(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-17
(45)【発行日】2022-08-25
(54)【発明の名称】活性薬物成分の放出制御システムおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/198 20060101AFI20220818BHJP
A61K 9/28 20060101ALI20220818BHJP
A61K 9/22 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/32 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/42 20170101ALI20220818BHJP
A61K 47/04 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20220818BHJP
A61K 47/18 20060101ALI20220818BHJP
A61K 47/46 20060101ALI20220818BHJP
A61P 25/16 20060101ALI20220818BHJP
A61M 31/00 20060101ALI20220818BHJP
【FI】
A61K31/198
A61K9/28
A61K9/22
A61K47/38
A61K47/32
A61K47/26
A61K47/02
A61K47/42
A61K47/04
A61K47/12
A61K47/44
A61K47/18
A61K47/46
A61P25/16
A61M31/00
(21)【出願番号】P 2020564855
(86)(22)【出願日】2019-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2019088084
(87)【国際公開番号】W WO2019223753
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2020-12-11
(31)【優先権主張番号】201810503654.4
(32)【優先日】2018-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520255676
【氏名又は名称】シャンハイ ダブリュディー ファーマシューティカル カンパニー,リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100166165
【氏名又は名称】津田 英直
(72)【発明者】
【氏名】リャン チャン トン
(72)【発明者】
【氏名】チェン シーシャン
(72)【発明者】
【氏名】シー チンミン
(72)【発明者】
【氏名】チャン タンヨン
【審査官】鶴見 秀紀
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第1997421(CN,A)
【文献】国際公開第2006/072940(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第00389224(EP,A1)
【文献】国際公開第91/002518(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/054302(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第101926785(CN,A)
【文献】特表平05-500223(JP,A)
【文献】特表2013-544850(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0095840(US,A1)
【文献】国際公開第2007/096906(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 9/00-9/72
A61K 47/00-47/69
A61K 31/00-31/80
A61P 25/16
A61M 31/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収ウィンドウが上部胃腸管にある放出制御剤形であって、放出制御プラットフォームおよび保持プラットフォームを含み、
前記放出剤形プラットフォームは薬物含有層を含有する錠コアおよびコーティング膜を含む薬物組成物であり、
そして前記薬物組成物が浸透圧ポンプ放出制御薬物送達システムであり、前記錠コアは薬物含有層と浸透プッシュ層とを含み、前記薬物含有層が活性医薬成分と補助剤を含み、そして前記活性医薬成分が1又は複数のレボドパとカルビドパを含み;前記浸透プッシュ層が親水性重合体、浸透剤、及びバインダーを含み、そして前記コーティング膜は酢酸セルロースおよびコポビドンを含み、前記酢酸セルロースの重量は前記コーティング膜の重量の50~70%であり、前記コポビドンの重量は前記コーティング膜の重量の30~50%であり、
前記保持プラットフォームの作用は放出制御プラットフォームを口腔内に維持することで、前記放出制御プラットフォームが前記保持プラットフォーム内に保持するように、前記保持プラットフォームの少なくも一方の末端に一つの蓋体が連結している
ことを特徴とする放出制御剤形。
【請求項2】
前記補助剤が充填剤、浸透剤、親水性重合体、バインダー、潤滑剤、防腐剤、調味剤、酸味料および酸化防止剤のうちの1又は複数であり;
及び/又は、前記浸透プッシュ層が親水性重合体、浸透剤、バインダー、及び潤滑剤を含み
及び/又は医薬として活性な成分がレボドパを含む場合、レボドパの重量百分率が20~70%であり;前記活性成分がカルビドパを含む場合は、カルビドパの重量百分率が0~20%であるが0%ではなく;前記重量百分率が前記薬物含有層の各成分の重量百分率であり;
及び/又は前記保持プラットフォームはカスタマイズされた保持部材および薬物固定部材を含み、前記薬物固定部材は前記放出制御プラットフォームを固定することができ、前記カスタマイズされた保持部材は前記薬物固定部材を口腔内に維持することができることを特徴とし、
及び/又は、前記コーティング膜が、50wt%酢酸セルロース膜と50wt%のコポビドンVA64から構成され;前記コーティング膜が、70wt%酢酸セルロース膜と30wt%のコポビドンVA64から構成され;前記コーティング膜が、60wt%酢酸セルロース膜と40wt%のコポビドンVA64から構成され;ここで前記重量百分率が、前記コーティング膜の各成分の重量百分率であり;
及び/又は前記コーティング膜の重量が2.0%以上であり、
及び/又は前記コーティング膜が、1又は複数の孔があり、そして前記孔の直径は0.5mm~1.0mmであり;
前記浸透圧ポンプ放出制御薬物送達システムは放出制御錠であり、ここで前記放出制御錠は直径5~10mm、高さ5~30mmの円柱形、または長さ10~25mm、幅5~10mmのカプレット形状である、請求項1に記載の前記放出制御剤形。
【請求項3】
前記補助剤が充填剤、浸透剤、親水性重合体、バインダー、潤滑剤、及び防腐剤のうちの1又は複数であり;
及び/又は、前記浸透プッシュ層が親水性重合体、浸透剤、バインダー、潤滑剤及び着色剤を含み
及び/又は医薬として活性な成分がレボドパを含む場合、レボドパの重量百分率が30~50%であり;前記活性成分がカルビドパを含む場合は、カルビドパの重量百分率が1~10%であり;前記重量百分率が前記薬物含有層の各成分の重量百分率であり;
及び/又は前記薬物固定部材は一つまたは複数の貯蔵器であり;
及び/又は前記保持部材が、口腔内における任意の一つまたは複数の歯と噛み合
い;
及び/又は前記保持部材が、上顎または下顎の永久歯全体と噛み合って包埋、嵌入または挿入するように、カスタマイズしており;
及び/又は前記コーティング膜の重量が錠コアの重量の2.0~15%又は4.0~8.0%であり、
及び/又は前記コーティング膜が、1又は複数の孔があり、そして前記孔の直径は0.5mm、0.75mm、及び1.0mmである、請求項2に記載の放出制御剤形。
【請求項4】
前記補助剤が充填剤、浸透剤、親水性重合体、バインダー、潤滑剤、及び防腐剤であり;
及び/又は、前記浸透プッシュ層がカルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドンK30、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムを含み、あるいはカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムを含み;
及び/又は前記貯蔵器がバスケット構造を有し
前記貯蔵器の横断面の形状は多角形、円形閉環または円形開環、あるいはこれらの組み合わせであり;
及び/又は放出制御プラットフォームを貯蔵器内に保持するように、前記貯蔵器の少なくも一方の末端に一つの蓋体が連結しており;及び/又は
前記保持部材は口腔内における下顎の永久歯、下顎の大臼歯、下顎の第二大臼歯およびその前後の大臼歯と噛み合うことができる、請求項3に記載の放出制御剤形。
【請求項5】
前記カルボキシメチルセルロースナトリウムはカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFまたは9H4XFであり、及び/又は
前記蓋体が短冊状物であり;
前記上顎または下顎の永久歯が、上顎永久歯全体若しくは下顎の永久歯全体、又は下顎の大臼歯、或いはそれに隣接する第一大臼歯と第二小臼歯の部分である、請求項4に記載の放出制御剤形。
【請求項6】
前記放出制御プラットフォームにおいて、
前記補助材が充填剤を含む場合、前記充填剤は微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびマンニトールのうちの1種または複数種であり、前記充填剤の重量百分率は0~50%であるが、0%ではなく、
ならびに/あるいは、前記補助材が浸透填剤を含む場合、前記浸透剤は硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、マンニトール、尿素、ソルビトール、イノシトール、ショ糖およびブドウ糖のうちの1種または複数種であり、前記浸透剤の重量百分率は0~50%であるが、0%ではなく、
ならびに/あるいは、前記補助材が親水性重合体を含む場合、前記親水性重合体はヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびヒドロキシエチルセルロースのうちの1種または複数種であり、前記親水性重合体の重量百分率は0~50%であるが、0%ではなく、
ならびに/あるいは、前記補助材が酸味料を含む場合、前記酸味料はクエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、リンゴ酸、フマル酸、乳酸、リン酸、および酒石酸のうちの1種または複数種であり、前記酸味料の重量百分率は0~10%であるが、0%ではなく、
前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である
ことを特徴とする請求項4に記載の放出制御剤形。
【請求項7】
前記放出制御プラットフォームにおいて、前記浸透プッシュ層における親水性重合体はκ-カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはポリエチレンオキサイドであり、前記親水性重合体の分子量は75000~7500000であり、前記親水性重合体の重量百分率は25~85%であり、
ならびに/あるいは、前記浸透プッシュ層における浸透剤は硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、マンニトール、尿素、ソルビトール、イノシトール、ショ糖およびブドウ糖のうちの1種または複数種であり、前記浸透剤の重量百分率は5~65%であり、
ならびに/あるいは、前記浸透プッシュ層
のバインダー
はメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドンおよびゼラチンのうちの1種または複数種であり、前記バインダーの重量百分率は3~20%であり、
ならびに/あるいは、前記浸透プッシュ層
の潤滑剤
はステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルマグネシウム、タルク粉およびコロイダルシリカのうちの1種または複数種であり、前記潤滑剤の重量百分率は0~2%であるが、0%ではなく、
ならびに/あるいは、前記浸透プッシュ層が着色剤を含む場合、前記着色剤はベンガラ、黄酸化鉄および黒酸化鉄のうちの1種または複数種であり、前記着色剤の重量百分率は0~5%であるが、0%ではなく、
前記重量百分率は重量の前記浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である
ことを特徴とする請求項
2に記載の放出制御剤形。
【請求項8】
前記浸透プッシュ層は重量百分率25~85%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率5~65%のソルビトール、重量百分率3~20%のポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0~5%のベンガラおよび重量百分率0.5~2%のステアリン酸マグネシウムを含み、
又は、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率34.0~39.0%のソルビトール、重量百分率3~20%のポリビニルピロリドンまたは重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.5~5%のベンガラおよび重量百分率0.5~2%のステアリン酸マグネシウムを含み、
又は、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率39.0%のソルビトール、重量百分率5.0%のポリビニルピロリドン、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムを含み、
又は前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率34.0%のソルビトール、重量百分率10.0%のポリビニルピロリドン、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムを含み、
又は前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率34.0%のソルビトール、重量百分率10.0%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムを含み、前記重量百分率は前記浸透プッシュ層における各成分の重量の重量百分率である
ことを特徴とする請求項
7に記載の放出制御剤形。
【請求項9】
前記放出制御プラットフォームにおいて、
前記薬物組成物の前記コーティング膜の外にさらに薬物含有迅速放出外コーティング
により外コーティングされることを特徴と
する、請求項1~8のいずれか一項に記載の放出制御剤形。
【請求項10】
前記薬物含有迅速放出外コーティングは
活性薬物成分および補助材を含み、前記活性薬物成分はレボドパおよび/またはカルビドパを含み、前記補助材はヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテームおよびペパーミントエッセンスのうちの1種または複数種であ
り、
及び/又は前記コーティング膜の重量が、前記錠コアの重量の2.0%、4.2%、4.5%、4.6%、4.8%、5.0%、5.9%、6.5%、6.7%、7.0%、7.7%、7.9%又は9.7%である、請求項9に記載の放出制御剤形。
【請求項11】
前記外コーティングにおいて、前記活性薬物成分がレボドパである場合、前記レボドパの重量百分率は0~75%であるが、0%ではなく
;
及び/又は前記活性薬物成分がカルビドパである場合、前記カルビドパの重量百分率は0~93%であるが、0%ではなく;
及び/又は前記外コーティングの補助材がヒドロキシプロピルセルロースを含む場合、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は2~20%であり;
及び/又は前記外コーティングの補助材がアスパルテームを含む場合、前記アスパルテームの重量百分率は0~5%であ
るが、0%ではなく;
及び/又は前記外コーティングの補助材がペパーミントエッセンスを含む場合、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0~5%であ
るが、0%ではなく;
前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率である、請求項
9に記載の放出制御剤形。
【請求項12】
前記外コーティングにおいて、
前記活性薬物成分がレボドパである場合、前記レボドパの重量百分率は23.78~75%であり;
及び/又は前記活性薬物成分がカルビドパである場合、前記カルビドパの重量百分率は26.85~93%であり;
及び/又は前記外コーティングの補助材がヒドロキシプロピルセルロースを含む場合、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり;
及び/又は前記外コーティングの補助材がアスパルテームを含む場合、前記アスパルテームの重量百分率は0.9~5%であり;
及び/又は前記外コーティングの補助材がペパーミントエッセンスを含む場合、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0.1%であり;
前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率である、請求項11に記載の放出制御剤形。
【請求項13】
前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、微晶質セルロース、マンニトール、クエン酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、マンニトール、クエン酸およびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、クエン酸およびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、クエン酸およびポリビニルピロリドンK30からなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30およびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ,ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、アスパルテームおよびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウムおよびアスパルテームからなり、
あるいは
前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ステアリン酸マグネシウムおよびアスパルテームからなり、
あるいは前記浸透プッシュ層はカルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドンK30、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは
前記浸透プッシュ層カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなり、
あるいは、前記外コーティングはレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテームおよびペパーミントエッセンスからなり、
あるいは
前記外コーティングはレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびアスパルテームからなり、
あるいは
前記外コーティングはカルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびアスパルテームからなり、
あるいは
前記外コーティングはカルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびペパーミントエッセンスからなる
、
請求項4~9のいずれか一項に記載の放出制御形。
【請求項14】
前記薬物含有層が
40%レボドパ、
10.8%カルビドパ、
20%微晶質セルロース、
18.7%マンニトール、
5%クエン酸、
5%ヒドロキシプロピルメチルセルロースナトリウムおよび
0.5%ステアリン酸マグネシウム
から構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
38%レボドパ、
50%微晶質セルロース、
10%ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび
2%ステアリン酸マグネシウムから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
19.5%レボドパ、
20%カルビドパ、
50%マンニトール、
1-%クエン酸および
0.5%ステアリン酸マグネシウムから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
40%レボドパ、
10.8%カルビドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
12.7%マンニトール、
5%クエン酸および
0.5%ステアリン酸マグネシウム
から構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
40%レボドパ、
10.8%カルビドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
12.7%マンニトール、
5%クエン酸および
0.5%ポリビニルピロリドンK30から
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
45%レボドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
16%マンニトール、
5%ポリビニルピロリドンK30、
1%ステアリン酸マグネシウム、
1%ペパーミントエッセンスおよび
1%アスパルテームから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
70%レボドパ、
9%マンニトール、
20%ポリビニルピロリドンK30および
1%ステアリン酸マグネシウムから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
20%レボドパ、
20%カルビドパ、
50%ヒドロキシプロピルセルロース、
4%マンニトール、
5%アスパルテームおよび
1%ステアリン酸マグネシウムから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
45%レボドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
16%マンニトール、
5%ポリビニルピロリドンK30、
1%ステアリン酸マグネシウム
、1%ペパーミントエッセンスおよび
1%アスパルテームから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
前記薬物含有層が
45%レボドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
17%マンニトール、
5%ポリビニルピロリドンK30、
1%ステアリン酸マグネシウムおよび
1%アスパルテームから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記薬物含有層が
45%レボドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
12%マンニトール、
5%ポリビニルピロリドンK30、
1%ステアリン酸マグネシウム、
5%ペパーミントエッセンスおよび
1%アスパルテームから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記薬物含有層が
62.5%レボドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
4.5%マンニトール、
1%ステアリン酸マグネシウム、
0.1%ペパーミントエッセンスおよび
0.9%アスパルテームから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記薬物含有層が
46.9%レボドパ、
31%ヒドロキシプロピルセルロース、
20.1%マンニトール、
1%ステアリン酸マグネシウム、
0.1%ペパーミントエッセンスおよび
0.9%アスパルテームから
構成され、前記
百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である
、
又は前記浸透プッシュ層は
55%カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、
5%ポリビニルピロリドンK30、
39%ソルビトール、
0.5%ベンガラおよび
0.5%ステアリン酸マグネシウムからな
り、前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、
前記浸透プッシュ層は55%カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、10%ポリビニルピロリドンK30、34%ソルビトール、0.5%ベンガラおよび0.5%ステアリン酸マグネシウムからなり、前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、
前記浸透プッシュ層は85%カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、3%ポリビニルピロリドンK30、5%ソルビトール、5%ベンガラおよび2%ステアリン酸マグネシウムからなり、前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、
前記浸透プッシュ層は25%カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、9.5%ポリビニルピロリドンK30、65%ソルビトール、及び0.5%ステアリン酸マグネシウムからなり、前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、
前記浸透プッシュ層は60%カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、10%ポリビニルピロリドンK30、26%ソルビトール、2%ベンガラおよび2%ステアリン酸マグネシウムからなり、前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、
前記浸透プッシュ層は40%カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、20%ポリビニルピロリドンK30、36%ソルビトール、3.5%ベンガラおよび0.5%ステアリン酸マグネシウムからなり、前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記浸透プッシュ層は
55%カルボキシメチルセルロースナトリウム9H4XF、
5%ポリビニルピロリドンK30、
39%ソルビトール、
0.5%ベンガラおよび
0.5%ステアリン酸マグネシウムからな
り前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記浸透プッシュ層は
55%カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、
10%ヒドロキシプロピルセルロース、
34%ソルビトール、
0.5%ベンガラおよび
0.5%ステアリン酸マグネシウムからな
り、前記
百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であ
り、
又は、前記外コーティングが
54%レボドパ、
355カルビドパ、
10%ヒドロキシプロピルセルロース、
0.9%アスパルテームおよび
0.1%ペパーミントエッセンスからな
り、前記百分率は外コートにおける各成分の重量百分率であり、 あるいは、前記外コーティングが
62.15%レボドパ、
26.85%カルビドパ、
10%ヒドロキシプロピルセルロース、
0.9%アスパルテームおよび
0.1%ペパーミントエッセンスからな
り、
あるいは、前記外コーティングが
28.2%レボドパ、60.8%カルビドパ、10%ヒドロキシプロピルセルロース、0.9%アスパルテームおよび0.9%ペパーミントエッセンスからなり、前記百分率は外コートにおける各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記外コーティングが93%カルビドパ、
2%ヒドロキシプロピルセルロースおよび
5%アスパルテームからな
り、前記百分率は外コートにおける各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記外コーティングが75%カルビドパ、20%ヒドロキシプロピルセルロースおよび5%ペパーミントエッセンスからなり、前記百分率は外コートにおける各成分の重量百分率であり、
あるいは、前記外コーティングが
24%レボドパ、
65%カルビドパ、
10%ヒドロキシプロピルセルロースおよび
1%アスパルテームからな
り、前記百分率は外コートにおける各成分の重量百分率であり、
ことを特徴とする請求項
13に記載の放出制御剤形。
【請求項15】
前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率40%のレボドパ、重量百分率10.8%のカルビドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率12.7%のマンニトール、重量百分率5%のクエン酸および重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFまたは9H4XF、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率39%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の2.0%、4.0%または5.0%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率40%のレボドパ、重量百分率10.8%のカルビドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率12.7%のマンニトール、重量百分率5%のクエン酸および重量百分率0.5%のポリビニルピロリドンK30からなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率39%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率60%の酢酸セルロース膜および重量百分率40%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の5.0%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率16%のマンニトール、5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウム、1%のペパーミントエッセンスおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率60%の酢酸セルロース膜および重量百分率40%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.2%、6.7%または9.7%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率16%のマンニトール、5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウム、1%のペパーミントエッセンスおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.6%または7.9%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率70%のレボドパ、重量百分率9%のマンニトール、重量百分率20%のポリビニルピロリドンK30および重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率85%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率3%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率5%のソルビトール、重量百分率5%のベンガラおよび重量百分率2%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.5%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率16%のマンニトール、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウム、重量百分率1%のペパーミントエッセンスおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.8%または7.7%であり、前記外コーティングは重量百分率23.78%のレボドパ、重量百分率64.22%のカルビドパ、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率1%のアスパルテームおよび重量百分率1%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物であり、前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの錠コア対する重量増加はそれぞれ重量百分率で13.2%および12.9%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率17%のマンニトール、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率60%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率26%のソルビトール、重量百分率2%のベンガラおよび重量百分率2%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.8%であり、前記外コーティングは重量百分率93%のカルビドパ、重量百分率2%のヒドロキシプロピルセルロースおよび重量百分率5%のアスパルテームを含む迅速放出組成物で、前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの前記錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で13.2%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率12%のマンニトール、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率5%のペパーミントエッセンス、重量百分率1%のアスパルテームおよび重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率40%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率20%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率36%のソルビトール、重量百分率3.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.8%で、前記外コーティングは重量百分率75%のレボドパ、重量百分率20%のヒドロキシプロピルセルロースおよび重量百分率5%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で、前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で13.2%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率62.5%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率4.5%のマンニトール、重量百分率0.1%のペパーミントエッセンス、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の6.5%であり、前記外コーティングは重量百分率62.15%のレボドパ、重量百分率26.85%のカルビドパ、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率0.1%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物であり、前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で21.0%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率46.9%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率20.1%のマンニトール、重量百分率0.1%のペパーミントエッセンス、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の6.5%であり、前記外コーティングは重量百分率62.15%のレボドパ、重量百分率26.85%のカルビドパ、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率0.1%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で、前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で15.7%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が17%のマンニトール、重量百分率が5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率が1%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の5.9%であり、そして、前記外コーティングは重量百分率が24%のレボドパ、重量百分率が65%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロースおよび重量百分率が1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が22%のマンニトール、重量百分率が0.9%のアスパルテーム、重量百分率が1.0%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の6.5%であり、そして、前記外コーティングは重量百分率が54%のレボドパ、重量百分率が35%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が0.9%のアスパルテームおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が22%のマンニトール、重量百分率が0.9%のアスパルテーム、重量百分率が1.0%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の7.0%であり、そして、前記外コーティングは重量百分率が42.8%のレボドパ、重量百分率が46.2%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が0.9%のアスパルテームおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%であり、
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が22%のマンニトール、重量百分率が0.9%のアスパルテーム、重量百分率が1%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%のコポビドンVA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の9.0%であり、そして、前記外コーティングは重量百分率が28.2%のレボドパ、重量百分率が60.8%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が0.9%のアスパルテームおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%である
ことを特徴とする請求項
14
に記載の放出制御剤形。
【請求項16】
前記放出制御錠は1錠あたりに62.5mgのカルビドパおよび500mgのレボドパ、または62.5mgのカルビドパおよび375mgのレボドパ、または62.5mgのカルビドパおよび250mgのレボドパ、または50mgのカルビドパよび500mgのレボドパ、または37.5mgのカルビドパおよび375mgのレボドパを含むあることを特徴とする請求項
2に記載の放出制御剤形。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は出願日が2018年5月23日の中国特許出願CN201810503654.4の優先権を要求する。本願は上記中国特許出願の全文を引用する。
【0002】
本発明は、生物製薬および医療機器の分野に関し、具体的に、活性薬物成分の放出制御システムおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
レボドパ(Levodopa、LD)、カルビドパ(Carbidopa、CD)、バクロフェン、アシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、メトホルミン、ガバペンチンなどを含む、多くの活性薬物成分(active pharmaceutical ingredient、API)は、吸収ウィンドウが上部胃腸管に限られている。これらのAPIを通常の徐放剤形に配合すると、生物利用能が低下するのみならず、治療期間の延長も実現できない。そのため、既存技術では、胃内における滞在時間を延ばす技術が多く開示された。これらの技術は、拡張(USP 4,735,804、5,002,772および6,685,962)、膨張(USP 4,434,153、5,750,585、5,972,389、6,120,803、6,660,300 B1、US 2007/0196396 A1およびUSP 9,439,851)、浮遊(USP 4,167,558、5,232,704および6,261,601)、ラフト形成(USP 4,140,760および5,068,109)、沈降(USP 4,193,985および4,900,557)および粘膜付着(USP 6,207,197およびUS2005/030552)などである。上記技術の成功は、特にこれらの技術を使用した経口投与の剤形で空腹の状態で投与する場合、非常に限られている。そのため、これらの活性薬物成分の長時間の曝露を提供し、かつその吸収ウィンドウが上部胃腸管に限られる、新たな放出制御システムが必要である。
【0004】
これらの活性薬物成分の一つはレボドパで、パーキンソン病の治療に使用される。パーキンソン病は進行性疾患で、大脳におけるドーパミン産生細胞の喪失によるものである。ドーパミンは大脳および脊髄に存在する天然物質である。ドーパミンは大脳における神経細胞の運動機能に対する正確な制御に有用である。大脳におけるドーパミンレベルの低下につれ、パーキンソン病(Parkinson’s disease、PD)の症状、例えば筋強剛、動作緩慢やバランス維持困難が現れる。ドーパミンは血液脳関門(Blood-Brain Barrier、BBB)を通過することができず、これはその経口投与剤形が効かない理由である。レボドパはドーパミンの前駆体で、BBBを通過して脳組織においてドーパミンに転換する。レボドパ療法はまだパーキンソン病治療の「ゴールドスタンダード」で、ほとんどのPD患者は疾患のある段階でLD治療を受ける。しかし、レボドパの大半は大脳に到達する前に脱カルボキシル化されてドーパミンになる。そのため、LDは通常脱炭酸酵素阻害剤、例えばカルビドパやベンセラジドと併用して投与することによって、末梢ドーパミンの形成を防ぐ。LD/CD治療は脳内におけるドーパミンの含有量を増加させ、パーキンソン病の症状を軽減させることができる。
【0005】
LD薬を経口投与しても、患者は通常、不安定な形態、いわゆる「オン・オフ」現象および不随意運動(運動障害)(Fahn S. The spectrum of levodopa-induced dyskinesias. Ann Neurol 2000;47 [suppl 1]:2-11およびGolbe LI. Young-onset Parkinson’s disease: a clinical review. Neurology 1991;41:168-73.)の運動合併症が生じる。このような不安定の原因はLDの半減期が短いため、線条体のシナプス後ドーパミン受容体に非生理的パルス刺激が生じると考えられる。また、PDの進行につれ、治療ウィンドウが狭くなるため、末期PD患者は運動不能(akinasia)および運動障害がより生じやすい。
【0006】
理論上、徐放経口投与剤形は安定なLD血漿中濃度を提供して治療期間を延ばすことによって、「オン・オフ」現象を緩和させることができる。しかし、実際に、LDは遠位胃腸管における吸収が限られるため、LD徐放剤形の開発は巨大な挑戦である。剤形の近位胃腸管における滞在時間は約3~4時間である。放出が3~4時間を超えると、どのぐらいの量でも、LDは吸収されず、最終的に糞便に排出される。米国特許9086079、908608、8,557,283、8,454,998および8,377,474では、有機酸でLD吸収時間を延ばすことによって、吸収の持続時間が約4~5時間の徐放剤形が得られたことが公開された。これらの特許で保護される製剤の製品、例えばライタリー(Rytary)は、早期および中度のパーキンソン病の治療に適する。
【0007】
末期パーキンソン病患者の治療はまだ医療のチャレンジである。脳深部刺激(DBS)(Marconi R, Landi A, Valzania F. Subthalamic nucleus stimulation in Parkinson’s disease. Neurol Sci 2008;29 Suppl 5:S389-91)および十二指腸への小腸内のLD持続投与(DUOPA)は、現在、経口投与剤形の治療効果がよくない末期PD患者を治療する方法である。DBSは脳外科手術に関わり、このような治療は侵襲性が高く、多くの患者をと怖気付かせる。また、DBSは神経・精神的副作用のリスクもある(Voon V, Kubu C, Krack P et al. Deep brain stimulation: neuropsychological and neuropsychiatric issues. Mov Disord 2006; 21 [Suppl. 14]:S305-27)。DUOPAはゲル製剤を含み、当該ゲル製剤はチューブを通してポンプで直接上部小腸に一日中投与する。十二指腸への小腸内のLD持続投与は16時間内で一定のLD血漿中レベルを維持し、より持続的なドーパミン受容体に刺激を与えることによって、現在薬物の経口投与によるドーパミンのパルス刺激に関連する運動および非運動の合併症を減少させることができる(Nyholm, D., Odin, P., Johansson, A., Chatamra, K., Locke, C., Freeman, S.ら; Stable levodopa plasma levels with jejunal infusion of levodopa-carbidopa intestinal gel in advanced Parkinson’s disease patients [abstract]. Movement Disorders 2012;27 Suppl 1 :410)。
【0008】
しかし、DUOPA療法は創傷が大きい。外科手術または経皮内視鏡的胃ろう造設術によってチューブを十二指腸に設置することが必要である(Health Canada Fact Sheet for DUODOPA)。一部の患者には、ポンプの携帯は負担になるかもしれない。また、偶発性のチューブの詰まり、チューブの位置ずれ、チューブ連結部の漏れや局部感染を含む、ほかの問題も生じうる。さらに、DUOPAゲルの配合は不安定で、遺伝子毒性があり、癌につながる可能性があることが知られている分解物であるヒドラジンを最低限にするために、冷蔵庫(2℃~8℃)で保存する必要がある。冷凍保存の条件においても、製品の使用期限は15週と短い(DUODOPA Prescription Insert)。最後に、高コストは制限する要素かもしれない。DUOPAの治療費用は高価で、そして神経科学者、胃腸病学者、看護師からなる専門家のチームおよび外部との連絡者で協力して患者をケアする必要がある。
【発明の概要】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、現在の放出制御型薬物が長時間で安定な活性薬物成分の血漿中曲線を提供できず、かつ速度制御膜のコーティング過程において酢酸セルロースが析出することを克服することによって、コーティングが不均一で、薬物の放出が不安定という欠陥を解決し、活性薬物成分の放出制御システムおよびその製造方法を提供することである。
【0010】
上記技術的課題を解決するために、本発明の解決策の一つは、吸収ウィンドウが上部胃腸管である放出制御剤形であって、放出制御プラットフォームおよび保持プラットフォームを含み、
【0011】
前記放出制御プラットフォーム(Extended Release Platform、ERP)は薬物含有層を含有する錠コアおよびコーティング膜を含む薬物組成物であって、前記コーティング膜は酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体を含み、前記酢酸セルロースの重量は前記コーティング膜の重量の50~70%で、前記酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体の重量は前記コーティング膜の重量の30~50%であり、
【0012】
前記保持プラットフォームの作用は放出制御プラットフォームを口腔内に維持することで、前記放出制御プラットフォームが保持プラットフォーム内に保持するように、前記保持プラットフォームの少なくも一方の末端に一つの蓋体が連結されている。
【0013】
好適な一部の実施例において、前記酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体は、重量比が40:60~80:20のビニルピロリドンと酢酸ビニルを重合させる工程を含む方法によって製造されたものである。好ましくは、前記ビニルピロリドンと前記酢酸ビニルの重量比は50:50~70:30である。より好ましくは、前記ビニルピロリドンと前記酢酸ビニルの重量比は60:40である。
【0014】
好ましくは、前記保持プラットフォームはカスタマイズされた保持部材および薬物固定部材を含み、前記薬物固定部材は前記放出制御プラットフォームを固定することができ、前記カスタマイズされた保持部材は前記薬物固定部材を口腔内に維持することができる。
【0015】
より好ましくは、前記薬物固定部材は一つまたは複数の貯蔵器である。一つの実施形態において、前記貯蔵器はネット構造である。もう一つの実施形態において、前記貯蔵器の横断面の形状は多角形、円形閉環または円形開環、あるいはこれらの組み合わせである。
【0016】
好ましくは、放出制御プラットフォームが貯蔵器内に保持するように、前記貯蔵器の少なくも一方の末端に一つの蓋体が連結されている。より好ましくは、前記蓋体は短冊状物である。
【0017】
好ましくは、前記保持部材は口腔内における任意の一つまたは複数の歯と噛み合ってもよい。好ましくは下顎の永久歯である。より好ましくは下顎の大臼歯である。最も好ましくは下顎の第二大臼歯およびその前後の大臼歯である。
【0018】
前記保持部材は、上顎の歯全体または下顎の永久歯全体と噛み合って包埋、嵌入または挿入するように、好ましくは下顎の永久歯と噛み合って包埋、嵌入または挿入するように、より好ましくは下顎の大臼歯と噛み合って包埋するように、最も好ましくは下顎の第二大臼歯およびそれに隣接する第一大臼歯と第二小臼歯の部分と噛み合って包埋、嵌入または挿入するように、カスタマイズしてもよい。
【0019】
本発明の放出制御プラットフォームはLDおよびCDを含む浸透圧ポンプ送達システムである。浸透圧ポンプ送達システムは単層基本浸透圧ポンプまたは二層プッシュ-プル型システムでもよい。浸透圧ポンプ送達システムは口腔においてLD/CDの一定の放出を提供することができ、これはマトリックス徐放システム(matrix extended release system)と鮮明な対照となる。マトリックス徐放システムは口腔の条件、例えばPH、唾液の適用性および水和マトリックス錠剤の舌による自主的または非自主的な摩擦に敏感である。
【0020】
本発明の保持プラットフォーム(Retention Enabling Platform、REP)は、カスタマイズされたERP保持部材であり、ERPを口腔内に固定することができる。そのため、LD/CDは喉の近くで放出することができ、胃に吸収されやすい。当該REPは安全な特徴を有するREPで、放出制御システムの意外な詰まりを防ぐことができる。本発明において、前記「カスタマイズ」とは患者の歯の形状に応じて、ERPを口腔内に固定して患者の一つ、複数の歯または上顎の歯全体または下顎の歯全体の形状と噛み合う、前記保持プラットフォームまたは保持部材を製造することである。
【0021】
上記技術的課題を解決するために、本発明の解決策の一つは、前記放出制御剤形の製造方法であって、前記保持プラットフォームの製造方法は3Dプリント、射出成形またはダイプレス成形を含む方法である。口腔スキャン、CAD/CAM設計および製造方法を組み合わせ、個人の口腔スキャン画像から正確・快速にREPを生成することができる。
【0022】
ここで、3Dプリントは普通のプリンターの動作原理と基本的に同様で、違うのはプリント材料のみである。普通のプリンターのプリント材料はインクおよび用紙であり、3Dプリンターに金属、セラミック、プラスチック、砂などの異なる「プリント材料」がセットされ、プリンターをコンピューターと接続すると、コンピューターで「プリント材料」が一層ずつ積層していくように制御し、最終的にコンピューターにおける青図を実物に変える。3Dプリントは普通のプリンターの技術原理を参照し、そのうちの分層加工の過程はインクジェット印刷と非常に類似し、このようなプリント技術は3D立体プリント技術と呼ばれる。3Dプリントには、異なる技術が多く存在し、その相違点は使用可能な材料の形態で、異なる層構成で部品を作ることにある。3Dプリントの常用の材料は、ガラス繊維強化ナイロン、ポリ乳酸、ABS樹脂、耐久性ナイロン材料、石膏材料、アルミ材料、金属チタン、チタン合金、ステンレス鋼、銀メッキ、金メッキ、コバルトクロム合金、コバルトクロムモリブデン合金またはゴム系材料である。
【0023】
射出成形は、インジェクションモールディングとも呼ばれ、インジェクションとモールディングを兼ねる成形方法で、すなわち、所定の温度で、スクリューによる撹拌で完全に溶融した高分子材料を、高圧でキャビティに射出し、冷却して硬化した後、成形品を得る方法である。当該方法は形状が複雑な部品の大量生産に適し、重要な加工方法の一つである。射出成形方法の利点は、生産速度が速く、効率が高く、操作の自動化が可能で、種類が豊富で、形状は簡単なものから複雑なものまで、サイズは大きいものから小さいものまで、そして製品のサイズが精確で、製品の更新・交代が容易で、形状が複雑な部材を成形可能で、射出成形は大量生産や形状が複雑な製品などの成形加工分野に適する。
【0024】
ダイプレス成形は、まず、放出制御プラットフォームに相応する薬物固定部材を製造する。次に、通常のプロセスによって楕円形の熱可塑シートを加工する。最後に、カスタマイズREPの製造は、1枚の熱可塑シートを約70℃の熱水において加熱し、良い熱可塑性を有するように軟化させる。熱可塑シートが半透明になると(約1分間)、それを取り出して歯に置き、軟化した熱可塑シートを完全に歯を包埋するように押圧し、歯と完全に噛み合う保持部材を形成する。その後、直ちに薬物固定部材を未硬化の保持部材に嵌入し、冷却して硬化させ、カスタマイズされた保持プラットフォーム(REP)になる。暫く水を吹付けてさらに冷却を加速させることができ、カスタマイズ保持プラットフォームが冷却して元の不透明な硬シートの状態に戻ると、口腔から冷却したカスタマイズ保持プラットフォームを取り出す。
【0025】
好ましくは、前記保持プラットフォームは1種または複数種の口腔用安定性材料によって製造され、前記口腔用安定性材料は口腔用安定性金属および熱可塑性エラストマーを含む。
【0026】
より好ましくは、前記口腔用安定性金属は歯科用チタン、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、コバルトクロムモリブデン合金、ニッケルクロム合金または貴金属を含み、前記熱可塑性エラストマーはポリカプロラクトンエステル(PCL)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、シリコン重合体、ポリエステル、ポリ(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン)(「SEBS」)、ポリ(スチレン-ブタジエン-スチレン)(「SBS」)、ポリ(スチレン-イソプレン-スチレン)(「SIS」)を含む。
【0027】
浸透圧ポンプ放出制御薬物送達システムは先進的な経口浸透圧ポンプ放出制御薬物送達システムで、その形態は半透性外膜および1個または複数のレーザー細孔を有する錠剤でもよい。錠剤が経口投与されて胃腸管を通ると、水が浸透して半透膜に吸収され、そして得られた浸透圧は活性薬物が錠剤における開口を通過するように利用される。基本浸透圧ポンプ(Elementary Osmotic Pump、EOP)はALZAによって1974年に開発され、経口浸透圧ポンプ薬物送達システムの初めての実例で、その構成は薬物含有錠コアで、その外に半透コーティング膜が被覆され、コーティング膜に薬物放出細孔が開いており、浸透圧ポンプ製剤が普通のコーティング錠の様態に簡略化した。プッシュ-プル型浸透圧ポンプ(Push-Pull Osmotic Pump、PPOP)は、易溶性または難溶性の薬物に適し、半透膜がコーティングされた二層錠でもよいが、その薬物含有層は薬物および浸透活性物質を含むチャンバーで、浸透プッシュ層は浸透重合体を含む。当該システムは、水環境に接触すると、浸透プッシュ層が膨張して薬物放出細孔を通過して放出されるようにチャンバー内における薬物をプッシュする。本発明に係る薬物組成物または上部胃腸管(UGI)放出制御薬物送達システムは単層基本浸透圧ポンプ、二層プッシュ-プル型浸透圧ポンプおよび迅速放出コーティングを含む二層プッシュ-プル型浸透圧ポンプなどの形態を含むが、既存技術の浸透圧ポンプと異なる。
【0028】
前記ような本発明の放出制御剤形において、好ましくは、前記放出制御プラットフォームでは、前記薬物含有層は活性薬物成分および補助材を含み、前記活性薬物成分はレボドパ、カルビドパ、バクロフェン、アシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、メトホルミンおよびガバペンチンのうちの1種または複数種である。
【0029】
好ましくは、前記活性薬物成分はレボドパおよび/またはカルビドパを含む。前記補助材は充填剤、浸透剤、親水性重合体、バインダー、潤滑剤、防腐剤、調味剤、酸味料および酸化防止剤のうちの1種または複数種である。より好ましくは、前記補助材は充填剤、浸透剤、親水性重合体、バインダー、潤滑剤および防腐剤のうちの1種または複数種である。さらに好ましくは、前記補助材は充填剤、浸透剤、親水性重合体、バインダー、潤滑剤および防腐剤である。
【0030】
一つの実施形態において、前記薬物活性成分がレボドパを含む場合、前記レボドパの重量百分率は20~70%である。もう一つの実施形態において、前記薬物活性成分がカルビドパを含む場合、前記カルビドパの重量百分率は0~20%であるが、0%ではない。上記の重量百分率は各成分の薬物含有層における重量百分率である。
【0031】
一つの実施形態において、前記薬物活性成分はレボドパを含み、前記レボドパの重量百分率は30~50%である。もう一つの実施形態において、前記活性成分がカルビドパを含む場合、前記カルビドパの重量百分率は1~10%である。前記重量百分率は各成分の薬物含有層における重量百分率である。
【0032】
好ましくは、上記薬物組成物において、前記補助材が充填剤を含む場合、前記充填剤は微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびマンニトールのうちの1種または複数種で、前記充填剤の重量百分率は0~50%であるが、0%ではない。
【0033】
もう一つの実施形態において、前記補助材が浸透填剤を含む場合、前記浸透剤は硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、マンニトール、尿素、ソルビトール、イノシトール、ショ糖およびブドウ糖のうちの1種または複数種で、前記浸透剤の重量百分率は0~50%であるが、0%ではない。
【0034】
もう一つの実施形態において、前記補助材が親水性重合体を含む場合、前記親水性重合体はヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびヒドロキシエチルセルロースのうちの1種または複数種で、前記親水性重合体の重量百分率は0~50%であるが、0%ではない。
【0035】
もう一つの実施形態において、前記補助材が酸味料を含む場合、前記酸味料はクエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、リンゴ酸、フマル酸、乳酸、リン酸、および酒石酸のうちの1種または複数種で、前記酸味料の重量百分率は0~10%であるが、0%ではない。
【0036】
前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0037】
好ましくは、前記薬物組成物の前記錠コアはさらに浸透プッシュ層を含み、前記浸透プッシュ層は親水性重合体、浸透剤およびバインダーを含む。好ましくは、前記浸透プッシュ層は親水性重合体、浸透剤、バインダーおよび潤滑剤を含む。より好ましくは、前記浸透プッシュ層は親水性重合体、浸透剤、バインダー、潤滑剤および着色剤を含む。前記浸透プッシュ層と薬物含有層は二層錠コアの構成部分で、前記コーティング膜が錠コアの外部にコーティングされている。当該薬物組成物は浸透圧ポンプ放出制御薬物送達システムの1種、すなわち、二層プッシュ-プル型浸透圧ポンプでもよい。
【0038】
二層プッシュ-プル型浸透圧ポンプの薬物組成物として、好ましくは、前記浸透プッシュ層における親水性重合体はκ-カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウムまたはポリエチレンオキサイドであり、前記親水性重合体の分子量は75000~7500000であり、前記親水性重合体の重量百分率は25~85%である。
【0039】
一つの実施形態において、前記浸透圧ポンププッシュ層における浸透剤は硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、マンニトール、尿素、ソルビトール、イノシトール、ショ糖およびブドウ糖のうちの1種または複数種であり、前記浸透剤の重量百分率は5~65%である。
【0040】
もう一つの実施形態において、前記浸透圧ポンププッシュ層はバインダーを含み、前記バインダーはメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドンおよびゼラチンのうちの1種または複数種であり、前記バインダーの重量百分率は3~20%である。
【0041】
もう一つの実施形態において、前記浸透圧ポンププッシュ層は潤滑剤を含み、前記潤滑剤はステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルマグネシウム、タルク粉およびコロイダルシリカのうちの1種または複数種であり、前記潤滑剤の重量百分率は0~2%であるが、0%ではない。
【0042】
もう一つの実施形態において、前記浸透圧ポンププッシュ層は着色剤を含み、前記着色剤はベンガラ、黄酸化鉄および黒酸化鉄のうちの1種または複数種であり、前記着色剤の重量百分率は0~5%であるが、0%ではない。
【0043】
前記重量百分率は前記浸透プッシュ層における各成分の重量の重量百分率である。
【0044】
好ましくは、前記浸透プッシュ層はカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、ポリビニルピロリドン、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムを含み、あるいはカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムを含み、好ましくは、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドンK30、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなり、あるいはカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなる。より好ましくは、前記カルボキシメチルセルロースナトリウムはカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFまたは9H4XFである。
【0045】
より好ましくは、一つの実施形態において、前記浸透プッシュ層は重量百分率25~85%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率5~65%のソルビトール、重量百分率3~20%のポリビニルピロリドン、重量百分率0~5%のベンガラおよび重量百分率0.5~2%のステアリン酸マグネシウムを含み、あるいは重量百分率25~85%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率5~65%のソルビトール、重量百分率3~20%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0~5%のベンガラおよび重量百分率0.5~2%のステアリン酸マグネシウムを含み、前記重量百分率は各成分の重量の前記浸透プッシュ層における重量百分率である。
【0046】
さらに好ましくは、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率34.0~39.0%のソルビトール、重量百分率3~20%のポリビニルピロリドン、あるいは重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.5~5%のベンガラおよび重量百分率0.5~2%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0047】
もう一つの実施形態において、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率39.0%のソルビトール、重量百分率5.0%のポリビニルピロリドン、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0048】
もう一つの実施形態において、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率34.0%のソルビトール、重量百分率10.0%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムを含む。上記の重量百分率は前記浸透プッシュ層における各成分の重量の重量百分率である。
【0049】
もう一つの実施形態において、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率34.0%のソルビトール、重量百分率10.0%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムを含む。上記の重量百分率は前記浸透プッシュ層における各成分の質量の質量百分率である。
【0050】
一部の好適な実施例において、前記薬物組成物のコーティング膜の外に、さらに薬物含有迅速放出外コーティングがある。これによって、内層が錠コアであり、中間層がコーティング膜であり、外層が外コーティングである三層型構造が構成されている。
【0051】
より好ましくは、前記薬物含有迅速放出外コーティングは活性薬物成分および補助材を含み、前記活性薬物成分はレボドパおよび/またはカルビドパを含み、前記補助材はヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテームおよびペパーミントエッセンスのうちの1種または複数種である。
【0052】
一つの実施形態において、前記放出制御プラットフォームでは、前記活性薬物成分がレボドパである場合、前記レボドパの重量百分率は0~75%であるが、0%ではなく、好ましくは23.78~75%であり、ならびに/あるいは、前記活性薬物成分がカルビドパである場合、前記カルビドパの重量百分率は0~93%であるが、0%ではなく、好ましくは26.85~93%であり、ならびに/あるいは、前記外コーティングの補助材がヒドロキシプロピルセルロースを含む場合、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は2~20%であり、好ましくは10%であり、ならびに/あるいは、前記外コーティングの補助材がアスパルテームを含む場合、前記アスパルテームの重量百分率は0~5%であり、好ましくは0.9~5%であり、ならびに/あるいは、前記外コーティングの補助材がペパーミントエッセンスを含む場合、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0~5%であり、好ましくは0.1%であり、前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率である。
【0053】
さらに好ましくは、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の2.0%以上で、前記コーティング膜に1個~複数個の孔があり、前記孔の直径は0.5mm~1.0mmが好ましく、0.5mm、0.75mmおよび1.0mmがより好ましい。好ましくは、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の2.0~15.0%である。より好ましくは、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.0~8.0%である。
【0054】
好ましくは、一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層およびコーティング膜からなる。もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなる。もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなる。
【0055】
好ましくは、前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、微晶質セルロース、マンニトール、クエン酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、マンニトール、クエン酸およびステアリン酸マグネシウムからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、クエン酸およびステアリン酸マグネシウムからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、クエン酸およびポリビニルピロリドンK30からなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30およびステアリン酸マグネシウムからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、アスパルテームおよびステアリン酸マグネシウムからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウムおよびアスパルテームからなる。もう一つの実施形態において、前記薬物含有層はレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなる。
【0056】
前記浸透プッシュ層はカルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリドンK30、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなり、あるいはカルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなる。好ましくは、前記カルボキシメチルセルロースナトリウムはカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFまたは9H4XFである。
【0057】
一つの実施形態において、前記外コーティングはレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテームおよびペパーミントエッセンスからなり、あるいはレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびアスパルテームからなる。もう一つの実施形態において、前記外コーティングはカルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびアスパルテームからなる。もう一つの実施形態において、前記外コーティングはレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびペパーミントエッセンスからなる。当業者には、上記「含む」は「からなる」と入れ替えてもよいことが知られている。
【0058】
好ましくは、前記薬物含有層がレボドパ、カルビドパ、微晶質セルロース、マンニトール、クエン酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムからなり、前記レボドパの重量百分率は40%であり、前記カルビドパの重量百分率は10.8%であり、前記微晶質セルロースの重量百分率は20%であり、前記マンニトールの重量百分率は18.7%であり、前記クエン酸の重量百分率は5%であり、前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースナトリウムの重量百分率は5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%である。上記の重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0059】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびステアリン酸マグネシウムからなり、前記レボドパの重量百分率は38%であり、前記微晶質セルロースの重量百分率は50%であり、前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量百分率は10%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は2%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0060】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、カルビドパ、マンニトール、クエン酸およびステアリン酸マグネシウムからなり、前記レボドパの重量百分率は19.5%であり、前記カルビドパの重量百分率は20%であり、前記マンニトールの重量百分率は50%であり、前記クエン酸の重量百分率は10%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0061】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、クエン酸およびステアリン酸マグネシウムからなり、前記レボドパの重量百分率は40%であり、前記カルビドパの重量百分率は10.8%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は12.7%であり、前記クエン酸の重量百分率は5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0062】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、クエン酸およびポリビニルピロリドンK30からなり、前記レボドパの重量百分率は40%であり、前記カルビドパの重量百分率は10.8%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は12.7%であり、前記クエン酸の重量百分率は5%であり、そして前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0063】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなり、前記レボドパの重量百分率は45%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は16%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は5%であり、前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は1%であり、そして前記アスパルテームの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0064】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30およびステアリン酸マグネシウムからなり、前記レボドパの重量百分率は70%であり、前記マンニトールの重量百分率は9%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は20%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0065】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、アスパルテームおよびステアリン酸マグネシウムからなり、レボドパの重量百分率は20%であり、カルビドパの重量百分率は20%であり、ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は50%であり、マンニトールの重量百分率は4%であり、アスパルテームの重量百分率は5%であり、そしてステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0066】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなり、前記レボドパの重量百分率は45%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は17%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は5%であり、前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、そして前記アスパルテームの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0067】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなる場合、前記レボドパの重量百分率は62.5%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は4.5%であり、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0.1%であり、前記アスパルテームの重量百分率は0.9%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は各成分の薬物含有層における重量百分率である。
【0068】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなる場合、前記レボドパの重量百分率は46.9%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は20.1%であり、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0.1%であり、前記アスパルテームの重量百分率は0.9%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は各成分の薬物含有層における重量百分率である。
【0069】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウムおよびアスパルテームからなる場合、前記レボドパの重量百分率は45%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は17%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は5%であり、前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、そして前記アスパルテームの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0070】
もう一つの実施形態において、前記薬物含有層がレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ポリビニルピロリドンK30、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなる場合、前記レボドパの重量百分率は45%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は31%であり、前記マンニトールの重量百分率は12%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は5%であり、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は5%であり、前記アスパルテームの重量百分率は1%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0071】
あるいは、前記薬物含有層がレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、マンニトール、ステアリン酸マグネシウム、ペパーミントエッセンスおよびアスパルテームからなる場合、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が22%のマンニトール、重量百分率が0.9%のアスパルテーム、重量百分率が1.0%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率である。
【0072】
より好ましくは、前記コーティング膜は重量百分率50%の酢酸セルロース膜および重量百分率50%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、あるいは前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、あるいは前記コーティング膜は重量百分比60%的酢酸セルロース膜および重量百分率40%的酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率である。
【0073】
さらに好ましくは、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の2.0%、4.2%、4.5%、4.6%、4.8%、5.0%、5.9%、6.5%、6.7%、7.0%、7.7%、7.9%または9.7%である。
【0074】
好ましくは、前記浸透プッシュ層はカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、ポリビニルピロリドンK30、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなる場合、
【0075】
一つの実施形態において、前記カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFの重量百分率は55%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は5%であり、前記ソルビトールの重量百分率は39%であり、前記ベンガラの重量百分率は0.5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0076】
もう一つの実施形態において、前記カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFの重量百分率は55%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は10%であり、前記ソルビトールの重量百分率は34%であり、前記ベンガラの重量百分率は0.5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0077】
もう一つの実施形態において、前記カルボキシメチルセルロースナトリウムの重量百分率は85%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は3%であり、前記ソルビトールの重量百分率は5%であり、前記ベンガラの重量百分率は5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は2%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0078】
もう一つの実施形態において、前記カルボキシメチルセルロースナトリウムの重量百分率は25%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は9.5%であり、前記ソルビトールの重量百分率は65%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0079】
もう一つの実施形態において、前記カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFの重量百分率は60%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は10%であり、前記ソルビトールの重量百分率は26%であり、前記ベンガラの重量百分率は2%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は2%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0080】
もう一つの実施形態において、前記カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFの重量百分率は40%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は20%であり、前記ソルビトールの重量百分率は36%であり、前記ベンガラの重量百分率は3.5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0081】
もう一つの実施形態において、前記浸透プッシュ層はカルボキシメチルセルロースナトリウム9H4XF、ポリビニルピロリドンK30、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなり、前記カルボキシメチルセルロースナトリウム9H4XFの重量百分率は55%であり、前記ポリビニルピロリドンK30の重量百分率は5%であり、前記ソルビトールの重量百分率は39%であり、前記ベンガラの重量百分率は0.5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0082】
あるいは、もう一つの実施形態において、前記浸透プッシュ層はカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール、ベンガラおよびステアリン酸マグネシウムからなり、前記カルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFの重量百分率は55%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり、前記ソルビトールの重量百分率は34%であり、前記ベンガラの重量百分率は0.5%であり、そして前記ステアリン酸マグネシウムの重量百分率は0.5%であり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率である。
【0083】
より好ましくは、前記外コーティングがレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテームおよびペパーミントエッセンスからなる場合、前記レボドパの重量百分率は23.78%であり、前記カルビドパの重量百分率は64.22%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり、前記アスパルテームの重量百分率は1%であり、そして前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率である。
【0084】
もう一つの実施形態において、前記外コーティングがカルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびアスパルテームからなり、前記カルビドパの重量百分率は93%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は2%であり、そして前記アスパルテームの重量百分率は5%であり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率である。
【0085】
もう一つの実施形態において、前記外コーティングがレボドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびペパーミントエッセンスからなり、前記レボドパの重量百分率は75%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は20%であり、そして前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は5%であり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率である。
【0086】
もう一つの実施形態において、前記外コーティングがレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテームおよびペパーミントエッセンスからなる場合、前記レボドパの重量百分率は62.15%であり、前記カルビドパの重量百分率は26.85%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり、前記アスパルテームの重量百分率は0.9%であり、そして前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0.1%であり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率である。
【0087】
前記外コーティングがレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロースおよびアスパルテームからなる場合、前記レボドパの重量百分率は24%であり、前記カルビドパの重量百分率は65%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり、そして前記アスパルテームの重量百分率は1%であり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、
【0088】
前記外コーティングがレボドパ、カルビドパ、ヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテームおよびペパーミントエッセンスからなる場合、前記レボドパの重量百分率は54%であり、前記カルビドパの重量百分率は35%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり、前記アスパルテームの重量百分率は0.9%であり、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0.1%であり、あるいは前記レボドパの重量百分率は42.8%であり、前記カルビドパの重量百分率は46.2%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり、前記アスパルテームの重量百分率は0.9%であり、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0.1%であり、あるいは前記レボドパの重量百分率は28.2%であり、前記カルビドパの重量百分率は60.8%であり、前記ヒドロキシプロピルセルロースの重量百分率は10%であり、前記アスパルテームの重量百分率は0.9%であり、前記ペパーミントエッセンスの重量百分率は0.1%であり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率である。
【0089】
さらに好ましくは、前記外コーティングは錠コアに対して重量増加が重量百分率で12.9%または13.2%または15.7%または21.0%である。
【0090】
好ましくは、前記薬物組成物は薬物含有層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率40%のレボドパ、重量百分率10.8%のカルビドパ、重量百分率20%の微晶質セルロース、重量百分率18.7%のマンニトール、重量百分率5%のクエン酸、重量百分率5%のヒドロキシプロピルメチルセルロースナトリウムおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率50%の酢酸セルロース膜および重量百分率50%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の2.0%である。当該薬物組成物を含む剤形であるコーティング錠の薬物層の一方の側に機械ドリルで0.5mmの出口孔が開けており、そして14.17mg/hrおよび4.59 mg/hrの平均速度でレボドパおよびカルビドパを送達し、ここで、85%の薬物はそれぞれ12時間および10時間で送達する。当該剤形は浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、そこに8~9時間維持し、その後飲み込まれてもよい。
【0091】
前記薬物組成物は薬物含有層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率38%のレボドパ、重量百分率50%の微晶質セルロース、重量百分率10%のヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび重量百分率2%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率で、前記コーティング膜は重量百分率50%の酢酸セルロース膜および重量百分率50%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.5%である。膜の重量増加が4.5%の剤形は9.4mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、9.0時間で85%のレボドパを送達する。
【0092】
あるいは、前記薬物組成物は薬物含有層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率19.5%のレボドパ、重量百分率20%のカルビドパ、重量百分率50%のマンニトール、重量百分率10%のクエン酸および重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率50%の酢酸セルロース膜および重量百分率50%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率で、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.5%である。膜の重量増加が4.5%の剤形は22.9mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、13.0時間で85%のレボドパを送達する。
【0093】
好ましくは、一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率40%のレボドパ、重量百分率10.8%のカルビドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率12.7%のマンニトール、重量百分率5%のクエン酸および重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XFまたは9H4XF、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率39%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の2.0%、4.0%または5.0%である。カルボキシメチルセルロースナトリウムが7H4XFである場合、薬物層の一方の側に一つの0.5mmの出口孔が含まれ、コーティング膜の重量が錠コアの重量の5.0%である当該薬物組成物を含む剤形は、それぞれ17.0mg/hrおよび4.6mg/hrの平均速度でレボドパおよびカルビドパを送達し、10時間で85%の薬物を送達する。当該剤形は浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、口腔に6~7時間維持し、その後飲み込まれてもよい。送達孔の開口サイズを0.5mm、0.75mmおよび1.0mmとする場合、コーティング膜の重量が錠コアの重量の4.0%である剤形は、それぞれ21.3mg/hrおよび5.7mg/hrの平均速度でレボドパおよびカルビドパを送達し、8.0時間で85%の薬物を送達する。当該剤形は浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、口腔に4~5時間維持し、その後飲み込まれてもよい。カルボキシメチルセルロースナトリウムが9H4XFである場合、コーティング膜の重量増加が2.0%である剤形はそれぞれ24.3mg/hrおよび6.6mg/hrの平均速度でレボドパおよびカルビドパを送達し、7.0時間で85%の薬物を送達する。当該剤形は浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、口腔に3~4時間維持し、その後飲み込まれてもよい。
【0094】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率40%のレボドパ、重量百分率10.8%のカルビドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率12.7%のマンニトール、重量百分率5%のクエン酸および重量百分率0.5%のポリビニルピロリドンK30からなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率39%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率60%の酢酸セルロース膜および重量百分率40%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率で、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の5.0%である。当該薬物組成物を含む剤形は6時間で85%の薬物を送達する。当該剤形は浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、そこに2~3時間維持し、その後飲み込まれてもよい。
【0095】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率16%のマンニトール、5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウム、1%のペパーミントエッセンスおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率60%の酢酸セルロース膜および重量百分率40%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.2%、6.7%または9.7%である。当該薬物組成物を含み、かつ膜重量増加が4.2%、6.7%および9.7%の剤形はそれぞれ38.3mg/hr、27.3mg/hrおよび21.3mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、相応的にそれぞれ5.0時間、7.0時間および9.0時間で85%のレボドパを送達する。
【0096】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率16%のマンニトール、5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウム、1%のペパーミントエッセンスおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率で、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.6%または7.9%である。膜の重量増加が4.6%および7.9%の当該薬物組成物を含む剤形は、それぞれ25.5mg/hrおよび16.9mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、かつ相応的に7.5時間および11.5時間で85%のレボドパを送達する。
【0097】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率70%のレボドパ、重量百分率9%のマンニトール、重量百分率20%のポリビニルピロリドンK30および重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率85%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率3%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率5%のソルビトール、重量百分率5%のベンガラおよび重量百分率2%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.5%である。当該薬物組成物を含む剤形はそれぞれ35.0mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、8.5時間で85%のレボドパを送達する。
【0098】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層およびコーティング膜からなり、前記薬物含有層は重量百分率20%のレボドパ、重量百分率20%のカルビドパ、重量百分率50%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率4%のマンニトール、重量百分率5%のアスパルテームおよび重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率25%のカルボキシメチルセルロースナトリウム、重量百分率9.5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率65%のソルビトールおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率90%の酢酸セルロース膜および重量百分率10%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.5%である。当該薬物組成物を含む剤形はそれぞれ7.1mg/hrの平均速度でレボドパおよびカルビドパを送達し、12時間で85%のレボドパ/カルビドパを送達する。
【0099】
好ましくは、一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率16%のマンニトール、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウム、重量百分率1%のペパーミントエッセンスおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.8%または7.7%であり、前記外コーティングは重量百分率23.78%のレボドパ、重量百分率64.22%のカルビドパ、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率1%のアスパルテームおよび重量百分率1%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で、前記重量百分率はその外コーティングにおける重量百分率であり、錠コア対する前記外コーティングの重量増加はそれぞれ重量百分率で13.2%および12.9%である。当該薬物組成物を含む剤形の放出曲線はレボドパ/カルビドパの迅速放出を示し、コーティング膜が4.8%および7.7%の剤形はその後の放出の持続時間がそれぞれ約8.5時間および12.0時間の徐放である。膜の重量増加が4.8%の剤形は口腔に4~5時間維持した後、食事時または放出期間全体で口腔に維持することができる。膜の重量増加が7.7%の剤形は飲み込まれる前に口腔に8~9時間維持するか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0100】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率17%のマンニトール、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率で、前記浸透プッシュ層は重量百分率60%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率26%のソルビトール、重量百分率2%のベンガラおよび重量百分率2%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.8%であり、前記外コーティングは重量百分率93%のCD、重量百分率2%のヒドロキシプロピルセルロースおよび重量百分率5%のアスパルテームを含む迅速放出組成物であり、前記重量百分率はその外コーティングにおける重量百分率であり、前記錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で13.2%である。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約8時間の徐放であった。剤形は口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0101】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率45%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率12%のマンニトール、重量百分率5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率5%のペパーミントエッセンス、重量百分率1%のアスパルテームおよび重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率40%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率20%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率36%のソルビトール、重量百分率3.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率はその浸透プッシュ層における重量百分率で、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はそのコーティング膜における重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.8%であり、前記外コーティングは重量百分率75%のレボドパ、重量百分率20%のヒドロキシプロピルセルロースおよび重量百分率5%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で、前記重量百分率はその外コーティングにおける重量百分率であり、錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で13.2%である。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約8時間の徐放である。剤形は口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0102】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率62.5%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率4.5%のマンニトール、重量百分率0.1%のペパーミントエッセンス、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は各成分の浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率で、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の6.5%で、前記外コーティングは重量百分率62.15%のレボドパ、重量百分率26.85%のカルビドパ、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率0.1%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で、前記重量百分率は各成分の外コーティングにおける重量百分率で、錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で21.0%である。
【0103】
もう一つの実施形態において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率46.9%のレボドパ、重量百分率31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率20.1%のマンニトール、重量百分率0.1%のペパーミントエッセンス、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率1%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は各成分の薬物含有層における重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率34%のソルビトール、重量百分率0.5%のベンガラおよび重量百分率0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は重量百分率70%の酢酸セルロース膜および重量百分率30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の6.5%であり、前記外コーティングは重量百分率62.15%のレボドパ、重量百分率26.85%のカルビドパ、重量百分率10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率0.9%のアスパルテームおよび重量百分率0.1%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で、前記重量百分率は外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、錠コア対する前記外コーティングの重量増加は重量百分率で15.7%である。
【0104】
一つの具体的な好適な実施例において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、ここで、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が16%のマンニトール、重量百分率が5%のポリビニルピロリドンK30、重量百分率が1%のステアリン酸マグネシウム、重量百分率が1%のペパーミントエッセンスおよび重量百分率が1%のアスパルテームからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率は各成分のコーティング膜における重量百分率であり、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の5.9%で、そして、前記外コーティングは重量百分率が64.22%のレボドパ、重量百分率が23.78%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が1%のアスパルテームおよび重量百分率が1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率で、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%である。前記外コーティングのコーティング液の溶媒が無水エタノールである場合、得られる剤形のカルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンの含有量は1.7ppmで、カルビドパ関連不純物のジヒドロキシフェニルアセトン(dihydroxyphenylacetone、DHPA)の含有量は0.21%である。前記外コーティングのコーティング液の溶媒が精製水である場合、重量百分率で、外コーティング固体懸濁液の濃度は10.0wt%で、24.0wt%のレボドパ、65.0wt%のカルビドパ一水和物、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび1.0wt%のアスパルテームを含み、得られる剤形のカルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンの含有量は3.8ppmで、カルビドパ関連不純物のDHPAの含有量は0.28%である。前記外コーティングのコーティング液の溶媒が無水エタノールである場合、得られる剤形のカルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンおよびカルビドパ関連不純物のDHPAは前記外コーティングのコーティング液の溶媒が精製水である場合の剤形よりも顕著に低い。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後持続的な定速放出は約8時間である。浸透送達システムは口腔に3~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0105】
一つの具体的な好適な実施例において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が22%のマンニトール、重量百分率が0.9%のアスパルテーム、重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は各成分の浸透プッシュ層における重量百分率であり、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率であり、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜で、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の6.5%であり、前記外コーティングは重量百分率が54%のレボドパ、重量百分率が35%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が0.9%のアスパルテームおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%である。最終の剤形は62.5mgのレボドパおよび37.5mgのカルビドパを含有する迅速放出層を含み、187.5mgのレボドパが放出制御の薬物層に含まれている。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約8時間の徐放である。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0106】
一つの具体的な好適な実施例において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が22%のマンニトール、重量百分率が0.9%のアスパルテーム、重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率で、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率で、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜で、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の7.0%で、前記外コーティングは重量百分率が42.8%のレボドパ、重量百分率が46.2%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が0.9%のアスパルテームおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%である。最終の剤形は37.5mgのレボドパおよび37.5mgのカルビドパを含有する迅速放出層を含み、112.5mgのレボドパが放出制御の薬物層に含まれている。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約8時間の徐放である。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0107】
一つの具体的な好適な実施例において、前記薬物組成物は薬物含有層、浸透プッシュ層、コーティング膜および外コーティングからなり、前記薬物含有層は重量百分率が45%のレボドパ、重量百分率が31%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が22%のマンニトール、重量百分率が0.9%のアスパルテーム、重量百分率が1%のステアリン酸マグネシウムおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は薬物含有層における各成分の重量百分率であり、前記浸透プッシュ層は重量百分率が55%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が34%のソルビトール、重量百分率が0.5%のベンガラおよび重量百分率が0.5%のステアリン酸マグネシウムからなり、前記重量百分率は浸透プッシュ層における各成分の重量百分率であり、前記コーティング膜は70%の酢酸セルロースおよび30%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64からなり、前記重量百分率はコーティング膜における各成分の重量百分率で、ここで、前記酢酸セルロースは39.8wt%のアセチル基を含む酢酸セルロース膜であり、前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の9.0%で、前記外コーティングは重量百分率が28.2%のレボドパ、重量百分率が60.8%のカルビドパ、重量百分率が10%のヒドロキシプロピルセルロース、重量百分率が0.9%のアスパルテームおよび重量百分率が0.1%のペパーミントエッセンスからなり、前記重量百分率は前記外コーティングにおける各成分の重量百分率であり、前記外コーティングの重量は錠コアおよびコーティング膜の合計重量の13.1%である。最終の剤形は18.75mgのレボドパおよび37.5mgのカルビドパを含有する迅速放出層を含み、56.25mgのレボドパが放出制御の薬物層に含まれている。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約8時間の徐放である。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0108】
ここで、上記外コーティングの製造方法は、上記重量百分率の外コーティングの各成分を無水エタノールに溶解させ、好ましくは前記外コーティングの各成分と無水エタノールの比率が1:10になるように、コーティング液を調製する工程を含む。当該薬物組成物において、カルビドパは迅速放出の外コーティングのみに存在し、徐放の錠コア部分には、カルビドパが含まれていない。当該剤形は、カルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンおよび不純物のジヒドロキシフェニルアセトン(dihydroxyphenylacetone、DHPA)の含有量がより低いという利点がある。前記外コーティングのコーティング液の溶媒が無水エタノールである場合、得られる剤形のカルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンおよびカルビドパ関連不純物のDHPAは前記外コーティングのコーティング液の溶媒が純水である場合の剤形よりも顕著に低い。
【0109】
上記薬物組成物の製造方法は、特別に説明しない限り、本分野の通常の製造方法である。
【0110】
好ましくは、上記のように、薬物組成物は浸透圧ポンプ放出制御薬物送達システムである。好ましくは、前記浸透圧ポンプ放出制御薬物送達システムは放出制御錠である。より好ましくは、前記放出制御錠は直径5~10mm、高さ5~30mmの円柱形、または長さ10~25mm、幅5~10mmのカプレット形状である。最も好ましくは、前記放出制御錠は1錠あたりに62.5mgのCDおよび500mgのLD、または62.5mgのCDおよび375mgのLD、または62.5mgのカルビドパおよび250mgのレボドパ、または50mgのカルビドパよび500mgのレボドパ、または37.5mgのカルビドパおよび375mgのレボドパを含む。
【0111】
上記技術的課題を解決するために、本発明の解決策の一つは、上記放出制御剤形の使用方法であって、前記放出制御プラットフォームを前記カスタマイズされた保持プラットフォームに置き、前記保持プラットフォームを口腔における噛み合う歯に固定し、4~24時間保持した後、放出制御剤形を取り出し、新たな放出制御プラットフォームに入れ替え、再び前記保持プラットフォームを口腔における噛み合う歯に固定することで、持続的に安定して薬物を放出する方法である。
【0112】
本分野の常識に合うことを前提に、上記各好適な条件を任意に組み合わせれば、本発明の各好適な実例が得られる。
【0113】
本発明で用いられる試薬および原料はいずれも市販品として得られる。
【0114】
本発明の積極的な進歩的効果は、本発明は吸収ウィンドウを広げることが可能な活性薬物成分(API)の放出制御システムおよびその製造方法を提供することによって、PD、特にPD末期患者の治療に、安定な活性薬物成分、例えばLD、またはLDとCDの血漿中曲線を持つ非侵襲性放出制御製品を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【
図1】
図1は放出制御プラットフォーム(ERP)の概略図である。a.は単層基本浸透圧ポンプ(EOP)で、b.は二層浸透プッシュ-プル型システムである。
【
図2】
図2は放出制御剤形(放出制御プラットフォームERPと保持プラットフォームREPの組み合わせ)の概略図である。1.は保持プラットフォーム(REP)のカスタマイズ保持部材であり、2.は放出制御プラットフォーム(ERP)であり、3.は保持プラットフォーム(REP)の薬物固定部材である。
【
図3】
図3は本発明の放出制御剤形(ERP+REP)を製造するフロー図である。a.は放出制御プラットフォームが単層基本浸透圧ポンプ(EOP)である放出制御剤形であり、b.は放出制御プラットフォームが二層浸透プッシュ-プル型システムである放出制御剤形であり、c.は放出制御プラットフォームが迅速放出コーティングを持つ二層浸透プッシュ-プル型システムである放出制御剤形である。
【
図4】
図4は実施例1に記載の保持プラットフォーム(REP)の製造である。a.は薬物固定部材であり、b.は薬物固定部材であり、c.は薬物固定部材であり、d.は薬物固定部材であり、e.は熱可塑シートであり、f.はカスタマイズされた保持プラットフォーム(REP)である。
【
図5】
図5は実施例1に記載の薬物固定部材である。a.は薬物固定部材であり、b.は放出制御プラットフォームが薬物固定部材に固定されたものである。
【
図6】
図6は実施例2および実施例3に記載の保持プラットフォーム(REP)である。a.は保持プラットフォーム(REP)であり、b.は放出制御プラットフォームが保持プラットフォーム(REP)に固定されたものであり、c.はオートロック可能な蓋体を持つ保持プラットフォーム(REP)であり、d.は放出制御プラットフォームが保持プラットフォーム(REP)に固定されたものであり、e.は蓋体が閉じた放出制御プラットフォーム+保持プラットフォーム(REP)であり、f.は回転可能な蓋体を持つ保持プラットフォーム(REP)であり、g.は放出制御プラットフォームが保持プラットフォーム(REP)に固定されたものであり、h.は蓋体が閉じた放出制御プラットフォーム+保持プラットフォーム(REP)であり、i.は上下に摺動可能な蓋体を持つ保持プラットフォーム(REP)であり、j.は放出制御プラットフォームが保持プラットフォーム(REP)に固定されたものであり、k.は蓋体が閉じた放出制御プラットフォーム+保持プラットフォーム(REP)である。
【
図7】
図7は実施例4および実施例5に記載の保持プラットフォーム(REP)である。a.は保持プラットフォーム(REP)であり、b.は放出制御プラットフォームが保持プラットフォーム(REP)に固定されたものである。
【
図8】
図8は実施例6に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図9】
図9は実施例7に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図10】
図10は実施例8に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図11】
図11は実施例9に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図12】
図12は実施例10に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図13】
図13は実施例11に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図14】
図14は実施例12に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図15】
図15は実施例13に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図16】
図16は実施例23に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図17】
図17は実施例24に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図18】
図18は実施例25に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図19】
図19は実施例26に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図20】
図20は実施例27に記載の放出制御プラットフォーム(ERP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【
図21】
図21は実施例29に記載の放出制御剤形(ERP+REP)の放出曲線で、エラーバーはn=3の標準偏差を示す。
【発明を実施するための形態】
【0116】
以下、実施例の形態によってさらに本発明を説明するが、これによって本発明を記載された実施例の範囲内に限定するわけではない。以下の実施例において、具体的な条件が記載されていない実験方法は、通常の方法および条件、あるいは商品の説明書に従って選ばれる。本発明に使用される活性薬物成分(API)はレボドパ/カルビドパ、バクロフェン、アシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、メトホルミンおよびガバペンチンを含むが、これらに限定されない。
【0117】
一つの実施形態において、活性薬物成分(API)はレボドパ/カルビドパであり、それが既存技術で既知の単層基本浸透圧ポン(EOP)に組み合わせられている(米国特許第3,845,770号および第3,916,899号)。
図1のaに示すように、EOPはAPIを含有する錠コアおよび当該錠コアを包む速度制御膜を含む。EOPは、少なくとも一つの膜を貫通する孔を含むことで、LD/CDが孔を通過して口腔に放出される。錠コアはLD/CD、浸透剤、微晶質セルロース(MCC)、バインダー、潤滑剤、調味剤(任意に)、酸味料(任意に)および酸化防止剤(任意に)を含む。速度制御膜は全部または少なくとも部分的に半透性ポリマーを含み、当該半透性ポリマーは口腔に存在する水または水気には浸透可能で、薬物およびコアに存在しうるほかの任意の成分には基本的に浸透不可である。代表的な半透性ポリマーはアセチル基の含有量が32.0~39.8%の酢酸セルロースである。速度制御膜に流動促進剤を加えてもよい。本発明における流動促進剤はポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体やほかの水溶性重合体を含むが、これらに限定されない。好適な流動促進剤は水および有機溶媒、例えばアセトン、メタノール、エタノールやイソプロパノールに溶解可能な酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体(VA64)である。既存技術で使用されるハイフラックス膜組成物の典型的な溶媒系はアセトンおよび水を含み、アセトンは酢酸セルロースの溶解に使用され、水は流動促進剤の溶解に使用される。それらは蒸発速度の面で顕著な差があり、特に低温で、よく未知の不適合性が生じ、すなわち、コーティングの過程中で酢酸セルロースが析出することがある。そのため、既存技術の溶媒によって機械的欠陥があるハイフラックス膜が生じることが多く、これは機械的強度が低下した膜につながる。アセトンまたはアセトン/エタノール混合溶媒に溶解する酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体の使用によって、より均一の膜が形成しやすく、ほかの膜よりも一致した放出曲線が得られる。
【0118】
もう一つの実施形態において、LD/CDを既存技術で既知の二層浸透送達システム(プッシュ-プル)に配合する(米国特許第4,327,725号および第4,612,008号)。
図1のbに示すように、プッシュ-プル型システムは二層コア(薬物を含有するプル層および浸透プッシュ層)およびコアを包む速度制御膜を含む。プッシュ-プル型システムは、少なくとも一つの薬物含有層の側における膜を貫通する孔を含むことで、プル層の内容物が孔を通過して口腔に放出される。プル層はLD/CD、親水性重合体、浸透剤、バインダー、潤滑剤、調味剤(任意に)、酸味料(任意に)、酸化防止剤(任意に)を含む。プッシュ層は高分子量親水性重合体、浸透剤、バインダー、潤滑剤および着色剤(任意に)を含む。プッシュ-プル浸透送達システムは水または湿気を速度制御膜を介して二層コアに吸入することによって作動し、ここで、二層を水和させることで、浸透プッシュ層を拡張させて水和した送達可能な薬物含有層をシステムの孔を通るようにプッシュする。
【0119】
親水性重合体の存在によって、プッシュ層組成物は層内に大量の水を保有することができる。親水性重合体はκ-カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、分子量が75,000~7,500,000のポリエチレンオキサイドでもよい。
【0120】
本発明の目的に使用される浸透剤は硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、マンニトール、尿素、ソルビトール、イノシトール、ショ糖、ブドウ糖などから選ばれる。薬物層の製剤は口腔で放出されるため、その味および齲蝕原性が注目され、マンニトールおよびソルビトールは好適な浸透剤である。
【0121】
図2は放出制御剤形(放出制御プラットフォームERPと保持プラットフォームREPの組み合わせ)の概略図である。保持プラットフォームはカスタマイズ保持部材および薬物固定部材を含み、保持部材は相応する歯と噛み合うようにカスタマイズすることができ、薬物固定部材は貯蔵器として放出制御プラットフォームERPをERPが正確な位置に維持するように固定する。保持プラットフォームREPのカスタマイズ保持部材は第二大臼歯および前後の歯の部分と噛み合うことができる。保持プラットフォームREPの長さによって、それ(ERPを保持するREP)が吸入できない位置にあることで、詰まる可能性が解消される。REPの好適な構造は、ERPが落とされないように、様々な孔径を有するクリップ式またはスクリュー式かごである。REPのほかの構造は二つの挟持アームを有する保持器でもよいが、これに限定されない。
【0122】
図3は本発明の放出制御剤形(ERP+REP)を製造するフロー図を示す。
図3のaは放出制御プラットフォームが単層基本浸透圧ポンプ(EOP)である放出制御剤形の製造を示し、
図3のbは放出制御プラットフォームが二層浸透プッシュ-プル型システムである放出制御剤形の製造を示し、
図3のcは放出制御プラットフォームが迅速放出コーティングを持つ二層浸透プッシュ-プル型システムである放出制御剤形の製造を示す。
【0123】
保持部材REPは3Dプリント技術、射出成形または印象成形によって重合体材料または歯科用チタンから製造することができる。重合体材料は、ポリカプロラクトンエステル(PCL)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアクリル酸エステルおよび任意のほかの組織適合性重合体を含むが、これらに限定されない。PCLは融点が低い、生物適合性が良いといった利点があり、好適な材料である。そのため、PCLで製造されるREPのカスタマイズ保持部材は熱水において軟化しやすく、さらに大臼歯または小臼歯と噛み合う。
【0124】
本発明におけるERPの一つは単層基本浸透圧ポンであり、標準の製造技術によって製造することができる。まず、通常の湿式造粒法において、高せん断造粒機または流動層造粒機で錠コアの顆粒を製造する。次に、顆粒をプレス機で単層錠コアにプレスする。そして、半透膜のコーティング組成物で錠コアをコーティングする。最後に、コーティング膜を貫通して通路を開ける。
【0125】
本発明におけるもう一つのERPは二層プッシュ-プル型浸透圧ポンプであり、以下のような方法によって製造することができる。まず、高せん断造粒機または流動層造粒機で薬物含有層の顆粒および浸透プッシュ層の顆粒を製造する。次に、この2層の顆粒をプレス機で二層錠コアにプレスする。そして、半透膜のコーティング組成物で二層錠コアをコーティングした後、乾燥を行う。最後に、薬物含有層の一方の側に膜を貫通する通路を開ける。
【0126】
浸透剤形の半透膜はエアサスペンション技術によって形成することができる。当該方法は、空気流およびコーティング組成物の中で単層錠コアまたは二層錠コアをコアの周りに均一に膜が形成するまで浮遊させて撹拌する。エアサスペンション過程はWurster部材を有する流動層造粒機で実現することができる。アセトンまたはアセトン-エタノール混合溶解助剤をコーティング溶媒として使用することができるが、そこに2.0~5wt%の膜形成組成物が溶解させてもよい。ほかの成膜技術、例えばパンコーティングを使用することもできる。パンコーティングシステムにおいて、回転パンの中で回転させながら、組成物を連続的に錠コアに噴霧し、錠コアに膜形成組成物を堆積させる。通常、これらの技術によって形成される膜は25~250μmの厚さを有し、好ましい厚さは100~150μmである。
【0127】
任意に、孔が開けられた単層EOPまたは二層プッシュ-プル型システムは迅速に放出されるLD/CD薬物層によってコーティングされてもよい。
【0128】
本発明におけるカスタマイズされた保持プラットフォーム(REP)は以下のような方法によって製造することができる。3Dプリント技術によってREPを製造する場合、まず、口腔スキャナーによって個体の口腔画像を得る。次に、CAD/CAMソフトによってREP、すなわち、ERPの保持器を設計する。その後、CAD/CAM設計に従い、3Dプリント技術または射出成形によって組織適合性重合体または歯科用チタン、またはコバルトクロム合金、またはコバルトクロムモリブデン合金からREPを製造する。
【0129】
本発明におけるカスタマイズされた保持プラットフォーム(REP)は射出成形技術によって製造することもできる。まず、歯科印象成形材料で型を取り、患者と同様の石膏歯型を製造する。次に、歯科用ワックスで石膏歯型において通常のプロセスによって歯科用ワックスのREP形状を製造する。さらに、包埋用粉剤に水を加えた混合物で上記歯科用ワックスREPを包み、静置して硬化させた後、包む歯科用ワックスを溶かし、REP形状の射出成形型キャビティを得る。最後に、所定の温度下で、完全に溶融したコバルトクロム合金を上記型キャビティに注ぎ、冷却して硬化させた後、研磨する。
【0130】
本発明におけるカスタマイズされた保持プラットフォーム(REP)は印象成形技術によって製造することもできる。まず、薬物固定部材を製造し、次に、通常のプロセスによって楕円形の熱可塑シートを加工する。そして、熱可塑シートを加熱して軟化させ、軟化した熱可塑シートを完全に歯を包埋するように押圧し、歯と完全に噛み合うカスタマイズ保持部材を形成する。その後、直ちに薬物固定部材を未硬化の保持部材に嵌入し、冷却して硬化させ、カスタマイズされた保持プラットフォーム(REP)になる。カスタマイズ保持プラットフォームが冷却して元の不透明な硬シートの状態に戻ると、口腔から冷却したカスタマイズ保持プラットフォームを取り出す。
【実施例】
【0131】
実施例1 保持プラットフォームの製造(印象成形)
1.放出制御プラットフォームに相応するステンレス鋼、または歯科用チタン、またはコバルトクロム合金、またはコバルトクロムモリブデン合金の薬物固定部材を製造し、
図4のa、b、c、dに示すように、その形状は一つまたは複数の一方または両方の末端が開放する貯蔵器でもよく、貯蔵器の横断面の形状は多角形、円形閉環または開口が薬錠の最小直径よりも小さい開環でもよい。
【0132】
2.50グラムのポリカプロラクトンエステルを通常のプロセスによってサイズが2.5cm×1.5cmの楕円形の熱可塑シート(
図4のeを参照)に加工した。
【0133】
3.カスタマイズREPの製造:1枚の熱可塑シートを約70℃の熱水で加熱し、良い熱可塑性を有するように軟化させた。熱可塑シートが半透明になると(約1分間)、それを取り出して歯に置き、軟化した熱可塑シートを完全に歯を包埋するように押圧し、歯と完全に噛み合う保持部材を形成した。その後、直ちにステンレス鋼の薬物固定部材を未硬化の保持部材に嵌入し、冷却して硬化させ、カスタマイズされた保持プラットフォーム(REP)になった。暫く水を吹付けてさらに冷却を加速させることができ、カスタマイズ保持プラットフォームが冷却して元の不透明な硬シートの状態に戻ると、口腔から冷却したカスタマイズ保持プラットフォーム(
図4のfを参照)を取り出した。新たに加わった
図5について、その
図4との関連性と相違点を説明する。
【0134】
図5は上記の薬物固定部材である。a.は薬物固定部材であり、b.は放出制御プラットフォームが薬物固定部材に固定されたものである。
【0135】
実施例2 保持プラットフォームの製造(射出成形)
以下の工程に従い、射出成形プロセスによって下顎大臼歯の隙間と噛み合う保持プラットフォームを製造し、
図6を参照する。
【0136】
まず、歯科印象成形材料で型を取り、患者と同様の石膏歯型を製造した。
【0137】
次に、歯科用ワックスで石膏歯型において通常のプロセスによって歯科用ワックスのREP形状を製造した。
【0138】
さらに、包埋用粉剤に水を加えた混合物で上記歯科用ワックスREPを包み、静置して硬化させた後、包む歯科用ワックスを溶かし、REP形状の射出成形型キャビティを得た。
【0139】
所定の温度において、完全に溶融したコバルトクロム合金を上記型キャビティに注ぎ、冷却して硬化させた後、研磨した。
【0140】
実施例3 保持プラットフォームの製造(3Dプリント)
以下の工程に従い、口腔スキャン、3Dプリントプロセスによって下顎大臼歯の隙間と噛み合う保持プラットフォームを製造し、
図6を参照する。
【0141】
まず、口腔スキャナーによって個体の口腔画像を得た。
【0142】
CAD/CAMソフトまたは歯科用ソフトによってスキャンデータを処理し、電子歯モデルを構成し、編集可能なファイルに変換し、歯と完全に噛み合うカスタマイズ保持プラットフォーム装置を設計した。
【0143】
コバルトクロムモリブデンの3Dプリント材料で、3Dプリンターのレーザー焼結技術によって設計されたカスタマイズ装置をプリントした。
【0144】
実施例4 保持プラットフォームの製造(射出成形)
以下の工程に従い、射出成形プロセスによって下顎大臼歯の非咬合平面の外周と噛み合う保持プラットフォームを製造し、
図7を参照する。
【0145】
まず、歯科印象成形材料で型を取り、患者と同様の石膏歯型を製造した。
【0146】
次に、歯科用ワックスで石膏歯型において通常のプロセスによって歯科用ワックスのREP形状を製造した。
【0147】
さらに、包埋用粉剤に水を加えた混合物で上記歯科用ワックスREPを包み、静置して硬化させた後、包む歯科用ワックスを溶かし、REP形状の射出成形型キャビティを得た。
【0148】
所定の温度において、完全に溶融したコバルトクロム合金を上記型キャビティに注ぎ、冷却して硬化させた後、研磨した。
【0149】
実施例5 保持プラットフォームの製造(3Dプリント)
以下の工程に従い、口腔スキャン、3Dプリントプロセスによって下顎大臼歯の非咬合平面の外周と噛み合う保持プラットフォームを製造し、
図7を参照する。
【0150】
まず、口腔スキャナーによって個体の口腔画像を得た。
【0151】
CAD/CAMソフトまたは歯科用ソフトによってスキャンデータを処理し、電子歯モデルを構成し、編集可能なファイルに変換し、歯と完全に噛み合うカスタマイズ保持プラットフォーム装置を設計した。
【0152】
コバルトクロムモリブデンの3Dプリント材料で、3Dプリンターのレーザー焼結技術によって設計されたカスタマイズ装置をプリントした。
【0153】
実施例6 放出制御プラットフォームの製造
有益な薬物であるレボドパおよびカルビドパを口腔に送達するための剤形を以下のように製造した。まず、重量百分率で、40.0wt%のレボドパ(LD)、10.8wt%のカルビドパ一水和物(CD)、20.0wt%の微晶質セルロース、18.7wt%のマンニトール、5.0wt%のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC E5)および5.0 wt%のクエン酸を含む錠コアを製造し、それぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、純水と混合して均一の湿式材料になるまで造粒し、湿式材料を20メッシュのステンレス網に通させ、80℃で2時間乾燥し、乾燥した顆粒を18メッシュのステンレス網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0154】
次に、打錠機で500mgの薬物コア顆粒を9.0mmの丸パンチで単層錠コアにプレスした。
【0155】
そして、半透膜で単層錠コアをコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で50wt%の酢酸セルロースおよび50wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。下記表に示すプロセスのパラメーターで、Glatt GC 1パンコーティング装置で膜形成組成物を錠コアに噴霧し、コーティング膜を形成させた。コーティング錠の膜重量増加は2.0%であった。最後に、コーティング錠の薬物層の一方の側に機械ドリルで0.5mmの出口孔を開けた。40℃および環境湿度において剤形を24時間乾燥して残りの溶媒を除去した。USP Iバスケット法で0.1N HCl水溶液において最終的に製造された剤形の放出曲線を測定した。
図8に示すように、最終的に製造された剤形ERPは14.17mg/hrおよび4.59mg/hrの平均速度でLDおよびCDを送達し、ここで、85%の薬物はそれぞれ12時間および10時間で送達した。当該ERP浸透送達システムはプッシュ層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、あるいはそこに8~9時間維持し、その後飲み込まれる、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに12時間維持することができる。
【0156】
【0157】
実施例7 放出制御プラットフォームの製造
設計し、成形して有益な薬物であるレボドパおよびカルビドパ一水和物を口腔に送達するための剤形を以下のように製造した。まず、重量百分率で、40.0wt%のLD、10.8wt%のCD、31.0wt%の平均分子量が80,000のヒドロキシプロピルセルロース、12.7wt%のマンニトールおよび5.0wt%のクエン酸を含む薬物層組成物を製造し、これらの賦形剤をそれぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、95%エタノールと混合して均一の湿式材料になるまで造粒し、湿式材料を20メッシュのステンレス網に通させ、そして80℃で2時間乾燥し、乾燥した顆粒を18メッシュのステンレス網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0158】
次に、重量百分率で、55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、39.0wt%のソルビトール、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30および0.5wt%のベンガラを含む第二の組成物、すなわち、浸透層を製造し、これらの成分をそれぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、95%エタノールと混合して均一の湿式材料になるまで造粒し、湿式材料を20メッシュのステンレス網に通させ、そして80℃で2時間乾燥し、乾燥した顆粒を18メッシュのステンレス網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0159】
そして、薬物層および浸透層の顆粒を二層コア錠にプレスした。まず、500mgの薬物層の顆粒を打錠機の9mmの丸パンチに入れてプレスした後、250mgの浸透層の顆粒をパンチに入れ、そして二層の顆粒を打錠機で接触二層コア錠にプレスした。
【0160】
そして、半透膜で二層コア錠をコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。実施例6に示されたプロセスのパラメーターで、Glatt GC 1パンコーティング装置で膜形成組成物を二層コア錠に噴霧し、コーティング膜を形成させ、コーティング錠の膜重量増加は5.0%であった。最後に、剤形の薬物層の一方の側に機械ドリルで0.5 mmの出口孔を開けた。40℃および環境湿度において剤形を24時間乾燥して残りの溶媒を除去した。USP Iパドル法で0.1N HCl水溶液において最終的に製造された剤形の放出曲線を測定した。最終的に製造された剤形はそれぞれ17.0mg/hrおよび4.6mg/hrの平均速度でLDおよびCDを送達し、10.0時間で85%のLD/CDを送達した。
図9はLDおよびCDの一致した放出曲線を示す。当該浸透送達システムは浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、あるいはそこに6~7時間維持し、その後飲み込まれる、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに10時間維持することができる。
【0161】
実施例8 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例7の工程を繰り返し、剤形は実施例7で提供されたものと同様の薬物層、浸透層およびコーティング膜を含む。この実施例において、膜の重量増加は4.0%であり、そして送達孔のサイズは0.5mm、0.75mmおよび1.0mmに変更した。最終的に製造された剤形はそれぞれ21.3mg/hrおよび5.7mg/hrの平均速度でLDおよびCDを送達し、8.0時間で85%のLD/CDを送達した。
図10に示すように、送達孔のサイズは放出曲線に影響がなかった。当該浸透送達システムは浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、あるいはそこに4~5時間維持し、その後飲み込まれるか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに8時間維持することができる。
【0162】
実施例9 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例7の工程を繰り返し、剤形は実施例7で提供されたものと同様の薬物層からなるが、浸透層は7H4XFではなく、カルボキシメチルセルロースナトリウム9H4XFを含む。この実施例において、膜形成組成物および送達孔のサイズも実施例6と同様である。当該剤形のコーティング膜の重量増加は2.0%であった。
図11に示すように、当該剤形はそれぞれ24.3mg/hrおよび6.6mg/hrの平均速度でLDおよびCDを送達し、7.0時間で85%のLD/CDを送達した。当該浸透送達システムは浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、あるいはそこに3~4時間維持し、その後飲み込まれる、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに7時間維持することができる。
【0163】
実施例10 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例7の工程を繰り返し、剤形は実施例7で提供されたものと同様の薬物層および浸透層からなるが、膜形成組成物は重量百分率で60wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび40wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該剤形の膜の重量増加は5.0%であった。
図12に示すように、剤形は6時間で85%のLD/CDを送達した。当該浸透送達システムは浸透層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、あるいはそこに2~3時間維持し、その後飲み込まれる、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに6時間維持することができる。
【0164】
実施例11 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例7の工程を繰り返して剤形を提供した。
【0165】
本実施例において、薬物層は45.0wt%のLD、31.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース(Klucel EXF)、16.0wt%のマンニトール、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30、1.0wt%のアスパルテーム、1.0wt%のペパーミントエッセンスおよび1.0wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。浸透層は55wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、34.0wt%のソルビトール、10.0wt%のポリビニルピロリドンK30および0.5wt%のベンガラおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。
【0166】
薬物層(500mg)および浸透層の顆粒(250mg)を16×7のカプレット形状の型で二層コア錠剤にプレスした。
【0167】
半透膜で二層錠コアをコーティングし、半透膜の重量増加はそれぞれ4.2wt%、6.7%および9.7%であった。当該膜形成組成物は60wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび40wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。この剤形の薬物層の一方の側に機械ドリルで1.0 mmの出口孔を開けた。40℃および環境湿度において剤形を24時間乾燥して残りの溶媒を除去した。
【0168】
図13に示すように、38.3mg/hr、27.3mg/hrおよび21.3mg/hrの平均速度でそれぞれ4.2%、6.7%および9.7%の膜重量増加でLDの剤形を送達し、相応的に85%のLDを5.0時間、7.0時間および9.0時間で送達した。
【0169】
実施例12 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例11の工程を繰り返し、膜形成組成物以外の剤形を提供した。この実施例において、二層コア錠剤は膜形成組成物を含み、前記膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。膜形成組成物を90%アセトン、9.0%エタノールおよび1.0%脱イオン水の混合溶媒に溶解させて4%固体溶液を調製した。
図14に示すように、膜の重量増加が4.6%および7.9%の剤形は、それぞれ25.5mg/hrおよび16.9mg/hrの平均速度でLDを送達し、かつ相応的に85%のLDを7.5時間および11.5時間で送達した。
【0170】
実施例13 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例12の工程を繰り返して剤形を提供した。この実施例において、23.78wt%のLD、64.22wt%のCD、10.0 wt%のヒドロキシプロピルセルロース、1.0wt%のアスパルテームおよび1.0wt%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で4.8%および7.7%の膜重量増加を有する乾燥後の剤形を外コーティングした(
図3のcに示すように)。迅速放出外コーティング組成物を無水エタノールに入れて6.7%の固体懸濁液を調製した。最終の剤形は62.5mgのCDおよび25mgのLDを含有する迅速放出外コーティング層を含み、225mgのLDが放出制御の薬物層に含まれている。
図15に示すように、剤形の放出曲線はLD/CDの迅速放出を示し、その後の放出の持続時間がそれぞれ約8.5時間および12.0時間の徐放であった。膜の重量増加が4.8%の浸透送達システムは口腔に4~5時間維持した後、食事時または放出期間全体で口腔に維持することができる。膜の重量増加が7.7%の浸透送達システムは飲み込まれる前に口腔に8~9時間維持するか、あるいは放出期間全体で口腔に維持するか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに12時間維持することができる。
【0171】
実施例14 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例6の工程を繰り返し、剤形は実施例6で提供されたものと類似する薬物層および膜形成組成物を含む。薬物層は重量百分率で38.0wt%のレボドパ、50.0wt%の微晶質セルロース、2.0wt%のステアリン酸マグネシウムおよび10.0wt%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。コーティング膜は50wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび50wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。この実施例において、膜の重量増加は4.50%であった。最終的に製造された剤形は9.4mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、9.0時間で85%のレボドパを送達した。
【0172】
実施例15 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例6の工程を繰り返し、剤形は実施例6で提供されたものと類似する薬物層および膜形成組成物を含む。薬物含有層は重量百分率で19.5wt%のレボドパ、20.0wt%のカルビドパ、50.0wt%のマンニトールおよび10.0wt%のクエン酸を含む。コーティング膜は50wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび50wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。この実施例において、膜の重量増加は4.50%であった。最終的に製造された剤形は22.9mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、13.0時間で85%のレボドパを送達した。
【0173】
実施例16 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例7の工程を繰り返し、剤形は実施例7と類似する薬物層、浸透層および膜形成組成物を含む。薬物層は重量百分率で70.0wt%のレボドパ、9.0wt%のマンニトール、20.0wt%のポリビニルピロリドンK30および1.0wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。浸透層は85.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(7H4XF)、3.0wt%のポリビニルピロリドンK30、5.0wt%のソルビトール、5.0wt%のベンガラおよび2.0wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。コーティング膜は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。この実施例において、膜の重量増加は4.5%であった。最終的に製造された剤形はそれぞれ35.0mg/hrの平均速度でレボドパを送達し、8.5時間で85%のレボドパを送達した。
【0174】
実施例17 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例7の工程を繰り返し、剤形は実施例7と類似する薬物層、浸透層および膜形成組成物を含む。薬物層は重量百分率で20.0wt%のレボドパ、20.0wt%のカルビドパ、50.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、4.0wt%のマンニトール、5.0wt%のアスパルテームおよび1.0wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。浸透層は25.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(7H4XF)、9.5wt%のポリビニルピロリドンK30、65.0 wt%のソルビトールおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。コーティング膜は重量百分率で90wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび10wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。この実施例において、膜の重量増加は4.5%であった。最終的に製造された剤形はそれぞれ7.1mg/hrの平均速度でレボドパおよびCDを送達し、12時間で85%のレボドパ/CDを送達した。
【0175】
実施例18 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例13の工程を繰り返し、剤形は実施例13と類似する薬物層、浸透層、膜形成組成物および外コーティングを含む。薬物層は重量百分率で45.0wt%のレボドパ、31.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、17.0wt%のマンニトール、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30、1.0wt%のステアリン酸マグネシウムおよび1.0wt%のアスパルテームを含む。浸透層は60.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(7H4XF)、10.0wt%のポリビニルピロリドンK30、26.0wt%のソルビトール、2.0wt%のベンガラおよび2.0wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。コーティング膜は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.5%であった。迅速放出の外コーティングは重量百分率で93.0wt%のCD、2.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび5.0wt%のアスパルテームを含み、前記外コーティングの重量は錠コア(錠コア+第一層のコーティング膜の酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64)の重量の13.2%であった。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約8時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持するか、あるいは食事前に飲み込まれるか放出期間全体で口腔に維持するか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに8時間維持することができる。
【0176】
実施例19 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例13の工程を繰り返し、剤形は実施例13と類似する薬物層、浸透層、膜形成組成物および外コーティングを含む。薬物層は重量百分率で45.0wt%のレボドパ、31.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、12.0wt%のマンニトール、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30、5.0wt%のペパーミントエッセンス、1.0wt%のステアリン酸マグネシウムおよび1.0wt%のアスパルテームを含む。浸透層は40.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(7H4XF)、20.0wt%のポリビニルピロリドンK30、36.0wt%のソルビトール、3.5wt%のベンガラおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。コーティング膜は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロース膜および30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の4.5%であった。迅速放出の外コーティングは重量百分率で75.0wt%のLD、20.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび5.0wt%のペパーミントエッセンスを含み、前記外コーティングの重量は錠コア(錠コア+第一層のコーティング膜の酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64)の重量の13.2%であった。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約8時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持するか、あるいは食事前に飲み込まれるか放出期間全体で口腔に維持するか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに8時間維持することができる。
【0177】
実施例20 放出制御プラットフォームの製造
この実施例において実施例8の工程を繰り返し、剤形は実施例8と類似する薬物層、浸透層、膜形成組成物および外コーティングを含む。薬物層は重量百分率で45.0wt%のレボドパ、31.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、17.0wt%のマンニトール、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30、1.0wt%のステアリン酸マグネシウムおよび1.0wt%のアスパルテームを含む。浸透層は55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(7H4XF)、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、34.0wt%のソルビトール、0.5wt%のベンガラおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。コーティング膜は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の5.9%であった。迅速放出の外コーティング固体懸濁液の濃度は10.0wt%で、重量百分率で24.0wt%のレボドパ、65.0wt%のカルビドパ一水和物、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび1.0wt%のアスパルテームを含み、前記外コーティングの重量は錠コア(錠コア+第一層のコーティング膜の酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64)の重量の13.2%であった。前記外コーティングのコーティング液の溶媒が無水エタノールである場合、得られる剤形のカルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンの含有量は1.7ppmで、カルビドパ関連不純物のジヒドロキシフェニルアセトン(dihydroxyphenylacetone、DHPA)の含有量は0.21%であった。前記外コーティングのコーティング液の溶媒が精製水である場合、重量百分率で、外コーティング固体懸濁液の濃度は10.0wt%で、24.0wt%のレボドパ、65.0wt%のカルビドパ一水和物、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび1.0wt%のアスパルテームを含み、得られる剤形のカルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンの含有量は3.8ppmで、カルビドパ関連不純物のDHPAの含有量は0.28%であった。前記外コーティングのコーティング液の溶媒が無水エタノールである場合、得られる剤形のカルビドパ関連遺伝子毒性不純物のヒドラジンおよびカルビドパ関連不純物のDHPAは、前記外コーティングのコーティング液の溶媒が精製水である場合の剤形よりも顕著に低かった。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後持続的な定速放出は約8時間であった。浸透送達システムは口腔に3~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0178】
実施例21放出制御プラットフォームの製造(1錠あたりに62.5mgのCD+500mgのLDを含有する)
設計し、成形して有益な薬物であるレボドパおよびカルビドパ一水和物を口腔に送達するための剤形を以下のように製造した。まず、重量百分率で、67.9wt%のLD、25.1wt%の平均分子量が80,000のヒドロキシプロピルセルロース、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30および1.0wt%のアスパルテームを含む薬物層組成物を製造し、これらの賦形剤をそれぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、純水と混合して均一の湿式材料になるまで造粒し、湿式材料を4×4mmの篩網に通させ、そして60℃で1時間乾燥し、乾燥した顆粒をΦ1.5mmのふるい網に通させた後、1.0wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0179】
次に、重量百分率で、55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、39.0wt%のソルビトール、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30および0.5wt%のベンガラを含む第二の組成物、すなわち、浸透層を製造し、これらの成分をそれぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、95%エタノールと混合して均一の湿式材料になるまで造粒し、湿式材料を4×4mmのふるい網に通させ、そして80℃で2時間乾燥し、乾燥した顆粒をΦ1.2mmのふるい網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0180】
そして、薬物層および浸透層の顆粒を二層コア錠にプレスした。まず、700mgの薬物層の顆粒を打錠機の19×7.5mmの丸パンチに入れてプレスした後、350mgの浸透層の顆粒をパンチに入れ、そして二層の顆粒を打錠機で接触二層コア錠にプレスした。
【0181】
そして、半透膜で二層コア錠をコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。実施例6に示されたプロセスのパラメーターで、GlattGC1パンコーティング装置で膜形成組成物を二層コア錠に噴霧し、コーティング膜を形成させ、コーティング錠の膜重量増加は5.0%であった。最後に、剤形の薬物層の一方の側に機械ドリルで1.0mmの出口孔を開けた。40℃および環境湿度において剤形を72時間乾燥して残りの溶媒を除去した。迅速放出の外コーティングは重量百分率で24.1wt%のLD、64.9wt%のCD、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび1.0wt%のアスパルテームを含み、前記外コーティングの重量は錠コア(錠コア+第一層のコーティング膜の酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64)の重量の9.4%であった。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約16時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に16時間維持し、放出期間全体で口腔に維持するか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに16時間維持することができる。
【0182】
実施例22放出制御プラットフォームの製造(1錠あたりに62.5mgのCD+375mgのLDを含有する)
この実施例において実施例20の工程を繰り返し、剤形は実施例20と類似する薬物層、浸透層、膜形成組成物および外コーティングを含む。薬物層は重量百分率で53.5wt%のLD、39.5wt%の平均分子量が80000のヒドロキシプロピルセルロース、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30、1.0wt%のアスパルテームおよび1.0wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。浸透層は重量百分率で55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、39.0wt%のソルビトール、5.0wt%のポリビニルピロリドンK30および0.5wt%のベンガラおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウムを含む。コーティング膜は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。前記コーティング膜の重量は錠コアの重量の8.0%であった。迅速放出の外コーティングは重量百分率で24.05wt%のLD、64.95wt%のCD、10.00wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび1.0wt%のアスパルテームを含み、前記外コーティングの重量は錠コア(錠コア+第一層のコーティング膜の酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64)の重量の9.4%であった。剤形の迅速放出の外コーティングが先に迅速に放出され、その後放出の持続時間が約16時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に16時間維持し、放出期間全体で口腔に維持するか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに16時間維持することができる。
【0183】
実施例23放出制御プラットフォームの製造(1錠あたりに50mgのCD+500mgのLDを含有する)
設計し、成形して有益な薬物であるレボドパおよびカルビドパ一水和物を口腔に送達するための剤形を以下のように製造した。まず、重量百分率で、62.5wt%のLD、31.0wt%の平均分子量が80000のヒドロキシプロピルセルロース、4.5wt%のマンニトール、0.9wt%のアスパルテーム、0.1wt%のペパーミントエッセンスおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウムを含む薬物層組成物を製造し、乾式法で造粒して1.2mmのふるい網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0184】
次に、55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、34.0wt%のソルビトール、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび0.5wt%のベンガラを含む第二の組成物、すなわち、浸透層を製造し、これらの補助剤を混合した後、乾式法で造粒して1.2mmのふるい網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0185】
そして、薬物層および浸透層の顆粒を二層コア錠にプレスした。まず、600mgの薬物層の顆粒を打錠機の19×7.5mmの異形パンチに入れてプレスした後、300mgの浸透層の顆粒をパンチに入れ、そして二層の顆粒を打錠機で接触二層コア錠にプレスした。
【0186】
そして、半透膜で二層コア錠をコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。実施例6に示されたプロセスのパラメーターで、GlattGC1パンコーティング装置で膜形成組成物を二層コア錠に噴霧し、コーティング膜を形成させ、コーティング錠の膜重量増加は6.5%であった。最後に、剤形の薬物層の一方の側に機械ドリルで1.0mmの出口孔を開けた。迅速放出の外コーティングは重量百分率で62.15wt%のLD、26.85wt%のCD、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、0.9wt%のアスパルテームおよび0.1wt%のペパーミントエッセンスを含み、前記外コーティングの質量は錠コア(錠コア+第一層のコーティング膜の酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64)の質量の21.0%であった。
図16に示すように、剤形の放出曲線はLD/CDの迅速放出を示し、その後の放出の持続時間がそれぞれ約16時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に16時間維持し、放出期間全体で口腔に維持するか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに16時間維持することができる。
【0187】
実施例24放出制御プラットフォームの製造(1錠あたりに37.5mgのCD+375mgのLDを含有する)
設計し、成形して有益な薬物であるレボドパおよびカルビドパ一水和物を口腔に送達するための剤形を以下のように製造した。まず、重量百分率で、46.9wt%のLD、31.0wt%の平均分子量が80000のヒドロキシプロピルセルロース、20.1wt%のマンニトール、0.9wt%のアスパルテーム、0.1wt%のペパーミントエッセンスおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウムを含む薬物層組成物を製造し、乾式法で造粒して1.2mmのふるい網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0188】
次に、55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、34.0wt%のソルビトール、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび0.5wt%のベンガラを含む第二の組成物、すなわち、浸透層を製造し、これらの補助剤を混合した後、乾式法で造粒して1.2mmのふるい網に通させた後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0189】
そして、薬物層および浸透層の顆粒を二層コア錠にプレスした。まず、600mgの薬物層の顆粒を打錠機の19×7.5mmの異形パンチに入れてプレスした後、300mgの浸透層の顆粒をパンチに入れ、そして二層の顆粒を打錠機で接触二層コア錠にプレスした。
【0190】
そして、半透膜で二層コア錠をコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。実施例6に示されたプロセスのパラメーターで、GlattGC1パンコーティング装置で膜形成組成物を二層コア錠に噴霧し、コーティング膜を形成させ、コーティング錠の膜重量増加は6.5%であった。最後に、剤形の薬物層の一方の側に機械ドリルで1.0mmの出口孔を開けた。迅速放出の外コーティングは重量百分率で62.15wt%のLD、26.85wt%のCD、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、0.9wt%のアスパルテームおよび0.1wt%のペパーミントエッセンスを含み、前記外コーティングの質量は錠コア(錠コア+第一層のコーティング膜の酢酸セルロースおよび酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64)の質量の15.7%であった。
図17に示すように、剤形の放出曲線はLD/CDの迅速放出を示し、その後の放出の持続時間がそれぞれ約16時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に16時間維持し、放出期間全体で口腔に維持するか、あるいは保持プラットフォームREPと組み合わせた後、口腔の噛み合う歯に固定してそこに16時間維持することができる。
【0191】
実施例25放出制御プラットフォームの製造(1錠あたりに37.5mgのCD+250mgのLDを含有する)
まず、重量百分率で、45.0wt%のレボドパ、31.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、22.0wt%のマンニトール、0.9wt%のアスパルテーム、0.1wt%のペパーミントエッセンスおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウム含む薬物層組成物を製造し、それぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、乾式造粒機で造粒して乾燥顆粒を得た後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0192】
次に、55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、34.0wt%のソルビトール、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび0.5wt%のベンガラを含む第二の組成物、すなわち、浸透層を製造し、これらの成分をそれぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、乾式造粒機で造粒して乾燥顆粒を得た後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0193】
そして、薬物層および浸透層の顆粒を二層錠コアにプレスした。まず、417mgの薬物層の顆粒を打錠機の16×7mmの異形パンチに入れてプレスした後、208mgの浸透層の顆粒をパンチに入れ、そして二層の顆粒を打錠機で接触二層錠コアにプレスした。
【0194】
そして、半透膜で二層錠コアをコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。実施例6に示されたプロセスのパラメーターで、GlattGC1パンコーティング装置で膜形成組成物を二層錠コアに噴霧し、コーティング膜を形成させ、コーティング錠の膜重量増加は6.5%であった。最後に、剤形の薬物層の一方の側にレーザーで1.0mmの出口孔を開けた。
【0195】
そして、54.0wt%のレボドパ、35.0wt%のカルビドパ一水和物、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、0.9wt%のアスパルテームおよび0.1wt%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で6.5%の膜重量増加を有する乾燥後の剤形を外コーティングした。迅速放出外コーティング組成物を無水エタノールに入れて10.0wt%の固体懸濁液を調製した。最終の剤形は62.5mgのレボドパおよび37.5mgのカルビドパを含有する迅速放出層を含み、187.5mgのレボドパが放出制御の薬物層に含まれている。
【0196】
図18に示すように、剤形の放出曲線はLD/CDの迅速放出を示し、その後の放出の持続時間がそれぞれ約8時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0197】
実施例26 放出制御プラットフォームの製造(1錠あたりに37.5mgのCD+150mgのLDを含有する)
この実施例において実施例25の工程を繰り返し、剤形は実施例25と類似する薬物層、浸透層、膜形成組成物および外コーティングを含む。
【0198】
まず、重量百分率で、45.0wt%のレボドパ、31.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、22.0wt%のマンニトール、0.9wt%のアスパルテーム、0.1wt%のペパーミントエッセンスおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウム含む薬物層組成物を製造し、それぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、乾式造粒機で造粒して乾燥顆粒を得た後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0199】
次に、55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、34.0wt%のソルビトール、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび0.5wt%のベンガラを含む第二の組成物、すなわち、浸透層を製造し、これらの成分をそれぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、乾式造粒機で造粒して乾燥顆粒を得た後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0200】
そして、薬物層および浸透層の顆粒を二層錠コアにプレスした。まず、250mgの薬物層の顆粒を打錠機の9mmの丸パンチに入れてプレスした後、125mgの浸透層の顆粒をパンチに入れ、そして二層の顆粒を打錠機で接触二層錠コアにプレスした。
【0201】
そして、半透膜で二層錠コアをコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。実施例6に示されたプロセスのパラメーターで、GlattGC1パンコーティング装置で膜形成組成物を二層錠コアに噴霧し、コーティング膜を形成させ、コーティング錠の膜重量増加は7.0%であった。最後に、剤形の薬物層の一方の側にレーザーで0.75mmの出口孔を開けた。
【0202】
そして、42.8wt%のレボドパ、46.2wt%のカルビドパ一水和物、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、0.9wt%のアスパルテームおよび0.1wt%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で7.0%の膜重量増加を有する乾燥後の剤形を外コーティングした。迅速放出外コーティング組成物を無水エタノールに入れて10.0wt%の固体懸濁液を調製した。最終の剤形は37.5mgのレボドパおよび37.5mgのカルビドパを含有する迅速放出層を含み、112.5mgのレボドパが放出制御の薬物層に含まれている。
【0203】
図19に示すように、剤形の放出曲線はLD/CDの迅速放出を示し、その後の放出の持続時間がそれぞれ約8時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0204】
実施例27放出制御プラットフォームの製造(1錠あたりに37.5mgのCD+75mgのLDを含有する)
この実施例において実施例25の工程を繰り返し、剤形は実施例25と類似する薬物層、浸透層、膜形成組成物および外コーティングを含む。
【0205】
まず、重量百分率で、45.0wt%のレボドパ、31.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、22.0wt%のマンニトール、0.9wt%のアスパルテーム、0.1wt%のペパーミントエッセンスおよび0.5wt%のステアリン酸マグネシウム含む薬物層組成物を製造し、それぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、乾式造粒機で造粒して乾燥顆粒を得た後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0206】
次に、55.0wt%のカルボキシメチルセルロースナトリウム7H4XF、34.0wt%のソルビトール、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび0.5wt%のベンガラを含む第二の組成物、すなわち、浸透層を製造し、これらの成分をそれぞれ40メッシュのステンレス網に通させた後、乾式造粒機で造粒して乾燥顆粒を得た後、0.5wt%のステアリン酸マグネシウムと混合した。
【0207】
そして、薬物層および浸透層の顆粒を二層錠コアにプレスした。まず、125mgの薬物層の顆粒を打錠機の7mmの丸パンチに入れてプレスした後、62.5mgの浸透層の顆粒をパンチに入れ、そして二層の顆粒を打錠機で接触二層錠コアにプレスした。
【0208】
そして、半透膜で二層錠コアをコーティングした。当該膜形成組成物は重量百分率で70wt%のアセチル基の含有量が39.8wt%の酢酸セルロースおよび30wt%の酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体VA64を含む。当該膜形成組成物をアセトンに溶解させて4%の固体溶液を調製した。実施例6に示されたプロセスのパラメーターで、GlattGC1パンコーティング装置で膜形成組成物を二層錠コアに噴霧し、コーティング膜を形成させ、コーティング錠の膜重量増加は9.0%であった。最後に、剤形の薬物層の一方の側にレーザーで0.5mmの出口孔を開けた。
【0209】
そして、28.2wt%のレボドパ、60.8wt%のカルビドパ一水和物、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロース、0.9wt%のアスパルテームおよび0.1wt%のペパーミントエッセンスを含む迅速放出組成物で9.0%の膜重量増加を有する乾燥後の剤形を外コーティングした。迅速放出外コーティング組成物を無水エタノールに入れて10.0wt%の固体懸濁液を調製した。最終の剤形は18.75mgのレボドパおよび37.5mgのカルビドパを含有する迅速放出層を含み、56.25mgのレボドパが放出制御の薬物層に含まれている。
【0210】
図20に示すように、剤形の放出曲線はLD/CDの迅速放出を示し、その後の放出の持続時間がそれぞれ約8時間の放出制御であった。浸透送達システムは口腔に4~5時間維持した後、食事前に飲み込まるか、あるいは放出期間全体で口腔に維持することができる。
【0211】
実施例28 放出制御プラットフォームと保持プラットフォームの組み合わせ
実施例6~実施例27の放出制御プラットフォーム(ERP)を実施例1~実施例5のカスタマイズ保持プラットフォーム(REP)に固定し、本発明の放出制御剤形(ERP+REP)を構成した。その後、放出制御剤形(ERP+REP)を口腔における噛み合う歯に固定した。当該放出制御剤形(ERP+REP)はプッシュ層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、そこに4~24時間維持することができる。放出制御剤形(ERP+REP)を取り出し、放出制御プラットフォーム(ERP)を入れ替え、再び放出制御剤形(ERP+REP)を口腔における噛み合う歯に固定し、続いて薬物を放出させた。
【0212】
実施例29 放出制御プラットフォームの製造およびその保持プラットフォームとの組み合わせ(1錠あたりに62.5mgのCD+250mgのLDを含有する)
この実施例において実施例9の工程を繰り返して剤形を提供した。この実施例において、23.78wt%のLD、64.22wt%のCD、10.0wt%のヒドロキシプロピルセルロースおよび1.0wt%のアスパルテームを含む迅速放出組成物で4.8%の膜重量増加を有する乾燥剤形を外コーティングした(
図3のcに示すように)。迅速放出外コーティング組成物を直ぐにエタノールに入れて6.7%の固体懸濁液を調製した。最終の放出制御プラットフォームERP剤形は62.5mgのCDおよび25mgのLDを含有する迅速放出コーティング層を含み、225mgのLDが放出制御プラットフォーム(ERP)をカスタマイズ保持プラットフォーム(REP)に固定し、本発明の放出制御剤形(ERP+REP)を構成した。その後、放出制御剤形(ERP+REP)を口腔における噛み合う歯に固定した。当該放出制御剤形(ERP+REP)はプッシュ層が輸送口に到達するまで口腔に維持するか、そこに8時間維持することができる。放出制御剤形(ERP+REP)を取り出し、放出制御プラットフォーム(ERP)を入れ替え、再び放出制御剤形(ERP+REP)を口腔における噛み合う歯に固定し、続いて薬物を放出させた。
【0213】
USPIバスケット法で0.1N塩酸水溶液において放出制御剤形(ERP+REP)の放出曲線を測定した。
図21に示すように、膜重量増加が4.8%の放出制御剤形(ERP+REP)は27.6mg/hrの平均速度でLDを送達し、7.7時間で85%のLDを送達し、1時間で85%のCDを送達した。
【0214】
以上、本発明の具体的な実施形態を記述したが、当業者にとって、これらは例示の説明だけで、本発明の原理と実質に反しないという前提下において、これらの実施形態に対して様々な変更や修正をすることができる。そのため、本発明の保護範囲は添付の請求の範囲によって限定される。