(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置を用いた方法、及び情報処理装置に手順を実行させるプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20120101AFI20220822BHJP
G06Q 50/06 20120101ALI20220822BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
G06Q50/06
(21)【出願番号】P 2018015569
(22)【出願日】2018-01-31
【審査請求日】2021-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000141060
【氏名又は名称】株式会社関電工
(74)【代理人】
【識別番号】100075410
【氏名又は名称】藤沢 則昭
(74)【代理人】
【識別番号】100135541
【氏名又は名称】藤沢 昭太郎
(72)【発明者】
【氏名】福田 茂俊
(72)【発明者】
【氏名】清田 達
(72)【発明者】
【氏名】松村 康宏
(72)【発明者】
【氏名】中島 栄一
(72)【発明者】
【氏名】山口 紘輝
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-164542(JP,A)
【文献】国際公開第2015/087452(WO,A1)
【文献】特開2010-128717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段を有
し、
前記入力情報が、作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、受信した前記入力情報に、他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付け、
受信した前記入力情報及び前記差異表示命令を、前記一の端末と、前記他の端末、あるいは前記他の端末のうち、予め指定された端末に出力することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項2】
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段を有し、
前記入力情報が、作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記入力情報に作業情報を付加して、前記他の端末、あるいは前記他の端末のうち、予め指定された端末に出力すると共に、前記作業情報を前記一の端末に出力することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項3】
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報を、通番情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記情報処理装置制御手段が、
一の端末から前記入力情報を受信すると、当該入力情報に通番情報を番号が老いていくように、あるいは若くなっていくように付与し、
付与した通番情報に関連付けて、前記入力情報を前記端末入力情報記憶手段に記憶すると共に、接続されている他の端末に、前記入力情報及び前記通番情報を出力し、
前記端末から通番情報を受信すると、当該通番情報より老いた又は若い通番情報に係る入力情報を、関連付けられた通番情報と共に当該端末に出力することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項4】
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
前記入力情報が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記入力情報を参照し、
前記入力情報が、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末のうち、最も早い日時が記憶されている端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項5】
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時、又は作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から作業が完了していない旨の前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記入力情報を参照し、
前記入力情報として、日時が前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末にうち、最も早い日時が記憶されている端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項6】
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報及び位置情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
前記入力情報が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記端末入力情報記憶手段を参照して、前記一の端末の位置情報を認識すると共に、前記入力情報及び前記位置情報を参照し、
前記入力情報が、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末のうち、位置情報が前記一の端末に最も近い端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力することを特徴とする、情報処理装置。
【請求項7】
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報及び位置情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時、又は作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から作業が完了していない旨の前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記端末入力情報記憶手段を参照して、前記一の端末の位置情報を認識すると共に、前記入力情報及び前記位置情報を参照し、
前記入力情報として、日時が、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末のうち、位置情報が前記一の端末に最も近い端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力することを特徴とする、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分散している仕事(作業)の結果を集約し表示させる、業務支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数人が別個に行った作業の結果をまとめて集約させるためには、各人の作業の結果を一つ一つ手入力して1枚のシート等に反映させる必要があった。
【0003】
しかし、このような集計作業は煩雑である。また、集計作業が煩雑であるため、必ずしも集計結果が正確ではない場合もある。更に、手入力で集計作業を行うため時間がかかり、作業結果を、誤りなくタイムリーに反映させていくことは難しい。
【0004】
また、大きなプロジェクトで、複数の各部門で別個に各人が作業を行っている場合、プロジェクトの全体の進捗状況の把握するのが難しい。
【0005】
情報を共有するシステムとして、特許文献1では、プラントの制御室内に配置された大型の表示装置である、VDU(=visual display unit)に運転員等が行った作業結果が表示され、プラント内の複数の人間が作業結果の情報を共有することができる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1で開示されている構成では、運転員等の行った作業結果が、プラントの制御室内に配置されたVDUに表示される構成であるため、制御室以外の場所にいる場合には、VDUに表示された内容を見ることができず、情報の共有ができない。
【0008】
そこで本発明は、上記問題点に対処するため、分散している仕事(作業)の結果を集約し、各端末に表示させる、業務支援システムに係る情報処理装置、情報処理装置を用いた方法、及び情報処理装置に手順を実行させるプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段を有し、
前記入力情報が、作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、受信した前記入力情報に、他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付け、
受信した前記入力情報及び前記差異表示命令を、前記一の端末と、前記他の端末、あるいは前記他の端末のうち、予め指定された端末に出力する、情報処理装置とした。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段を有し、
前記入力情報が、作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記入力情報に作業情報を付加して、前記他の端末、あるいは前記他の端末のうち、予め指定された端末に出力すると共に、前記作業情報を前記一の端末に出力する、情報処理装置とした。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報を、通番情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記情報処理装置制御手段が、
一の端末から前記入力情報を受信すると、当該入力情報に通番情報を番号が老いていくように、あるいは若くなっていくように付与し、
付与した通番情報に関連付けて、前記入力情報を前記端末入力情報記憶手段に記憶すると共に、接続されている他の端末に、前記入力情報及び前記通番情報を出力し、
前記端末から通番情報を受信すると、当該通番情報より老いた又は若い通番情報に係る入力情報を、関連付けられた通番情報と共に当該端末に出力する、情報処理装置とした。
【0012】
また、請求項4に係る発明は、
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
前記入力情報が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記入力情報を参照し、
前記入力情報が、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末のうち、最も早い日時が記憶されている端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力する、情報処理装置とした。
【0013】
また、請求項5に係る発明は、
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時、又は作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から作業が完了していない旨の前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記入力情報を参照し、
前記入力情報として、日時が前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末にうち、最も早い日時が記憶されている端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力する、情報処理装置とした。
【0014】
また、請求項6に係る発明は、
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報及び位置情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から前記入力情報を受信すると、
予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
前記入力情報が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、
前記端末入力情報記憶手段を参照して、前記一の端末の位置情報を認識すると共に、前記入力情報及び前記位置情報を参照し、
前記入力情報が、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末のうち、位置情報が前記一の端末に最も近い端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力する、情報処理装置とした。
【0015】
また、請求項7に係る発明は、
ユーザから情報の入力を受け付ける複数の端末と接続されている情報処理装置であって、
当該情報処理装置は、
一の端末から入力情報を受信すると、接続されている他の端末に受信した入力情報を出力し、各端末の入力情報を端末間で共有させる情報処理装置制御手段と、
各端末から受信した前記入力情報及び位置情報を、各端末を識別する端末識別情報に関連付けて記憶する端末入力情報記憶手段を有し、
前記入力情報が日時、又は作業が完了していない旨の情報であって、
前記情報処理装置制御手段は、
一の端末から作業が完了していない旨の前記入力情報を受信すると、
現在日時を参照すると共に、予め設定された設定日時又は予め設定された設定日時の範囲と比較し、
現在日時が、前記設定日時又は前記設定日時の範囲を徒過している場合には、
前記端末入力情報記憶手段を参照して、前記一の端末の位置情報を認識すると共に、前記入力情報及び前記位置情報を参照し、
前記入力情報として、日時が、前記端末入力情報記憶手段に記憶されている前記他の端末のうち、位置情報が前記一の端末に最も近い端末に、支援内容が含まれる作業情報を出力する、情報処理装置とした。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、一の端末で、情報を更新すると、他の端末においても情報が更新される。そのため、分散している仕事(作業)の結果を、自動的に集約(共有)・表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施の形態例1の業務支援システムの全体的な構成を例示的に示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態例1の業務支援システムのサーバの構成を例示的に示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態例1の業務支援システムに係るサーバの端末入力情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【
図4】本発明の実施の形態例1の業務支援システムの端末の構成を例示的に示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態例1の業務支援システムに係る端末の入力情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【
図6】本発明の実施の形態例1の業務支援システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【
図7】本発明の実施の形態例1の業務支援システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【
図8】本発明の実施の形態例1の業務支援システムの構成と、表計算アプリ「Microsoft Excel」(登録商標)の機能「ブックの共有」とを比較した比較図である。
【
図9】本発明の他の実施の形態例の業務支援システムに係るサーバの端末共有情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【
図10】本発明の他の実施の形態例の業務支援システムに係る端末の入力情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【
図11】本発明の他の実施の形態例の業務支援システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【
図12】本発明の他の実施の形態例の業務支援システムが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【
図13】本発明の実施の形態例2の業務支援システムに係る端末の入力情報記憶領域の構造を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態例を詳細に説明する。ただし、この実施の形態例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0027】
<実施の形態例1>
図1は、本実施の形態例1に係る業務支援システムの全体的な構成を示した図である。
【0028】
図1に示すように、本実施の形態例1の業務支援システムは、主としてサーバ1と端末2とから構成されている。サーバ1と端末2は、相互に情報の送受信が可能なように有線あるいは無線の、ネットワーク3で接続されており、例えば、ネットワーク3は、無線LAN(=Local Area Network)である。このネットワーク3上の通信プロトコルは、例えば、TCP/IP(=Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等を採用することができる。
【0029】
<サーバ1の構成>
サーバ1は、業務支援システムの全体を管理し、各端末2から出力された情報をコントロールする役割を果たす情報処理装置である。つまり、サーバ1は、一の端末2から送信されてきた情報を受信して、ネットワーク3で接続されたそれ以外の他の端末2に、受信した情報を出力する。
【0030】
次に、サーバ1のハードウェア構成について、
図2を参照して説明する。
図2は、サーバ1のハードウェア構成を模式的に示した概念図である。
【0031】
図2において、制御手段11は、例えば、CPU(=Central Processing Unit)で実現され、後述する記憶手段12に含まれるHD(=Hard Disk)等に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段12に含まれるRAM(=Random Access Memory)にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0032】
特に、制御手段11は、一の端末2から出力された入力情報及び端末識別情報を受信すると、通番情報(=通し番号)を付与する。
【0033】
そして制御手段11は、
図3に示すように、付与した通番情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び受信した端末識別情報と同一の端末識別情報に関連付けて、受信した入力情報を記憶手段12のHD内の端末入力情報記憶領域121に記憶させる。
【0034】
なお、制御手段11が付与する通番情報は、本実施の形態例1では、例えば「A01、A02、A03、・・・」というように、番号が老いていく(大きくなっていく)ように付与する。
【0035】
また、制御手段11は、ネットワーク3で接続されている端末2のうち、入力情報を受信した一の端末2以外の他の端末2に、受信した入力情報を、付与した通番情報、端末識別情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)と共に出力する。
【0036】
また、制御手段11は、端末2から通番情報と端末識別情報を受信すると、端末入力情報記憶領域121を参照する。そして、制御手段11は、受信した通番情報より、老いた(大きい)番号に係る通番情報が在る場合には、当該通番情報と、当該通番情報に関連付けて記憶されている端末識別情報、入力情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)を呼び出して、受信した通番情報に係る端末2に出力する。
【0037】
記憶手段12は、各種情報を一時記憶するためのものであり、制御手段11の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMや、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種情報を記憶するROM(=Read Only Memory)を有している。
【0038】
記憶手段12は、大容量メモリとして機能するHD(=Hard Disk)を有しており、このHDには、端末入力情報記憶領域121が設けられている。この端末入力情報記憶領域121には、
図3に示すように、各端末2から受信した入力情報が、付与された通番情報、受信した端末識別情報と同一の端末識別情報及び差異表示命令(関連付けられていた場合)に関連付けられて記憶される。
【0039】
なお、本実施の形態例1では、電線路の同一箇所の絶縁抵抗値を、所定の時間間隔で複数の作業者が計測し、その結果を各作業者が別個の端末2を使って入力した場合を想定している。
【0040】
そのため
図3では、例えば、端末識別情報(
図3では、「端末ID」と示されている)「T001」と、通番情報「A03」に関連付けられて、入力情報「2018年1月10日9時12分:0.4M(Ω)」が記憶される。また例えば、端末識別情報「T005」、通番情報「A01」及び差異表示命令に関連付けられて、入力情報「2018年1月10日7時12分:0.8M(Ω)」が記憶される。
【0041】
入力手段13は、ユーザからサーバ1に対する情報や命令の入力を受け付ける、例えば、キーボード、タッチパネル、ボタンである。
【0042】
表示手段14は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットマトリクス型のディスプレイであり、入力手段13から入力された命令や、それに対するサーバ1の応答出力等を表示するものである。
【0043】
バス16は、サーバ1内の情報の流れを司るものである。通信手段15はインターフェイス(以下、I/Fという)であり、サーバ1は、この通信手段15を介して端末2との情報のやり取りを行う。
【0044】
なお、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0045】
<端末2の構成>
端末2は、ユーザを通じて直接入力された入力情報やサーバ1から受信した他の端末2に係る入力情報を表示・記憶する情報処理装置である。
端末2は、例えば、デスクトップ型のPC(=Personal Computer)、ノートブック型のPC、タブレット型のPC、スマートフォン、PDA(=Personal Digital Assistant)で実現される。
【0046】
次に、端末2のハードウェア構成について、
図4を参照して説明する。
図4は、端末2のハードウェア構成を模式的に示した概念図である。
【0047】
図4において、制御手段21は、例えば、CPU(=Central Processing Unit)で実現され、後述する記憶手段22に含まれるHD(=Hard Disk)等に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、記憶手段22に含まれるRAM(=Random Access Memory)にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0048】
特に、制御手段21は、記憶手段22に含まれるHD等に格納されているアプリケーションプログラム(=アプリ)「Microsoft Excel」(登録商標)等の表計算用のアプリを呼び出して、実行し、記憶手段22に含まれるRAMに表計算用のアプリの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する。
【0049】
また、制御手段21は、表計算用のアプリを呼び出して実行すると、入力情報記憶領域221を参照し、記憶されている通番情報のうち、最も老いたもの(大きいもの)を呼び出して、端末識別情報記憶領域222から呼び出した自身(端末2)を識別する端末識別情報と共に、サーバ1に出力する。
【0050】
また、制御手段21は、入力手段23を通じて、ユーザから表計算用のアプリに対する情報の入力を受け付けると、計時手段25を参照し、情報の入力を受け付けた現在日時を付加する。また、制御手段21は、比較情報記憶領域223を参照し、ユーザによって入力された入力情報と予め設定された設定値とを比較する。その結果、入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合(例えば、本実施の形態例1では、設定値が「0.4M(Ω)」で、差異が0.35M(Ω)以上ある場合)には、当該入力情報に、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付ける。
【0051】
また、制御手段21は、入力情報を表示手段24上に表示させる。なお、当該入力情報に差異表示命令が関連付けられていた場合には、当該入力情報を、蛍光化して表示する、あるいは赤字で表示する等、他の入力情報とは異なった態様で表示する。また、当該入力情報及び差異表示命令(関連付けられていた場合)を記憶手段22のHD内に設けられている、入力情報記憶領域221に記憶させる。
【0052】
また、制御手段21は、当該入力情報及び差異表示命令(関連付けられていた場合)を、端末識別情報記憶領域222から呼び出した、自身(端末2)を識別する端末識別情報と共に、サーバ1に対し出力する。
【0053】
また、制御手段21は、自身以外の他の端末2を通じて入力された入力情報、当該他の端末2に係る端末識別情報、付与された通番情報及び差異表示命令(関連付けられていた場合)を、サーバ1から受信すると、当該入力情報を表示手段24上に表示させる。なお、当該入力情報に差異表示命令が関連付けられていた場合には、当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させる。また、制御手段21は、当該入力情報を当該端末識別情報、当該通番情報及び差異表示命令(関連付けられていた場合)に関連付けて、入力情報記憶領域221に記憶させる。
【0054】
記憶手段22は、各種情報を一時記憶するためのものであり、制御手段21の主メモリ、ワークエリア等として機能するRAMや、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種情報を記憶するROM(=Read Only Memory)を有している。
【0055】
記憶手段22は、大容量メモリとして機能するHD(=Hard Disk)を有しており、このHDには、入力情報記憶領域221、端末識別情報記憶領域222及び比較情報記憶領域223が設けられている。
【0056】
入力情報記憶領域221には、
図5に示すように、入力手段23を通じて入力された入力情報が差異表示命令(関連付けられていた場合)と関連付けられて記憶される。また、この入力情報記憶領域221には、サーバ1から受信した他の端末2に係る入力情報が端末識別情報、通番情報、及び差異表示命令(関連付けられていた場合)と関連付けられて記憶される。
【0057】
図5を用いて詳しく説明する。
図5では、端末識別情報が「T005」に係る端末2を例に挙げて、入力情報記憶領域221の構造を模式的に示している。まず、通番情報が関連付けられておらず、差異表示命令に関連付けられている、一番上の行の「2018年1月10日7時12分:0.8M(Ω)」は、入力手段23を通じて入力された入力情報である。また、夫々端末識別情報及び通番情報が関連付けられている、二番目以降の行の「2018年1月10日8時12分:0.1M(Ω)」、「2018年1月10日9時12分:0.4M(Ω)」及び「2018年1月10日10時12分:0.2M(Ω)」は、サーバ1から受信した他の端末2に(端末識別情報が「T005」以外の端末2)係る入力情報である。
【0058】
端末識別情報記憶領域222には、自身を識別する端末識別情報が記憶されている。
【0059】
比較情報記憶領域223は、入力手段23によって入力された入力情報と比較する比較情報が記憶されている。例えば、本実施の形態例1では、比較情報として「設定値:0.4M(Ω)」が記憶されている。この比較情報として使用される設定値は、例えば、前回の計測値の平均値、過去の計測値の平均値、計算上の理想値、安全上設定されたしきい値である。
【0060】
入力手段23は、ユーザから端末2に対する情報や命令の入力を受け付ける、例えば、キーボード、タッチパネル、ボタンである。
【0061】
表示手段24は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットマトリクス型のディスプレイであり、入力手段23から入力された命令や、それに対する端末2の応答出力等を表示するものである。
【0062】
計時手段25は、現在日時を計時し、また時間を計測可能である。
【0063】
バス27は、端末2内の情報の流れを司るものである。通信手段26はインターフェイス(以下、I/Fという)であり、端末2は、この通信手段26を介してサーバ1との情報のやり取りを行う。
【0064】
なお、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0065】
<業務支援システムの処理の流れ>
次に、本実施の形態例に係る業務支援システムの処理の流れについて説明する。ここで説明の便宜上、ユーザが使用している端末2(一の端末2)は、端末識別情報が「T005」であり、当該端末2はそれ以外の各端末2(他の端末2)から、サーバ1を経由して、各端末2で入力された入力情報を受信する。
【0066】
また、これから説明する業務支援システムの処理を実行する前提として、
表示手段24上に表示された表計算用のアプリのアイコンをクリックする等して、ユーザは端末識別情報が「T005」に係る端末2及びそれ以外の各端末2の入力手段23を操作し、端末2に、表計算用のアプリを記憶手段22から呼び出させ、表計算用アプリを実行(起動)させておく必要がある。
【0067】
まずは、
図6を用いて、ユーザが一の端末2に入力した入力情報を、それ以外の他の端末2に出力して共有させる処理の流れについて説明する。
【0068】
一の端末2は、入力手段23を通じて、ユーザから表計算用のアプリに対する情報の入力を受け付けると、計時手段25を参照し、情報の入力を受け付けた現在日時を付加する(ステップS601)。また、一の端末2は、比較情報記憶領域223を参照し、ユーザによって入力された入力情報と予め設定された設定値とを比較する(ステップS602)。その結果、入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には(ステップS603で「YES」)、当該入力情報に、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付ける(ステップS604)。
【0069】
また、一の端末2は、当該入力情報を表示手段24上に表示する。なお、当該入力情報に差異表示命令が関連付けられていた場合には、当該入力情報を、蛍光化して表示する、あるいは赤字で表示する等、他の入力情報とは異なった態様で表示する。また、当該入力情報及び差異表示命令(関連付けられた場合)を記憶手段22のHD内に設けられている、入力情報記憶領域221に記憶する(ステップS605)。また一の端末2は、当該入力情報及び差異表示命令(関連付けられた場合)を、端末識別情報記憶領域222から呼び出した、自身(端末2)を識別する端末識別情報「T005」と共に、サーバ1に対し出力する(ステップS606)。
【0070】
サーバ1は、端末識別情報「T005」に係る端末2から、入力情報「2018年1月10日7時12分:0.8M(Ω)」、端末識別情報「T005」及び差異表示命令(関連付けられていた場合)を受信すると、通番情報を付与する(ステップS607)。ここでは、
図3に示すように、通番情報として「A01」を付与する。そしてサーバ1は、
図3に示すように、付与した通番情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び受信した端末識別情報と同一の端末識別情報に関連付けて、受信した入力情報を記憶手段12のHD内の端末入力情報記憶領域121に記憶する(ステップS608)。
【0071】
サーバ1は、ネットワーク3で接続されている端末2のうち、入力情報を受信した、端末識別情報「T005」に係る端末2(一の端末2)以外の各端末2(他の端末2)に、受信した端末識別情報、入力情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び付与した通番情報を出力する(ステップS609)。
【0072】
端末識別情報「T005」に係る端末2以外の各端末2は、端末識別情報、入力情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び通番情報を受信すると、当該入力情報を表示手段24上に表示する。なお、当該入力情報に差異表示命令が関連付けられていた場合には、当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示する。また、当該入力情報を、当該端末識別情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び当該通番情報に関連付けて、記憶手段22のHD内に設けられている、入力情報記憶領域221に記憶する(ステップS610)。
【0073】
なお、上述したステップS601~ステップS610で示した処理の順番は、説明の便宜上のものであり、この順番に限定されるものではない。
【0074】
例えば、一の端末2は、入力情報に現在日時を付加した上で(ステップS601)、差異表示命令を関連付ける(ステップS602~ステップS604)構成を示したが、差異表示命令を関連付けた上で、現在日時を付加する構成としても良い。また、ステップS605あるいはステップS610において、一の端末2あるいはそれ以外の各端末2が、入力情報を、表示した上で記憶する構成を示したが、記憶した上で表示する構成としても良いし、表示と記憶を同時に行う構成としても良い。また、一の端末2は、入力手段23を通じて、ユーザから表計算用のアプリに対する情報の入力を受け付けると、当該入力情報を記憶した上で(ステップS605)、サーバ1に出力する(ステップS606)構成を示したが、情報の入力を受け付けると、当該入力情報をサーバ1に出力した上で、記憶する構成としても良い。また、サーバ1は、受信した入力情報を記憶した上で(ステップS608)、当該入力情報を出力した一の端末2以外の各端末2に出力する(ステップS609)構成を示したが、サーバ1は、受信した入力情報を一の端末2以外の他の各端末2に出力した上で、記憶する構成としても良い。
【0075】
ところで、端末識別情報「T005」に係る端末2が、自身以外の各端末2から、サーバ1を通じて受信した入力情報、端末識別情報、通番情報及び差異表示命令(関連付けられていた場合)を、表示・記憶する処理については、上述したステップS610と同様であるため、説明を省略する。
【0076】
このように本実施の形態例1に係る業務支援システムを用いることによって、一の端末2で、情報を更新すると、サーバ1を通じて接続されている、それ以外の他の端末2においても情報が更新される。そのため、分散している仕事(作業)の結果を、自動的に集約(共有)・表示させることができる。また、入力情報と設定値を比較して、差異が一定以上ある場合には、当該入力情報に差異表示命令を関連付け、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示させる構成とすることよって、ユーザが当該入力情報の異常をいち早く把握することができ、便宜である。
【0077】
次に、
図7を用いて、ユーザが表計算用のアプリを終了させる等して、業務支援システムから途中退出させた端末2を再び参加させる処理の流れについて説明する。
【0078】
ユーザは、表示手段24に表示された表計算用のアプリをクリックする等して、端末2の入力手段23を操作すると(ステップS701)、端末2は、表計算用のアプリを記憶手段22から呼び出して、表計算用アプリを実行(起動)させる(ステップS702)。そして、端末2は、入力情報記憶領域221を参照し、記憶されている通番情報のうち、番号が最も老いたもの(大きいもの)を呼び出して、端末識別情報記憶領域222から呼び出した自身(端末2)を識別する端末識別情報と共に、サーバ1に出力する(ステップS703)。
【0079】
サーバ1は、端末2から通番情報と端末識別情報を受信すると、端末入力情報記憶領域121を参照する(ステップS704)。そして、サーバ1は、受信した通番情報より、老いた(大きい)番号に係る通番情報が在る場合には(ステップS705で「YES」)、当該通番情報と、当該通番情報に関連付けて記憶されている端末識別情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び入力情報を呼び出して、受信した通番情報に係る端末2に出力する(ステップS706)。
【0080】
端末2は、入力情報、端末識別情報、通番情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)を、サーバ1から受信すると、入力情報を表示手段24上に表示させる。また、端末2は、当該入力情報を当該端末識別情報、当該通番情報及び差異表示命令(関連付けられていた場合)に関連付けて、入力情報記憶領域221に記憶する(ステップS707)。
【0081】
このように本実施の形態例1に係る業務支援システムでは、各端末2は、業務支援システムから途中退出したり、途中から参加することも可能である。そして、途中から参加した場合であっても、他の端末2から入力された入力情報が表示・反映され、便宜である。
【0082】
また、本実施の形態例1では、端末2において、「Microsoft Excel」(登録商標)等の表計算用のアプリを使って、端末2間で入力情報を共有する構成を示した。
【0083】
図8の左側の欄に示すように、マイクロソフト社(Microsoft Corporation)の表計算アプリ「Microsoft Excel」(登録商標)は、元々、複数のシートから成るブック(ファイル)をネットワークで接続された複数の端末(=情報処理装置)間で共有させる機能を有している。この「ブックの共有」の場合、一の端末に記憶されているブック(ファイル)の内容を他の端末から閲覧したり、他の端末から情報を入力・更新ができる。また、この「ブック共有」の場合、一の端末にマスターのブック(ファイル)があるだけであり、また、このブックへの入力情報の反映・変更は、ブック保存時、あるいは自動保存時に行われる。
【0084】
一方、
図8の右側の欄に示すように、本実施の形態例1に係る業務支援システムの場合、アプリケーション間通信で情報の共有を実現している。このため、共有する情報の設定や共有する端末2(グループ)の設定、その組合せ等が容易にできる。また、端末2毎に入力情報が記憶されているので、端末2毎に、表計算アプリの関数やアドインプログラムを利用することができる。更に、瞬時に一の端末2から入力された情報を他の端末2に共有・反映できるので、現場でのスケジュール管理や、判断が短時間に求められる業務への利用に適している。
【0085】
<変形例1>
なお、本実施の形態例1では、一の端末2から入力情報等を受信すると、当該入力情報を、サーバ1を通じて接続されている、それ以外の他の端末2の全てに出力する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、サーバ1の記憶手段12のHD内に、
図9に示す端末共有情報記憶領域122を設ける。この端末共有情報記憶領域122には、各端末識別情報に対応して端末共有情報が記憶されている。端末共有情報は、受信した入力情報を、当該入力情報を出力した一の端末2以外の他の端末2に出力するか否か(
図9では「入力情報出力」)、他の端末2から受信した入力情報を受信するか否か(
図9では「入力情報受信」)を示すものである。
【0086】
詳しくは例えば、端末識別情報「T001」のように、「入力情報出力」が「×」で、「入力情報受信」が「○」の場合には、端末識別情報「T001」に係る端末2から受信した入力情報は、それ以外の他の端末2に出力しない一方、他の端末2から受信した入力情報は、端末識別情報「T001」に係る端末2には出力するということになる。また例えば、端末識別情報「T002」や「T005」のように、「入力情報出力」及び「入力情報受信」が「○」の場合には、端末識別情報「T002」及び「T005」に係る端末2から受信した入力情報は、それ以外の他の端末2に出力し、また、他の端末2から受信した入力情報は、端末識別情報「T002」及び「T005」に係る端末2に出力するということになる。更に例えば、端末識別情報「T003」のように、「入力情報出力」が「○」で、「入力情報受信」が「×」の場合には、端末識別情報「T003」に係る端末2から受信した入力情報は、それ以外の他の端末2に出力する一方、他の端末2から受信した入力情報は、端末識別情報「T003」に係る端末2に出力しないということになる。
【0087】
そのため、サーバ1の制御手段11は、端末識別情報「T001」に係る端末2から入力情報を受信すると、端末共有情報記憶領域122に記憶されている端末共有情報に基づいて、いずれの端末2にも出力しない。また、端末識別情報「T002」に係る端末2から入力情報を受信すると、端末共有情報記憶領域122に記憶されている端末共有情報に基づいて、予め指定された端末識別情報「T001」に係る端末2及び「T005」に係る端末2に出力する。また、端末識別情報「T003」に係る端末2から入力情報を受信すると、端末共有情報記憶領域122に記憶されている端末共有情報に基づいて、端末識別情報「T001」、「T002」及び「T005」に係る端末2に出力する。また、端末識別情報「T005」に係る端末2から入力情報を受信すると、端末共有情報記憶領域122に記憶されている端末共有情報に基づいて、予め指定された端末識別情報「T001」及び「T002」に係る端末2に出力する。
【0088】
<変形例2>
本実施の形態例1では、上述したように、電線路の同一箇所の絶縁抵抗値を、所定の時間間隔で複数の作業者が計測し、その結果を各作業者が別個の端末2を使って入力した場合を例に挙げて、即ち、同一の業務(=同一箇所の絶縁抵抗値の計測)を、複数の作業者が重複して行い、各作業者の計測結果を反映・共有する構成を示した。しかし、この構成に限定されるものではない。
【0089】
例えば、
図10に示すように、東京都内4箇所の電線路の絶縁抵抗値を、複数の作業者が手分けして計測し、その結果を各作業者が別個の端末2を使って入力した場合のように、異なる業務(=異なる箇所の絶縁抵抗値の計測)を、複数の作業者が夫々行い、各作業者の計測結果を集約・共有する構成としても良い。
【0090】
<変形例3>
また、本実施の形態例1では、サーバ1が、各端末2から受信した入力情報に対し通番情報を、「A01、A02、A03、・・・」というように、番号が老いていく(大きくなっていく)ように付与する構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、「A999、A998、A997・・・」というように、番号が若くなっていく(小さくなっていく)ように付与する構成としても良い。
【0091】
このような構成の場合には、業務支援システムから途中退出し、再び参加した端末2は、入力情報記憶領域221を参照し、記憶されている通番情報のうち、最も若いもの(小さいもの)を呼び出して、端末識別情報記憶領域222から呼び出した自身(端末2)を識別する端末識別情報と共に、サーバ1に出力する。そして、サーバ1は、端末2から通番情報と端末識別情報を受信すると、端末入力情報記憶領域121を参照する。そして、サーバ1は、受信した通番情報より、若い(小さい)番号に係る通番情報が在る場合には、当該通番情報と、当該通番情報に関連付けて記憶されている端末識別情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び入力情報を呼び出して、通番情報を受信した端末2に出力する。
【0092】
また、例えば、業務支援システムから途中退出し、再び参加した端末2は、入力情報記憶領域221を参照し、記憶されている通番情報を全て呼び出して、端末識別情報記憶領域222から呼び出した自身(端末2)を識別する端末識別情報と共に、サーバ1に出力する。そして、サーバ1は、端末2から通番情報と端末識別情報を受信すると、端末入力情報記憶領域121を参照する。そして、サーバ1は、受信した通番情報に含まれていない、通番情報が在る場合には、当該通番情報と、当該通番情報に関連付けて記憶されている端末識別情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び入力情報を呼び出して、通番情報を受信した端末2に出力する。
【0093】
<変形例4>
また、本実施の形態例1では、端末2は、比較情報記憶領域223を参照し、ユーザによって入力された入力情報と予め設定された設定値とを比較し、入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には、当該入力情報に、差異表示命令を関連付ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、入力情報と設定値とを比較し、差異がある場合には、当該入力情報に、差異表示命令を関連付ける構成としても良い。また、入力情報と予め設定された範囲とを比較し、入力情報と予め設定された範囲との差異が、一定以上ある場合には、当該入力情報に、差異表示命令を関連付ける構成や、入力情報と予め設定された範囲とを比較し、差異がある場合には、当該入力情報に、差異表示命令を関連付ける構成としても良い。
【0094】
<変形例5>
また、本実施の形態例1では、端末2は、入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には、当該入力情報に、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付ける構成を示したが、この構成に限定されるものではない。
【0095】
例えば、端末2は、入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には、当該入力情報に、警告を表示する旨を命令する警告表示命令を関連付ける構成としても良い。この場合、例えば「警告表示」は、入力情報に異常があることを示す文章や図形や音声である。そして、端末2は、警告表示命令が関連付けられた入力情報については、当該入力情報に警告情報を付加して表示手段24上に表示する。あるいは当該入力情報を表示手段24上に表示すると共に端末2に設けられたスピーカ等の音声出力手段(図示省略)で警告を発報する。
【0096】
また例えば、ユーザから情報の入力を受け付けた一の端末2の制御手段21は、入力情報と設定値とを比較し、差異が一定以上ある場合には、表示手段24上に当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させる。そして、サーバ1を経由して一の端末2に係る入力情報を受信した、他の端末2の制御手段21も、当該入力情報と設定値とを比較し、差異が一定以上ある場合には、表示手段24上に当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させる構成としても良い。以下、詳しく説明する。
【0097】
図11に示すように、端末識別情報「T005」に係る一の端末2は、入力手段23を通じて、ユーザから表計算用のアプリに対する情報の入力を受け付けると、計時手段25を参照し、情報の入力を受け付けた現在日時を付加する(ステップS1101)。また、一の端末2は、比較情報記憶領域223を参照し、ユーザによって入力された入力情報と予め設定された設定値とを比較する(ステップS1102)。その結果、入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には(ステップS1103で「YES」)、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する(ステップS1104)。また、入力情報と設定値との差異がない、あるいは差異が一定より小さい場合には(ステップS1103で「NO」)、当該入力情報を他の入力情報と同様の態様で表示手段24上に表示する(ステップS1105)。
【0098】
また、一の端末2は、当該入力情報を記憶手段22のHD内に設けられている、入力情報記憶領域221に記憶する(ステップS1106)。また一の端末2は、当該入力情報を、端末識別情報記憶領域222から呼び出した、自身(端末2)を識別する端末識別情報(T005)と共に、サーバ1に対し出力する(ステップS1107)。
【0099】
サーバ1は、端末識別情報「T005」に係る一の端末2から、入力情報「2018年1月10日7時12分:0.8M(Ω)」及び端末識別情報「T005」を受信すると、通番情報「A01」を付与する(ステップS1108)。そしてサーバ1は、付与した通番情報及び受信した端末識別情報と同一の端末識別情報に関連付けて、受信した入力情報を記憶手段12のHD内の端末入力情報記憶領域121に記憶する(ステップS1109)。サーバ1は、ネットワーク3で接続されている端末2のうち、入力情報を受信した、端末識別情報「T005」に係る一の端末2以外の各端末2(他の端末2)に、受信した端末識別情報、入力情報及び付与した通番情報を出力する(ステップS1110)。
【0100】
端末識別情報「T005」に係る一の端末2以外の各端末2(他の端末2)は、端末識別情報、入力情報及び通番情報を受信すると、比較情報記憶領域223を参照し、ユーザによって入力された入力情報と予め設定された設定値とを比較する(ステップS1111)。その結果、入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には(ステップS1112で「YES」)、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する(ステップS1113)。また、入力情報と設定値との差異がない、あるいは差異が一定より小さい場合には(ステップS1112で「NO」)、当該入力情報を他の入力情報と同様の態様で表示手段24上に表示する(ステップS1114)。また、当該入力情報を、当該端末識別情報及び当該通番情報に関連付けて、記憶手段22のHD内に設けられている、入力情報記憶領域221に記憶する(ステップS1115)。
【0101】
即ち、この構成では、ユーザから情報の入力を受け付けた一の端末2だけでなく、当該入力情報を受信した他の端末2も入力情報と設定値とを比較し、当該入力情報と設定値との差異が一定以上ある場合には、表示手段24上に当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させるため、差異表示命令に関する処理を行う必要がない。
【0102】
本実施の形態例1や上述した変形例では、情報の入力を受け付けた一の端末2が、当該入力情報と設定値を比較する、あるいは、入力情報を受信した他の端末2が、当該入力情報と設定値を比較する構成を示した。
【0103】
しかし、このように端末2が入力情報と設定値を比較する構成ではなく、サーバ1が一の端末2から受信した入力情報と設定値とを比較し、当該入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には、当該入力情報に、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付け、一の端末2及び他の端末2に、当該入力情報及び差異表示命令等を出力する構成としても良い。
【0104】
以下、詳しく説明する。サーバ1には、上述した端末2の比較情報記憶領域223と同様の比較情報記憶領域(図示省略)が設けられている。つまり、比較情報記憶領域には、一の端末2から受信した入力情報と比較する比較情報が記憶されている。
【0105】
図12に示すように、端末識別情報「T005」に係る一の端末2は、入力手段23を通じて、ユーザから表計算用のアプリに対する情報の入力を受け付けると、計時手段25を参照し、情報の入力を受け付けた現在日時を付加する(ステップS1201)。また、一の端末2は、当該入力情報を表示手段24上に表示する。また、当該入力情報を、記憶手段22のHD内に設けられている、入力情報記憶領域221に記憶する(ステップS1202)。また一の端末2は、当該入力情報を、端末識別情報記憶領域222から呼び出した、自身(一の端末2)を識別する端末識別情報(T005)と共に、サーバ1に対し出力する(ステップS1203)。
【0106】
サーバ1は、端末識別情報「T005」に係る一の端末2から、入力情報「2018年1月10日7時12分:0.8M(Ω)」、端末識別情報「T005」を受信すると、通番情報「A01」を付与する(ステップS1204)。また、サーバ1は、比較情報記憶領域を参照し、受信した入力情報と予め設定された設定値とを比較する(ステップS1205)。その結果、当該入力情報と設定値との差異が、一定以上ある場合には(ステップS1206で「YES」)、当該入力情報に、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付ける(ステップS1207)。そしてサーバ1は、付与した通番情報、差異表示命令(関連付けた場合)及び受信した端末識別情報と同一の端末識別情報に関連付けて、受信した入力情報を記憶手段12のHD内の端末入力情報記憶領域121に記憶する(ステップS1208)。
【0107】
サーバ1は、端末識別情報「T005」に係る一の端末2及びネットワーク3で接続されているそれ以外の各端末2(他の端末2)に、端末識別情報、入力情報、差異表示命令(関連付けた場合)及び付与した通番情報を出力する(ステップS1209)。
【0108】
端末識別情報「T005」に係る一の端末2を含む、各端末2は、端末識別情報、入力情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び通番情報を受信すると、当該入力情報を表示手段24上に表示する。なお、当該入力情報に差異表示命令が関連付けられていた場合には、当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示する。また、当該入力情報を、当該端末識別情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び当該通番情報に関連付けて、記憶手段22のHD内に設けられている、入力情報記憶領域221に記憶する(ステップS1210)。なお、端末識別情報「T005」に係る一の端末2については、受信した入力情報と同一の入力情報が既に記憶されているが、当該入力情報の上から、受信した入力情報を、当該端末識別情報、差異表示命令(関連付けられていた場合)及び当該通番情報に関連付けて記憶する。
【0109】
<変形例6>
また、本実施の形態例1では、記憶手段22に格納されている表計算用のアプリを用いて、各端末2から入力された入力情報を端末2間で共有させる構成を示した。しかし、この構成に限定されるものではない。例えば、表計算用のアプリの代わりに、「Auto CAD」(登録商標)等の描画ソフト、「Microsoft Word」(登録商標)等の文書作成ソフト、あるいは「Microsoft Power Point」(登録商標)等のプレゼンテーションソフトを用いる構成としても良い。
【0110】
<実施の形態例2>
上述した本実施の形態例1では、電線路の同一箇所の絶縁抵抗値を、所定の時間間隔で複数の作業者が計測し、その結果を各作業者が別個の端末2を使って入力した場合を示した。即ち、本実施の形態例1では、計測結果という数値情報を、入力情報として用いる構成を示した。
【0111】
以下の実施の形態例2では、異なる業務(例えば、大きなプロジェクトで複数の部署に分かれて一斉に作業を行う場合)を複数人が分担して行い、各人の作業状況を随時業務支援システムに反映させて、プロジェクト全体の進捗状況の可視化を図る構成について説明する。
【0112】
なお、以下の実施の形態例2については、上述した実施の形態例1と異なる構成について説明し、同様の構成や同様の変形例については、説明を省略する。
【0113】
図13は、本発明の実施の形態例2の業務支援システムに係る端末の入力情報記憶領域221の構造を模式的に示している。
【0114】
図13では、システムのプログラムの各箇所を、夫々の部署が担当して、一斉に作業を行っている状態を想定している。各部署は、夫々端末2を所持しており、作業が段階的に完了する毎に、その完了日時(日時情報)を端末2から入力する。あるいは、各部署は、担当する作業が遅れている場合、作業が完了していない旨の情報を端末2から入力する。
【0115】
このように業務支援システムを用いることによって、各部署が端末2を用いて、自身の作業の進捗状況を入力すると、サーバ1を通じて接続されている、それ以外の他の端末2においても情報が反映される。そのため、プロジェクト全体の進捗状況が、自動的に集約(共有)・表示され、進捗状況の可視化を図ることができる。
【0116】
また、端末2の比較情報記憶領域223には、比較情報として、各段階の作業の完了の想定日時(日時情報)が記憶されている。例えば、「要件定義:2017年7月31日」、「設計:2017年10月31日」、「作成:2017年12月31日」、「テスト:2018年2月28日」と日時情報が記憶されている。
【0117】
端末2の制御手段21は、入力手段23を通じて、ユーザから作業完了に係る日時情報の入力を受け付けると、比較情報記憶領域223を参照し、ユーザによって入力された入力情報と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較する。その結果、入力情報が作業完了の想定日時を徒過している場合には、当該入力情報に、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付ける。
【0118】
例えば、「作成」の作業完了の想定日時は「2017年12月31日」である。一方、端末識別情報「T002」に係る、「作成」の作業完了に係る入力情報は、「2018年1月10日」である。このような場合、制御手段21は、入力情報が作業完了の想定日時を徒過しているため、当該入力情報に差異表示命令を関連付ける。
【0119】
また端末2の制御手段21は、入力手段23を通じて、ユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けると、計時手段25及び比較情報記憶領域223を参照し、現在日時と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較する。その結果、現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合には、当該入力情報に、当該入力情報を他の入力情報とは異なった態様で表示する旨を命令する差異表示命令を関連付ける。
【0120】
例えば、「作成」の作業完了の想定日時は「2017年12月31日」である。一方、端末識別情報「T001」に係る「作成」について、「未完了」である旨の情報の入力を「2018年1月11日」に受け付けた場合、制御手段21は、作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時が作業完了の想定日時を徒過しているため、当該入力情報に差異表示命令を関連付ける。
【0121】
<変形例7>
なお、本実施の形態例1の変形例5で上述した、警告を表示する旨を命令する警告表示命令を関連付ける構成を、本実施の形態例2において適用し、入力情報(日時情報)が作業完了の想定日時を徒過している場合、あるいはユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合に、当該入力情報に、警告表示命令を関連付ける構成としても良い。
【0122】
また、本実施の形態例1の変形例5及び
図11で上述した、ユーザから情報の入力を受け付けた一の端末2が、入力情報と設定値とを比較し、差異が一定以上ある場合には、当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させる。そして、サーバ1を経由して一の端末2に係る入力情報を受信した、他の端末2も、当該入力情報と設定値とを比較し、差異が一定以上ある場合には、当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させる構成を、本実施の形態例2において適用する。即ち、一の端末2が、入力情報(日時情報)と予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、入力情報が作業完了の想定日時を徒過している場合、あるいはユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合に、当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させる。そして、サーバ1を経由して一の端末2に係る入力情報を受信した、他の端末2も、当該入力情報(日時情報)と予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、当該入力情報が作業完了の想定日時を徒過している場合、あるいはユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合には、当該入力情報を、他の入力情報とは異なった態様で表示させる構成としても良い。
【0123】
また、本実施の形態例1の変形例5及び
図12で上述した、サーバ1が一の端末2から受信した入力情報と設定値とを比較し、当該入力情報と設定値との差異が一定以上ある場合に、当該入力情報に、差異表示命令を関連付け、一の端末2及び他の端末2に、当該入力情報及び当該差異表示命令等を出力する構成を、本実施の形態例2において適用する。即ち、サーバ1が一の端末2から受信した入力情報(日時情報)と予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、当該入力情報が作業完了の想定日時を徒過している場合、あるいはユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合に、当該入力情報に、差異表示命令を関連付け、一の端末2及び他の端末2に、当該入力情報及び当該差異表示命令等を出力する構成としても良い。なお、この場合には、現在日時を計時し、また時間を計測可能な計時手段(図示省略)をサーバ1が有している必要がある。
【0124】
<変形例8>
上述した本実施の形態例2では、ユーザによって入力された入力情報(日時情報)と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、入力情報が作業完了の想定日時を徒過している場合には、当該入力情報に差異表示命令を関連付ける構成を示した。また、ユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合には、当該入力情報に、差異表示命令を関連付ける構成を示した。しかし、これらの構成に限定されるものではない。
【0125】
サーバ1の記憶手段12のHD内に作業情報記憶領域(図示省略)が設けられ、この作業情報記憶領域には、作業情報として、作業が遅れた場合の作業スケジュールが記憶されている。
【0126】
ユーザによって入力された入力情報(日時情報)と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、入力情報が作業完了の想定日時を徒過している場合、あるいは、ユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合には、作業が遅れた場合の作業スケジュールである作業情報を付加して、当該入力情報の入力を受け付けた端末2以外の他の端末2に、当該入力情報及び作業情報を出力する。また、当該入力情報の入力を受け付けた端末2に、作業情報を出力する。
【0127】
このように、サーバ1が、一の端末2からの入力情報によって、特定の部署等で作業が遅れている旨を認識した場合、当該入力情報の入力を受け付けた一の端末2を含めた全ての端末2に対し、作業が遅れた場合の作業スケジュールを自動的に出力・配布する構成であるため、スケジュールの変更が自動的にでき、便宜である。
【0128】
この変形例の更なる変形例として、遅れの期間及び遅れの理由に対応して複数パターンの作業スケジュールが、作業情報記憶領域に記憶されている。そして、サーバ1は、想定日時を徒過している期間や、端末2から受信した遅れの理由に応じた作業スケジュールを作業情報記憶領域から呼び出して、各端末2に出力する構成としても良い。
【0129】
<変形例9>
また、上述した変形例8は、作業情報として、作業が遅れた場合のスケジュールを用いる構成を示したが、変形例9では、作業情報として、支援情報を用いる構成について説明する。
【0130】
サーバ1の記憶手段22のHD内の作業情報記憶領域には、作業情報として、他の部署等を支援する支援内容が記憶されている。
【0131】
ユーザによって入力された入力情報(日時情報)と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、入力情報が作業完了の想定日時を徒過している場合、あるいは、ユーザから作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた現在日時と、予め設定された作業完了の想定日時とを比較し、現在日時が作業完了の想定日時を徒過している場合には、端末入力情報記憶領域121内の、各端末識別情報に関連付けられた作業の完了日時(日時情報)を参照し、最も早い完了日時を見つけると、当該完了日時に関連付けられた端末識別情報に係る端末2に、作業情報を出力する。なお、この変形例9では、最も早い完了日時が入力された端末2のみ、支援内容が含まれる作業情報を出力する構成を示したが、この構成は便宜的なものであって、例えば、最も早い完了日時が入力された端末2だけでなく、2番目、3番目に早い完了日時が入力された端末2にも作業情報を出力する構成としても良い。
【0132】
あるいは、端末入力情報記憶領域121内の、各端末識別情報に関連付けられた作業の完了日時(日時情報)を参照し、作業の完了日時(日時情報)が記憶されていることを認識すると、当該完了日時に関連付けられた端末識別情報に係る端末2に、支援内容が含まれる作業情報を出力する構成としても良い。即ち、端末入力情報記憶領域121内に、作業の完了日時(日時情報)が記憶されている全ての端末2に作業情報が出力される。
【0133】
また、完了日時が入力された端末2の中から、作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた端末2と、距離が最も近い端末2に支援内容が含まれる作業情報を出力する構成としても良い。
【0134】
この構成について、以下、詳しく説明する。各端末2は、GPS受信機を有する。そして、各端末2は自身の位置を認識し、定期的に位置情報を自身の端末識別情報と共に、サーバ1に出力する。サーバ1は、端末入力情報記憶領域121に各端末2の位置情報を、受信した端末識別情報と同一の端末識別情報に関連付けて記憶する。
【0135】
作業が完了していない旨の情報の入力を受け付けた端末2から入力情報を受信すると、サーバ1は当該端末2の位置情報を認識し、当該位置情報に最も近い位置情報に関連付けられた端末識別情報に係る端末2に作業情報を出力する。
【0136】
このように、サーバ1が、一の端末2からの入力情報によって、特定の部署等で作業が遅れている旨を認識した場合、既に自身の作業が完了している、作業が順調に進んでいる部署、あるいは近い距離にいる部署等の端末2に作業情報を出力して支援を要請する構成であるため、全体として効率的に作業を進めることができ、便宜である。
【符号の説明】
【0137】
1:サーバ、11:制御手段、12:記憶手段、121:端末入力情報記憶領域、122:端末共有情報記憶領域、13:入力手段、14:表示手段、15:通信手段、16:バス、
2:端末、21:制御手段、22:記憶手段、221:入力情報記憶領域、222:端末識別情報記憶領域、223:比較情報記憶領域、23:入力手段、24:表示手段、25:計時手段、26:通信手段、27:バス