(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】音響用の加振装置および前記加振装置を使用した発音装置
(51)【国際特許分類】
H04R 1/00 20060101AFI20220822BHJP
H04R 9/06 20060101ALI20220822BHJP
B60R 11/02 20060101ALN20220822BHJP
【FI】
H04R1/00 310F
H04R9/06 A
B60R11/02 S
(21)【出願番号】P 2018229503
(22)【出願日】2018-12-07
【審査請求日】2021-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085453
【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 亮
【審査官】冨澤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-302924(JP,A)
【文献】特開2000-036997(JP,A)
【文献】特開平11-253880(JP,A)
【文献】特開2002-119912(JP,A)
【文献】特開2003-236467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/00-1/02
H04R 9/02
H04R 9/06
H04R 7/04
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁石を含む磁気回路部と、前記磁気回路部を有する質量部と、前記磁気回路部で発生する磁界が作用するコイルと、前記コイルを支持する振動伝達部と、前記質量部と前記振動伝達部との間に設けられたダンパーと、を備えた音響用の加振装置において、
前記質量部と前記振動伝達部との間に、前記ダンパーよりも発音方向の前方に位置する振動シートが設けられていることを特徴とする音響用の加振装置。
【請求項2】
前記振動伝達部に、前記コイルを支持するボビンが設けられており、
前記振動シートは、前記ボビンの周囲に位置するリング形状である請求項1記載の音響用の加振装置。
【請求項3】
前記振動シートは、曲げ剛性が、前記ダンパーよりも低い素材で形成されている
請求項1または2に記載の音響用の加振装置。
【請求項4】
前記振動シートは、単位面積あたりの質量が、前記ダンパーよりも小さい素材で形成されている
請求項1ないし3のいずれかに記載の音響用の加振装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載された音響用の加振装置と、前記加振装置が設置される主振動体と、が設けられた発音装置において、
前記振動伝達部には、前記主振動体に固定される伝達支持体が設けられており、
前記主振動体には、前記伝達支持体が固定される固定領域を囲むように配置された複数の穴が形成されていることを特徴とする発音装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載された音響用の加振装置と、前記加振装置が設置される主振動体と、が設けられた発音装置において、
前記振動伝達部には、
前記コイルを支持するボビンと、前記ボビンを前記主振動体に固定する伝達支持体が設けられており、
前記主振動体には、前記振動シートに対向する穴が形成されていることを特徴とする発音装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁石を有する質量部を振動させる音響用の加振装置と、前記質量部の振動反力により加振される主振動体と、を有する発音装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、自動車内装材などを振動させてスピーカとして機能させる音響加振器に関する発明が記載されている。
【0003】
この音響加振器には、ヨーク(2)にマグネット(3)とプレート(4)とが接着された磁気回路(1)と、両端に開口部を有するフレーム(9)とが設けられ、フレーム(9)の一方の端部と磁気回路(1)とが弾性金属薄板のサスペンション(5)で連結されている。振動部(6)には、フレーム(9)に弾性体(10)を介して支持された振動子(7)が設けられており、振動子(7)に支持されたコイル部(8a)が、磁気回路(1)のヨーク(2)とプレート(4)との間に形成されたギャップ内に配置されている。
【0004】
音響加振器が車両に実装されるときは、振動子(7)が内装材などの振動部材(12)に接着などの手段で固定される。音響加振器のコイル部(8a)に電流が与えられると、振動部(6)が振動し、その振動が振動子(7)から振動部材(12)に伝達され、振動部材(12)が振動して音圧が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された音響加振器は、振動子(7)で加振された振動部材(12)の振動によって音圧が発生する構造である。そのため、発音の周波数帯域は、振動部材(12)の振動特性に依存する。振動部材(12)が、自動車の内装材などであるときは、所定の音量を得ることができる周波数帯域が狭くなり、低音域と高音域の出力が低下する傾向となる。
【0007】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、内装材などを振動部材として使用したとしても発音の周波数帯域を広げることができる音響用の加振装置および前記加振装置を使用した発音装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、磁石を含む磁気回路部と、前記磁気回路部を有する質量部と、前記磁気回路部で発生する磁界が作用するコイルと、前記コイルを支持する振動伝達部と、前記質量部と前記振動伝達部との間に設けられたダンパーと、を備えた音響用の加振装置において、
前記質量部と前記振動伝達部との間に、前記ダンパーよりも発音方向の前方に位置する振動シートが設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の音響用の加振装置は、前記振動伝達部に、前記コイルを支持するボビンが設けられており、
【0010】
前記振動シートは、前記ボビンの周囲に位置するリング形状であるものとして構成できる。
【0013】
本発明の音響用の加振装置は、前記振動シートの曲げ剛性が、前記ダンパーよりも低い素材で形成されていることが好ましい。また、前記振動シートは、単位面積あたりの質量が、前記ダンパーよりも小さい素材で形成されていることが好ましい。
【0014】
また、本発明は、前記音響用の加振装置と、前記加振装置が設置される主振動体と、が設けられた発音装置において、
前記振動伝達部には、前記主振動体に固定される伝達支持体が設けられており、
前記主振動体には、前記伝達支持体が固定される固定領域を囲むように配置された複数の穴が形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明は、前記音響用の加振装置と、前記加振装置が設置される主振動体と、が設けられた発音装置において、
前記振動伝達部には、前記コイルを支持するボビンと、前記ボビンを前記主振動体に固定する伝達支持体が設けられており、
前記主振動体には、前記振動シートに対向する穴が形成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、質量部と振動伝達部との間で発生する振動が、振動伝達部から主振動体に与えられる。質量部と振動伝達部との間に振動シートが設けられ、または振動伝達部のボビンの内部空間に対向する振動シートが設けられているため、振動の周波数が高い帯域のときに振動シートからも比較的大きな音圧を発生することができ、広い周波数帯域で発音の出力を向上させることができる。
【0017】
また、振動伝達部に、振動伝達部を主振動体に固定する伝達支持体が設けられ、主振動体に、伝達支持体が固定される固定領域を囲むように配置された複数の穴が形成されている構造にすると、主振動体が広い範囲の振動特性に依存する振動モードと、主振動体の複数の穴で囲まれた領域の振動特性に依存する振動モードと、振動シートの振動特性に依存する振動モードとを複合的に実現でき、広い周波数帯域で良好な音質の発音を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施形態の発音装置において、音響用の加振装置と、主振動体とを分離して示す分解斜視図、
【
図2】本発明の第1実施形態の発音装置において、音響用の加振装置が主振動体に設置された状態を示す断面図、
【
図3】本発明の第1実施形態の主振動体を示す平面図、
【
図4】本発明の第2実施形態の発音装置において、音響用の加振装置と、主振動体とを分離して示す分解斜視図、
【
図5】本発明の第2実施形態の発音装置において、音響用の加振装置が主振動体に設置された状態を示す断面図、
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1と
図2に本発明の第1実施形態が示されている。第1実施形態では、音響用の加振装置2と、この加振装置2が取り付けられる主振動体3とで発音装置(スピーカ)1が構成されている。
【0020】
図2の断面図に示すように、加振装置2は、磁気回路部11を有する質量部10と、コイル23を支持する振動伝達部20とを有している。
【0021】
質量部10は、磁気回路部11と、この磁気回路部11を保持する保持部材15とを有している。磁気回路部11は、円盤形状の磁石12と、
図2において磁石12の上面が固定される第1ヨーク13と、磁石12の下面が固定される第2ヨーク14とを有している。第1ヨーク13と第2ヨーク14は、フェライト系や鉄系の磁性材料で形成されている。第1ヨーク13は、
図2において下向きに曲げられたリング状の側壁部13aを有し、円盤状の第2ヨーク14の側面と側壁部13aとの間に磁気ギャップGが形成されている。
【0022】
保持部材15は、第1保持部材15aと第2保持部材15bを有している。第1保持部材15aと第2保持部材15bは、合成樹脂材料や非磁性合金などの非磁性材料で形成されていることが好ましい。磁気回路部11の第1ヨーク13は第1保持部材15aで保持されている。第2保持部材15bは、第1保持部材15aの図示下側に固定されており、第2保持部材15bの側壁部15cは、主振動体3に向かうにしたがって開口幅(内径寸法)が徐々に広がるテーパ形状である。
【0023】
振動伝達部20は、ボビン21と、ボビン21を主振動体3に固定するための伝達支持体22とを有している。伝達支持体22は非磁性材料で形成されていることが好ましい。ボビン21の一方の端部である図示上端部にコイル23が巻かれており、伝達支持体22はボビン21の他方の端部である図示下端部を支持している。コイル23は、磁気回路部11の磁気ギャップGに挿入されている。
【0024】
振動伝達部20を構成するボビン21の外周面と、質量部10を構成する保持部材15との間にダンパー(サスペンション)31が設けられている。ダンパー31は、化学繊維の織布または不織布とフェノール樹脂との複合体などで形成されている。ダンパー31は、全体がリング形状であり、リング状の突部とリング状の凹部が半径方向に繰り返すコルゲート形状である。ダンパー31の内周端31aはボビン21の外周面に接着されて固定されており、ダンパー31の外周端31bは、保持部材15を構成する第1保持部材15aの下面に接着されて固定されている。
【0025】
発音装置1は、
図2の図示下方向が発音方向であり、加振装置2では、ダンパー31よりも発音方向の前方に振動シート32が設けられている。振動シート32は全体がリング形状であり、振動シート32の内周端32aがボビン21の外周面に接着されて固定され、外周端32bが保持部材15を構成する第2保持部材15bの内面に接着されて固定されている。振動シート32の断面形状は、発音方向の前方(図示下方)に向けて突曲線形状となっている。
【0026】
振動シート32は、ダンパー31に比べて柔軟度の低い素材、すなわち曲げ剛性の低い素材で形成されていることが好ましい。また、振動シート32は、平坦な状態での単位面積あたりの質量が、ダンパー31の平坦な状態での単位面積あたりの質量よりも小さい素材で形成されていることが好ましい。振動シート32は、例えば、シルクまたはポリエステル繊維で形成された織布または不織布、あるいはポリエチレンシートなどで形成される。
【0027】
実施形態の音響用の加振装置2および発音装置1は車載用であって、加振装置2が設置される主振動体3は自動車の内装材であり、例えばルーフ内装材である。加振装置2と主振動体3とで構成される発音装置1は車載用スピーカである。ただし、主振動体3は、ルーフ内装材以外の例えば自動車のドアの内装材その他の内装材であってもよいし、自動車以外の音響室を構成する内装材などであってもよい。加振装置2に設けられている振動シート32の曲げ剛性は、主振動体3の曲げ剛性よりも十分に低く、振動シート32の平坦な状態での単位面積当たりの質量は、主振動体3の平坦な状態での単位面積当たりの質量よりも十分に小さい。
【0028】
図1と
図3に示すように、主振動体3に複数の穴5が貫通して形成されている。複数の穴5で囲まれた円形領域が固定領域Sであり、
図2に示す加振装置2の伝達支持体22は固定領域Sに接着されて固定される。複数の穴5は、固定領域Sを囲むように一定の角度で配列し、固定領域Sの中心から放射状に延びる長穴である。ただし、穴5は丸穴などであってもよい。
【0029】
図2に示すように、実施形態の発音装置1は、質量部10を構成する第2保持部材15bの側壁部15cの先端(図示下端)と、主振動体3の表面との間に、弾性体6が介在している。弾性体6は、側壁部15cの先端部と、主振動体3の表面の双方に接着されて固定されている。弾性体6は発泡樹脂などの軟質な弾性材料で形成されており、弾性体6の図示上下方向への変形に関する弾性係数は、ダンパー31の図示上下方向への変形に関する弾性係数よりも低いことが好ましい。なお、この弾性体6は必ずしも設けなくてもよい。
【0030】
次に、本発明の第1実施形態の加振装置2を使用した発音装置(スピーカ)1の発音動作を説明する。
【0031】
コイル23にボイス電流が与えられると、磁気回路部11においてコイル23を横断してコイル23に作用する磁界と、ボイス電流とで励起される電磁力によって、質量部10と振動伝達部20とが、
図2における図示上下方向において互いに反発する方向へ振動しようとする。このときの質量部10の振動の反力によるエネルギーが、振動伝達部20の伝達支持体22から主振動体3に与えられ、主振動体3が加振されて音圧が発生し、車室内に音が与えられる。
【0032】
また、コイル23に高い周波数のボイス電流が与えられているときは、軟質で軽量な振動シート32の振幅が大きくなり、振動シート32の振動により発生する音圧が増強され、主振動体3に形成された穴5を通過し、車室内に比較的高音域の音が与えられる。
【0033】
この発音装置1は、広い周波数帯域において鮮明な音を高出力で発生することが可能である。加振装置2で発生する振動の周波数が比較的低いときは、主振動体3の複数の穴5で囲まれた固定領域Sおよび複数の穴5の外側の領域を含む広い領域の振動特性に依存する振動モードで音圧が発生し、比較的中音の帯域において高出力の音を発生する。振動の周波数がそれよりも高くなると、主振動体3の複数の穴5で囲まれた領域の振動特性に依存する振動モードで音圧が発生し、中音領域のやや高めの帯域の音圧を高めることができる。さらに振動の周波数が高くなると、振動シート32の振動特性に依存する振動モードで音圧が発生し、比較的高音領域の音圧を増強することが可能となる。この3ウエイの振動特性により、広い周波数帯域で高い出力の音を発生することができる。
【0034】
図2に示す発音装置1では、質量部10を構成する第2保持部材15bの側壁部15cの先端(下端)と主振動体3の表面との間が弾性体6で塞がれている。弾性体6は、ダンパー31よりも弾性係数が十分に低い材料で形成されているため、弾性体6が設けられているよるダンパー効果は無視できる程度である。ただし、第2保持部材15bの側壁部15cの先端と主振動体3との隙間が弾性体6で覆われているため、加振装置2の内部空間と外部空間とで正負の関係となる音圧が互いに干渉するのを防止できる。また、振動シート32の振動による高い音域の音圧を、穴5から車室内へ向けて効果的に送り出すことができる。
【0035】
図4と
図5に本発明の第2実施形態が示されている。第2実施形態は、音響用の加振装置102と主振動体3とで発音装置(スピーカ)101が構成されている。
【0036】
図5に示すように、この加振装置102においても、質量部10が、磁気回路部11と保持部材15とで構成されている。磁気回路部11は、磁石12および第1ヨーク13と第2ヨーク14で構成されている。振動伝達部20はボビン21と伝達支持体22とで構成されており、ボビン21の一方の端部である上端部にコイル23が巻かれており、コイル23が磁気回路部11の磁気ギャップGの内部に挿入されている。質量部10の保持部材15と、ボビン21の外周面との間にダンパー31が設けられている。ダンパー31の構造と素材は、
図2に示された第1実施形態と同じである。
【0037】
図5に示すように、振動伝達部20を構成する伝達支持体22は、図示上方に延びる筒部22aを有しており、筒部22aの頂部に穴22bが形成されている。ボビン21の他方の端部である下端部が、筒部22aの外周面に接着されて固定されている。
【0038】
筒部22aの内部には、振動シート132が設けられている。振動シート132は、
図2の第1実施形態の振動シート32と同じ素材で形成されている。振動シート132は突方向が図示下向きとなるドーム形状であり、裾部132aが、伝達支持体22の筒部22aにおいて穴22bの周囲の内面に接着されて固定されている。振動シート132は、ボビン21の内部空間に対向し、または内部空間を塞ぐ位置に設けられている。振動シート132は、裾部132aがボビン21の中腹部の内周面に接着されていてもよいし、裾部132aがボビン21の下端の開口部に接着され、ドーム状の振動シート132が、ボビン21の下端の開口部よりも図示下方に突出していてもよい。
【0039】
第2実施形態の発音装置101に用いられる主振動体3は、第1実施形態と同様に車室内のルーフ内装材などである。
図5に示すように、主振動体3には円形で貫通する穴105が形成されている。発音装置101では、加振装置102の伝達支持体22が、穴105の周囲において主振動体3の表面に接着されて固定されており、穴105が振動シート132に対向している。
【0040】
次に、第2実施形態の加振装置102を使用した発音装置(スピーカ)101の発音動作を説明する。
【0041】
コイル23に流れるボイス電流と、磁気ギャップG内でコイル23を横断してコイル23に作用する磁界とによる電磁力で、質量部10と振動伝達部20とに、互いに逆向きの振動が励磁される。質量部10の振動の反力は、振動伝達部20を介して内装材などの主振動体3に作用し、主振動体3が加振されて、音圧が車室内に与えられる。主振動体3は、その固有の振動モードにより、通常は中音域の音圧を発生する。
【0042】
また、高い周波数の振動が励磁されると、その振動がボビン21を介して振動シート132に作用し、あるいはその振動によるボビン21の内部圧力の変化が振動シート132に作用し、振動シート132から高い周波数の音圧が生成され、穴105を経て車室内に出される。振動シート132の振動により発音装置101の発音周波数帯域を高域側に広げることが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 発音装置
2 加振装置
3 主振動体
5 穴
10 質量部
11 磁気回路部
12 磁石
15 保持部材
20 振動伝達部
21 ボビン
22 伝達支持体
23 コイル
31 ダンパー
32 振動シート
101 発音装置
102 加振同地
132 振動シート