(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220822BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
(21)【出願番号】P 2018560336
(86)(22)【出願日】2017-11-21
(86)【国際出願番号】 JP2017041907
(87)【国際公開番号】W WO2018128023
(87)【国際公開日】2018-07-12
【審査請求日】2020-10-08
(31)【優先権主張番号】P 2017000556
(32)【優先日】2017-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504134520
【氏名又は名称】フェリカネットワークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082131
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】小田 良雄
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/084113(WO,A1)
【文献】特開2016-045139(JP,A)
【文献】特開2015-022706(JP,A)
【文献】特開2011-175434(JP,A)
【文献】特開2008-299372(JP,A)
【文献】特開2007-310575(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0346244(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図上の所定の場所で利用できる複数の
種類の電子マネーによる決済方
法を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させ
、前記決済方法に関する特典の条件と前記電子マネーの残高とに応じた表示形態で、前記電子マネーの残高を前記地図上にさらに表示させる処理部を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記処理部は、取得される前記決済方法の種類に基づいて、前記複数の決済方法の種類を示す表示を前記所定の場所と関連付けて表示させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理部は、前記取得される前記決済方法の種類に基づいて、さらに前記取得される前記決済方法の種類とは異なる、前記所定の場所で利用できる前記決済方法の種類を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させる、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理部は、取得される要求に基づいて、前記決済方法の種類を表す表示の簡易表示を表示させる、請求項
1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記処理部は、さらに前記決済方法に関連する情報を前記地図上に表示させる、請求項
1乃至4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決済方法に関連する情報は、前記決済方法に関する特典の情報である、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決済方法に関する特典の情報は、前記決済方法に関する特典の内容を示す情報を含む、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記決済方法に関する特典の情報は、前記決済方法に関する特典があることを示す情報を含む、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記処理部は、前記決済方法に関する特典があることを示す情報を前記決済方法の種類を示す表示に重畳させて表示させる、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記処理部は、前記電子マネーが利用できる前記所定の場所と、前記電子マネーが利用できない前記所定の場所とで異なる表示を表示させる、請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記処理部は、前記電子マネーの種類に関連する情報として取得される前記電子マネーの残高を表示させる、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記処理部は、前記電子マネーの特典の条件の金額と前記電子マネーの残高とを比較し、前記電子マネーの残高が前記電子マネーの特典の条件の金額に満たない場合に前記電子マネーの残高の表示形態を変更する、請求項
11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記処理部は、ユーザが前記電子マネーの残高の表示に対して所定の操作を行うことによって、前記電子マネーをチャージするための表示が行われるように地図データを生成する、請求項
11または12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記処理部は、1または2以上の種類の前記決済方法の利用に基づいて、前記決済方法によって決済されたことに対する特典を付与する、請求項
1乃至13のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記処理部は、前記決済方法によって決済されたことに対する特典を、前記決済方法の利用場所、利用額、利用期間または利用頻度のうち少なくとも一つに基づいて付与する、請求項
14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記決済方法によって決済されたことに対する特典を受けるためのグループが設定され、
前記処理部は、前記グループに属するユーザによる前記決済方法の利用に基づいて、前記特典を付与する、請求項
14または15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
コンピュータに、地図上の所定の場所で利用できる複数の
種類の電子マネーによる決済方
法を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させ
、前記決済方法に関する特典の条件と前記電子マネーの残高とに応じた表示形態で、前記電子マネーの残高を前記地図上にさらに表示させる、情報処理方法。
【請求項18】
コンピュータに、地図上の所定の場所で利用できる複数の
種類の電子マネーによる決済方
法を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させ
、前記決済方法に関する特典の条件と前記電子マネーの残高とに応じた表示形態で、前記電子マネーの残高を前記地図上にさらに表示させる機能を、実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ユーザは、様々な決済方法を用いて商品またはサービスを購入することができる。例えばユーザは、電子マネーまたはクレジットカードを用いて商品を購入することができる。また、電子マネーまたはクレジットカードを利用した商品またはサービスの購入では、電子マネーまたはクレジットカードの利用に基づいて、特典が付与されることがある。
【0003】
特許文献1では、上述したような状況において、電子マネーまたはクレジットカードの決済の処理前にユーザが利用可能な決済方法に関する特典を表示する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術では、ユーザに対して利用可能な決済方法に関する特典が提供される。しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、ユーザは、特定の場所で利用可能な複数の決済方法を、ユーザが容易に認識することができない。
【0006】
そこで本開示では、ユーザが、特定の場所で利用可能な複数の決済方法を容易に認識することが可能な、情報処理装置およびプログラムが提案される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、地図上の所定の場所で利用できる複数の種類の電子マネーによる決済方法を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させ、前記決済方法に関する特典の条件と前記電子マネーの残高とに応じた表示形態で、前記電子マネーの残高を前記地図上にさらに表示させる処理部を備える、情報処理装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、コンピュータに、地図上の所定の場所で利用できる複数の種類の電子マネーによる決済方法を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させ、前記決済方法に関する特典の条件と前記電子マネーの残高とに応じた表示形態で、前記電子マネーの残高を前記地図上にさらに表示させる、情報処理方法が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、コンピュータに、地図上の所定の場所で利用できる複数の種類の電子マネーによる決済方法を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させ、前記決済方法に関する特典の条件と前記電子マネーの残高とに応じた表示形態で、前記電子マネーの残高を前記地図上にさらに表示させる機能を、実現させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように本開示によれば、ユーザが、特定の場所で利用可能な複数の決済方法を容易に認識することができる。
【0011】
なお、上記の効果は必ずしも限定されず、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る決済方法表示システムを模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係るスマートフォンの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係るスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態においてスマートフォンの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本開示の実施形態における情報処理方法の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本開示の実施形態におけるサーバの情報処理方法の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態における情報処理方法の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本開示の実施形態においてスマートフォンの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本開示の実施形態においてスマートフォンの表示部に表示される情報を変更するための操作方法の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本開示の実施形態においてスマートフォンの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本開示の実施形態においてスマートフォンの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、本開示の実施形態においてスマートフォンの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、本開示の実施形態における情報処理方法の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、本開示の実施形態における特典条件の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、本開示の実施形態においてスマートフォンの表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、本開示の実施形態における情報処理方法の一例を示す図である。
【
図19】
図19は、本開示の実施形態における情報処理方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
なお、説明は以下の順序で行う。
1.決済方法表示システムの概要
2.決済方法表示システムを構成する装置の構成
3.決済方法表示システムにおける情報処理方法
4.補足事項
5.むすび
【0015】
<1.決済方法表示システムの概要>
本開示の一実施形態は、決済方法表示システムに関する。まず、本開示の一実施形態に係る決済方法表示システムの概要について説明される。
【0016】
図1は、本開示の一実施形態に係る決済方法表示システムの構成を示す図である。
図1に示されるように本実施形態の決済方法表示システムは、スマートフォン100と、ネットワーク300と、サーバ200から構成される。ここで、スマートフォン100およびサーバ200は、本開示の情報処理方法を実行する情報処理装置の一例である。
【0017】
スマートフォン100はユーザによって操作され、ユーザの操作に応じた処理を行う。例えばスマートフォン100には複数のアプリケーションがインストールされており、ユーザの操作に応じてアプリケーションが実行される。スマートフォン100にインストールされているアプリケーションは、例えば地図を表示するためのアプリケーションである。
【0018】
またスマートフォン100は、スマートフォン100の位置情報を取得し、取得された位置情報に基づいて地図を表示する機能を備えていてもよい。このとき、スマートフォン100は、取得された位置情報をネットワーク300を介してサーバ200に送信してもよい。そしてスマートフォン100は、送信した位置情報に基づく地図データをサーバ200から受信し、受信された地図データに基づいて地図を表示する。なお、スマートフォン100が送信する位置情報は、スマートフォン100の位置を示す情報でなくてもよい。例えばスマートフォン100が送信する位置情報は、ユーザが操作することによって指定された位置情報であってもよい。
【0019】
サーバ200は、ネットワーク300を介してスマートフォン100から位置情報を受信し、受信された位置情報に基づいて地図データを生成する。またサーバ200は、地図上の所定の場所(例えば飲食店などの店舗)と、この所定の場所で利用できる複数の決済方法とが対応付けられているデータベースを保持し、当該データベースを参照することによって、地図上の所定の場所で利用できる複数の決済方法の種類を示す表示を表示させるように地図データを生成する。
【0020】
ここで決済方法は、クレジットカードまたは電子マネーのような、商品またはサービスの代金を支払う方法である。そして決済方法の種類は、例えば決済方法がクレジットカードである場合は、クレジットカードのブランド名(例えばJCB(登録商標)、VISA(登録商標)など)であってもよい。また決済方法の種類は、例えば決済方法が電子マネーである場合は、電子マネーのブランド名(例えばSuica(登録商標)、Edy(登録商標)、nanaco(登録商標)など)であってもよい。
【0021】
サーバ200は、上述したように生成された地図データをスマートフォン100に送信し、地図データを受信したスマートフォン100は、受信した地図データに基づいて地図を表示する。このときスマートフォン100で表示される地図には、
図6において後述されるように、所定の場所で利用できる複数の決済方法の種類を示す表示が、所定の場所と関連付けられて表示される。
【0022】
以上のような本実施形態の決済方法表示システムによれば、ユーザは、地図上の所定の場所で利用できる決済方法を予め認識することができる。これによってユーザは、ユーザが利用したいと思う決済方法が利用できる店舗を選択することができる。また本実施形態の決済方法表示システムによれば、所定の場所で利用できる複数の複数の決済方法の種類を示す表示が地図上に表示されるので、ユーザは、容易にユーザが利用したいと思う決済方法が利用できる店舗を選択することができる。
【0023】
<2.決済方法表示システムを構成する装置の構成>
以上では、本実施形態の決済方法表示システムの概略について説明された。以下では、本実施形態の決済方法表示システムを構成する各装置の構成について説明される。
【0024】
(2-1.スマートフォン100の機能構成)
図2は、本実施形態の情報処理方法に係る処理を行うことが可能な、スマートフォン100の構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン100は、例えば、処理部102と、第1通信部104と、第2通信部106と、操作部110と、表示部112と、第1記憶部114と、位置情報取得部116とを備える。また第2通信部106には、第2記憶部108が含まれる。
【0025】
処理部102は、スマートフォン100の各構成からの信号を処理する。例えば処理部102は、第1通信部104または第2通信部106から送られてくる信号の復号処理を行い、データを抽出する。また処理部102は、操作部110からの信号を処理して、処理部102において実行されるアプリケーションに対する指示を行ってもよい。また処理部102は、第1記憶部114または第2記憶部108からデータを読み出し、読み出されたデータに基づく処理を行ってもよい。
【0026】
第1通信部104は、スマートフォン100と外部ネットワークとを接続するための通信部であり、例えば3GPP(Third Generation Partnership Project)または3GPP2によって規定される通信方式を用いて通信を行ってもよい。第1通信部104は、W-CDMA、LTE(Long Term Evolution)、CDMA2000などの通信方式を用いて通信を行ってもよい。なお、上述した通信方式は一例であり、第1通信部104の通信方式は、これに限られない。
【0027】
第2通信部106は、外部装置と近距離無線によって通信を行う通信部であり、例えばNFC(Near Field Communication)を用いた通信を行ってもよい。また、第2通信部106には、第2通信部106による通信に利用される情報を記憶する第2記憶部108が備えられてもよい。第2記憶部108には、例えば電子マネーに関する情報が記憶されてもよい。電子マネーに関する情報は、SuicaID番号、Edy番号のような、各電子マネーシステムにおいて各ユーザに割り振られる固有の識別情報を含んでもよく、また電子マネーの残高情報を含んでもよい。また第2記憶部108には電子マネーに関する情報として、ユーザに関する情報(例えばユーザID)、電子マネーの利用日時、利用額等が記憶されてもよい。また第2記憶部108には、クレジットカードに関する情報が記憶されてもよい。クレジットカードに関する情報は、ユーザに関する情報(例えばユーザID)、クレジットカード番号、クレジットカードの利用日時、利用額等を含んでもよい。
【0028】
操作部110は、ユーザのスマートフォン100に対する操作を受け付ける。ユーザは、操作部110を操作することによって、例えばスマートフォン100で実行されるアプリケーションに対する操作を行う。またユーザは、操作部110を操作することによって、スマートフォン100の各種機能を設定する。
【0029】
表示部112は、画像を表示するために用いられる。例えば表示部112は、スマートフォン100で実行されるアプリケーションに関する画像を表示する。第1記憶部114は、スマートフォン100で実行されるアプリケーション、オペレーティングシステムなどのプログラムを記憶する。
【0030】
位置情報取得部116は、スマートフォン100の位置を取得する。位置情報取得部116は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)を用いてスマートフォン100の位置を取得してもよい。また位置情報取得部116は、セルラ通信ネットワークの基地局からの情報に基づいてスマートフォン100の位置を取得してもよい。
【0031】
(2-2.スマートフォン100のハードウェア構成)
以下では、
図3を参照しながら、本開示の実施形態に係るスマートフォン100のハードウェア構成について、詳細に説明する。
図3は、本開示の実施形態に係るスマートフォン100のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0032】
スマートフォン100は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、スマートフォン100は、更に、ホストバス907と、ブリッジ909と、外部バス911と、インターフェース913と、入力装置915と、出力装置917と、ストレージ装置919と、位置情報取得装置921と、第2通信装置923と、第1通信装置925とを備える。
【0033】
CPU901は、中心的な処理装置及び制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、又は外部接続機器927に記録された各種プログラムに従って、スマートフォン100内の動作全般又はその一部を制御する。なお、CPU901は、処理部102の機能を有してもよい。ROM903は、CPU901が利用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901が利用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
【0034】
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
【0035】
入力装置915は、例えば静電式または感圧式のタッチパネル、ボタン、スイッチ及びジョグダイヤルなどユーザが操作する操作手段である。さらに、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。ユーザは、この入力装置915を操作することにより、スマートフォン100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。なお、入力装置915は、操作部110の機能を有してもよい。
【0036】
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、液晶ディスプレイ装置、ELディスプレイ装置及びランプなどの表示装置、またはスピーカ及びヘッドホンなどの音声出力装置などがある。出力装置917は、例えば、スマートフォン100が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、スマートフォン100が行った各種処理により得られた結果を、テキスト又はイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。なお、出力装置917の表示装置は、表示部112の機能を有してもよい。
【0037】
ストレージ装置919は、スマートフォン100において用いられるデータを格納するための装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、及び外部から取得した各種データなどを格納する。なお、ストレージ装置919は、第1記憶部114の機能を有してもよい。
【0038】
位置情報取得装置921は、スマートフォン100に内蔵、あるいは外付けされる。位置情報取得装置は、例えば、地球の上空を周回する人工衛星からのメッセージを受信し、受信されたメッセージに含まれる情報を用いて三角測量を行うGPS受信機である。また位置情報取得装置は、セルラ通信ネットワークの基地局から送信される位置情報に基づいて位置情報を取得する受信機回路であってもよい。ここでスマートフォン100の位置情報の取得に用いられる基地局から送信される位置情報は、1つの基地局から送信される位置情報であってもよく、複数の基地局から送信される位置情報であってもよい。複数の基地局から送信される位置情報が用いられる場合、位置情報取得装置921は、三角測量を用いてスマートフォン100の位置情報を取得してもよい。
【0039】
第2通信装置923は、外部接続機器927と通信を確立することによって、外部接続機器927との間でデータを交換するために用いられる。この第2通信装置923によって外部接続機器927と接続されることで、スマートフォン100は、外部接続機器927から直接各種データを取得したり、外部接続機器927に各種データを送信したりする。なお、第2通信装置923の一例は、非接触型IC(Integrated Circuit)チップを搭載した電子回路である。また、第2通信装置923は、NFCのリーダ/ライタ機能を有してもよい。また、このとき、外部接続機器927は、電子マネーに対応したICカードを含む、リーダ/ライタ機能を介して第2通信装置923と通信される機器であってもよい。
【0040】
第1通信装置925は、例えば、通信網929に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。第1通信装置925は、例えば、3GPPが規定する規格に準拠して動作するモデム回路である。3GPPが規定する規格に準拠する通信方式は、例えばW-CDMA、LTEなどである。第1通信装置925は、例えば、インターネットまたは通信事業者のネットワークとの間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、第1通信装置925に接続される通信網929は、無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、通信事業者のネットワーク等であってもよい。
【0041】
(2-3.サーバ200の機能構成)
以上では、本実施形態のスマートフォン100の機能およびハードウェア構成について説明された。以下では、本実施形態のサーバ200の機能およびハードウェア構成について説明される。
【0042】
図4は、本実施形態の情報処理方法に係る処理を行うことが可能な、サーバ200の構成の一例を示すブロック図である。サーバ200は、例えば、処理部202と、通信部204と、記憶部206とを備える。
【0043】
処理部202は、サーバ200の各構成からの信号を処理する。例えば処理部202は、通信部204から送られてくる信号の復号処理を行い、データを抽出する。また処理部202は、記憶部206からデータを読み出し、読み出されたデータに対する処理を行う。なお、後述される
図7、8、9、15、18および19で示されるサーバ200の処理は、処理部202によって行われる。
【0044】
通信部204は、有線通信または無線通信によって外部装置と通信を行う通信部であり、例えばEthernetに準拠する通信方式を用いて通信を行ってもよい。記憶部206は、処理部202によって利用される各種のデータを格納する。本実施形態では、記憶部206は、地図データを記憶していてもよい。また記憶部206は、地図上の所定の場所と当該所定の場所で利用可能な決済方法の種類とを関連付けるデータベースを格納していてもよい。
【0045】
(2-4.サーバ200のハードウェア構成)
以下では、
図5を参照しながら、本開示の実施形態に係るサーバ200のハードウェア構成について、詳細に説明する。
図5は、本開示の実施形態に係るサーバ200のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0046】
サーバ200は、主に、CPU801と、ROM803と、RAM805と、を備える。また、サーバ200は、更に、ホストバス807と、ブリッジ809と、外部バス811と、インターフェース813と、入力装置815と、出力装置817と、ストレージ装置819と、ドライブ821と、接続ポート823と、通信装置825とを備える。
【0047】
CPU801は、中心的な処理装置及び制御装置として機能し、ROM803、RAM805、ストレージ装置819、又はリムーバブル記録媒体827に記録された各種プログラムに従って、サーバ200内の動作全般又はその一部を制御する。なお、CPU801は、処理部202の機能を有してもよい。ROM803は、CPU801が利用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM805は、CPU801が利用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス807により相互に接続されている。
【0048】
入力装置815は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ及びレバーなどサーバ運用者が操作する操作手段である。また入力装置815は、例えば、上記の操作手段を用いてサーバ運用者により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU801に出力する入力制御回路などから構成されている。サーバ運用者は、この入力装置815を操作することにより、サーバ200に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0049】
出力装置817は、取得した情報をユーザに対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置及びランプなどの表示装置や、スピーカ及びヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置817は、例えば、サーバ200が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、サーバ200が行った各種処理により得られた結果を、テキスト又はイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
【0050】
ストレージ装置819は、サーバ200の記憶部206の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置819は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置819は、CPU801が実行するプログラムや各種データ、及び外部から取得した各種データなどを格納する。なお、ストレージ装置819は、記憶部206の機能を有してもよい。
【0051】
ドライブ821は、記録媒体用リーダライタであり、サーバ200に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ821は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体827に記録されている情報を読み出して、RAM805に出力する。また、ドライブ821は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体827に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体827は、例えば、DVDメディア、HD-DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア等である。また、リムーバブル記録媒体827は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、又は、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体827は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)又は電子機器等であってもよい。
【0052】
接続ポート823は、機器をサーバ200に直接接続するためのポートである。接続ポート823の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート等がある。接続ポート823の別の例として、RS-232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ポート等がある。この接続ポート823に外部接続機器829を接続することで、サーバ200は、外部接続機器829から直接各種データを取得したり、外部接続機器829に各種データを提供したりする。
【0053】
通信装置825は、例えば、通信網831に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置825は、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置825は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置825は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置825に接続される通信網831は、有線又は無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信又は衛星通信等であってもよい。
【0054】
<3.決済方法表示システムにおける情報処理方法>
(3-1.第1の情報処理方法)
以上では、本実施形態の決済方法表示システムを構成する各装置の構成について説明された。以下では、本実施形態の決済方法表示システムにおける情報処理方法について説明される。なお、以下では電子マネーの種類を示す表示が地図上で表示される例について説明する。しかしながら同様な方法で、クレジットカードの種類を示す表示が地図上で表示されてもよい。
【0055】
図6は、サーバ200が生成する地図データに基づいて、スマートフォン100の表示部112に表示される地図の画面を示す図である。本実施形態では、スマートフォン100で地図を表示するアプリケーションまたはブラウザを用いて
図6に示されるような地図が表示される。なお、以下では、電子マネーの種類を示す表示10A、10B、10C、10Dを総称して、電子マネーの種類を示す表示10と記載することがある。また、店舗を示す表示20A、20B、20C、20Dを総称して、店舗を示す表示20と記載することがある。
【0056】
図6では、地図上の所定の場所の一例である店舗において、利用可能な電子マネーの種類を示す表示10が表示される。ここで利用可能な電子マネーの種類を示す表示10は、店舗と関連付けて表示される。具体的には、利用可能な電子マネーの種類を示す表示10は、店舗を示す表示20の周囲に表示される。
【0057】
図6では、利用可能な電子マネーの種類を示す表示10として、電子マネーAが利用可能であることを示す表示10Aが、正方形の表示を用いて表されている。また、電子マネーBが利用可能であることを示す表示10Bが、六角形の表示を用いて表されている。また、電子マネーCが利用可能であることを示す表示10Cが、長方形の表示を用いて表されている。また、電子マネーDが利用可能であることを示す表示10Dが、楕円形の表示を用いて表されている。
【0058】
つまり表示20Aが示す店舗Aでは電子マネーA、B、Cが利用可能であり、表示20Bが示す店舗Bでは電子マネーA、B、Dが利用可能であり、表示20Cが示す店舗Cでは電子マネーBが利用可能である。
【0059】
このように本実施形態の決済方法表示システムでは、所定の場所で利用可能な複数の電子マネーの種類を示す表示10が地図上に表示される。これによってユーザは、所定の場所で利用できる電子マネーの種類を容易に認識することができる。特に旅行者などの、現在ユーザがいる地域の店舗に詳しくないユーザが、どの電子マネーがどの店舗で利用できるかを容易に認識できるため、電子マネーの利用が促進される。また、本実施形態の決済方法表示システムでは、複数の利用可能な電子マネーの種類を示す表示10が、電子マネーの種類ごとに異なる表示形態で地図上に表示される。これによってユーザは、利用できる電子マネーの種類をさらに容易に認識することができる。
【0060】
さらに店舗を表す表示20に関して、ユーザのスマートフォン100に登録されている電子マネーが利用可能であることを示す表示20A、20B、20Cが表示される。またユーザのスマートフォン100に登録されている電子マネーが利用できないことを示す表示20Dが表示される。このように本実施形態の決済方法表示システムでは、店舗を表す表示20に関して、ユーザのスマートフォン100に登録されている電子マネーが利用可能である店舗(例えば店舗A、店舗B、店舗C)と、ユーザのスマートフォン100に登録されている電子マネーが利用できない店舗(例えば店舗D)とで、表示方法が異なる。これによってユーザは、ユーザのスマートフォン100に登録されている電子マネーが利用できる店舗と、ユーザのスマートフォン100に登録されている電子マネーが利用できない店舗とを容易に区別することができる。なお、店舗を表す表示20は、店舗で電子マネーが利用可能であることを示す表示と、店舗で電子マネーが利用できないことを示す表示とで、表示形態が異なってもよい。
【0061】
また、ユーザが店舗を表す表示20をタップすることなどの所定の操作を行うことによって、店舗に関する情報を参照できてもよい。ここで店舗に関する情報とは、店舗名、店舗の営業時間、店舗の電話番号、店舗の住所、店舗のe-Mailアドレス、店舗の商品情報等が含まれてもよい。また店舗に関する情報には、店舗の広告に関する情報が含まれてもよい。
【0062】
なお
図6では、スマートフォン100の位置を示す表示30が、表示されている。このスマートフォン100の位置を示す表示30を表示するために用いられる位置情報は、スマートフォン100に備えられる位置情報取得部116によって取得される。例えば位置情報は、GPSを用いて取得されてもよく、セルラ通信ネットワークの基地局の位置情報に基づいて取得されてもよい。
【0063】
以上では、本実施形態の決済方法表示システムで用いられる表示方法について説明された。以下では、
図6で示される画面を表示させるための情報処理方法について説明される。
図7は、本実施形態の決済方法表示システムで用いられる情報処理方法の一例を示す図である。
【0064】
最初にS100においてスマートフォン100の処理部102は、スマートフォン100に登録されている電子マネーの種類を認識するために、第2記憶部108を参照する。ここでスマートフォン100に利用登録されている電子マネーとは、例えばスマートフォン100に備えられるNFCによって利用可能な電子マネーであってもよい。スマートフォン100への電子マネーの利用登録は、例えば電子マネーカードに記載されている固有の識別番号をアプリケーションに登録することによって行われてもよい。この固有の識別番号の登録は、NFCによって電子マネーカードのチップに記憶されている情報を読み取ることによって行われてもよく、ユーザによって手入力されてもよく、スマートフォン100の撮像装置によって、電子マネーカードに記載されている識別番号を認識することによって行われてもよい。
【0065】
次にS102においてスマートフォン100の第2記憶部108は、利用登録されている電子マネーの種類を処理部102に送る。例えば
図7においては、電子マネーAおよびBがスマートフォン100に利用登録されている電子マネーとして処理部102に通知される。
【0066】
次にS104においてスマートフォン100の処理部102は、位置情報取得部116によって取得された位置情報と、表示対象とする電子マネーの種類をサーバ200に送信する。ここで表示対象とは、地図上で電子マネーの種類を示す表示10を表示する電子マネーの種類のことを意味する。なお
図7では、スマートフォン100に利用登録されている電子マネーの種類が電子マネーAおよびBであるので、電子マネーAおよびBが表示対象の電子マネーの種類としてサーバ200に送信される。
【0067】
なお、S104において送信される位置情報は、位置情報取得部116によって取得される位置情報に限られない。例えばS104において送信される位置情報は、ユーザが操作部110を操作することによって特定した位置に関する情報であってもよい。つまり、ユーザは表示部112に表示されている地図において、操作部110を操作することによって、地図上の特定の場所を指定してもよい。そしてスマートフォン100は、ユーザによって特定された位置に関する情報をS104において送信してもよい。
【0068】
次にS106においてサーバ200は、スマートフォン100から受信された表示対象の電子マネーの種類を確認する。S106では、電子マネーAおよびBが表示対象の電子マネーとしてサーバ200に認識される。
【0069】
次にS108においてサーバ200は、スマートフォン100から取得された情報に基づいて、地図データを生成する。S108で行われる処理の詳細について、
図8を用いて説明する。
【0070】
図8は、サーバ200が地図データを生成するために行う情報処理を詳細に説明する図である。S1002においてサーバ200は、スマートフォン100から受信された位置情報に基づいて、表示する地図の範囲を確定する。ここで表示する地図の範囲は、スマートフォン100から受信された位置情報が示す位置を含むように決定され、また予め設定された縮尺に基づいて決定されてもよい。
【0071】
次にS1004においてサーバ200は、決定された範囲に店舗を示す情報があるか否かを判定する。そして決定された範囲に店舗がある場合、S1006においてサーバ200は、記憶部206に記憶されているデータベースを参照する。ここで当該データベースには、店舗と当該店舗で利用可能な電子マネーの種類とが対応付けられて記憶されていてもよい。そしてサーバ200は、データベースを参照することによって、店舗と当該店舗で利用可能な電子マネーの種類とを特定する。なお、S1004において決定された範囲に店舗を示す情報が無い場合、処理はS1012に進む。なお、S1004およびS1006の判定に用いるために、サーバ200は、上述したように各電子マネー事業者等から予め店舗の所在位置、電子マネーを利用可能か否かを識別するための情報を受け取り、記憶部206に記憶していてもよい。また、S1004において決定された範囲に店舗を示す情報が無い場合、サーバ200は、店舗が発見されるまで表示する地図の範囲を広げてもよい。この拡大される範囲は、予めユーザによって設定されていてもよく、ユーザは、拡大される地図の範囲の上限を予め設定できてもよい。このような処理によって、ユーザは、容易に電子マネーを利用できる店舗を発見することができる。
【0072】
次にS1008においてサーバ200は、S1006で特定された店舗で利用可能な電子マネーの種類と、S104においてスマートフォン100から受信された表示対象となる電子マネーの種類とを比較する。ここで例えばS1008において特定された店舗において利用可能な電子マネーの種類が、電子マネーA、BおよびCであり、スマートフォン100から受信された表示対象となる電子マネーの種類が電子マネーAおよびBである場合、サーバ200は、地図上に表示する電子マネーの種類は電子マネーA、BおよびCであると判定する。
【0073】
ここで、スマートフォン100から受信された表示対象となる電子マネーの種類に含まれない電子マネーCが表示対象としてサーバ200に判定される理由は、電子マネーCの利用を促進するためである。上述したサーバ200による地図上に表示させる電子マネーの種類の決定方法は、
図6において店舗Aを示す表示20Aに関連付けて表示される電子マネーの種類(電子マネーA、BおよびC)の決定方法に対応する。
【0074】
またS1008において特定された店舗において利用可能な電子マネーの種類が、電子マネーBであり、スマートフォン100から受信された表示対象となる電子マネーの種類が電子マネーAおよびBである場合、サーバ200は、表示する電子マネーの種類を電子マネーBと判定してもよい。このサーバ200による地図上に表示させる電子マネーの種類の決定方法は、
図6における店舗Cに関連付けて表示される電子マネーの種類(電子マネーB)の決定方法に対応する。
【0075】
つまりサーバ200は、スマートフォン100から受信された表示対象となる電子マネーの種類が、店舗において利用可能な電子マネーの種類に1つでも含まれる場合、店舗において利用可能な電子マネーの種類の全てを地図上に表示する対象である電子マネーの種類として判定してもよい。これによって、スマートフォン100に利用登録されている電子マネーの種類以外の電子マネーの利用の可否がユーザによって認識される。よって、ユーザは、どの電子マネーの種類が利用しやすいかを認識することができる。
【0076】
なお、当然ながら、店舗において利用可能な電子マネーの種類が、電子マネーA、BおよびCであり、スマートフォン100から受信された表示対象となる電子マネーの種類が電子マネーAおよびBである場合、S1008においてサーバ200は、地図上で表示する電子マネーの種類を電子マネーAおよびBと判定してもよい。つまりサーバ200は、スマートフォン100から受信された表示対象となる電子マネーの種類以外を表示しないように、地図上で表示する対象である電子マネーの種類を特定してもよい。これによってユーザは、ユーザが利用登録している電子マネーを利用できる店舗を容易に認識することができる。
【0077】
そしてS1012においてサーバ200は、S1010およびS1004で行われた処理に基づいて地図データを生成する。具体的には、S1004において決定された範囲に店舗がある場合、サーバ200は、S1010で特定された電子マネーの種類を示す表示10を店舗を示す表示20と関連付けて表示するように、地図データを生成する。S1004において決定された範囲に店舗がない場合、サーバ200は、S1002において決定された範囲の地図データを生成する。このとき、生成される地図データには、店舗を表す表示20は含まれない。
【0078】
図7の説明に戻ると、S110においてサーバ200は、S108において生成された地図データをスマートフォン100に送信する。そしてS112においてスマートフォン100は、S110において受信された地図データに基づいて、地図を表示する。これによって
図6に示されたような画面が、スマートフォン100の表示部112に表示される。
【0079】
なお、上述した例は、スマートフォン100に利用登録されている電子マネーの種類に関する処理について説明された。しかしながら、スマートフォン100の第2記憶部108は、ユーザが所持しているが、スマートフォン100に利用登録されていない電子マネーの種類を記憶してもよい。そして、S100においてスマートフォン100の処理部102は、当該記憶されている電子マネーに関する情報を取得するために第2記憶部108を参照する。そしてS102において第2記憶部108は、記憶されている電子マネーの種類を処理部102に送る。以下の処理は、上述した処理と同様に行われてもよい。また上述した例は電子マネーに関する例であったが、クレジットカードの種類を示す表示を表示する情報処理方法も同様な方法で行われてもよい。具体的には、スマートフォン100の第2記憶部108には、ユーザが利用登録している、または所持しているクレジットカードに関する情報が記憶されていてもよい。
【0080】
以上では、スマートフォン100で利用可能な電子マネーが登録されている場合に、当該登録されている電子マネーの種類に基づいて、店舗で利用可能な電子マネーの種類を示す表示10が地図上で表示される例に関する情報処理方法が説明された。なお、上述した情報処理方法において、さらにユーザは、表示対象としない電子マネーの種類を設定できてもよい。
図9は、ユーザが、表示対象としない電子マネーの種類を設定できる場合の情報処理方法の例を示す図である。
【0081】
なお
図9において、S200~202、S210~S216については、
図7のS100~S102、S106~S112にそれぞれ対応するため、詳細な説明はしない。
【0082】
S204において、スマートフォン100の処理部102は、ユーザによって表示をしない対象として設定されている電子マネーの種類を特定するために、第1記憶部114を参照する。第1記憶部114には、ユーザが予め設定した表示を行わない電子マネーの種類が記憶されている。例えば
図9においては、電子マネーBが、表示を行わない電子マネーの種類として設定されている。
【0083】
よって、S206において第1記憶部114は、表示を行わない電子マネーの種類として電子マネーBが設定されていることを処理部102に送る。そしてS208においてスマートフォン100は、電子マネーAを表示対象の電子マネーとしてサーバ200に送信する。これは、電子マネーAおよびBが利用登録されているものの、電子マネーBは、ユーザによって表示対象としない設定がされているためである。後続のS210~S216の処理においては、地図上に表示する対象が電子マネーAであるとして処理が行われる。
【0084】
図10は、
図9による情報処理が行われた場合に、スマートフォン100の表示部112において表示される地図の画面を示す図である。
図6と
図10とを比較すると、
図6において店舗Cを示す表示20Cに関連付けられて表示されていた電子マネーBを示す表示10Bが、
図10では表示されていない。これは、店舗Cでは、電子マネーB以外は利用できないため、表示対象である電子マネーAが店舗Cにおいて利用できないからである。しかしながら店舗Cを示す表示20Cは、店舗Aを示す表示20Aおよび店舗Bを示す表示20Bと同様、電子マネーが利用可能であることを示す表示となっている。これによってユーザは、店舗Cにおいて電子マネーが利用可能であることは認識できる。
【0085】
なお、店舗Aおよび店舗Bにおいて、表示を行わない対象である電子マネーBを示す表示10Bが表示されている。これは、店舗Aおよび店舗Bでは、表示対象である電子マネーAが利用可能であるため、電子マネーBが表示される。これによって、電子マネーBの利用が促進される。しかし当然ながら、店舗Aおよび店舗Bにおいて、表示を行わない対象である電子マネーBを示す表示10Bは表示されなくてもよい。
【0086】
上述したように、本実施形態の決済方法表示システムでは、店舗を示す表示20に関連付けて当該店舗で利用可能な電子マネーの種類を示す表示10が表示される。このように店舗で利用可能な電子マネーの種類を示す表示10が表示されることによって、ユーザは容易に店舗で利用可能な電子マネーを認識することができる。しかしながら都市部においては、地図上に多くの情報が密集して表示されるため、表示が煩雑となり、どの電子マネーの種類を示す表示10が、どの店舗に関連付けて表示されているか認識することが困難となることが想定される。
【0087】
したがって、本実施形態の決済方法表示システムでは、電子マネーの種類を示す表示10は、簡易表示されてもよい。
図11は、電子マネーの種類を示す表示10を簡易表示するために、ユーザによって行われる操作の一例を示す図である。
【0088】
例えば操作部110がタッチパネルである場合、
図11に示されるように、ユーザが、表示されている電子マネーの種類を示す表示10の周囲を囲むように指で表示部112をなぞることによって、電子マネーの種類を示す表示10は、簡易表示されてもよい。
【0089】
図12は、
図11で示される操作によって、電子マネーの種類を示す表示10が、簡易表示される例を示す図である。このとき
図12で示されるように、電子マネーの種類を示す簡易表示12A、12Bおよび12Cは、店舗を示す表示20の一部に重畳されるように表示されてもよい。
【0090】
また、電子マネーの種類を示す簡易表示12は、各電子マネーの種類に応じて異なる色で表示されてもよく、異なる形状で表示されてもよい。また電子マネーの種類を示す簡易表示12は、店舗を示す表示20に対して、簡易表示される前の電子マネーの種類を示す表示10と同じ位置に表示されてもよい。
【0091】
つまり電子マネーAを示す簡易表示12Aは、簡易表示される前の電子マネーAを示す表示10Aと同じく、店舗を示す表示20に対して右上に表示されてもよい。また電子マネーBを示す簡易表示12Bは、簡易表示される前の電子マネーBを示す表示10Bと同じく、店舗を示す表示20に対して右下に表示されてもよい。また電子マネーCを示す簡易表示12Cは、簡易表示される前の電子マネーCを示す表示10Cと同じく、店舗を示す表示20に対して左上に表示されてもよい。
【0092】
以上のように電子マネーの種類を示す簡易表示12が表示されることによってユーザは、より容易に店舗において利用可能な電子マネーを認識することができる。
【0093】
(3-2.第2の情報処理方法)
以上では、本実施形態の決済情報表示システムにおける第1の情報処理方法について説明された。以下では、本実施形態の決済情報表示システムにおける第2の情報処理方法について説明される。第2の情報処理方法では、電子マネーの利用に基づいて、電子マネーによって決済されたことに対する特典が付与される例が説明される。
【0094】
電子マネーでは、電子マネーの運営会社によって特典が付与されることがある。例えば、所定の額以上の決済を所定の電子マネーを用いて行った場合に、特典として当該電子マネーと交換できるポイントが付与されたり、またはくじなどのポイントを獲得するためのイベントを行うことができたりすることがある。
【0095】
このような特典は、電子マネーの利用を促進するために提供される。よってこのような特典に関する表示が、電子マネーに関連する表示として地図上に表示されることによって、ユーザは、特典を得ることができる電子マネーの種類を容易に認識することができる。これによって、特典が付与される電子マネーの利用をユーザに対して促進することができる。なお、上述したような特典には、電子マネーの利用の前に予め特典に参加することを登録する特典があり、ユーザは所定の操作によって、当該特典への参加を事前に登録してもよい。
【0096】
図13は、電子マネーに関連する表示として特典の内容を示す表示40が表示される例を示す図である。
図13に示される特典の内容を示す表示40には、「電子マネーBで500円以上利用することによって、10ポイントの特典が付与される」ことを示す情報が含まれている。また、当該特典に登録することを促す登録ボタンが、特典の内容を示す表示40内に設けられている。
【0097】
また、
図13に示される特典の内容を示す表示40には、「電子マネーCで1,000円以上利用することによって、15ポイントの特典が付与される」ことを示す情報が含まれている。また、当該特典に登録することを促す登録ボタンが、特典の内容を示す表示40内に設けられている。ユーザは、特典の内容を示す表示40内に設けられている登録ボタンをタップすることによって当該特典に登録することができる。そしてユーザは、当該特典に登録した後に、当該特典を得るための条件を満たす電子マネーの利用を行うことにより、特典を受けることができる。
【0098】
なお、
図13に示される特典は、表示20Aで示される店舗Aで、特典の内容を示す表示40内に示される条件を満たす電子マネーの利用を行った場合に付与されてもよい。また、利用する店舗に関係なく、単に特典の内容を示す表示40内に示される条件を満たす電子マネーの利用を行った場合に特典が付与されてもよい。特典の条件に関しては、
図16において詳述される。
【0099】
なお、都市部においては、地図上に多くの情報が密集して表示されるため、
図13に示されるように特典の内容を示す表示40を表示することは困難である。よって
図14に示されるように、最初に表示される画面では、電子マネーBに関する特典があることを示す表示50が、電子マネーBを示す表示10Bに重畳させて表示されてもよい。そしてユーザが、電子マネーBに関する特典があることを示す表示50または電子マネーBを示す表示10Bをタップすることによって、特典の内容を示す表示40が表示されてもよい。これによってユーザは、電子マネーに関して特典があることを容易に認識することができ、また各情報を示す表示がユーザに認識されやすいように表示される。
【0100】
図15は、上述した特典の内容を示す表示40および電子マネーに関する特典があることを示す表示50を表示させるための情報処理方法の一例を示す図である。なお
図15において、S300~306、S312~S314については、
図7のS100~S106、S110~S112にそれぞれ対応するため、詳細な説明はしない。
【0101】
S306においてスマートフォン100から取得される表示対象である電子マネーの種類が判定されると、次にS308においてサーバ200は、電子マネーに対して設定されている特典条件を確認する。このときサーバ200は、電子マネーの種類と、当該電子マネーの種類に対する特典の条件とが対応付けてられているデータベースを記憶部206に記憶していてもよい。そしてサーバ200は、当該データベースを参照することによって、電子マネーの種類に対する特典条件を確認してもよい。
【0102】
なお、S308において特典条件が確認される電子マネーの種類は、S304においてスマートフォン100から取得される表示対象の電子マネーの種類であってもよく、すべての電子マネーの種類であってもよい。また、S308において確認される特典条件については、
図16を用いて後述される。
【0103】
そしてS310においてサーバ200は、S308において確認された電子マネーに対する特典に関する情報が、地図上で店舗を示す表示20または当該店舗で利用可能な電子マネーの種類を示す表示10と関連付けて表示されるように、地図データを生成する。ここで電子マネーに対する特典に関する情報とは、
図13および
図14において説明された、特典の内容を示す表示40または特典があることを示す表示50である。
【0104】
以上では、特典の内容を示す表示40および電子マネーに関する特典があることを示す表示50を表示させるための情報処理方法の一例について説明された。次に
図15のS308において、サーバ200によって確認される特典の条件の例について説明される。
【0105】
図16は、
図15のS308において、サーバ200によって確認される特典の条件の例を示す図である。例えば、特典の条件は、「利用場所」、「利用額」、「利用期間/利用頻度」、「利用種類」、「グループ利用」および「指定商品購入」のように、複数の条件に基づいて設定されてもよい。なお、以下で説明される特典条件は、1種類の電子マネーに関する条件であってもよく、複数の種類の電子マネーの組合せに関する条件であってもよい。
【0106】
また「利用場所」に関する特典条件は、ユーザが所定の期間中にn箇所(nは、予め設定された自然数)以上の店舗で、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用する、という条件であってもよい。具体的には、特典条件は、ユーザが期間中にn箇所以上の店舗で、電子マネーAを利用する、という条件であってもよい。
【0107】
また特典条件は、ユーザが所定の期間中にn箇所以上の店舗で、電子マネーAおよび/または電子マネーBを利用する、という条件であってもよい。つまり、ユーザが、期間中にn箇所以上の店舗で電子マネーAか、電子マネーBのいずれか1種類を利用すれば、特典が付与されてもよい。また、ユーザが、所定の期間中にn箇所以上の店舗で電子マネーAおよび電子マネーBの両方を利用した場合に、特典が付与されてもよい。なお、特典条件に含まれる、利用が必要な電子マネーの種類および電子マネーの利用が必要な店舗は、例えば特典の運営事業者によって予め指定されてもよい。これによって、特定の電子マネーの利用および特定の店舗での電子マネーの利用が促進される。
【0108】
同様に「利用場所」に関する特典条件は、ユーザが所定の期間中に予め特典登録した店舗でn円以上、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用する、という条件であってもよい。ここで特典登録とは、
図13において説明されたように、ユーザが、予め特典に参加することを登録することを意味する。
【0109】
次に「利用額」に関する特典条件は、ユーザが所定の期間中に、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用した総額がn円以上である、という条件であってもよい。
【0110】
また「利用額」に関する特典条件は、ユーザが所定の期間中に店舗の情報を参照した後に、当該店舗で、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用した総額がn円以上である、という条件であってもよい。ここでユーザが店舗の情報を参照することは、
図6を用いて説明されたように、ユーザが店舗を表す表示20をタップすることによって、店舗に関する情報を参照すること等であってもよい。
【0111】
また「利用額」に関する特典条件は、ユーザが所定の期間中に、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用した総額が、所定の期間中に、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用した人の利用額の中で所定の順位以内である、という条件であってもよい。また「利用額」に関する特典条件は、ユーザが所定の期間中に、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用した総額が、ランダムに設定された利用額と一致する、という条件であってもよい。
【0112】
次に「利用期間/利用頻度」に関する特典条件は、ユーザが所定の電子マネーの種類の利用を開始してから所定の期間(例えばnヶ月)経過した、という条件であってもよい。また「利用期間/利用頻度」に関する特典条件は、ユーザが所定の電子マネーの種類を前回利用してから所定の期間(例えばnヶ月)経過した、という条件であってもよい。
【0113】
また「利用期間/利用頻度」に関する特典条件は、ユーザが、所定の期間(例えば1週間または1ヶ月)において連続して(例えばn週間またはnヶ月)、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用する、という条件であってもよい。
【0114】
また「利用期間/利用頻度」に関する特典条件は、ユーザが、所定の日数(例えばn日間)連続して、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用する、という条件であってもよい。
【0115】
また「利用期間/利用頻度」に関する特典条件は、ユーザが、所定の期間(例えば1週間または1ヶ月)においてn日以上、所定の種類、または複数の種類の電子マネーを利用する、という条件であってもよい。
【0116】
次に「利用種類」に関する特典条件は、ユーザが所定の期間において、n種類以上の電子マネーを利用する、という条件であってもよい。
【0117】
次に「グループ利用」に関する特典条件では、特典を受けるためのグループが予め設定される。ここで予め設定されるグループは任意のユーザをメンバとして含むグループであってもよく、例えばグループは、家族であってもよく、会社であってもよい。しかしながらグループの属性またはグループに属するユーザの属性は、これらに限られない。
【0118】
そして「グループ利用」に関する特典条件は、事前登録されたグループに属するメンバ(ユーザ)の所定の期間における所定の種類、または複数の種類の電子マネーの利用総額が、n円以上である、という条件であってもよい。
【0119】
また「グループ利用」に関する特典条件は、事前登録されたグループに属するメンバの全員が所定の期間において、所定の種類、または複数の種類の電子マネーをn円以上利用する、という条件であってもよい。このように予めグループが設定されることによって、グループ内のメンバが異なる電子マネーの種類を利用している場合に、当該複数の電子マネーの利用が促進される。
【0120】
次に「指定商品購入」に関する特典条件は、ユーザが、事前に指定された商品を、電子マネーを利用して購入する、という条件であってもよい。事前に指定された商品は、特典を付与する運営主体によって指定されてもよく、店舗によって予め指定されてもよい。またこのとき、当該商品を購入するために利用される電子マネーの種類が指定されてもよい。なお、上述した特典条件を判定するために、購入された商品またはサービスに関する情報、購入に利用された電子マネーの種類、購入したユーザに関する情報などが、POSデータから取得されてもよい。
【0121】
以上では、本実施形態で設定される特典条件の一例が説明された。以下では、電子マネーに関する情報として、電子マネーの残高が表示される例について説明される。一般的にスマートフォン100に登録されている電子マネーの残高は、スマートフォン100に記憶される。本実施形態では、電子マネーの残高は、第2通信部106の第2記憶部108に記憶される。しかしながら電子マネーの残高は、どの装置に記憶されてもよく、上述された例に限られない。
【0122】
図17は、上述したように、電子マネーの残高を示す表示60が表示される例について示される図である。
図17に示される例では、スマートフォン100に電子マネーAと電子マネーBが利用登録されている。
【0123】
したがって
図17では、電子マネーAの残高が1,000円であることを示す残高表示60Aと、電子マネーBの残高が450円であることを示す残高表示60Bとが、電子マネーの種類を示す表示10Aおよび10Bの下に表示されている。なお、電子マネーCに関しては、スマートフォン100に利用登録がされていないため、残高は表示されない。
【0124】
なお、
図17では、電子マネーBに関する残高を示す表示60Bの表示形態は、電子マネーAに関する残高を示す表示60Aの表示形態と異なっている。これは、電子マネーBに関する特典を得るための条件に対して、電子マネーBの残高が不足していることを示す。
【0125】
例えば、
図14で示されたように、電子マネーBに関する特典条件が、「電子マネーBで1,000円以上利用することで、15ポイントが付与される」という内容であった場合、電子マネーBの残高が450円であるので、電子マネーBの残高は、特典条件の金額に対して不足している。したがって、
図17に示されるように、電子マネーBに関する残高を示す表示60Bの表示形態は、電子マネーAに関する残高を示す表示60Aの表示形態と異なるように表示される。
【0126】
なお、電子マネーの残高が特典条件の金額に対して不足していることを示す残高を示す表示60の表示形態の変更は、例えば、表示される残高の文字の色が変更されることによって行われてもよい。また残高を示す表示60の表示形態の変更は、表示される残高の文字が斜体で表示されることによって行われてもよい。また残高を示す表示60の表示形態の変更は、残高を示す表示60の背景が変更されることによって行われてもよい。また残高を示す表示60の表示形態の変更は、残高を示す表示60の形状が変更されることによって行われてもよい。
【0127】
また、ユーザが、電子マネーの残高を示す表示60に対して所定の操作を行うことによって、電子マネーをチャージするための表示が行われてもよい。具体的には、ユーザが、電子マネーの残高を示す表示60をタップすることなどの所定の操作を行うことによって、ブラウザなどのアプリケーションが立ち上がり、電子マネーをチャージするための表示が行われてもよい。
【0128】
なお、電子マネーをチャージするための表示は、ユーザが、表示形態が変更されている電子マネーの残高を示す表示60をタップしたときに行われてもよい。これによって、特典条件の金額に対して残高が不足している電子マネーに対して、ユーザは、容易にチャージを行うことができる。
【0129】
図18は、上述した電子マネーの残高を示す表示60を行うための情報処理方法の例を示す図である。なお、
図18においては、電子マネーの残高を表示するために、
図7の情報処理方法から変更または付加された処理について説明される。したがって、S400~418において、以下に説明される処理以外は、
図15のS300~S314にそれぞれ対応する処理が行われる。
【0130】
最初にS400においてスマートフォン100の処理部102は、スマートフォン100に登録されている電子マネーの種類および残高を認識するために、第2記憶部108を参照する。次にS402においてスマートフォン100の第2記憶部108は、登録されている電子マネーの種類と残高を処理部102に送る。例えば
図18においては、電子マネーAおよびBがスマートフォン100に利用登録されている電子マネーとして処理部102に通知されてもよい。
【0131】
次にS404においてスマートフォン100の処理部102は、表示対象とする電子マネーの種類と残高に関する情報をサーバ200に送信する。ここでは、S402において、利用登録されている電子マネーの種類が電子マネーAおよびBであるので、電子マネーAおよびBが表示対象の電子マネーとしてサーバ200に送信され、また電子マネーAおよびBの残高がサーバ200に送信される。
【0132】
次にS406においてサーバ200は、スマートフォン100から受信された表示対象の電子マネーを確認する。次にS408においてサーバ200は、電子マネーに対して設定されている特典条件と、スマートフォン100から取得された残高とを比較する。そしてサーバ200は、スマートフォン100から取得された残高が、電子マネーに対して設定されている特典条件の金額に満たない場合、電子マネーの残高が不足していることを示す情報を生成する。ここでサーバ200は、どの種類の電子マネーの残高が、特典条件に対して不足しているかを判定し、電子マネーの残高が不足していることを示す情報を、電子マネーの種類毎に生成する。
【0133】
そしてS410においてサーバ200は、S408において生成された、どの種類の電子マネーの残高が電子マネーに対して設定されている特典条件の金額に対して不足しているかを示す情報を、スマートフォン100に送信する。
【0134】
次にS412においてスマートフォン100は、位置情報、表示対象の電子マネーの種類、電子マネーの残高、どの種類の電子マネーの残高が特典条件の金額に対して不足しているかを示す情報を、サーバ200に送信する。
【0135】
S414においてサーバ200は、店舗で利用可能な電子マネーの種類を示す表示10、店舗を示す表示20、特典の内容を示す表示40または特典があることを示す表示50および残高を示す表示60が、地図上で表示されるように、地図データを生成する。また、サーバ200は、ユーザが電子マネーの残高を示す表示60に対して所定の操作を行うことによって、電子マネーをチャージするための表示が行われるように、地図データを生成する。ここで残高を示す表示60に関して、S408において判断された電子マネーの残高が不足していることを示す情報に基づいて、地図データが生成される。つまり、電子マネーの残高が不足している場合、残高を示す表示60の表示形態は、上述したように変更されてもよい。
【0136】
そしてS416においてサーバ200は、S414において生成された地図データをスマートフォン100に送信する。S418においてスマートフォン100は、S416において受信された地図データに基づいて、地図を表示する。
【0137】
上述したように、電子マネーの残高を示す表示60が地図上に表示されることによって、ユーザは、容易にスマートフォン100における電子マネーの残高を認識することができる。また、スマートフォン100における残高が、電子マネーに対して設定されている特典条件の金額に満たない場合、電子マネーの残高を示す表示60の表示形態が、変更される。これによってユーザは、電子マネーの残高が、特典条件の金額に満たないことを容易に認識することができる。
【0138】
以上では、電子マネーの残高を示す表示60が表示される例について説明された。以下では、特典の付与が行われるときの情報処理方法について説明される。
図19は、特典の付与が行われるときの情報処理方法を示す図である。特典の付与は、
図19に示されるように、本実施形態の決済情報表示システムのサーバ200と、電子マネー事業者が管理するサーバ400との間で情報が交換されることによって、行われる。
【0139】
本実施形態の決済情報表示システムのサーバ200には、
図16を用いて説明されたような特典条件が記憶されている。また電子マネー事業者が管理するサーバ400には、電子マネーの利用履歴として、ユーザに関する情報、電子マネーの利用日時、利用店舗、利用額等が記憶されている。
【0140】
このような電子マネー事業者が管理するサーバ400が記憶する電子マネーの利用履歴に関する情報は、ユーザのプライバシーに関する情報であるので、端末間で送受信されることは好ましくない。よって、本実施形態では、決済情報表示システムのサーバ200は、特典条件が満たされているか否かを、電子マネー事業者が管理するサーバ400に問い合わせる。
【0141】
つまり
図19のS500において決済情報表示システムのサーバ200は、特典条件確認依頼を電子マネー事業者が管理するサーバ400に送信する。ここで特典条件確認依頼には、特典条件が含まれる。具体的には、サーバ200は、特定のユーザIDによって示されるユーザが、
図16に示された特典条件を満たしたか否かを、サーバ400に問い合わせる。
【0142】
次にS502においてサーバ400は、ユーザIDから当該ユーザの利用履歴を検索し、受信された特典条件を満たすか否かを確認する。そしてS504においてサーバ400は、特典条件確認結果をサーバ200に送信する。ここで特典条件確認結果には、ユーザID、確認された特典に関する情報、確認結果(肯定応答または否定応答)が含まれてもよい。
【0143】
そしてS506においてサーバ200は、受信された特典条件確認結果に基づいて特典が付与される。つまり、確認結果として肯定応答が受信された場合、サーバ200は、ユーザIDで識別されるユーザに確認された特典を付与する。また確認結果として否定応答が受信された場合、サーバ200は、特典の付与を行わない。
【0144】
以上説明されたように、本実施形態では、決済情報表示システムのサーバ200は、特典条件が満たされているか否かを、電子マネー事業者が管理するサーバ400に問い合わせる。これによって、ユーザのプライバシーに関する情報が端末間で交換されることなく、特典の付与が行われる。
【0145】
なお、上述した例では、サーバ200が、特典条件確認依頼をサーバ400に送信することによって、特典条件が達成されたかが確認された。しかしながらサーバ200は、スマートフォン100の第2記憶部108に記憶された情報を用いて特典条件が確認できる場合、スマートフォン100の第2記憶部108に記憶された情報を用いて特典条件が達成されたかを判定してもよい。
【0146】
このとき、スマートフォン100の第2記憶部108には、ユーザIDと、スマートフォン100に利用登録されている電子マネーの種類と、利用日時と、決済額が記憶される。そしてスマートフォン100は、これらの情報をサーバ200に送信し、サーバ200は、スマートフォン100から受け取った情報に基づいて、特典条件の確認を行ってもよい。
【0147】
また、サーバ200が、ユーザがどの電子マネーを用いてどの店舗で決済したかを知ることができる場合は、サーバ200は、サーバ400に特典条件確認依頼を送信することなくサーバ200において特典条件の達成を判定してもよい。なお、ユーザがどの電子マネーを用いてどの店舗で決済したかの情報は、例えば、店舗に設置されているリーダからリーダの識別情報、利用したユーザのユーザID、電子マネーの種類および決済額に関する情報が取得されることによって、取得されてもよい。また同様に、サーバ200は、レジまたはセンターに蓄積されているPOSデータから、電子マネーによって購入された商品またはサービスに関する識別情報を取得し、当該情報に基づいて特典条件の達成を判定してもよい。
【0148】
<4.補足事項>
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属する。
【0149】
例えば、上述した例では、本実施形態の情報処理を実行する情報処理装置の例としてスマートフォン100およびサーバ200が説明された。しかし、上述した装置はこれに限られない。例えばスマートフォン100の代わりとして、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、PDA、ウェアラブルデバイス、車載デバイスなどの情報処理装置が用いられてもよい。またサーバ200は、有線で他の装置と接続されていなくてもよく、持ち運び可能なコンピュータであってもよい。
【0150】
また、本実施形態の決済方法表示システムにおいて、複数の利用可能な電子マネーの種類を示す表示10は、店舗を表す表示20に対して決められた位置に表示されてもよい。例えば
図6において、電子マネーAを示す表示10Aは、店舗を表す表示20の右上に表示されるように予め設定されてもよい。また電子マネーBを示す表示10Bは、店舗を示す表示20の右下に表示されるように予め設定されてもよい。また電子マネーCを示す表示10Cは、店舗を表す表示20の左上に表示されるように予め設定されてもよい。また電子マネーDを示す表示10Dは、店舗を表す表示20の左下に表示されるように予め設定されてもよい。さらに店舗を表す表示20に対する電子マネーの種類を示す表示10の位置は、ユーザによって設定されてもよい。このように店舗を表す表示20に対する電子マネーの種類を示す表示10の位置が予め設定されることによって、ユーザはより容易に利用可能な電子マネーの種類を認識することができる。
【0151】
また上述した例では、サーバ200が地図データを生成した。しかしながら地図データの生成は、スマートフォン100によって行われてもよい。具体的には、スマートフォン100は、
図7のS108、
図9のS212、
図15のS310、
図18のS414の処理を行ってもよい。またスマートフォン100は、特典条件に関する処理を行ってもよい。具体的には、スマートフォン100は、
図15のS308、
図18のS408の処理を行ってもよい。
【0152】
また、スマートフォン100の処理部102およびサーバ200の処理部202を、
図7、8、9、15、18および19を用いて上述したような動作を行わせるためのコンピュータプログラムが提供されてもよい。また、このようなプログラムが記憶された記憶媒体が提供されてもよい。
【0153】
また、スマートフォン100の処理部102は、複数の機能ブロックを有してもよい。例えば、スマートフォン100の処理部102は、利用登録されている電子マネーに関する情報を確認する登録情報確認部と、第1通信部104および第2通信部106を制御する通信制御部と、表示部112を制御する表示制御部と、記憶部から情報を取得する情報取得部と、を含んでもよい。
【0154】
また、サーバ200の処理部202も、複数の機能ブロックを有してもよい。例えば、サーバ200の処理部202は、通信部204を制御する通信制御部と、表示対象サービスを確認する表示対象サービス確認部と、地図データを生成する地図データ生成部と、特典条件を確認する特典条件確認部と、残高不足を示す情報を生成する残高情報生成部と、特典条件確認依頼を生成する特典条件確認依頼生成部と、を含んでもよい。
【0155】
<5.むすび>
以上説明したように本開示の決済情報表示システムでは、複数の電子マネーの種類を示す表示10が地図上に表示される。このような決済情報表示システムによって、ユーザは、使用できる電子マネーの種類を地図上で容易に認識することができる。また、本開示の決済情報表示システムでは、電子マネーの利用に対する特典に関する情報が地図上に表示される。これによってユーザは、電子マネーの利用に対する特典を容易に地図上で認識することができる。
【0156】
また本実施形態では、複数の電子マネーの利用に基づいて、特典が付与される。これによって、複数の電子マネーの利用が促進される。
【0157】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
地図上の所定の場所で利用できる複数の決済方法の種類を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させる処理部を備える、情報処理装置。
(2)
前記処理部は、取得される前記決済方法の種類に基づいて、前記複数の決済方法の種類を示す表示を前記所定の場所と関連付けて表示させる、前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記処理部は、前記取得される前記決済方法の種類に基づいて、さらに前記取得される前記決済方法の種類とは異なる、前記所定の場所で利用できる前記決済方法の種類を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させる、前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記処理部は、取得される要求に基づいて、前記決済方法の種類を表す表示の簡易表示を表示させる、前記(1)から前記(3)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(5)
前記処理部は、さらに前記決済方法に関連する情報を前記地図上に表示させる、前記(1)から前記(4)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(6)
前記決済方法に関連する情報は、前記決済方法に関する特典の情報である、前記(5)に記載の情報処理装置。
(7)
前記決済方法に関する特典の情報は、前記決済方法に関する特典の内容を示す情報を含む、前記(6)に記載の情報処理装置。
(8)
前記決済方法に関する特典の情報は、前記決済方法に関する特典があることを示す情報を含む、前記(6)に記載の情報処理装置。
(9)
前記処理部は、前記決済方法に関する特典があることを示す情報を前記決済方法の種類を示す表示に重畳させて表示させる、前記(8)に記載の情報処理装置。
(10)
前記決済方法は電子マネーによる決済である、前記(1)から前記(9)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(11)
前記処理部は、前記電子マネーが利用できる前記所定の場所と、前記電子マネーが利用できない前記所定の場所とで異なる表示を表示させる、前記(10)に記載の情報処理装置。
(12)
前記処理部は、前記電子マネーの種類に関連する情報として取得される前記電子マネーの残高を表示させる、前記(10)または前記(11)に記載の情報処理装置。
(13)
前記処理部は、前記電子マネーの特典の条件の金額と前記電子マネーの残高とを比較し、前記電子マネーの残高が前記電子マネーの特典の条件の金額に満たない場合に前記電子マネーの残高の表示形態を変更する、前記(12)に記載の情報処理装置。
(14)
前記処理部は、ユーザが前記電子マネーの残高の表示に対して所定の操作を行うことによって、前記電子マネーをチャージするための表示が行われるように地図データを生成する、前記(12)または前記(13)に記載の情報処理装置。
(15)
前記処理部は、1または2以上の種類の前記決済方法の利用に基づいて、前記決済方法によって決済されたことに対する特典を付与する、前記(1)から前記(14)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(16)
前記処理部は、前記決済方法によって決済されたことに対する特典を、前記決済方法の利用場所、利用額、利用期間または利用頻度のうち少なくとも一つに基づいて付与する、前記(15)に記載の情報処理装置。
(17)
前記決済方法によって決済されたことに対する特典を受けるためのグループが設定され、
前記処理部は、前記グループに属するユーザによる前記決済方法の利用に基づいて、前記特典を付与する、前記(15)または前記(16)に記載の情報処理装置。
(18)
コンピュータに、地図上の所定の場所で利用できる複数の決済方法の種類を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させる、情報処理方法。
(19)
コンピュータに、地図上の所定の場所で利用できる複数の決済方法の種類を示す表示を、前記所定の場所と関連付けて表示させる機能を、実現させるプログラム。
【符号の説明】
【0158】
100 スマートフォン
200 サーバ
300 ネットワーク