(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-18
(45)【発行日】2022-08-26
(54)【発明の名称】舗装層の層厚を決定するロードフィニッシャおよび方法
(51)【国際特許分類】
E01C 19/48 20060101AFI20220819BHJP
G01B 17/02 20060101ALI20220819BHJP
【FI】
E01C19/48 A
G01B17/02 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020083113
(22)【出願日】2020-05-11
【審査請求日】2020-08-03
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596068349
【氏名又は名称】ヨゼフ フェゲーレ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】マルティン ブッシュマン
(72)【発明者】
【氏名】トビアス ノル
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特開平01-271504(JP,A)
【文献】特開平04-272303(JP,A)
【文献】特開2013-002278(JP,A)
【文献】特開平07-127017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01C 19/48
G01B 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
舗装実行中に舗装方向(R)に沿って路床(3)上を移動し、路床(3)上に舗装層(2)を作るロードフィニッシャ(1)であって、
前記路床(3)の不平坦性(8)を補償するために、前記舗装層(2)を作るための高さ調整可能な舗装スクリード(4)と、前記舗装スクリード(4)の高さを調整するように構成されたレベリングシステム(14)とを備え、
前記レベリングシステム(14)は、前記舗装実行中に前記路床(3)の表面(O1)までの少なくとも第1の距離(A1)を非接触で測定するように構成された少なくとも第1のセンサユニット(10)と、前記舗装実行中に前記路床(3)上に作られた前記舗装層(2)の表面(O2)までの少なくとも第2の距離(A2)を非接触で測定するように構成された少なくとも1つの第2のセンサユニット(11)とを備えた、第1の測定デバイス(9)を備えており、
前記舗装スクリード(4)の高さを調整するために前記レベリングシステム(14)にどの実際のレベリング値(13)が与えられ得るかに基づき、前記測定された第1および第2の距離(A1、A2)に基づいて基準レベル(12)を決定するようになされており、さらに、前記第1のセンサユニット(10)によって測定された前記第1の距離(A1)と、前記第2のセンサユニット(11)によって測定された前記第2の距離(A2)とに基づいて、前記路床(3)上に作られた前記舗装層(2)の層厚(31)を決定するように構成
され、
前記基準レベル(12)は、前記第1および第2のセンサユニット(10、11)で測定された第1および第2の距離(A1、A2)から、路床(3)と舗装された舗装層(2)の相対高さに基づいて、前記舗装スクリード(4)の高さを自動レベリングするための仮想基準レベルであり、
前記実際のレベリング値(13)は、前記第1および第2のセンサユニット(10、11)で測定された第1および第2の距離(A1、A2)と前記基準レベル(12)との差に基づいて生成される前記レベリングシステム(14)の調整変数である、
ことを特徴とするロードフィニッシャ(1)。
【請求項2】
前記層厚(31)の決定は、前記レベリングシステム(14)のために使用されるハードウェア構成要素によってだけでなされる、
ことを特徴とする請求項1に記載のロードフィニッシャ。
【請求項3】
前記測定デバイス(9)の前記第1および第2のセンサユニット(10、11)によって測定された前記第1および第2の距離(A1、A2)は、前記舗装スクリード(4)の自動レベリング(29)および層厚測定機能に共に基礎として使用され得る、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のロードフィニッシャ。
【請求項4】
前記自動レベリング(29)は、前記層厚測定機能とは別々にまたは前記層厚測定機能と一緒に取り扱うことができる、
ことを特徴とする請求項3に記載のロードフィニッシャ。
【請求項5】
前記レベリングシステム(14)および前記層厚(31)の決定のために、一体に取り付けられた共通の制御デバイス(30)を与える、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項6】
前記制御デバイス(30)は、前記実際のレベリング値(13)に基づいて、変化する前記層厚(31)のために前方トラクション点(6)で前記舗装スクリード(4)に取り付けられたレベリングシリンダ(7)の位置を調節するように構成されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のロードフィニッシャ。
【請求項7】
前記測定デバイス(9)は、前記舗装方向(R)に沿って延びる前記第1および第2のセンサユニット(10、11)のための支持構造(15)を備え、この支持構造(15)上に、前記第1のセンサユニット(10)は前記舗装スクリード(4)の前面に配置され、前記第2のセンサユニット(11)は前記舗装方向(R)に前記舗装スクリード(4)の背後に配置される、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項8】
前記測定デバイス(9)は、前記路床(3)の前記表面(O1)までのそれぞれの距離(A3、A4)を測定する第3のセンサユニット(16)および第4のセンサユニット(25)を備え、前記第3および第4のセンサユニット(16、25)は、前記支持構造(15)上で前記舗装スクリード(4)の前面に前記舗装方向(R)に配置され、前記第1、第2、第3および第4のセンサユニット(10、11、16、25)は、前記支持構造(15)上で互いに所定の距離(l)の倍数で前記舗装方向(R)に配置される、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項9】
人工衛星ベースの距離測定ユニット(20)および機械的距離測定ユニット(22)を有するまたは少なくとも1つの光学的距離測定ユニット(23)を与える、少なくとも1つの距離測定手段を備える、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項10】
前記センサユニット(10、11、16、25)は、それぞれ並んで配置された複数のセンサセル(28)を有する超音波マルチセンサ(27)を備え、それぞれが距離測定を行うようになっている、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項11】
前記センサユニット上に形成された前記それぞれのセンサセル(28)により検出された前記距離測定を考慮に入れるようになされ、前記距離測定は、前記舗装スクリード(4)を平らにするときおよび/または前記層厚(31)を決定するときに、それぞれの前記センサユニット(10、11、16、25)について可変的に調節可能である公称距離測定値に対して許容される、
ことを特徴とする請求項10に記載のロードフィニッシャ。
【請求項12】
現在決定されている前記層厚(31)またはそこからある期間にわたって平均された層厚(31)が、さらなる実際のレベリング値としての前記舗装スクリード(4)の前記高さを調整するために前記レベリングシステム(14)に与えられ得る、
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項13】
前記レベリングシステム(14)は、第2の測定デバイスを備え、前記第1の測定デバイス(9)は一方の側で前記舗装方向(R)に配置され、前記第2の測定デバイスは反対側で前記舗装方向(R)に配置される、
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項14】
前記レベリングシステム(14)は、メモリユニット(34)に機能的に接続され、文書化のために前記舗装実行中に検出された層厚値は前記メモリユニット(34)上に記憶することができ、および/または検出された前記層厚(31)は外部操作スタンド(17)に取り付けられたディスプレイユニット(19)によって視覚的に表示することができ、および/または伝送ユニット(32)を有し、該伝送ユニット(32)によって前記決定された層厚値は外部デバイスに伝送することができる、
ことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか1項に記載のロードフィニッシャ(1)を動作させる方法であって、
前記ロードフィニッシャ(1)上に取り付けられた同じセンサユニット(10、11、16、25)が、路床不平坦性(8)を補償するためにその上で取り扱うことができるレベリングシステム機能と、前記ロードフィニッシャ(1)によって作られる舗装層(2)の層厚(31)を決定するためにその上で取り扱うこともできる層厚測定機能とに、局所的に使用される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の舗装層の層厚を決定するロードフィニッシャ、および独立請求項15に記載のロードフィニッシャによって層厚を決定する方法に関する。
【0002】
実際に、ロードフィニッシャは、交通路およびその表面の建設に使用されている。ロードフィニッシャは、例えばトラックから材料を受け取り、道路建設の要求に従って材料を舗装することができる。
【0003】
典型的には、いわゆるレベリングシステムが、舗装された層の平坦性を調整するためにロードフィニッシャ上で使用される。これらのシステムは、通常、走査された基準に基づいてロードフィニッシャ上に設置された舗装スクリードの高さを調整する。例えば、使用される基準は、ロードフィニッシャが上で移動している路床、ガタープレート、縁石、または舗装セクションに沿って伸びる基準ワイヤである。高さセンサが基準を走査するために使用される。路床と舗装中の層の相対レベルを走査するために複数のセンサを使用するいわゆるマルチプレックスシステムは、重要性を増している。原理では、舗装スクリードの高さを調整する基準値が、平均化によって計算される。これは、舗装スクリードの左側および右側について2つの別個のシステムを用いて行われ得る。
【0004】
主な舗装ターゲットの1つは、作られる層厚である。所定の層厚を維持することは、品質基準であるだけでなく、建設プロジェクトの経済効率にかなり大きい影響も有する。請負業者が要求された層厚を満たさない場合、これは、振り返ってみれば経済上の差引きという結果になり得る。他方で、層厚が超過する場合、これは、アスファルトの消費の増加をもたらし、したがって、コストがかなり大きくより高くなる。このため、層厚の調整は、舗装にとって本質的である。したがって、ロードフィニッシャの操作者は、ロードフィニッシャが要求された層厚で舗装しているかどうか、一定の間隔で検査しなければならない。
【0005】
現在でも、層厚は、未だにゲージを手動で突き刺すことによって、または折尺によって検査されている。この手法の欠点は、層厚がいくつかの点でしか決定されないことである。加えて、手動測定の正確さは、操作者の技能によって決定される。このように決定された値は、しばしば比較的不正確であり、もちろん、自動化または文書化のためにデジタル処理できない。
【0006】
舗装された層厚を決定するさらなる測定方法として、磁界誘導による測定が知られている。ここで、道路の実際の舗装前に金属反射体箔が路床に施され、道路が舗装された後に層厚を決定するために測定デバイスによって測定される。これにより、舗装後に反射体箔が施された層厚が測定デバイスによって測定されることを可能にする。しかしながら、層厚を決定するこの方法は、リアルタイムで利用できない。加えて、前もって施された反射体箔は、層のコンパウンドを弱める可能性がある。プロセスを自動化する努力は知られているが、実際には、複雑な構造によりそれを確立することができていない。これは、層厚測定が手動測定を用いる前述した実務の場合のように、いくつかの点でしか実行され得ないことにやはり原因がある。
【0007】
いわゆる「ハングオンシステム」である使用時に層厚を決定する解決策、すなわち、ロードフィニッシャ上に取り付けるために特別に設計された取付けモジュールが存在し、これは、ロードフィニッシャの機械システムに組み込まれることなく、厚さを決定するために特別なやり方でロードフィニッシャ上に別々に取り付けられ、独立して層厚を決定しなければならない。そのような「ハングオンシステム」の欠点は、特にセンサのハードウェア構成要素がロードフィニッシャに加えられるので、その使用がロードフィニッシャの構造をより複雑にさせることである。加えて、そのような追加のモジュールの別個の輸送および取り付け、ならびにそれらの独立した動作モードは、さらなる輸送、保管、および取り付けの装備、ならびに訓練された操作員を必要とし、これは、建設現場におけるロードフィニッシャの使用をより複雑にさせ、製造コストを増大させる。そのような「ハングオンシステム」に関する別の問題は、上に構築される路床が平坦でない場合、または舗装スクリードの迎角が変化する場合に、実際の層厚と検出された層厚との間に差があり得ることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したような現況技術を背景にして、本発明は、設計および技術の観点でなんら問題なく、特に、大きな輸送および建設コストなしで使用することができ、かつ大きな製造費用なしでロードフィニッシャ上に実装することもできる層厚の検出システムをロードフィニッシャに装備するという目的に基づく。さらに、本発明の目的は、作られる舗装層の層厚をロードフィニッシャ上で測定することができる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的は、請求項1に記載のロードフィニッシャ、および独立請求項15に記載のロードフィニッシャを動作させる方法によって解決される。
【0010】
本発明の有利なさらなる展開例は、従属請求項に示される。
【0011】
本発明は、舗装実行中に舗装方向に沿って路床上を移動し、路床上に舗装層を作るロードフィニッシャについて言及する。
本発明によるロードフィニッシャは、特に、路床の不平坦性を補償するために、舗装層を作るための高さ調整可能な舗装スクリードと、舗装スクリードの高さを調整するように構成されたレベリングシステムとを備える。レベリングシステムは、舗装実行中に路床の表面までの少なくとも第1の距離を非接触で測定するように構成された少なくとも第1のセンサユニットを備える第1の測定デバイスを備える。第1の測定デバイスは、舗装実行中に路床上に作られた舗装層の表面までの少なくとも第2の距離を非接触で測定するように構成された少なくとも第2のセンサユニットをさらに備える。
【0012】
本発明によるロードフィニッシャは、舗装スクリードの高さを調整するためにレベリングシステムにどの実際のレベリング値が与えられ得るかに基づき、測定された第1および第2の距離に基づいて基準レベルを決定するようにさらになされている。特に、実際のレベリング値は、ターゲットの特に平均された基準レベルと比較してサンプリングされた差に基づいて形成される調整変数であり、舗装スクリードの高さの自動調節に使用することができ、それによって長い距離と短い距離の両方でサンプリングされた路床内の不平坦性は、舗装中に補償することができる。
【0013】
本発明によれば、ロードフィニッシャは、第1のセンサユニットによって測定された第1の距離、および第2のセンサユニットによって測定された第2の距離に基づいて路床上に作られた舗装層の層厚をさらに決定するように構成されている。これは、本発明によるロードフィニッシャ上の層厚測定機能は、ロードフィニッシャ上で働くレベリングシステムに組み込まれることを意味する。したがって、その実際のレベリング機能に加えて、レベリングシステムは、いわばシステムの一体の一部として、層厚を決定する機能も与える。
【0014】
この場合には、本発明によるロードフィニッシャのセンサは、ロードフィニッシャによって作られた舗装層の層厚を決定するために少なくとも一部使用される。言い換えれば、本発明によるロードフィニッシャは、レベリングシステムのための基準レベルを形成するとともに層厚を測定するために同じセンサユニットを使用する。これは、ロードフィニッシャ上のレベリングシステムのセンサユニットが、層厚を測定するためにも使用されることを意味する。これら組み合わせて使用されるセンサユニットは、それらの機能的な動作モードとロードフィニッシャのそれらの位置の観点で共に同一である。
【0015】
舗装作業中に2つのセンサユニットによって検出されたそれぞれの路床までの距離測定が、レベリング機能と層厚検出機能との両方に同様に使用されるので、一方で、ロードフィニッシャ上の度量衡学的なセットアップが単純化され、他方で、ロードフィニッシャの製造コストが減少する。加えて、レベリングおよび層厚測定機能のための共通のデータベースとして使用される距離測定に関連したデータの量を減少させることができ、したがって、それぞれの機能に必要な計算量全体を最小にする。
【0016】
加えて、仕事現場でレベリングシステムのセンサの使用において訓練された操作員は、本質的に何ら追加の訓練努力なしで層厚測定機能を扱うことができる。これは、特に、レベリングシステムおよび層厚決定のためのそれぞれのセンサユニットが、それらの動作モードに関して、およびそれらの設計、設置、および設置位置の観点で同一であるということによる。
【0017】
したがって、本発明によるロードフィニッシャは、一体のレベリングおよび層厚測定システムを形成する。最新式とは対照的に、レベリングシステムおよび層厚測定機能は、それぞれの目的のためにされているロードフィニッシャ上の別個のセンサユニットをもはや使用しないが、それぞれのレベリングシステムおよび層厚測定機能のための同じセンサユニットを使用する。
【0018】
好ましくは、層厚は、舗装実行中に継続的に決定することができる。代替として、層厚の測定は、間隔をおいて実行することができる。
【0019】
好ましくは、ロードフィニッシャは、レベリングシステムのためにその上で使用されるハードウェア構成要素によってだけで層厚を決定するように設計されている。これは、層厚を決定するためのロードフィニッシャ上の追加のアタッチメントの必要を論理的になくす。レベリング機能と層厚測定機能の両方に使用される測定デバイスは、構成部品を減少させる一体設計を有し、取り外し可能なやり方でロードフィニッシャに取り付けられることが好ましい、ロードフィニッシャ上の多機能モジュールを形成する。
【0020】
一変形例は、測定デバイスのセンサユニットによって測定された距離は、舗装スクリードの自動レベリングにおよび層厚測定機能にともに基礎として使用され得ることを与える。これは、検出された距離測定は、自動レベリングおよび層厚決定のための計算に基礎として、好ましくは並列ステップで同様に使用されることを意味する。測定された値の共通の基礎により、自動レベリングと層厚測定との両方は、ほとんど設計および測定の努力なしで実行することができる。
【0021】
ロードフィニッシャ上の自動レベリングが、層厚測定機能とは別々にまたは層厚測定機能と一緒に処理可能である場合が有利である。これにより、ロードフィニッシャの拡張動作を可能にする。このようにして、層厚測定は、別々に実行することができ、一方、舗装スクリードのレベリングは、例えばロードフィニッシャの外部調整ステーションで表示され得る走査された基準レベルに基づいて、操作者によって手動で調整される。
【0022】
好ましくは、ロードフィニッシャは、ロードフィニッシャ上に一体に設置されるレベリングシステムおよび層厚の決定のために共通の制御デバイスを与える。この場合には、制御デバイスは、レベリングシステム上に一体に設けられたレベリングシステムおよび層厚測定機能のために中央計算ユニットを形成する。これにより、ロードフィニッシャ上に設置された電子機器のさらなる減少を可能にする。オプションとして、制御デバイスは、舗装スクリードの両側で独立してレベリング機能および/または層厚測定機能が実行されることを可能にするそれぞれの計算構成要素を装備することもできる。
【0023】
本発明の有利な一変形例によれば、制御デバイスは、実際のレベリング値に基づいて、層厚を変更するためにフロントプリング点で舗装スクリードに取り付けられたレベリングシリンダの位置を調節するように構成されている。既存の路床の平坦性に応じて、レベリングシリンダは、不平坦性を補償するために使用することができ、フローティングモードにおける舗装スクリードが路床に不平坦性を再現せずに、平らな舗装層を敷設するようになっている。
【0024】
好ましくは、第1の測定デバイスは、舗装方向に沿って延びる第1および第2のセンサユニットのための支持構造を有し、この支持構造の上に、第1のセンサユニットは舗装スクリードの前面に配置され、および第2のセンサユニットは舗装方向に舗装スクリードの背後に配置される。支持構造は、それぞれのセンサユニットが上に取り付けられる舗装方向に延びる複数のビームのアセンブリからなることができる。支持構造は、垂直投影平面内で見るとき、直線であってもよく、または階段状であってもよい。
【0025】
好ましくは、第1の測定デバイスは、路床の表面までのそれぞれの距離を測定するための第3および第4のセンサユニットをさらに備え、第3および第4のセンサユニットは、支持構造上で舗装スクリードの前面に舗装方向に配置される。
【0026】
第1、第2、第3、および第4のセンサユニットは、互いに所定の距離の倍数で舗装方向に、第1の測定デバイスの支持構造上に配置されることが適切である。使用時、舗装スクリードの前面に配置されるセンサユニットは、等しい間隔をおいて配置される。舗装スクリードの背後に配置されるセンサユニットは、舗装スクリードの前面に配置されるセンサユニットと該舗装スクリードのすぐ前面に配置されるセンサユニットとの間の距離の2倍だけ間隔をおいて配置される。センサユニット間の距離を調節するために、取付けの助けとしてマーキングが支持構造上に設けられる。
【0027】
好ましい一変形例は、ロードフィニッシャが層厚決定のために、人工衛星ベースの距離測定ユニットおよび機械的距離測定ユニットを有する少なくとも1つの距離測定手段を備え、または少なくとも1つの光学的距離測定ユニットを備える少なくとも1つの距離測定手段を与える。例えば、前述の組み合わされた距離測定手段は、ロードフィニッシャの駆動装置のGPSベースおよび距離測定ユニットからなり、それによって高い測定の正確さをこれらのセンサ測定システムの機能的な組み合わせによって実現することができる。人工衛星ベースの距離測定ユニットは、GPSシステム、特に、GNSS、DGPS、DGNSS、および/またはRTKユニットを有することが考えられる。
【0028】
距離測定手段は、例えば減算によって、これらの距離測定から正確に層の厚さを決定するために、同じ位置で、すなわち、所定の地理的な位置で、舗装された舗装層の路床までおよび表面までの距離を測定するために使用される。この場合には、1セットの距離測定が、層厚を決定するために互いに対してオフセットされ、それによって、舗装層上の所定の位置でオフセットされた距離測定は、互いまでのセンサユニットの距離に関して時間遅延を伴って記録される。したがって、オフセットされた距離測定は、舗装実行中に層厚が測定される地点に時間遅延が到達する場合にこの時間遅延を伴って、正確に同じ地理的位置における舗装スクリードの前面に配置されたセンサユニットのうち、少なくとも1つによる路床までの距離測定、および舗装スクリードの背後に配置されたセンサユニットによって行われた舗装層の表面までの距離測定からなる。
【0029】
言い換えれば、作られた舗装層の表面までの舗装スクリードの背後で測定した距離は、以前に(すなわち、ロードフィニッシャが隣接したセンサユニット間の距離だけ移動完了する前に)舗装スクリードの前面に配置されたセンサユニットのうちの少なくとも1つにより、同じ位置で得た距離測定によって層厚に対してオフセットされ得る。舗装スクリードの前後に舗装実行中に同じ位置で得られたそれぞれの距離測定のリンクによって、距離測定手段によって実現される。
【0030】
距離測定手段に加えて、同じ地理的地点で距離測定が実行される際の時間遅延を決定するために、速度センサが、ロードフィニッシャ上に、特にその駆動装置上に使用されてもよい。
【0031】
距離測定手段によって測定することができる、舗装されて検出された層厚および距離に基づいて、他の舗装関連パラメータは、設定された舗装幅など、特にロードフィニッシャに関する他の動作セッティングと組み合わせて、決定される。距離測定は、舗装される材料の体積を決定するために、層厚決定および舗装スクリード幅測定を併せて使用してもよいと考えられる。加えて、舗装された材料の現在または累積の質量が、所定のアスファルト密度に基づいて決定される。さらに、妥当性確認が、特に検出された層厚および検出された距離測定データに基づいて、付着される順序の仕様(order specifications)に関して実行される。
【0032】
本発明の一変形例は、センサユニットが、互いに隣に、特に直線状に配置された複数のセンサセルを備えた超音波マルチセンサをそれぞれ有し、その各々は、路床または舗装層までの距離測定を実行するように設計されていることを提供する。したがって、センサユニットは、ワイドレンジセンサとして利用可能である。これは、所定の望ましい測定範囲、例えば、約30cmの測定幅の範囲内が、それぞれのセンサユニットによって検出でき、それによってセンサユニットのそれぞれの距離測定がレベリングシステムおよび層厚測定機能にとってより信頼できることを意味する。
【0033】
好ましくは、ロードフィニッシャは、層厚を決定するときに、舗装スクリードが最適なやり方で高さ調節できるように、および/または明らかな測定誤差が補償されるように、自動レベリングのための、および/または層厚を決定するためのフィルタ機能を有する。この目的を達成するために、ロードフィニッシャは、それらの上に構成されたそれぞれのセンサセルによって検出される距離測定を考慮に入れるように設計されており、これは、舗装スクリードを平らにする、および/または層厚を決定するときに、それぞれのセンサユニットについて可変的に調節できる公称距離測定値に関して許容できることがもたらされる。所定の許容範囲から逸脱する他の距離測定は、舗装スクリードを平らにする、および/または層厚を決定するときに無視されてもよい。したがって、舗装スクリードを平らにする、および/または層厚を決定するときに、許容範囲よりも大きい偏差を表すそれらの測定された値を無視することが可能であり、すなわち、それらを含まないことが可能である。これは、それぞれのセンサユニットによって検出される、満たされない路床の不平坦性をフィルタで除外することを可能にするが、基準レベルを走査するときに、例えば、路床上の周囲に横たわりかつセンサユニットによって検出される工具を除外することも可能にする。
【0034】
本発明の一実施形態は、現在決定されている層厚またはある期間にわたって平均された層厚が、レベリングのためのさらなる実際の値として舗装スクリードの高さを調整するためにレベリングシステムに与えられ得ることを提供する。これは、舗装層の平坦性を調整および/または調節するときに、現在のまたは平均化された層厚が考慮に入れられ、これによって、特に、レベル舗装だけでなく、最適な層厚の範囲内の舗装が自動的に行われることも可能にすることを意味する。
【0035】
好ましくは、レベリングシステムは、第2の測定デバイスを備え、第1の測定デバイスは、舗装方向にロードフィニッシャの一方の側に位置し、第2の測定デバイスは、舗装方向にロードフィニッシャの反対側に位置する。2つの測定デバイスは、同一の設計および機能であってもよい。これにより、舗装方向にロードフィニッシャの両側に設けられたレベリングおよび層厚決定の機能を可能にする。
【0036】
特に、舗装スクリードのレベリングは、ロードフィニッシャのレベリングシリンダを用いて、すなわち、ロードフィニッシャの左側および右側で、別々に実行することができる。ロードフィニッシャの左側の第1の測定デバイスは、ロードフィニッシャの左側に取り付けられたレベリングシリンダを調整するために使用でき、ロードフィニッシャの右側の第2の測定デバイスは、ロードフィニッシャの右側に取り付けられたレベリングシリンダを調整するために使用できる。
【0037】
好ましくは、レベリングシステムは、舗装実行中に記録された層厚の読取り値が文書化のために記憶され得るメモリユニットに機能的に接続される。一変形例は、それに取り付けられたディスプレイユニットによって、記録された層厚がロードフィニッシャの外部調整ステーションで視覚的に表示されることを実現する。そして、層厚は、ロードフィニッシャの動作中に、すなわち舗装実行中に、測定された層厚と所定の層厚との間に差がある場合に、舗装スクリードの高さを調節することができる操作者によって監視することができる。自動レベリングが作動されているとき、レベリングシリンダは、舗装スクリードの高さを自動的に調整する。
【0038】
好ましくは、ロードフィニッシャは、伝送ユニットを備え、これによって検出された層厚値を外部デバイスへ、例えば、舗装材料の供給ステーションへ伝送することができる。
【0039】
本発明は、ロードフィニッシャを動作させる方法にも関する。本発明による方法では、ロードフィニッシャ上に設置された同じセンサユニットが、不平坦な路床を平らにすることについてロードフィニッシャ上で取り扱うことができるレベリングシステム機能と、ロードフィニッシャによって作られる舗装層の層厚を決定することについてロードフィニッシャ上で取り扱うこともできる層厚測定機能との両方に、局所的に使用される。したがって、ロードフィニッシャ上で使用されるレベリングシステムは、層厚測定機能と同じセンサユニットを使用する。これは、ロードフィニッシャ上に設置される電子機器を減少させることを可能にする。ロードフィニッシャ上の追加の輸送およびセットアップ手段は、層厚の測定に必要とされない。
【0040】
本発明による方法は、ロードフィニッシャ上に設けられたレベリングシステムのための、ならびにロードフィニッシャによって決定された層厚のための共通のセンサユニットを使用し、それによってロードフィニッシャは、その上に取り付けられる構成部品の個数を減少させることにより建設現場でより速く作動させることができる。
【0041】
本発明の実施形態は、下記各図により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】路床上に舗装層を作るロードフィニッシャを示す図である。
【
図2】自動レベリングのための仮想基準レベルを確立する細長い測定デバイスが側面に配置されたロードフィニッシャを示す図である。
【
図3】4つのセンサユニットを備えた
図2による測定デバイスの概略図である。
【
図4】路床に向かって舗装スクリードの前面で舗装方向に向けられた、
図3に示されたセンサユニットの測定原理の概略図である。
【
図5】層厚測定機能を組み込んだロードフィニッシャ上で使用されるレベリングシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
技術的特徴は、各図全体にわたって同じ参照番号で示されている。
【0044】
図1は、舗装実行中に舗装方向Rに沿って路床3上を移動し、路床3上に舗装層2を作るロードフィニッシャ1を示す。ロードフィニッシャ1は、舗装層2を(前もって)突き固めるために高さ調整可能な舗装スクリード4を装備する。舗装スクリード4、はスクリードバー5に取り付けられ、スクリードバー5は、前方トラクション点6でロードフィニッシャ1のレベリングシリンダ7に接続されている。スクリードバー5は、路床3の不平坦性8を特に補償するために、レベリングシリンダ位置の変化を舗装スクリード4の迎角の変化に変換するレバーとして働く。
【0045】
図2は、舗装実行中のロードフィニッシャ1を示す。
図2では、舗装スクリード4は、伸縮式スクリードとして構成されている。第1の測定デバイス9は、スクリードバー5に位置する。測定デバイス9は、第1のセンサユニット10を備え、この第1のセンサユニット10は、舗装実行中に、例えば超音波によって、路床3の表面O1までの第1の距離A1を非接触で測定するように構成されている。測定デバイス9は、第2のセンサユニット11も有し、この第2のセンサユニット11は、舗装実行中に、例えば超音波によって、路床3上に作られた舗装層2の表面O2までの第2の距離A2を非接触で測定するように構成されている。
【0046】
第1のセンサユニット10および第2のセンサユニット11を用いて、これらの測定結果から基準レベル12を決定するために(
図4を参照)、路床3と舗装された舗装層2の相対高さが
図2中で走査される。これに基づいて、実際のレベリング値13a、13bが、舗装スクリード4のレベルを調整するために(
図5を参照)レベリングシステム14中で使用され得る調整変数として生成される。
【0047】
図2によれば、測定デバイス9は、ロードフィニッシャ1の側面で舗装方向Rに数メートルにわたって延びる支持構造15を備える。第1のセンサユニット10は、舗装方向Rに舗装スクリード4の前面で支持構造15上に位置する。第2のセンサユニット11は、舗装方向Rに舗装スクリード4の背後で支持構造15上に取り付けられている。
図2は、さらなる第3のセンサユニット16が、舗装方向Rに舗装スクリード4の前面で短い距離に支持構造15上に取り付けられることも示す。
【0048】
図2は、サイドシフト18によって舗装スクリード4に取り付けられた外部操作スタンド17も示す。外部操作スタンド17上で、(
図3に示された第4のセンサユニット25を含む)それぞれのセンサユニット10、11、16の距離測定は、外部操作スタンド上に設けられた入力/ディスプレイユニット19によって監視および制御することができる。高さ測定に基づく基準レベル12がターゲット基準レベルに対応しない場合には、これは、入力/ディスプレイユニット19上に表示することができる。次いで、操作者は、ロードフィニッシャの左側よび/または右側で舗装スクリード4の高さを手動で変化させるために、例えば、路床の検出された不平坦性8を補償するために、入力/ディスプレイユニット19を使用することができる。自動レベリングシステムが、舗装スクリード4の高さを調整するための補足または代替とし使用されてもよい。
【0049】
図2は、ロードフィニッシャ1が、屋根構造24上に人工衛星ベースの距離測定ユニット20(例えばGNSS、DGPS、DGNSS、および/またはRTKユニット)を有することも示す。人工衛星ベースの距離測定ユニット20は、ロードフィニッシャ1の人工衛星ベースのナビゲーションシステムの一部であってもよく、ロードフィニッシャ1の位置を決定するためにGPS測定を実行するようになされている。加えて、
図2に示されたロードフィニッシャ1は、ロードフィニッシャ1の駆動装置21に取り付けられた機械的距離測定ユニット22を有する。機械的距離測定ユニット22は、例えば、舗装実行中のロードフィニッシャ1が移動する距離を決定する距離計デバイスとして構成されている。
図2のロードフィニッシャ1では、人工衛星ベースの距離測定ユニット20および機械的距離測定ユニット22は、一体の距離測定手段として、舗装実行中のロードフィニッシャ1が移動する距離の非常に正確な測定を行うために、特に、舗装層の厚さを決定するために、互いに機能的にリンクされている。
【0050】
人工衛星ベースの距離測定ユニット20および機械的距離測定ユニット22の組み合わせによって形成された距離測定手段は、代替として、ロードフィニッシャ1のシャーシ上に特に配置される光学的距離測定ユニット23からなることもできる。
【0051】
図3は、合計4つのセンサユニット10、11、16、25が上に配置された測定デバイス9の概略図を示す。舗装方向Rでは、第2のセンサユニット11は、舗装された舗装層2の表面O2までの第2の距離A2を測定するために、測定デバイス9の支持構造15上で舗装スクリード4の背後に配置される。舗装方向Rでは、3つのセンサユニット10、16、25は、路床3までの高さを測定するために舗装スクリード4の前面に配置される。第1のセンサユニット10は、測定デバイス9の支持構造15のまさに前面に配置される。第3のセンサユニット16、およびさらなる第4のセンサユニット25は、路床3の表面O1までの距離A3、A4を測定するために、舗装スクリードの舗装方向Rにその背後に配置される。最も前面の第1のセンサユニット10は、舗装方向Rにその背後に配置された第4のセンサユニット25から距離lだけ離れている。舗装方向Rに支持構造15上でそのさらに背後に配置された第3のセンサユニット16と第4のセンサユニット25との間も距離lである。
【0052】
さらに、
図3は、支持構造15の端部に配置された第2のセンサユニット11が、舗装方向Rに前面に配置されている第3のセンサユニット16から距離lの2倍で配置されていること示す。測定デバイス9の支持構造15上のそれぞれのセンサユニット10、11、16、25間の距離は、可変的に調節することができ、これは、第3のセンサユニット16のエリア内に矢印26によって概略的に示されている。
【0053】
図4は、測定デバイス9上で使用されるセンサユニット10、16、25の測定原理の概略図を示す。
図4は、舗装スクリード4の前面で舗装方向Rに測定デバイス9の支持構造15上に配置されたセンサユニット10、16、および25の一例を示す。
【0054】
第1、第3、および第4のセンサユニット10、16、25(ならびに
図4に図示されていない、
図3に示された第2のセンサユニット11)は、
図4による超音波マルチセンサ27a、27b、27cとしてそれぞれ設計されている。それぞれの超音波マルチセンサ27a、27b、27cは、互いに隣りに配置された複数のセンサセル28を有する。
図4では、それぞれの超音波マルチセンサ27a、27b、27cは、一列に配置された5つのセンサセル28をそれぞれ有する。センサセル28によって測定された路床3までのそれぞれの距離は、
図4に示された仮想基準レベル12を決定するために使用される。
【0055】
図4は、それぞれの超音波マルチセンサ27a、27b、27cで検出された3つの高さ測定だけを使用して基準レベル12を生成することを概略的に示す。記憶または計算された基準からの最大偏差を表すそれぞれのセンサユニット10、16、25で検出された測定値は、無視され、基準レベルの計算に含まれない。基準レベル12は、例えば、それぞれのセンサユニット10、16、25によって検出されたおよび考慮に入れられた測定値を平均化することによって確立することができる。
【0056】
検出された基準レベル12に基づいて、
図5に示されたレベリングシステム14は、舗装スクリード4のレベルを自動調整するために、特に路床3の不平坦性8を補償するために、ロードフィニッシャ1の左および右に取り付けられたそれぞれのレベリングシリンダ7a、7bに関する自動レベリング動作29を実行することができる。
【0057】
図5に示されたレベリングシステム14は、ロードフィニッシャ1上に一体に設置される。レベリングシステム14は、それぞれのセンサユニット10、11、16、25からの距離測定が連続的に供給される中央制御デバイス30を備える。中央制御デバイス30は、基準レベル12を決定し、これに基づいて、レベリングシリンダ7a、7bの位置を変化させるために、それぞれのレベリングシリンダ7a、7bがそれらを制御するための実際のレベリング値13a、13bを生成するように構成される。さらに、中央制御デバイス30は、センサユニット10、11、16、25のそれぞれ検出された距離A1、A2、A3、A4に基づいて層厚31を決定するように構成されている(
図1および
図3も参照)。
【0058】
図5は、レベリングシステム14が基準レベル12を生成するために、センサユニット10、11、16、25によって検出された距離A1、A2、A3、A4が、作られた舗装層2の層厚31を決定するためにも使用されることを示す。
【0059】
図5のレベリングシステム14は、伝送デバイス32も有し、これによって計算された層厚値は、外部デバイス(図示せず)へ伝送される。
【0060】
さらに、
図5は、レベリングシステム14が、機能的に接続された制御部33によって制御されることを示す。例えば、制御部33は、外部操作スタンド17、特にそこに配置された入力ユニット19の一体的な一部である。最後に、
図5は、レベリングシステム14がメモリユニット34を有し、これは、
図5によれば、文書化のために特に検出された層厚の測定を記憶するように、例えば、中央制御デバイス30の一体の一部として設計することができることを示す。