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  • 特許-屋根における雪止め具 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-17
(45)【発行日】2022-08-25
(54)【発明の名称】屋根における雪止め具
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/10 20060101AFI20220818BHJP
【FI】
E04D13/10 B
E04D13/10 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019100585
(22)【出願日】2019-05-29
(65)【公開番号】P2020193513
(43)【公開日】2020-12-03
【審査請求日】2021-08-19
(73)【特許権者】
【識別番号】593054860
【氏名又は名称】スワロー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】特許業務法人牛木国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100063819
【氏名又は名称】牛木 理一
(72)【発明者】
【氏名】原田 雅史
(72)【発明者】
【氏名】大越 雄喜
【審査官】荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-120007(JP,A)
【文献】特開2017-106212(JP,A)
【文献】特開2016-117998(JP,A)
【文献】特開2013-238009(JP,A)
【文献】特開2011-231591(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 1/00- 3/40
E04D 13/00-15/07
E04H 9/00- 9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根面に設置する任意形状に成る固定板の基端部に設けた部の左右両側部方向にそれぞれコの字形に曲折した曲折部を有する雪止めを備え、前記曲折部の角度は前記曲折部が前記屋根面上の積雪に対してそれぞれ左右両方向から突き刺さる角度とし、前記雪止め材中間部を前記凹溝部に固着して成ることを特徴とする屋根における雪止め具。
【請求項2】
先付け用の雪止め具であって前記固定板は屋根板の一部間に挿入して固定する部分を設けて成る請求項1に記載した屋根における雪止め具。
【請求項3】
後付け用雪止め具であって
屋根面に設置する固定部材の基端部に設けた凹溝部の左右両側部方向にそれぞれコの字形に曲折した曲折部を有する雪止め材を備え、前記曲折部の角度は前記曲折部が前記屋根面上の積雪に対してそれぞれ左右両方向から突き刺さる角度とし、前記雪止め材の中間部を前記凹溝部に固着し、
前記固定部材として屋根板の一部に接合する下部品と上部品とを設け、この上下両部品間を挟合連結する螺子を設けて成ることを特徴とする屋根における雪止め具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根における雪止め具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
降雪地方においては、建物の屋根面に積もった雪が滑落しないように雪止め具を設置する家屋が多いところ、雪止め機能を果たす部材は平板状の羽根板を立設状態に多数設置するものが普及している。
【0003】
しかし、羽根板設置の場合は、大屋根面にあっても目立つ状態に変わりないのみならず、羽根板の設置箇所に積雪滑降が停止することによって、羽根板のある停滞箇所においては積雪が凍結してしまい、溶解が遅延することになる欠点があったのである。
【0004】
そこで、これを改良した技術として、次に示すものが公知になっているところ、これは1本の線材を略長方形に曲折してその中心部分を開口する額縁状に構成するものであるから、雪止め部前後の雪が結合して雪止め効果を期待できる等と記述してはいるが、そのような構成による額縁状の開口部前後における積雪が凍結してしまうことを防止することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-120007号公開特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は雪止め部材を線材によって構成する物品ではあるが、屋根面部への取付ける固定板の基端部に、1本の線材を左右方向にコの字形に曲折して対向せしめることにより、積雪に対して線材がそれぞれ左右両方向から突き刺さるようにして積雪の溶解を促進することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、屋根面に設置する任意形状に成る固定板の基端凹部の左右両側部方向に、それぞれコの字形に曲折した線材の中央部分を固着するが、線材の左右両側部における開口角度は任意である。
【0008】
また、前記固定板は先付け用にあっては、屋根板の一部間に挿入して固定する部分を設けている。
【0009】
また、前記固定板は後付け用にあっては、固定部材として屋根板の一部に接合する下部品と上部品とを設け、この上下両部品間を挟合連結する螺子を設けている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る雪止め具にあっては、1本の線材を左右両側部においてそれぞれコの字形に曲折した状態にしているから、屋根面上の積雪に対して線材がそれぞれ左右両方向から突き刺さることになり、左右前後の積雪の動きを抑制することができるから、雪止め効果を期待することができるとともに溶解効果を期待することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】先付け用雪止め具の斜視図
図2】後付け用雪止め具の斜視図
図3】先付け用雪止め具の平面図
図4】先付け用雪止め具の正面図
図5】先付け用雪止め具の右側面図
図6】先付け用雪止め具の組立て前の斜視図
図7】先付け用雪止め具の取付け状態を示す屋根面における斜視図
図8】先付け用雪止め具の屋根面における取付け状態を示す側断面図
図9】後付け用雪止め具の組立て前の斜視図
図10】本雪止め具の屋根面における取付け状態図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明にあっては、2つの実施例を想定しているところ、先付け用の雪止め具と後付け用の雪止め具とにあっては、それぞれ以下説明するように、その具体的形態は異なるのである。
【実施例1】
【0013】
まず、図1に示す実施例1について説明する。
【0014】
これは、建物の建設中における屋根葺き時に、先付け用として設置する雪止め具の構造である。
【0015】
1は固定板で、この固定板は屋根板aの施工時に屋根板の屈折部に挿入して係合する弯曲折部2を中間位置に設け、この中間弯曲折部からさらに延長して固定部3を設け、この固定部には適当数の通口4・・を設け、この通口には屋根板取付材bへのビス5・・・を止着する。
【0016】
6は前記固定板1の固定部3とは反対側の基端部に設けた凹溝部で、この凹溝部には左右両側部をそれぞれコ字状に曲折した雪止め材7,7の中間部7’を嵌合し、この凹溝部内において雪止め材7,7の中間部を固着8,8する。
【0017】
前記雪止め材7の左右両側部に曲折形成するコ字状の曲折部9,9の角度は任意であるが、この曲折部に対しては積雪が突き刺さる状態になる。
【実施例2】
【0018】
次に、図2に示す実施例2について説明する。
【0019】
これは、建物の建設後における屋根面に、後付け用として設置する雪止め具の構造である。
【0020】
11は固定部材で、この固定部材は屋根板の一部に固定する下部品12と上部品13とから成り、この上下両部品間を連結する螺子14を設けている。
【0021】
15は前記固定部材11の下部品12と上部品13との間の開口部で、この開口部は屋根材の一部に挟合して固定するようになる。
【0022】
16は前記固定部材11の下部品12と上部品13との開口部15とは反対側の基端部に設けた凹溝部で、この凹溝部には左右両側部をそれぞれコ字状に曲折した雪止め材17の中間部17’が嵌合し、この凹溝部内において雪止め材17の中間部17’を固着18するようにする。
【0023】
前記雪止め材17の左右両側部に曲折形成するコ字状曲折部19,19の角度方向は任意であるが、この曲折部に対して積雪が突き刺さる状態になる。
【符号の説明】
【0024】
1 固定板
2 弯曲折部
3 固定部
4・・ 通孔
5・・ ビス
6 凹溝部
7,7 雪止め材
7’ 中間部
8,8 固着部
9,9 曲折部
11 固定部材
12 下部材
13 上部材
14 螺子
15 開口部
16 凹溝部
17 雪止め材
17’ 中間部
18 固着部
19,19 曲折部
a 屋根板
b 屋根板取付材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10