(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-23
(45)【発行日】2022-08-31
(54)【発明の名称】電子デバイスのカプセル化のための装置および技術
(51)【国際特許分類】
H05B 33/10 20060101AFI20220824BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220824BHJP
H05B 33/04 20060101ALI20220824BHJP
B05C 9/12 20060101ALI20220824BHJP
B05C 5/00 20060101ALI20220824BHJP
【FI】
H05B33/10
H05B33/14 A
H05B33/04
B05C9/12
B05C5/00 101
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021146927
(22)【出願日】2021-09-09
(62)【分割の表示】P 2020070776の分割
【原出願日】2015-01-16
【審査請求日】2021-10-11
(32)【優先日】2014-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513317345
【氏名又は名称】カティーバ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140833
【氏名又は名称】岡東 保
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー ソ-カン コー
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン マック
(72)【発明者】
【氏名】エリヤフ ブロンスキー
(72)【発明者】
【氏名】コナー エフ. マディガン
(72)【発明者】
【氏名】ユージーン ラビノビッチ
(72)【発明者】
【氏名】ナヒッド ハルジー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ブフナー
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー ルイス
【審査官】辻本 寛司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/041240(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0104945(US,A1)
【文献】特開2013-206858(JP,A)
【文献】特開2012-024731(JP,A)
【文献】特開2003-088798(JP,A)
【文献】特開2008-034142(JP,A)
【文献】特開2012-109248(JP,A)
【文献】国際公開第2013/096503(WO,A1)
【文献】特開2010-231001(JP,A)
【文献】特開2011-146705(JP,A)
【文献】特表2008-538592(JP,A)
【文献】特表2015-510254(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/10
H01L 51/50
H05B 33/04
B05C 9/12
B05C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板をコーティングするシステムであって、前記システムは
インクジェット印刷システムを収容する印刷システムエンクロージャと、
硬化システムを収容する硬化モジュールエンクロージャと、を備え、
前記硬化システムは、積層構成の複数の硬化領域であって、前記硬化領域のそれぞれは、基板支持体と前記基板支持体上を走査可能なエネルギー源の線形アレイと、を備えるシステム。
【請求項2】
前記基板支持体のそれぞれは、前記基板の堆積領域の外側に位置する前記基板の一部と物理的に接触して配置されるように配置された1つまたは複数の支持機構を、備える請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記硬化システムの加圧ガスまたは排出ガスの一方または両方を回収し、再循環させるガス再循環システムを、さらに、備える請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記線形アレイは、前記基板支持体に対して前記エネルギー源を走査するように、ガントリに移動可能に取り付けられている、請求項1に記載のシステム
【請求項5】
前記エネルギー源が紫外線源である請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記印刷システムエンクロージャおよび前記硬化モジュールエンクロージャの一方または両方が、制御された処理環境を維持するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御された処理環境は、窒素ガス環境である請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記制御された処理環境は、1つまたは複数の反応種が100ppm未満である請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記印刷システムエンクロージャおよび前記硬化モジュールエンクロージャの一方または両方から粒子状物質を濾過するように配置されたファンフィルタユニットを、さらに、備える請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記基板が前記硬化モジュールエンクロージャ内に支持されているときに、前記基板の温度を維持する温度コントローラを、さらに、備える請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
基板上にコーティングを提供するシステムであって、前記システムは、
インクジェット印刷システムを収容する印刷システムエンクロージャと、
硬化システムを収容する硬化モジュールエンクロージャと、を備え、
前記硬化システムは、積層構成の複数の硬化領域であって、前記硬化領域のそれぞれは、
強制空気循環装置を備える筐体内に、基板支持体と、エネルギー源のアレイと、を備えるシステム。
【請求項12】
前記硬化領域の少なくとも1つの前記基板支持体は、浮動式テーブルである、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記硬化システムの加圧ガスまたは排出ガスの一方または両方を回収し再循環させるガス再循環システムを、さらに、備える請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記エネルギー源は紫外線源である請求項11のシステム。
【請求項15】
前記筐体はヒートシンク材料を備える請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記エネルギー源のそれぞれはレンズ構造を備える請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記印刷システムエンクロージャおよび前記硬化モジュールエンクロージャの一方または両方から、粒子状物質を濾過するように配置されたファンフィルタユニットを、さらに、備える請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本願は、以下の各々の優先権の利益を主張するものである:(1)2014年1月21日に出願され、“DISPLAY DEVICE FABRICATION SYSTEMS AND TECHNIQUES USING INERT ENVIRONMENT,”と題された、米国仮特許出願第61/929,668号;(2)2014年2月26日に出願され、“DISPLAY DEVICE FABRICATION SYSTEMS AND TECHNIQUES USING INERT ENVIRONMENT,”と題された、米国仮特許出願第61/945,059号;(3)2014年3月4日に出願され、“DISPLAY DEVICE FABRICATION SYSTEMS AND TECHNIQUES USING INERT ENVIRONMENT,”と題された、米国仮特許出願第61/947,671号;(4)2014年4月30日に出願され、“Systems and Methods for the Fabrication of Inkjet Printed Encapsulation Layers,”と題された、米国仮特許出願第61/986,868号;および(5)2014年5月23日に出願され、“DISPLAY DEVICE FABRICATION SYSTEMS AND TECHNIQUES USING INERT
ENVIRONMENT,”と題された、米国仮特許出願第62/002,384号。これらの各々は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
【0002】
(関連特許出願の引用)
本願は、“GAS ENCLOSURE ASSEMBLY AND SYSTEM,
”と題された、米国特許出願公開第2013/0252533 A1号 (Mauck,
et al.)、“GAS ENCLOSURE ASSEMBLY AND SYSTEM,”と題された、米国特許出願公開第2013/0206058 A1号 (Mauck, et al.)、および“METHOD AND APPARATUS FOR LOAD-LOCKED PRINTING,”と題された、米国特許出願公開第US 8,383,202 号(Somekh et al.)に関係しており、これらの各々は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
【背景技術】
【0003】
光電子デバイス等の電子デバイスは、有機材料を使用して、具体的には、薄膜処理技法を使用して、加工することができる。そのような有機光電子デバイスは、他のディスプレイ技術と比較して等、増進した電力効率および増進した視覚性能を提供するとともに、それらの比較的薄く平面的な構造により、容量分析的に小型であり得る。ある実施例では、そのようなデバイスは、競合技術と異なり、機械的に可撓性(例えば、折り畳み式または屈曲可能)、または光透過性であり得る。有機光電子デバイスのための用途は、例えば、一般的照明、背景照明源としての使用、または電子発光ディスプレイ内のピクセル光源もしくは他の要素としての使用を含むことができる。一種の有機光電子デバイスは、例えば、小分子、ポリマー、蛍光、またはリン光性材料等の電子発光放射有機材料を使用して、光を生成することができる、有機発光ダイオード(OLED)デバイスを含む。
【0004】
1つのアプローチでは、OLEDデバイスは、熱蒸発の技法を使用した基板上への一連の有機薄膜の真空堆積を部分的に介して、加工することができる。しかしながら、このような真空処理は、比較的、(1)複雑であり、概して、そのような真空を維持するように、大型真空チャンバおよびポンプサブシステムを伴う、(2)概して、より多くの材料が基板上に堆積させられるよりも無駄にされるように、そのようなシステム内の材料の大部分が、概して、内部の壁および固定具上に堆積させられるため、有機未加工材料を無駄にする、および(3)壁および固定具を開放して、蓄積した無駄な材料を一掃するように、真空堆積ツールの動作を頻繁に停止することを伴う等、維持することが困難である。さらに、OLED用途では、有機膜をパターンで堆積させることが望ましくあり得る。
【0005】
別のアプローチでは、基板を覆ってブランケットコーティングを堆積させることができ、所望のパターン化を達成するために、フォトリソグラフィを考慮することができる。しかし、種々の用途では、具体的にはOLED材料について、そのようなフォトリソグラフィプロセスは、堆積有機膜または基礎的有機膜を損傷し得る。真空堆積技法を使用するときに堆積層を直接パターン化するために、いわゆるシャドウマスクを使用することができる。そのような場合のシャドウマスクは、多くの場合、堆積領域のための切り抜きを伴う金属板として製造される、物理的ステンシルを備える。シャドウマスクは、概して、堆積に先立って、基板と近接または接触して配置され、それに整合させられ、堆積中に定位置で保たれ、次いで、堆積後に除去される。シャドウマスクを介したそのような直接パターン化は、真空ベースの堆積技法に実質的な複雑性を追加し、概して、基板に対して正確にマスクを取り扱って位置付けるように付加的な機構および固定を伴い、(シャドウマスク上に堆積させられる材料からの無駄により)材料の無駄をさらに増加させ、シャドウマスク自体を連続的に一掃して交換する保守の必要性をさらに増加させる。シャドウマスク技法はまた、概して、ディスプレイ用途に必要とされるピクセルスケールパターン化を達成するように、比較的薄いマスクを伴い、そのような薄いマスクは、広い面積にわたって機械的に不安定であり、処理することができる基板の最大サイズを制限する。拡張可能性を向上させることが、OLED製造にとって主要な課題のままであるため、そのような拡張性への制限が有意であり得る。
【0006】
OLEDデバイスで使用される有機材料はまた、概して、酸素、オゾン、または水等の
種々の周囲物質への暴露に高度に敏感である。例えば、電子注入または輸送層、正孔注入または輸送層、遮断層、もしくは発光層を含むような、例えば、OLEDデバイスの種々の内部層で使用される有機材料は、種々の劣化機構を受け得る。そのような劣化は、少なくとも部分的に、各膜のバルク材料内、または全体的なデバイススタック内の層の間の界面においてのいずれかで、デバイス構造に化学的または電気的/光学的活性汚染物質を組み込むことによって駆動され得る。経時的に、化学的活性汚染物質は、膜材料を劣化させる化学反応を膜においてトリガし得る。そのような化学反応は、いかなる他のトリガも欠けていると、単純に時間の関数として起こり得るか、または例えば、周囲光学エネルギーもしくは注入電気エネルギーによってトリガすることができる。電気的または光学的活性汚染物質は、動作中にデバイスにおいて導入または生成される電気または光学エネルギーのための寄生電気、もしくは光学経路を作成し得る。そのような経路は、光出力の抑制、または正しくない光出力(例えば、誤ったスペクトルの光出力)の生成をもたらし得る。劣化または損失は、個々のOLEDディスプレイ要素の故障、OLED要素のアレイの部分における「黒い」斑点、可視的なアーチファクトまたは電気もしくは光学効率の損失、またはOLED要素のアレイの種々の影響を受けた領域中の演色精度、コントラスト、もしくは輝度の不要な偏差として発現し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
印刷技法を使用して、OLEDデバイスの1つまたはそれを上回る層を加工する(例えば、堆積させる、またはパターン化する)ことができる。例えば、正孔注入材料、正孔輸送材料、放射材料、電子輸送材料、正孔遮断材料、または電子注入材料等の有機材料を、例えば、担体流体(例えば、溶媒)中に溶解させるか、または別様に懸濁させることができ、パターン化層を提供するように、インクジェット印刷および担体流体の後続の蒸発によって、有機材料を含むOLEDデバイスの層を形成することができる。例えば、有機薄膜カプセル化材料等の有機材料を、有機化合物の液体混合物として基板上にパターンでインクジェット印刷することができ、パターン化有機層は、基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングし、後に、架橋反応を誘発し、それによって、パターン化固体層を形成するよう、UV照明によって等、硬化プロセスによって凝固させられる。別のアプローチでは、噴出を通して基板上に堆積させるために、固相有機材料を熱的に蒸発させることができる。さらに別のアプローチでは、有機材料を担体液体中に溶解させるか、または別様に懸濁させることができ、線を形成するように基板上にノズルから流体上の連続流を分注し(いわゆる「ノズル印刷」または「ノズルジェット」)、後に、線パターン化層を提供するように担体を蒸発させることによって、有機材料を含むOLEDデバイスの層を形成することができる。そのようなアプローチは、概して、印刷システムを使用して行うことができるような有機「印刷」技法と称することができる。
【0008】
本発明者らは、とりわけ、処理されている基板上に堆積させられるか、または処理されている基板を備える、1つまたはそれを上回る種と最小限に反応性であるか、または非反応性であるガスであって、特定純度レベルを有する、そのようなガスを含む、雰囲気を含むような制御された環境を提供するように構成されるエンクロージャを有する、システムを使用して、印刷技法および他の処理動作を実行できることを認識している。そのような純度レベルはまた、加工中にOLEDデバイスの劣化を防止するため、または欠陥を阻止もしくは抑制するため等に、酸素または水等の他の種の制御された最大不純物濃度を含むこともできる。制御された環境内で特定粒子状物質レベルを維持するため等に、粒子状物質制御を提供することもできる。エンクロージャの配列は、個別に維持された制御された環境を有する、それぞれのモジュールを含むことができ、もしくはモジュールのうちの1つまたはそれを上回るものは、他のモジュールと制御された環境を共有することができる。ガス精製、温度制御、溶媒排除、または粒子状物質制御等の設備をモジュール間で共有することができるか、もしくは専用の様式で提供することができる。
【0009】
装填モジュール(例えば、「ロードロック」)、ハンドラを含む移送モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものを使用して、または不活性もしくは別様に非反応性のガスカーテンおよびゲート配列等の技法を使用する等して、多くのOLEDデバイスを含む基板等の加工されているOLEDデバイスを、他の加工機器に移送することができる。このようにして、加工されているそれぞれの基板の移送は、封入型モジュールの環境を実質的に変化させることなく、または封入型モジュールのパージを必要とすることなく起こり得る。例えば、100パーツ・パー・ミリオン未満の酸素と、100パーツ・パー・ミリオン未満の水蒸気とを有する、環境を提供するため等に、封入型モジュールの環境を制御することができる。本発明者らはまた、ロードロック配列の使用は、それぞれのモジュール内の制御された(例えば、非反応性および粒子状物質の制御された)環境を実質的に変化させることなく、または各封入型モジュール内の非反応性ガス体積の時間のかかるパージを必要とすることなく、制御された雰囲気を含有するライン要素が、開放空気または真空プロセスとして等、他の加工プロセスと統合されることを可能にできることも認識している。
【0010】
本発明者らはまた、とりわけ、基板のアクティブ領域が連続的に支持されず、処理中または後に非一様性または可視的な欠陥を一様に呈し得る、問題が存在することも認識している。例えば、基板は、処理中に定位置で基板を保持するために真空または機械的締め付けを採用する、機械的チャックによって支持することができる。1つのアプローチでは、基板を処理するときに、装填および非装填を促進するよう、チャックに対して基板を上昇または降下させるよう基板の中心領域でリフトピンを使用することができる。真空チャックの場合、概して、基板を定位置で押し下げるために、基板の中心領域中の真空穴または溝が使用される。そのようなアプローチでは、したがって、そのような略利用可能な支持技法が使用されるときに、穴または溝がチャックの中心領域に存在し、そのような穴または溝は、非一様な支持の領域を表すことができる。理論によって拘束されることなく、そのような欠陥は、例えば、基板の表面、または堆積もしくは処置されているコーティングもしくは膜層の反対側の表面にわたる、非一様な温度プロファイルまたは非一様な静電場プロファイルと関連付けられると考えられる。本発明者らは、一様な欠陥のないコーティングを達成するために、そのようなアクティブ領域上またはその反対側の基板の面積中で非一様な支持を回避することを含むこと等の種々の特殊化した一様な支持技法を使用できることを認識している。
【0011】
例えば、本発明者らは、とりわけ、硬化モジュールにおける紫外線処置の前または間等の印刷動作または他の処理のうちの1つまたはそれを上回るものの間等に、少なくとも部分的にガスクッションを使用して、基板を一様に支持できることを認識している。そのようなガスクッションの使用は、ムラまたは他の可視的欠陥を低減させるか、または最小限にすることによって等、基板上のコーティングまたは膜層の一様性を増進することができる。このようにして、例えば、発光デバイスが位置する基板のアクティブ領域上またはその反対側にガスクッションを含む、支持技法を使用する等して、有機薄膜カプセル化層を印刷および処置することができる。加えて、または代わりに、基板は、アクティブ領域内の一様な物理的接触またはアクティブ領域の外側の非一様な物理的接触のうちの1つまたはそれを上回るものによって、一様に支持することができ、例えば、真空溝および穴ならびにリフトピン穴の全てがアクティブ領域の外側に限定されるように、真空チャックを構成することができる。代替として、基板は、コーティングの一様性が高いレベルで維持されるはずである、これらのアクティブ領域内の一様な物理的接触によって一様に支持し、かつアクティブ領域の外側、またはコーティングの一様性が(例えば、試験デバイスとして、または下級製品で使用するために)高いレベルで維持される必要がない、これらのアクティブ領域内の非一様な物理的接触によって支持することができる。代替として(または加えて)、分散真空領域を使用して基板を保持し、それによって、少なくとも真空保持機構に対して1つまたはそれを上回るアクティブ領域中の基板を支持する構造の熱および電気特性の不連続性を回避するか、または低減させることによって、真空溝および穴の使用を回避することができる。
【0012】
実施例では、基板上にコーティングを提供するためのコーティングシステムは、基板上にパターン化有機層を堆積させるように構成される、封入型印刷システムであって、パターン化有機層は、基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングする、封入型印刷システムと、基板を収容するように構成され、かつ紫外線処置をパターン化有機層に提供するように構成される、紫外線処置領域を含む、封入型硬化モジュールと、封入型印刷システムまたは封入型硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境から基板を受容するように構成される、封入型基板移送モジュールとを含むことができる。パターン化有機層は、基板の第1の側面上の基板の堆積領域を占有することができ、封入型硬化モジュールは、ガスクッションを使用して、紫外線処置領域中で基板を一様に支持するように構成することができ、ガスクッションは、第1の側面の反対側の基板の第2の側面に提供され、ガスクッションは、基板とチャックとの間に確立される。
【0013】
実施例では、方法等の技法は、無機薄膜カプセル化システムから有機薄膜カプセル化システムの移送モジュールへ基板を移送するステップと、基板を封入型印刷システムに移送するステップであって、封入型印刷システムは、基板の第1の側面上の堆積領域中にパターン化有機層を堆積させるように構成され、パターン化有機層は、基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングする、ステップと、堆積領域の反対側の基板の第2の側面に提供される第1のガスクッションを使用して、封入型印刷システム内の基板を一様に支持するステップと、封入型印刷システムを使用して、基板の堆積領域にわたって単量体を印刷するステップと、封入型印刷システムから移送モジュールへ基板を移送するステップと、移送モジュールから封入型硬化モジュールへ基板を移送するステップと、第1の側面の反対側の基板の第2の側面に提供される第2のガスクッションを使用して、封入型硬化モジュール内の基板を一様に支持するステップと、堆積領域中にムラがない重合有機層を提供するように、封入型硬化モジュール内の単量体膜層を処置するステップとを含むことができる。
【0014】
実施例では、方法等の技法は、無機薄膜カプセル化システムから有機薄膜カプセル化システムの移送モジュールへ基板を移送するステップと、基板を封入型印刷システムに移送するステップであって、封入型印刷システムは、基板の第1の側面上の堆積領域中にパターン化有機層を堆積させるように構成され、パターン化有機層は、基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングする、ステップと、堆積領域の反対側の基板の第2の側面に提供される第1の一様な支持体を使用して、封入型印刷システム内の基板を一様に支持するステップと、封入型印刷システムを使用して、基板の堆積領域にわたって単量体を印刷するステップと、封入型印刷システムから移送モジュールへ基板を移送するステップと、移送モジュールから封入型硬化モジュールへ基板を移送するステップと、第1の側面の反対側の基板の第2の側面に提供される第2の一様な支持体を使用して、硬化モジュール内の基板を一様に支持するステップと、堆積領域中にムラがない重合有機層を提供するように、封入型硬化モジュール内の単量体膜層を処置するステップとを含むことができる。第1または第2の一様な支持領域のうちの1つまたはそれを上回るものは、基板またはガスクッションと物理的に接触している分散真空領域を含むことができる。
【0015】
実施例では、基板上にコーティングを提供するためのコーティングシステムは、基板上にパターン化有機層を堆積させるように構成される、封入型印刷システムであって、パターン化有機層は、基板上に加工されている発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングし、封入型の第1の印刷システムは、第1の処理環境を提供するように構成される、封
入型印刷システムと、相互からオフセットされ、それぞれ基板を収容するように構成される、紫外線処置領域の積層構成を含む、封入型硬化モジュールであって、第2の処理環境を提供するように構成される、封入型硬化モジュールと、封入型印刷システムまたは封入型硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境から基板を受容するように構成されるチャンバを備える、封入型基板移送モジュールとを含むことができる。第1および第2の処理環境は、大気圧またはその付近における制御された環境を含むことができ、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される。
【0016】
本明細書で説明されるシステムおよび技法は、1つまたはそれを上回る光電子デバイスを含むような一連の異なる電子デバイス構成を製造することを支援して、使用することができる。例えば、本明細書で説明されるシステムおよび技法を少なくとも部分的に使用して、フラットパネルディスプレイデバイスを加工することができる。そのようなフラットパネルディスプレイデバイスは、有機発光ダイオード(OLED)フラットパネルディスプレイを含むことができる。いくつかのOLEDフラットパネルディスプレイは、基板(または「マザー」ガラス)上で処理することができる。「基板」という言葉、または「加工されている基板」という語句の使用は、概して、OLEDデバイスを含むことができる、処理中のアセンブリを指す。本明細書の実施例は、特定のパネル幾何学形状またはサイズに制約される必要はない。例えば、そのようなシステムおよび技法は、約37センチメートル(cm)×約47cmの寸法を含む長方形の幾何学形状を有する等、第2世代(「Gen 2」)サイズを有する、基板上のディスプレイデバイスの加工を支援して、使用することができる。本明細書で説明されるシステムはまた、約61センチメートル(cm)×約72cmの寸法を含む長方形の幾何学形状を有する等、第3.5世代(「Gen 3.5」)基板サイズを有する、基板上のディスプレイデバイスの加工を支援して等、若干大きい基板幾何学形状に使用することもできる。本明細書で説明されるシステムはまた、約130cm×150cmの寸法を有する「Gen 5.5」、または約195cm×225cmの寸法を有する「Gen 7」もしくは「Gen 7.5」基板に対応する基板サイズを有する、基板上のディスプレイデバイスの加工を支援して等、さらに大きい基板幾何学形状に使用することもできる。例えば、Gen 7またはGen 7.5基板は、8枚の42インチ(対角寸法)または6枚の47インチ(対角寸法)フラットパネルディスプレイに単体化する(例えば、切断または別様に分離する)ことができる。「Gen
8」基板は、約216×246cmの寸法を含むことができる。「Gen 8.5」基板は、約220cm×250cmの寸法を含むことができ、かつ基板につき6枚の55インチまたは8枚の46インチフラットパネルを提供するように単体化することができる。
【0017】
本明細書で説明されるシステムおよび技法を使用して、Gen 8.5を超える寸法を支持することができる。例えば、本明細書で説明されるシステムおよび技法を少なくとも部分的に使用して、約285cm×305cmまたはそれを超える寸法を有する「Gen
10」基板を加工することができる。本明細書で説明されるパネルサイズは、概して、ガラス基板に適用可能であるが、ディスプレイデバイス加工、具体的には、印刷技法を使用して1つまたはそれを上回る層を形成することを含むことができる、OLEDディスプレイ加工で使用するために好適な任意の材料の基板に適用することができる。例えば、種々のガラス基板材料、ならびに種々のポリマー基板材料、例えば、ポリイミドを使用することができる。
【0018】
本概要は、本特許出願の主題の概要を提供することを意図している。本発明の独占的または包括的説明を提供することは意図されていない。本特許出願についてのさらなる情報を提供するように、発明を実施するための形態が含まれる。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
基板上にコーティングを提供するためのコーティングシステムであって、
基板上にパターン化有機層を堆積させるように構成される、封入型印刷システムであって、上記パターン化有機層は、上記基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングする、封入型印刷システムと、
基板を収容するように構成され、かつ紫外線処置を上記パターン化有機層に提供するように構成される、紫外線処置領域を含む、封入型硬化モジュールと、
上記封入型印刷システムまたは上記封入型硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境から上記基板を受容するように構成される、封入型基板移送モジュールと、
を備え、
上記パターン化有機層は、上記基板の第1の側面上の上記基板の堆積領域を占有するものであり、
上記封入型硬化モジュールは、ガスクッションを使用して、上記紫外線処置領域中で上記基板を一様に支持するように構成され、上記ガスクッションは、上記第1の側面の反対側の上記基板の第2の側面に提供され、上記ガスクッションは、上記基板とチャックとの間に確立される、システム。
(項目2)
上記基板の上記第1の側面上の上記堆積領域は、上記発光デバイスを備える、上記基板のアクティブ領域と重複し、上記ガスクッションは、上記アクティブ領域の反対側の上記基板の上記第2の側面に提供される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目3)
上記チャックは、上記第1の側面の反対側の上記基板の上記第2の側面との物理的接触を使用して、上記基板を支持するように構成され、上記物理的接触は、上記アクティブ領域の外側の領域に対応する面積中にある、項目2に記載のコーティングシステム。
(項目4)
上記チャックは、多孔質セラミック材料を含み、上記ガスクッションは、上記多孔質セラミック材料の上方で上記基板の上記第2の側面を支持するように、上記多孔質セラミック材料を通してガスを推し進めることによって確立される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目5)
上記ガスクッションは、加圧ガスを使用して確立される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目6)
上記ガスクッションは、加圧ガス領域および少なくとも部分的真空領域の組み合わせを使用して確立される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目7)
上記ガスクッションを確立するために使用される加圧ガスまたは排出ガスのうちの少なくとも1つは、回収されて再循環させられる、項目6に記載のコーティングシステム。
(項目8)
上記パターン化有機層は、カプセル化構造の少なくとも一部分を備え、
上記基板は、ガラス板と、発光デバイスとを備え、上記カプセル化構造は、上記ガラス板に対して周囲空気への暴露から上記発光デバイスの少なくとも一部分を密閉するように確立され、
上記封入型硬化モジュールは、(1)上記発光デバイスを覆う上記パターン化有機層の分散のための持続時間にわたって上記基板を静止して保持し、かつ(2)保持および紫外線処置動作の間の上記基板のさらなる移動を必要とすることなく、上記紫外線処置を提供するように構成される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目9)
上記硬化モジュールの上記紫外線処置領域は、ガントリ搭載型紫外線(UV)源を備え、上記ガントリは、硬化中に上記基板に対して上記UV源を輸送するように構成される、
項目1に記載のコーティングシステム。
(項目10)
上記封入型印刷システムおよび上記封入型硬化モジュールは、大気圧またはその付近における制御された処理環境を提供するように構成され、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目11)
上記堆積領域は、長さ寸法および幅寸法を含み、
上記紫外線処置領域は、UVエミッタのアレイを含む紫外線(UV)源を備え、上記アレイは、上記長さ寸法または上記幅寸法のうちの少なくとも1つより大きい、少なくとも1次元における距離を有する、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目12)
上記UVエミッタのアレイは、2次元において延在する、項目11に記載のコーティングシステム。
(項目13)
上記UVエミッタのアレイは、発光ダイオードのアレイを備える、項目11に記載のコーティングシステム。
(項目14)
上記紫外線処置領域は、紫外線(UV)源と、拡散器とを備え、上記拡散器は、上記UV源を使用して処置される上記堆積領域の面積にわたって上記UV源の強度を正規化するように構成される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目15)
上記封入型硬化モジュールは、上記堆積領域にわたって特定温度一様性を維持する様式で、上記基板の温度を制御するように構成される、項目1に記載のコーティングシステム。
(項目16)
コーティングを提供するための方法であって、
無機薄膜カプセル化システムから有機薄膜カプセル化システムの移送モジュールへ基板を移送するステップと、
上記基板を封入型印刷システムに移送するステップであって、上記封入型印刷システムは、上記基板の第1の側面上の堆積領域中にパターン化有機層を堆積させるように構成され、上記パターン化有機層は、上記基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングする、ステップと、
上記堆積領域の反対側の上記基板の第2の側面に提供される第1のガスクッションを使用して、上記封入型印刷システム内の上記基板を一様に支持するステップと、
上記封入型印刷システムを使用して、上記基板の上記堆積領域にわたって単量体を印刷するステップと、
上記封入型印刷システムから上記移送モジュールへ上記基板を移送するステップと、
上記移送モジュールから封入型硬化モジュールへ上記基板を移送するステップと、
上記第1の側面の反対側の上記基板の第2の側面に提供される第2のガスクッションを使用して、上記封入型硬化モジュール内の上記基板を一様に支持するステップと、
上記堆積領域中にムラがない重合有機層を提供するように、上記封入型硬化モジュール内の単量体膜層を処置するステップと、
を含む、方法。
(項目17)
上記基板の上記第1の側面上の上記堆積領域は、上記発光デバイスを備える上記基板のアクティブ領域と重複し、上記第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つは、上記アクティブ領域の反対側の上記基板の上記第2の側面に提供される、項目16に記載の方法。
(項目18)
上記第1の側面の反対側の上記基板の上記第2の側面との物理的接触を使用するステップを含む、上記封入型印刷システムまたは上記封入型硬化モジュール内の上記基板を支持するステップを含み、上記物理的接触は、上記アクティブ領域の外側の領域に対応する面積中にある、項目17に記載の方法。
(項目19)
上記単量体層を処置する上記ステップは、紫外線処置を提供するステップを含む、項目16に記載の方法。
(項目20)
上記単量体層の堆積後および紫外線処置の前に、特定持続時間にわたって上記封入型硬化モジュール内で上記基板を保持するステップを含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
上記無機薄膜堆積システムから上記有機薄膜堆積システムの上記移送モジュールへ上記基板を移送するステップは、上記印刷システムまたは上記硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境から上記基板を受容するステップを含む、項目16に記載の方法。
(項目22)
上記第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つは、上記多孔質セラミック材料の上方で上記基板の上記第2の側面を支持するように、多孔質セラミック材料を通してガスを推し進めることによって、上記多孔質セラミック材料を使用して確立される、項目16に記載の方法。
(項目23)
加圧ガスを使用して、上記第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つを確立するステップを含む、項目16に記載の方法。
(項目24)
加圧ガス領域および少なくとも部分的真空領域の組み合わせを使用して、上記第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つを確立するステップを含む、項目16に記載の方法。
(項目25)
上記封入型印刷システムおよび上記封入型硬化モジュールは、大気圧またはその付近における制御された処理環境を提供し、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される、項目16に記載の方法。
(項目26)
基板上にコーティングを提供するためのコーティングシステムであって、
基板上にパターン化有機層を堆積させるように構成される、封入型印刷システムであって、上記パターン化有機層は、上記基板上に加工されている発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングし、上記封入型の第1の印刷システムは、第1の処理環境を提供するように構成される、封入型印刷システムと、
紫外線処置領域の積層構成を含む封入型硬化モジュールであって、上記紫外線処置領域は、相互からオフセットされ、それぞれ基板を収容するように構成され、上記封入型硬化モジュールは、第2の処理環境を提供するように構成される、封入型硬化モジュールと、
上記封入型印刷システムまたは上記封入型硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの上記環境と異なる大気環境から上記基板を受容するように構成されるチャンバを備える、封入型基板移送モジュールと、
を備え、
上記第1および第2の処理環境は、大気圧またはその付近における制御された環境を含み、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される、コーティングシステム。
(項目27)
上記紫外線処置領域のうちのそれぞれの領域は、特定持続時間にわたって上記基板を保持するように構成される、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目28)
上記紫外線処置領域のうちのそれぞれの領域は、上記パターン化有機層の堆積後および紫外線処置の前に特定持続時間にわたって上記基板を保持するように構成される、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目29)
大気圧またはその付近における制御された環境を含み、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される、第3の処理環境を提供するように構成される、封入型保持モジュールであって、上記基板が上記印刷システムまたは他の場所のうちの1つまたはそれを上回るものから上記封入型保持モジュールに移送されるときに、上記基板を保持するように構成される、封入型保持モジュールを備える、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目30)
上記基板は、上記基板の上向きの表面上の上記パターン化有機層の堆積のために上向き構成で配向される、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目31)
上記印刷システムまたは上記硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの上記環境と異なる上記大気環境は、真空である、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目32)
大気圧を上回る環境に上記基板を遷移させるように、かつ上記基板を上記移送モジュールに提供するように構成される、基板装填モジュールを備える、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目33)
上記印刷システムは、インクジェット印刷システムを備える、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目34)
上記第1および第2の処理環境は、上記基板上に堆積させられる種との反応性が最小限であるか、または全くないために特定される、非反応性ガスを含む、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目35)
上記第1および第2の処理環境は、大気圧を上回る窒素を含む、項目34に記載のコーティングシステム。
(項目36)
上記第1および第2の処理環境は、100パーツ・パー・ミリオン未満の酸素と、100パーツ・パー・ミリオン未満の水蒸気とを有する、環境を維持するように確立される、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目37)
粒子状物質汚染レベルは、上記基板によって横断される経路に沿って、またはその近くに位置する、複数のファンフィルタユニットを少なくとも部分的に使用して制御される、項目26に記載のコーティングシステム。
(項目38)
上記第1および第2の処理環境は、実質的に同一である、項目26に記載のコーティングシステム。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】
図1Aは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、印刷システムおよび硬化モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の平面図の実施例を図示する。
【0020】
【
図1B】
図1Bおよび1Cは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、印刷システムおよび硬化モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の等角図の例証的実施例を図示する。
【
図1C】
図1Bおよび1Cは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、印刷システムおよび硬化モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の等角図の例証的実施例を図示する。
【0021】
【
図2A】
図2Aは、概して、発光デバイス(例えば、OLEDデバイス)を製造する際に使用することができるシステムの少なくとも一部分の平面図の実施例を図示する。
【0022】
【
図2B】
図2Bは、概して、発光デバイス(例えば、OLEDデバイス)を製造する際に使用することができるシステムの少なくとも一部分の等角図を図示する。
【0023】
【
図3A】
図3Aは、概して、印刷システムおよび他のモジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の等角図を図示する。
【0024】
【
図3B】
図3Bは、概して、印刷システムおよび他のモジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の平面図を図示する。
【0025】
【
図3C】
図3Cは、概して、印刷システムおよび他のモジュールを含むことができるようなシステムの少なくとも一部分の平面図のさらなる実施例を図示する。
【0026】
【
図4A】
図4Aおよび4Bは、発光デバイス(例えば、OLEDデバイスのOEL)の有機薄膜カプセル化層(OTFEL)を形成することを含むことができる方法等の技法を図示する。
【
図4B】
図4Aおよび4Bは、発光デバイス(例えば、OLEDデバイスのOEL)の有機薄膜カプセル化層(OTFEL)を形成することを含むことができる方法等の技法を図示する。
【0027】
【
図5】
図5は、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができる紫外線処置システムの一部分を図示する、略図の実施例を図示する。
【0028】
【
図6】
図6は、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができる紫外線処置システムを図示する、略図の実施例を図示する。
【0029】
【
図7A】
図7Aおよび7Bは、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができるような紫外線源の線形構成を含むことができる、紫外線処置システムの少なくとも一部分の実施例を図示する。
【
図7B】
図7Aおよび7Bは、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができるような紫外線源の線形構成を含むことができる、紫外線処置システムの少なくとも一部分の実施例を図示する。
【0030】
【
図8A】
図8Aおよび8Bは、概して、紫外線源の線形構成および光検出器を含むことができる、紫外線処置システムの少なくとも一部分の実施例を図示する。
【
図8B】
図8Aおよび8Bは、概して、紫外線源の線形構成および光検出器を含むことができる、紫外線処置システムの少なくとも一部分の実施例を図示する。
【0031】
【
図9】
図9は、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができるような紫外線源の2次元アレイ構成を含むことができる、紫外線処置システムの一部分を図示する、略図の実施例を図示する。
【0032】
【
図10】
図10は、概して、紫外線処置システムの一部分として使用することができるような紫外線源の2次元アレイ構成の実施例を図示する。
【0033】
【
図11】
図11は、概して、紫外線処置システムの一部分として含むことができるような紫外線源のアレイのための筐体構成の実施例を図示する。
【0034】
【
図12】
図12は、概して、逆または正規化フィルタ構成を確立するために使用することができるような送達された紫外線エネルギーの非一様性を示す、強度プロットの例証的実施例を図示する。
【0035】
【
図13A】
図13Aおよび
図13Bは、概して、
図13Aでは堆積、保持、材料流動または分散、もしくは硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間等に基板と接触しているポートまたは溝を含むチャック構成、および
図13Bでは基板の層における対応する可視的な非一様性(例えば、ムラ)の例証的実施例を図示する。
【
図13B】
図13Aおよび
図13Bは、概して、
図13Aでは堆積、保持、材料流動または分散、もしくは硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間等に基板と接触しているポートまたは溝を含むチャック構成、および
図13Bでは基板の層における対応する可視的な非一様性(例えば、ムラ)の例証的実施例を図示する。
【0036】
【
図14A】
図14A、
図14B、
図14C、および
図14Dは、基板の種々の領域、および1つまたはそれを上回る加圧ガスポート、真空ポート、または真空領域を含むことができる、チャックまたはエンドエフェクタ等の対応する固定具を描写する、例証的実施例を含む。
【
図14B】
図14A、
図14B、
図14C、および
図14Dは、基板の種々の領域、および1つまたはそれを上回る加圧ガスポート、真空ポート、または真空領域を含むことができる、チャックまたはエンドエフェクタ等の対応する固定具を描写する、例証的実施例を含む。
【
図14C】
図14A、
図14B、
図14C、および
図14Dは、基板の種々の領域、および1つまたはそれを上回る加圧ガスポート、真空ポート、または真空領域を含むことができる、チャックまたはエンドエフェクタ等の対応する固定具を描写する、例証的実施例を含む。
【
図14D】
図14A、
図14B、
図14C、および
図14Dは、基板の種々の領域、および1つまたはそれを上回る加圧ガスポート、真空ポート、または真空領域を含むことができる、チャックまたはエンドエフェクタ等の対応する固定具を描写する、例証的実施例を含む。
【0037】
【
図15A】
図15Aおよび
図15Bは、概して、1本またはそれを上回る機械的支持ピンおよび1つまたはそれを上回る真空領域の組み合わせを含むことができる、チャック構成の例証的実施例を図示する。
【
図15B】
図15Aおよび
図15Bは、概して、1本またはそれを上回る機械的支持ピンおよび1つまたはそれを上回る真空領域の組み合わせを含むことができる、チャック構成の例証的実施例を図示する。
【0038】
【
図16A】
図16Aおよび
図16Bは、
図13Aおよび13Bと対照的に、
図16Aでは堆積(例えば、印刷)、保持、または硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間等に基板を支持する加圧ガスクッションを確立するように構成されるポートを含むことができるチャック構成、および
図16Bでは結果として生じる基板における対応する一様性の例証的実施例を含む。
【
図16B】
図16Aおよび
図16Bは、
図13Aおよび13Bと対照的に、
図16Aでは堆積(例えば、印刷)、保持、または硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間等に基板を支持する加圧ガスクッションを確立するように構成されるポートを含むことができるチャック構成、および
図16Bでは結果として生じる基板における対応する一様性の例証的実施例を含む。
【0039】
【
図16C】
図16Cおよび16Dは、
図13Aおよび13Bと対照的に、概して、
図16Eに示されるような結果として生じる基板において一様性を提供する等、堆積(例えば、印刷)、保持、材料流動または分散、もしくは硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間に分散真空または加圧ガスクッションを確立するため等に、多孔質媒体を含むチャック構成の例証的実施例を図示する。
【
図16D】
図16Cおよび16Dは、
図13Aおよび13Bと対照的に、概して、
図16Eに示されるような結果として生じる基板において一様性を提供する等、堆積(例えば、印刷)、保持、材料流動または分散、もしくは硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間に分散真空または加圧ガスクッションを確立するため等に、多孔質媒体を含むチャック構成の例証的実施例を図示する。
【0040】
【0041】
【
図17】
図17は、概して、発光デバイス(例えば、OLEDデバイス)を製造する際に使用される加工機器を収納するエンクロージャ内で制御された環境を確立または維持するため等に、本明細書で説明される1つまたはそれを上回る他の実施例の部分または全体に関して使用することができる、ガス精製方式の概略図を図示する。
【0042】
【
図18A】
図18Aおよび18Bは、概して、本明細書の他の場所で説明される他の実施例で参照される制御された環境を確立するために使用することができるような、かつ浮動式テーブルとともに使用するための加圧ガスの供給を含むことができるような非反応性ガスおよび清浄乾燥空気(CDA)源を統合および制御するためのガスエンクロージャシステムの実施例を図示する。
【
図18B】
図18Aおよび18Bは、概して、本明細書の他の場所で説明される他の実施例で参照される制御された環境を確立するために使用することができるような、かつ浮動式テーブルとともに使用するための加圧ガスの供給を含むことができるような非反応性ガスおよび清浄乾燥空気(CDA)源を統合および制御するためのガスエンクロージャシステムの実施例を図示する。
【0043】
【
図19A】
図19Aおよび19Bは、概して、本明細書の他の場所で説明される他の実施例で参照される制御された環境を確立するために使用することができるような、かつ例えば、浮動式テーブルとともに使用するための加圧ガスおよび少なくとも部分的真空を提供する送風機ループを含むことができるような非反応性ガスおよび清浄乾燥空気(CDA)源を統合および制御するためのガスエンクロージャシステムの実施例を図示する。
【
図19B】
図19Aおよび19Bは、概して、本明細書の他の場所で説明される他の実施例で参照される制御された環境を確立するために使用することができるような、かつ例えば、浮動式テーブルとともに使用するための加圧ガスおよび少なくとも部分的真空を提供する送風機ループを含むことができるような非反応性ガスおよび清浄乾燥空気(CDA)源を統合および制御するためのガスエンクロージャシステムの実施例を図示する。
【0044】
【
図19C】
図19Cは、概して、浮動運搬システムの一部分として含まれる浮動制御ゾーンを確立するため等に、1つまたはそれを上回るガスまたは空気源を統合および制御するためのシステムのさらなる実施例を図示する。
【0045】
【
図20A】
図20A、
図20B、および
図20Cは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、移送モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の図を図示する。
【
図20B】
図20A、
図20B、および
図20Cは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、移送モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の図を図示する。
【
図20C】
図20A、
図20B、および
図20Cは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、移送モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の図を図示する。
【0046】
【
図21A】
図21Aおよび
図21Bは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、基板処理面積の積層構成を含むことができるようなシステムの図を図示する。
【
図21B】
図21Aおよび
図21Bは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、基板処理面積の積層構成を含むことができるようなシステムの図を図示する。
【0047】
【
図22A】
図22Aは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、他のチャンバまたはモジュールに連結される移送モジュールを含むようなシステムの一部分を図示する。
【0048】
【
図22B】
図22Bは、概して、
図12Aに示されるモジュール内の基板を操作するため等に使用することができる、ハンドラ構成を図示する。
【0049】
必ずしも一定の縮尺で描かれていない図面では、類似数字が異なる図で類似する構成要素を表し得る。異なる接尾文字を有する類似数字は、類似する構成要素の異なる事例を表し得る。図面は、概して、限定ではないが、一例として、本書で議論される種々の実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1Aは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、印刷システム2000および処理モジュール1300を含むようなシステム1000Aの少なくとも一部分の平面図の実施例を図示する。例えば、システム1000Aは、1つまたはそれを上回る電子デバイスを含有する基板上に有機薄膜カプセル化層(OTFEL)を形成するために使用することができる。
【0051】
本明細書で説明される他の実施例と同様に、システム1000Aは、(例えば、基板上に膜カプセル化層を「印刷」する、または別様に堆積させるように)印刷システム2000を含むことができる。システム1000Aは、移送モジュール1400を含むことができる。処理モジュール1300等の1つまたはそれを上回る処理モジュールは、移送モジュール1400に連結することができる。本明細書で説明される他の実施例のように、ほぼ大気圧における、または大気圧を上回る制御された環境(例えば、1つまたはそれを上回る不純物種の特定最大レベルを有する窒素環境)を提供するため等に、印刷システム2000、移送モジュール1400、および処理モジュール1300のそれぞれを封入することができる。装填モジュール1100を使用する等して、基板をシステム1000Aに、またはシステム1000Aから移送することができる。このようにして、汚染することなく、またはシステム1000Aの中または外への基板の移送中にそのような制御された環境の全体のパージを必要とすることなく、システム1000Aの1つまたはそれを上回る他の部分内のそれぞれの制御された環境を維持することができる。処理モジュール1300は、保持動作、硬化動作(例えば、基板を処置するために、例えば、熱または紫外線放射への暴露を使用する)、緩衝動作、もしくは1つまたはそれを上回る他の動作のうちの1つまたはそれを上回るもの等の1つまたは種々の処理動作を行うように構成することができる。
【0052】
図1Aのシステム1000Aは、本明細書の他の実施例に示されるように、独立型であり得るか、または他の要素と統合することができる。
図1Aのシステム1000Aは、全体としてクラスタまたはインラインモードで動作することができる。例えば、クラスタモードでは、基板を装填モジュール1100から装填および非装填することができる。例えば、インラインモードでは、基板を印刷システム2000の左側に装填し、装填モジュール1100から非装填することができる。
【0053】
図1Bおよび
図1Cは、概して、
図4Aまたは4Bで図示される技法に従って、OLEDデバイスのOTFELを加工するため等に、発光デバイス(例えば、OLEDデバイス)を製造する際に使用することができる、システム1000Aの少なくとも一部分の前向きまたは後ろ向きの等角図の例証的実施例を図示する。システム1000Aは、移送モジュール1400の中に位置するハンドラを使用する等して、システム1000Aの1つまたはそれを上回る部分内の制御された環境の中または外への1つまたはそれを上回る基板の移送のために装填モジュール1100を含むことができる。
【0054】
システム1000Aは、本明細書で説明される他の印刷システムの実施例と同様に、第1の領域2100、印刷領域2200、および第2の領域2300を通って延在するコンベヤを有するような印刷システム2000を含むことができる。処理される基板は、列に並ばせることができ、または特定保持持続時間を提供して、印刷システム2000によって基板上に堆積させられる有機材料の流動または分散を可能にするように保持することができる。例えば、印刷前または印刷後に1つまたはそれを上回る基板を保持するために、第1のモジュール1200、第2のモジュール1300、または第3のモジュール8500のうちの1つまたはそれを上回るものを使用することができる。基板パネルサイズについての情報を少なくとも部分的に使用して、1つまたはそれを上回るモジュール1200、1300、または8500の構成を特定することができる。
【0055】
例証的実施例として、Gen 3.5基板幾何学形状または1/4Gen 5基板幾何学形状のための有機カプセル化層(OEL)加工の構成について、第1のモジュール1200は、本明細書の他の場所で説明される技法のうちの1つまたはそれを上回るものを使用して、基板のための一様な支持を提供する(例えば、ガスクッションを使用する、または別様に、発光デバイスが基板上に形成される「アクティブ」領域の内側の一様な物理的接触を使用して、基板を一様に支持する)等、カプセル化層保持モジュールおよび硬化モジュールとして使用することができる。本発明者らは、とりわけ、印刷、保持、または硬化動作のうちの1つまたはそれを上回るものの間にガス浮動(または代替として、「アクティブ」領域の内側の一様な物理的接触)を含む、以下で説明される一様な支持技法が、OEL加工プロセスにおいて可視的な非一様性(例えば、ムラ)の形成を抑制または阻止できることを認識している。
【0056】
第2のモジュール1300は、再配向モジュールとして使用することができる。再配向モジュールは、ハンドラが加工されている基板を反転または回転させることができる量を提供することができる。第3のモジュール8500は、(例えば、
図21Aまたは
図21Bに示されるように)本明細書の他の場所の実施例で例証的に示されるような積層構成において、環境を制御された領域中で基板を格納するため等に、保持モジュールを含むことができる。別の実施例では、より大型の基板幾何学形状のため等に、第3の処理モジュール8500は、再配向モジュールを提供するように構成することができ、第1の処理モジュール1200は、カプセル化硬化モジュールを提供するように構成することができ、第2の処理モジュール1300は、1つまたはそれを上回る環境を制御された領域を有する、保持または緩衝モジュールとして構成することができる。
図2Aまたは2Bの実施例で例証的に示されるように、大型パネル幾何学形状とともに、またはスループットを増進するために使用することができるような他の構成を使用することができる。
【0057】
システムの1つまたはそれを上回る封入部分内の制御された環境は、(1)直径が2マイクロメートルを上回るまたはそれに等しい粒子のためのクラス10より良好な粒子制御、(2)10パーツ・パー・ミリオン未満の水および酸素のそれぞれ、または1パーツ・パー・ミリオン未満の水および酸素のそれぞれ、もしくは(3)プラスまたはマイナス摂氏2度以内までの周囲ガス環境の温度制御のうちの1つまたはそれを上回るものを含むような仕様を含むことができる。
【0058】
図1Aおよび1Bの説明図は、移送モジュール1400Aに連結された単一の処理モジュール1200を示すが、他の構成も可能である。
図2Aは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、印刷システム2000と、第1および第2の処理モジュール1200Aおよび1200Bと、第3の処理モジュール1300とを含むようなシステム1000Bの少なくとも一部分の平面図の実施例を図示し、
図2Bは、概して、システム1000Bの少なくとも一部分の等角図の例証的実施例を図示する。
【0059】
システム1000Bは、印刷システム2000に連結される第1および第2の移送モジュール1400Aおよび1400Bを含むことができる。移送モジュール1400Aまたは第2の移送モジュール1400Bを通して等、1つまたはそれを上回る他のモジュールを印刷システム2000に連結することができる。例えば、第1の処理モジュール1200Aは、第1の移送モジュール1400Aに連結することができ、第2および第3の処理モジュール1200Bおよび1300は、第2の移送モジュール1400Bに連結することができる。
【0060】
第1、第2、または第3の処理モジュール1200A、1200B、または1300は、保持または緩衝モジュール、硬化モジュール、もしくは1つまたはそれを上回る他のモジュールを含むことができる。第1、第2、または第3の処理モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものは、
図5、
図21A、または
図21Bの実施例で例証的に示されるような積層構成を含むことができる。別のモジュールが基板を受容する準備ができるまで、ある期間にわたってそれを保持すること、または欠陥のある、もしくは損傷した基板を除去することができるまで、それらを保持する場所を提供すること等の基板流管理の目的で基板を単純に保持することに加えて、機能的プロセスフローの一部として、ある期間にわたって基板を保持するために、保持または緩衝モジュールを使用することもできる。
【0061】
例えば、印刷動作後に、基板は、有機カプセル化層を形成するためのプロセス中等に、基板上に印刷される有機材料の分散または流動のための特定持続時間を提供するため等に、保持モジュール内で保持することができる。そのような保持動作は、特定持続時間を有することができる。別の実施例では、基板は、基板の紫外線または熱処置を可能にする前等に、硬化モジュール内で(例えば、特定持続時間にわたって)保持することができる。そのような時限保持動作は、基板が1つの状態から別の状態に進化することを可能にするように行うことができる。例えば、液体材料が基板上に堆積させられる印刷動作後、および固体膜を形成する硬化動作に先立って、特定持続時間を有する時限保持動作は、熱処置または光学処置を含む硬化動作等の硬化動作を介して膜を固定する前に、液体が流動する、沈殿する、乾燥する、または3つの任意の組み合わせを行うことを可能にするために使用されてもよい。
【0062】
第1、第2、または第3の処理モジュール1200A、1200B、または1300は、
図21Aまたは
図21Bで例証的に示されるような積層構成において等、単一の基板または複数の基板を収容することができるような真空乾燥モジュールを含むことができる。そのような真空乾燥モジュールは、印刷を介して基板上に堆積させることができるような液体材料の(大気圧を下回る圧力における)乾燥を提供することができる。実施例では、システム1000Bは、上記で説明されるような種々の機能を提供する保持モジュールと
、別個の真空乾燥モジュールとの両方を含むことができる。代替として、(または加えて)、システム1000Bは、ある持続時間中に、大気圧において、またはほぼ大気圧において、保持または緩衝を提供するように、および他の持続時間中に真空乾燥を提供するように構成される、保持モジュールを含むことができる。
【0063】
制御された処理環境を有するようなシステム1000Bを封入することができる。そのような制御された処理環境は、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、酸素含量、および有機蒸気含量のうちの1つまたはそれを上回るものの特定限界を下回ったままであるように確立することができる。例えば、制御された処理環境は、窒素、またはシステム1000Bを使用して処理されている基板上に堆積させられる種との反応性が最小限であるか、または全くないために特定される、別のガスもしくはガスの混合物を含むことができる。以下の他の実施形態で説明されるように、そのような制御された処理環境は、(例えば、
図17、
図18A、
図18B、
図19A、
図19B、または
図19Cに示されるように)システム1000Bの種々の部分内に含まれるか、またはそれらに連結されるガス精製システムを少なくとも部分的に使用して、確立することができる。本明細書の他の実施例で示され、説明されるように、システム1000Bに連結されるか、またはシステム1000Bの1つまたはそれを上回るモジュール内に位置する装置を使用する等して、制御された環境の粒子状物質レベルを制御することもできる。
【0064】
例証的実施例として、第1、第2、または第3の処理モジュール1200A、1200B、または1200C、印刷システム2000、または移送モジュール1400Aのうちの1つまたはそれを上回るものは、共有ガス精製設備、単一の専用ガス精製設備、またはシステム1000Bの異なる部分と個別に関連付けられる複数の専用ガス精製設備によって確立される、制御された環境を含むことができる。例えば、種々のモジュールは、システム1000Bの制御された環境の全体がパージされるか、または別様に汚染されることを要求することなく、公称システム動作中または保守中に行われ得るような種々の動作を可能にするように、システム1000Bの他の部分から制御可能に単離されるため等に、ゲートまたは弁を含むことができる。
【0065】
システム1000Bは、加工されている1つまたはそれを上回る基板のための進入点または退出点を提供するため等に、第1の装填モジュール1100Aまたは第2の装填モジュール1100Bのうちの1つまたはそれを上回るもの等の1つまたはそれを上回る装填モジュールを含むことができる。第1または第2の装填モジュール1100Aまたは1100Bは、システム1000Bを製造ライン内の他の装置に直接連結する、またはさらに、他の装置へ、もしくはそこから輸送することができる取り外し可能なアセンブリを提供する等、固定することができるか、または取り外し可能であり得る。例えば、第1または第2の装填モジュール1100Aまたは1100Bのうちの1つまたはそれを上回るものは、システム1000B内の環境と異なる環境へ、またはそこから基板を移送するように構成することができる。
【0066】
例えば、第1の装填モジュール1100Aまたは第2の装填モジュール1100Bは、真空源またはパージ源、もしくは両方に連結することができ、かつシステム1000Bへのインターフェースポートおよび前または次の環境(周囲環境、または別の封入型処理モジュールと関連付けられる制御された環境であり得る)へのインターフェースポートを独立して密閉するために構成することができる。このようにして、第1または第2の装填モジュール1100Aまたは1100Bは、それ自体を内部に密閉し、システム1000Bと互換性がないものとシステム1000Bと互換性があるもの(例えば、インターフェースポートを介してシステム1000Bに暴露されたときに、システム1000B内の制御された環境の質を実質的に維持するであろう、ほぼ大気圧における、または大気圧を上回る制御された環境)との間で装填モジュール1100Aまたは1100Bの内部環境を遷移させることができる。同様に、第1の装填モジュール1100Aまたは第2の装填モジュール1100Bは、他の処理に好適な環境(例えば、大気圧またはその付近にあるが、制御された環境と異なる組成を有する、第2の環境、または真空環境)に基板を遷移させるために使用することができる。このようにして、第1または第2の装填モジュール1100Aまたは1100Bは、システム1000Bの制御された環境と他の装置との間に移送導管を提供することができる。
【0067】
上記のように、第1の装填モジュール1100Aまたは第2の装填モジュール1100Bは、恒久的に取り付けられた構成、またはカートもしくは他の輸送可能構成を含むことができる。システム1000B内に位置するハンドラを使用して、または第1の移送モジュール1400A内もしくは他の場所に位置する第1のハンドラ(例えば、ロボット)、または第2の移送モジュール1400B内もしくは他の場所に位置する第2のハンドラ等の他の場所に位置する1つまたはそれを上回るハンドラを使用する等して、ポートを通して、加工されている基板を装填モジュール1100Aまたは1100Bのうちの1つの内側に配置することができる。
【0068】
実施例では、封入システム1000Bの内部への暴露のための装填モジュール(例えば、第1の装填モジュール1100Aまたは第2の装填モジュール1100B)の内部領域を準備するように、次いで、1つまたはそれを上回るパージ動作を含むような精製ガス流を使用して、装填モジュール(例えば、第1の装填モジュール1100Aまたは第2の装填モジュール1100B)に非反応性雰囲気を提供するか、または別様に「充填」することができる。例えば、システム1000Bの他の部分によって画定される封入領域内の制御された処理環境の粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、酸素含量、オゾン含量、および有機蒸気含量の特定限界を超える様式における汚染を回避するために、第1または第2の装填モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの内部領域を少なくとも部分的に排出またはパージすることができる。
【0069】
同様に、システム1000Bによる処理後に、処理されている基板を第1または第2の装填モジュール1100Aまたは1100Bの中に配置することができる。例証として、装填モジュール(例えば、第1の装填モジュール1100Aまたは第2の装填モジュール1100B)は、真空条件下での後続の処理のために、または別様に、真空条件、周囲条件、もしくはある他の静的な制御された環境下での他の装置または処理への加工されている基板の輸送のために、排出されるように真空源に連結される等、システム1000B内の他の場所の非反応性ガス環境から単離することができる。さらなる例証として、第1または第2の装填モジュール1100Aまたは1100Bのうちの1つは、封入領域内で、反応性種の濃度を、例えば、1000パーツ・パー・ミリオン以上上昇させることなく、または同様に、周囲粒子レベルを特定量以上上昇させることなく、もしくは基板の1平方メートルにつき特定サイズの特定数以上の粒子を基板上に堆積させることなく、基板をシステム1000B内の制御された処理環境に提供するように構成することができる。
【0070】
実施例では、第1の装填モジュール1100Aは、ポート(例えば、実質的にガス不透過性のシールを有する物理的ゲートを含む)またはガスカーテンによって、移送モジュール1400Aに連結することができる。ポートが開放されるとき、第1の移送モジュール1400Aの中に位置するハンドラによって、第1の装填モジュール1100Aの内部にアクセすることができる。ハンドラは、エンドエフェクタを使用して基板を操作するため等に、種々の自由度を有するロボットアセンブリを含むことができる。そのようなエンドエフェクタは、重力によって基板を支持するように構成されるトレイまたはフレームを含むことができ、またはエンドエフェクタは、上向きまたは下向き構成から1つまたはそれを上回る他の構成への基板の再配向を可能にするため等に、基板をしっかりと把持し、締め付け、または別様に保持することができる。エンドエフェクタの部分を作動させるか、または別様に基板を保持するかのいずれかのために、空気圧または真空操作型特徴を含むような他のエンドエフェクタ構成を使用することができる。ハンドラを含む移送モジュール、および種々のエンドエフェクタ構成のさらなる例証的実施例が、以下で説明される。
【0071】
全体として、システム1000Bは、いわゆる「クラスタ」および「線形」(またはインライン)モードで操作することができ、これら2つの動作モードは主に、「クラスタ」モードで、同一のチャンバから入り、次いで、そこに戻る基板の流動と、「線形」または「インライン」モードで、1つのチャンバから入り、異なるチャンバへ出て行く基板の流動とによって区別される。本明細書で説明される主題は、「クラスタ」および「線形」または「インライン」構成の両方で含むか、または使用することができる。
【0072】
実施例では、第1の移送モジュール1400Aは、コンベヤ上に位置する等、印刷システムの入力エンクロージャ領域2100の中に位置するように基板を位置付けることができる。コンベヤは、物理的機械接触の1つまたはそれを上回るものを使用する、または基板を制御可能に浮動させるガスクッション(例えば、「空気ベアリング」テーブル構成)を使用する等して、印刷モジュール内の特定場所に基板を位置付けることができる。浮動型運搬のために含むことができるような浮動制御ゾーンの例証的実施例が、
図19Cで図示されている。
【0073】
加工中に基板上に1つまたはそれを上回る膜層を制御可能に堆積させるために、システム1000Bのプリンタ領域2200を使用することができる。プリンタ領域2200はまた、印刷モジュールの出力エンクロージャ領域2300に連結することもできる。コンベヤは、入力エンクロージャ領域2100、プリンタ領域2200、および印刷モジュールの出力エンクロージャ領域2300に沿って延在することができ、基板4000は、種々の堆積タスクのために所望に応じて、または単一の堆積動作中に、再配置することができる。入力エンクロージャ領域2100、プリンタ領域2200、および出力エンクロージャ領域2300内の制御された環境は、一般的に共有することができる。
【0074】
プリンタ領域2200は、例えば、基板の「上向き」構成で基板上に1つまたはそれを上回る膜層を堆積させるように構成されるような、オーバーヘッドカートリッジに連結されるか、または別様にそれを横断する、ノズル印刷、熱ジェット、またはインクジェット型である、1つまたはそれを上回るプリントヘッドを含むことができる。そのような層は、例えば、電子注入または輸送層、正孔注入または輸送層、遮断層、もしくは発光層のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。そのような材料は、1つまたはそれを上回る電気的機能層を提供することができる。加工されている基板のための1つまたはそれを上回るカプセル化層を提供するため等に、本明細書で説明される他の実施例で説明されるように、印刷技法を使用して、単量体またはポリマー材料等の他の材料を堆積させることができる。
【0075】
基板4000上への1つまたはそれを上回る層の堆積後、システム1000は、第1のハンドラ1410Aに類似し得る第2のハンドラ1410Bを含むような第2の移送モジュール1400Bを含むことができる。基板4000は、印刷モジュールの出力エンクロージャ領域2300を使用してアクセスされるような第2のハンドラ1410Bによって操作することができる。第2のハンドラ1410Bは、ゲートまたは他の配列を使用する等して、印刷モジュールから単離することができる。制御された環境を有するような第2の処理モジュール1300は、1つまたはそれを上回る環境を制御された領域を有する緩衝材を提供するため、もしくは加工を支援する1つまたはそれを上回る他の能力を提供するため等に、第2の移送モジュール1400Bに連結することができる。本システムは、第1の装填モジュール1100Aに類似するような第2の装填モジュール1100Bを含むことができる。第2の装填モジュールは、印刷モジュールを伴う1回またはそれを上回る堆積動作後に、または他の処理後に、システム1000から外へ基板を移送するために使用することができる。
【0076】
種々の実施例によると、第1または第2の処理モジュール1200または1300は、乾燥または溶媒蒸発のため等の他の処理を提供することができる。他の実施例は、紫外線暴露、(例えば、より平面的または一様なコーティングを達成するよう、印刷後または硬化前に材料流動または分散を促進するための)基板保持、(例えば、基板4000を回転させるための)再配向、保持、または緩衝(例えば、列に並べられた様式における等の制御された環境内の処理中の基板の格納)を含むことができる。
【0077】
印刷または(例えば、材料流動または分散を促進するための)基板保持もしくは膜硬化等の他の処理動作のうちの1つまたはそれを上回るものの間に基板を一様に支持するためのガスクッション配列の使用は、基板のアクティブ領域中の可視的欠陥(例えば、「ムラ」)の形成を低減または抑制することができる。例えば、そのようなアクティブ領域は、発光電子デバイスが加工またはカプセル化されている基板の面積の部分として画定することができる。
【0078】
図3Aは、概して、等角図を図示し、
図3Bは、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)の製造で使用することができる、第1の印刷システム2000A、第2の印刷システム2000B、および他のモジュールを含むようなシステム3000Aの少なくとも一部分の平面図を図示する。
【0079】
システム3000Aは、本明細書の他の実施例に関して説明されるような印刷システム等の第1の印刷システム2000Aを含むことができる。増加したスループット、冗長性、または複数の処理動作のうちの1つまたはそれを上回るものを提供するために、第2の印刷システム2000B等の他の印刷システムを含むことができる。システム3000Aはまた、第1の処理モジュール1200または第2の処理モジュール1300等の1つまたはそれを上回る他のモジュールを含むこともできる。
【0080】
上記のように、第1または第2の処理モジュール1200または1300は、(例えば、より平面的または一様な膜を達成するため等に、堆積材料層の流動または分散を促進するように)基板を保持すること、もしくは第1または第2の印刷モジュール2000Aまたは2000Bのうちの1つまたはそれを上回るものによって堆積させられるような材料の層を(例えば、紫外線または照明を介して)硬化させることのうちの1つまたはそれを上回るもののために、使用することができる。例えば、本明細書の他の場所で説明されるように、流動または分注する、もしくは第1または第2の処理モジュール1200または1300を使用して硬化させられる、材料層は、カプセル化層(紫外線光への暴露を介して硬化または処置される有機カプセル材料を含む、薄膜層等)の一部分を含むことができる。第1または第2の処理モジュール1200または1300は、積層構成において等、上記で説明されるように基板を保持するために構成することができる。処理モジュール1300は、代替として(または加えて)、積層構成において等、1つまたはそれを上回る基板を真空乾燥させるために構成することができる。第1または第2の処理モジュール1200または1300のうちの1つまたはそれを上回るものが、一度に1つより多くの基板のための真空乾燥モジュールとして機能する場合において、積層構成は、単一のチャンバ内の複数の乾燥スロット、またはそれぞれ単一の乾燥スロットを有する、単離したチャンバのスタックを含むことができる。さらに別の構成では、第1または第2の処理モジュール1200または1300のうちの1つまたはそれを上回るものは、基板を保持するために構成することができ、1つまたはそれを上回る基板を真空乾燥させるために、移送モジュール1400Aに取り付けられた別の処理モジュールを提供することができる。第1および第2のプリンタ2000Aおよび2000Bは、例えば、基板上に同一の層を堆積
させるために使用することができ、またはプリンタ2000Aおよび2000Bは、基板上に異なる層を堆積させるために使用することができる。
【0081】
システム3000Aは、ロードロックとして、または別様に、システム3000Aの1つまたはそれを上回るエンクロージャ内で維持される制御された環境の妨害を実質的に回避する様式で、システム3000Aの1つまたはそれを上回るチャンバの内部の中または外への基板4000の移送を可能にする様式において、使用することができるような、入力または出力モジュール1101(例えば、「装填モジュール」)を含むことができる。例えば、
図3Aおよび本明細書で説明される他の実施例に関連して、「妨害を実質的に回避する」とは、1つまたはそれを上回るエンクロージャの中または外への基板4000の移送動作中または後に、1つまたはそれを上回るエンクロージャ内でそのような種を10パーツ・パー・ミリオン、100パーツ・パー・ミリオン、または1000パーツ・パー・ミリオン以上上昇させることを回避すること等、反応性種の濃度を特定量だけ上昇させることを回避することを指し得る。種々の動作の前、間、または後に基板4000を操作するために、ハンドラ1410Bを含むことができるような移送モジュール1400Bを使用することができる。移送モジュール1400Bに使用することができる構成の実施例が、
図22Aおよび22Bで例証的に示されている。基板を入力または出力モジュール1101に提供するため、もしくは入力または出力モジュール1101から基板を受容するため等に、1つまたはそれを上回る付加的なハンドラを含むことができる。
【0082】
図3Cは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができるようなシステム3000Bの少なくとも一部分の平面図のさらなる実施例を図示する。
図7Cでは、第1および第2の印刷システム2000Aおよび2000Bは、(例えば、基板上に異なるまたは類似する層を堆積させるために)
図7A、7Bの実施例と同様に配列することができる。システム3000Bは、第1および第2の処理モジュール1200Aおよび1200Bと、第3および第4の処理モジュール1300Aおよび1300Bとを含むように、システム3000Aの実施例と比較して拡張することができる。例証的実施例として、処理モジュール1200A、1200B、1300A、または1300Bは、紫外線処置を提供するように構成される硬化モジュールを含むことができるか、または他の場所で説明される保持機能のうちのいずれかのために1つまたはそれを上回る基板を保持するように構成することができる。他の配列も可能である。例えば、
図3A、3B、および3Cの実施例は、概して、2つの印刷システム2000Aおよび2000Bを含むことができる構成を図示するが、2つより多くの印刷システムを含むことができる。同様に、付加的な(またはより少ない)処理モジュールを含むことができる。
【0083】
図4Aおよび
図4Bは、発光デバイス(例えば、OLEDデバイスのOEL)の有機薄膜カプセル化層(OTFEL)を形成するステップを含むことができる方法等の技法を図示する。
図4Aの実施例4100では、4200において、無機薄膜カプセル化システムから、本明細書の他の実施例に関して示され、説明されるようなシステム等の有機薄膜カプセル化(OTFE)システムの移送チャンバに基板を移送することができる。基板は、装填モジュール(例えば、「ロードロック」)を使用する等して、移送モジュールの制御された環境と異なる環境から移送することができる。4300において、基板は、移送モジュール内または封入型印刷システム内に位置するハンドラロボットを少なくとも部分的に使用する等して、封入型印刷システムに移送することができる。4400において、基板は、印刷動作または他の動作中に可視的欠陥または「ムラ」の形成を低減または阻止する技法および装置を使用する等して、印刷システム内で一様に支持することができる。
【0084】
例えば、そのような支持は、発光電子デバイス等のアクティブデバイスが形成されている、基板の領域の上または反対側の基板の面積中で一様な物理的接触を提供するように構成されるようなチャック構成(例えば、平面的なチャックまたはトレイ)を含むことができる。しかしながら、これは、一般的に入手可能なチャックが、概して、装填および非装填動作を促進するよう、それを通してリフトピンが基板を上昇または降下させることができる穴を基板の中心領域内に提供するため、種々の課題を提起し得る。これらの穴は、基板との非一様な物理的接触の領域を表し得る。真空チャックの実施例では、それを通して定位置で基板を保持する真空吸引が提供される、溝または穴もあり得、概して、そのような溝または穴特徴のうちのいくつかは、所望の押し下げ性能を達成するように基板の中心領域の中に位置する。
【0085】
本発明者らは、とりわけ、標的コーティングパターンへの影響を最小限にするか、または排除するチャック特徴を位置付けるよう、支持チャック(または基板を支持するシステムの他の部分)を構成できることを認識している。実施例では、チャックはさらに、発光電子デバイス等のアクティブデバイスが形成されている場所、または発光デバイス等のアクティブデバイス、例えば、試験のためのみに使用されるであろう、または二流製品として製造および販売されるデバイスが形成されているが、厳密な一様性の要件を有していない場所の外側で、基板の領域の上または反対側の基板のある面積に非一様な物理的接触を提供することができる。本実施例では、発光電子デバイスが、1つだけの例証的実施例として使用されるが、同一の支持構造構成を任意のアクティブ電子、光学、または光電子デバイスに適用することができ、アクティブ領域は、カプセル化されているデバイスがその内側に位置する領域を表すことができる。
【0086】
非アクティブ領域中で基板を物理的に支持することへの上記のアプローチは、単純かつ比較的低費用であるという利益を有するが、殆どの場合において、そのようなアプローチが、最高品質の一様なコーティングのための使用から制約される基板の中心領域の部分を含み、それによって、システムの効果的な生産性を低減させるという欠点に悩まされる。本発明者らはまた、それを通して真空が提供される連続多孔質媒体等の個々の真空溝または穴の代わりに、分散真空領域を使用することによって、そのような欠点に対処できることも認識している。リフトピンと関連付けられるチャック内の残りの穴は、(基板の周辺または基板のアクティブ領域の周辺を画定する表面の反対側の領域を含む)基板の周辺またはアクティブ領域の周辺のうちの1つまたはそれを上回るものに制約することができる。
【0087】
代替として、例えば、本発明者らはまた、とりわけ、硬化モジュールにおける紫外線処置の前または間等の印刷動作、もしくは他の処理のうちの1つまたはそれを上回るものの間等に、少なくとも部分的にガスクッションを使用して、基板を一様に支持できることも認識している。そのようなガスクッションの使用は、基板上のコーティングまたは膜層の一様性を増進することができる。例えば、物理的基板支持表面の上方に基板を浮動させることによって、基板は、支持された領域の全ての中で一様なガスを受け、物理的基板支持表面上に存在し得るリフトピンまたは他の局在的特徴のための穴の存在に対して感受性が比較的低い。そのような浮動支持実施例では、基板が拡張または後退したリフトピンと物理的に接触しておらず、印刷、保持、または硬化等の処理中にガスクッションによって中心領域中で支持されるため、これらの領域中の膜一様性に影響を及ぼすことなく、基板の中心領域中のリフトピンを支持機構に組み込むことができる。加えて、または代わりに、基板はさらに、基板周辺またはアクティブ領域間の周辺のうちの1つまたはそれを上回るものの中等のそのようなアクティブ領域の外側の領域に制約される物理的接触によって、一様に支持または保持することができる。このようにして、基板面積の全体は、高度に一様なコーティングを提供することができ、浮動面内の定位置で基板を拘束または保持するよう、基板が物理的に接触させられる基板縁における除外ゾーンを潜在的に除いて、生産的に使用することができる。
【0088】
4500において、有機カプセル化層を形成する単量体を含むような単量体等の有機材料を、基板の標的堆積領域中に印刷することができる。「堆積領域」という用語は、概して、有機カプセル化層が形成されている領域を指す。4600において、基板は、印刷システムから移送モジュールに移送することができる。実施例では、基板は、印刷システムによって基板上に堆積させられる有機材料の流動または分散を可能にするように、印刷後の特定保持持続時間にわたって封入型印刷システム内で保持される。4700において、基板は、移送モジュールから硬化モジュールに移送することができる。
【0089】
4800において、基板は、1つまたはそれを上回る特定領域中で一様に支持される等、硬化システム内で支持することができる。基板を支持する様式は、4500において印刷動作中に使用される基板支持技法と類似するか、異なり得る。しかしながら、概して、基板支持は、印刷、硬化、または保持動作(例えば、硬化に先立って材料が流動または分散する間)中に、一様にコーティングされるこれらのアクティブ領域内で、一様な物理的接触(例えば、分散真空領域を提供するような真空チャック)またはガス浮動を介する等して、一様な支持を再度提供することができる。例えば、チャックは、少なくとも部分的にガスクッションを使用して、基板を支持するように構成される。硬化モジュールは、ムラがないOTFE層を提供するため等に、4900において印刷された有機材料を処置するように構成することができる。例えば、硬化モジュールは、紫外線処置等の光学的処置を印刷された単量体層に提供して、単量体層を重合させるか、または別様に硬化させるように構成することができる。
【0090】
図4Bは、ムラがないOTFE層を提供するため等の別の実施例4150を図示する。4200において、
図4Aの実施例のように、基板をITFEシステムからOTFEシステムの移送チャンバに移送することができる。4350において、基板は、少なくとも基板の1つまたはそれを上回るアクティブ領域内に基板の一様な支持を提供するため等に、印刷システムの基板支持システムに移送することができる。そのような基板支持システムは、(例えば、堆積材料の分散または流動を促進するよう、硬化に先立って)印刷または保持等の1つまたはそれを上回る動作中にムラ形成を抑制または阻止することに役立つように、上記のような装置または技法を含むことができる。例えば、基板支持システムは、基板を支持するガスクッションを提供するように、空気圧供給型ガスクッション、または空気圧および少なくとも部分的真空供給型領域の組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものを含む、種々の浮動制御ゾーンを有するような浮動式テーブル構成を含むことができる。別の実施例では、少なくとも基板の1つまたはそれを上回るアクティブ領域中で一様な基板の支持を提供するため等に、分散真空領域を使用することができる。4550において、標的堆積領域を覆って単量体を印刷することができる。
【0091】
4600において、基板は、
図4Aに関して上記のように、移送チャンバの中に位置するハンドラを使用する等して、印刷システムから移送チャンバに移送することができる。4750において、基板は、移送チャンバからOTFE硬化モジュールの基板支持システムに移送することができる。基板支持システムは、保持動作または硬化動作のうちの1つまたはそれを上回るものの間にムラ形成を抑制または阻止することができる様式で、基板を支持するように構成されるチャックを含むことができる。例えば、他の実施例で説明されるように、基板は、印刷後、および紫外線処置の前等の硬化モジュールによる処置の前に、特定持続時間にわたって保持することができる。4950において、単量体層は、ムラがないOTFE層を提供するため等に、硬化モジュールによって提供される紫外線処置を使用する等して硬化させることができる。
【0092】
図4Aおよび4Bに関して記述される基板支持技法は、概して、硬化モジュールまたは印刷システムとの関連で参照される。しかしながら、そのような技法はまた、基板を操作するように構成されるハンドラロボットのためのエンドエフェクタ構成に関連する等して使用することもできる。例えば、ハンドラロボットは、基板の第1の側面上のアクティブ領域、または第1の側面の反対側の基板の第2の側面の対応する部分との非一様な直接物理的接触を回避しながら、基板のための支持を提供するため等に、エンドエフェクタ構成を含むことができる。
【0093】
図5は、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができる、紫外線処置システムの一部分を図示する実施例を図示する。
図5の実施例は、装置を含むことができるか、または(例えば、1つまたはそれを上回るOLEDデバイスを含む基板等の基板の処理を行うための有機カプセル化層加工システムまたは他のシステムを提供するため等に)上記で説明されるもの等の本明細書の組み合わせられた他の実施例であり得る技法を使用することを含むことができる。
図5のシステムは、移送モジュール1400を含むような、非反応性ガス環境等の制御された環境を有するエンクロージャを含むことができる。移送モジュールは、第1の基板4000A、第2の基板4000B、または第3の基板4000C等の1つまたはそれを上回る基板を操作するようにエンドエフェクタ1422に連結されるようなハンドラ1411を含むことができる。例証的実施例として、本システムは、硬化モジュール2302を含むことができる。硬化モジュールはまた、(例えば、堆積材料の分散または流動のために)1つの処理状態から別の処理状態への基板の進化を促進するため、または基板の待ち行列のための緩衝を提供するため等に、基板の保持を提供するために使用することもできる。加えて、または代替として、他の処理モジュールが、保持または緩衝能力を提供することができる。環境を制御された領域は、特定ガス純度、温度、または粒子状物質レベルのうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。
【0094】
図5の実施例の種々の領域内のガスは、実質的に層流のプロファイルを提供するため等に、基板の表面を横方向に横断して循環させることができる。加えて、または代わりに、FFU1500等の1つまたはそれを上回るファンフィルタユニット(FFU)が、ダクト5201等の1本またはそれを上回るダクトを通してガスを回収すること等の下降流プロファイルを提供することができる。他の実施例のように、温度コントローラ5650を、FFU1500上または内に位置する熱交換器等のシステムの1つまたはそれを上回る他の部分に連結することができる。このようにして、移送モジュール1400(またはシステムの他の部分)内の温度を制御することができる。本システムは、制御された環境のガス純度レベルを監視または制御するように構成されるガスコントローラ5600を含むようなガス精製システムを含むことができるか、またはそれに連結することができる。保持モジュールまたは硬化モジュール2302等のモジュールは、別個のガス精製ループを含むことができ、またはそのようなモジュールは、制御された環境および精製設備を移送モジュール1400と共有することができる。
【0095】
硬化モジュール2302は、紫外線ランプ等の1つまたはそれを上回るランプを含むことができる。そのようなランプは、硬化モジュール2302内に、または石英(または他の紫外線透過性)窓を通してチャンバに光学的に連結される等、チャンバの外側に位置することができる。
【0096】
概して、熱的に制御された領域中の基板の1つまたはそれを上回るものは、プレート、フレーム、またはトレイを含むようなチャック構成によって支持することができる。本明細書の他の実施例で記述されるように、そのようなプレート、フレーム、またはトレイは、1本またはそれを上回る格納式リフトピン(例えば、ピン2324)を含むことができる。他の実施例のように、1本またはそれを上回る格納式ピンまたは他の機械的支持特徴は、周囲における、または基板上のディスプレイデバイスの間の領域の中に位置することができる。同様に、真空チャックは、基板を支持することができる。真空チャックは、処理動作中に真空吸引を基板の裏側に提供して、その処理動作中に基板の安定性または基板とチャックとの間の熱的接触を向上させるよう、制御可能にオンおよびオフにすることが
できる、真空ポートおよび真空供給部を装備することができる。種々の実施例では、真空チャックの代わりに、非真空チャックを提供することができ、主に重力および摩擦によって、または主に機械的締め付けによってのいずれかで、基板を定位置で保持することができる。基板は、ハンドラ1411のエンドエフェクタ1422を使用する等して、種々の位置から配置または除去することができる。
【0097】
以下でさらに説明されるように、エンドエフェクタによるアクセスのために基板を上昇させるために、リフトピン等の1つまたはそれを上回るピンを使用することができる。上記のように、硬化モジュール2302はまた、基板の重力、回転のうちの1つまたはそれを上回るものを使用する、または保持、材料流動または分散、もしくは硬化動作のうちの1つまたはそれを上回るものの間に基板をさらに平らにするために1つまたはそれを上回る真空ポートを使用する等して、より平面的かつ一様なコーティング(例えば、印刷モジュールを使用して印刷されるOEL層)を達成するため等に、基板上に堆積させられる膜層の分散または流動を促進するために使用することもできる。しかしながら、本発明者らは、保持、材料流動または分散、もしくは紫外線処置のうちの1つまたはそれを上回るものの間に大型ポートを有する真空チャックを使用することが、不要な可視的欠陥または「ムラ」につながり得ることを認識している。
図5に示される構成は、ムラ形成を阻止または抑制しながら、有機薄膜カプセル材料層の生成を促進することに役立ち得る。
【0098】
本明細書の他の場所の実施例で記述されるように、加工されている基板上に堆積させられる1つまたはそれを上回る層を処置するため等に、紫外発光源を使用することができる。例えば、OLEDディスプリアアセンブリを含むようなフラットパネルディスプレイアセンブリの製造に関係付けられる、1つまたはそれを上回るプロセスで使用するため等に、基板上に堆積させられる有機層を重合させるか、または別様に処置するために、紫外発光を使用することができる。本明細書で説明される他の実施例の側面と同様に、
図5のシステムは、第1の領域2301A、第2の領域2301B、および「N番目の」領域2301N等の1つまたはそれを上回る封入領域(例えば、「セル」またはチャンバ)を含むことができる。例えば、(例えば、
図5で例証的に示されるように)3つの領域を含むことができ、別の実施例では、他の数の領域を含むことができる。領域は、
図5で例証的に示されるように、システムの垂直軸に沿った「積層」構成で配向することができる。
【0099】
例証的実施例では、基板上の有機層の堆積後等に、コーティングの平坦化または一様性を向上させるため等に、材料流動および分散動作を行うことができる。材料流動および分散動作の持続時間は、概して、紫外線処置動作の持続時間より長くあり得る。したがって、1つのアプローチでは、硬化モジュール2302から分離しており、
図21Aまたは21Bに示されるように基板を収納するように構成される各領域を伴う積層構成で配列されるような、それぞれの保持モジュールを使用することができる。本アプローチでは、材料流動または分散動作は、アクセスを制約すること、または別様に別個の紫外線処置領域を連携させることなく、進むことができる。しかしながら、本明細書の他の場所で議論されるように、ユーザ低費用源を含むような複数の紫外線源を使用することができる。このようにして、複数の領域が、紫外線処置を提供し、スループットを増進するように構成されるため、紫外線源をアイドリングさせることのスループット影響は、保持動作および紫外線処置動作の両方のための同一の「セル」または領域(例えば、2301Aから2301N)の使用を不可能にする必要がない。そのようなアプローチはまた、たとえ特定の紫外線源が故障するか、または保守を受けていても処理が継続できるように、紫外線源の冗長性を提供することもできる。そのようなアプローチにとってのさらに別の利益としては、基板が、(例えば、平坦化または一様性を向上させるために)印刷有機層を分散または流動させるように材料流動または分散動作を受けることができ、セルからの基板の移動を必要とすることなく紫外線処置を受容すること等、基板を処置することができる。
【0100】
図5の実施例では、第1の紫外線源2310A(例えば、紫外発光LEDアレイ)は、波長の特定範囲を有する紫外発光2328を第1の基板4000Aに提供することができる。紫外発光は、窓2310A(例えば、石英窓、または正規化フィルタもしくは他のフィルタ、またはコーティングを含むようなアセンブリ)を通して等、封入領域2310Aの内部に連結することができる。
図6、
図7A、
図7B、
図8A、または
図8Bの実施例のように、領域2301A内の環境を制御することができ、かつ第1の紫外線源2310Aを含有する筐体から単離することができる。第2の封入領域2310Bでは、第2の基板4000Bは、材料流動または分散のため、または他のプロセスの可用性を待つため等に、特定持続時間にわたって保持することができる。特定保持持続時間中に、第2の紫外線源2310Bを無効にすることができる。
【0101】
本明細書の他の場所の実施例では、基板の運搬、支持、または保持のうちの1つまたはそれを上回るものを行うため等に、基板の少なくとも一部分に接触するようなチャックを使用することができる。本発明者らは、とりわけ、堆積有機層の流動または分散を提供することに関するようないくつかの動作または材料システムについて、基板が非一様的に支持されるときに、可視的欠陥が基板4000Aのディスプレイ領域中で誘発され得ることを認識している。例えば、後退したリフトピンと関連付けられるチャック内のピン、支持フレーム、穴、または基板4000Aの下のチャック内の真空開口は、
図15Aおよび15Bで例証的に示されるように、完成したデバイスにおいて可視的欠陥を誘発し得る。
【0102】
理論によって拘束されることなく、そのような欠陥は、例えば、材料流動または分散動作中に、または基板4000Aとシステムの他の部分との間の接触による影響を受け得るような、基板4000Aとシステムの他の部分との間の静電相互作用から、基板4000Aの温度の局所勾配を生成し得る、熱伝導度の局在的変動に起因し得ると考えられる。実施例では、例えば、局所領域に隣接する、または局所領域内の温度の偏差が制限されるように、特定温度一様性を基板の局所領域中で維持することができる。例えば、基板にわたる有意な温度変動に耐えることができるが、そのような変動は、温度が基板に沿った短い距離にわたって有意に変動しないように、制限された勾配を有することができる。このようにして、完成したディスプレイの可視的特性の急激な変化を回避することができ、そのような段階的変化は、気付かれる、またはさらに検出可能である可能性が低い。
【0103】
他の場所で記述されるように、1つのアプローチでは、(例えば、
図13A、
図13B、または
図13Cで例証的に示されるように)基板4000Aを支持するために、基板の発光またはディスプレイ領域の外側の領域を使用することができる。しかしながら、基板4000Aの大部分が、概して、実際のディスプレイ領域の発光領域または部分を含むため、そのような領域の周辺のみで基板を支持することは、そのような支持が、基板4000Aを横断する他の場所で許容できない機械力または応力を誘発し、基板4000Aの歪曲または破砕のいずれかを行い得るため、非実用的である。
【0104】
したがって、本発明者らはまた、ガスクッションを提供するために加圧ガス2304Aを少なくとも部分的に使用する等して、紫外線処置動作中等に基板4000Aをチャック2320Aによって支持できることも認識している。種々の実施例によると、基板4000Aは、基板4000Aを「浮動させる」ため等に、加圧ガス2304Aの制御された配列によって独占的に支持することができる。別の実施例では、基板4000Aは、基板のアクティブ領域の下で、または別様に、非一様性によって誘発される欠陥が許容できないと見なされるであろう領域中で、一様な真空領域を使用して支持することができる。格納式リフトピンが、
図15Aまたは15Bで例証的に示されるように、基板の装填または非装填を促進するため等に、基板の周囲における、またはアクティブ領域の間の領域の中に位置することができる。
【0105】
別のアプローチでは、基板4000Aは、基板4000Aの第1の表面に影響する加圧ガス2304Aによって支持することができ、基板4000Aの対向面に接触するか、もしくは1つまたはそれを上回る場所で横方向に基板に接触するように配列される、機械的停止部2312によって等、対抗する力を提供することができる。概して、ガスクッションが基板を支持するために使用される実施例では、有機カプセル化が基板の頂面上にあり、ガスクッションが底面上で提供される「上向き」実施例のように、アクティブ領域または有機カプセル化層を含む表面の反対側の基板の表面の間に提供されるガスクッションによって、基板を支持することができる。
【0106】
第2のチャック2320Bを第2のセル(例えば、領域2301B)の一部分として提供することができ、「N番目の」チャック2320Nを「N番目の」セル(例えば、領域2301N)の一部分として提供することができる。同様に、上昇ハンドラ1411(または本明細書の他の実施形態で説明されるようなハンドラロボット)は、加圧ガスを少なくとも部分的に使用して基板を支持するように、加圧ガス配列を含むテーブル(または対応するエンドエフェクタ1422)を含むことができる。コンベヤ1430または他の装置はまた、システム内の他の場所(またはシステムの外部)の領域2101から領域2301N等の所望のセルまでの経路2440に沿って、基板(例えば、基板4000C)を運搬することができるように、そのような加圧ガス配列を含むこともできる。例えば、コンベヤ1430、エフェクタ1422、または第1から「N番目の」チャック2320Aから2320Nのうちの1つまたはそれを上回るものは、それぞれ「浮動ゾーン」を画定することができる。第1のチャック2320Aによって確立されるゾーンの中等の浮動ゾーンのうちの1つまたはそれを上回るものの中で、基板4000Aを部分的または完全に支持するガスクッションを確立するために、ポート2306A等のポートの配列(例えば、アレイ)を使用することができる。
【0107】
基板4000Aがガスクッションによって独占的に支持される実施例では、ポートの配列を通して、ガス陽圧および真空の組み合わせを印加することができる。圧力および真空制御の両方を有する、そのようなゾーンは、チャック2320Aと基板との間に流体ばねを効果的に提供することができる。陽圧および真空制御の組み合わせは、双方向剛性を伴う流体ばねを提供することができる。基板(例えば、基板4000A)と表面(例えば、第1のチャック2320A)との間に存在する間隙は、「飛行高さ」と称することができ、そのような高さは、陽圧および真空ポート状態を制御することによって、制御するか、または別様に確立することができる。このようにして、保持動作、材料流動または分散動作、もしくは紫外線処置動作のうちの1つまたはそれを上回るもののため等に、基板配向を慎重に制御することができる。
【0108】
飛行高さが正確に制御される必要がない場所等の他の場所で、圧力単独浮動ゾーンを、コンベヤ1430に沿って、または他の場所等に提供することができる。コンベヤ1430に沿って、テーブル1422に沿って、または他の場所等で、圧力対真空ノズルまたは面積の比が段階的に増加または減少する場所等の「遷移」ゾーンを提供することができる。例証的実施例では、許容差内で、3つのゾーンが本質的に1つの平面内に位置することができるように、圧力・真空ゾーン、遷移ゾーン、および圧力単独ゾーンの間に本質的に一様な高さがあり得る。他の場所の圧力単独ゾーンにわたる基板の飛行高さは、基板が圧力単独ゾーン内で浮動式テーブルと衝突しないように、十分な高さを可能にするため等に、圧力・真空ゾーンにわたる基板の飛行高さより大きくあり得る。例証的実施例では、OLEDパネル基板は、圧力単独ゾーンの上方約150マイクロメートル(μ)~約300μ、次いで、圧力・真空ゾーンの上方約30μ~約50μの飛行高さを有することができる。例証的実施例では、コンベヤ1430、テーブル1422、またはチャック2320Aから2320Nのうちの1つまたはそれを上回る部分は、NewWay(R) Air Bearings(Aston, Pennsylvania, United States of America)によって提供される「空気ベアリング」アセンブリを含むことができる。基板のガス加圧支持の実施例が
図5に関して議論されるが、本明細書で説明される他のシステム実施例に関するような、かつ
図19Cに関して議論されるような他の運搬または支持アプローチに加えて、またはその代わりに、そのような技法を使用することができる。
【0109】
実施例では、基板がガスクッションによって支持されている間に、基板の横方向平行移動を制約するために、ピンまたはフレーム等の機械的保持技法を使用することができる。そのような保持技法は、基板が保持されている間に、基板の側面に入射する瞬発力を低減させるため等に、ばね荷重構造を使用することを含むことができる。これは、横方向に平行移動する基板と保持手段との間の高い力の影響が、基板の欠け、またはさらに壊滅的な破損を引き起こし得るため、有益であり得る。
【0110】
領域2301Aから2301Nのそれぞれは、1つまたはそれを上回るガス精製ループを共有することができるか、またはそれぞれのガス精製ループによってそれぞれサービス提供することができるかのいずれかである。同様に、1つまたはそれを上回るFFUは、領域2301Aから2301Nのそれぞれの中の基板の表面と平行な層流空気流を提供するように位置することができる。領域2301Aから2301Nはそれぞれ、移送モジュール1400から、または相互から、各封入領域2301Aから2301Nの制御された環境を単離するため等に、弁またはゲートを含むことができる。例えば、紫外線源2310Aから2310Nは、領域2301Aから2301Nの内部から単離されるエンクロージャの中に収納される必要はない。したがって、保守中等に、特定の領域は、弁またはゲートを使用して、その制御された環境を残りの封入領域から単離させることができる。
【0111】
温度コントローラ5650を使用する等して、本明細書の他の実施例で広範囲にわたって説明されるように、封入型移送モジュール1400内またはシステムの他の部分内の温度を制御することができる。温度コントローラ5650は、FFU1500、もしくは他の場所の1つまたはそれを上回るFFUに連結することができる。温度コントローラ5650または他の技法は、チャック2320Aから2320N、テーブル1422、またはコンベヤ1430のうちの1つまたはそれを上回るものによって供給されるガスの温度を制御するため等に使用することができる。
図6、
図7A、
図7B、
図8A、または
図8Bに関して記述されるように、システムの他の部分から単離された1つまたはそれを上回る冷却ループを含むような、液体または循環ガスを使用して、紫外線源2310Aから2310Nのうちの1つまたはそれを上回るものを冷却することができる。
【0112】
図6は、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができる紫外線処置システムを図示する、略図の実施例を図示する。処置システムは、硬化モジュールとして使用するため(または例えば、複合硬化および保持モジュールとして使用するため)等に、本明細書で説明される他のシステムまたは技法の一部分として含むことができる。紫外線処置システムは、紫外線エネルギーを基板4000の表面に連結するように構成されるような紫外線源アセンブリ912を含むことができる。他の実施例のように、硬化モジュール8314は、粒子状物質または反応性汚染物質の特定最大レベルを有する環境を提供するため等に、1つまたはそれを上回るガス精製ループによって提供され、1つまたはそれを上回るファンフィルタユニット(FFU)に連結されるような制御された環境を含むことができる。
【0113】
基板4000は、隣接移送モジュール1400から、またはロードロック等の別のチャンバもしくはアセンブリを通して、硬化モジュール8314にアクセスすることができる、ハンドラ1410およびエンドエフェクタ1420を使用する等して、硬化モジュール8314の中へ装填するか、またはチャンバ8314から除去することができる。基板を
定位置で保持するために物理的接触および真空を使用する、または他の実施例で記述されるようなガスクッション配列を使用する等して、基板4000を支持するために、チャック920を使用することができる。
図15Aまたは15Bで例証的に示されるように、基板4000をエンドエフェクタ1420によって操作することができるように、基板4000を上昇させるため等に、1本またはそれを上回るリフトピンを使用することができる。
【0114】
紫外線源910Aから910N等の紫外線源のアレイは、約350ナノメートル~約400ナノメートルの範囲から選択される波長を含むような紫外線エネルギーを提供することができる。例えば、約385ナノメートルまたは約395ナノメートルの波長を使用することができる。紫外線源は、
図7Aの実施例に示されるように比較的少数の高出力源を使用する、または
図9、
図10、もしくは
図11で例証的に示されるように比較的低い出力源のアレイを使用する等の種々の構成を含むことができる。紫外線源は、紫外線放射発光ダイオード(UV LED)等の一般的に入手可能な紫外線エミッタ、もしくは1つまたはそれを上回る水銀アーク源等の1つまたはそれを上回る水銀ベースのデバイスを含むことができる。
【0115】
実施例では、紫外線源アセンブリ912の基板または筐体918を液体または空気冷却することができる。例えば、紫外線源アセンブリ912の一部分を横断して、またはそれを通して空気を推し進める送風機915等の1つまたはそれを上回る送風機を有するようなプレナム914を提供することができる。そのような冷却ループは、例えば、硬化モジュール8314または移送モジュール1400内の制御された環境から分離することができる。紫外線源910Aから910Nを包囲する環境は、硬化モジュール8314の制御された環境を含むことができ、または紫外線源910Aから910Nを包囲する環境は、紫外線エネルギーが紫外線源エンクロージャから硬化モジュール8314へ通過することを可能にする窓916を有するような別個のエンクロージャを形成することができる。このようにして、紫外線源エンクロージャの保守が、硬化モジュール8314内の制御された環境を妨害する必要はない。
【0116】
以下の実施例で議論されるように、窓916は、一様に透過型である必要はない。例えば、窓は、紫外線エネルギーを収束する、分散する、または平行にする光学部を含むことができるか、またはそれらに連結することができる。別の実施例では、窓916は、基板の特定領域内等の基板4000の面内の送達された紫外線エネルギーの非一様な電力密度を逆転させるか、または別様に補償するため等に、窓の面積にわたって特定様式で変動する、透過特性を含むことができる。
図6の実施例では、窓および紫外線源910Aから910Nは、平面的な構成で配列されるものとして示されているが、円筒形、放物線、または球形構成等の他の構成も可能である。実施例では、紫外線源910Aから910Nは、基板4000の一部分として加工されている有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイデバイスをカプセル化するように、1つまたはそれを上回る有機材料層を処置するために使用することができる。そのような処置は、概して、波長の特定範囲内の紫外線エネルギーの特定線量を提供することと、基板4000の特定面積にわたって特定一様性を有することとを含む。
【0117】
処置プロセスは、概して、単位面積当たりのエネルギー(例えば、1平方センチメートルあたりのジュール)に関して特定されるような紫外線暴露の所望の線量または線量範囲に関して確立することができる。線量は、入射電力密度を暴露持続時間で乗算することによって等、計算することができる。トレードオフが、強度(例えば、入射電力)と暴露持続時間との間に存在し得る。例えば、比較的高い電力源を使用することができ、比較的短い暴露持続時間を使用して、所望のUV線量を達成することができ、これが有益に処理時間を短縮する。しかしながら、そのような高出力UV照射が、ディスプレイアセンブリの他の部分を損傷または劣化し得るため、そのような損傷または劣化を回避するため等に、紫外線源によって基板において提供される電力密度に関して限界が存在し得る。
【0118】
上記のように、基板4000の表面にわたる無機カプセル化層特性の変動を回避するため等に、送達された紫外線エネルギーの一様性も制御することができる。一実施例では、そのような一様性は、基板4000の特定硬化面積にわたって最高から最低の入射電力または線量のわずか20%変動の値を有する、もしくは基板4000の特定硬化面積にわたって最高から最低の入射電力または線量のわずか50%変動を有する、もしくは基板4000の特定硬化面積にわたって最高から最低の入射電力または線量のわずか10%変動を有するような、入射電力または送達されたUV線量に関して特定することができる。
【0119】
種々のUV源構成を紫外線源910Aから910Nに使用することができる。例えば、
図7Aの構成8315で示されるように、線形アレイまたは「バー」源を使用することができる。そのようなバー構成は、基板4000に向かった方向へ紫外線エネルギーを集束するか、または平行にするため等に、精密反射体を含むことができる。別の実施例では、そのようなバー構成は、本明細書の他の実施例に関して議論されるように、拡散器または透過型フィルタのうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。
【0120】
図9、
図10、または
図11の構成8316から8318で例証的に示されるように、2次元アレイ構成を使用することができる。1つまたはそれを上回る反射体を含むような、
図12の実施例で図示される電力密度を提供することができるような高強度源の低密度アレイを使用することができる。これらの紫外線源構成のうちの1つまたはそれを上回るものは、機械的に固定することができるか、または基板の表面を横断してスキャンすることができる。そのような実施例では、基板4000または紫外線源910Aから910Nのいずれか一方または両方をスキャンすることができる。例えば、紫外線源910Aから910Nを固定することができ、基板4000と紫外線源910Aから910Nとの間の相対運動を生成してスキャンを達成するため等に、基板4000を再配置することができる。
【0121】
図7A、
図7B、
図8A、および
図8Bは、概して、発光デバイスを製造する際に使用することができるような紫外線源の線形アレイ構成910を含むことができる、紫外線処置システム8315の一部分を図示する、実施例を図示する。線形アレイ910は、単量体が堆積させられており、かつ紫外線光を用いて硬化させられるか、または別様に処置されるものである、領域の中等で、基板4000の特定領域を横断して紫外発光ビーム922を掃引するように、少なくとも1つの軸においてスキャンすることができる。そのようなスキャンは、紫外線処置中等に、基板4000または線形アレイ910のいずれか一方または両方の再配置を通して達成することができる。線形アレイ910が基板4000を収納するチャンバ8314から分離しているエンクロージャの中に位置するとき等に、窓916を使用することができる。そのような窓916は、
図12または他の実施例に関して以下で議論されるように、光学部またはフィルタのうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができるか、またはそれに連結することができる。
【0122】
線形アレイ910は、より少ない紫外線源(例えば、例証的実施例では約5~約10個のLED源)の利点を提供することができる。しかし、そのような線形面積910は、基板4000の特定硬化面積の全体に暴露を提供するために機械的スキャンが使用される、付加的なシステム複雑性をもたらし得る。機械的スキャンは、部分的に、スキャンが直交軸(例えば、
図7Aおよび8Aで矢印によって示されるような軸等)のみで使用されるように、線形アレイ910が少なくとも基板の1つの軸と同じくらい幅広いか、または長いことを特定することによって単純化することができる。このようにして、
図7A、
図7B、
図8A、および
図8Bで例証的に示されるように、単一の軸のみで線形アレイ910「
ガントリ」をスキャンしながら、基板4000の全幅または全長をUV放射で処置することができる。線形アレイ910は、上記のような精密反射体構成を含むことができる。例証的実施例として、線形アレイ910によって照射される照射野の一様性を増進する反射体構成を含むような、395nm波長またはその付近における光を供給する高出力UV LEDライトバーが、Phoseon Technology(Hillsboro, Oregon, USA)から入手可能である。そのような精密反射体に加えて、またはその代りに、窓916の近くに静的に構成されるか、または窓916の一部分として含まれるようなフィルタまたは拡散器のうちの1つまたはそれを上回るものを使用することができる。別の実施例では、フィルタまたは拡散器のうちの1つまたはそれを上回るものは、線形アレイ910の一部分として機械的にスキャンされるような、線形アレイ910アセンブリの一部分として含むことができる。実施例では、線形UV源によって供給される電力密度は、20mW/cm2~400mW/cm2である。
【0123】
本発明者らはまた、1つまたはそれを上回る紫外線源の劣化または故障によって、紫外線照射の一様性が損なわれ得ることも認識している。
図8Aおよび8Bの説明図では、線形アレイ910の健全性を監視するために、紫外線感受性光度計等の光学センサ917を使用することができる。例えば、線形アレイ910に沿って含まれる1つまたはそれを上回る光源の状態に関して情報を得ることができるように、光学センサ917を線形アレイ910と平行な軸において機械的にスキャンすることができる。別の実施例では、光学センサ917は、光学センサ917の機械的スキャンの必要性を取り除くような、線形アレイ910と平行な軸に沿って配置された複数のセンサを含むことができる。以下の他の実施例に関して記述されるような光学センサの他の構成を使用することができる。本明細書で議論される他の実施例のように、ファンまたはファンフィルタユニットのための搭載場所を提供するため、もしくはチャンバ8314へのダクトの連結を促進するため等にチャンバ8314内で使用される非反応性ガスの入口または出口のための場所を提供するため等に、1つまたはそれを上回る開口をチャンバ8314内に提供することができる。
【0124】
基板4000の上向きの部分からの線形アレイ910源の高さは、「H」によって表すことができ、アレイ910によって放出される光学エネルギーと基板との間の相対速度は、「V」によって表すことができる。速度は、ガスのクッション上で基板を浮動させることによって、または基板を支持するチャック920を移動させることによってのいずれか等で、基板4000に対するアレイ910(例えば、アレイを機械的にスキャンする)またはアレイに対する基板4000のうちの1つまたはそれを上回るものを移動させることによって、確立することができる。照射幅は、「W」によって表すことができ、そのような幅は、Hが増加すると増加し、Hが減少すると減少する。線量モデリングのために、アレイ910によって照射される基板4000の面積を推定するように、アレイ910の幅を照射幅Wで乗算することができる。
【0125】
概して、本明細書で説明される実施例によって収容することができる大規模な基板4000を考慮して、スループットが考慮事項である。したがって、1つの目的は、適切な線量が短いまたは最小限の時間量で送達され、また、光源からのエネルギーへの暴露を低減させるか、または最小限にすることを通して、もしくは基板が処理されている時間を短縮するか、または最小限にすることを通してのいずれかで、基板4000の他の部分を損傷する可能性も低減させ得る様式で、紫外線線量を提供することであり得る。しかしながら、速度、エネルギーの線量、および光源高さHが、概して、任意に確立されないように、種々の処理パラメータの間にトレードオフが存在し得る。
【0126】
図9は、概して、基板4000の特定面積を処置するための紫外線処置システムの一部分として使用することができるような紫外線源910Aから910Nの2次元アレイ構成8316を含むことができる、紫外線処置システムの一部分を図示する、略図の実施例を図示する。
図7A、
図7B、
図8A、および
図8Bに関して説明される例証的実施例と対照的に、低出力紫外線源の高密度2次元アレイを使用することができる。そのような低出力紫外線源は、概して、水銀アークデバイスより費用効率的で信頼性がある、低出力UV LEDを含むことができる。そのような低出力UV LEDはまた、概して、広い基板4000面積を覆うために使用される多数のデバイスにより、高出力UV LEDが非常に高価になるであろう場合等の大型基板4000幾何学形状(例えば、1メートル×1メートルを超える)に使用することもできる。
【0127】
何百もの個々のエミッタの高密度アレイは、他のアプローチと比較して、基板4000表面において、送達された電力の増進した一様性を提供することができる。アレイ8316と基板4000との間の拡散板または他のフィルタ、もしくは光学部を使用する等して、残存する非一様性に対処することができる。
図8Aまたは8Bの実施例のように、紫外線源910Aから910Nのうちの1つまたはそれを上回るものの劣化または故障は、非一様な紫外線暴露野をもたらし得る。そのような非一様な暴露野は、基板4000の1つまたはそれを上回る層内の可視的欠陥または不要な変動につながり得る。したがって、そのような劣化または故障を感知するために、1つまたはそれを上回る光学センサ917Aから917N(例えば、測光センサ)を使用することができる。
図9の説明図に示されるように、光学センサ917Aから917Nのそれぞれは、個別光源の故障を検出することができるように、特定の行または列内の光源および対応する光学センサ位置への1:1対応を提供するように、整合させることができるが、その必要はない。別のアプローチでは、空間的平均化または空間的累積特定強度を合格/不合格基準として使用することができ、より少ないセンサを使用することができる。個別光源の故障は、光源アレイの修理または交換をトリガするか、または別様にさらなる処理を停止させる等、光学センサのうちの1つまたはそれを上回るものにおいて検出される平均強度または累積強度を低減させ得る。
【0128】
例えば、紫外線源910Aから910Nの出力をサンプリングするため等に、紫外線源910Aから910Nのアレイ8316または光学センサ917Aのうちの1つまたはそれを上回るものを機械的にスキャンすることができる。検出された劣化または故障の場合、アレイ8316が修理または交換されるまで、さらなる処理を停止させることができる。実施例では、アレイ8316は、紫外線源910Aから910Nの間に冗長源を含むことができる。劣化または故障の場合、1つまたはそれを上回る欠陥がある紫外線源の組み合わせの使用を抑制することができ、他の冗長紫外線源の組み合わせを代わりに使用することができる。
【0129】
図10は、概して、基板4000の特定面積を処置するための紫外線処置システムの一部分として使用することができるようなUV LED源1710Aから1710Nの2次元アレイ構成8317の実施例を図示する。
図10に示される2次元アレイ8317は、そのようなアレイが、概して、大型反射体を使用することなく所望の方向へUV放射を提供するため、精密反射体の使用を排除することができる。低出力UV LEDの使用はまた、約20ミリ秒の精度まで持続時間制御を可能にする等、(デューティサイクル変調または電流変調を通した)強度および暴露持続時間の精密制御を可能にすることもできる。アレイ8317の基板1718は、アレイ8317内の個々の光源1710Aから1710Nから熱を奪うことを支援するため等に、ヒートシンク材料を含むことができる。基板1718は、構造支持フレームを含むことができるか、またはそれに連結することができる。個々の光源1710Aから1710Nはそれぞれ、個々の光源1710Aから1710Nのそれぞれのための収束、分散、または平行紫外線ビームを提供するため等に、レンズ構造を含むことができる。
【0130】
図11は、概して、紫外線処置システムの一部分として含むことができるような紫外線源のアレイのための筐体構成8318の実施例を図示する。筐体は、開口1815Aから1815Dによって示されるような1つまたはそれを上回るファンを使用する等して、強制空気循環を含むことができる。UV LED1810A等のUV LEDのアレイを筐体1812内に含むことができる。支柱1824Aから1824Dのうちの1つまたはそれを上回るもの等の1つまたはそれを上回る整合または支持支柱を含むことができる。
【0131】
図12は、概して、UV源および基板からの既知の距離に対応する、送達された紫外線エネルギーの非一様性を示す、強度プロット1900の例証的実施例を図示する。そのような強度プロットは、逆または正規化フィルタ構成を確立するために使用することができる。
図7Aで例証的に示されるような1つのアプローチでは、反射体に沿って、基板4000の所望の硬化面積を照射するような少数の固定された高出力ランプを使用することができる。しかしながら、機械的に単純であるが、そのようなアプローチは、欠点を有し得る。
【0132】
例えば、
図12の例証的実施例では、約0.650メートル×約0.725メートルの面積を照射するために、4つの高出力LEDが使用される。そのようなアプローチは、プロット1900の中心等の比較的低い入射電力の面積とともに、面積1902等の比較的高い入射電力の面積を提供することができる。より多数の個々の高出力LEDを使用するという代償を払うが、光源の密度を増加させることによって、一様性を増進することができる。本発明者らは、とりわけ、依然として低密度のアレイまたは比較的少数のUV源を使用しながら、所望の硬化面積にわたって一様な強度または電力分布を提供する反転フィルタを確立するために、プロット1900で示されるような強度マップについての情報を使用できることを認識している。
【0133】
例えば、プロット1900を最小強度領域に正規化することができ、次いで、プロット1900を反転させることができる。逆表現は、透過性フィルタを確立するために使用することができ、それによって、プロット1900の最小強度領域は、他の領域と比較して、最小、より少ない、または全くないフィルタリングを有し、より強力な領域は、これらのより強力な領域中で比例的にフィルタを通してエネルギーの透過を低減させ、それによって、それらの透過を最小強度領域に類似する値と平等にするようにフィルタにかけられる。このようにして、一様な面積照射を基板上で達成することができる。そのような反転および透過は、連続的に変動している必要はなく、いくつかの実施例では、全ての面積をある程度フィルタにかけることができる。実施例では、透過型フィルタは、UV源の逆強度パターンに対応するフィルタの表面にわたって透過強度の範囲を提供するため等に、不透明材料(例えば、ドットまたは他の領域のアレイ)のハーフトーンまたは他のディザリングパターンを含むことができる。
【0134】
透過型フィルタは、他の実施例で議論されるように窓の一部分として含むことができるか、または窓に連結することができる。例えば、吸収コーティングを、可撓性膜上で、またはガラスもしくは石英等の剛性媒体上でパターン化することができる。例証的実施例では、透過型フィルタは、基板4000とUV源との間の特定場所において、石英窓または透明支持板に連結される。別の例証的実施例では、透過型フィルタは、膜上でパターン化され、基板4000とUV源との間の特定場所においてフレームによって構造的に支持される。
【0135】
別のアプローチでは(または上記で説明される透過型フィルタアプローチと組み合わせて)、より一様な照射野を提供するために、拡散器を使用することができる。拡散器は、光学的に不透明な領域を有する、透過型フィルタよりも効率的であり得る。透過型フィルタの本非効率性は、基板の照射の一様性を達成するため等に、照射野内のより明るい領域(例えば、「ホットスポット」)が、概して、透過型フィルタによって反射または吸収(例えば、遮断)されるため、起こり得る。対照的に、拡散器は、半透明材料を備える等、屈折、回折、または散乱のうちの1つまたはそれを上回るものを使用して、伝搬する光の再指向によって、より一様な照射を提供することを支援することができる。
【0136】
例えば、
図7A、
図7B、
図8A、または
図8Bのうちの1つまたはそれを上回るものにおける窓領域916、もしくは本明細書の他の実施例は、透過型フィルタに関して上記で議論される実施例に類似するプレートまたは膜を含むような拡散器を含むことができる。例えば、拡散器は、ホログラフ的に刻み込まれたプレートまたは膜を含むことができる。そのような拡散器は、UV光源が静的である実施例(例えば、
図9、
図10、または
図11に示されるようなアレイ光源)で使用することができる。そのような拡散器はまた、UV光源が基板に対して機械的にスキャンされるか、または逆も同様である、実施例で使用することもできる(例えば、
図7A、
図7B、
図8A、または
図8B)。拡散器の実施例は、ホログラフ的に記録された表面レリーフ微小構造を含む、マイクロ拡散器を含むことができるような、WaveFront Technology, Inc.(Paramount, California, United States of America)から入手することができるような1つまたはそれを上回る光管理膜を含むことができる。例えば、ビーズ構造または柱状構造を含むことができるような、他の拡散器技術を使用することができる。別の実施例では、Luminit, LLC(Torrance, California, United States of America)から入手可能であるような均質化拡散器を使用することができる。
【0137】
そのような拡散器配列は、UV源が基板から大きく分離して搭載され、より一様な照射野を平行にするか、または別様に提供することを支援するために、大型反射体が使用されるアプローチと比較して、大型反射体を排除し、個々のUV源(例えば、LED)と基板との間の距離を圧縮することによって等、より空間効率的なUV暴露装置を提供することができる。例証的実施例では、拡散器は、15%より良好な照射野一様性を有する(例えば、照射野を画定する特定領域の最低強度部分から、照射野を画定する特定領域の最高強度部分まで、強度が15%以上変動しない一様性を有する)UV照射を提供するため等に、80パーセント以上、または90パーセント以上の透過効率を提供することができる。
【0138】
図13Aおよび
図13Bは、概して、
図13Aでは堆積、保持、材料流動または分散、もしくは硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間等に基板4006Aと接触しているポートまたは溝を含むチャック構成2420A、および
図13Bでは基板の層における対応する可視的な非一様性(例えば、ムラ)の例証的実施例を図示する。
図13Aの実施例では、チャック2420Aは、(例えば、真空に連結されるか、または別の目的で含まれる)溝4008、後退したリフトピン4016、大型真空ポート4014、真空溝4012、もしくは1つまたはそれを上回る他の特徴のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。例証的実施例では、チャック2420Aは、有機薄膜カプセル材料の堆積中、または(例えば、より一様または平面的なコーティングを達成するように)堆積カプセル材料層の流動または分散を提供すること等の他の動作中、もしくはそのようなカプセル材料層の熱または紫外線処置中等の処理中に、基板4006Aを保持するために使用することができる。
図13Bでは、基板4006A上の結果として生じる層の一様性は、溝4016に対応する欠陥4018、後退したリフトピン4016に対応する欠陥4026、真空溝4012に対応する欠陥4022、および真空ポート4014に対応する欠陥4024等の可視的欠陥を呈し得る。そのような欠陥は、
図13Bに示される形状の可視的輪郭を生成する様々な色の一様性、またはディスプレイ輝度または演色がそのような領域中で一貫していない影を有する、虹色干渉パターンとして発現し得る。理論によって拘束されることなく、たとえそのような変動が堆積側の反対側の基板の側面(例えば、裏側)に接触する特徴に関して起こったとしても、そのような変動は、基板2420Aと接触している熱環境の変動によって少なくとも部分的に引き起こされ得ると考えられる。上記で議論されるように、本発明者らは、とりわけ、本明細書の以下および他の場所で説明されるような種々の一様な支持技法を使用して、そのようなムラを抑制または阻止できることを認識している。
【0139】
ムラを抑制する一様な支持技法の使用はまた、粒子状物質汚染等の他の劣化源を有益に低減させることもできる。そのような劣化は、少なくとも部分的に、各膜のバルク材料内、または全体的なデバイススタック内の層の間の界面においてのいずれかで、デバイス構造に化学的または電気的/光学的汚染物質を組み込むことによって駆動され得る。経時的に、化学的活性汚染物質は、膜材料を劣化させる化学反応を膜においてトリガし得る。そのような化学反応は、いかなる他のトリガも欠けていると、単純に時間の関数として起こり得るか、または例えば、周囲光学エネルギーもしくは注入電気エネルギーによってトリガすることができる。電気的または光学的活性汚染物質は、動作中にデバイスにおいて導入または生成される電気または光学エネルギーのための寄生電気または光学経路を作成し得る。そのような経路は、光出力の抑制、または正しくない光出力(例えば、誤ったスペクトルの光出力)の生成をもたらし得る。劣化または損失は、個々のOLEDディスプレイ要素の故障、OLED要素のアレイの部分における「黒い」斑点、可視的なアーチファクトまたは電気もしくは光学効率の損失、またはOLED要素のアレイの種々の影響を受けた領域中の演色精度、コントラスト、もしくは輝度の不要な偏差として発現し得る。
【0140】
図14A、
図14B、
図14C、および
図14Dは、基板の種々の領域、および1つまたはそれを上回る加圧ガスポート、真空ポート、または真空領域を含むことができる、チャックまたはエンドエフェクタ等の対応する固定具を描写する、例証的実施例を含む。本明細書の他の場所で記述されるように、基板4000は、ガラス材料、もしくは1つまたはそれを上回る他の材料を含むことができる。概して、フラットパネルディスプレイの生産のために、基板4000は、単一の大型ディスプレイ、もしくは基板4000から単体化することができる2つまたはそれを上回るより小型のディスプレイのいずれかを含むことができる。
図14Aの例証的実施例では、4つのディスプレイ領域4002A、4002B、4002C、および4002Dが示されている。これらは、例えば、「アクティブ領域」または「発光領域」と称することができる。本実施例での「アクティブ」という用語の使用は、そのような領域が処理中に実際に光学的放射性であることを何らかの形で示唆しないが、代わりに、発光するように構成されるデバイスを含むことができる領域、またはエンドユーザに可視的であるディスプレイの放射性または透過型部分を別様に形成する領域を指す。概して、領域4002Aから4002D中の可視的欠陥は、エンドユーザによって許容できないと見なされ、したがって、領域4002Aから4002Dの可視的な一様性を増進するため等に、種々の技法を使用することができる。基板4000のパネル構成における他の変形例が可能である。例えば、基板4000は、OLEDデバイスの単一のディスプレイまたはアレイを含むことができる。他の実施例では、基板4000は、支持のための対応する周辺を確立する等、または本明細書の他の実施例で記述されるように対応する分散多孔質媒体領域を有する等、2つ、4つ、または8つの領域に分割することができる。他の光学、電気、または光電子デバイスが基板上にあり、コーティングされている、他の製造実施例については、「アクティブ」の定義は、これらのデバイスに対応する領域を好適に包含するように調節することができる。
【0141】
基板4000が直接物理的接触によって支持される実施例では、支持は、ディスプレイ領域4002Aから4002Dのそれぞれの内側では一様であり得、かつ全体として基板4000の周囲に延在する領域4004内では非一様であり得、ディスプレイ領域4002Aから4002Dのそれぞれの間の内部空間の中へ延在する。そのような領域4004は、ディスプレイの発光またはアクティブ要素がそのような非一様な支持領域がない状態で保たれるべきである(または逆も同様である)ことを示す、「侵入禁止」領域と称することができる。例えば、1つまたはそれを上回る「リフトピン」は、第1の領域2124A、(例えば、ディスプレイ領域4002Aおよび4002Bの間の場所における)第2の領域2124B、および「N番目の」領域2124N中等、
図14Aで例証的に示されるような領域中に位置することができ、基板がチャック上に降下させられ、したがって、そのようなリフトピンが後退位置になった後、リフトピンが後退させられる穴は、基板の物理的支持内の間隙領域を表すであろう。代替として、または加えて、アレイ内の場所のうちの1つまたはそれを上回るものは、基板を定位置で保持し、それを平坦かつ水平にチャック表面と物理的接触して保つため等に、真空ポートを代わりに含むことができる。例えば、処理前または後にチャックに対して基板を上昇または降下させるために、1本またはそれを上回るリフトピンを使用することができ、処理中に基板を保持するために、1つまたはそれを上回る真空ポートを使用することができる。
【0142】
他の実施例のように、基板は、ガスのクッションによって支持することができる。例えば、
図14Aでは、チャックは、小型圧力開口の連続アレイ、またはその上で基板が浮動することができる加圧ガスの連続流を提供する連続多孔質プレートを備えてもよい。例えば、(後退させられたときにチャック表面の下方に位置する)リフトピンのために、2124Aおよび2124B等の穴を依然としてチャック表面内に提供することができるが、基板がチャック表面の上方で浮動するため、そのような穴を覆うコーティング内のムラまたは非一様性の存在を低減または排除することができる。このようにして、領域4002Aから4002Dの間の内部領域さえも、アクティブ領域として利用され、生産性を向上させ、より大型の連続アクティブデバイスの製造を可能にし得る。さらに他の実施例のように、
図14Bから14Dの例証的実施例に示されるように、加圧ポートおよび真空ポートの組み合わせを使用することができる。例えば、
図14Bの上面図または
図14Cの側面図では、
図14Bの領域4004で示されるような領域2124Aから2124Nの中等で、1つまたはそれを上回る真空ポート(例えば、円形ポート、または例えば、スロット)によって等、基板4000を保持することができる。そのような領域4004は、再度、基板4000の周囲を含むことができる。例証的実施例では、基板4000と任意の固定具との間の物理的接触は、概して、堆積動作(例えば、基板4000の材料の印刷)、保持動作、材料流動または分散動作、もしくは熱または紫外線処置動作のうちの1つまたはそれを上回るものの間等のある処理動作中に、そのような周囲領域4004に制約することができる。そのような動作は、基板4000が不完全性または可視的欠陥の生成の影響を受けやすくあり得る、薄膜カプセル化(TFE)プロセスの少なくとも一部分として含むことができる。
【0143】
そのような領域4004は、例えば、100ミリメートルまたは200ミリメートルだけ基板の縁から内向きに延在することができる。他の場所では、基板は、1つまたはそれを上回る加圧ポート2106Aから2106Nを使用して、少なくとも部分的に領域4002中で支持することができる。基板を周囲領域4004中で物理的に支持し、かつ中心領域4002中で少なくとも部分的に加圧ガスによって支持することができるため、真空ポートおよび加圧ポートのそのような組み合わせは、大型基板4000に必要以上の応力を付与することを回避することができる。このようにして、基板4000が、加工されている単一の大型ディスプレイを含むか、またはいくつかのより小型のディスプレイを含むかどうかは問題ではない。したがって、共通固定具2120構成が、加圧ガスを用いて他の場所で(例えば、中心で)基板4000を支持しながら、接触を基板4000の周囲領域4004に制約することができるため、そのような固定具2120を種々の異なるディスプレイ構成に使用することができる。固定具2120がチャックとしての機能を果たす実施例では、領域2124Aから2124Nのうちの1つまたはそれを上回るものは、基板4000を持ち上げて、ハンドラによる操作のための基板の下の隙間を可能にするため等に、真空ポートの代わりに、または真空ポートに加えて、リフトピンを含むことができる。加えて、操作のためまたは操作中に基板を支持すること、または持ち上げることを支援するため等に、ガスポート2106Aから2106Nのうちの1つまたはそれを上回るものにおいて加圧ガス流を変調することができる。別のアプローチでは、ガスポート2106Aから2106Nの組み合わせは、他の実施例で記述されるように、他の機器へ運搬するために基板を「浮動させること」を支援するために使用することができる。
【0144】
図14Dは、概して、加圧ガスおよび真空ポートの組み合わせが、
図14Bに示されるような静的チャック構成に制約される必要がないことを図示する。例えば、ハンドラのエンドエフェクタは、加圧ポート2106Aから2106N、および領域2124Aから2124N中の真空ポートの組み合わせを含むことができる。
図14Cの側面図はまた、
図14Dに示されるフォーク状エンドエフェクタ構成の「タイン」のうちの1つの側面図を表すこともできる。そのようなエンドエフェクタは、領域4004以外の領域中で基板4000に物理的に接触することなく基板4000を操作するために、使用することができる。
【0145】
代替として、または上記の実施例に加えて、基板4000の平面的構成を保持または維持することを支援するために、
図15Aおよび15Bの例証的実施例で示され、議論されるように、
図14Aから14Cの領域4002Aから4002Dまたは4002のうちの1つまたはそれを上回るものと整合させられるような分散真空領域を確立することができる。以下で議論されるように、そのような分散真空領域は、炭素またはセラミック材料、焼結ガラス、もしくは直径が1マイクロメートル未満またはさらに0.5マイクロメートル未満の細孔径を含むことができるような、ある他の材料を使用することを含むことができる。そのような小さい細孔径は、上記の
図14Aおよび14Bに関して、および本明細書の他の場所で議論されるように、大型真空ポートが領域4002Aから4002Dで使用された場合に別様に存在するであろう、可視的なムラの形成を抑制することができる。
図5に関して記述されるような別の実施例では、保持、材料流散または分散動作、もしくは紫外線処置動作中、または他の生産プロセス中に、可視的欠陥の形成を回避するため等に、ディスプレイ領域4002Aから4002D内等で基板を少なくとも部分的に支持するために、加圧ガスによって確立されるガスクッションを使用することができる。そのような実施例は、概して、
図16Aおよび16Bで図示されている。
【0146】
図15Aおよび
図15Bは、概して、1本またはそれを上回る機械的支持ピンおよび1つまたはそれを上回る真空領域の組み合わせを含むことができる、チャック構成の例証的実施例を図示する。
図14Aの実施例および本明細書の他の場所で議論される他の実施例と同様に、チャック2220は、(例えば、拡張したリフトピン2224Aを含む)1本またはそれを上回る機械的支持ピンを含むことができる。機械的支持ピンは、空気圧で、油圧で、または電気的に作動させられるような、拡張構成および後退構成を含むことができる。
図14Aに関して、および他の場所で議論されるように、機械的支持ピンは、基板が物理的接触を介して支持される場合において、1つまたはそれを上回るディスプレイのアクティブ領域以外の領域の中に位置することができる(一方で対照的に、浮動支持機構を使用することの利益のうちの1つは、リフトピン穴さえも覆ってムラがないコーティングを達成する能力である)。
図15Aの実施例では、拡張したリフトピン2224Aを含む、機械的支持ピンは、概して、基板4000を垂直に変位させる等の拡張構成を図示することができる。そのような構成は、フォーク状エンドエフェクタ1420等の1つまたはそれを上回るエンドエフェクタによる基板の操作に適応するため等に、基板4000の下の間隙を可能にすることができる。エンドエフェクタ1420は、溝、スロット、他の特徴を含むことができ、または別様に、ピンが拡張構成であるときに機械的支持ピンのうちの1本またはそれを上回るものとの干渉を回避するように定寸および成形することができる。
【0147】
基板4000が定位置に操作された後、1本またはそれを上回る機械的支持ピンは、後退したリフトピン2224Bを含む、
図15Bに示されるように、チャック2220の表
面と同一平面または同一表面の下方の場所等まで後退させることができる。いくつかの実施例では、基板4000はさらに、さらなる保持または固着を伴わずに処理することができる。しかしながら、基板4000の有機カプセル化層(または他の層)の堆積、保持動作、材料流動/分注動作、または他の処置(例えば、紫外線処置)のうちの1つまたはそれを上回るものの間等のある動作中に、平面的構成で基板を維持することを支援するため等に、真空ポートまたは分散真空領域のうちの1つまたはそれを上回るものを使用することができる。例えば、領域2206A、2206B、2206C、および2206Dを含むような、1つまたはそれを上回る分散(例えば、多孔質)真空領域を、チャック2220の一部分として含むことができる。より大型の真空ポートまたは機械的支持ピンと異なり、そのような領域2206Aから2206Dは、「アクティブ」または「発光」領域が加工されている基板4000の部分の直接下方に位置することができる。そのような分散真空領域が、
図13Aおよび13Bに関して上記で議論されるような他の種類の構造によって提示される熱的特性(例えば、熱伝導度)の急激な変化を回避するため、そのような分散真空領域は、基板4000上に堆積させられているか、または別に形成されている1つまたはそれを上回る層内の可視的欠陥の形成を低減または抑制することができる。理論によって拘束されることなく、多孔質媒体によって提供される分散真空領域等の本明細書で示されるチャック構造の使用はまた、基板4000と多孔質領域2206A、2206B、2206C、および2206Dとの間に一様な静電結合または静電電界を提供する等、基板4000上に堆積させられるコーティングまたは膜層の一様性を増進することもできると考えられる。
【0148】
上記のように、1つのアプローチでは、リフトピンまたは真空ポート等の機械的特徴は、基板4006Aに含まれる個々のディスプレイのアクティブまたは発光領域の周囲の領域に限定することができる。しかしながら、そのようなアプローチは、不利点を有し得る。例えば、処理機器が、複数の基板形状、サイズ、およびディスプレイ構成に使用される場合、「侵入禁止」領域の配列に応じて、チャック2420Aのツール交換が必要であり得る。
図16Aおよび
図16Bは、
図13Aおよび13Bと対照的に、
図16Aでは堆積、保持動作、材料分注または流動動作、もしくは硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間等に基板4006Bを支持する加圧ガスクッションを確立するように構成されるポートを含むチャック2420B構成、および
図16Bでは結果として生じる基板における対応する一様性の例証的実施例を含む。本アプローチでは、基板4006Bが、種々のプロセス中にチャック2420Bの熱的に非一様な特徴に接触するように要求されないため、
図16Bに示されるような基板4006Bは、
図13Aに示される特徴によって生成される、大きく高度に可視的なムラを回避することができる。領域2406A中に第1のポート密度および領域2406B中に第2のポート密度を有するような、異なるポート構成を使用することができる。本明細書の他の実施例で記述されるように、領域2406Aおよび2406Bのアレイの中等で真空および加圧ポートの組み合わせを使用することによって等、飛行高さ「h」を確立することができる。例えば、ポートの各行において、ポートは、交互に真空ポートまたは加圧ガスポートとして割り当てることができる。このようにして、高さhの精密制御を確立することができ、基板4006Bをチャック表面に対してz次元で安定させることができる。本明細書の他の実施例のように、機械的固着および加圧ガスの組み合わせを使用することもできる。例えば、1つまたはそれを上回る側方停止部またはバンパを使用することによって等、(例えば、チャックの表面と平行な方向への)基板4006Bの横移動を制限することができる。
【0149】
図16Cおよび16Dは、
図13Aおよび13Bと対照的に、概して、
図16Eに示されるような結果として生じる基板において一様性を提供する等、堆積、保持動作、材料分注または流動動作、もしくは硬化プロセスのうちの1つまたはそれを上回るものの間に(
図16Cでは)分散真空または分散圧力を確立するため等に、多孔質媒体1906を含むチャック構成の実施例を図示する。本明細書の他の実施例に関して記述されるように、チ
ャック2420Cの一部分に連結されるか、または一部分として含まれるような多孔質媒体1906「プレート」は、
図13Aに示されるような大型開口を使用すること等なく、処理中に基板4006Cをしっかりと保持する「分散」真空、または基板4006Cを支持する加圧ガスクッションを提供することができ、ムラまたは他の可視的欠陥の形成を低減させているか、または最小限にしている、
図16Eに示されるような基板4006Cを提供する。本明細書の他の実施例に関して記述されるように、チャック2420Cの一部分に連結されるか、または一部分として含まれるような多孔質媒体1906「プレート」は、
図16Aに示されるような個々の開口を使用すること等なく、処理中に基板4006Cを一様に浮動させるように「分散」圧力を提供することができる。
【0150】
基板4006Cの全体を占有するように特定される物理的寸法、またはディスプレイ領域もしくはディスプレイ領域の外側の領域等の基板の特定領域を有するような、
図15A、16C、16Dに関して記述されるような多孔質媒体1906、または本明細書の他の場所で記述されるような類似分散圧力もしくは真空領域は、Nano TEM Co., Ltd.(Niigata, Japan)等から入手することができる。そのような多孔質媒体は、保持、硬化、または材料分散もしくは流動動作中等にムラまたは他の可視的欠陥形成を低減または排除しながら、特定面積にわたって所望の真空保持力を提供するように特定される、細孔径を含むことができる。記述されるように、理論によって拘束されることなく、多孔質媒体の使用は、基板の表面にわたる、またはコーティングもしくは膜層の反対側の表面上の非一様な温度プロファイルまたは静電界プロファイルと関連付けられるムラまたは他の可視的欠陥を低減させるか、または最小限にすることによって等、基板4006C上のコーティングまたは膜層の一様性を増進することができると考えられる。代替として、ガスクッションを提供するため等に、多孔質媒体を空気圧供給部に連結することができ、
図19Cで記述される1つまたはそれを上回る特定ゾーンの中等で、制御された「飛行高さ」を有するガスクッションを提供するために、種々の多孔質媒体領域を、空気圧供給部および真空供給部にそれぞれ連結することができる。そのような多孔質媒体が、分散真空を提供してチャック表面上の基板を押し下げるために利用されるとき、リフトピンのための穴の存在が、依然として非一様性を提供し得、したがって、基板のアクティブ領域に影響を及ぼすことを回避するよう、そのような穴の配置を含むことができる。そのような多孔質媒体が、分散圧力供給部を提供してチャック表面の上方で基板を浮動させるために使用されるとき、リフトピンのための(例えば、後退したリフトピンのための)穴の存在が、非一様性を引き起こす必要がなく、したがって、基板のさらに大部分をアクティブ領域のために利用可能にする。
【0151】
図5、
図6、
図14A、
図14B、
図14C、
図14D、
図15A、
図16A、16C、16Dの実施例、および本明細書の他の実施例で議論されるチャック構成は、種々の動作で使用することができる。例えば、そのようなチャック構成は、封入型印刷モジュール、保持モジュール、移送モジュール、1つまたはそれを上回る紫外線処置領域を含むような硬化モジュールの一部分として、または特定粒子状物質汚染レベルおよび特定反応性種汚染レベルを有する環境内等でそのような動作の組み合わせを行うように構成されるモジュールの中に含むことができる。
【0152】
本明細書で示され、説明される他の実施例のように、システム1000A、1000B、3000A、または3000Bで、もしくは他の実施例で示されるモジュールのうちの1つまたはそれを上回るものは、共有または専用ガス精製および監視設備、温度制御設備、または粒子状物質制御設備を含むことができる。例えば、各モジュールは、1つまたはそれを上回るガス精製ループ、ファンフィルタユニット、または温度コントローラを含むことができる。それぞれのモジュール内の制御された環境は、隣接モジュールに連続的であり得(例えば、流体的に連結される)、またはモジュールは、ガス純度、温度、粒子状物質レベル、または特定のモジュールの保守の増進した制御のため等に相互から単離する
ことができる、制御された環境を含むことができる。
【0153】
冗長性または保守のために、そのようなシステムは、他のモジュールに含有される制御された環境の処分またはパージを必要とすることなく、もしくは他のモジュールに含有される環境を実質的に変化させることなく、温度制御、ガス精製、溶媒排除、または粒子状物質制御システムの保守を促進するため等、1つまたはそれを上回る他のモジュールから1つまたはそれを上回るモジュール内の環境を単離するため等に、弁またはゲートを含むことができる。
【0154】
本明細書で本書の他の場所において議論される加工システム内にある、またはそれを包囲する環境は、加工で使用される材料または加工されているデバイスの劣化を回避または抑制するように選択される、照射を含むことができる。また、本書で説明される種々の実施例は、特定温度、不純物レベル、または粒子状物質レベルのうちの1つまたはそれを上回るものを有する、制御された環境を提供するようなガス充填エンクロージャを指すことができる。
【0155】
種々の実施例によると、本明細書で示され、説明されるシステムの内部を照射するため、またはオペレータもしくは機械視覚システムによるシステムの部分の可視化のため等に他の領域を照射するために、異なる光源を照明要素で使用することができる。いくつかの照明要素またはグループは、本明細書の他の場所で示され、説明されるようなシステム内で、またはそれらを包囲して使用するために、種々の様式で選択することができる。例えば、1つまたはそれを上回る照明要素は、平坦に、または種々の照明位置もしくは照射角を提供する調節可能な様式で搭載することができる。照明要素の配置は、天井の場所に制限される必要はなく、そのような照明要素は、本明細書で示され、説明されるシステムの他の内面または外面上に位置することができる。
【0156】
照明要素は、任意の数、種類、または組み合わせの光、例えば、ハロゲンライト、白色光、白熱電灯、アークランプ、または発光ダイオードもしくはデバイス(LED)を備えることができる。例証的実施例では、照明要素は、1個のLED~約100個のLED、約10個のLED~約50個のLED、または100個以上のLEDを含むことができる。LEDまたは他の照明デバイスは、可視的な色のスペクトル内、可視的な色のスペクトルの外側、またはそれらの組み合わせの任意の色または色の組み合わせを放射することができる。
【0157】
印刷システムの中等のOLEDデバイス加工で使用することができる、いくつかの材料は、いくつかの光の波長に敏感であり得る。したがって、OLED加工システムの中に設置されるか、またはOLED加工システムを照射するために使用される、照明要素のための光の波長は、処理中に材料劣化を抑制または排除するように選択することができる。例えば、4XクールホワイトLEDを使用することができ、4X黄色LEDを使用することができ、またはそれらの任意の組み合わせである。4XクールホワイトLEDの実施例は、IDEC Corporation(Sunnyvale, California)から入手可能な部品番号LF1B-D4S-2THWW4を含むことができる。4X黄色LEDの実施例は、同様にIDEC Corporationから入手可能な部品番号LF1B-D4S-2SHY6を含むことができる。LEDまたは他の照明要素は、天井フレームの任意の内部上、またはOLED加工システムの別の表面上の任意の位置に位置付けるか、またはそこから吊り下げることができる。照明要素は、LEDに限定されず、他の種類の照明要素または照明要素の組み合わせを使用することができる。
【0158】
図17は、概して、発光デバイス(例えば、OLEDデバイス)を製造する際に使用される加工機器を収納するエンクロージャ内で制御された環境を確立または維持するため等
に、本明細書で説明される1つまたはそれを上回る他の実施例の部分または全体に関して使用することができる、ガス精製方式の概略図を図示する。例えば、ガスエンクロージャシステム502は、ガスエンクロージャアセンブリ100(例えば、制御された環境を有するエンクロージャ)と、ガスエンクロージャアセンブリ100と流体連通しているガス精製ループ130と、(例えば、本明細書の他の実施例では、温度コントローラと称することができるような)熱調整システム140とを含むことができる。
【0159】
システム502は、OLED印刷システムのため等の基板浮動式テーブルまたは他の加圧ガスデバイス等の種々のデバイスを操作するためのガスを供給することができる、加圧ガス再循環システム300を含むことができる。加圧ガス再循環システム300は、圧縮機、送風機、または両方を含むか、または使用することができる。加えて、ガスエンクロージャシステム502は、ガスエンクロージャシステム502の内部に循環および濾過システム(例えば、本明細書の他の実施例で説明されるような1つまたはそれを上回るファンフィルタユニット(FFU))を有することができる。
【0160】
1つまたはそれを上回るダクトまたはバッフルが、ガスエンクロージャアセンブリの種々の実施形態のために、別様に濾過され、内部で循環させられる非反応性ガスから、ガス精製ループ130を通して循環させられる非反応性ガスを分離することができる。例えば、ガス精製ループ130は、ガスエンクロージャアセンブリ100からの出口ライン131を含むことができる。溶媒排除のために、溶媒除去構成要素132を提供することができ、精製されるガスを溶媒除去構成要素132からガス精製システム134へ送ることができる。溶媒、ならびにオゾン、酸素、および水蒸気のうちの1つまたはそれを上回るもの等の他の反応性ガス種が精製されたガスは、入口ライン133を通して等、ガスエンクロージャアセンブリ100に戻して循環させることができる。
【0161】
ガス精製ループ130は、監視または制御デバイスと連動するため等に、適切な導管および接続を含むことができる。例えば、オゾン、酸素、水蒸気、または溶媒蒸気センサを含むことができる。ファン、送風機、または他の配列等のガス循環ユニットは、別々に提供するか、またはガス精製ループ130を通してガスを循環させるため等に、例えば、ガス精製システム134に組み込むことができる。
図17の説明図では、溶媒除去構成要素132およびガス精製システム134は、別個のユニットとして示されている。しかしながら、溶媒除去構成要素132およびガス精製システム134は、単一のユニットとしてともに収納することができる。
【0162】
図17のガス精製ループ130は、ガスエンクロージャアセンブリ100から循環させられるガスが、出口ライン131を介する等して、溶媒除去構成要素132を通過することができるように、ガス精製システム134の上流に配置される溶媒除去構成要素132を有することができる。実施例では、溶媒除去構成要素132は、溶媒除去構成要素132を通過するガスから溶媒蒸気を吸着することに基づく、溶媒閉じ込めシステムを含むことができる。例えば、活性炭、分子篩、または同等物等の1つまたは複数の吸着床が、多種多様な有機溶媒蒸気を効果的に除去することができる。別の実施例では、溶媒除去構成要素132の一部分として溶媒蒸気を除去するために、冷却トラップ技術を使用することができる。ガスエンクロージャシステム502等のガスエンクロージャシステムを通して連続的に循環するガスからのそのような種の除去を監視するために、オゾン、酸素、水蒸気、および溶媒蒸気センサ等のセンサを使用することができる。例えば、そのようなセンサまたは他のデバイスから得られる情報は、例えば、1つまたは複数の吸着床を再生または交換することができるように、活性炭、分子篩、または同等物等の吸着剤が、容量に達した、または別様にあまり効果的でなくなったときを示すことができる。
【0163】
分子篩の再生は、分子篩を加熱すること、分子篩をフォーミングガスと接触させること、それらの組み合わせ、または同等物を伴うことができる。例えば、オゾン、酸素、水蒸気、または溶媒を含む、種々の種を閉じ込めるように構成される分子篩は、加熱およびフォーミングガスへの暴露によって再生することができる。例証的実施例では、そのようなフォーミングガスは、水素を含むことができ、例えば、フォーミングガスは、約96%窒素および約4%水素を含み、該割合は、体積または重量によるものである。活性炭の物理的再生は、制御された環境下で加熱の手順を使用して行うことができる。
【0164】
ガス精製ループ130のガス精製システム134の一部分は、例えば、例えば、MBRAUN Inc.(Statham, New Hampshire)またはInnovative Technology(Amesbury, Massachusetts)から入手可能なシステムを含むことができる。ガス精製システム134は、ガスエンクロージャシステム502内の1つまたはそれを上回るガスを精製するため、例えば、ガスエンクロージャアセンブリ内のガス雰囲気全体を精製するために使用することができる。上記のように、ガス精製ループ130を通してガスを循環させるために、ガス精製システム134は、例えば、ファンまたは送風機等のガス循環ユニットを有することができる。ガス精製システムは、ガス精製システムを通して非反応性ガスを移動させるための体積流速を定義することができる、エンクロージャの容積に応じて選択または構成することができる。例証的実施例では、ガスエンクロージャアセンブリを有するガスエンクロージャシステムは、約4立方メートルの容積を含むことができ、毎時約84立方メートルを移動させることができるガス精製システムを使用することができる。別の例証的実施例では、ガスエンクロージャアセンブリを有するガスエンクロージャシステムは、約10立方メートルの容積を含むことができ、毎時約155立方メートルを移動させることができるガス精製システムを使用することができる。さらに別の例証的実施例では、約52~約114立方メートルの容積を有するガスエンクロージャアセンブリ、1つより多くのガス精製システムを使用することができる。
【0165】
ガスフィルタ、乾燥機、または他の精製デバイスをガス精製システム134に含むことができる。例えば、ガス精製システム134は、デバイスのうちの1つを保守のためにラインから取り出し、中断なくシステム動作を継続させるために、他のデバイスのうちの1つまたはそれを上回るものを使用することができるように、並列構成であるか、または別様に配列されるような、2つまたはそれを上回る精製デバイスを含むことができる。例えば、ガス精製システム134は、分子篩のうちの1つが不純物で飽和するか、または別様に十分効率的に動作していないと見なされるときに、飽和した、または非効率的な分子篩を再生しながら、本システムが他の分子篩に切り替えることができるように、少なくとも第1の分子篩および第2の分子篩等の1つまたはそれを上回る分子篩を備えることができる。各分子篩の動作効率を判定するため、異なる分子篩の動作を切り替えるため、1つまたはそれを上回る子篩を再生するため、またはそれらの組み合わせのために、制御ユニットを提供することができる。前述のように、分子篩を再生および再利用することができる。
【0166】
図17の熱調整システム140は、ガスエンクロージャアセンブリの中へ冷却剤を循環させるための流体出口ライン141と、冷却剤を冷却装置に戻すための流体入口ライン143とを有することができる、少なくとも1つの冷却装置142を含むことができる。少なくとも1つの流体冷却装置142は、ガスエンクロージャシステム502内のガス雰囲気を冷却するために提供することができる。例えば、流体冷却装置142は、冷却された流体をエンクロージャ内の熱交換器に送達することができ、ガスは、エンクロージャの内部の濾過システムを通り越させることができる。少なくとも1つの流体冷却装置はまた、ガスエンクロージャシステム502内に封入された装置から発生する熱を冷却するように、ガスエンクロージャシステム502に提供することもできる。例証的実施例では、流体冷却装置はまた、OLED印刷システムから発生する熱を冷却するように、ガスエンクロージャシステム502のために提供することもできる。熱調整システム140は、熱交換またはペルチェデバイスを含むことができ、かつ種々の冷却能力を有することができる。例えば、冷却装置は、約2キロワット(kW)~約20kWの容量の冷却能力を提供することができる。種々の実施例によると、ガスエンクロージャシステム502は、1つまたはそれを上回る流体を冷却することができる、複数の流体冷却装置を有することができる。流体冷却装置は、熱伝達媒体として、例えば、水、不凍剤、冷媒、またはそれらの組み合わせ等の種々の流体を使用することができる。関連導管およびシステム構成要素を接続する際に、漏出がない係止接続を使用することができる。
【0167】
上記の実施例は、冷却能力および冷却用途を記述するが、上記の実施例はまた、制御された環境内で基板の緩衝を含む用途に、または加工されている基板からの不要な熱伝達を回避するため、または基板を横断する、もしくは基板の間の温度一様性の妨害を回避するため等に、システムの他の部分に類似する温度で循環ガスを維持することができる用途に適用することもできる。
【0168】
図18Aおよび18Bは、概して、本明細書の他の場所で説明される他の実施例で参照される制御された環境を確立するために使用することができるような、かつ浮動式テーブルとともに使用するための加圧ガスの供給を含むことができるような非反応性ガスおよび清浄乾燥空気(CDA)源を統合および制御するためのガスエンクロージャシステムの実施例を図示する。
図19Aおよび19Bは、概して、本明細書の他の場所で説明される他の実施例で参照される制御された環境を確立するために使用することができるような、かつ例えば、浮動式テーブルとともに使用するための加圧ガスおよび少なくとも部分的真空を提供する送風機ループを含むことができるような非反応性ガスおよび清浄乾燥空気(CDA)源を統合および制御するためのガスエンクロージャシステムの実施例を図示する。
図19Cは、概して、浮動運搬システムの一部分として含まれる浮動制御ゾーンを確立するため等に、1つまたはそれを上回るガスまたは空気源を統合および制御するためのシステムのさらなる実施例を図示する。
【0169】
本明細書で説明される種々の実施例は、環境を制御することができる封入型モジュールを含む。エンクロージャアセンブリおよび対応する支持機器は、「ガスエンクロージャシステム」と称することができ、そのようなエンクロージャアセンブリは、ガスエンクロージャアセンブリの内部容積を低減させるか、または最小限にし、同時に、本明細書で説明される堆積(例えば、印刷)、保持、装填、または処置モジュール等のOLED加工システム構成要素の種々の設置面積に適応するための作業容積を提供する、輪郭様式で構築することができる。例えば、本教示による輪郭ガスエンクロージャアセンブリは、例えば、Gen 3.5~Gen 10の基板サイズを対象とする、本教示のガスエンクロージャアセンブリの種々の実施例について、約6m3~約95m3のガスエンクロージャ容積を有することができる。本教示による輪郭ガスエンクロージャアセンブリの種々の実施例は、例えば、Gen 5.5~Gen 8.5基板サイズまたは他の基板サイズのOLED印刷に有用であり得る、例えば、約15m3~約30m3のガスエンクロージャ容積を有することができるが、それに限定されない。補助エンクロージャの種々の実施例は、ガスエンクロージャアセンブリの一部として構築し、制御された実質的に低粒子の環境を必要とするプロセスのためにそのような環境を持続することができるガスエンクロージャシステムを形成するように、ガス循環および濾過、ならびに精製構成要素と容易に統合することができる。
【0170】
図18Aおよび
図19Aに示されるように、ガスエンクロージャシステムの種々の実施例は、加圧非反応性ガス再循環システムを含むことができる。加圧ガス再循環ループの種々の実施例は、圧縮機、送風機、およびそれらの組み合わせを利用することができる。本教示によると、ガスエンクロージャシステム内の加圧ガス再循環システムの種々の実施例を提供するために、いくつかの工学的課題が対処された。第1に、加圧非反応性ガス再循環システムを伴わないガスエンクロージャシステムの典型的な動作の下で、任意の漏出がガスエンクロージャシステム内で発生する場合、外部ガスまたは空気が内部に進入することを防ぐために、外部圧力に対してわずかに正の内部圧力で(例えば、大気圧を上回って)ガスエンクロージャシステムを維持することができる。例えば、典型的な動作の下で、本教示のガスエンクロージャシステムの種々の実施例について、ガスエンクロージャシステムの内部は、例えば、エンクロージャシステムの外部の周辺雰囲気に対する少なくとも2mbargの圧力で、例えば、少なくとも4mbargの圧力で、少なくとも6mbargの圧力で、少なくとも8mbargの圧力で、またはより高い圧力で維持することができる。
【0171】
ガスエンクロージャシステム内で加圧ガス再循環システムを維持することは、同時に加圧ガスをガスエンクロージャシステムに連続的に導入しながら、ガスエンクロージャシステムのわずかな内部陽圧を維持することに関して、動的な進行中のバランスを取った行為を提示するため、困難であり得る。さらに、種々のデバイスおよび装置の可変要求は、本教示の種々のガスエンクロージャアセンブリおよびシステムのための不規則な圧力プロファイルを生成し得る。そのような条件下で外部環境に対してわずかな陽圧で保たれるガスエンクロージャシステムのための動的圧力平衡を維持することにより、進行中のOLED加工プロセスの完全性を提供することができる。ガスエンクロージャシステムの種々の実施例については、本教示による加圧ガス再循環システムは、圧縮機、アキュムレータ、および送風機、ならびにそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを利用することができる、加圧ガスループの種々の実施例を含むことができる。加圧ガスループの種々の実施例を含む、加圧ガス再循環システムの種々の実施例は、安定した定義された値において、本教示のガスエンクロージャシステム内の非反応性ガスの内部圧力を提供することができる、特別に設計された圧力制御型迂回ループを有することができる。ガスエンクロージャシステムの種々の実施例では、加圧ガス再循環システムは、加圧ガスループのアキュムレータ内のガスの圧力が事前設定された閾値圧力を超えるときに、圧力制御型迂回ループを介して加圧ガスを再循環させるように構成することができる。閾値圧力は、例えば、約25psig~約200psigの範囲内、より具体的には、約75psig~約125psigの範囲内、またはより具体的には、約90psig~約95psigの範囲内であり得る。その点に関して、特別に設計された圧力制御型迂回ループの種々の実施例を伴う加圧ガス再循環システムを有する、本教示のガスエンクロージャシステムは、密封ガスエンクロージャ内に加圧ガス再循環システムを有することの平衡を維持することができる。
【0172】
本教示によると、種々のデバイスおよび装置は、ガスエンクロージャシステムの内部に配置することができ、かつ加圧ガス再循環システムの種々の実施例と流体連通し得る。本教示のガスエンクロージャおよびシステムの種々の実施例については、種々の空気圧動作型デバイスおよび装置の使用は、低粒子生成性能を提供することができるとともに、維持するのにあまり手がかからない。ガスエンクロージャシステムの内部に配置することができ、かつ種々の加圧ガスループと流体連通し得る、例示的なデバイスおよび装置は、空気圧ロボット、基板浮動式テーブル、空気ベアリング、空気ブッシング、圧縮ガスツール、空気圧アクチュエータ、およびそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るものを含むが、それらに限定されない。基板浮動式テーブル、ならびに空気ベアリングは、本教示のガスエンクロージャシステムの種々の実施例によると、OLED印刷システムを操作する種々の側面に使用することができる。例えば、プリントヘッドチャンバ内の定位置に基板を輸送するため、ならびにOLED印刷プロセス中に基板を支持するために、空気ベアリング技術を利用する基板浮動式テーブルを使用することができる。
【0173】
例えば、
図18A、
図18B、
図19A、および
図19Bに示されるように、ガスエンクロージャシステム503およびガスエンクロージャシステム504の種々の実施例は、ガスエンクロージャシステム503およびガスエンクロージャシステム504の動作の種々の側面で使用するために非反応性ガス源3201および清浄乾燥空気(CDA)源3203を統合して制御するための外部ガスループ3200を有することができる。ガスエンクロージャシステム503およびガスエンクロージャシステム504はまた、以前に説明されたように、内部粒子濾過およびガス循環システムの種々の実施形態、ならびに外部ガス精製システムの種々の実施例も含むことができる。ガスエンクロージャシステムのそのような実施例は、ガスから種々の反応種を精製するためのガス精製システムを含むことができる。不活性ガスのいくつかの一般的に使用されている非限定的実施例は、窒素、希ガスのうちのいずれか、およびそれらの任意の組み合わせを含むことができる。本教示によるガス精製システムの種々の実施例は、水蒸気、酸素、オゾン等の種々の反応性大気ガス、ならびに有機溶媒蒸気を含む、種々の反応種の各種のレベルを、1000ppmまたはそれより低く、例えば、100ppmまたはそれより低く、例えば、10ppmまたはそれより低く、1.0ppmまたはそれより低く、もしくは0.1ppmまたはそれより低く維持することができる。ガス源3201およびCDA源3203を統合して制御するための外部ループ3200に加えて、ガスエンクロージャアセンブリ503およびガスエンクロージャシステム504は、ガスエンクロージャシステム503およびガスエンクロージャシステム504の内部に配置することができる種々のデバイスおよび装置を操作するためのガスを供給することができる、圧縮機ループ3250を有することができる。弁3274が開放位置にあるときにライン3272を通してガスエンクロージャアセンブリ1005と連通するような、真空システム3270を提供することもできる。
【0174】
図18Aの圧縮機ループ3250は、流体連通するように構成される、圧縮機3262と、第1のアキュムレータ3264と、第2のアキュムレータ3268とを含むことができる。圧縮機3262は、ガスエンクロージャアセンブリ1005から引き出されるガスを所望の圧力に圧縮するように構成することができる。圧縮機ループ3250の入口側は、弁3256および逆止弁3258を有するライン3254を通して、ガスエンクロージャアセンブリ出口3252を介してガスエンクロージャアセンブリ1005と流体連通することができる。圧縮機ループ3250は、外部ガスループ3200を介して、圧縮機ループ3250の出口側でガスエンクロージャアセンブリ1005と流体連通することができる。アキュムレータ3264は、圧縮機3262と、外部ガスループ3200との圧縮機ループ3250の接合部との間に配置することができ、5psigまたはそれより高い圧力を生成するように構成することができる。第2のアキュムレータ3268は、約60Hzでの圧縮機ピストン循環による減退変動を提供するために、圧縮機ループ3250の中にあり得る。圧縮機ループ3250の種々の実施例について、第1のアキュムレータ3264が、約80ガロン~約160ガロンの間の容量を有することができる一方で、第2のアキュムレータは、約30ガロン~約60の間の容量を有することができる。ガスエンクロージャシステム503の種々の実施例によると、圧縮機3262は、ゼロ進入圧縮機であり得る。種々の種類のゼロ進入圧縮機は、本教示のガスエンクロージャシステムの種々の実施例の中へ大気ガスを漏出させることなく動作することができる。ゼロ進入圧縮機の種々の実施例は、例えば、圧縮ガスを必要とする種々のデバイスおよび装置の使用を利用して、OLED加工プロセス中に連続的に実行することができる。
【0175】
アキュムレータ3264は、圧縮機3262から圧縮ガスを受容して蓄積するように構成することができる。アキュムレータ3264は、ガスエンクロージャアセンブリ1005の中で必要に応じて圧縮ガスを供給することができる。例えば、アキュムレータ3264は、限定されないが、空気圧ロボット、基板浮動式テーブル、空気ベアリング、空気ブッシング、圧縮ガスツール、空気圧アクチュエータ、およびそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るもの等のガスエンクロージャアセンブリ1005の種々の構成要素のための圧力を維持するように、ガスを提供することができる。ガスエンクロージャシステム503について
図18Aに示されるように、ガスエンクロージャアセンブリ1005は、その中に封入されたOLED印刷システム2000を有することができる。
図18Aで概略的に描写されるように、インクジェット印刷システム2000は、花崗岩ステージであり得る、印刷システム基部2150によって支持することができる。印刷システム基部2150は、チャック、例えば、限定されないが、真空チャック、圧力ポートを有する基板浮動式チャック、ならびに真空および圧力ポートを有する基板浮動式チャック等の基板支持装置を支持することができる。本教示の種々の実施例では、基板支持装置は、基板浮動式テーブル印刷領域2250等の基板浮動式テーブルであり得る。基板浮動式テーブル印刷領域2250は、基板の無摩擦支持に使用することができる。低粒子生成浮動式テーブルに加えて、基板の無摩擦Y軸運搬のために、印刷システム2000は、空気ブッシングを利用するY軸運動システムを有することができる。
【0176】
加えて、印刷システム2000は、低粒子生成X軸空気ベアリングアセンブリによって提供される運動制御とともに、少なくとも1つのX、Z軸キャリッジアセンブリを有することができる。例えば、種々の粒子生成線形機械ベアリングシステムの代わりに、X軸空気ベアリングアセンブリ等の低粒子生成運動システムの種々の構成要素を使用することができる。本教示のガスエンクロージャおよびシステムの種々の実施例について、種々の空気動作型デバイスおよび装置の使用は、低粒子生成性能を提供することができるとともに、維持するのにあまり手がかからない。圧縮機ループ3250は、加圧ガスをガスエンクロージャシステム503の種々のデバイスおよび装置に連続的に供給するように構成することができる。加圧ガスの供給に加えて、空気ベアリング技術を利用するインクジェット印刷システム2000の基板浮動式テーブル印刷領域2250はまた、弁3274が開放位置にあるときに、ライン3272を通してガスエンクロージャアセンブリ1005と流体連通している、真空システム3270も利用する。
【0177】
本教示による加圧ガス再循環システムは、使用中に加圧ガスの可変要求を補うように作用し、それによって、本教示のガスエンクロージャシステムの種々の実施形態のための動的平衡を提供する、圧縮機ループ3250について
図18Aに示されるような圧力制御バイパスループ3260を有することができる。本教示によるガスエンクロージャシステムの種々の実施形態について、バイパスループが、エンクロージャ1005内の圧力を乱すこと、または変化させることなく、アキュムレータ3264内で一定の圧力を維持することができる。バイパスループ3260は、バイパスループ3260が使用されない限り閉鎖される、バイパスループの入口側の第1のバイパス入口弁3261を有することができる。バイパスループ3260はまた、第2の弁3263が閉鎖されるときに使用することができる、背圧調節器3266を有することもできる。バイパスループ3260は、バイパスループ3260の出口側に配置された第2のアキュムレータ3268を有することができる。ゼロ進入圧縮機を利用する圧縮機ループ3250の実施例について、バイパスループ3260は、ガスエンクロージャシステムの使用中に経時的に発生し得る、圧力のわずかな偏差を補償することができる。バイパスループ3260は、バイパス入口弁3161が開放位置にあるときに、バイパスループ3260の入口側で圧縮機ループ3250と流体連通することができる。バイパス入口弁3261が開放されたとき、圧縮機ループ3250からのガスが、ガスエンクロージャアセンブリ1005の内部内で要求されていない場合、バイパスループ3260を通して分流されるガスを圧縮機に再循環させることができる。圧縮機ループ3250は、アキュムレータ3264内のガスの圧力が事前設定された閾値圧力を超えるときに、バイパスループ3260を通してガスが分流するように構成される。アキュムレータ3264の事前設定された閾値圧力は、少なくとも約1立方フィート/分(cfm)の流速で約25psig~約200psigの間、または少なくとも約1立方フィート/分(cfm)の流速で約50psig~約150psigの間、または少なくとも約1立方フィート/分(cfm)の流速で約75psig~約125psigの間、または少なくとも約1立方フィート/分(cfm)の流速で約90psig~約95psigの間であり得る。
【0178】
圧縮機ループ3250の種々の実施例は、可変速度圧縮機、またはオンもしくはオフ状態のいずれか一方であるように制御することができる圧縮機等のゼロ進入圧縮機以外の種々の圧縮機を利用することができる。以前に議論されたように、ゼロ進入圧縮機は、いかなる大気反応種もガスエンクロージャシステムに導入できないことを確実にする。したがって、大気反応種がガスエンクロージャシステムに導入されることを防止する、任意の圧縮機構成を圧縮機ループ3250に利用することができる。種々の実施例によると、ガスエンクロージャシステム503の圧縮機3262は、例えば、限定されないが、密封筐体の中に収納することができる。筐体内部は、ガス源、例えば、ガスエンクロージャアセンブリ1005のためのガス雰囲気を形成する同一のガスと流体連通して構成することができる。圧縮機ループ3250の種々の実施例について、圧縮機3262は、一定の圧力を維持するように、一定の速度で制御することができる。ゼロ進入圧縮機を利用しない圧縮機ループ3250の他の実施例では、圧縮機3262は、最大閾値圧力に達したときにオフにし、最小閾値圧力に達したときにオンにすることができる。
【0179】
ガスエンクロージャシステム504の
図19Aでは、真空送風機3290を利用する送風機ループ3280が、ガスエンクロージャアセンブリ1005に収納されるインクジェット印刷システム2000の基板浮動式テーブル印刷領域2250の動作のために示されている。圧縮機ループ3250について以前に議論されたように、送風機ループ3280は、加圧ガスを印刷システム2000の基板浮動式テーブル印刷領域2250に連続的に供給するように構成することができる。
【0180】
加圧ガス再循環システムを利用することができるガスエンクロージャシステムの種々の実施例は、圧縮機、送風機、およびそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つ等の種々の加圧ガス源を利用する、種々のループを有することができる。ガスエンクロージャシステム504の
図19Aでは、圧縮機ループ3250は、高消費マニホールド3225、ならびに低消費マニホールド3215のためのガスの供給に使用することができる、外部ガスループ3200と流体連通することができる。ガスエンクロージャシステム504について
図19Aに示されるような本教示によるガスエンクロージャシステムの種々の実施例によると、限定されないが、基板浮動式テーブル、空気圧ロボット、空気ベアリング、空気ブッシング、および圧縮ガスツール、ならびにそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るもの等の種々のデバイスおよび装置にガスを供給するために、高消費マニホールド3225を使用することができる。本教示によるガスエンクロージャシステムの種々の実施例について、低消費3215は、限定されないが、アイソレータ、および空気圧アクチュエータ、ならびにそれらの組み合わせのうちの1つまたはそれを上回るもの等の種々の装置およびデバイスにガスを供給するために使用することができる。
【0181】
図19Aおよび19Bのガスエンクロージャシステム504の種々の実施例については、加圧ガスを基板浮動式テーブル印刷領域2250の種々の実施例に供給するために、送風機ループ3280を利用することができる。加圧ガスの供給に加えて、空気ベアリング技術を利用する、OLEDインクジェット印刷システム2000の基板浮動式テーブル印刷領域2250はまた、弁3294が開放位置にあるときに、ライン3292を通してガスエンクロージャアセンブリ1005と連通している送風機真空3290も利用する。送風機ループ3280の筐体3282は、ガスの加圧源を基板浮動式テーブル印刷領域2250に供給するための第1の送風機3284、およびガスエンクロージャアセンブリ1005内のガス環境に収納される基板浮動式テーブル印刷領域2250のための真空源の役割を果たす、第2の送風機3290を維持することができる。基板浮動式テーブルの種々の実施例のための加圧ガスまたは真空源のいずれか一方として使用するために送風機を好適にすることができる属性は、例えば、それらが高い信頼性を有する、それらを維持するのにあまり手がかからなくする、可変速度制御を有する、広範囲の流量を有する、約10
0m3/時間~約2,500m3/時間の間の流速を提供することが可能な種々の実施例を含むが、それらに限定されない。送風機ループ3280の種々の実施例は、加えて、圧縮機ループ3280の入口端部に第1の隔離弁3283、ならびに送風機ループ3280の出口端部に逆止弁3285および第2の隔離弁3287を有することができる。送風機ループ3280の種々の実施例は、例えば、限定されないが、ゲート、バタフライ、針、またはボール弁であり得る、調節可能な弁3286、ならびに規定温度で送風機ループ3280から基板浮動式テーブル印刷領域2250へのガスを維持するための熱交換器3288を有することができる。
【0182】
図19Aは、
図18Aのガスエンクロージャシステム503および
図19Aのガスエンクロージャシステム504の動作の種々の側面で使用するために、ガス源3201および清浄乾燥空気(CDA)源3203を統合して制御するための
図18Aでも示されるような外部ガスループ3200を描写する。
図18Aおよび
図19Aの外部ガスループ3200は、少なくとも4つの機械弁を含むことができる。これらの弁は、第1の機械弁3202と、第2の機械弁3204と、第3の機械弁3206と、第4の機械弁3208とを含む。これらの種々の弁は、非反応性ガスおよび清浄乾燥空気(CDA)等の空気源の両方の制御を可能にする、種々の流動ラインの中の位置に位置する。本教示によると、非反応性ガスは、定義された一式の条件下で化学反応を受けない、任意のガスであってもよい。非反応性のガスのいくつかの一般的に使用されている非限定的実施例は、窒素、希ガスのうちのいずれか、およびそれらの任意の組み合わせを含むことができる。内蔵ガス源3201から、内蔵ガスライン3210が延在する。内蔵ガスライン3210は、低消費マニホールド3215と流体連通している、低消費マニホールドライン3212として直線的に延在し続ける。交差線の第1の区分3214は、内蔵ガスライン3210、低消費マニホールドライン3212、および交差線の第1の区分3214の交点に位置する、第1の流動接合点3216から延在する。交差線の第1の区分3214は、第2の流動接合点3218まで延在する。圧縮機ガスライン3220は、圧縮機ループ3250のアキュムレータ3264から延在し、第2の流動接合点3218で終端する。CDAライン3222は、CDA源3203から延在し、高消費マニホールド3225と流体連通している高消費マニホールドライン3224として継続する。第3の流動接合点3226は、交差線の第2の区分3228、清浄乾燥空気ライン3222、および高消費マニホールドライン3224の交点に位置付けられる。交差線の第2の区分3228は、第2の流動接合点3218から第3の流動接合点3226まで延在する。高消費マニホールド3225を用いて、高消費である種々の構成要素を保守中にCDAに供給することができる。弁3204、3208、および3230を使用して圧縮機を隔離することにより、オゾン、酸素、および水蒸気等の反応種が、圧縮機およびアキュムレータ内のガスを汚染することを防止することができる。
【0183】
図18Aおよび19Aと対照的に、
図18Bおよび19Bは、概して、圧力モニタPに連結される弁を使用して等、ガスエンクロージャアセンブリ1005の内側のガスの圧力を所望または特定範囲内で維持することができ、弁は、圧力モニタから得られる情報を使用して、ガスが別のエンクロージャ、システム、またはガスエンクロージャアセンブリ1005を包囲する領域に排出されることを可能にする、構成を図示する。そのようなガスは、本明細書で説明される他の実施例のように、回収して再処理することができる。上記のように、加圧ガスも同時にガスエンクロージャシステムに導入されるため、そのような調整は、ガスエンクロージャシステムのわずかな内部陽圧を維持することを支援することができる。種々のデバイスおよび装置の可変要求は、本教示の種々のガスエンクロージャアセンブリおよびシステムのための不規則な圧力プロファイルを生成し得る。したがって、エンクロージャを包囲する環境に対してわずかな陽圧で保たれるガスエンクロージャシステムのための動的圧力平衡を維持することを支持するため等に、本明細書で説明される他のアプローチに加えて、またはその代りに、
図18Bおよび19Bに示されるアプロー
チを使用することができる。
【0184】
図19Cは、概して、浮動運搬システムの一部分として含まれる浮動制御ゾーンを確立するため等に、1つまたはそれを上回るガスまたは空気源を統合および制御するためのシステム505のさらなる実施例を図示する。
図19Aおよび19Bの実施例と同様に、
図19Cは、概して、浮動式テーブル印刷領域2250を図示する。加えて、
図19Cの例証的実施例には、入力領域2100および出力領域2300が示されている。領域2100、2200、2300は、例証のみのために、入力、印刷、および出力と称される。そのような領域は、基板の運搬、もしくは1つまたはそれを上回る他のモジュール内の基板の保持、乾燥、または硬化のうちの1つまたはそれを上回るものの間の基板の支持等の他の処理ステップに使用することができる。
図19Cの説明図では、第1の送風機3284Aは、浮動式テーブル装置の入力または出力領域2100または2300のうちの1つまたはそれを上回るものの中に加圧ガスを提供するように構成される。そのような加圧ガスは、第1の熱交換器1502Aに連結された第1の冷却装置142Aを使用して等、温度制御することができる。そのような加圧ガスは、第1のフィルタ1503Aを使用して、濾過することができる。温度モニタ8701Aを、第1の冷却装置142(または他の温度コントローラ)に連結することができる。
【0185】
同様に、第2の送風機3284Bを、浮動式テーブルの印刷領域2200に連結することができる。別個の冷却装置142Bを、第2の熱交換器1502Bおよび第2のフィルタ1503Bを含むループに連結することができる。第2の送風機3284Bによって提供される加圧ガスの温度の独立した調整を提供するために、第2の温度モニタ8701Bを使用することができる。本例証的実施例では、入力および出力領域2100および2300は、陽圧を供給されるが、印刷領域2200は、基板位置に対する精密制御を提供するように、陽圧および真空制御の組み合わせの使用を含むことができる。例えば、陽圧および真空制御のそのような組み合わせを使用して、基板は、印刷領域2200によって画定されるゾーン内でシステム504によって提供される浮動ガスクッションを使用して独占的に制御することができる。真空は、第3の送風機3290によって確立することができ、したがって、送風機筐体3282内の第1および第2の送風機3284Aまたは3284Bのためのメイクアップガスの少なくとも一部分も提供される。
【0186】
図20A、
図20B、および
図20Cは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、移送モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分の図を図示する。システムの種々のエンクロージャ内の制御された環境は、制御された粒子状物質レベルを含むことができる。粒子状物質は、ファンフィルタユニット(FFU)と称することができるような空気循環ユニットおよびフィルタを使用することによって等、低減させるか、または最小限にすることができる。FFUのアレイは、処理中に基板によって横断される経路に沿って位置することができる。FFUは、空気流の下降流方向を提供する必要はない。例えば、基板の表面にわたって横方向へ実質的に層流の流動を提供するように、FFUまたは配管を位置付けることができる。横方向へのそのような層流は、粒子状物質制御を増進するか、または別様に提供することができる。
【0187】
図20A、
図20B、および
図20Cの実施例では、粒子状物質または汚染物質の制御されたレベルを有する、移送モジュール1400A内の環境を維持することを支援するために、FFU1500Aから1500F等の1つまたはそれを上回るファンフィルタユニット(FFU)を使用することができる。
図20Bおよび
図20Cの下降流実施例で示されるような帰還空気経路を提供するため等に、第1および第2のダクト5201Aまたは5201B等のダクトを使用することができる。1つまたはそれを上回る熱交換器1502に連結されるような温度コントローラ8700を少なくとも部分的に使用して、制御された温度を維持することができる。基板または基板の近くの領域を温度の特定範囲内で維持することを支援するフィードバックを提供するように、温度モニタ8701等の1つまたはそれを上回る温度モニタを特定の場所に(例えば、基板またはエンドエフェクタの上または近くに)配置することができる。実施例では、以下で議論されるように、温度モニタは、センサによってサンプリングされる表面温度を示す情報を提供するように構成される、赤外線温度モニタ等の非接触センサであり得る。
図21Bで例証的に示されるようなチャンバの下部分の中の帰還空気ダクト内に、またはその近くに熱交換器を配置することを含むことができるような、他の構成が可能である。
【0188】
図20Cでは、円は、概して、ハンドラ1410の掃引の外側寸法限界を表し、角に示される領域は、精製されたガス(例えば、窒素)が移送モジュール1400Aの底部から捕捉され、次いで、移送モジュール1400Aの最上部に位置する1つまたはそれを上回るFFU1500Aから1500Fを通した再注入のため等に、再循環または洗浄されるための帰還経路を提供するため等に、ダクト5201A、5201B、5201C、または5201Dとして使用することができる。
【0189】
図21Aおよび
図21Bは、概して、基板4000処理面積の積層構成を含むことができるようなシステムの少なくとも一部分の図を図示する。処理モジュール1200のポートは、ドア3301等の1つまたはそれを上回るドアまたはハッチを含むことができる。例えば、そのようなドアは、他の場所またはシステム内の対応するドアが閉鎖されない限り、加工システムの外部にアクセス可能なドアを開放することができないように、機械的または電気的に連動させることができる。例えば、保守を行うためにドア3301を使用することができる一方で、処理モジュール1200は、別様に、加工システムの他の封入型部分内の不活性環境、または粒子状物質もしくは汚染物質を制御された環境から単離される。
【0190】
上記のように、少なくとも部分的に1つまたはそれを上回るFFU1500を使用して、そのような粒子状物質または汚染物質を制御された環境を維持することができる。
図21Bの実施例では、基板を含むことができる1つまたはそれを上回るセル3350のうちのそれぞれを横断する実質的に層流のガス(例えば、非反応性ガス)流を維持するため等に、直行流構成が使用される。熱交換器1502は、FFU1500の一部分の付近に、または一部分として位置することができるが、その必要はない。例えば、熱交換器1502は、帰還ダクト5201の一部分内に、または一部分として含まれるように、基板取扱面積の下方に位置することができる。温度センサ8701に連結されるような温度コントローラ8700によって、温度を制御することができる。ダクト5201の部分の曲線状外形は、処理モジュール1200内の特定流動特性(例えば、層流)を維持するため等に、少なくとも部分的に計算流体力学的技法を使用して特定することができる。
【0191】
基板を列に並ばせることに加えて(または基板を列に並ばせる代わりに)、次のモジュールがそのような基板を受容する準備ができるまで等、処理モジュール1200は、例えば、乾燥機能を提供することによって、または基板が1つの状態から別の状態に進化することを可能にするよう、特定持続時間にわたって(または特定基準が満たされるまで)基板を保持することによって、基板加工プロセスに機能的に参加することができる。基板を進化させる目的で保持する場合において、例えば、液体が沈殿または流動することを可能にするよう、基板を保持することができる。そのような進化中の基板の温度は、
図21Bに示されるように、基板の面を横断して流動するように提供することができる、層流等の基板表面を横断する温度制御されたガス流の制御された適用を通して制御することができる。
【0192】
一般に、保持モジュール温度は、他のシステムモジュール、例えば、印刷モジュールまたは基板取扱モジュールの中、またはそれを包囲する環境の温度と同一である必要はない。別の実施例では、基板は、(印刷、保持、または紫外線処置を含む硬化動作等の硬化動作のうちの1つまたはそれを上回るもののためのガスの浮動クッションを使用して、基板が支持される場合等の、本明細書で説明される他の実施例と同様に)温度制御されたガスのクッション上に静置することができる。
【0193】
処理モジュール1200内の基板を乾燥させる場合において、制御された環境は、蒸気トラップまたはガス再循環、および精製システムを介して、蒸発した蒸気の連続除去を提供することができ、乾燥プロセスはさらに、
図21Bに示されるように、基板の面を横断して流動するように提供することができる、層流等の基板表面を横断するガス流の制御された適用を通して制御することができる。実施例では、処理モジュール1200は、乾燥モジュールを含み、システムの他の部分は、乾燥モジュール内の雰囲気を少なくとも部分的に排出またはパージして、印刷動作の後等の乾燥動作を促進するように構成することができる。
【0194】
図22Aは、概して、電子デバイス(例えば、有機発光ダイオード(OLED)デバイス)を製造する際に使用することができる、他のチャンバまたはモジュールに連結される移送モジュールを含むようなシステムの少なくとも一部分を図示する。
図22Bは、概して、
図12Aに示されるモジュール内の基板を操作するため等に使用することができる、ハンドラ構成を図示する。
【0195】
図20Aの実施例のように、移送モジュール1400Bは、1500Aから1500N等の1つまたはそれを上回るファンフィルタユニット(FFU)(例えば、14個のFFU)を含むことができる。
図22Bは、概して、
図21Aに示されるモジュール1400B内の基板4000を操作するため等に使用することができる、ハンドラ2732構成を図示する。
図21Aの移送モジュール1400Aのハンドラ1410Aと対照的に、
図22Bのハンドラ1410Bは、概して、軸においてハンドラ2732の直線平行移動を提供するため等に、トラック2734またはレール構成を使用できることを図示する。このようにして、単一の点から放射状に広がる様式で各他のモジュールまたはチャンバが連結されることを要求することなく、クラスタ化構成等において、広範囲の他のチャンバまたはモジュールを移送モジュール1400Bに連結することができる。
図20Cの実施例のように、1つまたはそれを上回るダクトが、ハンドラ1410Bの運動のレーストラック状範囲の外側の領域中で移送モジュール1400Bの部分の中に位置することができる。例えば、他の実施例に示されるように、移送モジュール1400Bの下部分からFFUアレイの上方のプレナムへ上向きにガス(例えば、窒素)を運ぶ帰還ダクトを提供するために、そのような場所を使用することができる。
【0196】
図20Cまたは22Bに示されるハンドラのエンドエフェクタは、ムラがない有機カプセル化層の形成を促進するため等に、本明細書の他の場所で説明されるチャックおよびエンドエフェクタ構成の種々の実施例に類似する、一様な基板支持システムを含むことができる。
【実施例1】
【0197】
(種々の注釈および実施例)
実施例1は、基板上にコーティングを提供するためのコーティングシステムを含むか、または使用することができるような主題(行為を行うための装置、方法、または手段、もしくはデバイスによって行われたときに、デバイスに行為を行わせることができる命令を含む、デバイス可読媒体等)を含むか、または使用することができ、本システムは、基板上にパターン化有機層を堆積させるように構成される、封入型印刷システムであって、パターン化有機層は、基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングする、封入型印刷システムと、基板を収容するように構成され、かつ紫外線処置をパターン化有機層に提供するように構成される、紫外線処置領域を含む、封入型硬化モジュールと、封入型印刷システムまたは封入型硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境から基板を受容するように構成される、封入型基板移送モジュールとを備える。実施例1では、パターン化有機層は、基板の第1の側面上の基板の堆積領域を占有するものであり、封入型硬化モジュールは、ガスクッションを使用して、紫外線処置領域中で基板を一様に支持するように構成され、ガスクッションは、第1の側面の反対側の基板の第2の側面に提供され、ガスクッションは、基板とチャックとの間に確立される。
【実施例2】
【0198】
実施例2は、発光デバイスを備える、基板のアクティブ領域と重複する、基板の第1の側面上の堆積領域を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1の主題と組み合わせることができ、ガスクッションは、アクティブ領域の反対側の基板の第2の側面に提供される。
【実施例3】
【0199】
実施例3は、第1の側面の反対側の基板の第2の側面との物理的接触を使用して、基板を支持するように構成される、チャックを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例2の主題と組み合わせることができ、物理的接触は、アクティブ領域の外側の領域に対応する面積中にある。
【実施例4】
【0200】
実施例4は、多孔質セラミック材料を含むチャックを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から3のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができ、ガスクッションは、多孔質セラミック材料の上方で基板の第2の側面を支持するように、多孔質セラミック材料を通してガスを推し進めることによって確立される。
【実施例5】
【0201】
実施例5は、加圧ガスを使用して確立されるガスクッションを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から4のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例6】
【0202】
実施例6は、加圧ガス領域および少なくとも部分的真空領域の組み合わせを使用して確立されるガスクッションを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から5のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例7】
【0203】
実施例7は、回収されて再循環させられる、ガスクッションを確立するために使用される加圧ガスまたは排出ガスのうちの少なくとも1つを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例6の主題と組み合わせることができる。
【実施例8】
【0204】
実施例8は、カプセル化構造の少なくとも一部分を備える、パターン化有機層を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から7のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができ、基板は、ガラス板と、発光デバイスとを備え、カプセル化構造は、ガラス板に対して周囲空気への暴露から発光デバイスの少なくとも一部分を密閉するように確立され、封入型硬化モジュールは、(1)発光デバイスを覆うパターン化有機層の分散のための持続時間にわたって基板を静止して保持し、かつ(2)保持および紫外線処置動作の間の基板のさらなる移動を必要とすることなく、紫外線処置を提供するように構成される。
【実施例9】
【0205】
実施例9は、ガントリ搭載型紫外線(UV)源を備える、硬化モジュールの紫外線処置領域を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から8のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができ、ガントリは、硬化中に基板に対してUV源を輸送するように構成される。
【実施例10】
【0206】
実施例10は、大気圧またはその付近における制御された処理環境を提供するように構成され、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される、封入型印刷システムおよび封入型硬化モジュールを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から9のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例11】
【0207】
実施例11は、長さ寸法および幅寸法を含む、堆積領域と、UVエミッタのアレイであって、長さ寸法または幅寸法のうちの少なくとも1つより大きい、少なくとも1次元における距離を有する、アレイを含む、紫外線(UV)源を備える、紫外線処置領域とを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から10のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例12】
【0208】
実施例12は、2次元において延在する、UVエミッタのアレイを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例11の主題と組み合わせることができる。
【実施例13】
【0209】
実施例13は、発光ダイオードのアレイを備える、UVエミッタのアレイを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例11の主題と組み合わせることができる。
【実施例14】
【0210】
実施例14は、紫外線(UV)源と、拡散器とを備える、紫外線処置領域を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から13のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができ、拡散器は、UV源を使用して処置される堆積領域の面積にわたってUV源の強度を正規化するように構成される。
【実施例15】
【0211】
実施例15は、堆積領域にわたって特定温度一様性を維持する様式で、基板の温度を制御するように構成される、封入型硬化モジュールを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例1から14のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例16】
【0212】
実施例16は、無機薄膜カプセル化システムから有機薄膜カプセル化システムの移送モジュールへ基板を移送するステップと、基板を封入型印刷システムに移送するステップであって、封入型印刷システムは、基板の第1の側面上の堆積領域中にパターン化有機層を堆積させるように構成され、パターン化有機層は、基板上に加工される発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングする、ステップと、堆積領域の反対側の基板の第2の側面に提供される第1のガスクッションを使用して、封入型印刷システム内の基板を一様に支持するステップと、封入型印刷システムを使用して、基板の堆積領域にわたって単量体を印刷するステップと、封入型印刷システムから移送モジュールへ基板を移送するステップと、移送モジュールから封入型硬化モジュールへ基板を移送するステップと、第1の側面の反対側の基板の第2の側面に提供される第2のガスクッションを使用して、封入型硬化モジュール内の基板を一様に支持するステップと、堆積領域中にムラがない重合有機層を提供するように、封入型硬化モジュール内の単量体膜層を処置するステップとを含む、コーティングを提供するステップを含むことができるような、主題(行為を行うための装置、方法、手段、または機械によって行われたときに、機械に行為を行わせることができる命令を含む、機械可読媒体等)を含むことができ、または随意に、それを含むように、実施例1から15のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例17】
【0213】
実施例17は、発光デバイスを備える基板のアクティブ領域と重複する、基板の第1の側面上の堆積領域を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例16の主題と組み合わせることができ、第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つは、アクティブ領域の反対側の基板の第2の側面に提供される。
【実施例18】
【0214】
実施例18は、第1の側面の反対側の基板の第2の側面との物理的接触を使用するステップを含む、封入型印刷システムまたは封入型硬化モジュール内の基板を支持するステップのうちの少なくとも1つを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例17の主題と組み合わせることができ、物理的接触は、アクティブ領域の外側の領域に対応する面積中にある。
【実施例19】
【0215】
実施例19は、紫外線処置を提供するステップを含む、単量体層を処置するステップを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例16から18のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例20】
【0216】
実施例20は、単量体層の堆積後および紫外線処置の前に、特定持続時間にわたって封入型硬化モジュール内で基板を保持するステップを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例19の主題と組み合わせることができる。
【実施例21】
【0217】
実施例21は、印刷システムまたは硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境から基板を受容するステップを含む、無機薄膜堆積システムから有機薄膜堆積システムの移送モジュールへ基板を移送するステップを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例16から20のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例22】
【0218】
実施例22は、多孔質セラミック材料の上方で基板の第2の側面を支持するように、多孔質セラミック材料を通してガスを推し進めることによって、多孔質セラミック材料を使用して確立される、第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例16から21のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例23】
【0219】
実施例23は、加圧ガスを使用して、第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つを確立するステップを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例16から22のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例24】
【0220】
実施例24は、加圧ガス領域および少なくとも部分的真空領域の組み合わせを使用して、第1または第2のガスクッションのうちの少なくとも1つを確立するステップを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例16から22のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例25】
【0221】
実施例25は、大気圧またはその付近における制御された処理環境を提供し、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される、封入型印刷システムおよび封入型硬化モジュールを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例16から24のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例26】
【0222】
実施例26は、基板上にコーティングを提供するためのコーティングシステムであって、基板上にパターン化有機層を堆積させるように構成される、封入型印刷システムであって、パターン化有機層は、基板上に加工されている発光デバイスの少なくとも一部分をコーティングし、封入型の第1の印刷システムは、第1の処理環境を提供するように構成される、封入型印刷システムと、紫外線処置領域であって、相互からオフセットされ、それぞれ基板を収容するように構成される、紫外線処置領域の積層構成を含む、封入型硬化モジュールであって、第2の処理環境を提供するように構成される、封入型硬化モジュールと、封入型印刷システムまたは封入型硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境から基板を受容するように構成されるチャンバを備える、封入型基板移送モジュールとを備える、システムを含むことができるような主題(行為を行うための装置、方法、手段、または機械によって行われたときに、機械に行為を行わせることができる命令を含む、機械可読媒体等)を含むことができ、または随意に、それを含むように、実施例1から25のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。実施例26では、第1および第2の処理環境は、大気圧またはその付近における制御された環境を含み、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される。
【実施例27】
【0223】
実施例27は、特定持続時間にわたって基板を保持するように構成される、紫外線処置領域のうちのそれぞれの領域を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26の主題と組み合わせることができる。
【実施例28】
【0224】
実施例28は、パターン化有機層の堆積後および紫外線処置の前に、特定持続時間にわたって基板を保持するように構成される、紫外線処置領域のうちのそれぞれの領域を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26または27のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例29】
【0225】
実施例29は、大気圧またはその付近における制御された環境を含み、粒子状物質汚染レベル、水蒸気含量、および酸素含量の特定限界を下回ったままであるように確立される、第3の処理環境を提供するように構成される、封入型保持モジュールであって、基板が印刷システムまたは他の場所のうちの1つまたはそれを上回るものから封入型保持モジュールに移送されるときに、基板を保持するように構成される、封入型保持モジュールを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から28のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例30】
【0226】
実施例30は、基板の上向きの表面上のパターン化有機層の堆積のために上向き構成で配向される、基板を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から29のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例31】
【0227】
実施例31は、真空を含む、印刷システムまたは硬化モジュールのうちの1つまたはそれを上回るものの環境と異なる大気環境を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から30のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例32】
【0228】
実施例32は、大気圧を上回る環境に基板を遷移させるように、かつ基板を移送モジュールに提供するように構成される、基板装填モジュールを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から31のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例33】
【0229】
実施例33は、インクジェット印刷システムを備える、印刷システムを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から32のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例34】
【0230】
実施例34は、基板上に堆積させられる種との反応性が最小限であるか、または全くないために特定される、非反応性ガスを含む、第1および第2の処理環境を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から33のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例35】
【0231】
実施例35は、大気圧を上回る窒素を含む、第1および第2の処理環境を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から34のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例36】
【0232】
実施例36は、100パーツ・パー・ミリオン未満の酸素と、100パーツ・パー・ミリオン未満の水蒸気とを有する、環境を維持するように確立される、第1および第2の処理環境を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から35のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例37】
【0233】
実施例37は、基板によって横断される経路に沿って、またはその近くに位置する、複数のファンフィルタユニットを少なくとも部分的に使用して制御される、粒子状物質汚染レベルを含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から36のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【実施例38】
【0234】
実施例38は、実質的に同一である、第1および第2の処理環境を含むことができ、または随意に、それを含むように、随意に、実施例26から37のうちの1つまたは任意の組み合わせの主題と組み合わせることができる。
【0235】
本明細書で説明される非限定的実施例のそれぞれは、自立することができ、または他の実施例のうちの1つまたはそれを上回るものとの種々の順列または組み合わせで組み合わせることができる。
【0236】
上記の発明を実施するための形態は、発明を実施するための形態の一部を形成する、添付図面の参照を含む。図面は、例証として、本発明を実践することができる具体的実施形態を示す。これらの実施形態はまた、本明細書では「実施例」とも称される。そのような実施例は、示される、または説明されるものに加えて、要素を含むことができる。しかしながら、本発明者らはまた、示される、または説明される、これらの要素のみが提供される実施例も考慮する。また、本発明者らはまた、特定の実施例(もしくはその1つまたはそれを上回る側面)に関して、または本明細書で示され、もしくは説明される他の実施例(もしくはそれらの1つまたはそれを上回る側面)に関してのいずれかで、示される、または説明されるこれらの要素(もしくはそれらの1つまたはそれを上回る側面)の任意の組み合わせまたは順列を使用する実施例も考慮する。本書と、参照することによりそのように組み込まれる任意の書面との間の一貫性のない使用法の場合においては、本書における使用法が優先する。
【0237】
本書では、「1つの(「a」または「an」)」という用語は、「少なくとも1つの」もしくは「1つまたはそれを上回る」という任意の他の事例または使用法から独立している、1つ、または1つより多くを含むために、特許文書で一般的であるように使用される。本書では、「または」という用語は、別様に指示されない限り、「AまたはB」が、「BではなくA」、「AではなくB」、ならびに「AおよびB」を含むように、非排他的な「または」を指すために使用される。本書では、「含む(including)」および「~である(in which)」という用語は、「備える(comprising)」および「~である(wherein)」というそれぞれの用語の平易な英語の均等物として使用される。また、以下の請求項では、「含む(including)」および「備える(comprising)」という用語は、非制約的であり、つまり、請求項の中でそのような用語の後に記載されるものに加えて要素を含む、システム、デバイス、部品、組成物、調合物、またはプロセスは、依然として、その請求項の範囲内に入ると見なされる。また、以下の請求項では「第1の」、「第2の」、および「第3の」等の用語は、単に標識として使用され、それらの目的に数値的要求を課すことを意図していない。
【0238】
本明細書で説明される方法の実施例は、少なくとも部分的に、機械またはコンピュータ実装することができる。いくつかの実施例は、上記の実施例で説明されるような方法を行うように電子デバイスを構成するように動作可能である命令で符号化される、コンピュータ可読媒体または機械可読媒体を含むことができる。そのような方法の実装は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高次言語コード、または同等物等のコードを含むことができる。そのようなコードは、種々の方法を行うためのコンピュータ可読命令を含むことができる。コードは、コンピュータプログラム製品の部分を形成してもよい。さらに、実施例では、コードは、実行中または他の時間等に、揮発性、非一過性、または不揮発性の有形コンピュータ可読媒体のうちの1つまたはそれを上回るものの上に明白に記憶することができる。これらの有形コンピュータ可読媒体の実施例は、ハードディスク、リムーバブル磁気ディスク、リムーバブル光ディスク(例えば、コンパクトディスクおよびデジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードまたはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、および同等物を含むことができるが、それらに限定されない。
【0239】
上記の説明は、制限的ではなく、例証的であることを意図している。例えば、上記の実施例(もしくはそれらの1つまたはそれを上回る側面)は、相互と組み合わせて使用されてもよい。上記の説明を再検討することにより当業者によって等、他の実施形態を使用することができる。要約は、読者が技術的開示の性質を迅速に確認することを可能にするために、37 C.F.R. §1.72(b)に準拠するように提供される。これは、請求項の範囲または意味を解釈または制限するために使用されないであろうという理解のもとで提出される。また、上記の発明を実施するための形態では、種々の特徴が、本開示を効率化するようにともにグループ化されてもよい。これは、請求されていない開示された特徴が任意の請求項に不可欠であることを意図するものとして解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、特定の開示された実施形態の全てに満たない特徴にあり得る。したがって、以下の請求項は、これによって実施例または実施形態として発明を実施するための形態に組み込まれ、各請求項は別個の実施例として自立し、そのような実施形態を種々の組み合わせまたは順列で相互と組み合わせることができることが考慮される。本発明の範囲は、そのような請求項が享有できる均等物の全範囲とともに、添付の請求項を参照して判定されるべきである。