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特許7127863光源監視用暗室ボックス及び光源監視システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-22
(45)【発行日】2022-08-30
(54)【発明の名称】光源監視用暗室ボックス及び光源監視システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20220823BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04Q9/00 361
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020011158
(22)【出願日】2020-01-27
(65)【公開番号】P2021122083
(43)【公開日】2021-08-26
【審査請求日】2020-06-19
【審判番号】
【審判請求日】2021-07-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514246336
【氏名又は名称】株式会社フュージョンテク
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】稲田 雅嘉
(72)【発明者】
【氏名】亜原理 有
(72)【発明者】
【氏名】橋本 多加志
【合議体】
【審判長】千葉 輝久
【審判官】樫本 剛
【審判官】渡辺 努
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-212438(JP,A)
【文献】特開2008-227562(JP,A)
【文献】実開平4-45100(JP,U)
【文献】登録実用新案第3013077(JP,U)
【文献】特開2004-61158(JP,A)
【文献】特開2014-232040(JP,A)
【文献】特開2010-266424(JP,A)
【文献】特開2012-238116(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象機器の光源の点滅等の状態を監視するための光源監視用暗室ボックスであって、
電飾用光ファイバの一端側が、前記対象機器の光源側に接続されており、
暗室ボックスと、
前記暗室ボックス内に設置されており、ベースプレートに前記光ファイバの他端側を接続するための複数の透明部がアレイ状に設けられたアレイパネルと、
前記暗室ボックス内であって、前記アレイパネルに対して所定の間隔をおいて配置された撮影手段と、
前記暗室ボックス内に設けられており、前記撮影手段によって広角に撮影された画像データを取得し、ネットワークを介して前記画像データを外部端末に送信する送信手段と、を備える光源監視用暗室ボックス。
【請求項2】
対象機器の光源の点滅等の状態を監視するための光源監視システムであって、
一端側が前記対象機器の光源側に接続された電飾用光ファイバと、
暗室ボックスと、
前記暗室ボックス内に設置されており、ベースプレートに前記光ファイバの他端側を接続するための複数の透明部がアレイ状に設けられたアレイパネルと、
前記暗室ボックス内であって、前記アレイパネルに対して所定の間隔をおいて配置された撮影手段と、
前記撮影手段によって広角に撮影された画像データを取得する画像取得手段と、
取得した画像データを、ネットワークを介して外部端末に送信する送信手段と、
を備える光源監視システム。
【請求項3】
前記対象機器の光源発光面に取り付けられるパネル、
を備えており、
前記光ファイバの一端側は、前記パネルの光源に対応する位置に設けられた貫通穴に接続される請求項2記載の光源監視システム。
【請求項4】
取得した画像データを、2値化処理又は色判断処理を行う画像処理手段、
を備えており、
前記送信手段は、画像処理された画像データを前記外部端末に送信する請求項2又は3記載の光源監視システム。
【請求項5】
取得した画像データを、ゆがみ補正するゆがみ補正手段、
を備えており、
前記送信手段は、ゆがみ補正された画像データを前記外部端末に送信する請求項2又は3記載の光源監視システム。
【請求項6】
取得された画像データを、他の画像データと合成する画像合成手段、
を備えており、
前記送信手段は、合成された画像データを前記外部端末に送信する請求項2又は3記載の光源監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源監視用暗室ボックス及び光源監視システムに関し、更に具体的には、LED等の光源の点滅等の状態を遠隔監視するための光源監視技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、データセンタのコンピュータラックには、様々なコンピュータやネットワーク機器等が設置されているが、機器の状態を表すLED(Light Emitting Diode)等の光源の点滅は、人がチェックしているのが現状である。これを遠隔監視するためにカメラを設置しようとしても、カメラを設置できるスペースがなく、設置できないのが現状である。
【0003】
下記特許文献1に記載の監視システムは、LED照明器具等の電気機器にウェブカメラを取り付け、LED照明器具等の電気機器の電気配線を利用し有線接続で通信端末を使うことで、遠隔地での管理を可能としているが、上述のカメラを設置するスペースがないという課題に対しての対策は何ら開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-72885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
データセンタ等における各種機器の状態を表すLED等の点滅を遠隔監視するためにカメラを設置しようとしても、設置スペースがなく人がチェックせざるを得ないという上述した課題は、工場に設置してある機械や設備でも同様のことが発生している。すなわち、人任せの管理であり、カメラを設置するのが困難で遠隔監視できないことが多い。
【0006】
本発明は、以上の課題に鑑み、カメラを設置するスペースがない場合であっても、各種機器の状態を表すLED等の光源の点滅等を遠隔監視することが可能な光源監視用暗室ボックス及び光源監視システムを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、対象機器の光源の点滅等の状態を監視するための光源監視用暗室ボックスであって、電飾用光ファイバの一端側が、前記対象機器の光源側に接続されており、暗室ボックスと、前記暗室ボックス内に設置されており、ベースプレートに前記光ファイバの他端側を接続するための複数の透明部がアレイ状に設けられたアレイパネルと、前記暗室ボックス内であって、前記アレイパネルに対して所定の間隔をおいて配置された撮影手段と、前記暗室ボックス内に設けられており、前記撮影手段によって広角に撮影された画像データを取得し、ネットワークを介して前記画像データを外部端末に送信する送信手段と、を備える光源監視用暗室ボックスを提供する。
【0008】
また、本発明は、対象機器の光源の点滅等の状態を監視するための光源監視システムであって、一端側が前記対象機器の光源側に接続された電飾用光ファイバと、暗室ボックスと、前記暗室ボックス内に設置されており、ベースプレートに前記光ファイバの他端側を接続するための複数の透明部がアレイ状に設けられたアレイパネルと、前記暗室ボックス内であって、前記アレイパネルに対して所定の間隔をおいて配置された撮影手段と、前記撮影手段によって広角に撮影された画像データを取得する画像取得手段と、取得した画像データを、ネットワークを介して外部端末に送信する送信手段と、を備える光源監視システムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、対象機器の光源の点滅等の状態を監視するための光源監視用暗室ボックスであって、電飾用光ファイバの一端側が、前記対象機器の光源側に接続されており、暗室ボックスと、前記暗室ボックス内に設置されており、ベースプレートに前記光ファイバの他端側を接続するための複数の透明部がアレイ状に設けられたアレイパネルと、前記暗室ボックス内であって、前記アレイパネルに対して所定の間隔をおいて配置された撮影手段と、前記暗室ボックス内に設けられており、前記撮影手段によって広角に撮影された画像データを取得し、ネットワークを介して前記画像データを外部端末に送信する送信手段と、を備えることとした。このため、対象機器の近くにカメラを設置するスペースがない場合であっても、各種機器の状態を表わす光源の点滅を遠隔監視することが可能である。
【0010】
また、本発明は、対象機器の光源の点滅等の状態を監視するための光源監視システムであって、一端側が前記対象機器の光源側に接続された電飾用光ファイバと、暗室ボックスと、前記暗室ボックス内に設置されており、ベースプレートに前記光ファイバの他端側を接続するための複数の透明部がアレイ状に設けられたアレイパネルと、前記暗室ボックス内であって、前記アレイパネルに対して所定の間隔をおいて配置された撮影手段と、前記撮影手段によって広角に撮影された画像データを取得する画像取得手段と、取得した画像データを、ネットワークを介して外部端末に送信する送信手段と、を備えることとした。このため、対象機器の近くにカメラを設置するスペースがない場合であっても、各種機器の状態を表す光源の点滅を遠隔監視することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例1のLED監視システムの全体構成を示す概念図である。
図2】前記実施例1のLED監視システムの全体構成を示すブロック図である。
図3】前記実施例1のLED監視システムの処理部の機能構成を示すブロック図である。
図4】前記実施例1による画像合成の一例を示す図である。
図5】前記実施例1によるゆがみ補正及び色分離の画像処理の一例を示す図である。
図6】本発明の実施例2のLED監視システムを示す図であり、(A)は全体構成を示す図、(B)はアレイパネルの一例を示す平面図である。
図7】本発明の他の実施形態のLED監視システムの全体構成を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。本発明は、コンピュータやネットワーク機器等の対象機器の動作状態等を表すLED等の光源の点滅等の状態を、遠隔から監視するための光源監視システムに関し、以下の実施例では、LEDを光源とする場合のLED監視システムについて説明する。
【実施例1】
【0013】
まず、図1図5を参照しながら、本発明の実施例1を説明する。図1は、本実施例のLED監視システムの全体構成を示す概念図、図2は、本実施例のLED監視システムの全体構成を示すブロック図である。LED監視システムは、コンピュータやネットワーク機器等の対象機器10の発光面12に設けられたLED14A~14Dの点滅状態等を遠隔で監視するものである。
【0014】
図2に示すように、対象機器10の発光面12には、複数のLED14A~14Dが設けられており、これらLED14A~14Dを覆うようにアクリルパネル16が設けられている。そして、光ファイバ18A~18Dの一端が、アクリルパネル16の前記LED14A~14Dに対応する位置に設けられた貫通穴16A~16Dに接続され、その光を受光する。これにより、光ファイバ18A~18Dを直接つなげて捻じれて折れるのを防止することができる。
【0015】
アクリルパネル16は、例えば、スライド式あるいはマグネット式により、対象機器10の発光面12に取り付けられる。また、図1及び図2の例では、対象機器10が1つであるが、複数の対象機器のLEDの状態を監視する場合には、対象機器ごとに(発光面ごとに)アクリルパネルを設ける。
【0016】
光ファイバ18A~18Dは、例えば、φ0.5~1.0mm程度であって周囲が黒いチューブで被覆されているものが使用される。例えば、電飾用の光ファイバを用いることができる。
【0017】
光ファイバ18A~18Dの他端側は、暗室ボックス20内に設けられたアレイパネル22の透明部24A~24Fのいずれかに接続される。アレイパネル22は、ベースプレート23に複数の透明部24A~24Fをアレイ状に設けたものである。図1の例では、4本の光ファイバ18A~18Dに対し、透明部24A~24Fが6つあるため、例えば、透明部24E、24Fには、光ファイバは接続されていない。
【0018】
また、暗室ボックス20内には、アレイパネル22と対向するように、所定の間隔をおいてカメラ26が設けられている。カメラ26とアレイパネル22の距離は、最短距離で4cm程度離れていればよい。暗室ボックス内20にカメラ26を設けるため、フリッカー対応機能を持つ高価なカメラは不要となり、安価なカメラ26を使用することができる。
【0019】
前記カメラ26は、ケーブル28(例えば、USBケーブル)によって、暗室ボックス30の外部に設けられた処理装置30に接続されており、撮影した画像データが処理装置30に送られる。処理装置30は、例えば、PCであってもよいし、スマートフォンであってもよいし、ラズパイと呼ばれるシングルボードコンピュータなどを利用してもよい。
【0020】
処理装置30は、プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信部を備え、これらは図示しないバスにより接続されている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成され、メモリに記憶された各種プログラムを読み出して実行することで、各種処理を行う。前記メモリは、プロセッサにより実行させるプログラムを記憶するものであり、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)により構成される。例えば、図3に示す各種手段が記憶されている。後述のサーバ50も、同様のハードウェア構成を備えている。
【0021】
図2に示すように、インターネットワークなどのネットワーク40を介して、サーバ50や監視者端末80とデータ通信が可能となっている。また、本実施例では、処理装置30とサーバ50によって、取得した画像データの各種処理等を行う処理部60が形成されている。
【0022】
なお、以下に説明する処理部60の機能は、処理装置30に全て設けられていてもよいし、サーバ(クラウドサーバなど)50に全て設けられていてもよいし、一部の機能を処理装置30が有し、残りの機能をサーバ50が有するというようにしてもよい。
【0023】
図3には、処理部60の機能構成を示すブロック図が示されている。処理部60は、画像取得手段62、画像処理手段64、ゆがみ補正手段66、画像合成手段68、送信手段70を備えている。
【0024】
画像取得手段62は、カメラ26で撮影した画像データを取得するものである。画像処理手段64は、画像取得手段62によって取得した画像データを、例えば、2値化したり、色判断処理を行うものである。2値化を行うことにより、LEDが点灯しているか点灯していないかだけの判断を〇×等で監視者端末80に提供することができる(図1参照)。ゆがみ補正手段66は、例えば、広角レンズのカメラ26で撮影した画像のゆがみを補正するものである。
【0025】
画像合成手段68は、取得した画像データを、他の画像データと合成するものである。例えば、監視対象ごとにデザインされたPNG(Portable Network Graphics)デザイン画像とカメラ画像を合成することで、位置明示画像を生成し、監視者が画像で認識できるようにする。送信手段70は、ネットワーク40を介して監視者端末80などの外部端末と相互にデータ通信するものであり、処理装置30とサーバ50の双方に設けられている。
【0026】
例えば、図4に示すように、取得した画像を画像処理手段64により色判断し、赤色発光部を示すマーク92と、緑色発光部を示すマーク94が示された処理画像90を生成する。そして、画像合成手段68により、例えば、複数のセクションに区切られたPNG画像100と合成して、合成画像110を生成することにより、どこのLEDがどのような状態かを表すことができる。このため、合成画像110を監視者端末80に送信することにより、監視者にLEDの状態を画像でわかりやすく伝えることができる。
【0027】
また、図4の例では、合成画像110の左上の「A」のセクションに赤色発光部を示すマーク92が示され、中段の右から2つ目の「3」のセクションに、緑色発光部を示すマーク94が示されている。このように合成画像を表示させることで、アラーム1、2等のインジケータとともにLEDの状態を表示することも可能となる。
【0028】
図5の例では、広角レンズのカメラ26によって撮影された広角レンズカメラ画像120を、ゆがみ補正手段66によってゆがみ補正し、ゆがみ補正画像122を得る。ゆがみ補正画像122は、セクションS1~S12に区切られる。そして、画像処理手段64により色を分離し、撮影を行った暗室ボックス20内での事前に決められた基準値と比較してRGBのいずれかを判断し、例えば、処理画像124のように、セクションS1に赤色発光部を示すマーク126、セクションS6に緑色発光部を示すマーク128、セクションS11に黄色発光部を示すマーク130を示してサーバ50に送信してもよい。
【0029】
また、画像処理手段64により判断された色を示す記号でサーバ50にデータ送信してもよい。例えば、処理画像140のように、セクションS1に赤色発光を示す「R1」の記号142を、セクションS6に緑色発光を示す「G1」の記号144を、セクション11に黄色発光を示す「Y1」の記号146を表すという具合である。
【0030】
このような画像処理やゆがみ補正は、カメラ26で撮影した画像データをサーバ50に送信し、サーバ50側で行うようにしてもよいが、処理装置30で行ってサーバ50に数値で送るようにすることで、データ通信量を減らすことができる。なお、LEDの点灯に変化があったときは、変化があったことを知らせる信号や、変化のあった画像のみを送るようにしてもよい。
【0031】
以上説明した実施例1によれば、対象機器10のLED14A~14D側に一端が接続された複数の光ファイバ18A~18Dと、暗室ボックス20と、暗室ボックス20内に設置されており、ベースプレート23に光ファイバ18A~18Dの他端側を接続する複数の透明部24A~24Fが設けられたアレイパネル22と、暗室ボックス20内であって、前記アレイパネル22から所定の間隔をおいて配置されたカメラ26と、カメラ26によって撮影された画像データを取得する処理装置30を備え、取得した画像データを、ネットワーク40を介してサーバ50や監視者端末80に送信することとした。
【0032】
このため、カメラを設置するスペースがない場合であっても、対象機器10のLED12A~12Dの点滅等の状態を遠隔監視することができるという効果がある。また、複数のLEDをマルチ監視することができ、カメラで直接監視しないため距離の制約がなく、光ファイバにより離れた監視対象を一ヶ所に集められるためコンパクトである。更に、暗室ボックス20を使用するために、フリッカー対策が可能である。
【実施例2】
【0033】
次に、図6を参照して、本発明の実施例2を説明する。図6は、本実施例のLED監視システムを示す図であり、(A)は全体構成を示す図、(B)はアレイパネルの一例を示す平面図である。なお、上述した実施例1と同一または対応する構成要素には、同一の符号を用いることとする(以下の実施例についても同様)。
【0034】
本実施例のLED監視システムでは、暗室ボックス20Aの外部に処理装置30が設けられている。暗室ボックス20A内のアレイパネル22Aには、横4×縦3=合計12個の透明部25がアレイ状に設けられている。すなわち、アレイパネル22Aには、最大12本の光ファイバを接続し、最大12個のLEDの監視を行うことができる。
【0035】
暗室ボックス20Aの正面からアレイパネル22Aまでの距離I1は、例えば、6cm、アレイパネル22Aからカメラ26までの距離I2は、例えば、6cm、カメラ26から暗室ボックス20Aの背面までの距離I3は、例えば、2cmである。暗室ボックス20Aの長さLは、例えば、14cmであり、幅Wは、5cmであり、高さHは、3cmであり、小型の暗室ボックスである。
【0036】
また、アレイパネル22Aは、図6(B)に示すように、隣接する透明部25同士の横の間隔(透明部25の中心間の間隔)I4が、例えば3mmであり、透明部25同士の縦の間隔I5が、例えば、3mmである。透明部25は、例えば、直径1mmに形成されている。そして、アレイパネル22A全体としては、横が15mm、縦が12mmに形成されている。
【0037】
本実施例では、前記処理装置30には、暗室ボックス20Aと同様の構造の暗室ボックス20B~20Dが接続可能となっている。すなわち、4つの暗室ボックス20A~20Dのアレイパネル22の全ての透明部25を使用すると、最大で48個のLEDの監視を行うことができるため、必要に応じて拡張が可能である。他の基本的な作用・効果は、上述した実施例1と同様である。
【0038】
なお、上述した実施形態は一例であり、同様の効果を奏する範囲内で適宜変更が可能である。例えば、上述した実施例で示した暗室ボックスのサイズやアレイパネルのサイズも一例であり、必要に応じて適宜変更してよい。例えば、アレイパネルのサイズは、実施例2では、12mm×15mmとしたが、24mm×30mmのようなサイズとしてもよい。また、図7に示すLED監視システムのように、暗室ボックス20内に処理装置30を設けるようにしてもよい。暗室ボックス20内に処理装置30を設けることにより、カメラ26と処理装置30間のケーブル28を暗室ボックス20内に収納して混線等を防止することができる。
【0039】
また、本発明で監視するLEDは、LED状態表示のような小さな対象にも対応可能である。この場合も、対象機器の発光面にアクリルパネルを張り付け、アクリルパネルのLEDに相当する部分に光ファイバの一端を接続するようにする。また、実施例1で示した処理部60も一例であり、処理部60を構成する機能の全てを処理装置30又はサーバ50の一方に設けてもよいし、一部の機能と残りの機能を処理装置30とサーバ50で分担するようにしてもよい。また、前記実施例では、LEDを光源とした場合について説明したが、本発明では、光源はLEDに限定されない。また、本発明は、暗室ボックスの発明として提供されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明によれば、対象機器の光源側に一端が接続された複数の電飾用光ファイバと、暗室ボックスと、暗室ボックス内に設置されており、ベースプレートに光ファイバの他端側を接続する複数の透明部が設けられたアレイパネルと、暗室ボックス内であって、前記アレイパネルから所定の間隔をおいて配置されたカメラと、カメラによって広角に撮影された画像データを取得する処理装置を備え、取得した画像データを、ネットワークを介してサーバや監視者端末に送信することとした。このため、カメラを設置するスペースがない場合であっても、各種機器の状態を表す光源の点滅等を遠隔監視するための光源監視用暗室ボックスや光源監視システムに適用できる。
【符号の説明】
【0041】
10:対象機器
12:発光面
14A~14D:LED
16:アクリルパネル
16A~16D:貫通穴
18A~18D:光ファイバ
20、20A~20D:暗室ボックス
22、22A:アレイパネル
23:ベースプレート
24A~24F、25:透明部
26:カメラ
28:ケーブル
30:処理装置
40:ネットワーク
50:サーバ
60:処理部
62:画像取得手段
64:画像処理手段
66:ゆがみ補正手段
68:画像合成手段
70:送信手段
80:監視者端末
90:処理画像
92、94:マーク
100:PNGデザイン画
110:合成画像
120:広角レンズカメラ画像
122:ゆがみ補正画像
124:処理画像
126、128、130:マーク
140:処理画像
142、144、146:記号
S1~S12:セクション

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7