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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-18
(45)【発行日】2022-08-26
(54)【発明の名称】花配送システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220819BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
G06Q30/06
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021029674
(22)【出願日】2021-02-26
(62)【分割の表示】P 2020146708の分割
【原出願日】2020-09-01
(65)【公開番号】P2022041834
(43)【公開日】2022-03-11
【審査請求日】2022-04-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518076975
【氏名又は名称】株式会社Atumist
(74)【代理人】
【識別番号】110002192
【氏名又は名称】特許業務法人落合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山崎 薫
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀男
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-521018(JP,A)
【文献】特開2002-342471(JP,A)
【文献】特開2008-269480(JP,A)
【文献】特開2004-145581(JP,A)
【文献】特開2003-123003(JP,A)
【文献】特開2019-074926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め特定されたモバイル通信端末から、1飲食店を特定する飲食店データを取得する第1取得手段と、
前記モバイル通信端末から、注文された花を特定する注文データを取得する第2取得手段と、
前記飲食店データの取得に応じて地理的条件に基づき花屋を選択し、選択された前記花屋によって所有される第1端末装置に向けて前記注文データを送信する注文処理手段と、
配達者によって所有される第2端末装置に向けて、前記花屋に関連づけられて予め登録された位置情報に基づき前記第2端末装置の画面に前記花屋の位置を表示させる第1位置データを送信する第1送信手段と、
前記第2端末装置に向けて、前記飲食店データに関連づけられて予め登録された位置情報に基づき前記第2端末装置の画面に前記飲食店の位置を表示させる第2位置データを送信する第2送信手段と、
前記飲食店で所有される第3端末装置に向けて、花の注文の成立を通知する通知手段と、
を備えることを特徴とする花配送システム。
【請求項2】
請求項1に記載の花配送システムにおいて、前記飲食店データの取得にあたって個々の飲食店ごとに選択に役立つ情報を含む飲食店データベースから選択肢の飲食店を抽出し、前記モバイル通信端末に向けて、前記モバイル通信端末の画面に前記選択肢の情報を表示させる選択肢データを送信する第3送信手段をさらに備えることを特徴とする花配送システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の花配送システムにおいて、前記注文データの取得にあたって個々の花屋ごとに花の選択に役立つ情報を含む商品データベースから、選択された前記花屋に固有に選択肢の花を抽出し、前記モバイル通信端末に向けて、前記モバイル通信端末の画面に前記選択肢の花を表示させる花データを送信する第4送信手段をさらに備えることを特徴とする花配送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、花屋から受取人に、注文者から注文された花を配達する花配送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、インターネットに接続された通信端末の操作者(注文者)から入力される受取人の氏名および住所に基づき、注文者から注文された花を配達する花配送システムを開示する。花は、花屋に通知される受取人の氏名および住所に基づき受取人に配達される。花屋にはオペレーターから受取人の氏名および住所が通知される。注文者は受取人の住所を知らなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6685127号公報
【文献】特開2020-38710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2は、第1地点から第2地点までひとの輸送手段を手配する輸送システムを開示する。こうした輸送システムは、飲食店から受取場所に飲食物を配達する食配送システムに応用されることができる。食配送システムでは届け先の位置情報はインターネットに接続された通信端末の操作者(注文者)から入力される。食配送システムは、花屋から受取人に花を配達する花配送システムに応用されることができるかもしれない。
【0005】
花はしばしば大事なひとへのプレゼントとして利用される。こうした場合に、注文者は必ずしも受取人個人の住所を知らないかもしれない。特に、現代のようにSNSやチャット、電子メールといった連絡手段が発達すると、住所を知らなくても連絡に支障は生じないことから、受取人個人から住所を聞き出すことは難しい。住所を聞き出すにしても、受取人は住所の使い途を聞きたがるに違いない。使い途を教えてしまえば、花が届いたときの「驚き」は弱まってしまう。受取人の感動は薄れてしまう。
【0006】
本発明は、受取人の住所を入力する手間を省くことができ、それによって受取人個人の住所を知らなくても受取人に花を届けることができる花配送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1側面によれば、予め特定されたモバイル通信端末から、1飲食店を特定する飲食店データを取得する第1取得手段と、前記モバイル通信端末から、注文された花を特定する注文データを取得する第2取得手段と、前記飲食店データの取得に応じて地理的条件に基づき花屋を選択し、選択された前記花屋によって所有される第1端末装置に向けて前記注文データを送信する注文処理手段と、配達者によって所有される第2端末装置に向けて、前記花屋に関連づけられて予め登録された位置情報に基づき前記第2端末装置の画面に前記花屋の位置を表示させる第1位置データを送信する第1送信手段と、前記第2端末装置に向けて、前記飲食店に関連づけられて予め登録された位置情報に基づき前記第2端末装置の画面に前記飲食店の位置を表示させる第2位置データを送信する第2送信手段とを備える花配送システムが提供される。
【0008】
モバイル通信端末の所有者(花の注文者)は花の注文にあたってモバイル通信端末で飲食店を指定する。飲食店が指定されると、注文された花の届け先は特定されることができる。花の注文は花屋に通知されることから、注文データに基づき花屋で花は準備されることができる。準備された花は花屋から飲食店に届けられることができる。こうして花の注文者は飲食店での食事中(あるいは食事後)に届く花で同席する大事な相手を喜ばせることができる。
【0009】
ここでは、届け先の特定にあたって注文者は飲食店を特定すれば済む。飲食店の位置情報は予め登録される(少なくともいずれかのサイトや地図情報に)ことから、届け先の特定にあたって受取人の住所を入力する手間は省かれることができる。注文者は飲食店や受取人個人の住所を知る必要さえない。受取人もわざわざ送り主(注文者)に個人の住所を教える必要はない。したがって、受取人の対象者は増大する。こうして花の需要は増大することができる。花には、生花やプリザーブドフラワー、造花その他が含まれることができる。
【0010】
花配送システムは、前記飲食店データの取得にあたって個々の飲食店ごとに選択に役立つ情報を含む飲食店データベースから選択肢の飲食店を抽出し、前記モバイル通信端末に向けて、前記モバイル通信端末の画面に前記選択肢の情報を表示させる選択肢データを送信する第3送信手段をさらに備えてもよい。飲食店の指定にあたってモバイル通信端末の画面には選択肢の情報が表示される。花の注文者は表示された選択肢に基づき飲食店を指定することができる。このとき、花配送システムの運用者は選択肢の表示にあたって事前に飲食店から表示の許可を取得しなければならない。運用者は勝手に許可なく花配送システムに飲食店を組み込むことはできないと考えられる。こうして運用者は飲食店データベースへの登録時に予め個々の飲食店から花の配達の許可を得ることができる。花のプレゼントにあたって注文者個人はいちいち飲食店に配達の許可を得なくても済む。使い勝手は向上する。
【0011】
花配送システムは、前記注文データの取得にあたって個々の花屋ごとに花の選択に役立つ情報を含む商品データベースから、選択された前記花屋に固有に選択肢の花を抽出し、前記モバイル通信端末に向けて、前記モバイル通信端末の画面に前記選択肢の花を表示させる花データを送信する第4送信手段をさらに備えてもよい。花の注文にあたってモバイル通信端末の画面には選択肢の花が表示される。花の注文者は表示された選択肢に基づき花を指定することができる。このとき、個々の花屋ごとに花の品揃えは設定されることができる。個々の花屋ごとに花の品質は確保されることができる。個々の花屋は独自に花の品質を決めることができる。したがって、モバイル通信端末の画面から受ける花の印象どおりに、注文者は現実に届いた花の印象を抱くことができる。こうして顧客満足度は高められることができる。
【0012】
花配送システムは、前記モバイル通信端末から、前記飲食店の見取り図で指定された座席位置を特定する見取り図データを取得する第3取得手段と、前記飲食店によって所有される第3端末装置に向けて、前記見取り図データに基づき前記第3端末装置の画面に指定された座席位置を表示させる座席位置データを送信する第5送信手段とをさらに備えてもよい。注文者は、モバイル通信端末から飲食店の見取り図に基づき座席位置を指定することができる。見取り図の座席位置は飲食店によって所有される第3端末装置の画面に表示されることができる。飲食店は画面の表示に基づき注文者の座席位置を確認することができる。飲食店は、注文者(または受取人)に、飲食店に届いた花を良好に取り次ぐことができる。
【0013】
本発明の第2側面によれば、予め特定されたモバイル通信端末から、1飲食店の見取り図で指定された座席位置を特定する見取り図データを取得する第1取得手段と、前記モバイル通信端末から、注文された花を特定する注文データを取得する第2取得手段と、前記飲食店に紐付けられた花屋によって所有される第1端末装置に向けて前記注文データを送信する注文処理手段と、配達者によって所有される第2端末装置に向けて、前記飲食店に関連づけられて予め登録された位置情報に基づき前記第2端末装置の画面に前記飲食店の位置を表示させる位置データを送信する第1送信手段と、前記飲食店によって所有される第3端末装置に向けて、前記見取り図データに基づき前記第3端末装置の画面に指定された座席位置を表示させる座席位置データを送信する第2送信手段とを備える花配送システムは提供される。
【0014】
モバイル通信端末の所有者(花の注文者)は花の注文にあたってモバイル通信端末で飲食店を指定する。飲食店が指定されると、注文された花の届け先は特定されることができる。花の注文は花屋に通知されることから、注文データに基づき花屋で花は準備されることができる。準備された花は花屋から飲食店に届けられることができる。こうして花の注文者は飲食店での食事中(あるいは食事後)に届く花で同席する大事な相手を喜ばせることができる。
【0015】
ここでは、注文者は、モバイル通信端末から飲食店の見取り図に基づき座席位置を指定することができる。見取り図の座席位置は飲食店によって所有される第3端末装置の画面に表示されることができる。飲食店は画面の表示に基づき注文者の座席位置を確認することができる。飲食店は、注文者(または受取人)に、飲食店に届いた花を良好に取り次ぐことができる。花には、生花やプリザーブドフラワー、造花その他が含まれることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、受取人の住所を入力する手間を省くことができ、それによって受取人個人の住所を知らなくても受取人に花を届けることができる花配送システムは実現されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】花配送システムの構成を概略的に示すブロック図である。
図2】取引記録データベースに記録される1データセットの構成を示す概念図である。
図3】花配送システムの処理手順を概略的に示すフローチャートである。
図4】飲食店の指定にあたってスマートフォン端末の画面に表示される画像の一例を示す概念図である。
図5】商品の指定にあたってスマートフォン端末の画面に表示される画像の一例を示す概念図である。
図6】配達の受任にあたってスマートフォン端末の画面に表示される画像の一例を示す概念図である。
図7】飲食店の見取り図の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
【0019】
図1は本発明の一実施形態に係る花配送システム11の構成を概略的に示す。花配送システム11は、インターネット12に接続されて、スマートフォン端末(モバイル通信端末)13の所有者(以下「利用者」という)に付与されるログインIDごとに利用者のアカウント情報を蓄積する利用者データベース14を格納する第1記憶装置15と、個々の花屋に割り振られる花屋IDごとに花屋の選択に役立つ情報を含む花屋データベース16を格納する第2記憶装置17と、個々の商品に割り振られる商品IDごとに花の選択に役立つ情報を含む商品データベース18を格納する第3記憶装置19と、個々の配達者に割り当てられるログインIDごとに配達者のアカウント情報を蓄積する配達者データベース21を格納する第4記憶装置22と、個々の飲食店に割り振られる飲食店IDごとに飲食店の選択に役立つ情報を含む飲食店データベース23を格納する第5記憶装置24と、個々の配達ごとに取引の詳細を蓄積する取引記録データベース25を格納する第6記憶装置26とを有する。第1記憶装置15、第2記憶装置17、第3記憶装置19、第4記憶装置22、第5記憶装置24および第6記憶装置26は例えばディスクアレイ装置を含む。
【0020】
利用者のアカウント情報には、例えば、利用者の氏名、メールアドレスや電話番号といった連絡先、決済情報およびログインパスワードが含まれる。決済情報には、例えば、選択されたデフォルトの支払い方法、クレジットカードのカード番号、クレジットカードの有効期限が含まれる。支払い方法は、例えば、クレジットカード払いや銀行振込、代引き、コンビニエンスストア払いから選択されることができる。
【0021】
花屋の選択に役立つ情報には、例えば、花屋の位置情報が含まれることができる。位置情報は建物のフロアー番号や部屋番号を含む。位置情報は、花の配達にあたって花の搬出に用いられる出入り口にたどり着く程度に具体的に記述されることが望まれる。花屋データベースには、花屋ごとに、花屋の名称やログインID、ログインパスワード、メールアドレス、電話番号、銀行口座の情報、売上金額がさらに含まれることができる。売上金額には、予め決められた期間ごとに花の注文に応じて積算される売上の金額が記述される。花屋データベースで特定される銀行口座に売上は振り込まれることができる。
【0022】
花の選択に役立つ情報には、花束やアレンジメントといった商品形態、生花やプリザーブドフラワー、造花といった素材の種類、バラやカーネーションといった花の名称、商品の画像および商品の価格が含まれる。ここでは、個々の花屋ごとに、花の選択に役立つ情報は設定されることができる。
【0023】
配達者のアカウント情報には、例えば、配達者の氏名、メールアドレスや電話番号といった連絡先、銀行口座の情報およびログインパスワードが含まれる。ここでは、配達者データベースには個々の配達者ごとに手数料金額が書き込まれる。手数料金額には、予め決められた期間ごとに花の引き取りおよび引き渡しに応じて積算される配達手数料の金額が記述される。アカウント情報で特定される銀行口座に配達手数料は振り込まれることができる。
【0024】
飲食店の選択に役立つ情報には、例えば、飲食店のアカウント情報、料理の種類に関する情報、料理の価格帯に関する情報、評判に関する情報、および、口コミ情報が含まれることができる。アカウント情報には、飲食店の名称、メールアドレス、電話番号、飲食店の位置情報および銀行口座の情報が含まれることができる。位置情報は建物のフロアー番号や部屋番号を含む。位置情報は、花の配達にあたって花の搬入に用いられる入口にたどり着く程度に具体的に記述されることが望まれる。ここでは、アカウント情報には報酬金額が含まれる。飲食店には花の受領ごとに報酬が支払われる。報酬金額には予め決められた期間ごとに積算される報酬の金額が記述される。アカウント情報で特定される銀行口座に報酬は振り込まれることができる。
【0025】
図2に示されるように、取引の詳細(データセット27)には、注文ごとに割り振られる識別子28、注文者(=利用者)を特定する識別子29、注文の日時31、配達の日時32、受取人の名前33、配達先の飲食店を特定する識別子34、商品の調達に関わる花屋を特定する識別子35、商品を特定する識別子36、商品の価格37、商品の配達に関わる配達者を特定する識別子38、商品の引き取り完了を特定するフラグ39、商品の引き渡し完了を特定するフラグ41、および、配達者の手数料金額42が含まれる。注文者を特定する識別子29には利用者のログインIDが用いられることができる。注文の日時31および配達の日時32は例えば西暦の年月日(8ケタの数字)および時分(4ケタの数字)で構成されることができる。受取人の名前33は個々の注文ごとに注文者によって任意に設定されることができる。配達先の識別子34には飲食店IDが用いられることができる。花屋の識別子35には花屋IDが用いられることができる。配達者の識別子38には配達者のログインIDが用いられることができる。引き取り完了のフラグ39には、未達の場合に「0」値が書き込まれ完了の場合に「1」値が書き込まれる。引き取り完了のフラグ41には、未達の場合に「0」値が書き込まれ完了の場合に「1」値が書き込まれる。
【0026】
花配送システム11は、利用者データベース14を管理する利用者管理手段45と、花屋データベース16を管理する花屋管理手段46と、商品データベース18を管理する商品管理手段47と、配達者データベース21を管理する配達者管理手段48と、飲食店データベース23を管理する飲食店管理手段49と、取引記録データベース25を管理する取引記録管理手段51とを備える。
【0027】
利用者管理手段45は利用者のログインを管理する。ログインに応じて利用者のスマートフォン端末13と取引記録管理手段51との間で通信経路は確立される。通信経路は暗号化で保護されることができる。利用者管理手段45の働きに応じて利用者データベース14にアカウント情報は登録される。
【0028】
花屋管理手段46は花屋のログインを管理する。ログインに応じて花屋によって所有される第1端末装置(例えばデスクトップコンピューター端末やタブレットコンピューター端末)52と取引記録管理手段51との間で通信経路は確立される。通信経路は暗号化で保護されることができる。花屋管理手段46の働きに応じて花屋データベース16に花屋の選択に役立つ情報その他は登録される。
【0029】
商品管理手段47は第1端末装置52と第3記憶装置19との間で通信経路を確立することができる。花屋は第1端末装置52から商品データベース18に花の選択に役立つ情報を登録することができる。通信経路は暗号化で保護されることができる。
【0030】
配達者管理手段48は配達者のログインを管理する。ログインに応じて配達者によって所有されるスマートフォン端末(第2端末装置)53と取引記録管理手段51との間で通信経路は確立される。通信経路は暗号化で保護されることができる。配達者管理手段48の働きに応じて配達者データベース21にアカウント情報は登録される。
【0031】
飲食店管理手段49は飲食店のログインを管理する。ログインに応じて飲食店によって所有される第3端末装置(例えばデスクトップコンピューター端末やタブレットコンピューター端末)54と取引記録管理手段51との間で通信経路は確立される。通信経路は暗号化で保護されることができる。飲食店管理手段49の働きに応じて飲食店データベース23に飲食店の選択に役立つ情報その他は登録される。飲食店管理手段49は、飲食店の選択に役立つ情報の確保にあたってインターネット12上の飲食店情報サイトにリンクを確立するだけでもよい。飲食店管理手段49は併せて飲食の予約を管理してもよい。
【0032】
取引記録管理手段51は、利用者のログインに応じてスマートフォン端末13から接続される第1取得手段56および第2取得手段57と、選択された花屋の第1端末装置52に接続される注文処理手段58と、配達者のログインに応じてスマートフォン端末53から接続される第1送信手段59aおよび第2送信手段59bを含む配達手配手段59と、飲食店の選択にあたって特定のスマートフォン端末13に接続される第3送信手段61と、商品すなわち花の選択にあたって特定のスマートフォン端末13に接続される第4送信手段62とを備える。
【0033】
第1取得手段56は、特定のスマートフォン端末13から、届け先として指定される1飲食店を特定する飲食店データを取得する。飲食店データの取得に応じて、注文処理手段58は、注文ごとに割り振られる識別子28を特定する注文IDデータと、注文の日時31を特定する発注時データと、配達の日時32を特定する配達時データと、受取人の名前33を特定する受取人データとを生成する。配達時データおよび受取人データは飲食店データとともにスマートフォン端末13から取得されることができる。注文処理手段58は、飲食店データ、注文IDデータ、発注時データ、配達時データおよび受取人データに基づき、取引記録データベース25の1データセット27に、識別子28、利用者のログインID(識別子29)、注文の日時31、配達の日時32、受取人の名前33および飲食店の識別子34を登録する。飲食店データに飲食店の名称が記述される場合には、飲食店の名称に基づき飲食店データベース23から飲食店IDは検索されることができる。
【0034】
飲食店データの取得に応じて注文処理手段58は飲食店データベース23から飲食店の位置情報を取得する。注文処理手段58は、飲食店の位置情報に基づき、予め決められた地理的条件に従って花屋を選択する。地理的条件には、花屋から飲食店までの直線距離や移動距離、移動時間が設定されることができる。花屋は1つ選択されてもよく2つ以上選択されてもよい。花屋ごとに地理的条件に基づき配達地域DAが設定されてもよい。注文処理手段58は、取引記録データベース25のデータセット27に、選択された花屋の識別子35を登録する。その他、飲食店データベース23では予め決められた地理的条件に従って個々の飲食店に花屋IDが紐付けられてもよい。
【0035】
第2取得手段57は、スマートフォン端末13から、注文された花を特定する注文データを取得する。注文データには、商品を特定する識別子36および商品の価格37が記述される。注文データの取得に応じて注文処理手段58は第1端末装置52に向けて注文データを送信する。注文処理手段58は、注文データに基づき取引記録データベース25のデータセット27に商品の識別子36および商品の価格37を登録する。
【0036】
第1送信手段59aは、配達者のスマートフォン端末53に向けて、花屋の位置情報に基づきスマートフォン端末53の画面に花屋の位置を表示させる第1位置データを送信する。第2送信手段59bは、配達者のスマートフォン端末53に向けて、飲食店の位置情報に基づきスマートフォン端末53の画面に飲食店の位置を表示させる第2位置データを送信する。スマートフォン端末53の画面には配達者に向けて配達作業の受託が提案される。こうして受託の提案はログイン中の全配達者のスマートフォン端末53に配信される。受託の提案の配信先は地理的条件に基づき選別されてもよい。例えば花屋の位置および飲食店の位置に近い配達者から優先的に受託の提案は配信されることができる。
【0037】
第3送信手段61は、利用者のログインに応じて、飲食店データベース23から選択肢の飲食店を抽出する。第3送信手段61は選択肢を特定する選択肢データを生成する。生成された選択肢データは利用者のスマートフォン端末13に向けて送信される。選択肢データは、スマートフォン端末13の画面に選択肢の情報を表示させる。
【0038】
第4送信手段62は、花屋の選択に応じて、商品データベース18から選択された花屋に固有に選択肢の花を抽出する。第4送信手段62は選択肢の花を特定する花データを生成する。生成された花データは利用者のスマートフォン端末13に向けて送信される。花データは、スマートフォン端末13の画面に選択肢の花を表示させる。
【0039】
ここでは、花配送システム11はインターネット12に接続されるクラウドサーバー63を備える。クラウドサーバー63は、利用者管理手段45、花屋管理手段46、商品管理手段47、配達者管理手段48、飲食店管理手段49および取引記録管理手段51として機能する中央演算処理装置(CPU)64と、CPU64に接続されて、アプリケーションの実施にあたって一時的にプログラムやデータを保持するメモリー65と、CPU64に接続されて、プログラムやデータを格納する大容量記憶装置66とを備える。大容量記憶装置66は例えばハードディスク駆動装置(HDD)を含む。大容量記憶装置66には、例えば、利用者管理手段45を実現する利用者管理アプリケーションプログラム、花屋管理手段46を実現する花屋管理アプリケーションプログラム、商品管理手段47を実現する商品管理アプリケーションプログラム、配達者管理手段48を実現する配達者管理アプリケーションプログラム、飲食店管理手段49を実現する飲食店管理アプリケーションプログラム、および、取引記録管理手段51を実現する取引記録管理アプリケーションプログラムが格納される。
【0040】
スマートフォン端末13は、例えば、中央演算処理装置(CPU)と、CPUに接続されて、贈る花モバイルアプリプログラムやデータを格納するメモリーと、CPUに接続されて、画面上に画像を表示するディスプレイパネルとを備える。ディスプレイパネルはタッチスクリーンパネルとして構成される。タッチスクリーンパネルは、画面に表示される画像と、画面で検出される接触の座標値とに基づき、CPUに向けて利用者の指示やデータを入力する。CPUは通信回路経由で通信網67に無線で接続されることができる。通信網67は、例えばゲートウエイでインターネット12に接続される携帯電話通信網であればよい。その他、CPUはWiFi(登録商標)回路経由でWiFiルーター68に無線で接続されることができる。WiFiルーター68はインターネット12にWiFi回路を接続する。
【0041】
贈る花モバイルアプリプログラムが実行されると、スマートフォン端末13で贈る花モバイルアプリは動作する。贈る花モバイルアプリは通信網67およびインターネット12経由でクラウドサーバー63の利用者管理手段45や取引記録管理手段51に接続される。贈る花モバイルアプリは利用者管理手段45や取引記録管理手段51に画像データを要求することができる。画像データは、利用者向けに花配送システム11のグラフィックユーザーインターフェイス(GUI)を提供する。
【0042】
第1端末装置52は、例えば、中央演算処理装置(CPU)と、CPUに接続されて、CPUの動作にあたって一時的にプログラムやデータを保持するメモリーと、CPUに接続されて、花屋アプリケーションプログラムを格納する大容量記憶装置と、CPUに接続されて、管理者の操作に応じて指示やデータを入力するキーボードやマウスといった入力装置と、CPUに接続されて、画面上に画像を表示するディスプレイパネルとを備える。
【0043】
花屋アプリケーションプログラムが実行されると、第1端末装置52で花屋アプリケーションは動作する。花屋アプリケーションはインターネット12経由でクラウドサーバー63の花屋管理手段46や商品管理手段47、取引記録管理手段51に接続されることができる。
【0044】
スマートフォン端末53は、例えば、中央演算処理装置(CPU)と、CPUに接続されて、配達モバイルアプリプログラムやデータを格納するメモリーと、CPUに接続されて、画面上に画像を表示するディスプレイパネルとを備える。ディスプレイパネルはタッチスクリーンパネルとして構成される。タッチスクリーンパネルは、画面に表示される画像と、画面で検出される接触の座標値とに基づき、CPUに向けて利用者の指示やデータを入力する。CPUは通信回路経由で通信網67に無線で接続されることができる。通信網67は、例えばゲートウエイでインターネット12に接続される携帯電話通信網であればよい。その他、CPUはWiFi(登録商標)回路経由でWiFiルーター68に無線で接続されることができる。WiFiルーター68はインターネット12にWiFi回路を接続する。
【0045】
配達モバイルアプリプログラムが実行されると、スマートフォン端末53で配達モバイルアプリは動作する。配達モバイルアプリは通信網67およびインターネット12経由でクラウドサーバー63の配達者管理手段48や取引記録管理手段51に接続される。配達モバイルアプリは配達者管理手段48や取引記録管理手段51に画像データを要求することができる。画像データは、配達者向けに花配送システム11のグラフィックユーザーインターフェイス(GUI)を提供する。
【0046】
第3端末装置54は、例えば、中央演算処理装置(CPU)と、CPUに接続されて、CPUの動作にあたって一時的にプログラムやデータを保持するメモリーと、CPUに接続されて、飲食店アプリケーションプログラムを格納する大容量記憶装置と、CPUに接続されて、管理者の操作に応じて指示やデータを入力するキーボードやマウスといった入力装置と、CPUに接続されて、画面上に画像を表示するディスプレイパネルとを備える。
【0047】
飲食店アプリケーションプログラムが実行されると、第3端末装置54で飲食店アプリケーションは動作する。飲食店アプリケーションはインターネット12経由でクラウドサーバー63の飲食店管理手段49や取引記録管理手段51に接続されることができる。
【0048】
スマートフォン端末13の贈る花モバイルアプリで利用者がログインすると、贈る花モバイルアプリは通信網67およびインターネット12経由でクラウドサーバー63の取引記録管理手段51に接続される。図3に示されるように、贈る花モバイルアプリは手順S1でクラウドサーバー63の取引記録管理アプリケーションに選択肢データの送信を要求する。送信の要求にあたって、利用者は、贈る花モバイルアプリで、「銀座・有楽町」「六本木・麻布」「恵比寿・代官山」といった地域や、「和食」「寿司」「フレンチ」「イタリアン」といった料理の種類、料理の価格帯、評判の度合いを指定することができる。
【0049】
取引記録管理アプリケーション(第3送信手段61)は、手順S2で、スマートフォン端末13の要求に応じて、スマートフォン端末13に向けて選択肢データを送信する。選択肢データの生成にあたって、利用者から指定された地域や料理の種類、料理の価格帯、評判の度合いに応じて飲食店は選別されることができる。
【0050】
選択肢データに基づきスマートフォン端末13の画面には、手順S3で、図4に示されるように、「花を贈れるおしゃれなレストラン」の画像71が表示される。画像71の表示にあたって贈る花モバイルアプリは予め決められた構図に選択肢データのコンテンツを嵌め込めばよい。画像71は、飲食店の選択に役立つ情報を含む。利用者は特定の操作に基づき1飲食店を指定する。
【0051】
飲食店の指定にあたって「花を手配」ボタン72がタップされると、手順S4で、贈る花モバイルアプリは飲食店データを生成する。「花を手配」ボタン72のタップに応じて贈る花モバイルアプリは受取人の名前および配達の日時を取得する。取得にあたって贈る花モバイルアプリはスマートフォン端末13の画面に特定の画像を表示する。表示される画像に促されて利用者が受取人の名前および配達の日時を入力すると、配達時データおよび受取人データは生成される。飲食店データ、配達時データおよび受取人データはクラウドサーバー63に送信される。飲食店データ、配達時データおよび受取人データの受信に応じて取引記録管理アプリケーション(注文処理手段58)は注文IDデータ、発注時データ、配達時データおよび受取人データを生成する。識別子28、利用者のログインID(識別子29)、注文の日時31、配達の日時32、受取人の名前33および飲食店の識別子34は取引記録データベース25の1データセット27に登録される。
【0052】
ここで、例えば事前に予約を済ませた飲食店や、現に食事中の飲食店を指定する際には、選択肢は検索機能に応じて予め1飲食店に絞り込まれてもよい。このとき、スマートフォン端末13の画面には飲食店の選択に役立つ情報を表示するまでもない。利用者が食事中の飲食店を指定する際には、配達時データには日時に代えて「いますぐ」が記述されてもよい。
【0053】
飲食店データの取得に応じて取引記録管理アプリケーションは手順S5で花屋を選択する。花屋の選択にあたって取引記録管理アプリケーションは飲食店の位置情報を取得する。位置情報は個々の花屋の配達地域DAに照らし合わせられる。
【0054】
花屋の識別子35は取引記録データベース25の1データセット27に登録される。取引記録管理アプリケーション(第4送信手段62)は、手順S6で、スマートフォン端末13に向けて花データを送信する。花データに基づきスマートフォン端末13の画面には、図5に示されるように、商品の画像73が表示される。画像73の表示にあたって贈る花モバイルアプリは予め決められた構図に花データのコンテンツを嵌め込めばよい。画像73は、花の選択に役立つ情報を含む。利用者は特定の操作に基づき1商品を指定する。
【0055】
このとき、2つ以上の花屋が選択されていれば、個々の花屋ごとに順番に花データは贈る花モバイルアプリに送信されてもよい。利用者は画像73の切り換えに応じて複数の花屋の商品の中から1商品を選択することができる。この場合には、商品の選択に応じてデータセット27内の識別子35は書き換えられればよい。
【0056】
「カートにいれる」ボタン74がタップされると、手順S7で、贈る花モバイルアプリは注文データを生成する。注文データはクラウドサーバー63に送信される。注文データの受信に応じて取引記録管理アプリケーションは取引記録データベース25で指定される1データセット27に商品の識別子36および商品の価格37を登録する。
【0057】
注文データは手順S8で取引記録管理アプリケーションから指定された花屋の第1端末装置52に送信される。送信にあたって取引記録管理アプリケーションは取引書データを生成する。取引書データは、商品の識別子36および商品の価格37に加えて、例えば注文の識別子28、注文者の識別子29、注文の日時31、配達の日時32、受取人の名前33および飲食店の識別子34を含む。花屋は、第1端末装置52に届く取引書データに基づき商品を準備することができる。
【0058】
花屋によって注文が承認されると、取引記録管理アプリケーションは第1位置データおよび第2位置データを含む配達手配書データを生成する。配達手配書データは決められた書式に則って配達者に向け配達作業に関する情報を特定する。配達手配書データは手順S9で配達者のスマートフォン端末53に配信される。配達者アプリケーションは、図6に示されるように、スマートフォン端末53の画面に「配達作業の受任を提案する」画像75を表示する。画像75は、例えば、花屋の位置76および飲食店の位置77を提示する地理情報や配達の予測時間、配達の手数料、その他配達の選択に役立つ情報を含むことができる。
【0059】
「受諾」ボタン78がタップされると、手順S10で、配達者アプリケーションは受諾通知データを生成する。受諾通知データは例えば注文の識別子28および配達者の識別子38を特定する。受諾通知データは取引記録管理アプリケーションに送信される。取引記録管理アプリケーションは受諾通知データの受信に応じて取引記録データベース25のデータセット27に配達者の識別子28を登録する。配達の受諾は花屋アプリケーションおよび飲食店アプリケーションに通知される。この時点で花屋および飲食店は花の注文の成立を知ることができる。
【0060】
配達者が花屋から商品を引き取ると、手順S11で、配達者は配達者アプリケーションから取引記録管理アプリケーションに引き取りの完了を通知する。取引記録管理アプリケーションはデータセット27で引き取り完了のフラグ39を書き換える。こうして引き取り完了のフラグ39に「1」値が書き込まれると、配達者のアカウント情報に引き取りの配達手数料が加算される。花屋データベース16の売上金額に注文の売上は加算される。
【0061】
配達者が飲食店に商品を引き渡すと、手順S12で、配達者は配達者アプリケーションから取引記録管理アプリケーションに引き渡しの完了を通知する。取引記録管理アプリケーションはデータセット27で引き渡し完了のフラグ41を書き換える。こうして引き渡し完了のフラグ41に「1」値が書き込まれると、配達者のアカウント情報に引き渡しの配達手数料が加算される。飲食店データベース23の報酬金額に注文の報酬は加算される。取引は終了する。
【0062】
本実施形態に係る花配送システム11では、スマートフォン端末13の所有者(花の注文者)は花の注文にあたってスマートフォン端末13で飲食店を指定する。飲食店が指定されると、注文された花の届け先は特定されることができる。花の注文は花屋に通知されることから、注文データに基づき花屋で花は準備されることができる。準備された花は花屋から飲食店に届けられることができる。こうして花の注文者は飲食店での食事中(あるいは食事後)に届く花で同席する大事な相手を喜ばせることができる。
【0063】
ここでは、届け先の特定にあたって注文者は飲食店を特定すれば済む。飲食店の位置情報は予め登録されることから、届け先の特定にあたって受取人の住所を入力する手間は省かれることができる。注文者は飲食店や受取人個人の住所を知る必要さえない。受取人もわざわざ送り主(注文者)に個人の住所を教える必要はない。したがって、受取人の対象者は増大する。こうして花の需要は増大することができる。
【0064】
第3送信手段61は、個々の飲食店ごとに選択に役立つ情報を含む飲食店データベース23から選択肢の飲食店を抽出し、スマートフォン端末13に向けて選択肢データを送信する。飲食店の指定にあたってスマートフォン端末13の画面には選択肢の情報が表示される。花の注文者は表示された選択肢に基づき飲食店を指定することができる。このとき、花配送システム11の運用者は選択肢の表示にあたって事前に飲食店から表示の許可を取得しなければならない。運用者は勝手に許可なく花配送システム11に飲食店を組み込むことはできないと考えられる。こうして運用者は飲食店データベース23への登録時に予め個々の飲食店から花の配達の許可を得ることができる。花のプレゼントにあたって注文者個人はいちいち飲食店に配達の許可を得なくても済む。使い勝手は向上する。
【0065】
第4送信手段62は、個々の花屋ごとに花の選択に役立つ情報を含む商品データベース18から、選択された花屋に固有に選択肢の花を抽出し、スマートフォン端末13に向けて花データを送信する。花の注文にあたってスマートフォン端末13の画面には選択肢の花が表示される。花の注文者は表示された選択肢に基づき花を指定することができる。このとき、個々の花屋ごとに花の品揃えは設定されることができる。個々の花屋ごとに花の品質は確保されることができる。個々の花屋は独自に花の品質を決めることができる。したがって、スマートフォン端末13の画面から受ける花の印象どおりに、注文者は現実に届いた花の印象を抱くことができる。こうして顧客満足度は高められることができる。
【0066】
本実施形態では、第1取得手段56(第3取得手段)は、特定のスマートフォン端末13から、1飲食店の見取り図で指定された座席位置を特定する見取り図データを取得することができる。図7に示されるように、見取り図データは、飲食店(建造物)81内で注文者または受取人の座席位置82a、82b、82cを特定する。見取り図データは、例えば個々のデータセット27ごとに取引記録データベース25に記録されることができる。
【0067】
注文者は、スマートフォン端末13から飲食店81の見取り図に基づき座席位置82a、82b、82c(のうち該当する1つ)を指定することができる。座席位置82a、82b、82cの指定にあたって例えば注文者の着席時にスマートフォン端末13の画面には未指定の見取り図が表示されることができる。注文者は特定の操作に基づきスマートフォン端末13から座席位置82a、82b、82cを入力することができる。未指定の見取り図は、個々の飲食店ごとに予め飲食店データベース23に登録されていればよい。
【0068】
こういった場合には、クラウドサーバー63の取引記録管理手段51は、飲食店によって所有される第3端末装置54に向けて、見取り図データに基づき第3端末装置54の画面に指定された座席位置82a、82b、82cを表示させる座席位置データを送信する第5送信手段をさらに備えてもよい。見取り図の座席位置82a、82b、82cは第3端末装置54の画面に表示されることができる。こうして飲食店は画面の表示に基づき注文者の座席位置82a、82b、82cを確認することができる。飲食店は、注文者(または受取人)に、配達者の働きで飲食店に届いた花を良好に取り次ぐことができる。
【0069】
第5送信手段は、配達者によって所有されるスマートフォン端末53に向けて座席位置データを送信してもよい。見取り図の座席位置82a、82b、82cはスマートフォン端末53の画面に表示されることができる。こうして配達者は画面の表示に基づき飲食店81内で注文者の座席位置82a、82b、82cを確認することができる。飲食店の了解が得られれば、配達者は座席位置82a、82b、82cの注文者(または受取人)に直接に商品を引き渡すことができる。
【0070】
取引記録管理手段51は、飲食店によって所有される第3端末装置54から見取り図データを取得する第4取得手段を備えてもよい。飲食店の店員は、第3端末装置54から飲食店81の見取り図に基づき座席位置82a、82b、82c(のうち該当する1つ)を指定することができる。座席位置82a、82b、82cの指定にあたって例えば座席の予約時や注文者の来店時に第3端末装置54の画面には未指定の見取り図が表示されることができる。店員は特定の操作に基づき第3端末装置54から座席位置82a、82b、82cを入力することができる。
【0071】
その他、配達者の到着は飲食店内の注文者に通知されてもよい。通知は、スマートフォン端末13から発する音や振動、待ち受け画面に表示される画像で実現されることができる。通知の発信にあたって配達者は飲食店への到着時にスマートフォン端末53で特定の操作を実施する。こうして注文者に配達者の到着が通知されれば、飲食店の外で商品は注文者に引き渡されることができる。したがって、飲食店から許可されたか否かに関係なく、商品は受取人に届くことができる。
【符号の説明】
【0072】
11…花配送システム、13…モバイル通信端末(スマートフォン端末)、18…商品データベース、23…飲食店データベース、52…第1端末装置(花屋)、53…第2端末装置(スマートフォン端末=配達者)、56…第1取得手段、57…第2取得手段、58…注文処理手段、59a…第1送信手段、59b…第2送信手段、61…第3送信手段、62…第4送信手段。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7