IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社デンソーの特許一覧 ▶ 株式会社駐車場綜合研究所の特許一覧

特許7128089管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム
<>
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図1
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図2
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図3
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図4
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図5
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図6
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図7
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図8
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図9
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図10
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図11
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図12
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図13
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図14
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図15
  • 特許-管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-22
(45)【発行日】2022-08-30
(54)【発明の名称】管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20220823BHJP
   G06Q 20/04 20120101ALI20220823BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220823BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20220823BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q20/04
G06Q30/02 320
G06Q50/10
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018213772
(22)【出願日】2018-11-14
(65)【公開番号】P2020080102
(43)【公開日】2020-05-28
【審査請求日】2021-04-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(73)【特許権者】
【識別番号】598121606
【氏名又は名称】三菱地所パークス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【弁理士】
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】小泉 雄大
(72)【発明者】
【氏名】磯部 俊哉
(72)【発明者】
【氏名】荻田 健之
【審査官】竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-076194(JP,A)
【文献】特開2002-279083(JP,A)
【文献】特開2004-054519(JP,A)
【文献】特開2018-106544(JP,A)
【文献】特開2018-092510(JP,A)
【文献】特開2012-215921(JP,A)
【文献】特開2009-092464(JP,A)
【文献】特開2008-033726(JP,A)
【文献】特開2005-258842(JP,A)
【文献】特開2004-102965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの駐車場利用に関し、他の駐車場への代替利用を必要とする駐車場(以下、代替元駐車場という)の駐車場サーバ(以下、代替元駐車場サーバという)と、代替利用先として指定された駐車場(以下、代替先駐車場という)の駐車場サーバ(以下、代替先駐車場サーバという)と通信を行う管理サーバであって、
前記代替先駐車場サーバから、前記ユーザが前記代替先駐車場を代替利用した時間の情報である駐車時間情報を受信した場合に、前記駐車時間情報を含む支払要求を前記代替元駐車場サーバに送信する支払要求送信部と、
前記代替元駐車場サーバから、前記ユーザが利用した店舗の店舗端末が指定する駐車料金負担の上限時間と前記駐車時間情報に基づいて定まるサービス時間情報と、前記サービス時間情報に基づいて前記店舗端末が生成した決済情報(以下、店舗決済情報という)を受信した場合に、前記サービス時間情報を前記代替先駐車場サーバに送信するサービス時間情報送信部と、
前記代替先駐車場サーバから、前記駐車時間情報と前記サービス時間情報に基づいて前記代替先駐車場サーバが生成した支払要求に基づき前記ユーザの端末であるユーザ端末が生成した決済情報(以下、ユーザ決済情報という)を受信した場合に、前記店舗決済情報と前記ユーザ決済情報の金額を合計し、当該合計金額が前記管理サーバと、前記代替元駐車場サーバと、前記代替先駐車場サーバの三者に所定の配分で分配されるように分配金情報を生成し、前記分配金情報を、前記代替元駐車場サーバと前記代替先駐車場サーバに送信する分配金情報送信部
を含む管理サーバ。
【請求項2】
ユーザの駐車場利用に関し、他の駐車場への代替利用を必要とする駐車場の駐車場サーバ(以下、代替元駐車場サーバという)と、代替利用先として指定された駐車場(以下、代替先駐車場という)の駐車場サーバ(以下、代替先駐車場サーバという)と通信を行い、各駐車場サーバから、対応する駐車場の満空状況について予め情報を取得する管理サーバであって、
前記代替元駐車場サーバから他の駐車場への代替利用に関する問い合わせを受信した場合に、前記代替先駐車場を指定し、所定の通知を前記代替先駐車場サーバに送信する通知送信部と、
前記代替先駐車場サーバから所定の支払情報を受信した場合に、所定の回答および前記ユーザに適用される振替割引に関する情報である割引情報を生成し、前記回答と前記割引情報を前記代替元駐車場サーバに送信する回答送信部と、
前記代替先駐車場サーバから、前記ユーザが前記代替先駐車場を代替利用した際の駐車料金に関する決済情報を受信した場合に、前記決済情報の金額が前記管理サーバと、前記代替元駐車場サーバと、前記代替先駐車場サーバの三者に所定の配分で分配されるように分配金情報を生成し、前記分配金情報を、前記代替元駐車場サーバと前記代替先駐車場サーバに送信する分配金情報送信部
を含む管理サーバ。
【請求項3】
請求項1に記載の管理サーバであって、
前記代替元駐車場サーバから他の駐車場への代替利用に関する問い合わせを受信した場合に、所定の通知を生成して、前記通知を前記代替先駐車場サーバに送信する通知送信部と、
前記代替先駐車場サーバから所定の支払情報を受信した場合に、所定の回答および前記ユーザに適用される振替割引に関する情報である割引情報を生成し、前記回答と前記割引情報を前記代替元駐車場サーバに送信する回答送信部
を含む管理サーバ。
【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の管理サーバであって、
前記代替元駐車場サーバから駐車場代替利用の予約金の決済に関する情報である予約金決済情報を受信した場合に、前記予約金決済情報の金額が前記管理サーバと、前記代替元駐車場サーバと、前記代替先駐車場サーバの三者に所定の配分で分配されるように予約分配金情報を生成し、前記予約分配金情報を、前記代替元駐車場サーバと前記代替先駐車場サーバに送信する予約分配金情報送信部
を含む管理サーバ。
【請求項5】
ユーザの駐車場利用に関し、他の駐車場への代替利用を必要とする駐車場(以下、代替元駐車場という)の駐車場サーバ(以下、代替元駐車場サーバという)と、代替利用先として指定された駐車場(以下、代替先駐車場という)の駐車場サーバ(以下、代替先駐車場サーバという)と、管理サーバを含む駐車場代替利用システムであって、
前記代替先駐車場サーバは、
前記ユーザが前記代替先駐車場を代替利用した時間の情報である駐車時間情報を送信する駐車時間情報送信部を含み、
前記管理サーバは、
前記駐車時間情報を受信した場合に、前記駐車時間情報を含む支払要求を前記代替元駐車場サーバに送信する支払要求送信部を含み、
前記代替元駐車場サーバは、
前記ユーザが利用した店舗の店舗端末が指定する駐車料金負担の上限時間と前記駐車時間情報に基づいて定まるサービス時間情報と、前記サービス時間情報に基づいて前記店舗端末が生成した決済情報(以下、店舗決済情報という)を送信するサービス時間情報送信部を含み、
前記管理サーバは、
前記サービス時間情報と、前記店舗決済情報を受信した場合に、前記サービス時間情報を前記代替先駐車場サーバに送信するサービス時間情報送信部を含み、
前記代替先駐車場サーバは、
前記駐車時間情報と前記サービス時間情報に基づいて前記代替先駐車場サーバが生成した支払要求に基づき前記ユーザの端末であるユーザ端末が生成した決済情報(以下、ユーザ決済情報という)を送信する決済情報送信部を含み、
前記管理サーバは、
前記ユーザ決済情報を受信した場合に、前記店舗決済情報と前記ユーザ決済情報の金額を合計し、当該合計金額が前記管理サーバと、前記代替元駐車場サーバと、前記代替先駐車場サーバの三者に所定の配分で分配されるように分配金情報を生成し、前記分配金情報を、前記代替元駐車場サーバと前記代替先駐車場サーバに送信する分配金情報送信部を含む
駐車場代替利用システム。
【請求項6】
ユーザの駐車場利用に関し、他の駐車場への代替利用を必要とする駐車場の駐車場サーバ(以下、代替元駐車場サーバという)と、代替利用先として指定された駐車場(以下、代替先駐車場という)の駐車場サーバ(以下、代替先駐車場サーバという)と、各駐車場サーバから、対応する駐車場の満空状況について予め情報を取得する管理サーバを含む駐車場代替利用システムであって、
前記代替元駐車場サーバは、
他の駐車場への代替利用に関する問い合わせを前記管理サーバに送信する問い合わせ送信部を含み、
前記代替先駐車場サーバは、
前記管理サーバから所定の通知を受信した場合に、所定の支払情報を前記管理サーバに送信する支払情報送信部と、
前記ユーザが前記代替先駐車場を代替利用した際の駐車料金に関する決済情報を前記管理サーバに送信する決済情報送信部を含み、
前記管理サーバは、
前記問い合わせを受信した場合に、前記代替先駐車場を指定し、前記所定の通知を前記代替先駐車場サーバに送信する通知送信部と、
前記所定の支払情報を受信した場合に、所定の回答および前記ユーザに適用される振替割引に関する情報である割引情報を生成し、前記回答と前記割引情報を前記代替元駐車場サーバに送信する回答送信部と、
前記決済情報を受信した場合に、前記決済情報の金額が前記管理サーバと、前記代替元駐車場サーバと、前記代替先駐車場サーバの三者に所定の配分で分配されるように分配金情報を生成し、前記分配金情報を、前記代替元駐車場サーバと前記代替先駐車場サーバに送信する分配金情報送信部を含む
駐車場代替利用システム。
【請求項7】
請求項5に記載の駐車場代替利用システムであって、
前記代替元駐車場サーバは、
他の駐車場への代替利用に関する問い合わせを送信する問い合わせ送信部を含み、
前記管理サーバは、
前記問い合わせを受信した場合に、所定の通知を生成して、前記通知を前記代替先駐車場サーバに送信する通知送信部を含み、
前記代替先駐車場サーバは、
前記通知を受信した場合に、所定の支払情報を送信する支払情報送信部を含み、
前記管理サーバは、
前記支払情報を受信した場合に、所定の回答および前記ユーザに適用される振替割引に関する情報である割引情報を生成し、前記回答と前記割引情報を前記代替元駐車場サーバに送信する回答送信部を含む
駐車場代替利用システム。
【請求項8】
請求項5から7の何れかに記載の駐車場代替利用システムであって、
前記代替元駐車場サーバは、
駐車場代替利用の予約金の決済に関する情報である予約金決済情報を送信する予約金決済情報送信部を含み、
前記管理サーバは、
前記予約金決済情報を受信した場合に、前記予約金決済情報の金額が前記管理サーバと、前記代替元駐車場サーバと、前記代替先駐車場サーバの三者に所定の配分で分配されるように予約分配金情報を生成し、前記予約分配金情報を、前記代替元駐車場サーバと前記代替先駐車場サーバに送信する予約分配金情報送信部を含む
駐車場代替利用システム。
【請求項9】
コンピュータを請求項1から4の何れかに記載の管理サーバとして機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の駐車場間において駐車場の代替利用を可能にする管理サーバ、駐車場代替利用システム、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場予約システムの従来技術として例えば非特許文献1がある。非特許文献1の駐車場予約システムによれば、当該システムの運営元会社が経営する駐車場だけでなく、別途契約済みの月極駐車場や個人宅の駐車場などを予約することができ、スタジアムや空港近く、都心部や住宅街など、様々なロケーションで駐車場を予約することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】タイムズ24株式会社、“駐車場をWEB予約!B-TIMES”、[online]、[平成30年10月21日検索]、インターネット〈URL:https://btimes.jp/lp/li/movie.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1の駐車場予約システムを用いて、当該システムの運営元会社の競合他社の駐車場を予約先として紹介することは、当該システムの運営元会社にとってメリットがないと考えられる。しかしながら、ユーザの利便性を真に考慮すれば、競合他社の駐車場を予約先として紹介することも選択肢に入れるべきである。従来は、当事者の利益調整を適切に行う駐車場代替利用の技術的仕組みが考えられていなかったため、駐車場運営会社が競合他社の駐車場を予約先として紹介することは難しかった。
【0005】
そこで本発明では、複数の駐車場間において駐車場を代替利用することができる管理サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の管理サーバは、ユーザの駐車場利用に関し、他の駐車場への代替利用を必要とする駐車場の駐車場サーバ(以下、代替元駐車場サーバという)と、代替利用先として指定された駐車場(以下、代替先駐車場という)の駐車場サーバ(以下、代替先駐車場サーバという)と通信を行う管理サーバであって、分配金情報送信部を含む。
【0007】
分配金情報送信部は、代替先駐車場サーバから、ユーザが代替先駐車場を代替利用した際の駐車料金に関する決済情報を受信した場合に、決済情報の金額が管理サーバと、代替元駐車場サーバと、代替先駐車場サーバの三者に所定の配分で分配されるように分配金情報を生成し、分配金情報を、代替元駐車場サーバと代替先駐車場サーバに送信する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の管理サーバによれば、複数の駐車場間において駐車場を代替利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1の駐車場代替利用システムの構成を示すブロック図。
図2】実施例1のユーザ端末の構成を示すブロック図。
図3】実施例1の駐車場サーバの構成を示すブロック図。
図4】実施例1の管理サーバの構成を示すブロック図。
図5】実施例1の代替利用の予約動作を示すブロック図。
図6】実施例1の代替利用の予約動作を示すシーケンス図。
図7】実施例1の代替利用の予約金分配動作を示すブロック図。
図8】実施例1の代替利用の予約金分配動作を示すシーケンス図。
図9】実施例1の代替利用の店舗を含まない場合の駐車料金分配動作を示すブロック図。
図10】実施例1の代替利用の店舗を含まない場合の駐車料金分配動作を示すシーケンス図。
図11】実施例1の代替利用の店舗を含む場合の動作1を示すブロック図。
図12】実施例1の代替利用の店舗を含む場合の動作1を示すシーケンス図。
図13】実施例1の代替利用の店舗を含む場合の動作2を示すブロック図。
図14】実施例1の代替利用の店舗を含む場合の動作2を示すシーケンス図。
図15】実施例1の代替利用の店舗を含む場合の動作3を示すブロック図。
図16】実施例1の代替利用の店舗を含む場合の動作3を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【実施例1】
【0011】
以下、図1を参照して実施例1の駐車場代替利用システムの構成を説明する。同図に示すように、本実施例の駐車場代替利用システム1は、ユーザが所有するユーザ端末11と、N台(Nは2以上の整数)の駐車場サーバ12、管理サーバ13、店舗端末14を含み、各装置はネットワーク9を介して通信可能に接続されているものとする。N台の駐車場サーバを代表させる場合には駐車場サーバ12と呼称し、個々のサーバを呼び分ける時は、第1駐車場サーバ12-1、…、第n駐車場サーバ12-n、…、第N駐車場サーバ12-Nと呼称するものとする。nは整数かつ1≦n≦Nである。以下、ユーザや各装置について説明する。
【0012】
≪ユーザ≫
本実施例において、ユーザは、駐車場の利用を予め予約するものとする。ユーザはユーザ端末11を用いて、第1駐車場サーバ12-1、…、第n駐車場サーバ12-n、…、第N駐車場サーバ12-Nの何れかににアクセスし、予約を実行するものとする。
【0013】
≪ユーザ端末11≫
ユーザ端末11はユーザが所有する通信機能を有する電子機器であり、例えばスマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット、PDAの類である。ユーザ端末11は、少なくとも第1駐車場サーバ12-1、…、第n駐車場サーバ12-n、…、第N駐車場サーバ12-Nの何れかにアクセス可能であるものとする。
【0014】
図2を参照して本実施例のユーザ端末11の構成を説明する。同図に示すようにユーザ端末11は、予約要求送信部111と、受信部112と、予約金決済情報送信部113と、第1決済要求送信部114と、第1決済情報送信部116と、第2決済要求送信部117と、第2決済情報送信部119と、後述する各ステップの実行に必要なデータを記憶する記憶部1150を含む。
【0015】
≪駐車場サーバ12≫
本実施例において、駐車場サーバ12は、1つの駐車場につき一台ずつ用意されているものとする。詳細には、第1駐車場サーバ12-1は第1駐車場を管理するサーバであり、第n駐車場サーバ12-nは第n駐車場を管理するサーバであり、第N駐車場サーバ12-Nは第N駐車場を管理するサーバであるものとする。なお、この定義は本実施例において説明を簡便にするための定義にすぎない。例えば、第1駐車場サーバ12-1をA駐車場運営会社が運営する全ての駐車場を管理するサーバとし、第2駐車場サーバ12-2をB駐車場運営会社が運営する全ての駐車場を管理するサーバとし、…駐車場サーバのそれぞれが対応する駐車場運営会社によって運営されている複数の駐車場の全てを管理することとしてもよい。
【0016】
なお本実施例においてユーザは当初、第1駐車場サーバ12-1にアクセスし、第1駐車場の予約を行おうとしたが、第1駐車場がユーザの所望する日時に満車である、あるいは改装工事期間中である、…などの理由により、第1駐車場の予約ができなかったものとする。この場合、第1駐車場サーバ12-1は、ユーザの希望日時に予約処理を行えないため、他の駐車場への代替利用を必要とする駐車場の駐車場サーバに該当する。このような駐車場、駐車場サーバをそれぞれ代替元駐車場、代替元駐車場サーバと呼称する。従って、本実施例においては、第1駐車場=代替元駐車場であり、第1駐車場サーバ12-1=代替元駐車場サーバであるものとする。
【0017】
本実施例では、ユーザの希望日時に予約処理を行えなかった第1駐車場の代替利用先として第n駐車場が指定されたものとする。代替利用先として指定された駐車場、駐車場サーバをそれぞれ、代替先駐車場、代替先駐車場サーバと呼称する。従って、本実施例においては、第n駐車場=代替先駐車場であり、第n駐車場サーバ12-n=代替先駐車場サーバであるものとする。
【0018】
図3を参照して本実施例の駐車場サーバ12の構成を説明する。同図に示すように駐車場サーバ12は、受信部121と、問い合わせ送信部122と、支払情報送信部124と、回答送信部126と、予約金決済情報送信部128と、第1支払要求送信部1212と、第1決済情報送信部1214と、駐車時間情報送信部1218と、第2支払要求送信部1220と、サービス時間情報送信部1222と、第3支払要求送信部1224と、第2決済情報送信部1226と、後述する各ステップの実行に必要なデータを記憶する記憶部1250を含む。
【0019】
≪管理サーバ13≫
本実施例において、管理サーバ13は、複数の駐車場(第1駐車場、…、第n駐車場、…、第N駐車場)間、または複数の駐車場事業者間において、駐車場の代替利用を統括するサーバであり、代替元駐車場サーバと代替先駐車場サーバと管理サーバ13の間において、予め決められたルールに則り、駐車場代替利用の予約金や駐車料金の分配を実行するサーバである。
【0020】
図4を参照して本実施例の管理サーバ13の構成を説明する。同図に示すように管理サーバ13は、受信部131と、通知送信部132と、回答送信部134と、予約分配金情報送信部136と、第1分配金情報送信部138と、支払要求送信部1310と、サービス時間情報送信部1312と、第2分配金情報送信部1314と、後述する各ステップの実行に必要なデータを記憶する記憶部1350を含む。
【0021】
≪店舗端末14≫
本実施例において、店舗端末14は、所定の店舗が管理する端末であり、前述のユーザが所定の店舗を利用した度合い(支払金額など)に基づき、ユーザの駐車料金の一部を肩代わりする端末である。本実施例において店舗端末14は、第1駐車場と提携しており、第1駐車場サーバ12-1を介して、ユーザの駐車料金の一部を肩代わりする処理を実行するものとする。
【0022】
店舗端末14内の構成については図示を省略する。
【0023】
<予約動作>
以下、図5図6を参照して、本実施例の駐車場代替利用システム1の予約動作について説明する。
【0024】
まず、ユーザ端末11の予約要求送信部111は、ユーザの操作に基づき、第1駐車場の予約を要求する予約要求を生成し、当該予約要求を第1駐車場サーバ12-1に送信する(S111)。
【0025】
第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、予約要求を受信する(S121)。前述したように、第1駐車場はユーザの所望する日時に満車あるいは改装工事期間中などの理由により、ユーザの所望する日時の予約は不可能であるものとする。そこで第1駐車場サーバ12-1の問い合わせ送信部122は、他の駐車場への代替利用に関する問い合わせを、管理サーバ13に送信する(S122)。
【0026】
管理サーバ13の受信部131は、問い合わせを受信する(S131)。管理サーバ13の通知送信部132は、問い合わせを受信した場合に、所定の通知を生成して、通知を代替先駐車場サーバに該当する第n駐車場サーバ12-nに送信する(S132)。管理サーバ13は、各駐車場(第1駐車場、…、第n駐車場、…、第N駐車場)の満空状況について、各駐車場サーバ(第1駐車場サーバ12-1、…、第n駐車場サーバ12-n、…、第N駐車場サーバ12-N)から情報を取得しており、代替先駐車場となり得る駐車場のうちから代替先駐車場を指定することができるものとする。代替先駐車場の候補が複数ある場合、管理サーバ13は、代替元駐車場と距離が最も近い候補を代替先駐車場として指定してもよい。また、所定の通知は、例えば代替元駐車場から駐車場代替利用の依頼が来ていることを説明する情報、依頼を受けるために必要な手数料、分配金の説明などを記載した通知としてもよい。
【0027】
次に、第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、通知を受信する(S123)。第n駐車場サーバ12-nの支払情報送信部124は、通知を受信した場合に、所定の支払情報fee1を送信する(S124)。所定の支払情報fee1とは、例えば管理サーバ13に対する接続料、手数料であってもよい。
【0028】
管理サーバ13の受信部131は、支払情報fee1を受信する(S133)。管理サーバ13の回答送信部134は、支払情報fee1を受信した場合に、所定の回答およびユーザに適用される振替割引に関する情報である割引情報を生成し、回答と割引情報を第1駐車場サーバ12-1に送信する(S134)。回答は、第n駐車場サーバ12-nが依頼を受諾し、該当の予約は第n駐車場の予約に代替されたことなどを通知する内容であってもよい。また割引情報は、駐車場の代替が発生していることによりユーザに生ずる手間を補償する目的であり、例えば駐車料金の1/10としてもよいし、一律の金額(例えば100円)としてもよい。
【0029】
第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、回答と割引情報を受信する(S125)。第1駐車場サーバ12-1の回答送信部126は、回答と割引情報をユーザ端末11に送信する(S126)。
【0030】
ユーザ端末11の受信部112は、回答と割引情報を受信する(S112)。
【0031】
<予約金分配動作>
以下、図7図8を参照して、本実施例の駐車場代替利用システム1の予約金分配動作について説明する。
【0032】
まず、ユーザ端末11の予約金決済情報送信部113は、駐車場代替利用の予約金の決済に関する情報である予約金決済情報book_feeを第1駐車場サーバ12-1に送信する(S113)。なお、同図に破線で示すように、ユーザ端末11の代わりにユーザが利用する店舗の店舗端末14が予約金の支払いを肩代わりし、予約金決済情報book_feeを第1駐車場サーバ12-1に送信してもよい。
【0033】
第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、予約金決済情報book_feeを受信する(S127)。第1駐車場サーバ12-1の予約金決済情報送信部128は、予約金決済情報book_feeを、管理サーバ13に送信する(S128)。
【0034】
管理サーバ13の受信部131は、予約金決済情報book_feeを受信する(S135)。管理サーバ13の予約分配金情報送信部136は、予約金決済情報book_feeを受信した場合に、予約金決済情報book_feeの金額が管理サーバ13と、第1駐車場サーバ12-1と、第n駐車場サーバ12-nの三者に所定の配分で分配されるように予約分配金情報を生成し、予約分配金情報を、第1駐車場サーバ12-1と第n駐車場サーバ12-nに送信する(S136)。例えば、代替元駐車場に対する分配比率をp1、代替先駐車場に対する分配比率をp2、管理サーバに対する分配比率をp3とする(ただし、p1+p2+p3=1)。この場合、第1駐車場サーバ12-1への予約分配金は、book_fee*p1、第n駐車場サーバ12-nへの予約分配金は、book_fee*p2、管理サーバ13への予約分配金(手数料、接続料)は、book_fee*p3となる。
【0035】
第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、予約分配金情報(取り分であるbook_fee*p1を含む情報)を受信する(S129)。同様に、第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、予約分配金情報(取り分であるbook_fee*p2を含む情報)を受信する(S1210)。
【0036】
<店舗を含まない場合の駐車料金分配動作>
以下、図9図10を参照して、本実施例の駐車場代替利用システム1の店舗を含まない場合の駐車料金分配動作について説明する。
【0037】
まず、ユーザ端末11の第1決済要求送信部114は、決済要求を生成し、第n駐車場サーバ12-nに送信する(S114)。ステップS114は、ユーザが代替利用した第n駐車場の駐車料金の精算を行おうとしている場面に相当する。
【0038】
第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、決済要求を受信する(S1211)。第n駐車場サーバ12-nの第1支払要求送信部1212は、決済要求を受信した場合に、駐車場の利用時間と、単位時間当たりの駐車料金に基づいて、請求額を計算し、当該請求額を含む支払要求を生成して、ユーザ端末11に送信する(S1212)。
【0039】
ユーザ端末11の受信部112は、支払要求を受信する(S115)。ユーザ端末11の第1決済情報送信部116は、支払要求を受信した場合に、第n駐車場を代替利用した際の駐車料金に関する決済情報C1を生成し、第n駐車場サーバ12-nに送信する(S116)。
【0040】
第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、決済情報C1を受信する(S1213)。第n駐車場サーバ12-nの第1決済情報送信部1214は、決済情報C1を管理サーバ13に送信する(S1214)。
【0041】
管理サーバ13の受信部131は、決済情報C1を受信する(S137)。管理サーバ13の第1分配金情報送信部138は、決済情報C1を受信した場合に、決済情報C1の金額が管理サーバ13と、第1駐車場サーバ12-1と、第n駐車場サーバ12-nの三者に所定の配分で分配されるように分配金情報を生成し、分配金情報を、第1駐車場サーバ12-1と第n駐車場サーバ12-nに送信する(S138)。例えば、代替元駐車場に対する分配比率をp1、代替先駐車場に対する分配比率をp2、管理サーバに対する分配比率をp3とする(ただし、p1+p2+p3=1)。この場合、第1駐車場サーバ12-1への分配金は、C1*p1、第n駐車場サーバ12-nへの分配金は、C1*p2、管理サーバ13への分配金(手数料、接続料)は、C1*p3となる。
【0042】
第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、分配金情報(取り分であるC1*p2を含む情報)を受信する(S1215)。同様に、第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、分配金情報(取り分であるC1*p1を含む情報)を受信する(S1216)。
【0043】
<店舗を含む場合の動作1>
以下、図11図12を参照して、本実施例の駐車場代替利用システム1の店舗を含む場合の動作1について説明する。
【0044】
まず、ユーザ端末11の第2決済要求送信部117は、決済要求を生成し、第n駐車場サーバ12-nに送信する(S117)。ステップS117は、ユーザが代替利用した第n駐車場の駐車料金の精算を行おうとしている場面に相当する。
【0045】
第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、決済要求を受信する(S1217)。第n駐車場サーバ12-nの駐車時間情報送信部1218は、決済要求を受信した場合に、ユーザが第n駐車場を代替利用した時間の情報である駐車時間情報z(hr)を生成し、管理サーバ13に送信する(S1218)。
【0046】
管理サーバ13の受信部131は、駐車時間情報z(hr)を受信する(S139)。管理サーバ13の支払要求送信部1310は、駐車時間情報z(hr)を受信した場合に、駐車時間情報z(hr)を含む支払要求を第1駐車場サーバ12-1に送信する(S1310)。
【0047】
第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、支払要求(zを含む)を受信する(S1219)。第1駐車場サーバ12-1の第2支払要求送信部1220は、支払要求(zを含む)を受信した場合に、支払要求(zを含む)を店舗端末14に送信する(S1220)。
【0048】
店舗端末14は、支払要求(zを含む)を受信する(S141)。
【0049】
<店舗を含む場合の動作2>
以下、図13図14を参照して、本実施例の駐車場代替利用システム1の店舗を含む場合の動作2について説明する。
【0050】
店舗端末14は、支払要求(zを含む)を受信した場合に、店舗端末14が指定する駐車料金負担の上限時間xと駐車時間情報zに基づいて定まるサービス時間情報(z or x)と、サービス時間情報に基づく決済情報(C2 or C3、以下、店舗決済情報と呼称する)を生成し、第1駐車場サーバ12-1に送信する(S142)。上限時間xは、ユーザが該当する店舗を利用した度合い(例えば支払金額など)に基づき決定される。例えばユーザが3000円以上店舗に支払った場合、上限時間x=2時間とし、ユーザが5000円以上店舗に支払った場合、上限時間x=4時間としてもよい。サービス時間情報は、z≦xの場合には、実際の利用時間であるz時間とされ、それ以外(z>x)の場合には、上限時間であるx時間とされる。店舗決済情報は、z≦xの場合には、z*fee2=C2となる一方、それ以外(z>x)の場合には、x*fee2=C3となる。なお、fee2は、店舗と第1駐車場の取り決めによる単位時間当たりの駐車料金である。
【0051】
第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、サービス時間情報(z or x)と、店舗決済情報(C2 or C3)を受信する(S1221)。第1駐車場サーバ12-1のサービス時間情報送信部1222は、サービス時間情報(z or x)と、店舗決済情報(C2 or C3)を管理サーバ13に送信する(S1222)。
【0052】
管理サーバ13の受信部131は、サービス時間情報(z or x)と、店舗決済情報(C2 or C3)を受信する(S1311)。管理サーバ13のサービス時間情報送信部1312は、サービス時間情報(z or x)と、店舗決済情報(C2 or C3)を受信した場合に、サービス時間情報(z or x)を第n駐車場サーバ12-nに送信する(S1312)。
【0053】
第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、サービス時間情報(z or x)を受信する(S1223)。第n駐車場サーバ12-nの第3支払要求送信部1224は、駐車時間情報zとサービス時間情報(z or x)に基づいて支払要求を生成して、ユーザ端末11に送信する(S1224)。支払要求額は、駐車時間情報zとサービス時間情報(z or x)の差分をy(hr)とし、y(hr)*fee3=C4とされる。駐車時間情報とサービス時間情報が等しい場合には、y(hr)=0であるため、C4=0である。
【0054】
ユーザ端末11の受信部112は、支払要求を受信する(S118)。ユーザ端末11の第2決済情報送信部119は、支払要求に基づき決済情報(C4、以下、ユーザ決済情報と呼称する)を生成し、第n駐車場サーバ12-nに送信する(S119)。
【0055】
第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、ユーザ決済情報(C4)を受信する(S1225)。第n駐車場サーバ12-nの第2決済情報送信部1226は、ユーザ決済情報(C4)を管理サーバ13に送信する(S1226)。
【0056】
管理サーバ13の受信部131は、ユーザ決済情報(C4)を受信する(S1313)。
【0057】
<店舗を含む場合の動作3>
以下、図15図16を参照して、本実施例の駐車場代替利用システム1の店舗を含む場合の動作3について説明する。
【0058】
管理サーバ13の第2分配金情報送信部1314は、ユーザ決済情報(C4)を受信した場合に、店舗決済情報(C2 or C3)とユーザ決済情報(C4)の金額を合計し、合計金額が管理サーバ13と、代替元駐車場サーバである第1駐車場サーバ12-1と、代替先駐車場サーバである第n駐車場サーバ12-nの三者に所定の配分で分配されるように分配金情報を生成し、分配金情報を、第1駐車場サーバ12-1と第n駐車場サーバ12-nに送信する(S1314)。例えば、代替元駐車場に対する分配比率をp1、代替先駐車場に対する分配比率をp2、管理サーバに対する分配比率をp3とする(ただし、p1+p2+p3=1)。この場合、第1駐車場サーバ12-1への分配金は、(C2+C4)*p1または(C3+C4)*p1、第n駐車場サーバ12-nへの分配金は、(C2+C4)*p2または(C3+C4)*p2、管理サーバ13への分配金(手数料、接続料)は、(C2+C4)*p3または(C3+C4)*p3となる。
【0059】
第n駐車場サーバ12-nの受信部121は、分配金情報((C2+C4)*p2または(C3+C4)*p2)を受信する(S1227)。
【0060】
第1駐車場サーバ12-1の受信部121は、分配金情報((C2+C4)*p1または(C3+C4)*p1)を受信する(S1228)。
【0061】
このように、本実施例の管理サーバ13、駐車場代替利用システム1によれば、駐車予約を受け付けできない代替元駐車場と駐車予約を受け付け可能な代替先駐車場の間におけるスムーズな代替利用が可能となる。また、本実施例の管理サーバ13、駐車場代替利用システム1によれば、代替利用の予約金や駐車料金を予め定めたレートで三者に分配することができるため、各駐車場は、満車や空車による顧客獲得機会の損失を防止することができ、安定した駐車場運営を実現できる。また、本実施例の管理サーバ13、駐車場代替利用システム1によれば、店舗端末14は通常通りのサービスを行うだけで、上記の適切な分配を行うことができるため、店舗側にシステム導入のコストや手間がかからない。
【0062】
<補記>
本発明の装置は、例えば単一のハードウェアエンティティとして、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、ハードウェアエンティティの外部に通信可能な通信装置(例えば通信ケーブル)が接続可能な通信部、CPU(Central Processing Unit、キャッシュメモリやレジスタなどを備えていてもよい)、メモリであるRAMやROM、ハードディスクである外部記憶装置並びにこれらの入力部、出力部、通信部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置の間のデータのやり取りが可能なように接続するバスを有している。また必要に応じて、ハードウェアエンティティに、CD-ROMなどの記録媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けることとしてもよい。このようなハードウェア資源を備えた物理的実体としては、汎用コンピュータなどがある。
【0063】
ハードウェアエンティティの外部記憶装置には、上述の機能を実現するために必要となるプログラムおよびこのプログラムの処理において必要となるデータなどが記憶されている(外部記憶装置に限らず、例えばプログラムを読み出し専用記憶装置であるROMに記憶させておくこととしてもよい)。また、これらのプログラムの処理によって得られるデータなどは、RAMや外部記憶装置などに適宜に記憶される。
【0064】
ハードウェアエンティティでは、外部記憶装置(あるいはROMなど)に記憶された各プログラムとこの各プログラムの処理に必要なデータが必要に応じてメモリに読み込まれて、適宜にCPUで解釈実行・処理される。その結果、CPUが所定の機能(上記、…部、…手段などと表した各構成要件)を実現する。
【0065】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記実施形態において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
【0066】
既述のように、上記実施形態において説明したハードウェアエンティティ(本発明の装置)における処理機能をコンピュータによって実現する場合、ハードウェアエンティティが有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記ハードウェアエンティティにおける処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0067】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM(Random Access Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP-ROM(Electronically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
【0068】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0069】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0070】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、ハードウェアエンティティを構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16