(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-22
(45)【発行日】2022-08-30
(54)【発明の名称】飲料容器の蓋アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B65D 47/12 20060101AFI20220823BHJP
B65D 47/06 20060101ALI20220823BHJP
B65D 47/32 20060101ALI20220823BHJP
B65D 47/26 20060101ALI20220823BHJP
B65D 53/02 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
B65D47/12 100
B65D47/06 110
B65D47/32 200
B65D47/26 120
B65D53/02
(21)【出願番号】P 2020564589
(86)(22)【出願日】2019-03-26
(86)【国際出願番号】 US2019023975
(87)【国際公開番号】W WO2019221821
(87)【国際公開日】2019-11-21
【審査請求日】2020-11-17
(32)【優先日】2018-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518156163
【氏名又は名称】ヘレン オブ トロイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】マーティン マッチ
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0122090(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0168441(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0050844(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0115977(US,A1)
【文献】特表2011-507771(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0253397(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/12
B65D 47/06
B65D 47/32
B65D 47/26
B65D 53/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器のための蓋アセンブリであって、前記蓋アセンブリは、
飲料開口部を有する頂部と、
飲料経路開口部を有する底部と、
前記頂部
と接続可能でありかつ前記底部に
螺着されたプランジャとを備え、
前記プランジャが前記頂部及び前記底部に接続されると、前記プランジャを回転軸線と平行な方向に移動させるために、前記頂部が前記底部に対して前記回転軸線を中心として回転可能であり、
前記蓋アセンブリは、
前記蓋アセンブリが取り付けられた関連する飲料容器内の流体が前記プランジャの周囲を流れて前記飲料開口部を通って流れることができる、開放位置と、
前記蓋アセンブリが接続された関連する飲料容器内の流体が前記飲料開口部を通って流れることが前記プランジャによって阻止される、閉鎖位置と、
前記回転軸線と平行な方向に前記底部に対して前記頂部を移動させることによって前記頂部が前記底部から取り外し可能である、ロック解除位置とに移動可能である、飲料容器のための蓋アセンブリ。
【請求項2】
前記頂部が
最初に前記底部から取り外されると
き、
前記プランジャは前記底部に螺着されたままであり、次いで、前記プランジャを前記回転軸線と平行な方向に前記底部に対して移動させることによって、前記プランジャは前記底部から取り外し可能である、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項3】
前記頂部が
最初に前記底部から取り外されると
き、
前記プランジャは前記底部に螺着されたままであり、次いで、前記プランジャを前記底部に対して前記回転軸線を中心に回転させて前記プランジャを前記回転軸線に平行な方向に前記底部に対して移動させることによって、前記プランジャは前記底部から取り外し可能である、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項4】
前記頂部は、前記閉鎖位置から前記開放位置に向かって第1の方向に回転し、前記頂部は、前記閉鎖位置から前記ロック解除位置に向かって第2の反対方向に回転する、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項5】
前記頂部は、前記底部及び前記プランジャから取り外し可能であり、前記頂部は、第1の向きと、前記頂部が前記第1の向きから180度回転させられた第2の向きで、前記底部及び前記プランジャに接続可能である、請求項4に記載の蓋アセンブリ。
【請求項6】
前記底部は通気経路開口部を有し、前記頂部は通気開口部を有し、前記通気開口部は、前記開放位置にあるときに前記通気経路開口部と位置合わせされ、前記通気開口部は、前記閉鎖位置にあるときに前記通気経路開口部からオフセットしている、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項7】
前記底部は、前記回転軸線の周りの前記飲料経路開口部と同じ構成を有し、かつ前記飲料経路開口部から180度オフセットした、通気経路開口部を有する、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項8】
前記蓋アセンブリは、前記頂部及び前記底部の一方においてタブと、前記頂部及び前記底部の他方において、トラック
を画定しかつ前記トラックに形成された切欠部を
有する
、フランジとをさらに備え、
前記タブは、前記底部から前記頂部の選択的な取り付け及び取り外しを可能にするために、前記切欠部を通過するように構成されており、
前記タブは、また、前記頂部が前記底部と接続されているときに前記トラック内に捕捉されるように構成されている、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項9】
前記蓋アセンブリは、前記頂部及び前記底部の一方において移動限界部をさらに備え、前記タブは、前記蓋アセンブリが前記閉鎖位置にあるときに閉鎖位置移動限界部と係合し、前記タブは、前記閉鎖位置から前記ロック解除位置に向かって移動するときに前記閉鎖位置移動限界部を乗り越える、請求項8に記載の蓋アセンブリ。
【請求項10】
前記蓋アセンブリは、前記プランジャの上側密封面と前記底部の下側密封面の一方における隆起部をさらに有し、前記隆起部が前記飲料経路開口部を包囲する、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項11】
前記底部は通気路開口部を有し、前記隆起部は前記通気路開口部を包囲する、請求項10に記載の蓋アセンブリ。
【請求項12】
前記蓋アセンブリは、
前記プランジャとは別個でありかつ前記プランジャの上面に
配置されたプランジャシールをさらに備
える、請求項
1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項13】
前記底部は、前記回転軸線と同軸の中央開口部を有し、前記プランジャは、前記中央開口部を通って延在するステムを有し、前記ステムは、前記プランジャを前記頂部と接続させるように前記頂部と係合する、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項14】
前記ステムは、ステム傾斜路を有し、前記底部は、前記中央開口部において底部傾斜路を有し、前記ステム傾斜路は、前記頂部が前記底部に対して回転するときに前記プランジャを前記回転軸線と平行な方向に移動させるように、前記底部傾斜路と協働する、請求項13に記載の蓋アセンブリ。
【請求項15】
前記頂部は延長部を有し、前記ステムは、前記プランジャを前記頂部と接続するように前記延長部を受け入れる頂部コネクタ開口部を有する、請求項14に記載の蓋アセンブリ。
【請求項16】
前記蓋アセンブリは、前記底部において上側シールをさらに備え、前記上側シールは、前記頂部が前記閉鎖位置にあるときに、前記飲料開口部を閉鎖するように前記頂部に対して密封する、請求項1に記載の蓋アセンブリ。
【請求項17】
前記底部は通気経路開口部を有し、前記頂部は通気開口部を有し、前記通気開口部は、前記頂部が前記開放位置にあるときに前記通気経路開口部と位置合わせされ、前記通気開口部は、前記頂部が前記閉鎖位置にあるときに前記通気経路開口部からオフセットし、前記上側シールは、前記頂部が前記閉鎖位置にあるときに前
記頂部に対して密封して前記通気開口部を閉鎖する、請求項16に記載の蓋アセンブリ。
【請求項18】
前記上側シールは、前記回転軸線が属する平面の両側で対称である、請求項17に記載の蓋アセンブリ。
【請求項19】
飲料容器のための蓋アセンブリであって、前記蓋アセンブリは、
飲料開口部を有する頂部と、
飲料経路開口部を有する底部と、
前記頂部及び前記底部に接続可能なプランジャとを備え、
前記プランジャが前記頂部及び前記底部に接続されると、前記プランジャを回転軸線と平行な方向に移動させるために、前記頂部が前記底部に対して前記回転軸線を中心として回転可能であり、
前記蓋アセンブリは、
前記蓋アセンブリが取り付けられた関連する飲料容器内の流体が前記プランジャの周囲を流れて前記飲料開口部を通って流れることができる、開放位置と、
前記蓋アセンブリが接続された関連する飲料容器内の流体が前記飲料開口部を通って流れることが前記プランジャによって阻止される、閉鎖位置と、
前記回転軸線と平行な方向に前記底部に対して前記頂部を移動させることによって前記頂部が前記底部から取り外し可能である、ロック解除位置とに移動可能であり、
前記頂部は、前記閉鎖位置から前記開放位置に向かって第1の方向に回転し、前記頂部は、前記閉鎖位置から前記ロック解除位置に向かって第2の反対方向に回転する、飲料容器のための蓋アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器の蓋アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料容器又は飲物容器の蓋は、容器内の飲物の温度を維持するのに役立ち、また、使用中に容器から飲物がこぼれる可能性を減少させる。このような飲料容器の蓋の多くは、選択的に開閉できる飲料開口部を備えている。飲料開口部は、ボタンを押し下げて飲料開口部の下のバルブを開くことによって開閉することができる。飲料開口部を開閉するために前後に回動する二次蓋が設けられることが多い。また、飲料開口部を開閉するためにスライド式の二次蓋が設けられる。容器内の飲物の温度をさらに維持することを助けるとともに、飲料容器の蓋の洗浄性を助けることができるように、飲料容器の蓋を改良されうる。
【発明の概要】
【0003】
上記に鑑みて、飲料容器用の蓋アセンブリは、頂部と底部とプランジャとを有する。頂部は飲料開口部を有する。底部は飲料経路開口部を有する。プランジャが頂部及び底部に接続されると、プランジャを回転軸線と平行な方向に移動させるために、頂部が底部に対して回転軸線を中心として回転可能であり、蓋アセンブリは、蓋アセンブリが取り付けられた関連する飲料容器内の流体がプランジャの周囲を流れて飲料開口部を通って流れることができる、開放位置と、蓋アセンブリが接続された関連する飲料容器内の流体が飲料開口部を通って流れることがプランジャによって阻止される、閉鎖位置と、回転軸線と平行な方向に底部に対して頂部を移動させることによって頂部が底部から取り外し可能である、ロック解除位置とに移動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】
図1は、飲料容器用の蓋アセンブリの分解図である。
【
図2】
図2は、開放位置に組み立てたときの
図1の蓋アセンブリの斜視図である。
【
図3】
図3は、閉鎖位置に組み立てられたときの
図1の蓋アセンブリの斜視図である。
【
図4】
図4は、
図1の蓋アセンブリの底部の上側の斜視図であり、上側シールが底部と接続されている様子を示している。
【
図5】
図5は、
図1の蓋アセンブリの底部の下側の斜視図である。
【
図6】
図6は、
図1の蓋アセンブリの頂部の下側の斜視図である。
【
図7】
図7は、開放位置にある
図1の蓋アセンブリの断面図である。
【
図8】
図8は、蓋アセンブリの洗浄のための
図1の蓋アセンブリの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1を参照すると、蓋アセンブリ10は、底部12と、頂部14と、プランジャ16とを有する。蓋アセンブリ10は、また、上側シール18とプランジャシール20とを有するものとして描かれている。頂部14は底部12に対して回転軸線22を中心に回転し、
図2に示されている開放位置と
図3に示されている閉鎖位置との間で蓋アセンブリ10を移動させる。頂部14を底部12に対して回転させることで、プランジャ16を底部12に対して回転軸線22と平行な方向に移動させる。開放位置にあるとき、蓋アセンブリ10が取り付けられた容器内にある液体は、使用者によって飲まれるように蓋アセンブリ10を通過することができる。閉鎖位置にあるとき、容器内の飲物は、蓋アセンブリ10を通って移動することが妨げられる。
【0006】
図4により明確に分かるように、底部12は、図示された実施形態においては円筒形である下側壁部分30を有する。ストラップコネクタ32は、ストラップが蓋アセンブリ10と接続することができるように、下側壁部分30から外方に延びている。肩部34は、下側壁部分30から内方に延び、また、蓋アセンブリ10の中心軸線でもある回転軸線22に対して垂直に配置される。上側壁部分38は、下側壁部分30と比較してわずかに直径が縮小され、肩部34から上方に延びる。
【0007】
2つのフランジ42が上側壁部分38に設けられており、2つのフランジ42の各々の端部が互いに円周方向に離間して2つの切欠部44を画定する。また、各フランジ42は、肩部34と連動してトラック46を画定している。各トラック46は、それぞれの切欠部44で始まり、底部12に対する頂部14の回転運動を制限するために一端で閉じられている。底部12は複数の移動限界部を有し、これら移動限界部は、頂部14と協働するそれぞれのフランジ42によってそれぞれ画定される、ロック解除位置移動限界部50と開放位置移動限界部52とを有する。複数のフランジ42の一方におけるロック解除位置移動限界部50は、複数のフランジ42の他方におけるロック解除位置移動限界部50から180度離間している。同様に、複数のフランジ42の一方における開放位置移動限界部52は、
図4の他方のフランジ42における開放位置移動限界部52から180度離間している(
図1参照)。底部12は、また、閉鎖位置移動限界部56を各々が画定する2つの突起54を有する。各突起54及び各閉鎖位置移動限界部56は、他方の突起54及び各閉鎖位置移動限界部56から180度離間している。2つのスロット58は、上側壁部分38を貫通して延在する。各スロット58は円周方向において各突起54と位置合わせされており、各突起54の下方に配置されており、以下でより詳細に説明するように、特定の状況下で頂部14が底部12に対して回転される時に突起54及び上側壁部分38が内側に移動することができる。
【0008】
図4は、底部12と接続された上側シール18を示す。底部12は、上側シール18を底部12に取り付けるために上側シール18を受け入れる、
図1においてより明確に見える上側シール凹部72を画定するプラットフォーム70を有する。上側シール18は、例えば食品等級のシリコーンなどの可撓性材料から作られており、これにより、上側シール18を摩擦嵌めを介して上側シール凹部72内に保持することができる。複数の経路開口部74は、プラットフォーム70を通って延び、底部12に対する頂部14の向きに応じて、各経路開口部は、通気経路開口部として又は飲料経路開口部として作用することができる。これら経路開口部74の各々は同じ構成を有し、それらは回転軸線22を中心として互いに180度オフセットしている。経路開口部74はさらに、必要に応じて、はるかに大きくすることができる。これは、プランジャ16が底部12に対して密封することができるからである。プラットフォーム70は、回転軸線22に垂直である上面76であって、上側シール18が上側シール凹部72内に受け入れられたときに上側シール18の上面78と略同一平面上にある上面76を画定する。
図5を参照すると、プラットフォーム70は、プランジャ16及びプランジャシール20と協働するときに密封面として作用する下面82も有する。隆起部84が、下面82に設けられており、下面82から下方に延びている。隆起部84は、図示の実施形態では円形であり、いくつかの経路開口部74の各々を包囲するか又は外接させる。ねじ山86は、底部12及び蓋アセンブリ10がねじ山付きの口部を有する容器と接続するように、下側壁部分30の内部に設けることができる。蓋アセンブリ10は、他の従来の方法で容器と接続することができる。
【0009】
底部12は、また、プラットフォーム70を貫通して延在しかつ回転軸線22と同軸である中央開口部90を有する。底部12は、さらに、中央開口部90の内部に設けられた底部傾斜路92を有する。2つの底部傾斜路92が描かれているが、2つより少ないか又は2つより多くの数を設けることができる。底部傾斜路92は、頂部14の底部12に対する回転で、回転軸線22と平行な方向に底部12に対してプランジャ16を移動させるように、プランジャ16と協働する。各底部傾斜路92には、それぞれの回転停止限界部96が設けられている。回転停止限界部96に隣接する各底部傾斜路92は、水平部分98を有する。
【0010】
図6を参照すると、頂部14は、図示の実施形態では円筒形である外側壁110を有する。頂部14は、また、外側壁110から半径方向内側にオフセットしている内側壁112を有する。外側壁110と内側壁112は回転軸線22と同心である。また、頂部14は、外側壁110によって包囲されたカバー部114を有する。環状凹部116が、外側壁110と内側壁112との間に設けられ、さらに、外側壁110と内側壁112との間のカバー部114の外側底部118によって画定される。頂部14が底部12と接続されると、上側壁部分38は環状凹部116内に受け入れられる。カバー部114は、さらに、頂部14の最下面である中間下面122を有する。中間下面122は環状であり、中間下面122から上方に凹んだ中央下面124を包囲している。周縁隆起部126は、中間下面122の周囲に隣接して中間下面122から下方に延びている。周縁隆起部126は、蓋アセンブリ10が組み立てられるときに上側シール18と係合する。
【0011】
頂部14は、中間下面122からカバー部114を通ってカバー部114の上面134(
図1)まで延びる飲料開口部132を有する。頂部14は、中間下面122からカバー部114を通って上面134まで延びる通気開口部136も有する。飲料開口部132は、通気開口部136よりも大きく、底部12の各経路開口部74と寸法が類似している。飲料開口部132の中心は、通気開口部136の中心から180度オフセットしている。頂部14は、さらに、中央下面124から下方に延びる延長部138を有する。延長部138は、頂部14をプランジャ16と接続させるように底部12の中央開口部90を貫通して延在している。
【0012】
頂部14は、さらに、各々の端部が互いに180度オフセットした2つのタブ150を有する。各タブ150は、外側壁110から内方に延びており、頂部14の底部12に対する回転運動を制限するように底部12の移動限界部50、52、56と協働する。各タブ150は、頂部14の底部12への選択的な取り付け及び取り外しを可能にするように、底部12のそれぞれの切欠部44内に受け入れられるように構成されている。各タブ150は、また、頂部14が底部12と接続されているときに、フランジ42と肩部34との間でトラック46に捕捉されるように構成されている。
【0013】
各タブ150は、第1端移動限界部152と、中間移動限界部154と、第2端移動限界部156とを有している。上述のように、頂部14は、底部12に対して回転軸線22を中心として回転し、蓋アセンブリ10を開放位置と閉鎖位置との間で移動させる。頂部14は、底部12に対してロック解除位置にも回転することができる。各第1端移動限界部152は、頂部14が閉鎖位置にあるときにそれぞれの閉鎖位置移動限界部56に接触する。各第1端移動限界部152は、頂部14がロック解除位置にあるときにそれぞれのロック解除位置移動限界部50に接触する。各タブ150は、閉鎖位置からロック解除位置に向かって移動するときにそれぞれの閉鎖位置移動限界部56を乗り越える。各突起54の下方に位置決めされた複数のスロット58によって、頂部14が閉鎖位置からロック解除位置に向かって底部12に対して回転されるとき、突起54及び上側壁部分38が内方に移動することができる。頂部14がロック解除位置にあるとき、回転軸線22に沿って頂部14を底部12から離れて軸線方向に移動させるときに各タブ150がそれぞれの切欠部44を通って移動するように、各タブ150がそれぞれの切欠部44と位置合わせされるので、頂部14を底部12から取り外すことができる。各中間移動限界部154は、頂部14がロック解除位置にあるときに、それぞれの閉鎖位置移動限界部56に接触する。各第2端移動限界部156は、頂部14が開放位置にあるときに、それぞれの開放位置移動限界部52に接触する。
【0014】
頂部14は、底部12に対して回転軸線22を中心に回転し、飲料開口部132が飲料経路開口部として作用する経路開口部74と位置合わせされた開放位置と、飲料開口部132が飲料経路開口部として作用する経路開口部74からオフセットしている閉鎖位置との間で、蓋アセンブリ10を移動させる。また、通気開口部136は、頂部14が開放位置にあるときに通気経路開口部として作用する経路開口部74と位置合わせされ、通気開口部136は、頂部14が閉鎖位置にあるときに通気経路開口部として作用する経路開口部74からオフセットしている。頂部14は、閉鎖位置から開放位置に向かって第1の方向、例えば時計回りの方向に回転する。頂部14は、閉鎖位置からロック解除位置に向かって、第2の方向、例えば反時計回りの方向に回転する。
【0015】
図1に戻って参照すると、上側シール18は、図示の実施形態では円形である外側部分170を有する。上側シール18は、図示の実施例では同じく円形である内側部分172を更に有する。外側部分170及び内側部分172は、回転軸線22を中心にしている。内側部分172は、内側中央穴174を包囲している。上側シール18は、また、回転軸線22が存在する対称平面(対称平面も各経路開口部74の中心と交差する)の両側において2つの経路密封部176を有する。各経路密封部176は、内側部分172から外側部分170に延びている。上側シール18、また、内側部分172と外側部分170とそれぞれの経路密封部176の間にある2つの中間開口部178を有する。上側シール18は、蓋アセンブリ10が最終的に組み立てられるときに底部12の上側シール凹部72内に位置決めされる。
図3から分かるように、上側シール18は、頂部14が閉鎖位置にあるとき、飲料開口部132を閉鎖するために頂部14に対して密封する。上側シール18は、また、頂部14が閉鎖位置にあるときに通気開口部136を閉じるために頂部14に対して密封する。周縁隆起部126は、頂部14が開放位置又は閉鎖位置のいずれかにあるときに、経路開口部74及び飲料開口部132を通る以外に、液体が頂部14と底部12の間から漏出するのを防止するために、上側シール18の外側部分170に沿って突き出ている。
【0016】
図1を参照すると、プランジャ16は、基部190と、基部190から上方に延びるステム192とを有する。基部190は、図示の実施形態では円形である。基部190は、円錐状の上面194と、環状の放射状(半径方向)表面196と、平面状の上面198とを有する。基部190は、また、図示の実施形態では平面状である下面202を有する。細長いタブ204が下面202から下方に延びている。
【0017】
ステム192は、図示の実施形態では円筒形状であり、底部12の中央開口部90内に受け入れられるように構成されている。湾曲したステム傾斜路206は、底部12上の底部傾斜路92と協働するようにステム192から外向きに延びている。各ステム傾斜路206は、上側停止部208で終端する。また、ステム192は、形状が円形でない頂部コネクタ開口部210を有する。頂部コネクタ開口部210は、頂部14の底部12に対する回転で、プランジャ16を回転軸線22と平行な方向に底部12に対して移動させるように、頂部14をプランジャ16と接続させるために延長部138を受け入れる。開放位置から閉鎖位置に向かっての頂部14の回転によって、基部190を底部12に対して上方に移動させる。底部傾斜路92の水平部分98によって、頂部14が閉鎖位置からロック解除位置に向かって回転しても、基部190の底部12に対するさらなる上方への移動は生じず、代わりに、単に、頂部14のタブ150が底部12の切欠部44と位置合わせすることができる。
【0018】
プランジャシール20は、ステム192がそれを通して突出する中央開口部222を有する。プランジャシール20は、プランジャシール20がプランジャ16上に配置されたときにプランジャ16の円錐形上面194に接触する下面224を有する。プランジャシール20は、さらに、底部12の下面82に面する、図示の実施形態では上面である円錐形の密封面226を有する。プランジャシール20の円錐形密封面226は、底部12の下面82上に設けられた隆起部84に対して押圧し、蓋アセンブリ10が関連する飲料容器内の流体が、飲料経路開口部として作用する経路開口部74及び飲料開口部132を通って流れるのを阻止する。
【0019】
図7を参照すると、蓋アセンブリ10が開放位置にあるとき、蓋アセンブリ10が取り付けられた容器内の飲物は、矢印240に沿って、プランジャ16及びプランジャシール20の周りを、飲料経路開口部として作用している複数の経路開口部74のうちの1つと、飲料開口部132とを通って移動することができる。空気は、矢印242に沿って移動し、通気開口部136と、通気路開口部として作用している複数の経路開口部74のうちの1つとを通って、プランジャ16及びプランジャシール20の周囲を通って容器の中に入ることができる。
【0020】
図8を参照すると、蓋アセンブリ10は、洗浄のために分解することができる。頂部14が
図3に示されている閉鎖位置にある状態で、頂部14は、反時計回り方向(
図3の向きで)にロック解除位置まで回転される。次いで、頂部14は、回転軸線22に沿って引っ張ることによって、底部12から取り外すことができる。底部12から頂部14を取り外した状態で、プランジャ16を底部12から螺着を外すことができる。蓋アセンブリ10は、各上側停止部208がそれぞれの回転停止限界部96に接触するまで、底部12の中央開口部90にプランジャ16を螺着することによって再度組み立てることができる。頂部14上の延長部138は、頂部コネクタ開口部210内に挿入され、頂部14は、回転軸線22に沿って底部12に向かって押される。次いで、頂部14は、開放位置又は閉鎖位置に向かって底部に対して回転される。頂部14と底部12の経路開口部74との対称性により、頂部14は、第1の向きと、頂部14が第1の向きから180度回転軸線22を中心として回転される第2の向きで、底部12及びプランジャ16に接続可能である。
【0021】
蓋アセンブリ10の構成要素は、図面に示されている実施形態から修正することができる。例えば、隆起部84をプランジャ16に設けることができる。また、プランジャ16と頂部14は、互いに他の方法で接続できる、例えば、プランジャ16は、接続部の雄部分を有し、頂部14は雌部分を有しうる。また、頂部14のタブ150を底部12に設けることができ、底部12のフランジ42を頂部14に設けることができる。これらは、いくつかの修正のほんの少しの例である。飲料容器用の蓋アセンブリ10いくつかのの実施形態は、特に上述した。前述の詳細な説明を読んで理解した上で修正や変更が行われる。しかしながら、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。その代わり、本発明は、添付の請求項及びその均等物によって広く規定される。当然のことながら、様々な上述した実施形態の各種もの、及び、他の特徴や機能、あるいは、代替又は変形を、多くの他の異なるシステム又は用途に組み合わせることが望ましいということが理解されるはずである。また、現在予見されない又は予期されない、様々な代替、修正、変形又は改良が、当業者によって後になされることもあり、それらも以下の請求の範囲に包含されることを意図する。