(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-18
(45)【発行日】2022-08-26
(54)【発明の名称】再構成可能な容器
(51)【国際特許分類】
D06F 39/00 20200101AFI20220819BHJP
B65D 6/08 20060101ALI20220819BHJP
B65D 6/18 20060101ALI20220819BHJP
B65D 6/22 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
D06F39/00 K
B65D6/08 C
B65D6/18 H
B65D6/22
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019031021
(22)【出願日】2019-02-22
【審査請求日】2019-04-23
【審判番号】
【審判請求日】2021-07-15
(32)【優先日】2018-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2018-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審理対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519063945
【氏名又は名称】アディス ハウスウェアズ リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】519063956
【氏名又は名称】ハーサ スタジオ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120857
【氏名又は名称】渡邉 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100116872
【氏名又は名称】藤田 和子
(72)【発明者】
【氏名】リー-スミス マーティン
(72)【発明者】
【氏名】コーエン イェフダ
(72)【発明者】
【氏名】ミンヤン レファエル
【合議体】
【審判長】小川 恭司
【審判官】関口 哲生
【審判官】長馬 望
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-324332(JP,A)
【文献】米国特許第2558126(US,A)
【文献】仏国特許発明第1494178(FR,A)
【文献】特開2017-128355(JP,A)
【文献】米国特許第5458255(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0302789(US,A1)
【文献】実開昭55-128682(JP,U)
【文献】実開昭50-11935(JP,U)
【文献】特開平8-310468(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F39/00
A45C7/00-7/02
B65D6/16-6/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
再構成可能な容器であって、前記容器は、第1構成と第2構成との間で再構成可能であり、第1構成では、前記容器が、アイテムを受け入れるレセプタクルを定め、第2構成では、前記容器が、保管用の折り畳み構成を備え、前記容器は、
底部と、底部の周りに延びるように配置される壁と、を備え、
前記壁は、第1壁部と第2壁部とを備え、第1壁部と第2壁部とは、それらの各側縁で結合手段によって互いにヒンジ結合され、前記結合手段は、C形チャネルと、前記C形チャネルに回転可能に保持されるロッドと、を備え、前記折り畳み構成では、側縁にある前記結合手段の前記ロッドは、平行でなく、
前記底部は、少なくとも1つの壁部の下部領域にヒンジ結合され、
前記壁は、その下部領域に沿って配置されるレッジをさらに備え、前記レッジは、前記容器の内側に延びるように配置され、前記容器が第1構成で構成されるときに、前記底部を支持し、
それぞれの壁部は、複数のたわみヒンジによって相互接続された複数の壁セグメントを備え、前記たわみヒンジは、前記壁セグメントが各ヒンジ周りに互いに対して曲がることができるようにする、再構成可能な容器。
【請求項2】
請求項1に記載の再構成可能な容器であって、前記底部は、フレームと、フレーム上に延びる支持体と、を備える、再構成可能な容器。
【請求項3】
請求項2に記載の再構成可能な容器であって、周方向に延びるリップをさらに備え、前記リップは、前記支持体から延び、突出部を形成する、再構成可能な容器。
【請求項4】
請求項3に記載の再構成可能な容器であって、前記リップは、前記レッジと係合するように配置される、再構成可能な容器。
【請求項5】
請求項2に記載の再構成可能な容器であって、ヒンジ部をさらに備え、前記ヒンジ部は、少なくとも1つの壁部の下部領域にある周縁の少なくとも部分
に配置され、相補的なヒンジ部とヒンジ結合を形成し、前記相補的なヒンジ部は、前記底部
に配置されて前
記ヒンジ部
に回転可能に受け入れ
られる、再構成可能な容器。
【請求項6】
請求項5に記載の再構成可能な容器であって、凹部をさらに備え、前記凹部は、前記底部の周縁の部分
に形成され、ユーザーが前記容器を再構成するために前記底部を操作することができるようにする、再構成可能な容器。
【請求項7】
請求項1に記載の再構成可能な容器であって、前記壁部に配置された複数の突起をさらに備え、前記突起は、前記壁の下部領域に近い、前記容器の内側に延び、第1構成で前記容器を維持するように前記底部を前記レッジに係止する、再構成可能な容器。
【請求項8】
請求項1に記載の再構成可能な容器であって、前記底部は、前記底部の第1軸に沿っているヒンジによって結合される第1底部と第2底部とを備える、再構成可能な容器。
【請求項9】
請求項8に記載の再構成可能な容器であって、前記底部は、前記第1軸に直交する前記底部の第2軸の少なくとも両端を備える位置で前記壁の下部領域にヒンジ結合される、再構成可能な容器。
【請求項10】
請求項9に記載の再構成可能な容器であって、前記底部および少なくとも2つの壁部は、前記容器が第2構成にあるときに、ほぼ平行な平面に延び、ほぼ平らな構成を形成する、再構成可能な容器。
【請求項11】
請求項1に記載の再構成可能な容器であって、少なくとも1つの前記C形チャネルは、前記ロッドが前記C形チャネルにスナップ設置されることができるようにする開口を有する、再構成可能な容器。
【請求項12】
請求項11に記載の再構成可能な容器であって、前記壁が前記底部の周りに延びるように配置されるときに、前記開口が、前記再構成可能な容器の内側を向く、再構成可能な容器。
【請求項13】
請求項11に記載の再構成可能な容器であって、前記壁が前記底部の周りに延びるように配置されるときに、前記開口が、前記再構成可能な容器の外側を向く、再構成可能な容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再構成可能な容器に関する。
【背景技術】
【0002】
容器は、様々な寸法および形状の形で提供され、様々な異なる用途で使用される。容器は、典型的にかなりの空間体積を占め、従って容器が必要でないときに、容器を共に積み重ねるなどの通常の保管技術が不可能であるところで、または収納場所が不足しているところで、容器を保管する代替方法を提供する明らかな必要がある。
【0003】
そのような用途の一例は、家庭環境で洗濯物を運ぶことである。洗濯かごは、典型的に外観が良くなく、室内の床面積のかなりの面積を占めることがあり、室内では床面積は例えば希少であり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、上記の問題の少なくともいくつかに対する、および必要でないときに容易に保管される容器を提供する、技術的解決策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に従って、再構成可能な容器が提供され、容器は、第1構成と第2構成との間で再構成可能であり、第1構成では、容器が、アイテムを受け入れるレセプタクルを定め、第2構成では、容器が、保管用の折り畳み構成を備え、容器は、
底部と、底部の周りに延びるように配置される壁と、を備え、
壁は、少なくとも2つのヒンジ結合壁部を備え、
底部は、少なくとも1つの壁部の下部領域にヒンジ結合され、
壁は、その下部領域に沿って配置されるレッジをさらに備え、レッジは、容器の内側に延びるように配置され、容器が第1構成で構成されるときに、底部を支持する。
【0006】
実施形態では、第1壁部と第2壁部とは、その側縁に沿って共にヒンジ結合される。
【0007】
実施形態では、それぞれの壁部は、複数のヒンジによって相互接続された複数の壁セグメントを備え、複数のヒンジは、壁セグメントが各ヒンジ周りに互いに対して曲がることができるようにする。ヒンジは、たわみヒンジを備えてよく、たわみヒンジは、折り目、スコアライン、または例えば各壁部内の減少した厚さのラインによって、形成されてよい。
【0008】
実施形態では、底部は、フレームと、フレーム上に延びる支持体と、を備える。底部は、周方向に延びるリップをさらに備え、リップは、支持体から延び、突出部を形成する。リップは、好ましくは、レッジと係合するように配置される。この点において、レッジとリップとは、協働し、底部が、容器の下部領域を通じて外へヒンジ結合周りに回転するのを防ぐ。
【0009】
実施形態では、底部は、結合手段をさらに備え、結合手段は、その周縁の少なくとも部分に沿って配置され、少なくとも1つの壁部の下部領域に沿って配置された相補的な結合手段と、ヒンジ結合を形成する。
【0010】
実施形態では、底部は、凹部をさらに備え、凹部は、その周縁の部分に沿って形成され、結合手段とほぼ反対であり、ユーザーが容器を再構成するために底部を操作することができるようにする。
【0011】
実施形態では、壁は、係止手段をさらに備え、係止手段は、第1構成で容器を維持するように底部をレッジに係止する。係止手段は、壁部に配置された複数の突起を備えてよく、それは、壁の下部領域に近い、容器の内側に延び、第1構成で容器を維持するように底部をレッジに係止する。底部は、閾力が底部に加えられると、突起をスライドするように配置され、底部がヒンジ結合周りに回転することができるようにし、容器が第1構成と第2構成との間で再構成することができるようにする。
【0012】
代替実施形態では、底部は、第1および第2底部と第1および第2直交軸とを備え、第1および第2底部は、第1軸の両側に配置され、第1軸は、その周りで第1および第2底部が
旋回することができるヒンジを定め、底部は、底部の第2軸の少なくとも両端を備える位置で壁の下部領域にヒンジ結合される。
【0013】
実施形態では、底部は、複数の離散位置で壁に結合される。実施形態では、壁セグメントのそれぞれは、底部に別々にヒンジ結合される。
【0014】
実施形態では、第1軸は長軸を備え、第2軸は短軸を備える。好ましくは、底部は、楕円形状で構成される。
【0015】
実施形態では、底部および少なくとも2つの壁部は、容器が第2構成にあるときに、ほぼ平行な平面に延び、ほぼ平らな構成を形成する。
【0016】
実施形態では、底部は、容器が第1構成で構成されるときに、少なくとも2つの壁部にほぼ直交して延びる。代替実施形態では、容器が第1構成で構成されるときに、少なくとも2つの壁部は、底部から離れる方向に互いに対して発散する。
【0017】
実施形態では、壁および底部は、プラスチック材料で作られ、壁は、複数の開口を備える。
【0018】
発明は上述されたが、それは、上記のまたは以下の説明の特徴のあらゆる発明的組み合わせにまで及ぶ。発明の例示的実施形態は、添付図面を参照して本明細書に詳細に記載されたが、発明はこれらの性格な実施形態に限定されないことが、理解されるべきである。
【0019】
さらに、個々にまたは実施形態の一部として記載された特定の特徴は、他の特徴および実施形態が特定の特徴に言及しないとしても、他の個々に記載された特徴、または他の実施形
態の一部と組み合わせられることができると、考えられる。従って、発明は、まだ記載されていないそのような特定の組み合わせにまで及ぶ。
【0020】
発明は、様々な方法で実施されてよく、添付図面を参照して、その実施形態がこれから記載される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1aは、第1構成で配置された、本発明の実施形態による再構成可能な容器の透視図であり、
図1bは、第2構成で配置された、本発明の実施形態による再構成可能な容器の透視図である。
【
図5】
図1aに示される容器の図であり、1つの壁部が取り外され、底部がヒンジ結合周りに部分的に回転している。
【
図6】
図6aは、容器の第1実施形態の底部の支持体(上)の透視図であり、
図6bは、容器の第1実施形態の底部のフレーム(下)の透視図である。
【
図7】線A-Aに沿った、
図2に示される容器の壁部を通る断面図である。
【
図8】
図1aに示される容器を通る断面図であり、底部が部分的に回転し、ヒンジ結合を示している。
【
図9A】結合手段を示す第1および第2壁部の側縁の透視図である。
【
図9B】結合手段の変形を示す第1および第2壁部の側縁の透視図である。
【
図10】底部をレッジに係止する係止手段を示す、底部に近接する、
図1aに示される容器の内側部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面の
図1a-4に関し、発明の実施形態に従って、再構成可能な洗濯物容器100などの、再構成可能な容器100が示される。容器100は、容器100が、アイテムを受け入れるレセプタクルを定める第1構成(
図1aに示される)と、容器100が、保管用のほぼ平らな構成で配置される第2構成(
図1bに示される)と、の間で再構成可能である。
【0023】
容器100は、底部200(図面の
図5、
図6aおよび
図6b参照)と、底部200の周りに延びる壁300とを備える。底部200および壁300は、ポリプロピレンまたはポリエチレンなどのプラスチック材料で作られてよく、第1構成では、底部200は、壁300の下部領域に配置され、壁200は、底部200の周縁231から離れるように上方に延びる。例示の実施形態では、壁300は、2つの壁部310を備え、2つの壁部310は、壁300の対向する半部を別々に形成する。壁部310は、その側端縁311に沿って結合手段320によって共にヒンジ結合され、結合手段320は、壁部が互いに対して旋回することを可能にする。図面の
図9Aに関し、結合手段320は、1つの壁部310の1つの側端縁311に沿って配置された細長いC形チャネル321と、対向する側縁311に沿って配置されたロッド322または類似形状構成を、備えてよい。1つの壁部310の1つの側縁311に配置されたロッド構成322は、隣り合う壁部310の側縁311に沿って配置されたC形チャネル321内にスナップ設置するように配置され、壁部310が共に結合するとき、出来上がった壁300が底部200を取り囲むようになっている。
【0024】
図9Aでは、C形チャネル321の開口が示され、壁300および容器100の内側を向いており、C形チャネル321の開口を通じて、ロッド構成322がロッド構成をC形チャネルにスナップ設置するように押し付けられる。
図9Bに概略的に示される実施形態では、C形チャネル321は、1つの側端縁311に沿って配置され、それらのそれぞれの開口が、壁300および容器100の内側にではなく外側に向くようになっている。任意で、それぞれのC形チャネル321は、少なくとも1つのスナップフィン321-1を備え、スナップフィン321-1は、ロッド322がC形チャネルにスナップ設置するように押し付けられた後で、C形チャネルにあるロッド322を固定する働きをする。
【0025】
それぞれの壁部310は、複数の相互接続壁セグメント330をさらに備え、それぞれのセグメントが、壁の下縁を共同で形成する近位縁331と、レセプタクルの開口縁を共同で形成する遠位縁332と、近位縁331と遠位縁332との間に延びる対向する側縁と、をさらに備える。側縁333は、互いにほぼ平行に別々に延び、セグメント330は、たわみヒンジなどの各ヒンジ340を介して対向する側縁333に沿って共に結合する。それぞれのヒンジは、壁部内の折り目として、または壁部内のスコアラインとして、または単に例えば壁セグメント313が互いに対して曲がることができる減少した壁厚のラインとして、実現されてよい。
【0026】
壁セグメント330は、ほぼ長方形の形状を備え、それぞれのセグメント330の下部334は、連続した中実部分を備え、一方、それぞれのセグメント330の上部335は、複数の開口336を備える。この点において、セグメント330の中実部分は、協働し、底部200に近い壁の周りに延びる中実壁バンドを形成する。同様に、開口部336は、協働し、使用時に、壁バンドの上に配置される壁300の開口部を形成する。壁セグメントの少なくとも2つは、ハンドル350をさらに備え、ハンドル350は、その上部領域に近接して配置され、ユーザーが容器100を持って運ぶことができるようにする。ハンドル350を備える少なくとも2つの壁セグメント330は、壁300の周りで正反対であり、容器の重量がハンドル350の両側で均一に分配されるようになっていることが、想定される。
【0027】
発明の第1実施形態の、図面の
図5、
図6aおよび
図6bに関し、底部200は、ほぼ平面の底部フレーム220の上に配置されるほぼ平面の支持部材210を備える。フレーム220は、支持部材210の下側に配置される複数の相互接続支柱221(
図5および
図6b)を備える。支柱221は、周方向に延びるフレーム境界222の間に延び、底部200は、周方向に延びるリップ230をさらに備え、リップ230は、支持部材210から外側へ延び、フレーム境界222上に突出部を形成する。
【0028】
底部支持部材210およびフレーム220は、当業者は他の形状も使用されてよいことを認識するが、長軸および短軸などの、直交する第1軸240および第2軸250を有する、ほぼ楕円形の形状を備える。底部200は、その周縁231の部分に沿って配置された結合手段260をさらに備え、それは、その一端で第2軸250の両側に等しく延びる。結合手段260は、一体型ロッド構成261を備え、それは、周縁に沿って延び、壁部310の1つ(すなわち、図面の
図7および
図8に示される、壁部310の中央壁セグメント330)の下部領域に沿って形成されたC形チャネル262内にスナップ設置するように配置される。C形チャネル262は、結合手段260の一部を形成し、ロッド構成261の形状および寸法を補完するように形作られる。結合手段260は、底部200が壁部310に対して旋回することを可能にし、容器100が第1構成と第2構成との間で再構成することができるようになっており、この構成を容易にすることにおいて、底部200は、ハンドル270をさらに備える。ハンドル270は、結合手段260と反対側の底部の側部に配置され、底部支持体210内に形成された凹部271を備える。凹部271は、ユーザーが、指を凹部271内に置くことによって底部200を持ち上げることができるようにし、底部200のリップ230の下側を係合させる。
【0029】
壁300は、その内面に沿って形成されたレッジ360をさらに備え、それは、壁300の周りに壁300の内側へ延びる。レッジ360は、壁300の下部領域に沿って形成され、底部200に形成されたリップ230と係合するように配置され、底部200が壁部310間から下方に回転するのを防ぐ。レッジ360は、ストッパとしての機能を果たし、底部200がレッジ360、底部フレーム220および支持体210の上に位置するとき、壁セグメント330間の屈曲を最小限に抑え、壁部310の旋回も最小限に抑え、従ってレセプタクルの形状を維持する。図面の
図10に関し、壁セグメント330は、係止手段をさらに備え、係止手段は、示されている実施形態では、複数の突起370を備え、突起370
は、その下部領域に沿って配置され、容器の内側に延びる。突起370は、高くなった台座領域373のいずれかの側で、底部200の動きに対する、前傾斜面371および後傾斜面372を別々に備え、底部リップ230の周縁231が、傾斜面371,372に係合しなければならないようになっており、底部200が台座373を乗り越えるために、壁部310をリップ230から離れさせるようになっている。突起370は、従って、底部200をレッジ360に係止するように働き、レッジ360から離れる底部200の不測の動きを最小限に抑える。
【0030】
第1構成では、底部200は、壁300にほぼ垂直である平面に延びるように配置される。しかしながら、代替実施形態では、周方向に延びる壁300が、底部200から離れる方向で発散することができ、容器100の開口縁が底部200よりも大きい断面積を備えるようになっていることが、想定される。使用中、容器100を第1構成から第2構成に再構成するために、ユーザーは、指を凹部271内に置き、底部200のリップ230の下側を係合させる。この点において、ユーザーは、突起370によって与えられる抵抗を克服するために少なくとも閾力で持ち上げる必要があることは、明らかである。ユーザーが底部200を持ち上げるにつれて、底部200は、結合手段260周りに旋回し、底部200が連結される壁部310とほぼ平行に延びるように、再構成されることができる。底部が再構成されて、隣り合う壁部310は、その側縁に沿う連結のため底部200に倒れることができ、両方の壁部310および底部200がほぼ平行な平面に延び、従って、ほぼ平らな、第2構成を形成するようになっている。
【0031】
容器を第1構成に再構成するために、ユーザーは、続いて壁部310の分離を促し、同時に、壁部310間で底部200を押し、従って、底部200を結合手段260周りに回転させる。ユーザーは、底部200の回転を続け、その際に、リップ230は、壁部310の内面と係合し、それらを分離させ、第1構成の形状をとる。しかしながら、底部がレッジ360に近づく際に、ユーザーは、同様に、突起370によって与えられる抵抗を克服するために必要である少なくとも閾力で押し付ける必要がある。
【0032】
示されていない、発明の第2実施形態では、底部200は、容器100が第1構成と第2構成との間で再構成する際に、第1軸240周りで折られるように配置される。第2実施形
態の容器100のさらなる特徴は、第1実施形態とほぼ同じであり、従って同様の特徴は、以下の説明で同じ符号で参照される。
【0033】
第2実施形態の容器100の底部200の第1軸240は、底部200の対称軸を定め、底部200を第1底部と第2底部とに分け、第1底部と第2底部は第1軸240の反対側で延びる。第1底部と第2底部とは、第1軸240に沿ってヒンジ結合され、この結合は、底部支持体210に形成されたスコアライン、または例えば第1軸240に沿って延びるヒンジによって、形成されてよい。この実施形態では、底部フレーム220は、第1軸240の両側で2つの分離セクション(図示せず)を備え、底部を折ることを可能にすることも、明らかである。底部200は、複数の離散結合領域で壁300にヒンジ結合される。特に、底部200の第2軸250の対向する端部に位置する少なくとも壁セグメント330(すなわち、壁部310の中央壁セグメント330’)の近位領域は、第1実施形態に関して上記されたのと同様の仕方で底部200の周縁に連結される。第2実施形態の底部200は、従って、第1実施形態の底部200のハンドル270の位置でさらなる連結手段を備える。
【0034】
第1構成から第2構成に容器100を再構成するために、ユーザーは、底部200の下側を押し、底部を、レセプタクルの内側にそらせ、突起370を通過させ、第1軸240周りに折り重ねる。底部を第1軸240周りにレセプタクルの内側に折るにつれて、壁300および特に第2軸250の対向する側に配置される壁セグメント300は、互いに近づく。底部200の周辺領域が、第1軸240の両側で、互いに近づくからである。底部200が折り曲がり続けるので、第1底部と第2底部の下側は、最終的にそれぞれ接触する。容器100が第2構成をとるからである。この第2構成で構成されるときに、第1および第2の底部、および底部の両側に配置される壁セグメント300は、ほぼ平行な平面に延び、このようにしてほぼ平らな構成を形成し、それは、第1構成よりも少ない空間を占め、従って都合良く保管することができる。
【0035】
第2実施形態の容器を第1構成に再構成するために、ユーザーは、第1軸240に近い、底部200を押し、底部200を、壁セグメント330に関して容器の下部領域に向かう方向に動かす。底部間の折った部分が壁セグメント330間の容器の内側を動くにつれて、第2軸250の両側の底部200の周辺領域は、互いから遠ざかる。底部200がより平らな
構成をとるからである。この構成の間も、壁セグメント330は、曲がり、互いに対して回転する。各セグメントの近位端が底部200の周縁に従うからである。底部200が第1構成に再構成する際に、ユーザーは、底部200が壁300のレッジ360に位置し、平らな構成をとるために、突起370によって与えられる抵抗を克服するために必要である少なくとも閾力で底部200を押し付ける必要がある。
【0036】
従って、上記の内容から、本発明はより万能でコンパクトな容器を提供することが、明らかである。