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特許7128959バックミラー組立体用の調整可能な取付機構
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  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図1
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図1A
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図2
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図3
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図4
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図5
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図6
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図7
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図8
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図9A
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図9B
  • 特許-バックミラー組立体用の調整可能な取付機構 図9C
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-23
(45)【発行日】2022-08-31
(54)【発明の名称】バックミラー組立体用の調整可能な取付機構
(51)【国際特許分類】
   B60R 1/04 20060101AFI20220824BHJP
【FI】
B60R1/04 Z
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021517216
(86)(22)【出願日】2019-09-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-06
(86)【国際出願番号】 IB2019057785
(87)【国際公開番号】W WO2020070570
(87)【国際公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-03-26
(31)【優先権主張番号】62/739,981
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100159846
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 尚
(72)【発明者】
【氏名】ランディー エリック エス
【審査官】村山 禎恒
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0026616(US,A1)
【文献】特開2015-221631(JP,A)
【文献】特開2010-130268(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0078721(KR,A)
【文献】特開2008-074228(JP,A)
【文献】特開2007-269182(JP,A)
【文献】特表2017-504521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックミラー組立体であって、
ハウジングと、
車両内のボタンに固定されるように構成されたコネクタであって、複数の別個の接続位置部を有する取付具接続機構を含む、コネクタと、
前記ハウジングと動作可能に連結した近位端、および前記複数の別個の接続位置部のうちの一つと係合するように構成された位置機構を含む遠位端を含む取付具と、を含み、前記取付具接続機構の前記複数の別個の接続位置部が、前記位置機構のフランジと係合するように構成された離間リブを含む、バックミラー組立体。
【請求項2】
前記ハウジングが、フロントガラスに対して10度~60度の間の角度に移動し得る、請求項1に記載のバックミラー組立体。
【請求項3】
前記取付具が、前記コネクタの周りに動作可能に連結された二つの半片を含む、請求項1又は2に記載のバックミラー組立体。
【請求項4】
前記取付具が、前記ハウジング内に配置された回路基板と動作可能に連結されたワイヤハーネスを収容するように構成されたワイヤ通路を画定する、請求項1~のいずれか一項に記載のバックミラー組立体。
【請求項5】
前記回路基板が、表示装置および電気光学素子と動作可能に連結される、請求項に記載のバックミラー組立体。
【請求項6】
前記複数の別個の接続位置部が、受容ソケットで収束するスロットを画定する、請求項1~のいずれか一項に記載のバックミラー組立体。
【請求項7】
前記受容ソケットが、留め具受容部を含む、請求項に記載のバックミラー組立体。
【請求項8】
前記コネクタが、前記車両の前記フロントガラスと動作可能に連結された前記ボタンを摺動的に受容するように構成される、請求項に記載のバックミラー組立体。
【請求項9】
前記位置機構が、前記取付具の前部壁から後部壁まで延在するフランジを含む、請求項1に記載のバックミラー組立体。
【請求項10】
前記位置機構の前記フランジが、前記コネクタに画定される受容ソケット内に延在する円筒形ボスと交差する、請求項に記載のバックミラー組立体。
【請求項11】
バックミラー組立体であって、
ハウジングと、
車両内のボタンに固定されるように構成されたコネクタであって、複数の接続位置部を有する取付具接続機構を含む、コネクタと、
貫通して延びかつ前記ハウジングに動作可能に連結される配線開口を有するボールによって画定される近位端、および前記複数の別個の接続位置部のうちの一つと係合するように構成された位置機構を含む遠位端を含む取付具であって、前記ボタンの周りに動作可能に連結される二つの半片を含む、取付具と、を含み、前記位置機構が、前記取付具の前部壁から後部壁まで延在するフランジを含む、バックミラー組立体。
【請求項12】
前記フランジが、前記コネクタに画定される受容ソケット内に延在する円筒形ボスと交差する、請求項11に記載のバックミラー組立体。
【請求項13】
前記取付具が、前記ハウジング内に配置された回路基板と動作可能に連結されたワイヤハーネスを収容するように構成されたワイヤ通路を画定する、請求項11又は12に記載のバックミラー組立体。
【請求項14】
バックミラー組立体であって、
ハウジングと、
車両内のボタンに固定されるように構成されたコネクタであって、複数の前方接続位置部および後方受容ソケットを有する取付具接続機構を含む、コネクタと、
取付具であって、前記ハウジングと動作可能に連結された近位端、および前記取付具の前部壁から延在する前方フランジと、前記取付具の後部壁から延在する後方フランジを含む遠位端を含む、前記取付具と、
前記後方受容ソケットによって受容される内側ボスと、を含む、バックミラー組立体。
【請求項15】
前記複数の前方接続位置部が、前記後方受容ソケットで収束するスロットを画定する、請求項14に記載のバックミラー組立体。
【請求項16】
前記取付具が、前記ボタンの周りに動作可能に連結された二つの半片を含む、請求項14または15に記載のバックミラー組立体。
【請求項17】
前記取付具が、前記ハウジング内に配置された回路基板と動作可能に連結されたワイヤハーネスを収容するように構成されたワイヤ通路を画定する、請求項1416のいずれか一項に記載のバックミラー組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してバックミラー組立体の取付具に関し、より詳細には、バックミラー組立体用の調整可能な取付機構に関する。
【発明の概要】
【0002】
本開示の一態様によれば、バックミラー組立体(リアビュー組立体)はハウジングを含む。コネクタは、車両内部のボタンに固定されるように構成される。コネクタは、複数の別個の接続位置部を有する取付具接続機構を含む。取付具は、ハウジングと動作可能に連結した近位端と、複数の別個の接続位置部のうちの一つと係合するように構成された位置機構を含む遠位端とを含む。
【0003】
本開示の別の態様によれば、バックミラー組立体は、ハウジングと、車両内でボタンに固定されるように構成されたコネクタを含む。コネクタは、複数の接続位置部を有する取付具接続機構を含む。取付具は、そこを貫通し、かつハウジング内に動作可能に連結される配線開口を備えたボールによって画定される近位端、および複数の別個の接続位置部のうちの一つと係合するように構成された位置機構を含む遠位端を含む。取付具は、ボタンの周りに動作可能に連結された二つの半片を含む。
【0004】
本開示のさらに別の態様によれば、バックミラー組立体は、ハウジングと、車両内でボタンに固定されるように構成されたコネクタを含む。コネクタは、複数の前方接続位置部および後方受容ソケットを有する取付具接続機構を含む。取付具は、ハウジングと動作可能に連結された近位端、および取付具の前部壁から延在する前方フランジと、取付具の後部壁から延在する後方フランジを含む遠位端を含む。内側ボスは後方受容ソケットによって受容される。
【0005】
本開示のこれらおよび他の特徴、利点、および目的は、以下の明細書、特許請求の範囲、および添付図面を参照することにより、当業者によってさらに理解および認識される。
【0006】
図面に以下が示される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本開示によるバックミラー組立体の上面斜視図である。
【0008】
図1A図1Aは、車両に据付けられた本開示のバックミラー組立体の前面斜視図である。
【0009】
図2図2は、図1のバックミラー組立体の底面斜視図である。
【0010】
図3図3は、フロントガラスボタンと係合する前の図1のバックミラー組立体の上方後面斜視図である。
【0011】
図4図4は、フロントガラスボタンと係合した後の図1のバックミラー組立体の下方後面斜視図である。
【0012】
図5図5は、本開示によるバックミラー組立体の取付配置の拡大斜視図である。
【0013】
図6図6は、図5の取付配置の前方分解斜視図である。
【0014】
図7図7は、図5の取付配置の後方分解斜視図である。
【0015】
図8図8は、図5の線IX-IXにおける、図5の取付配置の側面断面図である。
【0016】
図9A図9Aは、本開示によるバックミラー組立体の一態様の側面斜視図である。
【0017】
図9B図9Bは、本開示によるバックミラー組立体の別の態様の側面斜視図である。
【0018】
図9C図9Cは、本開示によるバックミラー組立体の別の態様の側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書の図示された実施形態は、バックミラー組立体用の調整可能な取付機構に関連する方法工程と装置構成要素の組合せに、主として属する。したがって、装置構成要素および方法ステップが説明されており、必要に応じて図面中の慣習的な符号により、本開示の実施形態の理解に関係のある特定の詳細のみを示すことで、当業者が容易に理解して本明細書中の説明の利益を得るであろう詳細な開示が不明瞭にならないようにする。さらに、説明および図面にある同様の数字は同様の要素を表す。
【0020】
本書での説明の目的で、「上側」、「下側」、「右」、「左」、「後部」、「前部」、「垂直」、「水平」といった用語、およびそこから派生したものは、図1で方向付けられたように開示に関連するものとする。別途定めがない限り、「前」という用語は、装置の意図される観察者に近い装置の面を指すものとし、「後」という用語は、装置の意図される観察者から遠い装置の面を指すものとする。ただし、当然のことながら、それに反して明示的に特定された場合を除き、本開示は、これと代わる様々な向きをとることができる。また、当然のことながら、添付した図面に図示し、以下の明細書に記載した特定の装置およびプロセスは、添付した特許請求の範囲に規定された発明の概念の単なる例示的実施形態にすぎない。よって、特許請求の範囲でそうでないことが明示的に述べられていない限り、本明細書で開示された実施形態に関連する具体的な寸法およびその他の物理的特性は、限定とはみなされない。
【0021】
「含む」、「備える」、「含んでいる」という用語またはそれらの他の変形は、非排他的包含を網羅することを目的としており、リストの要素を含むプロセス、方法、物品、または装置は、これらの要素のみを含むのではなく、明示的にリストされていないか、またはこのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含みうる。「...を備える」が前に付く要素は、それ以上の制約なしに、その要素を含むプロセス、方法、物品、または装置の追加的な同一要素の存在を除外しない。
【0022】
ここで図1図9を参照すると、参照符号10は概してハウジング12を含むバックミラー組立体を示す。コネクタ14は、車両18内のボタン16に固定されるように構成される。コネクタ14は、複数の別個の接続位置部22a、22b、22cを有する取付具接続機構20を含む。コネクタ14の複数の別個の接続位置部22a、22b、22cは、位置機構30と係合するように構成された離間したリブ23a、23bを含み得る。取付具24は、ハウジング12と動作可能に連結した近位端26と、複数の別個の接続位置部22a、22b、22cのうちの一つと係合するように構成された位置機構30を含む遠位端28とを含む。取付具24は、ハウジング12内に配置された回路基板と動作可能に連結され得るワイヤハーネスを収容するように構成されたワイヤ通路40を含み得る。回路基板は、表示装置60および電気光学素子と動作可能に連結され得る。
【0023】
本開示のバックミラー組立体10は、概して車両18での使用のために構成される。ボタン16は、車両18のフロントガラス42またはヘッドライナー44と動作可能に連結し得る。しかしながら、ボタン16、および最終的にコネクタ14は、ダッシュ46を含む車両18の別の部分と動作可能に連結され得ることも企図される。バックミラー組立体10は、車両18の後方の視界を運転手に提供するように構成されたガラス表面48を含む。後方の視界は、バックミラー組立体10の少なくとも反射面によって提供される車両18の後方部分の反射によって生成され得ることが理解されよう。次に、ドライバによって反射が観察される。あるいは、後方の視界は、バックミラー組立体10内に配置された表示装置60によって生成され得る。この場合、車両18の内側または外側に配置された撮像素子は、画像データを捕捉し、その画像データを表示装置60に中継し、それが次いで運転手に提示される。表示装置60は、米国特許第8,879,139号に記載されるものと類似し得る。当然のことながら、バックミラー組立体10は、反射面および表示装置60の両方を含み得る。
【0024】
バックミラー組立体10は、特定の照明条件の間に暗くなるように構成されたエレクトロクロミックデバイスを含み得る電気光学組立体70の使用を含む、幅広い機能を含み得る。ガラス表面48は、電気光学素子の一部であっても、プリズム型構造上にあってもよい。プリズム型構造は概して、上部から底部までのさまざまな厚さを有する一つのガラス表面48を含み得る。電気光学素子と共に、ガラス表面48は少なくとも二つのガラス基板を含む。例えば、図6に示すとおり、ガラス表面48は前部基板ならびに後部基板を含む。電気光学素子の一つの非限定例は、エレクトロクロミック媒体であり、このエレクトロクロミック媒体には少なくとも一種類の溶媒、少なくとも一種類のアノード材料、および少なくとも一種類のカソード材料が含まれる。通常、アノード材料およびカソード材料は、両方とも電気活性であり、また、それらの少なくとも一つはエレクトロクロミックである。その通常の意味にかかわらず、用語「電気活性(electroactive)」は、本明細書中で、特定の電位差にさらされると、その酸化状態で修飾を受ける材料として定義されるものと、理解される。さらに、用語「エレクトロクロミック」は、本明細書中で、その通常の意味にかかわらず、特定の電位差にさらされると、一つまたは複数の波長でその消衰係数の変化を示す材料として、定義される。エレクトロクロミック構成要素は、本明細書中に記載されているように、色または不透明性が電流によって影響される材料を含むので、電流が材料に引加されると、色または不透明性が第一の相から第二の相に変化する。
【0025】
本明細書に開示されるエレクトロクロミック構成要素は、「ELECTROCHROMIC LAYER AND DEVICES COMPRISING SAME」と題された米国特許第5,928,572号、「ELECTROCHROMIC COMPOUNDS」と題された米国特許第5,998,617号、「ELECTROCHROMIC MEDIUM CAPABLE OF PRODUCING A PRE-SELECTED COLOR」と題された米国特許第6,020,987号、「ELECTROCHROMIC COMPOUNDS」と題された米国特許第6,037,471号、「ELECTROCHROMIC MEDIA FOR PRODUCING A PRE-SELECTED COLOR」と題された米国特許第6,141,137号、「ELECTROCHROMIC SYSTEM」と題された米国特許第6,241,916号、「NEAR INFRARED-ABSORBING ELECTROCHROMIC COMPOUNDS AND DEVICES COMPRISING SAME」と題された米国特許第6,193,912号、「COUPLED ELECTROCHROMIC COMPOUNDS WITH PHOTOSTABLE DICATION OXIDATION STATES」と題された米国特許第6,249,369号、「ELECTROCHROMIC MEDIA WITH CONCENTRATION ENHANCED STABILITY, PROCESS FOR THE PREPARATION THEREOF AND USE IN ELECTROCHROMIC DEVICES」と題された米国特許第6,137,620号、「ELECTROCHROMIC DEVICE」と題された米国特許第6,519,072号、「ELECTROCHROMIC POLYMERIC SOLID FILMS, MANUFACTURING ELECTROCHROMIC DEVICES USING SUCH SOLID FILMS, AND PROCESSES FOR MAKING SUCH SOLID FILMS AND DEVICES」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号、「ELECTROCHROMIC POLYMER SYSTEM」と題された国際特許出願第PCT/EP98/03862号、および「ELECTROCHROMIC POLYMERIC SOLID FILMS, MANUFACTURING ELECTROCHROMIC DEVICES USING SUCH SOLID FILMS, AND PROCESSES FOR MAKING SUCH SOLID FILMS AND DEVICES」と題された国際特許出願第PCT/US98/05570号(これらは参照により、その全体が本明細書に組み込まれる)に記述されるように、単層、単相構成要素、多層構成要素または多相構成要素であってもよい。ガラス表面48は、部分的反射かつ部分的透過の特性を有する任意の他の要素であってもよい。ガラス表面48に電流を流すために、その素子の両面に電気素子が設けられており、その間に電位を生じる。J形クリップは、各電気素子と電気的に係合し、素子線がJ形クリップから主プリント回路基板(PCB)に延在する。
【0026】
図1~4を再び参照すると、暗い環境および車両後部によって検知されたグレアの検知時に、電気光学組立体70は暗くなり、それによって運転手によって観察されるグレアが最小化され得る。しかしながら、バックミラー組立体10は、温度ゲージ、コンパス、雨センサーなどを含む他の特徴も含み得る。ガラス表面48は、電気光学組立体70をハウジング12に動作可能に連結するベゼル72によって囲まれる。ベゼル72は、電気光学組立体70の周りに延在する。しかしながら、バックミラー組立体10は、電気光学組立体70がハウジング12後部と直接接するベゼルなしの構造であり得ることも理解されるであろう。図示するように、バックミラー組立体10の取付具24は、コネクタ14と係合するように構成される。コネクタ14は、次にボタン16と係合する。図示するように、ボタン16は、コネクタ14を摺動的に受容する。取付具24の近位端26は、取付具24に対するハウジング12の回転を可能にするように構成されたピボットボール80を含み得るピボット連結を含む。配線開口は、ピボットボール80を貫通し得る。ハウジング12は、フロントガラス42に対して10度~60度の角度に移動し得る。取付具24の遠位端28は、コネクタ14の係合部分82と係合するように構成される。取付具24は、互いの鏡像またはほぼ鏡像であり、コネクタ14の係合部分82の周りに固定され得る、第二の半片86と動作可能に連結された第一の半片84を含み得ることが理解されよう。
【0027】
ここで図5~7を参照すると、取付具24の第一および第二の半片84、86は、機械的留め具90を介して相互に、コネクタ14の係合部分82によって固定され得る。また、コネクタ14の第一および第二の半片84、86を接続する他の方法を使用し得ることが企図される。コネクタ14に対する取付具24の所望の角度を選択すると、第一の半片84と第二の半片86は、次いでコネクタ14の係合部分82の周りに接続され得る。図示するように、位置機構30は、取付具24内に配置された前方フランジ92、93および後方フランジ94、95を含み得る。第一および第二の半片84、86はまた、それぞれハブ96、97を含む。ハブ96は、第一の半片84の前方フランジ92と後方フランジ94との間に配置される(図6)。同様に、ハブ97は、第二の半片86の前方フランジ93と後方フランジ95との間に配置される(図7)。
【0028】
据付中、第一および第二の半片84、86の位置機構30は、コネクタ14に対する取付具24の所望の角度および車両18のフロントガラス42の一般的な傾斜に基づいて、それぞれ、最上部、中間、および最下部の接続位置部22a、22b、22cを含む、複数の別個の接続位置部のうちの一つに位置付けられるである(図9A~9C参照)。より具体的には、取付具24の前方フランジ92、93は、好ましい接続位置部22a、22b、および22c内に位置付けられる。接続位置部22a、22b、および22cは、通常、リブ23a、23bによって係合部分82内に画定されるスロットである。より具体的には、上部リブ23aは、最上部接続位置部22aと中間接続位置部22bとの間に延在し、下部リブ23bは、中間接続位置部22bと最下部接続位置部22cとの間に配置される。また一般的に第一の半片84の円筒形ボスを画定するハブ96は、受容ソケットセットを画定し、コネクタ14の係合部分82に配置される(図7)、円筒形凹部102と整列し、それと係合する。同様に、一般的に第二の半片86の円筒形ボスを画定するハブ97は、受容ソケットセットを画定し、第一の円筒形凹部102から係合部分82の反対にある、コネクタ14の係合部分82に配置される(図6)、円筒形凹部106と整列し、それと係合する。各円筒形凹部102、106は、留め具受容部を含む。ハブ96およびハブ97は両方とも内部ハブであり、第一および第二の半片84、86が接続しているとき、通常、目に見えない。さらに、取付具24の後方フランジ94、95は、それぞれコネクタ14の開口108、109内に位置付けられる。位置機構30が複数の接続位置部22a、22b、22cの選択された一つと係合した後、留め具90は次いで、コネクタ14の係合部分82と係合する。より具体的には、図7の示された図に示すように、機械的留め具90は、円筒形ハブ96、97に少なくとも部分的に延在するか、またはそれらを貫通して、コネクタ14の係合部分82と確実に係合する。別の機械的留め具90は、取付具24のピボットボール80に隣接する下部ボス110、112のコネクタ14を貫通する。
【0029】
図8および図9A図9Cを参照すると、取付具24は、20度~40度で延在し得る様々な角度でコネクタ14と係合するように構成されるが、さらに大きな角度変化(例えば、10度~60度など)が企図される。取付具24を有するコネクタ14の所望の角度は、ボタン16が車両18の内部と接続される角度によって左右され得る。例えば、車両18のフロントガラス42が、水平面に対して30度~40度の角度で下向きに角度付けられる場合、コネクタ14は、取付具24と20度下向きの位置で係合し得る(図9A)。これは、最上部の接続位置部22aに対応する。したがって、それは位置機構30が位置する場所である(図7および図8)。しかしながら、フロントガラス42が、水平面に対して40度~50度の角度で下向きに角度付けられる場合、コネクタ14および取付具24は、30度の位置に調整され得る(図9B)。これは、中間接続位置部22bに対応する。したがって、それは位置機構30が位置する場所である。別の事例では、フロントガラス42が、水平面に対して50度~60度の角度で下向きに角度付けられる場合、コネクタ14および取付具24は、40度の位置に調整され得る(図9C)。これは、最下部の接続位置部22cに対応する。したがって、それは位置機構30が位置する場所である。
【0030】
本開示に提供される角度の汎用性は、車両内の様々な角度で、様々なバックミラー組立体を配置するのに役立ち、異なるフロントガラス角度を補償する。単一のボールマウント構造が示されているが、デュアルボールマウントも提供され得る。さらに、このシステムは向上した振動性能を有する。さらに、この取付構造は、ベースモデルのバックミラー組立体からハイエンドのフルディスプレイミラー組立体まで使用され得る。また、複数の接続位置部を画定するリブは、衝突の場合に正面衝突中にエネルギーを消散させるように作用し得ることも意図される。リブは、所定の力の正面衝突中に制御可能に変形または破裂し得る。
【0031】
本開示の一態様によれば、バックミラー組立体はハウジングを含む。コネクタは、車両内部のボタンに固定されるように構成される。コネクタは、複数の別個の接続位置部を有する取付具接続機構を含む。取付具は、ハウジングと動作可能に連結した近位端と、複数の別個の接続位置部のうちの一つと係合するように構成された位置機構を含む遠位端とを含む。
【0032】
本開示の別の態様によれば、取付具接続機構の複数の別個の接続位置部は、位置機構のフランジと係合するように構成された離間したリブを含む。
【0033】
本開示のさらに別の態様によれば、ハウジングは、フロントガラスに対して10度~60度の間の角度に移動し得る。
【0034】
本開示のさらに別の態様によれば、取付具は、コネクタの周りで動作可能に連結される二つの半片を含む。
【0035】
本開示の別の態様によれば、取付具は、ハウジング内に配置された回路基板に動作可能に連結されたワイヤハーネスを収容するように構成されたワイヤ通路を画定する。
【0036】
本開示の別の態様によれば、回路基板は、表示装置および電気光学素子と動作可能に連結する。
【0037】
本開示のさらに別の態様によれば、複数の別個の接続位置部は、受容ソケットで収束するスロットを画定する。
【0038】
本開示のさらに別の態様によれば、受容ソケットは、留め具受容部を含む。
【0039】
本開示の別の態様によれば、コネクタは、車両のフロントガラスと動作可能に連結されたボタンを摺動的に受容するように構成される。
【0040】
本開示のさらに別の態様によれば、位置機構は、取付具の前部壁から後部壁まで延在するフランジを含む。
【0041】
本開示の別の態様によれば、フランジは、コネクタに画定される受容ソケット内に延在する円筒形ボスと交差する。
【0042】
本開示の一態様によれば、バックミラー組立体は、ハウジングと、車両内でボタンに固定されるように構成されたコネクタを含む。コネクタは、複数の接続位置部を有する取付具接続機構を含む。取付具は、そこを貫通し、かつハウジング内に動作可能に連結される配線開口を備えたボールによって画定される近位端、および複数の別個の接続位置部のうちの一つと係合するように構成された位置機構を含む遠位端を含む。取付具は、ボタンの周りに動作可能に連結された二つの半片を含む。
【0043】
本開示の別の態様によれば、バックミラー組立体は、ハウジングと、車両内でボタンに固定されるように構成されたコネクタを含む。コネクタは、複数の前方接続位置部および後方受容ソケットを有する取付具接続機構を含む。取付具は、ハウジングと動作可能に連結された近位端、および取付具の前部壁から延在する前方フランジと、取付具の後部壁から延在する後方フランジを含む遠位端を含む。内側ボスは後方受容ソケットによって受容される。
【0044】
本開示のさらに別の態様によれば、複数の前方接続位置部は、後方受容ソケットで収束するスロットを画定する。
【0045】
記載された開示およびその他の構成要素の構成が、任意の特定材料に限定されないことは、当業者であれば理解するであろう。本明細書に開示された他の例示的実施形態は、本明細書に別段の記載がない限り、広範な材料から形成され得る。
【0046】
本開示では、用語「連結した(coupled)」(その形態の全てにおいて、連結(couple)、連結している(coupling)、連結の(coupled)、等)は、概ね、互いに直接または間接的な(電気的または機械的な)二つの構成要素の連結(joining)を意味する。こうした連結は、本質的に固定されたものとすることも、本質的に移動可能とすることもできる。こうした連結は、(電気的なまたは機械的な)二つの構成要素および任意の追加的な中間体部材が、互いにまたは二つの構成要素と一つの単一体として一体的に形成されて達成し得る。こうした連結は、特に明記されない限り、本質的に永久的とすることも、本質的に取り外し可能または分離可能とすることもできる。
【0047】
例示的実施形態で図示されている本開示の要素の構成および配置は、例示にすぎないことに注意することも重要である。本開示では、本革新について少数の実施形態のみを詳細に記載してきたが、本開示を検討する当業者は、数多くの変形(例えば、様々な要素のサイズ、寸法、構造、形状および比率、パラメータの値、取り付け配置、材料の使用、色、向き、などの変化)が、詳述されている主題に関する新規性のある教示および利点から大きく逸脱することなく、可能なことを簡単に認識するであろう。例えば、一体的に形成されたように示される要素は、複数の部品から構成されてもよく、または複数の部品として示される要素は、一体的に形成されてもよい。インターフェースの操作を逆に行ってもよいし、または、さもなければ変えてもよい。システムの構造および/もしくは部材またはコネクタまたは他の要素の長さまたは幅は、変えられてもよい。要素間に設けられた調整位置の性質または数は変えられてもよい。注目すべきは、システムの要素および/または組立体は、十分な強度または耐久力を提供する任意の広範な材料から、広範な色、質感、および組み合わせの任意のもので構成し得ることである。したがって、こうしたすべての修正は、本革新の範囲内に含まれることが意図される。本革新の精神を逸脱することなく、所望の他の模範的実施形態の設計、動作条件、および配置において、その他の置換、変形、変更、および省略がなされ得る。
【0048】
当然のことながら、任意の記載されたプロセスまたは記載されたプロセス内のステップは、開示されたその他のプロセスまたはステップと組み合わせて、本開示の範囲内での構造を形成し得る。本明細書で開示されている例示的構造体およびプロセスは、図示の目的であり、限定するものとは解釈されないものとする。
【0049】
また当然のことながら、本開示の概念を逸脱することなく、前述の構造および方法に対して変化および変形をすることができ、また当然のことながら、こうした概念は、それらの請求の範囲に文言で明示的に別段の定めをした場合を除き、下記の請求の範囲によって網羅されることが意図されている。
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C