(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-18
(45)【発行日】2022-08-26
(54)【発明の名称】ストロークセンサ
(51)【国際特許分類】
G01B 7/00 20060101AFI20220819BHJP
G01D 5/12 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
G01B7/00 101H
G01D5/12 A
(21)【出願番号】P 2019557207
(86)(22)【出願日】2018-11-26
(86)【国際出願番号】 JP2018043316
(87)【国際公開番号】W WO2019107293
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-09-17
(31)【優先権主張番号】P 2017229744
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】吉田 龍二
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 友美
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-015549(JP,A)
【文献】特開2011-158027(JP,A)
【文献】国際公開第2016/057375(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00-7/34
G01D 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検出体に追従して原点位置から移動する検出シャフトの移動量を検出するストロークセンサであって、
径大部と第一の座金と第二の座金を有する前記検出シャフトと、
前記検出シャフトを支持する第一のハウジングと、
前記検出シャフトを支持する第二のハウジングと、
前記原点位置から移動した後の前記検出シャフトを前記原点位置に復帰させるスプリングと、
前記検出シャフトの移動に伴って磁界を変化させるための磁石と、
前記検出シャフトの移動に伴う磁界の変化から前記検出シャフトの前記移動量を検出する磁気検出素子と、
を備え、
前記第一のハウジングは、前記径大部を受ける第一の受部を有し、
前記第二のハウジングは、前記第一の座金を受ける第二の受部を有し、
前記第一の座金、及び前記第二の座金は、前記スプリングと接し、
前記第一の受部と前記第二の受部は、前記検出シャフトの前記移動量を制限する、
ことを特徴とするストロークセンサ。
【請求項2】
前記検出シャフトは、止め輪をさらに有し、
前記第一のハウジングは、第一の座金支持部をさらに有し、
前記検出シャフトが前記第一のハウジングの方向に移動する場合に、前記止め輪に支持された前記第二の座金が前記スプリングを押し、且つ、前記第一の座金支持部に支持された前記第一の座金が前記スプリングを支持する、
ことを特徴とする請求項1に記載のストロークセンサ。
【請求項3】
前記第二のハウジングは、第二の座金支持部をさらに有し、
前記検出シャフトが前記第二のハウジングの方向に移動する場合に、前記径大部に支持された前記第一の座金が前記スプリングを押し、且つ、前記第二の座金支持部に支持された前記第二の座金が前記スプリングを支持する、
ことを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1つに記載のストロークセンサ。
【請求項4】
前記第二のハウジングは、前記検出シャフトを通すシャフト穴をさらに備え、
前記シャフト穴は、前記検出シャフトの前記径大部の方向に前記シャフト穴の角部を面取りした面取り部を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のストロークセンサ。
【請求項5】
前記ストロークセンサは、第三のハウジングをさらに備え、
前記検出シャフトは、前記磁石を有し、
前記第三のハウジングは、前記磁気検出素子を有した基板を収納する収納部を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載のストロークセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はストロークセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車や自動2輪車のレバーなどの移動体の移動量を検出するストロークセンサとして、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
このストロークセンサは、被検出体の移動に追従し設けた検出シャフトと、検出シャフトの回転を規制して摺動可能に支持するハウジングと、検出シャフトとハウジングとの間に設けられ移動量を検出して移動した後の検出シャフトを原点位置に復帰させる原点復帰機構と、を備え、検出シャフトに設けられた磁石とハウジングに設けられた磁気検出素子により被検出体が軸方向に往復する移動量を磁界の変化によって検出するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載のストロークセンサは、検出シャフトの移動量の制限に2つのピストンを用いた原点復帰機構を備えるため、構造が複雑になり、部品点数が増えるという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、構造を簡素化してコストを低減したストロークセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係るストロークセンサは、
被検出体に追従して原点位置から移動する検出シャフトの移動量を検出するストロークセンサであって、
径大部と第一の座金と第二の座金を有する前記検出シャフトと、
前記検出シャフトを支持する第一のハウジングと、
前記検出シャフトを支持する第二のハウジングと、
前記原点位置から移動した後の前記検出シャフトを前記原点位置に復帰させるスプリングと、
前記検出シャフトの移動に伴って磁界を変化させるための磁石と、
前記検出シャフトの移動に伴う磁界の変化から前記検出シャフトの前記移動量を検出する磁気検出素子と、
を備え、
前記第一のハウジングは、前記径大部を受ける第一の受部を有し、
前記第二のハウジングは、前記第一の座金を受ける第二の受部を有し、
前記第一の座金、及び前記第二の座金は、前記スプリングと接し、
前記第一の受部と前記第二の受部は、前記検出シャフトの前記移動量を制限する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、構造を簡素化してコストを低減したストロークセンサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明のストロークセンサの実施例を示す平面図である。
【
図2】本発明のストロークセンサの実施例を示すA-A断面図である。
【
図3】本発明のストロークセンサの実施例の検出シャフト、第一のハウジング、及び第二のハウジングを示すA-A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係るストロークセンサを添付図面に基づいて説明する。
【0010】
図1、及び
図2を参照する。
図1は、ストロークセンサ1の実施例の平面図を示す。
図2は、ストロークセンサ1の実施例の断面図を示す。ストロークセンサ1は、被検出体に追従して原点位置Oから移動する検出シャフト10の移動量Sを検出するストロークセンサであって、径大部11と第一の座金18aと第二の座金18bを有する検出シャフト10と、第一の受部21を有する第一のハウジング20と、第二の受部31を有する第二のハウジング30と、原点位置Oから移動した後の検出シャフト10を原点位置Oに復帰させるスプリング40と、検出シャフト10の移動に伴って磁界を変化させるための磁石51と、検出シャフト10の移動に伴う磁界の変化から検出シャフト10の移動量Sを検出する磁気検出素子52と、を備える。
【0011】
図3(a)を併せて参照する。
図3(a)は、ストロークセンサ1の実施例の検出シャフト10の断面図を示す。検出シャフト10は、被検出体の移動によって追従される検出媒体であり、例えば、被検出体に連結されて外力が伝達され、軸方向に往復して追従する。検出シャフト10は、ある程度剛性を有する非磁性材料が好ましく、例えばオーステナイト系のステンレス鋼(Steel Use Stainless; SUS)からなる。
【0012】
検出シャフト10は、円柱状の直径の異なる径大部11、径中部12、及び径小部13を有し、本実施例では、第一のハウジング20の方向から径中部12a、径大部11、径中部12b、径小部13の並びで構成される。
【0013】
径大部11は、第一のハウジング20内に配置され、第一の座金18aを支持する。
【0014】
径中部12aは、第一のハウジング20内に配置され、検出シャフト10の側面を平坦に切り欠いた切り欠き面16と前記側面の横断面が略D形状である端面17が形成される。さらに、径中部12aは、磁石51を収納する磁石収納部19を有している。
【0015】
径中部12bは、径大部11側に第一の座金18a、スプリング40、第二の座金18bを通し、径小部13側に止め輪14と気密部材15が取り付けられる。
【0016】
径小部13は、第二のハウジング30のシャフト穴33から外側に突き出しており、図示しない被検出体と接続される。
【0017】
止め輪14は、非磁性材料からなるラジアル方向取り付け式止め輪であり、径中部12bに設けられた図示しない溝によって保持される。止め輪14は、第二の座金18bを支持する。
【0018】
気密部材15は、ゴムからなるOリングであり、径中部12bに設けられた溝によって保持される。気密部材15は、ストロークセンサ1の気密を保つために用いられ、前記溝は、気密部材15の気密機能を発揮するために必要な溝構造を満たすように構成される。
【0019】
切り欠き面16は、検出シャフト10の側面の切り欠きにより形成された平坦な面であり、第一のハウジング20の軸支持部22よりも短い軸方向の長さを有している。この切り欠き面16によって検出シャフト10の回転が、後述する軸支持部22の平面部22aと協働して、規制される。
【0020】
端面17は、検出シャフト10の側面の切り欠きにより形成された横断面であり、略D形状を有する。切り欠き面16から端面17の頂点までの高さは、後述する凹部25の掘り下げた高さと略一致する。
【0021】
第一の座金18aは、非磁性材料からなるO型のワッシャであり、その直径は径大部11、第二のハウジング30の内径、及びスプリング40よりも大きく、後述する第一のハウジング20の円筒部20aの内径よりも小さく構成される。
第二の座金18bは、非磁性材料からなるO型のワッシャであり、その直径は後述する第二のハウジング30の孔部32、及びスプリング40よりも大きく、第二のハウジング30の内径より小さく構成される。
第一の座金18a、及び第二の座金18bは、検出シャフト10の移動により、別の部材に接触した際のスラスト荷重に耐えるように設計される。
【0022】
磁石収納部19は、例えば検出シャフト10の内部をくりぬいて形成され、磁石51を収納し接着剤などで固定して保持する。
【0023】
図3(b)を併せて参照する。
図3(b)は、ストロークセンサ1の実施例の第一のハウジング20の断面図を示す。第一のハウジング20は、検出シャフト10の径大部11を受ける第一の受部21と、軸支持部22と、第一の座金支持部23と、取り付け部24と、凹部25と、雌ねじ部29を有して構成される。
【0024】
第一のハウジング20は、アルミニウムやステンレス鋼などの非磁性材料が好ましく、略円筒状の円筒部20aと平板状の平板部20bによって形成されている。
【0025】
第一の受部21は、円筒部20aの内側に設けられる円環状の面であり、検出シャフト10の径大部11と接し、検出シャフト10の移動量Sを制限する。原点位置Oから第一の受部21までの長さは、スプリング40の最大たわみ量より小さくなるように構成される。
【0026】
軸支持部22は、平板部20bの内側に設けられ、検出シャフト10の径中部12aを支持する溝として形成される。軸支持部22は、検出シャフト10の切り欠き面16に対向する平面部22aを有する。平面部22aと検出シャフト10の切り欠き面16によって、中心軸回りの回転が規制され、しかも軸方向には、検出ストロークS分の摺動が高精度になされるように支持される。
【0027】
第一の座金支持部23は、円筒部20aの内側に設けられる円環状の面であり、その直径は検出シャフト10の径大部11より大きく、第一の座金18aよりも小さい。
【0028】
取り付け部24は、平板部20bの外側に設けられ、後述する第三のハウジング60を取り付けるためのねじ穴が設けられる。
【0029】
凹部25は、取り付け部24の表面を掘り下げて構成されており、後述する磁気検出素子52を検出シャフト10に近づけて配置するために用いられる。凹部25の前記掘り下げられた高さの分だけ内側にハウジングが変位し、軸支持部22に平面部22aが形成される。凹部25の前記掘り下げられた高さは、検出シャフト10の切り欠き面16から端面17の頂点までの高さと略一致する。
凹部25のハウジングの厚みは、平面部22aから凹部25までの高さとなる。凹部25のハウジングの厚みは、検出シャフト10を挟んだ反対側、すなわち検出シャフト10を軸とした線対称の位置にあるハウジングの厚みと略一致することが好ましい。
【0030】
雌ねじ部29は、円筒部20aの内径面に備えられ、第一のハウジング20と第二のハウジング30を連結するために用いられる。
【0031】
図3(c)を併せて参照する。
図3(c)は、ストロークセンサ1の実施例の第二のハウジング30の断面図を示す。第二のハウジング30は、検出シャフト10の第一の座金18aを受ける第二の受部31と、孔部32と、シャフト穴33と、第二の座金支持部34と、面取り部35と、雄ねじ部39を有して構成される。
【0032】
第二のハウジング30は、アルミニウムやステンレス鋼などの非磁性材料が好ましく、略円筒状に形成されている。
【0033】
第二の受部31は、第二のハウジング30の縁に設けられる円環状の面であり、検出シャフト10の第一の座金18aを受け、検出シャフト10の移動量Sを制限する。原点位置Oから第二の受部31までの長さは、スプリング40の最大たわみ量より小さくなるように構成される。
【0034】
孔部32は、第二の受部31と反対方向の第二のハウジング30の内側に設けられ、その直径は止め輪14よりも大きく、第二の座金18bよりも小さく構成される。孔部32の深さは、移動量Sより少し長く設けられ、止め輪14が第二のハウジング30とスラスト方向に接しないように構成されている。
【0035】
シャフト穴33は、孔部32に設けられ、検出シャフト10を摺動可能に支持して外部に取り出す。
【0036】
第二の座金支持部34は、孔部32の外周に設けられる円環状の面であり、その直径は孔部32より大きく、第二の座金18bよりも小さく構成される。
【0037】
面取り部35は、シャフト穴33の孔部32の方向に設けられ、シャフト穴33の角部を削り滑らかにしている。面取り部35は、検出シャフト10を孔部32の方向からシャフト穴33に通す際に、気密部材15がシャフト穴33の角部により傷つくことを防止する。面取り部35は、検出シャフト10をシャフト穴33に通した後に、検出シャフト10の径大部11の方向に位置する。
【0038】
雄ねじ部39は、孔部32と反対方向の第二のハウジング30の外径面に備えられ、第一のハウジング20と第二のハウジング30を連結するために用いられる。前記連結に際しては、補強用接着剤(例えば、シーロック剤)などでねじの緩み防止をさらに行ってもよい。
【0039】
スプリング40は、ステンレス鋼などの非磁性材料のものが好ましく、例えばSUS304WPBによる円筒状のコイルばねで構成される。
【0040】
スプリング40は、内側に検出シャフト10を通すように構成され、検出シャフト10の第一の座金18a、及び第二の座金18bと接している。
【0041】
スプリング40は、原点位置Oにある検出シャフト10が第一のハウジング20の方向に押し込まれるように移動すると、止め輪14に支持された第二の座金18bがスプリング40を押し、且つ、第一の座金支持部23に支持された第一の座金18aがスプリング40を支持することで、スプリング40が押し潰され、検出シャフト10の径大部11が第一のハウジング20の第一の受部21に当たるまでの移動量S分だけ移動することができる。そして、検出シャフト10を押し込む力がなくなると、スプリング40に蓄積されたばね力で、原点位置Oに戻される。
【0042】
また、スプリング40は、原点位置Oにある検出シャフト10が第二のハウジング30の方向に引き込まれるように移動すると、径大部11に支持された第一の座金18aがスプリング40を押し、且つ、第二の座金支持部34に支持された第二の座金18bがスプリング40を支持することで、スプリング40が押し潰され、検出シャフト10の径大部11によって支持された第一の座金18aが第二のハウジング30の第二の受部31に当たるまでの移動量S分だけ移動することができる。そして、検出シャフト10を引き込む力がなくなると、スプリング40に蓄積されたばね力で、原点位置Oに戻される。
【0043】
磁石51は、円柱状に形成された希土類系磁石(例えば、SmCoやNdFeBなどの材料の磁石)からなり、検出シャフト10の磁石収納部19に取り付けられる。
【0044】
磁石51は、磁気検出素子52に磁界を提供しており、磁石51が検出シャフト10とともに移動することで磁気検出素子52へ与える磁界の向き、及び強さを変え、結果的に磁気検出素子52が移動量Sとして検出する。磁石51は、製造手法により焼結磁石やプラスチックと混ぜて圧縮もしくは成形されたプラスチック磁石などのいずれでもよい。焼結磁石の方が強力な磁力を有する一方、プラスチック磁石の方が大量生産性や耐割れ性が高いなど特性があることから、使用条件や設計要件に応じて適宜選択すればよい。
【0045】
磁気検出素子52は、被検出体の移動量などの変化を磁界の向き、及び強さにより検出するものであり、例えば、ホール素子などで構成され、被検出体の移動などに伴う磁界の変化を電気信号に変換して外部に出力するものである。
【0046】
磁気検出素子52による検出シャフト10の移動量Sの検出は、検出シャフト10に備えられた磁石51が発する磁界の向き、及び強さの変化を検出し、前記磁界に応じた電気信号に変換して外部に出力する。
【0047】
基板50は、ガラスエポキシ等からなるプリント基板(Printed Circuit Board; PCB)であり、磁気検出素子52を備える。
【0048】
基板50の磁気検出素子52への電源の取り込みや外部への電気信号の出力は、ダイレクトコネクタもしくはコードにて行われる。
【0049】
第三のハウジング60は、エポキシ樹脂等の樹脂材料からなり、第一のハウジング20の取り付け部24とねじによって結合される。
【0050】
第三のハウジング60は、基板収納部61と、引き出し口62を備える。
【0051】
基板収納部61は、第三のハウジング60に基板50を保持し、磁気検出素子52を第一のハウジング20の凹部25に近づけて配置するように構成される。
【0052】
引き出し口62は、基板50のダイレクトコネクタもしくはコードを外部へ引き出す。
【0053】
以上に説明した本発明は、以下の効果を奏する。
【0054】
第一のハウジング20の第一の受部21で径大部11を、第二のハウジング30の第二の受部31で第一の座金18aを受けることで、部材の追加なしで、検出シャフト10の移動量Sを制限できる。これによれば、組み立て工程を簡略化し、材料費を低減できる。
【0055】
検出シャフト10の移動量Sを制限することで、スプリング40の押し潰される量が小さくなる。これによれば、スプリング40の負担を軽減し、長寿命化できる。
【0056】
検出シャフト10の径大部11よりも直径の大きい第一の座金18aを用いることで、径大部11の直径を小さくすることができる。これによれば、切削加工前の検出シャフト材料の直径を小さくすることができ、材料費、及び加工費を低減できる。
【0057】
第二のハウジング30のシャフト穴33に面取り部35を設けることで、ストロークセンサ1の組み立て時に気密部材15がシャフト穴33の角部により傷つくことを防止することができる。これによれば、組み立て精度を向上し、不良品率を低減できる。
【0058】
なお、上記の実施例において、第一のハウジング20、及び第二のハウジング30を非磁性材料で構成したが、第一のハウジング20、及び第二のハウジング30の片方、あるいは両方を樹脂で構成してもよい。
【0059】
本発明は、以上の実施例及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0060】
1 ストロークセンサ
10 検出シャフト
11 径大部
12 径中部
13 径小部
14 止め輪
15 気密部材
18a 第一の座金
18b 第二の座金
20 第一のハウジング
20a 円筒部
20b 平板部
21 第一の受部
22 軸支持部
23 第一の座金支持部
30 第二のハウジング
31 第二の受部
32 孔部
33 シャフト穴
34 第二の座金支持部
35 面取り部
40 スプリング
50 基板
51 磁石
52 磁気検出素子
60 第三のハウジング
O 原点位置
S 移動量