(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-22
(45)【発行日】2022-08-30
(54)【発明の名称】硬化性組成物及び被覆方法
(51)【国際特許分類】
C08G 18/00 20060101AFI20220823BHJP
C08G 18/42 20060101ALI20220823BHJP
C09D 175/06 20060101ALI20220823BHJP
C09D 5/00 20060101ALI20220823BHJP
C09D 7/40 20180101ALI20220823BHJP
C08L 75/04 20060101ALI20220823BHJP
C08G 101/00 20060101ALN20220823BHJP
【FI】
C08G18/00 L
C08G18/42
C09D175/06
C09D5/00 Z
C09D7/40
C08L75/04
C08G101:00
(21)【出願番号】P 2017194234
(22)【出願日】2017-10-04
【審査請求日】2020-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】510114125
【氏名又は名称】株式会社エフコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】天野 良太郎
【審査官】久保 道弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-209489(JP,A)
【文献】特表2012-522867(JP,A)
【文献】特開2006-089739(JP,A)
【文献】特表2000-512332(JP,A)
【文献】特開2013-100538(JP,A)
【文献】特開2006-143844(JP,A)
【文献】特開2010-283175(JP,A)
【文献】特開2009-019304(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103804626(CN,A)
【文献】特開2013-023558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G 18/00 - 18/87
C09D 1/00 - 201/10
C08L 75/00 - 75/16
C08G 101/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォーム形成用の硬化性組成物であって、
ポリオール化合物、発泡剤、触媒、整泡剤、リン化合物、及びポリイソシアネート化合物を含有し、
上記ポリオール化合物が、脂肪族ポリエステルポリオールを含み、
上記リン化合物として、ホスフィン酸塩化合物
と有機リン酸エステル化合物を含み、
イソシアネート指数が250~800である、
ことを特徴とする硬化性組成物。
【請求項2】
上記ポリオール化合物が、脂肪族ポリエステルポリオールをポリオール化合物全量に対し10重量%超含むことを特徴する請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
上記
ホスフィン酸塩化合物として、下記(式1)または下記(式2)で表わされるアルキルホスフィン酸金属塩化合物を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の硬化性組成物。
(式1)
(式2)
(R
1、R
2は、同一であるかまたは異なるものであり、線状または分枝状の炭素数1~6のアルキルである。R
3は、線状または分枝状の炭素数1~10のアルキレン、炭素数6~10のアリーレン、炭素数7~20のアルキルアリーレン、または炭素数7~20のアリールアルキレンである。Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K、またはプロトン化窒素塩基である。mは1~4、nは1~4、xは1~4である。)
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の硬化性組成物を基材に塗付し、当該基材をフォームで被覆することを特徴とする被覆方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な硬化性組成物に関する。本発明の硬化性組成物は、低熱伝導性、耐熱性とともに密着性に優れたフォームを形成することができるものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、建築物等においては、壁面、天井面、床面等にフォームを設けることにより、屋内と屋外との間で生じる熱の出入りを抑制している。このようなフォームは、低熱伝導性の材料であり、その代表例として、例えば、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、スチレンフォーム等の有機フォームが用いられている。このうち、ウレタンフォームは、約0.025W/(m・K)程度の優れた低熱伝導性を有すること、また、比較的低コストで施工することができること等の特徴を有することから頻繁に用いられている。但し、ウレタンフォーム等の有機フォームは、有機系物質が主成分であるため、炎や高熱への耐性、すなわち耐熱性において、高度な性能が得られ難い傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1(特表2016-531966号公報)等においては、ポリオール系化合物、イソシアネート系化合物、及び固体状難燃剤を含む組成物によって、低熱伝導性のフォームに耐熱性等を付与する試みがなされている。この固体状難燃剤については、トリフェニルホスフェート等のリン系難燃剤、デカブロモジフェニルオキシド等のハロゲン系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水和物系難燃剤等が記載されている。
【0005】
しかしながら、上記特許文献に記載のような組成物では、形成されるフォームの耐熱性の点において改善の余地がある。さらに密着性においても改善の余地がある。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みなされたもので、本発明の主たる目的は、低熱伝導性、耐熱性とともに密着性において優れた性能を有するフォームを形成させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、フォーム形成用の硬化性組成物について、特定の化合物を含むものが有益であることに想到し、本発明の完成に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の特徴を有するものである。
1.フォーム形成用の硬化性組成物であって、
ポリオール化合物、発泡剤、触媒、整泡剤、リン化合物、及びポリイソシアネート化合物を含有し、
上記ポリオール化合物が、脂肪族ポリエステルポリオールを含み、
上記リン化合物として、ホスフィン酸塩化合物
と有機リン酸エステル化合物を含み、
イソシアネート指数が250~800である、
ことを特徴とする硬化性組成物。
2.上記ポリオール化合物が、脂肪族ポリエステルポリオールをポリオール化合物全量に対し10重量%超含むことを特徴する1.に記載の硬化性組成物。
3.上記
ホスフィン酸塩化合物として、下記(式1)または下記(式2)で表わされるアルキルホスフィン酸金属塩化合物を含むことを特徴とする1.または2.記載の硬化性組成物。
(式1)
(式2)
(R
1、R
2は、同一であるかまたは異なるものであり、線状または分枝状の炭素数1~6のアルキルである。R
3は、線状または分枝状の炭素数1~10のアルキレン、炭素数6~10のアリーレン、炭素数7~20のアルキルアリーレン、または炭素数7~20のアリールアルキレンである。Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K、またはプロトン化窒素塩基である。mは1~4、nは1~4、xは1~4である。)
4.1.から3.のいずれかに記載の硬化性組成物を基材に塗付し、当該基材をフォームで被覆することを特徴とする被覆方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、低熱伝導性、耐熱性、密着性等において優れた性能を有するフォームが形成できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0011】
本発明の硬化性組成物は、フォーム形成用として適用できるものであり、必須成分として、ポリオール化合物、発泡剤、触媒、整泡剤、リン化合物、及びポリイソシアネート化合物を含有する。
【0012】
本発明は、ポリオール化合物として脂肪族ポリエステルポリオールを含み、リン化合物としてホスフィン酸塩化合物を含むことによって、優れた低熱伝導性を有するフォームを形成するとともに、優れた耐熱性と密着性を示すことを特徴とするものである。
【0013】
脂肪族ポリエステルポリオールとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族多塩基酸と、ジエチレングリコール等の多価アルコールとを反応させて得ることができる。
ポリオール化合物中の脂肪族ポリエステルポリオールの含有量は、好ましくは10重量%超、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは70重量%、最も好ましくは90重量%以上である。このような比率であることにより、より優れた密着性と優れた低熱伝導性を有するフォームを形成しやすい。
本発明では特に、脂肪族ポリエステルポリオールの中でも、(A)マレイン酸、フマル酸から選ばれる1種以上の脂肪族多塩基酸と多価アルコールとを反応させて得られる脂肪族ポリエステルポリオール(以下、「脂肪族ポリエステルポリオール(A)」ともいう。)を含むことが好ましい。このような脂肪族ポリエステルポリオール(A)を含むことにより、上記効果に加え耐熱性、密着性の向上を図ることができる。脂肪族ポリエステルポリオール中に含まれる脂肪族ポリエステルポリオール(A)の含有量は、好ましくは50重量%以上、さらには好ましくは70重量%以上、最も好ましくは90重量%以上である。
【0014】
脂肪族ポリエステルポリオール以外のポリオールとしては、例えば、芳香族ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリペンタジエンポリオール、ひまし油系ポリオール等が挙げられる。
【0015】
芳香族ポリエステルポリオールとしては、例えば、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸等の芳香族多塩基酸と多価アルコールとを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ポリエチレンテレフタレート等のフタル酸系ポリエステル成形物を分解して得られるフタル酸系ポリエステルポリオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、芳香族ポリエーテルポリオール、リン含有ポリエーテルポリオール、グリセリン系ポリエーテルポリオール、アミノ基含有ポリエーテルポリオール等が挙げられる。具体的に、芳香族ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ビスフェノールAを開始剤としてアルキレンオキサイド(例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等)を付加することで得られるビスフェノールA型ポリエーテルポリオール、芳香族アミン(例えば、トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、p-フェニレンジアミン、o-フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン、トリエタノールアミン、マンニッヒ縮合物等)を開始剤としてアルキレンオキサイドを付加することで得られる芳香族アミン系ポリエーテルポリオール等が挙げられる。リン含有ポリエーテルポリオールとしては、例えば、リン酸エステル構造を有するジオールであるジアルキル-N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネート等が挙げられる。グリセリン系ポリエーテルポリオールとしては、例えば、グリセリンを開始剤としてアルキレンオキサイドを付加することで得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。アミノ基含有ポリエーテルポリオールとしては、例えば、低分子量アミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ネオペンチルジアミン等)を開始剤としてアルキレンオキサイドを付加したもの等が挙げられる。
【0016】
ホスフィン酸塩化合物としては、下記(式1)または下記(式2)で表わされるアルキルホスフィン酸金属塩化合物、及びこれらのポリマーから選ばれる1種以上が好適である。
(式1)
(式2)
(R
1、R
2は、同一であるかまたは異なるものであり、線状または分枝状の炭素数1~6のアルキルである。R
3は、線状または分枝状の炭素数1~10のアルキレン、炭素数6~10のアリーレン、炭素数7~20のアルキルアリーレン、または炭素数7~20のアリールアルキレンである。Mは、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Zn、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Li、Na、K、またはプロトン化窒素塩基である。mは1~4、nは1~4、xは1~4である。)
【0017】
上記R1、R2は、好ましくは、同一であるかまたは異なるものであり、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、またはフェニルである。上記R3は、好ましくは、メチレン、エチレン、n-プロピレン、i-プロピレン、n-ブチレン、t-ブチレン、n-ペンチレン、n-オクチレン、n-ドデシレン、フェニレン、ナフチレン、メチルフェニレン、エチルフェニレン、t-ブチルフェニレン、メチルナフチレン、エチルナフチレン、t-ブチルナフチレン、フェニルメチレン、フェニルエチレン、フェニルプロピレン、またはフェニルブチレンである。上記Mは、好ましくは、Mg、Ca、Al、Sn、Ti、Zn、Fe、またはZrである。
【0018】
このようなアルキルホスフィン酸金属塩化合物は、例えば、アルキル亜スルホン酸及び/またはホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を、遊離基開始剤の存在下にオレフィンと反応させて、アルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を得、さらに金属化合物と反応させること等によって得ることができる。具体的に、アルキルホスフィン酸金属塩化合物としては、例えば、トリス(ジエチルホスフィン酸)アルミニウム、トリス(メチルエチルホスフィン酸)アルミニウム、トリス(ブチルエチルホスフィン酸)アルミニウム、トリス(ジフェニルホスフィン酸)アルミニウム、ビス(ジエチルホスフィン酸)亜鉛、ビス(メチルエチルホスフィン酸)亜鉛、ビス(ジフェニルホスフィン酸)亜鉛、ビス(ジエチルホスフィン酸)チタニル、テトラキス(ジエチルホスフィン酸)チタン、ビス(メチルエチルホスフィン酸)チタニル、テトラキス(メチルエチルホスフィン酸)チタン、ビス(ジフェニルホスフィン酸)チタニル、テトラキス(ジフェニルホスフィン酸)チタン等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。この中でも特に、トリス(ジエチルホスフィン酸)アルミニウム、トリス(メチルエチルホスフィン酸)アルミニウム、トリス(ブチルエチルホスフィン酸)アルミニウム、トリス(ジフェニルホスフィン酸)アルミニウムから選ばれるトリス(アルキルホスフィン酸)アルミニウムが好適である。
【0019】
ホスフィン酸塩化合物は、常温(20℃)において、好ましくは粉状であり、その平均粒径は、好ましくは50μm以下、より好ましくは0.5μm以上30μm以下である。なお、ここに言う平均粒径は、レーザー回折式粒度分布計により測定することができる。ホスフィン酸塩化合物の密度は、好ましくは1.0g/cm3以上1.8g/cm3以下、より好ましくは1.2g/cm3以上1.5g/cm3以下である。なお、密度は20℃における値である。
【0020】
ホスフィン酸塩化合物の混合量は、ポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは1~150重量部、より好ましくは10~135重量部、さらに好ましくは20~115重量部、最も好ましくは35~100重量部である。ホスフィン酸塩化合物の混合量がこのような範囲内であれば、耐熱性等の点において好適である。
【0021】
本発明の硬化性組成物では、リン化合物として、上記ホスフィン酸塩化合物以外のリン化合物、例えば、有機リン酸エステル化合物等を使用することもできる。有機リン酸エステル化合物としては、例えば、リン酸のハロゲン化アルキルエステル、アルキルリン酸エステル、アリールリン酸エステル、ホスホン酸エステル等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。有機リン酸エステル化合物としては、具体的に例えば、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート等が挙げられる。本発明では、リン化合物として、ホスフィン酸塩化合物と有機リン酸エステル化合物を含むことにより、硬化性組成物の粘度低減化、貯蔵安定性向上化、施工時における作業性向上化、フォームの耐熱性の向上化等を図ることができる。
【0022】
有機リン酸エステル化合物の混合量は、ポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは50~800重量部、より好ましくは100~600重量部、さらに好ましくは150~400重量部である。
【0023】
発泡剤としては、例えば、ハイドロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロオレフィン、ハイドロクロロフルオロオレフィン、水、液化炭酸ガス等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。
【0024】
このうち、ハイドロカーボンとしては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、へプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロへプタン等が挙げられる。ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)としては、例えば、1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141B)、1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン(HCFC-142B)、クロロジフルオロメタン(HCFC-22)等が挙げられる。ハイドロフルオロカーボン(HFC)としては、例えば、ジフルオロメタン(HFC32)、1,1,1,2,2-ペンタフルオロエタン(HFC125)、1,1,1-トリフルオロエタン(HFC143a)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(HFC134)、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC134a)、1,1-ジフルオロエタン(HFC152a)、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン(HFC227ea)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン(HFC245fa)、1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン(HFC365mfc)、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5-デカフルオロペンタン(HFC4310mee)等が挙げられる。
【0025】
ハイドロフルオロオレフィン(HFO)としては、例えば、1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン(HFO1225ye)等のペンタフルオロプロペン、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO1234ze)、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO1234yf)、1,2,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO1234ye)等のテトラフルオロプロペン、3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO1243zf)等のトリフルオロプロペン、テトラフルオロブテン(HFO1345)、ペンタフルオロブテン(HFO1354)、ヘキサフルオロブテン(HFO1336)、ヘプタフルオロブテン(HFO1327)、ヘプタフルオロペンテン(HFO1447)、オクタフルオロペンテン(HFO1438)、ノナフルオロペンテン(HFO1429)等、あるいはこれらの異性体(シス体、トランス体)等が挙げられる。ハイドロクロロフルオロオレフィン(HCFO)としては、例えば、1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd)、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233xf)、ジクロロトリフルオロプロペン(HCFO1223)等、あるいはこれらの異性体(シス体、トランス体)等が挙げられる。本発明における発泡剤としては、ハイドロフルオロオレフィン、ハイドロクロロフルオロオレフィン、水から選ばれる1種または2種以上が好適である。
【0026】
発泡剤の混合量は、ポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは10~200重量部、より好ましくは20~180重量部、さらに好ましくは30~150重量部である。
【0027】
触媒としては、ヌレート化触媒を含むことが望ましい。ヌレート化触媒としては、イソシアヌレート化に有効な触媒であれば、特に限定されず、例えば、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドまたはその有機弱酸塩、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のトリアルキルヒドロキシアルキルアンモニウムのハイドロオキサイドまたはその有機弱酸塩、アルキルカルボン酸(例えば、酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等)の金属塩、アルミニウムアセチルアセトン、リチウムアセチルアセトン等のβ-ジケトンの金属キレート化合物、塩化アルミニウム、三フッ化硼素等のフリーデル・クラフツ触媒、チタンテトラブチレート、トリブチルアンチモン酸化物等の有機金属化合物、ヘキサメチルシラザン等のアミノシリル基含有化合物等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。触媒としては、上記ヌレート化触媒の他、例えば、第3級アミン触媒、イミダゾール系触媒、有機金属触媒等の公知の触媒を使用することもでき、これらは上記ヌレート化触媒と併用してもよい。
【0028】
触媒の混合量(有効成分換算)はポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは0.1~40重量部、より好ましくは0.5~30重量部である。なお触媒に活性水素含有成分が含まれる場合、触媒に含まれる活性水素含有成分も考慮してイソシアネート指数を算出する。
【0029】
整泡剤としては、例えば、ポリエーテル変性シリコーン化合物等のシリコーン系整泡剤や、含フッ素化合物系整泡剤等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。ポリエーテル変性シリコーン化合物としては、例えば、ポリジメチルシロキサンとポリオキシエチレングリコールまたはポリオキシエチレン-プロピレングリコールとのグラフト共重合体等が挙げられる。整泡剤の混合量は、ポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは0.1~40重量部、より好ましくは0.5~30重量部である。
【0030】
従来の一般的なウレタンフォーム等では、炎や高熱によってフォーム全体が燃焼、収縮し、健全部(炭化していない部分)が失われ、フォームの寸法も大きく変化するおそれがある。これに対し、本発明の硬化性組成物によって形成されるフォームでは、炎や高熱に晒された場合、フォームの燃焼、収縮、寸法変化等が抑制され、さらに消火後におけるフォーム内の熱分解の進行も抑制される。これにより、フォームが炎や高熱に晒されても、フォーム内に健全部が残存しやすい。このように、本発明の硬化性組成物によるフォームでは、従来技術によるフォームに比べ、耐熱性(特に、フォームが炎や高熱に直接的に晒された場合)等において顕著な効果を得ることができる。
【0031】
ポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタンの技術分野において公知の各種ポリイソシアネート化合物が使用できる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等が挙げられる。本発明では、取扱の容易性、反応の速さ、得られるフォームの物理特性、コスト面での優位性等の点から、MDIが好ましい。MDIとしては、例えば、モノメリックMDI、ポリメリックMDI(ポリメチレンポリフェニルイソシアネート)等が挙げられる。
【0032】
本発明の硬化性組成物では、イソシアネート指数が好ましくは150以上、より好ましくは200~800、さらに好ましくは250~500、最も好ましくは300~400となるように、上記ポリオール化合物と上記ポリイソシアネート化合物等を混合することが望ましい。イソシアネート指数がこのような範囲内であれば、耐熱性等の点で好適である。なお、イソシアネート指数とは、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量数を、活性水素含有成分(ポリオール化合物、及び水等)の活性水素の総当量数で除した数値の100倍で表されるものである。
【0033】
本発明の硬化性組成物は、上述の成分に加え、脂肪族ポリエステルポリオール(A)以外のエチレン性不飽和二重結合含有化合物を含むことができる。本発明では、このようなエチレン性不飽和二重結合含有化合物の使用により、上記ホスフィン酸塩化合物による耐熱性等の効果を、より一層効率的に得ることができる。エチレン性不飽和二重結合としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、アリル基、プロペニル基等が挙げられる。
【0034】
エチレン性不飽和二重結合含有化合物としては、上述の効果等の点から、1分子中のエチレン性不飽和二重結合濃度が0.5~20mmol/gであるものが好ましく、5~15mmol/gであるものがより好ましい。なお、分子中のエチレン性不飽和二重結合濃度は、分子内のエチレン性不飽和二重結合のモル数で表されるものであり、分子内のエチレン性不飽和二重結合の数を分子量で除した数値の1000倍(mmol/g)で表わされるものである。
【0035】
エチレン性不飽和二重結合含有化合物の具体例としては、例えば、多価アルコール(例えば2価以上のアルコール類及びその誘導体、2価以上のフェノール類、ポリオール類等)と不飽和カルボン酸((メタ)アクリル酸等)との反応物、アミン(例えば、2価以上のアミン類、アルカノールアミン類等)と不飽和カルボン酸との反応物、チオールの不飽和カルボン酸チオエステルまたは不飽和アルキルチオエーテル、ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物、グリシジル基含有化合物と不飽和カルボン酸との反応物、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物、ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
【0036】
このうち、多価アルコールと不飽和カルボン酸との反応物としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン・ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0037】
上記ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリブトキシ)フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-((メタ)アクリロキシポリエトキシポリプロポキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。
【0038】
上記分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物としては、水酸基含有(メタ)アクリルモノマーとジイソシアネート化合物との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、アルキレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0039】
エチレン性不飽和二重結合含有化合物の混合量は、ポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは1~100重量部、より好ましくは5~90重量部、さらに好ましくは10~80重量部である。なおエチレン性不飽和二重結合含有化合物に複数の水酸基が含まれる場合、ポリオール化合物とみなす。またエチレン性不飽和二重結合含有化合物に含まれる活性水素含有成分も考慮してイソシアネート指数を算出する。
【0040】
上記エチレン性不飽和二重結合含有化合物を使用した場合、上記ホスフィン酸塩化合物の混合量は、ポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは3~200重量部、より好ましくは5~150重量部、さらに好ましくは10~100重量部とすることができる。
【0041】
本発明の硬化性組成物には、上記成分の他に、例えば、難燃剤、着色剤、界面活性剤、繊維、ラジカル捕捉剤等を混合することができる。
難燃剤としては、例えば、ハロゲン系難燃剤、有機臭素系難燃剤、窒素系難燃剤、金属水和物系難燃剤等が挙げられ、この中でも比較的低密度である窒素系難燃剤等が好適である。
着色剤としては、例えば、顔料、染料等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等が挙げられる。このような界面活性剤は、貯蔵安定性、分散安定性を付与することができる。
繊維としては、例えば、有機繊維、無機繊維等が挙げられる。このような繊維は、施工作業性、フォーム形成性、寸法安定性等を付与することができる。本発明では、特定のリン化合物を用いているため、繊維を用いなくてもよいが、少量の繊維で効果を発揮することができる。
【0042】
ラジカル捕捉剤としては、例えば、ヒドロキノン、メチルハイドロキノン、t-ブチルヒドロキノン、ジブチルハイドロキノン等のヒドロキノン系ラジカル捕捉剤、ハイドロキノンモノメチルエーテル、4-メトキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール等のフェノール系ラジカル捕捉剤、ベンゾキノン、メチルベンゾキノン、2-ヒドロキシベンゾキノン、t-ブチルベンゾキノン等のベンゾキノン系ラジカル捕捉剤、カテコール、t-ブチルカテコール等のカテコール系ラジカル捕捉剤、フェノチアジン、ビス(α-メチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ジオクチルフェノチアジン、ビス(α,α-ジメチルベンジル)フェノチアジン等のフェノチアジン系ラジカル捕捉剤、ナフトキノン、ナフトハイドロキノン、ピロガロール、N-ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、ベンゾチアゾール、ジメチルアニリン、ビニルピレン、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン等が挙げられる。
このようなラジカル捕捉剤は、後述する2液型の形態において、長期貯蔵安定性を付与するとともに耐熱性向上に寄与する。さらにポリオール製造過程で添加した場合は、製造安定性にも寄与することができる。特にポリオールとして、脂肪族ポリエステルポリオール(A)を用いる場合に有効である。
ラジカル捕捉剤の混合量は特に限定されないが、ポリオール化合物100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上3重量部以下、より好ましくは0.02重量部以上1重量部以下、さらに好ましくは0.03重量部以上0.5重量部以下である。
【0043】
本発明の硬化性組成物は、フォーム形成用の組成物であり、好ましくは硬質ポリウレタンフォーム形成用、より好ましくは硬質ポリイソシアヌレートフォーム形成用の組成物である。また、本発明の硬化性組成物は、建築物等の現場で、基材に塗付して発泡させ、基材をフォームで被覆する用途に適している。対象となる基材は、例えば、建築物等における壁面、天井面、床面等を構成する材料であり、具体的には、例えば、コンクリート、モルタル、金属板、無機ボード、合板、断熱板等が挙げられる。これら基材は、フォーム形成前に、下塗材による表面処理等を施したものであってもよい。
【0044】
本発明の硬化性組成物は、流通時に2液型の形態としておき、使用時(フォーム形成時)に混合して使用することが望ましい。このような2液型の形態においては、例えば、第1液が、ポリオール化合物、発泡剤、触媒、整泡剤、及びリン化合物を含むポリオール組成物、第2液がポリイソシアネート化合物、の形態とすることができる。
【0045】
上記第1液の粘度は、第1液の貯蔵安定性、ハンドリング性、フォーム形成時の施工作業性等の点より、好ましくは500mPa・s以下、より好ましくは20~300mPa・s、さらに好ましくは50~250mPa・sである。なお、粘度は、温度20℃において、BH型粘度計で測定した20rpmにおける粘度(4回転目の指針値)である。
【0046】
硬化性組成物を基材に塗付する際には、例えば、吹付け工事用のスプレー発泡機等(例えば、二液先端混合型吹付け塗工機等)を使用して、上記第1液と第2液との混合物を吹付け施工すればよい。この場合、第1液、第2液は、それぞれ、好ましくは20~60℃、より好ましくは30~50℃程度となるように温度設定しておくことが好ましい。このように所定温度に設定された第1液と第2液は、スプレー先端にて混合され、基材に向けて吹付けられ、基材上でフォームを形成する。第1液と第2液との混合は、体積比で1:1程度とすることが望ましい。このような方法で形成されるフォームは、低熱伝導性、耐熱性、密着性等において優れた性能を発揮することができる。フォームの厚みは、特に限定されず、要求性能等に応じて適宜設定すればよいが、好ましくは10mm以上、より好ましくは15~500mm程度である。また、このような施工は新築、改修等特に限定されず行うことができる。
【実施例】
【0047】
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0048】
第1液として、表1に示す重量割合にて下記原料を均一に混合したもの(第1液a~o)を用意した。第2液としては、ポリメリックMDIからなるもの(第2液a)を用意した。なお、表1において、触媒については有効成分の量を記載している。
・ポリオール化合物1:芳香族ポリエステルポリオール(テレフタル酸系ポリエステルポリオール、水酸基価:250mgKOH/g)
・ポリオール化合物2:脂肪族ポリエステルポリオール(コハク酸系ポリエステルポリオール、水酸基価:100mgKOH/g)
・ポリオール化合物3:芳香族ポリエーテルポリオール(マンニッヒ変性ポリエーテルポリオール、水酸基価:350mgKOH/g)
・ポリオール化合物4:脂肪族ポリエステルポリオール(フマル酸系ポリエステルポリオール、水酸基価:150mgKOH/g)
・発泡剤1:ハイドロクロロフルオロオレフィン
・発泡剤2:ハイドロフルオロオレフィン
・発泡剤3:水(水酸基価:6233mgKOH/g)
・触媒1:ヌレート化触媒(テトラアルキルアンモニウム有機酸塩のエチレングリコール溶液、有効成分50重量%、水酸基価:900mgKOH/g)
・触媒2:イミダゾール系触媒(有効成分100重量%)
・リン化合物1:ホスフィン酸塩化合物(トリス(ジエチルホスフィン酸)アルミニウム、平均粒径4μm、密度1.35g/cm3)
・リン化合物2:有機リン酸エステル化合物(トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート、密度1.29g/cm3)
・二重結合化合物1:エチレン性不飽和二重結合含有化合物(トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレン性不飽和二重結合濃度:10mmol/g、水酸基価:0mgKOH/g)
・ラジカル捕捉剤1:ヒドロキノン
・ラジカル補捉剤2:ハイドロキノンモノメチルエーテル
・整泡剤:シリコーン系整泡剤
【0049】
第1液、第2液をそれぞれ40℃に加温し、これらを表2に示すイソシアネート指数となるように混合し、得られた混合液を基材(スレート板)に塗工し、発泡させて、基材の片面全体がフォームで被覆された試験体(厚み50mm)を得た。得られた試験体について下記の方法で各試験を実施した。第1液と第2液の組み合わせ、及びその結果を表2に示す。
【0050】
(1)密着性
形成されたフォームから100mm×100mm×20mmに裁断した評価サンプルを作製し、該評価サンプルについて、JIS A 9526:2006「建築物断熱用吹き付け硬質ウレタンフォーム」、密着強さ試験に準じ、密着性を評価した。結果は表2に示す。評価は次の通りである。
◎:密着強さが100kPa以上
○:密着強さが80kPa以上100kPa未満
△:密着強さが60kPa以上80kPa未満
×:密着強さが60kPa未満
【0051】
(2)フォーム形成性
形成されたフォームの状態を目視にて観察した。評価基準は以下のとおりである。
◎:均質なフォームが形成された。
○:ほぼ均質なフォームが形成された。
△:フォームに一部異常(不均一発泡等)が認められた。
×:フォームに異常が認められた。
【0052】
(3)熱伝導率
試験体のフォーム部分を切り出し、熱伝導率計を用いて、熱伝導率を測定した。評価基準は以下のとおりである。
○:熱伝導率が0.03W/(m・K)以下
×:熱伝導率が0.03W/(m・K)超
【0053】
(4)耐熱性試験
ISO 5660に規定されるコーンカロリーメーターを用いて実施した。なお、加熱強度は50kW/m2、加熱時間は5分、10分、20分でそれぞれ行った。評価項目及び評価基準は、以下のとおりである。
【0054】
(評価項目)
(4-1)寸法変化
◎:試験後の厚み方向の寸法変化が10mm以下
○:試験後の厚み方向の寸法変化が10mm超20mm以下
×:試験後の厚み方向の寸法変化が20mm超
(4-2)総発熱量
○:総発熱量が8MJ/m2以下
×:総発熱量が8MJ/m2超
(4-3)最大発熱速度
○:最大発熱速度が200kW/m2以下
×:最大発熱速度が200kW/m2超
【0055】
(評価基準)
│ │加熱時間│4-1│4-2│4-3│
│A │ 20分│ ◎ │ ○ │ ○ │
│A´│ 20分│ ○ │ ○ │ ○ │
│B │ 10分│ ◎ │ ○ │ ○ │
│B´│ 10分│ ○ │ ○ │ ○ │
│C │ 5分│ ◎ │ ○ │ ○ │
│C´│ 5分│ ○ │ ○ │ ○ │
│D │ 5分│ × │ × │ × │
耐熱性については、優A>A´>B>B´>C>C´>D劣となる。
【0056】
【0057】