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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】金属膜の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/58 20060101AFI20220822BHJP
   C23C 26/00 20060101ALI20220822BHJP
【FI】
C23C14/58 Z
C23C26/00 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018089960
(22)【出願日】2018-05-08
(65)【公開番号】P2019196509
(43)【公開日】2019-11-14
【審査請求日】2021-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人東海国立大学機構
(74)【代理人】
【識別番号】110000648
【氏名又は名称】特許業務法人あいち国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100087723
【弁理士】
【氏名又は名称】藤谷 修
(74)【代理人】
【識別番号】100165962
【弁理士】
【氏名又は名称】一色 昭則
(74)【代理人】
【識別番号】100206357
【弁理士】
【氏名又は名称】角谷 智広
(72)【発明者】
【氏名】徳 悠葵
(72)【発明者】
【氏名】巨 陽
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 弘太郎
【審査官】西田 彩乃
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0236780(US,A1)
【文献】特開平07-014897(JP,A)
【文献】特開平11-274105(JP,A)
【文献】特開2001-313320(JP,A)
【文献】米国特許第04166279(US,A)
【文献】特開昭54-094695(JP,A)
【文献】特開平06-326103(JP,A)
【文献】Self-Stressing Test Structures Used for High-Frequency Electromigration,Institute of Electrical and Electronics Engineers international conference on microelectronic test structures,1994年
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/58
C23C 26/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上にAu、Cu、Al、Agからなる金属膜を形成する工程と、
前記金属膜に電流密度が100A/mm以上10kA/mm以下で周波数が5MHz以上の交流電流を10~30分間印加することで前記金属膜中の欠陥を修復し、前記基材と前記金属膜が接する面積を増加させることで前記基材と前記金属膜の密着性を向上させる工程と、
を有することを特徴とする金属膜の製造方法。
【請求項2】
電流密度が150A/mm以上の交流電流である、ことを特徴とする請求項1に記載の金属膜の製造方法。
【請求項3】
交流電流の印加時間は20~30分間である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属膜の製造方法。
【請求項4】
前記金属膜の前記基材との界面での結晶粒径が30nm以上である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の金属膜の製造方法。
【請求項5】
前記金属膜は、PVD法によって形成する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の金属膜の製造方法。
【請求項6】
前記金属膜はAuからなる、ことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の金属膜の製造方法。
【請求項7】
前記基材はガラス、セラミック、またはプラスチックからなる、ことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の金属膜の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、金属膜の製造方法に関する。特に、基材に対する金属膜の密着性を向上させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属膜は、電子デバイスの配線や装飾品のめっきなど広く用いられている。その金属膜の形成において、基材との密着性は重要である。密着性が弱ければ金属膜の基材からの剥離が生じやすくなる。その結果、電子デバイスの配線不良が生じたり、装飾品の見た目が劣化したりして装飾価値を低下させてしまうことになる。
【0003】
また、電子デバイスの微細化に伴い配線幅も微細となっており、配線中の電流密度および抵抗の増大が深刻となっている。特に、近年発達してきたパワー半導体による使用電力増加により、それが一層顕著となっている。電流密度および抵抗の増大は、熱応力やエレクトロマイグレーションの原因になり、配線の剥離や欠損を引き起こす要因となる。したがって配線の密着性向上は重要な課題となっている。
【0004】
一般に、金属膜の密着強度は成膜方法によって大きく変化し、物理的蒸着(PVD)法が密着性を高めるために有効とされている。配線を形成する場合にも、密着性や膜質に優れたPVD法による成膜が行われている。
【0005】
PVD法において膜質や密着性を向上させるためには、成膜時に真空度を高め、不純物やボイドの混入を避ける必要がある。そのためには高真空かつ清浄なチャンバーが必要不可欠となる。たとえば、PVDに分類されるスパッタ法などでは、高い真空度が必要なため高価な真空ポンプが必要である。また、密着性向上には成膜時のエネルギーも十分に大きくする必要がある。
【0006】
さらに、成膜対象となる基材の材料と金属膜の材料との相性も重要な要素であり、密着性に大きく影響を及ぼす。具体的には、材料間の格子定数の相違によって生じる不整合歪みが密着性に大きく影響する。
【0007】
この不整合歪みを緩和するために、基材との間に中間膜を形成することがある。たとえば、Si基板上にAu薄膜を形成する場合に、SiとAuの間にCrやTiからなる中間膜を形成し、これによりSiとAuとの間の不整合歪みを緩和し、密着性を向上させている。しかし、TiとAuとが反応してTiAuやTiAuなどの脆い金属相を形成する場合がある。そこで、TiとAuとの間にPtなどのバリアメタル層を設けることがある。
【0008】
特許文献1には、樹脂基材上にポリイミド樹脂を蒸着重合して中間膜を形成し、中間膜上に金属膜を形成することが記載されており、これにより金属膜の密着性が向上することが記載されている。
【0009】
また、非特許文献1には、金属材料に高密度電流を印加することにより、結晶構造や結晶粒径を変化させ、疲労亀裂の修復を図ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2003-34883号公報
【非特許文献】
【0011】
【文献】X. N. Du, et al., Journal of Materials Research, pp.1948-1951
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかし、従来の方法では基材上の積層数が多くなり、工程数の増加や配線の厚みの増大といった問題があり、コストを増大させる原因となっていた。そのため、積層数を増やさずに金属膜の密着性を向上させる技術が求められていた。
【0013】
そこで本開示の目的は、金属膜の製造方法において、基材上に形成した金属膜の密着性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本開示は、基材上にAu、Cu、Al、Agからなる金属膜を形成する工程と、金属膜に電流密度が100A/mm以上10kA/mm以下で周波数が5MHz以上の交流電流を10~30分間印加することで金属膜中の欠陥を修復し、基材と金属膜が接する面積を増加させることで基材と金属膜の密着性を向上させる工程と、を有することを特徴とする金属膜の製造方法である。
【発明の効果】
【0015】
本開示の金属膜の製造方法によれば、基材に対する金属膜の密着性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の金属膜の製造方法の工程を示したフローチャート。
図2】本開示の金属膜の製造工程を示した模式図。
図3】引き剥がし試験の方法を示した図。
図4】交流電流の周波数と密着力の関係を示したグラフ。
図5】交流電流の印加時間と密着力の関係を示したグラフ。
図6】交流電流の印加時間と金属膜の結晶粒径の関係を示したグラフ。
図7】金属膜の結晶粒径と密着力の関係を示したグラフ。
図8】交流電流の印加時間と結晶面の割合を示したグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本開示の金属膜の製造方法の工程を示したフローチャートである。以下、このフローチャートに沿って本開示の金属膜の製造工程を説明する。
【0018】
(ステップS1)
まず、基材1上にスパッタ法により金属膜2を形成する(図2参照)。スパッタ法では、高い運動エネルギーを有した不活性ガスイオンをターゲットに衝突させ、ターゲット原子(金属膜2を構成する原子)を弾き飛ばす。そして、弾き飛ばされたターゲット原子が基材1表面に到達することにより成膜される。基材1表面に達したターゲット原子は、基材1表面に達してもすぐには定着せず、面方向に拡散し、その後運動エネルギーを失ったターゲット原子から順に基材1表面に定着していき、薄膜を形成していく。このとき、基本的には基材1に格子整合するように原子が配列して定着していくが、原子が不規則に並んでしまう場合や、真空チャンバー内に残留した不純物が薄膜内に混入することがある。その結果、薄膜にボイドや転位などの欠陥が生じる。特に、金属膜2の基材1との界面近傍における原子配列は、成膜初期段階であるため結晶のばらつきが多く、欠陥も多くなっている。この欠陥によって基材1と金属膜2とが接しない領域が存在し、基材1と金属膜2との密着性を低下させる要因となっている。
【0019】
金属膜2の成膜方法はスパッタ法以外の方法も用いることができるが、密着性の高さからPVD法を用いるのが好適である。特に、スパッタ法や真空蒸着が密着性の高さから好適である。
【0020】
基材1は任意の材料でよい。基材1に対して密着性の低い材料を用いることもできる。基材1の材料は、たとえば、ガラス、セラミック、プラスチックなどを用いることができる。
【0021】
金属膜2は任意の材料でよい。基材1に対して密着性の低い材料を用いることもできる。また、電極材料や装飾品のめっき材料として用いられているものを金属膜2として用いることができる。金属膜2の材料は、たとえば、Au、Cu、Pt、Al、Agなどである。
【0022】
金属膜2の厚さも任意でよいが、容易に高い電流密度の交流電流を印加できるように10nm~10μmとすることが好ましい。より好ましくは50nm~1μmである。
【0023】
基材1の形状は平板に限らず、任意の曲面形状であってもよい。また、金属膜2の形状も、基材1の表面形状に沿っておよそ均一な厚さの膜状に形成されていれば任意である。また、金属膜2は基材1上に全面に設けられている必要はなく、任意の平面パターンに形成されていてよい。
【0024】
(ステップS2)
次に、金属膜2の両端に交流電源を接続して交流電圧を印加し、金属膜2の面内に電流密度が100A/mm以上の交流電流を印加する。この交流電流の印加によって、金属膜2の基材1に対する密着性が向上する。その理由は次の通りである。
【0025】
金属膜2に高電流密度の交流電流を印加すると、金属膜2中の原子は電子風力によって拡散を誘起される。すなわち、電子が金属膜2中の原子に衝突して運動量を交換し、これにより原子が拡散される。電子風力による原子拡散は、電流密度が高いほど顕著となる。また、交流電流であるため、原子は一方向に拡散されることなく、等方的な拡散が誘起される。この原子拡散により、原子の再配列が生じる。この再配列により、金属膜2の成膜時に生じたボイドなどの欠陥が修復される。その結果、基材1と金属膜2とが接する領域が増加し、基材1と金属膜2との密着性が向上する。
【0026】
また、原子の最配列により、結晶粒径が大きくなる。スパッタ法により形成した金属膜2の結晶粒径は10~25nm程度であるが、ステップS2の交流電流印加によって結晶粒径は25nmよりも大きくなる。結晶粒径が40nm以下の場合、結晶粒界での滑りが支配的であり、結晶粒径が大きいほど金属膜2の硬度が増加する逆ホールペッチ現象が知られている。したがって、結晶粒径が増加して結晶粒界が減少し、金属膜2の硬度が増加したことも、基材1と金属膜2の密着性が向上した理由である。
【0027】
上記の理由により、金属膜2の基材1側界面での結晶粒径は30nm以上40nm以下とすることが好ましい。より好ましくは32nm以上40nm以下である。
【0028】
交流電流の電流密度は、100A/mm以上とする。ここで電流密度は、金属膜2の基材1との界面近傍での値である。100A/mm2未満では電子風力に起因する原子の再配列が十分に進まず、密着性も向上しない。一方、100A/mm以上とすれば、電子風力に起因する原子の再配列が顕著に進み、金属膜2中の欠陥の修復がより進むので、密着性が向上する。より好ましい電流密度は、120A/mm以上、さらに好ましくは150A/mm以上である。また、電流密度の上限は、金属膜2に生じるジュール熱が、金属膜2のクリープ温度以下となる値とすることが好ましい。たとえば、金属膜2をAuとする場合には、既に先行研究(A. Blech and E. Kinsbron, Thin Solid Films, 25(1975)327-334)において実証されているエレクトロマイグレーションの加速試験条件、すなわち10kA/mm以下が好ましい。
【0029】
交流電流の周波数は、5MHz以上とすることが好ましい。周波数が高いと、表皮効果によって金属膜2の界面に電流が集中するため、より効率的に金属膜2の基材1との界面近傍の欠陥が修復され、密着性が向上する。より好ましくは10MHz以上である。周波数の上限は特にないが、電源コストなどを考慮すると1GHz以下とすることが好ましい。
【0030】
交流電流の印加時間は、10~30分とする。10分未満では、原子の再配列が十分に進まず、ボイドなどの欠陥が修復されないため密着性が向上しない。また、30分を超えると、返って密着性が悪化してしまう。これは、空孔流束の不一致から粒界三重点などのボイドが拡大してしまうためと考えられる。より好ましい交流電流の印加時間は20~30分である。
【0031】
交流電流の電流密度は、金属膜2の面内方向においてなるべく均等な分布とすることが望ましい。そこで、金属膜2に交流電源を接続する際に、均等な電流密度分布となるように接続位置を設定することが好ましい。たとえば、金属膜2が長方形状の平面パターンであれば、両短辺の近傍に交流電源を接続することが好ましい。
【0032】
交流電流を印加するときの金属膜2の温度は室温でよいが、加熱して行ってもよい。加熱することにより原子の再配列がより促され、密着性の向上がより容易となる。
【0033】
以上、本開示の金属膜の製造方法によれば、基材1と金属膜2の密着性を向上させることができる。
【0034】
以下、本開示の金属膜の製造方法の具体的な実施例について、図を参照に説明するが、本開示の金属膜の製造方法は実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0035】
SiOからなる基板上に、DCスパッタ法によってAuからなる厚さ150nmの金属膜を形成した。金属膜の平面パターンは短辺が4mm、長辺が30mmの長方形状とした。
【0036】
次に、金属膜のそれぞれの短辺に電源の端子をそれぞれ接触させて、交流電流を印加した。電流密度は150A/mm、波形はsin波、基板温度は室温、印加時間は30分とした。また、交流電流の周波数は0.1MHz、1.0MHz、10MHzの3通りとした。なお、赤外線温度計を用いて金属膜の温度を計測し、交流電流の印加によって温度は変化しないことを確認した。
【0037】
以上により作製した3つの試料と、交流電流を印加しない試料の合計4つの試料について、引き剥がし試験を行い、金属膜の密着性を評価した。引き剥がし試験は、図3に示すように行う。まず、長方形状のカンチレバーの一方の端部裏面を接着剤によって金属膜と接着する。次に、カンチレバーの他方の端部表面(一方の端部から31.5mmの位置)に垂直にフォースゲージにより荷重を加え、金属膜2が剥離したときの荷重を測定する。そして、その荷重をカンチレバーと金属膜との接着面積で割った値を密着力(単位:N/cm)と定義して密着性を評価した。
【0038】
図4は、密着力の測定結果を示したグラフである。図4のように、周波数が高いほど密着性が向上することがわかった。特に周波数10MHzでは、周波数0.1MHzや1.0MHzに比べて大きく密着性が向上しており、交流電流を印加しない場合に比べて密着性が27%向上していた。また、この結果から、周波数が高ければ高いほど密着性が向上するものと推察される。
【実施例2】
【0039】
交流電流の周波数を10MHzとし、交流電流の印加時間を10分、20分、30分、40分、50分、600分、1200分とし、それ以外は実施例1と同様とした7通りの試料を作製し、実施例1と同様にして密着性を評価した。また、各試料の金属膜についてX線回折を行い、結晶粒径を求めた。結晶粒径については、シェラーの式(D=Kλ/(bcosθ)、ここでDは結晶粒径、Kはシェラー定数、λはX線波長、bは半値幅、θはブラッグ角)によって算出した。シェラー定数は0.9radとした。
【0040】
図5は、密着力の測定結果を示したグラフである。図5のように、印加時間が20分までは密着力は増加していくが、20分を超えて30分となると密着力は若干低下し、さらに印加時間が30分を超えると密着力は次第に低下していき、交流電流を印加しない場合と同等かそれ未満になった。この結果から、印加時間は10~30分とする必要があるとわかった。
【0041】
図6は、結晶粒径の算出結果を示したグラフである。図6のように、印加時間が20分までは結晶粒径は増加していくが、20分を超えて30分となると結晶粒径は若干低下し、さらに印加時間が30分を超えると結晶粒径は交流電流を印加しない場合よりも小さくなった。
【0042】
図7は、結晶粒径と密着力の関係を示したグラフである。図7のように、結晶粒径と密着力は高い相関を有していることがわかり、相関係数は0.85であった。また、この結果から、交流電流を印加しない場合よりも密着力を高めるためには、結晶粒径が27nm以上となっていることが必要と推察される。
【0043】
また、X線解析の結果、金属膜は面心立方構造であり、その表面は(111)面を主とすることがわかった。図8(a)は、金属膜2の(111)面の割合を示したグラフであり、図8(b)は、(200)面の割合を示したグラフである。図8(a)のように、交流電流の印加時間が10、20、30、50分では、交流電流を印加しない場合に比べて(111)面の割合が増加しており、他の印加時間では(111)面の割合は減少していた。また、図8(b)のように、交流電流の印加時間が10、20、30、40分では、(200)面の割合が減少しており、他の印加時間では(200)面が増加していた。(111)面が増加し、かつ、(200)面が減少しているのは印加時間が10、20、30分の場合であった。このことから、交流電流を10~30分印加することで金属膜2の原子の再配列が生じ、(111)面の割合が増加して他の結晶面の割合が減少したことにより、金属膜2の密着性が向上したことがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本開示によれば、基板上の金属配線の密着性向上や、装飾品の金属めっきの剥離防止などに利用することができる。
【符号の説明】
【0045】
1:基材
2:金属膜
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8