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特許7127007視聴ルーム予約システム、及び、視聴ルーム予約方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】視聴ルーム予約システム、及び、視聴ルーム予約方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20220822BHJP
   G10K 15/04 20060101ALN20220822BHJP
【FI】
G06Q10/02
G10K15/04 302D
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019207344
(22)【出願日】2019-11-15
(65)【公開番号】P2021081872
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2021-03-15
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】396004833
【氏名又は名称】株式会社エクシング
(74)【代理人】
【識別番号】100157118
【弁理士】
【氏名又は名称】南 義明
(72)【発明者】
【氏名】桐原 恵洋
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 大介
(72)【発明者】
【氏名】先村 良歩
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 智也
(72)【発明者】
【氏名】神谷 友樹
(72)【発明者】
【氏名】高橋 佑平
【審査官】竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-281310(JP,A)
【文献】特開2017-134622(JP,A)
【文献】特開2007-034787(JP,A)
【文献】特開2004-086582(JP,A)
【文献】特開2002-202978(JP,A)
【文献】業界初!カラオケルームでライブ・ビューイングが体感できる新機能「みるハコ」が搭載された最新機種「JOYSOUND MAX GO」登場を記念し、カラオケライブ・ビューイングイベント「JOYSOUND LIVE IN THE BOX meets みるハコ」が開催決定!ライブの熱狂をカラオケルームで体感しよう!,ハイレゾカラオケ JOYSOUND MAX GO,日本,株式会社エクシング,2019年09月,[online],<URL:https://max5.joysound.com/liveinthebox/>[検索日:2022年2月1日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
視聴するコンテンツ、及び、コンテンツの視聴人数を指定するコンテンツ指定処理と、
コンテンツ指定処理の後に実行される処理であって、コンテンツを再生するコンテンツ再生装置が設置された視聴ルームを有し、視聴ルームを時間貸しする店舗を選択する店舗選択処理と、
店舗選択処理で選択された店舗について、コンテンツ指定処理で指定したコンテンツの再生時間長を、視聴可能な空き時間を有するとともに、コンテンツ指定処理で指定された視聴人数を収容可能な視聴ルームを抽出して表示し、表示された視聴ルームの中からユーザに予約を行わせる視聴ルーム予約処理と、を実行する
視聴ルーム予約システム。
【請求項2】
コンテンツには、視聴可能時間帯が定められており、
視聴ルーム予約処理は、指定されたコンテンツの視聴可能時間帯において、視聴可能な空き時間を有する視聴ルームの中から予約を行う
請求項1に記載の視聴ルーム予約システム。
【請求項3】
コンテンツ指定処理と、視聴ルーム予約処理が実行され、視聴するコンテンツと、視聴する視聴ルームが決定された後、コンテンツ視聴に必要な料金の支払いを実行する決済処理を実行する
請求項1または請求項2に記載の視聴ルーム予約システム。
【請求項4】
視聴ルーム予約処理は、予約の候補となる視聴ルームを有する店舗を提示し、提示された店舗の中から指定された店舗の視聴ルームを予約する
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の視聴ルーム予約システム。
【請求項5】
視聴ルーム予約処理は、ユーザが予め設定した位置情報、あるいは、計測された位置情報に基づいて、候補となる店舗を提示する
請求項4に記載の視聴ルーム予約システム。
【請求項6】
視聴ルーム予約処理は、予約完了後、ユーザに対して予約識別情報を発行し、
予約識別情報の指定に基づき、視聴ルーム予約処理で予約されたコンテンツ、及び、視聴ルームに対して、視聴ユーザを追加する追加予約処理を実行する
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の視聴ルーム予約システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種コンテンツを再生する再生装置が設置された視聴ルームを予約する視聴ルーム予約システム、及び、視聴ルーム予約方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、映画やドラマ等、各種コンテンツは、映画館やテレビ等、既存の再生形態のみならず、パーソナルコンピュータやスマートホン等の各種情報処理装置で再生することが可能である。ユーザはネット上で配信される各種コンテンツを購入、あるいは、レンタルすることで気軽にコンテンツを視聴することが可能となっている。
【0003】
特許文献1には、ユーザが所持するユーザ端末で動画情報を再生する動画配信方法が開示されている。この動画配信方法では、配信要求された動画情報を再生する権利をユーザ端末のユーザが持っている場合に動画情報の配信を開始し、持っていない場合には動画情報の配信を停止することが開示されている。この動画配信方法によれば、短期間に大量の動画配信要求があったときでも、直ちに動画配信を行うことができるとともに、高速で大規模な装置を導入する必要がなく、費用対効果を改善できる。
【0004】
特許文献2には、動画のデジタルコピーを符号化することによって符号化されたファイルを準備し、固定鍵をもつ第1の暗号化方法を用いて符号化されたファイルを暗号化することによって暗号化されたコンテンツを準備し、公開鍵/秘密鍵ペアをもつ第2の暗号化方法を用いて暗号化されたコンテンツを暗号化することによって遠隔の受信装置へ送信すべきコンテンツを準備し、秘密鍵を、遠隔の受信装置に供給するために、コピーできない媒体に格納し、送信すべきコンテンツを遠隔の受信装置に送信する動画配信方法が開示されている。この動画配信方法によれば、デジタル映画ファイル等のコンテンツをセキュアな方法で適時かつ完全に送信することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4069652号公報
【文献】特許第5216322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、特許文献2に記載される動画配信方法は、主に個人や家庭でのコンテンツ視聴を対象とした方法であり、配信されるコンテンツは、個人が所有するスマートホン、あるいは、パーソナルコンピュータで再生されることを前提としている。
【0007】
ところで、現在、カラオケボックスと呼ばれる店舗では、各部屋に備えられたカラオケ装置を利用して、歌唱が楽しまれている。本来、伴奏に合わせて歌唱を楽しむための部屋であるため、スピーカやアンプ等は、音響的に優れたものが設置されている。また、モニタ等の表示装置も大画面のものが配置されており、迫力のある映像を楽しむことが可能となっている。さらに、各部屋の防音設備も整っているため、大音量で歌唱を楽しむことが可能となっている。
【0008】
本発明は、カラオケボックスのような設備の整った環境を利用し、映画やドラマ、あるいはコンサート等のコンテンツを再生することとしている。その際、指定されたコンテンツを再生するための部屋(視聴ルーム)を適切に予約することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのため、本発明に係る視聴ルーム予約システム、及び、視聴ルーム予約方法は、以下の構成を採用するものである。
視聴するコンテンツ、及び、コンテンツの視聴人数を指定するコンテンツ指定処理と、
コンテンツ指定処理の後に実行される処理であって、コンテンツを再生するコンテンツ再生装置が設置された視聴ルームを有し、視聴ルームを時間貸しする店舗を選択する店舗選択処理と、
店舗選択処理で選択された店舗について、コンテンツ指定処理で指定したコンテンツの再生時間長を、視聴可能な空き時間を有するとともに、コンテンツ指定処理で指定された視聴人数を収容可能な視聴ルームを抽出して表示し、表示された視聴ルームの中からユーザに予約を行わせる視聴ルーム予約処理と、を実行する。
【0010】
さらに本発明に係る視聴ルーム予約システムにおいて、
コンテンツには、視聴可能時間帯が定められており、
視聴ルーム予約処理は、指定されたコンテンツの視聴可能時間帯において、視聴可能な空き時間を有する視聴ルームの中から予約を行う。
【0011】
さらに本発明に係る視聴ルーム予約システムは、
コンテンツ指定処理と、視聴ルーム予約処理が実行され、視聴するコンテンツと、視聴する視聴ルームが決定された後、コンテンツ視聴に必要な料金の支払いを実行する決済処理を実する。
【0012】
さらに本発明に係る視聴ルーム予約システムにおいて、
視聴ルーム予約処理は、ユーザが予め設定した位置情報、あるいは、計測された位置情報に基づいて、候補となる店舗を提示する。
【0013】
さらに本発明に係る視聴ルーム予約システムにおいて、
視聴ルーム予約処理は、ユーザが設定した視聴ルームの設備に基づいて、予約の候補となる視聴ルームを有する店舗を提示する。
【0015】
さらに本発明に係る視聴ルーム予約システムにおいて、
視聴ルーム予約処理は、予約完了後、ユーザに対して予約識別情報を発し、
予約識別情報の指定に基づき、視聴ルーム予約処理で予約されたコンテンツ、及び、視聴ルームに対して、視聴ユーザを追加する追加予約処理を実する。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る視聴ルーム予約システム、及び、視聴ルーム予約方法によれば、コンテンツの再生時間長を再生可能な、空き時間を有する視聴ルームを予約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態に係る視聴ルーム予約システムの構成を示す図。
図2】本実施形態に係る予約処理を示すフロー図。
図3】本実施形態に係る視聴ルーム予約処理を示すフロー図。
図4】本実施形態に係る予約処理の携帯端末画面を示す図。
図5】本実施形態に係る予約処理の携帯端末画面を示す図。
図6】本実施形態に係る予約処理の携帯端末画面を示す図。
図7】本実施形態に係る予約処理の携帯端末画面を示す図。
図8】本実施形態に係る予約処理の携帯端末画面を示す図。
図9】カラオケ店舗におけるネットワーク構成を示す図。
図10】本実施形態に係るカラオケシステムの構成を示す図。
図11】本実施形態に係る対応付け処理(リモコン装置)を示すフロー図
図12】本実施形態に係る対応付け処理(カラオケ装置)を示すフロー図
図13】本実施形態に係るチケット情報のデータ構成を示す図
図14】本実施形態に係る初期画面を示す図
図15】本実施形態に係るコンテンツ選択画面を示す図
図16】本実施形態に係るコンテンツ予約処理を示すフロー図
図17】本実施形態に係る読取説明画面を示す図
図18】本実施形態に係るチケット読取画面を示す図
図19】本実施形態に係るチケット人数確認画面を示す図
図20】本実施形態に係る人数確認説明画面を示す図
図21】本実施形態に係るスタッフ専用確認画面を示す図
図22】本実施形態に係るICカード読取画面を示す図
図23】本実施形態に係る予約確認画面を示す図
図24】本実施形態に係る再生処理を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本実施形態に係る視聴ルーム予約システムの構成を示す図である。本実施形態の視聴ルーム予約システムは、カラオケ店舗に設置される管理用コンピュータ6、予約管理サーバ82を少なくとも備えて構成されている。その他、視聴ルーム予約システムの外部構成としては、決済サーバ81、無線基地局83、個人宅等に設置された家庭用コンピュータ72、個人が所持する携帯端末71等が存在している。
【0020】
図9に示されるように、カラオケ店舗では、カラオケ装置2a~2kが設置された部屋を有して構成されている。カラオケ装置2a~2kの利用を希望するユーザは、部屋を時間借りすることで、カラオケ装置2a~2kを使用し、歌唱を楽しむことが行われている。本実施形態では、このような、カラオケ装置2a~2kが設置された部屋の時間貸しを行う店舗において、各部屋で、コンサートのライブ中継、コンサートの録画映像、映画、ドラマ等、各種コンテンツの再生を行うこととしている。本明細書では、カラオケ店舗の部屋は、コンテンツを視聴する部屋であるため、当該部屋のことを視聴ルームと呼ぶこととする。
【0021】
図1に示されるようにカラオケ店舗には、各視聴ルームの予約を管理するための管理用コンピュータ6が設置されている。管理用コンピュータ6は、インターネットに接続されており、予約管理サーバ82とインターネットを介した通信を行うことが可能である。予約管理サーバ82は、カラオケ店舗における視聴ルームの予約状況を集約して管理することが可能となっている。また、インターネットには、個人宅に設置される家庭用コンピュータ72、あるいは、個人が所有するスマートホン等の携帯端末71が通信接続されている。携帯端末71は、無線基地局83、あるいは、個人宅等に設置された無線LANを介して無線でインターネットに接続されている。
【0022】
ユーザは、携帯端末71、あるいは、家庭用コンピュータ72を使用して、予約管理サーバ82にアクセスし、カラオケ店舗における視聴ルームの予約状況を参照し、視聴ルームを予約することが可能となっている。また、インターネットには決済サーバ81が通信接続されている。この決済サーバ81は、携帯端末71、あるいは、家庭用コンピュータ72で生じた各種支払いに関し、クレジットカード、プリペイドカード、コンビニエンスストアでの支払い等、各種決済を行うことが可能となっている。
【0023】
従来、カラオケ店舗の部屋(視聴ルーム)は、ユーザが直接店舗を訪問し空き時間を利用することが通常である。ところで、本実施形態では、カラオケ店舗において、カラオケ装置(再生装置)が設置された視聴ルームを利用して、ライブコンサートの生中継、コンサートの録画映像、ドラマ等、視聴したい各種コンテンツを、カラオケ店舗に行く前に予め指定しておくことを前提としている。
【0024】
その場合、例えば、ライブコンサートの生中継が行われる時間帯に、カラオケ店舗を訪れた場合、その時間帯の視聴ルームが他の客により使用中であることが考えられる。このような場合、コンテンツを予め指定したにもかかわらず、ユーザは当該コンテンツを視聴できないことになってしまう。また、ライブコンサートのように時間帯(視聴可能時間帯)が指定されていないコンテンツであっても、当該コンテンツの再生時間長について、視聴ルームの空き時間が不足している状況も考えられる。
【0025】
本実施形態は、カラオケ店舗の視聴ルームを使用しコンテンツを再生するにあたり、カラオケ店舗を訪れる前に視聴するコンテンツを指定するものである。その際、視聴するコンテンツを再生できる、すなわち、少なくとも視聴するコンテンツの再生時間長分、空き時間を有する視聴ルームを予約することを可能とするものである。
【0026】
図2は、本実施形態に係る予約処理を示すフロー図である。予約処理は、コンテンツ指定処理(S102)、及び、視聴ルーム予約処理(S200)を含んで構成されている。予約処理は、図1に示される家庭用コンピュータ72、あるいは、携帯端末71を使用して、予約管理サーバ82にアクセスすることで行うことが可能である。本実施形態では、携帯端末71を使用して行う場合について説明する。
【0027】
ユーザは、携帯端末71を使用して、予約管理サーバ82にアクセスする。図4(A)は、予約管理サーバ82にアクセスした際の携帯端末画面711である。図4(A)の携帯端末画面には、コンテンツ名で検索を行うための検索欄711a、アーティストで検索を行うための検索欄711bが設けられている。ユーザは、所望の検索条件を検索欄711a、711bに入力し、検索ボタン711cを操作することで、視聴したいコンテンツの検索を行う。なお、図4(A)の携帯端末画面711には、予約識別情報を入力するための入力欄711dが設けられているが、予約識別情報、及び、入力欄711dの利用については、後で説明を行う。
【0028】
図4(A)の携帯端末画面711において、各種条件に基づいて検索された結果が、図4(B)、図4(C)である。どちらも1のコンテンツが選択された結果となっている。ここで、図4(B)は、コンテンツがライブである、すなわち、その視聴可能時間帯(配信時間帯)が予め定められている場合である。図4(B)の例では、コンテンツに関し、コンテンツ名、アーティスト、開始日時、再生時間、視聴料金が表示されている。開始日時は、コンテンツの再生が開始される日時であり、再生時間はコンテンツの再生時間長にあたる。この例では、コンテンツは2019年10月30日19:00~21:00に再生されることになる。また、本実施形態では、コンテンツの視聴を有料としている。更に視聴人数に応じた料金形態となっている。なお、コンテンツ視聴の料金形態としては、無料とする他、所定人数まで(例えば5人まで)は同一料金とする、年齢、性別に応じた形態とする等、各種形態を採用することが可能である。
【0029】
一方、図4(C)は、コンテンツの視聴可能時間帯が定められていない場合である。携帯端末画面711には、コンテンツ名、アーティスト、再生時間、視聴料金が表示されている。これら各種項目の内容は、図4(B)の場合と同様である。ユーザは、図4(B)、あるいは、図4(C)の携帯端末画面を参照し、選択したコンテンツの内容を確認する。視聴したいコンテンツを確認し、指定ボタン711fを操作することで、コンテンツ指定処理(S102)が完了する。
【0030】
図4(B)、図4(C)で説明したように、本実施形態では、視聴人数に応じた視聴料金を採用している。そのため、図5(D)の携帯端末画面711に示されるように、ユーザは入力欄711gに視聴人数を入力する(S103)。携帯端末画面711には、入力した視聴人数に基づき、視聴料金が算出して表示されている。図5(D)の携帯端末画面711で視聴人数を入力後、決定ボタン711hが操作された場合、視聴ルーム予約処理(S200)が開始される。
【0031】
図3は、本実施形態に係る視聴ルーム予約処理(S200)を示すフロー図である。本実施形態では、ユーザは予めコンテンツを指定しておくため、少なくとも当該コンテンツの再生時間長は視聴ルームを使用する必要がある。そのため、視聴ルーム予約処理では、少なくとも指定されたコンテンツの再生時間長の空き時間を有する視聴ルームを予約することとしている。さらに、図4(B)で説明したようなライブ、すなわち、視聴可能時間帯が予め定められている場合には、その視聴可能時間帯において空き時間を有する視聴ルームを予約することを可能としている。さらに、図4(D)で説明したように、視聴人数が指定される場合、視聴人数を収容可能な視聴ルームを予約することも可能となっている。
【0032】
視聴ルーム予約処理では、まず、コンテンツ指定処理(S102)で指定されたコンテンツが、視聴可能時間帯が指定されているか否かが判断される(S201)。すなわち、図4(B)のように開始日時が定められているライブの場合は視聴可能時間帯が指定されているものであり、図4(C)のように、録画映像のようにいつでも視聴可能な場合は視聴可能時間帯が指定されていないと判断される。
【0033】
まず、視聴可能時間帯が指定されていない場合(S201:No)、すなわち、図4(C)のような録画映像の場合について説明する。図4(C)は、コンサートの録画映像であるが、視聴可能時間帯が指定されていないコンテンツとしては、この他、映画、ドラマ等が考えられる。このようなコンテンツに関する視聴ルームの予約では、まず、ユーザにより、使用するカラオケ店舗の選択が行われる(S202)。図5(E)、図5(F)、図6(G)、図6(H)は、カラオケ店舗の選択の様子を示す携帯端末画面711の画面遷移である。本実施形態では、まず、図5(E)に示される携帯端末画面711の選択ボタン712a~712eを使用して地域を選択する。そして、図5(F)の携帯端末画面の選択ボタン712f~712jを使用して都道府県を選択する。その後、図6(G)の携帯端末画面711の選択ボタン713a~713eを使用して、カラオケ店舗を運営するチェーン店を選択する。最後に、図6(H)の携帯端末画面711の選択ボタン713f~713jを使用して、カラオケ店舗を選択することとしている。
【0034】
視聴可能時間帯が指定されていない場合、ユーザにより利用開始日時の選択が行われる(S203)。本実施形態では、店舗選択(S202)で選択された店舗内の視聴ルームについて、コンテンツの再生時間長について空き時間を有する視聴ルームを指定する必要がある。そのため、利用開始日時の選択(S203)では、利用開始日時から、少なくともコンテンツの再生時間長、空き時間を有する視聴ルームが候補として選択されることになる。図6(I)は、選択されたカラオケ店舗内において、候補となる視聴ルームの利用可能状況が表示されている。本実施形態では、利用開始日時について、空きがある場合は、利用開始日時に選択ボタン714a~714eが表示されている。また、選択ボタン714a~714cは、何れも視聴ルームの空きがあることを示しているが、選択ボタン714Cは、二重丸で示されており、選択ボタン714a、714bよりも十分な数の空きがあることを示している。
【0035】
また、図6(I)に示される携帯端末画面711の画面下半分には、明日以降の空き状況が示されている。指定されたコンテンツを視聴できない日には「空きなし」が表記されており、指定されたコンテンツを視聴可能な視聴ルームがある日には、選択ボタン714d、714eが表示されている。図7(J)は、図6(I)の携帯端末画面711において、選択ボタン714dが選択された場合である。図6(I)の場合と同様、指定されたコンテンツを視聴可能な視聴ルームの利用開始日時には、選択ボタン714e~714hが表示されている。ユーザは、選択ボタン714e~714hを操作することで、視聴ルームの利用開始日時を確定する。
【0036】
図7(K)は、図7(J)において、選択ボタン714fが操作された際の、携帯端末画面711である。この携帯端末画面711では、選択ボタン714fで指定された開始日時について、利用可能な視聴ルームが表示されている(S205)。視聴ルームは、部屋の大きさ、設備などによって料金体系が異なる場合がある。ユーザは、図7(J)の携帯端末画面で希望する視聴ルームを選択することが可能となっている。本実施形態では、各視聴ルームの料金のみ表示されているが、部屋の大きさ、設備、部屋内の写真等を、参考情報として表記してもよい。ユーザは、選択ボタン715a~715dを選択することで、視聴ルームを選択する(S206)。
【0037】
図7(L)は、図7(K)の携帯端末画面711において、選択ボタン715bが選択された場合である(S105)。この携帯端末画面711(予約確認画面)には、指定されたコンテンツ(予約コンテンツ)に関する情報の他、予約店舗、予約日時、料金が表示されている。この画面で予約内容を確認したユーザは、予約確定ボタン715eを操作することで予約を確定する。
【0038】
一方、図4(B)の場合のように、コンテンツの視聴可能時間帯が予め定められている場合、視聴ルーム予約処理では、図6(I)、図7(J)で説明した予約開始日時の選択は行われず、図5(E)、図5(F)、図6(G)、図6(H)と同様の店舗選択(S204)が行われる。これは、コンテンツの視聴可能時間帯が定められているため、予約開始日時は、当該コンテンツの視聴可能時間帯に基づいて決定されるためである。
【0039】
図4(B)の視聴可能時間帯が指定されている場合、図4(C)の視聴可能時間帯が指定されていない場合のどちらについても、視聴ルームの選択が確定した場合、視聴ルーム予約処理が完了する。その後、図2の予約処理に戻り、決済処理(S106)が実行される。決済処理(S106)は、決済サーバ81と連携して行われる処理であり、コンテンツ視聴に必要な料金を支払う処理である。決済方法としては、クレジットカード、プリペイドカード、あるいは、電子マネーによる支払の他、コンビニ決済等、各種決済方法で支払うことが可能である。なお、本実施形態では、コンテンツの視聴料金と、視聴ルームの利用料金が必要となるが、決済処理(S106)では、両方を支払う、あるいは、少なくともどちらか一方を支払うことでよい。決済処理(S106)で未払いの料金については、視聴ルームの利用時にカラオケ店舗で支払うこととしてもよい。
【0040】
決済処理(S106)が完了すると、携帯端末画面711には、予約完了画面が表示される。図8は、携帯端末画面711に表示されている予約完了画面である。この予約完了画面は、図7(L)において、予約確定ボタン715eが操作された後の画面である。予約完了画面には、指定されたコンテンツ(予約コンテンツ)に関する情報の他、予約店舗、予約日時、予約人数等、予約に関する各種情報が表示されている。また、コンテンツを視聴するために必要なQRコード(登録商標)716a(「コード情報」に相当)が表示されている。ユーザは、この携帯端末画面711をリモコン装置に読み取らせることで、コンテンツを視聴することが可能となる。
【0041】
さらに、本実施形態の予約完了画面には、予約識別情報716bが表示されている。本実施形態の予約識別情報716bは、英数字の組み合わせで構成されている。コンテンツを視聴するにあたり、視聴ルームでは複数人が集って視聴することが可能である。その場合、コンテンツの料金は、別に支払いたい、あるいは、予約処理の完了後、追加で視聴人数を増やしたいといった状況が考えられる。本実施形態では、コンテンツの指定と、視聴ルームの予約が同時に行われるため、同じコンテンツを指定し、同じ視聴ルームを予約することは困難な状況となる。そのため、本実施形態では予約完了後、予約識別情報716bを発行している。後で予約識別情報716bを指定することで、同じコンテンツ、同じ視聴ルーム、視聴日時について、追加で予約する処理(追加予約処理)ことが可能となる。
【0042】
図4(A)に示される携帯端末画面711において、入力欄711dに予約識別情報が入力され、決定ボタン711eが操作された場合(図2のS101:予約識別情報を入力)、予約識別情報に対応するコンテンツ、視聴ルーム、及び、視聴日時が呼び出される。その際、視聴人数を入力することも可能である(S108)。そして、当該コンテンツ、視聴ルーム、及び、視聴日時、入力された視聴人数について、予約確認画面が表示され(S105)、追加で予約を行う処理(「追加予約処理」に相当)が可能となっている。
【0043】
このように、本実施形態では、予約完了時に発行された予約識別情報を使用して、追加で視聴人数を増やす追加予約処理を行うことが可能となっている。そのため、料金を別々に支払いたい場合、あるいは、後から視聴人数を増やしたい場合等において、容易に追加の予約を行うことが可能となる。
【0044】
なお、本実施形態では、ユーザが予約識別情報を入力することで、追加予約処理が実行されることとしているが、予約識別情報の指定は、このような形態に限られるものではなく、例えば、予約完了画面に、予約識別情報を指定するためのリンク(URL等)を設ける等、ユーザに予約識別情報を入力させることなく、自動で予約識別情報を指定させ、追加予約処理を実行させるようにすることも可能である。
【0045】
以上、本実施形態の視聴ルーム予約システムでは、コンテンツを指定した後、当該コンテンツを視聴可能な視聴ルームを併せて予約することが可能となる。では、次に、このように予約を行ったユーザによるコンテンツの視聴について説明を行う。
【0046】
図9は、カラオケ店舗におけるネットワーク構成の一例を示した図である。図9に示されるようにA号室~K号室までの各部屋(視聴ルーム)には、カラオケ装置2a~2kと、モニタ41a~41kが設置されている。カラオケ装置2a~2kは、LANケーブルを介してLAN100に接続され、ネットワークを構成している。さらに、LAN100はルータ120、光モデム121を介してインターネットに接続され、図示しないサーバと通信を行うことができる。このようなネットワーク環境下では、カラオケ装置2a~2kは、サーバと通信することで、新しい楽曲情報のダウンロードを行う、あるいは、ユーザ情報や利用履歴などをサーバで管理することが可能となる。
【0047】
一方、カラオケ装置2に対して、選曲の指示、各種制御命令を出力するリモコン装置1は、管理者(従業者、スタッフともいう)によりカウンタで管理されている。カラオケ店舗に来店したお客様(ユーザー)は、このカウンタで手続を済ましてリモコン装置1を借り受ける。その際、ユーザは、図8の予約完了画面をコンテンツ視聴のためのチケットとしてスタッフに提示する。スタッフは、カウンタ内等に設置された管理用コンピュータ6を使用して予約を確認し、チケットに記載される部屋(視聴ルーム)へ誘導する。この管理用コンピュータ6は、ユーザの管理を行う情報処理装置であって、各部屋におけるユーザの予約状況、入室人数、来店時刻、滞在時間、退店時間、料金等を管理することが可能である。また、本実施形態では、LAN100に接続されており、インターネットを介した通信、あるいは、各部屋に設置されたカラオケ装置2a~2k、あるいは、リモコン装置1と通信を行うことも可能となっている。
【0048】
ユーザが借り受けるリモコン装置1は、無線LAN機能を備えており、店舗内に設置された何れかのアクセスポイント110a~110cを介してLAN100に接続され、対応付けられたカラオケ装置2と通信することが可能となっている。
【0049】
図10は、本発明の実施形態に係るカラオケシステム3(「コンテンツ再生システム」に相当)の構成を示す図である。本実施形態におけるカラオケシステム3は、カラオケ装置2(「コンテンツ再生装置」に相当)と、リモコン装置1(「コンテンツ再生成指示装置」に相当)を含んで構成されている。カラオケ装置2とリモコン装置1は、LAN100及びアクセスポイント110を利用してネットワークを形成するように接続されている。図9では、各部屋に設置されたカラオケ装置2a~2k、モニタ41a~41kを識別できるように添字a~kを付しているが、図10においては、添字a~kを省略して記載している。
【0050】
カラオケ装置2は、楽曲を演奏するための演奏手段として音響制御部25を備えている。また、カラオケ装置2は、ユーザからの各種入力を受け付けるスイッチなどで構成されるカラオケ装置2側の入力手段としての操作部21を備える。カラオケ装置2は、操作部21からの入力を解釈して制御部30に伝達する操作処理部22を備える。また、カラオケ装置2は、各種情報を記憶するカラオケ装置2側の記憶手段としてのHDD32(ハードディスク)を備える。カラオケ装置2は、LAN100に接続するため、カラオケ装置側通信手段としてのLAN通信部24を備えている。
【0051】
また、カラオケ装置2は、モニタ41に対して歌詞、背景映像等の映像を表示させる映像再生手段を備える。この映像再生手段は、背景映像情報に基づいて背景映像を再生する映像再生部29、再生する背景映像を一時的に蓄積するビデオRAM28、再生された背景映像に歌詞を重畳表示する映像制御部31を備えている。なお、映像制御部31では、背景映像に対して映像効果を付与する機能を有してもよい。
【0052】
さらに、このカラオケ装置2では、外部に接続されたモニタ41以外に、タッチパネルモニタ33に対しても各種情報を表示することを可能としている。タッチパネルモニタ33は映像制御部31から入力された映像情報を表示する表示部33aと、タッチ入力された位置を操作処理部22に出力するタッチパネル33bが重畳されて構成されている。また、カラオケ装置2に対する各種操作は、カラオケ装置2のフロントパネル等に設けられた操作部21を介して行うことも可能となっている。
【0053】
本実施形態のタッチパネルモニタ33は、リモコン装置1の操作手段であるタッチパネルモニタ11と同様の操作手段として機能することも可能としている。ユーザはタッチパネルモニタ33から楽曲を選択して、直接カラオケ装置2に予約をさせるなど、リモコン装置1と同等の操作手段として機能することが可能である。
【0054】
さらに、カラオケ装置2は、各構成を統括して制御するための制御手段として、CPU等で構成された制御部30、各種プログラムを実行するにあたって必要となる情報を一時記憶するためのメモリ27を備えている。
【0055】
このような構成にてカラオケ装置2は、各種処理を実行することとなるが、カラオケ装置2の主な機能として、選曲処理、再生処理などを実行可能としている。選曲処理は、ユーザからの指定に基づいて楽曲を指定、予約するための処理であってリモコン装置1と連携して実行される。リモコン装置1から送信された楽曲を識別する楽曲IDを含む予約情報をメモリ27に記憶する予約テーブルに登録する。再生処理は、予約テーブルに登録された予約情報に基づき楽曲を再生させる処理であって、演奏処理と歌詞再生処理とが同期して実行される処理である。なお、本実施形態の再生処理では、楽曲のみならず、映画、ドラマ、バラエティ、PV(プロモーションビデオ)、音楽ライブ等の各種コンテンツを再生することが可能となっている。
【0056】
楽曲を再生する演奏処理は、カラオケ情報に含まれる伴奏情報を音響制御部25にて演奏させる処理である。音響制御部25にて演奏された楽曲は、歌唱用マイク44a、44bから入力される歌唱音声と一緒にスピーカ42から放音される。歌詞再生処理は、カラオケ情報に含まれる歌詞情報に基づいて、歌詞をモニタ41に表示させることで歌唱補助を行う処理である。この歌詞再生処理で表示される歌詞に、背景映像を重畳させて表示させる背景映像表示処理を実行することとしてもよい。
【0057】
一方、リモコン装置1は、予約情報などカラオケ装置2に対して各種指示を送信するとともに、カラオケ装置2あるいはインターネット上に接続されたサーバ装置5から各種情報を受信する。本実施形態では、ユーザインターフェイスとしてボタンなどの操作部17と、タッチパネルモニタ11を備えている。タッチパネルモニタ11は、表示部11aとタッチパネル11bを有して構成され、表示部11aに各種インターフェイスを表示するとともに、ユーザからのタッチ入力を受付可能としている。
【0058】
さらにリモコン装置1は、楽曲検索に必要とされるデータベース、各種プログラム、並びに、プログラム実行に伴って発生する各種情報を記憶するメモリ14、そして、これら構成を統括して制御するためのリモコン側制御手段を備えて構成される。リモコン側制御手段には、CPU等で構成される制御部15、表示部11aに対して表示する映像を形成する映像制御部13、表示する映像情報を一時的に蓄えるビデオRAM12、操作部17からの入力を解釈して制御部15に伝達する操作処理部18が含まれている。
【0059】
さらに本実施形態のリモコン装置1は、タッチパネルモニタ11の上部にカメラ93が配置されており、撮影、あるいは、画像の読取を行うことが可能となっている。また、タッチパネルモニタ11の右側には、近接センサとしてのNFCセンサ94が設けられており、NFCセンサ94にかざされたICカード、あるいは、スマホ等の携帯端末に記憶された情報を読み取ることが可能となっている。
【0060】
リモコン装置1は、無線LAN通信部16によって、アクセスポイント110と無線接続されることで、LAN100によって構成されるネットワークに接続される。なお、各リモコン装置1は、特定のカラオケ装置2に対して事前に対応付けされている。リモコン装置1から出力される各種指令は、対応付けされたカラオケ装置2にて受信されることとなる。なお、カラオケ装置2の操作は、ユーザ(顧客)が所持するスマートホン等の携帯端末71を使用して行うことも可能である。その場合、ユーザが来店した際、ユーザが所持する携帯端末71とカラオケ装置2とが対応付けられる。
【0061】
ここで、リモコン装置1とカラオケ装置2を対応付ける対応付け処理について説明する。対応付け処理は、(1)予め店舗の従業員によって行われる形態、(2)ユーザによって行われる形態が考えられる。
【0062】
(1)の場合、リモコン装置1とカラオケ装置2とは予め従業員の操作によって対応付け処理が実行され、店舗のカウンタでは、ユーザが入室する部屋に設置されるカラオケ装置2に対応付けられたリモコン装置1が貸し出されることになる。
【0063】
(2)の場合、カウンタで貸し出されるリモコン装置1は、対応付けが解除された状態となっており、ユーザが入室した部屋で、ユーザの操作によって対応付け処理が実行されることで、借り受けたリモコン装置1と入室した部屋に設置されているカラオケ装置2が対応付けられることになる。
【0064】
では、対応付け処理の一例について説明する。図11図12は、本実施形態における対応付け処理であって、図11は、リモコン装置1側で実行される対応付け処理を、図12は、カラオケ装置2側で実行される対応付け処理を示したフロー図である。本実施形態では、リモコン装置1側の赤外線通信部19と、カラオケ装置2側の赤外線通信部23の間で通信を行うことで対応付け処理を行うこととしている。リモコン装置1において対応付け処理開始の指示を受け付けことで、リモコン装置1から接続通知がカラオケ装置2側に送信される(S301)。
【0065】
カラオケ装置2において、この接続通知の受信が確認される(S310:Yes)と、赤外線通信部23を介して装置側識別情報を送信する(S311)。本実施形態では、装置側識別情報としては、カラオケ装置2の装置IDと、カラオケ装置2に割り当てられているIPアドレスを使用している。なお、宛先としての装置IDは特段、必要とするものではない。リモコン装置1とカラオケ装置2とは対面した状況で赤外線通信が行われるためである。なお、本実施形態において接続通知と装置側識別情報の送受信を行う通信手段としては、赤外線通信の他、他の無線通信手段を採用してもよいし、有線通信手段を利用することも可能である。
【0066】
リモコン装置1では、カラオケ装置2から赤外線送信された装置側識別情報が受信されるのを待つ(S302)。装置側識別情報が受信されると、受信した装置側識別情報を記憶(S303)して対応付け処理を終了する。対応付け処理が完了した後は、装置側識別情報を利用して、対応付けられたカラオケ装置2をLAN100上で識別することが可能となり、当該カラオケ装置2とアクセスポイント110を介した無線通信を行い、各種情報の伝送を行うことが可能となる。なお、リモコン装置1において、赤外線による装置識別情報を所定時間受信しなかった場合(S304:Yes)、タイムアウト処理として対応付け処理を終了する。
【0067】
本実施形態のカラオケシステム3では、楽曲のみならず、映画、ドラマ、バラエティ、PV(プロモーションビデオ)、音楽ライブ等の各種コンテンツを再生することが可能となっている。コンテンツは、自由に再生することができる無料のコンテンツと、コンテンツの視聴に対する対価が必要となる有料のコンテンツがある。有料のコンテンツの視聴を希望するユーザは、図1図8で説明したように、ユーザが所持するスマートホン等の携帯端末71、あるいは、家庭用コンピュータ72等の情報処理装置を使用して、希望するコンテンツの予約処理(図2)を実行する。その結果、図8で説明した予約完了画面等で、QRコード(登録商標))716a(「コード情報」に相当)を受領する。
【0068】
図13は、本実施形態に係るチケット情報のデータ構成を示す図である。チケット情報は、チケットの販売後、予約管理サーバ82に記憶される情報であって、本実施形態では、チケットID、コンテンツ関連情報、コンテンツID、視聴人数を含んで構成されている。コンテンツ関連情報は、コンテンツ名、出演者名を含んで構成されている。また、コンテンツには、コンサート等のライブ映像をリアルタイムで配信することも可能であって、ライブ映像のコンテンツの場合には、配信開始日時も含まれている。
【0069】
次に、カラオケシステム3におけるコンテンツ(有料)の視聴方法について説明する。図14は、本実施形態に係るリモコン装置1の初期画面を示す図である。初期画面には、選曲領域62、動画配信サービス表示領域64を含んで構成されている。カラオケを行う場合、ユーザは、選曲領域62に表示される各種選曲方法を選択することで、当該選曲方法に対応する選曲画面に移動し、所望する楽曲を指定することが可能である。また、コンテンツを楽しみたいユーザは、動画配信サービス表示領域64を選択することで、コンテンツ選択画面を表示させ、所望のコンテンツを選択することが可能となっている。
【0070】
図15は、本実施形態に係るコンテンツ選択画面を示す図である。コンテンツ選択画面には、コンテンツ関連情報とコンテンツサムネイル画像が対になって表示され、ユーザは、所望のコンテンツを閲覧しながら選択することが可能となっている。また、コンテンツ選択画面の右側情報には、「チケット読取」と表記されたボタン111が表示されている。有料のコンテンツのチケットを購入済みのユーザは、このボタン111を操作することで、コンテンツ予約処理を開始する。
【0071】
図16は、本実施形態に係るコンテンツ再生予約処理を示すフロー図である。図15のコンテンツ選択画面に表示されたボタン111を操作することで、コンテンツ予約処理が開始される。コンテンツ予約処理が開始されると、まず、図17に示される読取説明画面が表示される(S401)。読取説明画面には、ユーザが購入したチケットの読取方法が表示される。本実施形態では、ユーザは、メール、あるいは、チケット購入専用のアプリを使用して受信してQRコード716aをスマートホン等の携帯端末71に表示させる(Step.1)。そして、リモコン装置1のカメラ93で、携帯端末71に表示されたQRコードを読み取らせることになる(Step.2)。QRコード716aの読取は、ボタン112を操作することで開始される。
【0072】
読取説明画面で、ボタン112が操作されると、図18に示されるチケット読取画面が表示される(S402)。このチケット読取画面には、カメラ93で撮影している映像がタッチパネルモニタ11内に表示される。また、タッチパネルモニタ11には、QR読取範囲113が表示されており、ユーザは、このQR読取範囲113内に、携帯端末71に表示されているQRコード716aが撮影されるように、携帯端末71とリモコン装置1の位置関係を調整する。
【0073】
QR読取範囲113内にQRコード716aを位置させることで、リモコン装置1においてQRコード716aが認識される、すなわち、チケットの読取が完了した場合(S403:Yes)、リモコン装置1は、QRコード716aに含まれるチケットIDを、予約管理サーバ82に送信し、図13で説明したチケットIDに対応するチケット情報を受信する(S404)。チケット情報を受信したリモコン装置1は、チケット情報に基づき、チケット確認画面を表示する。なお、リモコン装置1から送信されるチケットIDは暗号化して送信することが好ましい。また、チケットIDを受信したチケットサーバは、当該チケットIDの有効性を確認し、有効性が確認できた場合に、チケット情報をリモコン装置1に送信することが好ましい。
【0074】
図19は、本実施形態に係るチケット確認画面を示す図である。チケット確認画面には、受信したチケット情報に基づき、コンテンツ名(コンテンツA)、出演者名(出演者B)、配信開始日時(開始日時)が表示されている。また、「3名分のチケットを読み取りました。」と表記されるように、視聴人数(3人)についても併せて表示されている。本実施形態では、複数人が別々に同じコンテンツに関するチケットを購入している場合を考慮し、複数のチケットを読み取ることが可能となっている。更に別のチケットを読み取りたい場合(S406:Yes)には、ボタン114を操作することで、図18のチケット読取画面に遷移させ、チケットとしてのQRコード716aを読み取らせる。
【0075】
一方、チケット確認画面で、全てのチケットを読み終えた場合(S406:No)、ユーザはボタン115を操作することで、次の処理へと遷移させる。本実施形態では、チケット情報に視聴人数が規定されているため、チケット情報に規定されている視聴人数を通知し、実際に部屋に居る人数以内であることを確認した上で、コンテンツの視聴を許可することとしている。本実施形態では、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11に視聴人数を表示し、従業者による確認作業によって、コンテンツの視聴を許可することとしている。
【0076】
以下に、本実施形態の視聴人数の通知、確認について説明する。チケット確認画面において、ボタン115が操作された場合、図20に示される人数確認説明画面がタッチパネルモニタ11に表示される。この人数確認説明画面には、ユーザ(お客様)は従業者(スタッフ)に人数確認作業を依頼する旨が表示されている。ユーザは、部屋内に設置されている内線電話等を使用して、従業者を呼び出し、従業者が来室するのを待つ。
【0077】
ユーザに呼び出された従業者は、人数確認説明画面に表示されているボタン116を操作して、図21に示されるスタッフ専用確認画面を表示させる。本実施形態では、スタッフ専用確認画面の表示が、従業者に対する視聴人数の通知(S407)に相当している。スタッフ専用確認画面には、コンテンツ名等、コンテンツ関連情報に含まれる各種情報の他、視聴人数(ご利用人数、この例では3名)が表示されている。従業者は、スタッフ専用確認画面に表示されている視聴人数が、実際に部屋に居るユーザの人数内であるか否かを確認する(S408)。
【0078】
視聴人数が、実際に部屋に居るユーザの人数内であることが確認できた場合(S409:Yes)、従業者は、スタッフ専用確認画面のボタン118を操作して、図22に示されるICカード読取画面を表示させて許可処理(S410)を実行する。本実施形態では、許可権限を有する従業者が所持するICカードを、リモコン装置1に搭載される84にかざすことで、ICカードに記憶された情報を読み取り、それが適正である場合に、コンテンツの視聴を許可することとしている。コンテンツの視聴が許可された場合、タッチパネルモニタ11には、図23に示される予約確認画面が表示される(S411)。予約確認画面には、ボタン119が表示されており、ユーザがボタン119を操作すること(S212:Yes)によって、コンテンツIDを含む予約情報がカラオケ装置2に送信される(S413)。
【0079】
一方、図21のスタッフ専用確認画面の確認において、実際に部屋に居るユーザの人数が表示されている視聴人数を超えている場合(S414:Yes)、コンテンツを視聴するには料金が不足することになる。その場合、従業者は、ボタン117を操作することで、ユーザに対する課金処理(S415)を実行させる。課金処理(S415)としては、ユーザが所持する携帯端末71において、追加のチケットを購入させ、チケット読取画面で読み取らせる形態が考えられるが、このような形態以外に、リモコン装置1のみで追加のチケットを購入させる形態、あるいは、店舗で追加のチケットに必要な料金を徴収する形態等、各種形態を使用することが考えられる。
【0080】
課金処理(S415)が完了し、視聴人数が変更される(S416)と、変更された視聴人数で、スタッフ専用確認画面を表示させ、従業者による再度の確認を待つことになる。この場合、チケット情報に規定されている視聴人数は、実際に部屋に居る入室人数以内となるため、従業者は、ボタン118を操作してICカードによる許可処理(S410)を実行する。
【0081】
図24には、カラオケ装置2で実行される再生処理を示すフロー図が示されている。カラオケ装置2は、予約テーブルを参照(S501)し、次に再生すべき予約情報の有無を判定する(S502)。予約情報がある場合(S502:Yes)、予約情報中、開始時間指定コンテンツが含まれているか否かが判定される(S503)。ここで、開始時間指定コンテンツとは、ライブコンサートを生中継する、あるいは、映画の封切り時等、予め、開始時間が指定されているコンテンツのことであって、チケット情報中の配信開始日時に基づいて判定することが可能である。例えば、予約情報中に含まれているコンテンツIDが、チケット情報を参照することで配信開始日時が規定されていると判定された場合には、開始時間指定コンテンツであると判定される。一方、上映中の映画、ドラマ、プロモーションビデオ等、配信開始日時が規定されていない、あるいは、現時点において配信中である場合は、開始時間指定コンテンツではないと判定される。
【0082】
配信時間指定コンテンツが無いと判定された場合(S503:No)、次に再生すべき予約情報が楽曲を指定しているのか、コンテンツを指定しているのかが判定される(S504)。楽曲が指定されている場合(S504:楽曲)、指定された楽曲に対応するカラオケ情報の再生を開始(S505)し、楽曲の再生が終了(S506:Yes)すると、予約テーブルのチェックに戻る。一方、コンテンツが指定されている場合(S504:コンテンツ)、指定されたコンテンツに対応するコンテンツの再生を開始(S508)し、楽曲の再生が終了(S519:Yes)すると、予約テーブルのチェックに戻る。
【0083】
一方、予約テーブル中に開始時間指定コンテンツがあると判定された場合(S503:Yes)、当該開始時間指定コンテンツの開始時間(チケット情報中の配信開始日時)の所定時間前(本実施形態では10分前)に、予約情報中の次の予約(楽曲またはコンテンツ)が再生終了できるか否かが判定される(S508)。次の予約が再生できる場合(S508:Yes)には、次の楽曲の再生(S505)、もしくは、次のコンテンツの再生(S509)を実行する。一方、次の予約が再生できない場合(S508:No)には、開始時間指定コンテンツの再生に備え、開始時間が到来した後、開始時間指定コンテンツの再生を開始する(S509)。コンテンツの再生が終了(S510:Yes)すると、その後、予約テーブルのチェックに戻る。
【0084】
なお、本実施形態では、視聴人数が指定されているコンテンツを再生する際、コンテンツが再生表示されるモニタ41には、視聴人数を表示することとしている。モニタ41に視聴人数を表示することで、コンテンツの再生中、従業者等が容易に確認することが可能となる。また、視聴しているユーザに対しても視聴人数を認識させることが可能となり、視聴人数を超えて視聴する不正な視聴を抑制させる効果もある。なお、コンテンツの再生時における視聴人数の表示は、モニタ41に表示する形態に限られるものでは無く、例えば、リモコン装置1のタッチパネルモニタ11に表示する等、コンテンツが再生される部屋内で視認可能な各種表示部に表示することが考えられる。そして、視聴人数の表示は、コンテンツの再生中、常に表示する形態のほか、コンテンツの再生中、適宜タイミングで表示することとしてもよい。
【0085】
このように、本実施形態では、楽曲とコンテンツを同じ予約テーブルで管理することとしており、例えば、コンテンツの再生の合間に楽曲情報を再生することが可能となっている。また、コンサートのライブ中継のように、開始時間が規定されている開始時間指定コンテンツを再生する場合、その再生直前まで、楽曲を再生する、あるいは、他のコンテンツを視聴することが可能となっている。
【0086】
なお、本実施形態では、開始時間指定コンテンツの開始時間が到来する前に、再生を終えることが可能な楽曲または他のコンテンツを再生することとしているが、開始時間指定コンテンツの再生の再生は、このような形態に限られるものでは無く、例えば、開始時間が到来した場合、再生中の楽曲、他のコンテンツの再生を中断して、開始時間指定コンテンツを再生開始する等、各種形態を採用することが考えられる。
【0087】
以上、本実施形態の視聴ルーム予約システムについて説明を行ったが、本発明に係る視聴ルーム予約システムは、各種形態を採用することができるものであり、視聴ルーム予約方法ついても本発明の範疇に属する。
【符号の説明】
【0088】
1:リモコン装置 30:制御部
2(2a~2k):カラオケ装置 31:映像制御部
3:カラオケシステム 32:HDD
5:サーバ装置 33:タッチパネルモニタ
6:管理用コンピュータ 33a:表示部
11:タッチパネルモニタ 33b:タッチパネル
11a:表示部 41(41a~41k):モニタ
11b:タッチパネル 42:スピーカ
12:ビデオRAM 44a:歌唱用マイク
13:映像制御部 44b:歌唱用マイク
14:メモリ 62:選曲領域
15:制御部 64:動画配信サービス表示領域
16:無線LAN通信部 71:携帯端末
17:操作部 72:家庭用コンピュータ
18:操作処理部 81:決済サーバ
19:赤外線通信部 82:予約管理サーバ
21:操作部 83:無線基地局
22:操作処理部 93:カメラ
23:赤外線通信部 94:NFCセンサ
24:LAN通信部 110a~110c:アクセスポイント
25:音響制御部 113:QR読取範囲
27:メモリ 120:ルータ
28:ビデオRAM 121:光モデム
29:映像再生部 711:携帯端末画面
図1
図2
図3
図4
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