IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ・ボーイング・カンパニーの特許一覧

特許7127176複合部品を付加製造するためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-19
(45)【発行日】2022-08-29
(54)【発明の名称】複合部品を付加製造するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/106 20170101AFI20220822BHJP
   B29C 64/205 20170101ALI20220822BHJP
   B29C 64/218 20170101ALI20220822BHJP
   B29C 64/236 20170101ALI20220822BHJP
   B29C 64/264 20170101ALI20220822BHJP
   B29C 64/295 20170101ALI20220822BHJP
   B29C 64/393 20170101ALI20220822BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20220822BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20220822BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20220822BHJP
   B33Y 70/10 20200101ALI20220822BHJP
   B29C 64/188 20170101ALI20220822BHJP
   B29C 70/16 20060101ALI20220822BHJP
   B29C 70/50 20060101ALI20220822BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20220822BHJP
   B29K 63/00 20060101ALN20220822BHJP
【FI】
B29C64/106
B29C64/205
B29C64/218
B29C64/236
B29C64/264
B29C64/295
B29C64/393
B33Y10/00
B33Y30/00
B33Y50/02
B33Y70/10
B29C64/188
B29C70/16
B29C70/50
B29K105:08
B29K63:00
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021052436
(22)【出願日】2021-03-25
(62)【分割の表示】P 2016141077の分割
【原出願日】2016-07-19
(65)【公開番号】P2021107151
(43)【公開日】2021-07-29
【審査請求日】2021-04-23
(31)【優先権主張番号】62/199,665
(32)【優先日】2015-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/931,573
(32)【優先日】2015-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】エヴァンズ, ニック エス.
(72)【発明者】
【氏名】トルレス, ファラオン
(72)【発明者】
【氏名】ツィークラー, ライアン ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン, サミュエル エフ.
(72)【発明者】
【氏名】グリハルバ, シーロ ジェー., ザ サード
(72)【発明者】
【氏名】オズボーン, ヘイデン エス.
【審査官】田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0361460(US,A1)
【文献】特表2016-520459(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105556008(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0165691(US,A1)
【文献】特表2016-536178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/106
B29C 64/205
B29C 64/218
B29C 64/236
B29C 64/264
B29C 64/295
B29C 64/393
B33Y 10/00
B33Y 30/00
B33Y 50/02
B33Y 70/10
B29C 64/188
B29C 70/16
B29C 70/50
B29K 105/08
B29K 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合部品(102)を付加製造するためのシステム(100)であって、
表面(114)に対して移動可能な供給ガイド(112)であって、
前記供給ガイド(112)は、連続可撓性ライン(106)の少なくとも1つのセグメント(120)を、プリントパス(122)に沿って堆積させるよう構成され、
前記プリントパス(122)は、前記表面(114)に対して静止しており、
前記連続可撓性ライン(106)は、非樹脂構成要素(108)と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素(110)とを備える、供給ガイド(112)と、
前記供給ガイド(112)を通して前記連続可撓性ライン(106)を押すよう構成された、送り機構(104)と、
前記供給ガイド(112)を介して前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)を前記プリントパス(122)に沿って堆積させる以前に、前記連続可撓性ライン(106)の前記熱硬化性エポキシ樹脂構成要素(110)を閾値温度未満に維持するよう構成された、冷却システム(234)と、
前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)が前記供給ガイド(112)から出た後に、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)の少なくとも一部分(124)に硬化エネルギー(118)を供給するよう構成されている、前記硬化エネルギー(118)の供給源(116)と、
前記供給ガイド(112)に作動的に連結された粗面機(144)とを備え、
前記硬化エネルギー(118)の前記供給源(116)は、熱源(136)を備え、
前記熱源(136)は第1の伝導熱源(254)を含み、
前記粗面機(144)は、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)が前記供給ガイド(112)から出た後に、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)の少なくとも一区域(194)を研磨するよう構成され、
前記粗面機(144)は、第2の伝導熱源(254)を備える、システム(100)。
【請求項2】
前記連続可撓性ライン(106)はプリプレグ複合材料を含み、前記連続可撓性ライン(106)の前記非樹脂構成要素(108)は、繊維、炭素繊維、ガラス繊維、合成有機繊維、アラミド繊維、天然繊維、木質繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、光ファイバ、繊維束、繊維トウ、繊維織り、ワイヤ、金属ワイヤ、導電ワイヤ、又はワイヤ束のうちの一又は複数を含む、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
更に、前記連続可撓性ライン(106)の発給源(126)を備え、
前記冷却システム(234)は断熱貯蔵部(244)を備え、
前記発給源(126)は前記断熱貯蔵部(244)の中に配置される、請求項1又は2に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記冷却システム(234)は、ポンプ(238)と、前記ポンプ(238)と連通するように連結され、前記断熱貯蔵部(244)に熱的に連結された、冷却剤ライン(240)とを備え、
前記ポンプ(238)は、前記断熱貯蔵部(244)を冷却するために、前記冷却剤ライン(240)を通じて冷却剤(246)を循環させるよう構成される、請求項3に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記冷却システム(234)は断熱スリーブ(242)を備え、
前記送り機構(104)は、前記断熱スリーブ(242)に通して前記連続可撓性ライン(106)を引き出すよう構成される、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記硬化エネルギー(118)の前記供給源(116)は、前記送り機構(104)が前記プリントパス(122)に向けて前記供給ガイド(112)を通して前記連続可撓性ライン(106)を押すにつれて、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)が前記プリントパス(122)に沿って堆積された後に、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)の少なくとも前記部分(124)に、前記硬化エネルギー(118)を供給するよう構成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記硬化エネルギー(118)の前記供給源(116)は、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)の少なくとも前記部分(124)に、既定の量又は能動的に決定される量の前記硬化エネルギー(118)を制御された速度で供給するよう構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項8】
記熱源(136)は対流熱源(250)を含み、
前記硬化エネルギー(118)は高温ガス流を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項9】
前記硬化エネルギー(118)の前記供給源(116)は、放射熱源(252)を含む熱源(136)を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項10】
更に、チャンバ(258)を備え
記供給ガイド(112)及び前記送り機構(104)は、前記チャンバ(258)の中に配置され、
前記供給ガイド(112)は、前記チャンバ(258)の中で前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)を前記プリントパス(122)に沿って堆積させるよう構成され、
前記熱源(136)は、前記チャンバ(258)を加熱するよう構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項11】
更に、前記供給ガイド(112)に作動的に連結された圧縮機(138)を備え
記圧縮機(138)は、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)が前記供給ガイド(112)から出た後に、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)の少なくとも一区域(180)に圧縮力を付与するよう構成され、
前記圧縮機(138)は、第3の伝導熱源(254)を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項12】
前記圧縮機(138)は、前記供給ガイド(112)が前記表面(114)に対して動く時に、前記供給ガイド(112)を追跡するよう構成される、請求項11に記載のシステム(100)。
【請求項13】
前記粗面機(144)は、前記供給ガイド(112)が前記表面(114)に対して動く時に、前記供給ガイド(112)を追跡するよう構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項14】
更に、圧縮機(138)を備え、前記粗面機(144)は、前記圧縮機(138)による少なくとも前記区域(194)の圧縮に続き、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)の少なくとも前記区域(194)を研磨するよう配置される、請求項1から13のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項15】
前記硬化エネルギー(118)の前記供給源(116)は、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)の第1層(140)を、前記第1層(140)の少なくとも一部分が前記表面(114)に接して前記供給ガイド(112)によって堆積されていくにつれて、部分的に硬化するよう、かつ、第2層(142)が前記第1層(140)に接して前記供給ガイド(112)によって堆積されていくにつれて、前記第1層(140)を更に硬化し、前記第2層(142)を部分的に硬化するよう構成される、請求項1から14のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項16】
前記供給ガイド(112)は、ライン通路(154)であって、それを通って前記連続可撓性ライン(106)が前記プリントパス(122)に供給されるライン通路(154)を備え、
前記供給ガイド(112)の前記ライン通路(154)は、入口部(170)を有し、
前記送り機構(104)は、前記ライン通路(154)を通して前記連続可撓性ライン(106)を押すよう構成され、
前記送り機構(104)は、支持フレーム(156)と、それぞれの回転軸(159)を有する対向ローラ(157)とを備え、
前記対向ローラ(157)は、前記支持フレーム(156)に回転可能に連結され、
前記対向ローラ(157)は、前記連続可撓性ライン(106)の両側に係合するよう構成され、
前記対向ローラ(157)は、前記ライン通路(154)を通して前記連続可撓性ライン(106)を押すために、選択的に回転するよう構成される、請求項1から15のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項17】
前記供給ガイド(112)は、ライン通路(154)であって、それを通って前記連続可撓性ライン(106)が前記プリントパス(122)に供給されるライン通路(154)を備え、前記ライン通路(154)は出口部(206)を備え、システム(100)は更に、前記出口部(206)の近くで前記連続可撓性ライン(106)を選択的に切断するよう構成されたカッター(208)を備える、請求項1から16のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項18】
更に、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)が前記供給ガイド(112)から出た後に、前記連続可撓性ライン(106)の前記セグメント(120)における不具合を検出するよう構成された、不具合検出器(224)を備える、請求項1から17のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来、典型的な複合部品の製造は、複合材料の複数のプライであって、各プライが例えば一方向性強化繊維又はランダム配向のチョップド繊維を包含している複数のプライを、順次層形成することに依拠する。この様態で製造された部品は必ず積層構造を有するが、強化繊維の全てが部品に印加される力(複数可)の方向(複数可)に沿って配向されるわけではないことから、積層構造は、仕上がり部品の重量を望ましくないほどに増加させる。加えて、複合物を製造する積層技法に内在する制限は、多くの種類の進歩的な構造設計の実装に役立つものではない。
【発明の概要】
【0002】
そのため、少なくとも上述の懸念に対処することを目的とした装置及び方法は有用となろう。
【0003】
下記は本開示を許容する主題の例であり、それらは、特許請求されることも、されないこともあってよく、完全に網羅的というわけではない。
【0004】
本開示の一例は、複合部品を付加製造するためのシステムに関する。システムは、表面に対して移動可能な供給ガイドを備える。供給ガイドは、プリントパスに沿って、連続可撓性ライン(continuous flexible line)の少なくとも1つのセグメントを堆積させるよう構成される。プリントパスは、表面に対して静止している。連続可撓性ラインは、非樹脂構成要素と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素とを備える。システムは、供給ガイドを通して連続可撓性ラインを押すよう構成された、送り機構も備える。システムは更に、連続可撓性ラインのセグメントを供給ガイドを介してプリントパスに沿って堆積させる以前に、連続可撓性ラインの熱硬化性エポキシ樹脂構成要素を閾値温度未満に維持するよう構成された、冷却システムを備える。
【0005】
本開示の別の例は、複合部品を付加製造する方法に関する。方法は、供給ガイドを通して連続可撓性ラインを押すことを含む。連続可撓性ラインは、非樹脂構成要素と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素とを備える。方法は、供給ガイドを介して、プリントパスに沿って連続可撓性ラインのセグメントを堆積させることも含む。方法は更に、連続可撓性ラインのセグメントをプリントパスに沿って堆積させる以前に、供給ガイドを通して押される少なくとも連続可撓性ラインの熱硬化性エポキシ樹脂構成要素を、閾値温度未満に維持することを含む。
【0006】
本開示の更に別の例は、複合部品を付加製造する方法に関する。方法は、供給ガイドを介して、プリントパスに沿って連続可撓性ラインのセグメントを堆積させることを含む。連続可撓性ラインは、非樹脂構成要素と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素とを備える。方法は、連続可撓性ラインのセグメントをプリントパスに沿って堆積させる以前に、供給ガイドを介してプリントパスに向けて進行する少なくとも連続可撓性ラインの熱硬化性エポキシ樹脂構成要素を、閾値温度未満に維持することも含む。方法は更に、連続可撓性ラインをプリントパスに向けて進行させつつ、連続可撓性ラインのセグメントがプリントパスに沿って堆積された後に、連続可撓性ラインのセグメントの少なくとも一部分を少なくとも部分的に硬化させるために、連続可撓性ラインのセグメントの少なくともその部分に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギーを、制御された速度で供給することを含む。
【0007】
本開示の例は上記で概括的に説明されており、以後添付図面を参照することになるが、図面は必ずしも正寸で描かれておらず、類似の参照記号は、複数の図を通して同じ又は類似した部分を指し示している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一又は複数の例による、複合部品を付加製造するためのシステムの概略図である。
図2】本開示の一又は複数の例による、図1のシステムによって堆積される連続可撓性ラインの概略断面図である。
図3】本開示の一又は複数の例による、図1のシステムによって堆積される連続可撓性ラインの概略断面図である。
図4】本開示の一又は複数の例による、連続可撓性ラインの2つの層が同時に硬化されている、図1のシステムの一部分の概略図である。
図5】本開示の一又は複数の例による、供給ガイドが硬化エネルギー通路を備える図1のシステムの一部分の概略図である。
図6】本開示の一又は複数の例による、供給ガイドが硬化エネルギー通路を備え、かつ、硬化エネルギーがリングの形態で供給される、図1のシステムの一部分の概略図である。
図7】本開示の一又は複数の例による、硬化エネルギーがリングの形態で供給される図1のシステムの一部分の概略図である。
図8】本開示の一又は複数の例による、図1のシステムの送りアセンブリ及び供給ガイドの概略図である。
図9】本開示の一又は複数の例による、図1のシステムの送り機構のローラ及びスクレーパの概略図である。
図10】本開示の一又は複数の例による、図1のシステムの圧縮ローラを備える圧縮機の概略図である。
図11】本開示の一又は複数の例による、圧縮機が圧縮ローラを備えている、図1のシステムの一部分の概略図である。
図12】本開示の一又は複数の例による、圧縮機が圧縮ローラを備えている、図1のシステムの一部分の概略図である。
図13】本開示の一又は複数の例による、圧縮機が圧縮ワイパを備えている、図1のシステムの一部分の概略図である。
図14】本開示の一又は複数の例による、圧縮機がスカート部を備えている、図1のシステムの一部分の概略図である。
図15】本開示の一又は複数の例による、図1のシステムのアイリス絞りを備えるカッターの概略図である。
図16】本開示の一又は複数の例による、カッターが供給ガイドに対して移動可能な2つの刃を備えている、図1のシステムの一部分の概略図である。
図17】本開示の一又は複数の例による、カッターが供給ガイドの中に配置された少なくとも1つの刃を備えている、図1のシステムの一部分の概略図である。
図18】本開示の一又は複数の例による、カッターが切断レーザを備えている、図1のシステムの概略図である。
図19】本開示の一又は複数の例による、硬化エネルギーの供給源が一又は複数の硬化レーザを備えている、図1のシステムの概略図である。
図20】本開示の一又は複数の例による、フレームと駆動アセンブリとを備える図1のシステムの図である。
図21】本開示の一又は複数の例による、カッターと、圧縮機と、粗面機と、硬化レーザを備える硬化源とを有する、図1のシステムの一部分の図である。
図22】本開示の一又は複数の例による、硬化源が1つの硬化レーザを備えている、図1のシステムの一部分の図である。
図23】本開示の一又は複数の例による、圧縮機と、硬化レーザを備える硬化源とを有する、図1のシステムの一部分の図である。
図24】本開示の一又は複数の例による、硬化源が1つの硬化レーザを備えている、図1のシステムの一部分の図である。
図25】本開示の一又は複数の例による、硬化源が2つの硬化レーザを備えている、図1のシステムの一部分の図である。
図26】本開示の一又は複数の例による、硬化源が4つの硬化レーザを備えている、図1のシステムの一部分の図である。
図27】本開示の一又は複数の例による、送り機構を有する図1のシステムの一部分の図である。
図28図27の部分の別の図である。
図29図27の部分の別の図である。
図30】本開示の一又は複数の例による、カッターが供給ガイドに対して移動可能な2つの刃を備えている、図1のシステムの一部分の図である。
図31図30の部分の別の図である。
図32A】本開示の一又は複数の例による、複合部品を付加製造するための方法の、集合的なブロック図の一部である。
図32B】本開示の一又は複数の例による、複合部品を付加製造するための方法の、集合的なブロック図の一部である。
図32C】本開示の一又は複数の例による、複合部品を付加製造するための方法の、集合的なブロック図の一部である。
図33A】本開示の一又は複数の例による、複合部品を付加製造するための方法の、集合的なブロック図の一部である。
図33B】本開示の一又は複数の例による、複合部品を付加製造するための方法の、集合的なブロック図の一部である。
図33C】本開示の一又は複数の例による、複合部品を付加製造するための方法の、集合的なブロック図の一部である。
図34】航空機の製造及び保守方法を表すブロック図である。
図35】航空機の概略図である。
図36】本開示の一又は複数の例による、供給ガイドと表面との間に12自由度が提供される、図1のシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上記で言及した図1において、様々な要素及び/又は構成要素を接続する実線が存在する場合、それらの実線は、機械的、電気的、流体的、光学的、電磁的な連結、及び他の連結、並びに/又はそれらの組み合せを表しうる。本書で使用される「連結された(coupled)」とは、直接的並びに間接的に関連付けられていることを意味する。例えば、部材Aは、部材Bに直接関連付けられてよく、例えば別の部材Cを介して、部材Bに間接的に関連付けられてもよい。開示されている様々な要素間の全ての関連が必ずしも表されているわけではないことが、理解されよう。そのため、概略図に図示されているもの以外の連結も存在しうる。様々な要素及び/又は構成要素を指し示すブロックを接続する破線が存在する場合、それらの破線は、実線によって表された連結に機能及び目的が類似した連結を表す。しかし、破線によって表された連結は、選択的に提供されるか、又は、本開示の代替例に関連するかのいずれかでありうる。同様に、破線で表された要素及び/又は構成要素が存在する場合、それらは本開示の代替例を示す。実線及び/又は破線内に示された一又は複数の要素は、本開示の範囲を逸脱することなく、特定の例から省略されうる。環境要素が存在する場合、それらは点線で表される。仮想的な架空要素も、明確性のために示されうる。図1に示す特徴のうちのいくつかは、図1、他の図、及び/又はそれらに伴う開示で説明される他の特徴を含むことを必要とせずに、様々な方法で組み合わされうるが、一又は複数のかかる組み合わせは本書で明示的に示されないことを、当業者は認識しよう。同様に、提示される例には限定されない追加の特徴も、本書で提示及び説明されている特徴の一部又は全部と組み合わされうる。
【0010】
上記で言及した図32から図34では、ブロックは、工程及び/又はその部分を表してよく、様々なブロックを接続する線は、工程又はその部分のいかなる特定の順序又は従属関係も暗示しない。破線で表されたブロックは、代替工程及び/又はその部分を示す。様々なブロックを接続する破線が存在する場合、それらの破線は、工程又はその部分の代替的な従属関係を表す。開示されている様々な工程間の全ての従属関係が、必ずしも表されているわけではないことが、理解されよう。本書に明記された方法(複数可)の工程を説明する、図32から図34及びそれらに伴う開示は、工程が実行されるシーケンスを必然的に決定すると解釈すべきではない。むしろ、1つの例示的な順序が示されていても、工程のシーケンスは、適宜改変されうると理解されたい。そのため、ある工程は、異なる順序で、又は同時に、実行されうる。加えて、説明されている全ての工程を実行する必要はないことを、当業者は認識しよう。
【0011】
以下の説明において、開示されている概念の完全な理解を提供するために、多数の特定詳細が明記されるが、開示されている概念は、それらの特定事項の一部又は全部がなくとも、実践されうる。他の事例では、開示を不必要に分かりにくくすることを回避するために、既知のデバイス及び/又はプロセスの詳細は省略されている。一部の概念は特定の例と併せて説明されることになるが、それらの例は限定を目的とするものではないことが理解されよう。
【0012】
別途示されない限り、「第1(first)」「第2(second)」などの用語は、本書では単に符号として使用され、それらの用語が表すアイテムに順序、位置、又は序列についての要件を課すことを目的とはしていない。更に、例えば「第2」のアイテムへの言及は、例えば「第1」の、又はより小さい数がふられたアイテム、及び/又は、例えば「第3」の、又はより大きな数がふられたアイテムの存在を、必要とすることも、排除することもない。
【0013】
本書における「一例」への言及は、その例に関連して説明される一又は複数の特徴、構造又は特性が、少なくとも1つの実行形態に含まれることを意味する。明細書内に頻出する「一例」という表現は、同一の例を表すことも、表さないこともありうる。
【0014】
本書で使用される、特定の機能を実行する「よう構成され(configured to)」たシステム、装置、構造、物品、要素、又は構成要素は、実際には、単に更なる改変後にその特定の機能を実行する潜在能力を有するというよりは、いかなる変更も行わずに、その特定の機能を実行することが可能である。換言すると、システム、装置、構造、物品、要素、又は構成要素は、特定の機能を実行するという目的のために、特に選択され、作り出され、実装され、利用され、プログラムされ、かつ/又は設計される。本書で使用される、「よう構成され」は、システム、装置、構造、物品、要素、又は構成要素が特定の機能を実際に実行することを可能にする、システム、装置、構造、物品、要素、又は構成要素の特性が存在することを意味する。この開示において、特定の機能を実行する「よう構成され」ていると表現されるシステム、装置、構造、物品、要素、又は構成要素は、追加的又は代替的には、その機能を実行する「よう適合」している、及び/又は、実行する「よう作動可能」であると、表現されうる。
【0015】
本開示を許容する主題の、特許請求されることも、されないこともありうる、例示的かつ非網羅的な例が、以下に提供される。
【0016】
例えば図1を参照するに、複合部品102を付加製造するためのシステム100が開示されている。システム100は、表面114に対して移動可能な供給ガイド112を備える。供給ガイド112は、連続可撓性ライン106の少なくともセグメント120を、プリントパス122に沿って堆積させるよう構成される。プリントパス122は、表面114に対して静止している。連続可撓性ライン106は、非樹脂構成要素108と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110とを備える。システム100は、供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を押すよう構成された、送り機構104も備える。システム100は更に、供給ガイド112を介して連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させる以前に、連続可撓性ライン106の熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を閾値温度未満に維持するよう構成された、冷却システム234を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例1を特徴付ける。
【0017】
従ってシステム100は、非樹脂構成要素108と熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110とを含む少なくとも1つの複合材料から、複合部品102を製造するために使用されうる。更に、システム100は、例えば複合部品102の所望の性質を決定するために複合部品102全体を通じて所望の及び/又は既定の位置付けに配向される連続可撓性ライン106で、複合部品102を製造するために使用されうる。システム100は、連続可撓性ライン106が供給ガイド112を介して表面114に相関して堆積される以前に、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を部分的に硬化された状態に維持するために、冷却システム234を含む。
【0018】
追加的又は代替的には、システム100のいくつかの例は3-Dプリンタと表現されうる。
【0019】
上述のように、送り機構104は、供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を押すよう構成される。換言すると、連続可撓性ライン106をプリントパス122に沿って堆積させる供給ガイド112は、複合部品102がシステム100によって製造されている時の連続可撓性ライン106の移動の方向に関して、送り機構104の下流に配置される。
【0020】
本書で使用される、「連続可撓性ライン(continuous flexible line)」とは、その長さに対して横方向又は垂直方向の寸法(例えば直径又は幅)よりも著しく長い長さを有する、細長い構造体である。例示的で非限定的な一例としては、連続可撓性ライン106は、その直径又は幅よりも、少なくとも100倍、少なくとも1000倍、少なくとも10000倍、少なくとも100000倍、又は、少なくとも1000000倍長い、長さを有しうる。
【0021】
上述のように、連続可撓性ライン106は、非樹脂構成要素108と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110とを備える。熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は部分的に硬化されており、液体形態ではないか、又は少なくとも低粘度形態ではないことから、連続可撓性ライン106は、システム100による取り扱い中、及び、最終的には供給ガイド112によるプリントパス122に沿った堆積中に、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110と非樹脂構成要素108とが少なくとも相当程度一緒に留まるように、システム100によって取り扱われうる。
【0022】
本書で使用される「熱硬化性エポキシ樹脂構成要素(thermosetting-epoxy-resin component)」とは、熱及び/又は放射を選択的に当てることによって、かつ/又は、閾値硬化温度を上回っている時間によって、硬化又は固化されるよう構成されているエポキシ樹脂材料である。システム100の場合、システム100の一又は複数の例により、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は部分的に硬化されていることから、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、熱を選択的に当てることによって、かつ/又は、閾値硬化温度を上回っている時間によって、更に硬化されるか、又は更に固化されるよう構成されている樹脂材料である。
【0023】
上述のように、供給ガイド112は、表面114に対して移動可能である。これは、いくつかの例では、システム100が、表面114に対して選択的に動かされるよう構成されている供給ガイド112を含みうることを意味し、かかる表面114は、システム100の一部、或いは、飛行機の翼又は胴体などのような構造体の一部でありうる。加えて、システム100が表面114を含む例では、表面114は、供給ガイド112に対して選択的に動かされうる。また、いくつかの例では、システム100は供給ガイド112及び表面114を含んでよく、その両方が、互いに対して選択的に動かされうる。
【0024】
図1を概括的に参照するに、連続可撓性ライン106は、プリプレグ複合材料を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例2を特徴付けており、例2は上記の例1による記載も含む。
【0025】
連続可撓性ライン106はプリプレグ複合材料を含むことから、連続可撓性ライン106の構成要素部分、すなわち非樹脂構成要素108及び熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、送り機構104によって受容され、供給ガイド112に供給され、かつ、複合部品102のための連続原料としてプリントパス122に沿って堆積されうる。更に、複合部品102が形成されていく際に、プリプレグ複合材料の自然厚が、システム100によって堆積される層の間の接着を容易にしうる。
【0026】
本書で使用される「プリプレグ複合材料(prepreg composite material)」とは、部分的に硬化されたマトリクスで含浸されている、若しくは部分的に硬化されたマトリクスの中に含浸されている構造材、典型的には一又は複数の繊維、或いは結合材を含む,複合材料である。この例では、非樹脂構成要素108は部分的に硬化された熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のマトリクス内にある。結合材は、複合材料及びその選択的なアセンブリの処理を可能にするために、部分的に硬化されるか、又は事前硬化される。プリプレグ複合材料は、湿式レイアップ、及び、製造プロセスにおいて液体形状の結合材をその下層の構造材に付着させる、複合材料の他の応用とは、対照的である。
【0027】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図2及び図3を詳細に参照するに、連続可撓性ライン106の非樹脂構成要素108は、繊維、炭素繊維、ガラス繊維、合成有機繊維、アラミド繊維、天然繊維、木質繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、光ファイバ、繊維束、繊維トウ、繊維織り、ワイヤ、金属ワイヤ、導電ワイヤ、又はワイヤ束のうちの一又は複数を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例3を特徴付けており、例3は上記の例1又は例2のいずれか1つによる記載も含む。
【0028】
連続可撓性ライン106内に一又は複数の繊維を含むことで、複合部品102の所望の性質を選択することが可能になる。更に、繊維の特定の材料の選択及び/又は繊維の特定の構成(例えば、束、トウ、及び/又は織り)の選択が、複合部品102の所望の性質の正確な選択を可能にしうる。複合部品102の例示的な性質は、強度、剛性、可撓性、延性、硬度、導電性、熱伝導性等を含む。非樹脂構成要素108は、特定された例に限定されず、他の種類の非樹脂構成要素108も使用されうる。
【0029】
図2は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のマトリクスの中に非樹脂構成要素108として単一の繊維を伴う、連続可撓性ライン106を概略的に表している。図3は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のマトリクスの中に非樹脂構成要素108として1を上回る数の繊維を伴う、連続可撓性ライン106を概略的に表している
【0030】
図1を概括的に参照するに、システム100は更に、連続可撓性ライン106の発給源126を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例4を特徴付けており、例4は上記の例1から例3のいずれか1つによる記載も含む。
【0031】
発給源126を備えたシステム100は、材料であって、それ自体が連続可撓性ライン106を決定する材料を含む。発給源126は、それが提供される場合には、例えば、第1の所望の性質を備えた第1連続可撓性ライン106と、第1の所望の性質とは異なる第2の所望の性質を備えた第2連続可撓性ライン106とを含む、一又は複数の連続可撓性ライン106を提供しうる。例えば、1を上回る数の連続可撓性ライン106が提供される場合、複合部品102の所望の性質のために、種々の非樹脂構成要素108及び/又は種々の熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が選択されうる。
【0032】
図1を概括的に参照するに、連続可撓性ライン106の発給源126は、連続可撓性ライン106のスプール128を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例5を特徴付けており、例5は上記の例4による記載も含む。
【0033】
スプール128の形態の発給源126は、製造工程において容易に補充又は交換される小型の体積で、かなりの長さの連続可撓性ライン106を提供しうる。
【0034】
そのため、送り機構104は、連続可撓性ライン106をスプール128から取り出すか、又は引き出すよう構成されうる。
【0035】
追加的又は代替的には、連続可撓性ライン106の発給源126は、複数の個別の長さの連続可撓性ライン106を含みうる。
【0036】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、冷却システム234は断熱貯蔵部244を備え、発給源126は断熱貯蔵部244の中に配置される。この段落の上述の記載は、本開示の例6を特徴付けており、例6は上記の例4又は例5のいずれか1つによる記載も含む。
【0037】
発給源126と共に断熱貯蔵部244を含むことで、連続可撓性ラインを106の熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を、送り機構104によって送られる以前に閾値温度未満に維持することが容易になり、ひいては、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の更なる硬化を防止することが容易になる。
【0038】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、冷却システム234は、発給源126を閾値温度未満に維持するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例7を特徴付けており、例7は上記の例6による記載も含む。
【0039】
そのため、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、発給源126の部分である限り、更なる硬化が妨げられる。
【0040】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、冷却システム234は、ポンプ238と、ポンプ238と連通するように連結され、断熱貯蔵部244に熱的に連結された、冷却剤ライン240とを備える。ポンプ238は、断熱貯蔵部244を冷却するために、冷却剤ライン240を通じて冷却剤246を循環させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例8を特徴付けており、例8は上記の例6から例7のいずれか1つによる記載も含む。
【0041】
ポンプ238は、冷却剤ライン240を通じて冷却剤246を循環させるために使用されてよく、冷却剤ライン240は、断熱貯蔵部244に熱的に連結されていることにより、断熱貯蔵部244から熱を引き離し、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素100を閾値温度未満に維持することを更に容易にし、ひいては、断熱貯蔵部244内に収納されている間の熱硬化性エポキシ樹脂構成要素の更なる硬化を防止することを、容易にする。
【0042】
冷蔵サイクルを利用する機構を含む、断熱貯蔵部244及び発給源126を閾値温度未満に維持するための他の機構も、本開示の範囲に含まれる。
【0043】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、冷却システム234は更に、断熱スリーブ242を備える。送り機構104は、断熱スリーブ242に通して連続可撓性ライン106を引き出すよう構成される。断熱スリーブ242は、断熱スリーブ242を内部的に冷却するよう構成された冷却剤ライン240に熱的に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例9を特徴付けており、例9は上記の例8による記載も含む。
【0044】
断熱スリーブ242は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が発給源126から送り機構104へと引き出される際に、その更なる硬化を更に防止するために提供されうる。更に、この例では、断熱スリーブ242は冷却剤ライン240に熱的に連結され、ゆえに、冷却剤246は、断熱スリーブ242に通して熱硬化性エポキシ樹脂構成要素100が引き出されていく際に、それを閾値温度未満に維持することを、更に容易にする。
【0045】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、冷却システム234は断熱スリーブ242を備える。送り機構104は、断熱スリーブ242に通して連続可撓性ライン106を引き出すよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例10を特徴付けており、例10は上記の例1から例8のいずれか1つによる記載も含む。
【0046】
断熱スリーブ242は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が発給源126から送り機構104へと引き出される際に、その更なる硬化を更に防止するために提供されうる。
【0047】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図4から図7図12図19、及び図21から図26を詳細に参照するに、システム100は更に、硬化エネルギー118の供給源116を備える。供給源116は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、硬化エネルギー118を供給するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例11を特徴付けており、例11は上記の例1から例10のいずれか1つによる記載も含む。
【0048】
供給源116を含むことは、連続可撓性ライン106が供給ガイド112を介して表面114に相関して堆積されていくにつれて、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が更に硬化され、オプションでは完全に硬化されるための機構を提供する。つまり、複合部品102は、それが製造されていくにつれて、すなわち原位置で(in situ)、少なくとも部分的に硬化され、いくつかの例では完全に硬化される。
【0049】
例示的で非限定的な例としては、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、熱の形態の硬化エネルギー118が放射、コンベンション、及び/又は伝導を介して供給される時に、硬化又は固化されるよう構成されうる。
【0050】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図4から図7図12図19、及び図21から図26を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、送り機構104がプリントパス122に向けて連続可撓性ライン106を押し、供給ガイド112に通すにつれて、連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、硬化エネルギー118を供給するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例12を特徴付けており、例12は上記の例11による記載も含む。
【0051】
供給ガイド112によりセグメント120が堆積された後に連続可撓性ライン106のセグメント120の部分124に硬化エネルギー118を供給することによって、部分124の中の熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が少なくとも更に硬化され、部分124は、供給ガイド112によって既に堆積されているセグメント120の残りの部分に相関して所望の場所に効果的に確定される。換言すると、供給源116は、システム100によって複合部品102が製造されていくにつれて、複合部品102の原位置での硬化を提供する。
【0052】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図4から図7図12図19、及び図21から図26を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を制御された速度で供給するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例13を特徴付けており、例13は上記の例11又は例12のいずれか1つによる記載も含む。
【0053】
既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を制御された速度で供給することの結果として、複合部品102の製造中のいかなる時点においても、セグメント120の部分124に関して、所望の硬化レベル又は硬化程度が達成されうる。例えば、複合部品102の製造において、1つの部分124を別の部分124よりも高次に、又は低次に硬化することが望ましいかもしれない。硬化エネルギー118の既定の量は、例えば、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110に使用される熱硬化性エポキシ樹脂に基づきうる。硬化エネルギー118の能動的に決定される量は、例えば、連続可撓性ライン106が堆積されていくにつれて連続可撓性ライン106から検知される、硬度、色、温度、グロウ等を含む(ただしそれらだけに限定されるわけではない)リアルタイムデータに基づきうる。
【0054】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図4から図7図12図19、及び図21から図26を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、一又は複数の硬化レーザ134を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例14を特徴付けており、例14は上記の例11から例13のいずれか1つによる記載も含む。
【0055】
一又は複数の硬化レーザ134を含むことは、複合部品102の製造中に硬化エネルギー118がセグメント120の部分124に選択的かつ正確に方向付けられうるように、硬化エネルギー118が集約され、方向付けられて流れることを容易にする。
【0056】
図1を概括的に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、一又は複数の紫外光源、赤外光源、又はX線源を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例15を特徴付けており、例15は上記の例11から例14のいずれか1つによる記載も含む。
【0057】
一又は複数の紫外光源、赤外光源、又はX線源を含むことで、紫外光、赤外光、又はX線からの放射を介して更に硬化されるよう構成されている、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のための熱硬化性エポキシ樹脂を使用することが可能になる。
【0058】
図1を概括的に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、一又は複数の可視光源を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例16を特徴付けており、例16は上記の例11から例15のいずれか1つによる記載も含む。
【0059】
一又は複数の可視光源を含むことで、可視光からの放射を介して更に硬化されるよう構成されている、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のための熱硬化性エポキシ樹脂を使用することが可能になる。
【0060】
図1を概括的に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は熱源136を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例17を特徴付けており、例17は上記の例11から例16のいずれか1つによる記載も含む。
【0061】
熱源136を含むことで、熱源136によって供給された熱を介して更に硬化されるよう構成されている、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のための熱硬化性エポキシ樹脂を使用することが可能になる。
【0062】
図1を概括的に参照するに、熱源136は対流熱源250を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例18を特徴付けており、例18は上記の例17による記載も含む。
【0063】
対流熱源250を含むことで、対流によって供給された熱を介して更に硬化されるよう構成されている、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のための熱硬化性エポキシ樹脂を使用することが可能になる。
【0064】
図1を概括的に参照するに、硬化エネルギー118は、高温ガス流を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例19を特徴付けており、例19は上記の例18による記載も含む。
【0065】
高温ガス流は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の特定の構成に応じて熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を更に硬化させるための、効果的な方法でありうる。更に、高温ガス流の生成は、例えば、システム100の一部としての硬化レーザ134よりも、実装するための費用が安くなりうる。
【0066】
図1を概括的に参照するに、熱源136は放射熱源252を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例20を特徴付けており、例20は上記の例17から例19のいずれか1つによる記載も含む。
【0067】
放射熱源252を含むことで、放射によって供給された熱を介して更に硬化されるよう構成されている、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のための熱硬化性エポキシ樹脂を使用することが可能になる。
【0068】
図1を概括的に参照するに、システム100は更に、チャンバ258を備える。供給ガイド112及び送り機構104は、チャンバ258の中に配置される。供給ガイド112は、チャンバ258の中で連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるよう構成される。熱源136は、チャンバ258を加熱するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例21を特徴付けており、例21は上記の例17から例20のいずれか1つによる記載も含む。
【0069】
供給ガイド112を介して内部に連続可撓性ライン106が堆積されるチャンバ258を提供すること、及び、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を更に硬化させるためにチャンバ258を加熱することは、セグメント120に集約され、方向付けられた熱を必要とする高価で複雑な機構を用いることなく、熱を介して熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を硬化させるための効率的な方法を提供しうる。
【0070】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10から図14図21、及び図23を詳細に参照するに、熱源136は、伝導熱源254を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例22を特徴付けており、例22は上記の例17から例21のいずれか1つによる記載も含む。
【0071】
伝導熱源254を含むことは、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、伝導によって(例えば、連続可撓性ライン106のセグメント120の部分124に直接接触して配置される伝導熱源254によって)供給された熱を介して更に硬化されるよう構成されている、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のための熱硬化性エポキシ樹脂を使用することを可能にする。
【0072】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10から図14図21、及び図23を詳細に参照するに、伝導熱源254は、抵抗ヒータ256を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例23を特徴付けており、例23は上記の例22による記載も含む。
【0073】
抵抗ヒータ256を含むことは、システム100による複合部品の製造中に熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を更に硬化する熱を発生させるための、効率的で安価な選択肢となりうる。
【0074】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10から図14図21、及び図23を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112に作動的に連結された圧縮機138を備える。圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に圧縮力を付与するよう構成される。圧縮機138は、伝導熱源254を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例24を特徴付けており、例24は上記の例22又は例23のいずれか1つによる記載も含む。
【0075】
圧縮機138は、プリントパス122に沿って供給ガイド112によって堆積された、連続可撓性ライン106の隣接する層を圧縮する。更に、圧縮機138は、圧縮力をセグメント120に付与するためにそこに直接接触しており、従って、セグメント120に伝導を介して直接熱を供給しうる。
【0076】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10から図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180の上を転がるよう構成されている圧縮ローラ表面184を有する、圧縮ローラ182を備える。圧縮ローラ表面184は、伝導熱源254によって加熱される。この段落の上述の記載は、本開示の例25を特徴付けており、例25は上記の例24による記載も含む。
【0077】
圧縮ローラ182は、圧縮機138の代替例と比較すると、圧縮中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を減少させうる。加えて、圧縮機138の代替例と比較すると、圧縮ローラ182は、圧縮力のより望ましい、直角又は垂直な成分を提供しうる。
【0078】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10を詳細に参照するに、圧縮ローラ表面184はテクスチャ加工される。この段落の上述の記載は、本開示の例26を特徴付けており、例26は上記の例25による記載も含む。
【0079】
圧縮ローラ表面184がテクスチャ加工されると、圧縮ローラ表面184は、セグメント120にテクスチャを付与するか、又はセグメント120を研磨し、その表面積を、そこに接して堆積される連続可撓性ライン106の後続層の接着をより良好にするために増大させる。
【0080】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図11を詳細に参照するに、圧縮ローラ表面184は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に既定の断面形状を付与するよう形作られる。この段落の上述の記載は、本開示の例27を特徴付けており、例27は上記の例25又は例26のいずれか1つによる記載も含む。
【0081】
一部の応用では、連続可撓性ライン106が供給ガイド112によって堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0082】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図13を詳細に参照するに、圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に接して引きずられるよう構成されているワイパドラッグ表面186を有する、圧縮ワイパ185を備える。ワイパドラッグ表面186は、伝導熱源254によって加熱される。この段落の上述の記載は、本開示の例28を特徴付けており、例28は上記の例24による記載も含む。
【0083】
圧縮ワイパ185は、圧縮機138の代替例と比較すると、圧縮中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を増大させうる。
【0084】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図13を詳細に参照するに、ワイパドラッグ表面186はテクスチャ加工される。この段落の上述の記載は、本開示の例29を特徴付けており、例29は上記の例28による記載も含む。
【0085】
ドラッグ表面186がテクスチャ加工されると、ドラッグ表面186は、セグメント120にテクスチャを付与するか、又はセグメント120を研磨し、その表面積を、そこに接して堆積される連続可撓性ライン106の後続層の接着をより良好にするために増大させる。
【0086】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図13を詳細に参照するに、ワイパドラッグ表面186は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120に既定の断面形状を付与するよう形作られる。この段落の上述の記載は、本開示の例30を特徴付けており、例30は上記の例28又は例29のいずれか1つによる記載も含む。
【0087】
上述のように、一部の応用では、連続可撓性ライン106が供給ガイド112によって堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0088】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120の区域180に向けて付勢される。この段落の上述の記載は、本開示の例31を特徴付けており、例31は上記の例24から例30のいずれか1つによる記載も含む。
【0089】
圧縮機138は、区域180に向けて付勢されることによって、区域180に対して所望の圧縮力を付与する。
【0090】
圧縮機138は、例えば、ばね181又は他の付勢部材によって、区域180に向けて付勢されうる。
【0091】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、供給ガイド112に対して回転可能である。この段落の上述の記載は、本開示の例32を特徴付けており、例32は上記の例24から例31のいずれか1つによる記載も含む。
【0092】
圧縮機138は、供給ガイド112に対して回転可能であることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置されうる。
【0093】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して動く時に、供給ガイド112を追跡するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例33を特徴付けており、例33は上記の例24から例32のいずれか1つによる記載も含む。
【0094】
圧縮機138は、供給ガイド112を追跡することによって、区域180が供給ガイド112から出た直後にセグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置される。
【0095】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21及び図23を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように、供給ガイド112に相関して連結された、枢動アーム152を備える。圧縮機138は、枢動アーム152に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例34を特徴付けており、例34は上記の例24から例33のいずれか1つによる記載も含む。
【0096】
枢動アーム152は、供給ガイド112に対する圧縮機138の選択的な枢動を提供する。そのため、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置されうる。
【0097】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21及び図23を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例35を特徴付けており、例35は上記の例34による記載も含む。
【0098】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の、ひいては圧縮機138の、選択的な枢動を提供する。そのため、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置されうる。
【0099】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21及び図23を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例36を特徴付けており、例36は上記の例35による記載も含む。
【0100】
そのため、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的かつ能動的に配置されうる。
【0101】
図14を参照するに、圧縮機138は、供給ガイド112に連結されたスカート部190を備える。スカート部190は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に接して引きずられるよう配置されている、スカートドラッグ表面192を備える。スカートドラッグ表面192は、伝導熱源254によって加熱される。この段落の上述の記載は、本開示の例37を特徴付けており、例37は上記の例24による記載も含む。
【0102】
スカート部190は、供給ガイド112から、出口部206の周囲を取り巻くように延びる。そのため、表面114に対する供給ガイド112の移動、及び/又はその逆の移動の方向にかかわらず、スカート部190は、連続可撓性ライン106が堆積されていくにつれて、そのセグメント120の区域180を圧縮するよう配置される。
【0103】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112に作動的に連結された粗面機144を備える。粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を研磨するよう構成される。粗面機144は、伝導熱源254を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例38を特徴付けており、例38は上記の例22から例37のいずれか1つによる記載も含む。
【0104】
粗面機144は、区域194を研磨し、その表面積を、そこに接して堆積される後続層の接着をより良好にするために増大させる。更に、粗面機144は、区域194を研磨するためにセグメント120に直接接触しており、従って、セグメント120に伝導を介して直接熱を供給しうる。
【0105】
図1を概括的に参照するに、粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を回転式に研磨するよう構成されている粗面化ローラ表面198を有する、粗面化ローラ196を備える。粗面化ローラ表面198は、伝導熱源254によって加熱される。この段落の上述の記載は、本開示の例39を特徴付けており、例39は上記の例38による記載も含む。
【0106】
粗面化ローラ196は、粗面機144の代替例と比較すると、セグメント120の研磨中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を減少させうる。更に、粗面化ローラ表面198は、伝導熱源254により加熱されること、及び、セグメント120に接して転がることによって、区域194の効率的な熱伝達、ひいては硬化を提供しうる。
【0107】
図1を概括的に参照するに、粗面化ローラ表面198は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120に既定の断面形状を付与するよう形作られる。この段落の上述の記載は、本開示の例40を特徴付けており、例40は上記の例39による記載も含む。
【0108】
一部の応用では、連続可撓性ライン106が供給ガイド112によって堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0109】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を線形運動によって研磨するよう構成されている、粗面化ドラッグ表面200を備える。粗面化ドラッグ表面200は、伝導熱源254によって加熱される。この段落の上述の記載は、本開示の例41を特徴付けており、例41は上記の例38による記載も含む。
【0110】
粗面化ドラッグ表面200は、粗面機144の代替例と比較すると、セグメント120の研磨中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を増大させうる。更に、ドラッグ表面200は、伝導熱源254により加熱されること、及び、セグメント120に接して引きずられることによって、区域194の効率的な熱伝達、ひいては硬化を提供しうる。
【0111】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の区域194に向けて付勢される。この段落の上述の記載は、本開示の例42を特徴付けており、例42は上記の例38から例41のいずれか1つによる記載も含む。
【0112】
粗面機144は、区域194に向けて付勢されることによって、区域194に対して所望の研磨力を付与する。
【0113】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、供給ガイド112に対して回転可能である。この段落の上述の記載は、本開示の例43を特徴付けており、例43は上記の例38から例42のいずれか1つによる記載も含む。
【0114】
粗面機144は、供給ガイド112に対して回転可能であることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、区域194を研磨するよう、選択的に配置されうる。
【0115】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、供給ガイド112が表面114に対して動く時に、供給ガイド112を追跡するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例44を特徴付けており、例44は上記の例38から例43のいずれか1つによる記載も含む。
【0116】
粗面機144は、供給ガイド112を追跡することによって、セグメント120が供給ガイド112から出た直後に区域194を研磨するよう、選択的に配置される。
【0117】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように構成された、枢動アーム152を備える。粗面機144は、枢動アーム152に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例45を特徴付けており、例45は上記の例38から例44のいずれか1つによる記載も含む。
【0118】
枢動アーム152は、供給ガイド112に対する粗面機144の選択的な枢動を提供する。そのため、粗面機144は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、区域194を研磨するよう、選択的に配置されうる。
【0119】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例46を特徴付けており、例46は上記の例45による記載も含む。
【0120】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の、ひいては粗面機144の、選択的な枢動を提供する。そのため、粗面機144は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、区域194を研磨するよう、選択的に配置されうる。
【0121】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例47を特徴付けており、例47は上記の例46による記載も含む。
【0122】
そのため、粗面機144は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、区域194を研磨するよう、選択的かつ能動的に配置されうる。
【0123】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、圧縮機138を備える。粗面機144は、圧縮機138による少なくとも区域194の圧縮に続き、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を研磨するよう配置される。この段落の上述の記載は、本開示の例48を特徴付けており、例48は上記の例38から例47のいずれか1つによる記載も含む。
【0124】
例48によるシステム100は、圧縮機138と粗面機144の両方を含む。圧縮機138による圧縮に続き区域194を研磨するよう配置された、粗面機144を有することによって、区域194の研磨は、区域194の後続の圧縮により妨害されることも、鈍化することもなくなる。そのため、区域194の研磨は、表面積を、そこに接して堆積される後続層の接着をより良好にするために増大させる。
【0125】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、粗面機144で連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を研磨することから生じるデブリを収集するよう構成された、デブリ吸入部202を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例49を特徴付けており、例49は上記の例38から例48のいずれか1つによる記載も含む。
【0126】
粗面機144による区域194の研磨から生じるデブリをデブリ吸入部202によって収集することで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0127】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、デブリ吸入部202と選択的に連通するように連結された、真空源203を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例50を特徴付けており、例50は上記の例49による記載も含む。
【0128】
真空源202は、デブリ吸入部202を通じて、隣接する区域194から空気及びデブリを吸引する。
【0129】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように、供給ガイド112に相関して連結された、枢動アーム152を備える。デブリ吸入部202は、枢動アーム152に作動的に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例51を特徴付けており、例51は上記の例49又は例50のいずれか1つによる記載も含む。
【0130】
デブリ吸入部202は、枢動アーム152に連結されることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、隣接する区域194から直接デブリを収集するよう、選択的に配置される。
【0131】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例52を特徴付けており、例52は上記の例51による記載も含む。
【0132】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御することによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、デブリ吸入部202が区域194の直近でデブリを収集するよう選択的に配置されるように、デブリ吸入部202が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0133】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例53を特徴付けており、例53は上記の例52による記載も含む。
【0134】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対して枢動アーム152の回転位置を能動的に連携させることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、デブリ吸入部202が区域194の直近でデブリを収集するよう選択的に配置されるように、デブリ吸入部202が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0135】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、加圧ガスを用いて、粗面機144による連続可撓性ライン106のセグメント120の粗面化から生じるデブリを消散させるよう構成された、加圧ガス放出部204を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例54を特徴付けており、例54は上記の例38から例53のいずれか1つによる記載も含む。
【0136】
粗面機144による区域194の研磨から生じるデブリを加圧ガス放出部204によって消散させることで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0137】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、加圧ガス放出部204と選択的に連通するように連結された、加圧ガス源205を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例55を特徴付けており、例55は上記の例54による記載も含む。
【0138】
加圧ガス源205は、加圧ガス放出部204を介して区域194に供給される加圧ガスの供給源を提供する。
【0139】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように構成された、枢動アーム152を備える。加圧ガス放出部204は、枢動アーム152に作動的に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例56を特徴付けており、例56は上記の例54又は例55のいずれか1つによる記載も含む。
【0140】
加圧ガス放出部204は、枢動アーム152に連結されることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、隣接する区域194から直接デブリを収集するよう、選択的に配置される。
【0141】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例57を特徴付けており、例57は上記の例56による記載も含む。
【0142】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御することによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、加圧ガス放出部204が区域194の直近でデブリを消散させるよう選択的に配置されるように、加圧ガス放出部204が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0143】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例58を特徴付けており、例58は上記の例57による記載も含む。
【0144】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対して枢動アーム152の回転位置を能動的に連携させることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、加圧ガス放出部204が区域194の直近でデブリを消散させるよう選択的に配置されるように、加圧ガス放出部204が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0145】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21から図23を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように、供給ガイド112に相関して連結された、枢動アーム152を備える。硬化エネルギー118の供給源116は、枢動アーム152に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例59を特徴付けており、例59は上記の例11から例23のいずれか1つによる記載も含む。
【0146】
枢動アーム152は、供給ガイド112に対する供給源116の選択的な枢動を提供する。そのため、供給源116は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の部分124に硬化エネルギー118を供給するよう、選択的に配置されうる。
【0147】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21から図23を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例60を特徴付けており、例60は上記の例59による記載も含む。
【0148】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の、ひいては供給源116の、選択的な枢動を提供する。そのため、供給源116は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の部分124に硬化エネルギー118を供給するよう、選択的に配置されうる。
【0149】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21から図23を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例61を特徴付けており、例61は上記の例60による記載も含む。
【0150】
そのため、供給源116は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の部分124に硬化エネルギー118を供給するよう、選択的かつ能動的に配置されうる。
【0151】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21から図26を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、供給ガイド112が表面114に対して動く時に、供給ガイド112を追跡するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例62を特徴付けており、例62は上記の例11から例61のいずれか1つによる記載も含む。
【0152】
供給源116は、供給ガイド112を追跡することによって、部分124が供給ガイド112から出た直後にセグメント120の部分124に硬化エネルギー118を供給するよう、選択的に配置される。
【0153】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図6図7、及び図19を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、連続可撓性ライン106のセグメント120と交差する、硬化エネルギー118のリング148を供給するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例63を特徴付けており、例63は上記の例11から例23のいずれか1つによる記載も含む。
【0154】
硬化エネルギー118のリング148がセグメント120と交差する時に、リング148は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、セグメント120が供給ガイド112から出ていく方向にかかわらず、硬化エネルギー118が部分124に供給されることを、確実にする。
【0155】
硬化エネルギー118のリング148は、任意の好適なプロセス及び/又は構造によって画定されうる。例えば、図6を参照するに、かつ本書に記載されているように、供給ガイド112は硬化エネルギー通路146を備えてよく、硬化エネルギー118の供給源116は、硬化エネルギー118がリング148を画定するように、硬化エネルギー通路146を通じて硬化エネルギー118を供給するよう構成されうる。追加的又は代替的には、図19を参照するに、こちらも本書に記載されているように、エネルギー源116は、セグメント120の部分124に硬化エネルギー118のリング148を供給するよう構成されている、少なくとも1つの検流式鏡位置決めシステム(galvanometer mirror-positioning system)150を備えうる。
【0156】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図5から図7を詳細に参照するに、供給ガイド112は更に、ライン通路154であって、それを通って連続可撓性ライン106がプリントパス122に供給されるライン通路154と、硬化エネルギー通路146とを備える。硬化エネルギー118の供給源116は、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124へと、硬化エネルギー通路146を通じて硬化エネルギー118を供給するよう構成される。硬化エネルギー通路146は、ライン通路154から光学的に隔離される。この段落の上述の記載は、本開示の例64を特徴付けており、例64は上記の例11から例23、及び例63のいずれか1つによる記載も含む。
【0157】
例64によるシステムは、連続可撓性ライン106が供給ガイド112から出ていくにつれて、部分124への硬化エネルギー118の正確な方向付けを提供する。更に、硬化エネルギー通路146は、ガイドライン通路154から光学的に隔離されることによって、硬化エネルギー118が、光の形態である場合に、連続可撓性ライン106が供給ガイド112から出る前の連続可撓性ライン106に接触することを制限する。
【0158】
例64により(例えば図6を参照するに)、硬化エネルギー118の硬化エネルギー通路146からの退出が、例えば本書の例63による、硬化エネルギー118のリング148をもたらすように、硬化エネルギー通路146は、ガイドライン通路154を取り囲んでよく、ガイドライン通路154のガイド出口部206の周囲に環状の出口部を有しうる。
【0159】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図19を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、供給ガイド112と共に動くようには構成されない。この段落の上述の記載は、本開示の例65を特徴付けており、例65は上記の例11から例23のいずれか1つによる記載も含む。
【0160】
システム100のかかる例は、供給ガイド112に関連付けられたより扱いやすいアセンブリを提供し、例えば製造されている複合部品102の構成、及びその所望の性質に基づいて、供給ガイド112が、表面114に対して、及び/又はその逆に、より容易に微細な移動及び旋回、又は角度変更を行うことを可能にしうる。
【0161】
図19は、エネルギー源116は、供給ガイド120が表面114に対して動く際に供給ガイド112に対して静止している2つの検流式鏡位置決めシステム150を備えるが、検流式鏡位置決めシステム150は、連続可撓性ライン106が供給ガイド112から出るにつれてそのセグメント120の部分124に硬化エネルギー118を供給するよう構成されている、システム100の一例を提供している。
【0162】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図19を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、表面114に対する供給ガイド112の移動に対応して連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に硬化エネルギー118を供給するよう構成された、少なくとも1つの検流式鏡位置決めシステム150を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例66を特徴付けており、例66は上記の例11から例16のいずれか1つによる記載も含む。
【0163】
換言すると、一又は複数の検流式鏡位置決めシステム150は、連続可撓性ライン112が供給ガイド112から出るにつれて、セグメント120の部分124に硬化エネルギー118を能動的に方向付けうる。
【0164】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図4を詳細に参照するに、硬化エネルギー118の供給源116は、連続可撓性ライン106のセグメント120の第1層140を、第1層140の少なくとも一部分が表面114に接して供給ガイド112によって堆積されていくにつれて部分的に硬化するよう、かつ、第2層142が第1層140に接して供給ガイド112によって堆積されていくにつれて、第1層140を更に硬化し、第2層142を部分的に硬化するよう、構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例67を特徴付けており、例67は上記の例11から例66のいずれか1つによる記載も含む。
【0165】
第1層140が堆積されていくにつれて第1層140を部分的にのみ硬化することによって、第1層140は、粘着性を保ち、又はねばねばしたままでありうる。それによって、第2層142が第1層140に接して堆積されるにつれて第1層140に第2層142を接着することが、容易になりうる。次いで、第2層142に接する後続層が堆積される間に第2層142が部分的に硬化されていくにつれて、第1層140は更に硬化され、以下同様である。
【0166】
第1層140を更に硬化することによって、第1層140が完全に硬化されうるか、又は、完全硬化に至らない程度に硬化されうることが、意図される。例えば、一部の応用では、システム100による製造における完全硬化に至らない程度の複合部品102の硬化が、例えばシステム100から分離されたプロセスで、複合部品102全体が完全に硬化される前の複合部品102に対する後続加工を可能にすることが、望ましいかもしれない。例えば、複合部品102は、最終硬化のために、ベーキングされ、加熱され、かつ/又はオートクレーブに入れられうる。
【0167】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10から図14図21、及び図23を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112に作動的に連結された圧縮機138を備える。圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に圧縮力を付与するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例68を特徴付けており、例68は上記の例1から例10のいずれか1つによる記載も含む。
【0168】
圧縮機138は、プリントパス122に沿って供給ガイド112によって堆積された、連続可撓性ライン106の隣接する層を圧縮する。
【0169】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10から図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180の上を転がるよう構成されている圧縮ローラ表面184を有する、圧縮ローラ182を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例69を特徴付けており、例69は上記の例68による記載も含む。
【0170】
圧縮ローラ182は、圧縮機138の代替例と比較すると、圧縮中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を減少させうる。加えて、圧縮機138の代替例と比較すると、圧縮ローラ182は、圧縮力のより望ましい、直角又は垂直な成分を提供しうる。
【0171】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図10を詳細に参照するに、圧縮ローラ表面184はテクスチャ加工される。この段落の上述の記載は、本開示の例70を特徴付けており、例70は上記の例69による記載も含む。
【0172】
圧縮ローラ表面184がテクスチャ加工されると、圧縮ローラ表面184は、セグメント120にテクスチャを付与するか、又はセグメント120を研磨し、その表面積を、そこに接して堆積される連続可撓性ライン106の後続層の接着をより良好にするために増大させる。
【0173】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図11を詳細に参照するに、圧縮ローラ表面184は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に既定の断面形状を付与するよう形作られる。この段落の上述の記載は、本開示の例71を特徴付けており、例71は上記の例69又は例70のいずれか1つによる記載も含む。
【0174】
一部の応用では、連続可撓性ライン106が供給ガイド112によって堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0175】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図13を詳細に参照するに、圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に接して引きずられるよう構成されているワイパドラッグ表面186を有する、圧縮ワイパ185を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例72を特徴付けており、例72は上記の例68による記載も含む。
【0176】
圧縮ワイパ185は、圧縮機138の代替例と比較すると、圧縮中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を増大させうる。
【0177】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図13を詳細に参照するに、ワイパドラッグ表面186はテクスチャ加工される。この段落の上述の記載は、本開示の例73を特徴付けており、例73は上記の例72による記載も含む。
【0178】
ドラッグ表面186がテクスチャ加工されると、ドラッグ表面186は、セグメント120にテクスチャを付与するか、又はセグメント120を研磨し、その表面積を、そこに接して堆積される連続可撓性ライン106の後続層の接着をより良好にするために増大させる。
【0179】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図13を詳細に参照するに、ワイパドラッグ表面186は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120に既定の断面形状を付与するよう形作られる。この段落の上述の記載は、本開示の例74を特徴付けており、例74は上記の例72又は例73のいずれか1つによる記載も含む。
【0180】
上述のように、一部の応用では、連続可撓性ライン106が供給ガイド112によって堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0181】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、連続可撓性ライン106のセグメント120の区域180に向けて付勢される。この段落の上述の記載は、本開示の例75を特徴付けており、例75は上記の例68から例74のいずれか1つによる記載も含む。
【0182】
圧縮機138は、区域180に向けて付勢されることによって、区域180に対して所望の圧縮力を付与する。
【0183】
圧縮機138は、例えば、ばね181又は他の付勢部材によって、区域180に向けて付勢されうる。
【0184】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、供給ガイド112に対して回転可能である。この段落の上述の記載は、本開示の例76を特徴付けており、例76は上記の例68から例75のいずれか1つによる記載も含む。
【0185】
圧縮機138は、供給ガイド112に対して回転可能であることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置されうる。
【0186】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図12図21、及び図23を詳細に参照するに、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して動く時に、供給ガイド112を追跡するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例77を特徴付けており、例77は上記の例68から例76のいずれか1つによる記載も含む。
【0187】
圧縮機138は、供給ガイド112を追跡することによって、区域180が供給ガイド112から出た直後にセグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置される。
【0188】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21及び図23を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように、供給ガイド112に相関して連結された、枢動アーム152を備える。圧縮機138は、枢動アーム152に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例78を特徴付けており、例78は上記の例68から例77のいずれか1つによる記載も含む。
【0189】
枢動アーム152は、供給ガイド112に対する圧縮機138の選択的な枢動を提供する。そのため、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置されうる。
【0190】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21及び図23を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例79を特徴付けており、例79は上記の例78による記載も含む。
【0191】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の、ひいては圧縮機138の、選択的な枢動を提供する。そのため、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的に配置されうる。
【0192】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21及び図23を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例80を特徴付けており、例80は上記の例79による記載も含む。
【0193】
そのため、圧縮機138は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、セグメント120の区域180に対して圧縮機138の圧縮力を付与するよう、選択的かつ能動的に配置されうる。
【0194】
図14を参照するに、圧縮機138は、供給ガイド112に連結されたスカート部190を備える。スカート部190は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180に接して引きずられるよう配置されている、スカートドラッグ表面192を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例81を特徴付けており、例81は上記の例68による記載も含む。
【0195】
スカート部190は、供給ガイド112から、出口部206の周囲を取り巻くように延びる。そのため、表面114に対する供給ガイド112の移動、及び/又はその逆の移動の方向にかかわらず、スカート部190は、連続可撓性ライン106が堆積されていくにつれて、そのセグメント120の区域180を圧縮するよう配置される。
【0196】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112に作動的に連結された粗面機144を備える。粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を研磨するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例82を特徴付けており、例82は上記の例1から例10、及び例68から例81のうちのいずれか1つによる記載も含む。
【0197】
粗面機144は、区域194を研磨し、その表面積を、そこに接して堆積される後続層の接着をより良好にするために増大させる。
【0198】
図1を概括的に参照するに、粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を回転式に研磨するよう構成されている粗面化ローラ表面198を有する、粗面化ローラ196を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例83を特徴付けており、例83は上記の例82による記載も含む。
【0199】
粗面化ローラ196は、粗面機144の代替例と比較すると、セグメント120の研磨中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を減少させうる。更に、粗面化ローラ表面198は、伝導熱源254により加熱されること、及び、セグメント120に接して転がることによって、区域194の効率的な熱伝達、ひいては硬化を提供しうる。
【0200】
図1を概括的に参照するに、粗面化ローラ表面198は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120に既定の断面形状を付与するよう形作られる。この段落の上述の記載は、本開示の例84を特徴付けており、例84は上記の例83による記載も含む。
【0201】
一部の応用では、連続可撓性ライン106が供給ガイド112によって堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0202】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を線形運動によって研磨するよう構成されている、粗面化ドラッグ表面200を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例85を特徴付けており、例85は上記の例82による記載も含む。
【0203】
粗面化ドラッグ表面200は、粗面機144の代替例と比較すると、セグメント120の研磨中に、セグメント120に沿った熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の軸方向移動を増大させうる。
【0204】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の区域194に向けて付勢される。この段落の上述の記載は、本開示の例86を特徴付けており、例86は上記の例82から例85のいずれか1つによる記載も含む。
【0205】
粗面機144は、区域194に向けて付勢されることによって、区域194に対して所望の研磨力を付与する。
【0206】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、供給ガイド112に対して回転可能である。この段落の上述の記載は、本開示の例87を特徴付けており、例87は上記の例82から例86のいずれか1つによる記載も含む。
【0207】
粗面機144は、供給ガイド112に対して回転可能であることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、区域194を研磨するよう、選択的に配置されうる。
【0208】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、粗面機144は、供給ガイド112が表面114に対して動く時に、供給ガイド112を追跡するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例88を特徴付けており、例88は上記の例82から例87のいずれか1つによる記載も含む。
【0209】
粗面機144は、供給ガイド112を追跡することによって、セグメント120が供給ガイド112から出た直後に区域194を研磨するよう、選択的に配置される。
【0210】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように構成された、枢動アーム152を備える。粗面機144は、枢動アーム152に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例89を特徴付けており、例89は上記の例82から例88のいずれか1つによる記載も含む。
【0211】
粗面機144は、供給ガイド112を追跡することによって、セグメント120が供給ガイド112から出た直後に区域194を研磨するよう、選択的に配置される。
【0212】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例90を特徴付けており、例90は上記の例89による記載も含む。
【0213】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の、ひいては粗面機144の、選択的な枢動を提供する。そのため、粗面機144は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、区域194を研磨するよう、選択的に配置されうる。
【0214】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例91を特徴付けており、例91は上記の例90による記載も含む。
【0215】
そのため、粗面機144は、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動く(方向を変えることも含む)につれて、区域194を研磨するよう、選択的かつ能動的に配置されうる。
【0216】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、圧縮機138を備える。粗面機144は、圧縮機138による少なくとも区域194の圧縮に続き、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を研磨するよう配置される。この段落の上述の記載は、本開示の例92を特徴付けており、例92は上記の例82から例91のいずれか1つによる記載も含む。
【0217】
例48によるシステム100は、圧縮機138と粗面機144の両方を含む。圧縮機138による圧縮に続き区域194を研磨するよう配置された、粗面機144を有することによって、区域194の研磨は、区域194の後続の圧縮により妨害されることも、鈍化することもなくなる。そのため、区域194の研磨は、表面積を、そこに接して堆積される後続層の接着をより良好にするために増大させる。
【0218】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、粗面機144で連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を研磨することから生じるデブリを収集するよう構成された、デブリ吸入部202を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例93を特徴付けており、例93は上記の例82から例92のいずれか1つによる記載も含む。
【0219】
粗面機144による区域194の研磨から生じるデブリをデブリ吸入部202によって収集することで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0220】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、デブリ吸入部202と選択的に連通するように連結された、真空源203を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例94を特徴付けており、例94は上記の例93による記載も含む。
【0221】
真空源202は、デブリ吸入部202を通じて、隣接する区域194から空気及びデブリを吸引する。
【0222】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように、供給ガイド112に相関して連結された、枢動アーム152を備える。デブリ吸入部202は、枢動アーム152に作動的に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例95を特徴付けており、例95は上記の例93又は例94のいずれか1つによる記載も含む。
【0223】
デブリ吸入部202は、枢動アーム152に連結されることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、隣接する区域194から直接デブリを収集するよう、選択的に配置される。
【0224】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例96を特徴付けており、例96は上記の例95による記載も含む。
【0225】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御することによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、デブリ吸入部202が区域194の直近でデブリを収集するよう選択的に配置されるように、デブリ吸入部202が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0226】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例97を特徴付けており、例97は上記の例96による記載も含む。
【0227】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対して枢動アーム152の回転位置を能動的に連携させることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、デブリ吸入部202が区域194の直近でデブリを収集するよう選択的に配置されるように、デブリ吸入部202が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0228】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、加圧ガスを用いて、粗面機144による連続可撓性ライン106のセグメント120の粗面化から生じるデブリを消散させるよう構成された、加圧ガス放出部204を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例98を特徴付けており、例98は上記の例82から例97のいずれか1つによる記載も含む。
【0229】
粗面機144による区域194の研磨から生じるデブリを加圧ガス放出部204によって消散させることで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0230】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、加圧ガス放出部204と選択的に連通するように連結された、加圧ガス源205を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例99を特徴付けており、例99は上記の例98による記載も含む。
【0231】
加圧ガス源205は、加圧ガス放出部204を介して区域194に供給される加圧ガスの供給源を提供する。
【0232】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように構成された、枢動アーム152を備える。加圧ガス放出部204は、枢動アーム152に作動的に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例100を特徴付けており、例100は上記の例98又は例99のいずれか1つによる記載も含む。
【0233】
加圧ガス放出部204は、枢動アーム152に連結されることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、隣接する区域194から直接デブリを収集するよう、選択的に配置される。
【0234】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、システム100は更に、枢動アーム152に作動的に連結され、かつ、供給ガイド112が表面114に対して動くにつれて、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御するよう構成された、枢動アームアクチュエータ188を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例101を特徴付けており、例101は上記の例100による記載も含む。
【0235】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対する枢動アーム152の回転位置を能動的に制御することによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、加圧ガス放出部204が区域194の直近でデブリを消散させるよう選択的に配置されるように、加圧ガス放出部204が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0236】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図21を詳細に参照するに、枢動アームアクチュエータ188は、枢動アーム152の回転位置を、表面114に対する供給ガイド112の移動に能動的に連携させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例102を特徴付けており、例102は上記の例101による記載も含む。
【0237】
枢動アームアクチュエータ188は、供給ガイド112に対して枢動アーム152の回転位置を能動的に連携させることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、加圧ガス放出部204が区域194の直近でデブリを消散させるよう選択的に配置されるように、加圧ガス放出部204が供給ガイド112を追跡することを、確実にする。
【0238】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8、及び図21から図27を詳細に参照するに、送り機構104は供給ガイド112に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例103を特徴付けており、例103は上記の例1から例102のいずれか1つによる記載も含む。
【0239】
供給ガイド112に連結された送り機構104を有することで、送り機構104が、供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を作動的に押しうることが、容易になる。
【0240】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8、及び図21から図27を詳細に参照するに、供給ガイド112は送り機構104から延びる。この段落の上述の記載は、本開示の例104を特徴付けており、例104は上記の例1から例103のいずれか1つによる記載も含む。
【0241】
供給ガイド112は、送り機構104から延びることによって、プリントパス122に沿った所望の場所に連続可撓性ライン106を選択的に堆積するように配置されうる。
【0242】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8、及び図27から図29を詳細に参照するに、供給ガイド112は、ライン通路154であって、それを通って連続可撓性ライン106がプリントパス122に供給されるライン通路154を備える。供給ガイド112のライン通路154は、入口部170を有する。送り機構104は、ライン通路154を通して連続可撓性ライン106を押すよう構成される。送り機構104は、支持フレーム156と、それぞれの回転軸159を有する対向ローラ157とを備える。対向ローラ157は、支持フレーム156に回転可能に連結される。対向ローラ157は、連続可撓性ライン106の両側に係合するよう構成される。対向ローラ157は、ライン通路154を通して連続可撓性ライン106を押すために、選択的に回転するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例105を特徴付けており、例105は上記の例1から例104のいずれか1つによる記載も含む。
【0243】
支持フレーム156は、対向ローラ157を含む送り機構104の構成要素部分のための支持を提供する。対向ローラ157は、選択的に回転する時に、連続可撓性ライン106に摩擦係合するよう作用し、それによって、対向ローラ157の間に連続可撓性ライン106を送り、それを入口部170の中へ押し込んで、ライン通路154に通す。
【0244】
図8を概括的に参照しつつ、例えば図27及び図28を詳細に参照するに、対向ローラ157は互いに接触している。この段落の上述の記載は、本開示の例106を特徴付けており、例106は上記の例105による記載も含む。
【0245】
対向ローラ157間の接触で、対向ローラ157が共に回転することが確実になり、連続可撓性ライン106がローラ間に引き込まれる際に連続可撓性ライン106を曲げるか、若しくは連続可撓性ライン106に内部湾曲付勢をもたらすことになる、不均一なトルクの付与が回避されうる。追加的又は代替的には、対向ローラ157間の接触で、対向ローラ157の一方のみがモータによって直接駆動されるが、対向ローラ157の他方は、被駆動ローラに係合されている結果として単に回転することが、可能になりうる。
【0246】
図8を概括的に参照しつつ、例えば図27及び図28を詳細に参照するに、対向ローラ157の各々は、連続可撓性ライン106の一部分に接触するよう構成された、円周チャネル161を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例107を特徴付けており、例107は上記の例105又は例106のいずれか1つによる記載も含む。
【0247】
対向ローラ157の各々に円周チャネル161を含むことにより、連続可撓性ライン106が延びうる通路が作り出され、対向ローラ157と連続可撓性ライン106との接触の表面積がより大きくなり、それによって、連続可撓性ライン106が入口部170の中に押し込まれ、ライン通路154に通されることが、容易になる。
【0248】
図8を概括的に参照しつつ、例えば図27及び図28を詳細に参照するに、対向ローラ157の一方は、連続可撓性ライン106に接触するよう構成された、円周チャネル161を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例108を特徴付けており、例108は上記の例105又は例106のいずれか1つによる記載も含む。
【0249】
例107と同様に、1つの円周チャネル161を含むことで、連続可撓性ライン106が延びうる通路が作り出され、対向ローラ157と連続可撓性ライン106との接触の表面積がより大きくなり、それによって、連続可撓性ライン106が入口部170の中に押し込まれ、ライン通路154に通されることが、容易になる。
【0250】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図27及び図28を詳細に参照するに、対向ローラ157は別様にサイズ決定される。この段落の上述の記載は、本開示の例109を特徴付けており、例109は上記の例105から例108のいずれか1つによる記載も含む。
【0251】
別様にサイズ決定された対向ローラ157は、送り機構104の効率的なパッケージングを可能にしうる。追加的又は代替的には、別様にサイズ決定された対向ローラ157は、被駆動ローラ158とアイドルローラ160との間での所望のトルク伝達を提供しうる。
【0252】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8を詳細に参照するに、対向ローラ157は一様にサイズ決定される。この段落の上述の記載は、本開示の例110を特徴付けており、例110は上記の例105から例108のいずれか1つによる記載も含む。
【0253】
一様にサイズ決定された対向ローラ157は、送り機構104の効率的なパッケージングを可能にしうる。追加的又は代替的には、一様にサイズ決定された対向ローラ157は、被駆動ローラ158とアイドルローラ160との間での所望のトルク伝達を提供しうる。
【0254】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8、及び図21から図29を詳細に参照するに、送り機構104は更に、対向ローラ157の少なくとも一方に作動的に連結され、かつ、対向ローラ157の少なくとも一方を選択的に回転させるよう構成された、モータ162を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例111を特徴付けており、例111は上記の例105から例110のいずれか1つによる記載も含む。
【0255】
モータ162は、送り機構104が供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を押すために対向ローラ157を回転させる、原動力を提供する。
【0256】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8、及び図27から図29を詳細に参照するに、対向ローラ157は、連続可撓性ライン106の両側に作動的に係合するために、モータ162に作動的に連結された被駆動ローラ158と、被駆動ローラ158に向けて付勢されたアイドルローラ160とを備える。この段落の上述の記載は、本開示の例112を特徴付けており、例112は上記の例111による記載も含む。
【0257】
被駆動ローラ158に向けて付勢されたアイドルローラ160を有することによって、アイドルローラ160は、送り機構104が供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を押すために、モータによって直接駆動される必要がなくなる。その代わりに、アイドルローラ160は、アイドルローラ160が被駆動ローラ158に係合していることによって、かつ/又は、被駆動ローラ158に係合されている連続可撓性ライン106に係合していることによって、回転する。
【0258】
アイドルローラ160は、コイルばねのようなばねでありうる付勢部材164によって、被駆動ローラ158に向けて付勢されうる。
【0259】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8、及び図27から図29を詳細に参照するに、送り機構104は更に、ロッカアーム169を備える。ロッカアーム169は、支持フレーム156に枢動可能に連結される。アイドルローラ160は、ロッカアーム169に回転式に連結される。ロッカアーム169は、アイドルローラ160が被駆動ローラ158に向けて付勢されるように、支持フレーム156に相関して付勢される。ロッカアーム169は、アイドルローラ160を、被駆動ローラ158から遠ざかるように選択的に枢動させるよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例113を特徴付けており、例113は上記の例112による記載も含む。
【0260】
ロッカアーム169は、ユーザが、アイドルローラ160を係合し、付勢部材164の付勢に抗して被駆動ローラ158から遠ざかるように枢動させるための構造を提供する。そのため、ユーザは、例えば、システム100の初期セットアップ時に対向ローラ157の間への連続可撓性ライン106の初期挿入を容易にするために、かつ/又は、複合部品102の製造中に連続可撓性ライン106を変化させるために、アイドルローラ160を選択的に枢動させうる。
【0261】
本書で使用される「付勢する(to bias)」とは、一定の強度を有することも、有しないこともありうる力を、連続的に印加することを意味する。
【0262】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図27から図29を詳細に参照するに、送り機構104は更に、アイドルローラ160を被駆動ローラ158に向けて付勢するためにロッカアーム169に印加される力を選択的に調整するよう構成された、ロッカアーム調整器171を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例114を特徴付けており、例114は上記の例113による記載も含む。
【0263】
ロッカアーム調整器171は、ユーザが、被駆動ローラ158に向かうアイドルローラ160の付勢力、ひいては、対向ローラ157の間の連続可撓性ライン106に印加される力を、選択的に調整することを可能にする。例えば、種々の強度の力が、システム100によって使用されうる種々の構成及び/又は種々のサイズの連続可撓性ライン106の種々の材料特性と関連する、システム100の作動を容易にする。
【0264】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8図27、及び図28を詳細に参照するに、供給ガイド112は更に、第1端部163、第2端部165、及び、第1端部163と第2端部165との間の接合部167を備える。第1端部163は対向ローラ157の一方を補完するよう形作られ、第2端部165は、対向ローラ157の他方を補完するよう形作られる。この段落の上述の記載は、本開示の例115を特徴付けており、例115は上記の例105から例114のいずれか1つによる記載も含む。
【0265】
対向ローラ157を補完する第1端部163及び第2端部135を有することで、供給ガイド112は、対向ローラ157の直近に配置されうる。そのため、送り機構104が連続可撓性ライン106を、供給ガイド112の中に押し込んで通す時に、連続可撓性ライン106が、バンチングし、よじれ、詰まり、若しくは、送り機構104から供給ガイド112へと不適切に送り込まれる可能性が低くなる。
【0266】
図8を参照するに、接合部167と、対向ローラ157のそれぞれの回転軸159を包含する平面173との間の最短距離Dは、対向ローラ157の小さい方の半径よりも短い。この段落の上述の記載は、本開示の例116を特徴付けており、例116は上記の例115による記載も含む。
【0267】
繰り返すが、例えば平面173の距離Dの範囲内に接合部167がある状態で、対向ローラ157の直近に供給ガイド112を有することで、連続可撓性ライン106は、作動的に、供給ガイド112の中に押し込まれて通されうる。
【0268】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8図27、及び図28を詳細に参照するに、接合部167はエッジを備える。この段落の上述の記載は、本開示の例117を特徴付けており、例117は上記の例115又は例116のいずれか1つによる記載も含む。
【0269】
接合部167がエッジを備える場合、エッジは、対向ローラ157の間の界面、及び、対向ローラ157と連続可撓性ライン106と間の界面の直近に配置されうる。
【0270】
いくつかの例では、エッジは線形でありうる。いくつかの例では、エッジは鋭いエッジでありうる。いくつかの例では、エッジは丸みを帯びたエッジでありうる。
【0271】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8図27、及び図28を詳細に参照するに、送り機構104は更に、対向ローラ157が回転して連続可撓性ライン106を選択的に直進させ、ライン通路154を通して連続可撓性ライン106を押す際に対向ローラ157と連続可撓性ライン106との係合によって発生した、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の残留物を除去するために、対向ローラ157の少なくとも一方と接触しているスクレーパ172を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例118を特徴付けており、例118は上記の例105から例117のいずれか1つによる記載も含む。
【0272】
スクレーパ172は、対向ローラ157上に樹脂が蓄積して送り機構104の作動を妨害しないことを確実にするために、対向ローラ157から熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の残留物を除去する。
【0273】
スクレーパ172は、対向ローラ157から樹脂を作動的に除去するか、又はこすり取るために、任意の好適な形態をとりうる。例えば、図27及び図28を参照するに、スクレーパ172は、対向ローラ157の一方の、例えば3mm、2mm、1mm、0.5mm以内の直近に延びるか、又は、対向ローラ157の一方に物理的に係合するように延びる、長方形等の突起でありうる。より具体的には、図27及び図28で分かるように、スクレーパ172は、対向ローラ157の、対向ローラが連続可撓性ライン106に係合する領域の近くに延びうる。
【0274】
図9を参照するに、対向ローラ157の少なくとも一方は、連続可撓性ライン106に接触するよう構成された、円周チャネル161を備える。スクレーパ172は、対向ローラ157が回転して連続可撓性ライン106を選択的に直進させ、ライン通路154を通して連続可撓性ライン106を押す際に、円周チャネル161と連続可撓性ライン106との係合によって発生した、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の残留物を、円周チャネル161から除去するよう構成された、突起175を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例119を特徴付けており、例119は上記の例118による記載も含む。
【0275】
円周チャネル161を含む対向ローラ157の例では、対向ローラ157内に延びる突起175を有するスクレーパ172は、対向ローラ157と連続可撓性ライン106との係合によって発生した、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のいかなる残留物もこすり取ること、又は除去することを容易にする。
【0276】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図8図27、及び図28を詳細に参照するに、送り機構104は更に、支持フレーム156に連結された収集リザーバ174を備える。収集リザーバ174は、スクレーパ172によって除去された熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の残留物を収集するよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例120を特徴付けており、例120は上記の例118又は例119のいずれか1つによる記載も含む。
【0277】
上述のように、収集リザーバ174は、スクレーパ172によって除去される残留物を収集する。そのため、残留物は、送り機構104の他の構成要素と干渉せず、複合部品102の製造を妨害する望ましくない粒子をもたらすことはない。更に、収集リザーバ174は、例えば、一杯になった時、又は、システム100によって実行されるプロセスの終了時に、ユーザによって選択的に空にされうる。
【0278】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図15から図18図21図30、及び図31を詳細に参照するに、供給ガイド112は、ライン通路154であって、それを通って連続可撓性ライン106がプリントパス122に供給されるライン通路154を備え、ライン通路154は出口部206を備える。システム100は更に、出口部206の近くで連続可撓性ライン106を選択的に切断するよう構成された、カッター208を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例121を特徴付けており、例121は上記の例1から例120のいずれか1つによる記載も含む。
【0279】
カッター208を含むことで、供給ガイド112による、連続可撓性ライン106の供給の選択的な停止及び開始が可能になる。出口部206の近くで連続可撓性ライン106を切断するよう構成されたカッター208を有することによって、連続可撓性ライン106は、硬化エネルギー118によって少なくとも部分的に硬化される以前に、連続可撓性ライン106が連続可撓性ライン106の事前に堆積された層にまだ接触していないうちに、オプションではその層に接して圧縮されないうちに、切断されうる。換言すると、カッター208による、連続可撓性ライン106の外周全体へのアクセスが可能になる。
【0280】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図15から図17図21図30、及び図31を詳細に参照するに、カッター208は、供給ガイド112に対して移動可能な、少なくとも1つの刃210を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例122を特徴付けており、例122は上記の例121による記載も含む。
【0281】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図15を詳細に参照するに、カッター208はアイリス絞り212である。この段落の上述の記載は、本開示の例123を特徴付けており、例123は上記の例121又は例122のいずれか1つによる記載も含む。
【0282】
アイリス絞り212は、連続可撓性ライン106の複数の側からの、連続可撓性ライン106の切断を可能にする。そのため、連続可撓性ライン106の断面形状は、カッター208による変形が、カッター208の他の例によって生じうる変形よりも少なくなりうる。
【0283】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図15及び図17を詳細に参照するに、カッター208は供給ガイド112の中に配置される。この段落の上述の記載は、本開示の例124を特徴付けており、例124は上記の例121から例123のいずれか1つによる記載も含む。
【0284】
カッター208を供給ガイド112の中に配置することで、表面114に対する供給ガイドの移動、及び/又はその逆の移動をカッター208が妨げないような、システム100の小型のアセンブリが提供される。
【0285】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図18を詳細に参照するに、カッター208は切断レーザ213を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例125を特徴付けており、例125は上記の例121による記載も含む。
【0286】
連続可撓性ライン106を切断するために切断レーザ213を使用することで、複合部品102の製造中の、所望の場所における連続可撓性ライン106の正確な切断が容易になる。
【0287】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図18を詳細に参照するに、カッター208は更に、出口部206の近くで連続可撓性ライン106を選択的に切断するために切断レーザ213を方向付けるよう構成された、少なくとも1つの検流式鏡位置決めシステム214を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例126を特徴付けており、例126は上記の例125による記載も含む。
【0288】
換言すると、一又は複数の検流式鏡位置決めシステム214は、連続可撓性ライン106が供給ガイド112から出るにつれて、切断レーザ213を連続可撓性ライン106に能動的に方向付けうる。
【0289】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、システム100は更に、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方に作動的に連結され、かつ、供給ガイド106又は表面114の少なくとも一方を他方に対して作動的かつ選択的に動かすよう構成された、駆動アセンブリ216を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例127を特徴付けており、例127は上記の例1から例126のいずれか1つによる記載も含む。
【0290】
駆動アセンブリ216は、供給ガイド112を介して連続可撓性ライン106が堆積されるにつれて、連続可撓性ライン106から複合部品102が製造されるように、供給ガイド112と表面114との相対移動を容易にする。
【0291】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、駆動アセンブリ216は、X軸駆動体217、Y軸駆動体219、及びZ軸駆動体215を備え、それらのうちの少なくとも1つは、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方に作動的に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例128を特徴付けており、例128は上記の例127による記載も含む。
【0292】
例128によるシステムは、供給ガイド112と表面114との三次元相対移動を提供する。
【0293】
図1を参照するに、駆動アセンブリ216は、ロボット式アーム218を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例129を特徴付けており、例129は上記の例127又は例128のいずれか1つによる記載も含む。
【0294】
供給ガイド112を表面114に対して、及び/又はその逆に、作動的かつ選択的に動かすためにロボット式アーム218を使用することで、複数の自由度、及び複雑な三次元複合部品102の製造が可能になる。
【0295】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、駆動アセンブリ216は、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方を他方に対して、三次元において直交するように、作動的かつ選択的に動かすよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例130を特徴付けており、例130は上記の例127から例129のいずれか1つによる記載も含む。
【0296】
例130によるシステムは、三次元で複合部品102を製造しうる。
【0297】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、駆動アセンブリ216は、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方を他方に対して、少なくとも3自由度を伴って三次元において、作動的かつ選択的に動かすよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例131を特徴付けており、例131は上記の例127から例129のいずれか1つによる記載も含む。
【0298】
例131によるシステムは、複雑な三次元複合部品102を製造しうる。
【0299】
図1及び図36を概括的に参照するに、駆動アセンブリ216は、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方を他方に対して、少なくとも6自由度を伴って三次元において、作動的かつ選択的に動かすよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例132を特徴付けており、例132は上記の例127から例129のいずれか1つによる記載も含む。
【0300】
例132によるシステムは、複雑な三次元複合部品102を製造しうる。
【0301】
図1及び図36を概括的に参照するに、駆動アセンブリ216は、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方を他方に対して、少なくとも9自由度を伴って三次元において、作動的かつ選択的に動かすよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例133を特徴付けており、例133は上記の例127から例129のいずれか1つによる記載も含む。
【0302】
例133によるシステムは、複雑な三次元複合部品102を製造しうる。
【0303】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図36を詳細に参照するに、駆動アセンブリ216は、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方を他方に対して、少なくとも12自由度を伴って三次元において、作動的かつ選択的に動かすよう構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例134を特徴付けており、例134は上記の例127から例129のいずれか1つによる記載も含む。
【0304】
例134によるシステムは、複雑な三次元複合部品102を製造しうる。
【0305】
図36を参照するに、線形運動要素290及び回転要素292が供給ガイド112と表面114との間に12自由度を提供し、かつ、コントローラ294が、線形運動要素290及び回転要素292に通信可能に作動的に連結されている、例134による概略図が提示されている。
【0306】
図1を参照するに、システム100は更に、セグメント120が供給ガイド112から出た後に連続可撓性ライン106のセグメント120にシールドガス221を供給することによって、連続可撓性ライン106のセグメント120を少なくとも部分的に酸化から保護するよう構成された、シールドガス放出部220を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例135を特徴付けており、例135は上記の例1から例134のいずれか1つによる記載も含む。
【0307】
シールドガス放出部220を含むこと、及び、そこからセグメント120にシールドガス221を供給することで、連続可撓性ライン106の、供給源116によって更に硬化される以前の、及び/又は、更に硬化されている時の酸化が制限される。
【0308】
図1を参照するに、システム100は更に、シールドガス放出部220と選択的に連通するように連結されたシールドガス源222を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例136を特徴付けており、例136は上記の例135による記載も含む。
【0309】
シールドガス源222は、シールドガス放出部220を介してセグメント120に供給されるシールドガス221の供給源を提供する。
【0310】
図1を参照するに、システム100は更に、供給ガイド112又は表面114の少なくとも一方が他方に対して動くにつれて枢動アーム152が供給ガイド112を追跡するように、供給ガイド112に相関して連結された、枢動アーム152を備える。シールドガス放出部220は、枢動アーム152に作動的に連結される。この段落の上述の記載は、本開示の例137を特徴付けており、例137は上記の例135又は例136のいずれか1つによる記載も含む。
【0311】
シールドガス放出部220は、枢動アーム152に連結されることによって、供給ガイド112が表面114に対して、及び/又はその逆に、動くにつれて、シールドガス221をセグメント120に供給するよう、選択的に配置される。
【0312】
図1を参照するに、システム100は更に、連続可撓性ライン106のセグメント120が供給ガイド112から出た後に連続可撓性ライン106のセグメント120における不具合を検出するよう構成された、不具合検出器224を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例138を特徴付けており、例138は上記の例1から例137のいずれか1つによる記載も含む。
【0313】
セグメント120における不具合を検出することで、複合部品102の完成以前に、不具合を有する複合部品102を選択的に廃棄することが可能になる。そのため、材料の無駄が少なくなりうる。更に、検出されなければ様々な種類の不具合検出器による視認から隠されることになる不具合が、連続可撓性ライン106の後続層が不具合を視認から見えにくくするか、又は隠す以前に、不具合検出器224によって検出されうる。
【0314】
図1を参照するに、不具合検出器224は、光学検出器226、又は超音波検出器227を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例139を特徴付けており、例139は上記の例138による記載も含む。
【0315】
一部の応用では、光学検出器226が、連続可撓性ライン106のセグメント120における不具合の検出によく適合しうる。一部の応用では、超音波検出器227が、連続可撓性ライン106のセグメント120における不具合の検出によく適合しうる。
【0316】
図1を参照するに、不具合検出器224はカメラ228を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例140を特徴付けており、例140は上記の例138による記載も含む。
【0317】
カメラ228は、連続可撓性ライン106のセグメント120における不具合の検出によく適合しうる。
【0318】
図1を参照するに、システム100は更に、コントローラ230と、硬化エネルギー118の供給源116、連続可撓性ライン106の発給源126、枢動アームアクチュエータ188、圧縮機138、粗面機144、モータ162、デブリ吸入部202、デブリ吸入部202と選択的に連通するように連結された真空源203、加圧ガス放出部204、加圧ガス放出部204に選択的に連通するように結合された加圧ガス源205、カッター208、駆動アセンブリ216、シールドガス放出部220、シールドガス放出部220と選択的に連通するように連結されたシールドガス源222、及び不具合検出器224、のうちの一又は複数とを備える。コントローラ230は、供給ガイド112、送り機構104、硬化エネルギー118の供給源116、連続可撓性ライン106の発給源126、枢動アームアクチュエータ188、圧縮機138、粗面機144、モータ162、真空源203、加圧ガス源205、カッター208、駆動アセンブリ216、シールドガス源222、又は不具合検出器224、のうちの一又は複数を選択的に作動させるようプログラムされる。この段落の上述の記載は、本開示の例141を特徴付けており、例141は上記の例1から例140のいずれか1つによる記載も含む。
【0319】
コントローラ230は、システム100の様々な構成要素部分の作動を制御する。例えば、供給ガイド112及び/又は表面114の互いに対する正確な移動が、所望の三次元複合部品102を製造するために制御されうる。圧縮機138による圧縮力を正確に供給すること、硬化エネルギー118を正確に供給すること、粗面機144によって連続可撓性ライン106を正確に研磨することなどのために、枢動アームアクチュエータ188による枢動アーム152の正確な枢動が制御されうる。加えて、様々な構成要素部分の作動は、複合部品102の所望の性質及び構成をもたらすために、複合部品102の製造において、コントローラ230によって選択的に開始され、停止されうる。
【0320】
図1では、コントローラ230とシステム100の様々な構成要素部分との間の通信が、稲妻のマークによって概略的に表されている。かかる通信は、事実上、有線及び/又は無線でありうる。
【0321】
コントローラ230は、システム100の少なくとも一部分の作動を自動的に制御するよう、適合し、構成され、設計され、構築され、かつ/又はプログラムされうる、任意の好適な構造を含みうる。例示的で非限定的な例としては、コントローラ230は、電子コントローラ、専用コントローラ、特定用途コントローラ、パソコン、ディスプレイデバイス、論理デバイス、及び/又はメモリデバイスを含んでよく、かつ/又はそれらでありうる。加えて、コントローラ230は、システム100の作動を自動的に制御するために、一又は複数のアルゴリズムを実行するようプログラムされうる。これは、コントローラ230に基づきうる、かつ/又は、コントローラ230に、本書で開示されている方法300及び方法400を実行するようシステム100に命令させうる、アルゴリズムを含みうる。
【0322】
図1を概括的に参照しつつ、例えば図20を詳細に参照するに、システム100は更に、送り機構104及び表面114を支持するフレーム232を備える。この段落の上述の記載は、本開示の例142を特徴付けており、例142は上記の例1から例141のいずれか1つによる記載も含む。
【0323】
フレーム232は、送り機構104が供給ガイド112を表面114に対して、及び/又はその逆に、作動的かつ選択的に動かしうるように、送り機構104及び表面114を構造的に支持する。
【0324】
図1を概括的に参照するに、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、5分を越える時間において、約20℃から約30℃までの温度で硬化するよう、又は、5秒未満の時間において、150℃を上回る温度で硬化するよう、構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例143を特徴付けており、例143は上記の例1から例142のいずれか1つによる記載も含む。
【0325】
様々な熱硬化性エポキシ樹脂は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110に使用され、完全に硬化される以前の所望の性質、完全に硬化された後の所望の性質、例えば完全に硬化するために必要な時間の長さ及び/又は温度に基づく所望の硬化性質などのうちの一又は複数に基づいて、選択されうる。例143に示されている例は例示的かつ非限定的であり、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の他の構成も、システム100と共に使用されうる。
【0326】
図1を概括的に参照するに、閾値温度は、20℃、15℃、10℃、5℃、0℃、-50℃、-100℃、-150℃、-200℃、-200から-100℃、-100から0°C、-50から5℃、5から20℃、5から15℃、又は5から10℃を上回ることはない。この段落の上述の記載は、本開示の例144を特徴付けており、例144は上記の例1から例143のいずれか1つによる記載も含む。
【0327】
システム100及び冷却システム234に関連付けられた閾値温度は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110に使用される熱硬化性エポキシ樹脂に基づいて選択されてよく、例144に示されている例は、例示であり、非限定的である。
【0328】
例えば図1図2図3図8、及び図20から図23を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、複合部品102を付加製造する方法300が開示されている。方法300は、(ブロック302)供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を押すことを含む。連続可撓性ライン106は、非樹脂構成要素108と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110とを備える。方法300は、(ブロック304)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って、供給ガイド112を介して、堆積させることも含む。方法300は更に、(ブロック306)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させる以前に、供給ガイド112を通して押される少なくとも連続可撓性ライン106の熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を、閾値温度未満に維持することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例145を特徴付ける。
【0329】
従って、方法300は、非樹脂構成要素108と熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110とを含む少なくとも1つの複合材料から、複合部品102を製造するために実行されうる。熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が、プリントパス122に沿って堆積される以前に閾値温度未満に維持されることから、熱硬化性エポキシ樹脂は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が所望の性質を有するよう選択されうる。更に、方法300は、例えば複合部品102の所望の性質を決定するために複合部品102全体を通じて所望の及び/又は既定の位置付けに配向される連続可撓性ライン106で、複合部品102を製造するために実行されうる。
【0330】
方法300は、システム100によって実行されうる。
【0331】
図32を参照するに、(ブロック308)閾値温度は、20℃、15℃、10℃、5℃、0℃、-50℃、-100℃、-150℃、-200℃、-200から-100℃、-100から0°C、-50から5℃、5から20℃、5から15℃、又は5から10℃を上回ることはない。この段落の上述の記載は、本開示の例146を特徴付けており、例146は上記の例145による記載も含む。
【0332】
方法300に関連付けられた閾値温度は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110に使用される熱硬化性エポキシ樹脂に基づいて選択されてよく、例146に示されている例は、例示であり、非限定的である。
【0333】
図32を概括的に参照するに、(ブロック310)熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、5分を越える時間において、約20℃から約30℃までの温度で硬化するよう、又は、5秒未満の時間において、150℃を上回る温度で硬化するよう、構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例147を特徴付けており、例147は上記の例145又は例146のいずれか1つによる記載も含む。
【0334】
様々な熱硬化性エポキシ樹脂は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110に使用され、完全に硬化される以前の所望の性質、完全に硬化された後の所望の性質、例えば完全に硬化するために必要な時間の長さ及び/又は温度に基づく所望の硬化性質などのうちの一又は複数に基づいて、選択されうる。例147に示されている例は例示的かつ非限定的であり、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の他の構成も、方法300と関連して使用されうる。
【0335】
例えば図1から図3を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック312)連続可撓性ライン106は、プリプレグ複合材料を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例148を特徴付けており、例148は上記の例145から例147のいずれか1つによる記載も含む。
【0336】
連続可撓性ライン106はプリプレグ複合材料を含むことから、連続可撓性ライン106の構成要素部分、すなわち非樹脂構成要素108及び熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、複合部品102のための連続原料として、プリントパス122に沿って堆積されうる。更に、複合部品102が形成されていくにつれて、プリプレグ複合材料の自然厚は、方法300によって堆積される層の間の接着を容易にしうる。
【0337】
例えば図2及び図3を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック314)非樹脂構成要素108は、繊維、炭素繊維、ガラス繊維、合成有機繊維、アラミド繊維、天然繊維、木質繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、光ファイバ、繊維束、繊維トウ、繊維織り、ワイヤ、金属ワイヤ、導電ワイヤ、又はワイヤ束のうちの一又は複数を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例149を特徴付けており、例149は上記の例145から例148のいずれか1つによる記載も含む。
【0338】
連続可撓性ライン106内に一又は複数の繊維を含むことで、複合部品102の所望の性質を選択することが可能になる。更に、繊維の特定の材料の選択及び/又は繊維の特定の構成(例えば、束、トウ、及び/又は織り)の選択が、複合部品102の所望の性質の正確な選択を可能にしうる。複合部品102の例示的な性質は、強度、剛性、可撓性、延性、硬度、導電性、熱伝導性等を含む。非樹脂構成要素108は、特定された例に限定されず、他の種類の非樹脂構成要素108も使用されうる。
【0339】
図2は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のマトリクスの中に非樹脂構成要素108として単一の繊維を伴う、連続可撓性ライン106を概略的に表している。図3は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のマトリクスの中に非樹脂構成要素108として1を上回る数の繊維を伴う、連続可撓性ライン106を概略的に表している。
【0340】
例えば図1及び図4を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック304)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させることは、(ブロック316)連続可撓性ライン106をそれ自体、又は事前に堆積されたセグメント120に接するように層形成して、複合部品102を付加製造することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例150を特徴付けており、例150は上記の例145から例149のいずれか1つによる記載も含む。
【0341】
連続可撓性ライン106をそれ自体に、又は事前に堆積されたセグメント120に接するように層形成することによって、方法300の実行により三次元複合部品102が製造されうる。
【0342】
そのため、方法300は、3Dプリンティング方法、及び/又は付加製造方法と表現されうる。
【0343】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック304)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させることは、(ブロック318)連続可撓性ライン106を既定のパターンに堆積させて、複合部品102の一又は複数の物理特性を選択的に制御することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例151を特徴付けており、例151は上記の例145から例150のいずれか1つによる記載も含む。
【0344】
複合部品102の一又は複数の物理特性を制御することによって、従来型の複合レイアップ法により製造される類似の部品と比較した場合、使用される材料全体が減少し、かつ/又は、特定の部品のサイズが低減しうる。
【0345】
例えば、複合材料の平面プライの複数層で構築された複合部品とは対照的に、複合部品102は、連続可撓性ライン106、ひいては非樹脂構成要素108の配向が所望の性質をもたらすように、製造されうる。一例としては、部品が穴を含む場合、連続可撓性ラインは、穴の周囲に概して同心円又は螺旋状に配置され、結果的に、穴の境界において連続可撓性ライン106には中断がなくなりうるか、又はほとんどなくなりうる。その結果として、部品の強度は、穴の周囲で、従来型の複合レイアップ法によって構築された類似の部品よりも著しく大きくなりうる。加えて、部品は、穴の境界における亀裂及びその伝播が起こりにくくなりうる。更に、穴の周囲の所望の性質により、従来型の複合レイアップ法によって構築される類似の部品と比較した場合、部品の全体的な厚み、体積、及び/又は質量が低減されうると共に、所望の性質が実現されうる。
【0346】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック320)物理特性は、強度、剛性、可撓性、延性、又は硬度のうちの少なくとも1つを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例152を特徴付けており、例152は上記の例151による記載も含む。
【0347】
上記の物理特性の各々は、特定の目的のために選択されうる。例えば、複合部品であって、使用時にそのサブパートに複合部品の残部と比較して著しいトルクを受ける複合部品においては、複合部品の他の部分よりも、かかるサブパートの剛性を小さく、かつ/又は可撓性を大きくすることが、望ましいかもしれない。加えて、複合部品102の特定の応用に応じて、様々な理由のために、あるサブパートには、複合部品102の他の部分よりも大きな強度を組み込むことが望ましいかもしれない。
【0348】
例えば図1図4から図7図12図19、及び図21から図26を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック322)連続可撓性ライン106をプリントパス122に向けて進行させつつ、連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124を少なくとも部分的に硬化させるために、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例153を特徴付けており、例153は上記の例145から例152のいずれか1つによる記載も含む。
【0349】
既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を制御された速度で供給することの結果として、複合部品102の製造中のいかなる時点においても、セグメント120の部分124に関して、所望の硬化レベル又は硬化程度が達成されうる。つまり複合部品102は、少なくとも部分的に、原位置で硬化されうる。加えて本書に記載されているように、いくつかの例では、複合部品102の製造において、1つの部分124を別の部分124よりも高次に、又は低次に硬化することが望ましいかもしれない。
【0350】
例えば図1及び図4を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック322)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック324)連続可撓性ライン106のセグメント120の第1層140を、第1層140が堆積されていくにつれて部分的に硬化し、第2層142が第1層140に接して堆積されていくにつれて、第1層140を更に硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例154を特徴付けており、例154は上記の例153による記載も含む。
【0351】
第1層140が堆積されていくにつれて第1層140を部分的にのみ硬化することによって、第1層140は、粘着性を保ち、又はねばねばしたままでありうる。それによって、第2層142が第1層140に接して堆積されるにつれて第1層140に第2層142を接着することが、容易になりうる。次いで、第2層142に接する後続層が堆積される間に第2層142が部分的に硬化されていくにつれて、第1層140は更に硬化され、以下同様である。
【0352】
例えば図1及び図4を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック322)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック326)連続可撓性ライン106のセグメント120の第1層140を、第1層140が堆積されていくにつれて部分的に硬化し、第2層142が第1層140に接して堆積されていくにつれて、第1層140を完全に硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例155を特徴付けており、例155は上記の例153又は例154のいずれか1つによる記載も含む。
【0353】
繰り返すが、第1層140が堆積されていくにつれて第1層140を部分的にのみ硬化することによって、第1層140は、粘着性を保ち、又はねばねばしたままでありうる。それによって、第2層142が第1層140に接して堆積されるにつれて第1層140に第2層142を接着することが、容易になりうる。しかし、この例155により、第2層142が部分的に硬化されていくにつれて、第1層140は完全に硬化される。
【0354】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック322)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック328)複合部品102を全体硬化に至らない程度に硬化させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例156を特徴付けており、例156は上記の例153から例155のいずれか1つによる記載も含む。
【0355】
一部の応用では、例えば、材料を除去するため、かつ/又は、複合部品102に構造成分又は他の構成要素を付加するために、硬化の程度が低い部分が後続プロセスによって後で加工されうるように、硬化の程度が低い部分があるとよいかもしれない。
【0356】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック330)複合部品102の少なくとも一部分を限定的に硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例157を特徴付けており、例157は上記の例153から例156のいずれか1つによる記載も含む。
【0357】
繰り返すが、一部の応用では、例えば、材料を除去するため、かつ/又は、複合部品102に構造成分又は他の構成要素を付加するために、硬化の程度が低い部分が後続プロセスによって後で加工されうるように、硬化の程度が低い部分があるとよいかもしれず、硬化の程度が低い部分は、硬化プロセスの制限から生じうる。
【0358】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック332)複合部品102の部分は、複合部品102のその部分の後続処理を容易にするために、限定的に硬化される。この段落の上述の記載は、本開示の例158を特徴付けており、例158は上記の例157による記載も含む。
【0359】
例えば材料を除去するため、かつ/又は、複合部品102に構造成分又は他の構成要素を付加するために、複合部品102に対する後続処理が望ましいかもしれない。
【0360】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック322)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック334)複合部品102に変動物理特性を付与するために、硬化エネルギー118の供給速度、供給時間、又は温度のうちの少なくとも1つを選択的に変えることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例159を特徴付けており、例159は上記の例153から例158のいずれか1つによる記載も含む。
【0361】
複合部品102の変動物理特性を付与することによって、カスタマイズされた複合部品102が、他のサブパートとは異なる望ましい性質を有するサブパートを伴って製造されうる。
【0362】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック336)変動物理特性は、強度、剛性、可撓性、延性、又は硬度のうちの少なくとも1つを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例160を特徴付けており、例160は上記の例159による記載も含む。
【0363】
上記の物理特性の各々は、特定の目的のために選択されうる。例えば、複合部品であって、使用時にそのサブパートに複合部品の残部と比較して著しいトルクを受ける複合部品においては、複合部品の他の部分よりも、かかるサブパートの剛性を小さく、かつ/又は可撓性を大きくすることが、望ましいかもしれない。加えて、複合部品102の特定の応用に応じて、様々な理由のために、あるサブパートには、複合部品102の他の部分よりも大きな強度を組み込むことが望ましいかもしれない。
【0364】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック338)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給するのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124を、セグメント120が供給ガイド112から出た後の酸化から少なくとも部分的に保護することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例161を特徴付けており、例161は上記の例153から例160のいずれか1つによる記載も含む。
【0365】
部分124を酸化から保護することで、部分124の、後続の及び/又は同時的な硬化が容易になりうる。
【0366】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック340)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124は、シールドガス221を用いて、酸化から少なくとも部分的に保護される。この段落の上述の記載は、本開示の例162を特徴付けており、例162は上記の例161による記載も含む。
【0367】
繰り返すが、部分124を酸化から保護することで、部分124の、後続の及び/又は同時的な硬化が容易になりうる。
【0368】
例えば図1図10から図14図21、及び図23を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック342)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後の連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180を圧縮することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例163を特徴付けており、例163は上記の例145から例162のいずれか1つによる記載も含む。
【0369】
方法300の実行中に連続可撓性ライン106の区域180を圧縮することで、方法300の実行中に堆積される連続可撓性ライン106の隣接する層の間の接着が容易になる。
【0370】
例えば図1及び図11を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック342)連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後の連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180を圧縮することは、(ブロック344)連続可撓性ライン106のセグメント120に所望の断面形状を付与することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例164を特徴付けており、例164は上記の例163による記載も含む。
【0371】
一部の応用では、連続可撓性ライン106が堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0372】
例えば図1及び図21を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック346)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後の連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例165を特徴付けており、例165は上記の例145から例164のいずれか1つによる記載も含む。
【0373】
連続可撓性ライン106の区域194を粗面化することで、その表面積が増大し、方法300の実行中にそこに接して堆積される連続可撓性ライン106の後続層の接着に役立つ。
【0374】
例えば図1及び図21を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック348)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化するのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化することから生じるデブリを収集することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例166を特徴付けており、例166は上記の例165による記載も含む。
【0375】
区域194を粗面化することから生じるデブリを収集することで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0376】
例えば図1及び図21を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック350)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化するのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化することから生じるデブリを消散させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例167を特徴付けており、例167は上記の例165又は例166のいずれか1つによる記載も含む。
【0377】
区域194を粗面化することから生じるデブリを消散させることで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0378】
例えば図1図15から図18図21図30、及び図31を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック352)連続可撓性ライン106を選択的に切断することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例168を特徴付けており、例168は上記の例145から例167のいずれか1つによる記載も含む。
【0379】
方法300の実行において連続可撓性ライン106を選択的に切断することで、複合部品102の種々の場所における連続可撓性ライン106の終了及び開始が可能になる。
【0380】
例えば図1図15から図18図21図30、及び図31を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック354)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、連続可撓性ライン106は選択的に切断される。この段落の上述の記載は、本開示の例169を特徴付けており、例169は上記の例168による記載も含む。
【0381】
連続可撓性ライン106の切断と供給とを同時に行うことで、プリントパス122に沿った、連続可撓性ライン106の制御された堆積が提供される。
【0382】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック356)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、複合部品102における不具合を検出することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例170を特徴付けており、例170は上記の例145から例169のいずれか1つによる記載も含む。
【0383】
セグメント120における不具合を検出することで、複合部品102の完成以前に、不具合を有する複合部品102を選択的に廃棄することが可能になる。そのため、材料の無駄が少なくなりうる。更に、検出されなければ様々な種類の不具合検出器による視認から隠されることになる不具合が、連続可撓性ライン106の後続層が不具合を視認から見えにくくするか、又は隠す以前に、検出されうる。
【0384】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック304)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させることは、(ブロック358)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも一部分を犠牲層の上に堆積させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例171を特徴付けており、例171は上記の例145から例170のいずれか1つによる記載も含む。
【0385】
犠牲層を使用することで、初期層の初期堆積のための外型、表面114、又は他の剛性構造を必要とすることなく、連続可撓性ライン106の初期層の空中での堆積が可能になりうる。つまり、犠牲層は、犠牲層ではない層の後続堆積のための外型となりうる。追加的又は代替的には、犠牲層は、例えば複合部品102の中での空間の成型を容易にするために、複合部品102の内部容積の中に堆積されてよく、犠牲層は空間の中に残るか、又は、犠牲層はその後、例えばそれが複合部品102の構造完全性に影響を与えるように、除去されるか若しくは分解される。
【0386】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック360)犠牲層を除去して複合部品102を形成することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例172を特徴付けており、例172は上記の例171による記載も含む。
【0387】
犠牲層を除去することで、所望の状態の複合部品102がもたらされ、所望の状態とは、完成状態でありうるか、又は、その後に方法300の完了後のプロセスによって処理される状態でありうる。
【0388】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、方法300は更に、(ブロック362)連続可撓性ライン106Aのセグメント120Aをプリントパス122に沿って堆積させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例173を特徴付けており、例173は上記の例145から例172のいずれか1つによる記載も含む。
【0389】
換言すると、種々の構成の連続可撓性ライン106が、方法300の実行において使用されうる。
【0390】
例えば、種々の連続可撓性ライン106の種々の性質が、複合部品102の種々のサブパートに関して選択されうる。一例としては、連続可撓性ライン106は、複合部品102のかなりの部分について炭素繊維を含む非樹脂構成要素108を備えうるが、連続可撓性ライン106は、電子部品との接続に不可欠な電路を画定するために、別の部分については銅配線を含む非樹脂構成要素108を備えうる。追加的又は代替的には、複合部品102の内部のために選択された非樹脂構成要素108とは異なる非樹脂構成要素108が、複合部品102の外表面のために選択されうる。他の様々な例も、例173の範囲に含まれる。
【0391】
例えば図1を参照しつつ、図32を詳細に参照するに、(ブロック364)連続可撓性ライン106Aは、非樹脂構成要素108又は熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の少なくとも一方が、連続可撓性ライン106とは異なる。この段落の上述の記載は、本開示の例174を特徴付けており、例174は上記の例173による記載も含む。
【0392】
方法300の実行において非樹脂構成要素108及び/又は熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が変わることで、カスタマイズされた複合部品102を、複合部品102全体を通じて変わる所望の性質を伴って製造することが可能になる。
【0393】
図32を参照するに、方法300は更に、(ブロック366)オートクレーブ内、又はオーブン内で複合部品102を硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例175を特徴付けており、例175は上記の例145から例174のいずれか1つによる記載も含む。
【0394】
一部の応用では、原位置で、つまり、複合部品102を形成するために連続可撓性ライン106が堆積されている時に、複合部品を完全には硬化しないことが望ましいかもしれない。例えば、既に述べたように、一部の応用では、複合部品102に対する後続加工を可能にするために、原位置で複合部品を完全には硬化しないことが望ましいかもしれない。かかる応用では、後続加工に続いて、オートクレーブ又はオーブン内で完全硬化が実現されうる。
【0395】
例えば図1から図8、及び、図20から図23を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、複合部品102を付加製造する方法400が開示されている。方法400は、(ブロック402)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って、供給ガイド112を介して、堆積させることを含む。連続可撓性ライン106は、非樹脂構成要素108と、部分的に硬化されている熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110とを備える。方法400は、(ブロック404)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させる以前に、供給ガイド112を介してプリントパス122に向けて進行する少なくとも連続可撓性ライン106の熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110を、閾値温度未満に維持することも含む。方法400は更に、(ブロック406)連続可撓性ライン106をプリントパス122に向けて進行させつつ、連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124を少なくとも部分的に硬化させるために、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例176を特徴付ける。
【0396】
従って、方法400は、非樹脂構成要素108と熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110とを含む少なくとも1つの複合材料から、複合部品102を製造するために実行されうる。熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が、プリントパス122に沿って堆積される以前に閾値温度未満に維持されることから、熱硬化性エポキシ樹脂は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が所望の性質を有するよう選択されうる。
【0397】
既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を制御された速度で供給することの結果として、複合部品102の製造中のいかなる時点においても、セグメント120の部分124に関して、所望の硬化レベル又は硬化程度が達成されうる。つまり複合部品102は、少なくとも部分的に、原位置で硬化されうる。加えて本書に記載されているように、いくつかの例では、複合部品102の製造において、1つの部分124を別の部分124よりも高次に、又は低次に硬化することが望ましいかもしれない。
【0398】
更に、方法400は、例えば複合部品102の所望の性質を決定するために複合部品102全体を通じて所望の及び/又は既定の位置付けに配向される連続可撓性ライン106で、複合部品102を製造するために実行されうる。
【0399】
例えば図1及び図4を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック406)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック408)連続可撓性ライン106のセグメント120の第1層140を、第1層140が堆積されていくにつれて部分的に硬化し、第2層142が第1層140に接して堆積されていくにつれて、第1層140を更に硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例177を特徴付けており、例177は上記の例176による記載も含む。
【0400】
第1層140が堆積されていくにつれて第1層140を部分的にのみ硬化することによって、第1層140は、粘着性を保ち、又はねばねばしたままでありうる。それによって、第2層142が第1層140に接して堆積されるにつれて第1層140に第2層142を接着することが、容易になりうる。次いで、第2層142に接する後続層が堆積される間に第2層142が部分的に硬化されていくにつれて、第1層140は更に硬化され、以下同様である。
【0401】
例えば図1及び図4を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック406)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック410)連続可撓性ライン106のセグメント120の第1層140を、第1層140が堆積されていくにつれて部分的に硬化し、第2層142が第1層140に接して堆積されていくにつれて、第1層140を完全に硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例178を特徴付けており、例178は上記の例176又は例177のいずれか1つによる記載も含む。
【0402】
繰り返すが、第1層140が堆積されていくにつれて第1層140を部分的にのみ硬化することによって、第1層140は、粘着性を保ち、又はねばねばしたままでありうる。それによって、第2層142が第1層140に接して堆積されるにつれて第1層140に第2層142を接着することが、容易になりうる。しかし、この例178により、第2層142が部分的に硬化されていくにつれて、第1層140は完全に硬化される。
【0403】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック406)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック412)複合部品102を全体硬化に至らない程度に硬化させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例179を特徴付けており、例179は上記の例176から例178のいずれか1つによる記載も含む。
【0404】
一部の応用では、例えば、材料を除去するため、かつ/又は、複合部品102に構造成分又は他の構成要素を付加するために、硬化の程度が低い部分が後続プロセスによって後で加工されうるように、硬化の程度が低い部分があるとよいかもしれない。
【0405】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック414)複合部品102の少なくとも一部分を限定的に硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例180を特徴付けており、例180は上記の例176から例179のいずれか1つによる記載も含む。
【0406】
繰り返すが、一部の応用では、例えば、材料を除去するため、かつ/又は、複合部品102に構造成分又は他の構成要素を付加するために、硬化の程度が低い部分が後続プロセスによって後で加工されうるように、硬化の程度が低い部分があるとよいかもしれず、硬化の程度が低い部分は、硬化プロセスの制限から生じうる。
【0407】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック416)複合部品102の部分は、複合部品102のその部分の後続処理を容易にするために、限定的に硬化される。この段落の上述の記載は、本開示の例181を特徴付けており、例181は上記の例180による記載も含む。
【0408】
例えば材料を除去するため、かつ/又は、複合部品102に構造成分又は他の構成要素を付加するために、複合部品102に対する後続処理が望ましいかもしれない。
【0409】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック406)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給することは、(ブロック418)複合部品102に変動物理特性を付与するために、硬化エネルギー118の供給速度、供給時間、又は温度のうちの少なくとも1つを選択的に変えることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例182を特徴付けており、例182は上記の例176から例181のいずれか1つによる記載も含む。
【0410】
複合部品102の変動物理特性を付与することによって、カスタマイズされた複合部品102が、他のサブパートとは異なる望ましい性質を有するサブパートを伴って製造されうる。
【0411】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック420)変動物理特性は、強度、剛性、可撓性、延性、又は硬度のうちの少なくとも1つを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例183を特徴付けており、例183は上記の例182による記載も含む。
【0412】
上記の物理特性の各々は、特定の目的のために選択されうる。例えば、複合部品であって、使用時にそのサブパートに複合部品の残部と比較して著しいトルクを受ける複合部品においては、複合部品の他の部分よりも、かかるサブパートの剛性を小さく、かつ/又は可撓性を大きくすることが、望ましいかもしれない。加えて、複合部品102の特定の応用に応じて、様々な理由のために、あるサブパートには、複合部品102の他の部分よりも大きな強度を組み込むことが望ましいかもしれない。
【0413】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック422)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124に、既定の量又は能動的に決定される量の硬化エネルギー118を、制御された速度で供給するのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124を、セグメント120が供給ガイド112から出た後の酸化から少なくとも部分的に保護することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例184を特徴付けており、例184は上記の例176から例183のいずれか1つによる記載も含む。
【0414】
部分124を酸化から保護することで、部分124の、後続の及び/又は同時的な硬化が容易になりうる。
【0415】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック424)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも部分124は、シールドガス221を用いて、酸化から少なくとも部分的に保護される。この段落の上述の記載は、本開示の例185を特徴付けており、例185は上記の例184による記載も含む。
【0416】
繰り返すが、部分124を酸化から保護することで、部分124の、後続の及び/又は同時的な硬化が容易になりうる。
【0417】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック426)供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を押すことを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例186を特徴付けており、例186は上記の例176から例185のいずれか1つによる記載も含む。
【0418】
供給ガイド112を通して連続可撓性ライン106を押すことによって、供給ガイド112は、本書の送り機構104のような連続可撓性ライン106を押す原動力の供給源の下流に配置されうる。その結果として、原動力のかかる供給源は連続可撓性ライン106の堆積を邪魔せず、供給ガイド112は、方法300の実行中に、複雑な三次元パターンにおいてより容易に操作されうる。
【0419】
図33を参照するに、(ブロック428)閾値温度は、20℃、15℃、10℃、5℃、0℃、-50℃、-100℃、-150℃、-200℃、-200から-100℃、-100から0°C、-50から5℃、5から20℃、5から15℃、又は5から10℃を上回ることはない。この段落の上述の記載は、本開示の例187を特徴付けており、例187は上記の例176から例186のいずれか1つによる記載も含む。
【0420】
方法400に関連付けられた閾値温度は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110に使用される熱硬化性エポキシ樹脂に基づいて選択されてよく、例187に示されている例は、例示であり、非限定的である。
【0421】
図33を参照するに、(ブロック430)熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、5分を越える時間において、約20℃から30℃までの温度で硬化するよう、又は、5秒未満の時間において、150℃を上回る温度で硬化するよう、構成される。この段落の上述の記載は、本開示の例188を特徴付けており、例188は上記の例176から例187のいずれか1つによる記載も含む。
【0422】
様々な熱硬化性エポキシ樹脂は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110に使用され、完全に硬化される以前の所望の性質、完全に硬化された後の所望の性質、例えば完全に硬化するために必要な時間の長さ及び/又は温度に基づく所望の硬化性質などのうちの一又は複数に基づいて、選択されうる。例188に示されている例は例示的かつ非限定的であり、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の他の構成も、方法400と関連して使用されうる。
【0423】
例えば図1から図3を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック432)連続可撓性ライン106は、プリプレグ複合材料を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例189を特徴付けており、例189は上記の例176から例188のいずれか1つによる記載も含む。
【0424】
連続可撓性ライン106はプリプレグ複合材料を含むことから、連続可撓性ライン106の構成要素部分、すなわち非樹脂構成要素108及び熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110は、複合部品102のための連続原料として、プリントパス122に沿って堆積されうる。更に、複合部品102が形成されていくにつれて、プリプレグ複合材料の自然厚は、方法400によって堆積される層の間の接着を容易にしうる。
【0425】
例えば図2及び図3を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック434)非樹脂構成要素108は、繊維、炭素繊維、ガラス繊維、合成有機繊維、アラミド繊維、天然繊維、木質繊維、ホウ素繊維、炭化ケイ素繊維、光ファイバ、繊維束、繊維トウ、繊維織り、ワイヤ、金属ワイヤ、導電ワイヤ、又はワイヤ束のうちの一又は複数を含む。この段落の上述の記載は、本開示の例190を特徴付けており、例190は上記の例176から例189のいずれか1つによる記載も含む。
【0426】
連続可撓性ライン106内に一又は複数の繊維を含むことで、複合部品102の所望の性質を選択することが可能になる。更に、繊維の特定の材料の選択及び/又は繊維の特定の構成(例えば、束、トウ、及び/又は織り)の選択が、複合部品102の所望の性質の正確な選択を可能にしうる。複合部品102の例示的な性質は、強度、剛性、可撓性、延性、硬度、導電性、熱伝導性等を含む。非樹脂構成要素108は、特定された例に限定されず、他の種類の非樹脂構成要素108も使用されうる。
【0427】
図2は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のマトリクスの中に非樹脂構成要素108として単一の繊維を伴う、連続可撓性ライン106を概略的に表している。図3は、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110のマトリクスの中に非樹脂構成要素108として1を上回る数の繊維を伴う、連続可撓性ライン106を概略的に表している。
【0428】
例えば図1及び図4を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック402)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させることは、(ブロック436)連続可撓性ライン106をそれ自体、又は事前に堆積されたセグメント120に接するように層形成して、複合部品102を付加製造することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例191を特徴付けており、例191は上記の例176から例190のいずれか1つによる記載も含む。
【0429】
連続可撓性ライン106をそれ自体に、又は事前に堆積されたセグメント120に接するように層形成することによって、方法400の実行により三次元複合部品102が製造されうる。
【0430】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック402)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させることは、(ブロック438)連続可撓性ライン106を既定のパターンに堆積させて、複合部品102の一又は複数の物理特性を選択的に制御することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例192を特徴付けており、例192は上記の例176から例191のいずれか1つによる記載も含む。
【0431】
複合部品102の一又は複数の物理特性を制御することによって、従来型の複合レイアップ法により製造される類似の部品と比較した場合、使用される材料全体が減少し、かつ/又は、特定の部品のサイズが低減しうる。
【0432】
例えば、複合材料の平面プライの複数層で構築された複合部品とは対照的に、複合部品102は、連続可撓性ライン106、ひいては非樹脂構成要素108の配向が所望の性質をもたらすように、製造されうる。一例としては、部品が穴を含む場合、連続可撓性ラインは、穴の周囲に概して同心円又は螺旋状に配置され、結果的に、穴の境界において連続可撓性ライン106には中断がなくなりうるか、又はほとんどなくなりうる。その結果として、部品の強度は、穴の周囲で、従来型の複合レイアップ法によって構築された類似の部品よりも著しく大きくなりうる。加えて、部品は、穴の境界における亀裂及びその伝播が起こりにくくなりうる。更に、穴の周囲の所望の性質により、従来型の複合レイアップ法によって構築される類似の部品と比較した場合、部品の全体的な厚み、体積、及び/又は質量が低減されうると共に、所望の性質が実現されうる。
【0433】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック440)物理特性は、強度、剛性、可撓性、延性、又は硬度のうちの少なくとも1つを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例193を特徴付けており、例193は上記の例192による記載も含む。
【0434】
上記の物理特性の各々は、特定の目的のために選択されうる。例えば、複合部品であって、使用時にそのサブパートに複合部品の残部と比較して著しいトルクを受ける複合部品においては、複合部品の他の部分よりも、かかるサブパートの剛性を小さく、かつ/又は可撓性を大きくすることが、望ましいかもしれない。加えて、複合部品102の特定の応用に応じて、様々な理由のために、あるサブパートには、複合部品102の他の部分よりも大きな強度を組み込むことが望ましいかもしれない。
【0435】
例えば図1図10から図14図21、及び図23を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック442)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後の連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180を圧縮することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例194を特徴付けており、例194は上記の例176から例193のいずれか1つによる記載も含む。
【0436】
方法300の実行中に連続可撓性ライン106の区域180を圧縮することで、方法400の実行中に堆積される連続可撓性ライン106の隣接する層の間の接着が容易になる。
【0437】
例えば図1及び図11を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック442)連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後の連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域180を圧縮することは、(ブロック444)連続可撓性ライン106のセグメント120に所望の断面形状を付与することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例195を特徴付けており、例195は上記の例194による記載も含む。
【0438】
一部の応用では、連続可撓性ライン106が堆積されていくにつれて、それに既定の断面形状を付与することが望ましいかもしれない。
【0439】
例えば図1及び図21を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック446)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120がプリントパス122に沿って堆積された後の連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例196を特徴付けており、例196は上記の例176から例195のいずれか1つによる記載も含む。
【0440】
連続可撓性ライン106の区域194を粗面化することで、その表面積が増大し、方法300の実行中にそこに接して堆積される連続可撓性ライン106の後続層の接着に役立つ。
【0441】
例えば図1及び図21を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック448)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化するのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化することから生じるデブリを収集することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例197を特徴付けており、例197は上記の例196による記載も含む。
【0442】
区域194を粗面化することから生じるデブリを収集することで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0443】
例えば図1及び図21を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック450)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化するのと同時に、連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも区域194を粗面化することから生じるデブリを消散させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例198を特徴付けており、例198は上記の例196又は例197のいずれか1つによる記載も含む。
【0444】
区域194を粗面化することから生じるデブリを消散させることで、熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の望ましくない遊離粒子であって、連続可撓性ライン106の堆積される隣接層の間に入り込む遊離粒子が回避される。遊離粒子は、回避されなければ、複合部品102の望ましくない性質をもたらしうる。
【0445】
例えば図1図15から図18図21図30、及び図31を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック452)連続可撓性ライン106を選択的に切断することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例199を特徴付けており、例199は上記の例176から例198のいずれか1つによる記載も含む。
【0446】
方法300の実行において連続可撓性ライン106を選択的に切断することで、複合部品102の種々の場所における連続可撓性ライン106の終了及び開始が可能になる。
【0447】
例えば図1図15から図18図21図30、及び図31を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック454)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、連続可撓性ライン106は選択的に切断される。この段落の上述の記載は、本開示の例200を特徴付けており、例200は上記の例199による記載も含む。
【0448】
連続可撓性ライン106の切断と供給とを同時に行うことで、プリントパス122に沿った、連続可撓性ライン106の制御された堆積が提供される。
【0449】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック456)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させるのと同時に、複合部品102における不具合を検出することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例201を特徴付けており、例201は上記の例176から例200のいずれか1つによる記載も含む。
【0450】
セグメント120における不具合を検出することで、複合部品102の完成以前に、不具合を有する複合部品102を選択的に廃棄することが可能になる。そのため、材料の無駄が少なくなりうる。更に、検出されなければ様々な種類の不具合検出器による視認から隠されることになる不具合が、連続可撓性ライン106の後続層が不具合を視認から見えにくくするか、又は隠す以前に、検出されうる。
【0451】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック402)連続可撓性ライン106のセグメント120をプリントパス122に沿って堆積させることは、(ブロック458)連続可撓性ライン106のセグメント120の少なくとも一部分を犠牲層の上に堆積させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例202を特徴付けており、例202は上記の例176から例201のいずれか1つによる記載も含む。
【0452】
犠牲層を使用することで、初期層の初期堆積のための外型、表面114、又は他の剛性構造を必要とすることなく、連続可撓性ライン106の初期層の空中での堆積が可能になりうる。つまり、犠牲層は、犠牲層ではない層の後続堆積のための外型となりうる。追加的又は代替的には、犠牲層は、例えば複合部品102の中での空間の成型を容易にするために、複合部品102の内部容積の中に堆積されてよく、犠牲層は空間の中に残るか、又は、犠牲層はその後、例えばそれが複合部品102の構造完全性に影響を与えるように、除去されるか若しくは分解される。
【0453】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック460)犠牲層を除去して複合部品102を形成することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例203を特徴付けており、例203は上記の例202による記載も含む。
【0454】
犠牲層を除去することで、所望の状態の複合部品102がもたらされ、所望の状態とは、完成状態でありうるか、又は、その後に方法300の完了後のプロセスによって処理される状態でありうる。
【0455】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、方法400は更に、(ブロック462)連続可撓性ライン106Aのセグメント120Aをプリントパス122に沿って堆積させることを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例204を特徴付けており、例204は上記の例176から例203のいずれか1つによる記載も含む。
【0456】
換言すると、種々の構成の連続可撓性ライン106が、方法300の実行において使用されうる。
【0457】
例えば、種々の連続可撓性ライン106の種々の性質が、複合部品102の種々のサブパートに関して選択されうる。一例としては、連続可撓性ライン106は、複合部品102のかなりの部分について炭素繊維を含む非樹脂構成要素108を備えうるが、連続可撓性ライン106は、電子部品との接続に不可欠な電路を画定するために、別の部分については銅配線を含む非樹脂構成要素108を備えうる。追加的又は代替的には、複合部品102の内部のために選択された非樹脂構成要素108とは異なる非樹脂構成要素108が、複合部品102の外表面のために選択されうる。他の様々な例も、例204の範囲に含まれる。
【0458】
例えば図1を参照しつつ、図33を詳細に参照するに、(ブロック464)連続可撓性ライン106Aは、非樹脂構成要素108又は熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110の少なくとも一方が、連続可撓性ライン106とは異なる。この段落の上述の記載は、本開示の例205を特徴付けており、例205は上記の例204による記載も含む。
【0459】
方法300の実行において非樹脂構成要素108及び/又は熱硬化性エポキシ樹脂構成要素110が変わることで、カスタマイズされた複合部品102を、複合部品102全体を通じて変わる所望の性質を伴って製造することが可能になる。
【0460】
図33を参照するに、方法400は更に、(ブロック466)オートクレーブ内、又はオーブン内で複合部品102を硬化することを含む。この段落の上述の記載は、本開示の例206を特徴付けており、例206は上記の例176から例205のいずれか1つによる記載も含む。
【0461】
一部の応用では、原位置で、つまり、複合部品102を形成するために連続可撓性ライン106が堆積されている時に、複合部品を完全には硬化しないことが望ましいかもしれない。例えば、既に述べたように、一部の応用では、複合部品102に対する後続加工を可能にするために、原位置で複合部品を完全には硬化しないことが望ましいかもしれない。かかる応用では、後続加工に続いて、オートクレーブ又はオーブン内で完全硬化が実現されうる。
【0462】
本開示の例は、図34に示す航空機の製造及び保守方法1100、並びに、図35に示す航空機1102に照らして説明されうる。製造前の段階において、例示的な方法1100は、航空機1102の仕様及び設計(ブロック1104)と、材料調達(ブロック1106)とを含みうる。製造段階では、航空機1102の構成要素及びサブアセンブリの製造(ブロック1108)と、システムインテグレーション(ブロック1110)とが行われうる。その後、航空機1102は認可及び納品(ブロック1112)を経て運航(ブロック1114)に供されうる。運航期間中、航空機1102には、定期的な整備及び保守(ブロック1116)が予定されうる。定期的な整備及び保守は、航空機1102の一又は複数のシステムの改変、再構成、改修などを含みうる。
【0463】
例示的な方法1100のプロセスの各々は、システムインテグレータ、第三者、及び/又は顧客などのオペレータによって実行又は実施されうる。本明細書においては、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含みうるがそれらに限定されず、第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含みうるがそれらに限定されず、かつ、オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などでありうる。
【0464】
図34に示すように、例示的な方法1100によって製造された航空機1102は、複数の高レベルシステム1120及び内装1122を備えた機体1118を含みうる。高レベルシステム1120の例は、推進システム1124、電気システム1126、油圧システム1128、及び環境システム1130のうちの一又は複数を含む。任意の数の他のシステムも含まれうる。航空宇宙産業の例を示しているが、本書で開示されている原理は、自動車産業のような他の産業にも適用されうる。そのため、本書で開示されている原理は、航空機1102に加え、陸上ビークル、海洋ビークル、宇宙ビークルなどといった他のビークルにも適合しうる。
【0465】
本書で示され、説明されている装置(複数可)及び方法(複数可)は、製造及び保守方法1100の、一又は複数の任意の段階において用いられうる。例えば、構成要素及びサブアセンブリの製造(ブロック1108)に対応する構成要素又はサブアセンブリは、航空機1102の運航(ブロック1114)期間中に製造される構成要素又はサブアセンブリと同様の様態で製作又は製造されうる。また、装置(複数可)、方法(複数可)又はそれらの組み合わせの一又は複数の例は、例えば、航空機1102の組立てを著しく効率化するか、又はコストを削減することにより、製造段階1108及び1110において利用されうる。同様に、装置又は方法を実現する一又は複数の例、或いはそれらの組み合わせは、限定するわけではないが例としては、航空機1102の運航(ブロック1114)期間中に、及び/又は整備及び保守(ブロック1116)において、利用されうる。
【0466】
本書で開示されている装置(複数可)及び方法(複数可)の種々の例は、多種多様な構成要素、特徴及び機能を含む。本書で開示されている装置(複数可)及び方法(複数可)の様々な例は、本書で開示されている装置(複数可)及び方法(複数可)のその他の例のうちの任意のものの、任意の構成要素、特徴及び機能を、任意の組み合わせにおいて含む可能性があり、かつ、かかる可能性は全て本開示の範囲に含まれると意図されていることを、理解すべきである。
【0467】
上述の説明および関連図面に提示した教示の恩恵を得る、本開示に関連する当業者には、本書に明示された例の多数の変形例が想起されよう。
【0468】
従って、本開示は例示された特定の例に限定されることがないこと、及び、変形例及びその他の例は付随する特許請求の範囲に含まれると意図されていることを、理解されたい。更に、上述の説明及び関連図面は、要素及び/又は機能のある例示的な組み合わせに照らして本開示の例を説明しているが、付随する特許請求の範囲から逸脱せずに、代替的な実行形態によって、要素及び/又は機能の種々の組み合わせが提供されうることを、認識すべきである。そのため、付随する特許請求の範囲に挿入される参照番号は、例示目的でのみ提示されており、特許請求される主題の範囲を本開示内で提供されている特定の例に限定することを意図しているわけではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32A
図32B
図32C
図33A
図33B
図33C
図34
図35
図36