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特許7125581改良された速度および正確さをともなう永久層の整列印刷のための技術
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-17
(45)【発行日】2022-08-25
(54)【発明の名称】改良された速度および正確さをともなう永久層の整列印刷のための技術
(51)【国際特許分類】
   B05C 5/00 20060101AFI20220818BHJP
   B05D 1/26 20060101ALI20220818BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20220818BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20220818BHJP
   H05B 33/10 20060101ALI20220818BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
B05C5/00 101
B05D1/26 Z
B05D3/00 D
B41J2/01 129
B41J2/01 203
H05B33/10
H05B33/14 A
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020148805
(22)【出願日】2020-09-04
(62)【分割の表示】P 2017521030の分割
【原出願日】2015-06-30
(65)【公開番号】P2021003698
(43)【公開日】2021-01-14
【審査請求日】2020-10-05
(31)【優先権主張番号】62/019,076
(32)【優先日】2014-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/021,584
(32)【優先日】2014-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/340,403
(32)【優先日】2014-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/458,005
(32)【優先日】2014-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/059,121
(32)【優先日】2014-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/627,186
(32)【優先日】2015-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/680,960
(32)【優先日】2015-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513317345
【氏名又は名称】カティーバ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140833
【弁理士】
【氏名又は名称】岡東 保
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ベイカー
(72)【発明者】
【氏名】ナヒド ハルジー
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス ベーコン
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-173504(JP,A)
【文献】特開2013-030571(JP,A)
【文献】特開2010-005593(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 5/00- 5/04
B05D 1/00- 7/26
B41J 2/01
H05B33/00-33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットプリンタであって、前記インクジェットプリンタは、
基板支持テーブルと、
前記基板支持テーブル上に配置されたトラベラに結合されたプリントヘッドであって、複数のノズルを備えるプリントヘッドと、
基板の一部の画像を捕捉するように配置された画像捕捉デバイスと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記基板上のマークを画像化するために、前記基板支持テーブルを制御し、前記基板と前記画像捕捉デバイスと、を相対的に配置することと、
前記画像捕捉デバイスを制御し、前記基板上の前記マークの画像を捕捉することと、
前記捕捉された画像から前記基板上のマークの位置を決定することと、
前記マークの位置と所定の位置に依存する前記基板の位置誤差と前記基板の回転誤差の少なくとも一方を含む、基板誤差を決定することと、
前記基板上で層がどこに印刷されるかを定義するテンプレートデータを受け取ることと、
前記基板誤差に基づいて、前記テンプレートデータから、前記基板誤差が前記位置誤差を含む場合は前記プリントヘッドのオフセットを調整することなく前記位置誤差を補正し、前記基板誤差が前記回転誤差を含む場合は前記プリントヘッドの回転を調整することなく前記回転誤差を補正するプリンタ制御データを生成することと、を実行するように構成され、
前記プリンタ制御データは、前記テンプレートデータに従って、前記層へ印刷するための前記ノズルの発射指示を含んでいる
インクジェットプリンタ。
【請求項2】
前記コントローラは、さらに、前記プリントヘッドを制御して、前記プリンタ制御データに基づいて、前記ノズルのピッチを調整するように構成される、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
前記プリントヘッドは、回転可能であり、前記コントローラは、さらに、前記プリントヘッドの回転を制御して、前記ノズルの前記ピッチを調整するように構成される、請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
前記マークは、前記基板上に形成される製品に関連する、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
前記基板誤差は、位置誤差、および回転誤差のうちの1つ以上である、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項6】
前記コントローラは、前記基板支持テーブルおよび前記画像捕捉デバイスを制御し、前記基板上の複数のマークのそれぞれの画像を捕捉し、各マークの位置を決定し、前記マークの前記決定された位置および複数の所定の位置に依存する複数の基板誤差を決定し、前記テンプレートデータおよび前記複数の基板誤差からプリンタ制御データを生成するように構成される、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項7】
前記複数の基板誤差のそれぞれは、位置誤差、および回転誤差のうちの1つである、請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項8】
基板処理システムであって、前記基板処理システムは、
インクジェットプリンタを備え、前記インクジェットプリンタは、
基板支持テーブルと、
前記基板支持テーブル上に配置されたトラベラに結合されたプリントヘッドであって、複数のノズルを備えるプリントヘッドと、
基板の一部の画像を捕捉するように配置された画像捕捉デバイスと、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記基板上の基準を画像化するために、前記基板支持テーブルを制御し、前記基板と前記画像捕捉デバイスとを相対的に配置することと、
前記画像捕捉デバイスを制御し、前記基板上の前記基準の画像を捕捉することと、
前記捕捉された画像から前記基板上の前記基準の位置を決定することと、
前記基準の位置と所定の位置に依存する前記基板の位置誤差と前記基板の回転誤差の少なくとも一方を含む、基板誤差を決定することと、
前記基板誤差に基づいて、前記テンプレートデータから、前記基板誤差が前記位置誤差を含む場合は前記プリントヘッドのオフセットを調整することなく前記位置誤差を補正し、前記基板誤差が前記回転誤差を含む場合は前記プリントヘッドの回転を調整することなく前記回転誤差を補正するプリンタ制御データを生成することと、を実行するように構成され、
前記プリンタ制御データは、前記テンプレートデータに従って、前記層へ印刷するための前記ノズルの発射指示を含んでおり、さらに、前記基板処理システムは、
インクジェットプリンタによって堆積された液体層から固体層を形成する処理チャンバ、を備える基板処理システム。
【請求項9】
前記処理チャンバは、硬化チャンバを含む、請求項8に記載の処理システム。
【請求項10】
前記処理チャンバは、紫外線放射源を含む、請求項9に記載の処理システム。
【請求項11】
前記コントローラは、さらに、前記プリントヘッドを制御して、前記プリンタ制御データに基づいて、前記ノズルのピッチを調整するように構成される、請求項8に記載の処理システム。
【請求項12】
前記プリントヘッドは回転可能であり、前記コントローラは、さらに、前記プリントヘッドの回転を制御して、前記ノズルの前記ピッチを調整するように構成される、請求項11に記載の処理システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2014年10月2日に第1発明者Michael Bakerのために出願された「Techniques For Arrayed Printing Of A Permanent Layer With Improved Speed And Accuracy」に関する米国仮出願番号第62/059121号、および2014年7月7に第1発明者Michael Bakerのために出願された「Techniques For Arrayed Printing Of A Permanent Layer With Improved Speed And Accuracy」に関する米国仮出願番号第62/021584号の各々に基づく優先権を主張している。さらに、本出願はまた、2015年4月7日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」に関する米国実用特許出願番号第14/680960号、2014年7月3日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Techniques for Print Ink Droplet Measurement and Control to Deposit Fluids within Precise Tolerances」に関する米国実用特許出願番号第14/340403号、および2015年2月20に第1発明者Eliyahu Vronskyのために出願された「Encapsulation Of Components Of Electronic Device Using Halftoning To Control Thickness」に関する米国実用特許出願番号第14/627186号に基づく優先権を主張しており、そしてそれらの各々の一部継続出願である。
【0002】
米国実用特許出願第14/680960号は、米国実用特許出願第14/162525号(今や2015年4月21日の発行された米国特許第9010899号)の継続出願である。順に、米国実用特許出願第14/162525号は、2013年12月26日に第1発明者Nahid Harjeeによる「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」について出願された台湾特許出願第102148330号、および2013年12月24日に第1発明者Nahid Harjeeによる「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」について出願されたPCT特許出願第PCT/US2013/077720号に基づく優先権を主張している。PCT特許出願第PCT/US2013/077720号は、2012年12月27日に第1発明者Conor Francis Madiganのために出願された「Smart Mixing」に関する米国仮特許出願第61/746,545号;2013年5月13日に第1発明者Nahid Harj
eeのために出願された「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」に関する米国仮特許出願第61/822855号;2013年7月2日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」に関する米国仮特許出願第61/842351号;2013年7月23日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」に関する米国仮特許出願第61/857298号;2013年11月1日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Systems and Methods Providing Uniform Printing of OLED Panels」に関する米国仮特許出願第61/898769号;および2013年12月24日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」に関する米国仮特許出願第61/920715号の各々に基づく優先権を主張している。
【0003】
米国実用特許出願第14/340403号は、順に、2014年4月23日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Techniques for Print Ink Droplet Measurement and Control to Deposit Fluids within Precise Tolerances」に関するPCT特許出願第PCT/US2014/035193号および2014年1月23日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」に関する米国実用特許出願第14/162525の各々の一部継続出願であり、そしてまた、2013年4月26日に第1発明者Alexander Sou-Kang Koのために出願された「OLED Printing Systems and Methods Using Laser Light Scattering for Measuring Ink Drop Size, Velocity and Trajectory」に関する米国仮特許出願第61/816696号、2013年8月14日に第1発明者Alexander Sou-Kang Koのために出願された「OLED Printing Systems and Methods Using Laser Light Scattering for Measuring Ink Drop Size, Velocity and Trajectory」に関する米国仮特許出願第61/866031号および2013年12月26日に第1発明者Nahid Harjeeによる「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」について出願された台湾特許出願第102148330号の各々に基づく利益を主張している。
【0004】
PCT特許出願第PCT/US2014/035193号は、順に、2013年4月26日に第1発明者Alexander Sou-Kang Koのために出願された「OLED Printing Systems and Methods Using Laser Light Scattering for Measuring Ink Drop Size, Velocity and Trajectory」に関する米国仮特許出願第61/816696号、2013年8月14に第1発明者Alexander Sou-Kang Koのために出願された「OLED Printing Systems and Methods Using Laser Light Scattering for Measuring Ink Drop Size, Velo
city and Trajectory」に関する米国仮特許出願第61/866031号、および2014年1月23日に第1発明者Nahid Harjeeのために出願された「Techniques for Print Ink Volume Control To Deposit Fluids Within Precise Tolerances」に関する米国実用特許出願第14/162525号に基づく優先権を主張している。
【0005】
米国実用特許出願第14/627186号は、米国実用出願第14/485005号(今や2015年3月31日に発行された米国特許第8995022号)の継続出願である。米国実用特許出願第14/485005号は、順に、2013年12月12日に第1発明者Eliyahu Vronskiのために出願された「Ink-Based Layer Fabrication Using Halftoning Variation」についての米国仮特許出願第61/915149号、2014年4月10日に第1発明者Eliyahu Vronskiのために出願された「Ink-Based Layer Fabrication Using Halftoning To Control Thickness」に関する米国仮特許出願第61/977939号、2014年5月30日に第1発明者Eliyahu Vronskiのために出願された「Ink-Based Layer Fabrication Using Halftoning To Control Thickness」に関する米国仮特許出願第62/005044号、および2014年6月30日に第1発明者Eliyahu Vronskiのために出願された「Ink-Based Layer Fabrication Using Halftoning To Control Thickness」に関する米国仮特許出願第62/019076号に基づく優先権を主張している。
【0006】
前述の出願の各々に対する優先権が主張され、そして前述の特許出願の各々は参考として本明細書によって援用される。
【0007】
(背景)
いくつかの製造技術は、組立プロセスの一部として基板上に材料の層を堆積させるために印刷プロセスを使用する。例えば、複数のソーラパネるか、または有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイが、共通のガラスまたは他の基板上でともに製造されることができ、複数のパネルは最終的に、それぞれのデバイスを作成するように共通基板から切断される。印刷プロセスは、例えば、液体を永久形態まで硬化させるか、乾燥させるか、または別様に「処理する」ことによって、それぞれの永久層が形成される材料を懸濁もしくは担持する溶媒を有する、(例えば、「インク」に類似する)液体を堆積させる。液体は、各堆積層が定位置で基板上の下位層および所望の製品位置と密接に整合するように、慎重に制御される様式で各製品のために堆積させられる。そのような整合は、高度製造精度が必要とされる場合に、例えば、各構造の各層が(厚さを含む)慎重に制御された寸法を有する、マイクロ電子構造または光学構造の高密度パターンを製作するために、上記プロセスが使用される場合に、特に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
例証目的でOLEDディスプレイの例に戻ると、共通基板上で平行に製造されている各フラットパネルデバイスは、典型的には、光生成要素および電極を保持する流体ウェルの中で製作される、個々のピクセル色成分を特色とする。各堆積層は、個々のピクセルの適切な動作を判定することに役立ち、各堆積プロセスが正確であるほど(かつ良く整合させられて制御されるほど)、より小さいピクセルが作製されることができ、その特定のサイズ寸法において、完成した光学または電気構造の動作がより確実になる。ピクセル間の(厚さ変動を含む)所定のパネルの変動は、完成した製品において可視的欠陥を生じ得るた
め、望ましくない。例えば、(例えば、HDTV画面として使用される)典型的なOLEDディスプレイは、コンパクトな空間の中に何100万ものピクセルを伴うことができ、ピクセルが印刷プロセスを介して堆積させられる液体にわずかな変動さえも有する場合、これは、潜在的に人間の眼によって輝度または色の違いと見なされ得る。したがって、そのような製造用途に関して、例えば、ミクロンまたはより微細な解像度において、2分の1パーセント未満の面積毎の総流体堆積量の最大変動を伴って、精密なプリンタ制御が必要とされる。
【0009】
加えて、許容消費者価格で製品を生産するために、製造スループットを最大限にすることが所望される。所定の製造デバイス(例えば、工業用プリンタを含む)が各層にかなりの時間を要する場合、これは、より遅い製造、および増加した消費者価格に変わり、そのような増加した価格は、製造プロセスの実行可能性を脅かす。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、印刷プロセスを介して製品をより迅速かつより確実に製作するために使用されることができる、技法、プロセス、装置、デバイス、およびシステム、ならびにそのようなプロセスに従って作製される製品を提供する。
【0011】
組立ラインプロセスは、一連の基板の中の各基板上に液体の液滴を印刷する(すなわち、堆積させる)ために、プリンタを使用する。次いで、液体は、材料の永久層(すなわち、永久薄膜)を形成するように、硬化させられ、乾燥させられ、または別様に処理される。各基板は、1つまたはそれを上回る製品を製作するために使用され、層は、典型的には、基板によって担持される各製品のために形成されるであろう。いったん印刷が完了すると、基板が前進させられ、新しい基板が装填され、プロセスが繰り返される。例えば、液体を硬化させるための処理は、いくつかの実施形態では、原位置で、または組立ライン内の別の位置で起こることができ、典型的には、印刷および処理は、粒子状物質、酸素、もしくは湿気汚染を最小限にするように、制御された雰囲気内で行われる。詳細に考慮される用途では、プリンタは、有機発光ダイオード(「OLED」)ディスプレイパネるか、またはソーラパネルの単一の層を堆積させるために使用される。例えば、高解像度OLEDテレビ画面の製作では、そのようなプロセスが、ディスプレイの各ピクセル(すなわち、各離散光生成要素)のための1つまたはそれを上回る光生成層を堆積させるために使用されることができる。説明される技法は、多くのタイプの材料およびフラットパネルディスプレイ以外の多くのタイプの製品に適用されることができるが、プリンタおよび関連処理の使用は、他のプロセスを使用して容易に堆積させられることができない、有機材料の層を堆積させるために特に有用であることが分かっており、したがって、本明細書で提示される多くの実施例は、これらの材料に焦点を合わせるであろう。他のタイプの製品および製造プロセスと同様に、印刷および層厚さの整合が、低い変動および高い製造スループットを伴って、小型の確実な電子構成要素(例えば、ミクロン規模)を促進するように、高度な精度で達成されなければならない。
【0012】
異なる基板、組立ライン機器、人間による取扱、および多数の他の要因と関連付けられる種々のプロセスコーナにより、基板がプリンタの中へ、およびそれを通して移動させられると、各基板は、位置、回転、スケール、傾斜、または他の次元でわずかに変動し得る。いくつかの形態の誤差が、基板に特有であり得る(例えば、基板の反りまたは縁の非線形性)一方で、他の形態の誤差は、繰り返すシステム誤差を表し得る(例えば、基板が、システム自体によって引き起こされる反復可能運動誤差を伴って、プリンタを通して誤って縁誘導される)。どんなソースであっても、印刷プロセスが一連の中の各基板上に同一の製品を印刷することを意図しているため、概して、位置誤差を検出して軽減することが所望される。
【0013】
したがって、一実施形態では、検出機構が、プリンタに近接しているときに各基板上の基準を検出するために使用される。基準は、基板間誤差、もしくは予期される製品位置、配向、および/または寸法からの他の偏差にもかかわらず、製品位置を識別するために使用される。検出された製品位置は、予期される位置と比較され、プリンタ制御データを(ソフトウェア内で)変換または調節して(すなわち、そのデータまたは印刷を行うようにそれがどのようにしてレンダリングされるかのいずれか一方を修正して)、印刷される層を任意の下層製品寸法と精密に位置合わせするよう、その誤差を識別するために使用される。本明細書に使用されるように、「位置」または「製品位置」は、概して、たとえこれらのものが「位置」の記述を超えて個別に列挙されていなくても、傾斜、スケール、配向等のうちのいずれかを含むと理解されるべきである。
【0014】
従来の印刷プロセスでは、それぞれノズルを伴う、1つまたはそれを上回るプリントヘッドを備える、組立は、1つまたはそれを上回るラスタ掃引において、印刷されている基板に対して輸送されることに留意されたい。各掃引は、基板の「インスキャン」次元を定義し、各掃引後に、プリントヘッドおよび/または基板は、次の掃引に備えて、基板の「クロススキャン」次元で再配置される。各プリントヘッドは、それぞれ、液体の液滴を噴出するものである、何百から何千ものノズルを有することができ、液体は、インクに類似し、所望の永久層を形成するように硬化させられるか、または別様に処理されるであろう、材料を含む。例えば、1つの公知の技術を用いると、液体は、モノマーまたはポリマーであり、印刷に続いて、紫外線硬化プロセスが、堆積液体を処理して永久層を形成するために使用される。
【0015】
本第1の実施形態のより詳細な変形例では、高速印刷、正確な印刷、および精密な層厚さならびに位置合わせという目標を調和させるために、いくつかの機構が使用されることができる。
【0016】
第1の実装では、誤差(例えば、位置、回転、傾斜、またはスケーリングの線形もしくは非線形シフト)が識別されると、理想位置からの検出された偏差に依存する様式で、およびプリントヘッドアセンブリと基板との間の事前計画されたラスタ掃引のシフトもしくは改変を必要としない様式で、新しいノズル発射決定が生成されることができる。つまり、印刷時間(したがって、製造スループット)が、液体を受容する基板の全ての領域を網羅するために必要とされるラスタ掃引の数に直接関係付けられるため、本ラスタ掃引の数およびそれらのそれぞれの位置は、一実施形態では変更されないが、むしろ、プリントヘッドアセンブリからの液滴の意図された密度およびパターンを堆積させるように、印刷が起こることを可能にする様式であるが、任意の下位製品層と正確に位置合わせするか、もしくは意図された製品幾何学形状と正確に整合するよう、ノズル割当および/または駆動パラメータ(例えば、駆動波形)が元のプリンタ制御データに対して変換もしくはレンダリングされる様式で、潜在的に新しいノズルおよび/または駆動パラメータが個別に割り当てられる。本処理の様式は、随意であり、すなわち、別の考慮される実施形態では、基板に対するプリントヘッドアセンブリの異なるオフセット(例えば、クロススキャン方向への異なる前進パターンおよび/または異なる数のスキャンもしくは掃引)を潜在的に採用するように、ラスタ掃引が再査定されることに留意されたい。
【0017】
環境に応じて、単純に、ノズル発射決定を「シフトさせること」は、必ずしも所望の堆積パラメータを生じるわけではない場合がある。例えば、堆積液体が硬化させられるまでその液体を含有する、流体「ウェル」の中に光生成要素を堆積させるために印刷が使用される、1つの考慮される環境では、誤差は、ノズル発射割当の線形シフトが、ピクセルのウェルの中に多すぎるか、または少なすぎる数の堆積液滴を位置付け得るように、ノズル間隔もしくはノズル発射タイミングときれいに整合しない場合がある。これに対処するために、一実施形態では、「アンチエイリアス処理」プロセスが使用され、それに従って、
命令論理の制御下で作用する1つまたはそれを上回るプロセッサは、予期される液体体積に対して(検出された誤差を与えられた)各ピクセルウェルの予期される位置を試験し、予期される総体積が、容認性の理想値または範囲から閾値量以上超えた場合、「シフトした」ノズル割当を選択的に再考し、ピクセルウェルの中へ液滴を発射し得るノズルの数のうちの1つまたはそれを上回るものを調節する。次いで、これは、精密に意図された量の液体が意図された場所で堆積させられていることを確実にすることに役立つ。
【0018】
別の実施形態では、各ノズルによって生成される液滴は、原位置で実験に測定され、ノズル間で変動するか、またはノズルから液滴を放出するために使用される駆動パラメータに依存する、測定された液滴特性は、記憶され、ノズル割当の考慮に入れられる。例えば、第1の変形例では、個々のノズルは、ノズル(および適用された駆動パラメータ)の関連する実験に測定された液滴パラメータが、許容液滴生成の基準を満たすかどうかに依存して、適格/不適格と見なされることができる。したがって、検証されていないノズルが堆積に使用されるべきではないことを、位置誤差および関連位置合わせが示唆する場合、命令論理は、他のノズルか、または異なる液滴放出パラメータ(例えば、選択されたノズルを制御するための異なる駆動波形)を代わりに使用するよう、ノズルを割り当てるために検証データを使用することができる。第2の変形例では、各所定のノズル(および所定のノズルを駆動するために使用され得る複数の代替的駆動波形のうちの各1つ)が、予期される液滴体積、軌道、および/または液滴降着位置に関して測定され、次いで、本データは、誤差処理または初期ノズル割当の考慮に入れられる。単純な実施例を引用すると、20.00pLの全体積の液体のための流体ウェルの中へ9.97~10.03ピコリットル(pL)液滴をそれぞれ堆積させるように、2つの隣接ノズルが依拠され、2つの他のノズルが堆積を行うために使用されるであろうことを基板誤差が示唆する場合、(a)9.90~10.10pL液滴を生成することが予期される非隣接ノズルが、(20.00pL総体積の期待値を留保して)堆積を行うように割り当てられることができ、および/または(b)検出された誤差にもかかわらず、流体ウェルの中で予期される総体積を維持するよう、1つまたはそれを上回るノズルのノズル駆動詳細(例えば、駆動波形)が、事前選択されたノズルから調節された体積または軌道特性を有する液滴を生成するように調節されることができる。これらのタイプの処理もまた、随意であり、全ての実施形態に必要とされるわけではない。
【0019】
プリンタ制御データは、実施形態に応じて、多くの形態を成し得ることに留意されたい。1つの実装では、各製品のための所望の層の所望の寸法(例えば、厚さを含む)を説明する、「レシピ」情報は、キャッシュされたテンプレートとして記憶され、次いで、実行時間誤差に適応する調節可能な様式でレンダリングされることができる。第2の実装では、本レシピ情報は、部分的に前処理され、同様に各基板を処理する際に使用するためのキャッシュされたテンプレートとして、オブジェクト(ベクトル)または他の表現で事前に記憶されることができる。位置または整合誤差が各新しい基板について検出されると、テンプレートは、回収され、最終プリンタ制御データ(つまり、適宜に、ノズル発射決定、ラスタ掃引、および関連タイミング)をレンダリングする際に、適宜に修正される。別の実施例を引用すると、別の実装では、レシピデータが製品(および/またはアレイ)について受信され、印刷決定を提示するビットマップにレンダリングされる。ビットマップは、本質的に、基板に対するプリントヘッドのスキャン運動中に基板上の離散位置でノズルに液滴を発射させるか、または発射させないであろうトリガを表す、印刷格子の各節点におけるノズル発射決定のアレイもしくは同等データである。本情報はまた、可変のノズル毎の駆動波形定義または選択を含むこともできる。ビットマップは、テンプレートとしてキャッシュされ、実行時に、読み出され、ビットマップ上の直接処理を介して、印刷を歪曲して誤差に合致させるように修正され、次いで、印刷を制御するために使用される。必然的に、他の実施例が存在し、すなわち、各変形例で、層の位置合わせを達成するよう、検出された誤差は、検出された誤差を考慮して印刷をカスタマイズするよう、ある様式で
レンダリングプロセスの考慮に入れられる。
【0020】
各実施形態で、印刷時間を増加させることなく、高度に正確な印刷を促進するために、任意の所定の製造反復における基板(またはその上で表現される任意の個々の製品)の検出された誤整合は、リアルタイムで少なくとも部分的にソフトウェアにおいて補正されることができる。次いで、本補正は、時間のかかる非常に高い精度の機械的整合または再配置の必要性、ならびに非常に高い精度の整合機構の必要性を低減させる。これは、精度および信頼性を犠牲にすることなく、費用を低減し、製造スループットを増加させる。複数の大型OLED TV画面の配列された印刷に関係付けられる、1つの詳細に考慮される用途では、単一の大型基板が、6~8枚のHDTV画面(例えば、同義的に使用されるであろうパネルか、またはサブパネル)を含み得る。現在、成功した製造プロセスに関して、基板上に印刷される層は、基板につきわずか90秒を要するはずであることが考慮される。いくつかの実施形態では、本最大印刷時間は、45秒またはそれ未満であることが予期される。各画面またはパネルが何百万ものピクセルを伴うため、整合は、高品質ディスプレイの製造のために精密となるはずである。したがって、基板および/または製品誤整合もしくは他の誤差を検出して補正するために、数秒(例えば、2秒)未満を要するプロセスを使用して、基板上に液体を印刷することが所望される。開示される実施形態は、製造の本速度(および製造スループット)を促進し、より小型で精密な位置合わせの製品を生産することに役立つ。
【0021】
多くの製造用途は、組立中の製品の粗い機械的整合に対して比較的堅調である。開示される実施形態に関して、ソフトウェア(非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令または命令論理)の制御下で作用する1つまたはそれを上回るプロセッサ(すなわち、機械)によって行われる微細精密整合は、典型的には、位置オフセット、回転オフセット、傾斜、スケーリング誤差のミリメートル~ミリメートル未満(例えば、ナノスケール~数百ミクロンまたはそれ未満)の誤差、もしくは他の歪曲を調節する。非常に高密度の精密構造(例えば、何百万ものピクセルを有するHDTV用途)を特色とする、および/または何千ものプリントヘッドノズルが関与する、いくつかの用途に関して、誤差処理は、かなりの計算リソースを必要とし得ることに留意されたい。上記のように、一実施形態では、数秒、例えば、2秒もしくはそれ未満で、ハードウェア論理および/またはソフトウェア論理を使用して誤差補償を行うことが所望される。本目的を促進するために、以下のある実施形態は、並列処理に依拠するハードウェア設計(例えば、複数のプロセッサまたはマルチコア処理)および本計算が迅速に起こることを可能にするプロセススレッド割当のための技法を提示する。例えば、以下でさらに議論されるであろう実施形態を予示すると、監視プロセッサまたはプロセッサのグループが、誤差を検出し、元のレシピ情報(または他のキャッシュされたテンプレートデータ)をレンダリングもしくは変換するための定式化を判定することができる。定式化は、基板にわたって線形であり得、または局所的に変動し得る(例えば、非線形もしくは非連続的)。次いで、監視プロセッサは、処理のために地理的区画および関連アフィン変換をマルチコアプロセッサの各コアに割り当てる。1つの設計では、各コアは、データ処理および操作のために独自の専用メモリを有し、監視プロセッサは、各コアおよび関連修正アルゴリズム(例えば、アフィン変換)によって修正される地理的区画を識別し、本情報をそれぞれのコアに提供し、次いで、複数のコアはそれぞれ、全体として基板の調節されたプリンタ制御データを表す、変換された出力を終了することに寄与するように、それらの割り付けられたタスクを行う。本変換された出力は、即時印刷で使用するために好適である。所望であれば、操作に使用されるメモリはまた、ダイレクトメモリアクセス(DMA)を提供して、キャッシュされたテンプレートの操作ならびに印刷へのその適合および印刷での使用を加速するように、設計されることもできる。何十~何百ものコアまたはそれを上回るものを使用する実施形態に関して、これは、所望の印刷ジョブを再レンダリングするために必要とされる処理時間を実質的に短縮する。他の設計も可能である。例えば、異なる地形を各コアに割り当てる代わりに、異なる
数学演算(または異なる順次プロセス)が、各コアに割り当てられることができる。本実施例が明確にするはずであるように、機能または処理のほぼあらゆるパーティションが、効率を最大限にするように、または別様に処理時間を短縮するように、提供されることができる。上記で議論されるような並列処理環境もまた、本明細書に説明される他の技法に対して随意と見なされるはずである。
【0022】
本開示は、組立ライン式プロセスにおいて高度に正確な印刷を促進する、いくつかのハードウェア(すなわち、回路)実装と、そのようなハードウェアの代わりに、またはそれに加えて使用され得る、ソフトウェア技法とを提供する。一般的に言えば、以下で議論される特徴は、混合および合致させられることができ(または別様に随意であり)、実装に従って変動し得る。例えば、以下で議論される一実施形態は、プリンタによって使用される多くのノズル(例えば、何百~何万ものノズル)のそれぞれのためのいくつか(例えば、16)のカスタマイズ可能なノズル駆動波形を事前に記憶するために使用され得る、ハードウェアを提供する。各波形は、そのノズルから生成可能である一連の可能な液滴を提供する、わずかに異なる予期される液滴パラメータ(例えば、体積、軌道等)を生成するように事前に選択される。本システムは、一連の選択を提供するよう、これらの波形を事前に選択し、各ノズルの回路を駆動するように、種々の波形選択を事前にプログラムする。次いで、実行時に、本システムは、単純に、波形のうちの1つを選択する。一実施形態では、16のそのような選択(例えば、非発射決定を表す1つの「ゼロ」波形、および15の可変駆動波形)がある。別の実施形態では、デフォルト波形が、非同期的に(すなわち、事前に)プログラムされることができ、次いで、どちらの波形がごく最近にデフォルトとしてプログラムされていても「立ち上げる」ように、2値「トリガ」が適用されることができる。もう一度、これらの種々の特徴は、随意であり、全ての実施形態に必要とされるわけではなく、種々の開示される特徴が、実装に適しているような任意の所望の組み合わせまたは順列で使用されてもよい。全てのそのような組み合わせまたは順列、および任意のそのような組み合わせまたは順列が、本開示の教示によって考慮される。
【0023】
詳細に考慮される実装は、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令を備える、装置を含むことができる。そのような命令論理は、命令が最終的に実行されたときに、特定のアクションをとる、もしくは別様に特定の出力を生じる命令に依存して、入力オペランド上で説明されたタスクを必然的に行う構造を有する、汎用機械として、1つまたはそれを上回る汎用機械(例えば、プロセッサ、コンピュータ、もしくは他の機械)を挙動させるように、ある構造(アーキテクチャ特徴)を有する様式で、書かれるか、または設計されることができる。本明細書で使用されるような「非一過性の機械可読媒体」は、その媒体上のデータがどのようにして記憶されるかにかかわらず、限定ではないが、命令が後に機械によって読み出され得る、ランダムアクセスメモリ、ハードディスクメモリ、光学メモリ、フロッピー(登録商標)ディスクまたはCD、サーバ記憶装置、揮発性メモリ、および他の有形機構を含む、任意の有形(すなわち、物理的)記憶媒体を意味する。機械可読媒体は、独立型形態(例えば、プログラムディスクまたはソリッドステートデバイス)であり得、またはより大型の機構、例えば、ラップトップコンピュータ、携帯用デバイス、サーバ、ネットワーク、プリンタ、もしくは1つまたはそれを上回るデバイスの他のセットの一部として具現化されることができる。命令は、異なる形式で、例えば、呼び出されたときにあるアクションを起動するために効果的であるメタデータとして、Java(登録商標)コードまたはスクリプトとして、特定のプログラミング言語で書かれたコードとして(例えば、C++コードとして)、プロセッサ特有の命令セットとして、またはある他の形態で、実装されることができる。命令はまた、実施形態に応じて、同一のプロセッサまたは異なるプロセッサもしくはプロセッサコアによって実行されることもできる。本開示の全体を通して、いずれかが、概して、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令として実装され得、いずれかが、例えば、マイクロ電子、マイクロ光学、「3D印刷」、または他の印刷プロセスを使用して製品を製作するために使用され得る、種々のプロセス
が説明されるであろう。製品設計に応じて、そのような製品は、密閉可能形態であるように、または販売、配布、輸出、もしくは輸入のための完成した製品を最終的に作成し得る、他の印刷、硬化、製造、または他の処理ステップのための予備ステップとして、製作されることができる。また、実装に応じて、命令は、単一のコンピュータによって実行されることができ、他の場合においては、例えば、1つまたはそれを上回るサーバ、ウェブクライアント、もしくはアプリケーション特有のデバイスを使用して、分散基準で記憶および/または実行されることができる。本明細書の種々の図を参照して記述される各機能は、ともに単一の媒体表現(例えば、単一のフロッピー(登録商標)ディスク)上または複数の別個の記憶デバイス上のいずれか一方で記憶される、複合プログラムの一部として、もしくは独立型モジュールとして、実装されることができる。同じことが、本明細書に説明されるプロセスに従って生成される印刷イメージまたはプリンタ制御データにも当てはまり、すなわち、レシピ情報、テンプレート、またはそのようなレシピ情報もしくはテンプレートの処理の結果は、同一の機械上で、もしくは1つまたはそれを上回る他の機械上で使用するためのいずれかで、一時的または恒久的使用のために非一過性の機械可読媒体上に記憶されることができる。例えば、プリンタ制御データは、第1の機械を使用して生成され、次いで、プリンタまたは製造デバイスに転送するため、例えば、インターネット(もしくは別のネットワーク)を介したダウンロードのため、または別の機械上で使用するための(例えば、DVD等の輸送媒体を介した)手動輸送のために、記憶されることができる。
【0024】
また、上記では、検出機構および各基板上で認識される基準が参照されている。多くの実施形態では、検出機構は、基板上の認識可能な形状またはパターンを検出するためにセンサアレイ(例えば、カメラ)を使用する、光学検出機構である。他の実施形態は、アレイ上で前提とならず、例えば、基板がプリンタの中へ装填されるか、またはプリンタ内で前進させられると、基準を感知するために、線センサが使用されることができる。いくつかの実施形態が、専用パターン(例えば、特殊整合マーク)に依拠する一方で、他の実施形態は、認識可能な基板特徴(任意の前もって堆積させられた層の幾何学形状を含む)に依拠し、これらのそれぞれが「基準」であることに留意されたい。可視光を使用することに加えて、他の実施形態は、予期される印刷位置に対する基板詳細の紫外線または他の非可視光、磁気、高周波、もしくは他の形態の検出に依拠することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1-1】図1Aは、場所107でそれぞれの製品の永久層を形成し得る液体の印刷を受容するものである、基板のレイアウトを示し、プリントヘッドのノズルによるアクセスのために意図される全体的印刷領域が、鎖線のボックス103によって表される。図1Bは、図1Aの鎖線のボックス103に類似するが、補正がないと、印刷が間違った場所で起こり、位置ずれをもたらすように、基板が定位置で非意図的にオフセットしている、印刷領域125を示す。図1Cは、図1Aの鎖線のボックス103に類似するが、基板回転誤差がある、印刷領域135を示す。図1Dは、図1Aの鎖線のボックス103に類似するが、基板誤整合がスケーリング誤差を表し、例えば、個々の配列された製品がそれぞれ、寸法誤差(ならびに位置誤差)を有し得る、印刷領域147を示す。
図1-2】図1Eは、図1Aの鎖線のボックス103に類似するが、基板誤整合(例えば、縁誘導型整合プロセスにおける縁歪曲)が、2つの独立した次元で歪曲をもたらす、印刷領域155を示す。図1Fは、図1Aの鎖線のボックス103に類似するが、それぞれ基板の異なる部分に影響を及ぼす、異なるタイプの誤差が表される、印刷領域163を示す。
図2A図2Aは、基板位置に対する1つまたはそれを上回る印刷堆積領域の整合に関する、フローチャート201を提供する。
図2B図2Bは、基板位置に対する1つまたはそれを上回る印刷堆積領域の整合に関係付けられる、別のフローチャート221を提供する。
図2C図2Cは、アレイ内の各製品設計のための層幾何学形状を定義するために使用される、レシピエディタおよびパネル定義ソフトウェアからのスクリーンショットである(すなわち、アレイは、共通基板を使用して製作されるものであり、層堆積は、一連の基板について繰り返されるものである)。
図3図3Aは、検出された誤差に依存して印刷を微調整するように「テンプレート」を調節する1つの特定の方法に関する、フローチャート301を提供する。図3Bは、検出された誤差に依存して印刷を微調整するように「テンプレート」を調節する1つの特定の方法に関する、別のフローチャート351を提供する。
図4-1】図4A-4Iは、整合誤差の処置について議論するために、より詳細には、印刷を微調整するようにプリントヘッドノズル発射決定を割り当てるか、または再び割り当てるためのプロセスを説明するために使用される。図4Aは、「印刷格子」内の場所における「X」の存在または欠如が、それぞれ、液滴が、特定の領域中のプリントヘッドによって(例えば、位置404におけるノズル410から)発射されるか、または(例えば、位置405を横断するにつれてノズル410から)特定の領域において保留されるであろうことを表す、領域403に対するプリントヘッド407のレイアウトを示す。例えば、図4Aは、「ビットマップ」の一区分であり得る(すなわち、プリントヘッドおよび基板がスキャン運動において相互に対して移動した際に、基板の一部にわたって意図されたノズル発射決定を表す)。本明細書で使用されるように、「ビットマップ」という用語は、各ノズルのデータが単一のビットまたは複数のビットから成るかどうかにかかわらず、ノズル毎のデータを指すことに留意されたい。例えば、一実施形態では、4ビットのデータが使用されることができる(すなわち、そのうちの1つが、ノズルを発射しない決定を表し、他のものが、ノズルに「送信」され得る、異なる再プログラムされたノズル駆動波形を表す、16の可能な値を表す)。明確に、多くの代替案が可能である。図4Bは、図4Aからの元の印刷格子403のレイアウトを示すが、基板は、意図された印刷領域に対して誤整合であり、異なるノズルが、スキャン経路を調節することなく、本整合誤差を補償するために使用されることができる。描写される実施例では、誤整合は、ノズル間隔または「ピッチ」と「きれいに」整合しない場合があり、例えば、プリントヘッドおよび基板が相互に対して移動させられると、より多いまたは少ない数のノズル、ならびにプリントヘッドのノズルの異なるセットが、所望の印刷領域412に重複し得ることに留意されたい。図4Cは、印刷格子が図4Bからの所望の印刷領域412上に重ね合わせられて見られる、レイアウト421を示す。
図4-2】図4Dは、図4Aからの領域403の相対的レイアウト431を示すが、意図された印刷領域または製品幾何学形状433は、基板誤差または他の誤整合により、その領域に対して回転させられて見られる。図4Eは、印刷格子が所望の印刷領域433上に重ね合わせられて見られる、レイアウト441を示す。図4Fは、元のプリンタ格子403のレイアウトを示すが、特定の基板に対して、所望の印刷領域455によって反映されるような検出されたスケーリング誤差がある。
図4-3】図4Gは、印刷格子が図4Fからの所望の印刷領域455上に重ね合わせられて見られる、レイアウト461を示す。図4Hは、図4Aからの元の印刷格子のレイアウトを示すが、検出された傾斜誤差475があり、例えば、基板に影響を及ぼす、あるタイプの歪曲または線形前進誤差により、実際には(形状475によって表される)平行四辺形の輪郭に沿って印刷することが所望される。
図4-4】図4Iは、印刷格子が所望の印刷領域475上に重ね合わせられて見られる、レイアウト481を示し、図4Iの印刷格子を使用して補正される印刷を用いて、本明細書で提示される技法を使用すると、印刷は、精密に整合させられることができる(すなわち、形状475によって表される)。
図5A図5Aは、ノズル駆動波形(すなわち、電子駆動信号)をプリントヘッドの異なるノズルに割り当てるか、またはそれらついて調節するために使用される回路を示す。
図5B図5Bは、記憶されたデータが、プログラム可能な波形定義(したがって、可変体積、液滴軌道、液滴降着場所、速度、または他のノズル毎の液滴パラメータ)を可能にする、対応するプリントヘッドノズルのデータを記憶するために使用され得る、ノズル毎の駆動回路を示す。
図5C図5Cは、例示的波形を示し、プログラム可能な調節によって、ノズル液滴パラメータを変動させるために、その波形がどのようにして使用され得るかを説明するのに役立てるために使用される。
図5D図5Dは、プリントヘッドのノズルのための駆動回路の別の実施例を示す。
図6A図6Aは、本明細書で紹介される技法をそれぞれ独立して具現化することができる、一連の随意の層、製品、またはサービスを示す、例証的な図であり、例えば、本明細書で提示される技法は、(数字603によって)ソフトウェアの形態で、または(基板上に印刷するようにプリンタを制御するために使用される、数字607によって)プリンタ制御データとして、もしくは(数字613、615、または617によって例示されるように)これらの技法に依拠して作製される製品として実装されることができる。
図6B図6Bは、プリンタを含む製作装置の概略図を提供する。
図6C図6Cは、製作装置内の印刷領域の平面図を示し、本印刷領域は、随意に、ガスエンクロージャ内に、すなわち、印刷が制御された雰囲気中で起こるように、含有されることができる。
図6D図6Dは、プリンタを含む製作装置の機能ブロック図を提供する。
図7図7は、個々のノズル変動および/またはノズル駆動波形変動の効果の測定、ならびに関連補償技法を説明するために使用される、フローチャート701を提供する。一実施形態では、印刷が位置誤差について調節されるだけでなく、加えて、印刷が慎重に定義された公差内で起こるよう、ノズル間変動が調節において考慮される。
図8-1】図8Aは、大型プリントヘッドアセンブリの各ノズルの液滴体積を測定することが可能な液滴測定システムを示す、例証的略図である。例えば、そのようなシステムは、上記で言及されるノズル間変動を測定するために使用されることができる。図8Bは、予期される液滴特性の高信頼理解を達成するように各ノズルの液滴詳細の測定と関連付けられる種々のプロセスおよびオプションを示す、方法の略図である。
図8-2】図8Cは、液滴測定の実施形態と関連付けられるフロー図を示す。
図8-3】図8Dは、ノズル検証と関連付けられるフロー図を示し、つまり、一実施形態では、(本明細書に説明される他の目的に加えて)ノズルを適格または不適格と見なすために、測定が使用されることができる。
図9A図9Aは、ラスタプロセスと関連付けられるブロック図を提供する。より詳細には、図9Aは、精密な印刷を提供するために、液滴測定の結果がどのようにして検出された基板誤差(例えば、位置、回転、スケーリング、または傾斜誤差)と統合され得るかを説明することに役立つ。影付きの領域(907)が、単一のスキャン経路を表す一方で、透明な領域(908)は、別の経路を表す。
図9B図9Bは、製造プロセスの一部として基板上の印刷と関連付けられるフロー図を示す。
図9C図9Cは、製造プロセスの一部として基板上の印刷と関連付けられる別のフロー図を示す。
図10-1】図10Aは、製造プロセスの一部として基板上の印刷と関連付けられるフロー図を示す。図10Bは、製造プロセスの一部として基板上の印刷と関連付けられる別のフロー図を示す。
図10-2】図10Cは、印刷を受容する、例えば、「調節された」プリンタ制御データが1つまたはそれを上回る所望の基準(例えば、th1≦体積≦th2)を依然として満たすかどうかを試験し、1つまたはそれを上回る所望の基準を満たさない場合に、プリンタ制御データをさらに調節するものである、地形のアンチエイリアス処理に関するフローチャート1041を提供する。図10Dは、基板プリンタ変動を軽減するように、プリンタ制御データのレンダリングに更新されたノズル液滴データを組み込むことに関する、フローチャート1061を提供する。図10Eは、基板プリンタ変動を軽減するように、プリンタ制御データのレンダリングに更新されたノズル液滴データを組み込むことに関する、さらに別のフローチャート1081を提供する。
図11A図11Aは、並列処理環境を示すブロック図である。
図11B図11Bは、印刷イメージのレンダリングおよび/またはラスタ化が並列処理環境でどのようにして行われるかを示す、ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
列挙された請求項によって定義される主題は、添付図面と併せて熟読されるべきである、以下の発明を実施するための形態を参照することによって、より深く理解され得る。請求項によって記載される技術の種々の実装を構築して使用することを可能にするように以下で立案される、1つまたはそれを上回る特定の実施形態の本説明は、列挙された請求項を限定することを目的としておらず、それらの用途を例示することを目的としている。前述の内容を限定することなく、本開示は、一体の反復可能印刷プロセスの一部として、基板の複数の製品(または製品の他のアレイ)のそれぞれのための薄膜を製作するために使用される、技法のいくつかの異なる実施例を提供する。種々の技法は、これらの技法を行うためのソフトウェアとして、そのようなソフトウェアを実行するコンピュータ、プリンタ、または他のデバイスの形態で、そのようなフィルム層を形成するための制御データ(例えば、印刷イメージ)の形態で、堆積機構として、または(例えば、説明される技法に従って生産される1つまたはそれを上回る層を有する)これらの技法の結果として製作される電子もしくは他のデバイスの形態で、具現化されることができる。特定の実施例が提示されているが、本明細書に説明される原理はまた、他の方法、デバイス、およびシステムにも適用され得る。
【0027】
(詳細な説明)
このようにいくつかの基本的実施形態を紹介してきたが、ここで、本開示は続いて、より詳細な実装についてする。図1A-1Fは、反復可能製造プロセスにおけるプリンタ制御データ調節と関連付けられる種々の原理を例証するために使用される。
【0028】
図1Aは、仮説的基板101のレイアウトを図示する。より詳細には、基板は、いくつかの整合マーク105と、整合マークに対して定義される印刷領域103と、形成されるか、または製品形成のプロセスの一部として堆積させられた基層をすでに有する、いくつかの製品に対応する領域107とを含む。例証目的で、基板101は、多くの製品107、および独立したソーラパネルまたはディスプレイデバイスを形成するように基板から切断されるであろう各「パネル」を形成するために使用されるであろうが、本発明はそのように限定されないことが仮定され得る。一実施形態では、各パネル107は、独立したOLEDパネルとなり、基板101は、大きな1枚のガラスである。
【0029】
複数の製品の存在にもかかわらず、一体の印刷プロセスにおいてアレイまたは基板101上に液体を噴出するために、プリンタを採用することが所望される。液体は、液体の堆積およびその硬化または他の処理に続いて、材料および/または液体が各結果として生じた製品の恒久的部分になるように、ならびに層が詳細に計画された厚さを有するように、材料を担持する。随意の実施形態では、単位面積あたりの堆積液体の体積または密度が、層厚さを構築するために使用される、制御された液滴堆積を使用して、層厚さが付与される。つまり、液体は、望ましくない孔または間隙を伴わずにブランケット液体被覆を生じる、限定された拡散を有し、もしくは液体は別様に、全て詳細に計画された厚さを別様にもたらすであろう様式で、幾何学的に閉じ込められるであろう様式において堆積または硬化させられる。たとえ堆積流体が典型的には無色であり、いかなるタイプの色調(すなわち、「ハーフ」、「ブレンド」、または別様である)を作成するために使用されていなくても、本プロセスは、概して、本明細書では「ハーフトーニグ」と称される。典型的実装では、プリンタが基板全体(すなわち、アレイ中の各製品の層)を印刷し、次いで、基板がプリンタから別個の硬化チャンバに輸送され、そこで、全て制御された雰囲気(例えば
、液体が湿気、酸素、または他の形態の所望されない粒子状物質に暴露されることを防止する、窒素もしくは他の周囲の非空気雰囲気)の存在下で、液体が硬化または別様に硬質化させられるであろうことに留意されたい。本実施例に関して、全体的な印刷領域103の境界内の離散場所で所望の材料を堆積させるようにプリンタに求める、レシピデータが事前に生成されることが仮定されるであろう。簡単に言うと、各製品のレシピデータは、その製品の層厚さおよび寸法、ならびに角の丸み付けまたは縁蓄積プロファイル等の任意の所望の詳細を説明し、アレイのレシピデータは、各製品の層(すなわち、製品レシピデータ)が基板に対して位置付けられる場所を説明する。レシピデータは、処理またはレンダリングされると、多くの確保する類似基板について繰り返されるであろう再現可能な基準で、各個別製品領域107の中へ液体を堆積されるようにインクジェットプリンタに命令し得る。レシピデータ(またはその任意の処理されたバージョン)は、一連の基板の中の各基板上でプリンタに液体を堆積させるために使用されるであろう、テンプレートとして使用するために、メモリに記憶または「キャッシュ」される。図1Aは、基板に対する理想的堆積を表す、(その上に多くの製品または「パネル」を伴う)これらの基板のうちの1つを示す。
【0030】
前述のように、残念ながら、実践では、各アレイもしくは基板は、製品のうちの1つまたはそれを上回るもののための堆積層の位置合わせに影響を及ぼす、その構造もしくはその位置のいずれかにおける非一様性、回転、スケール、傾斜、または他の整合問題を有し得る。多くの製造プロセスに関して、そのような歪曲は、耐えられ得るが、マイクロ電子機器等の用途に関して、または非常に精密な整合が別様に必要である場合、そのような整合問題は、特徴サイズを限定し、製品欠陥を生じ、もしくは別様に製造の時間および/または費用を増加させ得る。これらの問題を回避および/または補償することと、自動的であり、精度を維持しながら可能な限り高速である、印刷を提供することとが所望される。
【0031】
これを行うために、一実施形態では、ハードウェア論理および/または命令論理は、理想的にはプリンタの計画されたスキャン経路を調節することを必要としない(例えば、ノズルデータのみが調節される)様式で、検出された誤差を考慮してノズル発射データを調節する。これは、全ての実施形態に必要とされるわけではない。基準(例えば、基板の整合マークまたは光学的に認識される特徴)は、各新しい基板がプリンタの中で装填され、前進させられ、または位置付けられると、光学的に検出される。次いで、関連画像データが、基板(またはそのパネル)の実際の位置を予期される位置と比較するためにプロセッサによって使用され、偏差に依存して、印刷イメージは、印刷がパネルレイアウト情報(および任意の前もって堆積させられた層)と位置合わせするように調節される。これらの技法を使用して行われる整合補正は、典型的には、ミクロン規模またはより微細である(例えば、ミリメートル未満である位置誤差、いくつかの実施形態では、100ミクロンまたはさらに実質的にそれ未満の位置誤差を補正する)。
【0032】
図1Bは、基板が実際にインクジェットプリンタに対して誤整合である状況を示す。この場合、縁誤差、機械的位置付け誤差、基板プロセスコーナ、または他の問題によるかどうかにかかわらず、本誤整合は、製作されている各製品の層の間の整合誤差の可能性を生じる。描写された誤差は、例証を容易にするために規模が誇張されていることに留意されたい。より詳細には、(数字123によって表される)xyデカルト誤差は、補正されないままにされた場合、基板上の理想印刷領域125に対して個々の製品層(107)をオフセットさせるであろう。本オフセットは、任意の下位(または後に堆積または製作される)製品層に対して問題を引き起こし得る。本明細書に開示される技法は、インク堆積が位置合わせ誤差に一致する様式でシフトさせられる、例えば、印刷プロセスが基板および/またはパネル位置の誤差に一致する様式でオフセットされる(または別様に変換される)ように、プリンタ制御データを調節するために使用される。本検出された誤差は、そのような誤差に合致する様式でプリンタノズル制御データを生成または調節することによっ
て補正される。前述のように、レシピデータが前処理される場合、随意の技法が、誤差に依存する様式で任意の以前のノズル発射パターンを再び割り当てるために使用されることができる。一実施形態では、本再割当は、典型的には、ベクトル量だけ全てのノズル発射決定を単純に偏移させること以上を伴い、すなわち、所望の領域のための精密な液体充填を留保するために、ノズル間変動ならびに関心堆積領域(例えば、ピクセルウェル)および印刷格子との位置不一致を考慮して、他の要因(例えば、以下でさらに議論されるようなアンチエイリアス処理)を調節するように、ノズル発射決定が再査定され得ることに留意されたい。一実施形態では、本再割当は、任意の前もって処理もしくはレンダリングされたデータと関連付けられる印刷格子点に依存する(例えば、テンプレートビットマップに依存する)個々のノズル発射決定、および/またはノズル駆動パラメータを効果的に変換して、ビットマップもしくはベクトル表現レベルで動作するプロセスによって行われる。スキャン経路変動等の他の調節技法の使用(例えば、プリントヘッドオフセットおよびラスタ化変化を調節すること)も可能である。
【0033】
図1Cは、基板が、回転角α(数字133)によって表される別の形態の誤差を持つ、状況を表す。補正されないままにされた場合、本誤差は、個々の製品層(107)を(例えば、基板の所望の印刷領域135に対して)他の製品層と潜在的に誤整合にさせるであろう。本明細書で議論される技法を使用して、本誤差は、誤整合を検出し、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせで、プリンタデータのレンダリングにおける回転調節を考慮に入れることによって、補正されることができる。もう一度、ビットマップ等のテンプレート印刷イメージがすでに生成されている場合、本補正は、随意に、(例えば、レシピデータから印刷イメージを新たに生成する必要なく)前処理されたビットマップから直接、新しいノズル発射割当および/または駆動パラメータを計算することによって、そのイメージのコピーに直接行われることができる。前の実施例と同様に、調節は、誤差にもかかわらず、堆積層が意図された製品幾何学形状と正確に整合する、基板毎の印刷プロセスをもたらし、印刷は、ほぼ即時に行われることができる。
【0034】
誤差が前処理されたデータ(テンプレートもしくはビットマップ等)に考慮されるか、またはレシピ情報からプリンタデータを最初にレンダリングするように直接適用されるかどうかは、実装決定であることに留意されたい。何百万ものピクセル(および基板あたり何百万もの潜在的液滴堆積点)を有するOLEDデバイスに関して、前もってレンダリングされたビットマップの基板毎の適合は、サポートするハードウェア能力に応じて、計算量が非常に高くあり得る。いくつかの実施形態では、検出された位置合わせ誤差を考慮に入れる様式で、レシピデータからプリンタデータを直接レンダリングすることは、より速くあり得、他の実施形態では、ビットマップ(または他の前処理)の使用は、より効率的であり得る。以下で提供される並列処理特徴をさらに使用する実施形態に関して、より多数の処理オプションが利用可能である。
【0035】
図1Dは、この場合、スケーリング問題を表す、基板または製品アレイ全体にわたって線形であるように描写される、さらに別のタイプの誤差を表す。本実施例の目的で、基板は、意図されるよりもわずかに大きいまたは小さいことが仮定されるべきであり、例えば、温度変化により、誤差が少なくとも局所的に一様もしくは線形であるような様式で、基板がわずかに収縮または拡張している可能性がある。したがって、簡略化された実施例を提供すると、本仮説に関して、テンプレート画像の全ての次元また配置は、k1およびk2がスカラーであり、XおよびYが基板上のデカルト座標を表す、k1X、k2Yによって、調節されるはずであることが仮定される。スケーリング誤差が1つの次元のみ(例えば、X次元)にある状況は、k2=1である、簡略化された実施例を提示することに留意されたい。補正されないままにされた場合、スケーリング誤差は、オフセット誤差ならびに各パネルの所望の設置面積(148)よりわずかに小さい(149)個々の製品層(107)をもたらすであろう。同様に、全体的な印刷領域は、基板の所望の印刷領域(14
7)よりわずかに小さく(145)見られる。本誤差を補正するために、スケーリングが、k1およびk2に従って補正される。もう一度、一実施形態では、これは、(例えば、レシピデータから直接、または前処理されたテンプレートデータからのいずれかである、潜在的に異なるノズル発射決定およびマッピングを用いて)変換されたプリンタ制御データを生成するように変数k1およびk2を考慮に入れることによって、実装されることができる。(以下で議論されるような)アンチエイリアス処理および/またはノズル液滴詳細もまた、随意に、所定の場所または単位面積(すなわち、厚さを統制し得る)における堆積液体の局所密度が意図された層寸法に対応することを確実にするように、本変換の一部として適用される/考慮に入れられることができる。前の実施例と同様に、調節は、基板位置誤差にもかかわらず、堆積層が意図された製品幾何学形状と正確に整合し、所望の堆積充填、密度、および体積が正しい、基板毎の印刷プロセスをもたらす。図1Dに対する特定の調節が、プリントヘッド毎のスキャンノズル割当への実質的な変更をもたらし得、実施形態に応じて、(実施形態および誤差の性質に応じて)スキャンの数に潜在的に影響を及ぼし得ることに留意されたい。つまり、一実施形態では、以前に参照されたように、ノズル発射決定は、(例えば、スキャンの位置または数を変更することなく)本明細書に開示される技法に依存して再び割り当てられる。別の実施形態では、スキャン経路は、ノズル毎の液滴データおよび誤差を考慮して再び最適化されることができ、異なるスキャン経路およびより多いまたは少ない数のスキャンが使用されることができる。実施形態にかかわらず、印刷は、計画された通りにほぼ即時に行われることができ、基板誤差は、各基板(または局所的基準で所定の基板の一部)の位置誤差を独立して考慮する動的調節によって、ソフトウェア、ハードウェア、または両方で補正される。
【0036】
もう一度、これらの図で描写される全ての誤差は、例証目的で視覚的に誇張されており、すなわち、配列された領域(例えば、ガラス基板)が、幅数メートル×長さ数メートルである規模のものであると仮定される場合、粗い機械的整合は、典型的には、数ミリメートルまたはより良好な規模まで精密であることに留意されたい。したがって、多くの実施形態では、開示される技法は、比較的小さい誤整合(例えば、数十~数百ミクロンまたはさらにそれ未満)を補正するために使用される。
【0037】
図1Eは、例えば、個々の製品領域または基板が全体として傾斜を被る、さらに別のタイプの誤差を表す。ここで、誤差は、基板上のX位置(図面のページに対して垂直方向)に応じて変動する、Y位置誤差(図面のページに対して水平方向)をもたらすと見なされる。実施例として、本タイプの誤差は、基板縁誤差によって、または特定のプリンタもしくは製造デバイスに一意の影響を及ぼす輸送誤差によって引き起こされ得る。図中、全ての次元および位置は、X’=X、Y’=fn{X}だけ傾斜させられると見なされ、X’およびY’は、グラフィック153によって表されるように、調節された座標である。もう一度、傾斜状況はまた、実践では、パネル傾斜誤差に追加される、各パネル107の位置オフセット誤差ももたらすであろうことに留意されたい(これは、図中で次の行に対する1つの行の中のパネルの水平オフセットと見なされる)。補正されないままにされた場合、傾斜誤差は、所望の設置面積に対して個々の製品層(107)を変形させるであろう。本誤差を補正するために、印刷イメージは、もう一度、根本的誤差に合致するよう、ソフトウェアで事前傾斜パネル印刷に調節/変換される。前の実施例と同様に、行われた変換は、ノズル発射決定を単純に偏移させること以上を含むことができ、例えば、適切な標的領域中で適切な体積のインクの堆積を確実にする付加的プロセスを特色とすることができる。これは、随意に、以前に議論されたように、プリントヘッド毎のスキャンノズル割当への実質的な変更をもたらし、スキャンの数に潜在的に影響を及ぼし得る。印刷は、もう一度、ほぼ即時に行われ、基板誤差は、テンプレート印刷イメージのリアルタイム調節によって、または特定の基板のレシピ情報のレンダリングにおいて、ソフトウェアで補正される。
【0038】
図1Fは、記述された誤差が、相互から独立して各パネルに影響を及ぼし得、基板位置に加えて、またはその代わりに、そのような誤差があり得る、仮説的事例を表す。例えば、図1Fは、所望の印刷領域163に対して、第1のパネル107’が傾斜して見られる一方で、第2、第3、および第4のパネル(107”、107”’、および107””)は、それぞれ、他のパネル107に対して回転、オフセット、およびスケーリング誤差を有すると見なされる、事例を描写する。107””のスケーリング誤差が本パネルのみに影響を及ぼすため、位置オフセットが小さいまたは存在しないものとして図式的に描写されていることに留意されたい。本明細書で紹介される教示を適用して、各パネルの誤差は、所定のアレイまたは基板を印刷するために使用されるであろうレンダリングを調節することによって、別個に補正される。この点に関して、任意の所定のパネルまたはその一部の誤差は、複雑であり得、位置オフセット、回転、傾斜、およびスケーリング誤差のうちの1つまたはそれを上回るもののための変換技法の重畳もしくは組み合わせとして、補正がモデル化される。これは、パネルのグループ、単一のパネル、複数のパネルの部分を跨架する空間、または任意の所定のパネルの一部に、独立基準で行われることができる。前もってレンダリングされるテンプレート印刷イメージをキャッシュする実施形態に関して、各新しい基板について(例えば、45秒毎に)、そのキャッシュされた画像のコピーが、特定の基板を機械的に再配置する必要なく、必要に応じてノズル発射決定を再び割り当て、整合、配向、または他の誤差を低減させるように操作されることができる。各次の基板について、例えば、45秒毎に、キャッシュされたテンプレートプリンタ制御データのインスタンスが、もう一度、ロードされ、新しい基板に特有の位置付けまたは整合の誤差を補正するために使用されることができ、印刷に即時に適用され得るレンダリングされたデータを生成する。
【0039】
予期される位置からの基板またはパネル偏差に合致するように、プリンタ制御データの微細整合のためのいくつかの技法がある。第1に、1つの考慮される実施形態は、実際の(すなわち、検出された)基板および/またはパネル位置上に印刷格子を重ね合わせる。前述のように、印刷格子は、プリントヘッド上のノズルピッチを表す、「水平に分離された」節点と、例えば、プリントヘッドおよび基板が相互に対して「スキャンされる」につれて、例えば、「1ミクロン毎の」距離で、ノズルが発射され得る、デジタルタイミングを表す、「垂直に分離された」節点とを特色とすることができる。本重ね合わせられた空間内の各節点に関して、本システム(すなわち、1つまたはそれを上回るプロセッサ上で作動する命令論理)は、それぞれのノズルが液体の液滴を堆積させるようにその点で発射されるはずかどうかを判定する。重ね合わせられた空間に関して、各節点における発射決定は、理想的な基板の元の「レシピ」データならびに完璧に整合した基板内の同等点からのその節点の位置の偏差の関数である。プリンタ制御データがビットマップを形成するように「事前にレンダリングされる」(すなわち、ノズル発射決定が一様な整合を仮定する様式ですでに割り当てられている)、1つの実装では、偏差基板またはパネル位置を伴って重ね合わせられた印刷格子の各発射決定が、変換を介して、元のビットマップ内の同等点にマップされることができる。実施例を提供すると、所定の基板が、それが存在するはずである場所の「右側に」31.0ミクロンだけオフセットされた場合、最初に、元のビットマップ内の同一の節点位置を識別し、次いで、その位置の31.0ミクロン「左側に」ある点を識別し、最終的に、その偏移した点に最も近い節点と関連付けられる発射詳細を識別することによって、印刷格子内の各節点の発射決定が、計算されることができる。以下でさらに議論されるように、詳細には、液体がピクセルウェルの中に印刷されるものである、そのような実施形態では、そのようなプロセスが、液体の多すぎるか、または少なすぎる液滴をウェル境界内に堆積させ得、(以下で議論される)アンチエイリアス処理等の調節プロセスが、本可能性を軽減するために採用されることができる。第2の実装では、重ね合わせられた格子における各発射決定は、事前にレンダリングされたテンプレートからの発射決定の加重関数(例えば、元のビットマップ内の「左側に」31.0ミクロンオフセットした点に最も近い4つの印刷節点の発射決定の加重平均)であり得る。必然
的に、多くの変形例および可能な調節機構が、当業者に想起されるであろう。他の実施形態は、インポートされた整合データまたはノズルパラメータの原位置測定を採用することができ、次いで、それらは、適宜に、所定の基板のプリンタ制御データのレンダリング、アンチエイリアス処理、液滴密度(ハーフトーンパターン)調節、および他のプロセスの考慮に入れられる。これらのそれぞれは、適切な量および/または密度の液体が基板の離散領域中で印刷されていることを確実にするために、1つまたは複数の付加的プロセスを使用することによって、より確実な堆積を生成することに役立つ。いくつかの実施形態では、スキャン経路またはプリントヘッドクロススキャンオフセットの数が、印刷時間を最適化するように再考されることができる。開示される技法およびそれらの相対的利益の種々の組み合わせが、以下の議論を考慮すると、当業者に明白になるであろう。
【0040】
図2Aは、いくつかの例示的処理タスクを紹介するために使用される。より詳細には、図2Aは、ある機能が、オフラインプロセスの一部として(すなわち、鎖線209の上方で)行われるものとして、または実行時間中に(すなわち、鎖線209の下方で製造プロセスの一部としてオンラインで)行われるものとして線引きされた、フローチャート201を示す。コンピュータ(例えば、独立型、または工業用もしくは製造プリンタ等の製造デバイスの一部)は、最初に、数字203により、基板を横断する層の所望の堆積を説明する情報を受信する。図2Aの右側で記述されるように、いくつかの変形例が考慮される。例えば、一実施形態(204)は、配列された堆積の一部として、一度に多くの製品の製造を考慮する。簡潔に図1Aに戻ると、特定の製造プロセスに関して、図示される15枚のパネルのそれぞれに対する層は、幅、長さ、および厚さが相互と正確に同一となる可能性がある。例えば、(これらのパネルのうちの1つを表す)単一のレシピが、15の個々の製品のための予期される印刷場所の総印刷データを用いて総印刷イメージを生成するように、ハードウェア論理または命令論理もしくは両方によって、電子的にロードされて配列されることができる。これは、全ての実施形態に当てはまる必要はない。例えば、両方とも同一の基板上でともに、第1のサイズのTV画面が、パネルの第1の水平行によって表されることができ、第2のサイズのTV画面が、パネルの第2の行によって表されることができ、各パネルは、本実施例では異なる製造詳細を有し得る。複数の製品が各基板によって表されるかどうかにかかわらず、本方法は、各層の所望の位置(例えば、数字205による、「左上」隅位置ならびに長さおよび幅寸法、数字206による、所望の層厚さ)等の情報を受信することを含むことができる。一実施例では、「レシピエディタ」ソフトウェアが、1つまたはそれを上回る製品を担持する基板の層パラメータを定義するために使用されることができる(例えば、以下の図2Cの議論を参照)。次いで、コンピュータは、多くの基板を処理する際に、すなわち、それぞれ、組立ラインプロセスの一部としてシーケンス実行において、テンプレートとして使用するための所望の層を表す、情報を記憶する。記憶された情報は、随意に、「理想的」基板(すなわち、全ての製品がその上で完璧に位置付けられた、完璧に位置付けられているもの)の印刷を表すように、ビットマップまたは他の形態として事前にレンダリングされ、または別様にデフォルト基板/製品位置とどうにかして関連付けられる。
【0041】
実行時間中に、各新しい基板がプリンタの中へ装填され、または別様に受容されると、基板は、機械的手段を使用して大まかに位置付けられる。例えば、本ステップは、数字211により、機械ハンドラを介して、または基板を所望の印刷位置に「大まかに」位置付ける縁ガイドを介して、行われることができる。次いで、プリンタは、数字213により、精密検出システムを使用して、実際の基板位置を検出する。一実施形態では、これは、基準(基板内または上の公知のパターン)の領域を撮像する高精度カメラを使用して行われ、カメラが、印刷システムに対して精密に位置付けられ、位置検出ソフトウェアが、例えば、ミクロン単位まで、基準の正確な位置を識別するよう、画像処理を行うために使用される。有利なことには、基準は、基板の回転配向および/またはスケールならびに/もしくは傾斜の判定を可能にする、2次元パターンまたはパターンのセットであり得る。基
準が複雑であるほど(またはより多くの数の独立した特徴が認識可能であるほど)、補正され得る整合または位置問題の精度および/または数ならびに/もしくは複雑性が大きくなる。これの実施例を提供すると、一実施形態(以下でも議論される図9A参照)は、基板上の全パネルが、パネル基準でパネル毎の誤差検出または誤差軽減を可能にする、少なくとも2つの専用整合マークを有し得ることを考慮する。これは、全ての実施形態に必要とされるわけではない。どちらの検出機構であっても、次いで、コンピュータ(および/またはそのプロセッサのうちの1つ)は、(1)検出されたパネル位置、次元、および配向と、(2)予期されるパネル位置、次元、および配向との間の偏差を導出し、印刷を任意の下位層および/または製品幾何学形状と位置合わせするように、必要に応じて印刷ジョブを適合させる(215)。数字217により、次いで、パネルは、プリンタから非装填され、随意に、数字218により、硬化させられる。参照数字219によって示されるように、次いで、新しい基板が、新しい印刷ジョブのために装填されることができる。
【0042】
OLEDまたはソーラパネル製造のための仮説的印刷プロセスを表す実施例として、パネルの典型的な層厚さは、「印刷される」(次いで、硬化または別様に処理される)特定の層に応じて、およそミクロン未満~数百ミクロンであり得る。アレイ定義情報が、受信され、各パネルの印刷場所にリンクされる特定のパネルのレシピに従って、その場所を判定するために使用され得る。例えば、基板につき15枚のパネルを伴う構成では、第1のパネル「レシピ」が、基板上のパネルの最初の2行のそれぞれで(すなわち、それぞれ精密な場所において)5回複製されるものであり、第2の一意のパネルレシピが、パネルの第3の行で(すなわち、第1のレシピと異なる第2のレシピを仮定して、精密な場所において)5回複製されるものであったことを示すように、アレイ定義情報が受信され得る。アレイ定義は、本実施例では、各パネル場所およびその場所に使用される特定のレシピを識別し得る。任意の所定の製品のための均質な連続層の実施例は、例証的にすぎないことに留意されたい。いくつかの実施形態では、層は、(特定の製品またはパネルのための薄膜カプセル化等の均質コーティングであることとは対照的に)各製品内でパターン化されてもよく、または厚さは、特定のパネルレシピによって定義されるように層内で変動させられることができる。15枚パネルの3行の実施例を続けると、製品の第3の行は、潜在的に、パネルの最初の2行に作成されるよりも大きい厚さを「構築する」ために使用される、より高密度のハーフトーニングを伴って、異なる層厚さを特色とし得る。
【0043】
図2Bは、一連の基板の中の各基板のための例示的印刷プロセスのフローチャート221を提供する。より詳細には、各新しい基板が一連の中で受容されると(223)、機械ハンドラが基板を第1の位置に輸送する(225)。これは、予期される基準位置がカメラの視野内に収まる様式で基板を位置付ける。一実施形態では、数字227により、1つまたはそれを上回るカメラが、基準位置を捕捉するために使用される。例えば、図9Bと併せて以下で議論される1つのプロセスは、最初に、基準の粗い位置を識別するために標準的なカメラを使用し、次いで、基板および基準は、第2の高解像度カメラを使用して、画像捕捉のために、すなわち、基準のミクロン規模位置を識別するために、必要に応じて再配置される。図2Bは、いくつかの随意のプロセス229および231、すなわち、基板が複数の基準の捕捉を可能にするように再配置されるプロセスを鎖線で図示する。記述されるように、より多くの基準および整合特徴が使用されるほど、基板または個々のパネルの非線形性を検出する能力が優れている。本実施形態では、基板は、各パネルのための基準をカメラに効果的に輸送するように、精密ハンドラによって制御されるが、代替実施形態では、カメラは、運動システムに搭載されることができ、基準の場所を特定するように静止基板に対して輸送されることができ、または分割運動軸の場合のように、基板およびカメラが両方とも移動させられることができる。図の左側でテキストによって記述されるように、別の実施形態は、基板装填または他の輸送中に基板および/またはその基準を撮像するために、線スキャナを使用し、なおも他の実施形態は、プリントヘッドに搭載された(すなわち、非常に頻繁な「連続」誤差監視および補正のために使用される)カメラ
を特色とし、なおも別の実施形態は、非視覚的検出機構を使用する。基準および/または検出機構の数にかかわらず、いったん位置詳細が識別され、任意の誤差が確認されると(233)、記憶されたテンプレートが読み出され(235)、レンダリングされる。図2Bは、記憶されたテンプレートが、レシピ(236)、ビットマップ(237)の形態、またはある他の形態(238)(例えば、オブジェクト、ベクトル、または他の形式)であり得ることを図示する。オフセット、配向不整、および/または他の誤差は、線形基準で(239)、最小二乗適合(LSF)アプローチを使用して(240)、またはある他のタイプの誤差推定機構を使用して(241)、確認されることができる。例えば、一実施形態は、パネルにつき2つの基準を使用する。基準は、複雑な形状(例えば、図9Aによって描写される「十字」等)の形態であり得、所定のパネルにわたってパネル回転、角オフセット、ならびにXおよびYスケーリング誤差を判定するために使用される。次いで、プリンタ制御データが、線形またはアフィン変換を使用して、テンプレートから調節もしくはレンダリングされることができる。LSFアプローチに関して、パネル内または基板にわたる非線形誤差が検出され、1つまたはそれを上回る次元で多項式によってモデル化されることができ、例えば、ソフトウェアの制御下で動作する監視プロセッサが、(例えば、複数の基準に対する誤差尺度を使用して)曲線を検出された誤差に適合する。次いで、調節が、プリンタ格子発射決定および関連ノズルパラメータを割り当てるように、多項式またはアフィン変換に従って行われる。テンプレートを実際の基板位置にマップするための機構(242)を装備し、次いで、監視プロセッサは、随意に、処理タスクを付加的なプロセッサ(例えば、マルチコアプロセッサのコア)に割り当てる。一実施形態では、12個またはそれを上回る処理コアを有するマルチコアプロセッサが、レンダリング(または変換)タスクを分割して処理を加速するために使用される。別の実施形態では、何百ものコアが使用され、処理をさらに加速する。そのような並列処理は、鎖線の機能ボックス243の使用によって示唆されるように、随意である。並列処理が使用されるかどうかにかかわらず、本システムは続いて、検出された基板および/またはパネル位置、回転、傾斜、ならびにスケールに依存する様式で、プリンタ制御データをレンダリングし、適宜にラスタスキャンを割り当てる(245)。図2Bの右側で見られる、第1の随意のステップによって示唆されるように、一実施形態では(246)、所定のノズル波形の最新の予期される液滴詳細が供給される(例えば、各一意のノズルに使用される各一意の波形の液滴体積および2次元液滴軌道の平均ならびに標準偏差)。本情報は、精密な体積充填を生成し、またはインクの均質分布を確実にするように計算される様式で、レンダリングプロセスで使用される。以下で議論されるように、一実施形態では、本データは、ロバストな測定集団を作成し、(例えば、粘度、周囲温度、および他の要因の関数として)堆積液体の性質の変動を考慮するよう、(例えば、基板印刷の間で)連続的に測定される。一実施形態では、前述のように、スキャン経路が、位置ずれに応答して調節されない一方で、ノズル/液滴発射パラメータのみが変更される。別の実施形態では、数字247により、ラスタ化が再査定され、再び最適化される。例えば、ノズル発射データが変化すると、より少ないスキャンを行うことが可能であり得る(または逆に、堆積液滴体積および位置に対する最適な制御のためにスキャンを追加することが賢明であり得る)。数字247は、一実施形態では、スキャン間のプリントヘッドオフセットが必要に応じて再査定され得ることを表す。数字248により、一貫性チェックもまた、誤差に対処するように空間的視点からすでに部分的に調節されているプリンタ制御データに行われることができる。例えば、一実施形態では、プリンタ制御データは、最初に、検出された基板・プリンタ変動に依存してレンダリングされ、後に、流体ウェル(または基板の他の離散領域)を識別し、これらの領域のインク密度および充填を「チェックする」ように、ソフトウェアプロセスが呼び出される。変換が、多すぎるか、または少なすぎるインクを堆積させるであろう場合、ソフトウェアプロセスは、誤差を排除するようにプリンタ制御データを平滑化または別様に調節し、それによって、所望の規範内で総インク充填およびインク密度を維持する。さらに別の実施形態では、連続層(例えば、カプセル化層)の「縁」が、誤差調節に続いて、所望の縁プロファイルを維持するために査定される(249)。つまり、堆積流
体の拡散性質により、意図された層境界まで主要な均質層厚さに層縁におけるインク密度を増加/減少させることが所望され得、そのような実施形態では、縁特性は、誤差に対処するようにプリンタ制御データを空間的に変換する誤差処理後に、査定または調節されることができる。参照されるような縁処理は、別のタイプの一貫性チェックを表し、前述の米国仮出願第62/019076号で広範囲に議論されている(すなわち、図7A-7E参照)。本仮出願は、カプセル化層のための記述された技法の使用について議論しているが、これらの教示は、パターン化されたか、または別様である、任意の堆積層の精度を増進するように適用され得ることに留意されたい。これらの原理の多くの変形例が、当業者に想起されるであろう。最終的に、処理が完了したとき、数字251および253により、任意のラスタスキャン情報を含む、レンダリングされたプリンタ制御データが、プリンタに送信され、本方法が終了する。前述のように、一実施形態では、概して、本システムによって処理される各基板またはパネルに、約2秒またはそれ未満で基板につき本処理を行うことが所望される。
【0044】
前述のように、層情報が受信され、記憶され、多くの形態でレンダリングされてもよい。図2Cは、「理想的な」印刷を定義するために、層の説明を生成して編集するように使用され得る、「レシピエディタ」の実施例を提供する。そのようなデータは、各新しい基板のために調節または変換されるであろうテンプレートデータを生成するために、(ある形態の前処理を伴って、もしくは伴わずに)保存されることができる。
【0045】
より詳細には、図2Cは、パネルレシピ定義または編集を提供する、ソフトウェアユーザインターフェース(「UI」)のスクリーンショット261を示す。そのようなUIは、プリンタまたは製造システムと統合された様式で、より早い設計時間において(例えば、コンピュータ支援設計システムの一部として)、もしくはある他の様式で、使用されることができる。スクリーンショット261によって表されるように、ソフトウェアアプリケーションは、有利なことには、基板または印刷領域のレイアウトを模倣し、そのレイアウトを編集するための機構を提供する。スクリーンショットの左側で見られるUIディスプレイ領域263は、6つの描写されたパネルの間で様々に具現化される、3つの異なるパネルサイズを包含する。本実施例では、3つの異なるパネルサイズのそれぞれが、それぞれのレシピを有し得る。スクリーンショットの右下で見られる、第2のUIディスプレイ領域265は、アレイ定義のための窓を提供し、「サブパネル1」、「サブパネル2」、「サブパネル3」、「サブパネル3H1V0」、「サブパネル3H0V1」、および「サブパネル3H1V1」を含む、描写された6つのパネルのそれぞれのデカルト位置の識別、ならびに対応するレシピへの(各パネルのための)リンク(この場合、これらの名前によって達成される、例えば、「サブパネル3」)を可能にし、後半の3つのパネル(「サブパネル3H1V00」、「サブパネル3H0V1」、および「サブパネル3H1V1」)は全て、同一のレシピ(「サブパネル3」)を使用するが、基板に対するそれぞれの水平および垂直オフセットを特色とする。これらの定義のうちの最上位のものが、拡大されて見られる(すなわち、「選択されている」ため)。第2のUIディスプレイ領域265は、任意の所定のパネル(右側)の図式的選択および除去、ならびに任意の所望のパネル(図示されるようにパネル1等)のデータの拡張および操作を提供することに留意されたい。例えば、図2Cは、最上位のパネル「サブパネル1」が、825×500ミリメートルのサイズを有するように、その左上隅を印刷可能基板領域の左および上縁からそれぞれ50ミリメートルに位置付けさせるように、ならびに(すなわち、選択された「角の丸み」値を介して)選択的な角の丸み付けを有するように、定義されることを示す。1つまたはそれを上回る基準の予期される位置は、第3のUIディスプレイ領域269を使用して識別されることができる。前述のように、特定のパネルの(プリンタまたは印刷輸送経路に対する)予期される基準位置と任意の実際の(すなわち、検出された)基準位置との間の偏差に基づいて、印刷(および任意の所定のパネルの印刷領域)が、レンダリングされることができるように、印刷は、そのような基準に対して効果的に定義される。スクリ
ーンショット261によって示唆されるように、異なる基準または基準特徴点が、例えば、スケーリング誤差もしくは傾斜を検出するように識別されることができる。所望であれば、他の実施形態では、第3のUIディスプレイ領域269は、次いで、ソフトウェアが実行時に各基板上で識別される検出(撮像)された形状に合致させる、基準形状または基板特徴の定義を受け入れるように構成されることができる。最終的に、UIは、基板サイズおよび厚さの定義を可能にする、第4のUIディスプレイ領域267を提供すると見なされる。一実施形態では、印刷された層厚さは、(例えば、それぞれのパネルの各層について)全てのパネルにわたって共通であるが、これは、全ての実施形態に当てはまる必要はない。1つの考慮される実施形態では、厚さは、パネルにつき変動し得、異なる局所的ハーフトーニング密度を使用して影響を受け得る。各層に関して、印刷は、例えば、複数のスキャンを介して、基板にわたって一体の印刷ジョブとして行われ、次いで、基板およびその湿潤インクは、永久層を生成するように硬化チャンバに輸送される。本印刷後硬化プロセスはまた、典型的には、粒子状物質、酸素、または湿気汚染を阻止するように、制御された雰囲気内で行われる。堆積液体が硬化または別様に硬質化された後に、他の層が追加されることができる。
【0046】
前述のように、例えば、レシピエディタを使用して定義される層データは、例えば、ビットマップとして、未製作レシピデータとして、ベクトル表現を使用して、またはある他の様式において、実施形態に好適な多数の形態で記憶されることができる。一実施形態では、レシピデータは、グレースケール画像(例えば、基板上の各位置のための8ビット値のアレイ)を作成するために使用され、画像内の各グレースケール値は、対応する基板位置で適用されるインクの密度を表し、各グレースケール値は、局所的ハーフトーニングを生成して層厚さを構築するために(すなわち、印刷格子に従って)使用される。実施例が、ここで役立つであろう。一実施形態では、8ビットグレースケール値の行列が、「0」~「225」の8ビット値の行および列を伴って定義される。各値、例えば、「235」は、基板の単位面積に対応し、特定の層厚さにマップする。例えば、値「235」は、(プロセスおよび材料に応じて)完成した層において7ミクロンの厚さにマップし得る。行列内の全てのグレースケール値が同一の値を共有した場合、これは、比較的均質な層にマップし得るが、値は、パネルにわたって厚さを変動させ、下位幾何学形状(例えば、層の下の構造的空隙)を補充するように、縁蓄積を調整するように、または任意の所望の効果のために、変動させられることができる。グレースケール値割当は、(グレースケール値を所望の厚さに適合させる様式でインクおよびプロセスパラメータに依存して選択される、可変局所的ハーフトーニングを伴って)所望の厚さに「推測計算」されることができるか、または(グレースケール値と固定された関係を持つハーフトーニングを伴って)所望の厚さに事前に較正されることができるかのいずれかである。一実施形態では、堆積インク密度が最終的な層厚さに密接に関係しているように、試験層形成後に(例えば、硬化または乾燥後に)グレースケール値と厚さとの間の相関が測定される。測定されたデータ(または他のフィードバック)に基づいて、次いで、ソフトウェアは、例えば、以下の式を使用して、液滴密度を所望の格子ピッチにマップすることができる。
【数1】
本式では、インスキャンピッチは、プリントヘッドと基板との間の相対運動の第1の方向への落下機会の間の間隔を表し、クロススキャンピッチは、本第1の方向と略垂直な(または別様にそれと無関係である)方向への落下機会の間の間隔を表し、パラメータh(×100)は、パーセンテージでのグレースケール値である。一実施形態では、本関係は、ごく最近の測定を強調することに重きを置いて、経時的に変動し得、したがって、プロセ
スまたは温度等の動的要因のために、特定の機械もしくインク詳細のために、ノズル寿命のために、または他の要因のために、ロバストな実験データを作成するように、インク詳細が継続的に再測定されることができる。明確に、多くの実施例が可能であり、本実施例が示すように、レシピデータから「テンプレート」を生成するように、または実行時に検出された誤差に応じてテンプレートから印刷ジョブをレンダリングするようにのいずれかで、多くの異なるタイプの処理が行われることができる。
【0047】
図3A-Bおよび図4A-Gは、種々のレンダリングプロセスについて議論するために使用される。上記で様々に記述されるように、一実施形態では、基板またはパネル全体の線形歪曲を表す誤差が、検出されて補正されることができ、別の実施形態では、基板全体または任意のパネルの非線形歪曲を表す誤差が、検出されて補正されることができる。
【0048】
図3Aは、検出された誤差を調節するために、検出されたパネル地形と印刷格子との間のマッピングが最初に定義される(303)、フローチャート301を提示する。本マッピングは、記憶された「テンプレート」(または未製作層データ)のインスタンスのレンダリングを検出された歪曲に適合させるように生成される。例えば、簡潔に図1Bを再び参照すると、基板位置オフセットの場合、そのような格子が、オフセットベクトル123に対応する様式で実際のパネル位置に対して(すなわち、誤差に適合して)ピクセル発射パターンを定義するために使用されるであろう。図1Cの実施例の場合、マッピングは、角度αだけ回転させられる印刷イメージを表すために十分なサイズの印刷格子の一部を識別または指定し得る。図1Dの実施例の場合、マッピングは、(k1)Xおよび(k2)Yによって拡大縮小される印刷を受容するために十分なサイズである。一般的に言えば、変換は、製品アレイまたは基板の特定の実行の所望の印刷可能領域を包含するよう定義される。例えば、基板歪曲がテンプレート印刷イメージに対して基板規模を増加または減少させる場合には、印刷格子が、増加、減少、または偏移した面積を表す、より多いもしくは少ないノズル位置を特色とし得る。次いで、変換は、任意の基板(例えば、パネル)誤差と位置合わせする様式で印刷データをレンダリングするために使用される。例えば、事前にレンダリングされたテンプレートが繰り返しの印刷実行のために記憶される場合には、本テンプレートは、印刷イメージを任意の検出された実行毎の位置または整合誤差に適合させる様式においてマッピングに対応する(したがって、誤差に対応する)様式で、変換される(すなわち、回転させられる、拡大縮小される、オフセットされる、傾斜される等)ことができる。本変換は、検出されたパネル位置に対応する印刷格子のその部分を識別し(305)、次いで、識別された格子点を利用するが、検出された誤差について調節される様式で、キャッシュされたテンプレートデータを修正することによって、行われる。例えば、一実施形態では、数字307によって参照されるように、前処理が印刷格子上の各点にP(x,y)の発射決定を生成した場合には、検出された製品位置に合致する印刷格子の節点の修正されたプリンタ制御データが、位置誤差ベクトルおよび前処理された発射決定のうちの1つまたはそれを上回るものの分析に依存して判定されることができる。本依存状態は、テンプレートデータの最も近い節点(308)、誤差ベクトルに従ったオフセット、または誤整合もしくは位置誤差が格子ピッチの非整数の倍数であり得るため、テンプレートからの2つ、3つ、4つ、または異なる数の発射決定の加重関数(309)に対して形成されることができる。一実施形態では、発射決定は、元のテンプレートによって表される印刷格子の単一の節点(すなわち、誤差ベクトルに従ったオフセット)のみに基づき、第2の実施形態では、以下の式に従って、4つの最も近い節点の加重平均に基づく。
【数2】
式中、Pnw(x,y)、Pne(x+1,y)、Psw(x,y+1)、およびPse(x+1,y+1)は、それぞれ、北西、北東、南西、および南東の格子点決定を表し、xおよびx’ならびにyおよびy’は、検出された誤差に従って関係付けられる。明確に、これは、1つの誤差保証アルゴリズムにすぎず、多くの代替アルゴリズムが当業者に容易に想起されるであろう。
【0049】
例えば、誤差を考慮して、仮説的格子点{P’(x’,y’)}(変換されたパネルの特定の格子点を表す)が、キャッシュされたテンプレートの特定のNEおよびSE格子点(印刷ピクセル)のそれぞれに最も近く、特定の対応するNWおよびSW格子点(印刷ピクセル)にあまり近くない点に対応する場合、かつこれらのNE、SE、NWおよびSW点が、それぞれ、(1、1、1、および0)の発射決定に対応した場合には、印刷格子点{P’(x’,y’)}は、{0.40*(1)+0.40*(0)+0.10*(1)+0.10*(1)=0.60>0.50}に従って、これら4つの節点までの誤差距離に従って加重される(例えば、「1」の発射決定をP’(x’,y’)に割り当てる)発射決定(1、1、1、および0)の関数として、2値発射決定(1または0)を割り当てられ得る。再度、本数学的関係は、例示的にすぎず、多くのアルゴリズムがノズル発射決定を割り当てるために使用され得ることに留意されたい。記述されるように、キャッシュされたテンプレートを使用する、1つの詳細に考慮される実施形態では、発射決定は、ノズル発射決定を処理して変換された画像内の液滴の一貫した数を確実にするために使用される、ソフトウェアアンチエイリアス処理プロセスを伴って、変換された画像からの最も近い単一の重複印刷ピクセルのみに基づく。一実施形態では、記述されるように、アフィン変換が使用される。補正方法にかかわらず、誤差が調節されたプリンタ制御データが作成されると、新しいまたはカスタマイズされた印刷イメージとしてメモリに記憶され(311)、完成し、レンダリングされたプリンタ制御データが、実行のためにプリンタに送信される(313)。層の完成(317)に続いて、次いで、本システムは、(例えば、同一の変換を使用して)次の層または新しい製品実行もしくは基板のために準備される。
【0050】
数字310は、堆積の一貫性を確実にするために使用される鎖線の(随意の)ラッププロセスを指すことに留意されたい。例えば、特定の点P’(x’,y’)が、ディスプレイの光生成層として使用するための液体を保定するために使用される流体ウェル内に収まり、加重誤差関数が、テンプレートイメージに対してそのウェルの外側に収まったテンプレート印刷ピクセルへの依拠を求めた場合、代わりに、未完成の印刷ウェルと関連付けられる他の印刷ピクセルに依拠するよう、加重関数が偏移させられ得る(すなわち、ラップされる)。そのようなラッププロセスはまた、随意に、並列処理環境内の各コアまたはプロセッサに行われることもでき、例えば、局所的一貫性を維持するために、他のプロセッサの印刷ピクセルを借用する。他の実施例も、可能である。例えば、数字313は、いくつかの実施形態では、テンプレートイメージが誤差に従って偏移または歪曲させられ、次いで、基板の所定の領域(例えば、流体ウェル)を処理し、閾値内の準拠について検査するように、ソフトウェアデーモンが呼び出されることを示す。1つのそのようなプロセス(すなわち、アンチエイリアス処理314)は、誤差偏移に続いて、総液体が依然として必要規範を満たすことを確実にするように、液滴の数(またはそれぞれの液滴の平均体積を表す、記憶されたデータからの予期される総体積)を単純に検査することを含む。別の変形例では、検証データ、予期される液滴体積または軌道、もしくは他のデータ等のノズ
ルデータが、所望の総値一貫性を確実にするように(例えば、層の均質性を促進するように)、そのようなデーモンによって検査されることができ315、プリンタ制御データへの調節が、堆積一貫性を提供するように必要に応じて行われる。記述されるように、多くの異なるプロセスが使用されることができる。
【0051】
図3Bは、記憶されたテンプレートの処理を説明するために使用される、別のフローチャート351を図示する。より詳細には、所望の層を表す情報が、最初にテンプレートからロードされる(353)。一実施形態では、本情報は、未製作レシピデータを含み、第2の実施形態では、情報は、ノズル発射命令を表すビットマップを含み、第3の実施形態では、情報は、例えば、これら2つの形態の中間である、ある他の形式によって表される。次いで、本システムは、実際(検出された)パネルまたは基板位置にわたってテンプレートによって表される印刷をマップするために必要とされる、変換パラメータを計算する(355)。次いで、これらのパラメータは、変換された表現を生成するように適用される(357)。随意のプロセスブロック359によって示唆されるように、一実施形態では、プリンタ制御データのレンダリングが、実行時に、変換パラメータに従ってレシピデータ(すなわち、テンプレートとして記憶される)に直接行われることができる。記述されるように、一実施形態では、1つまたはそれを上回るアフィン変換が使用されることができる(360)。次いで、変換された表現は、レンダリングされたビットマップとして出力され(361)、ラスタデータを生成するために使用される(363)。変換された表現は、単位面積のインク密度または総体積の一貫性について、もしくは他の品質制御理由で、チェックされることができる(363)。任意の補正を受けて、次いで、本データがプリンタに出力され(363)、方法が終了する(365)。
【0052】
図4Aは、1つの例示的印刷格子およびキャッシュされたビットマップに適用されるような変換を説明するために使用される、実施例401を提供する。理想的な(すなわち、誤差がない)「ビットマップ」印刷イメージのための印刷格子が、数字403によって参照される。(例えば、数字404による)その印刷格子内の各「ボックス」は、格子点によって定義される印刷「ピクセル」を表し、ボックス内の「X」は、プリントヘッドが下位基板に対して移動させられると、印刷ノズルが対応する格子点において液滴を発射するものであることを表す。同様に、空である(すなわち、「X」を有していない)と見なされる「ボックス」またはピクセル405は、印刷ノズルがその位置にわたって発射しないであろうことを表す。図4Aの最上部は、(数字409によって識別されるような)個々の三角が各ノズルを表す、プリントヘッド407の表現を示す。プリントヘッドが基板に対して移動すると、各所定のノズルは、それぞれ異なる時点で、一連の印刷ピクセル(離散液滴発射点)を通過し得る。実施例として、ノズル410は、図面のページに対して下向きに移動させられると、印刷ピクセル404に対応する領域(そこで発射される)、後に、印刷ピクセル405に対応する領域(そこで発射されない)を通過する。ビットマップ403は、事前に定義され、反復可能製造プロセスで使用するためにテンプレートとしてメモリに記憶される。
【0053】
図4Bは、製品の事例が、例えば、基板の位置誤差により、テンプレートに対してオフセット位置にあると見なされる、実施例411を提供する。本オフセットに基づいて(413)、正確な位置合わせのために印刷を受容するはずである領域は、数字412によって表される。理想的な印刷イメージ403によって提供されるノズル発射命令が調節されないままである場合には、下位製品幾何学形状と誤整合である様式で、印刷が起こるであろう。したがって、印刷が適切な位置で起こるように、テンプレートを調節することが所望される。この点に関して、図4Aからのテンプレートは、誤差を軽減するよう、個々の基板、パネル、または他の製品領域と動的に整合させられるように(例えば、位置のシフトによって)実行時に歪曲され得る。
【0054】
図4Cは、検出された製品位置に重なり合う印刷格子422の一部の実施例421を提供する。本実施形態では、これは、図4Aによって表されるものと同一の印刷格子であるが、検出された製品位置に対応する節点を伴うことに留意されたい。もう一度、各描写された節点は、基板に対するその運動においてプリントヘッド407によって通過されるであろう印刷ピクセルを定義し、各「ボックス」(印刷ピクセル419等)は、プリントヘッドノズルおよびノズル発射時間に対応する。一実施形態では、特定のノズルは、事前に判定される(例えば、テンプレートと関連付けられるスキャンもまた、特定の製品事例に使用されるであろう)が、これは、全ての実施形態に必要とされるわけではない。しかしながら、位置オフセット(413)は、プリントヘッドノズルインスキャンまたはクロススキャンピッチと正確に整合しない場合があることに留意されたい。したがって、ソフトウェアは、印刷格子422に対して検出された製品位置を効果的に重ね合わせ、オフセット413に従って、元のテンプレート画像のシフトしたバージョンに基づいて、本オーバーレイのための発射決定を行う。各印刷ピクセルは、本実施例では、オフセット413に応じて、元のテンプレート印刷イメージの最大4つの印刷ピクセルに対応して(重なって)もよい。
【0055】
例えば、図4Bおよび4Cは、検出された製品位置の印刷ピクセル419が、数字415および417によって表されるように、(誤差413を考慮して)4つ/2つのテンプレート印刷ピクセルの中間の点に対応する、2つの事例を示す。種々の実施形態に関して、任意の数の近くのピクセルが加重関数で適用され得ることに留意されたい。一実施形態では、単一の「最も近い」ピクセルのみが使用され、第2の実施形態では、(例えば、数字417により)「2つの」隣接するピクセルが使用されることができる一方で、第3の実施形態では、異なる数の近くのピクセル(例えば、「9」)が使用されることができ、すなわち、開示される技法は、4つのテンプレート印刷ピクセルの加重平均の考慮に限定されると見なされるべきではない。2つの印刷ピクセルの実施例417は、2より多い、2未満、または2に等しいかどうかにかかわらず、かつ複数のピクセルの加重平均に基づくかどうかにかかわらず、任意の数のピクセルの代理としての機能を果たす。参照されたピクセルセットに基づいて、印刷ピクセル419について決定が行われ、いったん図4Cで見られる全ての格子点に行われると、これは、実際の製品位置に対応するように図4Aからのデータを効果的に「変換」する。いったん本プロセスが完了すると、次いで、ラスタ化(例えば、スキャン計画)が、適宜に行われ、次いで、印刷が、検出された製品位置に基づいて実行される。上記のプロセスは、元のテンプレート印刷イメージによって表される任意のインク密度を、特定の印刷実行において検出されるようなシフトした製品幾何学形状上に正確にマップする。
【0056】
図4Dおよび4Eは、それぞれ、意図しない製品(アレイ、製品、基板、またはパネル)回転の場合のビットマップ処理を図示する、実施例431および441を提供する。図4Dで見られるように、数字435により、基板またはその一部が角度αだけ配向不整であることが仮定される。したがって、適切な印刷のために、印刷ノズル発射パターンはまた、輪郭433によって表されるように、本同一値に従って歪曲されるはずである。図4Eは、検出された製品/パネル位置に対応する印刷格子領域を強調表示する。所望の印刷領域が基板に対して回転させられる一方で、プリントヘッド407およびノズル(ノズル409等)はそれぞれ、液滴が発射され得る規則的印刷格子を定義し得ることに留意されたい。もう一度、印刷格子の各格子点(または印刷ピクセル)に関して、ソフトウェアは、元のテンプレートイメージをシフトさせて重ね合わせ、次いで、その格子点の加重ピクセル発射決定を得るために、元のテンプレートの任意の重ね合わせられた印刷ピクセルに加重する。本動作は、例えば、図4Eの印刷ピクセル443、ならびに4つのテンプレート格子点445または2つのテンプレート格子点447の関連(例証的)処理を参照して表される。もう一度、2つの格子点の実施例447は、単純に、代替実施形態がキャッシュされたテンプレート印刷イメージの任意の数の参照を使用できることを示すように引用
される。
【0057】
図4Fおよび4Gは、それぞれ、スケーリング誤差の場合の処理を図示する、実施例451および461を提供する。もう一度、数字403は、特定の地形のためのテンプレートを指し、数字455は、スケーリングベクトル457に従って、新しい層を所望の製品設置面積と適切に整合させるように印刷を受容するはずである設置面積を表す。そのような実施例では、新しい印刷格子が、数学的乗算プロセスによって、スケーリングベクトルに従って効果的に定義される。印刷格子はまた、効果的にサイズが拡大縮小されることに加えて、基板位置に従って可変オフセットも潜在的に使用することに留意されたい。印刷される製品またはパネルの設置面積への両次元の増加を仮定すると、効果は、重ね合わせられたテンプレートイメージのピクセルが、サイズを増加させられる場合の通りである(例えば、図4Gで表せられるようなテンプレート印刷イメージピクセル465および/または467の描写されたサイズを図4Eで描写される印刷イメージピクセル445および447と比較する)。
【0058】
図4Hおよび4Iは、傾斜補償を対象にした説明図を示す。数字475は、傾斜調節式477に従って、新しい層を所望の製品設置面積と適切に整合させるように印刷を受容するはずである設置面積を表す。傾斜の量は、歪曲されている対象の高さに従って変動することに留意されたい。補償されている誤差が基板にわたって一様な傾斜に対応する場合には、「Y」次元(図を横断して左から右)内の歪曲の量は、基板縁から得られる「X」次元値に応じて変動する。本実施例におけるX座標変換は、統一である(すなわち、変化がない)が、一般に、本結果は傾斜の配向に応じて異なるであろうことに留意されたい。テンプレートは、式477に従った数学的乗算プロセスによって、スケーリングベクトルに従って拡大縮小され、検出された製品規模に対応する印刷格子に対して効果的に重ね合わせられる。重ね合わせられた格子の各印刷格子点の発射値は、加重基準に従って、(例えば)1つ、2つ、4つ、または別の数の重複もしくは近傍印刷ピクセルに基づいて、式477(すなわち、スケーリングの逆数)に従って計算される。これは、テンプレートの加重されて位置的に重ね合わせられた印刷ピクセル485または487に対する印刷格子点483の描写された合致によって、図4で表される。再度、各格子点は、図面のページに対して垂直に移動させられる際のプリントヘッド407の(例えば、数字409によって参照される)ノズルの可能な発射位置を表す。
【0059】
描写される実施例では、印刷格子の他の部分に対してテンプレート印刷ピクセルの一貫した数(例えば、4)によって必ずしも加重されるわけではない、印刷格子の設置面積の縁に隣接する印刷ピクセルがあることに留意されたい。新しい設置面積の境界領域に隣接する液滴の表現の不足を回避するために、縁格子点は、有利なことには、適切な液滴密度を確実にするアルゴリズム(例えば、設置面積の反対側からのピクセルのラッピング)を使用することができる。描写された設置面積(例えば、475)が所望の層の境界を表す状況では、次いで、所望であれば、以前に参照されたように、明確に定義された縁を確実にするように、縁プロセス(例えば、フェンシング)が適用されることができる。他の技法および変形例も、可能である。
【0060】
一実施形態では、ビットマップは、各値がインクの体積または所望の厚さを表す、グレースケール値(例えば、8ビットまたは他のマルチビット値)から成り得ることが、以前に記述された。上記で説明される処理はまた、単純に、適切な距離尺度およびグレースケール規模によりテンプレートの各グレースケール値に加重することによって、そのようなグレースケール値に適用されることもできる。例えば、再度、正規化された重複領域に従って、40%をテンプレートのNEおよびSE格子点(印刷ピクセル)のそれぞれにマップし、そのテンプレートのNWおよびSW格子点の10%をマップする、検出された製品幾何学形状の仮説的格子点{P’(x’,y’)}の実施例を使用して、NE、SE、N
W、およびSW点が、それぞれ、(235、235、150、および0)のグレースケール決定を有する場合には、仮説的格子点{P’(x’,y’)}が、{0.40*(235)+0.40*(235)+0.10*(150)+0.10*(0)=203}に従って、203のグレースケール値を割り当てられ得る。本尺度はまた、所望であれば、個々の印刷格子注釈のためのソフトウェアによって、任意の所望の閾値との比較を介して、2値発射決定に直接変換されることができる(例えば、「1」=203>Thであれば発射する)。これらの関係は、例示的にすぎず、カスタマイズされた印刷イメージにおいてノズル発射決定を割り当てるために、多くのアルゴリズムが使用され得ることに留意されたい。前述のように、少なくとも1つの考慮されるシステムでは、測定されたノズル毎、駆動波形毎の液滴詳細が、本プロセスの考慮に入れられることができる(例えば、所望のプリントヘッドスキャンオフセットを仮定して、P’(x’,y’)に対応するノズルが、重い液滴、例えば、体積=12.4pLを発射するという事実は、P’(x’,y’)の液滴を代わりに発射するように異なるノズルを割り当てる際に、依拠され得るか、または逆に、P’(x’,y’)のために、異なるプリントヘッドオフセット、したがって、異なるノズルを採用するよう、スキャンが再計画されることができる)。他の変形例も、可能である。
【0061】
印刷イメージを変換するための方法が紹介されているが、ここで本開示は、製品の1つまたはそれを上回る層を製作するために工業用プリンタで使用される印刷およびプリントヘッドと関連付けられる、ある例示的回路について議論する。
【0062】
上記で議論される図では、簡略化されたプリントヘッド(例えば、図4A-4Iの数字407によって参照される)が、例えば、20個等の比較的少数のノズルを有するものとして描写された。実際、特に大型製品のための典型的製造動作に関して、プリントヘッドは、複数の行に配列された、例えば、何千ものはるかに多数のノズルを有し得る。例えば、全体で、何千または何万もの印刷ノズルが、基板の比較的広い帯状部分を横断して材料を噴出するために使用されるように、共通アセンブリに搭載された複数のそのようなプリントヘッドがあり得る。本構造は、高度に正確な位置分解能を伴う高品質インク液滴送達を提供する。各プリントヘッドは、液滴につき公称量のインク(例えば、10ピコリットルまたは10.00pL)を堆積させることが予期されるが、実践では、本数は、ノズル位置、液滴速度、および液滴放出軌道が変動し得るように、ノズル間で変動し得る。これらの変動は、潜在的に、堆積層の欠陥であって、チェックされないままにされた場合、完成した製品の品質に引き継がれ得る欠陥を引き起こし得る。
【0063】
一実施形態では、所望の層をより正確に製作するために、各ノズルの液滴詳細が測定され、これらのパラメータのそれぞれに対する各ノズルの性能の統計モデルを作成するために使用される。繰り返しの測定は、測定誤差を効果的に平均化し、各パラメータの平均およびシグマの比較的正確な理解を深めることに役立ち、種々の技法が、上記で参照される変動に対処するために使用される。一般的に言えば、これらの技法は、変動を活用し、測定されたノズル毎または液滴毎の平均および関連シグマに基づいて、特定のインク充填、インク充填密度、ならびに液滴分布を達成することを目的としている、精密に計画された液滴堆積を提供する。ハーフトーニング(すなわち、インク密度)および/またはテンプレート調節は、正常に作動しないノズルおよび/または液滴位置ならびに/もしくは体積の変動が補正され得るように、そのような変動を組み込むことができる(または補正されることができる)。本明細書で使用されるような「ハーフトーニング」は、すなわち、たとえ「色調」が正確な意味において使用されなくても(すなわち、「インク」または堆積液体が典型的には無色である)、層厚さに影響を及ぼすように液滴密度(例えば、印刷格子節点のグループあたりの液滴の数)を変動させることを指すことに留意されたい。以下で説明される1つの技法では、複数の(代替的)電気駆動波形が、標的液滴体積および位置(理想的な標的液滴体積および位置に近似する少なくとも1つの選択を含む)を変動さ
せる/送達する選択的能力を提供するように、ノズル毎の基準で選択のために利用可能にされる。統計的測定は、計画の高い精度を提供するよう、各そのような波形について、および各ノズルについて行われることができる。これらの測定は、インク性質(例えば、粘度)の変化に適応し、温度変化、ノズルの詰まりまたは寿命、および他の要因を考慮するよう、経時的に更新もしくは再実施されることができる。以下の節では、本理解を提供する測定能力が紹介される。印刷格子の使用に関する前述の議論を簡潔に熟考すると、各格子点は、プリントヘッドのノズルと関連付けられるであろう。上記で参照される測定能力は、例えば、正常に作動しないノズルがプリントヘッド通過における発射決定を割り当てられないように(および/または任意の必要液滴が他のノズルに再分配されるように)、本プロセスで適用されることができる。加えて、液滴の「X」軸位置の差異は、液滴タイミングを変更して液滴をより良く位置付けるか、またはそれらの体積を変化させるよう、参照される代替ノズル駆動波形の使用を通して、もしくは事前選択された波形を調整または増幅することを通して、補正されることができる。これらの実践についての実質的な付加的詳細が、(参照することによって本明細書に組み込まれている)以前に参照された本出願で提供される。
【0064】
図5A-5Dは、ノズル発射および駆動波形選択に対する制御を紹介するために使用される。
【0065】
典型的には、異なる駆動波形および結果として生じた液滴量の効果は、事前に測定される。一実施形態では、各ノズルについては、次いで、最大16個の異なる駆動波形が、後に、ソフトウェアによって選択されるような離散量変動を提供する際に選択的に使用するために、ノズルあたり1kのスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)に記憶される。異なる駆動波形が手元にあると、次いで、各ノズルは、特定の駆動波形を達成するデータのプログラミングを介して、どの波形を適用するかに関して液滴毎に指示される。本構成情報は、基板に適用されるであろう発射決定からプランタ(または制御プロセッサ)によって別個に記憶される。
【0066】
図5Aは、概して、数字501によって指定される、1つのそのような実施形態を図示する。詳細には、印刷される材料の特定の層に対する標的領域あたりの意図された充填量を定義するデータを受信するために、プロセッサ503が使用される。数字505によって表されるように、本データは、格子点または位置アドレスあたりの液滴量を定義する、レイアウトファイルまたはビットマップファイルであり得る。一連の圧電変換器507、508、および509は、それぞれ、ノズル駆動波形およびプリントヘッド間製造変動を含む、多くの要因に依存する、関連放出液滴量511、512、および513を生成する。較正動作中に、変数のセットのそれぞれは、使用されるであろう特定のインクを考慮して、ノズル間変動および異なる駆動波形の使用を含む、液滴量に及ぼすその効果について試験される。所望であれば、本較正動作は、例えば、温度、ノズルの詰まり、ノズル寿命、または他のパラメータの変化に応答するように、動的にされることができる。本較正は、印刷計画および次の印刷を管理する際に使用するために、測定データをプロセッサ503に提供する、液滴測定デバイス515によって表される。一実施形態では、本測定データは、オフラインプロセスとして、(例えば、何千個ものプリントヘッドノズルおよび潜在的に多数の可能なノズル発射波形について)文字通り数分、例えば、何千個ものノズルについてはわずか30分、好ましくはさらに少ない時間を要する、動作中に計算される。別の実施形態では、そのような測定は、反復して、つまり、各ノズルについて、異なる時点で(例えば、基板が装填および非装填されるにつれて、組立ラインプロセスにおいて連続基板の間で)ノズルの異なるサブセットを更新する様式で行われることができる。非撮像(例えば、干渉)技法が、随意に使用されることができ、毎秒何十から何百ものノズルを覆って、ノズルにつき何十回もの液滴測定を潜在的にもたらす。本データおよび任意の関連統計的モデル(および平均)は、受信されたときにレイアウトデータまたは印刷イメ
ージ(例えば、ビットマップデータ)505を処理する際に使用するために、メモリ517に記憶されることができる。1つの実装では、プロセッサ503が、実際のプリンタから遠隔にあるコンピュータの一部である一方で、第2の実装では、プロセッサ503は、製品用の製作機構(例えば、ディスプレイを製作するためのシステム)またはプリンタのいずれか一方と統合される。
【0067】
描写される実施形態について液滴の発射を行うために、1つまたはそれを上回るタイミングまたは同期化信号519のセットが、基準として使用するために受信され、これらは、特定のノズル(それぞれ、527、528、および529)に対する駆動波形を生成するように、各ノズルドライバ523、524、および525に配信するためにクロックツリー521を通過させられる。各ノズルドライバは、それぞれ、プロセッサ503からマルチビットプログラミングデータおよびタイミング情報を受信する、1つまたはそれを上回るレジスタ531、532、および533を有する。各ノズルドライバおよびその関連レジスタは、それぞれ、レジスタ531、532、および533をプログラムする目的で、1つまたはそれを上回る専用書き込み許可信号(wen)を受信する。一実施形態では、レジスタのそれぞれは、複数の所定の波形を記憶する1kスタティックRAM(SRAM)を含む、かなりの量のメモリと、これらの波形の間で選択し、別様に波形生成を制御するプログラム可能レジスタとを備える。プロセッサからのデータおよびタイミング情報は、マルチビット情報として描写されるが、本情報は、各ノズルへの直列または並列ビット接続のいずれか一方を介して提供されることができる(以下で議論される図5Bで見られるように、一実施形態では、本接続は、図5Aで見られる並列信号表現とは対照的に直列である)。
【0068】
所定の堆積、プリントヘッド、またはインクについて、プロセッサは、液滴を生成するために選択的に適用されることができる、16個の駆動波形のセットを各ノズルのために選択する。本数は、恣意的であり、例えば、ある設計では、4つの波形が使用され得る一方で、別の設計では、4000個の波形を使用され得ることに留意されたい。これらの波形は、有利なことには、各ノズルに対する出力液滴量および/または位置の所望の変動を提供するように、例えば、略理想的な液滴量(例えば、10.00pLの平均液滴量)を生成する少なくとも1つの波形選択を各ノズルに行わせるように、ならびに各ノズルから一連の意図的な量変動を提供するように選択される。種々の実施形態では、16個の駆動波形の同一のセットが、ノズルの全てに使用されるが、描写される実施形態では、各波形がそれぞれの液滴体積特性を与える、16個のおそらく一意の波形が、それぞれ別個に各ノズルについて事前に定義される。
【0069】
印刷中に、各液滴の堆積を制御するために、次いで、事前定義された波形のうちの1つを選択するデータが、ノズル毎の基準で、各ノズルのそれぞれのレジスタ531、532、または533にプログラムされる。例えば、10.00pLの標的液滴量を考慮すると、ノズルドライバ523は、レジスタ531へのデータの書き込みを通して、16個の異なる液滴量のうちの1つに対応する、16個の波形のうちの1つを設定するように構成されることができる。ノズル毎の(および波形毎の)液滴体積および関連分布がプロセッサ503によって登録され、所望の標的充填を生成することを補助してメモリに記憶されると、各ノズルによって生成される体積は、液滴測定デバイス515によって測定されているであろう。本同一プロセスは、液滴位置または軌道について行われることができる。プロセッサは、レジスタ531をプログラムすることによって、特定のノズルドライバ523に16個の波形のうちのプロセッサが選択した1つを出力させたいかどうかを定義することができる。プロセッサはまた、所定のスキャン線のためのノズルの発射へのノズルあたりの遅延またはオフセットを利用するように(例えば、各ノズルをプリントヘッドによって横断される格子と整合させるように、速度または軌道誤差を含む誤差を補正するように、および他の目的で)レジスタをプログラムすることもでき、本オフセットは、各スキ
ャンのためのプログラム可能な数のタイミングパルスによって特定のノズル(または発射波形)の使用を調節する、カウンタによって達成される。実施例を提供すると、液滴測定の結果が、1つの特定の液滴が期待より低い速度を有する傾向があることを示す場合には、対応するノズル波形が、より早くトリガされる(例えば、圧電作動に使用されるアクティブ信号レベルの前の無駄時間を短縮することによって、時間的に前進させられる)ことができ、逆に、液滴測定の結果が、1つの特定の液滴が比較的高い速度を有することを示す場合には、波形は、以降でトリガされることができる等である。他の実施例が明確に可能であり、例えば、いくつかの実施形態では、駆動強度(すなわち、所定のノズルの圧電アクチュエータを駆動するために使用される信号レベルおよび関連電圧)を増加させることによって、遅い液滴速度が妨げられ得る。一実施形態では、全てのノズルに配信される同期信号は、同期化の目的で、定義された時間間隔(例えば、1マイクロ秒)で生じ、別の実施形態では、同期信号は、例えば、プリントヘッドと基板との間の1ミクロン毎の漸進的相対運動を発射するように、プリンタ運動および基板地形に対して調節される。高速クロック(φhs)が、例えば、100メガヘルツ、33メガヘルツ等で、同期信号より何千倍も速く作動させられ、一実施形態では、複数の異なるクロックまたは他のタイミング信号(例えば、ストロボ信号)が、組み合わせて使用されることができる。プロセッサはまた、格子間隔を定義する値もプログラムし、ある実装では、格子間隔は、利用可能なノズルの集合全体に共通するが、これは各実装に当てはまる必要はない。例えば、場合によっては、全ノズルが「5ミクロン毎に」発射するものである、規則的な印刷格子が定義されることができる。本格子は、印刷システム、基板、または両方に特有であり得る。したがって、1つの随意的な実施形態では、先験的に未知である基板地形に合致するように印刷格子を効果的に変換するために使用される、同期周波数またはノズル発射パターンを用いて、特定のプリンタについて印刷格子が定義されることができる。別の考慮される実施形態では、プロセッサが、次いで、(例えば、不規則な印刷格子を定義するように)全てのノズルから読み出される新しい格子間隔を(要求に応じて)選択することができるように、全てのノズルにわたって共有される、いくつかの異なる格子間隔(例えば、16)を、プロセッサが事前に記憶することを可能にするメモリが、全てのノズルにわたって共有される。例えば、(例えば、非色特有の層を堆積させるように)ノズルがOLEDの全ての色成分ウェルのために発射するものである、実装では、3つまたはそれを上回る異なる格子間隔を、プロセッサによってラウンドロビン様式で連続的に適用されることができる。明確に、多くの設計代替案が可能である。プロセッサ503はまた、動作中に各ノズルのレジスタを動的に再プログラムされることもでき、すなわち、同期パルスは、そのレジスタの中で設定される任意のプログラムされた波形パルスを起動するトリガとして適用され、新しいデータが次の同期パルスの前に非同期的に受信された場合には、新しいデータが次の同期パルスとともに適用されるであろうことに留意されたい。プロセッサ503はまた、同期パルス生成(536)のためのパラメータを設定することに加えて、スキャンの開始および速度(535)を制御する。加えて、プロセッサは、プリントヘッドの随意の回転(537)を制御する。このようにして、各ノズルは、任意の時間に(すなわち、任意の「次の」同期パルスとともに)各ノズルに対する16個の異なる波形のうちのいずれか1つを使用して、一斉に(または同時に)発射することができ、選択された発射波形は、1回のスキャン中に発射間で動的に、16個の異なる波形のうちのいずれかの他方と切り替えられることができる。
【0070】
図5Bは、各ノズルに対する出力ノズル駆動波形を生成するためにそのような実施形態で使用される、回路(541)の付加的な詳細を示し、出力波形は、図5Bで「nzzl-drv.wvfm」として表される。より詳細には、回路541は、同期信号、シリアルデータ(「データ」)を搬送する単一のビット線、専用書き込み許可信号(we)、および高速クロック(φhs)の入力を受信する。レジスタファイル543は、それぞれ、初期オフセット、格子定義値、および駆動波形IDを伝える、少なくとも3つのレジスタのデータを提供する。初期オフセットは、記述されるように、印刷格子の開始と整合する
ように各ノズルを調節する、プログラム可能な値である。例えば、複数のプリントヘッド、ノズルの複数の行、異なるプリントヘッド回転、ノズル発射速度およびパターン、ならびに他の要因等の実装変数を考慮すると、初期オフセットは、遅延および他の要因を考慮するように、各ノズルの液滴パターンを印刷格子の開始と整合させるために使用されることができる。オフセットは、例えば、基板地形に対して印刷格子またはハーフトーンパターンを回転させるように、もしくは基板の誤整合を補正するように、複数のノズルにわたって異なる方法で適用されることができる。同様に、記述されるように、オフセットはまた、異常な速度または他の効果を補正するために使用されることもできる。格子定義値は、プログラムされた波形がトリガされる前に「数えられる」同期パルスの数を表す数であり、フラットパネルディスプレイ(例えば、OLEDパネル)を印刷する実装の場合に、印刷される標的領域は、おそらく、規則的な(一定の間隔)または不規則的な(複数の間隔)印刷格子に対応する、異なるプリントヘッドノズルに対して1つまたはそれを上回る規則的な間隔を有する。前述のように、ある実装では、プロセッサは、要求に応じて全てのノズルのためのレジスタ回路に読み出すことができる、最大16個の異なる印刷格子間隔を定義するように、独自の16エントリSRAMを保つ。したがって、印刷格子間隔値が2(例えば、2ミクロン毎)に設定された場合には、各ノズルは、この間隔で発射されるであろう。駆動波形IDは、各ノズルに対する事前に記憶された駆動波形のうちの1つを選定するように使用される、選択値である。一実施形態では、駆動波形IDは、4ビット選択値であり、各ノズルは、16×16×4Bエントリとして記憶される、最大16個の所定のノズル駆動波形を記憶するように、独自の専用1kバイトSRAMを有する。簡潔には、各波形は、16個の離散信号レベルから成り、各波形に対する16個のエントリのそれぞれは、プログラム可能な信号レベルを表す4バイトを含有し、これらの4バイトは、高速クロックのパルスの数を数えるために使用される、2バイトの分解能電圧レベルおよび2バイトのプログラム可能な持続時間を表す。したがって、各プログラム可能な波形は、(0~1個の)離散パルスから、それぞれプログラム可能な電圧および持続時間の(例えば、33メガヘルツクロックの1~255個のパルスに等しい持続時間の)最大16個までの離散パルスから成ることができる。
【0071】
数字545、546、および547は、どのようにして所定のノズルに対して規定波形が生成され得るかを示す、回路の一実施形態を指定する。第1のカウンタ545は、新しい線スキャンの開始によってトリガされる、初期オフセットのカウントダウンを開始するように、同期パルスを受信する。第1のカウンタ545は、ミクロン増分でカウントダウンし、ゼロに達するとき、トリガ信号が第1のカウンタ545から第2のカウンタ546に出力される。本トリガ信号は、本質的に、各スキャン線に対する各ノズルの発射プロセスを開始する。次いで、第2のカウンタ546は、ミクロンの増分でプログラム可能な格子間隔を実装する。第1のカウンタ545が、新しいスキャン線と併せてリセットされる一方で、第2のカウンタ546は、その出力トリガに続いて、高速クロックの次のエッジを使用してリセットされる。第2のカウンタ546は、トリガされたとき、特定のノズルに対する選択された駆動波形形状を生成する、波形回路発生器547を起動する。発生器回路の下で見られる、鎖線のボックス548-550によって表されるように、本後者の回路は、高速クロック(φhs)に従って時期を決定される、高速デジタル・アナログ変換器548、カウンタ549、および高電圧増幅器550に基づく。第2のカウンタ546からのトリガが受信されると、波形発生器回路は、駆動波形ID値によって表される数のペア(信号レベルおよび持続時間)を取り出し、信号レベル値に従って所定のアナログ出力電圧を生成し、カウンタ549は、カウンタに従って持続時間のDAC出力を保持するために効果的である。次いで、関連出力電圧レベルが、高電圧増幅器550に適用され、ノズル駆動波形として出力される。次いで、次の数のペアが、次の信号レベル値/持続時間等を定義するように、レジスタ543からラッチされる等である。
【0072】
描写された回路は、プロセッサ503によって提供されるデータに従って、任意の所望
の波形を定義する効果的な手段を提供する。格子の幾何学形状に準拠すること、または異常な速度または飛行角度を伴うノズルを軽減することが必要な場合、任意の特定の信号レベル(例えば、同期に対するオフセットを定義する第1の「0」信号レベル)と関連付けられる持続時間および/または電圧レベルが、調節されることができる。記述されるように、一実施形態では、プロセッサは、事前に波形のセット(例えば、ノズルあたり16個の可能な波形)を決定し、次いで、これらの選択された波形のそれぞれの定義を、各ノズルのドライバ回路用のSRAMに書き込み、次いで、4ビット駆動波形IDを各ノズルレジスタに書き込むことによって、発射決定に応答して適用されるプログラム可能な波形のデフォルト選択が達成される。
【0073】
パルスを成形するための複数の信号レベルの使用が、図5Cを参照して議論される。
【0074】
つまり、一実施形態では、波形が、例えば、デジタルデータによって定義される、一連の離散信号レベルとして事前に定義されることができ、駆動波形が、デジタル・アナログ変換器(DAC)によって生成される。図5Cの数字551は、離散信号レベル555、557、559、561、563、565、および567を有する、波形553を参照する。本実施形態について記述されるように、各ノズルドライバは、最大16個の異なる信号波形を受信して記憶する回路を含み、各波形は、それぞれマルチビット電圧および持続時間として表される、一連の最大16個の信号レベルとして定義される。すなわち、パルス幅は、1つまたはそれを上回る信号レベルについて異なる持続時間を定義することによって、効果的に変動させられることができ、駆動電圧は、微妙な液滴サイズ変動を提供するように選定される様式で波形成形されることができ、例えば、液滴体積は、0.10pLの単位等で特定の体積漸次増分を提供するように測定される。したがって、そのような実施形態で、波形成形は、標的液滴体積値に近づくように液滴体積を調整する能力を提供する。上記で例示される技法を使用する等、他の特定の液滴体積および位置と組み合わせるとき、これらの技法は、標的領域あたりの精密な充填体積を促進する。別の実施形態では、所定の波形が適用されることができ、随意のさらなる波形成形またはタイミングが、液滴体積、速度、および/または軌道を調節するように、適宜に適用される。さらに別の実施例では、ノズル駆動波形代替案の使用は、さらなる波形成形が必要ではないように、体積を計画する機構を提供する。
【0075】
図5Dは、さらに別の設計571を示す。例えば、マスタコンピュータのCPU573は、複数のプリントヘッド(例えば、それぞれ何百もの印刷ノズルを有する、6つの異なるプリントヘッドのうちの1つ)を有する印刷モジュールに(誤差について調節された)印刷データを送信する。印刷モジュールにおいて、イーサネット(登録商標)接続575は、CPUからデータを受信し、そのデータをフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)577に提供する。FPGA内のカスタマイズされた「ソフトプロセッサ」(578)は、適宜にデータを処理し、そのデータをメモリ(すなわち、ダイナミックランダムアクセスメモリまたは「DRAM」)579に書き込む。上記で説明される実施形態と異なり、描写される実施形態では、波形が、1つまたはそれを上回るノズルによって使用するためにメモリに書き込まれ、データが書き込まれ、または記憶される、特定の形態が、実装決定であり得る。例えば、一実施形態では、ソフトプロセッサ578は、各ノズルの一連の駆動レベル(例えば、図5Cに関連する上記の議論を参照)として特定の波形を書き込み、次いで、他のFPGA論理580は、適切な時間に本データを読み出し、これを増幅器581に提供し、最終的に、関連プリントヘッド583および関連ノズルドライバに提供する。1つの実装では、描写されるFPGA577およびDRAM579は、各プリントヘッドの構成要素である(例えば、データが各プリントヘッドに別個に伝送される)が、これは全ての実施形態に当てはまるわけではない。論理580および増幅器581の1つの機能は、すなわち、(必要に応じて、または設計に適宜に)並行して適切な時間に各ノズルについてともに読み出され得るように、適切な波形を並列形態にする
ことであることに留意されたい。1つの実装では、DRAM579は、随意に、各ノズルのために別個のメモリを有するように編成されることができる。本実施形態では、トリガを使用する代わりに、各ノズルが16個の波形のうちの1つを受信する(すなわち、1つの波形が、特定のノズルが発射されないものであることを示す、平坦な波形またはゼロ駆動信号である)ことに留意されたい。特定の駆動波形は、CPU573によって動的に供給され、または事前に書き込まれることができ(すなわち、しかし動的に変更可能であり得る)、実行時4ビット値が、ノズル発射決定および関連波形選択を提供する(ならびにDRAM579または論理580からその波形の出力をトリガする)ために使用される。他の代替案も、可能である。
【0076】
このようにして、例示的製造デバイスで使用され得るようなノズル制御回路が紹介されているが、ここで、付加的詳細が、そのようなデバイスの1つの可能な実装に関して提示される。以前に示唆されたように、本明細書に説明される技法の1つの考慮される実装は、アレイの中でフラットパネルデバイスを製造するものであり、次いで、これらのデバイスが共通基板から切断される。以下の議論では、より詳細には、(例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、コンピュータ、テレビ、モニタ、または他の形態のディスプレイとして)電子機器で使用され得る、ソーラパネルおよび/またはディスプレイデバイスの製造に適用される、そのような印刷を行うための例示的システムが説明されるであろう。本開示によって提供される製造技法は、本特定の用途によって限定されず、例えば、任意の3D印刷用途および広範囲の他の形態の製品に適用されることができる。
【0077】
図6Aは、参照数字601によって集合的に指定される、いくつかの異なる実装層を表す。これらの層の各1つは、本明細書で紹介される技法の可能な離散実装を表す。第1に、本開示で紹介される技法は、グラフィック603によって表されるように、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令の形態(例えば、コンピュータまたはプリンタを制御するための実行可能命令もしくはソフトウェア)を成すことができる。第2に、コンピュータアイコン605により、これらの技法はまた、随意に、例えば、販売または他の製品での使用のための構成要素を設計もしくは製造する会社内で、コンピュータまたはネットワークの一部として実装されることもできる。第3に、記憶媒体グラフィック607を使用して例示されるように、以前に紹介された技法は、例えば、上記の議論により、作用されたときに、整合誤差を軽減するように、異なるインク体積もしくは位置の使用に依存する構成要素の1つまたはそれを上回る層をプリンタに製作させるであろう、データとして、記憶されたプリンタ制御命令の形態を成すことができる。プリンタ命令は、例えば、LANを経由して、プリンタに直接伝送され得ることに留意されたい。これに関連して、記憶媒体グラフィックは、(限定ではないが)コンピュータまたはプリンタの内側にある、もしくはそれにアクセス可能であるRAM、またはフラッシュドライブ等の携帯用媒体を表すことができる。第4に、製作デバイスアイコン609によって表されるように、上記で紹介される技法は、製作装置または機械の一部として、もしくはそのような装置または機械内のプリンタの形態で実装されることができる。製作デバイス609の特定の描写は、以下の図6Bに関連して議論されるであろう、1つの例示的プリンタデバイスを表すことに留意されたい。上記で紹介される技法はまた、製造された構成要素のアセンブリとして具現化されることもできる。例えば、図6Aでは、いくつかのそのような構成要素が、最終消費者製品に組み込むために分離されて販売されるであろう、半完成フラットパネルデバイスのアレイ611の形態で描写される。描写されたデバイスは、例えば、1つまたはそれを上回る光生成層もしくはカプセル化層、または上記で紹介される技法に依存して製作される他の層を有してもよい。上記で紹介される技法はまた、例えば、携帯用デジタルデバイス613(例えば、電子パッドもしくはスマートフォン等)用のディスプレイの形態で、テレビディスプレイ画面615(例えば、OLED TV)、ソーラパネル617、または他のタイプのデバイスとして、参照されるような最終消費者製品の形態で具現化されることもできる。
【0078】
図6Bは、本明細書に開示される技法を適用するために使用され得る、1つの考慮されるマルチチャンバ製作装置621を示す。一般的に言えば、描写された装置621は、移送モジュール623と、印刷モジュール625と、処理モジュール627とを含む、いくつかの一般的モジュールまたはサブシステムを含む。各モジュールは、印刷が、例えば、第1の制御された雰囲気中で印刷モジュール625によって行われることができ、他の処理、例えば、無機カプセル化層堆積または(例えば、印刷された材料のための)硬化プロセス等の別の堆積プロセスが、第2の制御された雰囲気中で行われることができるように、制御された環境を維持する。装置621は、制御されていない雰囲気に基板を暴露することなく、モジュールの間で基板を移動させるために、1つまたはそれを上回る機械ハンドラを使用する。任意の所定のモジュール内で、そのモジュールに行われる処理に適合される、他の基板取扱システムおよび/または特定のデバイスならびに制御システムを使用することが可能である。
【0079】
移送モジュール623の種々の実施形態は、入力ロードロック629(すなわち、制御された雰囲気を維持しながら異なる環境の間で緩衝を提供するチャンバ)と、移送チャンバ631(基板を輸送するためのハンドラも有する)と、大気緩衝チャンバ633とを含むことができる。印刷モジュール625内で、印刷プロセス中の基板の安定した支持のための浮動式テーブル等の他の基板取扱機構を使用することが可能である。加えて、分割軸またはガントリ運動システム等のxyz運動システムが、基板に対する少なくとも1つのプリントヘッドの精密な位置付けに使用されることができるとともに、印刷モジュール625を通した基板の輸送のためのy軸運搬システムを提供する。また、例えば、2つの異なるタイプの堆積プロセスが制御された雰囲気中の印刷モジュール内で行われることができるように、例えば、それぞれのプリントヘッドアセンブリを使用して、印刷用の複数のインクを印刷チャンバ内で使用することも可能である。印刷モジュール625は、不活性雰囲気(例えば、窒素)を導入し、別様に環境調整のための雰囲気(例えば、温度および圧力)、ガス構成要素、および粒子状物質の存在を制御するための手段とともに、インクジェット印刷システムを収納するガスエンクロージャ635を備えることができる。
【0080】
処理モジュール627の種々の実施形態は、例えば、移送チャンバ636を含むことができ、本移送チャンバはまた、基板を輸送するためのハンドラも有する。加えて、処理モジュールはまた、出力ロードロック637、窒素スタック緩衝器639、および硬化チャンバ641を含むこともできる。いくつかの用途では、硬化チャンバは、モノマーフィルムを一様なポリマーフィルムに硬化させ、焼き付け、または乾燥させるために使用されることができる。例えば、2つの詳細に考慮されるプロセスは、加熱プロセスおよび紫外線放射硬化プロセスを含む。
【0081】
1つの用途では、装置621は、液晶ディスプレイ画面またはOLEDディスプレイ画面の大量生産、例えば、単一の大型基板上で1度に(例えば)8枚の画面のアレイの製作のために適合される。これらの画面は、テレビに、および他の形態の電子デバイス用のディスプレイ画面として使用されることができる。第2の用途では、本装置は、さらに同一の様式でソーラパネルの大量生産に使用されることができる。
【0082】
印刷モジュール625は、有利なことには、OLEDディスプレイデバイスの敏感な要素を保護することに役立つ、有機光生成層またはカプセル化層を堆積させるために、そのような用途で使用されることができる。例えば、描写された装置621は、基板を装填されることができ、カプセル化プロセス中に制御されていない雰囲気への暴露によって中断されない様式で、種々のチャンバの間で前後に基板を移動させるように制御されることができる。基板は、入力ロードロック629を介して装填されることができる。移送モジュール623の中に位置付けられるハンドラは、基板を入力ロードロック629から印刷モ
ジュール625に移動させることができ、印刷プロセス完了に続いて、硬化のために基板を処理モジュール627に移動させることができる。それぞれ制御された厚さである、後続の層の繰り返しの堆積によって、総カプセル化が、任意の所望の用途に適するように蓄積されることができる。もう一度、上記で説明される技法が、カプセル化プロセスに限定されず、また、多くの異なるタイプのツールが使用され得ることに留意されたい。例えば、装置621の構成は、異なる並置で種々のモジュール623、625、および627を配置するように変動させられることができ、また、付加的な、より少ない、または異なるモジュールも使用されることができる。
【0083】
図6Bは、連結されたチャンバまたは製作構成要素のセットの一実施例を提供するが、明確に多くの他の可能性が存在する。上記で紹介される技法は、図6Bで描写されるデバイスとともに、または実際に、任意の他のタイプの堆積機器によって行われる製作プロセスを制御するために、使用されることができる。
【0084】
図6Cは、堆積プロセス中に出現し得るような基板およびプリンタの平面図を提供する。印刷チャンバは、概して、参照数字651によって指定され、印刷される基板は、概して、数字653によって指定され、基板を輸送するために使用される支持テーブルは、概して、数字655によって指定される。一般的に言えば、支持テーブルによる(例えば、数字657によって表されるように、浮動支持を使用する)基板のxおよびy次元移動を含み、概して、矢印663によって表されるように、トラベラ661に沿った1つまたはそれを上回るプリントヘッド659の「遅軸」x次元移動を使用する、移動の組み合わせによって、基板の任意のxy座標に達する。記述されるように、浮動式テーブルおよび基板取扱インフラストラクチャは、基板を移動させ、有利なことには、必要に応じて1つまたはそれを上回る「高速軸」に沿って傾斜排除制御を提供するために使用される。プリントヘッドは、(例えば、プリントヘッドが「遅軸」に沿って、左から右に、およびその逆も同様に移動させられると、プリンタ格子点に対応する列の印刷を達成するように)それぞれ、テンプレートから導出される発射パターンによって別個に制御される、複数のノズル665を有すると見なされる。1つまたはそれを上回るプリントヘッドと基板との間の相対運動が、高速軸(すなわち、y軸)の方向に提供されると、印刷は、典型的には、個々の行のプリンタ格子点の行を辿る、帯状部分を表す。プリントヘッドはまた、有利なことには、(例えば、数字667により、1つまたはそれを上回るプリントヘッドの回転によって)有効ノズル間隔を変動させるように調節されることができる。所望に応じて、複数のそのようなプリントヘッドが、相互に対してx次元、y次元、および/またはz次元オフセットで配向されて、ともに使用され得ることに留意されたい(図6Cの軸凡例669を参照)。印刷動作は、所望に応じて、標的領域全体(および任意の境界領域)がインクで印刷されるまで継続する。必要量のインクの堆積に続いて、(例えば、熱プロセスを使用して)インクを乾燥させるように溶媒を蒸発させることによって、または紫外線硬化プロセス等の硬化プロセスの使用によってのいずれかで、基板が完成させられる。
【0085】
図6Dは、本明細書に規定されるような1つまたはそれを上回る層を有するデバイスを製作するために使用され得る、1つの装置(671)の種々のサブシステムを示す、ブロック図を提供する。ソフトウェア(図6Dに示されていない)によって提供される命令の下で作用するプロセッサ673のセットによって、種々のサブシステムにわたる調整が提供される。前述のように、オンザフライ変換を行って基板またはパネル誤差を補正するために、一実施形態では、これらのプロセッサは、監視プロセッサまたは汎用CPUと、並列処理に使用される付加的プロセッサのセットとを含む。1つの詳細に考慮される実装では、これらの付加的プロセッサは、マルチコアプロセッサまたはグラフィック処理ユニット(GPU、例えば、何百またはそれを上回るコアを伴う)の形態を成す。各コアは、基板誤差に合致するよう印刷イメージを歪曲させるように変換するために、印刷イメージの一部を割り当てられる。誤差がパネルまたは他の製品毎の基準で独立して補正される場合
には、各コアは、有利なことには、(すなわち、特定のコアが、全ての割り当てられたイメージデータに単一の変換動作のみを行うように)単一の製品またはパネルの一部または一部分を割り当てられることができる。並列処理および/または本形態の委任は、全ての実施形態に必要とされるわけではない。製作プロセス中に、プロセッサは、ハーフトーン印刷イメージによって提供される発射命令に応じて、プリントヘッドに種々の体積のインクを放出させるように、データをプリントヘッド675に送給する。プリントヘッド675は、典型的には、行またはアレイで配列される複数のインクジェットノズルと、圧電または他の変換器の起動に応答してインクの噴出を可能にする関連リザーバとを有する。そのような変換器は、対応する圧電変換器に印加される電子発射波形信号によって統制される量で、それぞれのノズルに制御された量のインクを放出させる。他の発射機構も、使用されることができる。プリントヘッドは、ハーフトーン印刷イメージによって表されるように、格子座標に対応する種々のx-y位置でインクを基板677に適用する。位置の変動は、(例えば、基板を横断する1つまたはそれを上回る帯状部分を印刷に表させる)プリントヘッド運動システム679および基板取扱システム681の両方によって達成される。一実施形態では、プリントヘッド運動システム679が、トラベラに沿ってプリントヘッドを前後に移動させる一方で、基板取扱システムは、例えば、整合および傾斜排除のために、安定した基板支持と、基板の「x」および「y」次元輸送(ならびに回転)の両方とを提供する。印刷中に、基板取扱システムが、1つの次元(例えば、図6Cに対して「y」次元)内で比較的速い輸送を提供する一方で、プリントヘッド運動システム679は、例えば、プリントヘッドオフセットのために、別の次元(例えば、図6Cに対して「x」次元)内で比較的遅い輸送を提供する。別の実施形態では、基板取扱システム681によって取り扱われる一次輸送とともに、複数のプリントヘッドが使用されることができる。画像捕捉デバイス683は、任意の基準の場所を特定し、以前に説明された整合および/または誤差検出機能を支援するために使用されることができる。
【0086】
本装置はまた、印刷動作を支援するように、インク送達システム685と、プリントヘッド保守システム687とを備える。プリントヘッドは、周期的に較正され、または保守プロセスを受けることができる。このような目的で、保守シーケンス中に、プリントヘッド保守システム687は、特定のプロセスにとって適宜に、適切な下準備、インクまたはガスのパージ、試験および較正、ならびに他の動作を行うために使用される。そのようなプロセスはまた、例えば、以前に参照された出願者のPCT特許出願(PCT/US14/35193)で議論されるように、ならびに数字691および692によって参照されるように、液滴体積、速度、および軌道等のパラメータの個々の測定を含むこともできる。
【0087】
以前に紹介されたように、印刷プロセスは、制御された環境で、つまり、堆積層の有効性を劣化させ得る汚染物質のリスクの低減を提示する様式で、行われることができる。この趣旨で、本装置は、機能ブロック690によって表されるように、チャンバ内の雰囲気を制御するチャンバ制御サブシステム689を含む。随意のプロセス変形例は、記述されるように、周囲窒素ガス雰囲気(もしくは特異的に選択されたガスを有する、および/または不要な粒子状物質を除外するように制御される、別の不活性環境)の存在下で堆積材料の噴出を行うことを含むことができる。最終的に、数字693によって表されるように、本装置はまた、必要に応じて、ハーフトーンパターン情報またはハーフトーンパターン生成ソフトウェア、テンプレート印刷イメージデータ、および他のデータを記憶するために使用され得る、メモリサブシステムも含む。例えば、メモリサブシステムは、各液滴の発射(およびタイミング)を統制するプリンタ制御命令を内部で生成するために、上記で紹介される技法に従って、前もって生成された印刷イメージの変換のための動作メモリとして使用されることができる。そのようなレンダリングの一部または全てが他の場所で行われ、本装置のタスクが受信されたプリンタ命令に従ってデバイス層を製作することである場合には、受信された命令は、印刷プロセスおよび/または保守中に適宜に使用するた
めにメモリサブシステム693に記憶されることができる。数字694によって表されるように、1つの随意の実施形態では、個々の液滴詳細は、任意の所定のノズルの発射波形の変動を通して(例えば、ノズル異常を補正するように)変動させられることができる。一実施形態では、代替発射波形のセットが、共有または専用基準で、事前に選択されて各ノズルに利用可能にされ、随意に、前述のように基板変動(誤差)処理695と併せて使用されることができる。記述されるように、いくつかの実施形態が、異なるノズルおよび/またはあるノズルの駆動波形を使用して達成される誤差の補償とともに、(すなわち、誤差にもかかわらず)所定のスキャン経路を使用する一方で、別の実施形態では、印刷最適化(696)が、スキャン経路詳細を再査定し、潜在的に堆積時間を改良するように行われる。
【0088】
図7は、議論されたプロセスのうちのいくつかと関連付けられる別のフロー図701を提供する。以前の実施例と同様に、数字703により、所望の層のレイアウトを表すデータが最初に受信される。本データは、堆積させられる層の境界を規定し、(例えば、所定のパネルのための)着目層の全体を通して厚さを定義するために十分な情報を提供する。本データは、プロセス701が行われる同一の機械またはデバイス上で生成されることができ、もしくは異なる機械によって生成されることができる。一実施形態では、受信されたデータは、xy座標系に従って定義され、提供された情報は、例えば、随意に、以前に紹介されたxミクロン×yミクロン×zミクロン実施例と一致する、層の全体を通して適用される単一の高さまたは厚さを規定する、任意の表されたxy座標点における所望の層厚さを計算するために十分である。数字705により、本データは、層を受容し得る堆積領域中で、各印刷セル(または各印刷ピクセル)のグレースケール値に変換されることができる。印刷セル領域がレイアウトデータに合致するxy座標系に本質的に対応しない場合には、レイアウトデータは、各印刷ピクセルのグレースケール値を得るように(例えば、複数の座標点の厚さデータを平均化することによって、および/または補間を使用して)変換される。本変換は、例えば、関係または方程式を使用して生成される、所望のマッピング情報に基づき得る。数字707により、均質層を生成するために(または他の所望の効果のために)、グレースケール値が、随意に調節されることができる。一実施例を提供すると、所望の層の下に位置し得る微小構造の様々な高さを補償することが所望される場合、随意の技法が、オフセットを追加して、堆積層の頂面を効果的に平坦化するように、特定の場所における着目層を「強化する」グレースケール値を選択する。一実施形態では、(例えば、インスキャン方向での)ノズル発射異常を補正して、(例えば、特定のノズルまたはノズルのセットが不十分なインク体積を生成する場合)より多くのインクまたは(例えば、特定のノズルまたはノズルのセットが過剰なインク体積を生成する場合)より少ないインクを堆積させるために、グレースケール値操作も使用されることができる。そのような随意のプロセスは、機能ブロック714により、較正プロセスおよび/または実験に判定されたデータを前提にすることができる。次いで、数字709により、グレースケール値は、液滴密度パターン(例えば、特定のハーフトーンパターン)に変換され、次いで、数字710により、ビットマップが生成される。図によって示されるような誤差拡散は、層の均質性を助長することに役立つように依拠されることができる。
【0089】
図7は、随意に、堆積層の一様性および精度を確実にし、検出されたパネルまたは基板位置誤差を調節することに役立つように適用される、いくつかのノズル/波形誤差補正プロセス713の集合の使用を示す。任意の下位製品層との正確な位置合わせ、水/酸素障壁を生成するための適切なカプセル化の作成を確実にするため、またはディスプレイパネルの高品質光生成もしくは光誘導要素を提供するため、または他の目的もしくは効果のためであろうと、そのような一様性は、デバイス品質にとって重要であり得る。前述のように、較正プロセスまたは実験に判定された(推測計算された)データは、数字714により、グレースケール値の誤差、またはノズルもしくはノズル波形詳細、または基板もしくはパネル位置変動を補正するために使用されることができる。代替として、個々のノズル
駆動波形は、数字715によって表されるように、誤差を補正するように計画または調節されることができる。別の実施形態では、前述のように、ノズルが検証され、または適格と見なされることができ(719)、各ノズルは、最小液滴生成閾値を満たすように判定されるか、または使用から不適格と見なされるかのいずれかである。特定のノズルが不適格と見なされているが、使用のために暫定的に選択される場合には、適切な液滴堆積を提供するために、数字716により、異なるノズル(または容認可能なノズルの繰り返しの通過)が、そうでなければ不適格と見なされたノズルによって印刷されたであろう液滴を堆積させるために使用されることができる。例えば、一実施形態では、プリントヘッドは、1つのノズルが異常である場合、特定の格子点に所望される液滴を堆積させるために、異なる冗長ノズルが使用されることができるように、行および列の両方で配列されるノズルを有する。随意に、また、例えば、(これを可能にするよう定位置で調節されるプリントヘッドとともに)異なるノズルを使用して、またはスキャンの数を増加もしくは減少させて、所望の液滴が堆積させられることができるような様式で、プリントヘッドをオフセットして、スキャン経路を調節するために、そのような問題が考慮されて使用されることもできる。これは、図7で数字717によって表される。多くのそのような代替案が、可能である。数字720および721によって表されるように、一実施形態では、各ノズルが、(測定のノズル毎または駆動波形毎の分布を生じるように)液滴パラメータを繰り返し測定する液滴測定デバイス(720)を使用して、事前に較正され、次いで、ソフトウェアが、ノズル位置誤差および/または体積、速度、ならびに軌道のノズル液滴平均を理解し、かつこれらのパラメータのそれぞれの予期されるノズル毎の分散を理解して、各ノズルの統計的モデル(721)を構築する。本データは、記述されるように、特定のノズル(および/または液滴)を適格と見なす/検証するため、もしくは各個別液滴を生成するために使用されるであろうノズルを選択するため、および別様に各新しい基板または他の製品アレイのテンプレート印刷イメージを調節もしくはカスタマイズするために使用されることができる。各そのような測定/誤差補正プロセスは、すなわち、所望の層性質を確実にしながら、印刷プロセスを最適化するよう、プリンタ制御データが生成および/または更新されるように、印刷イメージ調節/カスタマイズ化を含む印刷計画(722)、ならびに任意のスキャン経路計画および/または印刷格子計算の考慮に入れられることができる。最終的に、次いで、数字725により、最終印刷データが、実行時にプリンタに送信するために生成される。
【0090】
図8A-8Dは、概して、ノズル毎の液滴測定および検証のための技法を導入するために使用される。
【0091】
より詳細には、図8Aは、光学システム801および比較的大型のプリントヘッドアセンブリ803(すなわち、それぞれ多数の個々のノズル、例えば、807を伴う、それぞれのプリントヘッド805A/805Bのノズルプレートによって表される)を描写する、例証的な図を提供する。典型的な実装では、何百から何千ものノズルが存在する。インク供給部(図示せず)が、各ノズル(例えば、ノズル807)と流体的に接続され、圧電変換器(同様に図示せず)が、ノズルあたりの電子制御信号の制御下でインクの液滴を噴出するために使用される。ノズル設計は、ノズルプレートの氾濫を回避するように、各ノズル(例えば、ノズル807)においてインクのわずかな陰圧を維持し、所定のノズルに対する電子信号は、対応する圧電変換器を起動し、所定のノズルのためのインクを加圧し、それによって、所定のノズルから1つまたはそれを上回る液滴を放出する。一実施形態では、各ノズルに対する制御信号は、通常は0ボルトであり、所定の電圧での正のパルスまたは信号レベルは、特定のノズルがそのノズルに対する液滴(パルスにつき1つ)を放出するために使用される。別の実施形態では、異なる調整されたパルス(または他のより複雑な波形)が、ノズル毎に使用されることができる。しかしながら、図8Aによって提供される実施例に関連して、液滴が排出つぼ809によって収集されるようにプリントヘッドから下向きに(すなわち、3次元座標系808に対してz軸高さを表す「h」の方向
に)放出される、特定のノズル(例えば、ノズル807)によって生成される液滴体積を測定することが所望されると仮定されるはずである。典型的用途では、「h」の寸法は、典型的には、約1ミリメートルまたはそれ未満であり、動作プリンタ内でこのようにして個別に測定されるそれぞれの液滴を有する、何千ものノズル(例えば、10,000個のノズル)があることに留意されたい。したがって、精密に各液滴(すなわち、説明されたような約1ミリメートルの測定窓内で、大型プリントヘッドアセンブリ環境内で何千ものノズルのうちの特定のな1つから生じる液滴)を光学的に測定するために、ある技法が、光学測定のために相互に対して光学アセンブリ801、プリントヘッドアセンブリ803、または両方の要素を精密に位置付けるように、開示される実施形態で使用される。
【0092】
一実施形態では、これらの技法は、(a)光学較正/測定のために液滴を生成するものである任意のノズルに直接隣接して測定領域815を精密に位置付けるための(例えば、次元面813内の)光学システムの少なくとも一部のx-y運動制御(811A)、および(b)面下光学回復(811B)の組み合わせを利用する(例えば、それによって、広いプリントヘッド表面積にもかかわらず、任意のノズルの隣の測定領域の容易な配置を可能にする)。したがって、約10,000個またはそれを上回る印刷ノズルを有する例示的実施形態では、本運動システムは、プリントヘッドアセンブリのそれぞれのノズルの排出経路に近接して、(例えば)10,000ほどの離散位置に光学システムの少なくとも一部分を位置付けることが可能である。一実施形態では、さらに微細な位置付け能力を有する、連続運動システムまたはシステムが使用されることができる。以下で議論されるように、2つの考慮された光学測定技法は、シャドウグラフィおよび干渉法を含む。それぞれを用いると、飛行中の液滴を捕捉するよう(例えば、シャドウグラフィの場合は液滴の影を効果的に撮像するよう)、精密な焦点が測定領域上で維持されるように、光学部が、典型的には定位置で調節される。典型的な液滴は、直径が約数ミクロンであり得るため、光学的配置は、典型的には、極めて精密であり、プリントヘッドアセンブリおよび測定光学部/測定領域の相対的位置付けに関して課題を提示することに留意されたい。いくつかの実施形態では、本位置付けを支援するために、光学システムおよびプリントヘッドの相対的位置付けに干渉することなく、測定光学部が測定領域の近くに配置されることができるように、光学部(鏡、プリズム等)が、測定領域815から生じる次元面813の下方で感知するための光捕捉経路を配向するために使用される。これは、内側で液滴が撮像されるミリメートル次数の堆積高h、または監視されているプリントヘッドによって占有される大規模xおよびy幅によって制限されない様式で、効果的な位置制御を可能にする。干渉法ベースの液滴測定技法を用いると、異なる角度から小液滴に入射する別個の光線が、光路に対して略直角な視点から検出可能な干渉パターンを作成し、したがって、そのようなシステム内の光学部は、光源ビームの経路から約90度外れた角度からであるが、液滴パラメータを測定するよう、面下光学回復を利用する様式でも光を捕捉する。他の光学測定技法も使用されることができる。これらのシステムのさらに別の変異形では、運動システム811Aは、随意に、かつ有利なことには、液滴測定中にプリントヘッドアセンブリを移動させることなく、液滴測定システムの選択的従事および離脱を可能にする、xyz運動システムであるように作製される。手短に紹介すると、1つまたはそれを上回る大型プリントヘッドアセンブリを有する、工業用製作デバイスでは、製造稼働時間を最大限化するために、各プリントヘッドアセンブリが、1つまたはそれを上回る保守機能を果たすように、時としてサービスステーションに「駐留させられる」であろうことが考慮され、プリントヘッドの純然たるサイズおよびノズルの数を考慮すると、プリントヘッドの異なる部品上で複数の保守機能を一度に果たすことが所望され得る。この趣旨で、そのような実施形態では、逆よりもむしろプリントヘッドの周囲で測定/較正デバイスを移動させることが有利であり得る。[これは、次いで、例えば、所望であれば別のノズルに関する、他の非光学的保守プロセスの従事も可能にする。]これらの動作を促進するために、プリントヘッドアセンブリは、随意に、光学較正の対象となる特定のノズルまたは一連のノズルを識別するシステムを用いて、「駐留させられる」ことができる。いったんプリント
ヘッドアセンブリまたは所定のプリントヘッドが静止すると、運動システム811Aは、特定のノズルから噴出される液滴を検出するために好適な位置で測定領域815を精密に位置付けるために、「駐留させられた」プリントヘッドアセンブリに対して光学システムの少なくとも一部を移動させるように従事させられ、移動のz軸の使用は、プリントヘッドの面の十分に下方からの光回復光学部の選択的従事を可能にし、光学較正の代わりに、またはそれに加えて、他の保守動作を促進する。おそらく別様に記述すると、xyz運動システムの使用は、サービスステーション環境で使用される他の試験または試験デバイスから独立している、液滴測定システムの選択的従事を可能にする。本構造は、全ての実施形態に必要とされるわけではなく、1つのみのプリントヘッドアセンブリが移動し、測定アセンブリが静止しているか、またはプリントヘッドアセンブリの駐留が必要ではない、他の代替案も可能であることに留意されたい。
【0093】
一般的に言えば、液滴測定に使用される光学部は、光源817と、(必要に応じて光を光源217から測定領域215に指向する)光送達光学部819の随意的なセットと、1つまたはそれを上回る光センサ821と、液滴を測定するために使用される光を測定領域815から1つまたはそれを上回る光センサ821に指向する回復光学部823のセットとを含むであろう。運動システム811Aは、随意に、噴出されたインクを収集するように容器(例えば、排出つぼ809)も提供しながら、排出つぼ809の周囲の測定領域815から面下場所への液滴測定後の光の指向を可能にする様式で、排出つぼ809とともに、これらの要素のうちのいずれか1つまたはそれを上回る要素を移動させる。一実施形態では、光送達光学部819および/または光回復光学部823は、液滴進行と平行な垂直寸法に沿って、光を測定領域815に/から指向する鏡を使用し、運動システムは、液滴測定中に一体的ユニットとして要素817、819、821、823、および排出つぼ809のそれぞれを移動させる。本設定は、焦点が測定領域815に対して再較正される必要がないという利点を提示する。数字811Cによって記述されるように、光送達光学部もまた、随意に、例えば、概して図示されるように、測定の目的で排出つぼ809の両側で光を指向する、光源817および光センサ821の両方とともに、測定領域の次元面813の下方の場所から光源光を供給するために使用される。数字825および827によって記述されるように、光学システムは、随意に、集束の目的でレンズ、ならびに(例えば、多画素化「写真」の処理に依拠しない非撮像技法のための)光検出器を含むことができる。再度、光学アセンブリおよび排出つぼに対するz運動制御の随意的な使用が、光学システムの随意的な従事および離脱、ならびにプリントヘッドアセンブリが「駐留させられている」間の任意の時点で、任意のノズルに近接する測定領域815の精密な移動を可能にすることに留意されたい。プリントヘッドアセンブリ803のそのような駐留および光学システム801のxyz運動は、全ての実施形態に必要とされるわけではない。例えば、一実施形態では、レーザ干渉法が、液滴特性を測定するために使用され、種々のノズルからの液滴を撮像するように、プリントヘッドアセンブリ(および/または光学システム)が、堆積面内で、またはそれと平行に(例えば、面813内で、またはそれと平行に)、いずれかで移動させられる。他の組み合わせおよび順列も、可能である。
【0094】
図8Bは、いくつかの実施形態のための液滴測定と関連付けられるプロセスのフローを提供する。本プロセスフローは、概して、図8Bの数字831を使用して指定される。より詳細には、参照数字833によって使用されるように、本特定のプロセスでは、プリントヘッドアセンブリが、最初に、例えば、プリンタまたは堆積装置のサービスステーション(図示せず)に駐留させられる。次いで、例えば、堆積面の下方から、光学システムが個々の液滴を測定することが可能である位置までの移動を通して、光学システムの一部または全体の選択的従事によって、液滴測定デバイスが、プリントヘッドアセンブリとともに従事させられる(835)。数字837により、駐留させられたプリントヘッドに対する、1つまたはそれを上回る光学システムの構成要素のこの運動は、随意に、x、y、およびz次元で行われることができる。
【0095】
以前に示唆されたように、単一のノズルおよび関連ノズル発射駆動波形(すなわち、液滴を噴出するために使用されるパルスまたは信号レベル)さえも、液滴毎にわずかに変動する液滴体積、軌道、および速度を生成することができる。本明細書の教示によると、一実施形態では、数字839によって示されるような液滴測定システムは、所望のパラメータの期待性質に関する統計的信頼度を導出するように、液滴につきそのパラメータのn回の測定を得る。1つの実装では、測定されたパラメータが、体積であり得る一方で、他の実装については、測定されたパラメータは、飛行速度、飛行軌道、ノズル位置誤差(例えば、ノズル曲げ)または別のパラメータ、もしくは複数のそのようなパラメータの組み合わせであり得る。1つの実装では、「n」が、各ノズルについて異なり得る一方で、別の実装では、「n」は、各ノズルに行われる測定の固定された数(例えば、「24」)であり得、なおも別の実装では、「n」は、パラメータの測定された統計的性質を動的に調整するよう、または信頼度を精緻化するよう、付加的な測定が行われることができるように、測定の最小数を指す。明確に、多くの変形例が可能である。図8Bによって提供される実施例については、所定のノズルからの期待液滴量および緊密な信頼区間を表す正確な平均を得るよう、液滴量が測定されていると仮定されたい。本平均は、加重されようと別様であろうと、関連測定データを考慮してプロセッサによって割り当てられることができる。これは、予期される標的の周囲で(すなわち、液滴平均の複合に対して)標的領域中の複合インク充填の分布を確実に維持しながら、(複数のノズルおよび/または駆動波形を使用して)液滴の組み合わせの随意の計画を可能にする。随意のプロセスボックス841および843によって記述されるように、干渉法またはシャドウグラフィが、理想的には体積(または他の所望のパラメータ)の瞬間または近瞬間測定および計算を可能にする、考慮される光学測定プロセスである。そのような高速測定を用いると、例えば、インク性質(粘度および構成材料を含む)、温度、電力供給変動、および他の要因の経時的な変化に対処するように、量測定を頻繁かつ動的に更新することが可能になる。この点に基づいて、シャドウグラフィは、典型的には、例えば、光センサ機構として高解像度CMOSまたはCCDカメラを使用する、液滴の画像の補足を特色とする。液滴が、(例えば、ストロボ光源を使用して)複数の位置において単一の画像補足フレーム内で正確に撮像されることができる一方で、画像取得は、典型的には、(例えば、何千もノズル内の)大型プリントヘッドアセンブリからの十分な液滴集団の撮像が数時間かかり得るように、有限量の時間を伴う。複数の2値光検出器およびそのような検出器の出力に基づく干渉パターン間隔の検出に依拠する、干渉法は、非撮像方法(すなわち、画像分析を必要としない)であるため、シャドウグラフィまたは他の技法より何倍も速く(例えば、50倍)液滴体積測定を生じる。例えば、10,000個のノズルのプリントヘッドアセンブリを用いると、何千ものノズルのそれぞれの大型測定集団が数分で得られることができ、液滴測定を頻繁かつ動的に行うことを確実にすることが予期される。前述のように、1つの随意の実施形態では、液滴測定(もしくは軌道および/または速度等の他のパラメータの測定)が、周期的な断続プロセスとして行われることができ、液滴測定システムは、スケジュールに従って、または基板の間で(例えば、基板が装填もしくは非装填されるにつれて)従事し、もしくは他のアセンブリおよび/または他のプリントヘッド保守プロセスに対して積み重ねられる。代替ノズル駆動波形が各ノズルに特異的な様式で使用されることを可能にする実施形態に関して、高速測定システム(例えば、干渉計システム)は、各ノズルに対する、およびそのノズルのための各代替的駆動波形に対する統計的集団作成を容易に可能にし、それによって、以前に示唆されたように、種々のノズル・波形対合によって生成される液滴の計画された液滴の組み合わせを促進することに留意されたい。数字845および847により、0.01pLより良い精度まで、ノズル毎に(および/またはノズル・波形対合毎に)期待液滴量を測定することによって、標的堆積領域あたりの非常に精密な液滴の組み合わせを計画することが可能となり、複合充填もまた、0.01pL分解能まで計画されることができ、標的体積は、標的体積の0.5%またはそれより良い規定誤差(例えば、公差)範囲内で保たれることができる。数字847によって示されるように、各ノ
ズルまたは各ノズル・波形対合に対する測定集団は、一実施形態では、それぞれのそのようなノズルまたはノズル・波形対合に対する信頼性分布モデルを生成するよう、すなわち、許容液滴交差に対する3σ信頼度(または4σ、5σ、6σ等の他の統計的尺度)を伴って、計画される。いったん十分な測定が種々の液滴について行われると、これらの液滴の組み合わせを伴う充填は、評価され、可能な限り最も効率的な様式で印刷(848)を計画するために使用されることができる。分離線849によって示されるように、液滴測定は、アクティブ印刷プロセスと測定および較正プロセスとの間で断続的に前後に切り替えて行われることができる。製造システム休止時間を最小限にするために、そのような測定は、典型的には、プリンタが他のプロセスを任されている間に、例えば、基板装填および非装填中に、行われることに留意されたい。
【0096】
図8Cは、概して、数字851によって表される、液滴測定の方法の別の実施形態を図示する。プリントヘッドが搭載されるか、または別様に位置オフセットを補正するように液滴測定システムを較正することが所望されるとき、所定のプリントヘッドノズルを用いた液滴測定を精密に合致させるために、較正ルーチンが実行されることができる。典型的実施形態では、本整合プロセスは、1つまたはそれを上回るプリントヘッド基準もしくは整合マーク(853)を識別するように、下から、つまり、ノズルプレートにおける基板の視点から上向きに見て、プリントヘッドの画像を撮影する、「上向きのカメラ」または他の撮像デバイスを用いて行われる。一実施形態では、カメラ(撮像システム)は、液滴測定に使用されるものと同一のデバイスであり得るが、別個の撮像デバイスでもあり得る。例えば、256個のノズルの4行に配列される1024個のノズルを有する、例示的プリントヘッドに関して、ノズルプレートと撮像デバイスに対応する格子システムとの間のオフセットおよび回転傾斜を判定するために、(基板基準と混合されないよう)ノズルプレート上の基準が使用される。一実施形態では、基準は、随意に、特定のノズル(854)、例えば、プリントヘッドの隅に最も近いノズル(例えば、第1および第4の行、ノズル1および256)であり得、他の機構も使用され得ることに留意されたい。典型的実装では、プリントヘッド構成データ(855)が、ソフトウェアによってシステムにロードされ、これらの隅のノズルを識別するために使用され、各ノズルの位置を最初に推定するように依拠される補間(857)を用いて、全てのノズルのアドレスを撮像システムの格子856にマップするために使用される。実施例を提供すると、一実施形態では、システムソフトウェアは、異なるノズル構成を伴う異なるプリントヘッドに適応するように設計され、この趣旨で、システムソフトウェアは、行の数、(存在する場合)基準の存在、行毎のノズルの数、ノズルの行および列の間の平均垂直ならびに水平オフセット等を識別するように、プリントヘッド構成データをロードする。このデータは、記述されるように、システムソフトウェアがプリントヘッド上の各ノズルの位置を推定することを可能にする。1つの考慮されるシステムでは、本較正プロセスは、印刷プロセスの間ではなく、いったんプリントヘッドが交換されると行われる。異なる実施形態では、本較正プロセスは、液滴測定システムが初期化される度に行われ、例えば、各新しい測定が、2つの印刷動作の間に実行される。
【0097】
生成中に、ノズル(およびノズル波形)測定が、基板印刷動作の間に各中断を伴って一連のノズルを通して前進する、ローリング基準で行われることができる。全てのノズルを新たに測定するように従事するか、またはそのようなローリング基準であるかどうかにかかわらず、図8Cの同一の基本プロセスが測定のために採用されることができる。この趣旨で、数字858および859により、液滴測定デバイスが(事前測定または基板印刷動作のいずれかのすぐ後で)新しい測定のために従事するとき、システムソフトウェアは、(例えば、ポインタを第2のプリントヘッドの「312番目の」ノズルに対する「ノズル2,312」にロードすることによって)測定が行われる次のノズルを識別することができる。(例えば、新しいプリントヘッドの設置、最近の起動、または毎日の測定プロセス等の周期的プロセスに応答する)初期測定の場合、ポインタは、プリントヘッドの第1の
ノズル、例えば、「ノズル2,001」を指し示すであろう。本ノズルは、特定の撮像格子アクセスと関連付けられるか、またはメモリから参照されるかのいずれかである。本システムは、液滴測定システム(例えば、以前に参照された排出つぼおよび測定領域)を予期されるノズル位置に対応する位置まで前進させるために、提供されたアドレスを使用する。典型的システムでは、本移動と関連付けられる機械的スローが、極めて精密である、すなわち、ほぼミクロン分解能まで精密であることに留意されたい。本システムは、随意に、本時点で、予期されるミクロン分解能位置についてノズル位置を検索し、ノズルを見出し、推定格子位置からわずか数ミクロンの距離内で、プリントヘッドの画像分析に基づいてその位置を中心とする(860)。例えば、ジグザグ、螺旋、または他の検索パターンが、ノズルの予期される位置について検索するために使用されることができる。(一実施形態では、本プロセスはまた、人間のオペレータによるプリンタの調節によって手動で行われ得ることに留意されたい。)ノズルの間の典型的ピッチ距離が、約250ミクロンであり得る一方で、ノズル直径は、約10~20ミクロンであり得る。いったん着目ノズルが識別されると、ソフトウェアは、問題になっているノズルから液滴を発射し、問題になっているノズルが実際に発射したことを確認するように液滴測定システムに依拠する(次いで、ノズルの識別を確認する)。図8Cは、新しいノズルが測定のために識別される度に(例えば、液滴測定システムが移動する度に)行われている本プロセスを示すが、いくつかの実施形態では、オフライン構成中に(例えば、液滴測定システム格子が非常に緊密である状況で)本測定を一度行い、各ノズルの格子位置を記憶し、次いで、プリントヘッドが交換されるときのみ、または誤差処理に応答して、本位置を更新することも可能である。液滴測定システムおよび/またはプリントヘッド位置の力学があまり精密ではないシステムでは、監視中のノズルの変化があるときはいつでも、各ノズルに推定および検索機能を使用することが有利であり得る。数字861によって示唆されるように、一実施形態では、推定および検索機能が、3つの次元(xyz)のそれぞれにおいて液滴測定デバイス(およびその関連光学部)を監視中のプリントヘッドノズルと整合させることに留意されたい。
【0098】
次いで、各ノズルの精密なz位置(液滴測定領域に対する距離)が、一貫した液滴測定および/または画像捕捉を確実にするために調節される(862)。例えば、液滴測定システムは、典型的には、各液滴を複数回測定し、(例えば、各液滴画像の重心に対する)距離に基づいてこれらのパラメータを計算することによって、液滴速度および飛行軌道を判定することが、以前に記述された。種々のパラメータは、(例えば、シャドウグラフィベースの液滴測定システムの)ストロボタイミングの誤差、液滴撮像システムとノズルプレートとの間の未補正整合誤差、ノズルプロセスコーナ、および他の要因を含む、適切な液滴測定に影響を及ぼし得る。一実施形態では、例えば、全ての液滴にわたって液滴測定場所に対するストロボ発射を正規化する様式で、そのような誤差を補償するために、種々の統計的プロセスが使用される。例えば、仮説的プリントヘッドが1,000個のノズルを有する場合には、本システムは、平均液滴画像位置に関して、測定領域中で(1,000個のノズルまたはそのサブセットにわたる平均で)所望の数の液滴を中心にしながら、位置誤差の最小値を生じる平均オフセットを選ぶことによって、プリントヘッドプレートからのz軸オフセットを正規化することができる。類似技法が、干渉法ベースのシステムまたは他の液滴測定システムに適用されることができる。
【0099】
図8Cは、液滴測定領域863と、それぞれの仮説的軌道865および867に沿った、その測定領域を通る2つの液滴864および866の仮説的通路とを示す。いくつかのものが、本図によって提供される実施例について留意されるはずである。第1に、速度および軌道測定は、同一の液滴を複数回(液滴864および866の場合、それぞれ3回)を測定することに依存すると見なされる。本要件は、ストロボ(または光源)のタイミングを変化させること、関連液滴を発射するために使用される駆動波形を変化させること、液滴測定システムのz軸位置を変化させること、および/またはプリントヘッドのz軸位
置を変化させることのうちの1つまたはそれを上回るものによって、ストロボ(または撮像源)発射に対して測定領域を適切に位置付けるために使用されることができる。例えば、(シャドウグラフィベースのシステムの場合、単一の暴露中に)ストロボが繰り返し発射されるにつれて、3つの液滴画像が単一の液滴に予期されるが、2つのみが観察される場合、測定領域は、高さが誤整合であり、3回の暴露が得られるまで、液滴位置が測定領域に対して捕捉される場所を効果的に再定義するように調節される。必然的に、本仮説は、実施例のみを提供し、他の実装は、3回より多くの液滴暴露または3回未満の暴露を測定し得る。また、軌道867に対する軌道865の偏差は、液滴が生成される方法の統計的変動によるものであり得るため、随意に、(アルファおよびベータ角に関して)平均液滴軌道およびこれらの寸法のそれぞれにおける標準偏差を表す統計的モデルを構築するために使用され得ることに留意されたい。理解されるはずであるように、液滴測定領域863が、2次元液滴描写(例えば、図面のページの通り、yz面)を示す一方で、x軸に対する軌道角は、液滴が図8Cによって表される図面シートの面により近づいているか、またはそこからより遠く離れていることを示す、複数のストロボ暴露の間の所定の画像フレーム内の見掛けの液滴サイズの変化から導出されることができる。類似干渉パターン変化が、干渉法ベースの技法の場合に適用される。
【0100】
測定863内で表される方式はまた、ノズル行の曲げを測定するために使用されることもできる。つまり、実施例として、液滴864および866が共通の正確なノズル位置から生じると仮定されるが、逆軌道が液滴測定領域の予期されるy軸中心と(すなわち、図面ページに対して右から左に)整合しない場合、問題になっているノズルは、同一行または列内の他のノズルに対して、そのy軸位置でオフセットされ得る。以前の議論によって示唆されるように、そのような異常は、液滴の精密な組み合わせを計画する際に考慮されることができる、理想的液滴発射偏差につながり得、すなわち、好ましくは、任意のそのような行の「曲げ」または個々のノズルオフセットが記憶され、以前に議論されたように印刷スキャン計画の一部として使用され、印刷システムは、各個別ノズルの差異を平均するのではなく、計画的にそれを使用する。随意の変形例では、同一の技法が、x軸に沿った不規則的なノズル間隔を判定するために使用されることができるが、描写される実施形態に関して、任意のそのような誤差は、液滴速度偏差の補正に包含されることができる(例えば、任意のそのような間隔誤差は、ノズル速度の調節によって補正されることができる)。液滴864および866を生成するノズルのy軸曲げを判定するために、それぞれの軌道865および867は、同一のノズルの他の測定軌道を伴って効果的に逆描画され(または別様に数学的に適用され)、監視中の特定のノズルの平均y軸位置を識別するために使用される。本位置は、ノズル行曲げの証拠であり得る、そのようなノズルの予期される場所からオフセットされてもよい。
【0101】
前述のように、および本議論によって示唆されるように、一実施形態は、測定されている各パラメータについて、例えば、体積、速度、軌道、ノズル曲げ、および潜在的に他のパラメータについて、各ノズルの統計的分布を構築する(868)。これらの統計的プロセスの一部として、個々の測定が、却下され、または誤差を識別するために使用されることができる。いくつかの実施例を引用すると、測定が発射誤差を表し得る、同一のノズルの他の測定からある程度まで除去されている値を有する、液滴測定が得られる場合、1つの実装では、本システムは、統計的誤差パラメータを超える点まで逸脱するならば本測定を破棄する。液滴が全く見られない場合、これは、液滴測定システムが間違ったノズル(間違った位置)にあるか、または発射波形誤差を有する、もしくは監視中のノズルが動作不能であるという証拠であり得る。測定誤差取扱プロセス869は、必要に応じて任意の新しいまたは付加的な測定を行うことを含む、適切な調節を行うために採用される。数字870により、各測定は、有利なことには、記憶され、関連統計的分布を構築するために使用され、次いで、本システムは、測定誤差に対する十分なロバスト性が得られるまで、同一のノズルからの付加的な液滴の測定を行うようにループする。本ループ(871)は
、n個の液滴が各ノズルまたは各ノズル・波形対合のために得られるまでの実施を示すと図8Cで見なされる。十分にロバストな分布が得られたとき、本システムは、所望の統計的パラメータ(例えば、平均、各尺度パラメータの標準分布)を計算(記憶)し、所定のノズルに割り当て(872)、任意の適切な誤差取扱プロセス873(ちょうど測定されたノズルを検証すること、またはそれもしくは関連波形を動作不能と見なすこと)を実行し、次いで、適宜に次の発射波形または次のノズルに進む(874)。つまり、所定のノズルまたはノズル・波形対合の測定分布が完了すると、システムソフトウェアは、測定される次のノズル(874、例えば、アドレスポインタによって更新される)を識別し、次いで、数字876により、適宜に液滴測定システムを移動させるように、または次の測定を行うように戻る。代替として、数字875により、時間が来て、本システムが製造ラインの一部として別の基板を印刷するように求められている場合、本システムは、(存在する場合)新たに調達されたデータに基づいて任意のスキャン動作を更新し、「次の」ノズルのアドレスを記憶し、基板印刷に戻る(875)。一実施形態では、そのような印刷動作が完了した後、予想される中断(または保守休止時間)中に、本システムは、記憶されたノズルアドレスおよび液滴測定の詳細を読み出し、それが中断されたところから継続する。
【0102】
図8Cによって別個に呼び出されないが、描写された測定プロセスは、典型的には、各ノズルとともに使用するために利用可能な各代替波形に行われるであろうことに留意されたい。例えば、各ノズルが、選択され得る4つの異なる圧電駆動波形を有した場合、図8Cの内側プロセスループ871は、概して、4*n回繰り返され、特定の実装が、各波形の24個の液滴に基づく統計的分布の構築を求めた場合には、1つのノズルに96回のそのような測定(4つの波形のそれぞれに24回)があり得、各測定は、液滴速度、軌道、および体積のそれぞれ、ならびに(例えば、ノズル曲げを査定する目的で)推定ノズル位置の統計的平均および拡散尺度を生じるために使用される。
【0103】
図8Dは、ノズル適格性に関するフロー図を示す。一実施形態では、各ノズルに対する、および任意の所定のノズルに適用される各波形に対する、液滴量、速度、および軌道のいずれかおよび/またはそれぞれに対する、統計的モデル(例えば、分布および平均)を生じるように、液滴測定が行われる。したがって、例えば、12個のノズルのそれぞれに対する波形の2つの選択がある場合、最大24個の波形・ノズルの組み合わせまたは対合がある。一実施形態では、各パラメータ(例えば、体積)の測定が、ロバストな統計的モデルを発生させるために十分な各ノズルまたは波形・ノズル対合について行われる。計画にもかかわらず、所定のノズルまたはノズル・波形対合が、例外的に広い分布、または十分に異常であるため特別に処置されるべきである平均を生じ得ることが概念的に可能であることに留意されたい。適用されるそのような特別な処置は、一実施形態では、図8Dによって概念的に表される。
【0104】
より詳細には、参照数字881を使用して、一般的な方法が表される。液滴測定デバイスによって生成されるデータは、後に使用するためにメモリ885に記憶される。方法881の適用中に、本データは、メモリから回収され、各ノズルまたはノズル・波形対合のデータは、抽出されて個別に処理される(883)。一実施形態では、正規無作為分布が、平均、標準偏差、および測定される液滴の数(n)によって表されるように、または同等の尺度を使用して、各変数が適格と見なされるために構築される。再度、他の分布形式(例えば、スチューデントのT、ポアソン等)が使用され得ることに留意されたい。測定されたパラメータは、関連液滴が実践で使用されることができるかどうかを判定するように、1つまたはそれを上回る範囲と比較される(887)。一実施形態では、使用から液滴を不適格と見なすように、少なくとも1つの範囲が適用される(例えば、液滴が所望の標的に対して十分に多いまたは少ない体積を有する場合には、そのノズルまたはノズル・波形対合は、短期間の使用から除外されることができる)。実施例を提供するために、1
0.00pLの液滴が所望される場合には、例えば、本標的から1.5%より多く離れた(例えば、<9.85pLまたは>10.15pL)液滴平均に結び付けられるノズルまたはノズル・波形が、使用から除外されることができる。また、もしくは代わりに、範囲、標準偏差、分散、または別の拡散尺度が使用されることができる。例えば、狭い分布(例えば、3σ<平均の1.005%)を伴う液滴の統計的モデルを有することが所望される場合には、本基準を満たさない測定値を伴う液滴は、除外されることができる。また、複数の要因を考慮する、精巧/複雑な基準のセットを使用することも可能である。例えば、非常に狭い拡散と組み合わせられた異常な平均が承認され得、例えば、測定された(例えば、異常な)平均μから離れた拡散(例えば、3σ)が1.005%以内である場合には、関連液滴が使用されることができる。例えば、10.00pL±0.1pL以内の3σ量を伴う液滴を使用することが所望される場合には、±0.8pLの3σ値を伴う9.96pL平均を生成するノズル・波形対合が除外され得るが、±0.3pLの3σ値を伴う9.93pL平均を生成するノズル・波形対合は、容認可能であり得る。明確に、任意の所望の拒否/異常基準(889)に従って、多くの可能性が可能である。同一のタイプの処理が、液滴あたりの飛行角度および速度に適用され得る、すなわち、ノズル・波形対合あたりの飛行角度および速度が、統計的分布を呈し、液滴測定デバイスから導出される測定および統計的モデルに応じて、いくつかの液滴が除外され得ることが期待されることに留意されたい。例えば、正規の5%外である平均速度または飛行軌道、もしくは特定の標的外の速度の分散を有する液滴が、仮定的に使用から除外されることができる。異なる範囲および/または評価基準が、記憶装置885によって測定および提供される各液滴パラメータに適用されることができる。
【0105】
拒否/異常基準889に応じて、液滴(およびノズル・波形の組み合わせ)が異なる様式で処理および/または処置され得ることに留意されたい。例えば、記述されるように、所望の規範を満たさない特定の液滴は、拒否されることができる(891)。代替として、特定のノズル・波形対合の次の測定反復のために付加的な測定を選択的に行うことが可能であり、実施例として、統計的分布が広すぎる場合、付加的な測定を通して統計的分布の緊密性を向上させるよう、特定のノズル・波形対合に付加的な測定を特別に行うことが可能である(例えば、分散および標準偏差は、測定されたデータ点の数に依存する)。数字893により、例えば、より高いまたは低い電圧レベルを使用するために(例えば、より大きいまたは小さい速度、もしくはより一貫した飛行角度を提供するために)、もしくは特定規範を満たす調整されたノズル・波形対合を生成するよう、波形を成形するために、ノズル駆動波形を調整することも可能である。数字894により、(例えば、特定のノズル・波形対合と関連付けられる異常な平均速度を補償するように)波形のタイミングも調節されることができる。(以前に示唆された)実施例として、他のノズルに対して早い時間に、遅い液滴が発射されることができ、より速い飛行時間を補償するように、速い液滴が後の時間に発射されることができる。多くのそのような代替案が、可能である。最終的に、数字895により、任意の調節されたパラメータ(例えば、発射時間、波形電圧レベルまたは形状)が記憶されることができ、随意に、所望であれば、調節されたパラメータは、1つまたはそれを上回る関連液滴を再測定するように適用されることができる。(修正された、または別様な)各ノズル・波形対合が適格と見なされた(合格した、または拒否された)後に、次いで、本方法は、数字897により、次のノズル・波形対合に進む。もう一度、特定の液滴詳細が、有利なことには、(少なくとも局所基準で)任意の変換された堆積パラメータの均質性を確実にするように、印刷格子発射命令を導出する際に考慮される。一実施形態では、ノズル詳細が、各格子点の変換計算の中へ加重される。別の実施形態では、異常液滴またはノズルに対応する格子点について行われる発射決定を抜粋、再分配、または別様に調節するために使用される第2のプロセスを用いて、印刷格子点発射決定が、(上記で議論されるような)変換されたテンプレート印刷イメージ重複に依存する加重基準で行われる。換言すると、ノズル発射決定は、第1の変換プロセスで行われることができ、次いで、第2の誤差補正プロセスは、ノズルまたは液滴詳細を考慮する
ように適用されることができる。他の代替案も、可能である。
【0106】
精密機械的システムおよび液滴測定システム整合技法の使用を通して、開示される方法は、記述されたパラメータ(例えば、体積、速度、軌道、ノズル位置、液滴降着位置、ノズル曲げ、および他のパラメータ)のそれぞれの平均液滴測定基準を含む、個々のノズル特性の非常に高精度の測定を可能にする。理解されるはずであるように、記述された技法は、製造プロセス、特に、OLEDデバイス製造プロセスにおける高度な一様性、したがって、増進した信頼性を促進する。特に、液滴測定の速度、他のシステムプロセスに対するそのような測定の積み重ね、および整合誤差補正プロセスの組み込みに関して、制御効率を提供することによって、上記で提示される教示は、製作プロセスにおいて融通性および精度の両方を提供するように設計される、より高速で安価な製造プロセスを提供することに役立つ。
【0107】
図9A-9Cは、もう一度、基板上の1つまたはそれを上回るフラットパネルの実施例を挙げる、製品アレイのための例示的実行時印刷プロセスを図示するために使用される。
【0108】
図9Aは、個々のパネル製品を表す、いくつかの鎖線のボックスを伴って、基板901を描写する。図の左下で見られる、1つのそのような製品は、参照数字902を使用して指定される。(一連の基板の中の)各基板は、一実施形態では、数字903によって表されるようないくつかの整合マークを有する。一実施形態では、2つのそのようなマーク903が、全体として基板に使用され、基板位置オフセット、回転誤差、およびスケール誤差の調節を可能にし、別の実施形態では、3つまたはそれを上回るそのようなマーク903が、傾斜誤差の調節を促進するために使用される。さらに別の実施形態では、各パネル(4枚の描写されたパネルのうちのいずれか等)が、マーク905等のパネル毎の整合マークを伴う。これらの整合マークは、パネルにつき、または製品につき、独立した誤差処理を行うために使用されることができる。もう一度、十分な数または密度のそのようなマーク(例えば、パネルもしくは他の製品につき3つまたはそれを上回る)が、非線形誤差の補償を可能にする。基板基準903に加えて、またはその代わりに、これらのマークがあり得る。さらに別の実施形態では、整合マークは、(例えば、卵形909によって表されるような)パネル位置に関係なく規則的間隔で複製される。どちらの方式が使用されても、1つまたはそれを上回るカメラ906が、上記で参照される誤差を検出するために、整合マークを撮像するように使用される。1つの考慮される実施形態では、単一の静止カメラが使用され、プリンタの輸送機構(例えば、ハンドラおよび/または空気浮動機構)が、単一のカメラの視野内で各整合マークを順に位置付けるように基板を移動させる。異なる実施形態では、カメラは、基板に対して輸送するために運動システム上に搭載される。さらに別の実施形態では、以下で議論されるように、低または高倍率画像であって、高解像度拡大のための基準を粗く位置付ける低倍率画像、およびプリンタ座標系に従って精密な基準位置を識別する高倍率画像が撮影される。以前の議論を熟考して、一実施形態では、プリンタの輸送機構は、意図された位置の約1ミクロン以内まで運動を制御し、したがって、本システムは、ソフトウェアにおいて位置を精密に追跡することができ、プリンタベースまたは基板ベースの座標系に対して誤差を計算することができる。
【0109】
典型的実装では、印刷は、一度に基板全体の上に所定の材料層を堆積させるように(すなわち、複数の製品のための層を提供する単一の印刷プロセスを用いて)行われるであろう。これを例証するために、図9Aは、基板の長軸に沿ったプリントヘッドの2つの例証的スキャン907および908を示し、分割軸プリンタでは、基板は、典型的には、スキャンの間にプリントヘッドを位置的に(すなわち、図面ページに対して垂直方向に)前進させるプリンタを伴って、前後に(例えば、描写された矢印の方向に)移動させられる。スキャン経路は線形として描写されているが、これはいかなる実施形態でも必要とされないことに留意されたい。また、スキャン経路(例えば、907および908)は、被覆領
域に関して隣接し、相互排他的として図示されているが、これもいかなる実施形態でも必要とされない(例えば、プリントヘッドは、必要に応じて印刷帯状部分に対して部分的基準で適用されることができる)。最終的に、また、任意の所定のスキャン経路が、典型的には、1回の通過で複数の製品のための層を印刷するように、基板の印刷可能な全長を通り越すことに留意されたい。各通過は、(歪曲または補正されるような)印刷イメージに従ってノズル発射決定を使用し、各発射決定は、所望の液滴体積、軌道、および速度を生じるように、選択されプログラムされた波形を印加する。有利なことには、(以前に紹介されたような)プリンタに内蔵されたプロセッサは、ノズル/液滴測定ならびにパラメータの適格化および更新の両方、基板毎またはパネル毎の詳細の検出、テンプレートの補正、および2値ノズル発射決定(例えば、図5Bからの「トリガ(発射)」信号を参照)と関連して使用されるであろうノズル発射データ(例えば、図5Bからの「データ」および「駆動波形ID」を参照)のプログラミングを行う。いったん印刷が終了すると、次いで、基板および湿潤インク(すなわち、堆積液体)が、永久層の中への堆積液体の硬化または処理のために輸送されることができる。例えば、簡潔に図6Bの議論に戻って、基板は、全て制御された雰囲気(すなわち、有利なことには、湿気、酸素、または粒子状物質汚染を阻止するために使用される)を壊すことなく、印刷モジュール625の中で適用される「インク」を有し、次いで、硬化チャンバ641に輸送されることができる。
【0110】
図9Bは、再度、フラットパネルデバイス製作の実施例を使用して、製造動作のための1つの整合および検出プロセス911を図示する。多くの代替プロセスが可能であり、図9Bが実施例のみを提供することに留意されたい。本プロセスは、最初に、新しい基板が大まかに機械的に整合させられ、次いで、整合マークが光学的に測定され、最終的に、ソフトウェアプロセスが微細(仮想)整合を補正する、3部動作方法を使用する。新しい基板が装填されるとき、ロボットが最初に、基板を真空グリッパまで前進させるために使用されるプリンタリフトピン上に基板を配置する。グリッパは、空気浮動式テーブルによって支持されている間に基板を移動させ、基板は、大まかに整合させられ、光学測定のために(すなわち、基準の場所を特定するように)定位置にある、位置まで前進させられる。本システムは、カメラ制御システム(または他の撮像デバイス)が、基準の存在が予期される領域を撮像するために必要に応じて作動および/または起動されるように、粗い基板詳細のためにプログラムされることに留意されたい。第1に、低倍率画像が捕捉され、基板が再配置され、その後に、基準位置を精密に検出するために、より高い倍率の画像が使用される。光学測定のいずれか一方の段階中に、検索プロセス(例えば、螺旋)が、適宜に各基準を見出すために使用される。次いで、本システムは続いて、例えば、適宜に基板の精密な位置、配向、傾斜、および/またはスケールを識別することに役立つように、第2の基準(ならびに/もしくは適宜により大きい次数の基準)を測定する。前述のように、本プロセスはまた、関連誤差補正プロセスにとって適切な解像度で位置/歪曲情報を得るよう、パネル毎の基準で、または実際にありとあらゆる基準に、適用されることもできる。検出された基準パラメータ(位置、サイズ、形状、回転、傾斜、または関連基準参照点等)は、誤差を検出するように、そのような基準の予期されるパラメータと比較されることができる。記述されるように、任意の検出された誤差は、平行移動、回転、スケーリング、または傾斜誤差のうちの1つまたはそれを上回るもの、もしくは複数のそのような誤差の重畳を伴い得る。検出された誤差に基づいて、印刷が「適切な場所」にあるように任意の誤差を補正する、プリンタ制御データが構築される。図の右側で記述されるように、整合マーク判定に基づいて、システムソフトウェアは、テンプレート上の動作によって誤差を補正する。前述のように、テンプレートは、読み出され、次いで、本テンプレートのインスタンスは、前述の誤差補正プロセス(または別の同等プロセス)を介して適宜にノズル発射決定を生成するように、適宜に操作(レンダリング)される。その後、印刷が行われる。
【0111】
図9Cは、ソフトウェアにおける基板誤差補正について議論するために使用される、例
証的略図を提供する。概して、数字921によって表される、一実施形態では、例えば、基板またはパネルレシピ、もしくは両方に従って、印刷される層を表すデータが、最初に読み出される(923)。数字925によって記述されるように、本情報は、典型的には、テンプレートとして維持され、データのコピーまたは「インスタンス」が読み出され、誤差に適合され、プリンタに送信され、次いで、(すなわち、次の基板のプロセス中に以前の基板処理からのデータ汚染を回避するように)破棄される。これらのプロセスは、図9Cで様々に表される。
【0112】
テンプレートのコピーが手元にあると、数字927により、本システムは、基板幾何学形状を検出する。数字928-932によって記述されるように、検出プロセスは、一度(例えば、印刷が開始する前に、または新しい基板が装填されると)、断続的に(例えば、印刷プロセスが中断されることができ、または基準捕捉が、基板の複数の細分のそれぞれについて、例えば、各パネルについて起こることができる)行われることができ、繰り返されることができ、または連続基準で行われることができる。数字931によって詳細に記述されるように、一実施形態では、複数の異なる基準が、異なるタイプの線形および非線形誤差の検出ならびに補正を可能にするために使用される。いったん誤差が検出されると、次いで、数字935により、本システムは、変換を計算する。例えば、一実施形態では、誤差が基板にわたって線形であるため、単純な一次方程式が導出され、プリンタ制御データを生成するために、キャッシュされたテンプレートをレンダリングするように使用される。他の実施形態では、誤差は、不連続的である様式で(例えば、領域に従って)、またはある他の様式で、二次方程式もしくは他の多項式によってモデル化されることができる。並列処理実施形態では、マスタまたは監視プロセッサが、本判定を行い、次いで、処理を離散コアもしくはプロセッサに割り当てる。数字937により、次いで、本システムは続いて、修正する、および/またはノズル発射決定を割り当てて誤差を軽減するために使用する、テンプレートの読み出されたインスタンスから関連データを見出す。数字938-941により、以前に議論されたように、テンプレートがノズル発射データのビットマップの形態を成す実施形態では、本システムは、テンプレート内の誤差ベクトル位置に「最も近い」ピクセルへの誤差適合、テンプレートからの複数のピクセルの加重尺度を、またはある他の様式で、基礎とすることができる。数字940により、新しい発射決定を得るために印刷格子点の「タイル」上で行列演算を本質的に行うプロセスを用いて、アフィン変換が適用されることができる。例えば、そのような変換は、真の基板位置(および配向、傾斜等)に対応する「変換された空間」のデータを得るように、オフセット、回転、および他の要因によってテンプレートデータを加重することができる。数字941により、他のプロセスも行われることができる。ノズル割当が行われると、次いで、本システムはまた、随意に、基板の離散領域の充填またはインク密度誤差を是正するために、位置補償後処理を呼び出すこともできる。いくつかのオプションおよびタイプの処理が、図9Cで表される(これらはまた、概して、図10A-Eに関連して以下で議論されるであろう)。例えば、数字951は、印刷格子953によって重ね合わせられ、数字954によって示される特定の節点または液滴位置を伴う、OLEDディスプレイパネルの光生成要素を保持し得る、仮説的流体ウェルを図示する。位置誤差が、ウェル951の境界内で多すぎるか、または少なすぎる液滴をもたらす場合、アンチエイリアス処理プロセスが、ウェル内に収まるであろう液滴の数をチェックするように適用されることができる。例えば、印刷格子の回転が、テンプレートによって表される液滴密度を与えられる、ウェル内に収まるであろう液滴の数を変化させる可能性があり、アンチエイリアス処理プロセスは、本問題を検出し、正しい数および/または体積の液滴がウェル内に堆積させられるように、位置補償プロセスからノズル割当を修正する(945)。数字946-948を介して図の右側で示されるように、液滴詳細および/またはノズル検証も、本プロセスの考慮に入れられることができる。例えば、節点954の液滴が、位置誤差を示す液滴パラメータを記憶している(例えば、予期される発射軌道が、液滴を描写された流体ウェルの外側に降着されるであろう、誤差α、βを有する)場合、本問題はまた、どれが必要充填パ
ラメータを満たすよう発射決定を変更したはずであるかを判定するように、ウェル内に収まる他の「節点」の詳細を検討する、ソフトウェアによって、補正されることもできる(945)。同様に、検証プロセスが使用され、発射決定が位置補償プロセスによって動作不能(または不適格と見なされた)ノズルに割り当てられる場合、本問題は、ソフトウェアによって検出されて補正されることができる(945)。前述のように、なおも別の実施形態では、液滴パラメータは、原位置で測定され、変化する条件を考慮するロバストな現在のデータセットを提供するように、周期的に更新されることができる。一般的に言えば、ステップ945は、液体送達が堆積のための必要詳細を満たすであろうことを確実にするように、重点およびエイリアシング誤差を補正する。プロセス955により検出される、対処または考慮されることができない誤差がある場合には、例外取扱ルーチン(957)が、典型的には、問題になっている誤差に対処するよう、またはデータを新たにレンダリングするよう、スキャン経路を調節もしくは再計算するために呼び出される。次いで、誤差が完全に軽減された場合には、数字959により、出力データが適宜に記憶され、および/またはプリンタならびにプリントヘッドに送信される。一実施形態では、システムソフトウェアはさらに、基板の間で相関する繰り返しの誤差を検出し、次いで、随意に、反復可能誤差を「学習」し、テンプレートをその誤差に適合させるように、(すなわち、961により)キャッシュされたテンプレートを更新できることに留意されたい。例えば、その運動における特定の位置で、または特定の位置に対して、基板をわずかに「揺らぎ」させる、基板のためのシステム縁ガイドの意図されていない突出によって、位置誤差が所定のシステムで引き起こされる可能性がある。これらおよび他の反復可能誤差は、本システムによって学習され、ジョブ毎の誤差処理を低減させるために使用されることができる。本技法はさらに、図10Eに関連して以下で議論されるであろう。
【0113】
図10A-10Eは、すなわち、ノズル発射決定の割当において、印刷格子の特定の節点のための液滴詳細の調節において、および/または位置補償後プロセスとして、様々に適用され得る、異なるタイプの誤差補償技法を示すために使用される。
【0114】
より詳細には、図10Aは、領域中の液滴割当および/または液滴調節に関するフローチャート1001を示す。例えば、そのような技法は、局所的基準で(すなわち、較正された厚さでブランケット被覆を提供するように拡散し得る、流体を堆積させるように)ハーフトーニングに、または(例えば、図9Cに関連して上記で議論されるように)流体ウェル内の総充填に適用されることができる。本方法は、第1に、数字1003により、問題になっている領域またはウェルを識別し、所望の数の液滴または所望の充填体積を識別する。次いで、数字1005により、本システムは、各ノズルおよび/またはノズル駆動波形の液滴パラメータの統計的平均ならびに分散を読み出す。本データは、ある程度の信頼を伴って予期される液滴パラメータの理解を提供する。パラメータv、α、およびβによって表されるように、一実施形態では、本システムは、メモリから、予期される液滴体積および予期される2次元液滴降着位置を表すパラメータ、ならびにこれらのパラメータの分散を読み出すことに留意されたい。次いで、システムソフトウェアは続いて、予期されるインク密度(または総体積)が所定の閾値を満たすかどうかを判定するように、充填を模倣する。一実施形態では、本システムは、単純に、所定の閾値を満たすために必要とされる液滴の適格な組み合わせを判定し、次いで、(すなわち、プリントヘッドによって横断されるスキャン帯状部分内の複数の領域にこれを同時に行う能力を最適化する様式で)これらの適格な組み合わせのうちの1つを選択する。別の実施形態では、本システムは、単純に、いくつかの液滴を選択し、次いで、液滴の組み合わせが所定の閾値外の結果を生じると予期されるであろう場合に、その組み合わせを事後調節する。数字1006、1007、および1008により、本システムは、一実施形態では、所定のノズルのために異なる駆動波形(例えば、以前に説明されたような16個の事前プログラムされた波形のうちの1つ)を選択することができ、または異なるノズルを選択し、もしくは特定のノズルが利用可能であるかどうかを確認するようにチェックすることができる。数字1009
により、本システムは、必要に応じて(駆動波形選択情報を含む)ノズル割当を調節し、次いで、印刷プロセスは、再度、誤差について精査される(1011、例えば、所定のスキャン経路およびスキャンの数の好適性)。誤差がある場合、本システムは、所定のスキャン経路のためにプリントヘッドオフセットを調節し(1012)、および/またはスキャンの数を調節することができる(1013)。誤差がない場合、本方法が終了し(1014)、割り当てられたデータが以前に議論されたようにプリンタに出力される。
【0115】
図10Bは、今回は誤差補正後ステップとして、テンプレート調節に関する別のフローチャート1021を提供する。数字1023により、N個の領域または流体ウェルに関して、システムソフトウェアは続いて、例えば、検出された誤差データに基づいて、ウェル位置を識別する。ステップ1025では、ソフトウェアが、着目領域内に収まる印刷格子節点の発射決定を読み出し、各そのようなパラメータの平均(μ)および標準偏差または他の拡散尺度(例えば、σ)を読み出す(1026)。領域の総体積または体積分布のシミューレション(1027)に続いて、数字1029および1031により、次いで、本システムは、本体積もしくは分布が、所定の閾値、例えば、最小閾値(Th1)および最大閾値(Th2)に一致するかどうかを判定する。体積または分布が所定の閾値に一致しない場合には、システムソフトウェアは続いて、体積または分布が所定の閾値に一致するまで、数字1033、1035、および1036によって示されるように、液滴ならびに/もしくは波形割当を調節する。一実施形態では、複数の波形が各ノズルに利用可能であり、液滴体積の意図的変動を生じるように事前に選択されている場合、単純に新しい発射波形を特定の印刷格子節点に割り当てることによって、スキャン経路を変更することなく、誤差が補償されることができる。本波形が同一のプリントヘッドノズルのための別の発射決定と異なる場合には、ノズル発射の間に特定のノズルのために異なる「デフォルト」波形(すなわち、図5Bで描写される「トリガ(発射)」信号を参照)の選択をスケジュールに入れることは本システム次第である。次いで、数字1037により、本システムは、適宜に関連ノズルデータを保存する。随意のプロセスブロック1039によって記述されるように、特定のノズルのためにプログラムされている好適な波形がない場合、一実施形態では、本システムは、所定のノズルから取得可能な発射詳細を改善しようとして、この時に波形を追加し、または選択された波形を再プログラムすることができる。
【0116】
図10Cは、ノズル/波形データが、基板またはパネル誤差に対処するようにテンプレートのインスタンスのレンダリングの考慮に入れられる、プロセスのフローチャート1041を示す。より詳細には、数字1043-1047によって示されるように、本システムは、ビットマップ(例えば、ビットマップ形態のテンプレート)に対応するノズル駆動詳細を読み出すことができる。例えば、再度、新しい印刷格子節点発射割当が、テンプレートに対応する4つの印刷ピクセルの加重平均に基づく、実施例を使用して、4つの割り当てられたノズルが、それぞれ、10.00、10.50、10.00、および10.20pL液滴を生成すると予期された場合には、本情報は、ノズルまたはノズル波形のいずれか一方を選択して、誤整合基板上に液滴を堆積させるために、考慮されて使用されることができる。図9Cからの流体ウェル951の実施例に戻って、描写されたウェル内に収まり、発射するように割り当てられる任意の印刷格子節点(例えば、954)は、潜在的に、流体ウェルのための総体積を得るために使用されることができ、本システムは、本仮説において4つの印刷ピクセルを効果的に加重し、4つの印刷ピクセルの加重組み合わせに対応する、予期される体積パラメータを有する液滴を生成するように、新しい格子点(例えば、ノズルまたは発射時間)および関連駆動波形(複数の波形が利用可能である場合)を選択することができる。数字1049により、ソフトウェアは、所望に応じて任意の平滑化(例えば、必要に応じて、隣接する印刷ピクセルの調節または次の液滴選択)を適用し、もう一度、出力データ(選択された駆動波形を含む)をメモリに書き込むことができる。次いで、本出力データは、最終的に、印刷を制御するようにプリンタに送信されるであろう。数字1053により、本システムは、固定スキャンパターンを仮定する(すな
わち、単純に、誤差に対処する様式でノズルおよび駆動波形を割り当てる)ことができ、または別の実施形態では、全て印刷時間を最小限にすることに目を向けて、例えば、スキャン経路、プリントヘッドオフセット、スキャンの数、もしくは他の詳細を変更することによって、スキャン(ラスタ化)を再考して再び最適化することができる。これらの随意な特徴は、数字1055および1057で表される。
【0117】
図10Dは、ハーフトーン(すなわち、液滴密度)調節に関する、さらに別のフローチャート1061を示す。本実施形態に関連して、例えば、堆積させられたインクを用いた基板の領域にわたるブランケット被覆を提供するように、しかしインク液滴が所望の層厚さ(すなわち、各液滴の所定の限定された拡散特性)を付与する密度で堆積させられるように、インク液滴密度を制御することが所望されると仮定されるはずである。そのようなプロセスは、障壁層、カプセル化層、または層厚さが比較的広い面積にわたって一貫していることが所望される他の層を作成することに特に有用である。数字1063により、もう一度、テンプレートからのデータのある部分が、基板および/またはパネル位置誤差を補償するようにレンダリングされるものであることが仮定される。数字1067、1069、および1071により、ソフトウェアは、本実施形態では、予期される液滴体積、位置および分散、ならびに所望の層パラメータ(例えば、厚さ、および所望の厚さを生じるために必要とされるハーフトーン密度またはインク密度)を読み出す。次いで、本システムは、元のテンプレートデータによって表される同一のインク密度を助長するように計算される様式で、利用可能なプールからノズルおよび駆動波形(例えば、特定のスキャン経路を仮定する特定の領域を通り過ぎるであろうノズル)を選択する。例えば、厚さ5ミクロンのカプセル化層を生成することが所望される場合、本システムは、(a)各領域を通り過ぎるであろうノズル、所望の厚さを生成するために必要とされる所望のインク密度、ノズル毎および波形毎の液滴詳細を識別し、(b)所望の密度を生じるであろう(すなわち、次いで、隣接領域のためのノズル選択にも組み入れられる)ノズルおよび駆動波形を選択するように数学関数を適用し、次いで、プリンタ制御データを出力する。ハーフトーンまたは密度パターンを計画する際に、システムソフトウェアは、典型的には、均等な密度の流体を堆積させるように入念に堆積を計画し、例えば、ノズル詳細を考慮して、一貫した体積(例えば、10.00pL)が利用不可能である場合に、液滴分布に関して「軽い」液滴(例えば、9.00pL)と「重い」液滴(例えば、11.00pL)の平衡を保つことに留意されたい。もう一度、数字1073により、出力詳細は、誤差(例えば、スキャン経路が必要結果を生じることができないこと)についてもう一度精査され、誤差が見出されない場合、データがプリンタに出力され(1075)、または逆に誤差が見出された場合、例外プロセスが呼び出される(1077、例えば、ラスタ化を再査定するため)。他の代替案が、当業者に想起されるであろう。
【0118】
最終的に、図10Eは、例えば、図9Cに関連して上記で紹介されるように、反復可能誤差のために記憶されたテンプレートを更新することに関する、フローチャート1081を提供する。各新しい基板に関して、描写された方法は、予期される位置(1083)からの偏差を、数字1085によりメモリに記憶されている過去の誤差と比較する。システムソフトウェアは、数字1087により、(例えば、一意の基板誤差と対照的に)誤差における相関を検出しようとする。数字1088-1090により、求められる相関の程度は、ある種類の較正(すなわち、予期される基板規範を設定するように)、連続基板の基準の継続的監視、または推測計算に基づき得る。本システムは、数字1091および1093により、例えば、回帰ソフトウェア、ニューラルネット、または他の適応プロセスに基づいて、誤差におけるパターンを効果的に「学習」し、次いで、適宜にテンプレートを修正し、偏差データの履歴を更新する。最終的に、数字1095により、ソフトウェアは、任意の未補正誤差(例えば、一意の誤差)について現在の基板を補正し、以前に説明されているようにデータをプリンタに出力する。
【0119】
前述のように、概して、処理時間を最小限にし、スループットを増加させるよう、印刷を迅速に行うことが所望される。一実施形態では、幅および長さ約2メートルである基板は、層につき90秒未満でその表面を覆って一様に堆積させられた層を有することができる。別の実施形態では、本時間は、45秒またはそれ未満である。したがって、そのような用途では、レンダリングおよび基板毎(または製品毎)の誤差軽減が可能な限り急速に行われることが有利である。
【0120】
図11A-11Bは、本処理速度を促進する並列処理アーキテクチャを紹介するために使用される。明白となるはずであるように、精密製造(例えば、それぞれ何百万ものピクセルを有する、多くのテレビ画面の層を一度に印刷すること)を用いると、プリンタ制御データを生成する詳細な印刷格子のソフトウェア調節は、数秒かかり得る。図11A-11Bで提示されるアーキテクチャおよびプロセスは、理想的には2秒またはそれ未満まで本時間を短縮するために使用される。
【0121】
より詳細には、図11Aで表されるように、キャッシュされた印刷イメージのコピー、記憶されたレシピデータ、または理想的な印刷を表す他の関連ソースデータが、最初に読み出される。マスタまたは監視プロセッサ1103が、任意の基板構成データをすでに認識させられているであろうため、製品(パネル)の数およびそれらのそれぞれの予期される場所を理解し得る。監視プロセッサ1103は、整合データを受信し、(例えば、独立基準で各パネルまたは製品について)誤差を計算する。パネル処理、またはサブパネルレベルでの誤差補償は、随意であり、すなわち、開示される技法は、印刷イメージのインスタンスが、特定の基板の全体を通して線形である基準で一致させられる場合でさえも、適用されることができる。本システムはまた、並列プロセッサのセット1105、一実施形態では、マルチコアプロセッサまたはグラフィック処理ユニット(GPU)も含む。GPUは、典型的には、それぞれ(またはその多く)が並行して処理を行うために本実施形態で利用される、多数の(例えば、何百から何千もの)コア1107を含む。監視プロセッサ1103は、パネル定義、所望の誤差補正、および他の要因に依存して、テンプレート印刷イメージのインスタンスの変換を行うために、いくつの並列スレッドまたはプロセスが使用されるはずであるかに関して、決定を行う。本プロセスに関連して、監視プロセッサは、適宜に基板の全体的印刷領域を細分し、任意の関連変換パラメータを関連コアまたはプロセッサに割り当て、テンプレート印刷イメージのインスタンスを組み込みDRAM1109に記憶する(キャッシュする)。組み込みDRAMは、有利なことには、プリンタ制御データの誤差補正およびレンダリング(任意のソースデータの変換およびオーバーレイを含む)のためにコア1107のうちの1つまたはそれを上回るものによって使用される、レジスタ1111Aをそれぞれ有する、複数のバンク、ポート、もしくはアレイ1111を含むことに留意されたい。組み込みメモリは、有利なことには、1つのコアまたはプロセッサによるアクセスが、別のコアまたはプロセッサの帯域幅を限定しないように、並列アクセスのために構造化される。この趣旨で、アーキテクチャは、各コアが並行してメモリ1109にアクセスすることができるように、(例えば、適宜に何百ものデータアクセスラインを特色とする)非常に広いアクセス経路1113を特色とすることができる。1つの実装では、ソースデータを記憶する様式は、各コアまたはプロセッサが、変換のために必要とするデータ、および変換されたプリンタ制御データのための書き込み領域にアクセスできるように、プロセッサもしくはコア割当に依存することに留意されたい。1つの考慮される実装では、監視プロセッサ1103は、全ての利用可能なコアまたはプロセッサを必ずしも使用しないが、離散製品(例えば、パネル)を取り扱うコアまたはプロセッサ、もしくはパネルまたは製品の相互排他的部分を割り当てる。例えば、仮説的パネルが15枚のパネルを有し、本システムが31個の並列処理ユニットを含む場合、監視プロセッサは、各ユニットがパネルの半分を処理する、2つの並列処理ユニットを割り当て得る。監視プロセッサは、適宜に記憶するためにテンプレートの部分を組み込みDRAMに指向し、任意の変換パラメータ(例えば、傾斜アルゴリズム)を各メモリバンクまた
はアレイのための(すなわち、各コアまたは並列プロセッサのための)関連レジスタ1111Aに書き込み、次いで、その処理が完了したという信号を各コアまたはプロセッサから待つであろう。次いで、出力は、問題になっている材料の堆積させられる層を精密に配置するために、印刷を任意の基板毎または製品毎の変動に適合させるように歪曲させられる、プリンタ制御データの変換された基板毎のセットである。数字1115および1117によって表されるように、監視プロセッサおよびそれぞれのコアまたはプロセッサの各々は、以前に説明されたように、特定の処理機能を果たすように、それぞれの監視プロセッサ、コア、もしくはプロセッサを制御する、非一過性の機械可読媒体上に記憶された命令によって統制されることに留意されたい。また、レンダリングされたデータが、(利用可能であるような)1つのプロセッサコアによってメモリに書き込まれ、独立手段によって(すなわち、1つのプロセッサコアが続いて、位置誤差を補正するように他のデータを調節している間に)アンロードされることができるように、組み込みDRAMは、ダイレクトメモリアクセス(DMA)の形態を提供するように設計され得ることに留意されたい。
【0122】
図11Aは、図の右側にいくつかの付加的実装オプションを示す。第1に、前述のように、各パネルは、数字1119によって表されるように、1つまたはそれを上回るそれぞれのコアもしくはプロセッサに割り当てられることができる。典型的な製造プロセスのように、一連の基板は、同一のレシピまたはテンプレートを使用し、オプション1119によって表される構成は、典型的には、固定費用である(例えば、監視プロセッサ1103は、典型的には、割り当てを再計算するか、またはそれぞれの基板のデータ記憶パラメータを変更する必要がない)。第2に、数字1120により、本固定割当を考慮して、監視プロセッサは、随意に、コアにつきそれぞれの変換を割り当てることができる。上記の実施例は、概して、オフセット、回転、スケール、および傾斜補正について別個に議論するが、典型的実装では、変換は、適宜にこれらの補正の任意の組み合わせを伴って、複雑であり得る。監視プロセッサは、関連変換を計算し、次いで、それが割り当てられている全ての影響を受けたテンプレートデータ上で変換を実行する、適切なプロセッサまたはコアに計算された変換を割り当てる。数字1120によって表されるように、一実施形態では、各変換が、それぞれのプロセッサまたはコアに提供される。数字1123により、一実施形態では、前処理されたテンプレートデータまたは変換されたデータの記憶が分散化されることができる。つまり、変換が、パネルを表す(変換された)印刷イメージまたは印刷イメージデータ上で重複ピクセルの発射決定の加重を伴い得ることが以前に記述された。数字1123によって表されるオプションにより、印刷イメージピクセルデータは、同一メモリ行内の北西、北東、南西、および南東ピクセルデータを(同一のアドレスではなく)それぞれのメモリアレイに記憶することによる等の本処理に貢献する様式で、または別の様式で記憶されることができる。(例えば、従来、画像レンダリングを加速するように、グラフィックおよびゲームプロセスのために行われるように)データ読み出しおよび処理を加速するために使用され得る、多くの可能なメモリ記憶技法が存在している。同一タイプのメモリプロセスが、本実施形態に採用されることができる。また、数字1123によって表されるように、一実施形態では、例えば、印刷ピクセルデータが所定の行内に記憶される場合、本システムが処理のために必要とされる次のデータのセットを自動的かつ迅速にフェッチすることができるように、(メモリアレイ毎の)可変列オフセットが使用されることができる。実施例として、キャッシュされた印刷イメージデータは、漸増基準で両方のメモリ矢印に対する関連印刷ピクセル情報を読み出すために使用される列オフセットを伴って、分散様式で(例えば、2つのメモリアレイのそれぞれの中の行)DRAM(1111)に記憶されることができる。本処理の多くの代替案および変形例も、可能である。
【0123】
上記で説明される構成が、唯一可能なものではないことに留意されたい。例えば、基板の地形を各コアに割り当てる代わりに、監視プロセッサまたは他のマスタ1103は、変
換演算を分割し、異なるプロセスをそれぞれのコアに割り当てることができる(1121)。一実施形態では、1つのコアが、アフィン変換と関連付けられる1つのタスクを行うように割り当てられ得る一方で、異なるコアは、別のタスクを行うように割り当てられ得る。数字1122によって示されるように、責任のほぼあらゆる割付が、並列であろうと順次であろうと、複数のコアの間で影響を受け得る。概して、基板毎またはパネル毎の誤差を検出し、製造スループットを最大限にするよう、可能な限り迅速に印刷を進めることが所望されるため、加速の任意の効率が、本目的を満たす場合、複数の利用可能なプロセッサまたはコアに潜在的に適用されることができる。
【0124】
図11Bは、実行時プロセスと関連付けられるフローチャート1151を示す。本実施例では、いったん誤差が測定されると、1つまたはそれを上回るアフィン変換を全体的な印刷領域の(すなわち、基板の)それぞれの地形に適用するように、複数のコアがそれぞれ割り当てられることが仮定されるであろう。数字1153によって示されるように、テンプレートデータが、最初にロードまたはキャッシュされる。監視プロセッサは、関連整合マークまたは基準を識別する(1157)ように、適宜にそのようなソースデータを利用し(1155)、次いで、プリンタカメラシステムを適切な粗い座標に指向する。プリンタカメラシステムは、監視プロセッサが得られたソース情報1155に対して測定する、精密測定情報を返す。次いで、監視プロセッサは、検出された地形を考慮して、適宜にパネルおよび/または基板変換計算を行い(1159)、次いで、処理範囲を分担し、適宜にパラメータを各コア、プロセッサ、または並列処理スレッドに変換する(1161および1163)。繰り返しの基板レシピに関して、監視プロセッサは、受信されたテンプレートイメージのサブセットを、特定のコア、プロセッサ、またはスレッド専用のメモリの中へ自動的に解析し得る。次いで、各コア、プロセッサ、またはスレッドは、印刷詳細を検出された基板またはパネル地形に一致させる様式で、テンプレートを変換もしくは歪曲させるように、その割り当てられたデータを変換し始める(1165)。本プロセスの一部として、任意のプリントヘッド、液滴、もしくはノズル詳細を考慮して、完成した変換されたプリンタ制御データが正確な堆積を提供し得ることを確実にするために、合理的に最新の印刷ノズルおよび/または液滴データが利用可能にされる(1167)。他の実施形態では、本調節(すなわち、印刷ノズル詳細に依存する)が、専用コア、プロセッサ、またはスレッド(すなわち、印刷格子動作を行うコア、プロセッサ、またはスレッドと別個である)によって行われ得る、もしくは監視プロセッサによって行われ得ることに留意されたい。いったん任意の変換が行われると、ノズル/液滴特有の特性に一致して、変換されたプリンタ制御データは、メモリからアンロードされ、ラスタ化され(1169)、印刷(1171)のための適切な命令を用いてプリンタに送信されることができる。
【0125】
上記で紹介される種々の技法および考慮事項を熟考すると、低い単位あたりの費用で迅速に製品を大量生産するように、製造プロセスが行われることができる。ディスプレイデバイス製造、例えば、フラットパネルディスプレイに適用されると、これらの技法は、随意に、複数のパネルが共通基板から生成される、高速のパネル毎の印刷プロセスを可能にする。(例えば、パネル毎に共通インクおよびプリントヘッドを使用して)高速の反復可能印刷技法を提供することによって、印刷が実質的に向上させられ得る、例えば、全て標的領域あたりの充填堆積が仕様内であることを保証しながら、層あたりの印刷時間を、上記の技法を用いることなく必要とされるであろう時間のわずかな一部まで短縮すると考えられる。再度、大型HDテレビディスプレイの実施例に戻って、各色成分層が、実質的なプロセス改良を表す、180秒またはそれ未満、もしくは90秒またはそれ未満でさえも、大型基板(例えば、約220cm×250cmである8.5世代基板)のために正確かつ確実に印刷され得ると考えられる。印刷の効率および質を向上させることにより、大型HDテレビディスプレイを生産する費用の有意な削減、したがって、より低い最終消費者費用のために道を開く。前述のように、ディスプレイ製造(および詳細にはOLED製造)は、本明細書で紹介される技法の1つの用途であるが、これらの技法は、多種多様なプ
ロセス、コンピュータ、プリンタ、ソフトウェア、製造機器、およびエンドデバイスに適用されることができ、ディスプレイパネルに限定されない。詳細には、開示される技法は、プリンタが、限定ではないが、任意のマイクロ電子、マイクロ光学、または「3D印刷」用途を含む、共通印刷動作の一部として、複数の製品の層を堆積させるために使用される、任意のプロセスに適用され得ることが予測される。
【0126】
説明される技法は、多数のオプションを提供することに留意されたい。一実施形態では、パネル(または製品毎の)誤整合もしくは歪曲が、単一のアレイ内で、または単一の基板上で、製品毎の基準で調節されることができる。共通印刷データにもかかわらず、2枚のパネルを横断するスキャン経路が各基板のための異なる発射命令を有する(例えば、1枚のパネルのデータの回転または調節が印刷ジョブ毎に変動し得る)ように、1つまたはそれを上回る整合誤差に基づく次の調節/適合を伴って、プリンタスキャン経路が計画されることができる。随意に、本情報は、リアルタイムでソーステンプレート(例えば、2値発射決定を表すビットマップ)から調節されることができる。他の実施形態では、共通プリンタソースデータにもかかわらず、印刷領域および/またはスキャン経路が、追加され、または基板毎に完全に再計画されることができる。説明される技法は、単一の印刷ジョブの一部として、OLEDパネル、例えば、2、4、6枚、または異なる数のパネルを製作するために使用されることができる。製作に続いて、これらのパネルは、例えば、それぞれのHDTVディスプレイまたは他のタイプのデバイスを製作するように、分離され、それぞれの製品に適用されることができる。ソフトウェアにおいて微細整合(例えば、ミリメートル未満の整合)を行うことによって、開示される技法は、根本的な製品毎または基板毎の誤整合もしくは変形に一致する様式で、精密な機械的位置付けおよび堆積誤差の正確な配置ならびに整合をあまり重視せず、より正確な製品製作を提供する。
【0127】
前述の説明および添付の図面では、特定の用語および図面の記号が、開示される実施形態の徹底的な理解を提供するように記載されている。場合によっては、用語および記号は、これらの実施形態を実践するために必要とされない、特定の詳細を示唆し得る。「例示的な」および「実施形態」という用語は、選好または要件ではなく実施例を表すために使用される。
【0128】
示されるように、本開示のより広義の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書で提示される実施形態に種々の修正および変更が行われ得る。例えば、実施形態のうちのいずれかの特徴または側面は、少なくとも実用的である場合、実施形態のうちのいずれか他方と組み合わせて、もしくはその対応特徴または側面の代わりに適用され得る。したがって、例えば、全ての特徴がありとあらゆる図面に示されているわけではなく、例えば、1つの図面の実施形態に従って示される特徴または技法は、随意に、たとえ本明細書で詳細に宣言されていなくても、任意の他の図面もしくは実施形態の特徴の要素として、または特徴と組み合わせて、採用可能であると仮定されたい。したがって、本明細書および図面は、制限的な意味よりもむしろ例証的な意味で見なされるものである。
図1-1】
図1-2】
図2A
図2B
図2C
図3
図4-1】
図4-2】
図4-3】
図4-4】
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
図8-1】
図8-2】
図8-3】
図9A
図9B
図9C
図10-1】
図10-2】
図11A
図11B