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  • 特許-熱可塑性ペレット用のコンテナ 図1
  • 特許-熱可塑性ペレット用のコンテナ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-17
(45)【発行日】2022-08-25
(54)【発明の名称】熱可塑性ペレット用のコンテナ
(51)【国際特許分類】
   B65D 65/46 20060101AFI20220818BHJP
【FI】
B65D65/46
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019543781
(86)(22)【出願日】2018-01-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-12
(86)【国際出願番号】 US2018013849
(87)【国際公開番号】W WO2018147976
(87)【国際公開日】2018-08-16
【審査請求日】2021-01-14
(31)【優先権主張番号】15/429,467
(32)【優先日】2017-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512057264
【氏名又は名称】ポッターズ・インダストリーズ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デイビース,クリス
(72)【発明者】
【氏名】テリー,マーク
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-221571(JP,A)
【文献】特開2009-173294(JP,A)
【文献】特開2014-177284(JP,A)
【文献】特開2014-031524(JP,A)
【文献】米国特許第04672684(US,A)
【文献】米国特許第04268542(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 88/00-90/66
B65D 65/46
B29B 7/00-11/14
B29B 13/00-15/06
B29C 31/00-31/10
B29C 37/00-37/04
B29C 71/00-71/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性ペレット用のコンテナにおいて、
前記熱可塑性ペレットを含むように構成されたコンテナを備えており、
前記コンテナ及び前記熱可塑性ペレットの各々は、プロセスによって消費されるように構成されており、前記コンテナは、少なくとも1つの色素を含んでおり、
前記プロセスは、最終生成物を生成するのに用いられ、
前記少なくとも1つの色素は、前記最終生成物のカラーインデックスに影響を与えるように構成されている、コンテナ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの色素は、前記プロセスを変更すること、前記最終生成物を改変すること前記最終生成物を調整すること、又はそれらの任意の組み合わせをするように構成されている、請求項1に記載のコンテナ。
【請求項3】
前記コンテナは更に、前記少なくとも1つの色素に加えて、少なくとも1つの添加物を含む、請求項1又は請求項2に記載のコンテナ。
【請求項4】
熱可塑性ペレット用のコンテナを生成する方法において、
熱可塑性ペレットを含むように構成されたコンテナを生成する工程であって、少なくとも1つの色素を前記コンテナにコーティングすること、含浸させること付けること、又はそれらの任意の組み合わせによって前記色素が前記コンテナに含められ、前記コンテナは、最終生成物を生成するプロセスに用いられるように構成されており、前記コンテナ及び前記熱可塑性ペレットは両方とも、前記プロセスによって消費されるように構成されている、工程と、
前記最終生成物のカラーインデックスに影響を与えるように前記少なくとも1つの色素を構成する工程と、
を含む方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの色素を構成する工程は更に、前記少なくとも1つの色素、前記プロセスを変更すること、前記最終生成物を改変すること前記最終生成物を調整すること、又はそれらの任意の組み合わせ行う、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記コンテナを生成する工程は更に、前記少なくとも1つの色素に加えて、少なくとも1つの添加物を含めることを含む、請求項1乃至3の何れかに記載のコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本特許出願は、2017年2月10日出願の米国特許出願第15/429,467号に関連しており、この米国特許出願について優先権の利益を主張する。当該米国特許出願の全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
<発明の分野>
本発明は、コンテナ内に又はコンテナ上に添加物を組み込むことができる装置及び方法に関している。当該コンテナは、プロセス用のバルク材料を含むように構成されており、添加物は、プロセスで使用されて、バッチプロセスの生成物を変更、及び/又は調整することができる。
【背景技術】
【0003】
バルク材料(例えば、熱可塑性ペレット)の使用を含むような最終商品に対する従来の材料加工処理技術(例えば、着色)は、制限されることがある。例えば、熱可塑性ペレットは、押出機に入れられ得る種々の成分を用いて製造される。これらの成分の幾つかは、熱可塑性ペレットに色を与える色素を含んでよい。熱可塑性ペレットは、収納及び輸送用の袋に入れられることがある。熱可塑性ペレットを含んだ袋は、バッチプロセスの一部として用いられる。これは、袋を加熱ケトルに導入して、塗料を生成する工程を含んでいる。
【0004】
従来の処理技術は、最終生成物の色を制限することがある。例えば、最終生成物の色は、押出機に入れられた色素の色に制限されることがある。故に、熱可塑性ペレット製造プロセス中における色素の付加は、異なる色の最終生成物が必要とされるたびに、変更されなければならない。これは、大きな負担となる。例えば、最終生成物は、様々なカラーインデックスを必要とする様々な消費者又は用途に使用され得る。熱可塑性製造プロセス中に加えられる色素の色を変えることによって、最終生成物に必要とされるカラーインデックスの違いを調整することは、熱可塑性ペレット及び/又は最終生成物を製造するのに用いられるプロセスの効率及び/又は質を低下させる。これはとりわけ、熱可塑性ペレットの大量生産中に、そうなり得る。
【0005】
必要とされるカラーインデックスの違いを、変更を介して、熱可塑性ペレットを含む袋に適応させることが有益であり得る。材料取り扱い用の従来のバルク袋及びコンテナの例が、米国特許第3,771,254号、米国特許第4,101,292号、米国特許出願公開第2011/0164834号、米国特許出願公開第2011/0245057号、米国特許出願公開第2012/0102627号、米国特許出願公開第2013/0044966号、及び米国特許出願公開第2015/0036952号から理解される。
【発明の概要】
【0006】
本発明の実施形態は、バルク材料コンテナへの添加物の組込みを含む装置及び方法に関する。これは、コンテナの少なくとも一部及び/又はコンテナを構成する材料への少なくとも1つの添加物のコーティング、含浸、さもなければ付加を含んでよい。コンテナは、バッチプロセス又は連続プロセスに用いられるバルク材料を含むように構成されてよい。コンテナは、犠牲的であることが意図されてよい。例えば、コンテナは、プロセスによって、バルク材料と共に消費されてよい。コンテナにより含まれる添加物は、プロセスによって用いられ得る物質であってよい。例えば、コンテナは、塗料を生成する彩色プロセスでの使用が意図される熱可塑性ペレットを含むように構成された袋であってよい。添加物は、塗料の色を変更するのに用いられる色素であってよい。熱可塑性ペレットは、ある仕様で生成されてよい。熱可塑性ペレットは、色素がない袋内に配置されてよく、第1の彩色プロセスにおいて消費されて、熱可塑性ペレットを生成するのに用いられる仕様によって決定される第1のカラーインデックスを有する塗料を生成してよい。熱可塑性ペレットはまた、色素を含む袋内に配置されて、第2の彩色プロセスにおいて消費されて、袋に含まれる色素によって影響を受ける第2のカラーインデックスを有する塗料を生成してよい。
【0007】
袋が色素を含むことによって、熱可塑性ペレットは、ある仕様にて生成される(例えば、大量生産される)一方、塗料は、第1のカラーインデックス又は第2のカラーインデックスを示すように製造され、熱可塑性ペレット形成プロセスに用いられる色素を変える必要はない。第2のカラーインデックスは、第1のカラーインデックスと同じであっても異なっていてもよい。
【0008】
幾つかの実施形態では、熱可塑性ペレット用のコンテナとして、熱可塑性ペレットを含むように構成された袋が挙げられる。袋及び熱可塑性ペレットの各々が、プロセスで消費されるように構成されてよい。袋は、少なくとも1つの色素を含んでよい。幾つかの実施形態では、プロセスは、最終生成物を生成するのに用いられてよい。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの色素は、最終生成物のカラーインデックスに影響を与えるように構成されてよい。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの色素は、プロセスを変更すること、最終生成物を改変すること、最終生成物を調整することの少なくとも1つをするように構成されてよい。幾つかの実施形態では、袋は更に、少なくとも1つの色素に加えて、少なくとも1つの添加物を含んでよい。
【0009】
幾つかの実施形態では、熱可塑性ペレット用のコンテナを生成する方法は、熱可塑性ペレットを含むように構成された袋を生成することを含んでよい。方法は、少なくとも1つの色素を袋に含むように袋を生成することを含んでよい。これは、色素を袋にコーティングすること、含浸させること、及び付けることの少なくとも1つによって達成されてよい。袋は、最終生成物を生成するプロセスに用いられるように構成されてよい。幾つかの実施形態では、袋及び熱可塑性ペレットは両方とも、プロセスによって消費されるように構成されてよい。方法は更に、少なくとも1つの色素を、最終生成物のカラーインデックスに影響を与えるように構成することを含んでよい。幾つかの実施形態では、少なくとも1つの色素を構成することは更に、少なくとも1つの色素に、プロセスを変更すること、最終生成物を改変すること、及び最終生成物を調整することの少なくとも1つをさせることを含んでよい。幾つかの実施形態では、袋を生成することは更に、少なくとも1つの色素に加えて少なくとも1つの添加物を袋に組み込むことを含んでよい。
【0010】
ある実施形態では、方法は、第1の添加物を含むバルク材料を、バルク材料プロセスを介して生成することを含んでよい。第1の添加物は、第1のプロセスに用いられるように構成されてよい。第1のプロセスは、第1の最終生成物を生成するように用いられてよい。第1の生成物は、第1の仕様を有してよい。第1の添加物は、第2のプロセスに用いられるように構成されてよい。第2のプロセスは、第2の最終生成物を生成するように用いられてよい。第2の最終生成物は、第2の仕様を有してよい。方法は更に、バルク材料を含むように構成されており、且つ第1のプロセスによって消費されるように構成された第1のコンテナを生成することを含んでよい。方法は更に、第2の添加物を含む第2のコンテナを生成することを含んでよい。第2のコンテナは、バルク材料を含むように構成され、かつ第2のプロセスによって消費されるように構成されてよい。方法は更に、バルク材料を、第1のコンテナ及び第2のコンテナに導入することを含んでよい。方法は更に、バルク材料入りの第1のコンテナを第2のコンテナに導入することを含んでよい。方法は更に、バルク材料入りの第1のコンテナを第1のプロセスに導入することを含んでよい。これは、第1の最終生成物を生成するようになされてよい。方法は更に、バルク材料入りの第2のコンテナを第2のプロセスに導入することを含んでよい。これは、第2の最終生成物を生成するようになされてよい。
【0011】
幾つかの実施形態では、バルク材料は、熱可塑性ペレットであってよい。幾つかの実施形態では、第1のコンテナ及び第2のコンテナの少なくとも1つは、袋であってよい。幾つかの実施形態では、第1の最終生成物及び第2の最終生成物の少なくとも1つは、塗料、コーティング、及び接着剤の少なくとも1つであってよい。幾つかの実施形態では、第1の添加物及び第2の添加物の少なくとも1つは、色素であってよい。幾つかの実施形態では、第1の添加物及び第2の添加物の少なくとも1つは、第1の最終生成物及び第2の最終生成物の少なくとも1つのカラーインデックスに影響を与えるように構成されてよい。幾つかの実施形態では、第1の添加物は、第1のカラーインデックスを有する第1の最終生成物を生成するように構成されてよい。第2の添加物は、第2のカラーインデックスを有する第2の最終生成物を生成するように構成されてよい。幾つかの実施形態では、第1のカラーインデックスは、第2のカラーインデックスと異なってよい。
【0012】
方法は更に、第3の仕様を有する第3の最終生成物を生成する第3のプロセスを含んでよい。第1の添加物はまた、第3の仕様を有する第3の最終生成物を生成する第3のプロセスに用いられるように構成されてよい。幾つかの実施形態では、方法は更に、第3のコンテナを含んでよい。第3のコンテナは、第3の添加物を含んでよい。第3のコンテナは、バルク材料を含むように構成され、かつ第3のプロセスによって消費されるように構成されてよい。方法は更に、バルク材料を第3のコンテナに導入することを含んでよい。方法は更に、バルク材料入りの第3のコンテナを第3のプロセスに導入することを含んでよい。これは、第3の最終生成物を生成するようになされてよい。幾つかの実施形態では、第1の添加物、第2の添加物、及び第3の添加物の少なくとも1つは、色素であってよい。
【0013】
幾つかの実施形態では、第1の添加物、第2の添加物、及び第3の添加物の少なくとも1つは、第1の最終生成物、第2の最終生成物、及び第3の最終生成物の少なくとも1つのカラーインデックスに影響を与えるように構成されてよい。幾つかの実施形態では、第1の添加物は、第1のカラーインデックスを有する第1の最終生成物を生成するように構成されてよい。第2の添加物は、第2のカラーインデックスを有する第2の最終生成物を生成するように構成されてよい。第3の添加物は、第3のカラーインデックスを有する第3の最終生成物を生成するように構成されてよい。幾つかの実施形態では、第1のカラーインデックス、第2のカラーインデックス、及び第3のカラーインデックスは、互いに異なってよい。
【0014】
本発明の更なる特徴、態様、目的、利点、及びあり得る用途は、以下で説明される例示的な実施形態及び例の研究から、図及び添付の特許請求の範囲と組み合わせて明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の上述した及びその他の目的、態様、特徴、利点、並びにあり得る用途は、添付の図面と共に示されて、以下のより具体的な説明からより明らかとなろう。図面中で用いられる同じ符号は、同じ構成要素を特定する。
【0016】
図1図1は、用いられるコンテナの一実施形態の断面図である。
【0017】
図2図2は、図1におけるコンテナの一実施形態を用いて利用されるプロセスの例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明は、本発明を実施することを現在意図されている例示的な実施形態のものである。この説明は、限定的な意味にとられるべきでなく、単に本発明の一般的な原理及び特徴を説明する目的でなされているだけである。本発明の範囲は、この説明によって限定されない。
【0019】
図1図2を参照すると、実施形態は、コンテナ2を含んでいる。コンテナ2としては、袋、箱、サック(sack)、ブラダ(bladder)などが挙げられる。コンテナ2は、バルク材料4を含むように構成される。バルク材料4は、プロセス6の一部として用いられることが意図される材料であってよい。プロセス6は、化学プロセスであってよい。プロセス6は、バッチ型プロセスであってよく、連続型プロセスであってよく、又は、両方であってもよい。プロセス6は、最終生成物8を生成するのに用いられる。バルク材料4は、プロセス6への投入物として用いられるように構成されてよい。投入物としては、燃料源、化学源などがあり得る。例えば、バルク材料4は、プロセス6を変更するのに用いられてよい。幾つかの実施形態では、バルク材料4は、最終生成物8を製造し、改変し、及び/又は調整するのに用いられてよい。例えば、バルク材料4としては、彩色プロセス6において塗料(例えば、最終生成物8)を製造し、変更し、及び/又は調整するのに用いられるプラスチックペレット(例えば、熱可塑性ペレット)が挙げられる。他の例としては、製鋼プロセス6において鋼8を製造し、改変し、及び/又は調整するのに用いられる炭素4や、焼結プロセス6において焼結物8を製造し、改変し、及び/又は調整するのに用いられる凝集粉4などが挙げられる。
【0020】
幾つかの実施形態では、コンテナ2の少なくとも一部は、犠牲的であるように構成されてよい。例えば、バルク材料4を含むコンテナ2は、プロセス6で消費されるように構成されてよい。幾つかの実施形態では、コンテナ2は、プロセス6に影響を及ぼすことなくプロセス6で消費されるように構成されてよい。幾つかの実施形態では、コンテナ2は、プロセス6に影響を及ぼしてプロセス6で消費されるように構成されてよい。これは、プロセス6への投入物としてコンテナ2を用いることを含んでよい。投入物は、燃料源、化学源などであってよい。例えば、コンテナ2は、プロセス6を変更するのに用いられてよい。幾つかの実施形態では、コンテナ2は、最終生成物8を改変し、及び/又は調整するのに用いられてよい。
【0021】
幾つかの実施形態では、コンテナ2は、少なくとも1つの添加物10を含んでよい。これは、コンテナ2の少なくとも一部に添加物10をコーティングする、含浸させる、及び/又はさもなければ付けることを含み得る。一部の実施形態は、コンテナ2の少なくとも一部の上に膜を生じさせることを含んでよく、当該膜は、添加物10を含む。また、添加物10は、コンテナ2内でバルク材料4に付けられてよい。添加物10は、プロセス6への投入物として用いられるように構成されてよい。投入物は、燃料源、化学源などであってよい。例えば、添加物10は、プロセス6を変更するのに用いられる。幾つかの実施形態では、添加物10は、最終生成物8を改変し、及び/又は調整するのに用いられてよい。
【0022】
添加物10は、色素であってよい。しかしながら、他の添加物、例えば元素(例えば、粉末のチタン、粉末の炭素、鉄ペレット)、ミネラル(例えば、ボーキサイト、岩塩、玄武岩)なども用いられてよい。色素10としては、蛍光物質、燐光物質、他の発光物質などが挙げられる。色素10は、最終生成物8の色、半透明性、及び/又は反射率を変更するように構成されてよい。
【0023】
バルク材料4によって引き起こされる改変及び/又は調整は、コンテナ2及び/又は添加物10によって引き起こされる改変及び/又は調整と同じであっても異なっていてもよい。コンテナ2によって引き起こされる改変及び/又は調整は、バルク材料4及び/又は添加物10によって引き起こされる改変及び/又は調整と同じであっても異なっていてもよい。添加物10によって引き起こされる改変及び/又は調整は、バルク材料4及び/又はコンテナ2によって引き起こされる改変及び/又は調整と同じであっても異なっていてもよい。
【0024】
幾つかの実施形態では、コンテナ2として、袋2が挙げられる。袋2は、紙、麻、キャンバス、ナイロンなどから製造されてよい。袋2は、熱可塑性ペレット4を含むように構成される。熱可塑性ペレット4は、彩色プロセス6での使用が意図されてよく、塗料8を又はその他のタイプのコーティング若しくは接着剤を生成する。彩色プロセス6は、バッチプロセスであってよく、当該バッチプロセスでは、熱可塑性ペレット4の袋2がプロセス6中に導入されて、所望の改変及び/又は調整を塗料8にもたらすことができる。添加物10が、袋2の少なくとも一部により含まれてよい。添加物10としては、色素10があり得る。彩色プロセス6中、袋2は、熱可塑性ペレット4と共に、彩色プロセス6によって消費されてよい。プロセス6で色素10が消費されることで、塗料8の色が変更される。熱可塑性ペレット4は、色素10無しの袋2内に配置されて、彩色プロセス6中に導入されて、第1の色を有する塗料8を生成してよい。熱可塑性ペレット4は、色素10がある袋2内に配置されて、彩色プロセス6中に導入されて、第2の色を有する塗料8を生成してよい。熱可塑性ペレット4は、異なる色素10がある袋2内に配置されて、彩色プロセス6中に導入されて、第3の色を有する塗料8を生成してよい。各彩色プロセス6は、互いに同じであっても異なっていてもよい。各彩色プロセス6は、同じ熱可塑性ペレット4を用いてもよい。各彩色プロセス6は、色が異なる塗料8を生成することができ、熱可塑性ペレット6の生成中に熱可塑性ペレット6の色素を変更する必要はない。
【0025】
図2を参照すると、少なくとも1つの実施形態は、バルク材料形成プロセス12を含んでよい。これは、バルク材料4を形成する工程を含んでよい。例えば、少なくとも1つの成分を押出機に投入することによって、熱可塑性ペレット4が形成されてよい12。バルク材料4は、プロセス6で使用されて最終生成物8を形成するように構成されてよい。例えば、熱可塑性ペレット4は、彩色プロセス6に用いられて、塗料8を形成するように構成されてよい。バルク形成プロセス12の少なくとも1つの成分は、第1の添加物10aを含んでよい。第1の添加物10aは、例えば、第1の色素10aであってよい。第1の添加物10aは、第1の仕様14aを有する最終生成物8を生成するように構成されてよい。第1の仕様14aは、第1のカラーインデックス14aであってよい。例えば、第1の色素10aは、第1のカラーインデックス14aを有する塗料8を生成するように構成されてよい。第1の添加物10aは、第1のプロセス6a及び第2のプロセス6bに適していてよい。例えば、第1の色素10aは、第1の彩色プロセス6a及び第2の彩色プロセス6bに適していてよい。第1の添加物10aはまた、追加のプロセス6(例えば、第3のプロセス、第4のプロセスなど)での使用に適していてもよい。何れのプロセス6も、他の任意のプロセス6と同じであっても異なっていてもよい。
【0026】
第1のコンテナ2aが生成されてよい。これは、第1の袋2aを生成する工程を含んでよい。第1のコンテナ2aは、バルク材料4を含むように構成されてよい。例えば、熱可塑性ペレット4は、押出機から第1の袋2aへと移されてよい。第1のコンテナ2aは更に、第1のプロセス6aへの投入物であるように構成されてよい。第1のコンテナ2aは、その中に含まれるバルク材料4と共に、第1のプロセス6aに投入されてよい。第1のコンテナ2aは、その中に含まれるバルク材料4と共に、第1のプロセス6aに投入されて、第1のプロセス6aによって消費されてよい。例えば、第1の袋2aは、その中に含まれる熱可塑性ペレット4と共に、第1の彩色プロセス6aの加熱ケトルに投入されてよい。第1の添加物10aの消費は、第1のプロセス6aを改変し、及び/又は最終生成物8を調整して、最終生成物8に第1の仕様14aを示させる。例えば、第1の色素10aの消費は、第1の彩色プロセス6aを改変し、及び/又は塗料8を調整して、塗料8に第1のカラーインデックス14aを示させる。
【0027】
第2のコンテナ2b(例えば、第2の袋2a)が生成されてよい。第2のコンテナ2bは、バルク材料4を含むように構成されてよい。例えば、熱可塑性ペレット4は、押出機から第2の袋2bへと移されてよい。第2のコンテナ2bは更に、第2のプロセス6bへの投入物であるように構成されてよい。第2のコンテナ2bは、第2の添加物10bを含んでよい。第2の添加物10aは、第2の色素10bであってよい。例えば、第2の色素10bは、第2の袋2bに付けられてよい。第2の添加物10bは、第2のプロセス6bへの投入物であるように構成されてよい。第2のコンテナ2bは、その中に含まれるバルク材料4と共に、第2のプロセス6bに移されてよい。第2のコンテナ2bは、その中に含まれるバルク材料4と共に、第2のプロセス6bに導入されて、第2のプロセス6bによって消費されてよい。例えば、第2の袋2bは、その中に含まれる熱可塑性ペレット4と共に、第2の彩色プロセス6bの加熱ケトルに導入されてよい。第2の添加物10bの消費は、第2のプロセス6bを改変し、及び/又は最終生成物8を調整して、最終生成物8に第2の仕様14bを示させる。例えば、第2の色素10bの消費は、第2の彩色プロセス6bを改変し、及び/又は塗料8を調整して、塗料8に第2のカラーインデックス14bを示させる。
【0028】
上記のように、第3のプロセス6、第4のプロセス6などがあってよく、各プロセス6は、第3の仕様14、第4の仕様14などをそれぞれ有する最終生成物8を生成するように構成されてよい。添加物10を有する袋2が、各プロセス6について生成されてよい。添加物10を有する袋2の消費により、プロセス6を改変し、及び/又は最終生成物8を調整して、最終生成物8に第3の仕様14、第4の仕様14などを示させることができる。
【0029】
第1の仕様14aは、第1のカラーインデックス14aであってよい。第2の仕様14bは、第2のカラーインデックス14bであってよい。第1のカラーインデックス14aは、幾らかの黄色度を有する白色であってよい。第2のカラーインデックス14bは、第1のカラーインデックス14aよりも黄色度が低い白色であってよい。黄色度指数を引き下げることで、塗料8は、より白色の外観を呈してよい。故に、本発明の方法は、第1の彩色プロセス6aにおいて、そして第2の彩色プロセス6bにおいて、同じ熱可塑性ペレット4を用いて、第1の彩色プロセス6aから第1の塗料8aを、そして第2の彩色プロセス6bから第2の塗料8bを生成することができる。第2の塗料8bは、第1の塗料8aと比較して、黄色度指数が引き下げられてよい。
【0030】
幾つかの実施形態では、バルク材料形成プロセス12は、白色の熱可塑性ペレット4のみを製造するように構成されてよい。例えば、第1の色素10aは、幾らかの黄色度を有する白色の色素であってよい。これは、第1の彩色プロセス6aを介して、幾分かの黄色度の色を有する白色に相当する第1のカラーインデックス14aを有する第1の塗料8aを生成するようになされてよい。第2の袋2aは、例えば、青色の第2の色素10bを含んでよい。第2の彩色プロセス6b(第2の袋2a及び熱可塑性ペレット4を消費する)は、第2のカラーインデックス14bを有する第2の塗料8bを生成するのに用いられてよい。第2のカラーインデックス14bは、黄色度が引き下げられた白色に相当してよい。このように、袋2は、色素10の送達機構としての機能を果たし得る。
【0031】
黄色度指数の引下げの例が、以下の表I及び表IIで実証される。表Iは、第1の試験(試験#1)の結果を示し、表IIは、第2の試験(試験#2)の結果を示す。表I及び表IIの各々は、ThermoDrop White TX Spray(登録商標)(JSW005)製剤を、熱可塑性ペレット4用の第1の色素10aとして用いて試験した。各試験の試験パラメータは、膜の変化(例えば、袋2により含まれる色素10の変化)による最終生成物8の特性測定(例えば、カラーインデックス)を評価するように設定された。試験#1及び試験#2を、独立したラボ技術者が行った。各試験では、群青色素を、袋2に付ける色素10として用いた。各袋2について、群青色素10を一定割合で加えた。群青色素10を付することで、青色の袋膜が生じた。白色の熱可塑性ペレット4を、各袋2内に含めた。3組の袋2を製造した:1)一組の透明袋(「透明膜」);2)一組の青色膜及び透明な膜の混合袋(「0.94gの青色膜@2%青色+0.31gの透明膜」);3)一組の100%青色膜袋(「1.25gの青色膜@2%青色」)。合計1.25グラムの膜添加レートは、4.5milバッチ込み(batch inclusive)袋2に入れた最終生成物8の推定膜使用量に相当している。結果は、青色膜の比率が増大するにつれて、最終生成物8は白色になる(例えば、黄色度指数が低下する)ことを示している-表内のYD 1925黄色度指数の行を参照。最終生成物8のその他の性能は、膜の変化による影響を受けなかった。結果は、袋2が、最終生成物8の色変更送達システムとして用いられ得ることを実証している。
【0032】
橙色膜は、黄色に調合された熱可塑性ペレット4(橙色膜を含む袋2内に入れられてよい)について、類似の影響を及ぼし得ると考えられる。更に、他の着色色素10が、他のカラーインデックス14を変更するように用いられ得ると考えられる。
【表1】
表I:生成物の色に及ぼす着色した膜の影響の試験#1(4.5mil低融点バッチ込み袋に群青)
【表2】
表II:生成物の色に及ぼす着色した膜の影響の試験#2(4.5mil低融点バッチ込み袋に群青)
【0033】
本明細書中で開示される実施形態に対する変更が、設計基準の特定の組を満たすようになされてよいことが理解されるべきである。例えば、その数又は構成のコンテナ2、バルク材料4、最終生成物8、添加物10、プロセス6、バルク材料形成プロセス12、仕様14、及び/又は、他の構成要素若しくはパラメータが、特定の目的を満たすように用いられてよい。例えば、例示的な実施形態は、第1のプロセス6b用の第1のコンテナ2a、及び第2のプロセス6b用の第2のコンテナ2bの使用を示しているかもしれないが、任意の数のコンテナ2及びプロセス6が用いられてよい。例えば、ある実施形態は、第2のプロセス6bに用いられる第2のコンテナ2bのみを含んでよい。別の例では、第1、第2、第3、第4などのプロセス6があってよい。何れのプロセス6も、他のあらゆるプロセス6と同じであっても異なっていてもよい。任意のプロセス6が、別のプロセス6によって製造される別の最終生成物8と同じである又は異なる最終生成物8を製造するように構成されてよい。第1、第2、第3、第4などのコンテナ2があってもよい。何れのコンテナ2も、他のあらゆるコンテナ6と同じであっても異なっていてもよい。コンテナ6は、単一のプロセス6又は複数のプロセス6用に構成されてよい。任意のコンテナ6が、任意の数の添加物10を含んでよい。何れの添加物2も、他の任意の添加物6と同じであっても異なっていてもよい。任意の数のバルク材料プロセス12が用いられてよい。何れのバルク材料プロセス12も、別のバルク材料プロセス12と同じであっても異なっていてもよい。任意の数のバルク材料4が用いられてよい。何れのバルク材料4も、別のバルク材料4と同じであっても異なっていてもよい。任意の数の仕様14が用いられてよい。何れの仕様14も、別の仕様14と同じであっても異なっていてもよい。
【0034】
例示的な実施形態は、最終生成物8のカラーインデックス14に影響を与えるために添加物10を用いることを開示しているが、添加物10は、最終生成物8の他の任意の仕様14に影響を与えるために用いられてよい。例えば、添加物10は、最終生成物8の他の任意の特性に影響を与えるのに用いられてよい。例えば、第1の仕様14aは、第1の粘性であってよい。第1の添加物10aは、第1のプロセス6aによって用いられて、第1の粘性を有する第1の最終生成物8aを生じさせてよい。第2の仕様14bは、第2の粘性であってよい。第2の添加物10aは、第2のプロセス6bによって用いられて、第2の粘性を有する第2の最終生成物8bを生じさせてよい。添加物10によって影響を受ける最終生成物8の他の仕様14としては、以下に限定されないが、化学組成、硬さ、電気特性などが挙げられる。
【0035】
このように、装置と、装置を製造する方法と、装置を用いる方法との特定の例示的な実施形態が本明細書中で考察され、示されてきたが、本発明は、それらに限定されずに、別の方法で以下の特許請求の範囲の範囲内で様々に具体化されて実施されてよいことが明確に理解されるべきである。
図1
図2