IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 前場 良太の特許一覧

<>
  • 特許-オンライン学習予約システム 図1
  • 特許-オンライン学習予約システム 図2
  • 特許-オンライン学習予約システム 図3
  • 特許-オンライン学習予約システム 図4
  • 特許-オンライン学習予約システム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-18
(45)【発行日】2022-08-26
(54)【発明の名称】オンライン学習予約システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/20 20120101AFI20220819BHJP
【FI】
G06Q50/20 300
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021166962
(22)【出願日】2021-10-11
【審査請求日】2021-11-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】721007157
【氏名又は名称】前場 良太
(72)【発明者】
【氏名】前場 良太
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-154183(JP,A)
【文献】特開2015-129901(JP,A)
【文献】特開2004-157464(JP,A)
【文献】特開2014-209339(JP,A)
【文献】特開2020-197778(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
汎用型オンラインツールを用いた受講者と在宅講師間でのオンライン学習を、事務局が安全で効率よく円滑に運営するためのオンライン学習支援システムで、受講希望者は、クラウド上に設置された事務局ホームページにアクセスし、受講登録を行うと、受講者番号が付与され、講師は講師登録を行うと、講師番号と担当するコンテンツ記号が付与され、講師番号により講師カレンダーにアクセスして講義可能日時を設定し、受講者は、受講日時予約受付に受講者番号でアクセスして、希望する受講日時とコンテンツ記号を入力すると、データ記憶・管理装置に保存された登録講師の講師番号、コンテンツ記号、および講義可能日時のデータから、事務局に設置されたデータ処理装置により受講希望日時とコンテンツ記号でソートされた、受講希望日時に対応できる講師リストが表示され、受講者が該講師リストから希望する講師を選択すると、データ出力装置により受講日時、コンテンツ記号、受講者番号、講師番号、および受講者と担当講師の各メールアドレスがセットとして記載された講師と受講者の組合せリストが作成・更新される、と同時にデータ処理装置により、予約した受講日時が予約済みとして、担当講師カレンダーの講義可能日時から除外される、オンライン学習支援システムで、事務局は、該組合せリストを基に、受講希望日時を会議開始日時に設定したオンラインの招待URLを発行し、該招待URLを受講日時の一定時間前に受講者と担当講師の双方にメールで送付することで、安全なオンライン学習が開始される。
【請求項2】
受講者は、クラウド上に設置された事務局ホームページの担当講師予約受付に受講者番号でアクセスして、受講を希望するコンテンツ記号を入力すると、データ記憶・管理装置に保存された該受講者の受講履歴から、事務局に設置されたデータ処理装置によりコンテンツ記号でソートされた、該コンテンツ記号のコンテンツを以前担当した講師が選択され、該受講者の前回担当講師を最上位に、該受講者の担当回数の多い講師の順に掲載されたリピート講師リストが表示され、受講者は該講師リストから受講を希望する講師を選択すると、該講師に紐づけられたカレンダーが表示され、該カレンダーに表示された該講師の講義可能日時から、受講者が受講を希望する日時を選択すると、データ出力装置により受講日時、コンテンツ記号、受講者番号、講師番号、および受講者と担当講師の各メールアドレスがセットとして記載された講師と受講者の組合せリストが作成・更新される、と同時にデータ処理装置により、予約した受講日時が予約済みとして、担当講師カレンダーの講義可能日時から除外される、請求項1に記載のオンライン学習支援システムで、事務局は、該組合せリストを基に、受講希望日時を会議開始日時に設定したオンラインの招待URLを発行し、該招待URLを受講日時の一定時間前に受講者と担当講師の双方にメールで送付することで、安全なオンライン学習が開始される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンライン学習支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
対人接触による感染症の蔓延や、世情不安の世の中で、オンライン学習は安心・安全な自宅学習の場を提供してくれる。また、特にオンラインによるマンツーマン学習指導は、人が人を教えるという教育の基本に立脚し、個別最適化された学びの提供手段としてきわめて有効である。
【0003】
しかし、マンツーマン学習指導は経営的にコストパフォーマンスが低く、受講者数に対して講師数が相対的に不足するため、集団学習指導と比べて受講料が割高となる傾向がある。
【0004】
オンラインによるマンツーマン学習指導において、汎用型オンラインツール(無料で使用できるZoomやSkype、lineなど)の使用や、在宅講師の活用は、時間的・空間的制約から今まで講師として参入できなかった人材や、隙間時間の副業として社会人・主婦層からの参入も見込めることから、潜在的に有能な講師陣の確保・拡大が期待できる。
【0005】
特許文献1にはオンライン学習における登録および受講予約の管理システムが開示されているが、専用のオンラインシステムと専属の講師を利用するもので、汎用型オンラインツールの利用や在宅講師の活用を想定したものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平10-154183号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のオンラインによるマンツーマン学習指導(例えば、オンライン家庭教師)では、受講者情報などから受講者に適した講師が紹介され、ほぼ計画通りの日時に受講する形式が一般的で、受講スケジュールや講師の選択に関して受講者および講師の自由裁量は限定されていた。
【0008】
一方、受講者と在宅講師が汎用型オンラインツールを用いて時間的・空間的に自由な設定の中で交信する状況は、特に受講者が未成年の場合、トラブルに巻き込まれるリスクが危惧される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、受講スケジュールや担当講師の選択が可能なオンライン学習予約システムを提供する。
【0010】
また、受講者と講師間でのオンラインによる交信は、双方の連絡先を開示せず、事務局を介して開始することで、両者間でのトラブルを未然に防止することができる。
【0011】
汎用型オンラインツールを使用した受講者と在宅講師間での交信を、事務局が安全で効率よく円滑に進める上で、講師情報(講義内容や講義スケジュール)の管理や受講予約のシステム化のメリットは大きく、本発明はそのニーズに応えるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、講師情報の管理や受講予約をシステム化することで、汎用型オンラインツールを使用した受講者と在宅講師間での交信を安全で効率よく円滑に進める上で有効である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本システムの運営・管理事務局ホームページを示す図
図2】受講登録と受講予約を示す図
図3】講師登録と講師カレンダーを示す図
図4】受講日時予約受付を示す図
図5】担当講師予約受付を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
[運営・管理事務局とホームページ]
本システムの運営・管理事務局は、受講者の会員登録(会員番号の付与)、講師の採用と登録(講師番号とID番号の付与)、コンテンツ別の講師リストの作成・更新、講師カレンダーの管理、受講者と講師の組み合わせリストの作成・更新、オンラインツールの招待URLの発行と受講者と講師への招待URLの送付、受講者および講師の個別の実施履歴の作成・更新、各実施履歴に基づく受講者への課金、および講師への支払いなどの運営・管理を行なう。
【0015】
本システムの運営・管理事務局ホームページには、本システムの紹介、受講登録サイト、講師登録サイト、会員限定サイト(受講予約受付、デジタル学習教材へのアクセス)、講師限定サイト(講師カレンダーへの講義可能日時(時間帯)の設定、講師専用教材へのアクセス)などが設けられている(図1)。
【0016】
[受講登録]
受講希望者は、本システムの事務局ホームページにアクセスし、受講登録を行なう。事務局は、受講者からの所定の入会手続き(入金)を確認後、受講者に会員番号を付与し、以降、会員番号により受講者の受講は管理される。受講者は、事務局ホームページの会員限定サイトから、会員番号によりクラウド上の受講予約受付にアクセスし、オンライン学習の希望する受講日時および担当講師、受講内容(1つの大きなカテゴリーをここではコンテンツと称す。例えば、中学2年数学や英会話中級など)の予約をすることができる(図2)。
【0017】
[講師登録]
講師に応募する場合は本システムの事務局ホームページにアクセスし、講師登録を行なう。登録内容は講師情報(氏名、年齢、性、連絡先、学歴、職歴、職業、資格、TOEIC点数)などで、採用後に講師名(ニックネームなどでもよい)と入金先情報を記入する。採用講師には講師番号と共に、担当するコンテンツごとにID番号が付与される。ID番号を構成する一部の記号あるいは/および数字は、講師ならびにコンテンツの識別に用いられ、同一講師であっても複数のコンテンツを担当する場合は、コンテンツごとにID番号が付与される(図3)。ID番号は、講師番号に紐付けられ、講師番号は講師カレンダーに紐付けられる。
【0018】
[講師リスト]
ID番号が付与された講師は、担当するコンテンツごとに作成された講師リストに、講師名(ニックネームなど)で掲載され、同時に一部の講師情報(年齢、性、学歴、職業、資格など)が開示される。各コンテンツには識別記号が付与され、受講者が予約受付時にコンテンツ記号を入力すると、該コンテンツを担当する講師リストが表示される。講師リストの掲載順は任意で、講師の登録順であってもよい。
【0019】
[講師カレンダー]
講師は、事務局ホームページの講師限定サイトから、講師番号によりクラウド上の講師カレンダーにアクセスし、自身の講義可能日時(時間帯)を設定する(図3)。講義可能日時(時間帯)の設定は、基本、毎月単位で行ない、予約未済日時(時間帯)に関しては当日を含め、いつでも変更できる。
【0020】
[受講希望日時に対応できる講師のリスト]
講師カレンダーに設定された各講師の講義可能日時から、受講者が希望する受講日時とコンテンツをカバーする講師を選択しリスト化したもので、講義日時が既に予約済みの講師は除かれる。
【0021】
[受講予約]
受講の予約には次の2通りの方法があり、受講者が希望する受講日時から予約する方法と、受講者が希望する講師から予約する方法がある。
【0022】
[受講日時予約受付]
受講者はクラウド上の受講日時予約受付に会員番号でアクセスし、受講者が希望する受講日時とコンテンツ記号を入力すると、コンテンツの担当講師の中から受講希望日時に対応できる講師のリストが表示される。受講者は該講師リストから希望する講師を選択すると、受講者と講師の組合せリストが作成・更新され、このリストを基に受講希望日時を会議開始日時に設定したオンラインの招待URLが、受講日時の一定時間前に事務局から受講者と担当講師の双方にメールで送付され、オンライン学習が開始される。例えば、受講者Aが7/6(木)21:00~にコンテンツgの受講を予約すると、講師カレンダーから7/6(木)21:00~にコンテンツgを担当できる講師が選択・リスト化され、表示された該講師リストから受講者Aが講師ID番号3gの講師名エバを選択すると、受講日時、受講者番号、担当講師の講師番号などがセットとして、受講者と講師の組み合わせリストに自動追記される(図4)。
【0023】
[担当講師予約受付]
受講者はクラウド上の担当講師予約受付に会員番号でアクセスし、受講を希望するコンテンツ記号を入力すると、該受講者の受講履歴から希望するコンテンツの担当講師が選択され、前回担当講師を最上位に、次に該受講者の担当回数の多い講師の順に掲載されたリピート講師のリストが表示される。受講者は該講師リストから受講を希望する講師を選択すると、該講師のカレンダーが表示される。受講者は、該講師の講義可能日時から受講を希望する日時を選択すると、受講者と講師の組合せリストが作成・更新され、このリストを基に受講希望日時を会議開始日時に設定したオンラインの招待URLが、受講日時の一定時間前に事務局から受講者と担当講師の双方にメールで送付され、オンライン学習が開始される。例えば、受講者Aがコンテンツgの受講を予約すると、自身の受講履歴からコンテンツgを以前担当した講師が選択され、前回担当講師(講師ID番号25gの講師名リョー)を最上位に、次に担当回数の多い講師の順(講師ID番号14gの講師名ケンタ、講師ID番号2gの講師名スノーマンの順)に掲載されたリピート講師のリストが表示される。受講者Aは該講師リストから講師リョーを選択すると、講師リョーのカレンダーが表示される。受講者Aは、講師リョーの講義可能日時から7/6,22:00~を選択すると、受講日時7/6,22:00~、受講者番号A、講師番号25などがセットとして、受講者と講師の組み合わせリストに自動追記される(図5)。
【0024】
オンライン招待URLなどが記載されたメールの送信は、受講者と担当講師で必ずしも同一日時である必要はなく、担当講師へは数日前に、受講者へは講義開始の数時間前に送信するなど自由に設定してよい。
【0025】
オンライン招待URLなどが記載された講師へのメールには、ミーティングホストキーや受講のコンテンツ記号、受講者情報が記載されていてもよく、受講者へのメールには試験問題などが添付されていてもよい。
【0026】
[受講者と講師の組合せリストの作成・更新]
受講者の担当講師が確定した時点で、受講日時、コンテンツ記号、受講者番号と担当講師の講師番号、および受講者と担当講師の各メールアドレスがセットで記載された、受講者と講師の組合せリストが作成・更新される。組合せリストの更新は、次の2通りの方法で行なわれ、受講日時が確定している状態で、受講者が講師リストの中から希望する講師を選択する場合は、受講日時、コンテンツ記号、受講者番号と講師番号、およびそれらに紐付いた各メールアドレスがセットとして自動的に組合せリストに追記される。一方、受講日時が未確定で、受講者が希望するリピート講師を選択する場合は、希望する講師のカレンダーを参考に予約可能な受講希望日時を指定すると、受講日時、コンテンツ記号、受講者番号と講師番号、およびそれらに紐付いた各メールアドレスがセットとして自動的に組合せリストに追記される。また、いずれの方法でも予約が成立した時点で、受講日時に当たる担当講師カレンダーの講義可能日時は予約済みとして予約対象から除外される。受講者と講師の組合せリストを基に事務局ではオンラインツールの招待URLの発行と、受講者と講師への招待URLの送付を行ない、両者のオンライン交信を管理する。
【0027】
[受受講者および講師の個別の実施履歴]
受講者と講師の組合せリストを基に、受講者および講師の個別の実施履歴が作成され、各実施履歴に基づき受講者への課金、および講師への支払いが行なわれる。また、受講者の実施履歴を基に、直前の担当講師を最上位に、次に担当回数の多い講師の順に掲載されたリピート講師のリストが作成される。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、在宅講師の活用と汎用型オンラインツールの利用により、オンラインのマンツーマン学習指導を広く普及させる効果が期待でき、受講者には個別最適化された学習サービスを、講師には在宅でのサイドビジネスの機会を提供することで、新しい教育ビジネスを生み出せる可能性がある。
【要約】      (修正有)
【課題】汎用型オンラインツールを使用した受講者と在宅講師間での交信を安全で効率よく円滑に進めるオンライン学習システムを提供する。
【解決手段】オンライン学習システムにおいて、受講登録サイトにて、受講を希望する学習コンテンツや受講日時を入力すると、担当可能な講師リストが表示され、希望する講師を選択すると、受講日時、受講者と担当講師の各メールアドレスがセットとして、講師と受講者の組み合わせリストに自動追記される。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5