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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-22
(45)【発行日】2022-08-30
(54)【発明の名称】衣類ケア設備
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/10 20060101AFI20220823BHJP
   D06F 58/02 20060101ALI20220823BHJP
【FI】
D06F58/10 Z
D06F58/02 F
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021546422
(86)(22)【出願日】2019-10-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 CN2019110950
(87)【国際公開番号】W WO2020078304
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2021-04-16
(31)【優先権主張番号】201811208864.7
(32)【優先日】2018-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508231382
【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(73)【特許権者】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ゾンルイ チー
(72)【発明者】
【氏名】ドンシャン ワン
(72)【発明者】
【氏名】シェンボ チェン
(72)【発明者】
【氏名】ピン ジン
(72)【発明者】
【氏名】シャオチウ ゼン
(72)【発明者】
【氏名】ユピン ザオ
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2011-0067836(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第105063979(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0197882(US,A1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0320956(KR,Y1)
【文献】特開2016-187388(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0022798(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F58/00-58/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類ケア装置であって、ケーシング、振動装置、及び空気洗浄装置を含み、前記振動装置は、ケーシング内に設置され、前記空気洗浄装置は、前記ケーシング内に設置され、前記振動装置は衣類を振動させることができ、前記空気洗浄装置は、前記ケーシング内に流れる空気を形成し、衣類を空気洗浄することができ
前記振動装置は駆動部材、伝動部材、及びハンガーレバーを含み、前記駆動部材は前記伝動部材によって前記ハンガーレバーに接続され、前記駆動部材は前記伝動部材を駆動して前記ハンガーレバーを駆動して往復運動させることができ、
前記駆動部材は駆動モータであり、前記伝動部材はクランクとリンクを含み、前記駆動モータは前記ケーシングの内部に設置され、前記駆動モータの出力軸は前記クランクの第1端部に接続され、前記クランクの第2端部は前記リンクの第1端部にヒンジ接続され、前記リンクの第2端部は前記ハンガーレバーにヒンジ接続され、
前記ハンガーレバーには接続ボックスが設置され、前記接続ボックスと前記ハンガーレバーが固定接続され、前記リンクと前記接続ボックスの中敷がヒンジ接続され、前記クランクと前記リンクはすべて前記接続ボックス内に設けられ、
前記駆動モータは前記クランクを駆動して回転させ、前記リンクを介して前記接続ボックスと前記ハンガーレバーを駆動して一緒に往復移動させることを特徴とする衣類ケア装置。
【請求項2】
前記空気洗浄装置は送気通路、送風機、及び除湿加熱ユニットを含み、前記送気通路の吸気口と排気口はすべて前記ケーシングの内部と連通し、前記送風機は前記送気通路内に設置され、前記除湿加熱ユニットの少なくとも一部は前記送気通路内に設置されることを特徴とする請求項1に記載の衣類ケア装置。
【請求項3】
前記除湿加熱ユニットは蒸発器、コンデンサ、及び圧縮機を含み、前記蒸発器、前記コンデンサ、及び前記圧縮機は閉ループを形成し、前記蒸発器と前記コンデンサはいずれも前記送気通路内に設置され、前記蒸発器は前記コンデンサの上流側に設置されることを特徴とする請求項2に記載の衣類ケア装置。
【請求項4】
前記蒸発器の下方には、凝縮水を集めるための容水部材が設けられることを特徴とする請求項3に記載の衣類ケア装置。
【請求項5】
前記吸気口には濾過部材が設けられており、前記濾過部材は前記送気通路内に入った空気を濾過することができることを特徴とする請求項2に記載の衣類ケア装置。
【請求項6】
前記ケーシング内に取り付けビームが設置され、前記駆動モータは前記取り付けビームに設置されることを特徴とする請求項に記載の衣類ケア装置。
【請求項7】
衣類ケア設備は更に蒸気発生器を含み、蒸気発生器はケーシング内に設置され、蒸気発生器は衣類に蒸気を噴射することができることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の衣類ケア装置。
【請求項8】
前記衣類ケア設備はさらにプラズマ発生器を含み、前記プラズマ発生器は前記ケーシング内に設置され、前記プラズマ発生器は衣類にプラスマイナスイオンを噴射することができることを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の衣類ケア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類ケア技術分野に属し、具体的には、衣類ケア設備を提供する。
【背景技術】
【0002】
生活レベルの絶えない向上に伴って、人々は衣類の材質に対して更に高い追求があって、現在多くの人は高級な材質の衣類を着用することが好きで、これらの衣類は伝統的な水洗の方式で洗浄することに適せず、専門の衣類ケア店に送って処理する必要があって、非常に不便である。
【0003】
また、ユーザは常にこれらの衣類を着てデートしたり、会食などをしたりするが、一部の公共の場所では、衣類に異臭(例えば、鍋料理の匂い、タバコの匂い、アルコールの匂いなど)を付着させたり、衣類を湿らせたりすることが非常に多く、従来の技術では、人々はアイロンプレスを用いてこれらの衣類を処理することができるが、アイロンをかけた衣類は一般的にプラスチックの匂いを残し、ユーザ体験に影響を与え、また一部の衣類はアイロン処理に適さないため、人々は大きな悩みを抱えているが、他の衣類ケア設備(例えば、衣類乾燥機、衣類殺菌機など)の衣類に対するケア能力も限られており、人々の日常の需要を満足させることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、当分野では、これらの問題を解決するために、新しい衣類ケア設備が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来技術における上述の問題点を解決するために、すなわち従来の衣類ケア設備のケア能力が限られており、ユーザの要求を満足することができない問題を解決するために、本発明は、ケーシング、振動装置、及び空気洗浄装置を含む衣類ケア設備を提供し、ここでは、振動装置は、ケーシング内に設置され、空気洗浄装置は、ケーシング内に設置され、振動装置は衣類を振動させることができ、空気洗浄装置は、ケーシング内に流れる空気を形成し、衣類を空気洗浄することができる。
【0006】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、空気洗浄装置は送気通路、送風機、及び除湿加熱ユニットを含み、送気通路の吸気口と排気口はすべてケーシングの内部と連通し、送風機は送気通路内に設置され、除湿加熱ユニットの少なくとも一部は送気通路内に設置される。
【0007】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、除湿加熱ユニットは蒸発器、コンデンサ、及び圧縮機を含み、蒸発器、コンデンサと圧縮機は閉ループを形成し、蒸発器とコンデンサはいずれも送気通路内に設置され、蒸発器はコンデンサの上流側に設置される。
【0008】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、蒸発器の下方には、凝縮水を集めるための容水部材が設けられる。
【0009】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、吸気口に濾過部材が設けられており、濾過部材は送気通路内に入った空気を濾過することができる。
【0010】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、振動装置は駆動部材、伝動部材、及びハンガーレバーを含み、駆動部材は伝動部材によってハンガーレバーに接続され、駆動部材は伝動部材を駆動してハンガーレバーを駆動して往復運動させることができる。
【0011】
前記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、駆動部材は駆動モータであり、伝動部材はクランクとリンクを含み、駆動モータはケーシングの内部に設置され、駆動モータの出力軸はクランクの第1端部に接続され、クランクの第2端部はリンクの第1端部にヒンジ接続され、リンクの第2端部はハンガーレバーにヒンジ接続される。
【0012】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、ケーシング内に取り付けビームが設置され、駆動モータは取り付けビームに設置される。
【0013】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、衣類ケア設備は更に蒸気発生器を含み、蒸気発生器はケーシング内に設置され、蒸気発生器は衣類に蒸気を噴射することができる。
【0014】
上記衣類ケア設備の好ましい技術的態様では、衣類ケア設備はさらにプラズマ発生器を含み、プラズマ発生器はケーシング内に設置され、プラズマ発生器は衣類にプラスマイナスイオンを噴射することができる。
【0015】
当業者であれば理解できるように、本発明の好ましい技術的態様では、振動装置により衣類を振動させることができ、空気洗浄装置により、振動した衣類に空気処理を行い、衣類をより滑らかにさせることができると共に、衣類上のほこり、異臭、水蒸気をある程度早く除去し、衣類に対するケア効果を向上させ、かつ空気処理によって衣類に損傷を与えないようにすることができるため、衣類がケアされるとともに衣類の使用年数を向上させる。
【0016】
さらに、送風機の作用により空気をケーシング内や送気通路内で循環させることができ、送気通路内の除湿加熱ユニットは空気を除湿し加熱することができ、ケーシング内の空気をより適切に処理することができ、つまり乾燥していて熱度のある空気で衣類を処理することで衣類をより滑らかにさせ、衣類のしわを除去し、さらに衣類に対するケア効果を高めることができる。
【0017】
さらに、蒸発器によりケーシングから送気通路内に流れる湿熱空気を蒸発器の表面で凝縮させ、蒸発器を通った空気を更に乾燥させ、続いてコンデンサの作用により空気を加熱することにより、送気通路の排気口からケーシング内部に高温で乾燥している空気を輸送させ、衣類へのケア効果を保証する。
【0018】
さらに、濾過部材により、送気通路内に入った空気を濾過することができ、送気通路内の空気にほこりなどの不純物が存在しないようにすることで、蒸発器とコンデンサを汚染から保護し、送気通路内の閉塞を防止し、さらに、ケーシング内部に入ってきた空気を更に清潔にし、衣類が再びほこりなどの不純物の汚染を受けないようにすることができる。
【0019】
さらに、駆動モータでクランクリンク機構を駆動して、ハンガーレバーを往復移動させることができ、衣類上のほこりを絶えずに振動させることができ、また衣上のほこりを直接震わせて落とすことができ、しかも、衣類が絶えずに震えることで空気洗浄装置が衣類を十分に洗浄することができ、すなわち空気洗浄装置から吹き付けた空気に全面的に衣類を空気洗浄させることができ、衣類上の異臭と水蒸気を快速に除去することができ、さらに衣類に対するケア効果を高めることができる。
【0020】
さらに、蒸気発生器により、衣類を蒸気殺菌消毒し、空気洗浄装置と共に衣類をケアすることができる。空気洗浄装置で発生した循環空気は蒸気発生器で発生した蒸気を急速に拡散させ、蒸気を衣類により全面的に付着させ、衣類上の異臭をより全面的に除去し、衣類へのケア効果を更に向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0021】
さらに、プラズマ発生器によって衣類をプラズマ殺菌消毒し、空気洗浄装置とともに衣類をケアすることができ、空気洗浄装置で発生した循環空気は、プラズマ発生器で発生したプラスイオン及びマイナスイオンを急速に拡散させ、プラスイオン及びマイナスイオンをさらに全面的に衣類に付着させることができ、衣類上の異臭をより全面的に除去し、衣類のケア効果を更に向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明に係る衣類ケア装置の全体構成を示す模式図である。
図2】本発明に係る衣類ケア装置の空気洗浄装置の構成を示す模式図である。
図3】本発明に係る衣類ケア装置の振動機構の構成を示す模式図である。
図4】本発明に係る衣類ケア装置の振動機構の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照し、本発明の好ましい実施形態を説明する。これらの実施形態は、本発明の技術的原理を説明するものであって、本発明の保護範囲を限定するものではないことを当業者は理解するであろう。
【0024】
なお、本発明の説明において、用語「中」、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」等の方向または位置関係を示す用語は、図面に示された方向または位置関係に基づくものであり、単に説明を容易にするためだけであって、前記装置または部品が特定の方位を有したり、特定の方位で構成および動作したりしなければならないことを示すものではなく、本発明に対する制約として理解することはできない。なお、「第1」、「第2」、という用語は、説明目的のみに用いられているが、相対的な重要性を示すものまたは暗示的なものとして理解することはできない。
【0025】
なお、本発明の説明においては、特に明確な規定や限定がない限り、用語「取り付け」、「接続」、「連通」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能接続であってもよく、一体接続であってもよく、機械接続であってもよく、電気接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体によって間接的に接続されてもよく、2つの要素内部の連通であってもよい当業者であれば、具体的な状況によって上述した用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0026】
背景技術に基づいて指摘された従来の衣類ケア設備のケア能力が限られており、ユーザのニーズを満足することができない問題に対して、本発明は衣類上のほこり、異臭と水蒸気をできるだけ早く除去し、衣類に対するケア効果を高め、空気処理が衣類に損傷を与えないようにし、衣類がケアされると同時に衣類の使用年数を向上させることを目的とする衣類ケア設備を提供する。
【0027】
具体的には、図1に示すように、本発明の衣類ケア装置は、ケーシング1、振動装置2、空気洗浄装置3を備え、ケーシング1内には振動装置2が設けられ、空気洗浄装置3はケーシング1に設置され、振動装置2は衣類を振動させることができ、空気洗浄装置3は、ケーシング1内に流れる空気を形成させて衣類を空気洗浄することができる。ここでは、空気洗浄装置3は、ケーシング1の外部から空気を導入する態様で衣類を空気洗浄することができ、さらに、ケーシング1において空気を循環させて流動させる態様で衣類を空気洗浄することができる。第1の方式では、空気洗浄装置3は、外部に連通する送気通路を含み、送気通路内に送風機を設けて空気をケーシング1の内部に導入できるようにし、これによって衣類を空気洗浄することができる。もちろん、空気洗浄装置3は、さらに、ケーシング1の外部から空気を導入することができる他の構造を採用してもよい。以下では、主に第2の態様によって、本発明の技術的態様を詳細に説明する。
【0028】
具体的には、図2に示すように、空気洗浄装置3は、送気通路31と、送風機32と、除湿加熱ユニット33とを含み、送気通路31の吸気口311と、排気口312とはいずれもケーシング1の内部に連通し、送風機32は、送気通路31内に設けられ、除湿加熱ユニット33の少なくとも一部は、送気通路31内に設けられる。ここでは、除湿加熱ユニット33は、蒸発器、コンデンサ及び圧縮機の組み合わせを採用してもよく、コンデンサ及びヒータの組み合わせを採用してもよく、除湿加熱ユニット33は、全て送気通路31内に設けてもよく、一部を送気通路31内に設けてもよく、当業者は、実運用において除湿加熱ユニット33の具体的な構造及び設置方式を柔軟に設けることができる。除湿加熱ユニット33により空気を除湿し加熱することができればよい。なお、本発明では、送風機32は送気通路31内の任意の位置に設置することができ、送風機32を介して空気をケーシング1の内部から吸気口311を介して送気通路31に導入し、排気口312を介してケーシング1の内部に戻すことができればよい。
【0029】
可能な態様として、除湿加熱ユニット33は、蒸発器、コンデンサ、及び圧縮機を含み、蒸発器、コンデンサ、及び圧縮機が閉ループを形成し、蒸発器とコンデンサがいずれも送気通路31内に設けられ、蒸発器がコンデンサの上流側に設けられる。ここでは、圧縮機の体積が大きいため、圧縮機は送気通路31の外側に設置することが好ましく、もちろん、いくつかの特殊な構造を持つ衣類ケア設備において、圧縮機を送気通路31の内部に設置してもよい。本発明では、圧縮機の作用により冷媒を圧縮機、蒸発器、コンデンサの間で循環流動を繰り返すことができ、また蒸発吸熱によって蒸発器の表面温度を非常に低くし、凝縮放熱によってコンデンサ表面の温度を非常に高くすることができ、空気が送風機32によって最初に蒸発器を通過する時、湿熱空気が冷却されて蒸発器の表面で凝縮した水滴になり、それによって空気の除湿を実現し、除湿した空気は、コンデンサに経由した時に、コンデンサによって直接加熱されて、空気の温度を上昇させることにより、送気通路31の排気口312からケーシング1の内部に空気を乾燥高温空気として戻すことで、衣類を空気処理することができ、ほこり、異臭及び水蒸気を除去する目的を達成する。また、蒸発器表面の凝縮水滴がケーシング1の外にあふれ出ることを避けるために、蒸発器の下方に容水部材を設置して冷却水を収集することができる。ここでは、容水部材は容水ケーシングであってもよく、また、ケーシング1のベースに形成された容水溝であってもよく、その他の容水構造であってもよい。当業者は、実運用において容水部材の具体的な構造を柔軟に設定することができ、容水部材によって凝縮水を収集することができればよい。
【0030】
他の可能な態様では、除湿加熱ユニット33は、コンデンサとヒータを含み、コンデンサとヒータはいずれも送気通路31内に設置され、コンデンサはヒータの上流側に設けられ、空気が送気通路31内を流れているときに、湿熱空気は、まずコンデンサを通過し、コンデンサは、湿熱空気中の水蒸気を水に凝縮して空気が除湿されるようにし、次いで空気はヒータを介して加熱されて、送気通路31の排気口312からケーシング1の内部に空気を乾燥高温空気として戻すことで、衣類が空気で処理され、ほこり、異臭と水蒸気を除去する目的を達成する。ここでは、ヒータは、電気加熱盤、電気加熱管及び/又は赤外線加熱ランプ等を用いることができ、当業者であれば、実運用では空気を加熱することができれば、ヒータの具体的な構造を柔軟に設定することができる。このような状況下で、コンデンサにおいて水滴がケーシング1の外にあふれ出ることを避けるために、コンデンサの下方に容水部材を設置して凝縮水を収集することができる。ここでは、容水部材は容水箱であってもよく、ケーシング1のベースに形成された容水溝であってもよく、その他の容水構造であってもよい。当業者であれば、容水部材の具体的な構造を実応用において柔軟に設定することができ、容水部材によって凝縮水を収集することができればよい。
【0031】
好ましくは、吸気口311には濾過部材が設けられ、濾過部材は、送気通路31内に入った空気を濾過することができる。ここでは、濾過部材は、吸気口311に着脱可能に接続されるようにする構成されてもよく、これによって、濾過部材の洗浄と交換を容易にすることができる。濾過部材は、濾過網、濾過格子及び/又は高分子濾過膜とすることができる。当業者は、実応用において、濾過部材の具体的な構造を柔軟に設定することができ、濾過部材によって、送気通路31内に入った空気を濾過することができればよい。
【0032】
具体的には、図3及び図4に示すように、振動装置2は、駆動部材、伝動部材及びハンガーレバー24を含み、駆動部材は伝動部材を通してハンガーレバー24と接続され、駆動部材が伝動部材を駆動してハンガーレバー24を駆動して往復移動させることができる。ここでは、駆動部材は、駆動モータ、シリンダ、ハイドロリックリンク等の駆動部材であってもよく、伝動部材は、クランクとリンクが組み合わさった構造であってもよく、スイングリンク群の構造であってもよく、また、カムとプッシュロッドが組み合わさった構造であってもよく、当業者であれば、実応用において、駆動部材と伝動部材の具体的な構造及び相互の組み合わせ方を柔軟に設けることができ、駆動部材によって伝動部材を駆動してハンガーレバー24の往復移動を駆動できればよい。また、ハンガーレバー24の往復移動は直線式の往復移動であってもよく、また揺動式の往復移動であってもよく、また回転式の往復移動であってもよく、当業者は実応用において、ハンガーレバー24の運動方式を柔軟に設定することができ、ハンガーレバー24を往復移動させてハンガーレバー24に引っかかる衣類を振動させることができればよい。
【0033】
好ましくは、図3及び図4を参照すると、駆動部材は駆動モータ21であり、伝動部材はクランク22とリンク23とを含み、駆動モータ21はケーシング1の内部に設けられ、駆動モータ21の出力軸はクランク22の第1端部に接続され、クランク22の第2端部はリンク23の第1端部にヒンジ接続され、リンク23の第2端部はハンガーレバー24に接続される。ここで、駆動モータ21は、ケーシング1に直接的に取り付けるか、ケーシング1に間接的に取り付けることができる。駆動モータ21をケーシング1に直接的に取り付ける場合には、駆動モータ21をケーシング1の内壁に直接的に取り付けることができる。駆動モータ21をケーシング1に間接的に取り付ける場合には、ケーシング1内に取り付けビーム4を設け、続いて駆動モータ21を取り付けビーム4に固定することができる。ここでは、取り付けビーム4はクロスビーム、垂直ビーム、斜めビームまたは曲げビームなどであってもよく、取り付けビーム4の具体的な構造は制限されない。駆動モータ21は、クランク22がその自体の第1端部(すなわち駆動モータ21の出力軸に対して)を回りに回転するように駆動することで、リンク23の一端を回転させ、リンク23の他端がハンガーレバー24を連動させて往復移動させて、衣類を振動させることができる。可能な態様では、ハンガーレバー24には接続ボックス25が設置され、接続ボックス25とハンガーレバー24が固定接続され、リンク23と接続ボックス25の中敷がヒンジ接続され、クランク22とリンク23はすべて接続ボックス25内に設けられ、接続ボックス25には穴付きボックスカバーが設けられ、駆動モータ21の出力軸はボックスカバー上の穴を貫通してクランク22に接続され、組み立てができた場合、接続ボックス25とボックスカバーが篏合されてクランク22とリンク23とが収容され、この場合、駆動モータ21はクランク22を駆動して回転させ、リンク23を介して接続ボックス25とハンガーレバー24を駆動して一緒に往復移動させることで衣類を振動させるようにする。
【0034】
好ましくは、衣類ケア装置は、蒸発発生器をさらに含み、蒸発発生器は、ケーシング1内に設置され、衣類に蒸気を噴射することができる。
【0035】
好ましくは、衣類ケア設備はプラズマ発生器を含み、プラズマ発生器はケーシング1内に設置され、プラズマ発生器は衣類にプラスマイナスイオンを噴射することができる。
【0036】
好ましい態様では、図1に示すように、ケーシング1内には仕切り板が設けられ、仕切り板は、ケーシング1の内部を上下2つに仕切り、蒸気発生器、プラズマ発生器及び空気洗浄装置3はいずれも仕切り板の下に設けられ、仕切り板に右後ろ側に位置する蒸気出口、中後ろ側に位置するプラズマ出口、左後ろ側に位置する送気通路31の排気口312が設置され、送気通路31の吸気口311は、仕切り板の前側に設けられ、蒸気発生器とプラズマ発生器はそれぞれの出口を通して仕切り板の上方に蒸気とプラズマを噴射して異臭を除去する役割を果たす。もちろん、上記の蒸気出口、プラズマ出口及び送気通路31の吸気口311及び排気口312の配置は例示的なものであり、当業者は、実運用において、蒸気発生器、プラズマ発生器及び空気洗浄装置3の実際の設置位置に応じて、前記機能を実現できる限り、蒸気出口、プラズマ出口と送気通路31の吸気口311及び排気口312の配置を柔軟に設定することができる。
【0037】
また、ケーシング1内にアロマモジュールを設置することもでき、アロマモジュールは衣類に香りを吹き付けることができ、衣類に香りを付着させ、ユーザの体験と満足度を向上させることができる。
【0038】
以上、図面に示す好ましい実施形態に関連して本発明の技術的解決策を説明したが、当業者であれば、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施形態に限定されないことは明らかである。本発明の原理から逸脱することなく、当業者は、関連する技術的特徴を同等に変更又は置換することができ、これらの変更又は置換後の技術的解決策は、本発明の保護範囲内に含まれるものである。
【符号の説明】
【0039】
1:ケーシング、2:振動装置、21:駆動モータ、22:クランク、23:リンク、24:ハンガーレバー、25:接続ボックス、3:空気洗浄装置、31:送気通路、311:吸気口、312:排気口、32:送風機、33:除湿加熱ユニット、4:取り付けビーム
図1
図2
図3
図4