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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-18
(45)【発行日】2022-08-26
(54)【発明の名称】ストレス管理システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/30 20180101AFI20220819BHJP
   A61B 5/16 20060101ALI20220819BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
G16H50/30
A61B5/16 110
A61B5/16 120
A61B5/02 310A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020194311
(22)【出願日】2020-11-24
(65)【公開番号】P2021168108
(43)【公開日】2021-10-21
【審査請求日】2020-11-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0043845
(32)【優先日】2020-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520460823
【氏名又は名称】デマンド カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DEMAND CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】B-417,230, Pangyoyeok-ro, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do, 13493, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】キム,ガンスン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェフン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ハンウリ
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン,ヨンジェ
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/110804(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0261929(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
A61B 5/16
A61B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インマインドアプリケーションをダウンロードして実行して、カメラセンサー及び内蔵フラッシュで脈波信号を検出し、感情日記コンテンツを実行して使用者の感情状態が入力される使用者端末と、及び
前記使用者端末から脈波信号のデジタルデータの受信を受けて心拍変異度、自律神経活性度及び脈波ストレス指数を算出する脈波ストレス指数抽出モジュール及び受信を受けた使用者の感情状態から感情指数を算定する感情指数抽出モジュールを具備し、前記脈波ストレス指数と前記感情指数からストレス指数を算出し、前記ストレス指数に対応される推薦コンテンツを前記使用者端末に提供するインマインドサーバーを含むストレス管理システムとして、
前記使用者端末はストレス指数及びこれによる推薦コンテンツを受信し、前記アプリケーションで前記推薦コンテンツを実行し、
前記推薦コンテンツは治癒音、冥想法及び呼吸法を含んで、
前記使用者端末は前記感情日記コンテンツのうちで三行日記アイテムを実行して今日の感情状態を複数個の感情項目のうちで一つ以上選択した後これを記録し、
前記使用者端末は前記感情日記コンテンツのうちで考え直しアイテムを下記のように実行して使用者の感情状態が入力されて保存され、
前記考え直しアイテムは使用者をいじめるようにする状況が入力される画面ローディング、前記状況を表現することができる感情が入力される画面ローディング、前記状況によって発生される否定的考えとその考えの強度が入力される画面ローディング、否定的考えが発生した理由を入力する画面ローディング、前記否定的考えに対して使用者が第3者の立場で助言を入力することができる二度考え画面ローディング及び前記二度考え画面ローディング後否定的考えの強度を再入力する画面ローディングを含んで、
前記感情指数抽出モジュールは三行日記アイテムで入力された感情、考え直しアイテムで入力された感情と否定的考えの強さ及び二度考えで入力された否定的考えの強さを考慮して感情指数を算定し、
前記インマインドサーバーは前記使用者端末で選択されて記録された感情状態の結果をDBに保存してモニタリングすることを特徴とするストレス管理システム。
【請求項2】
前記使用者端末は心理検査を実行し、前記サーバーは前記使用者端末に入力された心理検査データを通じて使用者の心理検査指数を算定し、
前記サーバーは前記脈波ストレス指数、前記感情指数及び前記心理検査指数からストレス指数を算出することを特徴とする請求項1に記載のストレス管理システム。
【請求項3】
前記サーバーは前記ストレス指数があらかじめ決まった上限値を所定期間以上超過する場合あらかじめ登録された管理者端末や保護者端末に前記ストレス指数を送ることを特徴とする請求項1に記載のストレス管理システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストレス管理システムであり、より詳細には、使用者の脈波測定を通じた客観的指標と心理検査と感情指数を利用した主観的指標をすべて考慮してストレス指数をより正確に算出し、これによる使用者のストレスを緩和することができる複数のコンテンツを提供するストレス管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
大部分の人々が個人的理由や人間関係、社会問題などで持続的なストレスを受けながら生活しているし、このようなストレスが健康を脅威する最大の原因のうちで一つとして知られている。
【0003】
特に、業務遂行過程で自分の感情を節制して組織的に要求された感情を表現しなければならない‘感情労動’が増えながら、感情労動による憂鬱、不安ストレスなどの精神健康問題を経験する勤労者も多くなっている。
【0004】
労動條件及び感情労動遂行程度と関連して応答者の3分の2が顧客応対において過多で不当な要求によるストレスがあると訴えたし、顧客応対過程で問題が発生する時支持体系や保護体系がなくて組織次元の管理や措置がなされることができないと感じることで現われた。応答者の半分は‘組織が感情労動者の業務を見張りながらすぎるほど干渉すると感じる’と回答したし、感情労動による心の損傷が大きくて感情が回復しないまま残っていることで現われた。
【0005】
職務ストレスと関連して男性の11.1%、女性の17.1%がストレス高危険群で現われた。憂鬱感と関連して全体回答のうちで44.1%が憂鬱感を感じた経験があると回答して一般人口でのうつ病有病率(5~6%)をずっと上回る水準で現われた。不安感と関連して全体応答者のうちで35.5%が不安感を感じた経験があると答えたし、全体応答者のうちで18.2%が自殺高危険群で現われた。
【0006】
このように、精神健康に大きい危険要素であるストレスを測定してこれを緩和させようとする試みがあって来た。
【0007】
登録特許10-1223889号に脈波信号からストレス指数を測定した後、これを軽減させるためにオーディオ(音楽)を提供するストレス分析装置及び方法が開示されている。しかし、登録特許10-1223889号はオーディオ(音楽)や呼吸法などを通じて心理安定や不安感の鎮定効果はあるが、使用者の能動的な精神的対応能力を向上させることには限界がある。また、登録特許10-1223889号の脈波を通じたストレス測定は使用者の身体特性と状況によって変わる生体信号を考慮しないで年令別、性別の平均を使ってストレスを測定するので正確度に限界があった。また、前記登録特許10-1223889号には感情労動者(コールセンター職員ら)の同意下に心理状態を持続的にモニタリングして、ストレス状態が危険状態に至る前に緩和及び管理することができることに対する言及はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、早い心理安定や鎮定効果だけではなく、使用者の能動的な精神的対応能力を向上させるストレス管理システムを提供することである。
【0009】
本発明は、使用者の脈波だけでなく心理状態など主観的感情をすべて考慮してストレス指数を測定及び管理するシステムを提供することである。
【0010】
本発明は、使用者(感情労動者含み)の心理状態を持続的にモニタリングし、ストレスが危険状態に至る前に緩和及び管理することができるシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一つの様相で本発明は、
インマインドサーバーからインマインドアプリケーションをダウンロードして実行して、カメラセンサー及び内蔵フラッシュで脈波信号を検出して前記サーバーに送って、前記サーバーからストレス指数及びこれによる推薦コンテンツを受信し、前記アプリケーションで前記推薦コンテンツを実行する使用者端末と、
前記使用者端末で脈波信号のデジタルデータの受信を受けて心拍変異度、自律神経活性度及び脈波ストレス指数を算出し、前記脈波ストレス指数とこれに対応される推薦コンテンツを前記使用者端末に提供する前記インマインドサーバーを含むストレス管理システムとして、
前記サーバーは前記脈波ストレス指数をストレス指数で判断し、
前記推薦コンテンツは治癒音、冥想法、呼吸法及び感情日記を含んで、
前記使用者端末は前記感情日記コンテンツのうちで三行日記モジュールを実行して今日の感情状態を複数個の感情項目のうちで一つ以上選択した後これを記録し、前記感情日記コンテンツのうちで考え直しモジュールを実行して自分をいじめる感情状態を複数個の感情項目のうちで一つ以上選択した後これを記録し、
前記サーバーは前記使用者端末で選択されて記録された感情状態の結果をDBに保存してモニタリングするストレス管理システムに関するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明のシステムは、音楽や自然の音を聞くコンテンツ(受動的なコンテンツ)を提供することだけではなく、使用者をいじめる状況や感情を記録した後、これを第3者の立場で考え直して現状況の助言を入力することができる画面を提供することで、使用者に能動的な精神的対応能力を学習させることができる。
【0013】
また、脈波及び自律神経系活性化度を利用したストレス測定法は、使用者(感情労動者含み)の深刻なストレス状態(うつ病、自殺危険度増加)を捜し出すことができなかったが、本発明のシステムは使用者端末を利用した脈波測定だけではなく、心理検査を通じた心理検査指数や感情日記作成を通じた感情指数をすべて考慮して使用者のストレス指数(状態、ストレス強さ及び持続期間)を正確に診断することができる。
【0014】
また、本発明のシステムは(使用者の同意下に)ストレス指数をモニタリングして、ストレス指数に対応されるコンテンツを提供してストレスを緩和させると共にストレス指数があらかじめ決まった上限値を所定期間以上超過する場合、登録された管理者端末や保護者端末で前記ストレス指数を送ることで、危険状態に至る前に使用者のストレスを管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のストレス管理システムの構成図である。
図2】本発明の使用者端末のブロック図である。
図3】脈波信号抽出モジュール15の構成図である。
図4】感情日記モジュールのプロセスである。
図5】感情日記モジュールが使用者端末で実行された画面である。
図6】同じく、感情日記モジュールが使用者端末で実行された画面である。
図7】同じく、感情日記モジュールが使用者端末で実行された画面である。
図8】同じく、感情日記モジュールが使用者端末で実行された画面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下で、本発明の望ましい実施態様を図面を参照して説明する。しかし、本発明の範囲は下記実施態様に対する説明または図面に制限されない。すなわち、本明細書で使った用語は、単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数の表現を含む。また、本明細書で記述される”含む”または”有する”などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品または、これらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品または、これらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないことで理解されなければならない。
【0017】
また、明細書に記載した“部”、“機能”、“モジュール”などの用語は少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェアまたはハードウェア及びソフトウェアの結合で具現されることができる。
【0018】
図1は、本発明のストレス管理システムの構成図であり、図2は本発明の使用者端末のブロック図であり、図3は脈波信号抽出モジュール15の構成図であり、図4は感情日記モジュールのプロセスであり、図5乃至図8は感情日記モジュールが使用者端末で実行された画面である。
【0019】
図1を参考すれば、本発明のシステムは使用者端末10及びインマインドサーバー20を含む。
【0020】
前記使用者端末10はモバイルと個人用PCを含んでオンライン接続が可能な端末機であり、例えば、スマートフォン、タブレットPC、スレートPC、ノート型パソコン、デジタル放送用端末機、PDA、PMP、ナビゲーションなど外部装置と通信が可能なすべての個人用端末機などが該当することができる。
【0021】
前記使用者端末10はインマインドサーバーで提供するインマインドアプリケーションをダウンロードして行う。
【0022】
前記使用者端末はプロセッサ11、DB12、通信部13、インマインドモジュール14、脈波信号抽出モジュール15、感情日記モジュール16を含むことができる。
【0023】
前記プロセッサ11は前記インマインドモジュールを処理して実行してインマイドの推薦コンテンツである治癒音、冥想法、呼吸法及び感情日記を使用者端末にディスプレイすることができる。
【0024】
前記プロセッサ11は脈波信号抽出モジュール15を処理して前記使用者端末10のカメラセンサー及び内蔵フラッシュで脈波信号を検出して前記サーバーに送ることができる。
【0025】
前記サーバー20は前記使用者端末で脈波信号のデジタルデータの受信を受けて心拍変異度、自律神経活性度及び脈波ストレス指数を算出することができる。
【0026】
前記使用者端末とサーバーを通じて脈波信号測定、信号データから脈波ストレス指数を算出する方法は、公知された方法または登録特許10-0880392号及び登録特許10-0745972号を参考することができる。
【0027】
図3を参考すれば(図2は登録特許10-0880392号の内容を参考した)、脈波信号抽出モジュール15はフラッシュ制御部、光量信号取得部、画素処理部、時系列光量変化生成部、脈波データ活用部を含むことができる。
【0028】
前記光量信号獲得部はイメージセンサーから光量信号を時間順で獲得する部分であり、ここでサンプリング周波数設定部で指定した時間隔で画素選択部で設定した指定された画素領域に対してイメージセンサーの画素の光量の変化を検出する。
【0029】
例えば、任意の1個以上の画素の光量情報が要求されるイメージデータはイメージセンサーの画素横i番目、縦j番目の光量をIntensity(i、j)と定義し、イメージセンサーの画素をプロセッサ11で光量信号を確保して時間的に離散的なサンプリングがなされる。また、時間インデックスnを取り入れて、Intensity(i、j、n)を時間的で表現すれば、時系列データを得ることができる。
【0030】
前記Intensity(i、j、n)が直接的な脈波信号を離散的に検出した結果であるが、指とフラッシュとイメージセンサーの配置によって各画素別にも光量の変化差が起きることがある。すなわち、横1、縦2支点では光量の変化幅が大きく出ることができるし、横50、縦30支点では光量幅の変化が小さいことがある。また、ある画素では弁別力がある信号変化が観察されないこともある。
【0031】
前記画素処理部はいくつかの画素のうちで信号強度が大きく出る画素を選択する処理をする。前記画素処理部は脈波信号をもう少し効率的に検出することができる。
【0032】
前記画素処理部では一例で多くの画素のうちで光量の変化幅が最も大きい画素を選択する方法が可能である。すなわち、画素間の信号変化の幅を比べて最も大きい変化を出力する画素を選択する方法である。例えば、横100、縦20の支点の画素が最も大きい光量の変化幅を持って来たらIntensity(100、20、n)の離散時系列データを脈波信号で活用することができる。または、光照射及び血流量の変化による光量変化が起きたすべての画素を全部利用する方式も可能であるが、全体画素の光量変化の平均を利用し、これの離散時系列データを脈波信号で活用することができる。
【0033】
前記時系列光量変化生成部は光量の変化幅が最も大きい画素の強さに対する時系列データを生成するか、または全体画素の光量変化平均に対する時系列データを生成することができる。
【0034】
前記脈波データ活用部は生成された時系列データを脈波信号で定義して前記サーバー20に送ることができる。
【0035】
前記使用者端末は前記サーバーからストレス指数及びこれによる推薦コンテンツを受信し、前記アプリケーションで前記推薦コンテンツを行うことができる。
【0036】
前記インマインドサーバー20はプロセッサ21、DB22、通信部23、脈波ストレス指数抽出モジュール24、心理指数抽出モジュール25及び感情指数抽出モジュール26を含むことができる。
【0037】
前記DB22は心理検査DB221、感情日記DB222、治癒音DB223、冥想及び呼吸DB224、使用者情報DB225を含むことができる。
【0038】
前記プロセッサ21は脈波ストレス指数抽出モジュール25を処理して心拍変異度、自律神経活性度及び脈波ストレス指数を算出することができる。
【0039】
前記脈波ストレス指数抽出モジュール25は前記使用者端末から受信された脈波信号の時系列データを基盤で分当心拍数(BPM)、心拍変異度及び交感神経活性度を算出することができる。
【0040】
分当心拍数(BPM)、心拍変異度及び交感神経活性度の算出は公知された方法を利用することもできて、登録特許10-0745972号の内容を参考することができる。
【0041】
心拍数変異度(HRV、Heart Rate Variability)は心電図または脈波波形のピーク間の間隔を意味するものであり、測定した時間の間の心拍間隔の変化グラフを意味する。
【0042】
前記脈波ストレス指数抽出モジュール25は心臓搏動変異の間隔と毛細管血流変化を通じて開始点、最高点、重複脈支点を分析し、この変化程度を通じて心拍変異度を算出することができる。
【0043】
前記脈波ストレス指数抽出モジュール25は心拍変異度データから周波数分析を通じて交感神経活性度を示すLF活性度を含む周波数領域のパラメーターを算出する。算出方法の一例で前記脈波ストレス指数抽出モジュールは、心拍変異度データから高速フーリエ変換を利用して周波数領域を分析することができる。
【0044】
前記脈波ストレス指数抽出モジュール25は0.04~0.15Hzの低周波帯域のパワー値を抽出し、抽出された低周波帯域のパワー値に対するログ値でLF活性度を算出することができる。
【0045】
また、前記脈波ストレス指数抽出モジュール25は、0.15~0.4Hzの高周波帯域のパワー値を抽出して抽出された高周波帯域のパワー値に対するログ値でHF活性度を算出することができる。前記算出されたLF活性度は交感神経活性度を反映し、HF活性度は副交感神経活性度を反映する。
【0046】
LF活性度は標準範囲で低いほど、HF活性度は標準範囲で高いほどストレスが低いことを示す。
【0047】
前記脈波ストレス指数抽出モジュール25はLF活性度とHF活性度の値を示すトータルパワー(total power)値を算出することができる。前記トータルパワーは高速フーリエ変換によって低周波帯域から高周波帯域までの合による指数である。したがって、LF活性度及び前記トータルパワー値を利用してストレス指数を算出することができる
【0048】
例えば、前記脈波ストレス指数抽出モジュール25は、交感神経系活性度を土台で下記のように脈波ストレス指数を決めることができる(最小/最大範囲0~100(平均50、標準偏差10で)。
【0049】
交感神経系活性度が30未満なら1段階(ストレス非常に底い)、30以上~40未満なら、2段階(底い)、40以上~60未満なら、3段階(普通)、60以上~70未満なら、4段階(大きい)、70以上なら、5段階(非常に大きい)。
【0050】
前記サーバーは前記脈波ストレス指数とここに対応される推薦コンテンツを前記使用者端末に提供することができる。
【0051】
前記推薦コンテンツは治癒音、冥想法、呼吸法及び感情日記のうちで何れか一つであることがある。
【0052】
前記インマインドサーバー20のプロセッサ21は感情日記DB、治癒音DB、冥想及び呼吸DBで前記推薦コンテンツを呼んで来て前記使用者端末に送ることができる。
【0053】
前記使用者端末には地域別(沖繩、ハワイ、済州道など)、主題別(海音、森での音など)カテゴリーで選択された治癒音(録音された音と映像)と共に現場に設置された実時間ストリーミング映像が実行されることができる。
【0054】
前記使用者端末にはサーバーから伝送を受けた呼吸法と冥想法がそれぞれ実行されることができる。
【0055】
前記使用者端末は前記サーバーで提供する感情日記コンテンツを行うことができる。
【0056】
図4乃至図8を参考すれば、前記使用者端末は前記感情日記モジュール16を処理して三行日記アイテムと考え直しアイテムを画面にローディングすることができる。
【0057】
三行日記アイテムが実行されれば、前記感情日記モジュール16は前記使用者端末に今日の感情を複数の例示(愛、喜び、怒りなど)のうちで選択する画面ローディング段階及び選択された感情と関連される内容(日記)を三行以内で入力する段階を含む。
【0058】
考え直しアイテムが実行されれば、前記感情日記モジュール16は使用者をいじめるようにする状況が入力される画面ローディング段階、前記状況を表現することができる感情が入力される画面ローディング段階、前記状況によって発生される否定的考えとその考えの強度が入力される画面ローディング段階、否定的考えが発生した理由を入力する画面ローディング段階、前記否定的考えに対して使用者がメント立場で助言を入力することができる画面ローディング段階、前記否定的考えの強度を再入力する画面ローディング段階、を含むことができる。
【0059】
考え直しアイテムが実行されれば、使用者は使用者端末にローディングされる画面に使用者をいじめるようにする状況を入力し、状況を表現することができる感情を入力し、前記状況によって発生される否定的考えとその考えの強度を入力し、否定的考えが発生した理由を入力し、前記否定的考えに対して使用者がメント立場で助言を入力し、否定的考えの強度を再入力することができる。
【0060】
本発明は自分に発生された否定的状況を第3者(あるいは、メント、客観的視線)の立場で考え直して、これを記録することができる実行画面を提供することで使用者が感じる否定的状況を客観化させることで能動的な精神的対応能力を学習させることができる。
【0061】
前記使用者端末は心理検査紙を画面に実行して、使用者は心理検査紙画面に現在心理状態を入力することができる。
【0062】
心理検査紙は表1のようにストレスを評価することができる内容が含まれている。
【表1】
【0063】
前記インマインドサーバー20のプロセッサ21は心理指数抽出モジュール25を処理し、使用者の心理指数を算定することができる。
【0064】
前記心理指数抽出モジュール25は使用者端末に入力されたデータ(心理検査紙答弁値)を合算する段階、合算値を100点満点に換算して心理指数を算定する段階を含むことができる。
【0065】
前記インマインドサーバー20のプロセッサ21は感情指数抽出モジュール26を処理して使用者の感情指数を算定することができる。
【0066】
前記感情指数抽出モジュール26は三行日記で入力された感情、考え直しで入力された感情と否定的考えの強さ及び二度考えで入力された否定的考えの強さを考慮して感情指数を算定することができる。
【0067】
1)前記感情指数抽出モジュールは8個の三行日記感情(愛、喜び、感歎、満足、怒り、しゃくのむし、心配、悲しみ)のうちで肯定的な単語(愛、喜び、感歎、満足)が選択された場合10点、否定的な単語が選択された場合-10点を付与することができる。
【0068】
2)前記感情指数抽出モジュールは20個の考え直し感情(表2参照)のうちで驚異、じいんとし、憐愍が選択された場合5点、恐れ、怒り、恨み、不安、挫折、悲しみ、憂鬱、息苦しい、嫌いが選択された場合-10点、残り単語が選択された場合-5点を付与することができる。
【表2】
【0069】
3)前記感情指数抽出モジュールは否定的考えの強さが50以上~60%、60超過~80%、80%超過である場合-5点、-10点及び-15点をそれぞれ付与することができる。
【0070】
4)前記感情指数抽出モジュールは二度考えで入力された否定的考えの強さが一度考えの否定的強さより0~10%減少した場合、10~30%減少した場合、30%以上減少した場合、5点、10点、15点を付与することができる。
【0071】
反面、前記感情指数抽出モジュールは二度考えで入力された否定的考えの強さが一度考えの否定的強さより増加した場合一律的に-10点を付与することができる。
【0072】
例えば、使用者が1)三行日記で“心配”、2)考え直しで“不安”3)考えの強さが70%4)二度考えで考えの強さが50%であると、
【0073】
前記使用者の感情指数は(-)10+(-)10+(-5)+10=-15点である。
【0074】
また他の例を挙げると、使用者が1)三行日記で“満足”、2)考え直しで”荒唐”3)考えの強さが50%4)二度考えで考えの強さが40%であると、
【0075】
前記使用者の感情指数は10+(-)5+(-5)+5=5点である。
【0076】
前記使用者の感情指数は(-)45~30範囲であることができる。
【0077】
前記感情指数抽出モジュールは前記使用者の感情指数(30~(-)45)を0~100に換算することができる(感情指数45を100で30を0に換算)。
【0078】
前記サーバー(プロセス)は前記脈波ストレス指数をストレス指数で判断することができる。
【0079】
前記サーバーは前記脈波ストレス指数と前記心理検査指数からストレス指数を算出することができる。
【0080】
前記サーバーは前記脈波ストレス指数と前記感情指数からストレス指数を算出することができる。
【0081】
前記サーバーは前記脈波ストレス指数、感情指数及び心理指数からストレス指数を算出することができる。
【0082】
前記サーバーは下記のようにストレス指数を算出することができる。
【0083】
1)脈波ストレス指数(0~100換算点数)×0.5+心理指数(または感情指数)(0~100換算点数)×0.5
2)脈波ストレス指数(0~100換算点数)×0.4+心理指数(0~100換算点数)×0.3+感情指数(0~100換算点数)×0.3
【0084】
前記サーバーは前記ストレス指数とこれに対応される推薦コンテンツを前記使用者端末に提供することができる。例えば、ストレス指数が30未満なら、治癒音コンテンツ(50%)と感情日記のうちで三行日記(50%)をお勧めして、30以上40未満なら、ASMRのうちでランダム(40%)、感情日記のうちで三行日記(40%)、呼吸法及び冥想法(20%)をお勧めして、40以上60未満なら呼吸法及び冥想法(40%)、治癒音(40%)、ASMRのうちでランダム(20%)でお勧めして、60以上70未満なら自己愛に関するコンテンツ(40%)、ASMRのうちでランダム(40%)、感情日記のうちで考え直し(20%)をお勧めして、70%以上なら自己愛に関するコンテンツ(50%)、感情日記のうちで考え直し(50%)をお勧めすることができる。
【0085】
前記サーバーは前記ストレス指数があらかじめ決まった上限値を所定期間以上超過する場合あらかじめ登録された管理者端末や保護者端末に前記ストレス指数を送ることができる。
【0086】
例えば、80超過のストレス指数が7日以上持続する場合、前記サーバーは登録された管理者端末や保護者端末に前記ストレス指数を送ることができる。
【0087】
本発明のサーバーは管理者端末や保護者端末に前記ストレス指数を送ることで使用者が危険状態に至る前に使用者のストレスを管理することができる。
【0088】
本明細書と図面に開示された本発明の実施例らは、本発明の記述内容を易しく説明して本発明の理解を助けるために特定例を提示しただけであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。ここに開示された実施例以外にも本発明の技術的思想に土台を置いた他の変形例らが実施可能であるということは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に自明なことである。
下記は、本願の出願当初に記載の発明である。
<請求項1>
インマインドアプリケーションをダウンして実行して、カメラセンサー及び内蔵フラッシュで脈波信号を検出し、感情日記コンテンツを実行して使用者の感情状態が入力される使用者端末と、及び
前記使用者端末から脈波信号のデジタルデータの受信を受けて心拍変異度、自律神経活性度及び脈波ストレス指数を算出する脈波ストレス指数抽出モジュール及び受信を受けた使用者の感情状態から感情指数を算定する感情指数抽出モジュールを具備し、前記脈波ストレス指数と前記感情指数からストレス指数を算出し、前記ストレス指数に対応される推薦コンテンツを前記使用者端末に提供するインマインドサーバーを含むストレス管理システムとして、
前記使用者端末はストレス指数及びこれによる推薦コンテンツを受信し、前記アプリケーションで前記推薦コンテンツを実行し、
前記推薦コンテンツは治癒音、冥想法及び呼吸法を含んで、
前記使用者端末は前記感情日記コンテンツのうちで三行日記アイテムを実行して今日の感情状態を複数個の感情項目のうちで一つ以上選択した後これを記録し、
前記使用者端末は前記感情日記コンテンツのうちで考え直しアイテムを下記のように実行して使用者の感情状態が入力されて保存され、
前記考え直しアイテムは使用者をいじめるようにする状況が入力される画面ローディング、前記状況を表現することができる感情が入力される画面ローディング、前記状況によって発生される否定的考えとその考えの強度が入力される画面ローディング、否定的考えが発生した理由を入力する画面ローディング、前記否定的考えに対して使用者がメント立場で助言を入力することができる(二度考え)画面ローディング及び前記二度考え画面ローディング後否定的考えの強度を再入力する画面ローディングを含んで、
前記感情指数抽出モジュールは三行日記アイテムで入力された感情、考え直しアイテムで入力された感情と否定的考えの強さ及び二度考えで入力された否定的考えの強さを考慮して感情指数を算定し、
前記インマインドサーバーは前記使用者端末で選択されて記録された感情状態の結果をDBに保存してモニタリングすることを特徴とするストレス管理システム。
<請求項2>
前記使用者端末は心理検査を実行し、前記サーバーは前記使用者端末に入力された心理検査データを通じて使用者の心理検査指数を算定し、
前記サーバーは前記脈波ストレス指数、前記感情指数及び前記心理検査指数からストレス指数を算出することを特徴とする請求項1に記載のストレス管理システム。
<請求項3>
前記サーバーは前記ストレス指数があらかじめ決まった上限値を所定期間以上超過する場合あらかじめ登録された管理者端末や保護者端末に前記ストレス指数を送ることを特徴とする請求項1に記載のストレス管理システム
【符号の説明】
【0089】
10 使用者端末
30 管理者端末
23 通信部
21 プロセッサ
24 脈波ストレス抽出モジュール
25 心理指数抽出モジュール
26 感情指数抽出モジュール
221 心理検査DB
222 感情日記DB
223 治癒音DB
224 冥想及び呼吸DB
225 使用者情報DB


図1
図2
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図8