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特許7126714マルチチャンネルサウンドシステムが具備された椅子用部材を含む椅子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】マルチチャンネルサウンドシステムが具備された椅子用部材を含む椅子
(51)【国際特許分類】
   A47C 7/72 20060101AFI20220822BHJP
【FI】
A47C7/72
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020137029
(22)【出願日】2020-08-14
(65)【公開番号】P2021069927
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2020-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2019-0136009
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0003644
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520307827
【氏名又は名称】パク,ジェ ボム
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジェ ボム
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0081038(US,A1)
【文献】中国実用新案第206623779(CN,U)
【文献】特開昭63-270260(JP,A)
【文献】中国実用新案第209472760(CN,U)
【文献】韓国登録特許第10-1218027(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 7/72
H04R 5/02
H04R 3/12
H04R 3/00
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1)ユーザーの頭部分を支持するヘッドレスト部、2)ユーザーの背中及び腰部分を支持する背もたれ部及び、3)ユーザーの尻部分及び足の一部分を支持するシート部を含む椅子において、
前記椅子は、前記ヘッドレスト部、前記背もたれ部及び前記シート部から選択される少なくとも一つに設置され、マルチチャンネルサウンド信号を受信してマルチチャンネルサウンドシステムを具現する椅子用部材を含み、
前記椅子用部材は、
前記ヘッドレスト部、前記背もたれ部又は前記シート部に、前記椅子用部材を固定する固定部;
前記椅子に前記ユーザーが着席した場合、前記固定部から前記ユーザーの右側方向を経て前記ユーザーの前方まで延長具備され、内側に複数のスピーカーが設置されたフレーム形状の第1サウンド出力部
前記椅子に前記ユーザーが着席した場合、前記固定部から前記ユーザーの左側方向を経て前記ユーザーの前方まで延長具備され、内側に複数のスピーカーが設置されたフレーム形状の第2サウンド出力部;及び
前記椅子に前記ユーザーが着席した場合、前記固定部から前記ユーザーの上側方向を経て前記ユーザーの前方まで延長具備され、内側に少なくとも一つのスピーカーが設置されたフレーム形状の第3サウンド出力部:を含み、
前記第1サウンド出力部、前記第2サウンド出力部及び前記第3サウンド出力部は、互いに同一の前記固定部に連結され、
前記ユーザーの前方に位置する前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部の一端は相互に離隔され、
前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部それぞれには、前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部の延長方向に沿って、複数のスピーカーが相互に離隔して設置され、
前記第1サウンド出力部前記第2サウンド出力部及び前記第3サウンド出力部それぞれに設置されたスピーカーのうち、少なくとも1つは、前記椅子に着席した前記ユーザーの前方に位置し、前記ユーザーの前方から前記ユーザーに向かってサウンドを出力することを特徴とする、椅子。
【請求項2】
それぞれ前記固定部に固定されない前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部の一端は、前記固定部の前方に向けて傾いた直線形状、角をなした形状又は曲線形状であることを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【請求項3】
前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部にそれぞれ設置された前記スピーカーは、軸方向を基準で軸回転するか、前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部の延長方向に沿ってスライディング移動可能に設置されたことを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【請求項4】
前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部は、前記固定部にヒンジ回動が可能に設置されることを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【請求項5】
前記固定部に固定されない前記第3サウンド出力部の一端は、前記固定部の前方に向けて傾いた直線形状、角をなした形状又は曲線形状であることを特徴とする、請求項に記載の椅子。
【請求項6】
前記第3サウンド出力部は、前記固定部にヒンジ回動が可能に設置されることを特徴とする、請求項に記載の椅子。
【請求項7】
前記第3サウンド出力部に設置された前記スピーカーは、軸方向を基準に軸回転可能か、又は前記第3サウンド出力部の延長方向に沿ってスライディング移動可能に設置されたことを特徴とする、請求項に記載の椅子。
【請求項8】
前記固定部を前記椅子に結合させる結合部をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【請求項9】
前記椅子用部材は、前記ヘッドレスト部又は該ヘッドレスト部と前記背もたれ部が接続されている部位に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【請求項10】
前記椅子用部材は、前記ヘッドレスト部又は前記背もたれ部と一体に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【請求項11】
前記ヘッドレスト部が前記椅子用部材の前記固定部を代替し、
前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部は、前記ヘッドレスト部から延長具備されることを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【請求項12】
前記背もたれ部又は前記シート部が前記椅子用部材の前記固定部を代替し、
前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部は、前記背もたれ部又は前記シート部から延長具備されることを特徴とする、請求項1に記載の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチチャンネルサウンドシステムが具備された椅子用部材及びこれを含む椅子に関し、より詳しくは、複数のチャンネルから出力されたサウンドにより椅子に着席したユーザーに空間感又は立体感を提供することが可能なマルチチャンネルサウンドシステムが具備された椅子用部材及びこれを含む椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コンピュータと連結して用いるスピーカーは、通常電線を通じて流れる電流を電気信号及び振動信号に変換して振動部で振動させることで音を出す。
【0003】
例えば、コンピュータを通じて映画視聴又はゲームをする場合に、コンピュータモニターが見られる椅子にユーザーが座った状態でコンピュータの画面に映る映像を目で視聴すると同時に電気信号が伝達されて振動されるスピーカーの震えにより映像に該当する振動がユーザーの耳に伝達され、これによって、ユーザーが音を聴き取られる。
【0004】
特に、このようなスピーカーを多数具備したマルチチャンネルサウンドシステムの場合、ユーザーは映像内のサウンドの方向及び大きさなどをより精巧に経験することができるという利点がある。
【0005】
ただし、このようなマルチチャンネルサウンドシステムを具現するためには、机の上、下又は椅子の後方などにそれぞれスピーカーを備えなければならず、複数のスピーカーを全て電気的に連結しなければならないという点で空間的な制約が大きい。
【0006】
また、複数のスピーカーを配置させてマルチチャンネルサウンドシステムを具現しても、椅子の位置が変わるか椅子に着席したユーザーとスピーカーの間に存在する多様な物理的な干渉が存在できるという問題が存在する。
【0007】
関連先行技術としては、マルチチャンネルサウンドシステムを有した椅子型マッサージ装置に関する韓国公開特許第10-2014-0138848号公報がある。
【0008】
前記先行技術によると、シート部、足掛け部、背もたれ部、肘掛け部を含んだ椅子型マッサージ装置において、前記シート部の前端に配置されて被施療者の着座又は離脱動作に回答して挿入される初期位置と突出される聴き取り位置の間でムービングするセンタースピーカー、前記シート部の左右側の肘掛け部の前端にそれぞれ配置されて被施療者の着座又は離脱動作に回答して挿入される初期位置と突出される聴き取り位置の間でムービングする一対のフロントスピーカー、前記背もたれの上端の左右側にそれぞれ配置された一対のリアスピーカー及び前記多数のスピーカーにそれぞれ対応するオーディオ信号を印加するマルチチャンネルオーディオ出力部を具備し、前記オーディオ出力部は、前記シート部に被施療者の着座状態で被施療者の体形を検出し、検出された体形情報によって被施療者の聴き取り原点を算出し、算出された聴き取り原点と各スピーカーの間の距離を算出し、算出された距離に根拠して前記各スピーカーに印加されるオーディオ信号のボリューム大きさ又は時間遅延量を調整して立体サウンドを発生させる椅子型マッサージ装置が開示される。
【0009】
ただし、前記椅子型マッサージ装置によっても、サウンドを出力するスピーカーが備われた位置は前記椅子型マッサージ装置の前記背もたれの上端の左右側及び前記シート部の左右側の肘掛け部の前端に固定されているので、スピーカーのより精巧な調整が不可能であるという限界が存在する。
【0010】
したがって、前記椅子型マッサージ装置は、単純にスピーカーの数のみ5.1チャンネルを満たしただけ、これは、ユーザーに映像内のサウンドの方向及び大きさなどをより立体的に伝達しにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0138848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このような技術的背景下で、本発明は、椅子のヘッドレスト部又は前記ヘッドレスト部と前記背もたれ部が連結された部位に設置されるか、前記ヘッドレスト部を代替することが可能であって、マルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材を含む椅子を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、マルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材が少なくとも1)ユーザーの頭部分を支持するヘッドレスト部、2)ユーザーの背中及び腰部分を支持する背もたれ部及び3)ユーザーの尻部分及び足の一部分を支持するシート部から選択される少なくとも一つに設置された椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一側面によると、固定部、前記固定部の一方向に延長具備され、内側に少なくとも一つのスピーカーが設置された第1サウンド出力部及び、前記固定部の他の方向に延長具備され、内側に少なくとも一つのスピーカーが設置された第2サウンド出力部を含み、前記第1サウンド出力部及び前記第2サウンド出力部にそれぞれ設置されたスピーカーは、マルチチャンネルサウンド信号を受信してマルチチャンネルサウンドシステムを具現する椅子用部材が提供される。
【0015】
本発明の他の側面によると、少なくとも1)ユーザーの頭部分を支持するヘッドレスト部、2)ユーザーの背中及び腰部分を支持する背もたれ部及び、3)ユーザーの尻部分及び足の一部分を支持するシート部を含む椅子において、前記ヘッドレスト部、前記背もたれ部及び前記シート部から選択される少なくとも一つに上述した椅子用部材が設置され、マルチチャンネルサウンド信号を受信してマルチチャンネルサウンドシステムを具現する椅子が提供される。
【発明の効果】
【0016】
上述したように、本発明によると、マルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材を椅子のヘッドレスト部、背もたれ部及び/又はシート部に設置することで、一般的な椅子をマルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子に変更できるという利点がある。
【0017】
また、前記椅子用部材が椅子に一体型に具備されることによって、簡便にマルチチャンネルサウンドシステムが具現できるという利点がある。
【0018】
また、前記椅子用部材により具現されるマルチチャンネルサウンドシステムの場合、少なくとも一つのスピーカーが設置された複数のサウンド出力部の角度などを調節することで、ユーザーに最適化されたサウンド環境を具現することが可能である。
【0019】
また、前記椅子用部材が具備された椅子も複数のスピーカーを具備することができるという点で、ユーザーは前記椅子に着席したことだけで実際再生される映像又はゲーム環境内に存在するような立体感のあるサウンドの経験が可能であるという利点がある。特に、椅子に備われたスピーカーの位置及び数量によって再生される映像又はゲーム環境内の前方、後方、側方、上方及び下方などのように多様な方向から発生したサウンドを分離してユーザーに伝達することができるという点で、真正なマルチチャンネルサウンドシステムを具現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の一実施例による椅子用部材の斜視図である。
図2図2は、図1に示した椅子用部材の他の変形例を示す。
図3図3は、図1に示した椅子用部材の他の変形例を示す。
図4図4は、図1に示した椅子用部材の他の変形例を示す。
図5図5は、本発明の他の一実施例による椅子用部材の斜視図である。
図6図6は、本発明の他の一実施例による椅子用部材の斜視図である。
図7図7は、本発明の他の一実施例による椅子用部材の斜視図である。
図8図8は、本発明の他の一実施例による椅子用部材の斜視図である。
図9図9は、本発明の一実施例による椅子の斜視図である。
図10図10は、本発明の他の実施例による椅子の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明のいくつかの実施例によるマルチチャンネルサウンドシステムが具備された椅子用部材及びこれを含む椅子についてより詳しく説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施例による椅子用部材の斜視図である。
【0023】
図1を参照すると、本発明の一実施例による椅子用部材100は、固定部110、前記固定部110の一方向に延長具備され、内側120aに少なくとも一つのスピーカー121が設置された第1サウンド出力部120及び、前記固定部110の他の方向に延長具備され、内側130aに少なくとも一つのスピーカー131が設置された第2サウンド出力部130を含む。
【0024】
例えば、前記固定部110は、椅子のヘッドレスト部又は前記ヘッドレスト部と椅子の背もたれ部が連結された部位に前記椅子用部材100を固定設置するための部分として役目をするか、前記ヘッドレスト部を代替することができる。 もし、前記固定部110が前記ヘッドレスト部を代替する場合、前記固定部110の前方又は内側(すなわち、前記スピーカー121、131によりサウンドが出力される方向)は、前記椅子に着席したユーザーの便宜のためにクッション感を有する素材に形成されるか、クッション感を有する素材が後付けられ得る。
【0025】
前記固定部110の一側(ユーザーが椅子に着席した状態でユーザーの右側方向)には、前記固定部110の一方向(ユーザーが椅子に着席した状態でユーザーの右側方向)に延長された形状を有する前記第1サウンド出力部120が具備される。前記第1サウンド出力部120の前方又は内側120aには、少なくとも一つのスピーカー121が設置され得る。もし、前記第1サウンド出力部120の内側120aに少なくとも二つのスピーカー121a、121bが設置される場合、前記二つのスピーカー121a、121bは、前記固定部110に固定された前記第1サウンド出力部120の一端120bから前記固定部110に固定されない前記第1サウンド出力部120の他端120cに向けて互いに所定の間隔を置いて離隔設置されることが好ましい。
【0026】
同様に、前記固定部110の他側(ユーザーが椅子に着席した状態でユーザーの左側方向)には、前記固定部110の他の方向(ユーザーが椅子に着席した状態でユーザーの左側方向)に延長された形状を有する前記第2サウンド出力部130が具備される。前記第2サウンド出力部130の前方又は内側130aには、少なくとも一つのスピーカー131が設置され得る。もし、前記第2サウンド出力部130の内側130aに少なくとも二つのスピーカー131a、131bが設置される場合、前記二つのスピーカー131a、131bは、前記固定部110に固定された前記第2サウンド出力部130の一端130bから前記固定部110に固定されない前記第2サウンド出力部130の他端130cに向けて互いに所定の間隔を置いて離隔設置されることが好ましい。
【0027】
一方、前記スピーカーは、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130に別に設けられた駆動部に連結されて完製品として動作するスピーカーユニット、独立的に動作可能なスピーカーユニット、マルチウェイスピーカー、ディスプレイ型スピーカー又は薄膜型スピーカーであってもよく、前記スピーカーは、有線又は無線で動作することができる。
【0028】
前記固定部110、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130は、互いに区分されるように設けられ得るが、一体型に設けられてもよい。
【0029】
一実施例において、前記第1サウンド出力部120の一端120b及び前記第2サウンド出力部130の一端130bは、前記固定部110の両側に固定設置され、前記固定部110に固定されない前記第1サウンド出力部120の他端120c及び前記第2サウンド出力部130の他端130cは、前記固定部110の前方又は内側に向けて傾くように具備され得る。
【0030】
このように、前記固定部110に固定されない前記第1サウンド出力部120の他端120c及び前記第2サウンド出力部130の他端130cは、前記固定部110の前方又は内側に向けて傾くように具備されることで、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130に設置された複数のスピーカー121、131から出力されるサウンドが一層ユーザーに集中されるようにすることができる。
【0031】
また、前記椅子用部材100が設置された椅子に着席したユーザーと複数のスピーカー121、131の間の距離を一定に維持することが可能である。
【0032】
このとき、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130は、直線形状、角をなした形状又は曲線形状を有するが、前記固定部110に固定されない前記第1サウンド出力部120の他端120c及び前記第2サウンド出力部130の他端130cは、前記固定部110の前方又は内側に向けて傾くように配向されることが好ましい。
【0033】
他の実施例において、前記第1サウンド出力部120の一端120b及び前記第2サウンド出力部130の一端130bは、前記固定部110の両側に固定設置され、前記第1サウンド出力部120の内側120aの面及び前記第2サウンド出力部130の内側130aの面は、前記固定部110の前方又は内側に向けて傾くように具備され得る。この場合、複数のスピーカー121、131が設置された前記第1サウンド出力部120の内側120aの面及び前記第2サウンド出力部130の内側130aの面のみを傾くように形成すればよいので、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130の形状の変形可能性が向上され得る。
【0034】
上述したように、前記固定部110の両側に延長されるように設置された前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130と前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130に設置された複数のスピーカー121、131は、椅子の内部又は外部に設けられたサウンドソース(例えば、ホームシアター、TV、セットトップボックス、サウンドバー、コンピュータ、携帯電話、タブレットなど)からマルチチャンネルサウンド信号を受信してこれを出力することで、マルチチャンネルサウンドシステムを具現することができる。
【0035】
また他の実施例において、前記第1サウンド出力部120の一端120b及び前記第2サウンド出力部130の一端130bは、前記固定部110にヒンジ回動が可能に設置され得る。
【0036】
この場合、ユーザーが、前記椅子用部材100が設置された椅子に着席するか椅子から起立するとき、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130の方向を調整することで妨害されないようにすることができる。他の場合において、ユーザーによる手動調整又は別途のアルゴリズムによる自動調整を通じて前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130の方向を調整して、ユーザーが椅子に着席した状態で一層最適化及びユーザーオーダーメイド型のサウンド環境を整えることが可能である。
【0037】
また、前記椅子用部材100は、前記固定部110を椅子に結合させるための結合部140を選択的に含むことができる。
【0038】
前記結合部140は、前記椅子用部材100を椅子の少なくとも1)ユーザーの頭部分を支持するヘッドレスト部、2)ユーザーの背中及び腰部分を支持する背もたれ部及び、3)ユーザーの尻部分及び足の一部分を支持するシート部から選択される少なくとも一つの位置に設置するためのものである。
【0039】
一実施例において、前記椅子用部材100がヘッドレスト部又は背もたれ部の前方又は後方に設置される場合、前記結合部140は、公知された多様な結合手段を通じて前記椅子に固定設置され得る。他の場合において、前記椅子に前記結合部140に対応する締結部(図示せず)が別に設けられていてもよい。
【0040】
また、他の実施例において、前記椅子用部材100は、前記ヘッドレスト部と一体に設けられるか、前記ヘッドレスト部を代替することができる。前記椅子用部材100が前記ヘッドレスト部を代替する場合、前記椅子用部材100は、前記背もたれ部に前記ヘッドレスト部が結合される位置に前記結合部140を媒介として前記ヘッドレスト部の代わりに結合され得る。
【0041】
図2及び図3は、図1に示した椅子用部材100の他の変形例を示した図である。図2及び図3には、便宜上前記第1サウンド出力部120のみ示しているが、図2及び図3を通じて説明しようとする内容は、前記第2サウンド出力部130にも同一に適用できることと理解されなければならない。また、同様に、図2及び図3を通じて説明しようとする内容は、後述する第3サウンド出力部及び補助サウンド出力部にも同一に適用され得る。
【0042】
図2及び図3を参照すると、前記第1サウンド出力部120に設置された少なくとも一つのスピーカー121は、前記第1サウンド出力部120の延長方向に沿ってスライディング移動可能に設置され得る。これによって、ユーザーは前記第1サウンド出力部120に設置された少なくとも一つのスピーカー121の位置を調整することでユーザー別サウンドシステムのカスタマイズが可能であるという利点がある。
【0043】
具体的に、前記第1サウンド出力部120の内側120aの面には、前記第1サウンド出力部120の延長方向に沿って折曲された形状のスライディング空間122が形成され得る。前記スライディング空間122には、少なくとも一つのスピーカー121が設置され得る。前記スライディング空間122は、前記第1サウンド出力部120を貫通するように形成され得るが、前記第1サウンド出力部120の外側面が詰まった形態に形成されてもよい。
【0044】
図3の(a)を参照すると、前記スライディング空間122の上部及び/又は下部には選択的にスライディングレール123、125が設けられ得る。前記スライディングレール123、125には、前記スライディング空間122に設置される前記スピーカー121aの上部及び/又は下部に具備されたスライディング部材124、126がスライディング移動可能に設置される。前記スライディング部材124、126により前記スピーカー121aは、前記スライディングレール123、125、すなわち、前記スライディング空間122に安定的に支持された状態で前記第1サウンド出力部120の延長方向に沿ってスライディング移動することができる。一方、前記スライディングレール123、125は、前記スライディング空間122の側面にも設置され得る。
【0045】
一方、図3の(b)を参照すると、前記スライディング部材124、126は、前記スライディングレール123、125に支持された前記スピーカー121aが軸方向を基準で回転可能に回転可能な部材として設けられ得る。
【0046】
これによって、前記第1サウンド出力部120に設置された少なくとも一つのスピーカー121は、前記第1サウンド出力部120の延長方向に沿ってスライディング移動可能であると同時に軸方向を基準で回転が可能であるので、一層多様なサウンド環境を具現できるようにする。
【0047】
図4は、図1に示した椅子用部材100のまた他の変形例を概略的に示した図である。
【0048】
図4を参照すると、前記第1サウンド出力部120の一端120b及び前記第2サウンド出力部130の一端130bは、それぞれヒンジ部127、137を媒介として前記固定部110にヒンジ回動が可能に設置され得る。
【0049】
この場合、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130は、それぞれ延長方向を基準で回転が可能である(図4の(a)及び(b)参照)。また、前記椅子用部材100の上面を示した図4の(c)を参照すると、前記ヒンジ部127、137は、それぞれ前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130が前記固定部110を基準で前方又は後方に向けて曲げが可能にすることができる。
【0050】
これによって、ユーザーが、前記椅子用部材100が設置された椅子に着席するか椅子から起立するとき、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130の方向及び位置を調整することで妨害されないようにすることができる。他の場合、ユーザーによる手動調整又は別途のアルゴリズムによる自動調整を通じて前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130の方向を調整して、ユーザーが椅子に着席した状態で一層最適化及びユーザーオーダーメイド型のサウンド環境を整えることができる。
【0051】
図5は、本発明の他の実施例による椅子用部材の斜視図である。
【0052】
図5を参照すると、前記第1サウンド出力部120の内側120a及び前記第2サウンド出力部130の内側130aに設置されたスピーカー121、131は、フィルム型スピーカー又はディスプレイ型スピーカーであってもよい。特に、前記スピーカー121、131がディスプレイ型スピーカーである場合、前記椅子用部材100が設置された椅子に着席したユーザーに多様な形態のユーザー経験を提供することができる。
【0053】
前記フィルム型スピーカーは、一般的に、サウンドが「点(point)」出力式に出力されるスピーカーとは異なり、サウンドが「面(surface)」出力式に出力されるので、立体的なサウンド出力を通じてユーザーに空間感を感じらせることが可能である。
【0054】
また、前記ディスプレイ型スピーカーの場合、一般的に、椅子に着席したユーザーの正面に配置される主映像ソース(例えば、ホームシアター、TV、コンピュータ、携帯電話、タブレットなど)とともに追加的な映像を出力する補助映像ソースとしても役目をすることができる。この場合、ユーザーの映像又はゲームに対する沒入度を向上させることが可能である。
【0055】
また、椅子用部材100の一部分(例えば、第1サウンド出力部120の下端)には、サウンド入力部170が追加的に設けられ得る。前記サウンド入力部170は、ユーザーが音声などを入力することができるマイクなどのような手段として具現され得る。
【0056】
図6及び図7は、本発明のまた他の実施例による椅子用部材の斜視図である。
【0057】
図6及び図7を参照すると、本発明の他の実施例による椅子用部材100は、固定部110、前記固定部110の一方向に延長具備され、内側120aに少なくとも一つのスピーカー121が設置された第1サウンド出力部120、前記固定部110の他の方向に延長具備され、内側130aに少なくとも一つのスピーカー131が設置された第2サウンド出力部130及び、前記固定部110の上部方向に延長具備され、内側150aに少なくとも一つのスピーカー151が設置された少なくとも一つの第3サウンド出力部150を含む。
【0058】
前記固定部110、前記第1サウンド出力部120、前記第2サウンド出力部130及び以外の重複される構成要素に対する説明は上述した通りなので、便宜上省略する。また、前記固定部110、前記第1サウンド出力部120、前記第2サウンド出力部130及び前記第3サウンド出力部150は、互いに区分されて具備され得るが、一体型に設けられてもよい。
【0059】
本実施例において、前記固定部110の上部(ユーザーが椅子に着席した状態でユーザーの頭頂方向)には、前記固定部110の前方(ユーザーが椅子に着席した状態でユーザーの正面方向)に延長された形状を有する前記第3サウンド出力部150が具備される。前記第3サウンド出力部150の内側150aには、少なくとも一つのスピーカー151が設置され得る。もし、前記第3サウンド出力部150の内側150aに少なくとも二つのスピーカー151が設置される場合、前記二つのスピーカー151は、前記固定部110に固定された前記第3サウンド出力部150の一端150bから前記固定部110に固定されない前記第3サウンド出力部150の他端150cに向けて互いに所定の間隔を置いて離隔設置されることが好ましい。
【0060】
一実施例において、前記第3サウンド出力部150の一端150bは、前記固定部110の上部に固定設置され、前記固定部110に固定されない前記第3サウンド出力部150の他端150cは、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備され得る。
【0061】
このように、前記固定部110に固定されない前記第3サウンド出力部150の他端150cは、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備されることで、前記第3サウンド出力部150に設置された少なくとも一つのスピーカー151から出力されるサウンドが一層ユーザーに集中されるようにすることができる。
【0062】
また、前記第3サウンド出力部150に設置されたスピーカー151が複数である場合、前記固定部110に固定されない前記第3サウンド出力部150の他端150cは、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備されることで、前記椅子用部材100が設置された椅子に着席したユーザーと前記第3サウンド出力部150に設置された複数のスピーカー151の間の距離を一定に維持することが可能である。特に、この場合、前記第3サウンド出力部150に設置されたスピーカー151だけでなく、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130に設置された複数のスピーカー121、131とユーザーの間の距離を一定に維持することができる。
【0063】
このとき、前記第3サウンド出力部150は、直線形状、角をなした形状又は曲線形状を有するが、前記固定部110に固定されない前記第3サウンド出力部150の他端150cは、前記固定部110の前方又は内側に向けて傾くように配向されることが好ましい。
【0064】
他の実施例において、前記第3サウンド出力部150の一端150bは、前記固定部110の上部に固定設置され、前記第3サウンド出力部150の内側150aの面は、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備され得る。この場合、少なくとも一つのスピーカー151が設置された前記第3サウンド出力部150の内側150aの面のみを傾くように形成すればよいので、前記第3サウンド出力部150の形状の変形可能性が向上され得る。
【0065】
上述したように、前記固定部110の上部に延長設置された前記第3サウンド出力部150と前記第3サウンド出力部150に設置された少なくとも一つのスピーカー151は、椅子の内部又は外部に設けられたサウンドソース(ホームシアター、TV、セットトップボックス、サウンドバー、コンピュータ、携帯電話、タブレットなど)からマルチチャンネルサウンド信号を受信してこれを出力することで、マルチチャンネルサウンドシステムを具現することができる。
【0066】
また他の実施例において、前記第3サウンド出力部150の一端150bは、ヒンジ部152を媒介として前記固定部110にヒンジ回動が可能に設置され得る。
【0067】
この場合、ユーザーが、前記椅子用部材100が設置された椅子に着席するか椅子から起立するとき、前記第3サウンド出力部150の方向を調整することで妨害されないようにすることができる。他の場合、ユーザーによる手動調整又は別途のアルゴリズムによる自動調整を通じて前記第3サウンド出力部150の方向を調整して、ユーザーが椅子に着席した状態で一層最適化及びユーザーオーダーメイド型のサウンド環境を整えることができる。
【0068】
図8は、本発明のまた他の実施例による椅子用部材の斜視図である。
【0069】
図8を参照すると、前記第1サウンド出力部120と前記第2サウンド出力部130は、前記椅子用部材100が設置された椅子に着席したユーザーの顔の側面(具体的に、ユーザーの耳のあたり)まで延長され得る。このとき、前記第1サウンド出力部120と前記第2サウンド出力部130は、前方に向けて直線、曲線又は角をなした形状を有するように延長できる。
【0070】
このように、前記第1サウンド出力部120と前記第2サウンド出力部130の延長長さを制御することで、マルチチャンネルサウンドシステムの両耳効果(binaural effect)を具現することが可能である。
【0071】
図9及び図10は、本発明のいくつかの実施例による椅子の斜視図である。図9及び図10に示した椅子1000は、上述したマルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材100がヘッドレスト部を代替した例示を示す。
【0072】
ただし、上述したように、本発明による椅子1000は、マルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材100がヘッドレスト部を代替した場合だけではなく、マルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材100がヘッドレスト部、背もたれ部又はシート部に設置されたり、代替する場合も含むことで解釈されなければならない。
【0073】
図9及び図10を参照すると、本発明の一実施例による椅子1000は、少なくとも、
1)ユーザーの頭部分を支持するヘッドレストや固定部110、
2)ユーザーの背中及び腰部分を支持する背もたれ部200及び、
3)ユーザーの尻部分及び足の一部分を支持するシート部300を含む。
【0074】
また、図9及び図10に示した椅子1000は、移動式椅子で表現されたが、本発明による椅子1000は、ソファのような固定式椅子で提供されてもよい
【0075】
前記固定部110は、前記椅子1000に着席したユーザーの頭部分を支持する部分であって、ユーザーの便宜のために前方又は内側(すなわち、ユーザーの頭部分が触れる方向)はクッション感を有する素材に形成されるか、クッション感を有する素材が後付けられ得る。
【0076】
また、前記固定部110の前方、後方又は以外の他の任意の領域(例えば、前記固定部110と前記背もたれ部200が連結された部位)には、上述したマルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材が固定設置され得る。このとき、前記椅子用部材は、前記椅子の任意の領域にねじ結合、挟み結合、ベルクロ(登録商標)結合又はクランプ結合などのように公知された多様な固定及び結合方法を用いて固定設置され得る。
【0077】
他の実施例において、前記マルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材100は、前記ヘッドレスト部を代替するか、前記ヘッドレスト部が前記椅子用部材の固定部110を代替することができる。
【0078】
また、本発明のまた他の実施例によると、別に図示しなかったが、前記椅子1000の背もたれ部200は、前記椅子用部材の固定部110を代替することができる。これによって、前記第1サウンド出力部120及び前記第2サウンド出力部130は、前記背もたれ部200の両側又は背面からそれぞれ延長具備され得る。
【0079】
上述したように、以下では前記マルチチャンネルサウンドシステムが具現された椅子用部材が前記ヘッドレスト部を代替した場合、すなわち、前記椅子用部材と前記ヘッドレスト部が一体化された場合を具体的な例示として説明する。
【0080】
これによって、前記ヘッドレスト部を構成する前記固定部110、前記第1サウンド出力部120、前記第2サウンド出力部130及び以外の重複される構成要素に対する説明は、上述した通りなので、便宜上省略する。
【0081】
図10を参照すると、前記ヘッドレスト部は、固定部110、前記固定部110の一方向に延長具備され、内側120aに少なくとも一つのスピーカー121が設置された第1サウンド出力部120、前記固定部110の他の方向に延長具備され、内側130aに少なくとも一つのスピーカー131が設置された第2サウンド出力部130、前記固定部110の上部方向に延長具備され、内側150aに少なくとも一つのスピーカー151が設置された第3サウンド出力部150及び、前記第1サウンド出力部120と前記第3サウンド出力部150の間及び前記第2サウンド出力部130と前記第3サウンド出力部150の間から選択される少なくとも一つの領域に少なくとも一つの補助サウンド出力部160、160’を含む。
【0082】
本実施例において、前記第1サウンド出力部120と前記第3サウンド出力部150の間及び前記第2サウンド出力部130と前記第3サウンド出力部150の間から選択される少なくとも一つの領域には、前記固定部110の前方(ユーザーが椅子に着席した状態でユーザーの正面方向)に延長された形状を有する前記補助サウンド出力部160、160’が具備される。前記補助サウンド出力部160、160’の内側160a、160a’には、少なくとも一つのスピーカー161が設置され得る。もし、前記補助サウンド出力部160、160’の内側160aに少なくとも二つのスピーカー161a、161bが設置される場合、前記二つのスピーカー161a、161bは、前記固定部110に固定された前記補助サウンド出力部160、160’の一端から前記固定部110に固定されない前記補助サウンド出力部160、160’の他端に向けて互いに所定の間隔を置いて離隔設置されることが好ましい。
【0083】
一実施例において、前記補助サウンド出力部160、160’の一端は、前記固定部110の上部に固定設置され、前記固定部110に固定されない前記補助サウンド出力部160、160’の他端は、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備され得る。
【0084】
このように、前記固定部110に固定されない前記補助サウンド出力部160、160’の他端は、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備されることで、前記補助サウンド出力部160、160’に設置された少なくとも一つのスピーカー161から出力されるサウンドが一層ユーザーに集中されるようにすることができる。
【0085】
また、前記補助サウンド出力部160、160’に設置されたスピーカー161が複数である場合、前記固定部110に固定されない前記補助サウンド出力部160、160’の他端は、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備されることで、前記椅子1000に着席したユーザーと前記補助サウンド出力部160、160’に設置された複数のスピーカー161の間の距離を一定に維持することが可能である。特に、この場合、前記補助サウンド出力部160、160’に設置されたスピーカー161だけでなく、前記第1サウンド出力部120、前記第2サウンド出力部130及び前記第3サウンド出力部150に設置された複数のスピーカー121、131、151とユーザーの間の距離を一定に維持することができる。
【0086】
このとき、前記補助サウンド出力部160、160’は、直線形状、角をなした形状又は曲線形状を有するが、前記固定部110に固定されない前記補助サウンド出力部160、160’の他端は、前記固定部110の前方又は内側に向けて傾くように配向されることが好ましい。
【0087】
他の実施例において、前記補助サウンド出力部160、160’の一端は、前記固定部110の上部に固定設置され、前記補助サウンド出力部160、160’の内側160a、160a’の面は、前記固定部110の前方に向けて傾くように具備され得る。この場合、少なくとも一つのスピーカー161が設置された前記補助サウンド出力部160、160’の内側160a、160a’の面のみを傾くように形成すればよいので、前記補助サウンド出力部160、160’の形状の変形可能性が向上され得る。
【0088】
上述したように、前記固定部110の上部に延長設置された前記補助サウンド出力部160、160’と前記補助サウンド出力部160、160’に設置された少なくとも一つのスピーカー161は、椅子の内部又は外部に設けられたサウンドソース(ホームシアター、TV、セットトップボックス、サウンドバー、コンピュータ、携帯電話、タブレットなど)からマルチチャンネルサウンド信号を受信してこれを出力することで、マルチチャンネルサウンドシステムを具現することができる。
【0089】
また他の実施例において、前記補助サウンド出力部160、160’の一端は、前記第3サウンド出力部150と同様に前記固定部110にヒンジ回動が可能に設置され得る。
【0090】
この場合、ユーザーが前記椅子1000に着席するか椅子1000から起立するとき、前記補助サウンド出力部160、160’の方向を調整することで妨害されないようにすることができる。他の場合、ユーザーによる手動調整又は別途のアルゴリズムによる自動調整を通じて前記補助サウンド出力部160、160’の方向を調整して、ユーザーが椅子に着席した状態で一層最適化及びユーザーオーダーメイド型のサウンド環境を整えることができる。
【0091】
前記背もたれ部200は、前記椅子1000に着席したユーザーの背中、腰及びわき腹などを支持する部分であって、ユーザーの便宜のために前方又は内側(すなわち、ユーザーの背中、腰及びわき腹などが触れる方向)は、クッション感を有する素材に形成されるか、クッション感を有する素材が後付けられ得る。
【0092】
また、前記背もたれ部200の前方又は内側200aの一部領域には、少なくとも一つのスピーカー201が設置され得る。好ましくは、前記スピーカー201が前記椅子1000に着席したユーザーに直接接触することを防止するために、前記スピーカー201は外部に露出されないように前記背もたれ部200の内部に挿入されて設置され得る。また、これと共に椅子1000の一部領域には、前記スピーカー201を制御するための制御部が設けられ得る。
【0093】
前記背もたれ部200の内側200aに設置されたスピーカー201は、好ましくは、ウーハースピーカーであってもよい。ウーハースピーカーの場合、一般的なスピーカーに比べて発生する振動の強度が大きいので、前記背もたれ部200又は前記シート部300に設置されることが好ましい。また、前記ウーハースピーカー201により発生する振動が前記椅子1000に着席したユーザーに直接的に伝達され得るので、一層立体的なユーザー経験を提供することが可能であるという利点がある。
【0094】
また、前記背もたれ部200の両側には、前記背もたれ部200の内側に向けて突出形成されて前記椅子1000に着席したユーザーのわき腹部分を支持するサイドボルスター部210、220が設けられ得る。
【0095】
このとき、図10を参照すると、前記サイドボルスター部210、220の内側210aには、少なくとも一つのスピーカー211a、211b、221a、221bが設置され得る。
【0096】
前記サイドボルスター部210、220の内側210aに設置された少なくとも一つのスピーカー211a、211b、221a、221bを通じてサウンドを下部に発生させることができるので、前記椅子1000に着席したユーザーは、映像又はゲーム環境内で下方から発生したサウンドを体感することが可能である。
【0097】
前記シート部300は、前記椅子1000に着席したユーザーの少なくとも尻部分及び足の一部分を支持する部分であって、ユーザーの便宜のために上部(すなわち、ユーザーの尻部分及び足の一部分が触れる方向)は、クッション感を有する素材に形成されるか、クッション感を有する素材が後付けられ得る。また、別に図示しなかったが、前記シート部300の内側200aの一部領域には、少なくとも一つのスピーカーが設置され得る。好ましくは、前記スピーカーが前記椅子1000に着席したユーザーに直接接触することを防止するために、前記スピーカーは、外部に露出されないように前記シート部300の内部に挿入されて設置され得る。また、これと共に、椅子1000の一部領域には、前記スピーカーを制御するための制御部が設けられ得る。
【0098】
前記シート部300の内側に設置されたスピーカーは、好ましくは、ウーハースピーカーであってもよい。ウーハースピーカーの場合、一般的なスピーカーに比べて発生する振動の強度が大きいので、前記シート部300に設置されることが好ましい。また、前記ウーハースピーカーにより発生する振動が前記椅子1000に着席したユーザーに直接的に伝達され得るので、一層立体感のあるユーザー経験を提供することが可能であるという利点がある。
【0099】
また、前記シート部300の両側には、前記シート部300の上部に向けて突出形成されて前記椅子1000に着席したユーザーの腕部分を支持するアームレスト部310、320と前記椅子1000に着席したユーザーの足の一部分を支持する補助シート部330、340が設けられ得る。
【0100】
前記アームレスト部310の内側310aには、少なくとも一つのスピーカー311が設置され得、これは、反対側アームレスト部320にも同一に適用され得る。また、前記補助シート部330も内側330aに少なくとも一つのスピーカー331a、331bが設置され得、これは、反対側補助シート部340にも同一に適用され得る。
【0101】
前記シート部300の一領域(例えば、前記補助シート部340の一領域)には、前記椅子1000の移動範囲を制限するための結束ケーブル351と前記椅子1000に設置されたマルチチャンネルのスピーカーに電源及びサウンド信号を提供するための連結ケーブル361とが設置され得る。
【0102】
前記結束ケーブル351と前記連結ケーブル361は、それぞれ結束部350と連結部360に連結され得るが、必ずこれに制限されるものではなく、前記結束部350と前記連結部360が一体に設けられるか、前記結束ケーブル351と前記連結ケーブル361は、前記結束部350及び前記連結部360のうちいずれか一つに連結され得る。
【0103】
前記結束ケーブル351の一端は、前記結束部350に固定されるが、前記結束ケーブル351の他端は、例えば、机などに連結されることで、前記椅子1000の移動範囲を制限することができる。これによって、前記連結ケーブル361の稼動範囲を超過するように前記椅子1000が過度に移動するによって前記連結ケーブル361が断線されるか、前記連結ケーブル361の一端が設置された連結部360が破損されるか、前記連結ケーブル361の他端が設置されたサウンドソース(例えば、ホームシアター、TV、セットトップボックス、サウンドバー、コンピュータ、携帯電話、タブレットなど)の連結部位が破損されることを防止することができる。
【0104】
また、他の例において、前記椅子1000は、前記椅子1000に設置されたマルチチャンネルのスピーカーにサウンド信号を無線で受信することができる。この場合、前記椅子1000に設置されたマルチチャンネルのスピーカーにサウンド信号を提供するための連結ケーブル361が省略され得る。
【0105】
この場合、前記椅子1000は、前記椅子1000に設置されたマルチチャンネルのスピーカーにサウンド信号を無線で受信するための無線受信部(図示せず)を含むことができる。前記無線受信部は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、DECT(登録商標)又はLi-Fi、AirPlay(登録商標)、WiSAなどのような方式でサウンドソース(例えば、ホームシアター、TV、セットトップボックス、サウンドバー、コンピュータ、携帯電話、タブレットなど)と無線で送受信することができる。このとき、前記無線受信部は、前記椅子1000の一側又は前記椅子1000に具備されたスピーカーに具備され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10