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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-23
(45)【発行日】2022-08-31
(54)【発明の名称】飲料提供デバイス
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/32 20060101AFI20220824BHJP
   B65D 85/72 20060101ALI20220824BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20220824BHJP
   B65D 75/58 20060101ALI20220824BHJP
【FI】
B65D81/32 T
B65D85/72 200
B65D77/04 A
B65D75/58
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021076986
(22)【出願日】2021-04-30
(65)【公開番号】P2021176780
(43)【公開日】2021-11-11
【審査請求日】2021-06-22
(31)【優先権主張番号】2004465
(32)【優先日】2020-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】521189145
【氏名又は名称】ウィリアム ポール タラボ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ポール タラボ
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】特表平09-501130(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0150783(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0007785(US,A1)
【文献】特開2018-104017(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0031917(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00-79/02
B65D 81/18-81/30
B65D 81/32
B65D 85/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料提供デバイス(1、101)であって、主容器(2、102)であって、底部(6、106)及び前記底部(6、106)から上面(8、108)に向かって延出する側壁(7)、前記主容器(、10)内に形成され、前記底部(6、106)から延在し、前記上面(8、108)に開口している飲料受容用空洞(10、110)であって、前記飲料受容用空洞(10、110)の底部(13)は、前記主容器(2、102)内を巡る流路(9、109)と連通する、飲料受容用空洞(10、110)、前記飲料受容用空洞(10、110)の前記底部(13)と前記主容器(2、102)の前記上面(8、108)から突出する液体吸引ノズル(5、105)との間の連通を可能にして、ユーザが、前記吸引ノズル(5、105)を通して、前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)内に収容される液体を吸引できるようにする前記流路(9、109)を備える主容器(2、102)と、前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)内を移動可能となるよう適合された副容器(3、103)あって、前記副容器(3、103)は、前記副容器(3、103)の上面(21)に開口している飲料受容用空洞(22、122)を有し、少なくとも1つの穴(26、126)が前記副容器(3、103)の前記飲料受容用空洞(22、122)の底部(25)に形成されている、副容器(3、103)とを備え、前記飲料提供デバイス(1、101)は、前記副容器(3、103)の前記飲料受容用空洞(22、122)の内部と、前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)及び前記主容器(2、102)の前記流路(9、109)の内部との間の連通供与手段(4、104)を備え、前記連通供与手段(4、104)は、前記副容器(3、103)が前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)内にあるとき、前記副容器(3、103)の上側位置と前記副容器(3、103)の開位置との間では、前記副容器(3、103)の前記飲料受容用空洞(22、122)の前記底部(25)に形成された前記少なくとも1つの穴(26、126)が塞がれ、前記開位置と、前記副容器(3、103)が前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)の前記底部(13)に接触する、前記副容器(3、103)の下側位置との間では、前記少なくとも1つの穴(26、126)は塞がれないよう構成されることを特徴とする、飲料提供デバイス(1、101)。
【請求項2】
前記副容器(3)は、単一の穴(26)を有し、前記副容器(3)の前記飲料受容用空洞(22)の前記底部(25)は、前記穴(26)に向かって傾斜しており、前記連通供与手段(4)は、前記副容器(3)内に受容されるよう構成されたボール(27)を備え、前記ボール(27)は、前記副容器(3)の前記穴(26)を塞ぐようサイズ決めされており、前記連通供与手段(4)は、前記主容器(2)の前記飲料受容用空洞(10)内に前記開位置まで突出しているロッド(31)も備え、前記ロッド(31)は、前記副容器(3)が前記開位置と前記下側位置との間にあるとき、前記ロッド(31)が、前記穴(26)を塞ぐことなく前記穴(26)の中に延出して前記ボール(27)を押し、前記ボール(27)が前記副容器(3)の前記穴(26)を塞ぐのを阻止して、これにより、前記副容器(3)と前記主容器(2)との間の前記連通を可能にするようサイズ決めされていることを特徴とする、請求項1に記載の飲料提供デバイス(1)。
【請求項3】
シール(28)が、前記穴(26)のレベルに、前記副容器(3)の前記飲料受容用空洞(22)の前記底部(25)のレベルに設けられた溝(29)内に受容されることを特徴とする、請求項2に記載の飲料提供デバイス(1)。
【請求項4】
前記連通供与手段(104)は、前記主容器(102)に連結され、前記主容器(102)の前記飲料受容用空洞(110)内に突出する、前記少なくとも1つの穴(126)に対応する少なくとも1本のロッド(34)を備え、前記少なくとも1本のロッド(34)は、前記上側位置と前記開位置との間では、前記少なくとも1本のロッド(34)が前記副容器(103)の前記穴(126)の中に延出して、前記副容器(103)の前記対応する少なくとも1つの穴(126)を完全に塞ぎ、前記開位置と前記下側位置との間では、前記少なくとも1本のロッド(34)が、前記副容器(103)の前記対応する少なくとも1つの穴(126)を部分的に塞ぎ、これにより、前記副容器(130)と前記主容器(102)との間の前記連通を可能にするようサイズ決めされていることを特徴とする、請求項1に記載の飲料提供デバイス(101)。
【請求項5】
前記少なくとも1本のロッド(34)は、段部(41)を有し、この結果、前記副容器(103)が前記開位置と前記下側位置との間にあるとき、前記段部(41)は、部分的に前記副容器(103)の前記飲料受容用空洞(122)内にあり、これにより、前記副容器(103)と前記主容器(102)との間の連通を可能にするという事実を特徴とする、請求項4に記載の飲料提供デバイス(101)。
【請求項6】
前記連通供与手段(4、104)は、単一のロッド(31、34)及び前記副容器(3、103)の対応する単一の穴(26、126)を備えることを特徴とする、請求項2から5までのいずれか一項に記載の飲料提供デバイス(1、101)。
【請求項7】
前記ロッド(31、34)は、前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)に対して中央に位置し、前記流路(9、109)内に延在することを特徴とする、請求項6に記載の飲料提供デバイス(1、101)。
【請求項8】
前記飲料受容用空洞(22、122)の前記底部は、前記穴(26、126)に向かって傾斜していることを特徴とする、請求項6又は7に記載の飲料提供デバイス(1、101)。
【請求項9】
前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)及び前記副容器(3、103)の前記飲料受容用空洞は、同じ母線の円筒形であり、前記副容器(3、103)は、前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)内を摺動するよう適合されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載の飲料提供デバイス(1、101)。
【請求項10】
前記副容器(3、103)は、プラスチック材料でできていることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか一項に記載の飲料提供デバイス(1、101)。
【請求項11】
前記主容器(2)は、2つの部分、すなわち、前記飲料提供デバイス(1、101)の前記底部(6)を含む下部(2’)と、前記主容器(2、102)の前記飲料受容用空洞(10、110)の前記底部(13)を含む上部(2’’)とで形成され、前記2つの部分は、前記下部の底部(6)上に配置される前記デバイスの位置において、水平面(P)で、密封した態様で結合されており、前記下部は、前記流路(9)の少なくとも一部を有することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか一項に記載の飲料提供デバイス(1、101)。
【請求項12】
前記下部(2’)が、前記連通供与手段(4、104)の前記ロッド(31、34)を担持するという事実を特徴とする、請求項2から10までのいずれか一項と組み合わせて得られる、請求項11に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料提供デバイスの分野に関し、より詳細には、2種類の飲料を連続的に提供する飲料提供デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
肥満及び糖尿病などの症状と闘うという観点で、同等の味覚を保証しながら、砂糖又は調味料の消費を減らすよう構成された飲料提供デバイスがある。たとえば、液体提供装置は、国際PCT出願国際公開第2018/234275A1号で知られており、これは、2つの容器から2種類の飲料を交互に吸引することを可能にし、容器の一方は、他方の容器には存在しないか、又は比較的異なる量だけ存在する調味料を収容する。
【0003】
しかし、かかるデバイスは正確な提供量を保証するものではなく、具体的には、充填するのに使い勝手が悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2018/234275A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、正確且つ使いやすい飲料提供デバイスが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
よって、出願人は、2つの容器を備え、容器の一方が他方に対して移動可能であり、各容器は、飲料を有し、2種類の飲料を混合することなく連続的に提供可能にするような手法で、第2の容器からの飲料の提供を制御するために、閉止制御手段が装備されている、飲料提供デバイスを使用することによって、この必要性を満たすことを提案する。
【0007】
したがって、本発明の対象物は、飲料提供デバイスであって、主容器であって、底部及び底部から上面に向かって延出する側壁、主容器内に形成され、底部から延在し、上面に開口している飲料受容用空洞であって、飲料受容用空洞の底部は、主容器内を巡る流路と連通する飲料受容用空洞、飲料受容用空洞の底部及び主容器の上面から突出する液体吸引ノズルの間の連通を可能にして、ユーザが、吸引ノズルを通して、主容器の飲料受容用空洞内に収容される液体を吸引できるようにする流路を備える主容器と、主容器の飲料受容用空洞内を移動可能となるよう適合された副容器あって、副容器は、副容器の上面に開口している飲料受容用空洞を有し、少なくとも1つの穴が副容器の飲料受容用空洞の底部に形成されている、副容器とを備え、飲料提供デバイスは、副容器の飲料受容用空洞の内部と、主容器の飲料受容用空洞及び主容器の流路の内部との間の連通供与手段を備え、該連通供与手段は、副容器が主容器の飲料受容用空洞内にあるとき、副容器の上側位置と副容器の開位置との間では、副容器の飲料受容用空洞の底部に形成された少なくとも1つの穴が塞がれ、開位置と、副容器が主容器の飲料受容用空洞の底部に接触する、副容器の下側位置との間では、少なくとも1つの穴は塞がれないよう構成されることを特徴とする飲料提供デバイスである。
【0008】
このデバイスは、2種類の飲料を混合することなく、連続して提供することを可能にする。
【0009】
したがって、開位置は、副容器の少なくとも1つの穴がもはや塞がれていない位置であり、吸引ノズルを通して副容器の飲料受容用空洞内に収容される飲料を吸引するための、副容器の飲料受容用空洞と主容器の飲料受容用空洞との間の連通を可能にする。
【0010】
上側位置は、好ましくは、副容器の上面が主容器の上面と同一平面上にある位置である。ただし、2つの上面が必ずしも一致していない、開位置より上側の位置を想定することも可能である。
【0011】
一実施例によれば、副容器は、単一の穴を有し、副容器の飲料受容用空洞の底部は、穴に向かって傾斜しており、連通供与手段は、副容器内に受容されるよう構成されたボールを備え、ボールは、副容器の穴を塞ぐようサイズ決めされており、連通供与手段は、主容器の飲料受容用空洞内に開位置まで突出しているロッドも備え、ロッドは、副容器が開位置と下側位置との間にあるとき、ロッドが、穴を塞ぐことなく穴の中に延出してボールを押し、ボールが副容器の穴を塞ぐのを阻止して、これにより、副容器と主容器との間の連通を可能にするようサイズ決めされている。
【0012】
底部は、好ましくは、穴に向かって漏斗状に傾斜しており、ボールが穴を塞ぐために降下するのを可能にする。
【0013】
ボールは、好ましくは、副容器内の飲料に関係なく、ボールが穴の底まで降下するように、十分な比重を有する。
【0014】
したがって、液体が主容器から吸引され、副容器が主容器内へ下ると、ロッドは、副容器が開位置に達した時点から、ボールを穴から外すことができる。
【0015】
本発明は、副容器の穴の数に関して制限されるものではなく、主容器は、同数のロッドを備える必要があり、副容器は、副容器が下ると、副容器の穴がロッドと一直線に並ぶように、主容器内に嵌め込む必要がある。
【0016】
一実施例によれば、シールが、穴のレベルに、副容器の飲料受容用空洞の底部のレベルに設けられた溝内に受容される。
【0017】
一実施例によれば、連通供与手段は、主容器に連結され、主容器の飲料受容用空洞内に突出する、少なくとも1つの穴に対応する少なくとも1本のロッドを備え、少なくとも1本のロッドは、上側位置と開位置との間では、少なくとも1本のロッドが副容器の穴の中に延出して、副容器の対応する少なくとも1つの穴を完全に塞ぎ、開位置と下側位置との間では、少なくとも1本のロッドが、副容器の対応する少なくとも1つの穴を部分的に塞ぎ、これにより、副容器と主容器との間の連通を可能にするようサイズ決めされている。
【0018】
一実施例によれば、少なくとも1本のロッドは、段部を有し、この結果、副容器が開位置と下側位置との間にあるとき、段部は、部分的に副容器の飲料受容用空洞内にあり、これにより、副容器と主容器との間の連通を可能にする。
【0019】
一実施例によれば、連通供与手段は、単一のロッド、及び対応する副容器の単一の穴を備える。
【0020】
一実施例によれば、ロッドは、主容器の飲料受容用空洞に対して中央に位置し、流路内に延在する。これにより、ユーザが、副容器を主容器内に配置するのが容易になる。
【0021】
一実施例によれば、飲料受容用空洞の底部は傾斜しており、具体的には、穴に向かって漏斗状に傾斜している。
【0022】
これにより、飲料の流れが円滑になり、ボールは、重力によって、貫通穴を塞がざるを得なくなる。
【0023】
一実施例によれば、主容器の飲料受容用空洞及び副容器は、同じ母線を有する円筒形であり、副容器は、主容器の飲料受容用空洞内で摺動するよう適合されている。
【0024】
一実施例によれば、容器はプラスチック材料でできている。
【0025】
主容器は、2つの部分、すなわち、該飲料提供デバイスの底部を含む下部と、主容器の飲料受容用空洞の底部を含む上部とで形成することができ、2つの部分は、下部の底部の上に配置されるデバイスの位置において、水平面で、密封した態様で結合されており、下部は、流路の少なくとも一部を有する。具体的には、下部は、連通供与手段のロッドを担持できる。
【0026】
本発明の1つの詳細な特徴によれば、吸引ノズルはストロー状である。
【0027】
本発明の1つの詳細な特徴によれば、主容器及び副容器のうちの少なくとも一方は、充填マーカを有する。
【0028】
これによりユーザは、一方では、主容器及び副容器が正しく機能するように、他方では、飲用される液体の種類に応じて定められた量に合うように、主容器及び副容器を適切に満たすことが可能である。
【0029】
本発明の主題をよりよく説明するために、添付図面を参照して、示唆的且つ非限定的ないくつかの実施例を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明による飲料提供デバイスの斜視分解図である。
図2】第1の実施例による、第1段階での、飲料提供デバイスの断面図である。
図3】第2段階での、図2の飲料提供デバイスの断面図である。
図4】第3段階での、図2の飲料提供デバイスの断面図である。
図5】第2の実施例による、第1段階での、飲料提供デバイスの断面図である。
図6】第2段階での、図5の飲料提供デバイスの断面図である。
図7】第1及び第2の実施例による飲料提供デバイスの、主容器の変形実施例を示す、図3に対応する断面図である。
図8】この変形例にしたがって作製された、かかる主容器を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1を参照すると、本発明の第1の実施例による飲料提供デバイス1が示されていることが分かる。飲料提供デバイス1は、主容器2、副容器3、連通供与手段4、及び液体吸引ノズル5を備える。
【0032】
主容器2は、底部6、側壁7、及び上面8を備える。図2図4から分かるように、主容器2は中空であり、主容器内に流路9を有している。
【0033】
主容器2は、飲料受容用空洞10をさらに有する。飲料受容用空洞10は、上面8から底部6に向かって延在する。したがって、飲料受容用空洞10は、図2図4からよりよく分かるように、上面8、壁12、及び底部13の平面内に、上部開口11を有する。穴14はまた、底部13のレベルに存在し、飲料受容用空洞10と流路9との間の連通を可能にするよう構成される。
【0034】
図1では、主容器2の形状が実質的に円筒形であることが分かる。しかし、本発明から逸脱することなく、任意の幾何形状が考えられ得ることに留意されたい。加えて、主容器2は、人間工学的特徴を有し、且つ/又は把持手段、具体的には主容器2の側壁7に形成された1つ又は複数のハンドルが装備されてもよい。
【0035】
主容器2は、第1の液体L1を、飲料受容用空洞10及び流路9内に保持するよう構成される。
【0036】
図1では、液体吸引ノズル5は、主容器2の上面8のレベルに配置されていることが分かる。図2図4からも分かるように、液体吸引ノズル5は、両端部16、17で開口し、主容器2の上面8から延出する、中空シリンダ15を備える。中空シリンダ15は、中空シリンダの一方の端部16を介して、流路9と連通している。第2の自由端部17は、飲料提供デバイス1の使用者の口内に挿入されることを意図している。この目的のために、第2の端部17は面取部18を有する。
【0037】
液体吸引ノズル5は、主容器2内に見られる任意の液体を吸引するよう構成されている。飲料受容用空洞10の底部13のレベルに存在する穴14により、流路9内に存在する液体L1の一部は、飲料受容用空洞10内に存在する液体L1より前に吸引されることになる。
【0038】
図1図4から分かるように、液体吸引ノズル5は、好ましくはストロー型である。しかし、当業者は、主容器2内に存在する液体が、流路9から取り出されることを可能にするよう構成されている限り、他のどんな液体吸引ノズルの構造をも想定できることに留意されたい。
【0039】
副容器3は、下面19、壁20、及び上面21を備える。副容器3は、飲料受容用空洞22をさらに有する。飲料受容用空洞22は、上面21から下面19に向かって延在する。したがって、飲料受容用空洞22は、図2図4からよりよく分かるように、上面21、壁24、及び底部25の平面内に、上部開口23を備える。穴26はまた、底部25のレベルに存在し、飲料受容用空洞22と外部との間の連通を可能にするよう構成される。
【0040】
副容器3は、第2の液体L2を飲料受容用空洞22内に受容し、収容するよう構成される。
【0041】
主容器2及び副容器3は、主容器2が、主容器の飲料受容用空洞10内で副容器3を受容するよう適合されるように、構成されサイズ決めされており、これに対応して副容器3が、主容器2の飲料受容用空洞10内で移動可能であるよう構成される。加えて、副容器3及び主容器2の飲料受容用空洞10は、副容器3が主容器2の飲料受容用空洞10内に受容された状態で、副容器3の壁20及び主容器2の飲料受容用空洞10の壁12が密封を可能にし、その結果、主容器2の飲料受容用空洞10内に存在する液体L1が、壁20と壁12との間に入るのを阻止するようサイズ決めされている。したがって、副容器3は、主容器2の飲料受容用空洞10内で、副容器の壁20のレベルで密封式に移動可能である。有利なことには、図1に示されるように、副容器3及び主容器2の飲料受容用空洞10は同じ母線の円筒形であり、副容器3の外径は飲料受容用空洞10の内径よりも実質的に小さい。
【0042】
副容器3が、主容器2の飲料受容用空洞10内に受容された状態では、穴26は、一方で副容器3の飲料受容用空洞22と、他方で主容器2の飲料受容用空洞10及び流路9との間の連通を可能にする。
【0043】
加えて、副容器3の穴26及び主容器2の穴14は、副容器3が主容器2の飲料受容用空洞10内に受容された状態で、穴26及び穴14が互いに向かい合うように、配置されサイズ決めされている。そして、副容器3が主容器2の飲料受容用空洞10の底部13上に載っている状態で、副容器3の穴26と主容器2の穴14とは連通している。たとえば、図2図4に示すように、副容器3の穴26と主容器2の穴14とは、中央に位置し、同じ直径である。
【0044】
副容器3は、主容器2の飲料受容用空洞10内に収容される液体L1上に浮くよう構成された、幾何形状及び材料で作られている。副容器3は、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリ塩化ビニル、又はポリアミドなどの、プラスチック材料で作られ得る。有利なことには、副容器3は、密度が1未満の材料で作られている(4℃の水を基準体として用いる)。
【0045】
連通供与手段4は、副容器3の飲料受容用空洞22の内部と、主容器2の飲料受容用空洞10及び主容器2の流路9の内部との間の連通を、可能にするよう構成される。
【0046】
図1図4に示される第1の実施例によれば、連通供与手段4は、ボール27を備える。ボール27は、副容器3の飲料受容用空洞22内に受容されたとき、穴26を塞ぎ、それにより、飲料受容用空洞22と外部との間の連通を阻止するように、構成されサイズ決めされている。図2図4からよりよく分かるように、副容器3の飲料受容用空洞22の底部25は、ボール27が、重力によって、穴26を塞がざるを得なくなるように、壁24から穴26に向かって漏斗状に傾斜している。加えて、副容器3の飲料受容用空洞22の底部25が傾斜しているという事実により、第2の液体は、穴26に向かって誘導され、穴26の中に流れ込むことができる。有利なことには、穴26は円筒形である。この場合、ボール27は、穴26よりも直径が大きい。好ましくは、ボールは、ステンレス鋼などの、水の密度よりも高い密度を有する材料で作られている。
【0047】
加えて、有利なことには、図2図4に示されるように、シール28は、飲料受容用空洞22の底部25のレベルに位置する、穴26の周辺領域30のレベルに設けられた溝29内に受容される。これによって、閉止部が確実に密封される。
【0048】
図1図4に示される、第1の実施例による連通供与手段4はまた、ロッド31も備える。ロッド31は、第1の端部32が、主容器2の下面6のレベルに配置され、ロッド31は、主容器2の円筒形の飲料受容用空洞10の母線の方向に沿って、主容器2の上面8に向かって延出する自由端部33を備える。図2図4から分かるように、ロッド31は、飲料受容用空洞10の底部13の穴14に対して中央に配置され、流路9を通り、飲料受容用空洞10の底部13の穴14を塞ぐことなく貫いて延出するようサイズ決めされ、且つロッドの自由端部33が、飲料受容用空洞10の底部13の貫通穴14を超えて、飲料受容用空洞10内にあるようサイズ決めされている。
【0049】
副容器3が、主容器2の飲料受容用空洞10内に受容された状態では、主容器2の穴14と副容器3の穴26とが互いに向かい合っているという事実により、この状態のロッド31の自由端部33も、副容器3の穴26に向いている。
【0050】
ロッド31は、副容器3が主容器2の飲料受容用空洞10の底部13上に載っているとき、図4に示されるように、副容器3の穴26を閉じることなく通過し、ロッドの自由端部33が、副容器3の穴26を超えて、副容器3の飲料受容用空洞22内にあるようサイズ決めされている。
【0051】
また図3では、副容器3が、主容器2の飲料受容用空洞10の底部13に近い位置にある場合、ロッド31はまた、ロッドの自由端部33が、副容器3の穴26を超えて、副容器3の飲料受容用空洞22内にあるようサイズ決めされていることが分かる。
【0052】
概して、本発明による飲料提供デバイス1の連通供与手段4は、副容器3が主容器2の飲料受容用空洞10内に受容された状態で、一方で副容器3の飲料受容用空洞22と、他方で主容器2の飲料受容用空洞10及び流路9との間の連通を阻止/可能にする、すなわち、連通供与手段は、第2の液体L2を、副容器3から主容器2に向けて提供するのを阻止/可能にするよう構成される。
【0053】
第1の実施例によれば、連通供与手段4のボール27及びロッド31は、以下に説明されるように、副容器3の飲料受容用空洞22と、主容器2の飲料受容用空洞10及び流路9との間の連通を可能にするように、相互作用するよう構成される。
【0054】
すなわち、図3から分かるように、副容器3が、主容器2の飲料受容用空洞10の底部13から、ロッド31の自由端部33が副容器3の穴26を超えて副容器3の飲料受容用空洞22内にあるような距離にあるとき、ボール27は、ロッド31の自由端部33によって押される。主容器2内での副容器3のこの位置は、いわゆる開位置に相当する。ロッド31が、副容器3の穴26を越えて副容器3の飲料受容用空洞22内に延出するという事実により、ボール27が、副容器3の穴26を塞ぐことが阻止される。これは、副容器3が、主容器2の飲料受容用空洞10の底部13上に載る位置まで、副容器3の飲料受容用空洞22と主容器2の飲料受容用空洞10との間の連通を可能にし、これにより、第2の液体L2が、副容器3から主容器2に向けて提供されることを可能にするという効果がある。
【0055】
連通供与手段4により、本発明による飲料提供デバイス1は、第1の液体の提供範囲と第2の液体の提供範囲とを有する。
【0056】
第1の液体の提供範囲は、副容器3の上面21が主容器2の上面8と同一平面上にある、主容器2の飲料受容用空洞10内の副容器3の上側位置と、ボール27及びロッド31の自由端部33の間で接触がある、副容器3の開位置との間の、主容器2の飲料受容用空洞10内での副容器3の移動範囲として定義される。この範囲では、副容器3の穴26はボール27によって塞がれている。ユーザは、液体吸引ノズル5を通して、主容器2内(流路9内及び全体的若しくは部分的に飲料受容用空洞10内、又は流路9内のみのいずれか)に収容される第1の液体L1しか吸引することができない。
【0057】
第2の液体の提供範囲は、ロッド31の自由端部33がボール27を押し、ボール27が副容器3の穴26をもはや塞がない、開位置よりも低い位置と、副容器3が主容器2の飲料受容用空洞10の底部13上に載る、副容器3の下側位置との間の、主容器2の飲料受容用空洞10内での副容器3の移動範囲として定義される。この範囲では、副容器3の飲料受容用空洞22は、主容器2の飲料受容用空洞10と連通しているか、又は主容器2の流路9と連通しているかのいずれかである。したがって、第2の液体L2は、第1の液体L1の後にユーザによって吸引され得る。開位置は、下側位置と一致する場合があることに留意されたい。
【0058】
図5図6を参照すると、本発明の第2の実施例による飲料提供デバイス101が示されていることが分かる。飲料提供デバイス101は、上記の第1の実施例による飲料提供デバイス1と類似している。第1の実施例の飲料提供デバイスの要素と同一又は類似であり、図5図6を参照して表される飲料提供デバイスの要素は、100だけ増やした同じ参照番号を有し、ここではこれ以上説明しないことにする。
【0059】
前の場合と同様に、飲料提供デバイス101は、主容器102、副容器103、連通供与手段104、及び吸引ノズル105を備える。
【0060】
第2の実施例によれば、連通供与手段104は、ロッド34を備える。ロッド34は、第1の端部35が、主容器102の下面106のレベルに配置され、ロッド34は、主容器102の上面108に向かって延出する自由端部36を備える。図5図6から分かるように、ロッド34は、好ましくは中央に配置される。ロッド34は、ロッドの自由端部36が、飲料受容用空洞110内にあるようにサイズ決めされている。
【0061】
図5図6から分かるように、ロッド34は、主容器102の飲料受容用空洞110の底部38の穴37の横に、隣り合って配置されている。
【0062】
ロッド34は、下部39及び上部40を備える。ロッド34は、下部39の厚さが、段部41から上部40よりも薄くなるようサイズ決めされている。実際、図5図6では、ロッド34は、下部39と上部40との間の境界面のレベルで、直角の段部41を備えていることが分かる。段部41は、主容器102の飲料受容用空洞110内に位置し、主容器102の飲料受容用空洞110の底部38の穴37と向かい合っている。
【0063】
当業者は、厚みが減少するロッドの少なくとも一部が、主容器102の飲料受容用空洞110内で、主容器102の飲料受容用空洞110の底部38の穴37と向かい合って位置していることを条件として、ロッド34の上部40と下部39との間の厚みが、直線状に又は湾曲して減少するなど、他の幾何形状が想定されることを知っていることに留意されたい。
【0064】
ロッド34及び副容器103は、副容器103が主容器102の飲料受容用空洞110内に受容された状態で、ロッド34が副容器103の穴126内に受容されるように、構成されサイズ決めされている。加えて、ロッド34は、ロッドの上部40全体にわたって、副容器103がロッド34に沿って密封式に摺動することを可能にしながら、副容器103の穴126を密封した態様で塞ぐ。
【0065】
図6において、ロッド34は、副容器103が主容器102の飲料受容用空洞110の底部113上に載っているとき、副容器103の穴126を通過し、副容器103の飲料受容用空洞122内のロッドの上部40は、副容器103の穴126を超え、ロッドの下部39、及びしたがって段部41は、部分的に、副容器103の穴126内にあるように、サイズ決めされていることが分かる。したがって、下部39が部分的に副容器103の穴126内にあるため、穴126は塞がれず、これにより、副容器103の飲料受容用空洞122と主容器102の流路109との間の連通が可能になる。したがって、第2の液体L2は、第1の液体L1の後にユーザによって吸引され得る。
【0066】
加えて、ロッド34は、副容器103が、主容器102の飲料受容用空洞110の底部113に近い位置にある場合、段部41も、副容器103の飲料受容用空洞122内にあるようサイズ決めされている。
【0067】
言い換えれば、ロッドの上部40が、副容器103の穴126のすべてを埋めている限り、ロッド34の上部40は、副容器103の穴126を塞ぎ、これにより、副容器103の飲料受容用空洞122と主容器102の流路109との間の連通が阻止され、これにより、ユーザによって第2の液体L2が吸引されることが阻止される。ユーザは、吸引ノズル105を通して、主容器102内(流路109内及び飲料受容用空洞110内、又は流路109内のみのいずれか)に収容される第1の液体L1しか吸引することができない。これは、第1の液体の提供範囲に関わる。
【0068】
そして、ロッド34の上部40が副容器103の穴126を完全に超えると、すなわち、段部41が副容器103の穴126を超えると、ロッド34の上部40は、もはや副容器103の穴126を塞がず、下部39は、副容器103の飲料受容用空洞122と主容器102の流路109との間の連通を可能にし、これにより、第1の液体L1の後に、第2の液体L2がユーザに吸引されることを可能にする。これは、第2の液体の提供範囲に関わる。
【0069】
第1の実施例による飲料提供デバイス1の動作を、図2図4を参照して以下に説明することにする。
【0070】
最初に、ユーザは、上部開口11を通して、第1の液体L1、たとえば水を主容器2内に注ぐ。次いで、液体L1は、飲料受容用空洞10内に流れ込み、次いで、穴14を通って流路9内に流れ込む。
【0071】
第2に、ユーザは、ボール27を副容器3内に配置する。飲料受容用空洞22の漏斗状の底部25の傾斜により、ボールは、飲料受容用空洞22の底部25の穴26を塞ぐ。第1の液体L1とは異なる種類の、甘味飲料などの第2の液体L2が、上部開口23を通して副容器3内に注がれる。ボール27が底部25の穴26を塞いでいるので、液体L2は、副容器3内に保持される。
【0072】
次いで、ユーザは、上部開口11を通して、副容器3を主容器2の飲料受容用空洞10内に配置する。副容器3は、第2の液体L2が注ぎ込まれる前に、ボール27が副容器の中にある状態で、主容器2の飲料受容用空洞10内に事前に配置され得ることを理解されたい。ボール27が穴26を塞いでいるため、第2の液体L2は、第1の液体L1と混ざらない。
【0073】
図2から分かるように、副容器3の幾何形状及び密度のために、副容器は、第1の液体L1の表面上に浮く。上部開口11のレベルで、副容器3を安定的に嵌め込むのに十分な、空いている容積を残すために、主容器2の飲料受容用空洞10を第1の液体L1で完全には満たさないことが好ましい。なおまた、第1の液体L1は、副容器3が第1の液体の提供範囲内にあるように、すなわち、副容器3が主容器2の飲料受容用空洞10内の位置にあり、これによりロッド31の自由端部33がボール27と接触しないように、十分に満たされるであろう。
【0074】
有利なことには、主容器2の飲料受容用空洞10は、充填マーカを有することができる。
【0075】
ユーザが吸引ノズル5を吸引すると、真空が作り出され、これにより第1の液体L1が吸い込まれ、最初に主容器2の流路9内に存在する第1の液体L1が、次いで主容器2の飲料受容用空洞10内に存在する第1の液体L1が吸い込まれる。主容器2の飲料受容用空洞10内の液体L1のレベルが低下し、したがって、これに伴い副容器3が下降する。副容器3の開始位置からロッド31の自由端部33がボール27に接触するまで、すなわち、副容器3が第1の液体L1の提供範囲内にある限り、ユーザによって第1の液体L1しか飲用されない。
【0076】
開位置よりも低い位置、又はボール27がロッド31の自由端部33に接触する位置のいずれかで、副容器が第2の液体の提供範囲内に入るなど、第1の液体L1が十分に吸引されて副容器3を下降させると、ロッド31の自由端部33は、ボール27を副容器3の飲料受容用空洞22内に押し込む。副容器3の飲料受容用空洞22は、主容器2の飲料受容用空洞10と連通するので、図3及び図4から分かるように、第1の液体L1を完全に消費するまで吸引することが、その後、第2の液体L2を吸引することにつながる。
【0077】
第2の実施例による飲料提供デバイス101の動作を、図5図6を参照して以下に説明することにする。
【0078】
第2の実施例による飲料提供デバイス101の動作は、第1の実施例による飲料提供デバイス1の動作と類似している。
【0079】
第1の液体L1は、主容器102の飲料受容用空洞110内に注がれる。
【0080】
次いで、図5から分かるように、ユーザは、副容器103を主容器102の飲料受容用空洞110内に配置する。前の場合と同様に、上部開口111のレベルで、副容器103を安定的に嵌め込むのに十分な、空いている容積を残すために、主容器102の飲料受容用空洞110を第1の液体L1で完全には満たさないことが好ましい。同様に、第1の液体L1は、副容器103が第1の液体の提供範囲内にあるように、すなわち、副容器103が上側位置、すなわち、ロッド34の上部40が、副容器103の穴126全体を埋める位置になるように、十分に満たされるであろう。有利なことには、主容器102の飲料受容用空洞110は、充填マーカを有することができる。
【0081】
第1の液体L1を吸引することが、副容器103を下降させることにつながる。副容器3の開始位置から、ロッド34の上部40が副容器103の穴126全体を埋めている限り、すなわち、副容器103が、第1の液体L1の提供範囲内で開位置までにある限り、ユーザによって第1の液体L1しか飲用されない。
【0082】
十分な量の第1の液体L1が吸引されて、副容器103を下降させ、この結果副容器が第2の液体の提供範囲内に入ると、すなわち、副容器103が開位置よりも低い位置、すなわち、ロッド34の上部40が副容器103の穴126を完全に超え、段部41が副容器103の穴126を超えた位置にある場合、図6から分かるように、第1の液体L1を吸引することが、その後、第2の液体L2を吸引することにつながる。
【0083】
したがって、本発明による飲料提供デバイス1、101によって、開位置までの飲用する過程全体を通して、第1の液体L1と第2の液体L2とは混ざらない。
【0084】
加えて、飲料提供デバイス1、101により、同量の液体の場合、健康に有害な製品の飲用をより少なくすることができる。実際に、甘味飲料の場合、一定量の水を、次いで順により少量の甘味飲料を飲むことで、最後に甘味飲料で終わるという事実は、あと香(retro-olfaction)現象のおかげで、ユーザが、同量の甘味飲料を飲んだ後に味わえるものと同等の満足感を味わうことにつながる。
【0085】
主容器2、102及び副容器3、103は、副容器3、103の壁20、120及び主容器2の飲料受容用空洞10、110の壁12、112が、ロッド31、34の、副容器3、103の穴26、126内への順序立った(systematic)挿入を可能にする限り、互いに間隔をあけて配置されるよう構成できることに留意されたい。
【0086】
飲料提供デバイスは、複数本のロッドを備えることができ、この場合副容器は、同数の穴を有し、複数本のロッドと穴とが対応するように配置されることに留意されたい。第1の実施例の場合、底部は、この目的のために互いに仕切られた、複数の区画に仕切られ、それぞれが、穴に向かって漏斗のように傾斜しボールが受容される、底部を有することができる。
【0087】
副容器の各穴を、対応するロッドに向かって順序立って誘導するために、主容器の飲料受容用空洞内で副容器を誘導する、たとえば、リブ/溝又はフールプルーフ型の手段も想定できる。
【0088】
加えて、副容器の穴が対応して配置されている限り、整合手段のロッドは、必ずしも中央に位置するとは限らない。
【0089】
実施例は例示のために示され、連通供与手段のロッドは限定的なものではないことにも留意されたい。当業者は、主容器の飲料受容用空洞内に通じて、副容器と主容器との間の連通を可能にするよう構成されている限り、他の手段を想定できるであろう。
【0090】
有利なことには、副容器3、103の飲料受容用空洞22、122は、充填マーカを有することができる。
【0091】
有利なことには、飲料提供デバイス1、101は、プラスチック製である。
【0092】
まさに説明した実施例は、例示のために与えたものであり、限定的なものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく、説明した実施例に実施例を追加できることを理解されたい。
【0093】
図7及び図8から分かるように、生産上の便宜のため、主容器2は2つの部分、すなわち
- 底部6及び流路9の水平部分を含む下部2’、並びに
- 底部13を含む上部2’’
で作ることができ、2つの部分は、水平面Pで、ねじで留めることによって、密封した態様で結合される(図7参照)。
【0094】
図8から分かるように、部分2’は、底部6と反対側の部分2’の上面に、流路9の水平部分を形成する楕円形の凹み部分50を有し、凹み部分の内側の壁は、シール52を配置することを意図した段部51を有している。
【0095】
ロッド31は、役割が上記で示されており、凹み部分50の底部から立っている。
【0096】
図示される実例では、ねじ53を部分2’’の下側の壁に受容する穴を有する部分2’’に、該部分2’を固定するために、部分2’は、ねじ53が部分2’を垂直に通過する通路用に、部分2’の縁部の近くに均等に分散された4つの場所に、穴を開けられている。
【0097】
組み立てるために、部分2’及び2’’は、平面Pで重ねて貼り付けられ、ねじ53が導入され、底部6を貫いて所定の場所に配置される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8