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特許7128507投資取引代行システム、情報処理装置、投資取引代行方法、投資取引代行プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-23
(45)【発行日】2022-08-31
(54)【発明の名称】投資取引代行システム、情報処理装置、投資取引代行方法、投資取引代行プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/06 20120101AFI20220824BHJP
【FI】
G06Q40/06
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018073424
(22)【出願日】2018-04-05
(65)【公開番号】P2019185270
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2021-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】321001045
【氏名又は名称】WowBee株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】窪田 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】西田 将吾
(72)【発明者】
【氏名】細野 裕章
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-217751(JP,A)
【文献】特開2004-355465(JP,A)
【文献】特表2011-501315(JP,A)
【文献】国際公開第2006/085460(WO,A1)
【文献】特開2007-026045(JP,A)
【文献】特開2011-186965(JP,A)
【文献】特開2016-110191(JP,A)
【文献】国際公開第2017/047779(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0213290(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0330861(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する投資取引代行システムであって、
前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得する残高情報取得部と、
前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択する推奨候補ユーザ選択部と、
前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させる表示制御部と、
前記複数の候補ユーザのそれぞれが追従ユーザに対して設定した最低投資額を取得する
最低投資額取得部と、を備え
前記推奨候補ユーザ選択部は、前記残高情報に基づいて、前記複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザの取引口座の残高以下の前記最低投資額を設定している候補ユーザを前記推奨候補ユーザとして選択する
投資取引代行システム。
【請求項2】
前記推奨候補ユーザ選択部は、前記追従ユーザの取引口座の残高のうち所定割合以上の残高が所定期間において運用されていないときに、前記推奨候補ユーザを選択する、
請求項1に記載の投資取引代行システム。
【請求項3】
前記追従ユーザが選択している参照ユーザの数を取得する参照ユーザ数取得部をさらに備え、
前記推奨候補ユーザ選択部は、前記取得された参照ユーザの数が閾値以下である場合に、前記推奨候補ユーザを選択する、
請求項1又は2に記載の投資取引代行システム。
【請求項4】
前記推奨候補ユーザ選択部は、前記追従ユーザの取引口座の残高以下の前記最低投資額を設定している候補ユーザが複数存在する場合に、当該複数の候補ユーザの中から投資取引における利益率又は利益額が最も高い候補ユーザを前記推奨候補ユーザとして選択する、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項5】
前記追従ユーザが複数の参照ユーザを選択している場合において、前記追従ユーザが前記複数の参照ユーザのそれぞれに設定した投資額と、前記複数の参照ユーザのそれぞれが前記追従ユーザに対して設定する最高投資額とを取得する最高投資額取得部と、
前記複数の参照ユーザのうち前記追従ユーザの投資額が前記最高投資額に達していない参照ユーザを、前記追従ユーザに追加投資を推奨する推奨参照ユーザとして選択する推奨参照ユーザ選択部と、をさらに備え、
前記表示制御部は、前記推奨参照ユーザとして選択された参照ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させる、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項6】
前記複数の候補ユーザのそれぞれについて、当該候補ユーザの投資取引の利益率又は利益額と、当該候補ユーザを選択している追従ユーザの数とに基づいてランキングを生成するランキング生成部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記生成されたランキングを前記追従ユーザの端末装置に表示させる、
請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項7】
前記複数の候補ユーザのそれぞれについてリスクを判定し、判定したリスクの度合いを表すリスク指標値を生成するリスク判定部をさらに備え、
前記リスク判定部は、リスク判定時点までの過去一定期間における候補ユーザの投資取引の損失率に基づいて、当該候補ユーザのリスクを判定し、
前記表示制御部は、前記生成されたリスク指標値を前記追従ユーザの端末装置に表示させる、
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項8】
前記リスク判定部は、前記過去一定期間における、前記候補ユーザが決済して生じた損失額と、前記候補ユーザが未だ決済していない投資取引注文における含み損失額とに基づいて、前記候補ユーザのリスクを判定する、
請求項7に記載の投資取引代行システム。
【請求項9】
前記追従ユーザが前記参照ユーザを選択する際に、当該参照ユーザに追従する投資取引を実行することで得られる利益額を次の投資取引に用いるか否かを設定する利益投資設定部をさらに備える、
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項10】
前記参照ユーザを選択している追従ユーザの数が、前記参照ユーザにより設定された上限値に達した場合に、前記参照ユーザを新たに追従ユーザが選択することを禁止する選択禁止部をさらに備える、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項11】
前記参照ユーザを選択している追従ユーザが前記参照ユーザに追従した投資取引により得た利益額に応じて、前記参照ユーザにインセンティブを付与するインセンティブ付与部をさらに備える、
請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項12】
ユーザが取引口座を有する電子取引所を表す取引所情報と、前記取引口座を用いた投資取引に必要な口座認証情報とをユーザごとに登録するユーザ情報登録部と、
第1のユーザが第2のユーザの参照ユーザとして選択された場合に、前記第1のユーザと前記第2のユーザとを関連付けるユーザ関連付け部と、
前記第1のユーザに対応する前記取引所情報及び前記口座認証情報に基づいて、前記第1のユーザが取引口座を有する第1の電子取引所から、前記第1のユーザが前記第1の電子取引所において行った投資取引の内容を示す取引情報を取得する取引情報取得部と、
前記取得した取引情報と、前記第2のユーザに対応する前記取引所情報及び前記口座認証情報とに基づいて、前記第2のユーザが取引口座を有する第2の電子取引所において、前記第1のユーザが行った投資取引に対応する投資取引を自動実行する取引実行部と、をさらに備える、
請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の投資取引代行システム。
【請求項13】
参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する情報処理装置であって、
前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得する残高情報取得部と、
前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択する推奨候補ユーザ選択部と、
前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させる表示制御部と、
前記複数の候補ユーザのそれぞれが追従ユーザに対して設定した最低投資額を取得する
最低投資額取得部と、を備え
前記推奨候補ユーザ選択部は、前記残高情報に基づいて、前記複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザの取引口座の残高以下の前記最低投資額を設定している候補ユーザを前記推奨候補ユーザとして選択する
情報処理装置。
【請求項14】
参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する投資取引代行方法であって、
前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得するステップと、
前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択するステップと、
前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させるステップと、
前記複数の候補ユーザのそれぞれが追従ユーザに対して設定した最低投資額を取得するステップと、を備え
前記推奨候補ユーザを選択するステップでは、前記残高情報に基づいて、前記複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザの取引口座の残高以下の前記最低投資額を設定している候補ユーザを前記推奨候補ユーザとして選択する
投資取引代行方法。
【請求項15】
参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する情報処理装置に、
前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得する処理と、
前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択する処理と、
前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させる処理と、
前記複数の候補ユーザのそれぞれが追従ユーザに対して設定した最低投資額を取得する処理と、を実行させ
前記推奨候補ユーザを選択する処理では、前記残高情報に基づいて、前記複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザの取引口座の残高以下の前記最低投資額を設定している候補ユーザを前記推奨候補ユーザとして選択する
投資取引代行プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投資取引代行システム、情報処理装置、投資取引代行方法、投資取引代行プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気通信回線を介して為替取引や株式取引等の投資取引を行うシステムにおいて、第1のユーザ(参照ユーザ)の投資取引の内容をコピーし、この取引内容に追従して第2のユーザ(追従ユーザ)の投資取引を自動的に行う方法が記載されている。かかる投資取引代行の方法は、コピートレード(又はミラートレード)と称されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2013/0060672号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した投資取引代行システムにおいて、膨大な数の候補ユーザの中から、追従ユーザが適切な参照ユーザを選択することが難しいという問題がある。
【0005】
追従ユーザが参照ユーザを選択することを補助するために、各候補ユーザの投資取引の実績情報を追従ユーザに提示することも考えられるが、投資取引に不慣れな追従ユーザが各候補ユーザの投資取引の実績情報を適切に理解及び分析することは極めて困難である。
【0006】
そこで、本発明は、投資取引に不慣れなユーザであっても、適切な参照ユーザに追従した投資取引を実行可能にする投資取引代行システム、情報処理装置、投資取引代行方法、投資取引代行プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の特徴に係る投資取引代行システムは、参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する投資取引代行システムであって、前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得する残高情報取得部と、前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択する推奨候補ユーザ選択部と、前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させる表示制御部と、を備える。
【0008】
第1の特徴において、前記推奨候補ユーザ選択部は、前記追従ユーザの取引口座の残高のうち所定割合以上の残高が所定期間において運用されていないときに、前記推奨候補ユーザを選択する。
【0009】
第1の特徴において、前記追従ユーザが選択している参照ユーザの数を取得する参照ユーザ数取得部をさらに備え、前記推奨候補ユーザ選択部は、前記取得された参照ユーザの数が閾値以下である場合に、前記推奨候補ユーザを選択してもよい。
【0010】
第1の特徴において、前記複数の候補ユーザのそれぞれが追従ユーザに対して設定した最低投資額を取得する最低投資額取得部をさらに備え、前記推奨候補ユーザ選択部は、前記残高情報に基づいて、前記複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザの取引口座の残高以下の前記最低投資額を設定している候補ユーザを前記推奨候補ユーザとして選択してもよい。
【0011】
第1の特徴において、前記推奨候補ユーザ選択部は、前記追従ユーザの取引口座の残高以下の前記最低投資額を設定している候補ユーザが複数存在する場合に、当該複数の候補ユーザの中から投資取引における利益率又は利益額が最も高い候補ユーザを前記推奨候補ユーザとして選択してもよい。
【0012】
第1の特徴において、前記追従ユーザが複数の参照ユーザを選択している場合において、前記追従ユーザが前記複数の参照ユーザのそれぞれに設定した投資額と、前記複数の参照ユーザのそれぞれが前記追従ユーザに対して設定する最高投資額とを取得する最高投資額取得部と、前記複数の参照ユーザのうち前記追従ユーザの投資額が前記最高投資額に達していない参照ユーザを、前記追従ユーザに追加投資を推奨する推奨参照ユーザとして選択する推奨参照ユーザ選択部と、をさらに備え、前記表示制御部は、前記推奨参照ユーザとして選択された参照ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させてもよい。
【0013】
第1の特徴において、前記複数の候補ユーザのそれぞれについて、当該候補ユーザの投資取引の利益率又は利益額と、当該候補ユーザを選択している追従ユーザの数とに基づいてランキングを生成するランキング生成部をさらに備え、前記表示制御部は、前記生成されたランキングを前記追従ユーザの端末装置に表示させてもよい。
【0014】
第1の特徴において、前記複数の候補ユーザのそれぞれについてリスクを判定し、判定したリスクの度合いを表すリスク指標値を生成するリスク判定部をさらに備え、前記リスク判定部は、リスク判定時点までの過去一定期間における候補ユーザの投資取引の損失額に基づいて、当該候補ユーザのリスクを判定し、前記表示制御部は、前記生成されたリスク指標値を前記追従ユーザの端末装置に表示させてもよい。
【0015】
第1の特徴において、前記リスク判定部は、前記過去一定期間における、前記候補ユーザが決済して生じた損失額と、前記候補ユーザが未だ決済していない投資取引注文における含み損失額とに基づいて、前記候補ユーザのリスクを判定してもよい。
【0016】
第1の特徴において、前記追従ユーザが前記参照ユーザを選択する際に、当該参照ユーザに追従する投資取引を実行することで得られる利益額を次の投資取引に用いるか否かを設定する利益投資設定部をさらに備えてもよい。
【0017】
第1の特徴において、前記参照ユーザを選択している追従ユーザの数が、前記参照ユーザにより設定された上限値に達した場合に、前記参照ユーザを新たに追従ユーザが選択することを禁止する選択禁止部をさらに備えてもよい。
【0018】
第1の特徴において、前記参照ユーザを選択している追従ユーザが前記参照ユーザに追従した投資取引により得た利益額に応じて、前記参照ユーザにインセンティブを付与するインセンティブ付与部をさらに備えてもよい。
【0019】
第1の特徴において、ユーザが取引口座を有する電子取引所を表す取引所情報と、前記取引口座を用いた投資取引に必要な口座認証情報とをユーザごとに登録するユーザ情報登録部と、第1のユーザが第2のユーザの参照ユーザとして選択された場合に、前記第1のユーザと前記第2のユーザとを関連付けるユーザ関連付け部と、前記第1のユーザに対応する前記取引所情報及び前記口座認証情報に基づいて、前記第1のユーザが取引口座を有する第1の電子取引所から、前記第1のユーザが前記第1の電子取引所において行った投資取引の内容を示す取引情報を取得する取引情報取得部と、前記取得した取引情報と、前記第2のユーザに対応する前記取引所情報及び前記口座認証情報とに基づいて、前記第2のユーザが取引口座を有する第2の電子取引所において、前記第1のユーザが行った投資取引に対応する投資取引を自動実行する取引実行部と、をさらに備えてもよい。
【0020】
第2の特徴に係る情報処理装置は、参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する情報処理装置であって、前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得する残高情報取得部と、前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択する推奨候補ユーザ選択部と、前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させる表示制御部と、を備える。
【0021】
第3の特徴に係る投資取引代行方法は、参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する投資取引代行方法であって、前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得するステップと、前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択するステップと、前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させるステップと、を備える。
【0022】
第4の特徴に係る投資取引代行プログラムは、参照ユーザが行った投資取引に追従して、前記参照ユーザを選択した追従ユーザの投資取引を自動実行する情報処理装置に、前記追従ユーザの取引口座の残高情報を取得する処理と、前記取得された残高情報に基づいて、前記参照ユーザの候補である複数の候補ユーザの中から、前記追従ユーザに推奨する推奨候補ユーザを選択する処理と、前記選択された推奨候補ユーザを示す情報を前記追従ユーザの端末装置に表示させる処理と、を実行させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、投資取引に不慣れなユーザであっても、適切な参照ユーザに追従した投資取引を実行可能にする投資取引代行システム、情報処理装置、投資取引代行方法、投資取引代行プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態に係る投資取引代行システムの構成を示す図である。
図2】実施形態に係る仮想通貨取引代行装置の構成を示す図である。
図3】実施形態に係るユーザ情報登録部により登録されるユーザ情報の一例を示す図である。
図4】実施形態に係るユーザ関連付け部により登録されるフォロワー情報の一例を示す図である。
図5】実施形態に係る推奨ユーザ提案部の構成を示す図である。
図6】実施形態に係るフォロワー用のホーム画面の一例を示す図である。
図7】実施形態に係るトレーダー用のホーム画面の一例を示す図である。
図8】実施形態に係る取引所設定画面の一例を示す図である。
図9】実施形態に係る取引所設定の変更画面の一例を示す図である。
図10】実施形態に係るトレーダーランキング画面の一例を示す図である。
図11】実施形態に係るフォロー登録画面の一例を示す図である。
図12】実施形態に係るフォローリスト画面の一例を示す図である。
図13】実施形態に係る推奨トレーダー提案画面の一例を示す図である。
図14】実施形態に係る仮想通貨取引代行装置の動作フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
【0026】
本実施形態に係る投資取引代行システムは、仮想通貨を取引対象とする投資取引代行システムである。仮想通貨とは、インターネットを通じて物品やサービスの対価に使用でき、中央銀行などの公的な発行主体や管理者が存在せず、専門の仮想通貨取引所を介して法定通貨(円やドル・ユーロ・人民元など)と交換可能なものをいう。仮想通貨の種類は複数存在する。なお、仮想通貨は、暗号通貨と称されることもある。
【0027】
(1)システム構成
本実施形態に係る投資取引代行システムの構成について説明する。図1は、本実施形態に係る投資取引代行システムの構成を示す図である。
【0028】
図1に示すように、本実施形態に係る投資取引代行システムは、複数の端末装置10a~10cと、複数の仮想通貨取引所20a~20cと、仮想通貨取引代行装置1とを備える。端末装置10、仮想通貨取引所20、及び仮想通貨取引代行装置1は、インターネット等の通信ネットワーク2を介して通信を行う。図1において、3つの端末装置10a~10cを図示しているが、端末装置10の数は2つであってもよいし、4以上であってもよい。また、3つの仮想通貨取引所20a~20cを図示しているが、仮想通貨取引所20の数は1つ又は2つであってもよいし、4以上であってもよい。
【0029】
端末装置10は、本実施形態に係る投資取引代行システムを利用するユーザが所持する端末装置であって、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、又はタブレット端末等である。各端末装置10は、表示部、処理部、記憶部、及び通信部等を含んで構成される。ユーザは、自身の端末装置10を用いて、通信ネットワーク2を介して、仮想通貨取引所20及び仮想通貨取引代行装置1と情報をやり取りする。
【0030】
仮想通貨取引所20は、仮想通貨と法定通貨との交換や、一の仮想通貨と他の仮想通貨との交換に係る投資取引(以下、「仮想通貨取引」という)のための電子取引所である。各仮想通貨取引所20は、運営主体が互いに異なる。ユーザは、いずれかの仮想通貨取引所20に取引口座を開設し、その電子取引所内で自身の取引口座を用いて仮想通貨取引を行う。各仮想通貨取引所20は、少なくとも1つのサーバ装置を含んで構成される。
【0031】
仮想通貨取引代行装置1は、仮想通貨取引所20の運営主体とは異なる運営主体により運営されるサーバ装置(情報処理装置)であって、異なる仮想通貨取引所間におけるコピートレードを実現可能にする。コピートレードとは、参照ユーザの仮想通貨取引の内容をコピーし、参照ユーザの取引内容に従って他のユーザ(追従ユーザ)の仮想通貨取引を自動的に行う方法をいう。また、参照ユーザとは、他のユーザにより取引内容が参照されるユーザをいう。参照ユーザは、「トレーダー」、「マスタ」、又は「ストラテジ」等と称されるが、以下において、かかる参照ユーザを「トレーダー」と称する。トレーダーの取引内容を参照して追従する追従ユーザを「フォロワー」と称する。
【0032】
(2)仮想通貨取引代行装置の構成
本実施形態に係る仮想通貨取引代行装置1の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る仮想通貨取引代行装置1の構成を示す図である。
【0033】
図2に示すように、仮想通貨取引代行装置1は、処理部100と、通信部200と、記憶部300とを備える。
【0034】
処理部100は、少なくとも1つのプロセッサを含んで構成される。処理部100は、記憶部300に記憶されたプログラムを実行することにより、後述する各種の処理を実行する。
【0035】
通信部200は、通信ネットワーク2に接続されており、通信ネットワーク2を介して複数の端末装置10及び複数の仮想通貨取引所20との通信を行う。本実施形態において、通信部200が複数の仮想通貨取引所20との通信を行う一例を説明するが、通信部200が1つの仮想通貨取引所20とのみ通信を行う構成であってもよい。
【0036】
記憶部300は、揮発性記憶媒体及び不揮発性記憶媒体を含んで構成される。記憶部300は、処理部100により実行されるプログラムを記憶するとともに、処理部100における処理に用いられる情報を記憶する。
【0037】
処理部100は、基本構成として、ユーザ情報登録部101と、ユーザ関連付け部102と、取引情報取得部103と、取引実行部104とを備える。
【0038】
ユーザ情報登録部101は、ユーザが取引口座を有する仮想通貨取引所を表す取引所情報と、取引口座を用いた仮想通貨取引に必要な口座認証情報とをユーザごとに登録する。例えば、ユーザ情報登録部101は、ユーザの端末装置10に取引所設定画面を表示させ、取引所情報及び口座認証情報をこの端末装置10から取得し、取得した取引所情報及び口座認証情報をこのユーザのユーザ識別情報と共に記憶部300に格納する。また、ユーザ情報登録部101は、ユーザ情報の登録後、ユーザからの要求に応じて、登録されているユーザ情報を更新する。
【0039】
図3は、ユーザ情報登録部101により登録されるユーザ情報の一例を示す図である。図3に示すように、ユーザ情報は、ユーザ識別情報と、取引所情報と、口座認証情報と、トレーダー登録有無とを含む。
【0040】
ここで、ユーザ識別情報は、ユーザの氏名及び/又はニックネームである。ニックネームは、システム上で取り扱われる名前であって、ユーザの匿名性を保つために用いられる。取引所情報は、ユーザが取引口座を有する仮想通貨取引所の名前又はIDである。口座認証情報は、この仮想通貨取引所において発行される認証キー(APIキー及び/又はシークレットアクセスキー)を含む。トレーダー登録有無は、ユーザがトレーダーとして登録されているか否かを示す。トレーダーとして登録されたユーザは自ら仮想通貨取引を行うが、トレーダーとして登録されていないユーザは自ら仮想通貨取引を行わずにフォロワーとして扱われ、選択したトレーダーの仮想通貨取引に追従する。
【0041】
なお、トレーダーとして登録されているユーザは、自身のフォロワーの上限数を設定可能である。トレーダーは、自身が心理的に大きなリスクを負いたくない場合にフォロワー上限数を設定可能であるため、トレーダーの心理的な負担を軽減できる。
【0042】
また、トレーダーとして登録されているユーザは、自身のフォロワーの投資可能額として、最高投資額(上限額)及び最低投資額(下限額)を設定可能である。具体的には、トレーダーとして登録されているユーザは、自身を選択して投資する全フォロワーの投資額の合計に対する上限額である累計フォロー投資上限額と、フォロワー一人あたりの投資上限額と、フォロワー一人あたりの投資下限額とを設定可能である。
【0043】
かかる設定により、次のような効果が得られる。1)トレーダーのトレードスタイルにより、フォロワーの投資額の適正範囲が変わるので、トレーダー自身に自分のトレードスタイルに合う範囲を設定してもらうことができる。2)トレーダー自身が大きな心理的リスクを負いたくない場合にトレーダーが上限を設定できる。3)後述するようにフォロワーの利益額に応じてトレーダーに対するインセンティブ(報酬額)が定まるため、フォロー投資額の単価を上げることによりトレーダーが報酬増加を見込むことができる。
【0044】
ユーザ関連付け部102は、第1のユーザが第2のユーザの参照ユーザ(トレーダー)として選択された場合に、第1のユーザと第2のユーザとを関連付ける。ここで、第1のユーザは自身をトレーダーとして登録しているユーザであり、第2のユーザは自身をトレーダーとして登録していないユーザである。第2のユーザは、トレーダーを選択することによりこのトレーダーのフォロワーになり、このトレーダーの仮想通貨取引に追従(フォロー)する。
【0045】
詳細については後述するが、トレーダーを選択するためのトレーダーランキング画面をフォロワーの端末装置10に表示させる。フォロワーがランキングに応じてトレーダーを選択した場合、ユーザ関連付け部102は、このトレーダーと関連付けてフォロワーを登録し、記憶部300に記憶されたフォロワー登録情報を更新する。また、詳細については後述するが、仮想通貨取引代行装置1が選択した推奨トレーダーを提案するための推奨トレーダー提案画面をフォロワーの端末装置10に表示させる。フォロワーがこの提案を受け入れてトレーダーを選択した場合、ユーザ関連付け部102は、このトレーダーと関連付けてフォロワーを登録し、記憶部300に記憶されたフォロワー登録情報を更新する。
【0046】
図4は、ユーザ関連付け部102により登録されるフォロワー情報の一例を示す図である。図4に示す例において、フォロワー情報は、トレーダーであるユーザAの識別情報と、ユーザAのフォロワーであるユーザB、C、Dのそれぞれの識別情報とを含む。
【0047】
なお、フォロワーは、トレーダーの選択を解除することが可能である。例えば、フォロワーは、自身の端末装置10を用いて、自身が選択したトレーダーのいずれかを指定して「フォロー解除」の操作を行うことにより、このトレーダーを選択した状態が解除される。また、フォロワーは、トレーダーを選択した状態を維持しつつ、このトレーダーの仮想通貨取引に追従(フォロー)することを一時的に停止することが可能である。例えば、フォロワーは、自身の端末装置10を用いて、自身が選択したトレーダーのいずれかを指定して「フォロー停止」の操作を行うことにより、このトレーダーを選択した状態を維持しつつ、このトレーダーについてのコピートレードを停止する。
【0048】
取引情報取得部103は、トレーダーに対応する取引所情報及び口座認証情報に基づいて、このトレーダーが取引口座を有する第1の仮想通貨取引所から、このトレーダーが第1の仮想通貨取引所において行った仮想通貨取引の内容を示す取引情報を取得する。例えば、取引情報取得部103は、トレーダーに対応する取引所情報に基づいて、このトレーダーが取引口座を有する第1の仮想通貨取引所を特定する。そして、取引情報取得部103は、トレーダーに対応する口座認証情報に基づいて、第1の仮想通貨取引所におけるトレーダーの取引口座にアクセスし、このトレーダーの取引情報を取得する。なお、トレーダーが第1の仮想通貨取引所において行った仮想通貨取引の内容とは、例えば、トレーダーが仮想通貨AをX円分購入(投資)する注文を行ったという内容や、トレーダーが仮想通貨BをY円分売却する注文を行ったという内容などである。
【0049】
取引実行部104は、取引情報取得部103が取得したトレーダーの取引情報と、このトレーダーのフォロワーに対応する取引所情報及び口座認証情報とに基づいて、このフォロワーが取引口座を有する第2の仮想通貨取引所において、トレーダーが行った仮想通貨取引に対応する仮想通貨取引を自動実行する。例えば、取引実行部104は、フォロワーに対応する取引所情報に基づいて、このフォロワーが取引口座を有する第2の仮想通貨取引所を特定する。特定された第2の仮想通貨取引所は、第1の仮想通貨取引所と同じ仮想通貨取引所であってもよいし、第1の仮想通貨取引所とは異なる仮想通貨取引所であってもよい。そして、取引実行部104は、フォロワーに対応する口座認証情報に基づいて、第2の仮想通貨取引所におけるフォロワーの取引口座にアクセスし、トレーダーが行った仮想通貨取引に対応する仮想通貨取引を自動実行(すなわち、コピートレード)する。例えば、トレーダーが仮想通貨Aを購入(投資)する注文を行った場合には、フォロワーの注文として仮想通貨Aを購入する注文を行う。
【0050】
一般的にはトレーダー及びフォロワーは資産規模が一致しないため、フォロワーの仮想通貨Aの購入額(投資額)は、トレーダーの資産額に対する購入額(投資額)の割合に応じて定められる。例えば、トレーダーが自身の資産額の30%を仮想通貨Aに投資した場合、取引実行部104は、このトレーダーに対してフォロワーが設定した投資額の30%を仮想通貨Aに投資する。なお、トレーダーの資産額が入出金などで変動した場合には、「計算タイミングでの利益額=(入金後の投資額-入金前の利益額)/入金前の投資額×入金前の利益額」により利益額を計算する。
【0051】
さらに、処理部100は、ランキング生成部105と、推奨ユーザ提案部106と、リスク判定部107と、利益取引設定部108と、選択禁止部109と、インセンティブ付与部110と、表示制御部111とを更に備える。
【0052】
ランキング生成部105は、複数の候補ユーザ(トレーダーとして登録した複数のユーザ)のそれぞれについて、フォロワーがフォローすべきトレーダーを選択するために用いるランキングを生成する。ランキング生成部105は、トレーダーの仮想通貨取引の利益率又は利益額と、このトレーダーを選択しているフォロワーの数とに基づいて、このトレーダーのランキングを生成する。
【0053】
ここで、利益率は、例えば、過去一定期間における、仮想通貨の投資額に対する、仮想通貨の差金決済取引の損益額の割合として求められる。利益額は、例えば、過去一定期間における、差金決済取引により発生した損益額の合計として求められる。ランキング生成部105は、仮想通貨取引の利益率又は利益額が高い順に暫定的なランキングを生成し、利益率又は利益額が同じ又は近似するトレーダー間ではフォロワー数が多いほどランキングが高くなるように修正することにより、最終的なランキングを生成する。或いは、ランキング生成部105は、フォロワー数が多い順に暫定的なランキングを生成し、フォロワー数が同じ又は近似するトレーダー間では利益率又は利益額が高いほどランキングが高くなるように修正することにより、最終的なランキングを生成してもよい。
【0054】
ランキング生成部105は、利益率のみを基準としたランキングと、利益額のみを基準としたランキングと、フォロワー数のみを基準としたランキングとを別々に生成してもよい。かかる場合、ランキング生成部105は、ユーザが端末装置10を用いて行うランキング切り替え操作に応じて、この端末装置10に表示させるランキングを切り替えてもよい。
【0055】
なお、ランキング生成部105は、ランキングの値が同じ場合には、そのランキングへの到達日時が早いユーザを上位として扱う。
【0056】
ランキング生成部105により生成されたランキングは、フォロワーの端末装置10においてトレーダーランキング画面等で表示される。なお、ランキングは、端末装置10においてホーム画面中で表示されてもよい。このようにしてランキングを生成及び表示することにより、フォロワーは、仮想通貨取引に関する十分な知識を必要とすることなく、自身の投資スタイルに合った最適なトレーダーを容易に選択できる。
【0057】
推奨ユーザ提案部106は、フォロワーがフォローするトレーダーの候補である複数の候補トレーダーの中から、このフォロワーに推奨する推奨候補トレーダー(推奨候補ユーザ)を選択し、選択した推奨候補トレーダーをこのフォロワーに提案する処理を行う。また、推奨ユーザ提案部106は、フォロワーに追加投資を推奨する推奨参照ユーザ(推奨トレーダー)として選択し、選択した推奨トレーダーをこのフォロワーに提案する処理を行う。具体的には、推奨ユーザ提案部106が選択した推奨候補トレーダー及び/又は推奨候補トレーダーを示すユーザ識別情報を表示制御部111がフォロワーの端末装置10に表示させることによりこのフォロワーに提案する。推奨ユーザ提案部106は、フォロワーの取引口座の残高のうち所定割合(例えば、20%)以上の残高が所定期間(例えば、24時間)において運用されていないときに、かかる提案処理を行う。推奨ユーザ提案部106の詳細については後述する。
【0058】
リスク判定部107は、複数の候補トレーダー(トレーダーとして登録した複数のユーザ)のそれぞれについてリスクを判定し、判定したリスクを表すリスク指標値を生成する。リスク判定部107は、リスク判定時点までの過去一定期間における候補トレーダーの投資取引(差金決済取引)の損失率に基づいて、当該候補トレーダーのリスクを判定する。損失率とは、運用資産に対する最大損失額を割合で示したものをいう。そして、表示制御部111は、生成されたリスク指標値を追従ユーザの端末装置に表示させる。
【0059】
本実施形態において、リスク判定部107は、過去一定期間における、候補トレーダーが決済して生じた損失額と、候補トレーダーが未だ決済していない投資取引注文における含み損失額とに基づいて、候補トレーダーのリスクを判定する。具体的には、リスク判定部107は、直近7日間の取引履歴における最高損失額(現在保有中のポジションも含む)からリスクを判定する。例えば、現在の損失が10万円であり、現在の保有ポジションの含み損失が5万円である場合、合計損失15万をリスク判定の判定基準として用いる。
【0060】
なお、含み損失とは、仮想通貨の購入時の金額に対して、この仮想通貨の現時点の金額が下回っている場合において、仮想通貨の購入時の金額と現時点の金額との差分又は割合をいう。利益率や利益額が高いトレーダーであっても、このトレーダーが保有しているポジション(仮想通貨)に多額の含み損失が生じている場合には、このトレーダーをフォローすることは高リスクであるといえる。
【0061】
表1に示すように、例えば、リスクを表すリスク指標値として複数の値が定められており、各値に最高損失額(又は最高損失率)の値の範囲が対応付けられている。表1の例においては、5つのリスク指標値が定められている。
【0062】
【表1】
【0063】
表示制御部111は、リスク判定部107により生成されたリスク指標値をフォロワーの端末装置10におけるトレーダーランキング画面等に表示させる。このようにしてリスク指標値を生成及び表示することにより、フォロワーは、リスクも考慮して、自身の投資スタイルに合った最適なトレーダーを選択できる。
【0064】
利益取引設定部108は、フォロワーがトレーダーを選択する際に、取引実行部104により仮想通貨取引を自動実行(すなわち、コピートレード)することで得られる利益を次の仮想通貨取引に用いるか否かを設定する。例えば、利益取引設定部108は、フォロワーが端末装置10を用いてトレーダーを選択した際に、フォロー登録画面をこの端末装置10に表示させ、フォロー登録画面において「利益も投資にまわす」か否かの確認を促す。「利益も投資にまわす」ことが確認された場合、利益取引設定部108は、コピートレードにより得られる利益分の金額が投資額に加算されるよう設定する。一方で、「利益も投資にまわす」ことを確認されない場合、利益取引設定部108は、コピートレードにより得られる利益分の金額を投資額に加算せずに、利益額として保持する。これにより、フォロワーは、コピートレードにおける利益を確定させて保持するか又は利益を次の投資にまわして運用するかの選択を行うことができる。
【0065】
選択禁止部109は、第1のユーザ(トレーダー)を選択したフォロワーの数が、このトレーダーにより設定された上限値に達した場合に、このトレーダーを新たに選択してフォローすることを禁止する。例えば、選択禁止部109は、あるトレーダーのフォロワー数が上限値に達した場合に、トレーダーランキング画面においてこのトレーダーを表示しない、又はこのトレーダーを選択するためのボタンを非表示にする。これにより、フォロワー数を上限値以下に抑えることができる。なお、選択禁止部109は、あるトレーダーのフォロワー数が、上限値に達した後、再び上限値を下回った場合には、禁止設定を解除し、このトレーダーをフォロワーが選択可能な状態に戻す。
【0066】
インセンティブ付与部110は、トレーダーを選択したフォロワーのコピートレードによる利益額に応じて、このトレーダーにインセンティブを付与する。例えば、インセンティブ付与部110は、フォロワーの利益額の一部(5%など)をインセンティブとして付与する。
【0067】
インセンティブ付与部110は、トレーダーからの要求に応じて、トレーダーにより設定された出金先口座に報酬額を振り込む。出金先口座は、仮想通貨取引所の取引口座であってもよいし、仮想通貨取引所の取引口座とは異なる銀行口座であってもよい。
【0068】
表示制御部111は、後述する各種の表示画面を端末装置10に表示させるための制御及び処理を行う。また、表示制御部111は、かかる表示画面において表示させるべき統計情報を生成し、生成した統計情報を端末装置10に表示させる。
【0069】
(3)推奨ユーザ提案部
推奨ユーザ提案部106は、フォロワーが未選択(未フォロー)の候補トレーダーの中から、このフォロワーにフォローを推奨するフォロー推奨候補トレーダーを提案したり、このフォロワーが選択中(フォロー中)のトレーダーの中から、このフォロワーに追加投資を推奨する追加投資推奨トレーダーを提案したりする処理を行う。ここでは、フォロワーが選択しているトレーダーの数が少ない場合にはフォロー推奨候補トレーダーを提案し、フォロワーが選択しているトレーダーの数が多い場合には追加投資推奨トレーダーを提案する一例について説明する。
【0070】
図5は、本実施形態に係る推奨ユーザ提案部106の構成を示す図である。図5に示すように、推奨ユーザ提案部106は、参照ユーザ数取得部106aと、残高情報取得部106bと、最低投資額取得部106cと、推奨候補ユーザ選択部106dと、最高投資額取得部106eと、推奨参照ユーザ選択部106fとを備える。
【0071】
参照ユーザ数取得部106aは、記憶部300に記憶されたフォロワー登録情報に基づいて、フォロワーが選択しているトレーダー(フォロー中トレーダー)の数を取得する。例えば、フォロワーAがトレーダーB,C,Dを選択したコピートレードを行う場合には、フォロワーAのフォロー中トレーダーの数は3である。
【0072】
残高情報取得部106bは、フォロワーの取引口座の残高情報を取得する。具体的には、残高情報取得部106bは、フォロワーの取引口座の残高のうち、このフォロワーが仮想通貨取引に用いていない残高(すなわち、未運用資金)を取得する。
【0073】
最低投資額取得部106cは、記憶部300に記憶されたユーザ情報に基づいて、複数の候補トレーダー(トレーダーとして登録した複数のユーザ)のそれぞれがフォロワーに対して設定した最低投資額を取得する。
【0074】
推奨候補ユーザ選択部106dは、残高情報取得部106bにより取得された残高情報と、最低投資額取得部106cにより取得された最低投資額とに基づいて、複数の候補トレーダーの中から、フォロワーに推奨する推奨候補トレーダーを選択する。推奨候補ユーザ選択部106dは、このフォロワーのフォロー中トレーダー数が閾値以下である場合に限り、推奨候補トレーダーを選択してもよい。なお、推奨候補ユーザ選択部106dは、フォロワーの取引口座の残高のうち所定割合(例えば、20%)以上の残高が所定期間(例えば、24時間)において運用されていないことをトリガーとして、推奨候補トレーダーを選択する。
【0075】
本実施形態において、推奨候補ユーザ選択部106dは、複数の候補ユーザの中から、フォロワーの取引口座の残高以下の最低投資額を設定している候補トレーダーを推奨候補トレーダーとして選択する。ここで、フォロワーの取引口座の残高以下の最低投資額を設定している候補トレーダーが複数存在する場合に、当該複数の候補トレーダーのうち仮想通貨取引の利益額又は利益率が最も高い候補トレーダーを推奨候補トレーダーとして選択する。
【0076】
最高投資額取得部106eは、フォロワーが複数のトレーダーを選択している場合において、フォロワーが複数のトレーダーのそれぞれに設定した投資額と、複数のトレーダーのそれぞれがフォロワーに対して設定する最高投資額とを取得する。ここで、最高投資額は、全フォロワーの投資額の合計に対する上限額である累計フォロー投資上限額である。或いは、最高投資額は、フォロワー一人あたりの投資上限額であってもよい。
【0077】
推奨参照ユーザ選択部106fは、フォロワーが選択中(フォロー中)の複数のトレーダーのうち投資額が最高投資額に達していないトレーダーを、フォロワーに追加投資を推奨する推奨トレーダーとして選択する。推奨参照ユーザ選択部106fは、このフォロワーのフォロー中トレーダー数が閾値を上回る場合に限り、追加投資を推奨する推奨トレーダーを選択してもよい。ここで、投資額が最高投資額に達していないフォロー中トレーダーが複数存在する場合に、当該複数のフォロー中トレーダーのうち仮想通貨取引の利益額又は利益率が高いフォロー中トレーダーを、追加投資を推奨するフォロー中トレーダーとして選択してもよい。
【0078】
(4)表示画面の一例
次に、端末装置10における表示画面の一例について説明する。
【0079】
(4.1)フォロワー用のホーム画面の一例
図6は、端末装置10を所持するユーザがフォロワーである場合のホーム画面の一例を示す図である。
【0080】
図6に示すように、フォロワー用のホーム画面は、このフォロワーの取引情報を表示する領域R11と、トップランキングを表示する領域R12と、このフォロワーが登録したトレーダーの投資成績を表示する領域R13と、このフォロワーの投資割合を表示する領域R14とを含む。また、フォロワー用のホーム画面は、表示する通貨単位を仮想通貨(図6の例ではビットコイン)とするか又は法定通貨(図6の例では日本円)とするかを切り替える切り替えボタンB11を含む。但し、ホーム画面及び他の表示画面において、表示する通貨単位を法定通貨(日本円)に固定してもよい。
【0081】
領域R11は、フォロワーの利益額及び利益率を棒グラフ及び折れ線グラフでそれぞれ表示する。時間軸(横軸)のスケールは、月単位、週単位、日単位等の中から選択可能である。
【0082】
領域R12は、ランキング生成部105により生成されたトレーダーのランキングのうち、上位所定数のトレーダーを表示する。表示するランキングは、利益率のランキング、利益額のランキング、フォロワー数のランキングの中から選択可能である。
【0083】
領域R13は、フォロワーが選択(登録)している各トレーダーの投資成績(利益率、利益額)を表示する。投資成績は、月単位、週単位、日単位等の中から選択可能である。なお、フォロワーとトレーダーとの関連付けは、ユーザ関連付け部102により管理される。
【0084】
なお、領域R12及びR13において、各トレーダーは、トレーダーのアイコン及びニックネームで示される。トレーダーのアイコンには、このトレーダーが取引口座を有する仮想通貨取引所を表すシンボルが付されている。
【0085】
領域R14は、フォロワーの取引口座における資産のうち投資額が占める割合を円グラフで表示する。
【0086】
(4.2)トレーダー用のホーム画面の一例
図7は、端末装置10を所持するユーザがトレーダーである場合のホーム画面の一例を示す図である。
【0087】
図7に示すように、トレーダー用のホーム画面は、フォロワー人数と獲得報酬(インセンティブ)の情報を表示する領域R21と、トップランキングを表示する領域R22と、このトレーダーのフォロワーを表示する領域R23と、このトレーダーの投資割合を表示する領域R24とを含む。また、トレーダー用のホーム画面は、フォロワー用のホーム画面と同様に、表示する通貨単位を切り替える切り替えボタンB21を含む。
【0088】
領域R21は、トレーダーの獲得報酬(インセンティブ)及びフォロワー数を棒グラフ及び折れ線グラフでそれぞれ表示する。時間軸(横軸)のスケールは、月単位、週単位、日単位等の中から選択可能である。なお、トレーダーの獲得報酬(インセンティブ)は、インセンティブ付与部110により管理される。また、フォロワー数は、ユーザ関連付け部102により管理される。
【0089】
領域R22は、フォロワー用のホーム画面と同様に、ランキング生成部105により生成されたトレーダーのランキングのうち、上位所定数のトレーダーを表示する。表示するランキングは、利益率のランキング、利益額のランキング、トレーダー数のランキングの中から選択可能である。
【0090】
領域R23は、トレーダーをフォローしている各フォロワーの投資額及び仮想通貨取引所を表示する。投資額は、このトレーダーについてのコピートレードにおける投資額である。表示するフォロワーは、仮想通貨取引所単位で選択可能である。なお、フォロワーとトレーダーとの関連付けは、ユーザ関連付け部102により管理される。
【0091】
領域R24は、自身をフォローしているフォロワーの投資金額合計と、各フォロワーの投資金額の割合とを表示する。
【0092】
(4.3)取引所設定画面の一例
図8は、ユーザが仮想通貨取引所を設定するための取引所設定画面の一例を示す図である。
【0093】
図8に示すように、取引所設定画面は、仮想通貨取引代行装置1が対応可能な仮想通貨取引所ごとに設けられた領域R31、R32、R33を含む。領域R31は仮想通貨取引所Aに対応する領域であり、領域R32は仮想通貨取引所Bに対応する領域であり、領域R33は仮想通貨取引所Cに対応する領域である。
【0094】
領域R31は、仮想通貨取引所Aに取引口座を開設するためのボタンB31を含む。このボタンB31が操作されると、取引口座の開設画面に遷移する。また、領域R31は、仮想通貨取引所Aの取引口座にアクセスするためのAPIアクセスキー及びシークレットアクセスキーを入力するための入力欄E31、E32と、この取引口座との連携/連携解除をするためのボタンB33とを含む。APIアクセスキー及びシークレットアクセスキーが入力された状態でボタンB33が操作されると、これらのキーが正当なものであれば口座連携が開始される。口座連携が開始された後、ボタンB33が操作されると、口座連携が解除される。
【0095】
ユーザが自身をトレーダーとして登録している場合、フォロワーの上限数(フォロー上限数)やフォロワーの投資可能額(下限額、上限額)の設定を変更するためのボタンB33が表示される。このボタンB33が操作されると、図9に示す取引所設定の変更画面が表示される。図9に示すように、取引所設定の変更画面は、フォロー上限数を入力するための入力欄E41と、フォロワーの最低投資額を入力するための入力欄E42と、フォロワーの最高投資額を入力するための入力欄E43とを含む。なお、かかる変更画面により設定が変更されない場合には、デフォルトのフォロー上限数及び投資可能額が自動的に設定される。
【0096】
(4.4)トレーダーランキング画面の一例
図10は、トレーダーランキング画面の一例を示す図である。
【0097】
図10に示すように、トレーダーランキング画面は、過去一定期間におけるトレーダーの利益率(又は利益額)をランキング形式で表示する領域R51を含む。図10において、この過去一定期間の長さが30日間(1ヶ月)である場合を例示しているが、この過去一定期間の長さは、累計/過去30日/デイリー(当日)の3種類の中から変更可能である。また、トレーダーランキング画面は、表示するトレーダーを仮想通貨取引所単位で選択するためのチェックボックスC51、C52、C53を含む。図10において、仮想通貨取引所A、B、Cの3つが選択された状態を例示している。さらに、トレーダーランキング画面は、フォロワー数が上限値に達しているユーザを除外して表示するためのチェックボックスC54を含む。図10において、チェックボックスC54がチェックされていない状態を例示している。
【0098】
領域R51は、トレーダーごとに、トレーダーのアイコン、ニックネーム、利益率、利益額、フォロワー数、リスク(リスク指標値)を表示する。トレーダーのアイコンには、このトレーダーが取引口座を有する仮想通貨取引所を表すシンボルが付されている。図10において、フォロワー数の上限値が50に一律に設定されている場合を例示している。リスク(リスク指標値)は、リスクが高いほど強調して表示される。例えば、リスク指標値が最大の5である場合には赤色で表示され、リスク指標値が4である場合にはオレンジ色で表示され、リスク指標値が3以下の場合にはグレーで表示される。
【0099】
また、領域R51において、フォロワー数が上限値に達していないトレーダーについてのみ、「フォローする」のボタンが表示される。フォロワーがトレーダーを選択して、このボタンを操作すると、図11に示すフォロー登録画面に遷移する。図11に示すように、フォロー登録画面は、選択されたトレーダーについてのコピートレードにおける投資額を入力するための入力欄E61と、利益も投資にまわすか否かを選択するためのチェックボックスC61とを含む。
【0100】
(4.5)フォローリスト画面の一例
図12は、フォロワーが用いるフォローリスト画面の一例を示す図である。
【0101】
図12に示すように、フォローリスト画面は、このフォロワーがフォロー中のトレーダーの一覧を表示する領域R71と、このフォロワーがお気に入りとして登録しているユーザの一覧を表示する領域R72とを含む。なお、お気に入りとは、フォロワーがフォロー中ではない(すなわち、トレーダーとして選択していない)ユーザであって、将来的にトレーダーとして選択できるようにフォロワーによりピックアップされたユーザをいう。
【0102】
(4.6)推奨トレーダー提案画面の一例
図13は、実施形態に係る推奨トレーダー提案画面の一例を示す図である。
【0103】
図13に示すように、推奨トレーダー提案画面は、フォロワーの未運用資金を表示する領域R81と、フォロワーにフォローを推奨する未フォローの推奨トレーダー及び追加投資を推奨するフォロー中のトレーダーを表示する領域R82とを含む。
【0104】
領域R82において、推奨トレーダーごとに、トレーダーのアイコン、ニックネーム、利益率、利益額、フォロワー数、リスク(リスク指標値)を表示する。トレーダーのアイコンには、このトレーダーが取引口座を有する仮想通貨取引所を表すシンボルが付されている。図13において、フォロワー数の上限値が50に一律に設定されている場合を例示している。リスク(リスク指標値)は、リスクが高いほど強調して表示される。例えば、リスク指標値が最大の5である場合には赤色で表示され、リスク指標値が4である場合にはオレンジ色で表示され、リスク指標値が3以下の場合にはグレーで表示される。
【0105】
また、領域R82において、フォローを推奨する未フォローの推奨トレーダーには、「フォローする」のボタンが表示される。フォロワーがトレーダーを選択して、このボタンを操作すると、図11のフォロー登録画面に遷移する。さらに、領域R82において、追加投資を推奨するフォロー中のトレーダーには、「フォロー中」のボタンが表示される。フォロワーがトレーダーを選択して、このボタンを操作すると、図11のフォロー登録画面に遷移し、フォロワーが投資額を変更可能にする。
【0106】
(5)動作フローの一例
図14は、仮想通貨取引代行装置1の動作フローの一例を示す図である。
【0107】
図14に示すように、ステップS1において、ユーザは、自身の端末装置10を用いて、例えば図7の取引所設定画面における口座開設ボタンB31を操作することにより、仮想通貨取引所に取引口座を開設し、この取引口座に法定通貨(ここでは、日本円)を入金する。
【0108】
ステップS2において、仮想通貨取引代行装置1は、ユーザが図7の取引所設定画面において入力した口座認証情報(APIアクセスキー、シークレットアクセスキー)を取得し、対応する仮想通貨取引所の取引口座にアクセスする。アクセス成功すると、仮想通貨取引代行装置1は、このユーザの識別情報と共に取引所情報及び口座認証情報を登録し、この取引口座との連携を開始する。なお、ユーザは、デフォルトの状態ではフォロワーとして扱われる。ユーザがトレーダー登録をすることにより、このユーザはトレーダーとして登録される。ここでは、このユーザがトレーダー登録をしていないと仮定して説明を進める。
【0109】
ステップS3において、仮想通貨取引代行装置1は、図10に示すトレーダーランキング画面をユーザの端末装置10に表示させる。仮想通貨取引代行装置1は、ユーザがトレーダーを選択して「フォローする」ボタンを操作すると、選択されたトレーダーをユーザ(フォロワー)と関連付けて登録する。
【0110】
ステップS4において、仮想通貨取引代行装置1は、選択されたトレーダーの取引情報を、このトレーダーが取引口座を有する仮想通貨取引所から取得する。
【0111】
ステップS5において、仮想通貨取引代行装置1は、取得した取引情報に基づいて、トレーダーが行った取引内容に対応する仮想通貨取引を、フォロワーの取引口座により自動実行する。
【0112】
(6)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
【0113】
上述の実施形態において、投資取引代行システムにおける取引対象が仮想通貨である一例を説明したしかしながら、本発明は取引対象を仮想通貨に限定するものではなく、為替取引や株式取引等の他の電子取引を対象としてコピートレードを行ってもよい。
【0114】
上述の実施形態において仮想通貨取引代行装置1が行うと説明した処理の少なくとも一部を、端末装置10及び/又は仮想通貨取引所20が行うように変形してもよい。
【0115】
上述の実施形態において仮想通貨取引代行装置1が行うと説明した処理の少なくとも一部をプログラムにより実装してもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0116】
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。
【符号の説明】
【0117】
1 :仮想通貨取引代行装置
2 :通信ネットワーク
10 :端末装置
20 :仮想通貨取引所
100 :処理部
101 :ユーザ情報登録部
102 :ユーザ関連付け部
103 :取引情報取得部
104 :取引実行部
105 :ランキング生成部
106 :推奨ユーザ提案部
106a :参照ユーザ数取得部
106b :残高情報取得部
106c :最低投資額取得部
106d :推奨候補ユーザ選択部
106e :最高投資額取得部
106f :推奨参照ユーザ選択部
107 :リスク判定部
108 :利益取引設定部
109 :選択禁止部
110 :インセンティブ付与部
111 :表示制御部
200 :通信部
300 :記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14