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特許7128489会議管理装置、会議管理方法、プログラム及び会議管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-23
(45)【発行日】2022-08-31
(54)【発明の名称】会議管理装置、会議管理方法、プログラム及び会議管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220824BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020178879
(22)【出願日】2020-10-26
(65)【公開番号】P2022069925
(43)【公開日】2022-05-12
【審査請求日】2020-11-09
【審判番号】
【審判請求日】2021-10-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505024431
【氏名又は名称】株式会社ブイキューブ
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(72)【発明者】
【氏名】亀崎 洋介
(72)【発明者】
【氏名】塗師 宏規
(72)【発明者】
【氏名】曹 睿
(72)【発明者】
【氏名】古関 謙
【合議体】
【審判長】溝本 安展
【審判官】渡邊 聡
【審判官】相崎 裕恒
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-217116(JP,A)
【文献】特開2015-106347(JP,A)
【文献】特開2014-174837(JP,A)
【文献】特開2006-18833(JP,A)
【文献】特開2001-160065(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理装置であって、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて、前記グループ会議が関連する分野を示す会議属性データを記憶する記憶部と、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信する端末制御部と、
を有し、
前記記憶部は、前記複数の参加者それぞれに関連付けて、前記参加者の関心がある分野を示す参加者属性データをさらに記憶し、
前記端末制御部は、前記会議属性データにおいて、前記参加者属性データが示す前記関心がある分野に対応する前記グループ会議が関連する分野に関連付けられた前記グループ会議を選択し、選択した前記グループ会議が関連する分野を示す文字を前記会議属性データとして前記通信端末に送信する、
会議管理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記グループ会議に参加するために必要とする資格を示すデータを前記会議属性データとして記憶し、
前記端末制御部は、前記参加者属性データが示す属性が、前記会議属性データが示す資格を前記参加者が有していることを示していることを条件として、前記一以上の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信する、
請求項1に記載の会議管理装置。
【請求項3】
前記端末制御部は、前記複数のグループ会議から一以上の前記グループ会議を検索するための画面を前記通信端末に表示させ、前記通信端末において入力されたキーワードに対応する属性を示す前記会議属性データに関連付けられた一以上の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信する、
請求項1又は2に記載の会議管理装置。
【請求項4】
前記参加者が参加した前記グループ会議を識別するための会議識別情報を前記参加者に関連付けて参加履歴情報として前記記憶部に記憶させる履歴管理部をさらに有し、
前記端末制御部は、前記参加履歴情報を参照することにより、前記参加者が過去に参加した前記グループ会議を特定し、特定した前記グループ会議と同じ属性の他の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信する、
請求項1からのいずれか一項に記載の会議管理装置。
【請求項5】
前記参加者が参加した前記グループ会議を識別するための会議識別情報を前記参加者に関連付けて参加履歴情報として前記記憶部に記憶させる履歴管理部をさらに有し、
前記端末制御部は、前記通信端末からの要求に応じて、前記参加履歴情報を前記通信端末に送信する、
請求項1からのいずれか一項に記載の会議管理装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記グループ会議への参加者が、当該グループ会議の開催中に他のグループ会議に移動できるか否かを示すデータを前記会議属性データとして記憶し、
前記端末制御部は、他のグループ会議に移動できない前記グループ会議である移動禁止グループ会議の開催中は、前記移動禁止グループ会議への参加者が使用する前記通信端末への他のグループ会議の前記会議属性データの送信を停止する、
請求項1からのいずれか一項に記載の会議管理装置。
【請求項7】
複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理装置であって、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて、前記グループ会議が関連する分野と、前記グループ会議への参加者が、当該グループ会議の開催中に他のグループ会議に移動できるか否かと、を示す会議属性データを記憶する記憶部と、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記会議属性データが示す前記複数のグループ会議それぞれが関連する分野を示す分野データを前記通信端末に送信する端末制御部と、
を有し、
前記端末制御部は、他のグループ会議に移動できない前記グループ会議であることを前記会議属性データが示している移動禁止グループ会議の開催中は、前記移動禁止グループ会議への参加者が使用する前記通信端末への他のグループ会議の前記分野データの送信を停止する、
会議管理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する、複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理方法であって、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて記憶部に記憶された、前記グループ会議が関連する分野を示す会議属性データを読み出すステップと、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信するステップと、
前記複数の参加者それぞれに関連付けて前記記憶部に記憶された、前記参加者の関心がある分野を示す参加者属性データを読み出すステップと、
を有し、
前記送信するステップは、前記会議属性データにおいて、前記参加者属性データが示す前記関心がある分野に対応する前記グループ会議が関連する分野に関連付けられた前記グループ会議を選択し、選択した前記グループ会議が関連する分野を示す文字を前記会議属性データとして前記通信端末に送信する、
会議管理方法。
【請求項9】
複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理方法であって、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて記憶部に記憶された、前記グループ会議への参加者が、当該グループ会議の開催中に他のグループ会議に移動できるか否かを示す会議属性データを読み出すステップと、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信するステップと、
を有し、
前記送信するステップは、他のグループ会議に移動できない前記グループ会議である移動禁止グループ会議の開催中は、前記移動禁止グループ会議への参加者が使用する前記通信端末への他のグループ会議の前記会議属性データの通知を停止する、
会議管理方法。
【請求項10】
コンピュータに、複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理させるためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて記憶部に記憶された、前記グループ会議が関連する分野を示す会議属性データを読み出すステップと、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信するステップと、
前記複数の参加者それぞれに関連付けて前記記憶部に記憶された、前記参加者の関心がある分野を示す参加者属性データを読み出すステップと、
を有し、
前記送信するステップは、前記会議属性データにおいて、前記参加者属性データが示す前記関心がある分野に対応する前記グループ会議が関連する分野に関連付けられた前記グループ会議を選択し、選択した前記グループ会議が関連する分野を示す文字を前記会議属性データとして前記通信端末に送信する、
プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理させるためのプログラムであって、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて記憶部に記憶された、前記グループ会議が関連する分野と、前記グループ会議への参加者が、当該グループ会議の開催中に他のグループ会議に移動できるか否かと、を示す会議属性データを読み出すステップと、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記会議属性データが示す前記複数のグループ会議それぞれが関連する分野を示す分野データを前記通信端末に送信するステップと、
を有し、
前記送信するステップは、他のグループ会議に移動できない前記グループ会議であることを前記会議属性データが示している移動禁止グループ会議の開催中は、前記移動禁止グループ会議への参加者が使用する前記通信端末への他のグループ会議の前記分野データの送信を停止する、
プログラム。
【請求項12】
複数の参加者が使用する複数の通信端末と、前記通信端末を用いて前記参加者が参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理装置と、を備える会議管理システムであって、
前記会議管理装置は、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて、前記グループ会議が関連する分野を示す会議属性データを記憶する記憶部と、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信する端末制御部と、
を有し、
前記記憶部は、前記複数の参加者それぞれに関連付けて、前記参加者の関心がある分野を示す参加者属性データをさらに記憶し、
前記端末制御部は、前記会議属性データにおいて、前記参加者属性データが示す前記関心がある分野に対応する前記グループ会議が関連する分野に関連付けられた前記グループ会議を選択し、選択した前記グループ会議が関連する分野を示す文字を前記会議属性データとして前記通信端末に送信し、
前記通信端末は、
前記会議属性データを受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記会議属性データを、当該会議属性データに対応する前記グループ会議に対応する位置に表示する表示部と、
を有する会議管理システム。
【請求項13】
複数の参加者が使用する複数の通信端末と、前記通信端末を用いて前記参加者が参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理装置と、を備える会議管理システムであって、
前記会議管理装置は、
前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて、前記グループ会議が関連する分野と、前記グループ会議への参加者が、当該グループ会議の開催中に他のグループ会議に移動できるか否かと、を示す会議属性データを記憶する記憶部と、
前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記会議属性データが示す前記複数のグループ会議それぞれが関連する分野を示す分野データを前記通信端末に送信する端末制御部と、
を有し、
前記端末制御部は、他のグループ会議に移動できない前記グループ会議であることを前記会議属性データが示している移動禁止グループ会議の開催中は、前記移動禁止グループ会議への参加者が使用する前記通信端末への他のグループ会議の前記分野データの送信を停止し、
前記通信端末は、
前記分野データを受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記分野データを、当該分野データに対応する前記グループ会議に対応する位置に表示する表示部と、
を有する会議管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して行われる会議を管理するための会議管理装置、会議管理方法、プログラム及び会議管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを介して音声信号を送受信することにより会議を行う技術が知られている。特許文献1には、複数のグループ会議を行うことができる会議システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-144476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
商品の展示会のような場では、複数の企業の出展ブースを参加者が訪問して、参加者がさまざまな出展企業のプレゼンテーションを見ることができる。会議システムのグループ会議機能を用いることで、参加者が、ネットワークを介して出展企業のプレゼンテーションを見ることもできる。
【0005】
しかしながら、参加者が展示会場を歩いて回る場合と異なり、従来の会議システムを用いて出展企業のプレゼンテーションを見る場合、参加者は、それぞれのグループ会議に参加することで得ることができる情報の内容を事前に知ることが困難であった。したがって、参加者がどのグループ会議に参加するべきかを判断しづらいという問題が生じていた。
【0006】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ネットワークを介した会議への参加者が、どのグループ会議に参加すればよいかを判断しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様の会議管理装置は、複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理装置であって、前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて、前記グループ会議の属性を示す会議属性データを記憶する記憶部と、前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信する端末制御部と、を有する。
【0008】
前記記憶部は、前記複数の参加者それぞれに関連付けて、前記参加者の属性を示す参加者属性データをさらに記憶し、前記端末制御部は、前記参加者属性データと前記会議属性データとの関係に基づいて前記複数のグループ会議から選択した一以上の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信してもよい。
【0009】
前記端末制御部は、前記参加者に対応する前記参加者属性データが示す属性と同一の属性を有する他参加者が参加している一以上の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信してもよい。
【0010】
前記端末制御部は、前記参加者に対応する前記参加者属性データが示す属性と同一の属性を有する他参加者が、予め設定された人数以上参加している一以上の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信してもよい。
【0011】
前記記憶部は、前記グループ会議に参加するために必要とする資格を示すデータを前記会議属性データとして記憶し、前記端末制御部は、前記参加者属性データが示す属性が、前記会議属性データが示す資格を前記参加者が有していることを示していることを条件として、前記一以上の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信してもよい。
【0012】
前記端末制御部は、前記複数のグループ会議から一以上の前記グループ会議を検索するための画面を前記通信端末に表示させ、前記通信端末において入力されたキーワードに対応する属性を示す前記会議属性データに関連付けられた一以上の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信してもよい。
【0013】
前記参加者が参加した前記グループ会議を識別するための会議識別情報を前記参加者に関連付けて参加履歴情報として前記記憶部に記憶させる履歴管理部をさらに有し、前記端末制御部は、前記参加履歴情報を参照することにより、前記参加者が過去に参加した前記グループ会議を特定し、特定した前記グループ会議と同じ属性の他の前記グループ会議の前記会議属性データを前記通信端末に送信してもよい。
【0014】
前記参加者が参加した前記グループ会議を識別するための会議識別情報を前記参加者に関連付けて参加履歴情報として前記記憶部に記憶させる履歴管理部をさらに有し、前記端末制御部は、前記通信端末からの要求に応じて、前記参加履歴情報を前記通信端末に送信してもよい。
【0015】
前記記憶部は、前記グループ会議への参加者が、当該グループ会議の開催中に他のグループ会議に移動できるか否かを示すデータを前記会議属性データとして記憶し、前記端末制御部は、他のグループ会議に移動できない前記グループ会議である移動禁止グループ会議の開催中は、前記移動禁止グループ会議への参加者が使用する前記通信端末への他のグループ会議の前記会議属性データの通知を停止してもよい。
【0016】
本発明の第2の態様の会議管理方法は、コンピュータが実行する、複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理方法であって、前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて記憶部に記憶された、前記グループ会議の属性を示す会議属性データを読み出すステップと、前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信する端末制御部と、を有する。
【0017】
本発明の第3の態様のプログラムは、コンピュータに、複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理させるためのプログラムであって、前記コンピュータに、前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて記憶部に記憶された、前記グループ会議の属性を示す会議属性データを読み出すステップと、前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信する端末制御部と、を実行させる。
【0018】
本発明の第4の態様の会議管理システムは、複数の参加者が使用する複数の通信端末と、前記通信端末を用いて前記参加者が参加可能な複数のグループ会議を管理する会議管理装置と、を備える会議管理システムであって、前記会議管理装置は、前記複数のグループ会議それぞれに関連付けて、前記グループ会議の属性を示す会議属性データを記憶する記憶部と、前記複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報に関連付けて、前記複数のグループ会議それぞれに対応する前記会議属性データを前記通信端末に送信する端末制御部と、を有し、前記通信端末は、前記会議属性データを受信する受信部と、前記受信部が受信した前記会議属性データを、当該会議属性データに対応する前記グループ会議に対応する位置に表示する表示部と、を有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ネットワークを介した会議への参加者が、どのグループ会議に参加すればよいかを判断しやすくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】会議管理システムの構成を示す図である。
図2】参加者が参加するグループ会議を選択するための画面である。
図3】グループ会議内の画面の一例を示す図である。
図4】グループ会議内の画面の他の例を示す図である。
図5】会議管理装置及び参加者端末の構成を示す図である。
図6】参加者管理データを示す図である。
図7】グループ会議管理データを示す図である。
図8】会議属性データが表示された画面の一例を示す図である。
図9】参加者の属性に合ったグループ会議の属性が表示された画面の一例を示す図である。
図10】グループ会議を検索するための領域を含む画面の一例を示す図である。
図11】会議管理装置における処理の流れを示すフローチャートの一例を示す図である。
図12】変形例に係る会議管理装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[会議管理システムSの概要]
図1は、会議管理システムSの構成を示す図である。会議管理システムSは、オンラインで複数のグループ会議を並行して実施することを可能にするためのシステムである。会議管理システムSは、例えば、商品やサービスを紹介したい複数の出展企業の担当者と、商品やサービスの情報を得たい複数の参加者とが情報を交換することができるオンラインでのイベントに好適であるが、会議管理システムSの用途は限定されない。
【0022】
図1に示す例において、会議管理システムSは、会議管理装置1と、主催者端末2と、複数の出展者端末3と、複数の参加者端末4と、を備える。会議管理装置1は、複数の参加者が通信端末を用いて参加可能な複数のグループ会議を管理するための装置である。会議管理装置1は、例えば複数のグループ会議を実現するためのデータ処理を実行するサーバであり、複数のグループ会議の運営者(例えばイベントの主催者)により管理される。
【0023】
会議管理装置1は、ネットワークNを介して、複数の人が複数のグループ会議に参加できるように、複数の出展者端末3及び複数の参加者端末4に複数のグループ会議に参加するための画面を表示させる。会議管理装置1は、例えば、予め登録された出展者端末3及び参加者端末4に対してウェブアプリケーションを提供することにより、出展者端末3及び参加者端末4がグループ会議に参加できるようにする。会議管理装置1の詳細については後述する。
【0024】
主催者端末2は、複数のグループ会議の運営者が使用する通信端末であり、例えばコンピュータである。運営者は、複数のグループ会議に関する各種の初期設定を行う。運営者は、例えば、主催者端末2を介して、各グループ会議に参加可能な人数を設定したり、複数の出展者端末3及び複数の参加者端末4に表示させるイベント会場のレイアウト図(マップ)における各グループ会議に対応するブースの大きさを設定したりする。
【0025】
出展者端末3は、グループ会議に参加する出展企業の担当者(以下、「担当者」という)が使用する通信端末であり、例えばコンピュータ、タブレット又はスマートフォンである。出展者端末3は、例えば出展企業のオフィスに設置されており、出展企業の一以上の担当者が操作することにより、会議管理装置1を介して参加者端末4との間で各種のデータを送受信する。出展者端末3は、例えば、プレゼンテーション用の画像データ、担当者の音声データ、及び担当者が入力したテキストデータを会議管理装置1に送信する。
【0026】
参加者端末4は、グループ会議に参加するイベントへの来場者(以下、「参加者」という)が使用する通信端末であり、例えばコンピュータ、タブレット又はスマートフォンである。参加者端末4は、例えば参加者が操作することにより、会議管理装置1を介して出展者端末3との間で各種のデータを送受信する。参加者端末4は、出展者端末3が送信する画像データ、音声データ及びテキストデータを受信し、受信したデータを画面に表示する。
【0027】
会議管理装置1は、複数の担当者と複数の参加者との間で情報交換をするための各種のデータを作成し、作成した各種のデータを出展者端末3及び参加者端末4の画面に表示させる。会議管理装置1は、例えば複数の参加者端末4が参加することができる複数のグループ会議のブースを示す画像を参加者端末4の画面に表示させ、参加者が参加したいグループ会議を選択できるようにする。本実施形態におけるグループ会議は、イベント会場におけるブースに対応しており、参加者は、参加者端末4を操作することにより、予め申し込んだグループ会議に参加したり、他のグループ会議に移動したりすることができる。
【0028】
出展者端末3を使用する担当者と参加者端末4を使用する参加者とは、チャット機能を使用して互いにテキストメッセージを送受信したり、個別に音声を送受信したりしてコミュニケーションをすることができる。参加者は、例えばグループ会議において出展企業の担当者がプレゼンテーションをしている間にテキストメッセージを送信して質問したり、プレゼンテーションが終了した後に、担当者と個別に音声で会話をしたりすることができる。
【0029】
[画面例]
図2から図4は、参加者端末4に表示される画面の例を示す図である。図2は、参加者が参加するグループ会議を選択するための画面である。図2の領域R1には、複数のグループ会議の概要として、グループ会議を運営する出展企業の名称が表示されている。具体的には、ブースB1としてABC電気のグループ会議、ブースB2としてDシステムのグループ会議、ブースB3としてE通信のグループ会議、ブースB4としてFロボットのグループ会議が表示されている。
【0030】
各ブースに示されている円形の斜線の画像は、参加者に対応するアイコン画像である。図2におけるアイコン画像は斜線で示されているが、アイコン画像は、参加者の顔画像のように、参加者を識別するための情報を含む画像であってもよい。
【0031】
参加者は、図2の画面において参加したいブースを選択する操作(例えば、クリック操作又はタッチ操作)を行うことにより、選択したブースに対応するグループ会議に参加することができる。図2は、参加者がブースB4のグループ会議を選択した状態を示している。
【0032】
図2の領域R2には、参加者が活用することができる各種の情報が表示される。具体的には、領域R2には、参加者が参加しているグループ会議への参加者の一覧が表示されたり、担当者との間でやり取りするチャットメッセージが表示されたり、会場のレイアウトを示すマップが表示されたりする。図2においては、参加者がブースB4のグループ会議を選択したことに応じて、ブースB4のグループ会議に参加している参加者の一覧が表示されている。
【0033】
図2に示す画面における選択されたブースB4に表示された「着席する」という表示領域を参加者が選択すると、参加者がグループ会議に参加することが確定し、参加者端末4は、グループ会議内の画面を表示させる。図3は、グループ会議内の画面の一例を示す図である。図3の領域R1には、出展企業によるプレゼンテーション資料が表示されている。図3の領域R2には、チャットをする画面が表示されている。参加者は、領域R2に表示されたチャット画面を用いて、出展企業の担当者との間でメッセージを送受信することができる。図3の領域R1に、参加者の音声や画像を送信するかどうかを切り替える操作画像が設けられていてもよい。
【0034】
図4は、グループ会議内の画面の他の例を示す図である。図3に示す画面の領域R2において参加者が「マップ」を選択すると、参加者端末4は図3に示す画面を表示させる。当該画面においては、図2の領域R1に示されていた各ブースの概要が縮小表示されており、参加者は、グループ会議に参加している間にも、他のグループ会議の状態を確認することができる。参加者は、領域R2に表示されている他のグループ会議を選択する操作をすることにより、他のグループ会議に移動することもできる。
【0035】
本実施形態に係る会議管理システムSは、複数のグループ会議が開催されるイベントへの参加者が、どのグループ会議に参加すればよいかを判断するための情報を参加者端末4に提供することにより、参加者が、どのグループ会議に参加すればよいかを判断しやすくすることを特徴としている。具体的には、会議管理装置1は、各グループ会議の属性を示すデータを参加者端末4に送信し、参加者端末4は、各グループ会議の属性を示す情報を参加者に提示する。
【0036】
グループ会議の属性は、例えば、グループ会議のブースを運営する企業の名称、当該企業のロゴ、出展内容、グループ会議で行われるセミナーの内容、グループ会議への参加資格(例えば招待状の要否)、費用の有無といった特徴である。参加者端末4が各グループ会議の属性を表示することで、参加者は、自身の属性又は好みに合ったグループ会議がどれであるかを容易に把握することができるので、多数のグループ会議の様子を一覧することが難しいオンラインでのイベントであっても、自身に適したグループ会議に参加し損ねないようになる。
【0037】
[会議管理装置1及び参加者端末4の概要]
図5は、会議管理装置1及び参加者端末4の構成を示す図である。出展者端末3は、参加者端末4と同等の構成を有するので説明を省略する。
【0038】
会議管理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を有する。制御部13は、データ取得部131と、操作受付部132と、端末制御部133と、を有する。
【0039】
通信部11は、ネットワークNを介して各種のデータを送受信するための通信コントローラを有する。また、通信部11は、グループ会議において発生する画像データ又は音データをデータ取得部131に通知する。また、通信部11は、主催者端末2、出展者端末3又は参加者端末4から受信した設定操作用のデータを操作受付部132に通知する。さらに、通信部11は、端末制御部133から入力された画像データ又は音データを主催者端末2、出展者端末3又は参加者端末4に送信する。
【0040】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。また、記憶部12は、グループ会議に関連する各種のデータを記憶する。記憶部12は、例えば、複数のグループ会議それぞれに関連付けて、グループ会議の属性を示す会議属性データを記憶する。
【0041】
図6は、記憶部12が記憶しているデータの一例である参加者管理データを示す図である。参加者管理データにおいては、参加者IDと、参加者の氏名と、参加者の属性と、参加者が参加している会議を特定するための参加会議IDと、予約情報とが関連付けられている。参加者の属性は、例えば、職業、年齢、関心がある分野又は勤務地である。予約情報は、予め参加することを予約したグループ会議、招待状を受け取っているグループ会議又は費用を支払い済であること等を示す情報である。
【0042】
図7は、記憶部12が記憶しているデータの他の例であるグループ会議管理データを示す図である。図7に示すように、グループ会議管理データにおいては、会議IDと、運営者名と、グループ会議の予定(内容と時間割等)と、会議属性と、が関連付けられている。会議属性には、グループ会議が関連する分野、参加資格、参加費用、及び参加中の移動の可否が含まれている。会議属性は、例えばグループ会議を運営する出展企業の担当者により設定され、出展者端末3から送信される。会議属性には、会議で使用されるキーワードを含んでいてもよい。
【0043】
「参加資格」の欄における「招待状」は、グループ会議への招待状を持っていることを示している。「予約」は、グループ会議に参加する予約をしていることを示している。「研究者」は、参加者の職業が研究者であることを示している。グループ会議の運営者(出展企業)は、会議の属性として、参加して欲しい参加者の職業や持っている資格を設定することで、ターゲットとする参加者により多く参加してもらうことが可能になる。
【0044】
「参加中の移動」は、グループ会議に参加している間に他のグループ会議に移動することが可能か(〇)否か(×)を示している。「参加中の移動」の欄には、時間帯別の移動の可否が設定されていてもよい。
【0045】
図5に戻って、制御部13について説明する。制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)を有する。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、データ取得部131、操作受付部132及び端末制御部133として機能する。データ取得部131、操作受付部132及び端末制御部133の詳細は後述する。
【0046】
参加者端末4は、通信部41と、出力部42と、入力部43と、記憶部44と、制御部45と、を有する。制御部45は、データ受信部451と、出力制御部452と、データ送信部453と、を有する。
【0047】
通信部41は、通信部11と同様に、ネットワークNを介して各種のデータを送受信するための通信コントローラを有する。通信部41は、例えばネットワークN及び会議管理装置1を介して、出展者端末3から送信された画像データ及び音データを受信する。通信部41は、受信したデータをデータ受信部451に入力する。また、通信部41は、参加者端末4を使用する参加者が入力した音声に基づく音データ、及び参加者端末4を使用する参加者が入力したテキストデータをデータ送信部453から取得し、取得したデータを送信する。
【0048】
出力部42は、各種の画像データを表示する表示部として機能するディスプレイ及び音データを出力するスピーカを含む。出力部42は、出力制御部452の指示により、図2から図4に示したようなグループ会議に関連する画像をディスプレイに表示するとともに、参加者が参加しているグループ会議で発せられた音をスピーカに出力する。また、出力部42は、会議属性データをディスプレイに表示する。
【0049】
入力部43は、参加者端末4を使用する参加者の操作を受け付けるデバイスであり、例えば、キーボード、マウス又はタッチパネルである。入力部43は、入力された操作に基づくデータをデータ送信部453に通知する。
【0050】
記憶部44は、ROM、RAM及びSSD等の記憶媒体を有する。記憶部44は、制御部13が実行するプログラムを記憶する。
【0051】
制御部45は、例えばCPUを有する。制御部45は、記憶部44に記憶されたプログラムを実行することにより、データ受信部451、出力制御部452及びデータ送信部453として機能する。
【0052】
データ受信部451は、通信部41を介して、会議管理装置1から各種のデータを受信する。データ受信部451は、例えば、複数のグループ会議の属性を示す会議属性データを受信する。データ受信部451は、受信した会議属性データを出力制御部452に入力する。
【0053】
出力制御部452は、会議管理装置1から送信されたデータを出力部42に出力させる。出力制御部452は、例えば、画像データに基づく画像をディスプレイに表示させ、音データに基づく音をスピーカに出力させる。出力制御部452は、会議管理装置1から送信された会議属性データを、ディスプレイにおける当該会議属性データに対応するグループ会議に対応する位置(例えば会議管理装置1により指定されたブースの位置)に表示させる。
【0054】
データ送信部453は、入力部43を介して参加者により入力されたデータを会議管理装置1に送信する。データ送信部453は、例えば、参加者が選択したグループ会議を特定するための情報を会議管理装置1に送信する。
【0055】
[制御部13の構成]
続いて、制御部13の構成及び動作を詳細に説明する。
データ取得部131は、通信部11を介して、主催者端末2、出展者端末3及び参加者端末4から、各種のデータを取得する。データ取得部131は、例えば、出展者端末3からプレゼンテーション用の画像データを取得したり、出展者端末3及び参加者端末4から、それぞれの端末の使用者が発した音を示す音データを取得したりする。データ取得部131は、取得した画像データ及び音データを端末制御部133に通知する。また、データ取得部131は、複数のグループ会議それぞれの属性を示す会議属性データを取得する。データ取得部131は、取得した会議属性データを端末制御部133に通知する。
【0056】
操作受付部132は、通信部11を介して、参加者端末4から各種の操作を受け付ける。操作受付部132は、複数のグループ会議のうち少なくとも一つを選択するための選択操作を参加者端末4から受け付ける。操作受付部132は、例えば図2に示した画面が表示された複数のグループ会議から参加者が選択したグループ会議を特定するための情報を取得することにより、グループ会議を選択する操作を受け付ける。
【0057】
操作受付部132は、図2に示した画面において「着席する」という操作を行ったことを特定するための情報を取得することにより、着席する操作を受け付ける。操作受付部132は、着席するという操作を受け付けた場合に、記憶部12に記憶された参加者管理データにおける、着席するという操作をした参加者に対応する参加者会議IDを更新してもよい。
【0058】
また、操作受付部132は、参加者端末4を使用する参加者がグループ会議を検索するために入力したキーワードを受け付けてもよい。操作受付部132は、受け付けたキーワードを端末制御部133に通知する。
【0059】
端末制御部133は、通信部11を介して出展者端末3及び参加者端末4に各種のデータを送信することにより出展者端末3及び参加者端末4に各種の画面を表示させる。端末制御部133は、例えば図2から図4に示した画面を参加者端末4が表示するために必要なデータを送信することにより、図2から図4に示した画面を参加者端末4に表示させる。そして、端末制御部133は、出展者端末3及び参加者端末4から送信された各種のデータを中継して、出展者と参加者とが各種の情報をやり取りできるようにすることでグループ会議を実現する。
【0060】
また、端末制御部133は、複数のグループ会議それぞれに対応する会議属性データを記憶部12から読み出して、複数のグループ会議それぞれを識別するための会議識別情報(会議ID)に関連付けて、読みだした会議属性データを参加者端末4に送信する。端末制御部133は、複数のグループ会議それぞれのブースを表示する領域の位置を示す情報に関連付けて会議属性データを送信することにより、参加者端末4がグルー会議のブースに対応する位置に会議属性データに基づくテキスト又は画像を表示できるようにしてもよい。
【0061】
図8は、会議属性データが表示された画面の一例を示す図である。図8に示す例においては、各グループ会議を運営する出展企業の名称の下に、会議属性データとして、グループ会議が関連する分野が示されている。その下方に示す斜線の円は、グループ会議に参加している参加者に対応するアイコン画像である。参加者端末4を使用する参加者は、このような画面を見ることにより、それぞれのグループ会議で聞くことができる話が、自分にとって有益であるか否かを判断しやすくなる。
【0062】
端末制御部133は、参加者属性データと会議属性データとの関係に基づいて複数のグループ会議から選択した一以上のグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信してもよい。端末制御部133は、例えば、図6に示す参加者管理データにより特定した参加者端末4を使用する参加者が関心を持っている分野に対応する分野の会議属性を有するグループ会議を選択し、選択した一以上のグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信する。
【0063】
参加者端末4を使用する参加者が、ロボットに関心を持つ「横田太郎」である場合、端末制御部133は、ロボットの分野に関連するFロボットの会議属性データ「ロボット、生産」を「横田太郎」が使用する参加者端末4に送信する。端末制御部133は、選択した一以上のグループ会議の会議属性データを、他のグループ会議の会議属性データと区別するための情報を付して参加者端末4に送信してもよい。
【0064】
図9は、参加者の属性に合ったグループ会議の属性が表示された画面の一例を示す図である。図9においては、「Fロボット」のブースB4の表示領域に、「ロボット/生産」という属性が他のブースの属性よりも大きく表示されるとともに、ブースB4が他のブースよりも強調されている。端末制御部133が、このように、参加者の属性に対応するグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信し、参加者端末4が、当該グループ会議の属性を強調して表示することで、参加者が、自身が関心を持っている分野のグループ会議の存在を見落としにくい。また、グループ会議を運営する出展企業にとっては、自社の分野に関心を持つ参加者に参加してもらえる確率が高まる。したがって、参加者と出展企業の両方にとってイベントに参加する価値が高まる。
【0065】
端末制御部133は、参加者に対応する参加者属性データが示す属性と同一の属性を有する他参加者が参加している一以上のグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信してもよい。具体的には、端末制御部133は参加者管理データを参照し、参加者端末4を使用する参加者の属性と同一の属性を有する他の参加者を抽出する。端末制御部133は、抽出した他の参加者が参加しているグループ会議を特定し、グループ会議管理データを参照することにより、特定したグループ会議の会議属性データを特定する。
【0066】
端末制御部133が、このようにして特定した会議属性データを参加者端末4に送信することで、参加者端末4は、参加者端末4を使用する参加者と同じ属性を持つ他の参加者が参加しているグループ会議を参加者にレコメンドすることができる。その結果、参加者は、参加者と同じような属性を持つ他の参加者がどのようなグループ会議に参加しているかを把握することができるので、自身が参加するグループ会議を選択しやすくなる。
【0067】
端末制御部133は、参加者に対応する参加者属性データが示す属性と同一の属性を有する他参加者が、予め設定された人数以上参加している一以上のグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信してもよい。参加者と同じ属性の他の参加者が多数参加しているグループ会議には、参加者が参加する価値がある蓋然性が高い。したがって、参加者がそのようなグループ会議の属性を把握することで、参加する価値があるグループ会議に参加し損ねることを抑制できる。
【0068】
端末制御部133は、このような会議属性データとともに、グループ会議に参加している他の参加者の属性データを参加者端末4に送信してもよい。また、端末制御部133は、グループ会議に参加している参加者の人数を属性別に示すデータを参加者端末4に送信してもよい。端末制御部133がこのような情報を参加者端末4に送信することで、参加者は、各グループ会議にどのような参加者が参加しているかを把握することができるので、参加者の属性を参照して、どのグループ会議に自身が参加すべきかを判断しやすくなる。
【0069】
端末制御部133は、参加者属性データが示す属性が、会議属性データが示す資格を参加者が有していることを示していることを条件として、一以上のグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信してもよい。例えば、図7に示すグループ会議管理データにおいて、Dシステムのグループ会議への参加には招待状が必要であることが示されている。この場合、端末制御部133は、図6に示す参加者管理データにおいて、Dシステムの招待状を持っている「鈴木花子」の参加者端末4にDシステムの会議属性データを送信する。
【0070】
一方、端末制御部133は、参加者の関心分野が通信又はネットワークに関連するとしても、Dシステムへの招待状を持っている参加者以外の参加者には、Dシステムの会議属性データを送信しない。端末制御部133がこのように動作することで、グループ会議を運営する出展企業が、参加して欲しい参加者が優先的に参加できるようにコントロールすることが可能になる。
【0071】
端末制御部133は、複数のグループ会議から一以上のグループ会議を検索するための画面を参加者端末4に表示させ、参加者端末4において入力されたキーワードに対応する属性を示す会議属性データに関連付けられた一以上のグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信してもよい。参加者端末4を使用する参加者が、例えば「通信」を検索キーワードとして入力した場合、端末制御部133は、「通信」を属性データに含む「ABC電気」と「E通信」の会議属性データを、それぞれの会議IDに関連付けて参加者端末4に送信する。参加者端末4は、会議属性データを受信すると、受信した会議属性データを参加者が視認しやすいように表示する。
【0072】
図10は、グループ会議を検索するための領域を含む画面の一例を示す図である。図10においては領域R2に検索画面が表示されており、参加者が「通信」をキーワードとして入力したことに応じて、領域R2に「ABC電気」及び「E通信」のスケジュールが表示されている。また、領域R1における「ABC電気」のブースB1及び「E通信」のブースB3に、それぞれのグループ会議の属性が強調して表示されている。端末制御部133が、このように参加者が検索した結果に応じて会議属性データを参加者端末4に送信することで、参加者が関心を持つ分野のグループ会議に参加者が参加しやすくなる。
【0073】
図7に示すように、記憶部12は、グループ会議への参加者が、当該グループ会議の開催中に他のグループ会議に移動できるか否かを示すデータを会議属性データとして記憶している。端末制御部133は、この情報を利用して、他のグループ会議に移動できないグループ会議である移動禁止グループ会議の開催中は、移動禁止グループ会議への参加者が使用する参加者端末4への他のグループ会議の会議属性データの通知を停止してもよい。
【0074】
移動が禁止されているグループ会議への参加者の参加者端末4には、他のグループ会議の会議属性データが通知されないので、当該参加者は、他のグループ会議でどのような内容が話されているかを知ることができない。したがって、当該参加者が、参加しているグループ会議から他のグループ会議に移動しづらい。端末制御部133及び参加者端末4がこのように動作することで、グループ会議を運営する出展企業が、参加者に集中して説明を聞いてもらうようにすることができる。
【0075】
[会議管理装置1における処理の流れ]
図11は、会議管理装置1における処理の流れを示すフローチャートの一例を示す図である。図11に示すフローチャートは、複数のグループ会議が行われている状態から開始している。
【0076】
データ取得部131が、複数の参加者端末4のうちいずれかの参加者端末4から、複数のグループ会議のマップを表示するための指示を取得すると(S11)、端末制御部133は、参加者管理データを参照することにより、指示をした参加者の属性を特定する(S12)。続いて、端末制御部133は、グループ会議管理データを参照して、特定した参加者の属性を会議の属性と比較し(S13)、共通する属性を有するグループ会議を選択する(S14)。端末制御部133は、選択したグループ会議に会議属性データを参加者端末4に送信する(S15)。
【0077】
[変形例]
以上の説明においては、参加者の属性が参加者管理データに含まれている場合を例示したが、参加者の属性がわかっていないという場合もある。このような場合にも参加者に適したグループ会議を端末制御部133が特定することができるように、会議管理装置1は、参加者が参加したグループ会議の履歴を管理して、参加者の参加履歴に基づいて参加者の属性を推定してもよい。
【0078】
図12は、変形例に係る会議管理装置1Aの構成を示す図である。図12に示す会議管理装置1Aは、履歴管理部134をさらに有するという点で図5に示した会議管理装置1と異なり、他の点で同じである。
【0079】
履歴管理部134は、参加者が参加したグループ会議を識別するための会議識別情報である会議IDを参加者に関連付けて参加履歴情報として記憶部12に記憶させる。端末制御部133は、端末制御部133は、参加履歴情報を参照することにより、参加者が過去に参加したグループ会議を特定し、特定したグループ会議と同じ属性の他のグループ会議の会議属性データを参加者端末4に送信する。
【0080】
端末制御部133は、例えば、ある参加者が「ABC通信」のグループ会議に参加したことを特定した場合、「ABC通信」の属性(電気機器、通信)の少なくとも一部と共通する属性(通信)を持つ「E通信」の会議属性データを当該参加者の参加者端末4に送信する。端末制御部133がこのように動作することで、会議管理装置1に参加者の属性が登録されていない場合であっても参加者に適したグループ会議の属性を参加者に通知することができるので、参加者が、どのグループ会議に参加すればよいかを判断しやすくなる。
【0081】
端末制御部133は、参加者端末4からの要求に応じて、参加履歴情報を参加者端末4に送信してもよい。端末制御部133がこのように動作することで、参加者が、自分自身がどのグループ会議に参加したかを確認することができるので、参加し忘れているグループ会議がないかどうかを確認しやすくなる。
【0082】
[会議管理システムSによる効果]
以上説明したように、会議管理装置1においては、記憶部12が、複数のグループ会議それぞれに関連付けて会議属性データを記憶する。そして、端末制御部133が、複数のグループ会議それぞれの会議IDに関連付けて、複数のグループ会議それぞれに対応する会議属性データを参加者端末4に送信する。参加者端末4が、受信した会議属性データに基づく情報を表示することで、ネットワークを介した会議への参加者が、どのグループ会議に参加すればよいかを判断しやすくなる。
【0083】
また、出展企業にとっては、グループ会議の属性を適切に設定することで、参加して欲しい属性を有する参加者にグループ会議に参加してもらいやすくなる。そして、イベントの主催者にとっては、参加者を適切なグループ会議(ブース)に移動させることができるので、イベントの価値を高めることができる。
【0084】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0085】
1 会議管理装置
2 主催者端末
3 出展者端末
4 参加者端末
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
41 通信部
42 出力部
43 入力部
44 記憶部
45 制御部
131 データ取得部
132 操作受付部
133 端末制御部
134 履歴管理部
451 データ受信部
452 出力制御部
453 データ送信部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12