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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】コンプレッサー装置を備える自動車
(51)【国際特許分類】
   B60C 23/12 20060101AFI20220822BHJP
【FI】
B60C23/12
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019527844
(86)(22)【出願日】2017-11-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-12
(86)【国際出願番号】 EP2017080384
(87)【国際公開番号】W WO2018096108
(87)【国際公開日】2018-05-31
【審査請求日】2020-11-06
(31)【優先権主張番号】102016122735.8
(32)【優先日】2016-11-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(73)【特許権者】
【識別番号】518090052
【氏名又は名称】カーテー プロジェクテントビクルングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】コンスタンティン ツィベリディス
【審査官】西田 侑以
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-039013(JP,A)
【文献】米国特許第06345650(US,B1)
【文献】国際公開第2015/075655(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/136006(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 23/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用ホイール(18)のタイヤ(16)のタイヤ内腔(14)に圧力媒体を供給するコンプレッサー装置(12)を備える自動車(10)であって、前記コンプレッサー装置(12)は、自動車用ホイール(18)に対して回転しないように設けられた圧縮室を備え、該圧縮室および前記タイヤ内腔(14)は、圧力媒体を送達するために、連通部(22)を介して、前記圧縮室から前記タイヤ内腔(14)に接続され、該自動車(10)には、シール剤(28)を有するシール剤リザーバー(26)を備えるタイヤシール装置(24)が割り当てられ、前記シール剤リザーバー(26)は、第1の接続部(30)および第2の接続部(32)を有し、前記第1の接続部(30)は、該自動車(10)の修理されるタイヤ(16)のタイヤ内腔(14)に接続可能であるように構成され、前記第2の接続部(32)は、自動車に固定された圧力媒体源(34)に接続可能であるように構成され、前記シール剤リザーバー(26)は、前記第1の接続部(30)が前記修理されるタイヤ(16)の前記タイヤ内腔(14)に連通し、前記第2の接続部(32)が前記圧力媒体源(34)に連通する場合、前記圧力媒体源(34)からの圧力媒体によって、前記修理されるタイヤ(16)の前記タイヤ内腔(14)に前記シール剤(28)を送達するように構成され
前記修理されるタイヤ(16)の前記タイヤ内腔(14)は、前記自動車用ホイール(18)におけるホイール側接続部(46)を介して、前記シール剤リザーバー(26)の前記第1の接続部(30)に連通し、ホイール側接続部(46)とタイヤ内腔(14)との間の接続部は、少なくとも部分的に前記連通部(22)と共通して、前記圧縮室から前記タイヤ内腔(14)に流れ、
前記修理されるタイヤ(16)は、ホイールハブ受け部(52)を有するリム(50)上に配置され、前記ホイール側接続部(46)は、前記ホイールハブ受け部(52)の領域内または前記ホイールハブ受け部(52)に配置される、
自動車。
【請求項2】
請求項1に記載の自動車(10)であって、前記第1の接続部(30)が、前記修理されるタイヤ(16)の前記タイヤ内腔(14)との接続を可能にする可撓性導管部(36)を有し、および/または、前記第2の接続部(32)が、前記圧力媒体源(34)との接続を可能にする可撓性導管部(38)を有することを特徴とする自動車。
【請求項3】
請求項1または2に記載の自動車(10)であって、少なくとも1つのバルブ(40、42、44)が設けられ、該少なくとも1つのバルブ(40、42、44)によって、前記第1の接続部(30)を前記修理されるタイヤ(16)の前記タイヤ内腔(14)から流体的に分離可能であるか、或いは、前記第2の接続部(32)を前記圧力媒体源(34)から流体的に分離可能であることを特徴とする自動車。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記リム(50)は、前記ホイールハブ受け部(52)に対するカバー(54)を有し、前記ホイール側接続部(46)は、前記リム(50)における前記カバー(54)の取付け状態では隠れるように配置されることを特徴とする自動車。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記ホイール側接続部(46)は、少なくとも部分的に、好ましくは専ら、交換可能な導管部(56)を介して、前記タイヤ内腔(14)に連通することを特徴とする自動車。
【請求項6】
請求項に記載の自動車(10)であって、前記交換可能な導管部(56)は、リム(50)に形成されたチャネル(58)内に少なくとも部分的に配置されることを特徴とする自動車。
【請求項7】
請求項1~の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記圧力媒体源(34)は、圧力媒体貯蔵部として形成され、好ましくは、圧力媒体が充填された該自動車(10)の更なるタイヤ(16’)のタイヤ内腔(14)は、圧力媒体貯蔵部として機能することを特徴とする自動車。
【請求項8】
請求項1~の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記コンプレッサー装置(12)は、前記自動車用ホイール(18)と、該自動車用ホイール(18)が回転可能に支持されたホイールキャリア(60)との間の回転相対運動によって機械的に駆動されることを特徴とする自動車。
【請求項9】
請求項1~の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記コンプレッサー装置(12)は、電気的に駆動され、好ましくは、前記コンプレッサー装置(12)は、ホイールハブ受け部(52)の領域内、好ましくは前記ホイールハブ受け部(52)内に配置されることを特徴とする自動車。
【請求項10】
請求項に記載の自動車(10)であって、前記コンプレッサー装置(12)は、自動車側電源に接続されることを特徴とする自動車。
【請求項11】
請求項10に記載の自動車(10)であって、前記電源は、前記自動車用ホイール(18)と、該自動車用ホイール(18)が回転可能に支持されたホイールキャリア(60)との間の相対運動によって、電流を発生させるように構成されることを特徴とする自動車。
【請求項12】
請求項1~11の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記シール剤リザーバー(26)は、ホイールハブ受け部(52)の領域内、好ましくは前記ホイールハブ受け部(52)内に配置され、前記第2の接続部(32)は、切替え可能に、前記コンプレッサー装置(12)に流体接続され、前記タイヤ内腔における圧力が、設定された或いは設定可能な境界値を超える割合で減少すると、前記タイヤ内腔にシール剤(28)が自動的に送達されることを特徴とする自動車。
【請求項13】
請求項1~12の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記コンプレッサー装置(12)は、径方向(2)における振動並進運動を行うコンプレッサー部材を備えることを特徴とする自動車。
【請求項14】
請求項1~13の何れか1項に記載の自動車(10)であって、前記コンプレッサー装置(12)は、軸方向(1)における振動並進運動を行うコンプレッサー部材を備えることを特徴とする自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用ホイールのタイヤのタイヤ内腔に圧力媒体を供給するコンプレッサー装置を備える自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
コンプレッサー装置を備える自動車は、従来技術から既知である。そのようなコンプレッサー装置は、実質的に、タイヤ内圧が低すぎる場合にタイヤの漏れ箇所を補修するため、タイヤに圧縮空気の他にシール剤も圧送するように設けられた、自動車内に別個に搭載されたコンプレッサーである。
【0003】
しかしながら、そのようなコンプレッサー装置は、損傷したタイヤに接続され、タイヤが作業者の判断に応じて十分に膨らむまでエネルギーを供給して作動しなければならないため、構築、取扱いにコストがかかる。場合によっては、タイヤが十分に膨らまないか、或いは、シール剤によって漏れ箇所が少しずつしかシールされず、タイヤからなおも空気が抜け出ることができるようになっていることで、自動車を幾度も停止しなければならない。その上、コンプレッサーへのエネルギーの供給が必須である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、エネルギー的に好都合な方法で自動車の動作信頼性を高めるとともに、タイヤのパンク時の取扱いを容易にするという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、請求項1に記載の自動車によって上記課題を解決する。請求項1によれば、この自動車は、コンプレッサー装置が、自動車用ホイールに対して回転しないように設けられた圧縮室を備え、圧縮室およびタイヤ内腔は、圧力媒体を圧縮室からタイヤ内腔に送達するための連通部を介して接続され、自動車には、シール剤を有するシール剤リザーバーを備えるタイヤシール装置が割り当てられ、シール剤リザーバーは、第1の接続部および第2の接続部を有し、第1の接続部は、自動車の修理されるタイヤのタイヤ内腔に接続可能であるように形成され、第2の接続部は、自動車に固定された圧力媒体源に接続可能であるように構成され、シール剤リザーバーは、第1の接続部が修理されるタイヤのタイヤ内腔に連通し、第2の接続部が圧力媒体源に連通する場合、圧力媒体源からの圧力媒体によって、修理されるタイヤのタイヤ内腔にシール剤を送達するように構成されることを特徴とする。
【0006】
これにより、タイヤのパンク時の取扱いは、タイヤシール装置により自動車のランフラット性能が保証されるため、非常に簡単になる。このために、修理されるタイヤのタイヤ内腔にシール剤を供給し、このタイヤにおける漏れ箇所を閉鎖する。完全な走行可能状態は、タイヤシール装置によってシール剤リザーバーからシール剤が導入される、修理されるタイヤのタイヤ内腔に圧力媒体を充填するコンプレッサー装置によって確立される。これは、コンプレッサー装置によって、自動車の走行動作時に行うことができる。これにより、タイヤのパンク後の停止地における滞在時間が減少し、停止地での事故の危険性が低くなる。それにより、タイヤのパンクの結果生じる渋滞を大幅に短縮することもできる。
【0007】
「タイヤ内腔」とは、タイヤの外側面に面しないタイヤ内面と、自動車用ホイール、特にタイヤ受け部領域のリムに面するリムウェル部の内面との間の中空空間として理解される。
【0008】
圧力媒体は、ガス状流体、例えば圧縮空気または加圧されたガスのことであり得る。
【0009】
圧縮室は、自動車用ホイールにおいて若しくは自動車用ホイール内に、或いは、自動車用ホイールに関して回転しないように連結された部品において、例えばホイールハブ、ブレーキディスク、ブレーキディスク受け部等において若しくはそれらの中に形成することができる。
【0010】
好ましい一形態の範囲では、第1の接続部は、可撓性導管部を有することができ、この導管部を介して、第1の接続部を修理されるタイヤのタイヤ内腔に接続可能である。代替的または補足的に、第2の接続部が可撓性導管部を有することができ、この導管部を介して、第2の接続部が圧力媒体源に接続可能である。これにより、簡単かつ柔軟な方法で、部品間の連通部を形成することができる。ここでは、圧力媒体を導く導管部が形成される(圧力媒体導管)。
【0011】
有利には、少なくとも1つのバルブを設けることができ、このバルブによって、第1の接続部を修理されるタイヤのタイヤ内腔から流体的に分離可能であるか、或いは、第2の接続部を圧力媒体源から流体的に分離可能である。このようにして、特に部品の接続状態において、部品間の連通部の遮断を行うことができる。したがって、例えば、使用者の作動ステップに関して、修理されるタイヤのタイヤ内腔にシール剤を目標どおりに提供することができる。具体的には、バルブは、シール剤リザーバーの第1の接続部またはシール剤リザーバーの第2の接続部に配置することができる。同様に、バルブは、ホイール側接続部において、或いは、ホイール側接続部内に配置されることも考えられる。バルブは、自己遮断バルブ、例えばチェックバルブとして、或いは、作業者によって遮断可能なバルブとして形成することができる。
【0012】
好適には、修理されるタイヤのタイヤ内腔は、自動車用ホイールのホイール側接続部を介してシール剤リザーバーの第1の接続部に連通することができ、ホイール側接続部とタイヤ内腔との間の接続部は、少なくとも部分的に連通部と共通して、圧縮室からタイヤ内腔に延在することができる。これにより、連通部を少なくとも部分的に共通して利用することによって、タイヤ内腔への連通部のみが必要であることから、構造的に簡単な実施が可能である。例えば、これにより、連通部を形成するチャネルを、例えば車両用ホイールのリムに形成すればよい。
【0013】
上記の代わりに、修理されるタイヤのタイヤ内腔を、自動車用ホイールにおけるホイール側接続部を介して、シール剤リザーバーの第1の接続部に連通可能である。ホイール側接続部とタイヤ内腔との間の接続部は、(第1の)連通部とは別個の更なる連通部を介して、圧縮室からタイヤ内腔に流れる。これに関して、(第1の)連通部がタイヤシール装置によって影響されない、動作信頼性の高い実施形態が得られる。またこの場合、例えば、タイヤシール装置がタイヤシール剤をタイヤ内腔にもたらした後、圧縮室からタイヤ内腔への連通部の制限されない機能が保証される。好適には、修理されるタイヤは、ホイールハブ受け部を有するリム上に配置することができ、ホイール側接続部は、ホイールハブ受け部の領域内またはホイールハブ受け部に配置することができる。これに関して、ホイールバルブの通常の配置とは異なるホイール側接続部の代替的な配置がもたらされる。
【0014】
有利には、リムは、ホイールハブ受け部に対するカバー(「ホイールハブキャップ」)を有することができ、ホイール側接続点は、リムにおけるカバーの取付け状態では隠れるように配置される。これにより、ホイール側接続点は、周囲環境による影響および不正操作から保護される。さらに、リムを外観上魅力的な形態にするのに役立つ。
【0015】
好ましい一形態の範囲では、ホイール側接続部は、少なくとも部分的に、好ましくは専ら、交換可能な、好ましくは可撓性導管部を介してタイヤ内腔に連通可能である。これにより、簡単な構造の手段を用いて導管部を交換することが可能であり、ホイール側接続部を介してタイヤ内腔にシール剤をもたらした後、連通部の元の状態を復元することができる。交換可能な導管部を抜き取ることにより、残されたシール剤が自動車用ホイールまたはリムから除去される。交換可能な導管部は、可撓性のプラスチック管として形成することができる。ここでは、交換可能な導管部は、圧縮室とタイヤ内腔との間またはホイール側接続点とタイヤ内腔との間の(第1の)連通部の少なくとも一部を形成することができる。
【0016】
好適には、交換可能な導管部は、リムに形成されたチャネルに少なくとも部分的に配置することができる。これにより、交換可能な導管部は、周囲環境による影響および不正操作から保護され、安全な配置が達成される。さらに、車両のリムの見た目も損なわれない。
【0017】
有利には、圧力媒体源は、圧力媒体貯蔵部として形成することができる。このようにして、圧力媒体は単に貯蔵されるだけで、生成する必要がないため、構造上簡単な圧力媒体源が得られる。したがって、圧力媒体貯蔵部の使用には、外部からエネルギーを供給する必要がない。圧力媒体が充填された自動車の更なるタイヤのタイヤ内腔が、圧力媒体貯蔵部として機能することができることが好ましい。これにより、圧力媒体貯蔵部の機能は、自動車にいずれにせよ存在する更なる自動車用ホイール(取り付けられた自動車用ホイールまたは搭載されたスペアホイール)のタイヤのタイヤ内腔における圧力媒体によって果たされるため、構造、重量およびコストに関して有利な形態が得られる。別個のアキュムレーターまたはコンプレッサーは、必要とされない。ここでは、修理されるタイヤのタイヤ内腔へのシール剤の導入は、更なる車両用ホイールのタイヤのタイヤ内腔と修理されるタイヤとの圧力平衡に起因して行われる。可撓性のカップリングには、圧力媒体導管の長さ寸法が十分である、例えば、2メートル~5メートルの長さである必要がある。
【0018】
具体的には、コンプレッサー装置は、自動車用ホイールと、自動車用ホイールが回転可能に支持されたホイールキャリアとの間の相対運動によって、機械的に駆動可能とするか或いは駆動することができる。これにより、自動車用ホイールおよび/またはホイールハブの回転運動を利用した、構造上簡単であり、技術的に信頼性のあるコンプレッサー装置の機械的な形態が得られる。
【0019】
上記の代わりに、コンプレッサー装置は、電気的に駆動することができる。これには、コンプレッサー装置が自動車の静止状態でも機能し、圧力媒体をタイヤ内腔に導入することができるという利点がある。
【0020】
好適には、コンプレッサー装置は、自動車側電源に接続することができる。これにより、コンプレッサー装置の信頼性のあるエネルギー供給が保証される。
【0021】
有利には、自動車用ホイールと、自動車用ホイールが特にホイールハブによって回転可能に支持されたホイールキャリアとの間の相対運動によって、電流が発生するように、電源を構成することができる。このようにして、電流が、必要とされる場所に間接的に発生する。車両側電源のためにホイールキャリアと自動車の車体との間でエネルギー供給を行う配線は、省くことができる。
【0022】
好適には、自動車に存在する更なる、好ましくは全ての自動車用ホイールは、修理されるタイヤを備える記載した自動車用ホイールと同一の形態を有することができる。
【0023】
有利な一実施形態において、コンプレッサー装置の動作のための電気エネルギーは、車両の主バッテリーから摺動接触部を介して、ホイールキャリア側からハブ側に伝達される。
【0024】
有利な一実施形態において、コンプレッサー装置の動作のための電気エネルギーは、好ましくは少なくとも部分的にハブ側に配置されたエネルギー発生機を介して、ハブ側に直接提供される。エネルギー発生機は、発電機であることが好ましい。エネルギー発生機は、電流を発生させるために、ホイールキャリア側とハブ側との間の回転相対運動を利用する。
【0025】
有利な一実施形態において、コンプレッサー装置の動作のための電気エネルギーは、車両の主バッテリーから、非接触の、好ましくは誘導式の伝達装置を介して、ホイールキャリア側からハブ側に伝達される。
【0026】
有利な一実施形態において、コンプレッサー装置の動作のための電気エネルギーは、好ましくはアキュムレーターとして構成されたエネルギー貯蔵部を介して、ハブ側に直接提供される。さらに、エネルギー貯蔵部とエネルギー発生機との組合せが好ましい。エネルギー発生機は、発電機であることが好ましい。エネルギー発生機は、電流を発生させるために、ホイールキャリア側とハブ側との間の回転相対運動を利用する。
【0027】
コンプレッサー装置は、タイヤ圧力閾値を下回ると、自律的に動作を開始することが好ましい。
【0028】
コンプレッサー装置は、特に専ら径方向における振動並進運動を行うコンプレッサー部材を備えることが好ましい。
【0029】
コンプレッサー装置は、特に専ら軸方向における振動並進運動を行うコンプレッサー部材を備えることが好ましい。
【0030】
以下、本発明を、図面に基づいてより詳細に説明する。図面において、同一の或いは機能的に同じ構成要素は、同一の参照符号で示されるが、場合によっては一度しか参照符号が付されない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】自動車の一実施形態の概略図である。
図2図1の自動車のシール剤リザーバーの概略断面図である。
図3】タイヤ内腔への連通部の一可能形態の概略図である。
図4-7】コンプレッサー装置の第1の変形形態の図である。
図8-17】コンプレッサー装置の更なる一変形形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、全体として参照符号10が付された自動車を示している。軸方向1は、自動車用ホイール18の回転軸3上にある。径方向2は、回転軸3に対して直交方向に延在する。自動車は、自動車用ホイール18のタイヤ16のタイヤ内腔14に圧力媒体を供給するコンプレッサー装置12を備える。
【0033】
コンプレッサー装置12は、自動車用ホイール18に対して回転しないように設けられた圧縮室(図示せず)を有する。圧縮室およびタイヤ内腔14は、圧縮室からタイヤ内腔14に圧力媒体、例えば圧縮空気を送達するために、連通部22を介して接続される。
【0034】
自動車10には、シール剤28を有するシール剤リザーバー26(図2を参照)を備えるタイヤシール装置24が割り当てられる。シール剤リザーバー26は、第1の接続部30および第2の接続部32を有する。第1の接続部30は、自動車10の修理されるタイヤ16のタイヤ内腔14に接続可能であるように構成される。第2の接続部32は、自動車に固定された圧力媒体源34に接続可能であるように構成される。
【0035】
シール剤リザーバー26は、第1の接続部30が修理されるタイヤ16のタイヤ内腔14に連通するとともに、第2の接続部32が圧力媒体源34に連通すれる場合、圧力媒体によって、圧力媒体源34から修理されるタイヤ16のタイヤ内腔14にシール剤28が送達されるように構成される。
【0036】
第1の接続部30は、修理されるタイヤ16のタイヤ内腔14との接続を可能にする可撓性導管部36を含む。第2の接続部32は、圧力媒体源34との接続を可能にする可撓性導管部38を含む。
【0037】
少なくとも1つのバルブ40、42、44が設けられ、このバルブ40、42、44によって、第1の接続部30を修理されるタイヤ16のタイヤ内腔14から流体的に分離可能であるか、或いは、第2の接続部32を圧力媒体源34から流体的に分離可能である。この実施例では、シール剤リザーバーは、第1の接続部30においてバルブ40を備え、第2の接続部32においてバルブ42を備える。
【0038】
バルブ40およびバルブ42は、それぞれチェックバルブとして形成される。さらに、第2の接続部32は、作業者によって制御可能なバルブ44(制御バルブ)を備えることができる。
【0039】
修理されるタイヤ16のタイヤ内腔14は、自動車用ホイール18におけるホイール側接続部46を介して、シール剤リザーバー26の第1の接続部30に連通することができる。ホイール側接続部46とタイヤ内腔14との間の接続部は、少なくとも部分的に連通部22と共通して、圧縮室からタイヤ内腔14に流れることができる(図3を参照)。
【0040】
修理されるタイヤ16のタイヤ内腔14は、上記の代わりに、自動車用ホイール18におけるホイール側接続部46を介して、シール剤リザーバー26の第1の接続部30に連通することができる。ホイール側接続部46とタイヤ内腔14との間の接続部は、(第1の)連通部22とは別個の更なる連通部48を介して、圧縮室からタイヤ内腔14に流れる(図1を参照)。
【0041】
修理されるタイヤ16は、ホイールハブ受け部52を有するリム50上に配置され、ホイール側接続部46は、ホイールハブ受け部52の領域内またはホイールハブ受け部52に配置することができる。リム50は、ホイールハブ受け部52に対するカバー54を有し、ホイール側接続部46は、リム50におけるカバー54の取付け状態では隠れるように配置される。
【0042】
ホイール側接続部46は、少なくとも部分的に、好ましくは専ら、交換可能な導管部56(図面では明確にするために別個に示されている)を介してタイヤ内腔14に連通する。交換可能な導管部56は、(取付け状態において)リム50に形成されたチャネル58内に少なくとも部分的に配置される。
【0043】
圧力媒体源34は、圧力媒体貯蔵部として形成される。ここでは、圧力媒体が充填された自動車10の更なるタイヤ16’のタイヤ内腔14が、圧力媒体貯蔵部として機能する。
【0044】
この実施例では、コンプレッサー装置12は、自動車用ホイール18と、自動車用ホイール18が回転可能に支持されたホイールキャリア60との間の相対運動によって機械的に駆動可能である。コンプレッサー装置12を制御するために、電磁バルブ62および制御ユニット64が設けられる。
【0045】
示されていない実施形態において、コンプレッサー装置12は、電気的に駆動することができる。コンプレッサー装置12は、自動車側電源に接続することができる(図示せず)。電源は、自動車用ホイール18と、発電機18に回転可能に支持されたホイールキャリア60との間の相対運動によって、電流を発生させるように構成することができる。
【0046】
図4は、コンプレッサー装置12の第1の実施形態を、側面図において詳細に示している。コンプレッサー装置12は、電気的に駆動され、ホイールハブ受け部52内に配置される。コンプレッサー装置12は、互いに対して回転しないように接続された第1のハブ側ハウジング部分130および第2のハブ側ハウジング部分132を備える。
【0047】
図5において、図3のコンプレッサー装置が、線V-Vに沿って対応する矢印の方向に切断されて示されている。
【0048】
ハブ側トランスミッション部分には参照符号134が付されている。図5では、コンプレッサー装置12は、複数のハブ側トランスミッション部分134を備えることが見て取れる。ハブ側トランスミッション部分134には、コンプレッサー部材138をなす環状ピストン136が接続される。
【0049】
環状ピストン136は、ダブルピストンとして構成され、第1の圧縮室140および第2の圧縮室142を画定する。第1の圧縮室140および第2の圧縮室142は、それぞれ環状空間として構成される。
【0050】
ハブ側トランスミッション部材134は、駆動部側トランスミッション部分144と相互作用することができるように、駆動部側トランスミッション部分144に係合する。ハブ側トランスミッション部材134は、駆動部側トランスミッション部分144とともに、カムトランスミッションをなすトランスミッション装置145を形成する。ハブ側トランスミッション部分134は、第2のハブ側ハウジング部分132においてスロット形状の凹部146内に支持される。スロット形状の凹部146内に支持することにより、ハブ側トランスミッション部分134は、専ら回転軸3の方向に沿って第2のハブ側ハウジング部分132に対して並進運動することができる一方で、第2のハブ側ハウジング部分132およびコンプレッサー部材138に対する回転は阻止される。
【0051】
ハブ側トランスミッション部分134は、既に記載したように、駆動部側トランスミッション部分144に係合する。ここでは、それぞれのハブ側トランスミッション部分134の係合部148は、駆動部側トランスミッション部分144にあるカムトラック150内に係合する。カムトラック150は、円筒カム152の一実施形態である。
【0052】
ハブ側ハウジング部分130、132の内部には、電気式駆動部154が配置される。電気式駆動部154は、第1の部分155が、ピン156によって、第1のハブ側ハウジング部分130に関して回転しないようになっており、第1のハブ側ハウジング部分130を介して第2のハブ側ハウジング部分132に間接的に接続される。電気式駆動部154の第2の部分158は、第1の部分155に対して回転可能かつ駆動部側トランスミッション部分144に関して回転しないように接続される。
【0053】
図6において、図4、5のコンプレッサー装置12が、斜視断面図で示されている。図7において、コンプレッサー装置12は、図6と同様の斜視図で示され、ここでは、ハブ側トランスミッション部分134のうちの1つのみが示されている。環状ピストン136、第2のハブ側トランスミッション部分134および第1のハブ側ハウジング部分130は、それぞれ図示されていない。したがって、図7では、カムトラック150の経路が特に明確に見て取れる。
【0054】
コンプレッサー装置12の動作時、電気式駆動部154の第2の部分158が第1の部分155に対して回転する。これにより、駆動部側トランスミッション部分144は、ハブ側ハウジング部分130、132に対して、またハブ側トランスミッション部分134に対して、図5の矢印160によって示されている回転において変位する。
【0055】
ハブ側トランスミッション部分134は、駆動部側トランスミッション部分144と相互作用することができるように、駆動部側トランスミッション部分144に係合する。この相互作用により、先程記載した回転相対運動160が、ハブ側トランスミッション部分134、ひいてはコンプレッサー部材138、すなわち環状ピストン136の振動並進運動162に変換される。振動並進運動により、第1の圧縮室140および第2の圧縮室142の容積が交互に減少、増大し、これにより、ここでは空気である圧縮室140、142内の圧力媒体が圧縮され、したがって、圧力下に置かれて送達される。空気、すなわち圧力媒体は、環状ピストン136の各送出工程において、タイヤ内腔14に開口するチェックバルブ166を介して、タイヤ内腔14に向かって圧力媒体導管を介して送出される。環状ピストン136の各吸引工程において、それぞれの圧縮室140、142に開口するチェックバルブ168が開き、空気が圧縮室140、142に流入することができる。
【0056】
図9図17は、コンプレッサー装置12の更なる一実施形態を詳細に示している。コンプレッサー装置12は、ホイールキャリア側とハブ側との間の回転相対運動によって機械的に駆動されるとともに、ホイールベアリングの領域に配置される。コンプレッサー装置12は、コンプレッサー部材218の径方向の動きを含む。
【0057】
図9において、本発明に係るコンプレッサー装置12の第1の実施形態が詳細に示されている。コンプレッサー装置12は、第1のハウジング部分212および第2のハウジング部分214を備える。
【0058】
図10において、図2のコンプレッサー装置12の、線X-Xに沿った断面が示されている。コンプレッサー装置12は、ここでは全部で4つのハブ側圧縮室216を備えるが、参照符号はそのうちの2つにのみ付されている。
【0059】
圧縮室216のそれぞれは、ハブ側コンプレッサー部材218に割り当てられる。ハブ側コンプレッサー部材218も同様に、参照符号は2つのみ付されている。コンプレッサー装置12は、複数のトランスミッション220を備え、圧縮室216のそれぞれに、トランスミッション220が割り当てられている。トランスミッション220は、ここではそれぞれカムトランスミッション222として構成される。
【0060】
トランスミッション220は、それぞれハブ側トランスミッション部分224を備える。ハブ側トランスミッション部分224は、それぞれプランジャー出力部225によって形成される。コンプレッサー部材218は、プランジャー出力部225またはハブ側トランスミッション部分224と一体的に形成される。トランスミッション220のハブ側トランスミッション部分224は、コンプレッサー装置212のホイールキャリア側トランスミッション部分226とそれぞれ相互作用することができる。
【0061】
図10から見て取れるように、コンプレッサー装置12は、ハブ側トランスミッション部分224のそれぞれと相互作用することができる1つのみのホイールキャリア側トランスミッション部分226を備える。ホイールキャリア側トランスミッション部分226は、外側カム輪郭230を有するディスクカム228として形成される。
【0062】
図10において、コンプレッサー装置212は、解放動作位置FLにおいて示されている。解放動作位置FLでは、ハブ側トランスミッション部分224は、ホイールキャリア側トランスミッション部分226と相互作用しない。
【0063】
ハブ側トランスミッション部分224は、解放動作位置FLでは、図10に示されているように、ホイールキャリア側トランスミッション部分26の向きに関わらず、ホイールキャリア側トランスミッション部分26に接触することができない位置にあることが有利である。これは、ハブ側トランスミッション部分224のそれぞれに割り当てられた連結機構236によって達成される。連結機構236は、連結部材238をそれぞれ備える。図9に示されている解放動作位置において、連結部材238は、それぞれ係止位置240にある。連結部材238のこの係止位置240において、ハブ側トランスミッション部分224は、それぞれ、ホイールキャリア側トランスミッション部分226との相互作用、および、ここではまた接触が阻止される。
【0064】
係止位置240において、それぞれの連結部材238の係止部242が、それぞれのハブ側トランスミッション部分224の停止部244に接する。また、停止部244は、ここでは、ハブ側トランスミッション部分224と一体的に形成されたコンプレッサー部材218に形成される。
【0065】
連結部材238は、ここでは鉛筆形に形成され、係止部242だけでなく、それぞれ解放部246および移行部248も備える。
【0066】
また、係止部242は、第1の直径を有する円筒形に形成され、解放部246は、第2の直径を有する円筒形に形成される。係止部242から解放部246への移行部248は、円錐台形状を有する。
【0067】
解放部246は、係止部242に対して径方向34の方向にオフセットされて配置されている。連結部材238が解放位置から係止位置240に動く場合、連結部材238に割り当てられたハブ側トランスミッション部分224は、ホイールキャリア側トランスミッション部分226と接触することができない位置に押される。
【0068】
連結部材238は、ばね249を介して、それぞれ係止位置に付勢されている。連結部材238は、それぞれ、圧力媒体チャネル256を介して圧力媒体を作用させることによって、解放位置に移行可能である。
【0069】
圧力媒体チャネル256を介して圧力媒体を作用させることが中止されるとすぐに、連結部材238は、ばね付勢されているため、係止位置へと戻る。
【0070】
ここでは、ハブ側トランスミッション部分224またはコンプレッサー部材218は、径方向外方に、したがって、径方向内方にあるホイールキャリア側トランスミッション部分226から上昇した位置に押される。ここで、コンプレッサー装置212は、解放位置FLにある。円錐状に延在する移行部248によって、ハブ側トランスミッション部分224をこうして径方向外方に押すことが可能になり、解放位置から係止位置への移行が滑らかに徐々に行われる。
【0071】
ハブ側トランスミッション部分224は、ここでは同様にばねを介して付勢されているため、連結部材38を付勢するばね249は、ハブ側トランスミッション部分を付勢するばねよりも高い強度で構成しなければならない。円筒状の移行部248と相互作用するこの付勢により、ハブ側トランスミッション部分224を上昇した位置に押すことが可能である。
【0072】
図12において、連結部材238の係止位置は、連結部材238のうちの1つにおいて特に良好に見て取れるように示されている。
【0073】
図14図17は、様々な視点および断面において、作用動作位置ABにある図9図13のコンプレッサー装置12を示している。
【0074】
図14において、ハブ側トランスミッション部材224が作用動作位置ABにおいてホイールキャリア側トランスミッション部材226に接触することが見て取れる。ハブ側トランスミッション部分224とホイールキャリア側トランスミッション部材226とのそれぞれの接触点には、参照符号250が付されている。
【0075】
図14に見て取れるように、ハブ側トランスミッション部分224は、コンプレッサー部材218の並進運動を可能にするように、リニアガイド252においてそれぞれ支持されている。
【0076】
図9図17に示されている実施形態において、接触点250は、それぞれ径方向234に見てリニアガイド252と回転軸232との間にある。
【0077】
それぞれプランジャー出力部225をなすハブ側トランスミッション部分224は、カムディスク228またはホイールキャリア側トランスミッション部分226の外側輪郭230によって駆動可能である。
【0078】
図14図17において作用動作位置ABで示されているようなコンプレッサー装置12の動作時、ハブ側部品は、ホイールキャリア側部品に対して回転運動する。ホイールキャリア側部品は車両に対して固定され、一方、ハブ側部品は車両に対して回転する。
【0079】
図14の図は、ホイールキャリア側トランスミッション部分226の固定配置に対応し、一方、ハウジング部分212、214は、ハブ側トランスミッション部分224とともに回転軸232の周りに回転する。
【0080】
また、ハブ側トランスミッション部分224の接触点250は、ディスクカム228の外側輪郭230に沿って摺動する。ディスクカム228の外側輪郭230が、回転軸232の周りに同心に延在する円形軌道の経路とは異なる回転軸232周りの経路を有することから、先程記載した回転運動は、ハブ側トランスミッション部分224、および、ひいてはハブ側トランスミッション部分224と一体的に形成されたコンプレッサー部材218の線形運動に変換される。
【0081】
したがって、コンプレッサー部材218は、径方向234の振動並進運動を行う。
【0082】
この場合、圧縮室216の容積はそれぞれ減少、増大する。コンプレッサー装置212の圧縮室216には、圧縮室216の容積が低減したときに応じてタイヤ内腔27に送達される圧力媒体、ここでは空気が存在する。
【0083】
圧縮室216の容積が増大する場合、チェックバルブが閉じ、タイヤ内腔と圧縮室216との間の接続が中止される。反対に、チェックバルブが開くと、周囲空気を圧力媒体として圧縮室216に吸引することが可能である。
【0084】
図12、16を比較すると、連結機構240の機能モードが特に良好に見て取れる。
【0085】
図16において、図示の連結部材238は、解放位置にある。コンプレッサー部材218は、径方向に自由に動くことができる。
【符号の説明】
【0086】
10 自動車
12 コンプレッサー装置
14 タイヤ内腔
16 タイヤ
18 自動車用ホイール
22 第1の連通部
24 タイヤシール装置
26 シール剤リザーバー
27 タイヤ内腔
28 シール剤
30 第1の接続部
32 第2の接続部
34 圧力媒体源
36 可撓性導管部
38 連結部材
40 バルブ
42 バルブ
44 バルブ
46 ホイール側接続部
48 連通部
50 リム
52 ホイールハブ受け部
54 カバー
56 導管部
58 チャネル
60 ホイールキャリア
62 電磁バルブ
64 制御ユニット
130 第1のハブ側ハウジング部分
132 第2のハブ側ハウジング部分
134 第2のハブ側トランスミッション部分
136 環状ピストン
138 コンプレッサー部材
140 第1の圧縮室
142 第2の圧縮室
144 駆動部側トランスミッション部分
145 トランスミッション装置
146 凹部
148 係合部
150 カムトラック
152 円筒カム
154 電気式駆動部
155 第1の部分
156 ピン
158 第2の部分
160 回転相対運動
162 振動並進運動
166 チェックバルブ
168 チェックバルブ
212 第1のハウジング部分
214 第2のハウジング部分
216 圧縮室
218 コンプレッサー部材
220 トランスミッション
222 カムトランスミッション
224 ハブ側トランスミッション部分
225 プランジャー出力部
226 ホイールキャリア側トランスミッション部分
228 ディスクカム
230 外側輪郭
232 回転軸
234 径方向
236 連結機構
238 連結部材
240 係止位置
242 係止部
244 停止部
246 解放部
248 移行部
250 接触点
252 リニアガイド
256 圧力媒体チャネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17