッシングで固定する。
【0018】
前記ステップ4は、前記壁体を形成するまで前記ステップ2と前記ステップ3とを繰り返し、縦向きに隣接する前記コンクリートブロックの前記フェイスシェルを、位置をずらして配列し、前記位置決めブロックと前記位置決め溝との組み合わせにより前記コンクリートブロックに対し位置決めをし、その後前記壁体における頂部の前記メイン注入穴と前記サブ注入穴内にコンクリートモルタルを一体注入して突き固める。
【0019】
上記ステップにより、高効率の組積が遂げられ、高強度の壁体を組積でき、毎層のコンクリートブロック内には、係止溝に係入したメイン鉄筋だけがサブ鉄筋にラッシングで固定され、これで隣接する上層のコンクリートブロックにおけるウェブが便利にメイン鉄筋を押し動かすことと曲げることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のコンクリートは、施工するときに、メイン鉄筋の底端をベースに固定した後、ベースの前側と後側からそれぞれコンクリートブロックを取り付け、ウェブの内側面を利用しメイン鉄筋かごを押圧し、メイン鉄筋の復位によりコンクリートブロックが係止溝内に係着され、これでメイン鉄筋かごとコンクリートブロックが速く接続固定される。
【0021】
同じ層のコンクリートブロックは、ウェブと位置合わせ溝との組み合わせにより正確に位置合わせられることができ、隣接する二層のコンクリートブロックが位置決め機構により精確に位置決めされることができるため、コンクリートブロックの構造が巧妙で安定性が向上する。
【0022】
隣接する二層のコンクリートブロックにおけるウエブの間にサブ鉄筋かごが設けられ、且つサブ鉄筋かごがメイン鉄筋かごにラッシングで固定されるため、壁体をさらに強化することができる。
【0023】
メイン鉄筋かごとサブ鉄筋かごとがそれぞれ横縦交差して連通するメイン注入穴とサブ注入穴内に位置するため、壁体における最上部のメイン注入穴とサブ注入穴内にコンクリートモルタルを一体注入すれば全体的の強化構造を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【発明を実施するための形態】
【0025】
下記、図面を参照しながら本発明の技術手段をさらに説明する。本発明は下記の実施例に限られない。
【0026】
図1?4に示すように、高強度コンクリートブロックであって、コンクリート構造のボディと、前記ボディ内に位置する支持枠と、を含み、前記ボディは、矩形板状のフェイスシェル1と、矩形板状の二枚のウェブ2と、を含み、前記コンクリートブロックは、左右且つ上下に対称となっており、前記コンクリートブロックの左右対称面は、前記フェイスシェル1の左右両側面に平行して設けられ、前記コンクリートブロックの上下対称面は、前記フェイスシェル1の上下両側面に平行して設けられ、前記フェイスシェル1の内側面は、前記フェイスシェル1の外側面に平行して設けられ、二枚の前記ウェブ2の前側面は、前記フェイスシェル1の内側面に固定され、二枚の前記ウェブ2の外側面は、平行し且つそれぞれ前記フェイスシェル1の左右両側面に位置合わせて設けられ、二枚の前記ウェブ2の上側面は、揃えて設けられ、且つ前記フェイスシェル1の上側面に平行して設けられ、二枚の前記ウェブ2の下側面は、揃えて設けられ、且つ前記フェイスシェル1の下側面に平行して設けられ、前記フェイスシェル1の幅方向と前記ウェブ2の幅方向は、いずれも前記フェイスシェル1の上側面方向に垂直して設けられ、前記フェイスシェル1の幅は、前記ウェブ2の幅より大きく、前記ウェブ2の内側面と前記ウェブ2の上下両側面とは、垂直し且つ斜面構造をなし、前記ウェブ2の内側面と、前記ウェブ2の前側面とは、はさむ角が鋭角であり、前記ウェブ2の内側面と、前記ウェブ2の後側面とは、はさむ角が鈍角であり、前記ウェブ2の内側面と、前記フェイスシェル1の内側面との接続部に係止溝21が形成され、前記係止溝21は、長手方向に前記ウェブ2の上下両側面に垂直する棒状開き溝構造をなし、前記係止溝21は、震度方向に前記ウェブ2の外側面に垂直し、前記フェイスシェル1における内側面の中間位置には、位置合わせ溝11が一つ形成され、前記位置合わせ溝11は、長手方向が前記フェイスシェル1の内側面の幅方向に沿って設けられる棒状開き溝構造をなし、前記位置合わせ溝11の溝幅は、前記ウェブ2の後側面位置の幅の二倍であり、前記フェイスシェル1の上側面と下側面において、長手方向に沿って両端に近接する四等分位置に互いに組み合わせる二組の位置決め機構が設けられ、前記支持枠は、クローズループ構造であり、前記支持枠は、互いに平行する二本の直棒状のメイン接続筋12と、U字型に曲がった二組の棒状のサブ接続筋22と、を含み、前記メイン接続筋12は、前記フェイスシェル1内に位置し、且つそれぞれ前記フェイスシェル1の上下両側面に近接且つ平行して設けられ、二組の前記サブ接続筋22は、平行して二枚の前記ウェブ2内に位置し、二組の前記サブ接続筋22は、全部で四つの端部が全て二本の前記メイン接続筋12の全部で四つの端部と接続され、前記サブ接続筋22の直棒部は、前記メイン接続筋12に垂直して設けられる。
【0027】
さらに、前記ウェブ2の外側面には、開き溝状のモルタル溝23が形成され、前記モルタル溝23は、長手方向が前記ウェブ2の上下両側面に垂直し、前記モルタル溝23の谷底は、前記ウェブ2の外側面に平行して設けられる。前記位置決め機構は、前記フェイスシェル1の上側面に設けられる位置決めブロック13と、前記フェイスシェル1の下側面に形成され且つ前記位置決めブロック13にフィットする位置決め溝14と、を含む。前記ウェブ2は、内側面と外側面とのはさむ角が5°?10°の間にある。前記フェイスシェル1と前記ウェブ2とは、注入形成された一体構造である。
【0028】
前記高強度コンクリートブロックを採用する壁体であって、ベース3と、前記ベース3の上方に位置する複数層の本体4と、を含み、複数の前記コンクリートブロックは、横向きに積み重ねられて一層の前記本体4を形成し、横向きに隣接する前記コンクリートブロックの前記フェイスシェル1は、外側面が揃えて設けられ、前記フェイスシェル1の上側面は、揃えて設けられ、前記フェイスシェル1の下側面は、揃えて設けられ、前記ウェブ2の外側面は、互いに密接して設けられ、縦向きに対向する前記コンクリートブロックは、位置をずらして配列され、前記ウェブ2は、二枚の前記フェイスシェル1の間に位置し、前記ウェブ2の後側面に近接する側は、縦向きに対向する前記コンクリートの前記位置合わせ溝11内に嵌設され、複数の前記コンクリートブロックは、縦向きに積み重ねられて隣接する二層の前記本体4を形成し、縦向きに隣接する前記コンクリートの前記フェイスシェル1は、位置をずらして設けられ、且つ前記位置決めブロック13と前記位置決め溝14との組み合わせにより位置決められ、縦向きに隣接する前記コンクリートブロックの前記フェイスシェル1は、外側面が揃えて設けられ、前記本体4は、前記ウェブ2を介して複数の縦向きのメイン注入穴41に分けられ、隣接する二層の前記本体4における前記ウェブ2の間隔は、横向きのサブ注入穴43を形成し、各前記メイン注入穴41内には、一組のメイン鉄筋かご42が設けられ、前記メイン鉄筋かご42は、縦向きに設けられ且つ前記係止溝21内に係着されるメイン鉄筋を含み、前記メイン鉄筋は、底端が前記ベース3に固定され、各前記サブ注入穴43内には、一組のサブ鉄筋かご44が設けられ、前記サブ鉄筋かご44は、横向きに設けられる四本のサブ鉄筋を含み、前記メイン鉄筋と前記サブ鉄筋との交差部位は、ラッシング又は溶接で固定され、前記メイン注入穴41と前記サブ注入穴43内には、コンクリートモルタルが一体注入される。
【0029】
さらに、前記ベース3内には、鋼構造の骨組みが設けられ、前記メイン鉄筋の底端は、前記骨組みと固定される。前記サブ鉄筋かご44には、矩形枠構造の鉄筋リング45が複数固定され、前記鉄筋リング45の四角は、それぞれ四本の前記サブ鉄筋にラッシング又は溶接で固定される。
【0030】
本発明のコンクリートは、施工するときに、メイン鉄筋の底端をベース3に固定した後、ベース3の前側と後側からそれぞれコンクリートブロックを取り付け、ウェブ2の内側面を利用しメイン鉄筋かご42を押圧し、メイン鉄筋の復位によりコンクリートブロックが係止溝21内に係着され、これでメイン鉄筋かご42とコンクリートブロックが速く接続固定される。同じ層のコンクリートブロックは、ウェブ2と位置合わせ溝11との組み合わせにより正確に位置合わせられることができ、隣接する二層のコンクリートブロックが位置決め機構により精確に位置決めされることができるため、コンクリートブロックの構造が巧妙で安定性が向上する。隣接する二層のコンクリートブロックにおけるウエブ2の間にサブ鉄筋かご44が設けられ、且つサブ鉄筋かご44がメイン鉄筋かご42にラッシングで固定されるため、壁体をさらに強化することができる。メイン鉄筋かご42とサブ鉄筋かご44とがそれぞれ横縦交差して連通するメイン注入穴41とサブ注入穴43内に位置するため、壁体における最上部のメイン注入穴41とサブ注入穴43内にコンクリートモルタルを一体注入すれば全体的の強化構造を形成できる。
【0031】
前記高強度コンクリートを使用する壁体組積方法であって、ステップ1とステップ2とステップ3とステップ4とを含む。
【0032】
前記ステップ1は、前記メイン鉄筋を縦向きに設置し、前記メイン鉄筋の底端を前記ベース3の前記骨組みに固定し、四本の前記メイン鉄筋を一組のメイン鉄筋かご42に形成させ、複数組のメイン鉄筋かご42が横向きに間隔を空けて配列され、骨組みの外側にモールドを取り付け、前記モールドで一体注入して前記ベース3を形成した後に前記モールドを取り外す。
【0033】
前記ステップ2は、前記モルタル溝23にモルタルを塗布し、前記ベース3の前側と後側からそれぞれ前記コンクリートブロックを取り付け、前記コンクリートブロックの取り付け時、前記ウェブ2の内側面が前記メイン鉄筋かご42を押圧することにより前記メイン鉄筋を曲げ、取り付け完了後、前記メイン鉄筋が復位して前記係止溝21内に係着される。
【0034】
前記ステップ3は、一層の前記本体4を組積した後、前記サブ鉄筋かご44を二枚の前記フェイスシェル1と前記ウェブ2との間に引っ掛けるように前記本体4の上方に置き、前記サブ鉄筋かご44における四本の前記サブ鉄筋が前記鉄筋リング45を介してラッシング又は溶接で固定され、前記係止溝21内に係着される前記メイン鉄筋と前記サブ鉄筋とをラッシングで固定する。
【0035】
前記ステップ4は、前記壁体を形成するまで前記ステップ2と前記ステップ3とを繰り返し、縦向きに隣接する前記コンクリートブロックの前記フェイスシェル1を、位置をずらして配列し、前記位置決めブロック13と前記位置決め溝14との組み合わせにより前記コンクリートブロックに対し位置決めをし、その後前記壁体における頂部の前記メイン注入穴41と前記サブ注入穴43内にコンクリートモルタルを一体注入して突き固める。
【0036】
本明細書に記載された具体的な実施例は単に本発明の精神を例に挙げて説明する。本発明の属する技術分野の技術者は説明された具体的な実施例に対して様々な修正又は補充を行うか又は類似する方式で代替することができるが、本発明の精神から逸脱するか又は添付の特許請求の範囲に定義された範囲を超えることはない。
【0037】
本願における部品名称は、本発明の本質を便利に説明且つ解釈するために付けたもので、これらの名称自体には制限性がなく、ほかの用語に置き換えていい。
【符号の説明】
【0038】
1 フェイスシェル
11 位置合わせ溝
12 メイン接続筋
13 位置決めブロック
14 位置決め溝
2 ウェブ
21 係止溝
22 サブ接続筋
23 モルタル溝
3 ベース
4 本体
41 メイン注入穴
42 メイン鉄筋かご
43 サブ注入穴
44 サブ鉄筋かご
45 鉄筋リング